JP2017140856A - 後爪、その後爪を備えたフレームおよび自転車 - Google Patents

後爪、その後爪を備えたフレームおよび自転車 Download PDF

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Abstract

【課題】持ち運びや収納に際して自転車をコンパクトにするための後爪およびその後爪を備えた自転車用フレームを提供する。
【解決手段】後爪10a、10bは、取り付け部12、自転車のチェーンステー14に固定されるチェーンステー用固定部16、およびバックホーク18に固定されるバックホーク用固定部20を備える。チェーンステー用固定部16の上方かつバックホーク用固定部20より下方に爪溝22の開口28を備える。そのため、後爪10a、10bから車輪が取り外されたとき、チェーンステー14、バックホーク18および立てパイプに囲まれるリアトライアングルに車輪の一部を配置することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輪が脱着できる後爪、その後爪を備えたフレームおよび自転車に関するものである。
従来、特許文献1をはじめとして種々の折りたたみ自転車が開発され、販売されている。通常の折りたたみ自転車は、折りたたむための機構をフレームなどに設けている。フレームなどが折りたたまれると自転車がコンパクトになる。折りたたんだ状態の自転車を袋に収納することができ、袋に収納した自転車を電車や自動車のトランクに載せることができる。
しかし、実際はフレームなどを折りたたむだけでは思ったよりもコンパクトにならない。コンパクトにするために車輪を取り外して袋に収納しても、チェーンステーなどの横に車輪を配置すると袋の横幅が広くなり、コンパクトにならない。
特開2013−82433号公報
本発明の目的は、持ち運びや収納に際して自転車をコンパクトにするための後爪、その後爪を備えたフレームおよび自転車を提供することにある。
本発明の後爪は、チェーンステー用固定部、バックホーク用固定部、チェーンステー用固定部とバックホーク用固定部の間で開口し、自転車の車軸が入る爪溝を有する。チェーンステー用固定部とバックホーク用固定部の間から取り付け部に車軸が入れられる。
爪溝は、チェーンステー用固定部の上方に入口が有り、湾曲しながら上方を向いている。
本発明のフレームは、上記後爪を備える。フレームは、バックホークなどに自転車の車輪の車軸を保持する車輪保持手段を備える。
本発明の自転車は、上記フレームを備える。
本発明によると、チェーンステー用固定部とバックホーク用固定部の間から爪溝に車軸が入れられる。後爪の爪溝から車軸を取り外したとき、チェーンステーとバックホークの間に車軸が配置される。チェーンステーとバックホークの間の空間を後輪の収納スペースとして有効利用できる。車輪をフレームの横に配置せず、コンパクトに収納することができる。
本発明のディレーラー側の後爪を示す図である。 本発明のディレーラーの無い側の後爪を示す図である。 後爪に車輪の車軸が嵌っている図である。 後爪から車輪を外したときの車輪、チェーンステーおよびバックホークの位置関係を示す図である。 後爪から車輪を外したときの車輪とチェーンステーの位置関係を示す図である。 車輪保持手段を示す図である。 車輪保持手段に車輪の車軸を引っ掛けた図である。 板に溝を形成した車輪保持手段を示す図である。 爪溝が自転車の後方かつ下方に向かいながら湾曲している図である。
本発明の後爪、フレームおよび自転車について図面を用いて説明する。自転車は、後輪にカセットスプロケットが備えられており、ディレーラー(変速機)によってチェーンが嵌め合わされるスプロケットを変更できる自転車とする。また、説明中の車輪は、特に説明しない限り自転車の後輪である。
図1および図2に示す後爪10a、10bは、取り付け部12、自転車のチェーンステー14に固定されるチェーンステー用固定部16、およびバックホーク18に固定されるバックホーク用固定部20を備える。チェーンステー14とバックホーク18はそれぞれ2本あり、図1はディレーラーのある側(チェーンのある側)の後爪10a、図2はディレーラーの無い側の後爪10bである。
後爪10a、10bは板状の鉄、アルミニウム、クロムモリブデン鋼または炭素鋼などである。後爪10a、10bの厚みは5mm程度であり、自転車の種類などによって変更しても良い。
取り付け部12は爪溝22を備え、爪溝22の中の空間を車輪の車軸24が通る。玉押しナット(図示省略)と固定ナット(図示省略)を車軸24に通し、それらで取り付け部12を挟むことで、車輪26が取り付け部12に取り付けられる(図3)。車軸24はクイックレリーズハブの軸であっても良く、固定ナットはクイックレリーズでも良い。なお、車輪26が取り付けられ、ディレーラーやブレーキキャリパーなどの邪魔にならなければ、取り付け部12の形状は限定されない。
チェーンステー用固定部16の上方かつバックホーク用固定部20より下方に爪溝22の開口28が形成されている。開口28は車軸24を爪溝22に出し入れするための部分である。後爪10a、10bから車輪26が取り外されたとき、図4と図5に示すように、チェーンステー14、バックホーク18および立てパイプ30に囲まれる空間(リアトライアングル)31に車輪26の一部を配置することができる。車輪26を後爪10a、10bに取り付けるときは、チェーンステー14とバックホーク18の間から車軸24を爪溝22に入れる。
後爪10a、10bから車輪26を外してもチェーンステー14の横に車輪26を配置することにならないので、車輪26をコンパクトに収納することができる。取り外した車輪26をそのままリアトライアングル31に配置するため、図3に示すように、車輪26と立てパイプ30の間に空間が大きい小径車などに最適である。なお、車輪26を外し、チェーンステー14の横に車輪26を配置しても、車輪26をコンパクトに収納することはできず、リアトライアングル31の中に車輪26を収納することが好ましい。
爪溝22に湾曲部32が設けられている。爪溝22の中の空間は開口28から自転車の後方かつ上方に向きながら湾曲している。爪溝22において車軸24の配置される箇所は、爪溝22の最奥34である。自転車に乗車するとバックホーク18から後爪10a、10b、さらに爪溝22の最奥34から車軸24に体重がかかる。爪溝22が上方に向きながら湾曲しているため、乗車中に爪溝22から車軸24が外れない。
爪溝22は開口28から最奥34に行くにしたがって徐々に狭くなるようになっても良い。開口28が広くなることで車軸24を爪溝22に入れやすくなる。
チェーンステー用固定部16はチェーンステー14に溶接やネジ止めなどで固定される部分である。チェーンステー用固定部16は、爪溝22の開口28の下方からチェーンステー14に向けて配置されている。チェーンステー用固定部16の先端に突起38が有り、チェーンステー14に対するチェーンステー用固定部16の位置決めができる。
バックホーク用固定部20はバックホーク18に溶接やネジ止めなどで固定される部分である。バックホーク用固定部20は、取り付け部12の斜め上方からバックホーク18に向けて配置されている。バックホーク用固定部20の先端に突起40が有り、バックホーク18に対するバックホーク用固定部20の位置決めができる。
チェーンステー用固定部16とバックホーク用固定部20がそれぞれチェーンステー14とバックホーク18に固定されることで、後爪10a、10bが自転車のフレームの一部になる。図3〜5に示すように、フレーム42は後爪10a、10b、チェーンステー14、バックホーク18、立てパイプ30、上パイプ44、下パイプ46、ハンガラグ48および前ホーク(図示省略)などが含まれる。本願の後爪10a、10b以外は周知のチェーンステー14などを使用しても良い。
また、本願における自転車50は上記フレーム42を使用している。自転車50は、フレーム42以外に車輪26、操舵装置(ハンドル)、座席装置(サドル)などの周知の部品を備える。
図1の後爪10aはチェーンステー用固定部16の付近にディレーラーの取り付け部52を備える。ディレーラーの取り付け部52はネジ取り付け用の穴54を備え、ディレーラーがネジ止めされる。また、ネジ取り付け用の穴54の付近にある突起56は、ディレーラーの位置がずれないように、ディレーラーに引っかけられる。
図2の後爪10bは、図1の後爪10aと比較してディレーラーの取り付け部52が省略されている。
以上のように、後爪10a、10bから車輪26を外すと、チェーンステー14、バックホーク18および立てパイプ30で囲まれたリアトライアングル31に車輪26の一部が入る。従来のように、車輪26をフレーム42の横に配置することにならず、車輪26を独立して収納する必要はない。自転車50をコンパクトに収納することができる。
以上、本発明にかかる一実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。たとえば図6と図7のように、バックホーク18に車輪26の車軸24を引っ掛ける車輪保持手段70を備えても良い。車輪保持手段70はフック72と支持部74を備える。
車輪保持手段70はバックホーク18からチェーンステー14に向けて取り付けられている。また、フック72は線状になっており、湾曲しながらその先端が水平よりも上方を向いている。支持部74は線状になっており、その一端にフック72が固定されており、他端はバックホーク18に固定されている。支持部74は2本に限定されず、1本でもよい。車輪保持手段70をできるだけ小型にし、フレーム76の重量を重くしないことが好ましい。
後爪10a、10bから車輪26を外すとチェーンステー14、バックホーク18および立てパイプ30で囲まれた空間に車輪26の一部が入る。バックホーク18からチェーンステー14に向けて車輪保持手段70があるため、フック72に車軸24を引っ掛けることができる。
車輪26を後爪10a、10bから外してもフレーム76と車輪26を一体的にすることができ、袋への出し入れがしやすくなる。また、車軸24に取り付けられたカセットスプロケットにチェーンをはめたまま車軸24をフック72に引っ掛けることもできる。チェーンを取り外す手間が無くなる。
車輪保持手段70に車輪26を引っ掛けるだけでなく、車輪保持手段70の外側から固定ナットなどで締めつけて車輪26をフック72に固定しても良い。車輪26がフック72から外れにくくて安定し、持ち運びしやすくなる。また、固定ナットなどを紛失しにくくなる。
図8のように、板82および板82に形成された溝84からなる車軸保持手段80をバックホークに設けても良い。クイックレリーズハブの軸を溝84に通し、クイックレリーズハブを板82に取り付ける。板82を取り付け部12と同じ厚みにしておくことで、クイックレリーズハブを後爪10a、10bと同じように取り付けることができる。なお、クイックレリーズハブでなくても、通常の車輪26の車軸24を溝に通して固定ナットなどで取り付けても良い。
車軸保持手段70、80は、バックホーク18に設ける以外に、チェーンステー14や立てパイプ30に設けても良い。車軸保持手段70は、車軸24を引っ掛けたり取り付けられたりできれば、形状は限定されない。
車軸保持手段70、80によって車輪26を保持する以外に、バンドによって車輪26をバックホーク18などに保持させても良い。また、車輪26を把持する機構をバックホーク18などに設けても良い。
ディレーラーの代わりにテンショナーを図1のディレーラー取り付け部52などに取り付けても良い。この場合、車輪26はカセットスプロケットを備えず、1枚のスプロケットであっても良い。ディレーラーまたはテンショナーは車輪26を取り外す方向にチェーンをたるませることができ、車輪26を取り外しやすくなっている。なお、テンショナーをチェーンステーに取り付けても良い。
また、ディレーラーおよびテンショナーを備えない自転車であれば、図1のディレーラーの取り付け部52を省略しても良い。
図9の後爪10cのように、爪溝22の中の空間は自転車の後方かつ下方を向きながら湾曲しても良い。上記の実施形態と同様に、チェーンステー用固定部16とバックホーク用固定部20の間に爪溝22の開口28が配置されており、リアトライアングル31に車輪26を配置することができる。なお、チェーンステー用固定部16は取り付け部12の側方に配置される。
また、爪溝22は水平方向を向いていても良い。上記の実施形態と同様に、チェーンステー用固定部16とバックホーク用固定部20の間に爪溝22の開口28が配置される。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
10a、10b、10c:後爪
12:取り付け部
14:チェーンステー
16:チェーンステー用固定部
18:バックホーク
20:バックホーク用固定部
22:爪溝
24:車軸
26:車輪
28:開口
30:立てパイプ
31:リアトライアングル
32:湾曲部
34:最奥
38、40:突起
42、76:フレーム
44:上パイプ
46:下パイプ
48:ハンガラグ
50:自転車
52:ディレーラー取り付け部
54:ネジ取り付け用の穴
56:突起
70、80:車輪保持手段
72:フック
74:支持部
82:板
84:溝

Claims (5)

  1. 自転車のチェーンステーに固定されるチェーンステー用固定部と、
    前記チェーンステー用固定部よりも上側に設けられ、自転車のバックホークに固定されるバックホーク用固定部と、
    前記チェーンステー用固定部とバックホーク用固定部の間で開口し、車輪の車軸またはクイックレリーズハブの軸が入る爪溝と、
    を備えた後爪。
  2. 前記爪溝は、湾曲しながら上方を向いている請求項1の後爪。
  3. 請求項1または2に記載の後爪を備えたフレーム。
  4. 前記自転車の車輪の車軸またはクイックレリーズハブの軸が引っ掛けられ、または取り付けられる車輪保持手段を備えた請求項3のフレーム。
  5. 請求項3または4に記載のフレームを備えた自転車。
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