JP2017143787A - 火入れ機 - Google Patents

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Abstract

【課題】火入れ工程における温度制御や温度調整を容易にして茶葉の加熱乾燥を均等且つ均一に行う。【解決手段】火入れ機は、茶葉が搬送される溝を有するトラフと、前記トラフに茶葉を供給するフィーダと、前記トラフに対して茶葉を搬送する振動を付与する茶葉送出機構と、前記トラフの溝の底面に対してその上方に所定間隔を空けて対向配置された放熱板を有し、前記トラフの溝を流れる茶葉を加熱乾燥するバーナと、前記トラフの溝を流れる茶葉を前記溝の底面の裏面側から加熱乾燥するヒータとを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、遠赤外線加熱方式を用いて茶葉の乾燥を行う火入れ機に関する。
従来より、製茶工場において製造された荒茶を加熱乾燥し、茶特有の芳香を精製して香味を向上させるための火入れ工程を行う火入れ機が知られている(下記特許文献1参照)。この火入れ機は、マイクロ波により茶葉を一次乾燥した後、トラフの溝を流れる茶葉を、遠赤外線を放射する放熱板を有するバーナにより二次乾燥する。これにより、茶葉の加熱乾燥を均等に行うことを可能にし、任意の加熱乾燥を行うことが可能となる。
特許第4834646号公報
ところで、茶葉の火入れ工程においては、上記特許文献1に開示されているように、茶葉を搬送するトラフの裏面側に、トラフの溝を裏面側から覆う保温材を取り付けて、トラフ自体の余熱を利用する方法も知られている。しかし、バーナの設定温度が高ければ高いほど、トラフ自体の保温材による余熱温度との温度差が生じてしまうため、任意の加熱乾燥を行うための温度制御や温度調整が難しくなる傾向があった。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消し、火入れ工程における温度制御や温度調整を容易にして茶葉の加熱乾燥を均等且つ均一に行うことができる火入れ機を提供することを目的とする。
本発明に係る火入れ機は、茶葉が搬送される溝を有するトラフと、前記トラフに茶葉を供給するフィーダと、前記トラフに対して茶葉を搬送する振動を付与する茶葉送出機構と、前記トラフの溝の底面に対してその上方に所定間隔を空けて対向配置された放熱板を有し、前記トラフの溝を流れる茶葉を加熱乾燥するバーナと、前記トラフの溝を流れる茶葉を前記溝の底面の裏面側から加熱乾燥するヒータとを備えたことを特徴とする。
本発明の一実施形態においては、前記ヒータは、前記トラフの溝の底面の裏面側に該トラフの長手方向に沿って進む矩形波状又は角丸矩形波状に配索された線状部材からなる。
本発明の他の実施形態においては、前記ヒータは、前記トラフの溝の底面の裏面に取り付けられた取付補助板に配設されている。
本発明の更に他の実施形態においては、前記ヒータは、前記取付補助板に取付補助具を介したリベット固定及びネジ止め固定の少なくとも一つにより配設されている。
本発明の更に他の実施形態においては、前記トラフは、前記裏面側に前記溝及び前記取付補助板を該裏面側から覆う保温材を備える。
本発明の更に他の実施形態においては、前記ヒータは、オン動作時に設定温度まで瞬時に到達するラピッド型の電熱ヒータである。
本発明によれば、火入れ工程における温度制御や温度調整を容易にして茶葉の加熱乾燥を均等且つ均一に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る火入れ機の一部を切り欠いて示す正面図である。 同火入れ機の一部を切り欠いて示す側面図である。 図1の一部拡大正面図である。 図3のA−A’線拡大断面図である。 同火入れ機に用いられるセラミックプレートを示す斜視図である。 図4のB−B’線矢視図である。 図6のC−C’線拡大断面図である。 同火入れ機の変形例を示す拡大断面図である。 同火入れ機の他の変形例を示す拡大断面図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態に係る火入れ機を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る火入れ機の一部を切り欠いて示す正面図、図2は同火入れ機の一部を切り欠いて示す側面図である。また、図3は、図1の一部拡大正面図であり、図4は図3のA−A’線拡大断面図、図5は火入れ機に用いられるセラミックプレートを示す斜視図、図6は図4のB−B’線矢視図、図7は図6のC−C’線拡大断面図である。
本実施形態に係る火入れ機100は、図1〜図3に示すように、例えば棚状に形成された多段フレーム1と、この多段フレーム1の上段部に設けられた茶葉投入口であるホッパ9とを備えている。また、火入れ機100は、多段フレーム1によって上下方向に所定間隔をおいて支持された、茶葉が流れる上段部、中段部及び下段部にそれぞれ配置されたトラフ2,3,4と、これらトラフ2〜4と対向する位置に配置され、それぞれ茶葉を例えば遠赤外線により加熱乾燥するバーナ5と、火入れ機100の各部を自動制御する制御装置90とを備えている。
なお、各トラフ2〜4は、図示のような上段部、中段部及び下段部に配置されるものに限定されることはなく、例えば上下段部の二段構成や、四段以上の多段構成であってもよい。ここで、例えば一段のみの構成のトラフを採用する場合は、トラフの長さ方向において、後述する多段構成のトラフと同様の温度制御及び温度調整に基づく火入れを行うことが可能な構造とすればよい。
また、本実施形態の火入れ機100には、図示しないシュート等から投入された茶葉を一時的に滞留して搬送量を調整しつつ、ホッパ9に茶葉を供給する茶葉供給装置60が備えられている。茶葉供給装置60は、駆動モータ61によって回転駆動されるスクリュー軸62を備え、このスクリュー軸62の回転動作によって滞留された所定量の茶葉を搬送量を調整しつつホッパ9に供給する。
この茶葉供給装置60においては、シュート等から投入された茶葉を一時的に滞留することができるので、滞留された茶葉の状態を確認することにより、火入れにおける条件設定(温度設定、温度調整等)に役立てることが可能となる。更に、火入れ機100には、上段部に配置されたホッパ9の底面を加振する電磁式フィーダ17が設置されている。ホッパ9に投入された茶葉は、電磁式フィーダ17の振動により、一定量ずつ上段部のトラフ2に押し出される。
各トラフ2〜4には、これらトラフ2〜4を振幅運動させることにより、トラフ2〜4の溝2a,3a,4a内にて平均的に茶葉をばらけさせながら茶葉を送り出す茶葉送出機構6が設置されている。茶葉送出機構6の細部については後述する。また、トラフ2,3には、上段部のトラフ2から中段部のトラフ3に茶葉が滑り落ちるように導く上中段シュート10が設置されている。同様に、トラフ3,4には、中段部のトラフ3から下段部のトラフ4に茶葉が滑り落ちるように導く中下段シュート11が設置されている。
このような茶葉送出機構6によって、茶葉は、まずホッパ9から投入されて上段部のトラフ2の図1中矢印Rで示す方向(以下、「R方向」と呼ぶ。)の端部に移り、トラフ2をR方向から図1中矢印Fで示す方向(以下、「F方向」と呼ぶ。)に向かって進む。そして、茶葉は、トラフ2のF方向の端部から上中段シュート10を滑り落ちて、中段部のトラフ3のF方向の端部に移り、トラフ3をF方向からR方向に向かって進む。
その後、茶葉は、トラフ3のR方向の端部から中下段シュート11を滑り落ちて、下段部のトラフ4のR方向の端部に移り、トラフ4をR方向からF方向に向かって進み、火入れ機100の外部へ排出される。このような上段部から下段部への茶葉の移動の間、各段部にトラフ2〜4と対向するように設けられたバーナ5による茶葉の加熱乾燥(火入れ)が行われる。
そして、本実施形態の火入れ機100では、バーナ5による加熱乾燥と併用して、トラフ2〜4の裏面側から後述するヒータ30(図4等参照、以下同じ。)による加熱乾燥も行われる。なお、バーナ5及びヒータ30による茶葉の加熱乾燥は、図示しない制御装置によって自動制御可能に構成され得る。例えば、各バーナ5は、多段フレーム1に設けられた後述するバーナ昇降機構8によって、各トラフ2〜4との間隔を調整され得る。これにより、バーナ5によるトラフ2〜4に対する火入れの温度調整を間隔調整によって容易に行うことができる。
図4は、火入れ機100の上段部のトラフ2の周辺の要部を拡大して示している。なお、以降においては、トラフ2〜4のうち主にトラフ2を例に挙げて説明するが、特に言及しない限りその構造及び構成はトラフ3,4にも適用されているものとする。図4に示すように、バーナ5は、下面側に複数のノズルが配置された平面状の照射部5aaを有するガスバーナ5aと、この照射部5aaの側方から下面側を覆うように取り付けられた放熱板としてのセラミックプレート5bとを有している。
セラミックプレート5bは、上段部のトラフ2の溝2aの図4中矢印Wで示す幅方向(以下、「W方向」と呼ぶ。)の中央部を中心として、溝2aの底面2bに向かって断面湾曲状に突出した形状に形成されている。中段部のトラフ3及び下段部のトラフ4における各バーナ5も、それぞれ同様のガスバーナ5a及びセラミックプレート5bを有している。
各バーナ5は、ガスバーナ5aでセラミックプレート5bを熱することにより、セラミックプレート5bを介して遠赤外線を放射する遠赤外線加熱方式のバーナである。なお、セラミックプレート5bの表面は、例えば遠赤外線放出塗料により覆われている。このような形状(平面状)の照射部5aaを有するガスバーナ5aを使用することで、セラミックプレート5bを介して遠赤外線をトラフ2の溝2aに向かって均等に放射することができるので、底面2b上の茶葉を均一に乾燥することが可能となる。
図5は、火入れ機100の各バーナ5に用いられるセラミックプレート5bを示している。図5に示すように、セラミックプレート5bは、トラフ2〜4の溝2a,3a,4a(図2参照、以下同じ。)上に最も平均してガスバーナ5aの放射熱を照射できるように構成されている。このため、セラミックプレート5bは、例えば孔径Φ4で板厚方向に複数貫通形成された孔部5dを有するように形成されている。
また、各バーナ5は、図4に示すように、少なくともガスバーナ5a及びセラミックプレート5bと対向する表面がセラミックプレート5bと同様に遠赤外線放射塗料により覆われた構造のバーナカバー5cを備えている。このバーナカバー5cは、例えば上段部のトラフ2の溝2aの底面2b側が開口された、半楕円断面のような外形かまぼこ型に見える形状を有し、ガスバーナ5a及びセラミックプレート5bを上方から溝2aの底面2bに向かって覆っている。
また、バーナカバー5cは、内側表面にガスバーナ5aの放射熱及びセラミックプレート5bの輻射熱をトラフ2〜4側に反射させる凹面状の反射面5eを形成している。この反射面5eは、放射熱及び輻射熱をトラフ2〜4の溝2a,3a,4aのW方向両端部の近傍に集中的に反射させる反射角度をもって形成されている。
なお、上述したW方向と直交するバーナカバー5cの長手方向の両端部は、壁状に閉塞されている。また、図示は省略するが、バーナ5のノズル付近には、調整バルブ付きの空気供給部が設けられている。この空気供給部は、バーナ5の内側空間5h(図3参照)におけるノズルからのガスの噴出方向に二次空気を送るものである。
このような構造により、各バーナ5においては、効率よく空気を供給してガスを完全燃焼させることが可能となる。そして、各バーナ5は、例えば図示しない電磁弁によりガス供給量が調整され得る構造を備える。このため、電磁弁を切替制御することにより、例えば強火や弱火などの燃焼調整に基づく火入れの温度制御を容易に行うことができる。
バーナカバー5cの各トラフ2〜4側の幅は、例えば各トラフ2〜4の溝2a,3a,4aの幅よりも大きくなるように設定されている。バーナカバー5cのW方向中央部には、ダンパ5fを介してバーナカバー5cの内側空間5hからの燃焼ガスを、排気空間5iを通して排気するための排気筒5g(図3参照、以下同じ。)が上段部〜下段部毎にそれぞれ設けられている。排気筒5gを設けることにより、火入れ機100の機内温度を安定化させることができ、例えばガス消費量を従来のものと比較して削減することも可能となる。
上段部のトラフ2には、その長手方向に茶葉が送られる溝2aが形成されており、この溝2a及びその底面2bに対してバーナ5が対向するように配置されている。なお、図3においては、バーナ5は、上段部のトラフ2の長手方向に直列に2つ続くように設置されているが、この数は特に限定されるものではなく、トラフ2の長さに合わせて必要なバーナ5のサイズや数を適宜決定すればよい。なお、中段部のトラフ3及び下段部のトラフ4にも、同様にそれぞれ溝3a,4aが形成され、バーナ5が対向配置されている。
トラフ2〜4は、例えばアルミニウム材料からなる一枚板を折り曲げ加工したり、予め溝2a,3a,4aを備えた金属板などにより形成することができる。本実施形態においては、トラフ2〜4には、黒色のアルマイト加工が施されている。なお、トラフ2〜4の溝2a,3a,4aの幅は、例えばバーナ5のセラミックプレート5bの幅と同等からその2.5倍程度の幅の間に設定されることが望ましく、より好ましくはセラミックプレート5bの幅とほぼ等しく設定されるとよい。
本出願人の試験によると、バーナ5の照射部5aaの照射面の幅が、トラフ2の溝2aの幅の2.5分の1よりも小さくなると、トラフ2の両端での茶層の乾燥が不十分であることが確認されている。また、バーナ5の照射面の幅がトラフ2の溝2aの幅を超えると、バーナ5の熱の有効利用が図り辛くなる。例えば、バーナ5の照射面の幅が100mm程度であれば、トラフの溝2aの幅を100〜250mmに設定することが好ましく、本実施形態では230mmに設定されている。バーナ5の照射面の幅を100mm程度としたのは、ガスバーナ5aの放射をやわらかな熱にコントロールすることができ、茶葉の加熱乾燥に最も適したサイズであることが確認されたからである。
なお、中段部のトラフ3及び下段部のトラフ4についても、或いはその溝3a,4aの構造についても、上述したものと同様である。また、各トラフ2〜4の溝2a,3a,4aの長手方向の中央部付近には、トラフ2の溝2aの底面2b上の温度を測定する図示しない第1の温度センサが、その先端部が茶層から突出する高さとなるように配設されている。
一方、図4、図6及び図7に示すように、トラフ2には、溝2aを流れる茶葉を溝2aの底面2bの裏面2c側から加熱乾燥するヒータ30が設置されている。このヒータ30は、トラフ2の底面2bの裏面2c側に、例えばトラフ2の長手方向に沿って進む矩形波状(例えば、角丸矩形波状)に配索された線状の電熱ヒータからなる。なお、電熱ヒータとしては、オン動作時(電源投入後)に設定温度まで瞬時に到達するラピッド型が好ましく、線状に限定されるものではない。
本実施形態のヒータ30は、例えばトラフ2の裏面2cに取り付けられた取付補助板39に配設されている。具体的には、線状部材のヒータ30は、リベット37によって取付補助板39に固定された複数の取付治具38によって、上述した矩形波状に整形されて配索されている。
なお、ヒータ30は、取付治具38を介したリベット37による固定の他、例えば取付治具38を介した図示しないネジ止めにより取付補助板39に固定されてもよい。その他、ヒータ30は、例えばW方向にわたって敷設される加熱部分を紐状部材により構成し、その加熱部分をテープ止めや接着剤により取付補助板39に固定するようにしてもよい。このようにすれば、ヒータ30を配設する際の取付治具38やリベット37の部品点数を少なくすることができる。取付補助板39は、トラフ2と同様の材料からなり、例えばトラフ2の裏面2cをほぼ全て覆うような寸法(大きさ)に形成されている。
この取付補助板39の一部には、第2の温度センサ40が、リベット47により固定された取付治具42に対し、ナット41により取付補助板39に触れない状態で取付固定されている。第2の温度センサ40は、好ましくは図示のように、トラフ2の溝2aのW方向の中央部付近において、その裏面2c側の温度を測定可能な位置に配設されるとよい。第2の温度センサ40は、より好ましくは、トラフ2の溝2aのW方向の中央部付近であって鉛直方向にバーナ5と重ならない位置、例えばトラフ2の長手方向の端部付近の位置(ホッパ9寄りの位置、上中段シュート10寄りの位置など)に配設されるとよい。この場合は、第2の温度センサ40により、バーナ5の放射熱及び輻射熱の影響を極力受けない状態のヒータ30の加熱温度を測定することができる。
また、図示は省略するが、トラフ2は、その裏面2c側に溝2a及び取付補助板39を裏面2c側から覆うように配設された保温材を備えていてもよい。この場合、保温材は、ヒータ30が配設された取付補助板39を、トラフ2との間で挟み込むような状態に取り付けられる。なお、上述したヒータ30や温度センサ40は、トラフ2の裏面2cに取付補助板39を介さずに直接取り付けられていてもよい。ヒータ30及び温度センサ40等は、トラフ3,4においても上記と同様に配設されている。
このように構成された火入れ機100は、バーナ5及びヒータ30により、トラフ2の溝2aを流れる茶葉を、溝2aの底面2bの上方側からのみならず、下方側である裏面2c側からも加熱しつつ火入れを行うことができる。そして、バーナ5による放射熱及び輻射熱並びにヒータ30による加熱は、それぞれ制御することができるので、火入れ工程における温度制御や温度調整を容易にして、より一層茶葉の加熱乾燥を均等且つ均一に行うことが可能となる。
なお、火入れ機100は、多段フレーム1の外周側において、各段部のバーナ5の外周部と水平方向に対向する部分が、例えば外周カバー部1a(図2参照)によりそれぞれ覆われた構造を備えている。この外周カバー部1aは、バーナ5への火入れ時にバーナ5と各トラフ2〜4との間への不要な外気の入り込みを防ぐと共に、取り外しが容易にできる安全カバーの役割も担っている。
外周カバー部1aは、図2に示すように、例えばその高さh1が200mm〜高さh2が300mmなど、火入れ機100の大きさに合わせた所定の寸法範囲で設計された上で、多段フレーム1に取り付けられている。外周カバー部1aを備えることで、多段フレーム1のバーナ5の外周回り以外の開放部分から熱気を逃し、加熱乾燥中の茶葉が不必要に蒸れたり色落ちしたりすることを防止することができる。また、外周カバー部1a以外の開放部分から、火入れ工程の後の掃除等を容易に行うことが可能となる。
茶葉送出機構6は、図1に示すように、例えば各トラフ2〜4のR方向側の端部近傍に設置される。多段フレーム1における最下段部の下段フレーム1bのR方向側の端部近傍には、ブラケット19を介してモータ18が載置されている。一方、下段部の下段フレーム1bには、下方に延出した位置の軸受21bを介して回転軸21が備えられている。
モータ18と回転軸21とは、プーリ18a、タイミングベルト23及びプーリ21aを介して連結されている。また、回転軸21の外周には、図示しない偏心スリーブが回転軸21に対して偏心した状態で設けられている。なお、中段部及び上段部の下段フレーム1bにも、上記と同様の軸受21b、回転軸21、テンショナー機構49を介したタイミングベルト23、偏心スリーブ及びプーリ21aが備えられている。従って、各回転軸21は、モータ18とすべて連結された状態となっている。
一方、トラフ2〜4のR方向側の端部近傍には、図3に示すように、係止部材17を介して連結軸24がそれぞれ設けられている。各回転軸21と各連結軸24とは、回転運動を回転振幅運動に変換する連結部材であるコンロッド22を介してそれぞれ連結されている。なお、各回転軸21と各連結軸24との配置関係は、常に連結軸24が回転軸21よりも茶葉の送り出し方向の先頭側(前側)に配置されるように設計されている。
これにより、モータ18の回転によってタイミングベルト23を介して各回転軸21が同期回転し、この回転運動が各コンロッド22を介して各連結軸24の微小回転振幅運動に変換される。このトラフ2〜4の微小回転振幅運動によって、茶葉は飛び跳ねるようにして各トラフ2〜4の溝2a,3a,4a内を進んでいく。従って、各トラフ2〜4は水平となるように設置することが好ましい。トラフ2〜4に傾斜を付けると茶葉の流れは良好となるものの、平均して流れ難くなり、茶葉が飛び跳ねるよりも擦って進むような動きとなってしまうからである。
茶葉送出機構6は、上記のように、上下に隣設されたプーリ21a同士をタイミングベルト23で連結し、各回転軸21をモータ18と連結された状態に構成している。これにより、トラフの段数にかかわらず、1台のモータ18で茶葉送出機構6を駆動することができ、各段部にモータを備える場合と比較してコスト削減が可能となる。なお、この場合、各段部の茶葉送出機構6による回転位相を均等にズラす(例えば、3つのトラフ2〜4の場合には120°ずつズラす)ことにより、火入れ機100全体の振動抑制と振動による移動とを防止することができる。
茶葉送出機構6による茶葉の送出速度は、各回転軸21に対して偏心スリーブの位置を変えることなどで調整することが可能である。各トラフ2〜4には、図1に示すように、茶葉送出機構6による運動を妨げないように、トラフ2〜4をそれぞれ多段フレーム1に揺動可能に弾性保持する複数の板ばね7が、茶葉の進行方向に向かって前下方に傾斜する状態で設置されている。なお、板ばね7の代わりに、コイルばね等の弾性部材を採用することも可能である。
バーナ昇降機構8は、例えば図1〜4に示すように、減速機構付きのモータ25と、このモータ25の回転軸に連結されたベベルギア機構28aとを備えている。また、保持部材26によって回転可能に保持された同期軸27と、この同期軸27を介して連結されたベベルギア機構28bとを備えている。ベベルギア機構28a,28bは、同期軸27を介してモータ25の回転軸と連結されている。
同期軸27と直交するように配置されたベベルギア機構28a,28bの螺軸29は、多段フレーム1に固定保持されているナットスリーブ30に回転可能に保持されている。この螺軸29は、バーナ5に対して、昇降軸8a及びアームロッド8dを介して接続されている。昇降軸8aは、バーナ5の上下動作をガイドして昇降動作を安定させる軸ガイド8bを介して多段フレーム1に支持されている。
このように構成されたバーナ昇降機構8は、モータ25が回転すると、ベベルギア機構28a,28bの各ベベルギアが回転し、螺軸29とバーナ5との相対位置を昇降軸8a及びアームロッド8dを介して変化させることが可能な構造を備えている。これにより、バーナ5をトラフ2〜4に対してそれぞれ自在に昇降させることが可能となる。
次に、このように構成された火入れ機100の動作について説明する。
火入れ機100に投入された茶葉は、茶葉供給装置60を介して上段部のトラフ2から下段部のトラフ4へとバーナ5及びヒータ30によって加熱乾燥されながら移動していく。各トラフ2〜4の中心部に設置された第1の温度センサは、茶葉とバーナ5との間の温度をモニタリングする。また、各トラフ2〜4の裏面側に取付補助板39に触れない状態で設置された第2の温度センサ40は、トラフ2〜4の裏面側の温度をモニタリングする。そして、これらの温度や茶葉の状態を考慮しながら、制御装置90により加熱乾燥の程度を調整する。なお、第2の温度センサ40は、検出する温度が、第1の温度センサが検出する温度よりも約10℃〜約30℃程度低い温度となるような位置に配置される。
火入れ全体としての加熱温度を測定する第1の温度センサは、バーナ5による遠赤外線の輻射熱の温度を優先的に検出するので、火入れ工程としての温度調整はこの第1の温度センサからの検出温度に基づき行えばよい。そして、バーナ5を点火して設定温度に達したところでトラフ2〜4に茶葉を流し始め、その状態でヒータ30をオン動作させるようにする。
ヒータ30の加熱温度を検出する第2の温度センサ40は、上述したように取付補助板39に取り付けられているため、各トラフ2〜4とは非接触である。ヒータ30の設定温度は100℃以下と低く、第1の温度センサにより検出される温度の方が高いため、ヒータ30をオン動作させたとしても火入れの設定温度に変化は生じない。換言すれば、火入れの設定温度を変化させない程度のヒータ30による加熱が行われることとなる。
すなわち、ヒータ30の設定温度はバーナ5の設定温度よりも低くする必要があり、例えば0℃〜100℃の範囲内で第2の温度センサ40からの検出温度に基づき調整されることが好ましい。ヒータ30の加熱温度がバーナ5の設定温度より高くなると、火入れの設定温度が上昇してしまい、遠赤外線による香り引き出し効果が著しく薄れてしまうからである。
火入れ工程における調整は、具体的には、バーナ昇降機構8を制御してバーナ5と茶葉との距離を調整したり、バーナ5の火力を調整したり、ヒータ30の加熱温度を調整したりすることで行われる。これにより、茶葉の加熱乾燥を自動的且つ緻密に調整することができる。
バーナ5の設定温度を、例えば上段部が約100℃、中段部が約110℃及び下段部が約130℃とした場合、上記のようにヒータ30の設定温度は100℃以下として、更にバーナ5の余熱温度及び保温材による保温温度を考慮すれば、ヒータ30による実際の加熱温度は平均的に約50℃〜約60℃であることが判明した。火入れ機100における火入れ性能とは、茶葉の素材を活かせる範囲で強い火がどこまで入れられるか、或いは思い切った火入れができるかにより左右されるので、結果的に強い火入れができるほど火入れ性能が高く、茶葉の香りと旨味を引き出すことが可能である。なお、茶葉の色味を保ったまま火入れするためには、できるだけ短時間で熱エネルギーを茶葉に与えて加熱乾燥することが必要となる。
このような点を考慮して、本実施形態の火入れ機100では、バーナ5のみならずヒータ30によりトラフ2〜4を僅かに補助的に加熱するよう構成した。これにより、ヒータ30を備えないものとバーナ5による火入れ設定温度を同じにした場合であっても、より強い火が入り水色の濃い旨味を引き出すことが可能となった。
なお、各トラフ2〜4における茶葉は、蒸らすことなく少量をできるだけ薄くのばして流し、一葉一葉に弱火で時間をかけてじっくり火入れすることが好ましいが、本実施形態の火入れ機100によれば、バーナ5とヒータ30により温度制御や温度調整が容易な状態で火入れを行うので、茶葉の加熱乾燥をより均等且つ均一に行うことが可能となる。
すなわち、電磁式フィーダ17によって、茶葉が各トラフ2〜4の溝2a,3a,4a上で重なることがない程度、すなわち茶層から各トラフ2〜4の溝2a,3a,4aの底面の表面が見え隠れする程度に、茶層が薄くなるように茶葉を供給するが、火入れの温度に関してはバーナ5及びヒータ30を制御して最適に調整するので、加熱乾燥をより均等且つ均一に行える。
図8は、火入れ機100の変形例を示す拡大断面図、図9は、火入れ機100の他の変形例を示す拡大断面図である。図8及び図9に示すように、火入れ機100のトラフ2は、例えばW方向に茶葉が送られる溝2aが所定間隔をおいて2列平行に設置されたものであってもよい。トラフ3,4についても、溝3a,4aが同様に2列平行に設置されてもよい。2つの溝2aが平行に形成されたトラフ2は、例えば一つの溝2aを備えた金属板を繋ぎ合わせて形成したり、上記のような一枚板を折り曲げ加工して形成したりできる。これらの溝2aには、それぞれ裏面側にヒータ30が配設される。
また、火入れ機100のバーナ5は、トラフ2の各溝2a毎にそれぞれ対向配置されてもよい。これらバーナ5は、図8に示すように、2列のバーナ5が一つのステー14により連結され、一つのバーナ昇降機構8により同時に昇降可能に構成されても、図9に示すように、それぞれのバーナ5が別々のバーナ昇降機構8により独自に昇降可能に構成されてもよい。このように構成すれば、上述した作用効果と共に更に茶葉の火入れ処理能力をより向上させることが可能となる。
1 多段フレーム
2,3,4 トラフ
2a,3a,4a 溝
5 バーナ
5a ガスバーナ
5b セラミックプレート
6 茶葉送出機構
7 板ばね
8 バーナ昇降機構
9 ホッパ
30 ヒータ
100 火入れ機

Claims (6)

  1. 茶葉が搬送される溝を有するトラフと、
    前記トラフに茶葉を供給するフィーダと、
    前記トラフに対して茶葉を搬送する振動を付与する茶葉送出機構と、
    前記トラフの溝の底面に対してその上方に所定間隔を空けて対向配置された放熱板を有し、前記トラフの溝を流れる茶葉を加熱乾燥するバーナと、
    前記トラフの溝を流れる茶葉を前記溝の底面の裏面側から加熱乾燥するヒータとを備えた
    ことを特徴とする火入れ機。
  2. 前記ヒータは、前記トラフの溝の底面の裏面側に該トラフの長手方向に沿って進む矩形波状又は角丸矩形波状に配索された線状部材からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の火入れ機。
  3. 前記ヒータは、前記トラフの溝の底面の裏面に取り付けられた取付補助板に配設されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の火入れ機。
  4. 前記ヒータは、前記取付補助板に取付補助具を介したリベット固定及びネジ止め固定の少なくとも一つにより配設されている
    ことを特徴とする請求項3記載の火入れ機。
  5. 前記トラフは、前記裏面側に前記溝及び前記取付補助板を該裏面側から覆う保温材を備えた
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の火入れ機。
  6. 前記ヒータは、オン動作時に設定温度まで瞬時に到達するラピッド型の電熱ヒータである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の火入れ機。
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