JP2017144706A - 露光装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の発光素子を有する基板が主走査方向に膨張収縮したときに、副走査方向へのずれが発生しないように規制する露光装置を提供する。【解決手段】複数の発光素子を有する複数の基板35と、集束光学部材と、各基板及び集束光学部材を支持する支持部材とを備え、千鳥状の連結配列した複数の基板のうち、第1の基板35aが、長手方向への移動を規制する長手方向移動規制部と、長手方向への移動を許容する第1の長手方向移動許容部とを有し、第1の基板35aの端部と隣接する第2の基板35bが、同一平面上において長手方向に対する垂直方向の移動を規制するものであって、第1の基板35aの端部の移動に追従して、長手方向への移動を許容する第2の長手方向移動許容部を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、露光装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置において、例えば、プリンタで用いられている露光装置(例えば、LEDヘッド)は、帯電された感光体ドラムに対して光を照射して露光し、静電潜像を形成するものである。
従来の露光装置は、例えば、LEDアレイが搭載された基板と、基板を支持するホルダ(以下、基盤支持部材とも呼ぶ。)と、LEDアレイに対向して前記レンズホルダ(以下、レンズ支持部材とも呼ぶ。)に支持され、前記LEDアレイから放射される光を集束させるロッドレンズアレイと、前記基板を前記支持ホルダに押し付けるベース等を備えている。
そして、基板に搭載されたLEDアレイから放射された光は、ロッドレンズアレイを通過し集束され、そのロッドレンズアレイの結像位置に配設された感光体ドラムの表面に露光することにより、静電潜像が形成される構成となっている。
従来、このようなLEDヘッドを複数配列して、幅広露光を行うことにより感光ドラムに潜像を形成する画像形成装置が知られている。
図11は、従来の3本のA3サイズ用LEDヘッドの取り付け概略図である。
図11では、3本のLEDヘッドをそれぞれ、第1のLEDヘッド60a、第2のLEDヘッド60bおよび第3のLEDヘッド60cとし、3本のLEDヘッドを図12のように配列することにより、A0幅の露光を可能にしている。
ここで、第2のLEDヘッド60bは、第1のLEDヘッド60a及び第3のLEDヘッド60cから副走査方向にずれて配置されている。第1のLEDヘッド60a及び第3のLEDヘッド60cに対する第2のLEDヘッド60bずれを予め考慮した画像データ処理によって、第2のLEDヘッド60bのずれを補正する。
なお、図11において、第1のLEDヘッド60a、第2のLEDヘッド60b及び第3のLEDヘッド60cの各LEDヘッドが並ぶ方向を主走査方向とし、この主走査方向に垂直な方向を副走査方向とする。
この3本のLEDヘッドをつないで露光する際、取り付け誤差を小さくするために、各LEDヘッドを調整する機構を設けている。
図12は、第1のLEDヘッド60aと第3のLEDヘッド60cの調整機構である。図13はLEDヘッド60bの調整機構である。
図12に示すように、第1のLEDヘッド60aと第3のLEDヘッド60cの調整機構は、副走査方向の移動を規制して、主走査方向の配列位置を調整する第1の機構である。一方、図13の第2のLEDヘッド60bの調整機構は、副走査方向の移動を規制して、主走査方向の配置を調整する第2の調整機構を設けている。
図12において、第1のLEDヘッド60a及び第3のLEDヘッド60cの主走査方向の調整を行うための構成を示す。偏心ピン61及び副走査方向を規制する2個のガイドピン(64,66)が設けられており、LEDヘッドホルダに空いているガイド(63,65,67)にそれぞれ嵌められている。この構造により、第1のLEDヘッド60a及び第3のLEDヘッド60cは主走査方向の位置調整が可能となっている。
また、図13において、第2のLEDヘッドの副走査方向の調整を行うための構成を示す。2個の偏心ピン(68,73)及び主走査方向を規制するガイドピン71が設けられており、LEDヘッドホルダに空いているガイド(70,72,75)にそれぞれ嵌められている。この構造により、第2のLEDヘッド60bは副走査方向の位置調整が可能となっている。
この構造により、第1のLEDヘッド60aと第2のLEDヘッド60bとのつなぎ目が調整され、さらに第2のLEDヘッド60bと第3のLEDヘッド60cとのつなぎ目が調整される。
この調整を行うことにより、LEDヘッドを複数配列して、幅広露光を行った際にLEDヘッド間のつなぎ目にずれのない潜像を形成することが可能となる。
特開2003−211726号公報
しかしながら、幅広露光を行うLEDヘッドは従来のA3サイズ等と比較して、露光領域が広いため、使用環境温度の変化によりLEDヘッドが膨張収縮する量が大きくなり、主走査方向の移動量が大きいため、副走査方向へのずれも大きくなり、副走査方向の画像データ処理を行ったずれ量を超えることがあり、画像ずれが発生する問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するために、複数の発光素子を有する基板を千鳥状に配列するときに、各基板の位置調整を行う位置決め機構を利用して、主走査方向に基板が膨張収縮したときに、副走査方向へのずれが発生しないように規制を設ける構成を持つものである。
第1の本発明に係る露光装置は、複数の発光素子を有する複数の基板と、各発光素子から放出される光を集束する集束光学部材と、各基板及び前記集束光学部材を支持する支持部材とを備える露光装置において、(A)千鳥状の連結配列した複数の基板のうち、第1の基板が、(A−1)長手方向への移動を規制する長手方向移動規制部と、(A−2)長手方向への移動を許容する第1の長手方向移動許容部とを有し、(B)第1の基板の端部と隣接する第2の基板が、(B−1)同一平面上において長手方向に対する垂直方向の移動を規制するものであって、第1の基板の端部の移動に追従して、長手方向への移動を許容する第2の長手方向移動許容部を有することを特徴とする。
第2の本発明に係る画像形成装置は、第1の本発明に係る1又は複数の露光装置と、各露光装置により露光された潜像に現像剤を移動させて現像する現像装置とを有することを特徴とする。
本発明は、上記特徴を有するため、使用温度環境の変化により、LEDヘッドに膨張収縮が起きた場合に主走査方向への移動が起きるが、副走査方向の位置決め機構により副走査方向へLEDヘッド又は基板が移動することがなく、画像ずれの発生を抑える効果が得られる。
図2のA−A線矢視断面図である。 第1の実施形態に係るLEDヘッドの長手方向に亘る断面構成を示す断面構成図である。 第1の実施形態に係るLEDヘッド基板の配置構成を示す概略図である。 第1の実施形態に係る第1のLEDヘッド基板35a及び第3のLEDヘッド基板35cの位置調整機構を示す概略図である。 第1の実施形態に係る第2のLEDヘッド基板35bの位置調整機構を示す概略図である。 第1の実施形態に係るLEDヘッド基板35a〜35cの位置調整後の配置を説明する概略図である。 第1の実施形態に係るLEDヘッド基板の連結固定後の第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cの調整機構を説明する説明図である。 第2の実施形態に係るLEDヘッド基板35a〜35cの配置構成を示す概略図である。 第2の実施形態に係る複数のLEDヘッド基板の連結固定部分を主走査方向から見たときの断面構造図である。 第3の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。 従来の3本のA3サイズ用LEDヘッドの取り付け概略図である。 従来の第1のLEDヘッド60aと第3のLEDヘッド60cの調整機構を示す図である。 従来のLEDヘッド60bの調整機構を示す構成図である。
(A)第1の実施形態
以下において、本発明に係る露光装置及び画像形成装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
第1の実施形態では、LEDヘッドを用いた露光装置に本発明を適用する場合を例示する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図2は、第1の実施形態に係るLEDヘッドの長手方向に亘る断面構成を示す断面構成図である。図1は、図2のA−A線矢視断面図である。
図1及び図2において、LEDヘッド10は、支持部材としてのベース4(基板支持部材)及びレンズ支持ホルダ5(レンジ支持部材)、複数のLEDヘッド基板1、発光部としてのLEDアレイチップ2、光集束光学部材としてのロッドレンズアレイ3、設置調整部材6を有する。
LEDヘッド10は、感光体ドラム13と対向させて配設されたものである。LEDヘッド10は、例えば、ガラスエポキシ等で形成されたLEDヘッド基板1と、そのLEDヘッド基板1に搭載された発光素子としての複数のLED素子を有するLEDアレイチップ2を有する。このLEDアレイチップ2は、LEDヘッド基板1の下面(一方の面)に搭載されている。また、ベース4の下面には、複数のLEDヘッド基板1が並べて配置されている。
複数のLEDヘッド基板1のそれぞれに設けられている各LEDアレイチップ2の下には、各LEDアレイチップ2から放射される光を集束する集束レンズとしてのロッドレンズアレイ3が、レンズ支持ホルダ5に支持されている。ここで、基板1の下面上のLEDアレイチップ2の表面と、ロッドレンズアレイ3における光の入射される端面(入射面)との間の距離である入射距離長Loを一定値となるように、ロッドレンズアレイ3はレンズ支持ホルダ5に固定される。
また、レンズ支持ホルダ5とベース4とによりLEDヘッド基板1が固定される。このとき、入射距離Loがロッドレンズアレイ2の特性上最適なLo値になるような位置で、ロッドレンズアレイ3はレンズ支持ホルダ5とベース4に固着される。
図2に示すように、ベース4の両端部のそれぞれには、設置調整部材6により感光体ドラム13の表面に一定距離で設置されており、ロッドレンズアレイ2において光が出射される端面(出射面)と、光を結像させる感光体ドラム13の表面との出射距離LiがLi=Loとなる位置で調整されている。
図3は、第1の実施形態に係るLEDヘッド10の3個の基板1の配置構成を示す概略図である。
図3において、LEDヘッド10は、第1のLEDヘッド基板35a、第2のLEDヘッド基板35b、第3のLEDヘッド基板35cを有し、それぞれのLEDヘッド基板を千鳥状に配置したものである。図3のように、3個のLED基板35a〜35cを連結することにより、幅広の露光を実現できる。
図3に示すように、3個のLEDヘッド基板を配置させるLEDヘッド10は、第1のLEDヘッド基板35aと、その第1のLEDヘッド基板35aと主走査方向に同一のLEDライン(LEDアレイチップ2の発光ラインをいう。)を形成する第3のLEDヘッド基板35cが配置されている。
また、LEDヘッド10は、第1のLEDヘッド基板35aの発光部(例えば、LEDアレイチップ2に相当する。以下同様とする。)に隣接する段差(副走査方向のLEDラインの位置の差をいう。)を持った第2のLEDヘッド基板35bが配置される。
第2のLEDヘッド基板35bは、第1のLEDヘッド基板35a及び第3のLEDヘッド基板35cの発光ラインと主走査方向は平行に並べられている。第2のLEDヘッド基板35bは、第1のLEDヘッド基板35aの発光部の端部と隣接する第2のLEDヘッド基板35bの発光部の端部において段差を持つ構造であり、画像データ処理で直線上に潜像を形成することが可能である。
同様に、第2のLEDヘッド基板35bの発光部の端部と隣接する第3のLEDヘッド基板35cの発光部の端部も、第1のLEDヘッド基板35aと第2のLEDヘッド基板35bとの間の段差と同じ位置の段差を持つ構造である。
第1のLEDヘッド基板35aと第2のLEDヘッド基板35bの段差と、第3のLEDヘッド基板35cと第2のLEDヘッド基板35bの段差とが同一であるため、画像データ処理により一直線上に感光ドラムへ潜像を形成することが可能となる。
図4は、第1の実施形態に係る第1のLEDヘッド基板35a及び第3のLEDヘッド基板35cの位置調整機構を示す概略図である。
図4では、第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cとの発光ライン、及び、第2のLEDヘッド基板35bとの発光部のつなぎ目を調整するための機構を示す。
図4に示すように、第1のLEDヘッド基板35a及び第3のLEDヘッド基板35cはそれぞれ、中央部に、主走査方向の位置を調整する機構として、ピンガイド部38及び偏心ピン36とを有する。偏心ピン36は、LEDヘッド基板を取り付けるフレームに設けられているピンガイド部38に嵌められる。この偏心ピン36及びピンガイド部38は、偏心カム機構を形成しており、第1及び第3のLEDヘッド基板35a及び35cの位置調整を行う。
また、第1のLEDヘッド基板35a及び第3のLEDヘッド基板35cはそれぞれ、副走査方向の位置を調整する機構として、ピンガイド部41及び偏心ピン39と、ピンガイド部44及び偏心ピン42とを有する。
なお、特許請求の範囲に記載の「第2の長手方向移動許容部」は、ピンガイド部41及び偏心ピン39と、ピンガイド部44及び偏心ピン42を含むものである。
これらピンガイド部41及び偏心ピン39と、ピンガイド部44及び偏心ピン42も、ピンガイド部38及び偏心ピン36と同様に、偏心ピン42、39が、ピンガイド部41、44に嵌められて、基板の位置調整を行う偏心カム機構を構成している。
また、ピンガイド部41及び偏心ピン39は基板の左側(左端部)に設けられており、ピンガイド部44及び偏心ピン42は基板の右側(右端部)に設けられている。
ここで、副走査方向への位置調整を行うための偏心ピン39を基板の左側、偏心ピン42が基板の右側に構成され、偏心ピン39、42を、軸(40、43)を中心に回転させることにより、基板が副走査方向へ移動する。
第1のLEDヘッド基板35aの発光部の端部と第2のLEDヘッド基板35bの発光部の端部の主走査方向のつなぎ目と、第3のLEDヘッド基板35cの発光部の端部と第2のLEDヘッド基板35bの発光部の端部との主走査方向のつなぎ目は、偏心ピン36の軸37を中心として回転させることにより、副走査方向の移動を規制し、主走査方向の位置調整を行う機能を有する。このような調整により、3本のLEDラインのつなぎ目が主走査方向に一定間隔に配置される。
このとき、主走査方向を調整するピンガイド部37の主走査方向の幅は、偏心ピン36と同じ幅であるが、偏心ピン36の副走査方向の移動を可能とするため、ピンガイド部37は、主走査方向の幅長が偏心ピン36の幅長よりも長い、縦長の長穴形状を持つ。これにより、図3に示す「第1の調整」のように、副走査方向への移動を規制すると共に、主走査方向の位置調整が可能となる。
さらに、副走査方向を調整するためのピンガイド部41及び44のそれぞれは、偏心ピン39及び42によるLEDヘッド基板の調整を可能とするために、副走査方向の幅長は偏心ピン39及び42と同じ幅である。一方、主走査方向へ移動可能にするため、ピンガイド部41及び44は、主走査方向の幅長が偏心ピン39及び42の幅長よりも長い、横長の長穴形状を持つ。これにより、図3に示す「第2の調整」のように副走査方向の位置調整が可能となる。
図5は、第1の実施形態に係る第2のLEDヘッド基板35bの位置調整機構を示す概略図である。
図5において、第2のLEDヘッド基板35bの位置調整機構は、図3の「第3の調整」を行うものであり、副走査方向の調整を行うための機構となる。
第2のLEDヘッド基板35bは、中央部に、縦長(主走査方向に長い)の長穴で構成される基準ピンガイド部46及び基準ピン45を有する。
なお、特許請求の範囲における「長手方向移動規制部」は、基準ピンガイド部46及び基準ピン45を含むものである。
第2のLEDヘッド基板35bの中央部に、基準ピン45により基板の位置を固定している。つまり、主走査方向への移動を規制し、副走査方向の移動のみができるように基板を固定するため、縦長の長穴で形成された基準ピン固定部46を第2のLEDヘッド基板35bに設ける。本構造においては、第2のLEDヘッド基板35bに主走査方向を固定する基準ピン45を設けるため、3本のLEDヘッド基板を並べた状態の主走査方向の基準位置は、第2のLEDヘッド基板35bの基準ピン45となる。
第2のLEDヘッド基板35bは、副走査方向の調整機能として、ピンガイド部48及び偏心ピン47と、ピンガイド部52及び偏心ピン50とを有する。
なお、特許請求の範囲における「長手方向移動許容部」は、ピンガイド部48及び偏心ピン47と、ピンガイド部52及び偏心ピン50とを含むものである。
ピンガイド部48及び偏心ピン47は、第2のLEDヘッド基板35bの左側(左端部)に設け、ピンガイド部52及び偏心ピン50は、右側(右端部)に設ける。ピンガイド部48及び偏心ピン47と、ピンガイド部52及び偏心ピン50はそれぞれ、偏心カムを構成する。
ここで、ピンガイド部48、52の副走査方向の幅長は、偏心ピン47、50の幅長と同じであり、主走査方向の幅長は、偏心ピン47、50の幅長よりも長い横長の長穴とする。これにより、2個の偏心ピン47、50を、軸48、51で回転させることにより副走査方向へ調整する機構を持つ。
この副走査方向への位置調整機構により、第1のLEDヘッド基板35aの発光部の端部と隣接する第2のLEDヘッド基板35bの発光部の端部の段差を調整することになる。また、第3のLEDヘッド基板35cの発光部の端部と隣接する第2のLEDヘッド基板35bの発光部の端部との段差も同様に調整が可能となる。
つまり、第2のLEDヘッド基板35bの中央部において、基準ピンガイド部46に基準ピン45が嵌められることにより、主走査方向への移動は規制される。基準ピン45を基準位置として、第2のLEDヘッド基板35bは固定される。また、第2のLEDヘッド基板35bの両端部のピンガイド部48及び偏心ピン47と、ピンガイド部52及び偏心ピン50は、主走査方向への起動が可能である。そのため、第2のLEDヘッド基板35bの両端部のピンガイド部48及び偏心ピン47と、ピンガイド部52及び偏心ピン50とが副走査方向の位置調整を行うことで、第2のLEDヘッド基板35bの端部にあたっている第1、第3のLEDヘッド基板35a、35cの端部が、第2のLEDヘッド基板35bの端部の移動に追従して、主走査方向への移動を可能となる。
このようにして、第1、第2のLEDヘッド基板35a、35cの発光部の段差と、第2、第3のLEDヘッド基板35b、35cの発光部の段差とが同一になるように調整する。
図6は、第1の実施形態に係るLEDヘッド基板35a〜35cの位置調整後の配置を説明する概略図である。
図6において、第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cは、図4のように、ピンガイド部38及び偏心ピン37が偏心カムを形成しているため、第2のLEDヘッド基板35bの両端部の発光部の主走査方向のつなぎ目の発光部間隔が一定になるように調整する。
また、図4のように、第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cはそれぞれ、ピンガイド部41及び偏心ピン39と、ピンガイド部44及び偏心ピン42とが偏心カムを形成しているため、副走査方向の位置が調整され、つなぎ部分の副走査方向の段差と、第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cの直線性を調整される。
さらに、第2のLEDヘッド基板35bは、図5のように、ピンガイド部48及び偏心ピン47と、ピンガイド部52及び偏心ピン50はそれぞれ、偏心カムを構成しているため、主走査方向の平行とつなぎ部分の段差が調整される。
図6に示すように、位置調整が完了したLEDヘッド基板35a〜35cは、第1のLEDヘッド基板35aと第2のLEDヘッド基板35bとのつなぎ目部分を基板固定部材53で固定する。また、第2のLEDヘッド基板35bと第3のLEDヘッド基板35cとのつなぎ目部分を基板固定部材54で固定される。この接続により第1のLEDヘッド基板35aと第2のLEDヘッド基板35bと第3のLEDヘッド基板35cは連結して固定されることとなる。
図7は、第1の実施形態に係るLEDヘッド基板の連結固定後の第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cの調整機構を説明する説明図である。
図7に示すように、主走査方向の調整を行っていたピンガイド部38は偏心ピン36をはずした状態となる。この偏心ピン38を外すことにより、使用環境変化によるLEDヘッド基板の膨張収縮は偏心ピン39及び43により主走査方向への基板移動は可能であるが、副走査方向への基板移動は規制された機構となる。
つまり、3個の連結固定されたLEDヘッド基板は、使用環境変更によるLEDヘッド基板の膨張収縮により、第2のLEDヘッド基板35bの位置調整機構の図5の基準ピン45を基準として、主走査方向へ膨張収縮を行うこととなる。このとき、偏心ピン(47,51)が副走査方向を規制する機構となる。
さらに、連結接続された第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cへ膨張収縮が伝わり、図7の調整機構の偏心ピン(39,42)の副走査方向の規制を持った機構により、主走査方向の膨張収縮のみとなる。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態のLEDヘッド基板35a、345b、35cの連結動作を、図5、図6、図7を用いて説明する。
図6のとおり第1のLEDヘッド基板35aと第2のLEDヘッド基板35bと第3のLEDヘッド基板35cが発光部のつなぎ目で連結して接続されているため、3本の連結固定されたLEDヘッド基板は、使用環境変更によるLEDヘッド基板の膨張収縮により、第2のLEDヘッド基板35bの位置調整機構の図5の基準ピン45を基準として、主走査方向へ膨張収縮を行うこととなる。
このとき、偏心ピン47、51が副走査方向を規制するガイドとなるため、主走査方向のみの膨張収縮となる。
さらに連結接続された第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cへ膨張収縮が伝わり、図7の調整機構の偏心ピン39,42の副走査方向の規制を持ったガイドとなり、主走査方向の膨張収縮のみとなる。
(A−3)第1の実施形態の結果
以上のように、第1の実施形態によれば、使用環境の変化によるLEDヘッド基板の膨張収縮が起きた場合、図5の偏心ピン(47、50)と図7の偏心ピン(39、42)により、副走査方向への基板移動が規制されていることによりLEDヘッド基板が副走査方向へ動くことが無いため、画像ずれの発生を抑える効果が得られる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明に係る露光装置及び画像形成装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態において、LEDヘッド10は、第1の実施形態の図1及び図2に示す構成を備える。
また、第2の実施形態でも、3個のLEDヘッド基板35a〜35cの位置を調整して、3個のLED基板35a〜35cを連結固定する場合を例示する。
図8は、第2の実施形態に係るLEDヘッド基板35a〜25cの配置構成を示す概略図である。
第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cはLEDラインが主走査方向に一直線になるように位置調整が行われる。これは、ベース55に、第1のLEDヘッド基板35a及び第3のLEDヘッド基板35cを配置したときに調整される。
また、第2のLEDヘッド基板35bにおいてもLEDラインは第1のLED基板35aと第3のLEDヘッド基板35cの主走査方向に一定の段差を持って平行に配置される。このとき、ベース55に固定された基準ピン57と、第2のLEDヘッド基板35bの基準穴でベース55に位置決めされる構造をとる。
また、第1のLEDヘッド基板35aのLEDラインの端部と隣接する第2のLEDヘッド基板35bのLEDラインの端部とは、主走査方向に等間隔に配置されており、副走査方向に一定の段差を持って配置される。
第2のLEDヘッド基板35bのLEDラインの端部と隣接する第3のLEDヘッド基板35cのLEDラインの端部も、同様に主走査方向に等間隔に調整されると共に、副走査方向に、第1のLED基板35aのLEDラインと第2のLED基板35bのLEDラインとの段差と同一間隔となるように調整されてベース55に配置される。
この状態で第1のLEDヘッド基板35aと第2のLEDヘッド基板35bはLED接続部付近のつなぎ目部分に基板固定部材53で2個の基板を固定し、第2のLEDヘッド基板35bと第3のLEDヘッド基板35cは、同様につなぎ目部分に基板固定部材54で2個の基板が固定される。
この接続により第1のLEDヘッド基板35aと第2のLEDヘッド基板35bと第3のLEDヘッド基板35cは連結して固定されることとなる。
LEDヘッド基板が連結して固定された状態で、それぞれの基板の主走査方向に平行な基板端面を基板の両端近く56の部分で固定する。
図9は、第2の実施形態に係る複数のLEDヘッド基板の連結固定部分を主走査方向から見たときの断面構造図である。
なお、図9では、第1のLEDヘッド基板35aの連結固定部分を例示しているが、第2のLEDヘッド基板35bと第3のLEDヘッド基板35cも同様の連結固定部分の構造により固定されている。
次に、図8及び図9を用いて、各LEDヘッド基板35a、35b、35cの位置を固定する留め部58を説明する。
ベース55には、各LEDヘッド基板35a、35b、35cの位置を決める留め部58が設けられている。留め部56は、図8に示すように、各LEDヘッド基板35a、35b、35cの上部に2個、下部に2個の4か所に設けられている。なお、留め部58の数は、4個に限定されるものではない。
また、留め部58は、LEDヘッド基板35a、35b、35cの副走査方向の位置調整を可能とするため、LEDヘッド基板35a、35b、35cの副走査方向の幅長よりも少し離れた位置であって、LEDヘッド基板35の外縁に設けられている。
さらに、留め部58は、例えば、図9に示すように、鍵型形状とすることができる。なお、図9では、留め部58が、かぎ型形状である場合を例示するが、留め部58の形状はこれに限定されるものではなく、留め部58が、基板とベース55との間を接着力のないUV硬化樹脂56を充填保持できる形状であれば、広く適用できる。例えば、留め部58が、LEDヘッド基板の端面に対して開口部分を有する「コの字形状」としてもよい。
図9に示すように、ベース55にLEDラインの位置調整が完了した第1のLEDヘッド基板35aが配置され、第1のLEDヘッド基板35aの主走査方向と平行となる端面に対して、第1のLEDヘッド基板35aの両端部を留め部58で挟む構造となっており、UV硬化樹脂56で第1のLEDヘッド基板35aを固定する。
このとき、UV硬化樹脂56は接着力が無いため、第1のLEDヘッド基板56をベース55に固定できない。従って、かぎ型形状の留め部58と、基板との間に、UV硬化樹脂56を注入(充填)して、UV硬化樹脂56を硬化させることで、ベース55上において基板を固定する。このようにして、第1のLEDヘッド基板35aの副走査方向の位置を固定する。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態に係るLEDヘッド基板35a、345b、35cの連結固定動作を、図8、図9を用いて説明する。
図9のとおり第1のLEDヘッド基板35aと第2のLEDヘッド基板35bと第3のLEDヘッド基板35cが発光部のつなぎ目で連結して接続されている。
3個の連結固定されたLEDヘッド基板は、使用環境変更によるLEDヘッド基板の膨張収縮により、第2のLEDヘッド基板35bの図8の基準ピン57を基準として、主走査方向へ膨張収縮を行うこととなり、図9のようにLEDヘッド基板を固定するUV硬化樹脂56が基板の両側面を固定しているため、副走査方向を規制する機構となる。
さらに、連結接続された第1のLEDヘッド基板35aと第3のLEDヘッド基板35cへ膨張収縮が伝わり、第1、第2、第3のLEDヘッド基板35a、35b、35c両端側面を挟むように固定されている留め部58により副走査方向の移動を規制し、留め部58と各基板との間にUV硬化樹脂56を充填する。このような副走査方向の規制を持った機構により、主走査方向の膨張収縮のみとなる。
(B−3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、使用環境の変化によるLEDヘッド基板の膨張収縮が起きた場合、図8と図9のUV硬化樹脂56により、副走査方向への基板移動が規制されていることにより副走査方法の画像データのずれの発生を抑える効果が得られる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明に係る露光装置及び画像形成装置の第3の実施形態を説明する。
(C−1)第3の実施形態の構成
第3の実施形態は、第1、第2の実施形態で説明した露光装置を有する画像形成装置を、図面を参照しながら説明する。
図10は、第3の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。
図10において、画像形成装置11は、例えば、電子写真カラープリンタであり、4つの独立した画像形成部を構成する画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cが記録媒体としての用紙の挿入側から排出側に沿って配設されている。
各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cは、ブラック、イエロ一、マゼンダ、及びシアンの各色の画像を形成する。なお、記録媒体として、用紙の他に、OHP用紙、封筒、複写紙、特殊紙等を使用することができる。
各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cには、像担持体(例えば、感光体ドラム)13Bk、13Y、13M、13Cと、この感光体ドラム13Bk、13Y,13M、13Cの表面を一様に、且つ、均一に帯電させる帯電器(例えば、帯電ローラ)14Bk、14Y、14M、14Cと、その感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面に形成された静電潜像に図示しない現像剤(例えば、トナー)を付着させ、可視像である各色のトナー像を形成する現像器(例えば、現像剤担持体としての現像ローラ)16Bk、16Y、16M、16Cと、この現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに圧接させて現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ18Bk、18Y、18M、18Cとが配設されている。
トナー供給ローラ18Bk、18Y、18M、18Cは、トナーカートリッジ20Bk、20Y、20M、20Cから供給されたトナーを現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに供給するローラである。現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cには、現像ブレード19Bk、19Y、19M、19Cが圧接されている。
現像ブレード19Bk、19Y、19M、19Cは、現像ローラ16Bk、16Y、16M、16C上において、トナー供給ローラ18Bk、18Y、18M、18Cから供給されたトナーを薄層化するものである。
画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおける、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cより上方には、露光装置であるLEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cが、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cと対向する位置に配設されている(以下、この露光装置をLEDヘッドと呼ぶ。)
これら露光装置としてのLEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cは、第1及び第2の実施形態で説明したLEDヘッドを適用する。
各LEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cは、各色の画像データに従って、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cを露光し、静電潜像を形成する装置である。
画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおける感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cより下方には、転写ユニットが配設されている。
転写ユニットは、転写装置としての転写ローラ17Bk、17Y、17M、17Cと、図10中の矢印e方向へ走行自在に配設された搬送部材としての搬送ベルト21を備えている。
転写ローラ17Bk、17Y、17M、17Cは、搬送ベルト21を介して各感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cと対向して配置され、用紙をトナーと逆の極性に帯電させ、各色のトナー像を用紙に転写するローラである。
画像形成装置11の下部には、搬送ベルト21に用紙を供給するための給紙機構が配設されている。給紙機構は、ホッピングローラ22、レジストローラ23、媒体収容部としての用紙収容カセット24、及びこの用紙収容カセット24内の用紙の色を測色する用紙色測色部25等を備えている。
更に、搬送ベルト21の排出側には、定着器28が設けられている。定着器28は、加熱ローラ及びバックアップローラを有し、用紙上に転写されたトナーを加圧、加熱することによって定着させる装置であり、この排出側に、図示しない排出ローラ、ピンチローラ、及び用紙スタッカ等が設けられている。
(C−2)第3の実施形態の動作
画像形成装置の動作について図10を用いて説明する。
先ず、用紙収容カセット24内の用紙は、ホッピングローラ22によって繰り出され、レジストローラ23へ送られる。
続いて、用紙はレジストローラ23から搬送ベルト21に送られ、この搬送ベルト21の走行に伴って、画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cへと搬送される。
各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおいて、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面は、帯電ローラ14Bk、14Y、14M、14Cによって帯電され、LEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cによって露光され、静電潜像が形成される。
静電潜像には、現像ローラ16Bk、16Y、16M、16C上で薄層化されたトナーが静電的に付着されて各色のトナー像が形成される。各色のトナー像は、転写ローラ17Bk、17Y、17M、17Cによって用紙に転写され、用紙上にカラーのトナー像が形成される。転写後に、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C上に残留したトナーは、図示しないクリーニング装置によって除去される。
カラーのトナー像が形成された用紙は、定着器28に送られる。この定着器28において、カラーのトナー像が用紙に定着され、カラー画像が形成される。トナー像が形成された用紙は、図示しない排出ローラ及びピンチローラに挟持され、用紙スタッカへ排出される。このような過程を経て、カラー画像が用紙上に形成される。
(C−3)第3の実施形態の効果
以上のように、第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態で説明したLEDヘッド基板を連結固定した露光装置を適用できる。
11…画像形成装置、12…画像形成ユニット、13…感光体ドラム、14…帯電ローラ、15(10)…LEDヘッド、16…現像ローラ、17…転写ローラ、18…トナー供給ローラ、19…現像ローラブレード、20…トナーカートリッジ、21…搬送ベルト、22…ホッピングローラ、23…レジストローラ、24…用紙収容カセット、25…用紙色測色部、28…定着器、
1…LED基板、2…LEDアレイチップ、3…ロッドレンズアレイ、4…ベース、5…レンズ支持ホルダ、6…設置調整部材、
35…LEDヘッド基板、35a…第1のLEDヘッド基板、35b…第2のLEDヘッド基板、35c…第3のLEDヘッド基板、
36,39,42,47,50…偏心ピン、37,40,43,48,51…偏心ピン軸、38,41,44,49,52…ピンガイド部、
45…基準ピン、46…基準ピンガイド部、53,54…基板固定部材、55…ベース、56…UV硬化樹脂、57…基準ピン、58…留め部。

Claims (6)

  1. 複数の発光素子を有する複数の基板と、
    前記各発光素子から放出される光を集束する集束光学部材と、
    前記各基板及び前記集束光学部材を支持する支持部材と
    を備える露光装置において、
    千鳥状の連結配列した前記複数の基板のうち、第1の基板が、
    長手方向への移動を規制する長手方向移動規制部と、
    長手方向への移動を許容する第1の長手方向移動許容部と
    を有し、
    前記第1の基板の端部と隣接する第2の基板が、
    同一平面上において前記長手方向に対する垂直方向の移動を規制するものであって、前記第1の基板の端部の移動に追従して、前記長手方向への移動を許容する第2の長手方向移動許容部を有する
    ことを特徴とする露光装置。
  2. 前記第2の基板の前記第2の長手方向移動許容部が、前記垂直方向よりも前記長手方向の幅長が長いピンガイド部と、前記ピンガイド部に嵌合する偏心ピンとを有することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記ピンガイド部の前記垂直方向の幅長が、前記偏心ピンの幅長と同程度であり、
    前記第1の基板の端部の移動に追従して、前記偏心ピンが軸を中心に回転して長手方向に移動する
    ことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記複数の基板を配列する基材が、前記各基板の前記垂直方向の移動を規制し、前記基材と前記各基材とを結着する結着材を保留する留め部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の露光装置。
  5. 前記長手方向移動規制部が、前記第1の基板の中央部に設けられ、
    前記第1の長手方向移動許容部が、前記第1の基板の端部に設けられ、
    前記第2の長手方向移動許容部が、前記第2の基板の端部に設けられる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の露光装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の1又は複数の露光装置と、
    前記各露光装置により露光された潜像に現像剤を移動させて現像する現像装置と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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