JP2017115756A - エンジンの排気制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】過給圧を適切に確保しつつ、排気のエネルギーをより効果的に利用することができるエンジンの排気制御装置を提供する。【解決手段】ターボ過給機60の第1タービン64をバイパスする分岐通路54に、発電用の第2タービン74と分岐通路54を開閉する排気開閉弁58とを設けるとともに、排気通路130と分岐通路54との接続部分から第1タービン64のタービン本体までの部分52の流路面積を変更可能な排気流速変更手段を設け、少なくとも中負荷領域において、発電機72に対して発電の要求が出されていない場合は排気開閉弁58を閉弁する一方、発電の要求が出されている場合は排気開閉弁58を開弁するとともに導入通路52の流路面積の絞り量を発電要求が出されていない場合よりも多くする。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の気筒、前記気筒に吸気を導入する吸気通路、および、前記気筒から排出された排気を外部に排出するための排気通路を有するエンジンの排気制御装置に関する。
従来より、エンジントルクを高めるために排気通路に配置されるタービンと吸気通路に配置されるコンプレッサとを含み排気のエネルギーで吸気を過給するタービン過給機をエンジンに設けることが行われている。
例えば、特許文献1には、排気通路にタービン過給機のタービンを設けたエンジンであって、排気通路のうちこの過給用のタービンの下流側にさらに発電用のタービンを設けたものが開示されている。
特許文献1のエンジンでは、排気通路のうち過給用のタービンから流下した排気によって発電用のタービンを回転させることで発電を行っており、排気のエネルギーを効率よく利用することができる。
しかしながら、このエンジンでは、排気通路のうち過給用のタービンよりも上流側の部分に過給用のタービンおよび発電用のタービンをバイパスする分岐通路およびこの分岐通路を開閉するウエストゲートが設けられている。そして、過給圧が目標値になるように、ウエストゲートの開閉によって過給用のタービンに流入する排気の流量が変更されるようになっている。そのため、排気の一部が過給用のタービンおよび発電用のタービンを通過せずに外部に排出される場合があり、排気のエネルギーが十分に利用されていない。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、過給圧を適切に確保しつつ、排気のエネルギーをより効果的に利用することができるエンジンの排気制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、複数の気筒、前記気筒に吸気を導入する吸気通路、および、前記気筒から排出された排気を外部に排出するための排気通路を有するエンジンの排気制御装置であって、前記排気通路に設けられて、複数の羽根を備えたタービン本体を含み排気のエネルギーを受けて回転する第1タービンと、前記第1タービンにより駆動されて前記吸気通路内の吸気を過給するコンプレッサと、前記排気通路内の排気の一部が流入可能なように当該排気通路のうち前記第1タービンよりも上流側に位置する部分に接続された分岐通路と、前記分岐通路に設けられて当該分岐通路に流入する排気のエネルギーを受けて回転する第2タービンと、前記第2タービンにより駆動されて発電する発電機と、前記分岐通路のうち前記第2タービンよりも上流側に設けられて当該分岐通路を開閉する排気開閉弁と、前記排気通路と前記分岐通路との接続部分から前記第1タービンのタービン本体までの部分である導入通路の流路面積を変更して、前記第1タービンのタービン本体に流入する排気の流速を変更可能な排気流速変更手段と、前記排気開閉弁と前記排気流速変更手段とを含むエンジンの各部を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、少なくともエンジン負荷が基準負荷未満の中負荷領域において、前記発電機に対して発電の要求が出されていない場合は前記排気開閉弁を閉弁する一方、当該発電の要求が出されている場合は前記排気開閉弁を開弁するとともに前記排気流速変更手段による前記導入通路の流路面積の絞り量を前記発電要求が出されていない場合よりも多くすることを特徴とするエンジンの排気制御装置を提供する(請求項1)。
この装置によれば、過給圧を適切に確保しつつ排気のエネルギーをより有効に利用することができる。
具体的には、この装置では、排気通路にコンプレッサを駆動する過給用の第1タービンが配置され、排気通路のうち第1タービンよりも上流側に位置する部分に接続された分岐通路に発電機を駆動する発電用の第2タービンが配置されている。そのため、過給用タービンに流入しない排気をそのまま外部に排出するのではなく、この排気を発電に利用することができる。従って、排気のエネルギーをより有効に利用することができる。
しかも、この装置では、少なくとも中負荷領域において、発電機に対して発電要求が出された場合にはじめて排気開閉弁が開弁されるとともに、このときに、排気流速変更手段によって導入通路の流路面積が絞られる。そのため、発電要求が出された場合において、導入通路内の排気抵抗を高めて分岐通路および発電用の第2タービンに流入する排気の量を多く確保して発電機に適切に発電させることができるとともに、過給用の第1タービンに流入する排気の流速を高めて第1タービンに流入する排気の量の低減をこの流速の増加により補って第1タービンによるコンプレッサの駆動力ひいては過給力を高く確保することができる。
本発明において、前記第1タービンは、前記タービン本体の周囲に角度変更可能に設けられて前記排気流速変更手段として機能する複数のノズルベーンを備えるのが好ましい(請求項2)。
すなわち、第1タービンとして、VGT(Variable Geometry Turbine)が用いられるのが好ましい。このようにすれば、各ノズルベーンの角度を変更することで第1タービンのタービン本体に流入する排気の流速を容易に変更することができる。
また、本発明において、前記制御手段は、エンジン負荷の単位時間あたりの増加量が基準値以上であれば、前記発電機に対して発電の要求が出されている場合であっても前記排気開閉弁を閉弁するのが好ましい(請求項3)。
このようにすれば、エンジン負荷の単位時間あたりの増加量が高いエンジンの加速時において過給用の第1タービンに流入する排気の量を多く確保して、加速性能を良好にすることができる。特に、中負荷領域において、発電の要求が出されており、これに伴って導入通路の流路面積が絞られている状態でエンジン負荷が急増した場合には、導入通路の流路面積が絞られた状態で排気開閉弁が閉弁されるため、第1タービンに流入する排気の量および流速の両方を増大させることができ、過給圧の立ち上がりを良好にして加速性能を高めることができる。
また、本発明において、前記制御手段は、エンジンの回転数が低速側基準回転数以下かつエンジン負荷が低速側基準負荷以上の低速高負荷領域では、前記発電機に対して発電の要求が出された場合であっても前記排気開閉弁を閉弁するのが好ましい(請求項4)。
このようにすれば、排気の流量が少なく過給力が小さくなりやすい一方高いエンジントルクが求められる低速高負荷領域において、全ての排気を過給用の第1タービンに流入させることができるため、過給力を確保することができる。
また、本発明において、前記制御手段は、エンジンの回転数が高速側基準回転数以上かつエンジン負荷が前記基準負荷以上の高速高負荷領域では、前記発電機に対して発電の要求が出されていない場合にも前記排気開閉弁を開弁するとともに、当該発電の要求が出された場合には出されていない場合よりも前記排気流速変更手段による前記導入通路の流路面積の絞り量を多くするのが好ましい(請求項5)。
このようにすれば、排気の流量が多く過給力が過大になりやすい高速高負荷領域において、過給用の第1タービンに流入する排気の量を少なく抑えることができる。そのため、過給力が過大になるのをより確実に抑制することができる。また、この場合においても、発電の要求があった場合には導入通路の流路面積の絞り量が多くされるため、過給力と発電量とをともにより適切に確保することができる。
以上説明したように、本発明のエンジンの排気制御装置によれば、過給圧を適切に確保しつつ排気のエネルギーをより有効に利用することができる。
(1)全体構成
図1は、本発明の一実施形態にかかるエンジンの排気制御装置2が適用されるエンジンシステムの概略構成図である。図2は、エンジン本体1の概略断面図である。
図1は、本発明の一実施形態にかかるエンジンの排気制御装置2が適用されるエンジンシステムの概略構成図である。図2は、エンジン本体1の概略断面図である。
ここでは、図1に示すように、エンジン本体1が、4ストロークの直列4気筒エンジンであって、車両に駆動源として搭載される場合について説明する。すなわち、エンジン本体1は、所定の方向に並ぶ4つの気筒10(図1における左側から順に、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒)を有する。
エンジン本体1には、エンジン本体1に吸気を導入するための吸気通路120と、エンジン本体1から排気を排出するための排気通路130とが接続されている。
エンジン本体1は、気筒10が内部に形成されたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の上面に設けられたシリンダヘッド102と、気筒10に往復摺動可能に挿入されたピストン103とを有している。
ピストン103の上方には燃焼室9が形成されている。シリンダブロック101の側壁には、燃焼室9内を臨むようにインジェクタ105が取り付けられている。燃焼室9内には、インジェクタ105から燃料が噴射される。噴射された燃料と空気との混合気は燃焼室9で燃焼し、ピストン103はその燃焼による膨張力で押し下げられて上下に往復運動する。なお、インジェクタ105は、シリンダヘッド102に取り付けられていてもよい。
ピストン103はコネクティングロッドを介してクランクシャフト106と連結されており、ピストン103の往復運動に応じて、クランクシャフト106は中心軸回りに回転する。
シリンダヘッド102には、インジェクタ105から噴射された燃料と空気との混合気に対し火花放電による点火を行う点火プラグ18が、各気筒10につき1組ずつ設けられている。
シリンダヘッド102には、各気筒10にそれぞれ対応して、吸気通路120から供給される空気を各気筒10の燃焼室9に導入するための吸気ポート13と、吸気ポート13を開閉する吸気弁14と、各気筒10の燃焼室9で生成された排気をエンジン本体1の外部に導出するための排気ポート11と、排気ポート11を開閉する排気弁12とが設けられている。
本実施形態では、第1気筒→第3気筒→第4気筒→第2気筒の順で点火が行われる。
吸気通路120には、上流側から順にコンプレッサ62、インタークーラー121、スロットルバルブ122、サージタンク125が設けられている。サージタンク125からは、各吸気ポート13とそれぞれ個別に連通する独立吸気通路が延びている。
このエンジンシステムは、ターボ過給機60を備えたエンジンであって、排気通路130に設けられた過給用のタービン(第1タービン、以下過給用タービンという)64を有し、過給用タービン64が排気により回転駆動されることでコンプレッサ62が回転し、これにより吸気通路120内の吸気が過給される。
排気通路130は、エンジン本体1の各排気ポート11に繋がるように設けられている。
(2)排気系
排気通路130は、各気筒の排気ポート11とそれぞれ連通する4本の独立通路40と、各独立通路40の下流端部(排気の流れ方向下流側の端部)が1箇所に集合した部分から下流側に延びる1本の排気管50とを有している。
排気通路130は、各気筒の排気ポート11とそれぞれ連通する4本の独立通路40と、各独立通路40の下流端部(排気の流れ方向下流側の端部)が1箇所に集合した部分から下流側に延びる1本の排気管50とを有している。
過給用タービン64は、排気管50に設けられている。
過給用タービン64は、図3に示すように、VGT(Variable Geometry Turbine)であり、複数の羽根を有しこれら羽根に排気が衝突することで回転するタービン本体64aと、タービン本体64aを囲むように配設されて角度変更可能な複数のノズルベーン(排気流速変更手段)64bと、各ノズルベーン64bと連携されたロッド64cと、ロッド64cを進退駆動することにより各ノズルベーン64bの角度を変更するベーンアクチュエータ64dとを有している。ベーンアクチュエータ64dおよびロッド64cによってノズルベーン64bが閉方向(隣接するノズルベーン64bどうしの距離を狭める方向)に駆動されると、タービン本体64aに流入する排気の流路の面積は小さくなり、タービン本体64aに衝突する排気ガスの流速が増大する。
このように、本実施形態では、各ノズルベーン64bが、排気管50のうち後述するバイパス通路54の上流端が接続される部分51から過給用タービン64のタービン本体64aまでの通路である導入通路52の流路面積を変更し、これにより、過給用タービン64のタービン本体64aに流入する排気の流速が変更される。
排気管50のうち過給用タービン64よりも下流側の部分には、排気を浄化するための触媒装置90が配置されている。
排気管50のうち過給用タービン64よりも上流側の部分には、過給用タービン64をバイパスするバイパス通路(分岐通路)54が接続されている。具体的には、バイパス通路54は、排気管50のうち過給用タービン64よりも上流側の部分と、過給用タービン64と触媒装置90との間の部分とを接続している。以下、バイパス通路54の上流側の端部であって排気管50とバイパス通路54との上流側の接続部分を分岐部51といい、バイパス通路54の下流側の端部すなわち排気管50とバイパス通路54との下流側の接続部分を合流部55という場合がある。
バイパス通路54には、これを開閉する排気開閉弁58が設けられている。従って、排気開閉弁58が閉弁してバイパス通路54が閉鎖されている場合は、エンジン本体1から排出された排気はすべて過給用タービン64に流入し、排気開閉弁58が開弁してバイパス通路54が解放された場合にのみ、エンジン本体1から排出された排気の一部がバイパス通路54に流入する。
バイパス通路54のうち排気開閉弁58よりも下流側の部分には、排気のエネルギーを受けて回転する発電用のタービン(第2タービン、以下、発電用タービンという)74が設けられている。この発電用タービン74は、回転することで発電するジェネレータ(発電機)72と連結されており、排気のエネルギーを受けて回転することでジェネレータ72を回転駆動してジェネレータ72に発電を行わせる。このように、本実施形態では、発電用タービン74とジェネレータ72とによって発電装置70が構成されている。
ジェネレータ72は、バッテリ(不図示)や各種電気機器(不図示)と接続されており、ジェネレータ72により生成された電力はこれらに供給される。
(3)制御系
次に、図4を用いて、エンジンシステムの制御系について説明する。当実施形態のエンジンシステムは、車両に搭載されたECU(エンジン制御ユニット、制御手段)500によって制御される。ECU500は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM、I/F等から構成されるマイクロプロセッサである。
次に、図4を用いて、エンジンシステムの制御系について説明する。当実施形態のエンジンシステムは、車両に搭載されたECU(エンジン制御ユニット、制御手段)500によって制御される。ECU500は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM、I/F等から構成されるマイクロプロセッサである。
ECU500には、各種センサからの情報が入力される。例えば、ECU500は、クランクシャフト106の回転数すなわちエンジンの回転数を検出するためのエンジン回転数センサSW1、各気筒10に導入される吸気量を検出するためのエアフローセンサSW2、車両に設けられて運転者により操作されるアクセルペダル(不図示)の開度を検出するアクセル開度センサSW3等と電気的に接続されており、これらのセンサからの入力信号を受け付ける。また、ECU500には、バッテリの電圧や、各種電気機器の操作信号が入力される。
ECU500は、各センサSW1〜S3からの入力信号等に基づいて種々の演算等を実行し、過給用タービン64(ベーンアクチュエータ64d)、排気開閉弁58、およびその他のエンジンの各部(点火プラグ18、インジェクタ105、スロットルバルブ122等)にそれぞれ駆動用の制御信号を出力する。
ECU500は、過給用タービン64および排気開閉弁58を制御するために、機能的に、運転要求判定部502、VGT制御部504、排気開閉弁制御部506を有する。
運転要求判定部502は、エンジンの運転領域、発電要求があるか否か、エンジンが加速中であるか否かに基づいて、排気開閉弁58を開弁すべき運転状態にあるか、排気開閉弁58を閉弁すべき運転状態にあるかを判定する。
VGT制御部504は、過給用タービン64のベーンアクチュエータ64dを制御して過給用タービン64のノズルベーン64bの角度(以下、適宜、VGT開度という)を制御する。VGT制御部504は、エンジン本体1の運転状態に応じて過給圧が適切な値になるようにVGT開度を設定する。
なお、VGT開度は、その値が大きいほどタービン本体の各羽根に向かう排気の流通通路の流路面積が大きくなり、その値が小さいほどこの流路面積が絞られるようになるパラメータである。
排気開閉弁制御部506は、運転要求判定部502での判定結果に基づいて排気開閉弁58を開閉する。
前記各部502,504,506により実施される排気開閉弁58およびVGT開度の制御手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、ECU500は、ステップS1で、エンジン回転数、エンジン負荷等を読み込む。なお、エンジン負荷は、アクセル開度センサSW3により検出されたアクセル開度の値等に応じて算出される。
次に、ステップS2にて基本VGT開度を設定する。この基本VGT開度は、排気開閉弁58が閉弁されてすべての排気が過給用タービン64に流入する場合において、過給圧を適切な値にすることができるVGT開度である。基本VGT開度は、実験等により運転条件に応じて予め設定されており、ECU500は運転条件に応じた基本VGT開度を記憶している。例えば、エンジン回転数とエンジン負荷とに応じて目標とする過給圧が決まっており、エンジン回転数とエンジン負荷とに応じてこの目標過給圧が実現される基本VGT開度がマップで設定、記憶されている。そして、ステップS2では、エンジン回転数とエンジン負荷とに応じてこのマップから基本VGT開度を抽出する。
次に、ステップS3にて、エンジン回転数およびエンジン負荷が図6に示す領域A2にあるか否か、すなわち、エンジン回転数およびエンジン負荷が図6に示す領域A1であるかA2であるかが判定される。領域A1は、エンジン回転数が予め設定された低速側基準回転数N1以下かつエンジン負荷が低速側基準負荷T1以上の低速高負荷領域であり、領域A2は残余の領域である。
ステップS3の判定がNOであってエンジン回転数およびエンジン負荷が低速高負荷領域A1にあり、この領域A1でエンジン本体1の運転がなされている場合は、ステップS4に進む。
ステップS4では、排気開閉弁58が閉弁される。そして、ステップS5に進みVGT開度が基本VGT開度に制御される。
一方、ステップS3の判定がYESであって領域A2で運転されている場合は、ステップS6に進む。
ステップS6では、ジェネレータ72で発電させるという要求があるか否かすなわちジェネレータ72に対する発電要求が出されているか否かが判定される。
本実施形態では、ECU500(運転要求判定部502)は、バッテリの残量が所定量以下になった場合や、所定の電気機器での負荷が増加した場合等に、ジェネレータ72に対する発電要求が出されていると判定する。
ステップS6の判定がNOであって、ジェネレータ72に対する発電要求が出されていない場合は、ステップS4に進む。そして、排気開閉弁58を閉弁するとともに、ステップS5にて、VGT開度を基本VGT開度に制御する。
一方、ステップS6の判定がYESであって、ジェネレータ72に対する発電要求が出された場合は、ステップS7に進む。
ステップS7では、エンジン負荷の増加率(エンジン負荷の単位時間あたりの増加量)が予め設定された基準増加率(基準値)未満であるか否かを判定する。すなわち、エンジン負荷の増加率が基準増加率未満であってエンジン本体1が加速中ではないか否か、換言すると、エンジン負荷の増加率が基準増加率以上であってエンジン本体1が加速中であるか否かが判定される。基準増加率は0より大きい値であって、予め設定、記憶されている。
ステップS7の判定がNOであって、エンジン負荷の増加率が基準増加率以上の場合、すなわち、エンジン本体1が所定の加速状態にある場合は、ステップS4に進む。そして、排気開閉弁58を閉弁するとともに、ステップS5にて、VGT開度を基本VGT開度に制御する。
一方、ステップS7の判定がYESであって、エンジン負荷の増加率が基準増加率未満であり、エンジン本体1が所定の加速状態ではない場合は、ステップS8に進む。
ステップS8では、排気開閉弁58を開弁する。そして、ステップS9に進み、VGT開度を基本VGT開度よりも小さくして絞り側に制御する。すなわち、排気開閉弁58が閉弁している場合よりもVGT開度を小さくする。具体的には、本実施形態では、この絞り量(VGT開度の減少量)が運転状態(エンジン回転数とエンジン負荷等)に応じて予め設定、記憶されており、ECU500は、運転状態に応じた絞り量分VGT開度を基本VGT開度よりも小さくする。
このように、本実施形態では、ステップS3、S6、S7の判定のいずれか一つでもNOであれば、ステップS4,S5に進む。すなわち、エンジンが領域A1で運転されている、または、発電要求が出されていない、または、エンジン本体1が所定の加速状態にある場合は、排気開閉弁58は閉弁されてVGT開度は基本VGT開度とされる。そして、これにより、全ての排気が過給用タービン64に導入される。
そして、ステップS3、S6、S7の判定の全てYESの場合にのみ、ステップS8、S9に進む。すなわち、エンジンが領域A2で運転されている状態で、発電要求があり、かつ、エンジン本体1が所定の加速状態にない場合にのみ、排気開閉弁58が開弁されるとともにVGT開度が基本VGT開度よりも絞り側に制御される。そして、これにより、エンジン本体1から排出された排気の一部が過給用タービン64に導入され、残りの排気が発電用タービン74に導入される。
(4)作用等
以上のように、本実施形態では、排気通路130にコンプレッサ62を駆動する過給用のタービン64が配置され、排気通路130のうち過給用タービン64よりも上流側に位置する部分に接続されたバイパス通路54にジェネレータ72を駆動する発電用タービン74が配置されている。そのため、排気の一部がこれらタービン64,74を通過せずこの排気のエネルギーが利用されずに外部に排出されるということがなく、常に排気をこれらタービン64,74に流入させることができる(過給用のタービン64のみに流入させる、または、過給用タービン64と発電用タービン74とに流入させる)。従って、排気のエネルギーをより有効に利用することができる。
以上のように、本実施形態では、排気通路130にコンプレッサ62を駆動する過給用のタービン64が配置され、排気通路130のうち過給用タービン64よりも上流側に位置する部分に接続されたバイパス通路54にジェネレータ72を駆動する発電用タービン74が配置されている。そのため、排気の一部がこれらタービン64,74を通過せずこの排気のエネルギーが利用されずに外部に排出されるということがなく、常に排気をこれらタービン64,74に流入させることができる(過給用のタービン64のみに流入させる、または、過給用タービン64と発電用タービン74とに流入させる)。従って、排気のエネルギーをより有効に利用することができる。
しかも、本実施形態では、エンジンが領域A2で運転されている状態で、発電要求があり、かつ、エンジン本体1が所定の加速状態にないことに伴って、排気開閉弁58が開弁されると、VGT開度が小さく(絞り側に)されて導入通路52の流路面積が絞られるようになっている。
そのため、導入通路52内の排気抵抗を高めてバイパス通路54および発電用タービン74に流入する排気の量を多く確保してジェネレータ72に適切に発電させることができるとともに、過給用タービン64に流入する排気の流速を高めて、過給用タービン64に流入する排気の量が低減することで排気のエネルギーが低減するのをこの流速の増加により補うことができ、過給用タービン64によるコンプレッサ62の駆動力ひいては過給力を高く確保することができる。
また、前記のように、エンジン本体1が所定の加速状態の場合には、領域A2において発電の要求が出されていても、排気開閉弁58が閉弁されるようになっていることで、この加速状態において、過給用タービン64に流入する排気の量を多く確保することができる。従って、加速性能を良好にすることができる。
ここで、発電の要求が出されており、これに伴って導入通路52の流路面積が絞られている状態でエンジン負荷が急増した場合には、導入通路52の流路面積が絞られた状態で排気開閉弁58が閉弁されることになる。すなわち、導入通路52の流路面積の絞り状態が完全に解除される前に排気開閉弁58が閉弁されることになる。そのため、過給用タービン64に流入する排気の量および流速の両方を増大させることができ、過給圧の立ち上がりを良好にして加速性能が高められる。
また、低速高負荷領域A1では、排気開閉弁58が閉弁されるようになっていることで、この領域A1であって排気の流量が少なく排気のエネルギーが小さい一方高いエンジントルクひいては高い過給力が要求される領域において、過給用タービン64に流入する排気の量を多く確保することができ、過給力およびエンジントルクを要求に応じた高い値とすることができる。
(5)変形例
前記実施形態では、低速高負荷領域A1を除く領域A2全体において発電要求があるときにのみ(エンジン本体1が所定の加速状態にある場合を除く)排気開閉弁58を開弁する場合について説明したが、領域A2のうち図7に示す領域A3であってエンジン回転数が予め設定された高速側基準回転数N3以上かつエンジン負荷が予め設定された基準負荷T3以上の高速高負荷領域A3では、発電要求があるか否かによらず排気開閉弁58を開弁させるようにしてもよい。すなわち、領域A2のうち高速後負荷領域A3を除く中負荷領域においてのみ、発電要求があり、かつ、エンジン本体1が所定の加速状態にない場合に、排気開閉弁58を開弁させるようにしてもよい。なお、この場合には、高速高負荷領域A3において発電要求があった場合には、VGT開度を発電要求がない場合よりも絞り側に制御する。
前記実施形態では、低速高負荷領域A1を除く領域A2全体において発電要求があるときにのみ(エンジン本体1が所定の加速状態にある場合を除く)排気開閉弁58を開弁する場合について説明したが、領域A2のうち図7に示す領域A3であってエンジン回転数が予め設定された高速側基準回転数N3以上かつエンジン負荷が予め設定された基準負荷T3以上の高速高負荷領域A3では、発電要求があるか否かによらず排気開閉弁58を開弁させるようにしてもよい。すなわち、領域A2のうち高速後負荷領域A3を除く中負荷領域においてのみ、発電要求があり、かつ、エンジン本体1が所定の加速状態にない場合に、排気開閉弁58を開弁させるようにしてもよい。なお、この場合には、高速高負荷領域A3において発電要求があった場合には、VGT開度を発電要求がない場合よりも絞り側に制御する。
このようにすれば、排気の流量が多く過給力が過大になりやすい高速高負荷領域A3において、過給用タービン64に流入する排気の量を少なく抑えることができるため過給力が過大になるのをより確実に抑制することができる。また、この場合においても、発電の要求があった場合には導入通路の流路面積の絞り量が多くされるため、過給力と発電量とをともにより適切に確保することができる。
また、低速高負荷領域A1においても、領域A2と同様の制御を行ってもよい。
また、前記実施形態では、過給用タービン64としてVGTを用い、ノズルベーンの開度を変更することでタービン本体に流入する排気が通過する通路の流路面積を変更した場合について説明したが、この流路面積を変更するための具体的構成はこれに限らない。例えば、過給用タービンとして、VGTに代えて、タービン本体に排気を導入する通路が2つに分岐されたツインスクロールタービンを用い、一方の通路を開閉することで、前記流路面積を変更してもよい。なお、この場合には、排気開閉弁58の閉弁時には、両方の通路を開放し、排気開閉弁58の閉弁時には、一方の通路を閉鎖すればよい。
また、前記実施形態では、エンジンが領域A2で運転されており、かつ、発電要求が出された場合であっても、エンジン本体1が所定の加速状態であれば、排気開閉弁58を閉弁する場合について説明したが、加速状態か否かの判定は省略してもよい。すなわち、エンジンが領域A2で運転されており、かつ、発電要求が出されていれば、エンジン本体1の加速状態によらず排気開閉弁58を開弁するとともに、VGT開度を絞り側に制御するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、運転状態(エンジン回転数とエンジン負荷)に応じてVGT開度を予め設定された基本VGT開度に制御する場合について説明したが、これに代えて、VGT開度を、目標の過給圧と実際の過給圧とに基づいてフィードバック制御してもよい。すなわち、最終的なVGT開度を、基本VGT開度(排気開閉弁58の閉弁時)あるいはこれから前記減少量分小さくした開度(排気開閉弁58の開弁時)に対して、目標の過給圧と実際の過給圧との偏差で補正した値としてもよい。この場合であっても、排気開閉弁58が開弁しているときは、これに伴って過給用タービン64に流入する排気の量が低減する結果、目標過給圧を実現するために、排気開閉弁58が閉弁している場合よりも小さくされる。
1 エンジン本体
10 気筒
54 バイパス通路(分岐通路)
58 排気開閉弁
64 過給用タービン(第1タービン)
64b ノズルベーン(排気流速変更手段)
70 発電装置
72 ジェネレータ(発電機)
74 発電用タービン(第2タービン)
130 排気通路
500 ECU(制御手段)
10 気筒
54 バイパス通路(分岐通路)
58 排気開閉弁
64 過給用タービン(第1タービン)
64b ノズルベーン(排気流速変更手段)
70 発電装置
72 ジェネレータ(発電機)
74 発電用タービン(第2タービン)
130 排気通路
500 ECU(制御手段)
Claims (5)
- 複数の気筒、前記気筒に吸気を導入する吸気通路、および、前記気筒から排出された排気を外部に排出するための排気通路を有するエンジンの排気制御装置であって、
前記排気通路に設けられて、複数の羽根を備えたタービン本体を含み排気のエネルギーを受けて回転する第1タービンと、
前記第1タービンにより駆動されて前記吸気通路内の吸気を過給するコンプレッサと、
前記排気通路内の排気の一部が流入可能なように当該排気通路のうち前記第1タービンよりも上流側に位置する部分に接続された分岐通路と、
前記分岐通路に設けられて当該分岐通路に流入する排気のエネルギーを受けて回転する第2タービンと、
前記第2タービンにより駆動されて発電する発電機と、
前記分岐通路のうち前記第2タービンよりも上流側に設けられて当該分岐通路を開閉する排気開閉弁と、
前記排気通路と前記分岐通路との接続部分から前記第1タービンのタービン本体までの部分である導入通路の流路面積を変更して、前記第1タービンのタービン本体に流入する排気の流速を変更可能な排気流速変更手段と、
前記排気開閉弁と前記排気流速変更手段とを含むエンジンの各部を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、少なくともエンジン負荷が基準負荷未満の中負荷領域において、前記発電機に対して発電の要求が出されていない場合は前記排気開閉弁を閉弁する一方、当該発電の要求が出されている場合は前記排気開閉弁を開弁するとともに前記排気流速変更手段による前記導入通路の流路面積の絞り量を前記発電要求が出されていない場合よりも多くすることを特徴とするエンジンの排気制御装置。 - 請求項1に記載のエンジンの排気制御装置において、
前記第1タービンは、前記タービン本体の周囲に角度変更可能に設けられて前記排気流速変更手段として機能する複数のノズルベーンを備えることを特徴とするエンジンの排気制御装置。 - 請求項1または2に記載のエンジンの排気制御装置において、
前記制御手段は、エンジン負荷の単位時間あたりの増加量が基準値以上であれば、前記発電機に対して発電の要求が出されている場合であっても前記排気開閉弁を閉弁することを特徴とするエンジンの排気制御装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの排気制御装置において、
前記制御手段は、エンジンの回転数が低速側基準回転数以下かつエンジン負荷が低速側基準負荷以上の低速高負荷領域では、前記発電機に対して発電の要求が出された場合であっても前記排気開閉弁を閉弁することを特徴とするエンジンの排気制御装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンの排気制御装置において、
前記制御手段は、エンジンの回転数が高速側基準回転数以上かつエンジン負荷が前記基準負荷以上の高速高負荷領域では、前記発電機に対して発電の要求が出されていない場合にも前記排気開閉弁を開弁するとともに、当該発電の要求が出された場合には出されていない場合よりも前記排気流速変更手段による前記導入通路の流路面積の絞り量を多くすることを特徴とするエンジンの排気制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015253465A JP2017115756A (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | エンジンの排気制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015253465A JP2017115756A (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | エンジンの排気制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017115756A true JP2017115756A (ja) | 2017-06-29 |
Family
ID=59234842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015253465A Abandoned JP2017115756A (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | エンジンの排気制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017115756A (ja) |
-
2015
- 2015-12-25 JP JP2015253465A patent/JP2017115756A/ja not_active Abandoned
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