JP2017150816A - 波面計測装置及び波面計測方法 - Google Patents

波面計測装置及び波面計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】波面の歪が極度に大きい場合や波面の歪が局所的である場合でも、被検体によって作られる光の波面を計測することができるようにする。【解決手段】位置ずれ量算出部22により算出された位置ずれ量から被検体3によって作られる波面の一部部分を算出してから、その波面の一部部分を外側に延伸する外挿処理を実施し、その波面の延伸部分がレンズアレイ6に入射された場合の撮像面上での光の集光位置である集光スポット33を推定する集光スポット推定部23を設ける。【選択図】図4

Description

この発明は、被検体によって作られる光の波面を計測する波面計測装置及び波面計測方法に関するものである。
例えば、レンズ等の光学部品や人間の瞳などは、媒質中を光が透過する。また、鏡などの光学部品は、光が反射する。
このように、媒質中の光の透過や光の反射によって、光の位相分布は変化する。光は電磁波であるため、この位相の空間分布は波面として理解される。
この光の波面を計測する波面計測装置として、例えば、シャック・ハルトマン方式の波面センサが知られている。
ここで、シャック・ハルトマン方式の波面センサは、小さなレンズが配列されたレンズアレイと撮像装置から構成される。
空間を伝播してきた波面は、レンズアレイを構成している個々のレンズによって、撮像装置の撮像面上に光が集光される。
集光された光は撮像装置によって光電変換され、光の集光位置である集光スポットを示す信号として、光電変換後の電気信号が読み出される。
この集光スポットの空間分布は、レンズアレイに入射された局所的な波面の傾きと相関があるため、集光スポットの空間分布から、レンズアレイに入射された波面を求めることができる。
しかしながら、波面の傾きが大きい場合、集光スポットの偏差が大きくなる。このため、波面の歪が大きい場合、レンズアレイを構成する個々のレンズと集光スポットの対応関係が分からなくなり、集光スポットの空間分布から、レンズアレイに入射された波面を求めることができなくなることがある。
以下の特許文献1では、レンズアレイを構成する個々のレンズによって集光される集光スポットが、複数のレンズの配列に応じて並ぶ(複数のレンズが2次元配列されていれば、複数の集光スポットは格子状に並ぶ)ことを利用し、複数の集光スポットにおける二次元座標の配列と閾値を用いて、レンズアレイを構成する個々のレンズと集光スポットの対応関係を決定する方法が開示されている。
また、以下の特許文献1では、比較的歪の小さな注目領域(撮像装置の撮像面の中で、中心位置付近の領域)に現れている格子配列的な集光スポットを注目領域の外側へ曲線近似で外挿することで、注目領域の外側の集光スポットの配列を推定する方法が開示されている。
特開2010−261810号公報(段落番号[0006])
従来の波面計測装置は以上のように構成されているので、波面の歪が多少大きい場合でも、複数の集光スポットにおける二次元座標の配列と閾値を用いれば、個々のレンズと集光スポットの対応関係を決定することができる。しかし、波面の歪が極度に大きくなると、格子状の配列から集光スポットの並びが大きくずれてしまうため、複数の集光スポットにおける二次元座標の配列と閾値を用いても、個々のレンズと集光スポットの対応関係を決定することができなくなる。その結果、被検体によって作られる光の波面を計測することができなくなってしまうという課題があった。
また、比較的歪の小さな注目領域の格子配列的な集光スポットを注目領域の外側へ曲線近似で外挿することで、注目領域の外側の集光スポットの配列を推定する場合、注目領域の外側の歪が大きくても、注目領域の外側の集光スポットの配列を推定することができる。しかし、波面の歪が一様でないために、注目領域に対応する部分の波面の歪と、注目領域の外側に対応する部分の波面の歪とが異なるような場合には、注目領域の外側の集光スポットの配列を推定することができないため、個々のレンズと集光スポットの対応関係を決定することができなくなる。その結果、被検体によって作られる光の波面を計測することができなくなってしまうという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、波面の歪が極度に大きい場合や波面の歪が一様でない場合でも、被検体によって作られる光の波面を計測することができる波面計測装置及び波面計測方法を得ることを目的とする。
この発明に係る波面計測装置は、被検体によって作られる光の波面が入射されるレンズアレイと、レンズアレイにより集光された複数の光を撮像する撮像手段と、レンズアレイによる複数の光の集光位置を撮像手段の撮像面上で特定する位置特定手段と、位置特定手段により特定された複数の集光位置と予め設定した複数の基準位置との中で、対応関係が認められる集光位置と基準位置間の位置ずれ量を算出する第1のずれ量算出手段と、第1のずれ量算出手段により算出された位置ずれ量から前記波面の一部部分を算出してから、その一部部分を延伸する外挿処理を実施し、その波面の延伸部分がレンズアレイに入射された場合の撮像面上での複数の光の集光位置を推定する推定手段と、推定手段により推定された複数の集光位置と複数の基準位置との中で、対応関係が認められる集光位置と基準位置間の位置ずれ量を算出する第2のずれ量算出手段とを設け、波面算出手段が、第1及び第2のずれ量算出手段により算出された位置ずれ量から被検体によって作られる波面を算出するようにしたものである。
この発明によれば、第1のずれ量算出手段により算出された位置ずれ量から波面の一部部分を算出してから、その一部部分を延伸する外挿処理を実施し、その波面の延伸部分がレンズアレイに入射された場合の撮像面上での複数の光の集光位置を推定する推定手段と、推定手段により推定された複数の集光位置と複数の基準位置との中で、対応関係が認められる集光位置と基準位置間の位置ずれ量を算出する第2のずれ量算出手段とを設け、波面算出手段が、第1及び第2のずれ量算出手段により算出された位置ずれ量から被検体によって作られる波面を算出するように構成したので、波面の歪が極度に大きい場合や波面の歪が一様でない場合でも、被検体によって作られる光の波面を計測することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による波面計測装置を示す構成図である。 図1の波面計測装置を構成する可変絞り5、レンズアレイ6及び撮像装置7内を進んでいる光と、撮像装置7の撮像面とを示す説明図である。 図1の波面計測装置を構成する可変絞り5、レンズアレイ6及び撮像装置7内を進んでいる光と、撮像装置7の撮像面とを示す説明図である。 この発明の実施の形態1による波面計測装置の処理装置8を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による波面計測装置の処理装置8の処理内容(波面計測方法)を示すフローチャートである。 平面波11が入射された場合(図2)と波面12が入射された場合(図3)を比較するために、平面波11と波面12を重ねて描いている説明図である。 注目領域の設定例を示す説明図である。 集光スポット推定部23により推定された集光スポット33の一例を示す説明図である。 集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と、集光スポット特定部21により特定された集光スポット32との関係を示す説明図である。 波面算出部25により算出された波面12を示す説明図である。 被検体3によって作られる光の波面が山と谷を有するような波形である例を示す説明図である。 撮像面上に現れる複数の集光スポット32が、1つの行に制限されている例を示す説明図である。 撮像面上に現れる複数の集光スポット32が、1つに制限されている例を示す説明図である。 集光スポット特定部21により特定される集光スポット32を示す説明図である。 集光スポット推定部23により推定された集光スポット33を示す説明図である。 集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定するために、注目領域の範囲を広げてマスク領域を小さくしている様子を示す説明図である。
実施の形態1.
被検体によって作られる光の波面は、被検体の表面形状の情報を含んでいるため、この実施の形態1の波面計測装置が、被検体によって作られる光の波面(光の位相の空間分布)を計測することで、被検体の表面形状を測定することができる。
この波面計測装置の計測対象である光の波面は、被検体自体が発光しているものであってもよいし、或る光源から放射されたのち、被検体を透過あるいは被検体に反射されたものであってもよい。
この実施の形態1では、別の光源から放射されたのち、被検体を透過した光の波面、あるいは、被検体に反射された光の波面が波面計測装置に入射される例を説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による波面計測装置を示す構成図である。
図2及び図3は図1の波面計測装置を構成する可変絞り5、レンズアレイ6及び撮像装置7内を進んでいる光と、撮像装置7の撮像面とを示す説明図である。
ただし、図2では、波面計測装置に入射される光の波面が基準波面(平面波11)であり、図3では、被検体3によって作られた光の波面12である例を示している。
図1から図3において、光源1は電磁波である光を放射する。
照明光学系2は光源1から放射された光を被検体3に当てる例えば反射ミラーなどの光学部品である。
結像光学系4は被検体3を透過又は被検体3に反射されることで作られた光の波面12を波面計測装置に導くための光学部品である。被検体3によって作られた光の波面12を、そのまま波面計測装置に導くことができる場合には、結像光学系4は不要である。
可変絞り5は処理装置8の制御の下で、レンズアレイ6に入射される光の波面12を制限する光絞り機構である。
レンズアレイ6は複数のレンズが2次元に配列されている光学部品であり、被検体3によって作られる光の波面12が入射されると、レンズアレイ6を構成する個々のレンズが入射された光を集光する。
図2(a)及び図3(a)では、側面視(光の進む方向と垂直方向から見ている)であるため、レンズアレイ6を構成している複数のレンズが上下に一次元で配列されているように図示されているが、実際には、2次元で配列されている。
撮像装置7は例えばCCDやCMOS等に代表されるイメージセンサであり、複数のレンズにより集光された光を撮像する装置である。なお、撮像装置7は撮像手段を構成している。
図2(b)及び図3(b)は撮像装置7の撮像面を示しており、図2(b)及び図3(b)は正面視(光の進む方向(紙面の手前から奥に光が進む向き)に見ている)である。
また、撮像装置7の撮像面は、2次元に配列されている複数のレンズの配列に応じて格子状に仮想的に分割されている。
したがって、各々の分割領域は2次元に配列されている複数のレンズと1対1で対応している。
なお、レンズアレイ6と撮像装置7は一般的に正対しており、レンズアレイ6を構成している個々のレンズの光軸は、撮像装置7の法線と平行である。
図1の例では、可変絞り5がレンズアレイ6の手前に配置されているが、レンズアレイ6と撮像装置7の間に配置されていてもよい。
処理装置8は例えばPCなどの計算装置、あるいは、FPGA(field−programmable gate array)のようなプログラム基板で構成されており、被検体3によって作られる波面を算出する処理を実施する。
図1には、読み出し回路やメモリ(記録部)等を具体的に記述していないが、波面計測装置が読み出し回路やメモリなどを実装しているものであってもよい。
図4はこの発明の実施の形態1による波面計測装置の処理装置8を示す構成図である。
図4において、集光スポット特定部21はレンズアレイ6を構成している個々のレンズによる光の集光位置である集光スポット32を撮像装置7の撮像面上で特定する処理を実施する。なお、集光スポット特定部21は位置特定手段を構成している。
図2の例のように、波面計測装置に入射される光の波面が平面波11である場合、個々のレンズに入射された波面の傾きは一致しているため、個々のレンズによる集光スポット32は、対応関係がある分割領域の中心に現れる。
したがって、図2の例では、撮像装置7の撮像面上に現れる複数の集光スポット32と、各々の分割領域の中心位置である基準位置31とは一致しているが、個々のレンズに入射された波面の傾きに比例して集光スポット32は基準位置31からずれるため、図3のような光の波面12(平面波ではない波面)が入射されると、撮像装置7の撮像面上に現れる複数の集光スポット32と、各々の基準位置31とは一致しなくなる。
なお、撮像装置7の撮像面の中心部分では、集光スポット32と基準位置31の位置ずれ量は小さく、撮像面の外側ほど、集光スポット32と基準位置31の位置ずれ量が大きくなる。
図2(b)及び図3(b)の例では、撮像装置7の撮像面が64個(=8×8)の領域に分割されているので、基準位置31及び集光スポット32の数は64個である。
位置ずれ量算出部22は予め各々の分割領域の中心位置を基準位置31として設定し、集光スポット特定部21により特定された複数の集光スポット32と複数の基準位置31との中で、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量を算出する処理を実施する。
詳細は後述するが、撮像装置7の撮像面の中心部分では、集光スポット32と基準位置31の位置ずれ量が小さいため、対応関係がある集光スポット32と基準位置31は同じ分割領域に属しており、容易に対応関係を認定することができる。しかし、撮像面の中心部分より外側では、集光スポット32と基準位置31の位置ずれ量が大きいため、対応関係がある集光スポット32と基準位置31は異なる分割領域に属しており、容易に対応関係を認定することができない。
したがって、位置ずれ量算出部22では、同じ分割領域に属している集光スポット32と基準位置31の対応関係を認定して、その集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量を算出する。なお、位置ずれ量算出部22は第1のずれ量算出手段を構成している。
集光スポット推定部23は位置ずれ量算出部22により算出された位置ずれ量から被検体3によって作られる波面の一部部分を算出する処理を実施する。位置ずれ量算出部22により算出された位置ずれ量は、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量であり、対応関係が認められるのは撮像面の中心部分付近であるため、集光スポット推定部23により算出される波面は、撮像面の中心部分付近に対応するレンズに入射される波面だけである。
集光スポット推定部23は被検体3によって作られる波面の一部部分を算出すると、その波面の一部部分を外側に延伸する外挿処理を実施し、その波面の延伸部分がレンズアレイ6に入射された場合の撮像面上での光の集光位置である集光スポット33(集光スポット33は図8に記述しているが、詳細は後述する)を推定する処理を実施する。なお、集光スポット推定部23は推定手段を構成している。
位置ずれ量算出部24は集光スポット特定部21により特定された複数の集光スポット32の中で、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定する処理を実施する。
また、位置ずれ量算出部24は特定した複数の集光スポット32と複数の基準位置31との中で、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量を算出する処理を実施する。なお、位置ずれ量算出部24は第2のずれ量算出手段を構成している。
波面算出部25は位置ずれ量算出部22,24により算出された位置ずれ量から被検体3によって作られる波面を算出する処理を実施する。なお、波面算出部25は波面算出手段を構成している。
図5はこの発明の実施の形態1による波面計測装置の処理装置8の処理内容(波面計測方法)を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
光源1から放射された光は、照明光学系2によって被検体3に当てられる。
被検体3に当てられた光は被検体3を透過、あるいは、被検体3に反射されることで光の波面12が作られる。
被検体3によって作られた光の波面12は、結像光学系4によって波面計測装置に導かれる。
ここで、波面計測装置の計測対象である波面は、例えば、図3に示すような波面12であるが、波面計測装置が実際に波面12を計測する前に、図2に示すような基準波面である平面波11が波面計測装置に入射されるようにして、撮像装置7の撮像面上での基準位置31を設定する。
以下、基準位置31の設定処理について説明する。
まず、処理装置8の集光スポット特定部21は、図2に示すように、レンズアレイ6の全面に基準波面である平面波11が入射されるように可変絞り5を制御する。
図2の例では、可変絞り5によって平面波11の一部が空間的に切り取られ、その平面波11の一部がレンズアレイ6の全面に入射されている。
レンズアレイ6は、複数のレンズが2次元に配列されている光学部品であり、基準波面である平面波11が入射されると、図2に示すように、レンズアレイ6を構成する個々のレンズが入射された平面波11の光を撮像装置7の撮像面上に集光する。
撮像装置7は、複数のレンズにより集光された光を光電変換し、光の集光位置である集光スポット32を示す信号として、光電変換後の電気信号を処理装置8に出力する。
撮像装置7の撮像面は、上述したように、2次元に配列されている複数のレンズの配列に応じて格子状に仮想的に分割されており、各々の分割領域は、2次元に配列されている複数のレンズと1対1で対応している。
図2の例では、64個のレンズが縦8×横8で2次元に配列されているので、撮像装置7の撮像面も、縦8×横8で64個の領域に仮想的に分割されている。
レンズアレイ6に入射される光の波面が平面波11である場合、レンズアレイ6を構成する個々のレンズに対して垂直に入射されるため、個々のレンズの中心に格子配列状に集光スポット32が作られる。
即ち、レンズアレイ6を構成する個々のレンズに垂直に波面が入射される場合、個々のレンズに入射された波面の傾きが一致するため、個々のレンズによる集光スポット32は、当該レンズと対応関係がある分割領域の中心に現れる。
集光スポット特定部21は、撮像装置7から電気信号を受けると、その電気信号からレンズアレイ6を構成している個々のレンズによる光の集光位置である集光スポット32を撮像装置7の撮像面上で特定する。
位置ずれ量算出部22は、集光スポット特定部21が、集光スポット32を撮像装置7の撮像面上で特定すると、集光スポット32が現れている各々の分割領域の中心位置を基準位置31として設定する。
したがって、図2の例では、位置ずれ量算出部22が64個の基準位置31を設定する。
ここでは、位置ずれ量算出部22で基準位置31を設定することができるように、基準波面である平面波11がレンズアレイ6に入射されるものを示したが、図3に示すような波面12がレンズアレイ6に入射される場合について説明する。
レンズアレイ6に入射される光の波面が、図3に示すような波面12である場合、個々のレンズに入射された波面の傾きが異なる。
個々のレンズによる集光スポット32は、入射された波面12の傾きに比例して、基準位置31からずれるため、基準位置31と一致しなくなる。
ただし、図3に示すような波面12である場合、撮像装置7の撮像面の中心部分では、集光スポット32と基準位置31の位置ずれ量は小さく、撮像面の外側ほど、集光スポット32と基準位置31の位置ずれ量が大きくなる。
ここで、図6は平面波11が入射された場合(図2)と波面12が入射された場合(図3)を比較するために、平面波11と波面12を重ねて描いている説明図である。
図6では、平面波11は実線で表し、基準位置31と一致する集光スポット32を●で表記している。一方、波面12は一点鎖線で表し、集光スポット32を〇で表記している。
波面計測装置は、個々のレンズに入射された波面の傾きに比例する集光スポット32の位置ずれ量を検出し、その位置ずれ量から波面を再生するものであるが、極度に大きな歪を持つ波面12を計測する場合、この位置ずれ量が大きくなるため、集光スポット32の並びが格子状の配列から大きくずれて、集光スポットの対応付けが困難になる。
即ち、基準位置31と一致する集光スポット●と、基準位置31とずれている集光スポット〇とが同じ分割領域に属していれば、容易に集光スポットの対応付けを行うことができるが、位置ずれ量が大きいために、集光スポット〇が当該分割領域から逸脱して、他の分割領域(左右の分割領域や、上下の分割領域)にはみ出している場合、容易に集光スポットの対応付けを行うことができない。
この実施の形態1の波面計測装置は、極度に大きな歪を持つ波面12を計測する場合でも、集光スポットの対応付けを行うことができる装置である。
まず、処理装置8の集光スポット特定部21は、位置ずれ量が小さい部分、例えば図3に示すような波面12である場合、撮像面の中心部分の分割領域を注目領域に設定する(図5のステップST1)。なお、一般に撮像面の中心部分は位置ずれ量が小さく、撮像面の外側ほど位置ずれ量が大きくなることが多いため、ここでは撮像面の中心部分の分割領域を注目領域に設定しているが、必ずしもそうでない場合には位置ずれ量が小さい部分の分割領域を注目領域に設定すればよい。
ここで、注目領域は、集光スポット32が現れるように設定される分割領域の集合であり、図3(b)の例では撮像面が64個に分割されているため、撮像面の中心部分の分割領域は4個の分割領域であり、最初の段階では、この4個の分割領域が注目領域に設定される。
集光スポット特定部21は、注目領域を設定すると、その注目領域だけに集光スポット32が現れるように、可変絞り5を制御して、レンズアレイ6に入射される波面12の範囲を狭める処理を行う(ステップST2)。
レンズアレイ6は、可変絞り5によって範囲が狭められた波面12が入射されると、レンズアレイ6を構成する個々のレンズが入射された波面12の光を撮像装置7の撮像面上に集光する。
撮像装置7は、複数のレンズにより集光された光を光電変換し、光の集光位置である集光スポット32を示す信号として、光電変換後の電気信号を処理装置8に出力する。
集光スポット特定部21は、撮像装置7から電気信号を受けると、その電気信号からレンズアレイ6を構成している個々のレンズによる光の集光位置である集光スポット32を撮像装置7の撮像面上で特定する。
即ち、集光スポット特定部21は、注目領域に現れている1以上の集光スポット32を特定する(ステップST3)。
集光スポット特定部21は、注目領域に現れている1以上の集光スポット32を特定すると、それらの集光スポット32が、注目領域に含まれている各々の分割領域内に存在しているか否かを確認する。
上記のように、4個の分割領域が注目領域に設定されている場合、4個の分割領域内に集光スポット32が1個ずつ現れているか否かを確認する。
注目領域に含まれている各々の分割領域内に集光スポット32が存在している場合、当該注目領域に含まれている分割領域の数分だけ、集光スポット32と基準位置31の対応付けを行うことが可能である。
集光スポット特定部21は、集光スポット32と基準位置31の対応付けが可能な数が予め設定された対応付け数(例えば、16個や36個など)に到達しているか否かを判定し(ステップST4)、未だ予め設定された対応付け数に到達していなければ(ステップST4でNoの場合)、当該注目領域の上下1行分の分割領域と、当該注目領域の左右一列分の分割領域とを当該注目領域に加えることで、注目領域の範囲を拡大する(ステップST5)。
図7は注目領域の設定例を示す説明図である。図7の例では、中心部分の4個の分割領域に対して、上下1行分の分割領域と左右一列分の分割領域が加えられることで、16個の分割領域が注目領域に設定されている。
集光スポット特定部21は、注目領域の範囲を拡大すると、その注目領域だけに集光スポット32が現れるように、可変絞り5を制御して、レンズアレイ6に入射される波面12の範囲を前回より広げる処理を行う(ステップST2)。
レンズアレイ6は、可変絞り5によって範囲が前回より広げられた波面12が入射されると、レンズアレイ6を構成する個々のレンズが入射された波面12の光を撮像装置7の撮像面上に集光する。
撮像装置7は、複数のレンズにより集光された光を光電変換し、光の集光位置である集光スポット32を示す信号として、光電変換後の電気信号を処理装置8に出力する。
集光スポット特定部21は、撮像装置7から電気信号を受けると、その電気信号からレンズアレイ6を構成している個々のレンズによる光の集光位置である集光スポット32を撮像装置7の撮像面上で特定する。
即ち、集光スポット特定部21は、範囲を広げた注目領域に現れている1以上の集光スポット32を特定する(ステップST3)。
集光スポット特定部21は、範囲を広げた注目領域に現れている1以上の集光スポット32を特定すると、それらの集光スポット32が、注目領域に含まれている各々の分割領域内に存在しているか否かを確認する。
上記のように、16個の分割領域が注目領域に設定されている場合、16個の分割領域内に集光スポット32が1個ずつ現れているか否かを確認する。
集光スポット特定部21は、注目領域に含まれている各々の分割領域内に集光スポット32が存在している場合、集光スポット32と基準位置31の対応付けが可能な数(当該注目領域に含まれている分割領域の数)が予め設定された対応付け数(例えば、16個や36個など)に到達しているか否かを判定し(ステップST4)、未だ予め設定された対応付け数に到達していなければ(ステップST4でNoの場合)、更に上下1行分の分割領域と左右一列分の分割領域を加えることで注目領域の範囲を拡大して(ステップST5)、ステップST2〜ST4の処理が繰り返されるようにする。
集光スポット32と基準位置31の対応付けが可能な数が予め設定された対応付け数に到達する前に、注目領域に含まれている各々の分割領域内に集光スポット32が存在していない状況が発生した場合(注目領域に含まれている複数の分割領域の中に、集光スポット32が存在していない分割領域がある場合)、集光スポット32と基準位置31の対応付けが可能な数が予め設定された対応付け数に到達するようにするために、注目領域の設定や注目領域を拡大する方法を変えて、最初からステップST1〜ST5の処理をやり直すようにする。
注目領域を拡大する方法として、上下1行分の分割領域と左右一列分の分割領域を同時に加えるのではなく、例えば、上下1行分の分割領域だけ、あるいは、左右一列分の分割領域だけを加えるように変更するなどが考えられる。
位置ずれ量算出部22は、集光スポット32と基準位置31の対応付けが可能な数が予め設定された対応付け数に到達している場合(ステップST4でYesの場合)、集光スポット特定部21により範囲が拡大された注目領域に含まれている分割領域毎に、属している集光スポット32と基準位置31を対応付けて、その集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量を算出する(ステップST6)。
例えば、この注目領域が16個の分割領域を含んでいる場合、16個の集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量が算出される。
集光スポット推定部23は、位置ずれ量算出部22が、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量を算出すると、それらの位置ずれ量から被検体3によって作られる波面12の一部部分を算出する。
対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量から波面12を算出処理自体は公知の技術であるため詳細な説明は省略する。
なお、集光スポットと波面の関係は、例えば、以下の非特許文献1に開示されており、この非特許文献1には、波面をZernike多項式で展開する例が示されている。
[非特許文献1] 国立天文台報Vol 2. No. 2 p431-446(1994年)
位置ずれ量算出部22により算出された位置ずれ量は、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量であり、対応関係が認められるのは撮像面の中心部分付近であるため、集光スポット推定部23により算出される波面は、撮像面の中心部分付近に対応するレンズに入射される波面(注目領域だけに集光スポット32が現れるように、可変絞り5によって範囲が絞られている波面)だけである。
集光スポット推定部23は、被検体3によって作られる波面12の一部部分を算出すると、その一部部分を外側に延伸する外挿処理を実施する(ステップST7)。
波面12の一部部分を延伸する外挿処理は公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、例えば、波面12をZernike多項式で展開している場合、Zernike多項式の係数を求めれば、波面12の連続的な変化が分かるため、波面12を延伸することができる。
集光スポット推定部23は、波面12を延伸する外挿処理を実施すると、その波面12の延伸部分がレンズアレイ6に入射された場合の撮像面上での光の集光位置である集光スポット33を推定する(ステップST8)。
集光スポット33を推定する処理自体は公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量から波面12を算出する処理と、波面から集光スポット33を算出する処理とは逆の処理であり、また、レンズアレイ6を構成している複数のレンズの配置間隔が既知で、波面12の延伸部分の波形が分かっているため、波面12の延伸部分が、どのレンズに対して、どのような傾きで入射されるかが分かる。したがって、波面12の延伸部分がレンズアレイ6に入射された場合の集光スポット33を推定することができる。
図8は集光スポット推定部23により推定された集光スポット33の一例を示す説明図である。図8の例では、注目領域の外側に集光スポット33が現れている。この集光スポット33は〇で表記している。
なお、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33は、あくまでも、外挿処理によって外側に延伸した波面から求めたものであって、実際の集光位置とは異なっているが、複数のレンズの中で、当該集光スポット33を集光しているレンズは分かるため、当該集光スポット33と対応する基準位置31(当該集光スポット33を集光しているレンズに対応関係がある分割領域の中心位置)も分かる。
集光スポット特定部21は、集光スポット推定部23が注目領域の外側に現れる集光スポット33を推定すると、その推定した集光スポット33に対応する集光スポット32が実際に現れるように、可変絞り5を制御して、レンズアレイ6に入射される波面12の範囲を広げる処理を行う。
レンズアレイ6は、可変絞り5によって範囲が広げられた波面12が入射されると、レンズアレイ6を構成する個々のレンズが入射された波面12の光を撮像装置7の撮像面上に集光する。
撮像装置7は、複数のレンズにより集光された光を光電変換し、光の集光位置である集光スポット32を示す信号として、光電変換後の電気信号を処理装置8に出力する。
集光スポット特定部21は、撮像装置7から電気信号を受けると、その電気信号からレンズアレイ6を構成している個々のレンズによる光の集光位置である集光スポット32を撮像装置7の撮像面上で特定する。
位置ずれ量算出部24は、集光スポット特定部21が複数の集光スポット32を特定すると、複数の集光スポット32の中で、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定する(ステップST9)。
集光スポット推定部23により推定された集光スポット33は、あくまで推定結果であるため、実際の集光スポット32と若干のずれがあるが、大きなずれはなく、ほぼ重なっている。
図9は集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と、集光スポット特定部21により特定された集光スポット32との関係を示す説明図である。
図9において、〇は集光スポット推定部23により推定された集光スポット33であり、●は集光スポット特定部21により特定された集光スポット32を表している。
このように、集光スポット33と集光スポット32は、ほぼ重なっているため、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33とのずれ量が予め設定された閾値以下の集光スポット32を見つけることで、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定することができる。
位置ずれ量算出部24は、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定すると、その特定した複数の集光スポット32と複数の基準位置31との中で、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量を算出する(ステップST10)。
上述したように、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある基準位置31は分かっており、また、集光スポット32と対応関係がある集光スポット33も分かっているため、その集光スポット32と対応関係がある基準位置31は分かる。
ここでは、位置ずれ量算出部24が、集光スポット特定部21により特定された複数の集光スポット32の中で、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定し、その特定した複数の集光スポット32と複数の基準位置31との中で、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量を算出するものを示しているが、例えば、集光スポット推定部23による集光スポット33の推定精度が高い場合には、位置ずれ量算出部24が、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定する処理を実施しないで、集光スポット推定部23により推定された複数の集光スポット33と複数の基準位置31との中で、対応関係が認められる集光スポット33と基準位置31間の位置ずれ量を算出するようにしてもよい。
この場合、位置ずれ量の算出処理に要する処理時間や処理負荷を大幅に低減することができる。
波面算出部25は、位置ずれ量算出部24が位置ずれ量を算出すると、位置ずれ量算出部22により算出された位置ずれ量(撮像面の中心位置付近の位置ずれ量)と、位置ずれ量算出部24により算出された位置ずれ量(撮像面の中心位置付近より外側の位置ずれ量)とから被検体3によって作られる波面12を算出する(ステップST11)。
上述したように、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量から波面12を算出処理自体は公知の技術であるため詳細な説明は省略する。
ここで、図10は波面算出部25により算出された波面12を示す説明図である。
図10において、一点鎖線は注目領域の外側に外挿された波面を表している。
この実施の形態1では、被検体3によって作られる光の波面12が同心円状に広がっている例を示したが、被検体3によって作られる光の波面の歪が一様ではなく、図11に示すように、山と谷を有するような波面であってもよい。
このように、被検体3によって作られる光の波面が、山と谷を有するような波形である場合、集光スポット32の並びが広がったり狭まったりするようになる。
このとき、可変絞り5が入射される波面の範囲を狭めると、図中、上から下方向に集光スポット32の間隔が単調増加しているように見える。この場合、従来例のように、集光スポット32の並びから次の集光スポットを外挿すると、集光スポット32の間隔が単調増加していると予測してしまうため、次の集光スポットの推定に誤りが生じる。
しかし、この実施の形態1では、集光スポット32の並びから次の集光スポットを外挿するのではなく、特定した集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量から、一旦、波形の一部部分を算出するようにしているので、波面の波形を認識することができる。
このため、波面が山と谷を有するような波形であっても、波面の波形が連続的に変化しているものであれば、その波面を外側に延伸した部分から、次の集光スポット33を高精度に推定することができる。
したがって、この実施の形態1では、被検体3によって作られる光の波面12が、山と谷を有するような波形であっても高精度に波面12を算出することができる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、位置ずれ量算出部22により算出された位置ずれ量から被検体3によって作られる波面の一部部分を算出してから、その波面の一部部分を外側に延伸する外挿処理を実施し、その波面の延伸部分がレンズアレイ6に入射された場合の撮像面上での光の集光位置である集光スポット33を推定する集光スポット推定部23と、集光スポット特定部21により特定された複数の集光スポット32の中で、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定し、その特定した複数の集光スポット32と複数の基準位置31との中で、対応関係が認められる集光スポット32と基準位置31間の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出部24とを設け、波面算出部25が位置ずれ量算出部22,24により算出された位置ずれ量から被検体3によって作られる波面12を算出するように構成したので、波面12の歪が極度に大きい場合や波面の歪が一様でない場合でも、被検体3によって作られる光の波面12を計測することができる効果を奏する。
また、集光スポット推定部23による集光スポット33の推定精度が高い場合には、位置ずれ量算出部24が、集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定する処理を実施しないで、集光スポット推定部23により推定された複数の集光スポット33と複数の基準位置31との中で、対応関係が認められる集光スポット33と基準位置31間の位置ずれ量を算出する場合、位置ずれ量の算出処理に要する処理時間や処理負荷を大幅に低減することができる効果を奏する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、可変絞り5がレンズアレイ6に入射される波面12の範囲を物理的に制限するものを示したが、図12に示すように、集光スポット32が撮像面上の或る行だけ現れるように、レンズアレイ6に入射される波面12の範囲を制限できる場合、列方向で集光スポット32の入れ替わりがなければ、不確かさなく集光スポット32とレンズアレイ6を構成しているレンズとの対応付けを行うことができる。
さらに、図13に示すように、集光スポット32が撮像面上に1つだけ現れるように、レンズアレイ6に入射される波面12の範囲を制限できる場合(1つのレンズだけに波面12が入射されるように制限できる場合)、不確かさなく集光スポット32と当該レンズとの対応付けを行うことができる。
しかし、運用の都合で、上記のように、入射される波面12の範囲を制限するための可変絞り5の制御を行うことができない場合もある。例えば、高速に波面12を計測したい場合などでは、対応付けを確認するために上記のように可変絞り5を制御すると、多くの処理時間を要するので、困難な場合がある。
そこで、この実施の形態2では、可変絞り5がレンズアレイ6に入射される波面12の範囲を物理的に制限する代わりに、集光スポット特定部21が、撮像装置7から出力された電気信号から、レンズアレイ6を構成している個々のレンズによる集光スポット32を特定する際、設定中の注目領域の外側に対応する電気信号にマスクをかけることで(撮像装置7から出力された電気信号のうち、設定中の注目領域に対応する電気信号以外の電気信号を無視する)、注目領域に現れている集光スポット32だけを特定するようにする。
図14は集光スポット特定部21により特定される集光スポット32を示す説明図である。
また、図15は集光スポット推定部23により推定された集光スポット33を示す説明図である。
図14及び図15において、斜線が施されている領域は、設定中の注目領域の外側にあるマスク領域である。このため、図14及び図15の例では、注目領域内に現れている16個の集光スポット32だけが特定される。
図16は集光スポット推定部23により推定された集光スポット33と対応関係がある集光スポット32を特定するために、注目領域の範囲を広げてマスク領域を小さくしている様子を示す説明図である。
この実施の形態2では、上記実施の形態1と比べて、集光スポット特定部21が可変絞り5を制御する代わりに、マスク領域を制御する点だけが相違している。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 光源、2 照明光学系、3 被検体、4 結像光学系、5 可変絞り、6 レンズアレイ、7 撮像装置(撮像手段)、8 処理装置、11 平面波、12 波面、21 集光スポット特定部(位置特定手段)、22 位置ずれ量算出部(第1のずれ量算出手段)、23 集光スポット推定部(推定手段)、24 位置ずれ量算出部(第2のずれ量算出手段)、25 波面算出部(波面算出手段)、31 基準位置、32 集光スポット、33 推定された集光スポット。

Claims (4)

  1. 被検体によって作られる光の波面が入射されるレンズアレイと、
    前記レンズアレイにより集光された複数の光を撮像する撮像手段と、
    前記レンズアレイによる複数の光の集光位置を前記撮像手段の撮像面上で特定する位置特定手段と、
    前記位置特定手段により特定された複数の集光位置と予め設定した複数の基準位置との中で、対応関係が認められる集光位置と基準位置間の位置ずれ量を算出する第1のずれ量算出手段と、
    前記第1のずれ量算出手段により算出された位置ずれ量から前記波面の一部部分を算出してから、前記一部部分を延伸する外挿処理を実施し、前記波面の延伸部分が前記レンズアレイに入射された場合の前記撮像面上での複数の光の集光位置を推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定された複数の集光位置と前記複数の基準位置との中で、対応関係が認められる集光位置と基準位置間の位置ずれ量を算出する第2のずれ量算出手段と、
    前記第1及び第2のずれ量算出手段により算出された位置ずれ量から前記被検体によって作られる波面を算出する波面算出手段と
    を備えた波面計測装置。
  2. 前記第2のずれ量算出手段は、前記位置特定手段により特定された複数の集光位置の中で、前記推定手段により推定された複数の集光位置と対応関係がある集光位置を特定し、その特定した複数の集光位置と前記複数の基準位置との中で、対応関係が認められる集光位置と基準位置間の位置ずれ量を算出することを特徴とする請求項1記載の波面計測装置。
  3. 前記第1のずれ量算出手段は、前記レンズアレイを構成している複数のレンズが2次元に配列されている場合、前記複数のレンズの配列に応じて前記撮像面を格子状に分割し、各々の分割領域の中心位置を前記基準位置として設定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の波面計測装置。
  4. 撮像手段が、被検体によって作られる光の波面がレンズアレイに入射されることで集光された光を撮像する撮像処理ステップと、
    位置特定手段が、前記レンズアレイによる複数の光の集光位置を前記撮像処理ステップでの撮像面上で特定する位置特定処理ステップと、
    第1のずれ量算出手段が、前記位置特定処理ステップで特定された複数の集光位置と予め設定した複数の基準位置との中で、対応関係が認められる集光位置と基準位置間の位置ずれ量を算出する第1のずれ量算出処理ステップと、
    推定手段が、前記第1のずれ量算出処理ステップで算出された位置ずれ量から前記波面の一部部分を算出してから、前記一部部分を延伸する外挿処理を実施し、前記波面の延伸部分が前記レンズアレイに入射された場合の前記撮像面上での複数の光の集光位置を推定する推定処理ステップと、
    第2のずれ量算出手段が、前記推定処理ステップで推定された複数の集光位置と前記複数の基準位置との中で、対応関係が認められる集光位置と基準位置間の位置ずれ量を算出する第2のずれ量算出処理ステップと、
    波面算出手段が、前記第1及び第2のずれ量算出処理ステップで算出された位置ずれ量から前記被検体によって作られる波面を算出する波面算出処理ステップと
    を備えた波面計測方法。
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