JP2017138580A - 吸音装置、電子機器及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図2は、本実施形態に係る画像形成装置である複写機1の正面図である。
図2に示すように、複写機1は、タンデム型のカラー複写機である。また、複写機1は、自動原稿搬送装置(以下、ADFという)10と、装置本体11とから構成されている。また、装置本体11は、記録媒体である用紙に画像を形成する画像形成部5と、画像形成部5に用紙を給紙する給紙部3と、画像読取部4とから構成されている。
画像形成部5の側面には、複写機1本体に対して回動軸を中心に回転させることで手差しトレイ32が画像形成部5に対して開閉可能に配設されている。手差しトレイ32を開放した状態で、その上面に手差しされた紙束における一番上の用紙が、送出ローラによって主搬送路70に向けて送り出される。
主搬送路70には、レジストローラ対70aが配設されており、レジストローラ対70aは、主搬送路70内を搬送されてくる用紙をローラ間に挟み込んだ後、所定のタイミングで二次転写ニップに向けて送り込む。
タンデム画像形成部50は、中間転写ベルト44の上であって、中間転写ベルト44の回転方向に沿ってイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの四つの作像部75から構成されている。個々の作像部75は、感光体74の周りに帯電装置、現像装置、感光体クリーニング装置、除電装置などを備え、一体的に支持するプロセスカートリッジを構成し、装置本体11に対して着脱可能となっている。
一方、中間転写ベルト44を挟んでタンデム画像形成部50の反対側には、二次転写装置52が設けられている。二次転写装置52は、転写部材である二次転写ローラ521を有し、二次転写ローラ521を中間転写ベルト44に押し当てることにより、二次転写ニップを形成している。この二次転写ニップでは、中間転写ベルト44に転写されたトナー像を、給紙部3から搬送された用紙に転写する。
定着ユニット53は、無端ベルトである定着ベルト58に加圧ローラ59を押し当てて構成している。定着ユニット53では、加圧ローラ59により用紙に熱と圧力を加えることにより、用紙に転写されたトナー像のトナーを溶融して、用紙に定着する。
トナー像が定着された用紙は、排紙搬送路としての排紙路60を経由して機外の排紙トレイ61上にスタックされる。
図3に示すように、複写機1の画像形成部5の手前側(図2に直交する方向の手前側)の外装カバーを形成する正面外装カバー2は、上方が装置手前側に突き出した形状となっている。
図4は、正面外装カバー2を斜め奥側から見た部分断面図である。図4に示すように、正面外装カバー2の裏側には吸音装置8を配置している。
図5は、図4に示す吸音装置8を複写機1の右側面側(図2中の右側)から見た側方断面図であり、図6は、図5に示す吸音装置8の模式図である。
正面外装カバー2は樹脂成型品であり、本実施形態では、成型時の金型の抜き方向は図6中の左右方向であるため、金型の抜き方向に対して平行に形成されるリブ2aは、装置手前側(図6中の左側)から装置奥側(図6中の右側)に向けて突き出している。一方、本実施形態の正面外装カバー2における吸音装置8を設けた部分の外装面2sは、金型の抜き方向(図6中の左右方向)に対して傾斜しているため、リブ2aの突き出し方向は外装面2sの裏面のリブ形成面2bに対して傾斜した状態となっている。
図18は従来の吸音装置8の断面図である。
図18に示すように、ヘルムホルツ共鳴器の構造を備えた吸音装置8は、入口が狭まった容器のような形状であり、ある程度の体積を有する空洞部82と、それよりも小さい開口部81とによって構成され、開口部81に入ってくる特定の周波数の音を吸音する。
吸音装置8の空洞部82の体積を「V」、開口部81の開口面積を「S」、開口部81の長さを「H」、音速を「c」とし、吸音装置8での吸音周波数を「f」とすると、以下の(1)式が成り立つ。
(1)式に示すように、吸音装置8によって吸音する音の周波数は、空洞部82の体積「V」、開口部81の長さ「H」及び開口部81の開口面積「S」によって求めることができる。
正面外装カバー2のような射出成型品は、金型を用いて樹脂等を流し入れて成型するが、金型の移動方向は一方向のみが最も安価であり、精度が良い。
図19に示すようにリブ2aは金型の抜き方向に対して平行に形成されるため、図19中の「α」で示す範囲では、リブ形成面2bとリブ2aの表面とが傾斜した状態となる。このため、「α」で示す範囲には、リブ形成面2bを底面84として、側壁面85が底面84に対して垂直な空洞部82を備えた吸音装置8を配置することができない。
参考例2では、「α」で示す範囲に吸音装置8を配置しているものの、底板部材90という別部材が必要となる。また、底板部材90とリブ形成面2bとの間の「β」で示す空間がデッドスペースとなる。
図21に示す形状の正面外装カバー2を成型するには、図21中の「A」方向に移動する金型とは別に、図21中の「B」方向に移動するスライド金型を用いる必要がある。スライド金型を用いると、製造コストの上昇や部品精度の低下等の問題が生じるおそれがある。
図1は、実施例1の吸音装置8の断面図である。
図1に示すように、吸音装置8は開口部81が形成された開口面形成部材13と、空洞部形成部材14とを備える。開口面形成部材13と、空洞部形成部材14とを接続することで、空洞部82を形成する。空洞部82は、開口面形成部材13の表面の一部であって開口部81が形成された開口面83と、開口面83と対向する底面84と、開口面83と底面84との間を接続するように延在する側壁面85とによって形成される。そして、実施例1の吸音装置8は、側壁面85に対して開口面83と底面84とがともに傾斜している。
開口面形成部材13は、バーリングによってフランジ部131が形成されており、このフランジ部131の内側が断面積「S」、長さ「H」の開口部81となる。開口面形成部材13と空洞部形成部材14とはネジ止めやインサート成型等で密着させて固定する。開口面形成部材13と空洞部形成部材14とを固定することによって体積「V」の空洞部82が形成される。
音が壁に入射した場合、壁の単位面積辺りの質量が大きいほど、音の透過損失が大きくなり(音が透過しにくくなり)、壁の材質が一様である場合は、壁の厚みが厚いほど、壁を構成する材料の密度(単位体積当たりの質量)が大きいほど音は透過し難くなる。このため、空洞部82を形成する壁面のうち、開口部81が設けられた開口面83を形成する開口面形成部材13を樹脂よりも密度が大きい金属製の板金によって形成することで、音が透過することを抑制することができる。また、板金だと、音源側に対向する側に当たった音が透過しにくく、反射する量が多いため、反射して開口部81に向かう音が相対的に多くなり、吸音効果の向上を図ることができる。
また、下穴の径とパンチ穴との径の差が大きいほどフランジ部131が高くなり、その内部の開口部81の長さ「H」が長くなる。このため、下穴の径とパンチ穴との径の差を調節することで、フランジ部131の高さを調節でき、開口部81の長さ「H」の値を調節することができる。
空洞部82に対して内側に向けてフランジ部131が立設することで、外側に開口部81の長さを確保するスペースが無くても内側に向けることで、開口部81を長くして、吸音周波数を低周波に設定することが可能となる。また、外側に突出する突起物をなくすことができ、組み付けや保守作業の際にフランジ部131が作業者の邪魔にならないようにすることができる。
図5及び図6に示す吸音装置8も連通方向は開口面83に対して直交する方向となっており、開口面83が傾斜しているため、連通方向は斜め上方となっており、水平方向に突出するリブ2aによって形成される側壁面85に対して傾斜している。
そして、図5に示すように、吸音装置8の連通方向に音源である駆動モータ9が位置している。
図7は、図6に示す吸音装置8を図6中の右側から見た説明図であり、図8は、図7中のF−F断面における吸音装置8の断面説明図である。図6は、図7中のE−E断面である。
図9は、実施例2の吸音装置8の断面図である。
実施例1の吸音装置8では、側壁面85に対して開口面83と底面84とがともに傾斜している構成であるが、図9に示す実施例2の吸音装置8は、底面84のみが側壁面85に対して傾斜した構成であり、他の点は同様である。
図1と同様に図9中の矢印「A」方向が、樹脂材料からなる空洞部形成部材14の射出成型時の金型の抜き方向となる。
図10に示すように、実施例2の吸音装置8の構成であっても、デッドスペースが生じることなく、正面外装カバー2のリブ形成面2bの傾斜した部分に吸音装置8を設けることができる。
図11は、変形例1の吸音装置8の断面図である。
実施例2では、側壁面85に対して傾斜した底面84が平面状であり、その断面が直線状となる構成について説明した。側壁面85に対して傾斜した底面84としては、段面が図11に示す変形例1のように湾曲する曲面状のものであってもよい。
図1と同様に図11中の矢印「A」方向が、樹脂材料からなる空洞部形成部材14の射出成型時の金型の抜き方向となる。
図3に示す実施形態の複写機1は、正面外装カバー2の傾斜した平面状であるが、正面外装カバー2が湾曲形状を備える構成の場合、変形例1の吸音装置8を適用することが出来る。
図12は、変形例2の吸音装置8の断面図である。
上述した実施例1、実施例2及び変形例1では、吸音装置8を形成する二つの部材として、開口面83を形成する開口面形成部材13と、開口面83以外の内壁面を形成する空洞部形成部材14とを備える構成である。
変形例2は、吸音装置8を形成する二つの部材として、底面84を形成する底面形成部材16と、底面84以外の内壁面を形成する開口面側面形成部材15とを備える構成である。
図12中の矢印「A」方向が、樹脂材料からなる開口面側面形成部材15の射出成型時の金型の抜き方向となる。
本実施形態では、正面外装カバー2は、水平方向の装置手前側に引き出し可能な引き出しユニットに固定されており、正面外装カバー2は装置手前側に引き出されることで、引き出しユニットに保持された装置内部の部材を露出させる開閉カバーである。
図13に示すように、正面外装カバー2の裏面の複数箇所に開口面形成部材13を配置し、正面外装カバー2と開口面形成部材13との間の空間をヘルムホルツ共鳴器の空洞部82として複数の吸音装置8を形成している。
このように、正面外装カバー2は、その一部が二枚の板状部材(正面外装カバー2と開口面形成部材13)を重ねた二重構造であり、この二重構造を構成する二枚の板状部材の間の空間をヘルムホルツ共鳴器の空洞部とする構成である。
正面外装カバー2としては二重構造に限らず、三重構造以上の多重構造であってもよい。また、一部を多重構造とするものに限らず、正面外装カバー2の全体を多重構造としてもよい。
図14は、複写機1を図2中の右側から見たときの引き出しユニット(200、300)の説明図である。図15は、装置本体11に対して全ての引き出しユニット(200、300)を装置手前側(図14中の左側)に少し引き出した状態の説明図である。図14及び図15では、引き出しユニットとして装置本体11から引き出される部分に便宜的にハッチングを付している。
使用者等が正面外装カバー2に設けられた正面外装取っ手部25を握って、複写機1の手前側(図14中の左側)に引き出すことで、転写引き出しユニット200が転写ガイドレール101に沿って水平方向に移動する。そして、図15に示すように、転写引き出しユニット200が装置本体11に対して手前側に引き出される。図15の状態から、さらに転写引き出しユニット200を引き出すことで、記録媒体転写部201を露出させることができる。
また、開閉カバーである正面外装カバー2は、正面外装カバー2とともには移動しない隣接する他の外装部材との間に、開閉時の干渉を防止するための隙間が形成されている。このような隙間を複写機1の内部で発生した音が通過すると音漏れの原因となる。複写機1では、隙間を形成する正面外装カバー2の内側に吸音装置8を設けることで、複写機1の内部の音源から隙間に向かう音を吸音することが可能であり、正面外装カバー2と他の外装部材との隙間からの音漏れの抑制を図ることができる。
このように、給紙外装カバー302は、その一部が二枚の板状部材(給紙外装カバー302と給紙開口面形成部材313)を重ねた二重構造であり、この二重構造を構成する二枚の板状部材の間の空間をヘルムホルツ共鳴器の空洞部とする構成である。
給紙外装カバー302としては二重構造に限らず、三重構造以上の多重構造であってもよい。また、一部を多重構造とするものに限らず、給紙外装カバー302の全体を多重構造としてもよい。
また、図13に示すように、正面外装カバー2の内壁面側で、正面外装取っ手部25を避けるように吸音装置8を配置することで、吸音装置8を備える構成で、正面外装カバー2の厚み方向の大型化を抑制し、画像形成装置の小型化を図ることができる。
側壁面に対して開口面と底面との少なくとも一方が傾斜している吸音装置を配置する開閉カバーとしては、引き出しユニットに固定されたものに限らない。例えば、回転軸を中心に回動することで画像形成装置における外装で覆われている部分の一部を開閉する開閉カバーでもよい。
このような回動する正面外装カバー2においても、側壁面に対して開口面と底面との少なくとも一方が傾斜している吸音装置を設けることで、レイアウトの自由度の向上を図ることができる。
これに対して、図13乃至図16を用いて説明した正面外装カバー2を引き出す構成では、正面外装カバー2を装置手前側に引き出すことだけで、引き出しユニットが保持するメンテナンス等を行う部材に使用者等が触れることが可能な状態となる。
空洞部82等の空洞部と、空洞部を外部とを連通する開口部81等の開口部とを備える吸音装置8等の吸音装置において、空洞部が、開口部が形成された開口面83等の開口面と、開口面と対向する底面84等の底面と、開口面と底面との間を接続するように延在する側壁面85等の側壁面とによって形成され、側壁面に対して前記開口面と前記底面との少なくとも一方が傾斜している。
これによれば、上記実施形態について説明したように、従来の吸音装置では設置することができなかった位置に吸音装置を設置することが可能となる。これは、以下の理由による。
すなわち、従来の開口部と空洞部とを備えた吸音装置では、開口面と底面とが平行で、側壁面が開口面及び底面に対して垂直な円柱状や多角柱状等の柱体状の空洞部を備えることが一般的であった。また、開口部の形状が同じ場合は、空洞部の体積が大きいほど吸音する音の周波数を低周波数に設定できるため、所望の周波数の音を吸音するためには空洞部の体積を小さくすることができない場合がある。このため、従来の吸音装置は、ある程度の体積を有し、側壁面が開口面及び底面に対して垂直な空洞部を配置することができる空間を確保することができる位置にしか設けることができなかった。
本発明者ら鋭意検討を重ねた結果、吸音装置は、空洞部の体積を確保することができれば、空洞部の形状が柱体状でなくても所望の周波数の音を吸音することができることを見出した。態様Aに係る吸音装置は、側壁面に対して前記開口面と前記底面との少なくとも一方が傾斜しており、空洞部が柱体状ではない形状となっている。これにより、従来の吸音装置では空洞部の体積を確保することができずに設けることができなかった位置に吸音装置は設けることが可能となり、従来の吸音装置に比べて配置の自由度を向上することが可能となる。
態様Aにおいて、開口部81等の開口部の開口方向が側壁面85等の側壁面の延在方向(図1中の上下方向)に対して傾斜している。
これによれば、上記実施例1について説明したように、側壁面の延在方向に対して傾斜した方向に位置する駆動モータ9等の音源に対して開口部を向けることができ、吸音効率の向上を図ることができる。
態様AまたはBにおいて、開口面83等の開口面が底面84等の底面に対して傾斜している。
これによれば、上記実施例2について説明したように、開口面と底面とが平行な吸音装置8よりも配置の自由度を向上することが可能となる。
態様AまたはBにおいて、開口面83等の開口面と底面84等の底面とが平行である。
これによれば、上記実施例1について説明したように、開口面と底面とが側壁面85等の側壁面に対して傾斜していれば、従来の吸音装置では空洞部の体積を確保することができずに設けることができなかった位置に吸音装置は設けることが可能となる。
態様A乃至Dの何れかの態様において、空洞部82等の空洞部を形成する部材が開口面形成部材13及び空洞部形成部材14等の複数の部材からなり、樹脂及び金属等の複数の部材のそれぞれの材料の密度が異なる。
これによれば、上記実施例1について説明したように、空洞部の密閉性を確保することが可能となる。
態様Eにおいて、複数の部材のうち、開口面83等の開口面を形成する部材(開口面形成部材13等)の材料が空洞部82等の空洞部を形成する他の部材(空洞部形成部材14等)の材料よりも密度が高い。
これによれば、上記実施例1について説明したように、音が透過することを抑制し、吸音効率の向上を図ることができる。
態様A乃至Fの何れかの態様において、開口面83等の開口面を形成する部材(開口面形成部材13等)は、金属製であり、開口部にフランジ部131等の立設部を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、樹脂よりも密度の高い金属によって開口面を形成する部材を形成することで透過音を抑制する構成を実現できる。また、立設部を設けることで、開口部を長くして、吸音周波数を低周波に設定することが可能となる。
態様Gにおいて、フランジ部131等の立設部はバーリング加工等の絞り加工によって形成されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、空洞部82等の空洞部を形成する壁面の一部を形成する部材に対して開口部81等の開口部を形成するための新たな部材を設けることなく、開口部を形成することが出来る。また、絞り加工によって強度の向上を図ることができる。
態様GまたはHにおいて、フランジ部131等の立設部は、開口面83等の開口面に対して直交する方向に立設している。
これによれば、上記実施例1について説明したように、開口部81等の開口部の開口方向を開口面83に直交する方向に設定できる。また、開口面に対して直交する方向であれば安価に立設部を設けることができる。
態様G乃至Iの何れかの態様においてフランジ部131等の立設部が空洞部82等の空洞部内に位置する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、吸音周波数を低周波に設定することが可能となり、さらに、組み付けや保守作業の際に立設部が作業者の邪魔にならないようにすることができる。
態様G乃至Jの何れかの態様において、開口面83等の開口面を形成する部材(開口面形成部材13等)は、開口面とは異なる角度の面(屈曲部13bの表面等)を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、開口面を形成する部材の剛性の向上を図ることができる。
態様G乃至Kの何れかの態様において、開口面83等の開口面を形成する部材(開口面形成部材13等)は、開口部81等の開口部を挟んで互いに反対側に位置する二つの縁部に、開口面に対して直交する方向に折り曲げた屈曲部13b等の屈曲部を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、開口面を形成する部材の剛性の向上を図ることができる。
態様Lにおいて、屈曲部13b等の屈曲部は、開口面83等の開口面を形成する部材(開口面形成部材13等)の長手方向に延在する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、長手方向で撓みが生じることを抑制し、長手方向の強度不足を補うことができる。
態様A乃至Mの何れかの態様において、空洞部82等の空洞部は開口面形成部材13及び空洞部形成部材14等の複数の部材によって形成され、複数の部材をネジ締結によって固定する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ネジ締結で固定することにより、空洞部の密閉性を確保することができる。
動作時の音を吸音する吸音手段を備えた複写機1等の電子機器において、吸音手段として、態様A乃至Nの何れかの態様に係る吸音装置8等の吸音装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、電子機器内において吸音装置を設置する空間を確保し易くなり、電子機器の動作時に生じる音をより効率的に吸音することが可能となる。
態様Oにおいて、側壁面85等の側壁面を形成する部材(リブ2a)が、複写機1等の電子機器の正面外装カバー2等の外装部材である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、空洞部形成部材14等の部材を、外装部材とは別に設ける必要がなくなり、複写機1の省スペース化、軽量化、部品点数の削減及び低コスト化を図ることができる。
態様OまたはPにおいて、装置本体11等の機器本体に対して抜き差し可能な転写引き出しユニット200等の引き出しユニットを備え、引き出しユニットにおける装置手前側端部等の抜き出し方向の端部を覆い、複写機1の電子機器の外装の一部を形成する正面外装カバー2等の引き出し外装部材に吸音装置8等の吸音装置を設ける。
これによれば、上記実施形態について説明したように、吸音装置を設けるため設置スペースの少なくとも一部を、引き出し外装部材の厚みの範囲内に収めることができ、吸音装置を備えた画像形成装置の小型化を図ることができる。
態様OまたはPにおいて、回動軸を中心に回動し、装置本体11等の機器本体に対して開閉自在な正面外装カバー2等の外装開閉部材を備え、外装開閉部材に吸音装置8等の吸音装置を設ける。
これによれば、図17に示す構成について説明したように、複写機1等の電子機器における外装開閉カバーを設けた面から音が漏れ出ることを抑制することができる。
空洞部82等の空洞部と、空洞部を外部と連通する開口部81等の開口部とを有する吸音装置8または給紙吸音装置308等の吸音装置と、装置本体11等の機器本体に対して抜き差し可能な転写引き出しユニット200または給紙引き出しユニット300等の引き出しユニットとを備える複写機1等の電子機器において、引き出しユニットにおける抜き出し方向の端部を覆い、電子機器の外装の一部を形成する正面外装カバー2または給紙外装カバー302等の引き出し外装部材に吸音装置を設ける。
これによれば、上記実施形態について説明したように、吸音装置を設けるため設置スペースの少なくとも一部を、引き出し外装部材の厚みの範囲内に収めることができ、吸音装置を備えた画像形成装置の小型化を図ることができる。
複写機1等の画像形成装置において、態様O乃至Sの態様に係る電子機器の構成を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成装置内において吸音装置を設置する空間を確保し易くなり、画像形成装置の動作時に生じる音をより効率的に吸音することが可能となる。
2 正面外装カバー
2a リブ
2b リブ形成面
2s 外装面
3 給紙部
4 画像読取部
5 画像形成部
7 ネジ
8 吸音装置
9 駆動モータ
10 ADF
11 装置本体
13b 屈曲部
13 開口面形成部材
14 空洞部形成部材
14a ネジ下穴
15 開口面側面形成部材
16 底面形成部材
20 原稿トレイ
21 原稿給紙ローラ
22 原稿搬送ベルト
23 原稿排紙ローラ
24 原稿排紙トレイ
25 面外装取っ手部
26 メッシュ部
30 給紙カセット
31 給紙装置
32 手差しトレイ
33 給紙ガイドレール
40 読取筐体
41 走査光学ユニット
42 コンタクトガラス
44 中間転写ベルト
45 ベルト駆動ローラ
50 タンデム画像形成部
51 露光ユニット
52 二次転写装置
53 定着ユニット
55 一次転写ローラ
56 用紙搬送ベルト
57 支持ローラ
58 定着ベルト
59 加圧ローラ
60 排紙路
61 排紙トレイ
70 主搬送路
70a レジストローラ対
73 反転搬送路
74 感光体
75 作像部
81 開口部
82 空洞部
83 開口面
84 底面
85 側壁面
90 底板部材
101 転写ガイドレール
102 インナーカバー
131 フランジ部
200 転写引き出しユニット
201 記録媒体転写部
202 転写スライドレール
300 給紙引き出しユニット
302 給紙外装カバー
302a 給紙外装リブ
303 給紙スライドレール
304 給紙外装取っ手部
308 給紙吸音装置
313 給紙開口面形成部材
521 二次転写ローラ
Claims (20)
- 空洞部と、
前記空洞部を外部と連通する開口部とを備える吸音装置において、
前記空洞部が、前記開口部が形成された開口面と、前記開口面と対向する底面と、前記開口面と前記底面との間を接続するように延在する側壁面とによって形成され、
前記側壁面に対して前記開口面と前記底面との少なくとも一方が傾斜していることを特徴とする吸音装置。 - 請求項1の吸音装置において、
前記開口部の開口方向が前記側壁面の延在方向に対して傾斜していることを特徴とする吸音装置。 - 請求項1または2の吸音装置において、
前記開口面が前記底面に対して傾斜していることを特徴とする吸音装置。 - 請求項1または2の吸音装置において、
前記開口面と前記底面とが平行であることを特徴とする吸音装置。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の吸音装置において、
前記空洞部を形成する部材が複数の部材からなり、複数の部材のそれぞれの材料の密度が異なることを特徴とする吸音装置。 - 請求項5の吸音装置において、
前記複数の部材のうち、前記開口面を形成する部材の材料が前記空洞部を形成する他の部材の材料よりも密度が高いことを特徴とする吸音装置。 - 請求項1乃至6の何れかに記載の吸音装置において、
前記開口面を形成する部材は、金属製であり、前記開口部に立設部を備えることを特徴とする吸音装置。 - 請求項7の吸音装置において、
前記立設部は絞り加工によって形成されていることを特徴とする吸音装置。 - 請求項7または8の吸音装置において、
前記立設部は、前記開口面に対して直交する方向に立設していることを特徴とする吸音装置。 - 請求項7乃至9の何れかに記載の吸音装置において、
前記立設部が前記空洞部内に位置することを特徴とする吸音装置。 - 請求項7乃至10の何れかに記載の吸音装置において、
前記開口面を形成する部材は、前記開口面とは異なる角度の面を備えることを特徴とする吸音装置。 - 請求項7乃至12の何れかに記載の吸音装置において、
前記開口面を形成する部材は、前記開口部を挟んで互いに反対側に位置する二つの縁部に、前記開口面に対して直交する方向に折り曲げた屈曲部を備えることを特徴とする吸音装置。 - 請求項12の吸音装置において、
前記屈曲部は、前記開口面を形成する部材の長手方向に延在することを特徴とする吸音装置。 - 請求項1乃至13の何れかに記載の吸音装置において、
前記空洞部は複数の部材によって形成され、前記複数の部材をネジ締結によって固定することを特徴とする吸音装置。 - 動作時の音を吸音する吸音手段を備えた電子機器において、
前記吸音手段として、請求項1乃至14の何れかに記載の吸音装置を用いることを特徴とする電子機器。 - 請求項15の電子機器において、
前記側壁面を形成する部材が、前記電子機器の外装部材であることを特徴とする電子機器。 - 請求項15または16の電子機器において、
機器本体に対して抜き差し可能な引き出しユニットを備え、
前記引き出しユニットにおける抜き出し方向の端部を覆い、前記電子機器の外装の一部を形成する引き出し外装部材に前記吸音装置を設けることを特徴とする電子機器。 - 請求項15または16の電子機器において、
回動軸を中心に回動し、機器本体に対して開閉自在な外装開閉部材を備え、
前記外装開閉部材に前記吸音装置を設けることを特徴とする電子機器。 - 空洞部と、前記空洞部を外部と連通する開口部とを有する吸音装置と、
機器本体に対して抜き差し可能な引き出しユニットとを備える電子機器において、
前記引き出しユニットにおける抜き出し方向の端部を覆い、前記電子機器の外装の一部を形成する引き出し外装部材に前記吸音装置を設けることを特徴とする電子機器。 - 画像形成装置において、
請求項15乃至19の何れかに記載の電子機器の構成を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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