JP2017148912A - サファイア基板の研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】互いにトレードオフの関係にある、研磨能率を向上し、研磨傷の発生を抑制する、研磨難度の高いサファイア基板を研磨する方法を提供することを目的とする。【解決手段】サファイア基板を研磨する研磨方法であって、研磨パッドを用いて、砥粒Aを含む研磨部材Aで研磨する一次研磨工程と;研磨パッドを用いて、砥粒Bを含む研磨スラリーBで研磨する仕上げ研磨工程と;を含み、前記砥粒Aが、αアルミナおよび砥粒Aをそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと砥粒Aとを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである、研磨方法。【選択図】図1

Description

本発明はサファイア基板を研磨する研磨方法に関する。
LEDや電子デバイスを製造する際の基板材料として用いられるサファイアの加工方法は、育成したサファイア結晶の結晶面出し工程、外周研削工程、オリフラ研削工程、切断工程を経て、平面切削機を用いて切断片を基板仕上がり厚さに研磨代を足した所定の厚さまで削った後、平面切削した(いわゆる「粗ラップ工程」)サファイア基板に対して研磨することが一般的である。
サファイア基板は、その面方位により性質が異なっており、その用途により好適な面方位の基板を選択することができる。例えば、C面等の極性面やR面等の半極性面は、LEDや電子デバイス材料など、結晶成長基板材料としての用途に適しており、また、A面やM面等の無極性面は、薄膜用基板や時計の風防など高硬度で傷のない基板を必要とする用途に適していることが知られている。
しかしながら、サファイアは、酸やアルカリに極めて侵され難いという化学的に非常に安定した性質を有する上に、ダイヤモンドに次ぐ高い硬度を有している。そのため、研磨工程では、ダイヤモンドなどの高硬度の材料を砥粒として用い、所望の表面粗さや平坦度を有するサファイア基板に仕上げ(いわゆる「ダイヤラップ工程」)、その後、CMPで仕上げ研磨を行う(いわゆる「仕上げ工程」)。
このように、サファイア基板の研磨においては、この研磨し難いサファイア基板を如何にして効率よく研磨するか(高い研磨速度を得るか)という点が重要な課題となる。
ここで、ダイヤモンドなどの高硬度の材料を砥粒として用い、所望の表面粗さや平坦度を有するサファイア基板に仕上げる方法としては、固定砥粒研磨による研磨加工や、遊離砥粒研磨による研磨加工による方法が知られている。
前者の固定砥粒研磨による研磨加工としては、例えば特許文献1〜3などに開示があるが、かような固定砥粒研磨による研磨加工には面粗さや加工ダメージの低減が困難との問題があるため、後者の遊離砥粒研磨による研磨加工にて、高い研磨速度を得ることが望まれる。
特許文献4〜5には、かような遊離砥粒研磨による研磨加工の開示があり、それぞれ、「本発明は、研磨速度を向上させることができると共に、表面研磨傷を防止することができ・・・ことを課題とする。」(引用文献4 「0005」)、「本発明の課題は、硬質基板を高い研磨速度にて研磨可能な研磨剤組成物を提供することにある。」(引用文献5 「0007」)とある。
特開2015−441号公報 特開2014−213403号公報 特開2012−178617号公報 特開2009−51678号公報 特開2011−40427号公報
しかしながら、従来の技術では、研磨能率が向上する場合があっても、研磨後の表面傷の観点から問題があるため、後工程の研磨に時間が掛かり、研磨全体の時間が掛かってしまうため、生産性が上がらない場合があった。他方、研磨後の表面傷の発生を抑制して、後工程の研磨を有利に進めようとすると、研磨能率が思うように向上せず、やはり研磨全体の時間が掛かり、生産性が上がらない場合があった。
そこでまず、本発明は、酸やアルカリに極めて侵され難いという化学的に非常に安定した性質を有する上、ダイヤモンドに次ぐ高い硬度を有しているサファイア基板を、効率よく研磨する技術を提供することを課題とする。また、効率よく研磨することを追求すると、そのトレードオフで、表面の研磨傷の発生が増加するため、研磨傷の発生を抑え、後の仕上げ研磨を有利にせしめることを課題とする。
すなわち、本発明は、互いにトレードオフの関係にある、研磨能率を向上し、研磨傷の発生を抑制する、研磨難度の高いサファイア基板を研磨する工程を含む方法を提供することを目的とする。
上記課題の少なくとも一つは、サファイア基板を研磨する研磨方法であって、研磨パッドを用いて、砥粒Aを含む研磨部材Aで研磨する一次研磨工程と;研磨パッドを用いて、砥粒Bを含む研磨スラリーBで研磨する仕上げ研磨工程と;を含み、前記砥粒Aが、αアルミナおよび砥粒Aをそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと砥粒Aとを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである、研磨方法により解決される。
本発明によれば、互いにトレードオフの関係にある、研磨能率を向上し、研磨傷の発生を抑制する、研磨難度の高いサファイア基板を研磨する工程を含む方法を提供することができる。そして、研磨能率を向上し、研磨傷の発生を抑制することで、全体の研磨時間を短縮することに繋がり、生産性を向上させることができる。
C、α−Al単品およびそれらの混合品の焼成物のXRDの測定結果である。 C、α−Al単品およびそれらの混合品の焼成物のXRDの測定結果である。 SiC、α−Al単品およびそれらの混合品の焼成物のXRDの測定結果である。 TiB、α−Al単品およびそれらの混合品の焼成物のXRDの測定結果である。
以下、本発明を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20℃以上25℃以下)/相対湿度40%RH以上50%RH以下の条件で測定する。
本発明は、サファイア基板を研磨する研磨方法であって、研磨パッドを用いて、砥粒Aを含む研磨部材Aで研磨する一次研磨工程と;研磨パッドを用いて、砥粒Bを含む研磨スラリーBで研磨する仕上げ研磨工程と;を含み、前記砥粒Aが、αアルミナおよび砥粒Aをそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと砥粒Aとを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである、研磨方法である。
かかる構成によって、互いにトレードオフの関係にある、研磨能率を向上し、研磨傷の発生を抑制する、研磨難度の高いサファイア基板を研磨する方法を提供することができる。また、研磨能率を向上し、研磨傷の発生を抑制することで、全体の研磨時間を短縮することに繋がり、生産性を向上させることができる。
以下、本発明の研磨方法の構成について、詳細に説明する。
<研磨対象物>
まず、本発明の研磨方法で研磨する研磨対象物について説明する。本発明の研磨方法で研磨する研磨対象物は、サファイア基板である。サファイア基板(サファイアガラス)は酸化アルミニウム(α−Al)から成り、優れた化学的安定性、光透過性等の特性を有すことから人工的に生成された不純物の少ない高純度サファイアが多くの工業用分野で使用されている。また非常に高い硬度を持つ物質であることから難加工材質の代表として知られている。
かようなサファイア基板は、その面方位により性質が異なっており、その用途により好適な面方位の基板を選択することができる。本発明の研磨方法で研磨する研磨対象物としては、A面、M面等の無極性面を有するもの、R面等の半極性面を有するもの、C面等の極性面を有するもの等のいずれであってもよい。近年、需要は多いが加工し難いという性質を有するA面を有するサファイア基板であっても、本発明の研磨部材Aおよび研磨方法は好ましく適用することができる。
上記のように、一般的に、サファイア基板の加工方法は、育成したサファイア結晶の結晶面出し工程、外周研削工程、オリフラ研削工程、切断工程を経る。
そして、平面切削機を用いて切断片を基板仕上がり厚さに研磨代を足した所定の厚さまで削った後、金属定盤を用いて、平面切削する(いわゆる「粗ラップ工程」)。これによって反りを解消することができる。その後、金属定盤を用いて、ダイヤモンドなどの高硬度の材料を砥粒として用い、所望の表面粗さや平坦度を有するサファイア基板に仕上げる(いわゆる「ダイヤラップ工程」)。最後に「ダイヤラップ工程」により生じた表面傷等を解消するため、CMP等で仕上げ研磨工程を行う(いわゆる「仕上げ研磨工程」)。
これに対し、本発明の研磨方法においては、サファイア基板を、一次研磨工程と;仕上げ研磨工程とを含む、多段階研磨プロセスを経て研磨する。以下、詳細に説明する。
<一次研磨工程>
本発明の研磨方法の一次研磨工程では、研磨パッドを用いて、砥粒Aを含む研磨部材Aで、サファイア基板を研磨する。
[研磨パッド]
本発明の一次研磨工程で使用される研磨パッドとしては、特に限定されないが、例えば硬質発泡タイプ、不織布タイプ、スウェードタイプなどが挙げられる。これらのうち、硬度の観点から硬質発泡タイプが好適で、特にはポリウレタンパッドが好ましい。
研磨パッドのショアーD硬度は、研磨能率を向上させる観点から、50以上が好ましく、より好ましくは55以上であり、さらに好ましくは60以上である。なお、硬度の上限は特に制限されないが、目安として定盤より低い硬度であることが好ましい。
かかるショアーD硬度は、JIS Z2246:2000の方法を用いて測定することができ、本実施例でもそのように測定している。
本発明の一次研磨工程で使用される研磨パッドとして、硬度の比較的高いものを選択することによって、機械的作用の発揮が促進され、研磨能率を向上させることができる。
また、本発明の研磨方法においては、仕上げ研磨の前工程として、従来から行われている金属定盤を使ったダイヤラップ工程を採用せずに、上記のような研磨パッドを使って一次研磨工程することにも特徴を有する。かような研磨パッドを使うと、通常、非常に高い硬度を持つ物質であるサファイア基板の研磨能率は著しく低くなり、生産効率が低下することが技術常識である。しかしながら、本発明では、このような研磨パッドを使用しても、高い研磨能率を確保できる点にも特徴がある。しかも、かような研磨パッドを使用することによって、後の仕上げ工程において、表面の研磨傷を効率的に除去することができる。つまり、本発明の構成によれば、互いにトレードオフの関係にある、研磨能率を向上し、研磨傷の発生を抑制することができ、全体の研磨時間を短縮することに繋がり、生産性を向上させることができる。
[砥粒Aを含む研磨部材A]
サファイア基板の研磨能率を向上させるためには、砥粒として、機械的作用を期待して硬度の比較的高いものを選択することが好適と考えられる。
しかしながら、高硬度の砥粒を用いたとしても、期待するほど研磨能率が向上しないことを本発明者らは見出した。そこで本発明者らが鋭意検討を行った結果、砥粒として以下の特徴を有するものを使用すると、研磨能率が驚くほど向上することを見出した。すなわち、αアルミナおよび砥粒Aをそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと砥粒Aとを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである。このように、単独の焼成品ではなかった回折ピークが、混合物の焼成品にて発現したのは固相反応が起こったものと判断できる。なお、αアルミナと砥粒Aとはいずれも粉末の形態であり、X線回折を行う際の、取り扱いおよび測定精度上、これら平均二次粒子径は、それぞれ0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。
かような特徴を有する砥粒Aを使ってサファイア基板を研磨すると、研磨能率が向上する理由は以下のとおりと推測される。
すなわち、一次研磨工程においては、砥粒Aを含む研磨部材Aを供給しながら、研磨パッドを貼付した定盤回転させて、サファイア基板を研磨する。この回転によって、砥粒Aと、サファイア基板との間に摩擦熱が発生する。この摩擦熱は1000℃以上に達するものと考えられ、つまり上記の混合物の焼成品の得る場合と同様の現象が生ずるものと考えられる。そうであるため、かような特徴を有する砥粒Aは、研磨時に、αアルミナを含むサファイアと固相反応を起こし、その固相反応による作用でサファイア基板の研磨が促進されるものと考えられる。換言すれば、このような特徴を有さない砥粒を使って研磨しても、αアルミナを含むサファイアとの固相反応は起こらず、研磨能率を向上させることはできない。なお、焼成品の製造方法と、粉末X線回折ピークの測定条件は実施例に記載されている方法による。
かかる砥粒Aの具体例は、典型的にはBCが挙げられる。すなわち、本発明の好ましい形態においては、砥粒Aが、BCである。
本発明の好ましい形態においては、前記砥粒Aのビッカース硬度の下限は、好ましくは2000Hv以上であり、より好ましくは2100Hv以上であり、さらに好ましくは2200Hv以上である。一方、該ビッカース硬度の上限は、好ましくは4000Hv以下であり、より好ましくは3000Hv以下であり、さらに好ましくは2500Hv以下である。よって、本発明の好ましい形態においては、砥粒Aのビッカース硬度は2000Hv以上4000Hv以下である。この範囲であれば、研磨能率がより向上し、研磨加工面へのダメージを低減することができる。なお、ビッカース硬度の測定方法は、JISZ2244:2009による。
研磨部材Aの形態は、特に制限されないが、本発明の好ましい形態においては、前記研磨部材Aが、砥粒Aを含む研磨スラリーである。
砥粒Aの平均二次粒子径の下限は、研磨能率の観点から、好ましくは30μm以上であり、より好ましくは33μm以上であり、さらに好ましくは35μm以上である。また、砥粒Aの平均二次粒子径の上限は、研磨加工面へのダメージ低減の観点から、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは45μm以下であり、さらに好ましくは40μm以下である。よって、本発明の好ましい形態においては、砥粒Aの平均二次粒子径が、30μm以上50μm以下である。このような範囲であれば、研磨加工面へのダメージを許容レベル以下に抑えた上で高研磨能率を達成できるという効果を有する。なお、砥粒Aの平均二次粒子径は、例えばレーザー回折散乱法に代表される動的光散乱法により測定することができる。本発明の実施例でもそのように算出される。
また、研磨部材Aが、砥粒Aを含む研磨スラリーの形態である場合、研磨部材Aは、分散媒を含む。分散媒としては有機溶媒、水が考えられるが、その中でも水を含むことが好ましい。また、分散媒は、特許文献4に開示されているような、多価アルコールと、水とを含む水性分散剤であってもよいし、特許文献5に開示されているような、ベースオイル、エステル基を有する化合物を含むものであってもよい。
研磨部材Aが、砥粒Aを含む研磨スラリーの形態である場合、研磨部材A中の砥粒Aの含有量の下限は、固相反応促進のために砥粒とサファイアとの接点を確保するという観点から、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上である。また、研磨部材A中の砥粒Aの含有量の上限は、コスト低減の観点から、好ましくは12質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは7質量%以下である。このような範囲であれば、コストを抑えた上で高研磨能率を達成できるという効果を有する。
[研磨部材Aの製造方法]
本発明の研磨部材Aの製造方法は、特に制限されず、例えば、砥粒A、および必要に応じてpH調整剤などの他の成分を、分散媒中で攪拌混合することにより得ることができる。各成分を混合する順序や、混合する際の温度、また、混合時間も特に制限されない。なお、他の成分については後述する。
<仕上げ研磨工程>
本発明の研磨方法における仕上げ研磨工程は、研磨パッドを用いて、砥粒Bを含む研磨スラリーBで研磨する。
研磨パッドとしては、公知のものを使用することができる。
研磨スラリーBに含まれる砥粒Bとしては、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子のいずれであってもよい。無機粒子の具体例としては、例えば、コロイダルシリカ等のシリカ、セリア、チタニア等の金属酸化物からなる粒子、窒化ケイ素粒子、炭化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子が挙げられる。有機粒子の具体例としては、例えば、ラテックス粒子、ポリスチレン粒子、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子が挙げられる。該砥粒は、単独でもまたはこれらの複合物でもまたは2種以上混合して用いてもよい。また、該砥粒は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。
これら砥粒の中でも、シリカが好ましい。なお、研磨傷の発生を抑制する観点から、特に好ましいのはコロイダルシリカである。
砥粒Bの平均一次粒子径、平均二次粒子径、および粒度分布や、研磨スラリーB中の砥粒Bの含有量、研磨スラリーBのpH等については、公知の条件を適宜参照して適用することができる。また、研磨スラリーBで用いられる分散媒は、特に制限されず、有機溶媒、水等が用いられる。
本発明の研磨スラリーBの製造方法は、特に制限されず、例えば、砥粒Bおよび必要に応じて他の成分を、分散媒中で攪拌混合することにより得ることができる。各成分を混合する順序や、混合する際の温度、混合時間等は特に制限されない。
[他の成分]
本発明の研磨部材Aおよび研磨スラリーBの少なくとも一方は、必要に応じて、錯化剤、エッチング剤、酸化剤等の研磨速度をさらに高めるための添加剤や、サファイア基板の表面に親水性や分散効果を付与する添加剤、防腐剤、防カビ剤、防錆剤、キレート剤、砥粒の分散性を向上させる分散剤、砥粒の凝集体の再分散を容易にする分散助剤、pH調整剤等の他の成分をさらに含んでもよい。
ただし、サファイア基板の表面に親水性や分散効果を付与する添加剤や分散剤、分散助剤などを添加した場合は、サファイア基板への固相反応による加工が抑制され、好適な研磨速度が得られない虞がある。そのためこれらの添加剤を添加する場合の添加量は、研磨部材Aに対して1質量%未満であることが好ましく、0.5質量%未満であることがより好ましく、0.1質量%未満であることがさらに好ましい。研磨スラリーBに対しても同様である。
以下、好ましい他の成分であるpH調整剤について説明する。
(pH調整剤)
pH調整剤は、研磨部材A、研磨スラリーBのpHを調整し、これにより、サファイア基板の研磨速度や砥粒の分散性等を制御することができる。該pH調節剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
pH調整剤としては、公知の酸、塩基、またはそれらの塩を使用することができる。pH調整剤として使用できる酸の具体例としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸、ホウ酸、炭酸、次亜リン酸、亜リン酸、およびリン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ジグリコール酸、2−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、3−フランカルボン酸、2−テトラヒドロフランカルボン酸、メトキシ酢酸、メトキシフェニル酢酸、およびフェノキシ酢酸等の有機酸が挙げられる。pH調整剤として無機酸を使用した場合、特に硫酸、硝酸、リン酸などが研磨速度向上の観点から特に好ましく、pH調整剤として有機酸を使用した場合、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸、およびイタコン酸などが好ましい。
pH調整剤として使用できる塩基としては、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン、水酸化第四アンモニウムなどの有機塩基、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、水酸化テトラメチルアンモニウム、およびアンモニア等が挙げられる。これらの中でも、入手容易性から水酸化カリウムまたはアンモニアが好ましい。
また、前記の酸の代わりに、または前記の酸と組み合わせて、前記酸のアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩をpH調整剤として用いてもよい。特に、弱酸と強塩基、強酸と弱塩基、または弱酸と弱塩基の組み合わせとした場合には、pHの緩衝作用を期待することができる。
pH調整剤の添加量は、特に制限されず、所望のpHとなるように適宜調整すればよい。
本発明の研磨部材AのpHの下限は、好ましくは9以上であり、より好ましくは10以上である。研磨部材AのpHが大きくなるにつれて、化学的作用が促進するという効果を有する。研磨部材AのpHの上限は、好ましくは14以下であり、より好ましくは13以下である。研磨部材AのpHが小さくなるにつれて、安全性、経済性などがより向上するという効果を有する。
<一次研磨工程および仕上げ研磨工程の研磨方法>
本発明の研磨方法は、研磨パッドを用いて、砥粒Aを含む研磨部材Aで研磨する一次研磨工程と;研磨パッドを用いて、砥粒Bを含む研磨スラリーBで研磨する仕上げ研磨工程と;を含む。
サファイア基板に対する、一次研磨工程および仕上げ研磨工程は、サファイア基板の研磨に用いられる、通常の装置や条件を用いて行うことができる。一般的な研磨装置としては、片面研磨装置や両面研磨装置がある。
片面研磨装置では、キャリアと呼ばれる保持具を用いてサファイア基板を保持し、研磨部材Aまたは研磨スラリーBを供給しながらサファイア基板の片面に研磨パッドを貼付した定盤を押しつけて定盤を回転させることにより基板の片面を研磨する。
両面研磨装置では、キャリアと呼ばれる保持具を用いてサファイア基板を保持し、上方より研磨部材Aまたは研磨スラリーBを供給しながら、サファイア基板の対向面に研磨パッドが貼付された定盤を押しつけ、それらを相対方向に回転させることにより基板の両面を研磨する。
本発明による研磨方法における研磨条件として、研磨荷重が挙げられる。一般に荷重が高くなればなるほど砥粒による摩擦力が大きくなり、機械的な加工力が向上するため研磨速度が上昇する。
本発明による研磨方法における荷重は特に限定されないが、十分な研磨速度と、表面に傷などの欠陥が発生することを抑えるため、一次研磨工程では、基板の単位面積当たりにおいて好ましくは150g/cm以上であり、より好ましくは200g/cm以上であり、さらに好ましくは250g/cm以上である。また、基板の単位面積当たりの荷重の上限は、好ましくは750g/cm以下であり、より好ましくは400g/cm以下であり、さらに好ましくは350g/cm以下である。
また、仕上げ研磨工程での荷重は、基板の単位面積当たりにおいて好ましくは150g/cm以上であり、より好ましくは200g/cm以上であり、さらに好ましくは250g/cm以上である。また、基板の単位面積当たりの荷重の上限は、好ましくは750g/cm以下であり、より好ましくは400g/cm以下であり、さらに好ましくは350g/cm以下である。
本発明による研磨方法における研磨条件として、一次研磨工程では、片面研磨装置における定盤の回転速度の下限は、好ましくは90rpm以上であり、より好ましくは100rpm以上である。また、回転速度の上限は、好ましくは130rpm以下であり、より好ましくは120rpm以下である。一次研磨工程では、両面研磨装置における定盤の回転速度の下限は、好ましくは20rpm以上であり、より好ましくは30rpm以上である。回転速度の上限は、好ましくは60rpm以下であり、より好ましくは50rpm以下である。
仕上げ研磨工程では、片面研磨装置における定盤の回転速度の下限は、好ましくは90rpm以上であり、より好ましくは100rpm以上である。また、回転速度の上限は、好ましくは130rpm以下であり、より好ましくは120rpm以下である。仕上げ研磨工程では、両面研磨装置における定盤の回転速度の下限は、好ましくは20rpm以上であり、より好ましくは30rpm以上である。回転速度の上限は、好ましくは60rpm以下であり、より好ましくは50rpm以下である。
研磨部材Aまたは研磨スラリーBの供給量は、研磨装置、研磨条件によっても異なるが、研磨部材Aまたは研磨スラリーBが、基板と研磨パッドとの間にムラ無く全面に供給されるのに十分な量であればよい。
本発明の別の実施形態によれば、研磨パッドを用いて研磨する一次研磨工程を含む、サファイア基板の研磨方法に用いられる砥粒であって、αアルミナおよび前記砥粒をそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと前記砥粒とを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである、砥粒が提供される。
また、本発明の別の実施形態によれば、研磨パッドを用いて研磨する一次研磨工程を含む、サファイア基板の研磨方法に用いられる砥粒を含む、研磨部材であって、前記砥粒が、αアルミナおよび砥粒をそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと砥粒とを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである、研磨部材が提供される。
これらの別の実施形態における「砥粒」および「研磨部材」についての説明は、それぞれ、上記で説明した「砥粒A」および「研磨部材A」の説明が同様に妥当するので、ここでは説明を省略する。
<研磨済サファイア基板の製造方法>
本発明の研磨方法によれば、表面傷が有意に少ないサファイア基板を得ることができる。よって、本発明によれば、上記の研磨方法で研磨する工程を含む、または、研磨パッドを用いて、上記の砥粒もしくは上記の研磨部材で、サファイア基板を研磨する一次研磨工程を含む、研磨済サファイア基板の製造方法が提供される。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
<実施例1>
(一次研磨工程)
研磨部材Aを、砥粒(材質:BC、平均二次粒子径:38μm、ビッカース硬度:2,250Hv)、6質量%、pH調整剤を純水中で混合することにより調製した(混合温度:約25℃、混合時間:約5分)。なお、pHは、pH調整剤としてKOHを適量添加することによってpH11.5に調製した。研磨部材A(液温:25℃)のpHは、pHメータ(株式会社堀場製作所製 型番:LAQUA F―71)により確認した。
当該研磨部材Aを使って、表1に示す条件で、サファイア基板(A面を有するサファイア基板、19.63cm)を片面研磨した。
(仕上げ研磨工程)
続いて、研磨スラリーBを、砥粒(コロイダルシリカ、平均一次粒子径:50nm、平均二次粒子径:75nm、D90/D10:3)20質量%、pH調整剤を純水中で混合することにより調製した(混合温度:約25℃、混合時間:約30分)。なお、pHは、pH調整剤としてKOHを適量添加することによって、pH10に調製した。研磨スラリーB(液温:25℃)のpHは、pHメータ(株式会社堀場製作所製 型番:LAQUA F―71)により確認した。
研磨スラリーBを用いて、表2に示す条件で、一次研磨後のサファイア基板を片面研磨した。
<比較例1>
実施例1の一次研磨工程において、研磨パッドを表3に示されるものに変更した以外は、実施例1と同様にして、研磨能率およびCMP解消性を調べた。
<比較例2>
実施例1の一次研磨工程において、砥粒(BC、平均二次粒子径:38μm)を、表3に示されるものに変更した以外は、実施例1と同様にして、研磨能率およびCMP解消性を調べた。
<比較例3>
実施例1の一次研磨工程において、砥粒(BC、平均二次粒子径:38μm)を、表3に示されるものに変更した以外は、実施例1と同様にして、研磨能率およびCMP解消性を調べた。
<比較例4>
実施例1の一次研磨工程において、砥粒(BC、平均二次粒子径:38μm)および研磨パッドを表3に示されるものに変更し、定盤(銅)はあらかじめ多結晶ダイヤモンド(平均二次粒子径:3.0μm、0.32質量%)を埋め込む処理をするとともに、流量を0.4ml/minに変更した以外は、実施例1と同様にして、研磨能率およびCMP解消性を調べた。
<研磨能率およびCMP解消性>
(研磨能率)
各実施例および比較例の研磨部材Aを用い、研磨を1.5時間行い、研磨の前後のサファイア基板の重量を測定し、研磨前後の重量の差から計算して求めた研磨能率(研磨速度)を下記表3に示す。
(CMP解消性)
上記研磨スラリーBを用い、仕上げ研磨工程を3時間行った後に、蛍光灯下で目視し、Raおよび顕微鏡観察(ピット痕等)の評価を、以下の基準で行った。
○:Ra値が10nm未満であり、目視および顕微鏡観察で表面キズやピット痕がない
×:Ra値が10nm以上であり、目視および顕微鏡観察で表面キズやピット痕がある
−:研磨能率が低くなり過ぎて、一次研磨で必要な取り代が確保できていないため、CMP解消性データ無し。
<X線回折スペクトル(XRD)>
C単品(平均二次粒子径:0.6μm)、SiC単品(平均二次粒子径:0.6μm)、TiB単品(平均二次粒子:3.4μm)、BC(平均二次粒子径:0.6μm)とα−Al(平均二次粒子径:0.2μm)との混合品(重量比で1:1)、SiC(平均二次粒子径:0.6μm)とα−Al(平均二次粒子径:0.2μm)との混合品(重量比で1:1)、TiB単品(平均二次粒子:3.4μm)とα−Al(平均二次粒子径:0.2μm)との混合品(重量比で1:1)を準備した。その後、それぞれを25℃から1000℃まで昇温速度2.5℃/minで4時間焼成しサンプルを準備した。
その後、各サンプルのXRDを測定した。測定条件は以下のとおり。
(測定条件)
X−Ray:20kV/10mA
発散スリット:1°
発散縦制限スリット:10mm
散乱スリット:2°
受光スリット:0.05mm
Start:10°
Stop:70°
Step:0.01°。
測定の結果、BC単品を焼成したものでは回折角2θ中で20〜30°の範囲にシングルピークが確認された。焼成したものが示したシングルピークは焼成温度が上昇するに連れBCが酸化するためか、より顕著に現れるようになった。これは、Bが生成されたものと推察される(図1、2)。
一方で、BCとα−Alとの混合品を焼成したものでは、単品で確認されたBのピークの右側に新たなピークが確認されダブルピークとなった(図1、2)。この特異ピークを文献値(日化, 1979, No.1 山口・中村・清水:アルコキシドから調整した9Al・2Bの生成と分解)と照らし合わせると、ホウ酸アルミニウム(9Al・2B)のピークと同定できた。要するに、固相反応が生じたと判断できた。
他方、SiCとα−Alとの混合品では、単品とのピーク差異(ズレ)は示さなかった(図3)。つまり、αアルミナおよび砥粒Aをそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと砥粒Aとを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現しなかった。
同様にTiBでもα−Alとの混合品では、単品との差異(ズレ)は示さなかった(図4)。つまり、上記の回折ピークが発現しなかった。
<考察>
上記表3から明らかなように、本発明の研磨方法によれば、高い研磨速度を有することがわかった。また、本発明の研磨方法によれば、CMP解消性も優れていることが分かった。
他方、一次研磨工程において定盤(鋳鉄)を用いた比較例1によれば、研磨能率こそ高いが、一次研磨工程後の表面の研磨傷が酷く、CMPによっても表面研磨傷を解消することができなかった。
また、実施例1の砥粒は、比較例4の砥粒より10倍以上大きいが、CMP解消性が良好である点も優れている。
本発明の着目すべき点は、以下の点である。
(i)サファイア基板の研磨にあたり、砥粒の硬さ(硬度)が研磨性能へのキーポイントになると予想されるにも関わらず、BCよりも硬度が高いTiBの研磨能率は低く(比較例3)、また、BCと同等の硬度を有するSiCも同様に研磨能率は低く(比較例2)、予想に反しBCの研磨能率が突出して高かった(実施例1)という点。
(ii)サファイアのビッカース硬度は2300Hvであり、BCのビッカース硬度は2250Hvであるため、砥粒の硬度より、研磨対象物の硬度の方が高く、しかも、金属定盤ではなく、ポリウレタンの研磨パッドを使用しているため、研磨能率は殆ど上がらないことが通常であるが、実施例1の方法では驚くほどに高い研磨能率を発揮する点。
(iii)一般的なサファイアA面の研磨プロセスは、粗ラップ工程と、ダイヤラップ(銅定盤、砥粒:ダイヤ)と、CMP(研磨パッド、砥粒:コロイダルシリカ)とを含むが、本発明によれば、特にコストが高いダイヤを用いたダイヤラップ(銅定盤、砥粒:ダイヤ)工程の代替手段以上のものとなることが期待できる点。
(iv)一次研磨工程を、研磨パッドを用いて行うことができ、定盤を使う場合のような、面だし(立ち上げ作業)やフェーシング等に手間と時間を掛けなくて済み、その観点でも生産性が向上する点。

Claims (9)

  1. サファイア基板を研磨する研磨方法であって、
    研磨パッドを用いて、砥粒Aを含む研磨部材Aで研磨する一次研磨工程と;
    研磨パッドを用いて、砥粒Bを含む研磨スラリーBで研磨する仕上げ研磨工程と;
    を含み、
    前記砥粒Aが、αアルミナおよび砥粒Aをそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと砥粒Aとを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである、研磨方法。
  2. 前記研磨部材Aが、砥粒Aを含む研磨スラリーである、請求項1に記載の研磨方法。
  3. 前記砥粒Aのビッカース硬度が、2000Hv以上4000Hv以下である、請求項1または2に記載の研磨方法。
  4. 砥粒Aが、BCである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨方法。
  5. 前記砥粒Aの平均二次粒子径が、30μm以上50μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨方法。
  6. 前記砥粒Bが、シリカである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨方法。
  7. 研磨パッドを用いて研磨する一次研磨工程を含む、サファイア基板の研磨方法に用いられる砥粒であって、
    αアルミナおよび前記砥粒をそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと前記砥粒とを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである、砥粒。
  8. 研磨パッドを用いて研磨する一次研磨工程を含む、サファイア基板の研磨方法に用いられる砥粒を含む、研磨部材であって、
    前記砥粒が、αアルミナおよび砥粒をそれぞれ単独で25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角20〜30°の範囲で認められなかった回折ピークが、αアルミナと砥粒とを重量比1:1で混合し、25℃から1000℃まで加熱して得られる焼成品のX線回折を行ったときに、回折角2θで20〜30°の範囲で発現するものである、研磨部材。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の研磨方法で研磨する工程を含む、または、
    研磨パッドを用いて、請求項7に記載の砥粒もしくは請求項8に記載の研磨部材で、サファイア基板を研磨する一次研磨工程を含む、研磨済サファイア基板の製造方法。
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