JP2017140985A - 燃料電池車両 - Google Patents

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匡彦 西川
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Abstract

【課題】スタックケースに加わる過度な荷重による燃料電池スタックの損傷を抑制する。【解決手段】スタックケースは、スタック側ブラケット孔を有するスタック側ブラケット64bを有し、収容ボックスは、スタック側ブラケット孔の下方に位置するフレーム側ブラケット孔を有するフレーム側ブラケット68bを備える。スタックケースは、スタック側ブラケット孔及びフレーム側ブラケット孔の一方の側から挿入されたマウントボルト61を、他方の側からフレーム側ブラケット孔に嵌め込まれたマウントナット69に螺子止めすることによって、スタックフレームに固定される。フレーム側ブラケットは、燃料電池車両の前後方向の端部のうちの収容ボックスにより遠い遠位端部に向かう側に、収容ボックスにより近い近位端部から遠位端部へ向かうあらかじめ定めた大きさを超える荷重がスタックケースに直接的に加わった場合に破壊する脆弱部682を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、燃料電池スタックを搭載する燃料電池車両に関する。
燃料電池車両の構造として、特許文献1には、マウント機構を介して燃料電池スタックが搭載される構造が記載されている。このマウント機構は、燃料電池スタックの後側を車体フレームに対して固定する後側保持部と、車体フレームを構成する車体サブフレームに取り付けられ、燃料電池スタックの前側を保持するとともに、外部荷重が付与された際、形状を屈曲変形させ且つ燃料電池スタックの前側の保持機能を維持する前側保持部と、を設けている。マウント機構に車長方向の前側から外部荷重が付与された際、前側保持部が、車長方向に変形するとともに、燃料電池スタックの車長方向前側の保持機能を維持することにより、燃料電池車両に車長方向の前方側から外部荷重が付与された際、燃料電池スタックがマウント機構から離脱することを可及的に抑制する。
特開2014−101058号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、例えば、アンダーライド衝突のように、外部荷重がマウント機構に加わらずに、その上に搭載されている燃料電池スタックやその筐体(スタックケース)に直接加わるような状態が発生した場合、過度な外部荷重が燃料電池スタックに付与されて、燃料電池スタックが破損する可能性がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、車室の前側または後側の収容ボックスに燃料電池スタックを搭載する燃料電池車両が提供される。この燃料電池車両は、前記燃料電池スタックはスタックケースに収容されている。前記スタックケースは、スタック側ブラケット孔を有するスタック側ブラケットを有している。前記収容ボックスは、前記スタック側ブラケット孔の下方に位置するフレーム側ブラケット孔を有するフレーム側ブラケットを備えたスタックフレームを有している。前記スタックケースは、前記スタック側ブラケット孔及び前記フレーム側ブラケット孔の一方の側から挿入されたマウントボルトを、他方の側から前記フレーム側ブラケット孔に嵌め込まれたマウントナットに螺子止めすることにより、前記スタックフレームに固定されている。前記フレーム側ブラケットは、前記燃料電池車両の前後方向の端部のうちの前記収容ボックスにより遠い遠位端部に向かう側に、前記収容ボックスにより近い近位端部から前記遠位端部へ向かうあらかじめ定めた大きさを超える荷重が前記スタックケースに直接的に加わった場合に破壊する脆弱部を有している。
この形態の燃料電池車両によれば、収容ボックスに近い燃料電池車両の近位端部から遠位端部の方向に向けてあらかじめ定めた大きさを超える荷重がスタックケースに加わった場合(例えば、アンダーライド衝突の場合)にも、フレーム側ブラケット孔に嵌め込まれたマウントナットにより固定されたマウントボルトがフレーム側ブラケットの脆弱部を破壊することにより、スタックケースは固定されたスタックフレームから離脱し、スタックケースに収容された燃料電池スタックを遠位端部の方向に移動させることができる。これにより、近位端部から遠位端部の方向に向けて過度な荷重がスタックケースに加わることによって燃料電池スタックが損傷することを抑制することができる。一方、遠位端部から近位端部に向けて比較的小さな荷重がスタックケースに加わった場合は、スタックケースがスタックフレームから離脱しない状態を維持して、燃料電池スタックが収容ボックスのフレームから離脱しない状態を維持することができる。
本発明の第1実施形態としての燃料電池車両を示す説明図である。 フロントボックス内におけるスタックケースの搭載の状態を模式的に示す説明図である。 スタックケースのスタック側ブラケット及びスタックフレームのフレーム側ブラケットを模式的に示す説明図である。 スタックマウントを分解して示す斜視図である。 スタックケースに後側から前側に向かう荷重が加わる場合のスタックマウントの状態を示す説明図である。 スタックケースに前側から後側に向かう荷重が加わる場合のスタックマウントの状態を示す説明図である。 燃料電池車両の正面衝突におけるスタックケースの状態を示す説明図である。 燃料電池車両の後面衝突におけるスタックケースの状態を示す説明図である。 燃料電池車両のアンダーライド衝突におけるスタックケースの状態を示す説明図である。 変形例のフレーム側ブラケットを示す平面図である。 第2実施形態におけるスタックケースのスタック側ブラケットとスタックフレームのフレーム側ブラケットと中間ブラケットを模式的に示す平面図である。 第2実施形態においてスタックケースに加わる後方向荷重が破壊力よりも大きい場合のスタックマウントの状態を示す説明図である。 第3実施形態におけるスタックケースのスタック側ブラケットとスタックフレームのフレーム側ブラケットと中間ブラケットを模式的に示す平面図である。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態としての燃料電池車両を示す説明図である。燃料電池車両10は、四隅に車輪FR,FL,RR,RLを備えた自動車である。図中における「前後左右」の矢印は、燃料電池車両10を基準にして定めた向きである。以下、前側、後側、右側、左側と呼ぶときは、「前後左右」の矢印に示す方向を意味する。燃料電池車両10は、中央の車室11と、車室11の前側のフロントボックス12と後側のリアボックス13とを有している。フロントボックス12には、スタックケース30に収容された燃料電池スタック20やコントローラケース40に収容されたFCコントローラの他、不図示の電圧変換装置や流体給排用ユニット等が搭載されている。コントローラケース40はスタックケース30の上部に取り付けられている。なお、燃料電池スタック20が搭載されたフロントボックス12は「収容ボックス」に相当する。また、燃料電池車両10の前端部10Fと後端部10Rのうち、フロントボックス12により近い前端部10Fが「近位端部」に相当し、後端部10Rが「遠位端部」に相当する。
燃料電池スタック20は、例えば、固体高分子型の燃料電池の単セル21が複数枚、積層された積層体である。各単セル21は、燃料電池車両10が搭載する燃料ガスタンク(不図示)から供給される燃料ガス(例えば、水素ガス)と、エアポンプ(不図示)から酸化剤ガスとして供給される空気とを用いて発電する。
燃料電池スタック20は、コントローラケース40に収容されたFCコントローラによって発電が制御される。燃料電池スタック20が発電した電力は、電圧変換装置(不図示)を介して、燃料電池車両10が備える駆動用モータ(不図示)に出力される。駆動用モータによって、例えば前側の車輪FR,FLが回転駆動される。
図2は、フロントボックス12内におけるスタックケース30の搭載の状態を模式的に示す説明図である。図2(A)はスタックケース30を上側から見た平面図であり、図2(B)はその側面図である。
スタックケース30は、燃料電池スタック20の複数の単セル21の積層方向が燃料電池車両10の前後方向(車長方向)と略一致するように縦置きとなっている。なお、スタックケース30及びコントローラケース40は、剛性を確保するため、金属(例えば、ステンレス鋼やアルミニウム)や強化樹脂材料(例えば、CFRP)によって形成されている。
図2(B)に示すように、スタックケース30は、スタックフレーム15上に固定される。燃料電池車両10はボデー(図示省略)と車体フレーム14とが締結・保持された構造を有しており、スタックフレーム15は、フロントボックス12(図1)内の車体フレーム14に固定される。スタックフレーム15と車体フレーム14との間の固定は、複数(本例では4つ)のフレームマウント50a〜50dによってなされている。また、スタックケース30とスタックフレーム15との間の固定は、複数(本例では4つ)のスタックマウント60a〜60dによってなされている。
フレームマウント50a〜50dは、スタックフレーム15の孔部51を通してマウントボルト54を挿入し、車体フレーム14のリブ52の雌ネジ付孔部53にマウントボルト54を螺子止めすることで、スタックフレーム15を車体フレーム14に固定する。なお、スタックフレーム15を車体フレーム14のリブに溶接等によって固定することにより、フレームマウントを省略することも可能である。
スタックマウント60a〜60dは、スタックケース30のスタック側ブラケット64a〜64dと、スタックフレーム15のフレーム側ブラケット68a〜68dとを、それぞれ、マウントボルト61とマウントナット69によって締結することにより、スタックケース30をスタックフレーム15に固定する。但し、スタックマウント60a〜60dは、後述するように、スタックケース30をスタックフレーム15から離脱可能に固定する。
図3は、スタックケース30のスタック側ブラケット64a〜64d及びスタックフレーム15のフレーム側ブラケット68a〜68dを模式的に示す説明図である。図3(A)はスタックケース30の平面図であり、図3(B)はスタックフレーム15の平面図である。スタックケース30には、図3(A)に示すように、スタックケース30の左側の前側部及び後側部に、スタックケース30の下端から左方向に突出するスタック側ブラケット64a,64bが設けられており、スタックケース30の右側に、左側と同様に、スタック側ブラケット64c,64dが設けられている。スタック側ブラケット64a〜64dには、マウントボルト61が挿入されるスタック側ブラケット孔641が形成されている。そして、スタックフレーム15には、図3(B)に示すように、スタック側ブラケット64a〜64dに対応する複数のフレーム側ブラケット68a〜68dが設けられている。フレーム側ブラケット68a〜68dも、同様に、マウントボルト61が挿入されるフレーム側ブラケット孔681が形成されている。但し、フレーム側ブラケット68a〜68dのフレーム側ブラケット孔681の後側部682は、前側部683の幅Dfに比べて狭くなった幅Dbの狭幅部となっている。なお、この後側部682は「脆弱部」に相当する。
図4は、スタックマウント60b(図2(B))を分解して示す斜視図である。スタックマウント60bは、スタック側ブラケット64bの上側の台座部643の上に配置される絶縁性のゴム部材63と、ゴム部材63を上側から保持するための保持部材としてのリテーナ62と、を備えている。また、スタックマウント60bは、スタック側ブラケット64bの下側の台座部644の下に配置される絶縁性のゴム部材65と、ゴム部材65を下側から保持するための保持部材としてのリテーナ66と、を備えている。上側のゴム部材63のゴム孔631とスタック側ブラケット64bのスタック側ブラケット孔641と下側のゴム部材65のゴム孔651にはスリーブ67が挿入される。マウントボルト61は、上側のリテーナ62のリテーナ孔621から、スリーブ67のスリーブ孔671及び下側のリテーナ孔661を通って、フレーム側ブラケット68bのフレーム側ブラケット孔681に挿入される。また、マウントボルト61の先端がマウントナット69に螺子止めされることにより、スタック側ブラケット64bがフレーム側ブラケット68bに締結される。マウントナット69は、スタックフレーム15のスタックケース30が搭載される側の面とは反対側の面で、フレーム側ブラケット孔681に嵌め込まれてフレーム側ブラケット孔681に密着する嵌め込み部691を有するカシメナットである。なお、スタック側ブラケット64bを挟むゴム部材63,65によって、スタックケース30の絶縁性の確保及び振動の抑制が可能である。また、図示及び説明は省略するが、他のスタックマウント60a,60c,60dもスタックマウント60bと同様である。
図5は、スタックケース30に後側から前側に向かう荷重が加わる場合のスタックマウント60bの状態を示す説明図である。図5は、図4のスタックマウント60bのB−B断面を、スタック側ブラケット64bとフレーム側ブラケット68bとが締結・固定された状態で示している。スタックケース30に後側から前側(前方向)に向かう前方向荷重LFが加わる場合、この前方向荷重LFはスタックケース30を前方向に移動させようとする向きに働き、マウントボルト61が嵌め込み部691を介してスタック側ブラケット64bの前側部683を押す押圧力を発生させる。しかしながら、フレーム側ブラケット68bの前側部683の幅は十分に広いので、フレーム側ブラケット68bは破壊されずに、スタック側ブラケット64bとの締結・固定状態が維持される。なお、以下では、スタック側ブラケット64bとフレーム側ブラケット68bとが締結・固定された状態を「スタックマウント60bが締結・固定された状態」とも呼ぶ。他のスタックマウント60a,60c,60dにおいても同様である。従って、この場合、スタックマウント60a〜60dが締結・固定された状態に維持されるので、スタックケース30はスタックフレーム15から離脱せずに固定された状態となる。
図6は、スタックケース30に前側から後側に向かう荷重が加わる場合のスタックマウント60bの状態を示す説明図である。図6は、図5と同様の断面で示されている。図6(A)は、スタックケース30に前側から後側(後方向)に向かう後方向荷重LBが加わるが、その後方向荷重LBが破壊力DFより小さい場合を示している。破壊力DFは、マウントボルト61がマウントナット69の嵌め込み部691を介してフレーム側ブラケット68bの後側部682(脆弱部)を押圧することで、後側部682が破壊する押圧力である。この破壊力DFは、後側部682の幅を狭くすることで小さくすることができ、幅を広くすることで大きくすることができる。後方向荷重LBが破壊力DFよりも小さい場合には、スタックマウント60bの締結・固定の状態が維持される。他のスタックマウント60a,60c,60dにおいても同様である。従って、この場合、スタックマウント60a〜60dが締結・固定された状態に維持されるので、スタックケース30はスタックフレーム15から離脱せずに固定された状態となる。
図6(B)は、スタックケース30に加わる後方向荷重LBが破壊力DFよりも大きい場合を示している。後方向荷重LBが破壊力DFよりも大きい場合には、マウントボルト61がフレーム側ブラケット68bの後側部682を破壊し、マウントボルト61及びマウントナット69による締結荷重によって発生する締結力(「軸力」とも呼ぶ)が、スタック側ブラケット64b及びフレーム側ブラケット68bに働かなくなる。この結果、スタックマウント60bのフレーム側ブラケット68bを除く部分が、破壊された後側部682を介して後方向に離脱する。他のスタックマウント60a,60c,60dにおいても同様である。これにより、スタック側ブラケット64a〜64dを有するスタックケース30が、スタックフレーム15から離脱する。
以上説明したように、第1実施形態においては、上記のスタックマウント60a〜60dによってスタックケース30がスタックフレーム15に離脱可能に固定されることにより、以下で説明する効果を得ることができる。
図7は、燃料電池車両10の正面衝突におけるスタックケース30の状態を示す説明図である。なお、図7は、燃料電池車両10の前端部10Fがバリアに正面衝突(以下、「正突」とも呼ぶ)する場合を例に示している。正突の場合、スタックケース30に加わる荷重は前方向に向かう前方向慣性荷重ILFとなるので、図5において説明した前方向荷重LFの場合と等価な状態となる。従って、この場合には、スタックケース30に収容された燃料電池スタック20は、スタックマウント60a〜60dによってスタックフレーム15から離脱せずに、車体に固定された状態を維持することができる。
図8は、燃料電池車両10の後面衝突におけるスタックケース30の状態を示す説明図である。なお、図8は、燃料電池車両10の後端部10Rがバリアに後面衝突(以下、「後突」とも呼ぶ)する場合を例に示している。後突の場合、スタックケース30に加わる荷重は後方に向かう後方向慣性荷重ILBとなる。但し、スタックケース30が搭載されたフロントボックス12は、後突が発生した後端部10Rに対してリアボックス13および車室11よりも前側にあるので、スタックケース30に加わる後方向慣性荷重ILBは、後端部10R、リアボックス13、及び、車室11において吸収されて小さくなり、図6(A)の場合と等価な状態となる。従って、後突の場合にも、正突の場合と同様に、スタックケース30に収容された燃料電池スタック20は、スタックマウント60a〜60dによってスタックフレーム15から離脱せずに、車体に固定された状態を維持することができる。
図9は、燃料電池車両10のアンダーライド衝突におけるスタックケース30の状態を示す説明図である。なお、図9は、燃料電池車両10が前方のトラックに衝突して荷台の下に潜り込み、インターロックした状態の場合のアンダーライド衝突を例に示している。この場合、スタックケース30に加わる荷重は、衝突した荷台から燃料電池車両10の方向(後方向)に向かい、スタックケース30に直接的に加わる後方向直接荷重BLBとなる。この後方向直接荷重BLBは、後突の場合の後方向慣性荷重ILB(図8)に比べて非常に大きいので、仮にスタックケース30をそのまま固定した状態に維持しておくと、スタックケース30や燃料電池スタック20を損傷させ、破損させる場合がある。これに対して、第1実施形態では、フレーム側ブラケット68a〜68dの後側部682を脆弱部とすることにより、アンダーラインド衝突によって大きな後方向直接荷重BLBが発生した場合に、マウントボルト61がマウントナット69の嵌め込み部691を介して後側部682を破壊することによって(図6(B))、スタックケース30をスタックフレーム15から離脱させることができ、燃料電池スタック20の損傷や破損を抑制することができる。このときの離脱荷重(破壊力)は、スタックケース30の破損荷重よりも小さな値に設定することが好ましい。
図10は、変形例のフレーム側ブラケット68bp,68bqを示す平面図である。上記の実施形態のフレーム側ブラケット68a〜68d(図3)は、後側部682の全体を、前側部683の幅Dfよりも狭い幅Dbの狭幅部として、後側部682の全体を脆弱部としている場合を例に示したが、これらの変形例に例示するような構成によって脆弱部を設けるようにしてもよい。図10(A)のフレーム側ブラケット68bpは、前側部683の幅Dfと同じ幅の後側部682pのフレーム側ブラケット孔681の後側部分に、V字型の調整溝684pによって前側部683よりも狭い幅Dbpの脆弱部685pを設けた例を示している。図10(B)のフレーム側ブラケット68bqは、前側部683の幅Dfと同じ幅の後側部682qのフレーム側ブラケット孔681の後側部分に、U字型の調整溝684qによって前側部683よりも狭い幅Dbqの脆弱部685qを設けた例を示している。これら変形例のように、調整溝によって脆弱部を設けた場合、調整溝の底部に、マウントボルトの押圧力によって発生する応力を集中させることができ、調整溝がない場合に比べて破壊力を低下させて、離脱する荷重を小さい方向に調整することが可能となる。他のフレーム側ブラケット68a,68c,68dも同様である。なお、調整溝の形状はV字やU字に限定されるものではなく、幅の狭い脆弱部を形成するとともに、調整溝の底部に応力を集中させることができる形状であればよい。また、上記の脆弱部の変形は、以下の実施形態においても同様に適用される。
B.第2実施形態:
図11は、第2実施形態におけるスタックケース30のスタック側ブラケット64a〜64dとスタックフレーム15のフレーム側ブラケット68a〜68dと中間ブラケット70a〜70dを模式的に示す平面図である。図11(A)はスタックケース30の平面図(図3(A))であり、図11(B)は中間ブラケット70a〜70dの平面図であり、図11(C)はスタックフレーム15の平面図(図3(B))である。なお、第2実施形態は、スタックケース30をスタックフレーム15に離脱可能に固定するスタックマウントのうち、中間ブラケット70a〜70dを介してスタックケース30のスタック側ブラケット64a〜64dとスタックフレーム15のフレーム側ブラケット68a〜68dとが締結・固定される構成以外は、第1実施形態と同様である。
中間ブラケット70a〜70dは、それぞれ、スタック側ブラケット64a〜64dと締結される第1のブラケット部分71と、フレーム側ブラケット68a〜68dと締結される第2のブラケット部分72と、を備えている。第1のブラケット部分71は、第1のマウントボルト61(図4)が挿入される第1の中間ブラケット孔711と、スタック側ブラケット64a〜64dとの間に配置されるゴム部材65(図4)を保持する保持部712(図4の保持部材としてのリテーナ66に対応する)と、を有している。第2のブラケット部分72は、フレーム側ブラケット68a〜68dと締結・固定するための第2のマウントボルトが挿入される第2の中間ブラケット孔721を有している。
スタック側ブラケット64a〜64dと中間ブラケット70a〜70dの第1のブラケット部分71とは、第1実施形態のスタック側ブラケット64a〜64dとフレーム側ブラケット68a〜68dと同様に、第1のマウントボルト61と第1のマウントナット69によって締結・固定される(図4)。但し、第1のマウントナット69は、カシメナットでなくても良い。
また、中間ブラケット70a〜70dの第2のブラケット部分72とフレーム側ブラケット68a〜68dとは、第2のマウントボルト74と第2のマウントナット75によって離脱可能に締結・固定される(後述の図12)。第2のマウントナット75は、第2のブラケット部分72と接するフレーム側ブラケットの面とは反対側の面で、フレーム側ブラケット孔681に嵌め込まれてフレーム側ブラケット孔681に密着する嵌め込み部751を有するカシメナットである。
図12は、第2実施形態において、スタックケース30に加わる後方向荷重LBが破壊力DFよりも大きい場合のスタックマウント60Ybの状態を示す説明図である。図12は、図6(B)と同様の断面で示されている。スタックケース30に加わる後方向荷重LBが破壊力DFよりも大きい場合には、第2のマウントボルト74がフレーム側ブラケット68bの後側部682(脆弱部)を破壊し、第2のマウントボルト74及び第2のマウントナット75による締結力が中間ブラケット70bの第2のブラケット部分72及びフレーム側ブラケット68bに働かなくなる。この結果、スタックマウント60Ybのフレーム側ブラケット68bを除く部分が、破壊された後側部682を介して後方向に離脱する。他のスタックマウントにおいても同様である。これにより、図9で示したアンダーライド衝突の場合にも、スタックケース30をスタックフレーム15から離脱させることができ、燃料電池スタック20の損傷や破損を抑制することができる。
なお、第2実施形態では、スタック側ブラケット64a〜64dが中間ブラケット70a〜70dの第1のブラケット部分71に対して離脱不可な状態で締結・固定されており、中間ブラケット70a〜70dの第2のブラケット部分72がフレーム側ブラケット68a〜68dに対して離脱可能な状態で締結・固定されている。従って、第2実施形態においては、中間ブラケット70a〜70dの第2のブラケット部分72が実質的な「スタック側ブラケット」に相当する。
C.第3実施形態:
図13は、第3実施形態におけるスタックケース30のスタック側ブラケット64a〜64dとスタックフレーム15のフレーム側ブラケット68Za〜68Zdと中間ブラケット70Za〜70Zdを模式的に示す平面図であり、第2実施形態の図11に相当する図である。第3実施形態は、フレーム側ブラケット68Za〜68Zdの後側部682Zが前側部683と同等以上の幅を有している点、中間ブラケット70Za〜70Zdの第1のブラケット部分71Zの第1の中間ブラケット孔711の後側部713が、第2実施形態の中間ブラケット70a〜70dに比べて幅を狭くした脆弱部となっているとともに、保持部712に換えて保持部材としてのリテーナ66(図4)が用いられる点以外の構成は、第2実施形態と同様である。なお、この構成の場合における離脱の荷重を決定する破壊力は、中間ブラケット70Za〜70Zdの第1のブラケット部分71Zの後側部713を破壊するのに要する押圧力である。
第3実施形態においても、図示は省略するが、スタックケース30に加わる後方向荷重が破壊力よりも大きい場合には、フレーム側ブラケット68Za〜68Zd及び中間ブラケット70Za〜70Zdを除くスタックマウントの部分が、中間ブラケット70Za〜70Zdの破壊された後側部713を介して後方向に離脱する。これにより、第1,第2実施形態と同様に、スタックケース30をスタックフレーム15Zから離脱させることができ、燃料電池スタック20の損傷や破損を抑制することができる。
なお、第3実施形態では、中間ブラケット70Za〜70Zdの第2のブラケット部分72がフレーム側ブラケット68Za〜68Zdに対して離脱不可な状態で締結・固定されており、スタック側ブラケット64a〜64dが中間ブラケット70Za〜70Zdの第1のブラケット部分71Zに対して離脱可能な状態で締結・固定されている。従って、第3実施形態においては、中間ブラケット70Za〜70Zdの第1のブラケット部分71Zが実質的な「フレーム側ブラケット」に相当する。
D.変形例:
(1)変形例1
上記第1実施形態では、スタック側ブラケット64a〜64dを挟持するゴム部材63,65と、ゴム部材63,65を保持するための保持部材としてのリテーナ62,66と、を含む構成としたが、上側のゴム部材63及びリテーナ62と下側のゴム部材65及びリテーナ66とのいずれか一方あるいは両方を省略した構成としてもよい。また、第2実施形態では、スタック側ブラケット64a〜64dを挟持するゴム部材63,65と、ゴム部材を保持するための保持部材としてのリテーナ62及び保持部712と、を含む構成としたが、上側のゴム部材63及びリテーナ62と下側のゴム部材65及び保持部712のいずれか一方あるいは両方を省略した構成としてもよい。
(2)変形例2
上記実施形態では、スタックマウントを4つとしたが、4つに限定されるものではなく、例えば、2つ、3つ、5つ等の他の数としてもよい。
(3)変形例3
上記実施形態では、収容ボックスとしてのフロントボックス12にスタックケース30が搭載される構成としたが、この代わりとしてリアボックス13にスタックケースが搭載される構成としてもよい。この場合、第1,第2実施形態(図3,図11)で説明したフレーム側ブラケットに設けられる脆弱部は後側ではなく前側となる。また、第3実施形態(図13)で説明した中間ブラケットの第1のブラケット部分に設けられる脆弱部は、スタック側ブラケットと締結される第1のブラケット部分が前側で、フレーム側ブラケットと締結される第2のブラケット部分が後側となるように配置されたうえで、後側ではなく前側となる。すなわち、ブラケットに設けられる脆弱部は、燃料電池車両の前後方向の端部のうちの収容ボックスにより遠い遠位端部に向かう側に設けられる。
(4)変形例4
上記実施形態では、単セルの積層方向が燃料電池車両の前後方向(車長方向)を向くように燃料電池スタックがスタックケースに収容された場合を例に説明したが、単セルの積層方向が燃料電池車両の左右方向(車幅方向)を向くように燃料電池スタックがスタックケースに収容された構成としてもよい。
(5)変形例5
上記実施形態では、燃料電池に固体高分子型燃料電池を用いたが、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物形燃料電池等、種々の燃料電池としてもよい。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、前述した実施形態および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10…燃料電池車両
10F…前端部
10R…後端部
11…車室
12…フロントボックス
13…リアボックス
14…車体フレーム
15,15Z…スタックフレーム
20…燃料電池スタック
21…単セル
30…スタックケース
40…コントローラケース
50a〜50d…フレームマウント
51…孔部
52…リブ
53…雌ネジ付孔部
54…マウントボルト
60a〜60d…スタックマウント
60Yb…スタックマウント
61…マウントボルト(第1のマウントボルト)
62…リテーナ
63…ゴム部材
64a〜64d…スタック側ブラケット
65…ゴム部材
66…リテーナ
67…スリーブ
68a〜68d…フレーム側ブラケット
68bp,68bq…フレーム側ブラケット
68Za〜68Zd…フレーム側ブラケット
69…マウントナット(第1のマウントナット)
70a〜70d…中間ブラケット
70Za〜70Zd…中間ブラケット
71,71Z…第1のブラケット部分
72…第2のブラケット部分
74…第2のマウントボルト
75…第2のマウントナット
621…リテーナ孔
631…ゴム孔
641…スタック側ブラケット孔
643…台座部
644…台座部
651…ゴム孔
661…リテーナ孔
671…スリーブ孔
681…フレーム側ブラケット孔
682…後側部(脆弱部)
682p,682q…後側部
682Z…後側部
683…前側部
684p,684q…調整溝
685p,685q…脆弱部
691…嵌め込み部
711…第1の中間ブラケット孔
712…保持部
713…後側部(脆弱部)
721…第2の中間ブラケット孔
751…嵌め込み部
FR,FL,RR,RL…車輪
DF…破壊力
BLB…後方向直接荷重
ILB…後方向慣性荷重
ILF…前方向慣性荷重
LB…後方向荷重
LF…前方向荷重

Claims (1)

  1. 車室の前側または後側の収容ボックスに燃料電池スタックを搭載する燃料電池車両であって、
    前記燃料電池スタックはスタックケースに収容されており、
    前記スタックケースは、スタック側ブラケット孔を有するスタック側ブラケットを有しており、
    前記収容ボックスは、前記スタック側ブラケット孔の下方に位置するフレーム側ブラケット孔を有するフレーム側ブラケットを備えたスタックフレームを有しており、
    前記スタックケースは、前記スタック側ブラケット孔及び前記フレーム側ブラケット孔の一方の側から挿入されたマウントボルトを、他方の側から前記フレーム側ブラケット孔に嵌め込まれたマウントナットに螺子止めすることにより、前記スタックフレームに固定されており、
    前記フレーム側ブラケットは、前記燃料電池車両の前後方向の端部のうちの前記収容ボックスにより遠い遠位端部に向かう側に、前記収容ボックスにより近い近位端部から前記遠位端部へ向かうあらかじめ定めた大きさを超える荷重が前記スタックケースに直接的に加わった場合に破壊する脆弱部を有している、燃料電池車両。
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CN109578407A (zh) * 2017-09-26 2019-04-05 伊利诺斯工具制品有限公司 用于将构件紧固在支座构件上的紧固系统
JP2019168079A (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 トヨタ自動車株式会社 フレーム

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