JP2017148920A - 研磨方法 - Google Patents

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【課題】被研磨面が塗膜等の比較的軟質な面であっても研磨傷の発生が防止できる研磨方法を提供する。【解決手段】この発明の研磨方法では、砥粒を含むスラリーを被研磨面に供給する。研磨面10に溝101,102を有し、JIS K7312:1996の付属書2「スプリング硬さ試験タイプC試験方法」で規定された試験方法による加圧面が密着した直後の硬さが40以上80以下である研磨パッド1を用いる。研磨面10を被研磨面に押し当てて研磨パッド1を動かすことにより、被研磨面を研磨する。【選択図】図1

Description

この発明は、研磨方法に関する。
曲面を有する被研磨物、例えば自動車等の車体塗装面を平滑化する加工方法として、バフ研磨加工が知られている(例えば特許文献1)。バフ研磨加工は、布製またはその他の材料で作られた研磨輪(バフ)の周囲(表面)に種々の研磨剤などを付けて回転させ、研磨対象物を研磨する方法である。
特開2012−251099号公報
しかしながら、バフ研磨加工では被研磨物の表面のうねりを取り除くことができず、美しい表面仕上げを実現することが難しかった。
これに対して、本発明者等は、曲面を有する被研磨物の表面のうねりを取り除くことが可能な研磨方法を提案した(特願2014−172978号明細書参照)。この方法では、硬質の樹脂層で形成される研磨面を有する研磨パッドを用いるため、塗膜等の比較的軟質な面を研磨する場合には、研磨傷の発生を防止することが課題となる。
この発明の課題は、被研磨面が塗膜等の比較的軟質な面であっても研磨傷の発生が防止できる研磨方法を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明の第一態様の研磨方法は、以下の構成(1) 〜(3)
を有することを特徴とする。
(1) 砥粒を含むスラリーを被研磨面(被研磨物の表面)に供給する。
(2) JIS K7312:1996の付属書2「スプリング硬さ試験タイプC試験方法」で規定された試験方法による加圧面が密着した直後の硬さ(以下、「C硬度」と称する。)が40以上80以下である研磨パッドを用いる。
この試験方法では、スプリング硬さ試験機として、試験片の表面に試験機の加圧面を密着させたとき、加圧面の中心の孔からばね圧力で突き出ている押針が試験片によって押し戻される距離を、硬さとして目盛に示す構造のものを用いる。試験片の測定面は、少なくとも試験機の加圧面以上の大きさのものとする。
(3)研磨面を前記被研磨面に押し当てて前記研磨パッドを動かすことにより、前記被研磨面を研磨する。
この発明の第二態様の研磨方法は、上記構成(1) 〜(3) と下記の構成(4) を有することを特徴とする。
(4) 前記研磨面に溝を有する。
この発明の態様の方法によれば、被研磨面が塗膜等の比較的軟質な面であっても研磨傷の発生が防止できる。
第一実施形態の方法で使用する研磨パッドを示す図であって、研磨面を示す平面図(a)と、そのA−A断面図(b)である。 第一実施形態の方法を説明する概略図である。 第二実施形態の方法で使用する研磨パッドを示す図であって、研磨面を示す平面図(a)と、そのA−A断面図(b)である。
<この発明の態様について>
上述した第一態様および第二態様の研磨方法では、砥粒を含むスラリーを被研磨面に供給し、研磨面を被研磨面に押し当てて研磨パッドを動かすことにより、被研磨面を研磨する研磨方法において、C硬度が40以上80以下である研磨パッドを用いることで、被研磨面のうねりを取り除くことができる。
前記硬さの研磨パッドの場合、研磨面に溝がないと、研磨面が押し当てられている被研磨面の外側にスラリーを供給する場合、研磨面の中央部までスラリーが行き渡るのに時間がかかり、スラリーの供給不足の状態で研磨パッドを動かす可能性がある。また、研磨面と被研磨面との間に異物が入った場合に、この異物が排出されにくい。なお、異物としては、外部から混入するもの以外に、研磨によって生じるもの(スラリー、被研磨面、および研磨パッドに起因するもの)が挙げられる。
前記硬さの研磨パッドの場合、上記のような理由で、研磨面に溝がないと被研磨面に研磨傷が発生し易いと推定される。
これに対して、第二態様の研磨方法では、研磨面に溝を設けたことで、研磨面が押し当てられている被研磨面の外側にスラリーを供給する場合、この溝に沿ってスラリーが研磨面の中央部まで行き渡り易くなる。また、研磨面と被研磨面との間に異物が入った場合に、この異物が溝に沿って排出され易い。よって、被研磨面が塗膜等の比較的軟質な面であっても研磨傷の発生が防止できる。
<実施形態>
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下に示す実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定はこの発明の必須要件ではない。
[第一実施形態]
この実施形態の研磨方法では、図1に示すように、研磨面10に格子状の溝を有する研磨パッド1を用いる。
研磨パッド1は、スエードタイプまたは不織布タイプの研磨パッドであって、厚さが0.5mm以上5.0mm以下である。研磨パッド1の硬さはC硬度で40以上80以下である。研磨パッド1は、例えば、スエードタイプまたは不織布タイプの研磨パッドを前記硬さで作製した後に、その研磨面に格子状の溝を形成することにより得られる。
格子状の溝は、互いに直交する複数の第一溝101および第二溝102からなる。この溝の形成方法としては、例えば、溝となる部分の材料をエッチングや切削によって取り除く方法がある。切削によって取り除く方法としては、高速回転する円形の切刃を、研磨パッドの表面に押し当てながら移動する方法が挙げられる。
この実施形態の研磨方法では、図2に示すように、砥粒を含むスラリー4を被研磨面5に供給し、研磨パッド1の研磨面を被研磨面5に押し当てて、研磨パッド1を回転することにより、被研磨面5を研磨する。図2のポリッシャー6は、研磨パッド1を取り付ける基部61と、基部61に固定された回転軸62と、回転軸62の回転機構などを収めた本体63を有する。スラリー4は、スラリー供給装置40から被研磨面5に向けて供給される。
被研磨面5は、合成樹脂製の塗膜51の外面であり、塗膜51は金属製の車体などの物体52の表面に形成されている。
この実施形態の研磨方法によれば、研磨面10が押し当てられている被研磨面5の外側に供給されたスラリー4が、格子状の溝に沿って研磨面10の中央部まで行き渡り易い。また、研磨面10と被研磨面5との間に異物が入った場合に、この異物が格子状の溝に沿って排出され易い。そのため、溝がない点だけが研磨パッド1と異なる研磨パッドを用いた方法と比較して、合成樹脂製の塗膜51の外面である被研磨面5に研磨傷が発生しにくい。
また、C硬度が40以上80以下である研磨パッド1を用いているため、被研磨面5のうねりを取り除くことができる。
[第二実施形態]
この実施形態の研磨方法では、図3に示す支持層付き研磨パッド3を用いる。
支持層付き研磨パッド3は、第一実施形態の研磨パッド1と、研磨パッド1より軟らかい発泡ポリウレタン製の支持層2とからなる。支持層2は、研磨パッド1の研磨面10とは反対側の面11に、接着剤または両面テープで固定されている。支持層2の厚さは2.0mm以上50mm以下である。
この実施形態の研磨方法では、図2に示すポリッシャー6に、研磨パッド1の代わりに支持層付き研磨パッド3を取りつけて、第一実施形態の研磨方法と同様にして、被研磨面5を研磨する。
この実施形態の研磨方法によれば、研磨パッド1の機能により第一実施形態の研磨方法と同じ効果が得られる。これに加えて、軟質の支持層2が固定された二層構造の支持層付き研磨パッド3を使用するため、以下の効果も得られる。
基部61から軟質の支持層2に付与された力が研磨パッド1に伝わって、研磨面10が被研磨面5に押し当てられる。被研磨面5が曲面の場合、軟質の支持層2は、その曲面に沿って容易に変形する。これに伴い、支持層2に固定された硬質の研磨パッド1も支持層2と同様に変形する。その結果、研磨面10が曲面状の被研磨面に追従する。
よって、第二実施形態の研磨方法は、第一実施形態の研磨方法と比較して、曲面状の被研磨面のうねりを取り除く効果が高い。曲面状の被研磨面の例としては、自動車等の車体の塗膜面が挙げられる。
<好ましい形態など>
研磨面の溝の幅は0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましい。このような範囲であれば、被研磨面に付着した異物等を排出しやすくなる。溝のピッチは3.0mm以上50mm以下であることが好ましい。このような範囲であれば、被研磨面のうねりを除去しやすい。溝の深さは、強度の観点から研磨パッドの厚みの90%以下であることが好ましい。
研磨面の溝の平面形状としては、格子状以外に、例えば、縞状、放射状、同心円状が挙げられる。また、これらの形状を組み合わせた形状であってもよい。
研磨パッドの厚さは0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましい。このような範囲であれば、研磨パッドがうねりを除去し易く、支持層が固定された研磨パッドが支持層と同様に変形しやすい。
研磨面の直径は10mm以上200mm以下であることが好ましい。このような範囲であれば、スラリーが研磨面の外縁部から中央部まで行き渡るまでにかかる時間が短くできるとともに、曲面状の被研磨面に研磨面が追従し易い。
この発明の態様の研磨方法は、研磨面が被研磨面より小さい用途に好適である。
被研磨面は、合成樹脂からなる面だけでなく、金属面、シリコンウェーハ面、ガラス面、サファイア面などであってもよい。
使用する研磨パッドは、C硬度が40以上80以下のものであればよく、スエードタイプや不織布タイプ以外では、硬質ポリウレタンなどで製造されたものが挙げられる。使用する研磨パッドは、C硬度が50以上80以下のものであることが好ましい。
支持層の材質としては、発泡ポリウレタン以外に、発泡ポリエチレン、発泡ゴム、発泡メラミン、発泡シリコーンなどが挙げられる。支持層の硬さは、F硬度(高分子計器株式会社製「アスカーゴム硬度計F型」で測定した硬度)で30以上90以下であることが好ましい。F硬度90はC硬度10未満である。
アスカーゴム硬度計F型は、特に軟らかい試料の硬さ測定で適切な指示値が得られるよう、大きなインデンタと加圧面を持ったデュロメータであり、押針の形状は高さ2.54mm直径25.2mmの円筒形である。
<研磨パッドの製造方法の例示>
スエードタイプ:例えば合成繊維と合成ゴム等からなる不織布や編織布、もしくはポリエステルフィルム等を基材にする。基材の上面に、ポリウレタン系溶液を塗布し、湿式凝固法によりポリウレタン系溶液を凝固することで、連続気孔を有する多孔層の表皮層を形成する。必要に応じてその表皮層の表面を研削、除去する。
不織布タイプ:例えばポリエステル短繊維よりなるニードルパンチされた不織布に、ポリウレタンエラストマー溶液を含浸させる。この状態の不織布を、水に浸漬して湿式凝固した後、水洗、乾燥し、乾燥後に両表面を研削処理する。あるいは、例えばポリエステル短繊維よりなるニードルパンチされた不織布に、熱硬化性ウレタン樹脂溶液を含浸させる。この状態の不織布を乾燥することで、不織布に熱硬化性ウレタン樹脂を固着させた後、両表面をサンディング加工して、凹凸を除去する。
<スラリー>
この発明の第一および第二態様の研磨方法で使用されるスラリーに含まれる砥粒としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、酸化鉄及び酸化マンガン等のケイ素または金属元素の酸化物からなる粒子や、熱可塑性樹脂からなる有機粒子、又は有機無機複合粒子などから選ばれる砥粒が挙げられる。
例えば、アルミナ粒子を含むアルミナスラリーを用いると、高研磨速度が可能になり、容易に入手が可能であるため好ましい。
アルミナには、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナなどの結晶形態が異なるものがあり、また水和アルミナと呼ばれるアルミニウム化合物も存在する。研磨速度の観点からは、α−アルミナを主成分とする粒子を砥粒として含むスラリーを使用することがより好ましい。
砥粒の平均粒子径は0.1μm以上10.0μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.3μm以上5.0μm以下である。平均粒子径が大きくなるにつれて、研磨速度は向上する。平均粒子径が上記の範囲内にある場合、研磨速度を実用上特に好適なレベルにまで向上させることが容易となる。平均粒子径が小さくなるにつれて、砥粒の分散安定性は向上し、研磨面のスクラッチ発生が抑制される。
平均粒子径が上記の範囲内にある場合、砥粒の分散安定性と、研磨面の表面精度を実用上特に好適なレベルにまで向上させることが容易となる。
スラリー中の砥粒の含有量は、0.1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.2質量%以上25質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以上20質量%以下である。砥粒の含有量が多くなるにつれて、研磨速度は向上する。砥粒の含有量が上記の範囲内にある場合、コストを抑えつつ、研磨速度を実用上特に好適なレベルにまで向上させることが容易となる。また、研磨後の研磨対象物の表面に表面欠陥が生じることをより抑えることができる。
スラリーは、砥粒とその分散剤の他、必要に応じて潤滑油、有機溶剤、界面活性剤、増粘材などの他の成分を適宜含んでもよい。潤滑油は、合成油、鉱物油、植物性油脂又はそれらの組み合わせであってよい。有機溶剤は、炭化水素系溶剤の他、アルコール、エーテル、グリコール類やグリセリン等であってよい。界面活性剤は、いわゆるアニオン、カチオン、ノニオン、両性界面活性剤であってよい。増粘材は、合成系増粘材、セルロース系増粘材、又は天然系増粘材であってよい。
以下に示すサンプルNo.1〜No.9の各研磨パッドを用意した。
サンプルNo.1の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが10mmの円板状であり、発泡ウレタン製でF硬度が70である。研磨面に溝は形成されていない。
サンプルNo.2の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが1.3mmの円板状であり、スエードタイプでC硬度が30である。研磨面に溝は形成されていない。研磨パッドの研磨面とは反対側の面に支持層が接着されている。支持層は、直径が90mmで厚さが10mmの円板体で、発泡ウレタン製でF硬度が70である。
サンプルNo.3の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが1.3mmの円板状であり、スエードタイプでC硬度が30である。研磨面に格子状の溝が形成されている。溝の形成方法は、溝無しのスエードタイプの研磨パッドから、溝となる部分の材料を切削によって取り除く方法である(以下、「切削法」と称する。)。溝幅は1mmであり、溝ピッチは6mmであり、溝深さは約400μmである。研磨パッドの研磨面とは反対側の面に、サンプルNo.2と同じ支持層が接着されている。
サンプルNo.4の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが1.3mmの円板状であり、スエードタイプでC硬度が50である。研磨面に溝は形成されていない。研磨パッドの研磨面とは反対側の面に支持層が接着されている。支持層は、直径が90mmで厚さが10mmの円板体で、発泡ウレタン製でF硬度が70である。
サンプルNo.5の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが1.3mmの円板状であり、スエードタイプでC硬度が50である。研磨面に格子状の溝が切削法で形成されている。溝幅は1mmであり、溝ピッチは6mmであり、溝深さは約400μmである。研磨パッドの研磨面とは反対側の面に、サンプルNo.2と同じ支持層が接着されている。
サンプルNo.6の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが1.3mmの円板状であり、不織布タイプでC硬度が80である。研磨面に溝は形成されていない。研磨パッドの研磨面とは反対側の面に、サンプルNo.2と同じ支持層が接着されている。
サンプルNo.7の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが1.3mmの円板状であり、不織布タイプでC硬度が80である。研磨面に格子状の溝が切削法で形成されている。溝幅は1mmであり、溝ピッチは6mmであり、溝深さは約400μmである。研磨パッドの研磨面とは反対側の面に、サンプルNo.2と同じ支持層が接着されている。
サンプルNo.8の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが1.3mmの円板状であり、不織布タイプでC硬度が90である。研磨面に溝は形成されていない。研磨パッドの研磨面とは反対側の面に、サンプルNo.2と同じ支持層が接着されている。
サンプルNo.9の研磨パッドは、直径が90mmで厚さが1.3mmの円板状であり、不織布タイプでC硬度が90である。研磨面に格子状の溝が切削法で形成されている。溝幅は1mmであり、溝ピッチは6mmであり、溝深さは約400μmである。研磨パッドの研磨面とは反対側の面に、サンプルNo.2と同じ支持層が接着されている。
各サンプルの研磨パッドを用い、以下の方法で研磨試験を行った。
研磨対象物は、合成樹脂塗料で塗装された300×250mmの金属板であり、塗膜の厚さは20μmである。つまり、被研磨面は合成樹脂からなる塗膜面であり、研磨面は被研磨面より小さい。
使用した研磨装置は、ファナック(株)製の産業用ロボット「M−20i」のアームの先端に、ダブルアクションポリッシャを取り付けた装置である。アームに付与された押し付け力で各サンプルの研磨パッドを被研磨面に押し付けながら、スラリーを被研磨面の研磨パッドの外側に供給しながら、ポリッシャを回転することで研磨を行った。研磨条件は、全てのサンプルについて同じにした。
使用したスラリーは、平均粒径が0.4μmであるアルミナ砥粒を含む。使用したスラリーの粘度は25℃で0.11Pa・s(1.1cP)である。砥粒の平均粒径は、(株)堀場製作所製の粒子径分布測定装置「Horiba L−950」を用いて測定した。
この研磨を、各サンプルで2セット行なった後に、被研磨面のうねり除去性と耐スクラッチ性について評価した。
うねり除去性の評価には、(株)東京精密製の接触式表面粗さ測定器「SURFCOM 1500DX」を使用した。被研磨面である塗膜面の「ろ波中心うねり」を測定して、算術平均うねり(Wa)を得た。研磨前の算出平均うねり(Wa)の値は約0.1μmであった。研磨後の被研磨面のWaが0.03μm以下であると、うねりが特に小さい良好な面であると判断される。0.03μmを超え0.06μm未満であると、うねりが小さく問題ない範囲であると判断される。0.06μm以上であると、うねりが大きくて問題があると判断される。
耐スクラッチ性(被研磨面に傷が生じにくいこと)は、研磨後の被研磨面を目視で観察し、面積100mmに含まれる傷の本数で評価した。面積100mmに含まれる傷の本数は少ないほど好ましく、10本以上であると問題があると判断される。
各サンプルの研磨パッドの構成と、評価の結果を表1に示す。評価の結果は、2セットの平均値を示している。
Figure 2017148920
この結果から以下のことが分かる。
C硬度が50以上90以下であるNo.4〜No.9の研磨パッドを用いることで、被研磨面のうねりを効果的に取り除くことができる。
硬度が同じ研磨パッドを用いた方法(No.2とNo.3、No.4とNo.5、No.6とNo.7、No.8とNo.9)を比較すると、研磨面に溝を有する研磨パッドを用いることで、溝を有さない研磨パッドを用いた場合よりも、耐スクラッチ性が改善される。
研磨面に同じ溝を有し硬度が異なる研磨パッドを用いた方法(No.3、No.5、No.7、およびNo.9)を比較すると、使用する研磨パッドが軟らかいほど耐スクラッチ性に優れている。
研磨面に溝を有さず硬度が異なる研磨パッドを用いた方法(No.2、No.4、No.6、およびNo.8)を比較すると、使用する研磨パッドが軟らかいほど耐スクラッチ性に優れている。
C硬度が50以上80以下であり、研磨面に溝を有するNo.5とNo.7の研磨パッドを用いることで、被研磨面が合成樹脂からなる塗膜面の場合に、被研磨面のうねりが効果的に除去され、研磨傷の発生も低減できる。
なお、No.2〜No.9の各研磨パッドで支持層が接着されていないものを使用して同じ試験を行ったところ、Waと傷の評価は表1のNo.2〜No.9と同じ結果が得られた。また、支持層が接着されている研磨パッドは、支持層が接着されていない研磨パッドよりも、曲面への追従性が高かった。
1 研磨パッド
10 研磨面
11 研磨パッドの研磨面とは反対側の面
101 第一溝
102 第二溝
2 支持層
3 支持層付き研磨パッド
4 スラリー
40 スラリー供給装置
5 被研磨面
6 ポリッシャー
61 ポリッシャーの基部
62 ポリッシャーの回転軸
62 ポリッシャーの本体

Claims (7)

  1. 砥粒を含むスラリーを被研磨面に供給し、
    JIS K7312:1996の付属書2「スプリング硬さ試験タイプC試験方法」で規定された試験方法による加圧面が密着した直後の硬さが40以上80以下である研磨パッドを用い、
    研磨面を前記被研磨面に押し当てて前記研磨パッドを動かすことにより、前記被研磨面を研磨する研磨方法。
  2. 前記研磨面に溝を有する請求項1記載の研磨方法。
  3. 前記溝の幅は0.5mm以上5.0mm以下である請求項2記載の研磨方法。
  4. 前記研磨面の直径は10mm以上200mm以下であり、
    前記研磨面は前記被研磨面より小さい請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨方法。
  5. 前記研磨パッドの前記研磨面とは反対側の面に、前記研磨パッドより軟らかい支持層が固定されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨方法。
  6. 前記被研磨面は合成樹脂からなる面である請求項1〜5のいずれか一項に記載された研磨方法。
  7. 前記被研磨面は塗膜面である請求項1〜5のいずれか一項に記載された研磨方法。
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