JP2017137906A - レベリングボルト - Google Patents

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吾郷 健二
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Abstract

【課題】
機械装置の設置における高さ、水平面の調整精度を向上させることを容易に実現する。

【解決手段】
従来の機械装置の設置で用いられているレベリングボルトを、精密回転操作が可能な精密回転操作器を一時的に接続することにより、レベリングボルトとそれに対するナットの相対回転角度を精密に調整することで、高精度の機械装置の設置を実現する。
レベリングボルトユニットには、前述の精密回転操作器を接続するための接続インターフェースを設ける。また、球面座金を併用することで、調整機能の向上を実現しする。

【選択図】図10

Description

本発明は、産業用機械を精密に水平設置するためのレベリングボルトおよびその調整方法、およびそれに用いる精密調整工具に関する。
たとえば質量が1000kgを越えるような産業機械の設置において、その設置高さ(=レベル)の調整は、ほぼ必須のものとなっている。
機械装置の高さと、その水平精度の調整に、高さ方向を軸心としたネジをおもな機械要素とした、レベリングボルトが用いられることがある。機械装置の高さの調整には、棒状の雄ネジと単独、または機械装置側に一体化された雌ねじを組み合わせて、質量が大きな機械装置を小さな操作力によって持ち上げるとともに、複数個所のレベリングボルトの部位各々の調整高さを個別に適切に設定することによって、水平精度の調整も行われている。
しかし、レベリングボルトに用いることができるネジのサイズはコストやサイズなどの諸事情により、一定範囲のものに限定されており、その結果、用いられるネジのピッチもあまり小さくすることは出来ず、その結果、レベリングボルトの雄ネジと雌ねじの相対回転数1回転あたりで調整される高さもねじのピッチで決定されてしまう。よって、相対回転角度あたりの調整高さの分解能もあまり細かなものとすることができない。
近年、機械装置の性能向上により、機械装置の設置精度はより高精度化が求められる傾向にある。さらにコスト抑制のため、設置調整に要する作業時間も減少させることが求められている。
特開2010−228057号公報 特開1999−048060号公報 特開2004−345005号公報
レベリングボルトの調整分解能を向上させ、機械装置の設置精度の向上とその作業時間を短縮する。
レベリングボルトの雄ネジと雌ねじの相対回転角度の調整分解能を向上させるため、本発明では、操作部に減速機を介した精密回転操作器を用いることで、これを実現する。
精密回転操作器を用いるために、レベリングボルト部には、精密回転操作器の接続部を設けることでこれを実現する。
さらにレベリングボルトユニットに球面座金を組み合わせることで、水平精度の調整を容易にかつ信頼性の高いものとする。
レベリングボルト部に、精密回転操作器の接続部を設け、回転操作に減速機を介した精密回転操作器を用いることで、レベリングボルトの雄ネジと雌ねじの相対回転角度の調整分解能を向上させる。また、球面座金を併用することで、機械装置の重量の負荷を座金部全面に分散し負荷させることで、水平設置精度の向上が図れる。
本発明のレベリングボルトユニットを用いた機械装置の設置例を示す図 図1の3面図 図1のレベリングボルト部の拡大図 図3と同じレベリングボルトユニットの単体図 図4のレベリングボルトユニットの3面図 図4のレベリングボルトユニットの断面図示図 図4のレベリングボルトユニットの断部分切断斜視図 精密回転操作器 図8の斜視図 精密回転操作器を用いたレベリングボルトの調整方法を示す図
従来の機械装置の設置で用いられているレベリングボルトを、精密回転操作が可能な精密回転操作器を一時的に接続することにより、レベリングボルトとそれに対するナットの相対回転角度を精密に調整することで、高精度の機械装置の設置を実現した。レベリングボルトユニットには、前述の精密回転操作器を接続するための接続インターフェースを設けた。
また、球面座金を併用することで、調整機能の向上を実現した。
図1は本発明における実施例1を示したものである。
符号2は設置調整対象の機械装置部であり、符号1の機械装置の設置ベース部の上に、符号3の本発明のレベリングボルト3点を介して設置される。
レベリングボルトは、本実施例では3点設けられているが、4点以上の冗長でも同様の機能を果たす。3点の符号3のレベリングボルトユニットは、個別に調整を行うことで、符号2の接合面部の設置高さを各々独立して調整可能である。この3点の高さを調整することで、機械装置の高さを調整するとともに、必要に応じて機械装置の水平出しを行うことが多い。
図2は図1の3面図を示している。本図で記載された符号2の機械装置は本図の形状に左右されるものではなく、またサイズの大小、および機械装置の重量にも関係なく使用することができる。
図3は、図1の、本発明のレベリングボルトユニット部の部分拡大をしたものである。
図4は本発明のレベリングボルトユニット部を示したものであり、図5はその3面図を示したものである。
図5は内部構造の説明のために、レベリングボルトユニットを断面図示したものである。
レベリングユニットは図1の符号1に対して、本図の符号12を面を介して取り付けられる。
図1の符号2の機械装置と本図の符号11が一体化されて接続される。本図では、符号11は単独の部品として描かれているが、符号2の一部であっても構わなく、この部分を符号12に対して相対距離を調節することで、機械装置の高さと水平面内の傾きが調整される。
符号14は円筒形状をしており、その外周部にらせん状のネジが設けられている。このネジ部は、本図ではメートル細目ねじが用いられているが、台形ネジ、その他ボールねじなど同様の機能を果たすものでも構わない。
符号16が高さの調節と、重力に逆らい機械装置を持ち上げるナット部である。この実施例では符号14が回転固定されており、符号16を符号14に対して回転させることで、符号11と符号12の相対距離を調節する。
本実施例では、符号14を回転固定させているが、符号16と同等の機能に相当する部分を固定させ、符号14の機能に相当する部品を回転させることでも同様の効果が実現できる。
符号16の上面は球面形状をしており、符号19の球面座金と、各球面の中心が一致した状態で面接触することで、符号11が符号12に対して傾きが生じても面接触が維持される。なお、本発明では、符号16と19、および後述する符号19と符号20の曲率半径は同一としているが、これらに若干の差異を設けて、面接触ではなく、線接触とすることも考えられる。
符号16の外周部には歯車となるためのインボリュート歯形が創生されており、符号17の歯車を回転させることで、符号16が回転駆動される。
符号19、符号20および符号21は符号11を固定するための球面座金付のナットの役割を果たす。高さの調整時は、符号11は重力より、下向きの力が加わっているため、浮き上がることはないが、地震や設置信頼性を高めるための固定を行う。
図8は、前述の符号17を回転駆動させるための精密回転操作器である。
符号45は前述のレベリングボルトユニットのベース部である符号12に回転自由度を抑制する部分である。この符号45には、符号42の減速機が接続し取り付けられている。この実施例では減速比50の波動歯車減速機が用いられており、入力軸および出力軸を回転支持する軸受部も内蔵されているものとしている。この減速機は入力軸と出力軸が同心になっており、符号41の操作ハンドル部が減速機の入力軸となっている。符号43は減速機の出力軸となっていて、符号44のソケット部を回転駆動させる。
図10は回転操作器をもちいて、レベリングボルトユニットを操作している状態を示す。
この回転操作器は、レベリングボルトに対して取り外しが可能なものとなっており、調整時のみ図10のように取り付ける。なお、本実施例では、回転操作器を取り外し可能なものとしているが、恒久的に組み込むことでも同様の効果が期待できる。
図10は回転操作器の操作には、人間の手を用いて支持および回転駆動が行われる。
なお、人間の手による回転駆動に代えて、電動、油圧、空圧といったアクチュエータとしても同一の効果が期待できる。
図8の符号42の入力軸側、または出力軸側にはロータリーエンコーダなどの電気式の回転角度の検出器を組み込むことができる。そうすることで、回転角度を正確に測定することができ、機械装置の精密設置調整を容易に行うことができる。
また、前述の電気式の回転角度検出器に代えて、目盛のような目視式の回転角度表示機を併用することでも、作業性を向上させることができる。
産業用の機械装置の設置時の精密位置決めに利用ができる。
1:機械装置の設置ベース部
2:機械装置部
3:レベリングボルトユニット部
11:レベリングボルトユニット部と機械装置のインターフェースプレート
12:レベリングボルトユニット部の設置ベース部
13:レベリングボルトユニット部の設置固定ボルト
14:レベリングボルト
15:レベリングボルトを符号12に固定するナット
16:外周が歯車かつ内周が雌ねじである球面ナット
17:精密回転操作器のインターフェースおよび回転伝達歯車
18:符号17を支持する軸受部
19:球面座金
20:球面座金と一体のナット
21:ナット
31:符号14と符号19のすきま
41:減速機の入力軸兼回転操作部
42:入力軸と出力軸が同軸になった減速機
43:出力軸
44:符号17とのインターフェース部
45:符号1とのインターフェース部

Claims (7)

  1. 一体となった構造物の異なる3点または4点以上に各々接続され、構造物の高さと姿勢を調整するレベリングボルトユニットにおいて、
    このレベリングボルトユニットのボルトの軸線は、構造物に加わる重力方向の線上に平行もしくはそれに近い状態で配置され、
    前記ボルトの円筒外周には雄ネジが設けられており、この雄ネジに対する雌ねじが設けられたナットを有し、このナットの上部に前記構造物の一部が積載され、前記ナットと前記ボルトの相対角度を変化させることで、前記ナットの前記ボルトに対する相対位置を変化させることで、前記構造物の高さを調整する機能を有し、
    この相対角度を変化させるための回転操作部に減速機能を有する機械要素を組み込むことで、前記ナットと前記ボルトの相対角度の調節することで、精密な高さ調整を可能とした、レベリングボルトユニット。
  2. 請求項1のレベリングボルトユニットにおいて、前記ボルトを固定側とし、前記ナットを回転自由としたレベリングボルトユニット。
  3. 請求項1のレベリングボルトユニットにおいて、前記ナットを固定側とし、前記ボルトを回転自由としたレベリングボルトユニット。
  4. 前記レベリングボルトユニットにおいて、前記ナットの外周部に歯形を設けて、それに噛み合う、前記ボルトの軸線と離れて平行な軸線に配置した歯車を設け、この歯車を前記回転操作部の回転入力部とした請求項1〜3のレベリングボルトユニット。
  5. 前記回転操作部に回転位置検出器を組み込んだ、請求項1〜4のレベリングボルトユニット。
  6. 球面座金を構造物の下部および上部、または下部のみに組み込んだことを特徴とする、請求項1〜5のレベリングボルトユニット。
  7. 前記回転操作部を前記レベリングボルトユニットから取り外し、別のレベリングボルトユニット部に流用できることを特徴とする、請求項1〜6のレベリングボルトユニット。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109278001A (zh) * 2018-09-22 2019-01-29 中船澄西船舶修造有限公司 一种可以升降的支撑工装
JP7195741B2 (ja) 2018-02-06 2022-12-26 株式会社Fuji 自立装置

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