JP2017139276A - 半導体装置 - Google Patents

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【課題】同一の製造方法で広範囲のチャネル長を実現可能な半導体装置を提供すること。【解決手段】半導体装置は、下地絶縁体と、下地絶縁体上に配置され、第1側壁を有する第1絶縁層と、下地絶縁体上に配置され、第2側壁を有する第2絶縁層と、下地絶縁体上、第1側壁上、及び第2側壁上に配置された酸化物半導体層と、酸化物半導体層に対向して配置されたゲート電極と、酸化物半導体層とゲート電極との間に配置されたゲート絶縁層と、第1絶縁層の上方に配置され、酸化物半導体層に接続された第1電極と、第2絶縁層の上方に配置され、酸化物半導体層に接続された第2電極と、を有する。【選択図】図16

Description

本発明は、半導体装置に関し、開示される一実施形態は半導体装置の構造及びレイアウト形状に関する。
近年、表示装置やパーソナルコンピュータなどの駆動回路には微細なスイッチング素子としてトランジスタ、ダイオードなどの半導体装置が用いられている。例えば、表示装置において、半導体装置は、各画素の階調に応じた電圧又は電流を供給するための選択トランジスタだけでなく、電圧又は電流を供給する画素を選択するための駆動回路にも使用されている。半導体装置はその用途に応じて要求される特性が異なる。例えば、選択トランジスタとして使用される半導体装置は、オフ電流が低いことや半導体装置間の特性ばらつきが小さいことが要求される。また、駆動回路として使用される半導体装置は、高いオン電流が要求される。
上記のような表示装置において、従来からアモルファスシリコンや低温ポリシリコン、単結晶シリコンをチャネルに用いた半導体装置が開発されている。アモルファスシリコンをチャネルに用いた半導体装置は、より単純な構造かつ400℃以下の低温プロセスで形成することができるため、例えば第8世代(2160×2460mm)と呼ばれる大型のガラス基板を用いて形成することができる。しかし、アモルファスシリコンをチャネルに用いた半導体装置は移動度が低く、駆動回路に使用することはできない。
また、低温ポリシリコンや単結晶シリコンをチャネルに用いた半導体装置は、アモルファスシリコンをチャネルに用いた半導体装置に比べて移動度が高いため、選択トランジスタだけでなく駆動回路の半導体装置にも使用することができる。しかし、低温ポリシリコンや単結晶シリコンをチャネルに用いた半導体装置は構造及びプロセスが複雑である。また、500℃以上の高温プロセスで半導体装置を形成する必要があるため、上記のような大型のガラス基板を用いて半導体装置を形成することができない。また、アモルファスシリコンや低温ポリシリコン、単結晶シリコンをチャネルに用いた半導体装置はいずれもオフ電流が高く、これらの半導体装置を選択トランジスタに用いた場合、印加した電圧を長時間保持することが難しかった。
そこで、最近では、アモルファスシリコンや低温ポリシリコンや単結晶シリコンに替わり、酸化物半導体をチャネルに用いた半導体装置の開発が進められている。酸化物半導体をチャネルに用いた半導体装置は、アモルファスシリコンをチャネルに用いた半導体装置と同様に単純な構造かつ低温プロセスで半導体装置を形成することができ、アモルファスシリコンをチャネルに用いた半導体装置よりも高い移動度を有することが知られている。また、酸化物半導体をチャネルに用いた半導体装置は、オフ電流が非常に低いことが知られている。
特開2010−062229号公報
しかしながら、酸化物半導体をチャネルに用いた半導体装置は低温ポリシリコンや単結晶シリコンをチャネルに用いた半導体装置に比べると移動度が低い。したがって、より高いオン電流を得るためには、半導体装置のL長(チャネル長)を短くする必要がある。特許文献1に示す半導体装置において、半導体装置のチャネル長を短くするためにはソース・ドレイン間の距離を短くする必要がある。
ここで、ソース・ドレイン間の距離はフォトリソグラフィ及びエッチングの工程によって決定されが、フォトリソグラフィによってパターニングする場合、露光機のマスクパターンサイズによって微細化が制限される。特に、ガラス基板上にフォトリソグラフィによってパターニングする場合、マスクパターンの最小サイズは2μm程度であり、半導体装置の短チャネル化はこのマスクパターンサイズに制限される。また、半導体装置のチャネル長がフォトリソグラフィによって決定されるため、半導体装置のチャネル長はフォトリソグラフィの工程における基板面内ばらつきの影響を受けてしまう。
上記の問題を解消するために、ソース・ドレイン間の距離をフォトリソグラフィによるパターニング以外の方法で短チャネルの半導体装置を形成する方法があるが、半導体装置の駆動回路において、オン電流が低く抑制されたトランジスタが要求される場合がある。したがって、上記のように、フォトリソグラフィによるパターニング以外の方法で短チャネルの半導体装置を形成する製造方法において、オン電流が低く抑制されたトランジスタを形成することが要求される。
本発明は、上記実情に鑑み、同一の製造方法で広範囲のチャネル長を実現可能な半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態による半導体装置は、下地絶縁体(下地絶縁層110)と、下地絶縁体上に配置され、第1側壁(側壁231)を有する第1絶縁層(絶縁層230)と、下地絶縁体上に配置され、第2側壁(側壁232)を有する第2絶縁層(絶縁層234)と、下地絶縁体上、第1側壁上、及び第2側壁上に配置された酸化物半導体層(酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244)と、酸化物半導体層に対向して配置されたゲート電極(ゲート電極260、ゲート電極262、及びゲート電極264)と、酸化物半導体層とゲート電極との間に配置されたゲート絶縁層(ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、及びゲート絶縁層254)と、第1絶縁層の上方に配置され、酸化物半導体層に接続された第1電極(上部電極280a)と、第2絶縁層の上方に配置され、酸化物半導体層に接続された第2電極(上部電極280b)と、を有する。
本発明の一実施形態による半導体装置は、下地絶縁体(下地絶縁層110)と、下地絶縁体上に配置され、第1側壁(側壁231)及び第2側壁(側壁232)を有する絶縁層(絶縁層230及び絶縁層234)と、下地絶縁体と絶縁層との間に配置され、一部が第1側壁の端部から突出した第1導電層(導電層221)と、下地絶縁体と絶縁層との間に配置され、一部が第2側壁の端部から突出した第2導電層(導電層223)と、第1導電層と第2導電層との間において、下地絶縁体上に配置され、第1導電層及び第2導電層の各々に接続された第1酸化物半導体層(酸化物半導体層240)と、第1酸化物半導体層に対向して配置された第1ゲート電極(ゲート電極260)と、第1酸化物半導体層と第1ゲート電極との間に配置された第1ゲート絶縁層(ゲート絶縁層250)と、第1側壁上に配置され、一方が第1導電層に接続された第2酸化物半導体層(酸化物半導体層242)と、第2酸化物半導体層に対向して配置された第2ゲート電極(ゲート電極262)と、第2酸化物半導体層と第2ゲート電極との間に配置された第2ゲート絶縁層(ゲート絶縁層252)と、第2側壁上に配置され、一方が第2導電層に接続された第3酸化物半導体層(酸化物半導体層244)と、第3酸化物半導体層に対向して配置された第3ゲート電極(ゲート電極264)と、第3酸化物半導体層と第3ゲート電極との間に配置された第3ゲート絶縁層(ゲート絶縁層254)と、第2酸化物半導体層の他方に接続された第1電極(上部電極280a)と、第3酸化物半導体層の他方に接続された第2電極(上部電極280b)と、を有する。
本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、下部電極を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、下部電極を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、絶縁層及び補助電極を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、絶縁層及び補助電極を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、酸化物半導体層を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、酸化物半導体層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、層間膜及びゲート絶縁層に開口部を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、層間膜及びゲート絶縁層に開口部を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、下部電極を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、下部電極を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、絶縁層及び補助電極を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、絶縁層及び補助電極を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、酸化物半導体層を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、酸化物半導体層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、層間膜及びゲート絶縁層に開口部を形成する工程を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、層間膜及びゲート絶縁層に開口部を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
また、以下に示す実施形態の説明において、「第1の部材と第2の部材とを接続する」とは、少なくとも第1の部材と第2の部材とを電気的に接続することを意味する。つまり、第1の部材と第2の部材とが物理的に接続されていてもよく、第1の部材と第2の部材との間に他の部材が設けられていてもよい。
〈実施形態1〉
図1を用いて、本発明の実施形態1に係る半導体装置10の概要について説明する。実施形態1の半導体装置10として、表示装置における画素回路や駆動回路に用いられる半導体装置について説明する。なお、以下に説明する半導体装置は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device:LCD)、表示部に有機発光ダイオード(Organic Light−Emitting Diode:OLED)や量子ドット等の自発光素子を利用した自発光表示装置、又は電子ペーパー等の反射型表示装置などの表示装置に用いることができる。
ただし、本発明に係る半導体装置は表示装置に用いられるものに限定されず、例えば、マイクロプロセッサ(Micro−Processing Unit:MPU)などの集積回路(Integrated Circuit:IC)に用いることができる。また、実施形態1の半導体装置10は、チャネルとして酸化物半導体を用いた構造を例示するが、この構造に限定されず、チャネルとしてシリコンなどの半導体やGa−As等の化合物半導体、ペンタセン又はテトラシアノキノジメタン(TCNQ)等の有機半導体を用いることもできる。ここで、実施形態1では半導体装置としてトランジスタを例示するが、これは本発明に係る半導体装置をトランジスタに限定するものではない。
[半導体装置10の構造]
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。図1及び図2に示すように、半導体装置10は、基板105と、基板105上に配置された下地絶縁層110と、下地絶縁層110上に配置された第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200を有する。
第1トランジスタ100は、下部電極120と、下部電極120上に配置され、側壁131を有する絶縁層130と、絶縁層130の上方に配置された補助電極190と、補助電極190上及び側壁131に配置され、下方に配置された下部電極120に接続された酸化物半導体層140と、を有する。ここで、補助電極190は絶縁層130の上方において、絶縁層130と酸化物半導体層140との間に配置されているということもできる。
また、第1トランジスタ100は、酸化物半導体層140に対向して配置されたゲート電極160と、酸化物半導体層140とゲート電極160との間に配置されたゲート絶縁層150と、を有する。さらに、第1トランジスタ100は、ゲート電極160上に形成された層間膜170と、層間膜170に設けられた開口部171(開口部171a、171b、171cを特に区別しない場合は単に開口部171という)において、下部電極120、酸化物半導体層140、及びゲート電極160のそれぞれに接続された上部電極180(上部電極180a、180b、180cを特に区別しない場合は単に上部電極180という)と、を有する。ここで、上部電極180bは絶縁層130の上方で酸化物半導体層140に接続されている。
第2トランジスタ200は、下部電極220、下部電極222、酸化物半導体層240、ゲート絶縁層250、及びゲート電極260を有する。下部電極220及び下部電極222は下部電極120と同一層に形成されており、下部電極222は下部電極220から離隔して配置されている。ここで、下部電極220と下部電極222とは平面視において離隔して配置されているということもできる。また、換言すると、下部電極220と下部電極222とは異なるパターンで形成されているということもできる。
酸化物半導体層240は下部電極220と下部電極222との間に配置され、下部電極220及び下部電極222の側方及び上方と接触している。また、酸化物半導体層240は、下部電極220と下部電極222との間において下地絶縁層110と接している。
ゲート電極260は酸化物半導体層240に対向して配置されている。ゲート絶縁層250は酸化物半導体層240とゲート電極260との間に配置されている。
また、第2トランジスタ200は、ゲート電極260上に形成された層間膜270と、層間膜270に設けられた開口部271(開口部271a、271bを特に区別しない場合は単に開口部271という)において、下部電極220及び下部電極222のそれぞれに接続された上部電極280(上部電極280a、280bを特に区別しない場合は単に上部電極280という)と、を有する。
ここで、酸化物半導体層240は酸化物半導体層140と同一層で形成されている。また、ゲート絶縁層250はゲート絶縁層150と同一層で形成されている。また、ゲート電極260はゲート電極160と同一層で形成されている。ただし、上記の構造に限定されず、酸化物半導体層240は、少なくとも一部が酸化物半導体層140と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート絶縁層250は、少なくとも一部がゲート絶縁層150と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート電極260は、ゲート電極160とは異なる材質で形成されていてもよい。
例えば、酸化物半導体層240は、酸化物半導体層140の同一層に対してさらに他の酸化物半導体層を積層することで形成されてもよい。つまり、酸化物半導体層240の積層数を酸化物半導体層140の積層数よりも多くしてもよい。逆に、酸化物半導体層240の積層数を酸化物半導体層140の積層数よりも少なくしてもよい。また、ゲート絶縁層250は、ゲート絶縁層150の同一層に対してさらに他の絶縁層を積層することで形成されてもよい。つまり、ゲート絶縁層250の積層数をゲート絶縁層150の積層数よりも多くしてもよい。逆に、ゲート絶縁層250の積層数をゲート絶縁層150の積層数よりも少なくしてもよい。
ここで、酸化物半導体層140は、酸化物半導体層140の一方が領域132において下部電極120に接続され、酸化物半導体層140の他方が領域192において補助電極190に接続されている。下部電極120は上部電極180aに接続され、補助電極190は上部電極180bに接続されている。また、上部電極180bは補助電極190とは反対側で酸化物半導体層140に接続されている。ここで、上部電極180aにソース電圧を印加し、上部電極180bにドレイン電圧を印加する場合、領域132をソース領域、領域192をドレイン領域ということもできる。
つまり、第1トランジスタ100において、下部電極120と補助電極190との間の側壁131に配置された酸化物半導体層140の長さが第1トランジスタ100のチャネル長である。また、第2トランジスタ200において、下部電極220と下部電極222との間に配置された酸化物半導体層240の長さが第2トランジスタ200のチャネル長である。
第1トランジスタ100のチャネル長は絶縁層130の膜厚及び側壁131の傾斜角度によって調整することができる。絶縁層130の膜厚はナノメートルオーダーで制御可能であるため、第1トランジスタ100のチャネル長をナノメートルオーダーで制御することができる。つまり、第1トランジスタ100は短チャネル長のトランジスタに好適である。一方、第2トランジスタ200のチャネル長は下部電極220と下部電極222との間隔によって調整することができる。
下部電極220と下部電極222との間隔はフォトリソグラフィによって制御されるため、第2トランジスタ200のチャネル長をマイクロメートルオーダーで制御することができる。つまり、第2トランジスタ200は長チャネル長のトランジスタに好適である。半導体装置10において、第2トランジスタ200のチャネル長は第1トランジスタ100のチャネル長よりも長い。
ここで、側壁131は傾斜面が上方を向くテーパ形状であってもよい。当該形状を順テーパ形状ということもできる。この場合、酸化物半導体層140は側壁131上に配置されているということもできる。また、側壁131上においてゲート絶縁層150は酸化物半導体層140上に配置されているということもできる。また、側壁131上においてゲート電極160はゲート絶縁層150上に配置されているということもできる。
図2では、補助電極190は絶縁層130の上面を覆うように配置されているが、補助電極190は絶縁層130の上面全てに形成されている必要なく、少なくとも絶縁層130の上面の一部に形成されていればよい。また、補助電極190は、絶縁層130の上面だけではなく、側壁131の一部に形成されていてもよい。
[半導体装置10の各部材の材質]
図1及び図2に示す半導体装置10に含まれる各部材(各層)の材料について詳細に説明する。
基板105としては、ガラス基板を使用することができる。また、ガラス基板の他にも、石英基板、サファイア基板、樹脂基板などの透光性を有する絶縁基板を使用することができる。また、表示装置ではない集積回路の場合は、シリコン基板、炭化シリコン基板、化合物半導体基板などの半導体基板、ステンレス基板などの導電性基板など、透光性を有さない基板を使用することができる。ここで、例えば、基板105として石英基板を用いた場合、下地絶縁層110を省略することもできる。その場合、基板105として用いた石英基板が下地絶縁体となる。
下地絶縁層110としては、基板105からの不純物が酸化物半導体層140に拡散することを抑制することができる材料を使用することができる。例えば、下地絶縁層110として、窒化シリコン(SiNx)、窒化酸化シリコン(SiNxy)、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiOxy)、窒化アルミニウム(AlNx)、窒化酸化アルミニウム(AlNxy)、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化窒化アルミニウム(AlOxy)などを使用することができる(x、yは任意)。また、これらの膜を積層した構造を使用してもよい。
ここで、SiOxy及びAlOxyとは、酸素(O)よりも少ない量の窒素(N)を含有するシリコン化合物及びアルミニウム化合物である。また、SiNxy及びAlNxyとは、窒素よりも少ない量の酸素を含有するシリコン化合物及びアルミニウム化合物である。
上記に例示した下地絶縁層110は、物理蒸着法(Physical Vapor Deposition:PVD法)で形成してもよく、化学蒸着法(Chemical Vapor Deposition:CVD法)で形成してもよい。PVD法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法などを用いることができる。また、CVD法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、触媒CVD法(Cat(Catalytic)−CVD法又はホットワイヤCVD法)などを用いることができる。また、ナノメートルオーダー(1μm未満の範囲)で膜厚を制御することができれば、上記に例示した蒸着法以外の方法を用いることができる。
下部電極120、下部電極220、及び下部電極222は、一般的な金属材料又は導電性半導体材料を使用することができる。例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、ビスマス(Bi)などを使用することができる。また、これらの材料の合金を使用してもよい。また、これらの材料の窒化物を使用してもよい。また、ITO(酸化インジウム・スズ)、IGO(酸化インジウム・ガリウム)、IZO(酸化インジウム・亜鉛)、GZO(ガリウムがドーパントとして添加された酸化亜鉛)等の導電性酸化物半導体を使用してもよい。また、これらの膜を積層した構造を使用してもよい。
ここで、下部電極120、下部電極220、及び下部電極222として使用する材料は、酸化物半導体をチャネルに用いた半導体装置の製造工程における熱処理工程に対する耐熱性を有し、酸化物半導体との接触抵抗が低い材料を使用することが好ましい。ここで、酸化物半導体層140又は酸化物半導体層240と良好な電気的接触を得るために、仕事関数が酸化物半導体層140又は酸化物半導体層240より小さい金属材料を用いることができる。
絶縁層130は、下地絶縁層110と同様に、SiOx、SiNx、SiOxy、SiNxy、AlOx、AlNx、AlOxy、AlNxyなどの無機絶縁材料や、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、シロキサン樹脂などの有機絶縁材料を用いることができる。無機絶縁材料は、下地絶縁層110と同様の方法で形成することができる。有機絶縁材料は、上記の有機材料が溶解された溶媒を塗布し、熱処理によって溶媒を除去することで得ることができる。溶媒の塗布方法としては、スピンコート法、ディップ法などを用いることができる。絶縁層130と下地絶縁層110とは同じ材料を用いてもよく、異なる材料を用いてもよい。
また、図2では、絶縁層130の側壁131の断面形状が直線状の順テーパ形状である構造を例示したが、この構造に限定されず、側壁131の形状が上方に対して凸形状の順テーパ形状であってもよく、逆に上方に対して凹形状の順テーパ形状であってもよい。また、側壁131は傾斜面が上方を向いた順テーパ形状以外にも、垂直形状であってもよく、傾斜面が下方を向いた逆テーパ形状であってもよい。
また、図2では、絶縁層130が単層である構造を例示したが、この構造に限定されず、複数の異なる層が積層された構造であってもよい。この場合、異なる層によって側壁131のテーパ角及び形状が異なっていてもよい。また、絶縁層130として、異なる物性の層(例えば、SiNx及びSiOx)を積層させることで、側壁131の場所によって物性が異なる酸化物半導体層140が形成されるようにしてもよい。つまり、第1トランジスタ100は、特性が異なる酸化物半導体層140が直列に接続されたチャネルを有していてもよい。
酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240は、半導体の特性を有する酸化金属を用いることができる。例えば、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、及び酸素(O)を含む酸化物半導体を用いることができる。特に、In:Ga:Zn:O=1:1:1:4の組成比を有する酸化物半導体を用いることができる。ただし、本発明に使用されIn、Ga、Zn、及びOを含む酸化物半導体は上記の組成に限定されるものではなく、上記とは異なる組成の酸化物半導体を用いることもできる。例えば、移動度を向上させるためにInの比率を大きくしてもよい。また、バンドギャップを大きくし、光照射による影響を小さくするためにGaの比率を大きくしてもよい。
また、In、Ga、Zn、及びOを含む酸化物半導体に他の元素が添加されていてもよく、例えばAl、Snなどの金属元素が添加されていてもよい。また、上記の酸化物半導体以外にも酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化スズ(SnO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化バナジウム(VO2)、酸化インジウム(In23)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)などを用いることができる。なお、酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240はアモルファスであってもよく、結晶性であってもよい。また、酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240はアモルファスと結晶の混相であってもよい。
ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250は、下地絶縁層110及び絶縁層130のいずれかと同様に、SiOx、SiNx、SiOxy、SiNxy、AlOx、AlNx、AlOxy、AlNxyなどの無機絶縁材料を用いることができる。また、無機絶縁材料は下地絶縁層110及び絶縁層130のいずれかと同様の方法で形成することができる。また、ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250はこれらの絶縁層を積層した構造を使用することができる。ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250は、下地絶縁層110及び絶縁層130と同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
ゲート電極160及びゲート電極260は、下部電極120、下部電極220、及び下部電極222のいずれかと同様の材料を用いることができる。ゲート電極160及びゲート電極260は下部電極120、下部電極220、及び下部電極222と同じ材料を用いてもよく、異なる材料を用いてもよい。ゲート電極160及びゲート電極260として使用する材料は、酸化物半導体をチャネルに用いた半導体装置の製造工程における熱処理工程に対する耐熱性を有し、ゲート電極が0Vのときにトランジスタがオフするエンハンスメント型となる仕事関数を有する材料を用いることが好ましい。
層間膜170及び層間膜270は、下地絶縁層110、絶縁層130、ゲート絶縁層150、及びゲート絶縁層250のいずれかと同様に、SiOx、SiNx、SiOxy、SiNxy、AlOx、AlNx、AlOxy、AlNxyなどの無機絶縁材料を用いることができる。また、層間膜170及び層間膜270は、下地絶縁層110、絶縁層130、ゲート絶縁層150、及びゲート絶縁層250のいずれかと同様の方法で形成することができる。層間膜170及び層間膜270としては、上記の無機絶縁材料の他にTEOS層や有機絶縁材料を用いることができる。
ここで、TEOS層とはTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)を原料としたCVD層を指すもので、下地の段差を緩和して平坦化する効果を有する膜である。ここで、下地絶縁層110、絶縁層130、ゲート絶縁層150、及びゲート絶縁層250にTEOS層を用いることもできる。
また、有機絶縁材料としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、シロキサン樹脂などを用いることができる。層間膜170及び層間膜270は、上記の材料を単層で用いてもよく、積層させてもよい。例えば、無機絶縁材料及び有機絶縁材料を積層させてもよい。
上部電極180、上部電極280、及び補助電極190は、下部電極120、下部電極220、下部電極222、ゲート電極160、及びゲート電極260のいずれかと同様の材料を用いることができる。上部電極180、上部電極280、及び補助電極190は下部電極120、下部電極220、下部電極222、ゲート電極160、及びゲート電極260と異なる材料を用いてもよい。
上部電極180、上部電極280、及び補助電極190の各々は同じ材料を用いてもよく、異なる材料を用いてもよい。また、上部電極180、上部電極280、及び補助電極190は、下部電極120、下部電極220、下部電極222、ゲート電極160、及びゲート電極260として列挙した材料以外に銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)などを用いることもできる。特に、上部電極180及び上部電極280にCuを用いる場合は、熱によるCuの拡散を抑制するTiやTiNなどのバリア層と積層させてもよい。
上部電極180、上部電極280、及び補助電極190として使用する材料は、酸化物半導体をチャネルに用いた半導体装置の製造工程における熱処理工程に対する耐熱性を有し、酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240との接触抵抗が低い材料を使用することが好ましい。ここで、例えば酸化物半導体層140と良好な電気的接触を得るために、上部電極180、上部電極280、及び補助電極190として仕事関数が酸化物半導体層140より小さい金属材料を用いることができる。酸化物半導体層240についても同様である。ここで、補助電極190上に配置された酸化物半導体層140が、他の領域の酸化物半導体層140に比べて高い導電率を有していてもよい。
[半導体装置10の動作]
図1及び図2に示す第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200を用いて、それらの動作について説明する。第1トランジスタ100は酸化物半導体層140の一部をチャネルとするトランジスタである。第2トランジスタ200は酸化物半導体層240の一部をチャネルとするトランジスタである。以下に第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200の各々の動作について説明する。
第1トランジスタ100において、ゲート電極160に接続された上部電極180cにはゲート電圧が印加され、下部電極120に接続された上部電極180aにドレイン電圧が印加され、酸化物半導体層140に接続された上部電極180bにソース電圧が印加される。ただし、ソース電圧とドレイン電圧とが逆に印加されてもよい。ここで、上部電極180bに印加されたソース電圧は、酸化物半導体層140を介して補助電極190に供給される。
ゲート電極160にゲート電圧が印加されると、ゲート絶縁層150を介してゲート電極160に対向する酸化物半導体層140に、ゲート電圧に応じた電界が形成される。その電界によって酸化物半導体層140にキャリアが生成される。上記のように酸化物半導体層140にキャリアが生成された状態で、下部電極120と補助電極190との間に電位差が生じると、酸化物半導体層140に生成されたキャリアが電位差に応じて移動する。つまり、補助電極190から下部電極120へと電子が移動する。
ここで、下部電極120及び補助電極190はキャリアが生成された酸化物半導体層140よりも高い導電率を有しているため、電子はソース領域192で酸化物半導体層140に供給され、ドレイン領域132で下部電極120に取り出される。つまり、第1トランジスタ100において、絶縁層130の側壁131に配置された酸化物半導体層140がチャネルとして機能する。図1において、第1トランジスタ100のチャネル領域141がチャネルとして機能する領域である。したがって、第1トランジスタ100におけるチャネル長は絶縁層130の膜厚及び側壁131のテーパ角によって決まる。
第2トランジスタ200において、ゲート電極260に接続された上部電極280c(図1参照)にはゲート電圧が印加され、下部電極220に接続された上部電極280aにドレイン電圧が印加され、下部電極222に接続された上部電極280bにソース電圧が印加される。ただし、ソース電圧とドレイン電圧とが逆に印加されてもよい。
ゲート電極260にゲート電圧が印加されると、ゲート絶縁層250を介してゲート電極260に対向する酸化物半導体層240に、ゲート電圧に応じた電界が形成される。その電界によって酸化物半導体層240にキャリアが生成される。上記のように酸化物半導体層240にキャリアが生成された状態で、下部電極220と下部電極222との間に電位差が生じると、酸化物半導体層240に生成されたキャリアが電位差に応じて移動する。つまり、下部電極222から下部電極220へと電子が移動する。
第2トランジスタ200において、下部電極220と下部電極222との間に配置された酸化物半導体層240がチャネルとして機能する。図1において、第2トランジスタ200のチャネル領域241がチャネルとして機能する領域である。したがって、第2トランジスタ200におけるチャネル長は、下部電極220のパターンと下部電極222のパターンとの間隔によって決まる。
以上のように、本発明の実施形態1に係る半導体装置10によると、第1トランジスタ100は、絶縁層130の側壁131に配置された酸化物半導体層140がチャネルとなる。したがって、絶縁層130の膜厚、側壁131のテーパ角、又は絶縁層130の膜厚及び側壁131のテーパ角の両方を制御することによって、第1トランジスタ100のチャネル長が制御される。上記のように、PVD法又はCVD法によって形成された絶縁層130の膜厚はナノメートルオーダーで制御することができるため、第1トランジスタ100のチャネル長はナノメートルオーダーで制御することができる。つまり、ばらつきのオーダーがマイクロメートルオーダーであるフォトリソグラフィのパターニング限界よりも小さいチャネル長を有する半導体装置を実現することが可能となる。その結果、オン電流を向上させることができる半導体装置を提供することができる。
一方、第2トランジスタ200は下部電極220と下部電極222との間に配置された酸化物半導体層240がチャネルとなるため、下部電極220のパターン及び下部電極222のパターンによって、第2トランジスタ200のチャネル長が制御される。つまり、フォトリソグラフィに用いるマスク設計により、数マイクロメートルから数百マイクロメートルオーダーのチャネル長を有する半導体装置を実現することが可能となる。
以上のように、チャネル長がナノメートルオーダーの第1トランジスタ100及びチャネル長がマイクロメートルオーダーの第2トランジスタ200を同一工程で形成することができる。つまり、同一の製造方法でナノメートルオーダーから数百マイクロメートルオーダーまでの広範囲のチャネル長を実現することができる。
また、絶縁層130の膜厚は上記のようにナノメートルオーダーで制御することが可能であるため、絶縁層130の膜厚の基板面内ばらつきもナノメートルオーダーで制御することができる。また、絶縁層130のテーパ角は、絶縁層130のエッチングレート及びレジストの後退量によって制御され、これらのばらつき制御も絶縁層130の膜厚ばらつきと同等のオーダーで制御することが可能である。その結果、第1トランジスタ100のチャネル長の基板面内ばらつきをナノメートルオーダーで抑制することができる。
また、第1トランジスタ100に関して、酸化物半導体層140のチャネル領域は、上方がゲート電極160で覆われ、下方が下部電極120で覆われている。したがって、ゲート電極160と下部電極120に透光性を有さない金属を用いた場合、外部からの光が酸化物半導体層140に照射されることを抑制することができる。その結果、光が照射された環境においても特性の変動が小さい半導体装置を実現することができる。
[半導体装置10の製造方法]
図3乃至図12を用いて、本発明の実施形態1に係る半導体装置10の製造方法について、平面図及び断面図を参照しながら説明する。図3及び図4は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、下部電極を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図4に示すように、基板105上に下地絶縁層110と、下部電極120、下部電極220、及び下部電極222を含む導電層と、を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図3に示す下部電極120、下部電極220、及び下部電極222のパターンを形成する。ここで、下部電極120、下部電極220、及び下部電極222を含む導電層のエッチングは、当該導電層のエッチングレートと下地絶縁層110のエッチングレートとの選択比が大きい条件で処理することが好ましい。
図5及び図6は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、絶縁層及び補助電極を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図6に示すように、図4に示す基板の全面に絶縁層130を含む絶縁層及び補助電極190を含む導電層を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図5に示す絶縁層130のパターンを形成する。ここで、絶縁層130を含む絶縁層及び補助電極190を含む導電層を一括でエッチングしてもよく、それぞれを別の工程でエッチングしてもよい。例えば、絶縁層130のパターンを形成した後に補助電極190を含む導電層を絶縁層130の上面及び側壁に成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって補助電極190のパターンを形成してもよい。
絶縁層130を含む絶縁層のエッチングは、少なくとも当該絶縁層のエッチングレートと下部電極120、下部電極220、及び下部電極222のエッチングレートとの選択比が大きい条件で処理することが好ましい。より好ましくは、当該絶縁層のエッチングは、絶縁層130のエッチングレートと下部電極120、下部電極220、下部電極222、及び下地絶縁層110のエッチングレートとの選択比が大きい条件で処理するとよい。
絶縁層130及び下地絶縁層110が同じ材料で形成されるなど、絶縁層130を含む絶縁層と下地絶縁層110との高い選択比を確保することが困難な場合、下地絶縁層110上にエッチングストッパとなる層を配置してもよい。また、図5では、絶縁層130は方形のパターンであるが、このパターン形状に限定されず、例えば、円形、楕円形、多角形、湾曲形など多様な形状であってもよい。
ここで、絶縁層130の側壁131をテーパ形状にするためのエッチング方法について説明する。側壁131のテーパ角は、絶縁層130のエッチングレートと絶縁層130を含む絶縁層をエッチングする際にマスクとして用いるレジストの水平方向のエッチングレート(以下、レジストの後退量という)とによって制御することができる。例えば、当該絶縁層のエッチングレートに比べてレジストの後退量が小さい場合、側壁131のテーパ角は大きく(垂直に近い角度)なり、レジストの後退量がゼロの場合は、側壁131は垂直となる。一方、当該絶縁層のエッチングレートに比べてレジストの後退量が大きい場合、側壁131のテーパ角は小さく(緩やかな傾斜)なる。ここで、レジストの後退量はレジストパターン端部のテーパ角やレジストのエッチングレートによって調整することができる。
図7及び図8は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、酸化物半導体層を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図8に示すように、図6に示す基板の全面に酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240を含む酸化物半導体層を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図7に示す酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240のパターンを形成する。
酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240を含む酸化物半導体層はスパッタリング法を用いて成膜することができる。当該酸化物半導体層のエッチングはドライエッチングで行ってもよく、ウェットエッチングで行ってもよい。ウェットエッチングで酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240を形成する場合、シュウ酸を含むエッチャントを用いることができる。
ここで、酸化物半導体層140が絶縁層130の一側面にだけ形成された構成を例示したが、この構成に限定されず、例えば絶縁層130のパターンを覆うような形状、つまり絶縁層130の全ての側壁131に酸化物半導体層140が形成された構成であってもよい。
図9及び図10は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図10に示すように、図8に示す基板の全面にゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250を含む絶縁層と、ゲート電極160及びゲート電極260を含む導電層と、を形成し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図9に示すゲート電極160及びゲート電極260のパターンを形成する。
図10では、ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250を含む絶縁層は、ゲート電極160及びゲート電極260を含む導電層のエッチングストッパとして機能しており、当該導電層だけがエッチングされた状態を示す。ただし、ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250を含む絶縁層と、ゲート電極160及びゲート電極260を含む導電層と、を一括でエッチングしてもよい。
ここで、図9に示すように、ゲート電極160は酸化物半導体層140のチャネル幅(W長)方向(図9の紙面上下方向)のパターン端部を覆うように形成されている。換言すると、第1トランジスタ100のゲート電極160は酸化物半導体層140のチャネルよりもW長方向に大きい。また、換言すると、側壁131において、ゲート電極160のW長は酸化物半導体層140のW長よりも長い。酸化物半導体層140のパターン端部は、酸化物半導体層140のエッチングの際に物性が変化してしまうことがある。図9のようなパターン形状にすることで、酸化物半導体層140のパターン端部がエッチングの影響で欠陥が多く発生している場合であっても、当該パターン端部における上記欠陥に起因したリークパスを抑制することができる。
図11及び図12は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、層間膜及びゲート絶縁層に開口部を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図12に示すように、図10に示す基板の全面に層間膜170及び層間膜270を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図11に示す開口部171及び開口部271のパターンを形成する。ここで、開口部171aは下部電極120を露出し、開口部171bは酸化物半導体層140を露出し、開口部171cはゲート電極160を露出する。また、開口部271aは下部電極220を露出し、開口部271bは下部電極222を露出し、開口部271cはゲート電極260を露出する(図11参照)。
ここで、ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250を含む絶縁層、並びに、層間膜170及び層間膜270のエッチングレートと、これらの絶縁層の開口部で露出される下部電極120、下部電極220、下部電極222、酸化物半導体層140、酸化物半導体層240、ゲート電極160及びゲート電極260のエッチングレートとの高い選択比を確保することが好ましい。
そして、図12に示す基板の全面に上部電極180及び上部電極280を含む導電層を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図1及び図2に示すように上部電極180及び上部電極280のパターンを形成する。上記に示す製造工程によって、本発明の実施形態1に係る半導体装置10を形成することができる。ここで、図2における側壁131に形成された酸化物半導体層140、及び下部電極220と下部電極222との間に配置された酸化物半導体層240が第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200のチャネル領域の一部となる。
以上のように、本発明の実施形態1に係る半導体装置10の製造方法によると、チャネル長がナノメートルオーダーの第1トランジスタ100及びチャネル長がマイクロメートルオーダーの第2トランジスタ200を同一工程で形成することができる。
〈実施形態1の変形例1〉
図13及び図14を用いて、本発明の実施形態1の変形例について説明する。実施形態1の変形例1に係る半導体装置11は、実施形態1で説明した半導体装置10と類似しているが、半導体装置11が第2トランジスタ200に加えて、絶縁層230の側壁231に設けられた第3トランジスタ300を有している点において半導体装置10と相違する。以下の説明において、半導体装置10と同じ構造及び機能を有する要素には同一の符号を付与し、詳細な説明は省略する。
図13及び図14は、本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置11の概要を示す平面図及び断面図である。半導体装置11は、半導体装置10における下部電極220の代わりに絶縁層230及び補助電極290が配置されている点において、図1及び図2に示す半導体装置10と相違する。具体的に説明すると、半導体装置11は第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200に加えて第3トランジスタ300を有している。ただし、第2トランジスタ200及び第3トランジスタ300を併せて1つのトランジスタということもできる。
第3トランジスタ300は、下地絶縁層110上に配置され、側壁231を有する絶縁層230と、絶縁層230の上方に配置された補助電極290と、補助電極290上及び側壁231上に配置された酸化物半導体層242と、を有する。酸化物半導体層242は、絶縁層230と下部電極222との間に配置された酸化物半導体層240に接続されている。
補助電極290は絶縁層230の上方において、絶縁層230と酸化物半導体層242との間に配置されているということもできる。また、半導体装置11は、酸化物半導体層242に対向して配置されたゲート電極262と、酸化物半導体層242とゲート電極262との間に配置されたゲート絶縁層252と、を有する。半導体装置11では、上部電極280aは開口部271aを介して補助電極290に接続されている。上部電極280bは半導体装置10と同様に開口部271bを介して下部電極222に接続されている。
ここで、酸化物半導体層242は酸化物半導体層240と連続しており、酸化物半導体層140と同一層で形成されている。また、ゲート絶縁層252はゲート絶縁層250と連続しており、ゲート絶縁層150と同一層で形成されている。また、ゲート電極262はゲート電極260と連続しており、ゲート電極160と同一層で形成されている。ただし、上記の構造に限定されず、酸化物半導体層242は、少なくとも一部が酸化物半導体層140と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート絶縁層252は、少なくとも一部がゲート絶縁層150と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート電極262は、ゲート電極160とは異なる材質で形成されていてもよい。
上記のように、半導体装置11は、下地絶縁層110上に配置された酸化物半導体層240をチャネルとした第2トランジスタ200と、側壁231上に配置された酸化物半導体層242をチャネルとした第3トランジスタ300と、が直列に接続されている。図13に示すように、第2トランジスタ200はチャネル領域241がチャネルとして機能し、第3トランジスタ300はチャネル領域243がチャネルとして機能する。なお、チャネル領域241は下地絶縁層110上に設けられた酸化物半導体層240に対応し、チャネル領域243は絶縁層230の側壁231に設けられた酸化物半導体層242に対応する。ここで、第2トランジスタ200及び第3トランジスタ300を併せて1つのトランジスタということもできる。
図14では、第3トランジスタ300のチャネル長は第1トランジスタ100のチャネル長と等しい。ただし、例えば、絶縁層230の膜厚を絶縁層130の膜厚と異なるようにする、又は、側壁231の傾斜角を側壁131の傾斜角と異なるようにすることで、第3トランジスタ300のチャネル長を第1トランジスタ100のチャネル長と異なるようにしてもよい。
〈実施形態1の変形例2〉
図15及び図16を用いて、本発明の実施形態1の変形例2について説明する。実施形態1の変形例2に係る半導体装置12は、実施形態1の変形例1で説明した半導体装置11と類似しているが、半導体装置12が第2トランジスタ200及び第3トランジスタ300に加えて、絶縁層234の側壁232に設けられた第4トランジスタ400を有している点において半導体装置11と相違する。以下の説明において、半導体装置11と同じ構造及び機能を有する要素には同一の符号を付与し、詳細な説明は省略する。
図15及び図16は、本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置12の概要を示す平面図及び断面図である。図16に示すように、半導体装置12は、半導体装置11における下部電極222の代わりに絶縁層234及び補助電極294が配置されている点において、半導体装置11と相違する。具体的に説明すると、半導体装置12は、半導体装置10の第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200に加えて第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400を有している。ただし、第2トランジスタ200、第3トランジスタ300、及び第4トランジスタ400を併せて1つのトランジスタということもできる。
第2トランジスタ200、第3トランジスタ300、及び第4トランジスタ400は、下地絶縁層110、絶縁層230、絶縁層234、酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、酸化物半導体層244、ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、ゲート絶縁層254、ゲート電極260、ゲート電極262、ゲート電極264、上部電極280a、280b、補助電極290、及び補助電極294を有する。
絶縁層230は下地絶縁層110上に配置され、側壁231を有する。絶縁層234は下地絶縁層110上に配置され、側壁232を有する。酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244は、それぞれ下地絶縁層110上、側壁231上、及び側壁232上に配置されている。ゲート電極260、ゲート電極262、及びゲート電極264は、それぞれ酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244に対向して配置されている。ゲート絶縁層250は酸化物半導体層240とゲート電極260との間に配置され、ゲート絶縁層252は酸化物半導体層242とゲート電極262との間に配置され、ゲート絶縁層254は酸化物半導体層244とゲート電極264との間に配置されている。上部電極280aは絶縁層230の上方に配置され、補助電極290を介して酸化物半導体層242に接続されている。上部電極280bは絶縁層234の上方に配置され、補助電極294を介して酸化物半導体層244に接続されている。
ここで、酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244は連続しており、これらを併せて1つの酸化物半導体層ということもできる。また、ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、及びゲート絶縁層254は連続しており、これらを併せて1つのゲート絶縁層ということもできる。また、ゲート電極260、ゲート電極262、及びゲート電極264は連続しており、これらを併せて1つのゲート電極ということもできる。
上記の構造を換言すると、酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244は酸化物半導体層140と同一層で形成されている。また、ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、及びゲート絶縁層254はゲート絶縁層150と同一層で形成されている。また、ゲート電極260、ゲート電極262、及びゲート電極264はゲート電極160と同一層で形成されている。ただし、上記の構造に限定されず、酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244は、少なくとも一部が酸化物半導体層140と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、及びゲート絶縁層254は、少なくとも一部がゲート絶縁層150と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート電極260、ゲート電極262、及びゲート電極264は、ゲート電極160とは異なる材質で形成されていてもよい。
酸化物半導体層242は補助電極290上にも延在している。換言すると、補助電極290は、絶縁層230と酸化物半導体層242との間に配置されている。酸化物半導体層244は補助電極294上にも延在している。換言すると、補助電極294は、絶縁層234と酸化物半導体層244との間に配置されている。また、上部電極280aは開口部271aを介して補助電極290に接触しており、上部電極280bは開口部271aを介して補助電極294に接触している。
上記のように、半導体装置12は、下地絶縁層110上に配置された酸化物半導体層240をチャネルとした第2トランジスタ200と、側壁231上に配置された酸化物半導体層242をチャネルとした第3トランジスタ300と、側壁232上に配置された酸化物半導体層244をチャネルとした第4トランジスタ400と、が直列に接続されている。図15に示すように、第2トランジスタ200はチャネル領域241がチャネルとして機能し、第3トランジスタ300はチャネル領域243がチャネルとして機能し、第4トランジスタ400はチャネル領域245がチャネルとして機能する。なお、チャネル領域241は下地絶縁層110上に設けられた酸化物半導体層240に対応し、チャネル領域243は絶縁層230の側壁231に設けられた酸化物半導体層242に対応し、チャネル領域245は絶縁層234の側壁232に設けられた酸化物半導体層244に対応する。ここで、第2トランジスタ200、第3トランジスタ300、及び第4トランジスタ400を併せて1つのトランジスタということもできる。
第3トランジスタ300のチャネル長は絶縁層230の膜厚及び側壁231の傾斜角度によって調整することができる。また、第4トランジスタ400のチャネル長は絶縁層234の膜厚及び側壁232の傾斜角度によって調整することができる。絶縁層230及び絶縁層234の膜厚はナノメートルオーダーで制御可能であるため、第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400のチャネル長はナノメートルオーダーで制御される。一方、第2トランジスタ200のチャネル長はマイクロメートルオーダーで制御される。つまり、第2トランジスタ200のチャネル長は、第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400の各々のチャネル長よりも長い。
図16では、第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400の各々のチャネル長は第1トランジスタ100のチャネル長と等しい。ただし、例えば、絶縁層230及び絶縁層234の各々の膜厚を絶縁層130の膜厚と異なるようにする、又は、側壁231及び側壁232の各々の傾斜角を側壁131の傾斜角と異なるようにすることで、第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400の各々のチャネル長を第1トランジスタ100のチャネル長と異なるようにしてもよい。
以上のように、本発明の実施形態1の変形例に係る半導体装置においても、半導体装置10と同様の効果を得ることができる。
〈実施形態2〉
図17及び図18を用いて、本発明の実施形態2に係る半導体装置20の概要について説明する。実施形態2の半導体装置20は、実施形態1と同様に表示装置や駆動回路に用いられる半導体装置である。また、実施形態2の半導体装置20は、チャネルとして酸化物半導体を用いた構造を例示するが、この構造に限定されず、チャネルとしてシリコンなどの半導体やGa−As等の化合物半導体、ペンタセン又はテトラシアノキノジメタン(TCNQ)等の有機半導体を用いることもできる。ここで、実施形態2では半導体装置としてトランジスタを例示するが、これは本発明に係る半導体装置をトランジスタに限定するものではない。
[半導体装置20の構造]
図17及び図18は、本発明の実施形態2に係る半導体装置の概要を示す平面図及び断面図である。図17及び図18に示すように、半導体装置20は、基板105と、基板105上に配置された下地絶縁層110と、下地絶縁層110上に配置された第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200を有する。
第1トランジスタ100は、下部電極120と、下部電極120上に配置され、下部電極120に達する開口部137dが設けられ、開口部137dを囲む側壁131を有する絶縁層130と、絶縁層130の上方に配置された補助電極190と、補助電極190上、下部電極120上、及び側壁131上に配置され、下部電極120に接続された酸化物半導体層140と、を有する。ここで、補助電極190は絶縁層130の上方において、絶縁層130と酸化物半導体層140との間に配置されているということもできる。
また、第1トランジスタ100は、酸化物半導体層140に対向して配置されたゲート電極160と、酸化物半導体層140とゲート電極160との間に配置されたゲート絶縁層150と、を有する。さらに、第1トランジスタ100は、ゲート電極160上に形成された層間膜170と、層間膜170に設けられた開口部171(171a、171b、171c)において、下部電極120、酸化物半導体層140、及びゲート電極160のそれぞれに接続された上部電極180(180a、180b、180c)と、を有する。ここで、上部電極180bは絶縁層130の上方で酸化物半導体層140に接続されている。また、開口部171aは開口部137a内部に設けられている。つまり、上部電極180aは開口部171a及び開口部137aを介して下部電極120に接続されている。
第2トランジスタ200は、下部電極220、下部電極222、絶縁層230、絶縁層234、補助電極290、補助電極294、酸化物半導体層240、ゲート絶縁層250、及びゲート電極260を有する。下部電極220及び下部電極222は下部電極120と同一層に形成されており、下部電極222は下部電極220から離隔して配置されている。ここで、下部電極220と下部電極222とは平面視において離隔して配置されているということもできる。また、下部電極220と下部電極222とは異なるパターンで形成されているということもできる。
絶縁層230は下部電極220上に配置されている。下部電極220は絶縁層230のパターン端部から絶縁層230の外へ突出した突出部224を有している。また、絶縁層234は下部電極222上に配置されている。下部電極222は絶縁層234のパターン端部から絶縁層234の外へ突出した突出部226を有している。
絶縁層230及び絶縁層234には開口部237(237a、237b、237d)が設けられている。開口部237aは下部電極220に達しており、開口部237bは下部電極222に達している。開口部237dは突出部224、突出部226、及び下部電極220と下部電極222との間の下地絶縁層110に達している。ここで、絶縁層130、絶縁層230、及び絶縁層234を併せて1つの絶縁層ということもできる。
補助電極290は絶縁層230上に配置されており、補助電極294は絶縁層234上に配置されている。補助電極290及び補助電極294は、酸化物半導体層240のパターンの下方に配置されており、それ以外の領域には配置されていない。つまり、補助電極290及び補助電極294は、絶縁層230及び絶縁層234と酸化物半導体層240との間に配置されている。
酸化物半導体層240は、開口部237dにおいて、下地絶縁層110、突出部224、突出部226、絶縁層230の側壁231、及び絶縁層234の側壁232に対応して配置されている。ここで、酸化物半導体層240は少なくとも下部電極220及び下部電極222に接続されていればよい。
ゲート電極260は酸化物半導体層240に対向して配置されている。ゲート絶縁層250は酸化物半導体層240とゲート電極260との間に配置されている。
また、第2トランジスタ200は、ゲート電極260上に形成された層間膜270と、層間膜270に設けられた開口部271(271a、271b)において、下部電極220及び下部電極222のそれぞれに接続された上部電極280(280a、280b)と、を有する。
ここで、酸化物半導体層240は酸化物半導体層140と同一層で形成されている。また、ゲート絶縁層250はゲート絶縁層150と同一層で形成されている。また、ゲート電極260はゲート電極160と同一層で形成されている。ただし、上記の構造に限定されず、酸化物半導体層240は、少なくとも一部が酸化物半導体層140と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート絶縁層250は、少なくとも一部がゲート絶縁層150と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート電極260は、ゲート電極160とは異なる材質で形成されていてもよい。
例えば、酸化物半導体層240は、酸化物半導体層140の同一層に対してさらに他の酸化物半導体層を積層することで形成されてもよい。つまり、酸化物半導体層240の積層数を酸化物半導体層140の積層数よりも多くしてもよい。逆に、酸化物半導体層240の積層数を酸化物半導体層140の積層数よりも少なくしてもよい。また、ゲート絶縁層250は、ゲート絶縁層150の同一層に対してさらに他の絶縁層を積層することで形成されてもよい。つまり、ゲート絶縁層250の積層数をゲート絶縁層150の積層数よりも多くしてもよい。逆に、ゲート絶縁層250の積層数をゲート絶縁層150の積層数よりも少なくしてもよい。
実施形態2に係る半導体装置20において、実施形態1に係る半導体装置10と同一の符号が付けられている部材については、半導体装置10において列挙した材料と同様の材料を用いることができる。
また、半導体装置20の第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200の動作は半導体装置10の第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200の動作と同様であるので、ここでは説明を省略する。
以上のように、本発明の実施形態2に係る半導体装置20によると、チャネル長をナノメートルオーダーで制御することができる第1トランジスタ100と、チャネル長をマイクロメートルオーダーで制御することができる第2トランジスタ200とを同一工程で形成することができる。つまり、同一の製造方法でナノメートルオーダーから数百マイクロメートルオーダーまでの広範囲のチャネル長を実現することができる。また、下部電極120及び下部電極220、下部電極222を露出する必要がある領域のみ絶縁層130、絶縁層230及び絶縁層234をエッチングして開口部を設ければ良いため、上記絶縁層のエッチング工程において、エッチング装置に対する負担を軽減することができる。
[半導体装置20の製造方法]
図19乃至図28を用いて、本発明の実施形態2に係る半導体装置20の製造方法について、平面図及び断面図を参照しながら説明する。図19及び図20は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、下部電極を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図20に示すように、基板105上に下地絶縁層110と、下部電極120、下部電極220、及び下部電極222を含む導電層と、を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図19に示す下部電極120、下部電極220、及び下部電極222のパターンを形成する。ここで、下部電極120、下部電極220、及び下部電極222を含む導電層のエッチングは、当該導電層のエッチングレートと下地絶縁層110のエッチングレートとの選択比が大きい条件で処理することが好ましい。
図21及び図22は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、絶縁層及び補助電極を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図22に示すように、図20に示す基板の全面に絶縁層130、絶縁層230、絶縁層234、及び導電層390を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図21及び図22に示す開口部137及び開口部237のパターンを形成する。ここで、絶縁層130は開口部137dにおいて側壁131を有し、絶縁層230は開口部237dにおいて側壁231を有し、絶縁層234は開口部237dにおいて側壁232を有している。ここで、説明の便宜上、絶縁層130、絶縁層230、及び絶縁層234に分けて説明したが、単に1つの絶縁層に側壁131、側壁231、及び側壁232が設けられている、ということもできる。
導電層390は後に補助電極190、補助電極290、及び補助電極294となる層である。絶縁層130、絶縁層230、絶縁層234、及び導電層390を一括でエッチングしてもよく、それぞれを別の工程でエッチングしてもよい。例えば、絶縁層130、絶縁層230、及び絶縁層234のパターンを形成した後に導電層390を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって導電層390のパターンを形成してもよい。
絶縁層130、絶縁層230、及び絶縁層234のエッチングは、少なくともこれらの絶縁層のエッチングレートと下部電極120、下部電極220、下部電極222、及び下地絶縁層110のエッチングレートとの選択比が大きい条件で処理することが好ましい。ここで、絶縁層130及び下地絶縁層110が同じ材料で形成されるなど、絶縁層130、絶縁層230、及び絶縁層234と下地絶縁層110との高い選択比を確保することが困難な場合、下地絶縁層110上にエッチングストッパとなる層を配置してもよい。
図23及び図24は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、酸化物半導体層を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図24に示すように、図22に示す基板の全面に酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240を含む酸化物半導体層を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図23に示す酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240のパターンを形成する。
酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240を含む酸化物半導体層はスパッタリング法を用いて成膜することができる。当該酸化物半導体層のエッチングはドライエッチングで行ってもよく、ウェットエッチングで行ってもよい。ウェットエッチングで酸化物半導体層140及び酸化物半導体層240を形成する場合、シュウ酸を含むエッチャントを用いることができる。
ここで、酸化物半導体層140が開口部137dの一側面にだけ形成された構成を例示したが、この構成に限定されず、例えば開口部137dのパターンを覆うような形状、つまり絶縁層130の全ての側壁131に酸化物半導体層140が形成された構成であってもよい。
図25及び図26は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ゲート絶縁層及びゲート電極を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図26に示すように、図24に示す基板の全面にゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250を含む絶縁層と、ゲート電極160及びゲート電極260を含む導電層と、を形成し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図25に示すゲート電極160及びゲート電極260のパターンを形成する。
図26では、ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250を含む絶縁層は、ゲート電極160及びゲート電極260を含む導電層のエッチングストッパとして機能しており当該導電層だけがエッチングされた状態を示す。ただし、ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250を含む絶縁層と、ゲート電極160及びゲート電極260を含む導電層と、を一括でエッチングしてもよい。
図27及び図28は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、層間膜及びゲート絶縁層に開口部を形成する工程を示す平面図及び断面図である。図28に示すように、図26に示す基板の全面に層間膜170及び層間膜270を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図27に示す開口部171及び開口部271のパターンを形成する。ここで、開口部171aは下部電極120を露出し、開口部171bは酸化物半導体層140を露出し、開口部171cはゲート電極160を露出する。また、開口部271aは下部電極220を露出し、開口部271bは下部電極222を露出し、開口部271cはゲート電極260を露出する(図27参照)。
ここで、ゲート絶縁層150及びゲート絶縁層250を含む絶縁層、並びに、層間膜170及び層間膜270を含む絶縁層のエッチングレートと、これらの絶縁層の開口部で露出される下部電極120、下部電極220、下部電極222、酸化物半導体層140、酸化物半導体層240、ゲート電極160及びゲート電極260のエッチングレートとの高い選択比を確保することが好ましい。
そして、図28に示す基板の全面に上部電極180及び上部電極280を含む導電層を成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって図17及び図18に示すように上部電極180及び上部電極280のパターンを形成する。上記に示す製造工程によって、本発明の実施形態2に係る半導体装置20を形成することができる。ここで、図18における側壁131に形成された酸化物半導体層140及び下部電極220と下部電極222との間に配置された酸化物半導体層240がそれぞれ第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200のチャネル領域の一部となる。
以上のように、本発明の実施形態2に係る半導体装置20の製造方法によると、チャネル長がナノメートルオーダーの第1トランジスタ100及びチャネル長がマイクロメートルオーダーの第2トランジスタ200を同一工程で形成することができる。
〈実施形態2の変形例1〉
図29及び図30を用いて、本発明の実施形態2の変形例1について説明する。実施形態2の変形例1に係る半導体装置21は、実施形態2で説明した半導体装置20と類似しているが、半導体装置21が第2トランジスタ200に加えて、絶縁層230の側壁231に設けられた第3トランジスタ300を有している点において半導体装置20と相違する。以下の説明において、半導体装置20と同じ構造及び機能を有する要素には同一の符号を付与し、詳細な説明は省略する。
図29及び図30は、本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置21の概要を示す平面図及び断面図である。半導体装置21では、半導体装置20における開口部237aが絶縁層230に設けられていない。したがって、上部電極280aは絶縁層230の上方において補助電極290に接続されている。また、開口部237eが半導体装置20の開口部237dに比べて広く設けられており、半導体装置20における絶縁層234及び補助電極294が設けられていない。なお、図18に示す半導体装置20における下部電極220に対応する位置には、導電層221が設けられている。導電層221の電位は固定されておらず、フローティングである。
半導体装置21は第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200に加えて第3トランジスタ300を有している。第3トランジスタ300は、下部電極220上に配置され、側壁231を有する絶縁層230と、絶縁層230の上方に配置された補助電極290と、補助電極290上及び側壁231に配置された酸化物半導体層242と、を有する。酸化物半導体層242は、下部電極220と下部電極222との間に配置された酸化物半導体層240に接続されている。ただし、第2トランジスタ200及び第3トランジスタ300を併せて1つのトランジスタということもできる。
補助電極290は絶縁層230の上方において、絶縁層230と酸化物半導体層242との間に配置されているということもできる。また、第3トランジスタ300は、酸化物半導体層242に対向して配置されたゲート電極262と、酸化物半導体層242とゲート電極262との間に配置されたゲート絶縁層252と、を有する。半導体装置21では、上部電極280aは開口部271aを介して補助電極290に接続されている。上部電極280bは開口部271bを介して下部電極222に接続されている。
ここで、酸化物半導体層242は酸化物半導体層240と連続しており、酸化物半導体層140と同一層で形成されている。また、ゲート絶縁層252はゲート絶縁層250と連続しており、ゲート絶縁層150と同一層で形成されている。また、ゲート電極262はゲート電極260と連続しており、ゲート電極160と同一層で形成されている。ただし、上記の構造に限定されず、酸化物半導体層240及び酸化物半導体層242は、少なくとも一部が酸化物半導体層140と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート絶縁層250及びゲート絶縁層252は、少なくとも一部がゲート絶縁層150と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート電極260及びゲート電極262は、ゲート電極160とは異なる材質で形成されていてもよい。
上記のように、半導体装置21は、下地絶縁層110上に配置された酸化物半導体層240をチャネルとした第2トランジスタ200と、側壁231上に配置された酸化物半導体層242をチャネルとした第3トランジスタ300と、が直列に接続されている。図29に示すように、第2トランジスタ200はチャネル領域241がチャネルとして機能し、第3トランジスタ300はチャネル領域243がチャネルとして機能する。
図30では、第3トランジスタ300のチャネル長は第1トランジスタ100のチャネル長と等しい。ただし、例えば、絶縁層230の膜厚を絶縁層130の膜厚と異なるようにする、又は、側壁231の傾斜角を側壁131の傾斜角と異なるようにすることで、第3トランジスタ300のチャネル長を第1トランジスタ100のチャネル長と異なるようにしてもよい。
〈実施形態2の変形例2〉
図31及び図32を用いて、本発明の実施形態2の変形例2について説明する。実施形態2の変形例2に係る半導体装置22は、実施形態2で説明した半導体装置21と類似しているが、半導体装置22が第2トランジスタ200及び第3トランジスタ300に加えて、絶縁層234の側壁232に設けられた第4トランジスタ400を有している点において半導体装置21と相違する。以下の説明において、半導体装置21と同じ構造及び機能を有する要素には同一の符号を付与し、詳細な説明は省略する。
図31及び図32は、本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置22の概要を示す平面図及び断面図である。半導体装置22では、半導体装置20における開口部237a及び開口部237bが絶縁層230及び絶縁層234に設けられていない。したがって、上部電極280aは絶縁層230の上方において補助電極290に接続され、上部電極280bは絶縁層234の上方において補助電極294に接続されている。なお、図18に示す半導体装置20における下部電極220に対応する位置には導電層221が設けられ、下部電極222に対応する位置には導電層223が設けられている。導電層223の電位は固定されておらず、フローティングである。
図32に示すように、半導体装置22は、半導体装置20の第1トランジスタ100及び第2トランジスタ200に加えて第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400を有している。ただし、第2トランジスタ200、第3トランジスタ300、及び第4トランジスタ400を併せて1つのトランジスタということもできる。
第2トランジスタ200、第3トランジスタ300、及び第4トランジスタ400は、下地絶縁層110、導電層221、導電層223、絶縁層230、絶縁層234、酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、酸化物半導体層244、ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、ゲート絶縁層254、ゲート電極260、ゲート電極262、ゲート電極264、上部電極280a、280b、補助電極290、及び補助電極294を有する。
絶縁層230及び絶縁層234は、下地絶縁層110上に配置され、側壁231及び側壁232を有する。前述のように、絶縁層230及び絶縁層234を併せて1つの絶縁層ということもできる。導電層221は、下地絶縁層110と絶縁層230との間に配置され、導電層221の一部が側壁231の端部から絶縁層230の外部に突出している。導電層223は、下地絶縁層110と絶縁層234との間に配置され、導電層223の一部が側壁232の端部から絶縁層234の外部に突出している。
酸化物半導体層240は、導電層221と導電層223との間において、下地絶縁層110上に配置され、導電層221及び導電層223の各々に接続されている。ゲート電極260は、酸化物半導体層240に対向して配置されている。ゲート絶縁層250は、酸化物半導体層240とゲート電極260との間に配置されている。
酸化物半導体層242は、側壁231上に配置され、酸化物半導体層242の一方が導電層221に接続されている。ゲート電極262は、酸化物半導体層242に対向して配置されている。ゲート絶縁層252は、酸化物半導体層242とゲート電極262との間に配置されている。
酸化物半導体層244は、側壁232上に配置され、酸化物半導体層244の一方が導電層223に接続されている。ゲート電極264は、酸化物半導体層244に対向して配置されている。ゲート絶縁層254は、酸化物半導体層244とゲート電極264との間に配置されている。
ここで、補助電極290は絶縁層230の上方に配置され、補助電極294は絶縁層234の上方に配置されている。なお、酸化物半導体層242は、補助電極290上にも延在しており、補助電極290と上部電極280aとの間に配置されている。また、酸化物半導体層244は、補助電極294上にも延在しており、補助電極294と上部電極280bとの間に配置されている。つまり、上部電極280aは絶縁層230の上方に配置され、酸化物半導体層242の他方に接続されている。また、上部電極280bは絶縁層234の上方に配置され、酸化物半導体層244の他方に接続されている。
なお、図32では、上部電極280aが酸化物半導体層242に接触し、上部電極280bが酸化物半導体層244に接触した構造を例示したが、この構造に限定されない。例えば、開口部271aの領域の酸化物半導体層242を除去することで、上部電極280aが補助電極290に接触してもよい。また、同様に、開口部271bの領域の酸化物半導体層244を除去することで、上部電極280bが補助電極294に接触してもよい。
ここで、酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244は連続しており、これらを併せて1つの酸化物半導体層ということもできる。また、ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、及びゲート絶縁層254は連続しており、これらを併せて1つのゲート絶縁層ということもできる。また、ゲート電極260、ゲート電極262、及びゲート電極264は連続しており、これらを併せて1つのゲート電極ということもできる。ここで、説明の便宜上、絶縁層230及び絶縁層234に分けて説明したが、単に1つの絶縁層に設けられた開口部に側壁231及び側壁232が設けられている、ということもできる。
上記の構造を換言すると、酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244は酸化物半導体層140と同一層で形成されている。また、ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、及びゲート絶縁層254はゲート絶縁層150と同一層で形成されている。また、ゲート電極260、ゲート電極262、及びゲート電極264はゲート電極160と同一層で形成されている。ただし、上記の構造に限定されず、酸化物半導体層240、酸化物半導体層242、及び酸化物半導体層244は、少なくとも一部が酸化物半導体層140と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート絶縁層250、ゲート絶縁層252、及びゲート絶縁層254は、少なくとも一部がゲート絶縁層150と同一層で形成されていてもよい。また、ゲート電極260、ゲート電極262、及びゲート電極264は、ゲート電極160とは異なる材質で形成されていてもよい。
上記のように、半導体装置22は、下地絶縁層110上に配置された酸化物半導体層240をチャネルとした第2トランジスタ200と、側壁231上に配置された酸化物半導体層242をチャネルとした第3トランジスタ300と、側壁232上に配置された酸化物半導体層244をチャネルとした第4トランジスタ400と、が直列に接続されている。図31に示すように、第2トランジスタ200はチャネル領域241がチャネルとして機能し、第3トランジスタ300はチャネル領域243がチャネルとして機能し、第4トランジスタ400はチャネル領域245がチャネルとして機能する。ここで、第2トランジスタ200、第3トランジスタ300、及び第4トランジスタ400を併せて1つのトランジスタということもできる。
第3トランジスタ300のチャネル長は絶縁層230の膜厚及び側壁231の傾斜角度によって調整することができる。また、第4トランジスタ400のチャネル長は絶縁層234の膜厚及び側壁232の傾斜角度によって調整することができる。絶縁層230及び絶縁層234の膜厚はナノメートルオーダーで制御可能であるため、第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400のチャネル長はナノメートルオーダーで制御される。一方、第2トランジスタ200のチャネル長はマイクロメートルオーダーで制御される。つまり、第2トランジスタ200のチャネル長は、第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400の各々のチャネル長よりも長い。
図32では、第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400の各々のチャネル長は第1トランジスタ100のチャネル長と等しい。ただし、例えば、絶縁層230及び絶縁層234の各々の膜厚を絶縁層130の膜厚と異なるようにする、又は、側壁231及び側壁232の各々の傾斜角を側壁131の傾斜角と異なるようにすることで、第3トランジスタ300及び第4トランジスタ400の各々のチャネル長を第1トランジスタ100のチャネル長と異なるようにしてもよい。
以上のように、本発明の実施形態2の変形例に係る半導体装置においても、半導体装置20と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10、11、12、20、21、22:半導体装置、 100:第1トランジスタ、 105:基板、 110:下地絶縁層、 120、220、222:下部電極、 130、150、230、234:絶縁層、 131、231、232:側壁、 132:ドレイン領域、 132:領域、 137、171、237、271:開口部、 140、240、242、244:酸化物半導体層、 141、241、243、245:チャネル領域、 150、250、252、254:ゲート絶縁層、 160、260、262、264:ゲート電極、 170、270:層間膜、 180、280:上部電極、 190、290、294:補助電極、 192:ソース領域、 200:第2トランジスタ、 221、223、390:導電層、 224、226:突出部、 300:第3トランジスタ、 400:第4トランジスタ

Claims (12)

  1. 下地絶縁体と、
    前記下地絶縁体上に配置され、第1側壁を有する第1絶縁層と、
    前記下地絶縁体上に配置され、第2側壁を有する第2絶縁層と、
    前記下地絶縁体上、前記第1側壁上、及び前記第2側壁上に配置された酸化物半導体層と、
    前記酸化物半導体層に対向して配置されたゲート電極と、
    前記酸化物半導体層と前記ゲート電極との間に配置されたゲート絶縁層と、
    前記第1絶縁層の上方に配置され、前記酸化物半導体層に接続された第1電極と、
    前記第2絶縁層の上方に配置され、前記酸化物半導体層に接続された第2電極と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1絶縁層上に配置され、前記酸化物半導体層及び前記第1電極に接続された第1補助電極と、
    前記第2絶縁層上に配置され、前記酸化物半導体層及び前記第2電極に接続された第2補助電極と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1補助電極は、前記第1絶縁層と前記酸化物半導体層との間に配置され、
    前記第2補助電極は、前記第2絶縁層と前記酸化物半導体層との間に配置されることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1電極は、前記第1補助電極に接触し、
    前記第2電極は、前記第2補助電極に接触することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記下地絶縁体と前記酸化物半導体層とが接触する領域の第1チャネル長は、前記第1側壁と前記酸化物半導体層とが接触する領域の第2チャネル長、及び前記第2側壁と前記酸化物半導体層とが接触する領域の第3チャネル長の各々よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  6. 下地絶縁体と、
    前記下地絶縁体上に配置され、第1側壁及び第2側壁を有する絶縁層と、
    前記下地絶縁体と前記絶縁層との間に配置され、一部が前記第1側壁の端部から突出した第1導電層と、
    前記下地絶縁体と前記絶縁層との間に配置され、一部が前記第2側壁の端部から突出した第2導電層と、
    前記第1導電層と前記第2導電層との間において、前記下地絶縁体上に配置され、前記第1導電層及び前記第2導電層の各々に接続された第1酸化物半導体層と、
    前記第1酸化物半導体層に対向して配置された第1ゲート電極と、
    前記第1酸化物半導体層と前記第1ゲート電極との間に配置された第1ゲート絶縁層と、
    前記第1側壁上に配置され、一方が前記第1導電層に接続された第2酸化物半導体層と、
    前記第2酸化物半導体層に対向して配置された第2ゲート電極と、
    前記第2酸化物半導体層と前記第2ゲート電極との間に配置された第2ゲート絶縁層と、
    前記第2側壁上に配置され、一方が前記第2導電層に接続された第3酸化物半導体層と、
    前記第3酸化物半導体層に対向して配置された第3ゲート電極と、
    前記第3酸化物半導体層と前記第3ゲート電極との間に配置された第3ゲート絶縁層と、
    前記第2酸化物半導体層の他方に接続された第1電極と、
    前記第3酸化物半導体層の他方に接続された第2電極と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  7. 前記第1酸化物半導体層、前記第2酸化物半導体層、及び前記第3酸化物半導体層は連続しており、
    前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極、及び前記第3ゲート電極は連続しており、
    前記第1ゲート絶縁層、前記第2ゲート絶縁層、及び前記第3ゲート絶縁層は連続していることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記第1電極及び前記第2電極は、いずれも前記絶縁層の上方に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  9. 前記絶縁層上に配置され、前記第2酸化物半導体層及び前記第1電極に接続された第1補助電極と、
    前記絶縁層上に配置され、前記第3酸化物半導体層及び前記第2電極に接続された第2補助電極と、
    をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記第2酸化物半導体層は、前記第1補助電極上にも延在しており、前記第1補助電極と前記第1電極との間に配置され、
    前記第3酸化物半導体層は、前記第2補助電極上にも延在しており、前記第2補助電極と前記第2電極との間に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記下地絶縁体と前記第1酸化物半導体層とが接触する領域の第1チャネル長は、前記第1側壁と前記第2酸化物半導体層とが接触する領域の第2チャネル長、及び前記第2側壁と前記第3酸化物半導体層とが接触する領域の第3チャネル長の各々よりも長いことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  12. 前記第1導電層及び前記第2導電層は、いずれも電位がフローティングであることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
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