JP2017147821A - ワイヤレス受電装置およびワイヤレス電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】走行中給電において、充電部の起動レスポンスを向上させ、効率的な充電動作が可能なワイヤレス受電装置およびワイヤレス電力伝送システムを提供すること。【解決手段】移動体に搭載されるワイヤレス受電装置200であって、ワイヤレスにて電力を受電する受電部210と、受電部210が受電した電力を整流する整流部220と、整流部220が出力する電力を蓄電部B0に充電する充電部230と、整流部220と充電部230との間に接続され、整流部220の出力電力によって蓄電されるコンデンサ部C1と、充電部230の充電動作を制御する制御部240と、を備え、制御部240は、受電部210に生じた電圧または受電部210に流れる電流に基づく検出値が基準値以上のとき、充電部230の充電動作を開始させ、検出値が基準値を下回ったとき、充電部230の充電動作を停止させてコンデンサ部C1から充電部230に電力を供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤレス受電装置およびワイヤレス電力伝送システムに関するものである。
近年、電気自動車や携帯機器において、電源ケーブルを用いることなく外部から電力をワイヤレスで供給するワイヤレス電力伝送技術が注目されている。
このようなワイヤレス電力伝送技術において、例えば、特許文献1では、走行中の車両(電気自動車)へ効率的に電力を供給する走行中給電に関する給電装置が開示されている。
特開2011−166992号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、複数の送電用コイルがそれぞれ離間して道路に敷設されており、車両が複数の送電用コイル間に位置するときは車両への送電が行われず、充電器は電力供給が受けられないため停止してしまう。この状態で次の送電用コイルから電力を受けたとしても、充電器を起動するために時間を要することから、即座に充電動作が開始できないという問題がある。そのため、走行中給電のように電気自動車が高速で給電エリアに進入した場合、蓄電装置への充電が行われない区間が存在することになる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、走行中給電において、充電部の起動レスポンスを向上させ、効率的な充電動作が可能なワイヤレス受電装置およびワイヤレス電力伝送システムを提供することを目的とする。
本発明に係るワイヤレス受電装置は、移動体に搭載されるワイヤレス受電装置であって、ワイヤレスにて電力を受電する受電部と、受電部が受電した電力を整流する整流部と、整流部が出力する電力を蓄電部に充電する充電部と、整流部と充電部との間に接続され、整流部の出力電力によって蓄電されるコンデンサ部と、充電部の充電動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、受電部に生じた電圧または受電部に流れる電流に基づく検出値が基準値以上のとき、充電部の充電動作を開始させ、検出値が基準値を下回ったとき、充電部の充電動作を停止させてコンデンサ部から充電部に電力を供給することを特徴とする。
本発明によれば、整流部と充電部との間に接続され、整流部の出力電力によって蓄電されるコンデンサ部と、充電部の充電動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、受電部に生じた電圧または受電部に流れる電流に基づく検出値が基準値以上のとき、充電部の充電動作を開始させ、検出値が基準値を下回ったとき、充電部の充電動作を停止させてコンデンサ部から充電部に電力を供給する。そのため、受電部が電力を受電しなくなると、充電部にはコンデンサ部に蓄えられた電力が供給されることとなる。このとき、大電力の消費を伴う充電部の充電動作が停止することから、充電部はコンデンサ部に蓄えられた電力で起動状態を長時間維持することができる。この状態で受電部が再度電力を受電すると、充電部は充電動作を開始することとなるが、充電部は起動状態が維持されていることから、即座に充電動作を実行することができる。その結果、走行中給電において、充電部の起動レスポンスを向上させ、効率的な充電動作が可能となる。
好ましくは、制御部は、受電部が受電した電力を整流し、整流部とは別系統に出力する信号用整流部と、信号用整流部の出力電圧を検出し、検出値に対応する検出信号を出力する電圧検出部と、検出信号と基準値を比較する比較部と、を備え、比較部は、検出信号が基準値以上のとき、充電部の充電動作を開始させる開始信号を出力して、検出信号が基準値を下回ったとき、開始信号の出力を停止するとよい。この場合、充電部は、比較部の開始信号の出力の有無により充電動作を制御しているため、コンデンサ部からの不要な電力の消費が抑えられ、充電部の起動状態を長時間維持することができる。したがって、充電が必要なタイミングで即座に充電動作を実行することができる。その結果、走行中給電において、充電部の起動レスポンスを向上させ、効率的な充電動作が可能となる。
好ましくは、基準値は、充電部の入力電圧範囲の下限値に相当する値よりも高い第1の基準値と、第1の基準値よりも高く、充電部の入力電圧範囲の上限値に相当する値よりも低い第2の基準値を有し、比較部は、検出信号が前記第2の基準値以上のとき、開始信号を出力し、検出信号が第1の基準値を下回ったとき、開始信号の出力を停止するとよい。この場合、充電部が充電部の入力電圧範囲の上限および下限の近傍で動作しなくなるため、充電動作の安定性を向上させることができる。これにより、不安定な充電動作が抑制されることから、コンデンサ部からの不要な電力の消費を一層抑えることができるため、より効率的な充電動作が可能となる。
より好ましくは、整流部は、複数の半導体素子と、平滑コンデンサを有し、信号用整流部は、整流された電圧を平滑して直流電圧を生成する信号用平滑コンデンサを有し、信号用平滑コンデンサの容量値は、平滑コンデンサの容量値よりも小さいとよい。この場合、信号用平滑コンデンサ部の容量が整流部の平滑コンデンサの容量より小さいことで、開始信号および停止信号の出力速度は整流部の出力速度よりも早い。そのため、充電動作の開始と停止の切り替わりが効率的に行われるため、コンデンサ部からの不要な電力の消費がより一層抑えられ、より効率的な充電動作が可能となる。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムは、ワイヤレス給電装置と、上記ワイヤレス受電装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、走行中給電において、充電部の起動レスポンスを向上させ、効率的な充電動作が可能なワイヤレス電力伝送システムを得ることができる。
本発明によれば、走行中給電において、充電部の起動レスポンスを向上させ、効率的な充電動作が可能なワイヤレス受電装置およびワイヤレス電力伝送システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1を示す模式構成図である。 本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおける第1のワイヤレス給電装置の回路構成を示す模式構成図である。 本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおけるワイヤレス受電装置の回路構成を示す模式構成図である。 従来の整流部の出力動作、制御回路部の出力動作および充電部の充電動作を模式的に示した図である。 本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおける整流部の出力動作、制御回路部の出力動作および充電部の充電動作を模式的に示した図である。 従来のワイヤレス電力伝送システムのワイヤレス給電装置の回路構成を示す模式構成図である。 従来のワイヤレス電力伝送システムのワイヤレス受電装置の回路構成を示す模式構成図である。 本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおけるワイヤレス受電装置を示す模式構成図である。 本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの充電動作のタイミングを示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの充電動作のタイミングを示す模式図である。 本発明の第4実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおけるワイヤレス受電装置を示す模式構成図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1を示す模式構成図である。
ワイヤレス電力伝送システムS1は、図1に示すように、第1のワイヤレス給電装置100Aと、第2のワイヤレス給電装置100Bと、ワイヤレス受電装置200と、を備える。第1のワイヤレス給電装置100Aは、電源部PSAと、駆動回路110Aと、給電部120Aと、を有する。第2のワイヤレス給電装置100Bは、電源部PSBと、駆動回路110Bと、給電部120Bと、を有する。ワイヤレス受電装置200は、受電部210と、整流部220と、充電部230と、コンデンサ部C1と、制御部240と、を有する。ワイヤレス受電装置200は、移動体に搭載される。図1に示されているように、第1および第2のワイヤレス給電装置100A,100Bは、移動体の進行方向に沿って、移動体の走行レーン上に互いに離間して敷設されており、第1のワイヤレス給電装置100Aの給電部120Aと第2のワイヤレス給電装置100Bの給電部120Bにより、給電エリアが形成されている。なお、本実施形態では、ワイヤレス電力伝送システムS1は、第1および第2のワイヤレス給電装置100A,100Bの2つで構成されているがそれに限られず、さらに複数のワイヤレス給電装置が敷設されていてもよい。また、移動体としては、例えば、電気自動車、工場内で物品等を搬送する搬送車、移動して作業を行う移動ロボットやエレベータなどが挙げられる。本実施形態では、移動体が給電エリアに進入し、受電部210の一部または全てが給電部120と対向するとき(給電部120の給電範囲に位置するとき)、給電部120から受電部210にワイヤレスにて電力伝送が行われる。なお、以下の説明では、ワイヤレス電力伝送システムS1を走行中の電気自動車に対してワイヤレスにて給電が可能な設備に適用した例を用いて説明する。
次に、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1における第1および第2のワイヤレス給電装置100A,100Bの回路構成について詳述する。なお、第1および第2のワイヤレス給電装置100A,100Bが備える回路構成は、同様のため、第1のワイヤレス給電装置100Aについて説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおける第1のワイヤレス給電装置の回路構成を示す模式構成図である。
駆動回路110Aは、給電用電力変換部111と、スイッチ駆動部112を有する。この駆動回路110Aは、電源部PSAから供給される入力直流電力を交流電力に変換する機能を有する。電源部PSAは、直流電源であれば特に制限されず、例えば直流安定化電源、商用電源にPFC回路(力率改善回路)を接続したものなどが挙げられる。ここで、電源部PSAとして、商用電源に力率改善回路を接続したものを用いる場合、力率改善回路は、駆動回路110Aと一体化して構成してもよい。
給電用電力変換部111は、複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路から構成される。スイッチング素子としては、例えば、MOS−FET(Metal Oxide Semiconductor−Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの素子が挙げられる。本実施形態では、スイッチング素子として、MOS−FETを用い、4つのスイッチング素子SW1〜SW4がブリッジ接続されたフルブリッジ型回路となっている。各スイッチング素子SW1〜SW4は、スイッチ駆動部112から供給されるSW制御信号SG1〜SG4に応じてON動作またはOFF動作を行う。具体的には、給電用電力変換部111は、スイッチング素子SW1のソースとスイッチング素子SW3のドレインが接続され、スイッチング素子SW2のソースとスイッチング素子SW4のドレインが接続され、スイッチング素子SW1のドレインとスイッチング素子SW2のドレインが電源部PSAの一端に接続され、スイッチング素子SW3のソースとスイッチング素子SW4のソースが電源部PSAの他端に接続されている。また、スイッチ駆動部112は、スイッチング素子SW1とスイッチング素子SW4が同期してON・OFFするようにSW制御信号SG1およびSG4をそれぞれスイッチング素子SW1およびSW4のゲートに送信し、スイッチング素子SW2とスイッチング素子SW3が同期してON・OFFするようにSW制御信号SG2およびSG3をそれぞれスイッチング素子SW2およびSW3のゲートに送信する。これにより、各スイッチング素子SW1〜SW4をON・OFF制御することで、電源部PSAから供給される入力直流電力が交流電力に変換されて、後述する給電部120Aに交流電流Ioが供給される。
給電部120Aは、給電コイルLtと、給電側リアクタンス回路X10と、を有する。ワイヤレス電力伝送システムS1を電気自動車などの車両への給電設備に用いた場合、給電部120Aは地中または地面近傍に配設されることとなる。この給電部120Aは、給電コイルLtと、給電側リアクタンス回路X10が樹脂製の筐体で一体化されているとよい。
給電コイルLtは、給電側リアクタンス回路X10とともに給電側LC共振回路を形成している。この給電コイルLtは、駆動回路110Aから供給された交流電力を後述する受電コイルLrに給電する機能を有する。具体的には、給電コイルLtは、銅やアルミニウムなどの導線を巻回して構成されており、駆動回路110から給電コイルLtに交流電圧が印加されることにより、給電コイルLtに交流電流が流れ、交流磁界を発生させる。なお、給電コイルLtを構成する導線は、単線であってもよく、導線を複数撚り合わせたリッツ線であっても構わない。また、給電コイルLtは、導線を平面状に巻回したもの、導線を螺旋状に巻回したものなど様々な形状のものを適用できる。
給電側リアクタンス回路X10は、給電側LC共振回路の共振周波数を調整する機能を有する。この給電側リアクタンス回路X10は、給電コイルLtと共振するためのコンデンサやインダクタから構成される。本実施形態では、給電側リアクタンス回路X10は、第1の共振コンデンサCt1と、第2の共振コンデンサCt2と、を有する。第1の共振コンデンサCt1は、給電コイルLtの一端と、スイッチング素子SW1およびスイッチング素子SW3の接続点との間に接続されている。第2の共振コンデンサCt2は、給電コイルLtの他端と、スイッチング素子SW2とスイッチング素子SW4の接続点との間に接続されている。つまり、第1の共振コンデンサCt1と第2の共振コンデンサCt2は、それぞれ給電コイルLtに直列に接続されている。なお、給電側リアクタンス回路X10は、第1の共振コンデンサCt1、第2の共振コンデンサCt2にインダクタが直列又は並列に接続されていてもよい。また、本実施形態では、給電コイルLtに、第1の共振コンデンサCt1と第2の共振コンデンサCt2がそれぞれ直列接続されているがこれに限られることなく、例えば、給電コイルLtに第1の共振コンデンサCt1のみが直列に接続されていてもよく、給電コイルLtに第1の共振コンデンサCt1のみが並列に接続されていてもよく、あるいは、給電コイルLtに第1の共振コンデンサCt1が直列に接続され、第2の共振コンデンサCt2が並列に接続される構成としてもよい。これら第1および第2の共振コンデンサCt1,Ct2としては、容量誤差の小さいフィルムコンデンサや周波数特性の良い積層セラミックコンデンサなどが挙げられる。
ここで、第1のワイヤレス給電装置100Aの給電動作について詳細に説明する。なお、第2のワイヤレス給電装置100Bは、第1のワイヤレス給電装置100Aと同様の給電動作を行うため、説明は省略する。本説明においては、給電部120Aに印加される電圧および流れる電流は、スイッチング素子SW3とスイッチング素子SW4の接続点を電圧値の基準、スイッチング素子SW1とスイッチング素子SW3の接続点から給電コイルへ電流が流入する方向を電流値の基準とする。第1のワイヤレス給電装置100Aが給電動作を開始すると、電源部PSAから給電用電力変換部111の両端に入力電圧Vinが印加されるとともに、スイッチ駆動部112からSW制御信号SG1およびSG4とSW制御信号SG2およびSG3が駆動周波数fの周期で交互に送信される。これにより、スイッチング素子SW1およびSW4とスイッチング素子SW2およびSW3が交互にON・OFFする。スイッチング素子SW1とスイッチング素子SW4がONし、スイッチング素子SW2とスイッチング素子SW3がOFFしたときに、給電部120Aに電圧Voが印加され、電流Ioがスイッチング素子SW1、第1の共振コンデンサCt1、給電コイルLt、第2の共振コンデンサCt2、スイッチング素子SW4の順に流れる。同様に、スイッチング素子SW2とスイッチング素子SW3がONし、スイッチング素子SW1とスイッチング素子SW4がOFFしたときに、給電部120Aに電圧−Voが印加され、電流−Ioがスイッチング素子SW2、第2の共振コンデンサCt2、給電コイルLt、第1の共振コンデンサCt1、スイッチング素子SW3の順に流れる。電圧Voは絶対値が入力電圧Vinとほぼ等しい正の電圧値であり、電圧−Voは絶対値が入力電圧Vinとほぼ等しい負の電圧値であり、電圧Voと電圧−Voは駆動周波数fの周期で切り替わる。つまり、電源部PSAから供給される直流の入力電圧Vinが、給電用電力変換部111で駆動周波数fの交流波形に変換され、給電用電力変換部111から駆動周波数fの交流波形が出力されることにより、給電コイルLtには駆動周波数fの交流電流Ioが流れる。そして、給電コイルLtは、交流電流Ioに基づく交流磁界を発生させる。
次に、図3を参照して、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1におけるワイヤレス受電装置200の回路構成を示す模式構成図について詳述する。図3は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおけるワイヤレス受電装置の回路構成を示す模式構成図である。
受電部210は、受電コイルLrと、受電側リアクタンス回路X20と、を有する。本実施形態では、受電部210は、車両下部に搭載されることとなる。この受電部210は、受電コイルLrと受電側リアクタンス回路X20が樹脂製の筐体で一体化されているとよい。
受電コイルLrは、受電側リアクタンス回路X20とともに受電側LC共振回路を形成している。この受電コイルLrは、給電コイルLtから給電された交流電力を受電する機能を有する。具体的には、受電コイルLrは、銅やアルミニウムなどの導線を巻回して構成されており、給電コイルLtが発生する交流磁界を受けることで、受電コイルLrに交流起電力が発生して、交流電流が流れる。これにより、給電コイルLtから受電コイルLrにワイヤレスにて交流電力が伝送される。なお、受電コイルLrを構成する導線は、単線であってもよく、導線を複数撚り合わせたリッツ線であっても構わない。また、受電コイルLrは、導線を平面状に巻回したもの、導線を螺旋状に巻回したものなど様々な形状のものを適用できる。
受電側リアクタンス回路X20は、受電側LC共振回路の共振周波数を調整する機能を有する。この受電側リアクタンス回路X20は、受電コイルLrと共振するためのコンデンサやインダクタから構成される。本実施形態では、給電側リアクタンス回路X20は、第1の共振コンデンサCr1と、第2の共振コンデンサCr2と、を有する。第1の共振コンデンサCr1の一端は、受電コイルLrの一端と接続され、第2の共振コンデンサCr2の一端は、受電コイルLrの他端と接続されている。つまり、第1の共振コンデンサCr1と第2の共振コンデンサCr2は、受電コイルLrに直列接続されている。なお、受電側リアクタンス回路20は、第1の共振コンデンサCr1、第2の共振コンデンサCr2にインダクタが直列又は並列に接続されていてもよい。また、本実施形態では、受電コイルLrに、第1の共振コンデンサCr1と第2の共振コンデンサCr2がそれぞれ直列接続されているがこれに限られることなく、例えば、受電コイルLrに第1の共振コンデンサCr1のみが直列に接続されていてもよく、受電コイルLrに第1の共振コンデンサCr1のみが並列に接続されていてもよく、あるいは、受電コイルLrに第1の共振コンデンサCr1が直列に接続され、第2の共振コンデンサCr2が並列に接続される構成としてもよい。これら第1および第2の共振コンデンサCr1,Cr2としては、容量誤差の小さいフィルムコンデンサや周波数特性の良い積層セラミックコンデンサなどが挙げられる。
整流部220は、受電部210が受電した交流電力を整流して、充電部230に直流電力を出力する機能を有する。整流部220は、複数の半導体素子と、平滑コンデンサC0から構成されている。半導体素子としては、例えばショットキーバリアダイオード、PNダイオード、PINダイオードなどのダイオード素子が挙げられる。本実施形態においては、半導体素子として、4つのダイオードD1〜D4がブリッジ接続されたブリッジ型整流回路となっている。具体的には、ダイオードD1〜D4は、ダイオードD1のアノードとダイオードD3のカソードが接続され、ダイオードD2のアノードとダイオードD4のカソードが接続されており、ダイオードD1のカソードとダイオードD2のカソードが平滑コンデンサC0の一端に接続され、ダイオードD3のアノードとダイオードD4のアノードが平滑コンデンサC0の他端に接続されている。すなわち、整流部220は、ブリッジ型整流回路において、受電部210から供給される交流電力を全波整流し、整流された直流電圧を平滑コンデンサC0により平滑化して出力する。
コンデンサ部C1は、整流部220から出力された直流電力を蓄電し、充電部230へと直流電力を供給する機能を有する。具体的には、コンデンサ部C1は、整流部220と充電部230との間において、平滑コンデンサC0と並列に接続されている。これにより、整流部220からの直流電力が供給されないとき(受電部210が電力を受電しないとき)は、コンデンサ部C1に蓄積された電力が充電部230へと供給されることとなる。コンデンサ部C1の容量値は、少なくとも平滑コンデンサC0の容量値以上に設定されていると望ましく、大きければ大きいほど好ましい。コンデンサ部C1の容量値が大きいと、充電部230が長時間起動状態を維持することが可能となる。コンデンサ部C1としては、例えば、電解コンデンサや電気二重層コンデンサなどが挙げられる。
充電部230は、充電用電力変換部231と、内部用電力変換部232と、制御回路部233と、を有する。充電部230は、整流部220と蓄電部B0の間に接続され、整流部220から出力された直流電力の電流および電圧を変換し、蓄電部B0へと直流電力を出力する機能を有する。蓄電部B0は、移動体の駆動に用いられる動力源である主バッテリーであり、二次電池であれば特に制限されず、例えばリチウムイオン二次電池、または、鉛蓄電池が挙げられる。
充電用電力変換部231は、インダクタL1とコンデンサC2とダイオードD5とスイッチング素子SW5で構成されている。具体的には、スイッチング素子SW5とインダクタL1は、コンデンサ部C1の一端と蓄電部B0の一端の間に直列に接続され、スイッチング素子SW5とインダクタL1の接続点にダイオードD5のカソードに接続され、インダクタと蓄電部B0の一端の接続点にコンデンサCの一端が接続されている。ダイオードD5のアノードとコンデンサC2の他端は、コンデンサ部C1の他端と蓄電部B0の他端に接続されている。内部用電力変換部232は、充電部230の入力両端に接続されている。内部用電力変換部232は、小電力用の電力変換回路で構成され、整流部230もしくはコンデンサ部C1からの電力を変換し、後述する制御回路部233に電力を供給する。この内部用電力変換部232は、電力を供給されてから起動するまでに時間を要する。制御回路部233は、スイッチング素子SW5がON・OFF動作するようにSW制御信号SG5をスイッチング素子SW5のゲートに出力する。つまり、充電部230においては、制御回路部233が内部用電力変換部232からの電力を受け、スイッチング素子SW5のON・OFF動作を開始させることで、充電用変換部231が整流部220から出力された電力を蓄電部B0に蓄電する充電動作を行う。これにより、スイッチング素子SW5をON・OFF制御することで、整流部の出力電圧Vo3が充電部の出力電圧Vo4に変換され、この出力電圧Vo4が蓄電部B0に印加される。なお、制御回路部233は、充電用電力変換部231が充電動作時に出力する直流電力に比べて、消費される電力が極めて小さい。このように、本実施形態では、充電用電力変換部231は、非絶縁型降圧コンバータとなっているがこれに限らない。充電用電力変換部231は、整流部220から出力される直流電圧および蓄電部B0の定格電圧に応じて、昇圧型コンバータ、昇降圧型コンバータ、降圧型コンバータのいずれかであればよい。また、充電用電力変換部231は、トランスを用いる絶縁型であってもよく、複数の素子を用いるインターリーブ型であってもよい。
制御部240は、充電部230の充電動作を制御する機能を有する。具体的には、制御部240は、受電部210に生じた電圧または受電部210に流れる電流に基づく検出値が基準値以上のとき、充電部230の充電動作を開始させ、検出値が基準値を下回ったとき、充電部230の充電動作を停止させている。つまり、制御部240は、受電部210に生じた電圧または受電部210に流れる電流により、受電部210の受電状態を検出し、受電部210の受電状態に応じて、充電部230の充電動作を制御している。制御部240が受電部210の受電状態を検出する方法は、磁気的な検出方法や電気的な検出方法が挙げられる。なお、制御部240が受電部210に生じた電圧に基づく検出値を検出する場合、分圧回路や電圧検出トランスが用いられ、制御部240が受電部210に流れる電流に基づく検出値を検出する場合、電流センサやカレントトランスが用いられる。その他の検出方法としては、例えば、コイル、MR素子、電圧計を用いた方法が挙げられる。本実施形態では、制御部240が受電部210に流れる電流に基づく検出値を検出する場合について説明する。一例として、図3では、制御部240が、カレントトランスCT0と信号送信部241を備える構成を示している。カレントトランスCT0は、受電部210に流れる電流として、受電コイルLrを流れる交流電流を検出し、検出値を検出信号として信号送信部241に送信する。信号送信部241は、その検出信号と予め設定されている基準値から受電状態を判断し、受電部210が電力を受電しているとき、つまり、検出値が基準値以上のとき、充電部230の制御回路部233に開始信号SG6を出力する。ここで、開始信号SG6は、整流部220により受電部210が受電した交流電力を整流して、充電部230に直流電力を出力する動作よりも早く充電部230の制御回路部233に出力される。したがって、制御部240は、整流部220が出力する電力が充電部230に供給される前に、充電部230の充電動作を開始させることとなる。また、信号送信部241は、検出信号と予め設定されている基準値から受電状態を判断し、受電部210が電力を受電していないとき、つまり、検出値が基準値を下回ったとき、充電部230の制御回路部233に停止信号SG7を出力する。ここで、受電部210が電力を受電していないとき、コンデンサ部C1に蓄えられている電力が充電部230に供給される。言い換えれば、制御部240は、受電部210に生じた電圧または受電部210に流れる電流に基づく検出値が基準値を下回ったとき、充電部230の充電動作を停止させてコンデンサ部C1から充電部230に電力を供給する。充電部230の内部用電力変換部232は、コンデンサ部C1からの電力を変換し、制御回路部233に電力を供給し、制御回路部233は、内部用電力変換部232からの電力を受け、スイッチング素子SW5のON・OFF動作を制御するSW制御信号SG5が出力できる状態となる。このとき、充電部230の制御回路部233は停止信号SG7を受け、スイッチング素子SW5へのSW制御信号SG5の出力を停止してスイッチング素子SW5をOFF状態とし、充電部230の充電用電力変換部231の充電動作を停止させる。つまり、充電部230は、充電動作は停止しているものの、即座に充電動作が可能な起動状態となっている。したがって、受電部210が電力を受電していないとき、充電部230の充電用電力変換部231の充電動作が停止していることから、コンデンサ部C1に蓄えられている電力により充電部230の起動状態を長時間維持することができる。なお、ここで言う充電部230の起動状態とは、充電部230の充電用電力変換部231の充電動作が停止状態であって、内部用電力変換部232が起動し、制御回路部233がスイッチング素子SW5にSW制御信号SG5が出力できる状態のことを意味している。この状態で、受電部210が再度電力を受電すると、充電部230の制御回路部233は開始信号SG6を受け、スイッチング素子SW5へSW制御信号SG5の出力を開始し、充電部230の充電用電力変換部231の充電動作を開始させる。このとき、充電部230は起動状態が維持されていることから、即座に充電動作を実行することができる。なお、基準値は、充電部230の入力電圧範囲内で設定される。
ここで、ワイヤレス受電装置200の受電動作を詳細に説明する。本説明においては、受電部210に印加される電圧および流れる電流は、ダイオードD1とダイオードD3の接続点を電圧値の基準、受電コイルLrからダイオードD2とダイオードD4の接続点に電流が流入する方向を電流値の基準とする。受電コイルLrは、給電コイルLtが発生する交流磁界を受けて、交流起電力が発生する。これにより、受電部210の受電コイルLrの両端には、交流起電力である交流電圧Vo2が印加されるとともに、交流起電力に基づく交流電流Io2が受電コイルLrに流れる。交流電圧Vo2および交流電流Io2は、整流部220により整流・平滑され、直流電圧Vo3および直流電流Io3が生成される。充電動作が停止しているとき、すなわち、スイッチング素子SW5がOFF状態のとき、直流電圧Vo3がコンデンサ部C1の両端と充電部230の両端に印加され、直流電流Io3がコンデンサ部C1に供給されて蓄電される。一方、充電動作が開始し、制御回路部233からSW制御信号SG5が間欠的に送信され、スイッチング素子SW5がON・OFFすると、直流電圧Vo3がコンデンサ部C1の両端と充電部230の両端に印加され、充電部230により、直流電圧Vo3および直流電流Io3が直流電圧Vo4および直流電流Io4に変換される。このとき、コンデンサ部C1には、直流電流Io3の一部が供給されて蓄電される。そして、充電部230から出力される直流電圧Vo4が蓄電部B0の両端に印加され、直流電流Io4が蓄電部B0に供給されて蓄電される。なお、直流電圧Vo4は、スイッチング素子SW5のON時間・OFF時間により設定される。
このような構成を備えることにより、第1のワイヤレス給電装置100Aの給電部110Aとワイヤレス受電装置200の受電部210が対向することで、磁気的に結合し、駆動回路110Aから給電部120Aに供給された交流電力が近接電磁界効果によって受電部210に交流起電力が励起される。また、第2のワイヤレス給電装置100Bについても同様である。
次に、図4および図5を参照して、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1の給電動作と、従来のワイヤレス電力伝送システムの充電動作の違いについて説明する。図4は、従来の整流部の出力動作、制御回路部の出力動作および充電部の充電動作を模式的に示した図である。図5は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおける整流部の出力動作、制御回路部の出力動作および充電部の充電動作を模式的に示した図である。
ここで、図4および図5は、横軸を移動体に搭載されるワイヤレス受電装置200の受電部210の位置を示し、k0を移動体が給電エリアに到達する前の任意の位置、k1を第1のワイヤレス給電装置100Aの給電開始位置、k2を第1のワイヤレス給電装置100Aの給電終了位置、k3を第2のワイヤレス給電装置100Bの給電開始位置、k4を第2のワイヤレス給電装置100Bの給電終了位置とする。つまり、k0からk1までが給電エリア到達前であり、k1からk2までが第1のワイヤレス給電装置100Aの給電可能範囲、k2からk3までが第1のワイヤレス給電装置100Aと第2のワイヤレス給電装置100Bの間、k3からk4までが第2のワイヤレス給電装置100Bの給電可能範囲、k4以降が給電エリア通過後となる。なお、説明の便宜上、図中の動作は全てONもしくはOFFで表している。また、横軸k0〜k4の間隔は、移動体の走行速度や第1および第2のワイヤレス給電装置100A,100Bの間の距離などによって変化する。
まず、図4を参照して、従来例の充電動作の説明を行う前に、図6を参照して、従来のワイヤレス電力伝送システムにおけるワイヤレス受電装置について説明する。図6aは、従来のワイヤレス電力伝送システムのワイヤレス給電装置の回路構成を示す模式構成図である。図6bは、従来のワイヤレス電力伝送システムのワイヤレス受電装置の回路構成を示す模式構成図である。従来のワイヤレス電力伝送システムは、第1および第2のワイヤレス給電装置10A,10Bと、ワイヤレス受電装置20を備える。なお、第1および第2のワイヤレス給電装置10A,10Bが備える回路構成は、同様のため、第1のワイヤレス給電装置10Aについて説明する。第1のワイヤレス給電装置10Aは、電源PSaと、駆動回路11Aと、給電部12Aと、を有する。駆動回路11Aは、4つのスイッチング素子SW1a〜SW4aがブリッジ接続されたフルブリッジ型回路となっている給電用電力変換部11aと、各スイッチング素子SW1a〜SW4aをSW制御信号SG1a〜SG4aによりON・OFF制御するスイッチ駆動部11bを有する。給電部12Aは、給電コイルLtaと、第1の共振コンデンサCt1aと、第2の共振コンデンサCt2aを有する給電側リアクタンス回路X1を有する。ワイヤレス受電装置20は、受電部21と、整流部22と、充電部23と、を有する。受電部21は、受電コイルLraと、第1の共振コンデンサCr1aと、第2の共振コンデンサCr2aを有する受電側リアクタンス回路X2と、を有する。整流部22は、4つのダイオードD1a〜D4aがブリッジ接続されたブリッジ型整流回路と、平滑コンデンサC0aと、を有する。充電部23は、インダクタL1aとコンデンサC2aとダイオードD5aとスイッチング素子SW5aで構成されている充電用電力変換部23aと、内部用電力変換部23bと、制御回路部23cと、を有する。つまり、従来のワイヤレス電力伝送システムは、ワイヤレス受電装置20において、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1のワイヤレス受電装置200から制御部240を取り除いた装置である。なお、電源PSa、駆動回路11A、給電部12A、受電部21、整流部22、充電部23、蓄電部B1の各構成は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1の第1および第2のワイヤレス給電装置100A,100Bならびにワイヤレス受電装置200の構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。続いて、図4を参照して、従来のワイヤレス電力伝送システムの充電動作の説明を行う。まず、移動体がk0からk1まで移動するとき、第1および第2の給電部と受電部21が重なっていないため、受電部21に電力が伝送されない。このとき、整流部22の出力動作がOFF状態のため、充電部23の制御回路部の出力動作および充電部23の充電用電力変換部の充電動作もOFF状態となる。続いて、移動体がk1からk2まで移動するとき、第1の給電部と受電部21が重なることで、第1の給電部から受電部21に電力が伝送される。このとき、整流部22の出力動作がON状態になり、コンデンサ部に電力を蓄電しつつ、充電部23の制御回路部の出力動作および充電部23の充電用電力変換部の充電動作もON状態となる。ここで、充電部23の内部用電力変換部は起動に時間を要するため、ON状態になるタイミングが遅れ、それに伴い充電部23の制御回路部および充電部23の充電用電力変換部のON状態になるタイミングがさらに遅れる。続いて、移動体がk2からk3まで移動するとき、第1の給電部および第2の給電部と受電部21が重なっていないため、受電部21に電力が伝送されない。このとき、整流部22の出力動作がOFF状態となり、充電部23の制御回路部および充電部23の充電用電力変換部は、コンデンサ部C1に蓄電された電力によりON状態が維持される。しかしながら、充電部23の充電用電力変換部は充電動作に伴う変換電力が大きいため、コンデンサ部C1に蓄電された電力がすぐに消費され、充電部23の充電動作がOFF状態となり、それに続いて充電部23の制御回路部の出力動作がOFF状態となる。続いて、移動体がk3からk4まで移動するとき、第2の給電部と受電部21が重なることで、第2の給電部から受電部21に電力が伝送される。このとき、移動体がk1からk2まで移動するときと同様に、整流部22の出力動作がON状態になり、電力が空になったコンデンサ部C1に再度電力を蓄電しつつ、充電部23の制御回路部の出力動作および充電部23の充電用電力変換部の充電動作が段階的にON状態となる。そして、移動体がk4を通過すると、給電エリアを通過したため、給電動作が終了する。このとき、移動体がk2〜k3まで移動するときと同様に、充電部23の制御回路部の出力動作および充電部23の充電用電力変換部の充電動作は段階的にOFF状態となる。
次に、図5を参照して、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1の充電動作の説明を行う。まず、移動体がk0からk1まで移動するとき、第1および第2の給電部120A,120Bと受電部210が重なっていないため、受電部210に電力が伝送されない。このとき、整流部220の出力動作がOFF状態のため、制御回路部233の出力動作および充電用電力変換部231の充電動作もOFF状態となる。続いて、移動体がk1からk2まで移動するとき、第1の給電部120Aと受電部210が重なることで、第1の給電部120Aから受電部210に電力が伝送される。このとき、整流部220の出力動作がON状態になり、コンデンサ部C1に電力を蓄電しつつ、制御回路部233の出力動作および充電用電力変換部231の充電動作もON状態となる。ここで、内部用電力変換部232は起動に時間を要するため、ON状態になるタイミングが遅れ、それに伴い制御回路部233および充電用電力変換部231のON状態になるタイミングがさらに遅れる。続いて、移動体がk2からk3まで移動するとき、第1および第2の給電部120A,120Bと受電部210が重なっていないため、受電部210に電力が伝送されない。このとき、制御部240が制御回路部233の出力動作をOFF状態とすることで、充電用電力変換部231の充電動作がOFF状態となり、コンデンサ部C1に蓄電された電力は内部用電力変換部232を介して、消費電力の小さい制御回路部233にのみ供給されることとなり、内部用電力変換部232の出力動作がON状態を維持し続け、充電部230の起動状態が維持される。つまり、本実施形態では、移動体がk2からk3を移動する間は内部用電力変換部232の出力動作はON状態となり、制御回路部233の出力動作はOFF状態となっているため、充電用電力変換部231の充電動作もOFF状態となる。続いて、移動体がk3からk4まで移動するとき、第2の給電部120Bと受電部210が重なることで、第2の給電部120Bから受電部210に電力が伝送される。このとき、内部用電力変換部232は既にON状態のため、整流部220がON状態となるタイミングとほぼ同じタイミングで制御回路部233の出力動作がON状態となるため、充電用電力変換部231の充電動作も即座にON状態となる。したがって、充電部230の起動レスポンスが向上することから、移動体がk3からk4を移動する間においては、従来と比較して、より多く電力を蓄電部B0に充電することができる。そして、移動体がk4を通過すると、給電エリアを通過したため、給電動作が終了する。このとき、制御部240が充電用電力変換部231の充電動作をOFF状態とすることで、コンデンサ部C1に蓄電された電力は内部用電力変換部232を介して、消費電力の小さい制御回路部233にのみ供給されることとなり、内部用電力変換部232の出力動作はコンデンサ部C1に蓄電された電力を制御回路部233が全て消費するまでON状態を維持し続ける。
以上のように、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムS1は、ワイヤレス受電装置200が、整流部220と充電部230との間に接続され、整流部220の出力電力によって蓄電されるコンデンサ部C1と、充電部230の充電動作を制御する制御部240と、を備え、制御部240は、受電部210に生じた電圧または受電部210に流れる電流に基づく検出値が基準値以上のとき、充電部230の充電動作を開始させ、検出値が基準値を下回ったとき、充電部230の充電動作を停止させてコンデンサ部C1から充電部230に電力を供給する。そのため、受電部210が電力を受電しなくなると、充電部230にはコンデンサ部C1に蓄えられた電力が供給されることとなる。このとき、大電力の消費を伴う充電部230の充電動作が停止することから、充電部230はコンデンサ部C1に蓄えられた電力で起動状態を長時間維持することができる。この状態で受電部210が再度電力を受電すると、充電部230は充電動作を開始することとなるが、充電部230は起動状態が維持されていることから、即座に充電動作を実行することができる。その結果、走行中給電において、充電部230の起動レスポンスを向上させ、効率的な充電動作が可能となる。
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの構成について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおけるワイヤレス受電装置を示す模式構成図である。第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムは、第1のワイヤレス給電装置100Aと、第2のワイヤレス給電装置100Bと、ワイヤレス受電装置300を有する。第1のワイヤレス給電装置100A、第2のワイヤレス給電装置100Bの構成は、第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1と同様である。本実施形態では、ワイヤレス受電装置300が制御部240に代えて制御部340を備えている点において、第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1のワイヤレス受電装置200と同様である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
制御部340は、図7に示されるように、信号用整流部341と、電圧検出部342と、比較部343と、を有する。
信号用整流部341は、受電部210が受電した電力を整流して、整流部220とは別系統に出力する機能を有する。具体的には、信号用整流部341は、受電部210の出力端と接続され、受電部210から印加される交流電圧Vo2を整流して、直流電圧Vo5を電圧検出部342へ出力する。この直流電圧Vo5は整流部220の出力電圧Vo3とほぼ等しい電圧値を有する。このように信号用整流部341としては、ダイオードやスイッチング素子などの半導体素子で構成される。
電圧検出部342は、信号用整流部341の出力電圧(直流電圧Vo5)を検出して、検出信号SG8を比較部343に出力する。ここで、検出信号SG8は、受電部210に生じた電圧に基づく検出値に対応するものである。つまり、本実施形態では、制御部340は、受電部210に生じた電圧により、受電部210の受電状態を検出し、受電部210の受電状態に応じて、充電部230の充電動作を制御することとなる。この電圧検出部342は、分圧回路やフィルタ回路から構成され、信号用整流部341の出力端と比較部343の入力端の間に接続される。例えば、電圧検出部342が分圧回路から構成される場合、信号用整流部341の出力電圧は2つの抵抗(図示しない)により分圧され、その中間電位を検出信号SG8として取り出される。すなわち、信号用整流部341の出力電圧が大きくても分圧することで取り扱いやすい電圧に降圧することができる。一方、信号用整流部341の出力電圧が取り扱える低い電圧であれば、必ずしも分圧する必要はない。
比較部343は、電圧検出部342が出力した検出信号SG8を受けて、予め設定した基準値BL0と検出信号SG8を比較し、開始信号SG9の出力動作を制御する機能を有する。本実施形態においては、比較部343は、電圧検出部342の検出信号SG8が予め設定した基準値BL0以上のとき、制御回路部233に充電部230の充電用電力変換部231の充電動作を開始させる開始信号SG9を出力する。また、比較部343は、電圧検出部342の検出信号SG8が予め設定した基準値BL0を下回ったとき、開始信号SG9の出力を停止して充電部230の充電用電力変換部231の充電動作を停止させる。なお、基準値BL0は、第1実施形態における基準値と同義であり、充電部230の入力電圧範囲内で設定される。ただし、電圧検出部342が分圧回路から構成される場合、基準値BL0は、充電部230の入力電圧範囲内の値を分圧回路の分圧比により降圧した値となる。
次に、図8を参照して、第2実施形態における充電動作について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの充電動作のタイミングを示す模式図である。電圧検出部342から出力される検出信号SG8が比較部343の基準値BL0以上になるとき、比較部343の開始信号SG9がON状態となり、充電部230の出力電圧Vo4がON状態となる。同様に、電圧検出部342から出力される検出信号SG8が比較部343の基準値BL0を下回ったとき、比較部343の開始信号SG9がOFF状態となり、充電部230の出力電圧Vo4がOFF状態となる。具体的には、移動体に搭載される受電部210が第1あるいは第2の給電部120A,120Bと重なるとき、受電部210に電力が伝送され、信号用整流部341から出力電圧Vo5が出力される。この出力電圧Vo5は電圧検出部342により検出され、電圧検出部342から受電部210に生じた電圧に基づく検出値に対応する検出信号SG8が出力される。そして、比較部343により検出信号SG8と基準値BL0が比較され、検出信号SG8が基準値BL0以上となるタイミングにて、比較部343から開始信号SG9が出力されて充電部230の充電用電力変換部231の充電動作が開始する。一方、移動体に搭載される受電部210が第1の給電部120Aと第2の給電部120Bの間に位置するとき、受電部210に電力が伝送されないことから、信号用整流部341の出力電圧Vo5が低下する。これに伴い、電圧検出部342から出力される検出信号SG8も低下する。そして、比較部343により検出信号SG8と基準値BL0が比較され、検出信号SG8が基準値BL0を下回るタイミングにて、比較部343からの開始信号SG9の出力が停止し、充電部230の充電用電力変換部231の充電動作が停止する。つまり、比較部343は、検出信号SG8が基準値BL0を下回ったとき、開始信号SG9の出力を停止し、充電部230の充電動作を停止させてコンデンサ部C1から充電部230に電力を供給する。このように、受電部210で受電する電力が低下するタイミングで充電部230の充電用電力変換部231の充電動作が停止するため、充電部230から蓄電部B0への出力が行われず、コンデンサ部C1に蓄電された電力は内部用電力変換部232を介して、消費電力の小さい制御回路部233にのみ供給されることとなり、制御回路部233は、内部用電力変換部232からの電力を受け、スイッチング素子SW5のON・OFF動作を制御するSW制御信号SG5が出力できる状態を維持し続ける。したがって、充電部230は、起動状態を長時間維持できることとなる。
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムは、ワイヤレス受電装置300において、制御部340は、受電部210が受電した電力を整流し、整流部220とは別系統に出力する信号用整流部341と、信号用整流部341の出力電圧を検出し、検出値に対応する検出信号SG8を出力する電圧検出部342と、検出信号SG8と基準電圧を比較する比較部343と、を備え、比較部343は、検出信号SG8が基準値BL0以上のとき、開始信号SG9を出力して充電部230の充電動作を開始させ、検出信号SG8が基準値BL0を下回ったとき、開始信号SG9を停止して充電部230の充電動作を停止させる。そのため、充電部230は、比較部343の開始信号SG9の出力の有無により充電動作を制御しているため、コンデンサ部C1からの不要な電力の消費が抑えられ、充電部230の起動状態を長時間維持することができる。したがって、充電が必要なタイミングで即座に充電動作を実行することができる。その結果、走行中給電において、充電部230の起動レスポンスを向上させ、効率的な充電動作が可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムについて説明する。第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムは、第1のワイヤレス給電装置100Aと、第2のワイヤレス給電装置100Bと、ワイヤレス受電装置300を有する。第1のワイヤレス給電装置100A、第2のワイヤレス給電装置100B、ワイヤレス受電装置300の構成は、第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムと同様である。本実施形態では、比較部343において、検出信号SG8と比較する基準値を複数備える点において、第2実施形態と相違する。以下、第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態では、比較部343は、基準値として、第1の基準値BL1と第2の基準値BL2を有する。第1の基準値BL1は、充電部230の入力電圧範囲であって、充電部230の入力電圧範囲の下限値に相当する値よりも高い。一方、第2の基準値BL2は、充電部230の入力電圧範囲であって、第1の基準値BL1よりも高く、充電部230の入力電圧範囲の上限値に相当する値よりも低い。すなわち、第1の基準値BL1および第2の基準値BL2により規定される電圧範囲は、充電部230の入力電圧範囲よりも狭い。ここで、電圧検出部342が分圧回路から構成される場合、充電部230の入力電圧範囲の上下限値に相当する値は、分圧回路の分圧比により降圧した値となり、電圧検出部342が分圧を必要としない場合、充電部230の入力電圧範囲の上下限値に相当する値は、充電部230の入力電圧範囲の上下限値となる。なお、第1および第2の基準値BL1,BL2も同様に、電圧検出部342が分圧回路から構成される場合、分圧回路の分圧比により降圧した値となる。そして、本実施形態では、比較部343は、検出信号SG8が第2の基準値BL2以上のとき、開始信号SG9を出力し、検出信号SG8が第1の基準値BL1を下回ったとき、開始信号SG9の出力を停止するように構成されている。
次に、図9を参照して、本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおける充電動作について説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの充電動作のタイミングを示す模式図である。図中、Vlim1は、充電部230の入力電圧範囲の下限値に相当する値であり、Vlim2は、充電部230の入力電圧範囲の上限値に相当する値である。電圧検出部342の検出信号SG8が第2の基準値BL2以上のとき、比較部343の開始信号SG9がON状態となり、充電部230の出力電圧Vo4がON状態となる。同様に、電圧検出部342の検出信号SG8が第1の基準値BL1を下回ったとき、比較部343の開始信号SG9がOFF状態となり、充電部230の出力電圧Vo4がOFF状態となる。具体的には、移動体に搭載される受電部210が第1あるいは第2の給電部120A,120Bと重なるとき、受電部210に電力が伝送され、信号用整流部341から出力電圧Vo5が出力される。この出力電圧Vo5は電圧検出部342により検出され、電圧検出部342から検出信号SG8が出力される。そして、比較部343により検出信号SG8と第2の基準値BL2が比較され、検出信号SG8が第2の基準値BL2以上となるタイミングにて、比較部343から開始信号SG9が出力されて充電部230の充電動作が開始する。一方、移動体に搭載される受電部210が第1の給電部120Aと第2の給電部120Bの間に位置するとき、受電部210に電力が伝送されないことから、信号用整流部341の出力電圧Vo5が低下する。これに伴い、電圧検出部342から出力される検出信号SG8も低下する。そして、比較部343により検出信号SG8と第1の基準値BL1が比較され、検出信号SG8が第1の基準値BL1を下回るタイミングにて、比較部343からの開始信号SG9の出力が停止し、充電部230の充電動作が停止する。つまり、比較部343は、検出信号SG8が第1の基準値BL1を下回ったとき、開始信号SG9の出力を停止し、充電部230の充電動作を停止させてコンデンサ部C1から充電部230に電力を供給する。このように、受電部210で受電する電力が低下するタイミングで充電部230の充電動作が停止するため、充電部230から蓄電部B0への出力が行われず、コンデンサ部C1に蓄電された電力は充電部230の制御回路部233にのみ供給されることとなり、制御回路部233は、内部用電力変換部232からの電力を受け、スイッチング素子SW5のON・OFF動作を制御するSW制御信号SG5が出力できる状態を維持し続ける。したがって、充電部230は、起動状態を長時間維持できることとなる。また、本実施形態では、移動体が移動することで、受電部210の受電状態が不安定となり、信号用整流部341の出力電圧Vo5が不安定になることも考慮して、上述の構成を採用している。すなわち、比較部343が基準値として、第1の基準値BL1と第2の基準値BL2を有していることから、充電部230が、充電部230の入力電圧範囲の上限および下限の近傍で動作しなくなる。また、第1の基準値BL1と第2の基準値BL2を有し、ヒステリシスを設けることで、電圧検出部342の検出信号SG8が第1の基準値BL1あるいは第2の基準値BL2のいずれかの近傍で不安定な状態となったとしても、制御部340の不安定動作を抑制できることから、充電動作の安定性を向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムは、ワイヤレス受電装置300において、基準値は、充電部230の入力電圧範囲の下限値に相当する値よりも高い第1の基準値BL1と、第1の基準値BL1よりも高く、充電部230の入力電圧範囲の上限値に相当する値よりも低い第2の基準値BL2を有し、比較部343は、検出信号SG8が第2の基準値以上のとき、開始信号SG9を出力し、検出信号SG8が第1の基準値BL1を下回ったとき、開始信号SG9の出力を停止している。そのため、充電部230が充電部230の入力電圧範囲の上限および下限の近傍で動作しなくなるため、充電動作の安定性を向上させることができる。これにより、不安定な充電動作が抑制されることから、コンデンサ部C1からの不要な電力の消費を一層抑えることができるため、より効率的な充電動作が可能となる。
(第4実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第4実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムについて説明する。図10は、本発明の第4実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムにおけるワイヤレス受電装置を示す模式構成図である。
第4実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムは、第1のワイヤレス給電装置100Aと、第2のワイヤレス給電装置100Bと、ワイヤレス受電装置400を有する。ワイヤレス受電装置400は、図10に示されるように、受電部210と、整流部220と、充電部230と、コンデンサ部C1と、制御部440を有する。第1のワイヤレス給電装置100A、第2のワイヤレス給電装置100B、受電部210、整流部220、充電部230、コンデンサ部C1の構成は、第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムと同様である。本実施形態では、ワイヤレス受電装置400が制御部340に代えて制御部440を備えている点において、第2実施形態と相違し、その他の構成は第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムのワイヤレス受電装置300と同様である。以下、第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
制御部440は、信号用整流部441と、電圧検出部342と、比較部343を有する。なお、電圧検出部342、比較部343の構成は、第2実施形態に係るワイヤレス受電装置300と同様である。信号用整流部441は、受電部210が受電した電力を整流して、整流部220とは別系統に出力する機能を有する。具体的には、信号用整流部441は、交流電圧を直流電圧に整流する複数の半導体素子で構成される信号用変換部444と、整流された電圧を平滑して直流電圧を生成する信号用平滑コンデンサC3を有する。本実施形態では、信号用平滑コンデンサC3の容量値は、平滑コンデンサC0の容量値よりも小さくなっている。これにより、信号用整流部441は、整流部220が出力電圧Vo3を出力するよりも早く、電圧検出部342へと出力電圧Vo5を出力することができる。例えば、信号用平滑コンデンサC3の容量が、平滑コンデンサC0の容量の1/1000以下であれば、十分な出力速度が確保できる。
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムは、ワイヤレス受電装置400において、整流部220は、複数の半導体素子と、平滑コンデンサC0を有し、信号用整流部441は、整流された電圧を平滑して直流電圧を生成する信号用平滑コンデンサC3を有し、信号用平滑コンデンサC3の容量値は、平滑コンデンサC0の容量値よりも小さくなっている。そのため、信号用平滑コンデンサC3の容量が整流部220の平滑コンデンサC0の容量より小さいことで、開始信号SG9の出力速度は整流部220の出力速度よりも早い。したがって、充電動作の開始と停止の切り替わりが効率的に行われるため、コンデンサ部C1からの不要な電力の消費がより一層抑えられ、より効率的な充電動作が可能となる。
100A,100B…ワイヤレス給電装置、110A,110B…駆動回路、111…給電用電力変換部、112…スイッチ駆動部、120A,120B…給電部、200…ワイヤレス受電装置、210…受電部、220…整流部、230…充電部、231…充電用電力変換部、232…内部用電力変換部、233…制御回路部、240,340,440…制御部、241…信号送信部、341,441…信号用整流部、342…電圧検出部、343…比較部、444…信号用変換部、B0…蓄電部、BL0…基準値、BL1…第1の基準値、BL2…第2の基準値、C0…平滑コンデンサ、C1…コンデンサ部、C2…コンデンサ、C3…信号用平滑コンデンサ、Cr1…第1の共振コンデンサ、Cr2…第2の共振コンデンサ、CT0…カレントトランス、Ct1…第1の共振コンデンサ、Ct2…第2の共振コンデンサ、D1〜D5…ダイオード素子、Io,Io2…交流電流、Io3…整流部の出力電流、Io4…充電部の出力電流、k0を移動体が給電エリアに到達する前の任意の位置、k1を第1のワイヤレス給電装置100Aの給電開始位置、k2を第1のワイヤレス給電装置100Aの給電終了位置、k3を第2のワイヤレス給電装置100Bの給電開始位置、k4を第2のワイヤレス給電装置100Bの給電終了位置、L1…インダクタ、Lr…受電コイル、Lt…給電コイル、PSA,PSB…電源部、S1…ワイヤレス電力伝送システム、SG1〜SG5…SW制御信号、SG6,SG9…開始信号、SG7…停止信号,SG8…検出信号、SW1〜SW5…スイッチング素子、Vin…入力電圧、Vlim1…充電部の入力電圧範囲の下限値に相当する値、Vlim2…充電部の入力電圧範囲の上限値に相当する値、Vo…電圧、Vo2…交流電圧、Vo3…整流部の出力電圧、Vo4…充電部の出力電圧、Vo5…信号用整流部の出力電圧、X10…給電側リアクタンス回路、X20…受電側リアクタンス回路。

Claims (5)

  1. 移動体に搭載されるワイヤレス受電装置であって、
    ワイヤレスにて電力を受電する受電部と、
    前記受電部が受電した電力を整流する整流部と、
    前記整流部が出力する電力を蓄電部に充電する充電部と、
    前記整流部と前記充電部との間に接続され、前記整流部の出力電力によって蓄電されるコンデンサ部と、
    前記充電部の充電動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記受電部に生じた電圧または前記受電部に流れる電流に基づく検出値が基準値以上のとき、前記充電部の充電動作を開始させ、前記検出値が前記基準値を下回ったとき、前記充電部の充電動作を停止させて前記コンデンサ部から前記充電部に電力を供給することを特徴とするワイヤレス受電装置。
  2. 前記制御部は、前記受電部が受電した電力を整流し、前記整流部とは別系統に出力する信号用整流部と、前記信号用整流部の出力電圧を検出し、前記検出値に対応する検出信号を出力する電圧検出部と、前記検出信号と前記基準値を比較する比較部と、を備え、
    前記比較部は、前記検出信号が前記基準値以上のとき、前記充電部の充電動作を開始させる開始信号を出力し、前記検出信号が前記基準値を下回ったとき、前記開始信号の出力を停止することを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス受電装置。
  3. 前記基準値は、前記充電部の入力電圧範囲の下限値に相当する値よりも高い第1の基準値と、前記第1の基準値よりも高く、前記充電部の入力電圧範囲の上限値に相当する値よりも低い第2の基準値を有し、
    前記比較部は、前記検出信号が前記第2の基準値以上のとき、前記開始信号を出力し、前記検出信号が前記第1の基準値を下回ったとき、前記開始信号の出力を停止することを特徴とする請求項2に記載のワイヤレス受電装置。
  4. 前記整流部は、複数の半導体素子と、平滑コンデンサを有し、
    前記信号用整流部は、整流された電圧を平滑して直流電圧を生成する信号用平滑コンデンサを有し、
    前記信号用平滑コンデンサの容量値は、前記平滑コンデンサの容量値よりも小さいことを特徴とする請求項2または3に記載のワイヤレス受電装置。
  5. ワイヤレス給電装置と、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のワイヤレス受電装置と、を備えることを特徴とするワイヤレス電力伝送システム。
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