JP2017145747A - ターボ過給機付エンジンの排気装置 - Google Patents

ターボ過給機付エンジンの排気装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排気のエネルギをより効果的に利用することができるターボ過給機付エンジンの排気装置を提供する。【解決手段】排気通路130にコンプレッサ62を駆動する過給用タービン64と発電機72を駆動する発電用タービン74とを設けるとともに、過給用タービン64に流入する排気の流路面積を変更して当該排気の流速を変更可能な排気流速変更手段と、発電機72の発電量を変更可能な発電量変更手段75とを設け、過給用タービン64を通過した排気の全量が発電用タービン74に導入されるように構成して、エンジンに対する要求トルクが高いときは、発電機72での発電量を減少させるとともに流路面積をその最大面積よりも小さくする。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン本体と、当該エンジン本体にそれぞれ接続される吸気通路および排気通路と、前記排気通路に設けられる過給用タービンおよび前記吸気通路に設けられるコンプレッサを含むターボ過給機とを備えたターボ過給機付エンジンの排気装置に関する。
従来より、エンジンシステムにおいて、エンジントルクを高めるために、排気通路に配置されるタービンと吸気通路に配置されるコンプレッサとを含み排気のエネルギを受けて吸気を過給するターボ過給機を設けることが行われている。
例えば、特許文献1には、ターボ過給機を備えたエンジンであって、排気通路のうちターボ過給機のタービンよりも下流側にさらに発電用のタービンを設けたものが開示されている。
特開2015−108330号公報
特許文献1のエンジンでは、過給用のタービンから流下した排気によって発電用のタービンを回転させることで発電を行わせることができ、排気のエネルギを効率よく利用することができる。
しかしながら、特許文献1のエンジンでは、過給用のタービンと発電用のタービンとの間に接続されて発電用タービンをバイパスする通路が設けられており、過給用タービンの背圧を小さくするためにこのバイパス通路が開放される場合があり、この場合には、過給用のタービンを流下した排気が発電用のタービンを通過せずに外部に排出されてしまうため、排気エネルギの利用が十分になされないという問題がある。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、排気のエネルギをより効果的に利用することができるターボ過給機付エンジンの排気装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、エンジン本体と、当該エンジン本体にそれぞれ接続される吸気通路および排気通路と、前記排気通路に設けられる過給用タービンおよび前記吸気通路に設けられるコンプレッサを含むターボ過給機とを備えたターボ過給機付エンジンの排気装置であって、前記排気通路に設けられて排気のエネルギを受けて回転する発電用タービンと、前記発電用タービンにより回転駆動されて発電する発電機と、前記排気通路のうち前記過給用タービンに流入する排気の流路面積を変更して当該排気の流速を変更可能な排気流速変更手段と、前記発電機の発電量を変更可能な発電量変更手段と、前記排気流速変更手段と前記発電量変更手段とを含むエンジンの各部を制御する制御手段とを備え、前記発電用タービンは、前記排気通路のうち前記過給用タービンの下流側に、当該過給用タービンを通過した排気の全量が導入されるように配置されており、前記制御手段は、エンジンに対する要求トルクが高いときは、前記発電量変更手段によって前記発電機での発電量を減少させるとともに前記排気流速変更手段によって前記流路面積をその最大面積よりも小さくすることを特徴とするターボ過給機付エンジンの排気装置を提供する(請求項1)。
この装置によれば、過給圧を適切に確保しつつ排気のエネルギをより有効に利用することができる。
具体的には、この装置では、排気通路に、上流側から順に、コンプレッサを駆動する過給用タービンと発電機を駆動する発電用タービンとが配置されているとともに、過給用タービンを流下した排気の全量が発電用タービンに流入するよう構成されている。そのため、過給用タービンから導出された全ての排気のエネルギを常に発電用タービンで利用することができる。すなわち、過給用タービンで利用しなかった排気をそのまま外部に排出するのではなく、発電用タービンで発電に利用することができる。従って、排気のエネルギをより有効に利用することができる。
しかも、この装置では、発電機の発電量を変更可能な発電量変更手段と、過給用タービンに流入する排気の流速を変更可能な排気流速変更手段とが設けられている。そのため、排気のエネルギを有効に利用しつつ、これら変更手段によって過給圧を適切に制御することができる。
具体的には、この装置では、エンジンに対する要求トルクが高いときには、発電量が小さく抑えられて発電用タービンの駆動力が小さく抑えられて発電用タービンよりも上流側の圧力すなわち過給用タービンの背圧が低く抑えられるとともに、過給用タービンに流入する排気の流路面積が小さくされて過給用タービンに流入する排気の流速すなわち排気エネルギが大きくされる。そのため、過給用タービンの駆動力(コンプレッサを駆動する力)を高めて過給圧ひいてはエンジントルクをより適切に高めることができる。
本発明において、前記制御手段は、エンジンの運転領域が、エンジン回転数が基準回転数以下、かつ、エンジン負荷が基準負荷以上の低速高負荷領域に移行すると、前記発電量変更手段によって前記発電機での発電を停止させるとともに前記排気流速変更手段によって前記流路面積をその最小面積にするのが好ましい(請求項2)。
エンジン回転数が基準回転数以下の領域では排気の流量が小さいために過給用タービンの駆動力が小さくなりやすい。これに対して、この構成によれば、過給用タービンに流入する排気の流路面積を最小面積として過給用タービンに流入する排気の流速を最大速度に高めることができるとともに、発電用タービンによる発電機の駆動を停止することで過給用タービンの背圧を最小にすることができ、過給用タービンの駆動力を高くして、高いエンジン負荷に応じた高い過給圧をより確実に実現することができる。
前記構成において、前記制御手段は、前記排気流速変更手段によって前記流路面積が最小面積よりも大きくされている場合に、前記発電機での発電を許容するのが好ましい(請求項3)。
この構成では、過給用タービンに流入する排気の流路面積を最小面積としなくても過給圧を確保することができ、エンジン本体から排出される排気のエネルギが過給に必要なエネルギよりも高いときに発電機で発電が行われる。そのため、過給に利用する必要がない余剰の排気エネルギによって発電機により発電を行わせつつ、過給圧を適切に維持することができる。
前記構成において、前記制御手段は、前記発電機での発電に伴って過給圧が目標圧よりも低下した場合は、前記排気流速変更手段によって前記流路面積を小さくするのが好ましい(請求項4)。
このようにすれば、発電量を確保しつつ過給圧をより適切な圧力にすることができる。
本発明において、前記排気流速変更手段は、前記過給用タービンの周囲に角度変更可能に設けられた複数のノズルベーンを備えるのが好ましい(請求項5)。
すなわち、過給用タービンとして、VGT(Variable Geometry Turbine)が用いられるのが好ましい。このようにすれば、各ノズルベーンの角度を変更することで過給用タービンの過給用タービン64に流入する排気の流速を容易に変更することができる。
また、本発明において、前記排気通路のうち前記発電用タービンよりも下流側の部分に設けられる触媒装置と、前記排気通路のうち前記発電用タービンよりも下流側かつ前記触媒装置よりも上流側の部分と、前記排気通路のうち前記過給用タービンよりも上流側の部分とを接続する触媒用通路と、前記触媒用通路を開閉する排気開閉弁とを備え、前記制御手段は、前記触媒装置が活性状態にある場合は前記排気開閉弁により前記触媒用通路を閉鎖し、前記触媒装置が未活性状態にある場合は前記排気開閉弁により前記触媒用通路を開放するのが好ましい(請求項6)。
このようにすれば、触媒の未活性時において、エンジンから排出された排気のエネルギを過給用タービンおよび発電用タービンで消費することなく触媒装置に流入させることができる。すなわち、排気をより高温の状態で触媒装置に流入させることができる。そのため、触媒の活性化を促進することができる。
以上説明したように、本発明のターボ過給機付エンジンの排気装置によれば、排気のエネルギをより有効に利用することができる。
エンジンシステムの概略構成図である。 エンジン本体の概略断面図である。 VGTの概略断面図である。 制御ブロックを示した図である。 排気開閉弁、VGT開度およびジェネレータに係る制御の手順を示したフローチャートである。 ジェネレータ等の制御に係る運転領域を示した図である。
(1)全体構成
図1は、本発明の一実施形態にかかるターボ過給機付エンジンの排気装置2が適用されるエンジンシステムの概略構成図である。図2は、エンジン本体1の概略断面図である。
ここでは、図1および図2に示すように、エンジン本体1が、4ストロークの直列4気筒エンジンであって、車両に駆動源として搭載される場合について説明する。すなわち、エンジン本体1は、所定の方向に並ぶ4つの気筒10(図1における左側から順に、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒)を有する。また、ここでは、エンジン本体1がガソリンを燃料とするガソリンエンジンの場合について説明する。
エンジン本体1には、エンジン本体1に吸気を導入するための吸気通路120と、エンジン本体1から排気を排出するための排気通路130とが接続されている。
エンジン本体1は、気筒10が内部に形成されたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の上面に設けられたシリンダヘッド102と、気筒10に往復摺動可能に挿入されたピストン103とを有している。
ピストン103の上方には燃焼室5が形成されている。シリンダブロック101の側壁には、燃焼室5内を臨むようにインジェクタ105が取り付けられている。燃焼室5内には、インジェクタ105から燃料が噴射される。噴射された燃料と空気との混合気は燃焼室5で燃焼し、ピストン103はその燃焼による膨張力で押し下げられて上下に往復運動する。なお、インジェクタ105は、シリンダヘッド102に取り付けられていてもよい。
ピストン103はコネクティングロッドを介してクランクシャフト106と連結されており、ピストン103の往復運動に応じて、クランクシャフト106はその中心軸回りに回転する。
シリンダヘッド102には、インジェクタ105から噴射された燃料と空気との混合気に対し火花放電による点火を行う点火プラグ18が、各気筒10につき1組ずつ設けられている。本実施形態では、第1気筒→第3気筒→第4気筒→第2気筒の順で点火が行われる。
シリンダヘッド102には、各気筒10にそれぞれ対応して、吸気通路120から供給される空気を各気筒10の燃焼室5に導入するための吸気ポート13と、吸気ポート13を開閉する吸気弁14と、各気筒10の燃焼室5で生成された排気をエンジン本体1の外部に導出するための排気ポート11と、排気ポート11を開閉する排気弁12とが設けられている。
吸気通路120には、上流側から順にコンプレッサ62、インタークーラー121、スロットルバルブ122、サージタンク125が設けられている。サージタンク125からは、各吸気ポート13とそれぞれ個別に連通する独立吸気通路が延びている。
このエンジンシステムは、ターボ過給機60を備えたエンジンであって、排気通路130に設けられた過給用タービン64を有し、過給用タービン64が排気により回転駆動されることでコンプレッサ62が回転し、これにより吸気通路120内の吸気が過給される。
排気通路130は、エンジン本体1の各排気ポート11に繋がるように設けられている。
(2)排気系
排気通路130は、各気筒の排気ポート11とそれぞれ連通する4本の独立通路40と、各独立通路40の下流端部(排気の流れ方向下流側の端部)が1箇所に集合した部分から下流側に延びる1本の排気管50とを有している。
過給用タービン64は、排気管50に設けられている。
過給用タービン64は、複数の翼を有しこれら翼に排気が衝突することで回転するものである。図3に示すように、本実施形態では、過給用タービン64は、VGT(Variable Geometry Turbine)であり、過給用タービン64の周囲には、角度変更可能な複数のノズルベーン64bが設けられているとともに、各ノズルベーン64bと連携されたロッド64cと、ロッド64cを進退駆動することにより各ノズルベーン64bの角度を変更するベーンアクチュエータ64dとが設けられている。ベーンアクチュエータ64dおよびロッド64cによってノズルベーン64bが閉方向(隣接するノズルベーン64bどうしの距離を狭める方向)に駆動されると、過給用タービン64に流入する排気の流路の面積は小さくなり、過給用タービン64に流入する排気の流速が増大する。
このように、本実施形態では、各ノズルベーン64bと、ロッド64cと、ベーンアクチュエータ64dとが、過給用タービン64に流入する排気の流路面積を変更して、過給用タービン64に流入する排気の流速を変更可能な排気流速変更手段として機能する。
図1に戻り、排気管50のうち過給用タービン64よりも下流側の部分には、排気のエネルギを受けて回転する発電用タービン74が設けられている。この発電用タービン74は、回転することで発電するジェネレータ(発電機)72と連結されており、発電用タービン74が排気のエネルギを受けて回転することで、ジェネレータ72は回転して発電する。
ここで、本エンジンシステムでは、図1に示すように、排気管50のうち過給用タービン64と発電用タービン74との間の連結通路51(以下、単に、連結通路51という場合がある)には、分岐通路等は設けられておらず、過給用タービン64を流下した排気は全量、発電用タービン74に流入する。
ジェネレータ72は、バッテリ(不図示)や各種電気機器(不図示)と接続されており、ジェネレータ72により生成された電力はこれらに供給される。ジェネレータ72には、発電の実施/停止を切り替えるとともにその発電量を変更するためのジェネレータ制御装置(発電量変更手段)75が設けられている。
排気管50のうち発電用タービン74よりも下流側の部分には、排気を浄化するための触媒装置90が配置されている。
排気管50には、発電用タービン74と過給用タービン64とをバイパスする触媒用バイパス通路(触媒用通路)58が設けられている。すなわち、触媒用バイパス通路58は、排気管50のうち発電用タービン74よりも上流側の部分と過給用タービン64よりも下流側の部分とを接続しており、排気の少なくとも一部が、これらタービン64,74を通過せずに触媒装置90に流入可能となっている。
触媒用バイパス通路58には、これを開閉する排気開閉弁59が設けられており、触媒用バイパス通路58には、排気開閉弁59が開弁した場合にのみ排気が流入する。
(3)制御系
図4を用いて、エンジンシステムの制御系について説明する。当実施形態のエンジンシステムは、車両に搭載されたECU(エンジン制御ユニット、制御手段)500によって制御される。ECU500は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM、I/F等から構成されるマイクロプロセッサである。
ECU500には、各種センサからの情報が入力される。例えば、ECU500は、クランクシャフト106の回転数すなわちエンジンの回転数を検出するためのエンジン回転数センサSW1、各気筒10に導入される吸気量を検出するためのエアフローセンサSW2、車両に設けられて運転者により操作されるアクセルペダル(不図示)の開度を検出するアクセル開度センサSW3、過給圧(吸気通路120のうちコンプレッサ62の下流側の圧力)を検出する過給圧センサSW4等と電気的に接続されており、これらのセンサからの入力信号を受け付ける。また、ECU500には、バッテリの電圧や、各種電気機器の操作信号が入力される。
ECU500は、各センサSW1〜SW4からの入力信号等に基づいて種々の演算等を実行し、過給用タービン64、ジェネレータ制御装置75、排気開閉弁59およびその他のエンジンの各部(点火プラグ18、インジェクタ105、スロットルバルブ122等)にそれぞれ制御信号を出力する。
具体的には、ECU500は、過給用タービン64のベーンアクチュエータ64dを制御して過給用タービン64のノズルベーン64bの角度(以下、適宜、VGT開度という)を制御する。
ここで、VGT開度は、その値が大きいほど過給用タービン64の各翼に向かう排気の流通通路の流路面積が大きくなって各翼に衝突する排気の流速が低くなり、その値が小さいほどこの流路面積が小さく絞られて前記排気の流速が高くなるパラメータである。なお、本実施形態では、後述するように触媒装置90が未活性状態のときを除き、エンジンの稼働中において、VGT開度は全閉(流通通路を完全に閉鎖する状態)よりも開き側の所定の開度以上となるように制御されている。そして、ここでは、この所定の開度をVGT開度の最小開度という。すなわち、VGT開度が最小開度とされた場合であっても過給用タービン64には所定量の排気が流入することになる。
また、ECU500は、排気開閉弁59を開閉するアクチュエータを駆動して、排気開閉弁59を全開と全閉とに切り替える。
また、ECU500は、ジェネレータ制御装置75に対して、ジェネレータ72で発電を行うか否かの指令信号を送信するとともに、ジェネレータ72での発電量の目標値を指示する。
ECU500による、過給用タービン64、ジェネレータ制御装置75、排気開閉弁59に対する制御手順について図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS1にて、エンジン回転数、アクセル開度、過給圧、触媒温度等を読み込む。触媒温度は、例えば、触媒装置90に温度センサを取付けてこの温度センサで検出することや、エンジン回転数やエンジン負荷等から推定することで求められる。
ステップS2では、触媒温度が予め設定された触媒装置90の活性温度以上か否かを判定する。
ステップS2での判定がNOであって触媒温度が活性温度未満の場合は、触媒装置90が未活性状態であるとして、ステップS3に進む。なお、活性温度は、触媒装置90の浄化率が所定値(例えば90%)以上であって触媒装置90が活性する温度の最低温度であり、予め設定されている。
ステップS3では、排気開閉弁59を開弁(全開に)し(既に開弁しているときは、開弁を維持し)、その後処理を終了する(ステップS1に戻る)。
このように、本実施形態では、触媒装置90の温度が活性温度未満であって触媒装置90が未活性状態のときは、排気開閉弁59が開弁されて触媒用バイパス通路58が開放される。なお、本実施形態では、このとき、触媒装置90に、より高温の排気を導入するべく、VGT開度は全閉とされて、触媒用バイパス通路58への排気の流入が促進されるとともに、各タービン64,74を通過する排気のこれらタービン64,74でのエネルギ消費が抑制される。
一方、ステップS2の判定がYESであって、触媒温度が活性温度以上の場合は、触媒装置90が活性状態であるとして、ステップS8に進む。
ステップS8では、排気開閉弁59を閉弁(全閉に)する(既に閉弁しているときは、閉弁を維持する)。
このように、本実施形態では、触媒装置90の温度が活性温度以上であって触媒装置90が活性状態にあるときは、排気開閉弁59が閉弁されてエンジン本体1からの排気はすべて過給用タービン64と発電用タービン74とに供給される。
ステップS8の後は、ステップS20に進む。ステップS20では、運転領域が図6に示した低速高負荷領域A1であるか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、図6に示すように、ジェネレータ72等の制御に係る運転領域として、エンジン回転数が基準回転数N1以下、かつ、エンジントルクが基準負荷T1以上であって、エンジン回転数が低くエンジン本体1に対する要求トルクが高い低速高負荷領域A1と、残余の領域A2とが設定されている。そして、ステップS20では、エンジン回転数とエンジントルクとに応じて現在の運転領域が低速高負荷領域A1であるか否かを判定する。なお、基準負荷T1は、エンジン回転数が高いほど大きい値に設定されている。
ステップS20の判定がNOであって、領域A2で運転がなされている場合は、ステップS31に進む。
ステップS31では、VGT開度を基本開度にする。この基本開度は、過給圧をその目標値である目標過給圧であって予め設定された圧力にすることができるVGT開度であり、実験等により運転条件に応じて予め設定されている。例えば、エンジン回転数とエンジン負荷(要求エンジントルク)とに対して目標過給圧および基本開度がマップで設定、記憶されており、ECU500は、ステップS31において、エンジン回転数とエンジン負荷とに応じてこのマップから基本開度を抽出する。
ここで、この基本開度すなわち領域A2において目標過給圧が確保されるVGT開度は、最も閉じ側側の開度(最小開度)よりも大きい値に設定されている。すなわち、領域A2では、VGT開度を最小開度としなくても目標過給圧が確保されるようになっている。
ステップS31の後は、ステップS32に進む。ステップS32では、ジェネレータ72に対する発電要求が出されているか否かを判定する。本実施形態では、ECU500は、バッテリの残量が所定量以下になった場合や、バッテリに接続されている電気機器での負荷が増加した場合等に、ジェネレータ72に対する発電要求が出されたと判定する。
ステップS32の判定がNOであって、発電要求が出されていない場合は、そのまま処理を終了する(ステップS1に戻る)。
一方、ステップS32の判定がYESであって、発電要求が出されている場合は、ステップS33に進む。
ステップS33では、ジェネレータ72の発電を実施する(既に発電が行われているときは、それを維持する)。そして、ステップS33の後に進むステップS34において、過給圧が前記のように設定された目標過給圧未満か否かを判定する。
ステップS34の判定がNOであって過給圧が目標過給圧以上の場合は、そのまま処理を終了する(ステップS1に戻る)。
一方、ステップS34の判定がYESであって過給圧が目標過給圧未満の場合は、ステップS35に進む。
ステップS35では、VGT開度を閉じ側に補正し、その後処理を終了する(ステップS1に戻る)。
このように、本実施形態では、領域A2では、VGT開度が最小開度よりも大きい基本開度にされるとともに、発電要求に応じてジェネレータ72での発電が実施される。また、この場合において、発電の実施後において過給圧が目標過給圧未満になったときには、VGT開度が閉じ側に補正される。
一方、ステップS20の判定がYESであって低速高負荷領域A1で運転がなされている場合は、ステップS21に進む。
ステップS21では、VGT開度を最も閉じ側の開度(最小開度)とする。また、ステップS21の後に進むステップS22において、ジェネレータ72での発電を停止して(既に発電が停止されているときは停止を維持する)、処理を終了する(ステップS1に戻る)。
このように、本実施形態では、低速高負荷領域A1では、VGT開度が最も閉じ側の開度とされるとともに、ジェネレータ72での発電が停止される。
従って、エンジン回転数が基準回転数N1以下の状態での加速時であって運転領域が領域A2から領域A1に移行したときには、これに伴って、ジェネレータ72での発電量は停止され、VGT開度が閉じ側の開度に変更される。
(4)作用等
以上のように、本実施形態では、排気管50に、上流側から順に、過給用タービン64と発電用タービン74とが配置されているとともに、過給用タービン64を流下した排気の全量が発電用タービン74に流入するようになっており、過給用タービン64から導出された全ての排気のエネルギを常に発電用タービンで利用することができる。すなわち、過給用タービン64で利用しなかった排気をそのまま外部に排出するのではなく、そのすべての排気のエネルギを発電用タービン74で発電に利用することができる。従って、排気のエネルギをより有効に利用することができる。
特に、本実施形態では、排気開閉弁59が閉弁された状態すなわち触媒装置90が活性状態にある場合には、エンジン本体1から排出された排気の全量がこれらタービン64,74に流入する。そのため、排気のエネルギをより確実に有効利用することができる。
しかも、この装置では、ジェネレータ制御装置75によってジェネレータ72での発電量が変更可能であるとともに、VGT開度の変更によって過給用タービン64に流入する排気の流速が変更可能となっている。そのため、排気のエネルギを有効に利用しつつ、過給圧および発電量をそれぞれ適切な値に調整することができる。
特に、低速高負荷領域A1での運転時は、発電が停止され、かつ、VGT開度が最小開度とされる。そのため、例えば、車両が低速で運転されている状態からの加速に伴って低速高負荷領域A1に移行した時において、発電用タービン74よりも上流側の圧力すなわち過給用タービン64の背圧を低く抑え、かつ、過給用タービン64に流入する排気の流速を大きくすることができる。すなわち、過給用タービン64の前後差圧(上流側の圧力と下流側の圧力との差)を大きくすることができる。従って、過給用タービン64によるコンプレッサ62の駆動力すなわち過給力を加速要求に応じてより適切に高めることができる。
そして、本実施形態では、領域A2であって、VGT開度が最小開度よりも大きい基本開度に制御されて過給用タービン64に導入される排気の流路が最小面積よりも大きくされているときにのみ、発電が実施されるようになっている。すなわち、VGT開度を最小開度としなくても過給圧を確保することができ、エンジン本体から排出される排気のエネルギが過給に必要なエネルギよりも高いときに、ジェネレータ72での発電が行われるようになっている。そのため、過給に利用する必要がない余剰の排気エネルギによってジェネレータ72により発電を行わせることができ、発電を行いつつ過給圧を適切な圧力にすることができる。
しかも、本実施形態では、ジェネレータ72で発電が行われることに伴って過給圧が目標過給圧よりも低下した場合には、VGT開度が閉じ側に補正されるようになっている。そのため、発電量を確保しつつ過給圧をより適切な圧力にすることができる。
また、本実施形態では、排気管50に、過給用タービン64および発電用タービン74をバイパスする触媒用バイパス通路58が設けられて、これらをバイパスした排気が触媒装置90に流入できるようになっている。そして、触媒装置90が未活性状態のときには、この触媒用バイパス通路58が開放されて、エンジン本体1から排出された排気のほとんどが各タービン64,74を通過することなく触媒装置90に流入するようになっている。そのため、触媒装置90の未活性時において、エンジン本体1から排出された排気のエネルギを過給用タービン64および発電用タービン74で消費することなく触媒装置90に流入させることができる。すなわち、排気をより高温の状態で触媒装置90に流入させることができる。そのため、触媒の活性化を促進することができる。
(5)変形例
前記実施形態では、領域A2においてのみ(発電要求がある場合において)、発電を実施する場合について説明したが、低速高負荷領域A1においても、発電要求に応じて発電を行ってもよい。ただし、低速高負荷領域A1は、排気の流量が少なく排気のエネルギが小さい一方高いエンジントルクひいては高い過給力が要求される領域である。そのため、低速高負荷領域A1において発電を停止(禁止)すれば、より効果的に過給力を確保することができる。また、低速高負荷領域A1において発電を行う場合であっても、この領域A1よりもエンジン負荷が小さい領域に比べて、発電量は小さくする。
また、前記実施形態では、低速高負荷領域A1において、VGT開度を最小開度とする場合について説明したが、VGT開度を最小開度よりも開き側にしてもよい。ただし、この場合であっても、VGT開度は最大開度よりも小さくし、過給用タービン74に流入する排気の流路面積をその最大面積よりも小さくする。
また、このように発電機の発電量を小さくする、すなわち、減少させるとともに、VGT開度を最小開度または最大開度よりも小さい側の開度とする領域は、低速高負荷領域A1に限らず、エンジンに対する要求トルクが高い領域であって目標の過給圧が高く設定される領域全体としてもよい。ただし、前記のように、低速高負荷領域A1では、特に過給力が小さくなりやすいため、この領域A1において発電量を小さくするとともにVGT開度を小さくすれば、効果的に過給力を高めることができる。
また、前記実施形態では、過給用タービン64としてVGTを用い、ノズルベーンの開度を変更することで過給用タービン64に流入する排気が通過する通路の流路面積を変更した場合について説明したが、この流路面積を変更するための具体的構成はこれに限らない。例えば、過給用タービンとして、VGTに代えて、過給用タービン64に排気を導入する通路が2つに分岐されたツインスクロールタービンを用い、一方の通路を開閉することで、前記流路面積を変更してもよい。この場合には、例えば、低速高負荷領域A1において、一方の通路を閉鎖し、領域A2において両方の通路を開放する。ただし、VGTを用いれば、ノズルベーンの角度を変更することで過給用タービン64に流入する排気の流路面積および流速を容易に変更することができる。
また、前記実施形態では、エンジン本体1が4気筒のガソリンエンジンの場合について説明したが、エンジン本体1の種類はこれに限らない。例えば、ディーゼルエンジンや、その他の気筒数を有するエンジンであってもよい。
1 エンジン本体
50 排気管
58 触媒用バイパス通路(触媒用通路)
59 排気開閉弁
64 過給用タービン
64b ノズルベーン(排気流速変更手段)
64c ロッド(排気流速変更手段)
64d ベーンアクチュエータ(排気流速変更手段)
72 ジェネレータ(発電機)
74 発電用タービン
75 ジェネレータ制御装置(発電量変更手段)
130 排気通路
500 ECU(制御手段)

Claims (6)

  1. エンジン本体と、当該エンジン本体にそれぞれ接続される吸気通路および排気通路と、前記排気通路に設けられる過給用タービンおよび前記吸気通路に設けられるコンプレッサを含むターボ過給機とを備えたターボ過給機付エンジンの排気装置であって、
    前記排気通路に設けられて排気のエネルギを受けて回転する発電用タービンと、
    前記発電用タービンにより回転駆動されて発電する発電機と、
    前記排気通路のうち前記過給用タービンに流入する排気の流路面積を変更して当該排気の流速を変更可能な排気流速変更手段と、
    前記発電機の発電量を変更可能な発電量変更手段と、
    前記排気流速変更手段と前記発電量変更手段とを含むエンジンの各部を制御する制御手段とを備え、
    前記発電用タービンは、前記排気通路のうち前記過給用タービンの下流側に、当該過給用タービンを通過した排気の全量が導入されるように配置されており、
    前記制御手段は、エンジンに対する要求トルクが高いときは、前記発電量変更手段によって前記発電機での発電量を減少させるとともに前記排気流速変更手段によって前記流路面積をその最大面積よりも小さくすることを特徴とするターボ過給機付エンジンの排気装置。
  2. 請求項1に記載のターボ過給機付エンジンの排気装置において、
    前記制御手段は、エンジンの運転領域が、エンジン回転数が基準回転数以下、かつ、エンジン負荷が基準負荷以上の低速高負荷領域に移行すると、前記発電量変更手段によって前記発電機での発電を停止させるとともに前記排気流速変更手段によって前記流路面積をその最小面積にすることを特徴とするターボ過給機付エンジンの排気装置。
  3. 請求項2に記載のターボ過給機付エンジンの排気装置において、
    前記制御手段は、前記排気流速変更手段によって前記流路面積が最小面積よりも大きくされている場合に、前記発電機での発電を許容することを特徴とするターボ過給機付エンジンの排気装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のターボ過給機付エンジンの排気装置において、
    前記制御手段は、前記発電機での発電に伴って過給圧が目標圧よりも低下した場合は、前記排気流速変更手段によって前記流路面積を小さくすることを特徴とするターボ過給機付エンジンの排気装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のターボ過給機付エンジンの排気装置において、
    前記排気流速変更手段は、前記過給用タービンの周囲に角度変更可能に設けられた複数のノズルベーンを備えることを特徴とするターボ過給機付エンジンの排気装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のターボ過給機付エンジンの排気装置において、
    前記排気通路のうち前記発電用タービンよりも下流側の部分に設けられる触媒装置と、
    前記排気通路のうち前記発電用タービンよりも下流側かつ前記触媒装置よりも上流側の部分と、前記排気通路のうち前記過給用タービンよりも上流側の部分とを接続する触媒用通路と、
    前記触媒用通路を開閉する排気開閉弁とを備え、
    前記制御手段は、前記触媒装置が活性状態にある場合は前記排気開閉弁により前記触媒用通路を閉鎖し、前記触媒装置が未活性状態にある場合は前記排気開閉弁により前記触媒用通路を開放することを特徴とするターボ過給機付エンジンの排気装置。
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