JP2017143237A - 赤外線受光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】9μm以上10μm以下の波長帯に優れたSNRを持つ赤外線受光素子を実現する。【解決手段】赤外線受光素子は、半導体基板と、半導体基板上に形成された半導体積層部と、を備え、半導体積層部は、n型化合物半導体層と、InAsXSb1−X(0.11≦X≦0.27)を含む活性層と、InとGaとSbとを少なくとも含むワイドバンドギャップ層と、p型化合物半導体層と、がこの順に積層されてなる。活性層InAsXSb1−XのAs組成Xを制限することにより、吸収ピーク波長の長波長シフト及びキャリア濃度増加に伴う素子抵抗及び感度低下の抑制を両立させ、また、キャリア濃度の増加を回避し得る濃度の、例えばZn等のp型ドーパントを活性層にドーピングすることで、感度及び素子抵抗の低下を抑制することができ、SNRの劣化を回避することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は赤外線受光素子に関する。
一般的に赤外線受光素子には、赤外線エネルギーを吸収することによって発生する温度変化を利用する、焦電素子やサーモパイル等の熱型と、入射した光エネルギーで励起された電子によって生じる導電率の変化や起電力を利用する量子型とがある。
熱型の赤外線受光素子は室温での動作が可能であるが、波長依存性がなく低感度で応答性が遅いという欠点がある。一方、量子型の赤外線受光素子は冷却する必要があるが、波長依存性があり、高感度で応答速度も速いという特徴を有している。
赤外線受光素子の応用としては、人を検知することによって、照明やエアーコンディショナー、テレビ等の家電機器の自動オンオフを行う人感センサや、防犯用の監視センサ等が代表的な例である。また、量子型の赤外線受光素子においては、その波長依存性を制御することで、固有の吸収波長域を有したガスの濃度測定への応用が注目されている。上記の応用においては、特に9μm以上10μm以下の波長帯に優れた感度を有した赤外線受光素子が求められている。
9μm以上10μm以下の波長帯に感度を有する赤外線受光素子としては、例えば非特許文献1に示すような構造のものが知られている。
J. D. Kim et al., "8−13μm InAsSb heterojunction photodiode operating at near room temperature " Applied Physics Letters, 67(18), 2645 (1995).
しかしながら、非特許文献1に示すような構造であっても、室温においては十分なS/N比(以後、SNRともいう。)が得られないのが実情である。赤外線受光素子のSNRは、一般的に感度と動作電圧における微分抵抗の平方根との積に比例する。非特許文献1に示す構造では、光吸収層にInAs0.15Sb0.85が用いられているが、そのバンドギャップエネルギーは約0.13eVと小さく、室温では真性キャリア濃度が約8×10−16cm−3と高い。キャリア濃度の増大は拡散電流の増加を引き起こすが、特にPN接合ダイオードにおいては、拡散電流による漏れ電流が素子の微分抵抗に大きく影響する。
そのため、InAsSbのようにキャリア濃度の大きい材料をPN接合ダイオードとして用いる場合、十分な微分抵抗を得ることは難しい。また、キャリア濃度の増大により、オージエ再結合過程が促進され、光吸収により生成するキャリアの寿命が短くなるため、結果として感度も低下してしまう。
そこで、本発明は上記のような課題を鑑みてなされたものであり、9μm以上10μm以下の波長帯に優れたS/N比を持つ赤外線受光素子を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る赤外線受光素子は、半導体基板と、当該半導体基板上に形成された半導体積層部と、を備え、前記半導体積層部は、n型化合物半導体層と、InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)を含む活性層と、InとGaとSbとを少なくとも含むワイドバンドギャップ層と、p型化合物半導体層と、がこの順に積層されてなることを特徴としている。
本発明の一態様に係る赤外線受光素子によれば、9μm以上10μm以下の波長帯に、優れたS/N比を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子の一例を示す断面図である。 本発明の一実施形態における活性層のAs組成XとS/N比(SNR)との関係を示す特性図の一例である。 活性層であるInAsSb層のZn濃度とシートキャリア濃度との関係を示す特性図の一例である。 本発明の一実施形態におけるワイドバンドギャップ層のGa組成Yと微分抵抗との関係を示す特性図の一例である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて説明する。本実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、各部の材質、形状、構造、配置、寸法等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
[赤外線受光素子]
本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子は、半導体基板と、半導体基板上に形成された半導体積層部と、を備え、半導体積層部は、n型化合物半導体層と、InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)を含む活性層と、インジウムInとガリウムGaとアンチモンSbとを少なくとも含むワイドバンドギャップ層と、p型化合物半導体層と、がこの順に積層されてなる。
本発明者らは鋭意検討した結果、本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子によれば、9μm以上10μm以下の波長帯に優れたSNRを有した赤外線受光素子を実現することができることを見い出した。
なお、ここでは、半導体積層部は、n型化合物半導体層が前記半導体基板と向かい合うように半導体基板上に形成される場合について説明するが、p型化合物半導体層側が前記半導体基板と向かい合うように半導体基板上に形成される場合であっても適用することができる。
また、「半導体基板上に形成された半導体積層部」という表現における「上に」という文言は、半導体基板の上に半導体積層部が形成されていることを意味するが、半導体基板と半導体積層部(つまり、n型化合物半導体層又はp型化合物半導体層)との間に、例えばバッファ層等といった別の層がさらに存在する場合もこの表現に含まれる。また、「…この順に積層されてなる」という文言は、n型化合物半導体層と、InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)を含む活性層と、インジウムInとガリウムGaとアンチモンSbとを少なくとも含むワイドバンドギャップ層と、p型化合物半導体層と、がこの順に積層されていればよく、これら層間に他の層が形成される場合もこの表現に含まれる。
本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子の各化合物半導体層の成長法としては、例えばMOVPE法のようなエピタキシャル成長技術を利用して成膜することができるが、これに限定するものではない。例えば、ハイドライド気相成長法(HVPE法)や、分子線エピタキシー法(MBE法)等を用いて成膜してもよい。
本発明の赤外線受光素子は、半導体基板側から赤外線を入射させ半導体積層部の活性層で受光させてもよく、又は、半導体積層部側から赤外線を入射させ半導体積層部の活性層で受光させてもよい。
次に、本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子の各構成要件について説明する。以下に記載される赤外線受光素子の各構成要件の特徴は、本発明の技術思想を逸脱しない範囲でそれぞれ単独で、又は組み合わせて適用することができる。
[半導体基板]
本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子における半導体基板は、その上にn型化合物半導体層、InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)を含む活性層、InとGaとSbとを少なくとも含むワイドバンドギャップ層、及びp型化合物半導体層をこの順に積層可能なものであれば特に制限されない。一例としては、GaAs基板、Si基板、InP基板、InSb基板、GaSb基板等が挙げられるがこの限りではない。また、半導体基板には不純物が混入していても良い。
一つの半導体基板上に、独立した複数の素子を直列又は並列に接続可能にする観点からは、半導体基板は半絶縁性又はn型化合物半導体層と絶縁分離可能なものであることが好ましい。半導体基板の作製方法としては、昇華法やHVPE法等の気層成長法や液相成長法等の一般的な基板成長法を適用することができる。
半導体基板側から赤外線を入射させる場合には、半導体基板の材料としては、赤外線を透過するGaAs基板が特に好ましい。
[n型化合物半導体層]
本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子におけるn型化合物半導体層は、半導体基板上に形成することが可能であり、且つ、その上に活性層を形成することが可能なものであれば特に限定されない。InSbやInAsを用いることが好ましい。なお、「n型」とは、n型ドーパントが1×1016cm−3以上添加されていることを意味する。
(In、Sb及びAsを含むことの確認方法)
n型化合物半導体層が、インジウムIn、アンチモンSb及びヒ素Asを含むことの確認方法としては、蛍光X線元素分析法(XRF)、ラザフォード後方散乱分光(RBS)、二次イオン質量測定(SIMS)及びX線光電子分光(XPS)により確認することができる。
活性層のInAsSb層との格子整合度を高め、結晶性を向上させる観点からは、n型化合物半導体層がインジウムIn及びアンチモンSbを少なくとも含むことが好ましい。またn型化合物半導体層に含まれるInSb層と活性層に含まれるInAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)層との間に、InAsSb1−s(0<s≦X)層を設けることもさらに好ましい。
n型化合物半導体層にドーピングする場合のn型ドーパントとしては、シリコンSi、テルルTe、スズSn、硫黄S、セレンSe等が一例として挙げられる。バーシュタイン・モスシフトにより入射赤外線に対する透過性を高め、受光感度を向上させる観点から、n型ドーピングの量としては1×1018[cm−3]以上であることが好ましく、より好ましくは5×1018[cm−3]以上である。
(ドーパント及びドーピング濃度の確認方法)
n型化合物半導体層におけるドーパントの有無の確認方法としては、二次イオン質量測定(SIMS)を用いた不純物元素量の測定を行うことによって確認することができる。またドーピング濃度の測定も、SIMSを用いた不純物元素量の測定結果から求めることができる。
また活性層の結晶性を高め、受光感度を向上させる観点から、n型化合物半導体層の膜厚は臨界膜厚以上であることが好ましい。また、半導体基板上に素子を複数個直列接続した構造を作製する観点から、n型化合物半導体層の膜厚は0.5μm以上3μm以下であることが好ましい。
[活性層]
本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子における活性層は、InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)を含む。
(活性層のInAsSb1−XのAs組成xの測定方法)
活性層のInAsSb1−XのAs組成xは、X線回折(XRD:X−ray Diffaction)法による2θ−ωスキャン及び逆格子マッピング測定(RSM)を行うことにより測定することができる。
具体的には、半導体基板が所定の面方位に精度良く切断された基板、つまりジャスト基板の場合には、半導体基板と半導体基板上の化合物半導体層との散乱ベクトルの方向が一致するため、半導体基板表面の面指数に対応した2θ−ωスキャンにおけるピーク位置の関係から活性層のInAsSb1−Xの格子定数を求めることができる。
また半導体基板が所定の面方位からオフ角を付与して切断された基板、つまりオフ基板の場合には、オフ基板の表面からオフ角の分だけずらした角度からX線を入射させて2θ−ωスキャンを行うことで、そこから活性層のInAsSb1−Xの格子定数を求めることができる。
ここで活性層のInAsSb1−Xの格子定数からAs組成xを求める際には、Vegard則を用いて混晶組成比の決定を行う。Vegard則は具体的には次式(1)で表される。
AB=x・a+(1−x)・a ……(1)
なお、(1)式中の、aはInAsの格子定数、aはInSbの格子定数である。また、aABは前記のX線回折により求まる活性層のInAsSb1−Xの格子定数である。また、aやaの値としては、例えば、「III−V族化合物半導体混晶 コロナ社発行 発行日1988年10月25日」に記載された、InAsの格子定数a=6.058[Å]、InSbの格子定数a=6.4794[Å]等を使用することができる。
これにより、(1)式からAs組成xの値を求めることができる。
一方で、活性層のInAsSbが下地に対して完全に格子緩和していない場合、上記の手法では正確なAs組成を算出することができない。そこで、(10−5)面及び(202)面等の非対称面において、逆格子マッピングを行うことで、格子緩和率を算出することが有効である。求めた格子緩和率と(1)式で用いた格子定数をもとに、正確なAs組成を得ることができる。
なお、本発明の一実施形態においては、活性層がInAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)からなるものとしているが、本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子と同様の効果が得られる範囲において、例えば、アルミニウムAl、リンP、ガリウムGa等といった他の元素を少量(具体的には数%以下)加える等して活性層の組成に軽微な変更を加える場合についても本発明の技術的範囲に含まれることは当然である。またその他の層の組成についても同様である。
ここで、活性層のAs組成xを制御することで、InAsSb1−Xのバンドギャップエネルギーが変化し、赤外線受光素子の感度ピーク波長が決まる。一般的に、所望の波長域において高いSNRを実現するためには、感度ピーク波長が所望の波長域と一致するように組成比を調整する。この観点からすると、InAsSb1−XのAs組成xとバンドギャップエネルギーとの関係から、As組成xは0.30以上0.40以下が最適範囲と予想される。しかし、このような高As組成範囲においては、熱励起による真性キャリア濃度が約1×1017[cm−3]と高いため、拡散電流の増加により素子抵抗が低下する。また、真性キャリア濃度の増大によりオージエ再結合が促進され、光励起により生成したキャリアの寿命が低下し、感度も低下してしまう。
以上のことから、InAsSb1−XのAs組成xの最適範囲は、受光感度ピークのシフトによる寄与と、真性キャリア濃度の増加に伴う素子抵抗及び感度の低下による寄与とを全て考慮した上で議論しなければならない。すなわち、低組成領域では感度ピークの長波長側へのシフトが不十分であり、SNRは低くなる。一方で、高組成領域においても、真性キャリア濃度の増加に伴い素子抵抗及び感度が低下し、SNRは低下する。
上記の様々な要素を考慮した結果、本発明者らは、9μm以上10μm以下の波長帯におけるSNRを向上させる観点から、As組成xは0.11以上0.27以下であることが好ましく、また0.13以上0.23以下であることがさらに好ましいことを新たに見出した。
また、活性層にp型ドーピングすることにより、SNRをさらに向上させることができる。p型ドーパントとしては、ベリリウムBe、亜鉛Zn、カドミウムCd、炭素C、マグネシウムMg、ゲルマニウムGe、クロムCr等が挙げられる。InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)において、電子の移動度は正孔の移動度に比べて二桁程度大きい。すなわち、InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)の電気特性は電子による寄与が支配的である。したがって、p型ドーピングにより残留電子を補償することにより拡散電流を抑制することができ、結果として素子抵抗を増加させることができる。また、キャリア濃度を低減することで、オージエ再結合確率が抑制され、感度が増加する。以上のことから、キャリアの補償効果により残留電子濃度を低減させ、SNRを向上させる観点から、p型ドーパントの添加濃度は、3×1016cm−3以上1×1018cm−3以下であることが好ましく、より好ましくは6×1016cm−3以上6×1017cm−3以下である。
また、活性層での赤外線吸収を促進させ感度を高める観点から、活性層の膜厚は0.1μm以上4μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以上3μm以下である。
[ワイドバンドギャップ層]
本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子におけるワイドバンドギャップ層は、インジウムIn、ガリウムGa、及びアンチモンSbを少なくとも含むものである。また、拡散電流を抑制して素子抵抗を向上させる観点からは、ワイドバンドギャップ層はp型ドーピングされていることが好ましい。なお「p型」とは、p型ドーパントが1×1016cm−3以上添加されていることを意味する。
p型ドーパントとしては、ベリリウムBe、亜鉛Zn、カドミウムCd、炭素C、マグネシウムMg、ゲルマニウムGe、クロムCr等が挙げられる。p型ドーパントのドーピング量としては、7×1017[cm−3]以上であることが好ましく、より好ましくは1×1018[cm−3]以上である。
赤外線吸収により生成された電子正孔対を効率よく取り出し、受光感度を高めるため、ワイドバンドギャップ層のバンドギャップエネルギーは、InAsSb1−Xからなる活性層のバンドギャップエネルギーよりも大きいことが好ましい。ワイドバンドギャップ層の具体的な材料としては、InGaSbが一例として挙げられる。ワイドバンドギャップ層は、電子による暗電流や拡散電流に対する障壁になるため、暗電流や拡散電流を抑制し素子抵抗を高めることができる。
ワイドバンドギャップ層のバンドギャップエネルギーを大きくする手段としては、III族元素であるガリウムGaとインジウムInの比率を調整する方法が挙げられる。具体的にはワイドバンドギャップ層におけるGa組成を大きくすることで、バンドギャップエネルギーを大きくすることができる。ワイドバンドギャップ層にInGaSbを用いる場合、Ga組成は0.1以上0.3以下であることが好ましい。
ここで、活性層よりもバンドギャップエネルギーを大きくするためには、In1−YGaSbのGa組成Yを大きく設定すればよい。しかし、Ga組成Yが大きすぎる場合には、活性層との格子不整合によりワイドバンドギャップ層の結晶性が悪化し、結果として素子抵抗が低下することとなる。したがって、p型化合物半導体層としてInGaSb層を用いる場合には、Ga組成Yの範囲は、0.1以上0.3以下が好ましい範囲である。Ga組成Yが0.1よりも小さい場合には、活性層とのバンドギャップエネルギーの差が十分でないため、拡散電流が増加して素子抵抗が低下してしまう。またGa組成Yが0.3より大きい場合にも、活性層との格子不整合に起因した格子緩和により結晶欠陥が導入されるため、ワイドバンドギャップ層の結晶性が悪化し、結果として拡散電流が増加して素子抵抗が低下してしまう。
また、格子が緩和することで活性層との界面においてミスフィット転位等の格子欠陥が発生することを防ぎ、ワイドバンドギャップ層の結晶性を高めるため、ワイドバンドギャップ層の膜厚は臨界膜厚以下であることが好ましく、具体的には10nm以上30nm以下であることが好ましい。ワイドバンドギャップ層の膜厚が30nmより大きい場合には、臨界膜厚以上の膜厚となる可能性があり、ワイドバンドギャップ層の結晶性が悪化する可能性がある。またワイドバンドギャップ層の膜厚を10nmより小さくすることは、製造装置の制御性の観点から困難である。
[p型化合物半導体層]
本発明の一実施形態に係る赤外線受光素子におけるp型化合物半導体層は、ワイドバンドギャップ層上に形成することが可能なものであれば特に限定されない。p型化合物半導体層上にドーピングする場合、p型ドーパントとしては、ベリリウムBe、亜鉛Zn、カドミウムCd、炭素C、マグネシウムMg、ゲルマニウムGe、クロムCr等が挙げられる。
p型化合物半導体層上に電極を形成する場合、p型化合物半導体層はコンタクト層となる。p型化合物半導体層と電極との界面にポテンシャル障壁が存在する場合、赤外線吸収により生成されたキャリアの取り出し効率が悪化し、感度が低下する。したがって、電極とオーミックコンタクトを取り、コンタクト抵抗を下げる観点から、p型ドーパントのドーピング量としては、7×1017[cm−3]以上であることが好ましく、より好ましくは1×1018[cm−3]以上である。
以下、図面を参酌しながら本発明を実施するためのより具体的な形態を説明する。なお、各実施形態における構成要件については上述の説明が参酌される。
図1は、本発明に係る赤外線受光素子の実施形態を説明するための断面図である。本実施形態の赤外線受光素子100は、半導体基板10と、半導体基板上に形成された半導体積層部20と、を備え、半導体積層部は、n型化合物半導体層21と、InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)を含む活性層22と、InとGaとSbとを少なくとも含むワイドバンドギャップ層23と、p型化合物半導体層24と、がこの順に積層されてなるものである。またここでは図示していないが、半導体基板10上に形成された半導体積層部20は、頂部と底部とを有するメサ構造であってもよい。またさらに、メサ構造の全面に第1の保護層と、第1の保護層上に第2の保護層を備えていてもよい。また、メサ構造の頂部上の第1の保護層及び第2の保護層の一部と、メサ構造の底部上の一部とをそれぞれ開口して各々露出部を備えていてもよい。さらに、各露出部に第1の電極部及び第2の電極部を設けてもよい。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
以下、本発明の一実施形態における赤外線受光素子を、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する各実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
GaAs基板(半導体基板に相当)上に、n型ドーパントを1×1019[cm−3]ドーピングしたn型InSb層(n型化合物半導体層に相当)を1μm、ノンドープのInAs0.15Sb0.85層(活性層に相当)を2μm、p型ドーパントを3×1018[cm−3]ドーピングしたp型Ga0.25In0.75Sb層(ワイドバンドギャップ層に相当)を20nm、p型ドーパントを3×1018[cm−3]ドーピングしたp型InSb層(p型化合物半導体層に相当)を0.5μm積層させた赤外線受光素子のSNRを理論計算により求めた。
pn接合を有したフォトダイオードの動作特性は次式(2)〜(6)に示す5つの式、すなわち、電子及び正孔の電流密度の式と、電子及び正孔の連続の式と、ポアッソン方程式とを連立して自己無撞着に解くことで得られる。
Figure 2017143237
なお、(2)〜(6)式中の、Ψは静電ポテンシャル、Jeは電子電流密度、Jhは正孔電流密度、Ndはドナー濃度、Naはアクセプター濃度、De及びDhはそれぞれ電子及び正孔の拡散係数、n及びpはそれぞれ電子及び正孔の密度、μe及びμhはそれぞれ電子及び正孔の移動度、G及びRはキャリアの生成及び再結合の割合、ε及びεはそれぞれ、真空及び物質の誘電率、qは素電荷であり、xはダイオード中の位置である。実際の計算では、定常状態における動作特性を議論するため、式(4)及び式(5)の左辺を0としている。
[実施例2]
実施例1における赤外線受光素子において、活性層の組成のみをInAs0.20Sb0.80層に変えた赤外線受光素子について、SNRを理論計算により求めた。その他の条件については実施例1と同様のものを使用した。また使用した理論式は実施例1と同様である。
[実施例3]
実施例1における赤外線受光素子において、活性層の組成のみをInAs0.25Sb0.75層に変えた赤外線受光素子について、SNRを理論計算求めた。その他の条件については実施例1と同様のものを使用した。また使用した理論式は実施例1と同様である。
[比較例1]
実施例1における赤外線受光素子において、活性層としてのInAs0.15Sb0.85層に替えて、InSb層を備えた赤外線受光素子について、SNRを理論計算により求めた。その他の条件については実施例1と同様のものを使用した。また使用した理論式は実施例1と同様である。
[比較例2]
実施例1における赤外線受光素子において、活性層としてのInAs0.15Sb0.85層に替えて、InAs0.05Sb0.95層を備えた赤外線受光素子について、SNRを理論計算により求めた。その他の条件については実施例1と同様のものを使用した。また使用した理論式は実施例1と同様である。
[比較例3]
実施例1における赤外線受光素子において、活性層としてのInAs0.15Sb0.85層に替えて、InAs0.10Sb0.90層を備えた赤外線受光素子について、SNRを理論計算により求めた。その他の条件については実施例1と同様のものを使用した。また使用した理論式は実施例1と同様である。
[比較例4]
実施例1における赤外線受光素子において、活性層としてのInAs0.15Sb0.85層に替えて、InAs0.30Sb0.70層を備えた赤外線受光素子について、SNRを理論計算により求めた。その他の条件については実施例1と同様のものを使用した。また使用した理論式は実施例1と同様である。
実施例1〜3及び比較例1〜4の理論計算により求めたAs組成xと波長9.5μmにおけるSNRとの関係を表1及び図2に示す。
Figure 2017143237
表1及び図2からわかるように、As組成xが0.11未満では、吸収ピーク波長の長波長シフトが不十分であるため、良好なSNRが得られない。また、As組成xが0.27より大きい範囲においては、真性キャリア濃度の増加により、素子抵抗及び感度が低下するため、良好なSNRが得られない。
したがって、As組成xは0.11以上0.27以下、より好ましくは0.13以上0.23以下において、波長9.5μmの波長帯において良好なSNRを有した赤外線受光素子が実現可能であることが理解される。
[実施例4]
GaAs基板(半導体基板に相当)上にMOCVD法を用いてノンドープのInSb層を1μm、Znを6×1016[cm−3]ドーピングしたInAs0.18Sb0.82層(活性層に相当)を1μm積層させることで化合物半導体積層部を形成した。得られた化合物半導体積層部のシートキャリア濃度とシート抵抗を、van der pauw法によるHall測定を行うことで評価した。
[実施例5]
実施例4の化合物半導体積層部に含まれるInAs0.18Sb0.82層のドーピング濃度を9×1016[cm−3]としたこと以外は、実施例4と同様の方法で化合物半導体積層部を形成し、得られた化合物半導体積層部のシートキャリア濃度とシート抵抗を、van der pauw法によるHall測定を行うことで評価した。
[実施例6]
実施例4の化合物半導体積層部に含まれるInAs0.18Sb0.82層のドーピング濃度を1.6×1017[cm−3]としたこと以外は、実施例4と同様の方法で化合物半導体積層部を形成し、得られた化合物半導体積層部のシートキャリア濃度とシート抵抗を、van der pauw法によるHall測定を行うことで評価した。
[実施例7]
実施例4の化合物半導体積層部に含まれるInAs0.18Sb0.82層のドーピング濃度を3×1017[cm−3]としたこと以外は、実施例4と同様の方法で化合物半導体積層部を形成し、得られた化合物半導体積層部のシートキャリア濃度とシート抵抗を、van der pauw法によるHall測定を行うことで評価した。
[実施例8]
実施例4の化合物半導体積層部に含まれるInAs0.18Sb0.82層のドーピング濃度を6×1017[cm−3]としたこと以外は、実施例4と同様の方法で化合物半導体積層部を形成し、得られた化合物半導体積層部のシートキャリア濃度とシート抵抗を、van der pauw法によるHall測定を行うことで評価した。
[比較例5]
InAs0.18Sb0.82層のドーピング濃度を1.9×1016[cm−3]としたこと以外は、実施例4と同様の方法で化合物半導体積層部を形成し、得られた化合物半導体積層部のシートキャリア濃度とシート抵抗を、van der pauw法によるHall測定を行うことで評価した。
[比較例6]
InAs0.18Sb0.82層のドーピング濃度を1.5×1018[cm−3]としたこと以外は、実施例4と同様の方法で化合物半導体積層部を形成し、得られた化合物半導体積層部のシートキャリア濃度とシート抵抗を、van der pauw法によるHall測定を行うことで評価した。
[比較例7]
InAs0.18Sb0.82層のドーピング濃度を6×1018[cm−3]としたこと以外は、実施例4と同様の方法で化合物半導体積層部を形成し、得られた化合物半導体積層部のシートキャリア濃度とシート抵抗を、van der pauw法によるHall測定を行うことで評価した。
Figure 2017143237
実施例4〜8及び比較例5〜7の測定結果から得られた、InAs0.18Sb0.82層のZn濃度と化合物半導体積層部のシートキャリア濃度との関係を表2及び図3に示す。
実施例4〜8及び比較例5〜7全てにおいてキャリアタイプはn型を示すが、これはInSb層及びInAs0.18Sb0.82層において、電子の移動度が正孔の移動度に比べて十分大きいため、電気特性は電子による寄与が支配的であることに起因する。
InAs0.18Sb0.82層のZn濃度の増加に伴い、電子が補償されてシートキャリア濃度が低下する。また、シートキャリア濃度の低下に伴い、シート抵抗は増加する。Zn濃度が6×1017[cm−3]より大きくなると、再びシートキャリア濃度が増加する。これは、Zn添加により正孔が生成され、電子と正孔が共存する状態となるためである。シートキャリア濃度が増加すると、オージエ再結合の促進及び拡散電流の増加により感度と素子抵抗が低下するため、SNRが悪化することになる。
表2及び図3の結果から、InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)を活性層に用いた赤外線受光素子において、優れたSNRを実現するには、InAsSb1−XにドーピングするZn濃度は3×1016cm−3以上1×1018cm−3以下であることが好ましく、より好ましくは6×1016cm−3以上6×1017cm−3以下であることが理解される。
[実施例9]
GaAs基板(半導体基板に相当)上に、MOCVD法によりn型ドーパントを1×1019[cm−3]ドーピングしたn型InSb層(n型化合物半導体層に相当)を1μm、p型ドーパントを1×1017[cm−3]ドーピングしたInAs0.18Sb0.82層(活性層に相当)を2μm、p型ドーパントを3×1018[cm−3]ドーピングしたp型Ga0.10In0.90Sb層(ワイドバンドギャップ層に相当)を20nm、p型ドーパントを3×1018[cm−3]ドーピングしたp型InSb層(p型化合物半導体層に相当)を0.5μm積層させた赤外線受光素子を作製し、素子抵抗の評価を実施した。素子化の方法としては、まずn型InSb層とのコンタクトを取るための段差形成を行い、次に素子分離のためのメサエッチングを行った。その後、n層およびp層上へそれぞれ電極形成を行った。素子抵抗は、次式(7)を用いて評価を行った。
素子抵抗
=0.2[V]
/{(0.1[V]バイアスにおける電流値)−(−0.1[V]バイアスにおける電流値)}
……(7)
[実施例10]
実施例9の赤外線受光素子に含まれるp型Ga0.10In0.90Sb層(ワイドバンドギャップ層に相当)のGa組成Yを0.18としたこと以外は、実施例9と同様の方法で赤外線受光素子を作製し、素子特性の評価を実施した。
[実施例11]
実施例9の赤外線受光素子に含まれるp型Ga0.10In0.90Sb層(ワイドバンドギャップ層に相当)のGa組成Yを0.30としたこと以外は、実施例9と同様の方法で赤外線受光素子を作製し、素子特性の評価を実施した。
[比較例8]
実施例9の赤外線受光素子に含まれるp型Ga0.10In0.90Sb層(ワイドバンドギャップ層に相当)のGa組成Yを0としたこと以外は、実施例9と同様の方法で赤外線受光素子を作製し、素子特性の評価を実施した。
[比較例9]
実施例9の赤外線受光素子に含まれるp型Ga0.10In0.90Sb層(ワイドバンドギャップ層に相当)のGa組成Yを0.07としたこと以外は、実施例9と同様の方法で赤外線受光素子を作製し、素子特性の評価を実施した。
[比較例10]
実施例9の赤外線受光素子に含まれるp型Ga0.10In0.90Sb層(ワイドバンドギャップ層に相当)のGa組成Yを0.33としたこと以外は、実施例9と同様の方法で赤外線受光素子を作製し、素子特性の評価を実施した。
[比較例11]
実施例9の赤外線受光素子に含まれるp型Ga0.10In0.90Sb層(ワイドバンドギャップ層に相当)のGa組成Yを0.39としたこと以外は、実施例9と同様の方法で赤外線受光素子を作製し、素子特性の評価を実施した。
実施例9〜11及び比較例8〜11の測定結果から得られた、ワイドバンドギャップ層のGa組成Yと素子抵抗との関係を図4に示す。Ga組成Yが0.10より低い場合には、ワイドバンドギャップ層が形成するポテンシャル障壁が十分でないため、拡散電流が増加して素子抵抗は低下してしまう。またGa組成Yが0.30より大きい場合にも、活性層との格子不整合に起因する格子緩和により、ワイドバンドギャップ層へ結晶欠陥が導入されるため結晶性が悪化し、結果として拡散電流が増加して素子抵抗が低下してしまう。以上の結果から、優れた素子抵抗を実現するには、ワイドバンドギャップ層のGa組成Yは0.10以上0.30以下が好ましいことが理解される。
Figure 2017143237
本発明は、赤外領域の波長の光を受光する赤外線受光素子として好適である。赤外線受光素子は、例えば赤外線発光素子等と組み合わせた機器(ガスセンサ、人感センサ等)に好適である。
10 半導体基板
20 半導体積層部
21 n型化合物半導体層
22 活性層
23 ワイドバンドギャップ層
24 p型化合物半導体層
100 赤外線受光素子

Claims (10)

  1. 半導体基板と、
    当該半導体基板上に形成された半導体積層部と、を備え、
    前記半導体積層部は、
    n型化合物半導体層と、
    InAsSb1−X(0.11≦X≦0.27)を含む活性層と、
    InとGaとSbとを少なくとも含むワイドバンドギャップ層と、
    p型化合物半導体層と、がこの順に積層されてなる赤外線受光素子。
  2. 前記活性層のAs組成xが0.13以上0.23以下である請求項1に記載の赤外線受光素子。
  3. 前記活性層はp型ドーピングされており、p型ドーパント濃度が3×1016cm−3以上1×1018cm−3以下である請求項1または請求項2に記載の赤外線受光素子。
  4. 前記活性層はp型ドーピングされており、p型ドーパントの濃度が6×1016cm−3以上6×1017cm−3以下である請求項1から請求項3の何れか一項に記載の赤外線受光素子。
  5. 前記活性層にドーピングされたp型ドーパントがZnである請求項1から請求項4の何れか一項に記載の赤外線受光素子。
  6. 前記ワイドバンドギャップ層がIn1−YGaSb(0.1≦Y≦0.3)からなる請求項1から請求項5の何れか一項に記載の赤外線受光素子。
  7. 前記ワイドバンドギャップ層の膜厚が10nm以上30nm以下である請求項1から請求項6の何れか一項に記載の赤外線受光素子。
  8. 前記ワイドバンドギャップ層はp型ドーピングされており、p型ドーパントの濃度が7×1017cm−3以上である請求項1から請求項7の何れか一項に記載の赤外線受光素子。
  9. 前記n型化合物半導体層がInとSbとを少なくとも含む請求項1から請求項8の何れか一項に記載の赤外線受光素子。
  10. 前記p型化合物半導体層がInとSbとを少なくとも含む請求項1から請求項9の何れか一項に記載の赤外線受光素子。
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