JP2017149117A - 記録装置、記録方法およびプログラム - Google Patents

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【課題】フルマルチヘッドの記録装置において、記録ヘッド間のつなぎ目を目立たなくする接合補正を適切に行うことができる。【解決手段】各プロセッサが、記録ヘッドのうち少なくとも1つを制御する複数のプロセッサと、各メモリが、複数のプロセッサのいずれかに対応し、対応するプロセッサが制御する記録ヘッドによって記録される領域に対応する記録データを記憶する複数のメモリと、記録媒体のずれ量および傾きのうち少なくとも一方を示す媒体配置情報を取得する取得手段と、各プロセッサの制御下で、媒体配置情報に応じて、対応するメモリが記憶する記録データを補正する位置補正手段と、各プロセッサの制御下で、位置補正処理が施された記録データであって、互いに隣接する記録ヘッドによって重複して記録される重複領域に対応する記録データに対して、記録ヘッド間のつなぎ目を目立たなくする接合補正処理を行う接合補正手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷用紙等の記録媒体に記録を行う記録装置に関し、特に、インクを吐出するノズルを配列したノズル列を有する記録ヘッドを複数連結したフルマルチヘッドの記録装置に関するものである。
記録媒体(紙など)に対して画像の記録を行う場合に、記録媒体の一辺(円状の記録媒体においてはその径)の長さ以上の直線状の記録部を用いて、当該一辺(または径)と交差する方向に記録媒体を搬送させながら記録する記録装置がある。このような記録装置では、上記一辺(または径)以上の長さを有する長尺な記録ヘッドが使用される。一方、単一の基板に多数のノズルを高密度に一列に配列することは、技術面、コスト面において多くの困難を伴う。そこで、上記一辺(または径)より短い記録ヘッドを複数連結させて構成された、つなぎ型ラインヘッド(以下、フルマルチヘッドという)が用いられる。フルマルチヘッドは、記録ヘッドのつなぎ目において途切れることなく画像等が記録できるように、隣接する記録ヘッドを互いに一部重複させて構成される。
一方、画像の高精細化に伴い、画像処理における演算量およびデータ量が増大している。そこで、フルマルチヘッドの記録装置においては、各記録ヘッドに対応させてデータパスを複数用意する。各データパスにおいて、各記録ヘッドに対応させて分割した、記録データの各領域に対して画像処理を並列に実行させることが有効である。しかし、複数のデータパスが単一のメモリを共有する構成では、メモリ帯域の制限により、並列に処理可能なデータパスの数を増やしても、ある一定以上の速度までしかデータ転送速度を向上させることができない。したがって、フルマルチヘッドの記録装置においては、分散メモリの構成により、データ転送も並列化可能にすることが好ましい。
また、短尺な記録ヘッドを複数連結するフルマルチヘッドの記録装置では、記録ヘッドの連結部分に対応する画像に発生する、画質の劣化が問題となっている。そこで、フルマルチヘッドの記録装置においては、記録ヘッドのつなぎ部分を目立たなくする接合補正処理が行われる。特許文献1には、記録ヘッドのオーバラップ領域において、一方の記録ヘッドに対応する記録ドットの濃度(記録デューティ)を徐々に減少させ、その減少を補完するように、他方の記録ヘッドに対応する記録ドットの濃度を徐々に増大させる方法が記載されている。
特開平5−57965号公報
上述したような分散メモリの構成では、各データパスにおいて、自身のデータパスに割り当てられるメモリ以外の他のメモリに格納された、記録データを直接参照することができない。しかしながら各データパスにおいて、記録媒体の搬送開始後に判明する記録媒体の位置ずれや傾きに応じて上記接合補正処理では、他のメモリに格納されている記録データを必要とする場合がある。そのため自身のデータパス以外に割り当てられたメモリに格納された記録データを参照するために、接合補正処理が印刷処理に対して間に合わなくなる可能性がある。
そこで、本発明は、記録データを分割して複数のメモリに記憶させる分散メモリの構成を有するフルマルチヘッドの記録装置において、記録データに対する接合補正処理を適切に行うことができるようにすることを目的とする。
本発明による記録装置は、インクを吐出するノズルを配列したノズル列を有する記録ヘッドを、互いに重複させて複数連結したフルマルチヘッドの記録装置において、各プロセッサが、記録ヘッドのうち少なくとも1つを制御する複数のプロセッサと、各メモリが、複数のプロセッサのいずれかに対応し、対応するプロセッサが制御する記録ヘッドによって記録される領域に対応する記録データを記憶する複数のメモリと、記録媒体の所定位置に対する搬送方向またはノズル列方向のずれ量、および所定の搬送方向に対する記録媒体の傾きとのうち少なくとも一方を示す媒体配置情報を取得する取得手段と、各プロセッサの制御下で、媒体配置情報に応じて、対応するメモリが記憶する記録データを補正する位置補正処理を行う位置補正手段と、各プロセッサの制御下で、位置補正処理が施された記録データであって、互いに隣接する記録ヘッドによって重複して記録される重複領域に対応する記録データに対して、記録ヘッド間のつなぎ目を目立たなくする接合補正処理を行う接合補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、記録データを分割して複数のメモリに記憶させる分散メモリの構成を有するフルマルチヘッドの記録装置において、記録ヘッド間のつなぎ目を目立たなくする接合補正処理を適切に行うことができる。
記録装置の構成の一例を示すブロック図である。 記録ヘッドの配置、および、記録データの領域分割について説明する図である。 記録媒体の位置ずれを説明するための図である。 記録媒体の傾きを説明するための図である。 接合補正処理に用いられる接合補正パターンの一例を示す図である。 接合補正パターンの生成方法を説明するための図である。 記録媒体が媒体センサによって検出される様子を示す図である。 位置補正部が行う補正処理を説明するための図である。 記録データが位置補正される様子を模式的に示す図である。
以下、図を参照して、本発明を実施する形態について説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
[実施例1]
図1は、記録装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施例では、インクを吐出する吐出口(ノズル)を配列したノズル列を有する記録ヘッドを4つ連結した、フルマルチヘッドのインクジェット記録装置を例に説明を行う。図1に示すように本実施例における記録装置は、プロセッサ106,107と、メモリ108,190と、媒体配置情報取得部110と、記録ヘッド170〜173と、データパス180〜183とを備える。プロセッサ106およびメモリ108は互いに、ローカルバス104を介して接続され、1つの制御系を構成する。プロセッサ107およびメモリ109はローカルバス105を介して互いに接続され、1つの制御系を構成する。このように本実施例における記録装置は、2系統の制御系を有する。ローカルバス104,105はそれぞれ、バスブリッジ102,103を介して共有バス101と接続される。それにより、上記2系統の制御系が互いに接続される。
媒体配置情報取得部110は、記録媒体の所定位置に対するずれ量と傾きとのうち少なくとも一方を検出する。媒体配置情報取得部110は、ローカルバス104に接続される。プロセッサ106は、媒体配置情報取得部110により、出力動作毎に、記録媒体の位置について、所定位置からのずれ量を取得する。また、プロセッサ106は、媒体配置情報取得部110により、出力動作毎に、記録媒体の角度について、所定位置からの傾きを取得する。プロセッサ106は、取得した情報を媒体配置情報として、メモリ108等に格納する。また、プロセッサ107は、共有バス101を経由してプロセッサ106と相互に通信可能であり、プロセッサ106が取得した媒体配置情報を受け取ることが可能である。プロセッサ106,107は、上記媒体配置情報に基づいて、各部に対する設定を行う。
記録ヘッド170〜173は、それぞれ、記録媒体の搬送方向と交差する方向(本実施例では、直交する方向)に直線状に並んだノズルからインク滴を出力し、記録媒体上に直線状に並んだ点(ドット)を記録する。また、記録ヘッド170〜173は、搬送方向と交差する方向、すなわちノズル列方向に連結させて配置される。それにより、記録媒体に対して、各記録ヘッドの長さ以上の画像を記録することができる。また、本実施例では、記録ヘッドの境界部において記録が途切れないように、隣接する記録ヘッド同士を、所定の幅で互いに一部を重複させて配置する。それにより、記録ヘッドの境界部において、隣接する記録ヘッドのそれぞれが、記録媒体の同一位置に記録を行うことが可能となる。また、ノズル列方向と交差する方向(本実施例では、直交する方向)に、記録媒体と記録ヘッド170〜173とを相対的に移動させることで、記録媒体上に面状の記録が可能である。すなわち、本実施例では、図1における上方向が搬送方向となる。
出力すべき記録データは、メモリ108,109に分割して格納される。記録ヘッド170,171に対応する記録データはメモリ108に格納される。また、記録ヘッド172,173に対応する記録データはメモリ109に格納される。メモリ108に格納された記録データは、ローカルバス104、および、データパス180,181を経由して、記録ヘッド170,171に供給される。メモリ109に格納された記録データは、ローカルバス105、および、データパス182,183を経由して、記録ヘッド172,173に供給される。
データパス180は、DMAコントローラ120、位置補正部130、出力選択部140、出力バッファ150および出力インタフェース部160を含む。図1に示されるように、データパス181〜183も同様に、DMAコントローラ、位置補正部、出力選択部、出力バッファおよび出力インタフェース部を含む。また、図1に示されるように、データパス180,181はプロセッサ106の制御下にあり、データパス180の各部およびデータパス181の各部は、プロセッサ106によって制御される。同様に、データパス182,183はプロセッサ107の制御下にあり、データパス182の各部およびデータパス183の各部は、プロセッサ107によって制御される。以下では、データパス180の各部を説明する。
DMAコントローラ120は、メモリ108に格納された記録データのうち、記録ヘッド170で出力すべき部分を順次読み出し、位置補正部130に供給する。位置補正部130は、媒体配置情報取得部110によって得られた媒体配置情報に基づいて、記録データに対して、記録媒体の位置ずれや傾きに応じた補正を行う。出力選択部(以下、接合補正部ともいう)140は、位置補正部130による補正がなされた記録データに対して、後述する接合補正処理を実行する。このため出力選択部140は、複数の記録ヘッド(ここでは、記録ヘッド170,171)で同一位置に記録が可能な領域について、いずれの記録ヘッドを使用するかを選択する。出力バッファ150は、所定の速度でノズル列方向と交差する方向に相対的に移動する記録媒体に対する、記録ヘッドからの出力が途切れないように、出力すべき記録データを一時的に蓄積する。
出力インタフェース部160は、出力バッファに格納されたデータに基づいて記録ヘッド170を駆動する。出力インタフェース部160〜163には同期信号が入力され、各出力インタフェース部は、同期信号に合わせてインクの出力動作を行う。これにより、各出力インタフェースの出力動作が同期する。
記録装置は、さらに、電源部(図示せず)、記録媒体または記録ヘッド170〜173を移動させる駆動機構(図示せず)、出力すべき記録データを外部から取得するための入力インタフェース(図示せず)などの構成要素を備える。なお、図1では、プロセッサ106を有する制御系とプロセッサ107を有する制御系とのそれぞれに2系統のデータパスを接続させて、合計4系統の処理を並列に行う記録装置を例にした。ただし、記録装置が並列に行う処理は、4系統に限定されない。また、制御系の数や各制御系に接続されるデータパスの数は、必要な処理速度やデータ転送速度に応じて適宜決めればよい。
図2は、記録ヘッドの配置、および、記録データの領域分割について説明する図である。なお、図2では、記録ヘッドとメモリとの間のデータパスなどは省略されている。本実施例では、記録ヘッド170の左端(図2における左端)から記録ヘッド173の右端(図2における右端)までの長さが、記録媒体200の幅(図2における左右方向の幅)以上になるように、隣接する記録ヘッドの一部を互いに重複させて配置する。なお、記録媒体が円状である場合には、その径以上になるように各記録ヘッドを配置すればよい。各記録ヘッドをそのように配置することにより、記録媒体200上の領域202に対しては、記録ヘッド170と記録ヘッド171とのどちらを利用しても記録することが可能となる。メモリ108に格納された、領域202に対応する記録データは、位置補正部130と位置補正部131とに対して転送される。このとき、位置補正部130に対する転送は、DMAコントローラ120により行われる。また、位置補正部131に対する転送は、DMAコントローラ121により行われる。このように重複して転送された記録データは、後述するように、出力選択部140または出力選択部141において、出力位置ごとに、いずれか一方が選択される。ここで、出力位置とは、記録データに基づいて記録媒体上に出力されるインク滴の、当該記録媒体上おける目標位置をいう。
メモリ108は、記録ヘッド170,171に対応する記録データ(記録媒体上における領域201〜204に対応する記録データ)を格納する。同様に、メモリ109は、記録ヘッド172,173に対応する記録データ(記録媒体上における領域204〜207に対応する記録データ)を格納する。このように、領域204に対応する記録データは、メモリ108およびメモリ109に重複して格納される。これにより、後述する接合補正処理が、円滑に実施可能になる。
位置補正部130〜133はそれぞれ、媒体配置情報取得部110によって得られた媒体配置情報に基づいて、記録データに対して、記録媒体の位置ずれ、および、記録媒体の傾きに応じた補正を行う。図3は、記録媒体の位置ずれを説明するための図である。図3に示される破線の矩形は、記録媒体400の標準位置(以下、媒体標準位置という)を表す。図3に示される変位量401は、左右方向(図3における左右方向)における位置ずれの成分、つまりノズル列方向における位置ずれの成分である。また変位量402は、上下方向(図3における上下方向)における位置ずれの成分、つまり搬送方向における位置ずれの成分である。記録媒体の位置ずれが左右方向の平行移動により生じた場合は、位置補正部130〜133は、変位量401に相当する補正をする。記録媒体の位置ずれが上下方向の平行移動により生じた場合は、位置補正部130〜133は、変位量402に相当する補正をする。変位量402に相当する補正は、記録媒体の搬送速度に応じて、対応する時間だけ、記録ヘッド170〜173の駆動タイミング(吐出タイミング)を一律にずらすことによって実現可能である。
図4は、記録媒体の傾きを説明するための図である。位置補正部130〜133は、記録媒体が位置ずれだけでなく傾きを伴う場合は、ノズル列方向の変位量501、搬送方向の変位量502および、媒体標準位置からの傾き503に相当する補正をすればよい。なお、記録媒体が傾きを伴う場合の補正処理については、図8,9を用いて後述する。
出力選択部140〜143はそれぞれ、複数の記録ヘッドから出力可能な領域について、いずれの記録ヘッドからインクを出力させるかを決定する。図2〜図4において網掛けで示される領域は、複数の記録ヘッドから出力可能な領域を示している。また、出力選択部140〜143は、使用する記録ヘッドのつなぎ目が目立たないようにするための接合補正処理を行う。
以下、図3に示す位置ずれに対する接合補正処理を説明する。上述したように図3に示す例では、媒体標準位置に対して、変位量401,402の位置ずれが生じている。図3に示す例において、記録ヘッド170,171の双方で出力可能な領域、すなわち、記録ヘッド170,171によって重複して記録される重複領域は、網かけで示される領域414である。領域414は、記録ヘッド170から出力可能な領域の右側(図3における右側)の境界412と、記録ヘッド171から出力可能な領域の左側(図3における左側)の境界410との間の領域である。図5は、接合補正処理に用いられる接合補正パターン(以下、単にパターンという。)の一例を示す図である。接合補正パターンは、予めメモリ108,109のそれぞれに格納される。図5における上方向が搬送方向である。図3に示す領域414における接合補正処理では、例えば、図5(a)に示すパターンが用いられる。図5(a)に示すパターンは、左の列から右の列に移るに従って、“1”の頻度が減少し、“2”の頻度が増加するように構成されている。“1”は、記録ヘッド170からインク滴が出力されることを意味する。“2”は、記録ヘッド171からインク滴が出力されることを意味する。出力選択部140は、出力位置毎に、パターンによって示される値が“2”である場合には、その出力位置における記録が抑制されるように、当該出力位置に対応する記録データを変更する。パターンによって示される値が“1”である場合には、出力選択部140は、その出力位置に対応する記録データを変更せずそのままにする。なお出力選択部140は、パターンによって示される値が“2”であるときに、その出力位置に対応する記録データに、記録を抑制する符号を付加するようにしてもよい。出力選択部141は、同様に、図5(a)に示すパターンによって示される値が“2”であれば、記録データに基づく出力を行い、“1”であれば、その出力位置における記録が抑制されるように、当該出力位置に対応する記録データを変更する。
一方、図3に示す例において、記録ヘッド171,172の双方で出力可能な領域は、両記録ヘッドの位置により、記録ヘッド170,171の場合と同様に、境界420,422の間に制限される。さらに、メモリ108,109に重複して格納される記録データ(図2に示す領域204に対応する記録データ)は、変位量401に相当する補正の結果、図3に示す境界421,423の間の範囲に記録される。よって、記録ヘッド171,172の双方で出力可能な領域は、記録ヘッド172から出力可能な領域の境界420に対して変位量401を適用した境界421と、記録ヘッド171から出力可能な領域の境界422との間の領域424となる。領域424については、領域414とは幅が異なるため、出力選択部141,142は、領域424に対しては、図5(a)とは別に用意された、図5(b)に示すパターンを使用する。このように本実施例では、メモリ108,109にはそれぞれ、ノズル列方向の幅が異なる複数のパターンが予め格納される。そして出力選択部141,142は、接合補正処理を適用する領域の幅を判定して、当該判定の結果に基づいて、複数のパターンのいずれかを選択して使用する。位置補正部130による位置補正処理に伴い、記録ヘッド171でのみ記録可能となった領域425については、記録ヘッド171が単独でインクを出力する。
以下、図4に示す傾きに対する接合補正処理を説明する。図4に示される破線は、媒体標準位置を表す。図4に示す例において、記録ヘッド170,171の双方で出力可能な領域は、網掛けの領域512である。領域512の幅(図5における左右方向の幅)は、記録ヘッド170,171の配置で決まり、図3における領域414と同一である。領域512の接合補正処理に用いられるパターンは、図5(a)に示すパターンである。記録媒体500に傾きがある場合、図5(c)に斜線が付された部分のように、パターンにおいて、対応する記録データが存在しない部分が生じる。図5(c)に示す線301は、図4に示す記録媒体500の下側(図4における下側)の端部の一部を表す。接合補正処理に用いられるパターンは、ノズル列方向(図5(c)における行方向)において、対応する記録データが一部でも存在する場合には、その行についてパターンが用意される。
図4に示す例において、記録ヘッド171,172の双方で出力可能な領域は、領域524である。領域524は、記録ヘッド171,172の位置によって定まる境界420,422と、記録ヘッド171,172に対応するメモリ108,109に格納された記録データによって定まる境界522,523との間の領域である。すなわち領域524は、記録ヘッド171,172の位置による制限と、記録ヘッド171,172に対応するメモリ108,109に格納された記録データの範囲による制限とによって決まる。
図6は、領域524に対する接合補正パターンの生成方法を説明するための図である。図6(a)に示す領域524に対して、出力選択部141,142は、図6(b)に示すように、あらかじめ用意した複数の接合補正パターン601〜608を組み合わせる。各接合補正パターンは、互いに、所定幅(図6における左右方向の長さ)または高さ(図6における上下方向の長さ)の少なくとも一方が異なっている。このとき、接合補正パターン601〜608を組み合わせた領域が、記録ヘッド171,172の位置による制限と、メモリ108,109に格納された記録データの範囲による制限とを超えないようにする。また、接合補正パターン601〜608を組み合わせた領域が、記録媒体の搬送方向における両端部を包含するようにする。これにより、搬送方向に対して一定の幅を有さない領域524に対して、適切な接合補正処理を行うことが可能になる。なお、領域524の範囲内ではあるが、接合補正パターン601〜608に含まれない部分については、接合補正パターンの左側の領域は記録ヘッド171、右側の領域は記録ヘッド172から出力すれば良い。
媒体配置情報取得部110の構成を説明する。図7は、記録媒体が媒体配置情報取得部110によって検出される様子を示す図である。図7に示すように、媒体配置情報取得部110は、記録ヘッド170〜173の中央に配置される、記録媒体を検出するための第1のセンサ部701と、記録ヘッド170の端部に配置された第2のセンサ部702とを含む。例えば、第1のセンサ部701および第2のセンサ部702には、可視光、赤外光、超音波を利用したセンサが利用可能である。
第2のセンサ部702は、直線状に並べられた複数のセンサ(本実施例では5つのセンサ)から構成される。図7に示される丸印は、センサを表す。第2のセンサ部702は、ノズル列方向に沿って配置され、各センサで記録媒体を検出する。位置補正部130〜133は、第2のセンサ部702の検出結果から、記録媒体700の位置のずれ量を判別可能である。
また、位置補正部130〜133は、第1のセンサ部701、または、第2のセンサ部702のいずれか一方が記録媒体700を検出した時点から、他方のセンサ部で記録媒体700を検出するまでの時間を取得する。位置補正部130〜133は当該時間と搬送速度とに基づいて、記録媒体700の傾きを判別できる。
図7に示すように、第2のセンサ部702は、一方の端が記録ヘッド170の左端(図7における左端)よりも外側(図7における左側)になるように、配置される。それにより、補正の限度を超える位置ずれを検出することが可能となる。これは、補正の限度を超える位置ずれが発生した場合に、記録装置を停止させたり、記録媒体を媒体標準位置に戻してからやり直したりすることを可能とするためである。
以上のように、各記録ヘッドの配置による制限と、各記録ヘッドに対応するメモリに分割して格納された記録データの範囲による制限とを超えない範囲で、記録ヘッドのつなぎ目で接合補正処理をしながら、記録媒体に画像を記録することが可能となる。
図8は、位置補正部130〜133が行う補正処理を説明するための図である。図8(a)には、記録媒体を基準とする座標系(x,y)と、記録装置上の座標系(u,v)との対応が示されている。座標系(x,y)上の矩形は、メモリ108,109に格納された記録データ(領域分割前の記録データ)の、記録媒体上における出力範囲を表す。v軸は記録媒体の搬送方向を示す。u軸はノズル列方向、すなわち記録ヘッドの配列方向を示す。ここで、θは媒体配置情報取得部110で取得された記録媒体の傾きである。また、vofsは、記録媒体上の所定の位置における、記録媒体の搬送方向のずれ量である。また、uofsは、記録媒体上の所定の位置における、記録媒体のノズル列方向のずれ量である。位置補正部130〜133は、これらの値を、媒体配置情報から取得する。
両座標系の関係は、図8(b)の行列式で表される。ここでは、(x,y)、および、(u,v)それぞれに“1”の項を加え、平行移動を表現可能にしている。図8(b)に示す式によって、記録データにおいて記録媒体を基準とする座標系(x,y)で表されるインクの出力位置が、座標変換され、記録装置上の座標系(u,v)で表される。図8(b)に示す式を、図8(c)に示すように、u軸方向の補正を表す行列801(vについて不変)、および、v軸方向の補正を表す行列802(uについて不変)で近似する。ここで、v1の値は、v1=vofs−uofs・sinθとする。
図8(c)に示す行列801、および、行列802をまとめると、図8(d)になる。図8(d)において、θが微少であることを前提として、cosθ=1,sinθの2次の項を0とみなせば、図8(b)と等価である。よって、まず、位置補正部130〜133は、u軸方向の補正(行列801)を適用し、図9(a)に示す鎖線の形状から実線の形状に変換すればよい。そして、次に、位置補正部130〜133は、v軸方向の補正(行列802)を適用し、図9(b)に示す鎖線の形状から実線の形状へと変換すれば良い。
図9(c)には、v軸方向の補正を説明するための具体例が示されている。図9(c)における薄い網掛けの領域は、一律の変位量を表し、行列802におけるv1に相当する。また、図9(c)における濃い網掛けの領域は、各出力位置に応じた変位量を表し、x・sinθにより求めることが可能である。図9(c)に示す線901は、図9(b)に示す実線の形状の上側(図9における上側)の端部の一部を表す。
このように、u軸方向の補正と、v軸方向の補正とを別々に行うことにより、例えば、位置補正部130〜133が、図9(b)に示す変換をせずに、出力インタフェース部160〜163が、図9(b)に示す変換に相当する補正を行うことが可能となる。そのような形態を実現するには、例えば、位置補正部130〜133が、各出力位置に応じた変位量(x・sinθ)を求め、当該変位量と記録媒体の搬送速度(ν)とから以下の式に基づいて、当該各出力位置における遅延時間(Δt)を決定すればよい。そして、出力インタフェース部160〜163が、位置補正部130〜133によって決定されたΔtに基づいて、記録ヘッドから出力されるインクの吐出タイミングを調整すればよい。
Δt=x・sinθ/ν
以上のように本実施例では、各データパスにおいて、記録ヘッドの配置による制限と、各プロセッサに対応するメモリに分割して格納された記録データの範囲による制限内で、記録ヘッド間のつなぎ目に対する接合補正処理を実行させる。よって、記録媒体が所定の位置からずれたり傾いたりした場合でも、接合補正処理の際に、各データパスにおいて他のプロセッサに対応するメモリに格納された記録データを参照する必要がない。したがって本実施例によれば、互いに重複させて複数連結したフルマルチヘッドの記録装置において、記録媒体が所定の位置からずれたり傾いたりした場合でも、適切に接合補正処理を行うことができる。
なお、本実施例では、図8(b)に示す式を変換した、図8(c)に示す式に基づいて位置補正処理を行っているが、図8(b)に示す式をそのまま用いて位置補正処理を行うようにしてもよい。
また、本実施例では、画像を記録する記録装置を例にしたが、本発明は、記録ヘッドが表面改質のための無色透明のインクを吐出する記録装置にも適用可能である。また、記録媒体は、紙以外であってもよく、例えば、表面を加工した樹脂板(DVDなど)や布であってもよい。したがって、本発明は、染料を布に印捺する捺染加工を行う記録装置にも適用可能である。また本発明は、導電性インクを使用して、紙や樹脂基板に対して電気配線パターンの形成を行う記録装置にも適用可能である。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークまたは記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
106,107 プロセッサ
108,109 メモリ
130〜133 位置補正部
140〜143 出力選択部

Claims (8)

  1. インクを吐出するノズルを配列したノズル列を有する記録ヘッドを、互いに重複させて複数連結したフルマルチヘッドの記録装置において、
    各プロセッサが、前記記録ヘッドのうち少なくとも1つを制御する複数のプロセッサと、
    各メモリが、前記複数のプロセッサのいずれかに対応し、対応するプロセッサが制御する記録ヘッドによって記録される領域に対応する記録データを記憶する複数のメモリと、
    記録媒体の所定位置に対する搬送方向またはノズル列方向のずれ量、および所定の搬送方向に対する前記記録媒体の傾きのうち少なくとも一方を示す媒体配置情報を取得する取得手段と、
    前記各プロセッサの制御下で、前記媒体配置情報に応じて、対応するメモリが記憶する前記記録データを補正する位置補正処理を行う位置補正手段と、
    前記各プロセッサの制御下で、前記位置補正処理が施された記録データであって、互いに隣接する記録ヘッドによって重複して記録される重複領域に対応する記録データに対して、記録ヘッド間のつなぎ目を目立たなくする接合補正処理を行う接合補正手段と、を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記接合補正手段は、
    前記重複領域においていずれの記録ヘッドのノズルを使用するかを選択するための接合補正パターンを用いて前記接合補正処理を行う
    請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記各メモリは、それぞれ、
    少なくともノズル列方向の幅が異なる複数の前記接合補正パターンを記憶し、
    前記接合補正手段は、
    前記媒体配置情報と、前記重複領域の幅とに基づいて、前記接合補正処理を適用する領域のノズル列方向の幅を判定し、当該判定の結果に基づいて、複数の前記接合補正パターンの中から前記接合補正処理に用いる接合補正パターンを選択する
    請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記接合補正手段は、
    前記接合補正処理が適用される領域の搬送方向の各位置におけるノズル列方向の幅に対応させて、当該搬送方向の各位置について異なる幅の接合補正パターンを用いる
    請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記位置補正手段は、前記位置補正処理において、
    対応するメモリが記憶する前記記録データによって示される、前記記録媒体を基準とする座標系で表された前記インクの出力位置を、前記媒体配置情報に応じて座標変換して補正する
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記位置補正手段は、
    前記インクの出力位置に対する、搬送方向の補正と、ノズル列方向の補正とを別々に実行し、
    前記搬送方向の補正を、前記座標変換により実行し、
    前記ノズル列方向の補正を、前記媒体配置情報から求めた遅延時間に基づいてインクの吐出タイミングを調整することにより、実行する
    請求項5に記載の記録装置。
  7. インクを吐出するノズルを配列したノズル列を有する記録ヘッドを、互いに重複させて複数連結したフルマルチヘッドの記録装置であって、各プロセッサが、前記記録ヘッドのうち少なくとも1つを制御する複数のプロセッサと、各メモリが、前記複数のプロセッサのいずれかに対応し、対応するプロセッサが制御する記録ヘッドによって記録される領域に対応する記録データを記憶する複数のメモリと、を備える記録装置における記録方法であって、
    記録媒体の所定位置に対する搬送方向またはノズル列方向のずれ量、および所定の搬送方向に対する前記記録媒体の傾きのうち少なくとも一方を示す媒体配置情報を取得する取得ステップと、
    前記各プロセッサの制御下で、前記媒体配置情報に応じて、対応するメモリが記憶する前記記録データを補正する位置補正処理を行う位置補正ステップと、
    前記各プロセッサの制御下で、前記位置補正処理が施された記録データであって、互いに隣接する記録ヘッドによって重複して記録される重複領域に対応する記録データに対して、記録ヘッド間のつなぎ目を目立たなくする接合補正処理を行う接合補正ステップと、を含む
    ことを特徴とする記録方法。
  8. コンピュータを、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の記録装置の一部として機能させるためのプログラム。
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