JP2017147420A - 発光装置、照明装置、及び投影装置 - Google Patents

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【課題】複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置、照明装置、及び投影装置を提供する。【解決手段】発光装置(1A)は、少なくとも1以上のエミッタを有する青色LD(13)と、少なくとも2以上のエミッタを有する赤色LD(12)とを備えている。赤色LD(12)のエミッタの数は、青色LD(13)のエミッタの数より多くなっている。【選択図】図1

Description

本発明は、赤色レーザ光を出射する赤色レーザダイオードと青色レーザ光を出射する青色レーザダイオードとを備える発光装置、照明装置、及び投影装置に関するものである。
近年、半導体レーザ(レーザダイオード、以下「LD」ともいう)を光源とする発光装置が知られている。レーザダイオードは、小型、高効率、長寿命、エテンデュー(光源のサイズと発散角との積)が小さいといった様々な利点を有している。そのため、ランプや発光ダイオードの代わりにレーザダイオードを用いることにより、装置を高効率化、及び小型化することができる。
例えば、特許文献1に開示された多波長半導体レーザ装置100は、図16に示すように、サブマウント110上に実装された、赤色LD111aと赤外LD111bとからなる2波長レーザ111と、青紫色LD112とを備えている。これにより、1つの装置でCD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、及びBD(Blu-ray Disc:登録商標)の情報を取り扱うことができると共に、チップサイズを小さくすることができる。すなわち、CD用LDの発振波長は780nm帯(赤外)であり、DVD用LDの発振波長は650nm帯(赤色)であり、BD用LDの発振波長は405nm帯(青紫色)である。したがって、1つの光ディスク装置でCD、DVD及びBDの情報を取り扱うためには、赤外、赤色、青紫色の3つの光源が必要となる。
特開2013−16585号公報(2013年1月24日公開)
しかしながら、従来の特許文献1に開示された多波長半導体レーザ装置100は、3種類のディスクを使用する光ディスク装置に用いられるものであるため、各レーザダイオードがそれぞれ単独で駆動されて単色のレーザ光を出射するように制御されている。そのため、各レーザダイオードを同時に駆動することができない。また、各レーザダイオードの発光点(エミッタ)が1つであるため、各レーザダイオードの出力を高くすることには制限がある。
これに対して、プロジェクタ等の高光束な投影装置に用いられる発光装置においては、赤色(R)と緑色(G)と青色(B)との三色が同時に必要であると共に、光源出力を高くする必要がある。
ここで、RGBの各色のレーザダイオードの性能として、現状では、青色のレーザダイオードの性能に対して、赤色及び緑色のレーザダイオードの光強度特性が小さく、緑色のレーザダイオードの光強度特性は特に小さい。そのため、緑色のレーザダイオードを用いる代わりに、青色のレーザダイオードを用いて緑色の蛍光を発する緑色蛍光体に照射することにより、レーザ光と蛍光とを混色して効率よく白色光を合成するタイプの投影装置が知られている。
しかし、十分な光源出力を得るためには、赤色のレーザダイオードの出力を強くする必要がある。例えば4800Kの色温度の白色光とするためには、RGBの比をR:G:B=3.5:2:1とする必要が有る。また、省スペースかつ低コストの発光装置とするためには、パッケージ数を少なくすることが求められる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る、省スペースかつ低コストの発光装置、照明装置、及び投影装置を提供することにある。
本発明の一態様における発光装置は、上記の課題を解決するために、少なくとも1以上のエミッタを有する第1の青色レーザダイオードと、少なくとも2以上のエミッタを有する赤色レーザダイオードとを備える発光装置であって、上記赤色レーザダイオードのエミッタの数は、上記第1の青色レーザダイオードのエミッタの数よりも多いことを特徴としている。
また、本発明の一態様における照明装置は、上記の課題を解決するために、前記発光装置と、青色レーザ光を出射する第2の青色レーザダイオードと、上記第2の青色レーザダイオードから出射された青色レーザ光を受けて緑色の蛍光を発する緑色蛍光体とを有する緑色発光装置とを備え、前記赤色レーザダイオードから出射される赤色レーザ光と前記第1の青色レーザダイオードから出射される青色レーザ光と上記緑色の蛍光とが合わされて外部に出射されることを特徴としている。
また、本発明の一態様における照明装置は、上記の課題を解決するために、前記発光装置を備えていると共に、上記発光装置における前記共用の光学部品の外部には、前記第1の青色レーザダイオードにて出射された青色レーザ光が照射されることにより緑色の蛍光を出射する緑色蛍光体が設けられており、前記赤色レーザダイオードから出射される赤色レーザ光と前記第1の青色レーザダイオードから出射される青色レーザ光と上記緑色の蛍光とが合わされて外部に出射されることを特徴としている。
また、本発明の一態様における投影装置は、上記の課題を解決するために、前記照明装置と、上記照明装置から出射された光を受けて映像を投影する投影部材とを備えていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置、照明装置、及び投影装置を提供するという効果を奏する。
(a)は本発明の実施形態1における発光装置の概略的な構成を示す側面図であり、(b)は上記発光装置の内部の概略的な構成を示す斜視図である。 上記発光装置がパルス光を発する場合の各LDの駆動タイミングチャートである。 本発明の実施形態2における発光装置の概略的な構成を示す斜視図である。 上記発光装置の変形例の概略的な構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態3における照明装置の概略的な構成を示す側面図である。 (a)は上記発光装置の概略的な構成を示す、LDの周辺をレーザの出射面側から見た側面図であり、(b)は上記発光装置の概略的な構成を示す平面図である。 上記発光装置のLDの出射端面の拡大図である。 本発明の実施形態4における照明装置の概略的な構成を示す側面図である。 上記照明装置における蛍光体ホイールの構成を示す側面図である。 (a)は、上記照明装置における発光装置の概略的な構成を示す、LDの周辺をレーザの出射面側から見た側面図であり、(b)は上記発光装置の概略的な構成を示す平面図である。 本発明の実施形態4における照明装置の概略的な構成を示す側面図である。 上記照明装置のスリットミラーホイールの構成を示す側面図である。 上記照明装置のスリットミラーホイールの回転と、発光装置のLDの駆動タイミングと、それらによって照明装置から出射される光の色とを示すタイミングチャートである。 (a)は、本発明の実施形態5における照明装置における発光装置の概略的な構成を示す、LDの周辺をレーザの出射面側から見た側面図であり、(b)は上記発光装置の概略的な構成を示す平面図である。 本発明の実施形態6における投影装置の概略的な構成を示す斜視図である。 従来の多波長半導体レーザ装置の概略的な構成を示す斜視図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施の形態では、例えば、プロジェクタ等の投影装置に用いられる照明装置に備えられる発光装置について説明するが、本発明の発光装置においては、必ずしもこれに限らない。例えば、赤色レーザ光及び青色レーザ光をレンズやミラー等の光学素子により配光を制御する事により、発光ダイオード(LED)の代わりに、照明等の各種の用途に用いることもできる。
本実施の形態の発光装置1Aについて、図1の(a)(b)、及び図2に基づいて説明する。図1の(a)は、本実施の形態1における発光装置1Aの概略的な構成を示す側面図である。図1の(b)は、発光装置1Aの内部の概略的な構成を示す斜視図である。図2は、発光装置1Aがパルス光を発する場合の各レーザダイオードの駆動タイミングチャートである。
本実施の形態の発光装置1Aは、図1の(a)(b)に示すように、円盤状のステム20と、ステム20の上面の搭載部品を保護するように覆うキャップ21と、コリメートレンズ22とを備えた封止容器となっている。また、上記封止容器の内部に、赤色レーザ光を出射する赤色LD(Laser Diode)12と青色レーザ光を出射する青色LD13とを備えている。
上記のような封止容器は一般にCAN型と称されるが、本発明の発光装置が有する封止容器は、これに限定されず、例えばフラット型や、COBパッケージを板ガラス等で封止した構造であってもよい。
上記ステム20は、赤色LD12及び青色LD13を支持するものである。ステム20の径は、キャップ21の径よりも大きいものとなっている。上記ステム20及びキャップ21は、例えばFe合金のような金属からなっている。
また、ステム20の底面には、ステム20を貫通して複数の端子23が設けられている。端子23を通じて、発光装置1Aを駆動する電力が供給される。
ステム20の上面の中央部近傍には、ベース部材10が接合して搭載されている。ベース部材10は、例えばCuのような熱伝導率の高い金属で形成されている。ベース部材10の一面には、サブマウント11が固定されている。
サブマウント11上には、赤色レーザ光を出射する赤色LD12と、青色レーザ光を出射する青色LD13とが実装されている。サブマウント11は、AlNを使用しているが、例えばSiCやダイヤモンド等のセラミックやCu等、熱伝導率が良く、チップやパッケージとの熱膨張係数差で問題が起こらない材料で構成する。サブマウント11は、赤色LD12及び青色LD13からの熱を放散するための放熱板であると共に、赤色LD12及び青色LD13を支持するための支持基板でもある。
尚、赤色LD12と青色LD13とは、n型クラッド層又はp型クラッド層の一方が共用される構造であってもよい。
また、上記赤色LD12と青色LD13とは、キャップ21に覆われており、キャップ21の上面の中央部分には、レーザ光が通過する開口部(図示せず)が形成されている。
赤色LD12及び青色LD13はそれぞれ、その端面であるレーザ出射端面からレーザ光を出射する。そのため、サブマウント11は、上記レーザ出射端面が上記開口部の方向を向くようにして、赤色LD12及び青色LD13を支持している。すなわち、赤色LD12及び青色LD13は、それらから出射されるレーザ光が、上記開口部の方向に、すなわち同一方向に出射されるように配置されている。
本実施の形態では、上記開口部を覆うように、キャップ21の上面に単一のコリメートレンズ22が接合して設けられているが、例えばレーザ光を透過するガラスが接合して設けられていてもよい。
ここで、発光装置1Aから出射する赤色レーザ及び青色レーザ光を、照明装置に用いるような場合には、赤色レーザ光の強度が重要となる。
例えば、RGBとしてそれぞれ、638nm、525nm、445nmの波長の光を用いて、4800Kの色温度の白色光とするためには、RGBの強度比として、R:G:B=3.5:2:1である必要がある。
そこで、本実施の形態の発光装置1Aでは、赤色LD12及び青色LD13のうち少なくとも赤色LD12は、複数の赤色エミッタを有する、マルチエミッタのLDとなっている。すなわち、赤色LD12は、少なくとも2以上のエミッタを有している。尚、赤色LD12の出力を強くするには、ワイドストライプのエミッタを有することも考えられるが、ワイドストライプのエミッタにおいては、熱の問題や、内部で屈折率分布ができてしまうといった問題がある。
通常、赤色LD12は温度特性が悪く、赤色LD12の1エミッタあたりのレーザ光の出力は、青色LD13のそれよりも小さい。しかし、このようにマルチエミッタとすることにより、赤色LD12からのレーザ光の総出力を大きくすることができる。
また、本実施の形態の発光装置1Aは、青色LD13もマルチエミッタであってもよい。換言すれば、青色LD13は、少なくとも1以上のエミッタを有しているといえる。
本実施の形態の発光装置1Aは、赤色LD12及び青色LD13がどのような場合であっても、赤色LD12のエミッタの数が、青色LD13のエミッタの数よりも多くなるように構成されている。
そのため、発光装置1Aから出射される赤色レーザ光の強度を大きくすることができる。換言すれば、発光装置1Aから出射されるレーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができる。
このように、本実施の形態の発光装置1Aは、赤色LD12及び青色LD13が同一パッケージ内に設けられているとともに、発光装置1Aから出射されるレーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができる。そのため、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置とすることができる。
また、本実施の形態の発光装置1Aは、赤色LD12及び青色LD13の動作を制御する制御部24をさらに備えている。制御部24は、例えば、ステム20とキャップ21とコリメートレンズ22とからなるパッケージの外部に設けられており、端子23を介して、赤色LD12及び青色LD13を制御するようになっている。
制御部24は、赤色LD12及び青色LD13が、同時に発光するように制御することが好ましい。ここで、「同時に発光する」とは、赤色LD12と青色LD13とが、それぞれ連続的に同時に発光している場合だけでなく、それぞれがパルスレーザ光を発している場合も含む。すなわち、制御部24は、赤色LD12からの赤色パルスレーザ光と、青色LD13からの青色パルスレーザ光とが、交互に発生するように制御していてもよい。
この場合には、発光装置1Aから出射されるレーザ光は、ある一瞬の間において、赤色パルスレーザ光及び青色パルスレーザ光のどちらか一方であるが、次の瞬間には、他方のパルスレーザ光が出射される。そして、それらが極めて短い時間間隔にて瞬間的に繰り返される。そのため、この場合、赤色パルスレーザ光と青色パルスレーザ光とは、同時に発生しているとみなすことができる。
具体的には、一例として、制御部24は、図2に示すように、短い時間間隔にて赤色LD12と青色LD13とを交互にレーザ光を出射するように制御する。図2の横軸は時間を表し、縦軸の上側は、青色LD13のONとOFFとを、縦軸の下側は赤色LD12のONとOFFとを示している。ここでは、制御部24が、青色LD13をON、赤色LD12をOFFに制御している時点を時間T0とする。尚、以下では、特に言及の無い限り、制御部24はその時点までの制御を継続するものとする。
制御部24は、時間T1にて青色LD13をOFFにし、次の瞬間である時間T2にて赤色LD12をONにする。これにより、時間T0〜T1では青色レーザ光が出射され、時間T2からは赤色レーザ光が出射される。
そして、制御部24は、時間T3にて赤色LD12をOFFにし、次の瞬間である時間T4にて青色LD13をONにする。これにより、時間T2〜T3では赤色レーザ光が出射され、時間T4からは青色レーザ光が出射される。
その後、時間T5及びT6では、それぞれ時間T1及び時間T2と同じ制御を行う。このように、時間T1〜T5又は時間T2〜T6を1周期として、同様の制御が繰り返される。
制御部24は、時間T1〜T5又は時間T2〜T6の1周期を、例えば、1秒間に180回(180Hz)繰り返すように制御する。このような非常に短い時間間隔で瞬間的に繰り返される赤色パルスレーザ光と青色パルスレーザ光とは、同時に発光しているようにみなすことができる。つまり、発光装置1Aは、瞬間的に繰り返される赤色パルスレーザ光と青色パルスレーザ光とが混合した混合パルスレーザ光を出射しており、この混合パルスレーザ光は、連続的なレーザ光が混合した混合レーザ光と視覚的に見分けがつかない。尚、時間T1とT2との間には、青色LD13と赤色LD12との両方共がOFFとなる一瞬のタイムラグがあるが、このようなさらに短い瞬間は、問題とならない。
したがって、本明細書における「同時に発光する」は、赤色LD12及び青色LD13が、上述のようにパルスレーザ光を交互に発している場合も包含して意味している。
ここで、制御部24は、青色LD13がONになっている時間(例えば、時間T4から時間T5の間)よりも、赤色LD12がONになっている時間(例えば、時間T2から時間T3の間)を長くするように制御してもよい。この場合には、赤色パルスレーザ光と青色パルスレーザ光とが混合した混合パルスレーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率をさらに大きくすることができる。
このように、本実施の形態の発光装置1Aでは、赤色LD12及び青色LD13を同時に発光させて、赤色LD12及び青色LD13からのレーザ光を、混合レーザ光として出射することができる。ここで、発光装置1Aから出射する上記混合レーザ光を、照明装置に用いるような場合には、上述のように、上記混合レーザ光における赤色レーザ光の強度が重要となる。
本実施の形態の発光装置1Aは、赤色LD12及び青色LD13がどのような場合であっても、赤色LD12のエミッタの数が、青色LD13のエミッタの数よりも多くなるように構成されている。
そのため、発光装置1Aからの上記混合レーザ光における、赤色レーザ光の強度を大きくすることができる。換言すれば、発光装置1Aからの上記混合レーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができる。
このように、本実施の形態の発光装置1Aは、赤色LD12及び青色LD13が同一パッケージ内に設けられているとともに、発光装置1Aからの上記混合レーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができる。そのため、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置とすることができる。
また、本実施の形態の発光装置1Aでは、上述のように、開口部を覆うように、キャップ21の上面に単一のコリメートレンズ22が接合して設けられていることが好ましい。尚、キャップ21とコリメートレンズ22との接合方法は特に限定されないし、或いは、キャップ21とコリメートレンズ22との間に別の部材が挿入されていてもよい。
この場合には、赤色LD12及び青色LD13のそれぞれから出射されるレーザ光が、コリメートレンズ22の方向に出射される。
コリメートレンズ22は、レーザ光を適切に略コリメート又は集光するように光学的に設計されている。そのため、赤色LD12及び青色LD13からのレーザ光は、1つのコリメートレンズ22によって略コリメート又は集光されて、出射される。
ここで、コリメートレンズ22は、例えば非球面レンズである。そして、青色レーザ光用の非球面レンズは、プラスチックでは耐久性に問題がある。そのため、コリメートレンズ22は高価な部材となっており、装置の製造コストが増大する要因の1つとなっている。
そこで、本実施の形態の発光装置1Aでは、赤色LD12及び青色LD13からのレーザ光は、1つのみ設けられた単一レンズとしてのコリメートレンズ22を通じて出射される。つまり、コリメートレンズ22は、赤色LD12及び青色LD13の共用の光学部品となっている。尚、この共用の光学部品としては、コリメートレンズ22以外に、レーザ光をコリメートできる他の光学部品(例えば、コリメートミラー)を用いることもできる。
このように、本実施の形態の発光装置1Aは、赤色LD12及び青色LD13が同一パッケージ内に設けられており、それと共にコリメートレンズ22を共用していることが好ましい。これにより、製造コストを低減することができる。また、部品点数を少なくできることから、装置を省スペースにすることができる。
そのため、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る、さらに省スペースかつ低コストの発光装置とすることができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の発光装置1Aは、赤色LD12及び青色LD13が、ステム20と、キャップ21と、コリメートレンズ22とによって封止された小型のパッケージとなっているものであった。本実施の形態では、赤色LD12、青色LD13、共用の光学部品を1セットとすれば、複数のセットが大型の基体内にマトリクス状に配列して収容された大型のパッケージとしての発光装置1Bについて説明する。
本実施の形態の発光装置1Bの構成を、図3に基づいて説明する。図3は、発光装置1Bの概略的な構成を示す斜視図である。
本実施の形態の発光装置1Bは、図3に示すように、基体25の内部に、赤色LD12及び青色LD13からなるレーザ発光部14と、共用の光学部品としてのコリメートミラー26とが、複数個マトリクス状に配列して収容されている。
基体25は、複数のレーザ発光部14とコリメートミラー26とを収容する空間としての孔部25aを有している。孔部25aは、四方の側面と底面とが基体25によって形成されており、上面は透明封止板27によって覆われている。透明封止板27を構成する物質は、例えばガラスであるが、レーザ発光部14からのレーザ光を透過する物質であれば、特に限定されない。
また、孔部25aには、複数のサブマウント28が平行に配設されている。それぞれのサブマウント28上に、レーザ発光部14が間隔を空けて複数個設けられている。例えば、本実施の形態の発光装置1Bでは、サブマウント28が6個設けられ、各サブマウント28にレーザ発光部14が5個設けられている。つまり、30個のレーザ発光部14が、マトリクス状に配列して収容されている。尚、当然ながら、レーザ発光部14の数はこれに限定されない。
レーザ発光部14はそれぞれ、1つの青色LD13と、青色LD13の両隣に設けられた2つの赤色LD12とからなっている。赤色LD12のエミッタの数は、青色LD13のエミッタの数よりも多いものとなっている。このため、発光装置1Bから出射される混合レーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができる。
尚、レーザ発光部14が有する赤色LD12と青色LD13との数や配置は、これに限定されず、適宜変更することができる。
発光装置1Bが備える複数の赤色LD12は、各赤色LD12のそれぞれから出射される赤色レーザ光が、615nm以上かつ640nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していてもよい。また、発光装置1Bが備える複数の青色LD13は、各青色LD13のそれぞれから出射される青色レーザ光は、445nm以上かつ470nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していてもよい。
尚、ここでいう「互いに異なる中心波長」とは、各LDに物理的に不可避に生じる中心波長の僅かな違いではなく、意図的に設計して生じた1nm以上の中心波長違いを主に意味している。
このように互いに中心波長の異なるレーザ光とすることによって、レーザ光のような時間コヒーレンスの高い光に特有のスペックルノイズを低減することができる。すなわち、レーザ光のようなコヒーレントな光で紙や壁等の粗面を照射してその反射光や透過光を観察した場合、紙や壁等の粗面にきらきら輝く明暗の斑点模様を見ることができる。このような斑点模様はスペックルノイズと呼ばれる。この現象は、レーザ光がその物体でランダムに散乱され、散乱波が観察面の各点で重なり合わさって生じるランダムな干渉現象である。この干渉現象を防止するためには、赤色LD12及び青色LD13から出射されるレーザ光の波長が揃っていない方が好ましい。これにより、スペックルノイズを低減することができる。
赤色レーザ光の中心波長は638nmが好ましい。中心波長638nmでは、高出力な赤色LD12を得やすい。
一方、青色レーザ光の中心波長は465nmが好ましい。中心波長465nmでは、高出力な青色LD13を得やすい。
ここで、サブマウント28上に設けられたレーザ発光部14からのレーザ光は、孔部25aの上面ではなく側面方向に出射されるようになっているが、このレーザ光の出射先には、それぞれコリメートミラー26が設けられている。そのため、レーザ光はコリメートミラー26によって反射されて、孔部25aの上面の透明封止板27を通って出射される。
コリメートミラー26は、レーザ光を適切に略コリメート又は集光して反射するように光学的に設計されている。そのため、各レーザ発光部14からのレーザ光は、それぞれ1つのコリメートミラー26によって略コリメート又は集光されて反射され、発光装置1Bから出射される。
コリメートミラー26は、非球面コリメートミラーであり、高価な部材である。本実施の形態の発光装置1Bでは、各レーザ発光部14において、赤色LD12及び青色LD13がコリメートミラー26を共用している。このため、製造コストを低減することができる。
また、本実施の形態の発光装置1Bは、複数個のレーザ発光部14を備えることにより、高出力のレーザ光を出射することができる。また、このように大型のパッケージとすることによって、省スペースな高出力のレーザ光を出射する発光装置とすることができる。
そのため、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る、省スペースかつ低コストの発光装置とすることができる。
〔変形例〕
本実施の形態の発光装置1Bの変形例について、図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。図4は、発光装置1Bの変形例の概略的な構成を示す斜視図である。
前記実施の形態2の発光装置1Bは、各レーザ発光部14からのレーザ光が、コリメートミラー26によって略コリメート又は集光して反射され出射されていた。本変形例では、各レーザ発光部14からのレーザ光が、コリメートレンズ22によって略コリメート又は集光して出射される。
本変形例の発光装置1Bは、図4に示すように、基体25の孔部25aの内部に、複数個のレーザ発光部14がマトリクス状に配列して収容されており、各レーザ発光部14について、それぞれ共用の光学部品としてのコリメートレンズ22が設けられている。
例えば、本変形例の発光装置1Bでは、4×5の20個のレーザ発光部14と、それに対応する20個のコリメートレンズ22とが、マトリクス状に配設されている。
本変形例の発光装置1Bでは、レーザ発光部14は、孔部25aの上面方向にレーザ光を出射するようになっており、このレーザ光は、コリメートレンズ22によって、略コリメート又は集光して出射される。
各レーザ発光部14において、赤色LD12及び青色LD13がコリメートレンズ22を共用しているため、製造コストを低減することができる。また、複数個のレーザ発光部14を備えることにより、高出力のレーザ光を出射することができる。また、このように大型のパッケージとすることによって、省スペースな高出力のレーザ光を出射する発光装置とすることができる。
そのため、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る、省スペースかつ低コストの発光装置とすることができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図5〜図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1及び実施の形態2の発光装置1A・1Bは、青色レーザ光と赤色レーザ光との混合レーザ光を、赤色レーザ光の強度の比率を大きくして出射することができるものであった。本実施の形態では、そのような赤色レーザ光の強度の比率を大きくして出射することができる発光装置であって、赤色LD12と青色LD13と共用の光学部品との位置関係を規定した発光装置1Cと、緑色の蛍光を発する緑色蛍光体30及び該蛍光体の励起用青色LD31bを有する緑色発光装置34とを別系統で備える照明装置2について説明する。
以下では、先ず本実施の形態の照明装置2の構成について説明し、その後、照明装置2が備える発光装置1Cの構成について説明する。
(照明装置の構成)
本実施の形態の照明装置2の構成を、図5に基づいて説明する。図5は、照明装置2の概略的な構成を示す側面図である。
本実施の形態の照明装置2は、図5に示すように、発光装置1Cと、緑色の蛍光を発する緑色蛍光体30と、緑色蛍光体30を励起する青色レーザ光を発する励起用青色レーザ装置31と、RGBの各光を導く2枚のダイクロイックミラー32a・32bとを備えている。ここで、緑色蛍光体30及び励起用青色レーザ装置31は、緑色の光を出射する緑色発光装置34となっている。つまり、本実施の形態の照明装置2では、赤色LD12及び青色LD13を備えた発光装置1Cと、緑色蛍光体30により緑色の蛍光を出射する第2の青色レーザダイオードを備えた緑色発光装置34とが別系統にて構成されている。
そして、照明装置2は、発光装置1Cからの赤色のレーザ光及び青色のレーザ光と、緑色発光装置34からの緑色蛍光とを、同時かつ同一方向に合わして白色の照明光33として外部に出射するようになっている。
本実施の形態の発光装置1Cは、実施の形態1及び実施の形態2にて説明した発光装置1A及び発光装置1Bと同様の構成において、後述のように内部の赤色LD12と青色LD13とコリメートレンズ22との位置関係が規定されたものである。
発光装置1Cは、放熱フィン40上に、ステム20と放熱フィン40とが接するようにして、複数個設けられている。そのため、複数個の発光装置1Cから複数のレーザ光が出射される。その結果、照明装置2から、高光束なレーザ光を出射することができる。尚、発光装置1Cは、1個だけ設けられている構成であってもよい。
ここで、複数の発光装置1Cのそれぞれから出射される赤色レーザ光が、615nm以上かつ640nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していることが好ましい。すなわち、各発光装置1Cから出射される赤色レーザ光の中心波長が、それぞれ微妙に異なっており、ばらついていることが好ましい。
また、複数の発光装置1Cのそれぞれから出射される青色レーザ光が、445nm以上かつ470nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していることが好ましい。すなわち、各発光装置1Cから出射される青色レーザ光の中心波長が、それぞれ微妙に異なっており、ばらついていることが好ましい。
このように互いに中心波長の異なるレーザ光とすることによって、スペックルノイズを低減することができる。
また、赤色レーザ光の中心波長は638nmが好ましい。中心波長638nmでは、高出力な赤色LD12を得やすい。
一方、青色LD13からの青色レーザ光は、中心波長が445nm以上かつ470nm以下であることが好ましく、465nmがさらに好ましい。中心波長465nmでは、高出力な青色LD13を得やすい。
また、発光装置1Cが複数の赤色LD12を備えている場合には、各赤色LD12のそれぞれから出射される赤色レーザ光は、615nm以上かつ640nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していてもよい。また、発光装置1Cが複数の青色LD13を備えている場合には、各青色LD13のそれぞれから出射される青色レーザ光は、445nm以上かつ470nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していてもよい。これにより、スペックルノイズを低減することができる。
尚、ここでいう「互いに異なる中心波長」とは、各LDに物理的に不可避に生じる中心波長の僅かな違いではなく、意図的に設計して生じた1nm以上の中心波長違いを主に意味している。
放熱フィン40は、発光装置1Cから生じた熱を、効率よく発散することができる。尚、放熱フィン40は必須の構成ではない。
ここで、以下では、赤色、青色、緑色の各色をそれぞれR、G、Bと表現し、例えば赤色レーザ光はRレーザ光、緑色の蛍光はG蛍光ということがある。また、例えば赤色レーザ光と青色レーザ光との混合レーザ光は、RB混合レーザ光と称する。その他の組み合わせについても同様である。尚、一例としての上記RB混合レーザ光は、赤色レーザ光と青色レーザ光とがそれぞれ、前述のようにパルスレーザ光として略同時に出射されて、混合されている場合も包含する。
発光装置1Cの上方であってRB混合レーザ光の光路上には、RB光を透過し、G光を反射するダイクロイックミラー32aが設けられている。発光装置1Cから出射したRB混合レーザ光は、ダイクロイックミラー32aを透過し、緑色発光装置34からのG蛍光と混合され白色の照明光33として照明装置2から出射される。
緑色発光装置34は、緑色蛍光体30と、緑色蛍光体30を励起する青色レーザ光を発する励起用青色レーザ装置31とを備えている。
緑色蛍光体30は、緑色の蛍光を発する蛍光物質を含んでいれば、蛍光物質の種類、形状、及び組成等は特に限定されないが、蛍光物質は高量子収率であることが好ましい。そのような蛍光物質としては、例えばセリウム付活ルテチウムアルミニウムガーネット(Ce:LuAG)が挙げられる。Ce:LuAGは、520nm前後の緑色の蛍光を発する。
緑色蛍光体30は、放熱フィン41上に設置されている。これにより、緑色蛍光体30へと励起用のレーザ光が照射されることによって発生する熱を、効率よく発散することができる。尚、放熱フィン41は必須の構成ではない。
本実施の形態の発光装置1Cでは、緑色蛍光体30を励起するために、励起用青色レーザ装置31を備えている。励起用青色レーザ装置31は、複数個設けられていてもよいし、1つだけ設けられていてもよい。
励起用青色レーザ装置31は、発光装置1Cの同様の構成にて、ステム20と、キャップ21と、コリメートレンズ31aとからなるパッケージを備えている。該パッケージ内に、Bレーザ光を出射する励起用青色LD31bを備えている。尚、ステム20及びキャップ21は、発光装置1Cと同様の材質からなっていてもよいし、異なっていてもよい。
励起用青色レーザ装置31は、放熱フィン42上に設置されている。これにより、励起用のBレーザ光を出射することによって発生する熱を、効率よく発散することができる。尚、放熱フィン42は必須の構成ではない。
励起用青色レーザ装置31においても、レーザ光を略コリメート又は集光するコリメートレンズ31aは、ただ1つ設けられていることが好ましい。これにより、製造コストを低減することができる。
励起用青色LD31bから出射されるBレーザ光の中心波長は、例えば、445nmであるが、これに限定されない。励起用青色LD31bからのBレーザ光は、励起用青色レーザ装置31のコリメートレンズ31aによって略コリメート又は集光され、励起用青色レーザ装置31から出射される。
励起用青色レーザ装置31から出射されたBレーザ光(以下、励起用Bレーザ光という)の光路上には、B光を透過し、G光を反射する、もう1つのダイクロイックミラー32bが設けられている。
ダイクロイックミラー32bは、B光を透過するようになっているため、励起用Bレーザ光は、ダイクロイックミラー32bを透過し、方向を変えずに直進する。そして、ダイクロイックミラー32bの後方において、励起用Bレーザ光の光路上には緑色蛍光体30が設置されており、励起用Bレーザ光が緑色蛍光体30に照射するようになっている。
励起用Bレーザ光の照射によって、緑色蛍光体30はG蛍光を発する。該G蛍光は、ダイクロイックミラー32b方向へと照射される。ここで、緑色蛍光体30の上方には、集光レンズ30aが設けられていることが好ましい。集光レンズ30aは、緑色蛍光体30から放射状に出射されるG蛍光を集光し、効率的にダイクロイックミラー32bの方向に出射することができる。
尚、集光レンズ30aは複数枚設けられていてもよく、その場合には、複数枚の集光レンズ30aを透過することにより、上記G蛍光を、精度よく、効率的に集光することができる。
上記G蛍光は、ダイクロイックミラー32bによって反射され、その後、反射されたG蛍光は、もう1つのダイクロイックミラー32aへと入射し、再度反射される。この再度反射されたG蛍光は、発光装置1BからのRB混合レーザ光と混合され、白色の照明光33として照明装置2から出射される。
尚、RGBの光を合成し白色の照明光33として照明装置2から出射するための光路の構成は、上記の構成に限らない。各部材の位置や、ダイクロイックミラーの数は、適宜変更することができる。
また、本実施の形態の照明装置2では、上述のように発光装置1Cが複数個設けられていてもよく、または、発光装置1Cは、前記実施の形態2の発光装置1Bのように、大型のパッケージとして設けられていてもよい。また、大型のパッケージを複数備える構成であってもよい。
尚、励起用青色レーザ装置31も、発光装置1Cと同様に、マトリクス状に並んで配置されたパッケージとなっていてもよい。
上記のように、本実施の形態の照明装置2では、発光装置1Cと、緑色発光装置34とを備えている。以下では、このような構成の場合における、発光装置1Cが備える赤色LD12及び青色LD13の好ましい構成、すなわち共用の光学部品としてのコリメートレンズ22と赤色LD12及び青色LD13との関係について説明する。
(発光装置の構成)
本実施の形態の発光装置1Cの構成について、図6の(a)(b)及び図7に基づいて説明する。図6の(a)は、発光装置1Cの概略的な構成を示す、LDの周辺をレーザの出射面側から見た側面図である。図6の(b)は、上記発光装置1Cの概略的な構成を示す平面図である。図7は、発光装置1CのLDの出射端面の拡大図である。
本実施の形態の発光装置1Cは、図6の(a)(b)に示すように、ベース部材10と、ベース部材10上に設けられたサブマウント11と、サブマウント11上に設けられた赤色LD12及び2つの青色LD13とを備えている。
赤色LD12及び青色LD13は、それぞれ、レーザ光の発光点としてのエミッタを有している。このエミッタは、図7に示すように、楕円形状となっている。
赤色LD12はマルチエミッタであり、例えば、楕円の長軸側の直径が60μm、短軸側の直径が1μmのサイズのエミッタを3つ備えている。この場合の出力は、例えば約2ワット(W)である。また、3つ並んだエミッタの一方の端から他端までの長さは、260μmとなっている。
青色LD13はシングルエミッタであり、例えば、楕円の長軸側の直径が35μm、短軸側の直径が1μmのサイズのエミッタを1つ備えている。この場合の出力は、例えば約3.5Wである。
通常、レンズによる集光においては、Rレーザ光とBレーザ光とでは、屈折率の違いから、Bレーザ光の方が短い焦点距離となる。このことはレンズの色収差として知られる。その観点からは、サブマウント11上において、青色LD13をコリメートレンズ22の中心軸A1に近い側に設置することが想定され得る。
しかしながら、本実施の形態の発光装置1Cでは、赤色LD12は、サブマウント11上において、青色LD13よりも、コリメートレンズ22の中心軸A1側に配設されている。すなわち、赤色LD12の光軸と、コリメートレンズ22の中心軸A1とが互いに近接するようになっている。また、青色LD13は、赤色LD12の両隣に設置されている。
本実施の形態の発光装置1Cにおける上記の構成は、以下の理由によりなっている。
まず、照明装置2に用いられる発光装置1Cとしては、照明装置2から白色の照明光33を出射するために、RB混合レーザ光における、Rレーザ光の強度を大きくする必要がある。
また、赤色LD12はマルチエミッタであるため、赤色LD12における見かけ上の発光点が大きい。このため、赤色LD12からのRレーザ光は、半導体チップのビーム出射端の光強度分布であるニアフィールドパターンが横長であり、半導体レーザのチップから例えば1m離れた場所での光強度分布であるファーフィールドパターンが縦長のレーザ光、すなわち楕円形状のレーザ光となる。ここで、「横」とは、赤色LD12の出射端面において各エミッタが並んでいる、エミッタの楕円形状の長軸方向を指す。このような見かけ上の発光点の大きな赤色LD12からのRレーザ光を、コリメートレンズ22に有効に結合させるためには、Rレーザ光がコリメートレンズ22の中心部を通過することが好ましい。
このため、本実施の形態の発光装置1Cでは、赤色LD12をコリメートレンズ22の中心軸A1に近い側に配設している。その結果、Rレーザ光を、コリメートレンズ22によって有効に略コリメート又は集光することができる。
また、発光装置1Cにおいて、Bレーザ光を出射するエミッタ数は、Rレーザ光を出射するエミッタ数よりも少なくなっている。
これにより、RB混合レーザ光における、Bレーザ光の強度に対するRレーザ光の強度の比率を大きくすることができる。
また、サブマウント11上において、青色LD13の出射端面が、赤色LD12の出射端面よりも、コリメートレンズ22から遠ざけて配置されていてもよい。これにより、青色LD13とコリメートレンズ22との実際の位置関係と、理想的焦点位置との差が大きくなり、RB混合レーザ光における、Bレーザ光の強度を弱めることができる。その結果、RB混合レーザ光における、Bレーザ光に対するRレーザ光の強度の比率をさらに大きくすることができる。
したがって、発光装置1Cを用いた照明装置2において、6500Kの白色の照明光33を出射し易い。
以上のように、本実施の形態の発光装置1Cを備える照明装置2によれば、緑色蛍光体を励起する青色LDを別系統にて有する構成において、複数のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置を備えた照明装置とすることができる。
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図8〜図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜3と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態3の照明装置2は、緑色蛍光体30と、緑色蛍光体30を励起する励起用Bレーザ光を発する励起用青色レーザ装置31とを有する緑色発光装置34を備えていた。これに対して、本実施の形態の照明装置3は、緑色発光装置34を備えておらず、赤色LD12と青色LD13とコリメートレンズ22との位置関係を規定した発光装置1DからのBレーザ光が、蛍光体ホイール60の緑色蛍光体の励起と白色光の合成との両方に用いられるようになっている点が異なっている。
(照明装置の構成)
本実施の形態の照明装置3の構成を、図8及び図9に基づいて説明する。図8は、照明装置3の概略的な構成を示す側面図である。図9は、照明装置3における蛍光体ホイール60の構成を示す側面図である。
本実施の形態の照明装置3は、図8に示すように、発光装置1Dと、緑色の蛍光を発する緑色蛍光体が搭載された蛍光体ホイール60と、RGBの各光を導く2枚のダイクロイックミラー61a・61b及び2枚のミラー62a・62bとを備えている。照明装置3は、発光装置1DからのRB混合レーザ光と、蛍光体ホイール60からのG蛍光とが混合した白色の照明光33を、同時かつ同一方向に外部に出射するようになっている。
本実施の形態の発光装置1Dは、前記実施の形態3にて説明した発光装置1Cと同様の構成において、後述のように内部の赤色LD12と青色LD13とコリメートレンズ22との位置関係が規定されたものである。
発光装置1Dは、放熱フィン40上に、ステム20と放熱フィン40とが接するようにして、複数個設けられている。発光装置1Dは、前記実施の形態2の発光装置1Bのように、大型のパッケージとして設けられていてもよい。また、大型のパッケージを複数備える構成であってもよい。これにより、高光束なレーザ光を出射することができる。
発光装置1Dの上方の光路上には、RB光を透過し、G光を反射するダイクロイックミラー61aが設けられており、発光装置1Dとダイクロイックミラー61aとを直線で結んだ延長線上には、蛍光体ホイール60が設けられている。このため、発光装置1Dから出射するRB混合レーザ光は、ダイクロイックミラー61aを透過し、蛍光体ホイール60へと進行する。
蛍光体ホイール60は、図9に示すように、モータ(図示せず)により回転可能な円形のホイール60aと、ホイール60aの一部に円弧状に緑色蛍光体を配置した緑色蛍光部60bと、ホイール60aの一部に円弧上に設けられ光を透過する透過部60cとを備えている。緑色蛍光部60bと透過部60cとはそれぞれ、ホイール60aと中心を同じくする円を分割した円弧状の2つの領域になっている。
緑色蛍光部60bは、緑色の蛍光を発する緑色蛍光体を備えている。該緑色蛍光体の種類、及びそれを備える方法や濃度は適宜選択することができる。例えば、緑色蛍光体として、Ce:LuAGを用いることができる。また、緑色蛍光体は、例えば、基板に塗布されていてもよいし、ガラスに混合されていてもよい。
透過部60cは、透過型のホログラフィックディフューザであることが好ましい。これによれば、透過部60cを通過するRB混合レーザ光のスペックルノイズを低減することができる。尚、透過部60cは、拡散板が設けられていてもよいし、何も設けられておらず単に光が透過する空間となっていてもよい。
蛍光体ホイール60に照射された発光装置1DからのRB混合レーザ光は、ホイール60aが回転しているため、ある瞬間には緑色蛍光部60bに照射され、別の瞬間には透過部60cを透過する。緑色蛍光部60bは、RB混合レーザ光のうちBレーザ光を吸収して、G蛍光を発する。
つまり、発光装置1DからのRB混合レーザ光におけるBレーザ光は、ある部分が蛍光体ホイール60を通過し、残りの部分が蛍光体ホイール60の緑色蛍光部60bに照射して緑色蛍光体に吸収されるようになっている。RB混合レーザ光におけるBレーザ光の、この両者の比率については、特に制限されない。
一方で、発光装置1DからのRB混合レーザ光におけるRレーザ光は、RB混合レーザ光が蛍光体ホイール60の緑色蛍光部60bに照射した場合、ほぼ透過する。これは、緑色蛍光部60bにおけるRレーザ光の吸光度が小さいためである。そのため、RB混合レーザ光におけるRレーザ光は、蛍光体ホイール60を透過するようになっている。
蛍光体ホイール60の緑色蛍光部60bからのG蛍光は、ダイクロイックミラー61aの方向に出射され、ダイクロイックミラー61aにて反射される。この反射されたG蛍光の進行方向には、もう1つのダイクロイックミラー61bが設けられている。
ダイクロイックミラー61bは、G蛍光を透過し、RB光を反射するようになっている。そのため、ダイクロイックミラー61aにて反射されたG蛍光は、ダイクロイックミラー61bを透過する。
一方で、蛍光体ホイール60の透過部60cを通過したRB混合レーザ光は、ミラー62a及びミラー62bによって反射されて、ダイクロイックミラー61bへと向かう。RB混合レーザ光は、ダイクロイックミラー61bによって反射される。
これにより、ダイクロイックミラー61bからは、上記G蛍光とRB混合レーザ光とが混合した白色の照明光33が出射される。
尚、蛍光体ホイール60の前後には、集光レンズ63が設けられていてもよい。集光レンズ63によって、蛍光体ホイール60に入射及び透過するRB混合レーザ光と、緑色蛍光部60bからのG蛍光とが集光される。その結果、照明装置3の効率を高くすることができる。
また、本実施の形態の照明装置3においては、緑色蛍光体が蛍光体ホイール60に搭載されているが、本発明の照明装置は、これに限らない。すなわち、緑色蛍光体を搭載した緑色蛍光部材に、発光装置1DからのRB混合レーザ光か照射され、一部が緑色蛍光体に吸収されるようになっていればよい。
上記のように、本実施の形態の照明装置3では、発光装置1Dと、緑色の蛍光を発する緑色蛍光体が搭載された蛍光体ホイール60とを備え、該緑色蛍光体は、発光装置1DからのBレーザ光によって励起されるようになっている。以下では、このような構成の場合における、発光装置1Dが備える赤色LD12と青色LD13との好ましい構成、すなわちコリメートレンズ22と赤色LD12及び青色LD13との関係について説明する。
(発光装置の構成)
本実施の形態の発光装置1Dの構成について、図10の(a)(b)に基づいて説明する。図10の(a)は、照明装置3における発光装置1Dの概略的な構成を示す、LDの周辺をレーザの出射面側から見た側面図である。図10の(b)は、上記発光装置1Dの概略的な構成を示す平面図である。
本実施の形態の発光装置1Dは、図10の(a)(b)に示すように、ベース部材10と、ベース部材10上に設けられたサブマウント11と、サブマウント11上に設けられた赤色LD12及び青色LD13とを備えている。
前記実施の形態3の発光装置1Cでは、赤色LD12は、サブマウント11上において、青色LD13よりも、コリメートレンズ22の中心軸A1側に配設されていた。それに対して、本実施の形態の発光装置1Dでは、サブマウント11上において、青色LD13が、赤色LD12よりも、コリメートレンズ22の中心軸A1側に配設されている。すなわち、青色LD13の光軸と、コリメートレンズ22の中心軸A1とが互いに近接している。また、赤色LD12は、青色LD13の両隣に設置されている。
本実施の形態の発光装置1Dは、照明装置3において、青色LD13から出射されるBレーザ光が、白色光の合成と蛍光体ホイール60の緑色蛍光体の励起との両方に用いられる。そのため、Bレーザ光の出力を高くする必要が有る。
そこで、コリメートレンズ22の色収差の観点から、青色LD13をコリメートレンズ22の中心軸A1に近い位置に設置している。これにより、Bレーザ光を効率よく略コリメート又は集光することができる。その結果、RB混合レーザ光における、Bレーザ光の強度を強くすることができる。
さらに、サブマウント11上に支持された赤色LD12及び青色LD13における、レーザ光の出射端面が同一面上にあることが好ましい。これにより、赤色LD12及び青色LD13の出射端面からコリメートレンズ22までの距離が、赤色LD12の方が少し遠くなるため、コリメートレンズ22の色収差を利用して、レーザ光をコリメートレンズ22によって適切に略コリメート又は集光することができる。
以上のように、本実施の形態の発光装置1Dを備える照明装置3によれば、緑色蛍光体を励起する青色LDを別系統にて有さない構成において、複数のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置を備えた照明装置とすることができる。
〔実施形態5〕
発明のさらに他の実施の形態について図11〜13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜4と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態4の照明装置3は、緑色蛍光体が、蛍光体ホイール60の緑色蛍光部60bに備えられていた。また、発光装置1Dからのレーザ光は、連続光とパルス光とのいずれであってもよかった。これに対して、本実施の形態の照明装置4は、発光装置1Dからのレーザ光を、透過する状態と反射する状態とが時間に依存して交互に切り替わるスリットミラーホイールが設けられており、該スリットミラーホイールを透過したBレーザ光が緑色蛍光体30を励起して、緑色蛍光体30がG蛍光を発するようになっている。また、発光装置1Dは、Rパルスレーザ光又はBパルスレーザ光を、制御されたタイミングで出射するようになっている点が異なっている。
本実施の形態の照明装置4の構成を、図11〜図13に基づいて説明する。図11は、照明装置4の概略的な構成を示す側面図である。図12は、照明装置4のスリットミラーホイールの構成を示す側面図である。図13は、照明装置4のスリットミラーホイールの回転と、発光装置1DのLDの駆動タイミングと、それらによって照明装置3から出射される光の色とを示すタイミングチャートである。
以下では、先ず本実施の形態の照明装置4の構成について説明し、その説明の中で、照明装置4が備えるスリットミラーホイールについても説明する。その後、発光装置1Dからのパルスレーザ光と、スリットミラーホイールの回転とのタイミングの制御について詳細に説明する。尚、発光装置1Dの構成については、前記実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。
本実施の形態の照明装置4は、図11に示すように、発光装置1Dと、発光装置1Dから出射されたレーザ光をタイミングによって透過又は反射するスリットミラーホイール70と、スリットミラーホイール70を透過したBレーザ光によって励起される緑色蛍光体30と、RGBの各光を導くダイクロイックミラー71a・71b及びミラー72とを備えている。照明装置4は、発光装置1Dからパルスレーザ光として出射されるRパルスレーザ光及びBパルスレーザ光と、緑色蛍光体30が発するパルス光としてのG蛍光とを合わせて、白色の照明光33として出射するようになっている。
尚、ここでRパルスレーザ光と、Bパルスレーザ光と、パルス光としてのG蛍光とは、時間的に重複することが無く出射されている。すなわち、ある瞬間的には、RGBのいずれか1つの光のみが照明装置4から出射されている。しかし、本明細書における「同時に発光する」は、前記実施の形態1にて説明したように、このようにRGBの各光が非常に短い時間間隔にて周期的に繰り返して発光される場合を含む。
本実施の形態の照明装置4では、発光装置1Dの上方の光路上に、偏光板73と、λ/4板74と、スリットミラーホイール70と、ダイクロイックミラー71aとがこの順に設けられている。
発光装置1Dは、後述するようなタイミングによってRパルスレーザ光又はBパルスレーザ光が出射するようになっている。
発光装置1Dからのレーザ光の光路上に、偏光板73とλ/4板74とを設置することにより、スリットミラーホイール70からの反射光(戻り光)が発光装置1Dに戻ることがない。そのため、レーザの発振が不安定になる恐れを低減することができる。このことについて説明する。
偏光板73は、例えば、偏光ビームスプリッター(PBS)である。PBSを用いた場合には、PBSが、入射レーザ光のP偏光を透過し、S偏光を反射する。このため、発光装置1Dから出射されたレーザ光は、PBSによって一部が反射されて90°方向を変えて進行し、他の一部がP偏光レーザ光として透過する。
偏光板73を透過したP偏光レーザ光は、λ/4板74によって、円偏光レーザ光に変換される。そして、この円偏光レーザ光は、スリットミラーホイール70に入射して、透過又は反射される。円偏光レーザ光がスリットミラーホイール70によって反射される場合には、再度λ/4板74を通過して偏光板73に向かうことになる。このとき、円偏光の光はミラーにより反射しても回転方向は変わらない性質があることから、λ/4板74の位相差の2往復分が加算され、合計180°の位相差を得ることになる。この位相差によって、スリットミラーホイール70に反射してλ/4板74を通り抜けたレーザ光の偏光方位は、入射偏光方位に対し90°回転させられる。これによって反射光は偏光板73を通り抜けられず、発光装置1Dに戻らないようにすることができる。
そのため、偏光板73とλ/4板74とを設置することにより、スリットミラーホイール70からの反射光(戻り光)が発光装置1Dに戻り、レーザの発振が不安定になる恐れを低減することができる。
ここで、スリットミラーホイール70は、図12に示すように、モータ(図示せず)により回転可能な円形のホイールミラー70aと、ホイールミラー70aの一部に円弧状に設けられた、光を透過する空間としてのスリット70bとから形成されている。尚、スリット70bは、光を透過する物質が設けられている構成であってもよい。
スリット70bは、ホイールミラー70aが回転することによって、発光装置1Dからのレーザ光の光路を断続的に通過するようになっている。つまり、発光装置1Dからのレーザ光が照射される位置が、ホイールミラー70aの場合にはレーザ光は反射され、スリット70bの場合にはレーザ光が通過するようになっている。
ここで、本実施の形態の照明装置4では、後述のように、発光装置1Dからのレーザ光が照射される位置が、スリット70bのときには、発光装置1DはBパルスレーザ光を出射するようにタイミングを制御されている。このタイミング制御については後述するが、要するに、スリットミラーホイール70は、時間に依存して、Rパルスレーザ光又はBパルスレーザ光を反射し、Bパルスレーザ光を通過するようになっている。
ホイールミラー70aによって反射されたRパルスレーザ光又はBパルスレーザ光は、偏光板73によって反射されて、ダイクロイックミラー72bへと向かう。ダイクロイックミラー72bは、RB光を透過し、G光を反射するようになっている。そのため、上記の偏光板73によって反射されたRパルスレーザ光又はBパルスレーザ光は、ダイクロイックミラー72bを透過する。
その一方で、スリット70bを通過したBパルスレーザ光は、ダイクロイックミラー71aへと向かう。ダイクロイックミラー71aは、B光を透過して、G光を反射するようになっている。このため、Bパルスレーザ光は、ダイクロイックミラー71aを透過する。ダイクロイックミラー71aを透過したBパルスレーザ光は、緑色蛍光体30に入射して、緑色蛍光体30を励起する。緑色蛍光体30が発するG蛍光は、ダイクロイックミラー71aにより反射されて、ミラー72へと向かう。そして、このG蛍光は、ミラー72によって反射され、ダイクロイックミラー71bへと向かい、ダイクロイックミラー71bによって反射される。
以上のようにして、ダイクロイックミラー71bを透過したBパルスレーザ光及びRパルスレーザ光と、ダイクロイックミラー71bによって反射されたG蛍光とが合わされて、白色の照明光33が、照明装置4から出射される。
次に、本実施の形態の照明装置4における、発光装置1Dから出射するパルスレーザ光と、スリットミラーホイール70の回転と、の制御について説明する。
照明装置4は、発光装置1Dと、スリットミラーホイール70を回転させるモータ(図示せず)とを制御する制御部75をさらに備えている。
制御部75は、図13に示すように、スリットミラーホイール70の回転と、赤色LD12及び青色LD13のパルスレーザ光の出射タイミングとを制御する。図13の横軸は時間を表している。図13の縦軸は上から順にそれぞれ、(i)レーザ光が照射される位置が、スリットミラーホイール70のスリット70b又はホイールミラー70aのどちらにあるか、(ii)青色LD13がONとOFFとのいずれの状態であるか、(iii)赤色LD12がONとOFFとのいずれの状態であるか、(iv)ある時間において照明装置4から出射される光の色、を示している。
ここでは、レーザ光の照射位置がスリット70bであって、青色LD13がON、赤色LD12がOFFに制御されている時点を時間T10とする。このとき、照明装置4からは、緑色蛍光体30が発したG蛍光が出射される。尚、以下では、特に言及の無い限り、制御部75はその時点までの制御を継続するものとする。
制御部75は、時間T11にてレーザ光の照射位置がホイールミラー70aとなるように制御する。このとき、青色LD13がON、赤色LD12がOFFのままである。これにより、照明装置4からBレーザ光が出射されるようになる。
制御部75は、時間T12にて青色LD13をOFFにし、次の瞬間である時間T13にて赤色LD12をONにする。これにより、照明装置4からRレーザ光が出射されるようになる。
制御部75は、時間T14にて赤色LD12をOFFにし、次の瞬間である時間T15にて青色LD13をONにすると共にレーザ光の照射位置がスリット70bとなるように制御する。これにより、本変形例の照明装置3からG蛍光が出射される。
そして、制御部75は、時間T16、T17、T18にて、それぞれ時間T11、T12、T13と同じ制御を行う。つまり、制御部75は、時間T11〜T16を1周期として、同様の制御を繰り返す。
制御部75は、時間T11〜T16の1周期を、例えば、1秒間に180回(180Hz)繰り返すように制御する。
このような非常に短い時間間隔で瞬間的に繰り返されるRレーザ光とBレーザ光とG蛍光とは、同時に発光しているようにみなすことができる。
また、制御部75は、スリットミラーホイール70の回転と、赤色LD12及び青色LD13のパルスレーザ光の出射タイミングとを適切に制御することによって、照明装置4から出射されるRGBの各光の出射する時間の長さを調節することができる。つまり、照明装置4から出射される照明光33における、RGBの各光の強度比を調節することができる。
そのため、例えば、本実施の形態における制御部75のように、時間T13と時間T14との間隔を長くすることによって、照明装置4から出射される照明光33における、B光及びG光に対するR光の強度の比率を大きくすることができる。
このように、本実施の形態の照明装置4では、制御部75が、スリットミラーホイール70の回転と、赤色LD12及び青色LD13のパルスレーザ光の出射タイミングとを適切に制御することによって、発光装置1DからのRB混合パルスレーザ光と、緑色蛍光体30からのG蛍光とを合わせて、照明光33として出射することができる。
また、発光装置1Dを用いることで、発光装置1DからのRB混合パルスレーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができる。
そして、制御部75が、スリットミラーホイール70の回転と、赤色LD12及び青色LD13のパルスレーザ光の出射タイミングとを適切に制御して、RBG混合パルスレーザ光における各光の出射時間を調節することによって、照明装置4からの照明光33における、B光及びG光に対するR光の強度の比率をさらに大きくすることができる。
したがって、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る、省スペースかつ低コストの照明装置を提供することができる。
〔実施形態6〕
本発明のさらに他の実施の形態について図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態5と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜実施の形態5の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態4の照明装置3における発光装置1Dでは、青色LD13は、コリメートレンズ22の中心軸A1と光軸が近接するようにして1つのみ設けられていた。これに対して、本実施の形態の発光装置1Eは、青色LD13が3つ設けられている点が異なっている。
本実施の形態の照明装置は、前記実施の形態4と同様であり、説明を省略する。
本実施の形態の発光装置1Dの構成を、図14の(a)(b)に基づいて説明する。図14の(a)は、本実施の形態における照明装置における発光装置1Eの概略的な構成を示す、LDの周辺をレーザの出射面側から見た側面図である。図14の(b)は、発光装置1Eの概略的な構成を示す平面図である。
本実施の形態の発光装置1Eは、図14の(a)(b)に示すように、サブマウント11上に、2つの赤色LD12と、3つの青色LD13a・13b・13cとを備えている。
青色LD13bは、サブマウント11上において、コリメートレンズ22の中心軸A1に近くなる位置に配設されており、青色LD13bの両隣に、それぞれ青色LD13aと青色LD13cとが配設されている。
青色LD13a・13cの、青色LD13bとは反対側には、赤色LD12が配設されている。
これにより、発光装置1Eは、青色LD13a・13b・13cからのBレーザ光を出射することができる。その結果、発光装置1EからのRB混合レーザ光における、Bレーザ光の強度をさらに強くすることができる。
また、青色LD13a・13b・13cのそれぞれから出射されるBレーザ光は、445nm以上かつ470nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していることが好ましい。
これにより、発光装置1Eは、青色LD13a・13b・13cからのBレーザ光によってスペックルノイズが発生することを防止することができる。
〔実施形態7〕
本発明のさらに他の実施の形態について図15に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態6と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜実施の形態6の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1〜6においては、本発明の一実施形態としての発光装置1A〜1E及び照明装置2〜4について説明した。これに対して、本実施の形態では、発光装置及び照明装置を備える投影装置について説明する。尚、本実施の形態では、一例としての単板式DLP(Digital Light Processing)(登録商標)プロジェクタについて説明するが、本発明の投影装置においては、必ずしもこれに限らない。例えば、3板式DLPプロジェクタ、LCDプロジェクタ、LCOSプロジェクタに用いることもできる。
本実施の形態の投影装置5の構成を、図15に基づいて説明する。図15は、投影装置5の概略的な構成を示す斜視図である。
本実施の形態の投影装置5は、図15に示すように、内部に発光装置を備える照明装置5aと、照明装置5aからの光が入射するDLPチップ80と、DLPチップ80からの光を拡大する投影光学系81とを備えている。投影光学系81によって拡大された光が、投影画面72に投影される。ここで、照明装置5aは、前記照明装置2〜4であってもよいし、前記照明装置2〜4に適切な変更を加えたものであってもよい。
DLPチップ80は、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD:Digital Micromirror Device)80aを備えており、照明装置5aからの光は、このDMD80aに入射して、反射される。DMD80aは、半導体の上に画素数分の小さなミラーを多数形成したデジタルデバイスである。
DMD80aからの光が、投影光学系81によって拡大されて、投影画面82に画像を投影するようになっている。
この場合、照明装置5aから出射される光は、RGBのパルス光となっていることが好ましい。RGBの各パルス光が、それぞれDMD80aに入射し、各RGBのパルス光に対応して、DMD80aのミラーが制御され映像を作り出すことができる。
本実施の形態の投影装置5は単板式であるが、照明装置5aからパルス光が出射される場合には、カラーフィルター等によって白色光の色分離をする必要がない。そのため、投影装置5は、高効率に投影画面82に画像を投影することができる。
また、色分離をするためのカラーフィルター等が必要でないため、投影装置5を小型化することができる。
したがって、複数のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置を有する照明装置を備えた投影装置を提供することができる。
尚、照明装置5aから連続光が出射され、投影装置5がカラーフィルターを備えている構成であってもよいし、投影装置5が、上記の他の方式のプロジェクタであってもよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1における発光装置1Aは、少なくとも1以上のエミッタを有する第1の青色レーザダイオード(青色LD13)と、少なくとも2以上のエミッタを有する赤色レーザダイオード(赤色LD12)とを備える発光装置であって、上記赤色レーザダイオード(赤色LD12)のエミッタの数は、前記第1の青色レーザダイオード(青色LD13)のエミッタの数よりも多いことを特徴としている。
上記の発明によれば、発光装置は、赤色レーザダイオード及び第1の青色レーザダイオードが同一パッケージ内に設けられているとともに、発光装置から出射されるレーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができる。
すなわち、従来、赤色レーザ光を出射する赤色レーザダイオードと青色レーザ光を出射する第1の青色レーザダイオードとが同一パッケージ内に設けられ、赤色レーザダイオードのエミッタの数が第1の青色レーザダイオードのエミッタの数よりも多くなっている発光装置は存在しなかった。
したがって、本願発明により、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置を提供することができる。
本発明の態様2における発光装置1Aは、態様1における発光装置において、前記赤色レーザダイオード(赤色LD12)から出射された赤色レーザ光と第1の青色レーザダイオード(青色LD13)から出射された青色レーザ光とを合わせて出射する共用の光学部品(コリメートレンズ22・コリメートミラー26)を備えていることが好ましい。
上記の発明によれば、発光装置は、赤色レーザ光を出射する赤色レーザダイオードと青色レーザ光を出射する第1の青色レーザダイオードとが一つの光学部品を共用している。そして、赤色レーザダイオード及び第1の青色レーザダイオードは、同時に点灯される。それにより、赤色レーザ光と青色レーザ光とが合わされた混合レーザ光が、共用の光学部品によって略コリメート又は集光されて出射されるようになっている。
すなわち、従来、赤色レーザ光を出射する赤色レーザダイオードと青色レーザ光を出射する第1の青色レーザダイオードとが一つの光学部品を共用し、かつ両者を同時点灯する発光装置は存在しなかった。
また、本発明では、赤色レーザダイオード及び第1の青色レーザダイオードのうち少なくとも赤色レーザダイオードは、複数のエミッタを有している。この結果、上記混合レーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができる。
また、高価な光学部品を共有することで、数を少なくすることができる。
したがって、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る、さらに省スペースかつ低コストの発光装置を提供することができる。
本発明の態様3における発光装置1A・1Cは、態様2における発光装置において、前記赤色レーザダイオード(赤色LD12)が、前記第1の青色レーザダイオード(青色LD13)に比べて前記共用の光学部品(コリメートレンズ22・コリメートミラー26)の中心軸A1側に配設されていてもよい。
上記の発明によれば、共用の光学部品の色収差を利用して、又は、発光の光強度分布が楕円形状となるマルチエミッタの赤色レーザダイオードからの赤色レーザ光を、共用の光学部品によって有効に略コリメート又は集光して、上記混合レーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率をさらに大きくすることができる。
本発明の態様4における発光装置1A・1Cは、態様2又は3における発光装置において、前記第1の青色レーザダイオード(青色LD13)の出射端面は、前記赤色レーザダイオード(赤色LD12)の出射端面よりも前記共用の光学部品(コリメートレンズ22・コリメートミラー26)から遠ざけて配置されていてもよい。
第1の青色レーザダイオードは赤色レーザダイオードに比べて出射光の波長が短いので、共用の光学部品の焦点位置の観点からすると、本来、青色レーザダイオードが赤色レーザダイオードよりも近い位置に存在する方が好ましい。
本発明では、それを敢えて、逆にしている。その結果、第1の青色レーザダイオードと共用の光学部品との実際の位置関係と、光学部品の理想的焦点位置との差が大きくなり、上記混合レーザ光における、青色レーザ光の強度を弱めることができる。
したがって、上記混合レーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率をさらに大きくすることができる。
本発明の態様5における発光装置1A・1Cは、態様1〜4のいずれか1における発光装置において、前記赤色レーザダイオード(赤色LD12)は、複数個設けられており、
上記赤色レーザダイオード(赤色LD12)のそれぞれから出射される赤色レーザ光は、615nm以上かつ640nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していることが好ましい。
すなわち、赤色レーザダイオードの複数のエミッタから出射される各赤色レーザ光はコヒーレント性を有し、干渉現象により粗面の照射面にきらきら輝く明暗の斑点模様が現れるという所謂スペックルノイズが発生する。このスペックルノイズを防止するためには、複数の赤色レーザダイオードから出射される各赤色レーザ光の光分布が揃っていない方が好ましい。
そこで、本発明では、赤色レーザダイオードが複数個設けられ、それぞれの赤色レーザダイオードから出射される各赤色レーザ光は、615nm以上かつ640nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有している。この結果、複数の赤色レーザダイオードのそれぞれから出射される各赤色レーザ光によってスペックルノイズが発生するのを防止することができる。
本発明の態様6における発光装置1A・1Dは、態様2における発光装置において、前記第1の青色レーザダイオード(青色LD13)が前記赤色レーザダイオード(赤色LD12)に比べて前記共用の光学部品(コリメートレンズ22・コリメートミラー26)の中心軸A1側に配設されていてもよい。
発光装置が照明装置に用いられる場合に、発光装置から出射される混合レーザ光に求められる特性は、照明装置の構成に応じて変わり得る。例えば、発光装置から出射される混合レーザ光における青色レーザ光を用いて緑色蛍光体を励起するような構成となっている場合には、混合レーザ光における青色レーザ光の強度を高くする必要がある。
そこで、本発明では、第1の青色レーザダイオードが、共用の光学部品の中心軸側に配設されている。これにより、上記混合レーザ光における、赤色レーザ光の強度に対する青色レーザ光の強度の比率を高くすることができる。
本発明の態様7における発光装置1A・1Dは、前記赤色レーザダイオード(赤色LD12)の出射端面と第1の青色レーザダイオード(青色LD13)の出射端面が、同一平面上にあってもよい。
上記の発明によれば、赤色レーザダイオードから出射される赤色レーザ光と、第1の青色レーザダイオードから出射される青色レーザ光とを、共用の光学部品によって略コリメート又は集光するにあたって、色収差の影響を抑制することができる。
本発明の態様8における照明装置2は、態様1〜5のいずれか1における発光装置と、青色レーザ光を出射する第2の青色レーザダイオード(励起用青色LD31b)と、上記第2の青色レーザダイオード(励起用青色LD31b)から出射された青色レーザ光を受けて緑色の蛍光を発する緑色蛍光体30とを有する緑色発光装置34とを備え、前記赤色レーザダイオード(赤色LD12)から出射される赤色レーザ光と前記第1の青色レーザダイオード(青色LD13)から出射される青色レーザ光と上記緑色の蛍光とが合わされて外部に出射されることを特徴としている。
本発明の照明装置では、赤色レーザ光を出射する赤色レーザダイオード及び青色レーザ光を出射する第1の青色レーザダイオードを備えた発光装置と、青色レーザ光を出射する第2の青色レーザダイオードと、上記第2の青色レーザダイオードから出射された青色レーザ光を受けて緑色の蛍光を発する緑色蛍光体とを有する緑色発光装置とが別系統にて構成されている。
このような照明装置において、発光装置が、赤色レーザダイオード及び第1の青色レーザダイオードが同一パッケージ内に設けられているとともに、発光装置から出射されるレーザ光における、青色レーザ光の強度に対する赤色レーザ光の強度の比率を大きくすることができるものとなっている。
そのため、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置を備えた照明装置を提供することができる。
本発明の態様9における照明装置3は、態様2,6又は7の発光装置を備えていると共に、上記発光装置における前記共用の光学部品(コリメートレンズ22・コリメートミラー26)の外部には、前記第1の青色レーザダイオード(青色LD13)にて出射された青色レーザ光が照射されることにより緑色の蛍光を出射する緑色蛍光体(緑色蛍光部60b)が設けられており、前記赤色レーザダイオード(赤色LD12)から出射される赤色レーザ光と前記第1の青色レーザダイオード(青色LD13)から出射される青色レーザ光と上記緑色の蛍光とが合わされて外部に出射されることを特徴としている。
このような照明装置において、発光装置は、赤色レーザダイオード及び第1の青色レーザダイオードが同一パッケージ内に設けられている。また、第1の青色レーザダイオードからの青色レーザ光が、緑色蛍光体の励起にも使われるため、比較的高い強度が求められる。このような場合であっても、発光装置から出射される混合レーザ光における、青色レーザ光と赤色レーザ光との強度比を適切に調整すれば、照明装置から適切な白色光を出射することができる。
したがって、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置を備えた照明装置を提供することができる。
本発明の態様10における照明装置3は、態様9における照明装置において、前記発光装置の第1の青色レーザダイオード(青色LD13)は、複数個設けられており、上記第1の青色レーザダイオード(青色LD13)のそれぞれから出射される青色レーザ光は、445nm以上かつ470nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していることが好ましい。
すなわち、複数個の第1の青色レーザダイオードから出射される各青色レーザ光はコヒーレント性を有し、干渉現象により粗面の照射面にきらきら輝く明暗の斑点模様が現れるという所謂スペックルノイズが発生する。このスペックルノイズを防止するためには、複数個の第1の青色レーザダイオードから出射される各青色レーザ光の光分布が揃っていない方が好ましい。
そこで、本発明では、複数個の第1の青色レーザダイオードのそれぞれから出射される青色レーザ光は、445nm以上かつ470nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有している。この結果、複数個の第1の青色レーザダイオードのそれぞれから出射される青色レーザ光によってスペックルノイズが発生するのを防止することができる。
本発明の態様11における照明装置は、態様8〜10のいずれか1における照明装置において、前記発光装置が複数個設けられており、上記発光装置がマトリクス状に配列されたパッケージとなっていてもよい。
これにより、照明装置は、複数個の前記発光装置がマトリクス状に配列されたパッケージとなっているので、照明装置がコンパクトになる。
したがって、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置を備えた照明装置を提供することができる。
本発明の態様12における投影装置5は、態様8〜11のいずれか1における照明装置と、上記照明装置から出射された光を受けて映像を投影する投影部材(DLPチップ80)とを備えていることを特徴としている。
上記の発明によれば、照明装置から出射された光を投影部材によって投影画面に映像を投影する投影装置を提供することができる。
したがって、複数種類のレーザダイオードを用いて白色光を適切に合成し得る省スペースかつ低コストの発光装置を有する照明装置を備えた投影装置を提供することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1A〜1E 発光装置
2・3・4・5a 照明装置
5 投影装置
12 赤色LD(赤色レーザダイオード)
13 青色LD(第1の青色レーザダイオード)
22 コリメートレンズ(共用の光学部品)
26 コリメートミラー(共用の光学部品)
24・75 制御部
30 緑色蛍光体
31b 励起用青色LD(第2の青色レーザダイオード)
34 緑色発光装置
60 蛍光体ホイール
60b 緑色蛍光部(緑色蛍光体)
80 DLPチップ(投影部材)
81 投影光学系(投影部材)

Claims (12)

  1. 少なくとも1以上のエミッタを有する第1の青色レーザダイオードと、
    少なくとも2以上のエミッタを有する赤色レーザダイオードとを備える発光装置であって、
    上記赤色レーザダイオードのエミッタの数は、上記第1の青色レーザダイオードのエミッタの数よりも多いことを特徴とする発光装置。
  2. 前記赤色レーザダイオードから出射された赤色レーザ光と第1の青色レーザダイオードから出射された青色レーザ光とを合わせて出射する共用の光学部品を備えていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記赤色レーザダイオードが、前記第1の青色レーザダイオードに比べて前記共用の光学部品の中心軸側に配設されていることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記第1の青色レーザダイオードの出射端面は、前記赤色レーザダイオードの出射端面よりも前記共用の光学部品から遠ざけて配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の発光装置。
  5. 前記赤色レーザダイオードは、複数個設けられており、
    上記赤色レーザダイオードのそれぞれから出射される赤色レーザ光は、615nm以上かつ640nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記第1の青色レーザダイオードが前記赤色レーザダイオードに比べて前記共用の光学部品の中心軸側に配設されていることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  7. 前記赤色レーザダイオードの出射端面と第1の青色レーザダイオードの出射端面が、同一平面上にあることを特徴とする請求項6に記載の発光装置。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置と、
    青色レーザ光を出射する第2の青色レーザダイオードと、上記第2の青色レーザダイオードから出射された青色レーザ光を受けて緑色の蛍光を発する緑色蛍光体とを有する緑色発光装置とを備え、
    前記赤色レーザダイオードから出射される赤色レーザ光と前記第1の青色レーザダイオードから出射される青色レーザ光と上記緑色の蛍光とが合わされて外部に出射されることを特徴とする照明装置。
  9. 請求項2、6又は7に記載の発光装置を備えていると共に、
    上記発光装置における前記共用の光学部品の外部には、前記第1の青色レーザダイオードにて出射された青色レーザ光が照射されることにより緑色の蛍光を出射する緑色蛍光体が設けられており、前記赤色レーザダイオードから出射される赤色レーザ光と前記第1の青色レーザダイオードから出射される青色レーザ光と上記緑色の蛍光とが合わされて外部に出射されることを特徴とする照明装置。
  10. 前記発光装置の第1の青色レーザダイオードは、複数個設けられており、
    上記第1の青色レーザダイオードのそれぞれから出射される青色レーザ光は、445nm以上かつ470nm以下の範囲から選択された互いに異なる中心波長を有していることを特徴とする請求項9に記載の照明装置。
  11. 前記発光装置が複数個設けられており、
    上記発光装置がマトリクス状に配列されたパッケージとなっていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の照明装置。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項に記載の照明装置と、
    上記照明装置から出射された光を受けて映像を投影する投影部材とを備えていることを特徴とする投影装置。
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