JP2017136425A - 食器洗浄機 - Google Patents

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昌生 野々山
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【課題】複数の食器を均一に洗浄することができ、高い洗浄効果を得ることができる食器洗浄機を提供する。【解決手段】洗浄槽3と、洗浄槽3内に食器Wを支持する食器かご10と、食器かご10に支持された食器Wを洗浄する洗浄水を回転しつつ噴出する洗浄ノズル4とを備える食器洗浄機1において、食器かご10は、各食器Wの開口側を洗浄ノズル4に向けた姿勢とし、且つ平面視扇状となるように複数の食器Wを支持すべく湾曲する第1食器載置部23及び第2食器載置部24を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、食器かごに支持した食器を、洗浄ノズルから噴出する洗浄水により洗浄する食器洗浄機に関する。
洗浄槽内に回転する洗浄ノズルが設けられ、この洗浄ノズルが回転しつつ噴出する洗浄水を食器かごに支持した食器に当てることで、食器の洗浄を行う食器洗浄機が知られている。
この種の食器洗浄機が備える食器かごは、コップや湯のみ等の比較的小径で底の深い食器においては、洗浄ノズルから噴出される洗浄水が食器開口から食器内部に入るように、食器を傾斜させた姿勢で支持するようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−160282号公報(第1図)
ところで、洗浄ノズルから噴出する洗浄水は、洗浄ノズルの回転に伴って噴出方向が弧を描くように変化する。それに対して、特許文献1等に見られる従来の食器かごは、複数の食器を直線状に配列して支持している。
このため、洗浄水の当り方が食器の支持位置毎に異なっていたり、特に配列方向の両端部側に位置する食器の内部に洗浄水が殆ど入らないことがあるため、複数の食器を均一に洗浄することができない不都合があった。
上記の点に鑑み、本発明は、複数の食器を均一に洗浄することができ、高い洗浄効果を得ることができる食器洗浄機を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、洗浄槽と、該洗浄槽内に食器を支持する食器かごと、該食器かごに支持された食器を洗浄する洗浄水を回転しつつ噴出する洗浄ノズルとを備える食器洗浄機において、前記食器かごは、各食器の開口側を前記洗浄ノズル側に向けた姿勢とし、且つ平面視扇状となるように複数の食器を支持すべく湾曲する食器載置部を備えることを特徴とする。
本発明の食器洗浄機は、食器かごが、複数の食器を平面視扇状となるように配列し、各食器の開口側が洗浄ノズル側に向くように支持する。これにより、回転する洗浄ノズルから噴出する洗浄水は、平面視扇状に配列された何れの食器であっても、その内部に確実に当たり、複数の食器を均一に洗浄することができるので、高い洗浄効果を得ることができる。更に、食器を平面視扇状に配列することで、互いに隣合う食器間に比較的広い隙間が形成される。これにより、食器の外周面にも洗浄水が当たり易く、高い洗浄効果を得ることができる。
また、本発明は、洗浄槽と、該洗浄槽内に食器を支持する食器かごと、該食器かごに支持された食器を洗浄する洗浄水を回転しつつ噴出する洗浄ノズルとを備える食器洗浄機において、前記食器かごは、各食器の開口側を前記洗浄ノズル側に向けた姿勢とし、且つ平面視扇状となるように複数の食器を支持し、合成樹脂によって形成されていて、食器を支持するときに該食器の開口縁を当接させる開口当接部と、該開口当接部に開口縁が当接した食器の周壁外面を当接させる周壁当接部とを備え、前記開口当接部と前記周壁当接部とは、下方に延びて前記洗浄ノズル側に向く板面を有する垂下板を備え、該垂下板の板面の下部にアーチ状の切欠が形成されていることを特徴する。
近年、食器かごにおいては、成形性が良く、軽量化が容易であり、食器の損傷が防止できるといった利点があることから、合成樹脂によって形成される。その反面、食器かごを合成樹脂によって形成すると、例えば食器かごを金属製の線材によって形成したものと比較して強度が低くなるおそれがある。
本発明によれば、前記垂下板によって、合成樹脂による開口当接部及び周壁当接部に十分な強度を付与することができる。更に、本発明においては、前記垂下板の板面の下部にアーチ状の切欠を設けたことにより、洗浄水が切欠を通って食器に当り易く、高い洗浄効果が得られる。また、垂下板の板面に当った洗浄水は切欠のアーチ状の下縁を伝って円滑に流下するので、高い水切り性が得られる。
また、本発明において、前記食器かごは、平面視扇状に配列した食器を、前記洗浄ノズル側から洗浄水の噴出方向外方に向かって複数列に支持することが好ましい。これによれば、多くの食器を良好に洗浄することができる。
更に、前記食器かごに支持された食器の軸線の水平線に対する傾斜角度を食器の姿勢角としたとき、前記食器かごは、前記洗浄ノズルからの距離が近い位置に配列された食器の姿勢角よりも、前記洗浄ノズルからの距離が遠い位置に配列された食器の姿勢角が小となるように各食器を支持することが好ましい。
これによれば、洗浄ノズルからの距離が近い位置に配列された食器が邪魔になることなく、洗浄ノズルからの距離が遠い位置に配列された食器を洗浄することができるだけでなく、洗浄ノズルからの距離が遠い位置に配列された食器の内部にも確実に洗浄水を当てることができる。
本発明の実施形態の食器洗浄機の構成を模式的に示す説明図。 食器かごの斜視図。 洗浄槽とその内部の平面図。 軸受部の斜視図。 当接段差の斜視図。 食器かごが食器を支持した状態の平面図。 食器かごが支持する食器の姿勢を示す説明図。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示す本実施形態の食器洗浄機1は、システムキッチンに組み込んで設置されるビルトイン式のものであり、食器洗浄機1の筐体2は、前方が開放されて洗浄槽3を出し入れ自在に収容している。
洗浄槽3の底部側には、洗浄水を噴出する洗浄ノズル4が設けられており、洗浄槽3の背面側には洗浄槽3内の食器を乾燥させるための乾燥用空気を導入する乾燥ダクト5及び乾燥ファン6が設けられている。
更に、洗浄槽3の底部には、洗浄槽3内に残菜フィルタ7を介して連通する洗浄水の溜り部8が設けられている。洗浄槽3の底部下側には、溜り部8に連通する洗浄・排水ポンプ9が設置されている。洗浄・排水ポンプ9は、正転させたときに洗浄ノズル4に洗浄水を供給し、逆転させたときに洗浄槽3からの排水を行う。
洗浄槽3の内部には、上部食器かご10と下部食器かご11とが取り付けられている。下部食器かご11は、大皿、小皿、中鉢、椀等の比較的大型の食器Wを支持し、上部食器かご10は、コップや湯飲み等の比較的小径で底の深い食器Wを支持する。なお、本実施形態の上部食器かご10が本発明における食器かごに相当する。上部食器かご10の詳細な構成については後述する。
前記洗浄ノズル4は、洗浄槽3の下部食器かご11の下側に配設された水平方向に長手の下ノズル12と、下ノズル12の長手方向中央部に立設されたセンターノズル13とにより構成されている。
下ノズル12は、その長手方向中央部で鉛直軸線回りに旋回しつつ下部食器かご11に向けて洗浄水を噴出する。下ノズル12は、洗浄・排水ポンプ9から供給される洗浄水の噴出反力によって旋回するようになっている。
センターノズル13は下ノズル12と一体に回転する下半部13aと、この下半部13aに上下動自在に挿設された上半部13bとで構成されている。洗浄・排水ポンプ9から洗浄水が供給されたとき、センターノズル13は下ノズル12と共に旋回しつつ水圧によって上半部13bが上方にのびるようになっている。そして、センターノズル13の下半部13aの上端部(上半部13bとの境界位置)に形成されている噴出口と、上半部13bに形成されている噴出口との両方から放射状に洗浄水が噴出される。
次に、本実施形態における上部食器かご10について詳細に説明する。上部食器かご10は、図2に示すように、樹脂コーティングされた金属製線材によって形成された基枠14と、基枠14に固定された合成樹脂製の食器支持部材15とで構成されており、図3に示すように、洗浄槽3の後方半部に取り付けられている。
基枠14は、図2及び図3に示すように、後端側で左右方向に延出する回動軸部16と、前方に向かって平行に延出する一対の前方延出部17とを備えている。
回動軸部16は、図4に示すように、洗浄槽3の左右の側壁内面の後壁面寄りの位置に一体に形成された軸受部18に支持される。軸受部18は、洗浄槽3の側壁内面から突出する突出部19と、突出部19に形成された凹部20とを備えており、回動軸部16は凹部20に回動自在に支持される。これにより、上部食器かご10は、洗浄槽3の後方側に向って起立するように回動する。
また、凹部20は上方が開放されていることにより、回動軸部16は凹部20に着脱自在に支持される。これにより、上部食器かご10は、洗浄槽3から上方に容易に取り外せるようになっている。なお、軸受部18の突出部19の上面には、凹部20に向って下降する方向に傾斜する傾斜面21が形成されている。この傾斜面21により、回動軸部16は凹部20に装着される方向に案内されるので、取り外された上部食器かご10の洗浄槽3への取り付けを円滑に行うことができる。
前方延出部17は、図5に示すように、洗浄槽3の左右の側壁内面に一体に形成された当接段部22の上端に当接支持される。前方延出部17が当接段部22の上端に当接したとき、上部食器かご10は水平姿勢となる。
また、食器支持部材15は、図2及び図3に示すように、湾曲する2列の食器載置部(第1食器載置部23、第2食器載置部24)を備えている。第1食器載置部23と第2食器載置部24との夫々に、複数の食器Wを並べて載置することにより、図6に示すように、食器Wは2列の平面視扇状に支持される。
ここで、例えば、本実施形態と異なって食器Wが直線状に配列されている場合、センターノズル13と各食器Wとの間の距離は、配列方向の中央部に位置する食器Wに比べて、配列方向の両端部側に位置する食器Wが長くなる。そればかりか、センターノズル13から放射状に噴出する洗浄水は、センターノズル13の回転に伴って円を描くようにして飛散する。よって、配列方向の両端部側に位置する食器Wに当る洗浄水は少なく水力も低下するため、配列方向の両端部側に位置する食器Wに対する洗浄効果が低い。
それに対して、本実施形態においては、食器支持部材15が食器Wを平面視扇状に支持している。これにより、食器Wが直線状に配列されている場合と比較して、配列方向の両端部側に位置する食器Wは、センターノズル13からの距離が然程遠くならない。よって、平面視扇状である配列方向の両端部側に位置する食器Wに当る洗浄水は十分な量と水力が維持されるため、各食器Wを均一に洗浄することができ、高い洗浄効果を得ることができる。
また、食器Wを平面視扇状に配列することで、互いに隣合う食器W間に比較的広い隙間が形成される。これにより、食器Wの外周面にも洗浄水が当たり易く、高い洗浄効果を得ることができる。
更に、上述の通り食器Wを平面視扇状に支持して高い洗浄効果が得られるため、洗浄水の使用水量を削減して十分な洗浄が行え、これによって、センターノズル13の噴出口の数量を少なくすることも可能となる。
第1食器載置部23と第2食器載置部24とは、図7に示すように、食器Wを支持するときに食器Wの開口縁を当接させる開口当接部25と、開口当接部25に開口縁が当接した食器Wの周壁外面を当接させる周壁当接部26とを備えている。そして、食器Wは、開口当接部25と周壁当接部26とに当接することにより開口をセンターノズル13に向けた傾斜姿勢で第1食器載置部23と第2食器載置部24とに載置される。
また、センターノズル13からは、第1食器載置部23の食器Wと第2食器載置部24の食器Wとの夫々に向けて異なる噴出口から洗浄水が噴出される。このとき、センターノズル13からの距離は、第1食器載置部23の食器Wよりも第2食器載置部24の食器Wのほうが遠い位置に支持されているため、センターノズル13における洗浄水の水平線に対する噴出角度は、第1食器載置部23の食器Wへの角度より第2食器載置部24の食器Wへの角度を小さく設定している。
これを考慮して、上部食器かご10は、第1食器載置部23と第2食器載置部24とで異なる傾斜姿勢で食器Wを支持している。即ち、食器Wの軸線pの水平線xに対する傾斜角度を食器Wの姿勢角としたとき、上部食器かご10は、図7に示すように、第1食器載置部23の食器Wの姿勢角fよりも、第2食器載置部24の食器Wの姿勢角rが小さくなるように食器Wを支持している。これによれば、センターノズル13から噴出する洗浄水に対応した姿勢で食器Wを支持することができ、センターノズル13からの距離が遠い位置に配列された食器Wの内部にも確実に洗浄水を当てることができる。なお、第1食器載置部23と第2食器載置部24とに支持する食器Wの姿勢角f、rは、開口当接部25と周壁当接部26との間の距離により適宜設定することが可能である。
また、図2に示すように、食器支持部材15の開口当接部25と周壁当接部26とは、夫々、下方に延びる垂下板27を備えている。食器支持部材15は合成樹脂製であることにより、成形性が良く、軽量化が容易であり、食器Wの損傷が防止できるといった利点があるが、更に、垂下板27によって高い強度を確保することができる。
一方、垂下板27の板面はセンターノズル13側に向くため、センターノズル13から噴出する洗浄水が垂下板27に当ると洗浄水が食器Wに到達せず、無駄になるおそれがある。
そこで、図2に示すように、垂下板27の板面の下部には、アーチ状の切欠28が複数形成されている。これによれば、センターノズル13から噴出する洗浄水が切欠28を通って食器Wに当り易くなり、垂下板27に当る洗浄水の量が少なくなるため、洗浄水に無駄が生じることを防止することができる。
更に、垂下板27の各切欠28がアーチ状であることによって、各切欠28の境界には下方に突出する突起29が形成される。これにより、食器支持部材15に支持された各食器Wから流れ落ちる洗浄水や垂下板27に当った洗浄水がアーチ状の切欠28の下縁を伝い、更に各突起29に下端に集結して円滑に流下するので、高い水切り性を得ることができる。
1…食器洗浄機、3…洗浄槽、10…上部食器かご(食器かご)、4…洗浄ノズル、23…第1食器載置部(食器載置部)、24…第2食器載置部(食器載置部)、25…開口当接部、26…周壁当接部、27…垂下板、28…切欠、W…食器。
かかる目的を達成するために、本発明は、洗浄槽と、該洗浄槽内に食器を支持する食器かごと、該食器かごに支持された食器を洗浄する洗浄水を回転しつつ噴出する洗浄ノズルとを備える食器洗浄機において、前記食器かごは、前記食器を支持するときに該食器の開口縁を当接させる開口当接部と、該開口当接部に該開口縁が当接した食器の周壁外面を当接させる周壁当接部とを備え、前記開口当接部及び前記周壁当接部の少なくとも一方は、下方に突出する複数の突起と、該突起同士の間に延設された橋梁部とを有し、前記橋梁部の下縁は、上方に向かって湾曲するアーチ状であることを特徴とする。
また、本発明は、前記開口当接部及び前記周壁当接部の少なくとも一方は、下方に延びて前記洗浄ノズル側に向く板面を有する垂下板を備え、前記垂下板は、前記複数の突起及び前記橋梁部で構成されていることが好ましい。
本発明においては、下縁が上方に向かって湾曲するアーチ状となっている橋梁部を設けたことにより、洗浄水がアーチの下方を通って食器に当り易く、高い洗浄効果が得られる。また、橋梁部に当った洗浄水はアーチ状の下縁を伝って橋梁部の両端にある突起に導かれ、円滑に流下するので、高い水切り性が得られる。
また、本発明は、前記複数の突起前記橋梁部は、合成樹脂によって形成されていることが好ましい
本発明によれば、前記複数の突起及び前記橋梁部によって、合成樹脂による開口当接部及び周壁当接部に十分な強度を付与することができる。

Claims (4)

  1. 洗浄槽と、該洗浄槽内に食器を支持する食器かごと、該食器かごに支持された食器を洗浄する洗浄水を回転しつつ噴出する洗浄ノズルとを備える食器洗浄機において、
    前記食器かごは、各食器の開口側を前記洗浄ノズル側に向けた姿勢とし、且つ平面視扇状となるように複数の食器を支持すべく湾曲する食器載置部を備えることを特徴とする食器洗浄機。
  2. 洗浄槽と、該洗浄槽内に食器を支持する食器かごと、該食器かごに支持された食器を洗浄する洗浄水を回転しつつ噴出する洗浄ノズルとを備える食器洗浄機において、
    前記食器かごは、各食器の開口側を前記洗浄ノズル側に向けた姿勢とし、且つ平面視扇状となるように複数の食器を支持し、合成樹脂によって形成されていて、食器を支持するときに該食器の開口縁を当接させる開口当接部と、該開口当接部に開口縁が当接した食器の周壁外面を当接させる周壁当接部とを備え、
    前記開口当接部と前記周壁当接部とは、下方に延びて前記洗浄ノズル側に向く板面を有する垂下板を備え、
    該垂下板の板面の下部にアーチ状の切欠が形成されていることを特徴する食器洗浄機。
  3. 前記食器かごは、平面視扇状に配列した食器を、前記洗浄ノズル側から洗浄水の噴出方向外方に向かって複数列に支持することを特徴する請求項1又は2記載の食器洗浄機。
  4. 前記食器かごに支持された食器の軸線の水平線に対する傾斜角度を食器の姿勢角としたとき、前記食器かごは、前記洗浄ノズルからの距離が近い位置に配列された食器の姿勢角よりも、前記洗浄ノズルからの距離が遠い位置に配列された食器の姿勢角が小となるように各食器を支持することを特徴とする請求項3記載の食器洗浄機。
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