JP2017135748A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より少ない消費電力の省電力状態で画像処理装置に近づいてきた使用者を精度よく判断し、適切なタイミングで画像処理装置の電力状態を切り替え、使用者の待機時間を減少させて使用者の利便性を向上や、製品コストの低減を実現すること。
【解決手段】赤外線アレイセンサで構成される人感センサ601を検出面が斜め上方に向くように画像処理装置10に設置し、判断部602が、人感センサ601の検出結果を用いて画像処理装置10の電力状態を省電力状態から通常電力状態に切り替えるかどうかを判断する。判断部602は、人感センサ601において操作部500より上で人の手が検出された場合(S808でYesかつS810でYes)、画像処理装置10の電力状態を通常電力状態に切り替える(S807)。
【選択図】図12

Description

本発明は、人感センサを用いた印刷装置の電力制御に関する。
特許文献1では、二次元配列型熱源検出手段を用いて、装置周囲の熱源の移動方向や輪郭を解析して設定された基準情報と比較し、熱源が接近しているか、人型であるか、原稿の有無を判定して、装置を復帰させる技術が提案されている。
特開2013−20048号公報
上記従来の技術は、熱源が人型であって原稿を所持している、又は人型であって遠方から近傍へ移動してきたと判定した場合に、負荷へ電力を供給する又は反射センサを起動させるものである。しかし、原稿は温度が低く周囲の温度に埋もれやすく、原稿を所持した人が装置本体の近傍まで接近しなければ人が原稿を所持していると判断することは困難である。このように、従来の技術では、人が装置本体の近傍まで接近しないと装置を復帰することができず、ユーザは装置が復帰するまで装置の前で待機する必要が生じ、利便性において問題があった。
また、センサを用いて人を検出する場合、センサの設置位置、設置角度を適正に設定しないと、対象の熱源が周囲の温度に埋もれてしまい誤検知が起こってしまう可能性があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的は、より少ない消費電力の省電力状態で装置に近づいてきた使用者を精度よく判断し、適切なタイミングで装置の電力状態を切り替え可能な低コストの画像処理装置を実現する仕組みを提供することである。
本発明は、表示部と、複数の受信素子を有する人感センサと、人感センサの検知結果に基づいて電力制御を行う印刷装置であって、前記人感センサは、前記表示部より上側に配置され、前記画像形成装置の側面側から見て前記人感センサの検知エリアの中心が斜め上方に向くように取り付けられる、ことを特徴とする。
本発明によれば、より少ない消費電力の省電力状態で画像処理装置に近づいてきた使用者を精度よく判断し、適切なタイミングで画像処理装置の電力状態を切り替えることができる。この結果、使用者の待機時間を減少させて使用者の利便性を向上させること、製品コストを低減することもできる。
本発明の一実施例を示す画像処理装置の構成を例示する図。 画像処理装置の電源回路構成を例示する図。 画像処理装置の電力状態について説明する図。 画像処理装置の電力状態について説明する図。 画像処理装置の電力状態について説明する図。 人体検知センサ部の人感センサの検出エリアを例示する図。 実施例1の画像処理装置と人体の距離に応じた人感センサの検出結果を例示する図。 画像処理装置の頭上の蛍光灯などのライトを人感センサが検出した結果を例示する図。 画像処理装置を使用する人と画像処理装置の前を通過する人の特徴を示す図。 実施例1において画像処理装置に近づいてくる人の手が上がっていることを検出可能な人感センサの配置例を示す図である。 図10に示す位置に人感センサを配置した場合のセンサ検出結果を例示する図。 判断部による判断処理の一例を示すフローチャート。 判断処理を行う場合のフィルタ処理を説明する図。 実施例2において画像処理装置に近づいてくる人の手が上がっていることを検出可能な人感センサの配置例を示す図である。 図14に示す位置に人感センサを配置した場合のセンサ検出結果を例示する図。 画像処理装置と人体の距離に応じた人感センサの検出結果を示す図。 人感センサを接地するセンサ設置部の台座の形状を例示する図。 人感センサを実施例4で示した方法で設置した例を示す図。 画像処理装置に近づく人が節電復帰距離に達した瞬間における画像処理装置及び人体の高さと距離の関係を例示する図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図1に示すように、本実施例の画像処理装置10は、コントローラ11、スキャナ部13、プリンタ部14、操作部500、後述する図2に示す電源ユニット40等を有する。
本実施例の画像処理装置10は、電力モードを少なくとも2つ有し、コピー動作などを実行する通常動作電力モード(通常動作電力状態)と、通常動作電力モードよりも電力消費の少ない省電力モード(省電力状態)を有する。一定時間経過しても画像処理装置10が使用されない場合に、コントローラ11の制御により、装置の電力モードを省電力モードへ移行させる。省電力モード時には、スキャナ部13やプリンタ部14などの電源供給が停止し、コントローラ11内部の一部と操作部500内部の不要な箇所への電源供給が停止される。詳細は後述する。
<コントローラ11の説明>
以下、画像処理装置10の全体の動作を制御するコントローラ11の詳細について説明する。
図1に示すように、コントローラ11は、上述したスキャナ部13、プリンタ部14および操作部500等と電気的に接続されている。
コントローラ11は、CPU301、RAM302、ROM303、操作部I/F305、LANコントローラ306、人体検知センサ部600、用紙検知センサ312および電源制御部401を備えている。CPU301、RAM302、ROM303、操作部I/F305、LANコントローラ306、人体検知センサ部600、用紙検知センサ312および電源制御部401は、システムバス307に接続されている。
また、コントローラ11は、HDD304、画像処理部309、スキャナI/F311およびプリンタI/F313を備えている。HDD304、画像処理部309、スキャナI/F311およびプリンタI/F313は、画像バス308に接続されている。
CPU301は、ROM303に記憶された制御プログラム等に基づいて接続中の各種デバイスとのアクセスを統括的に制御すると共に、コントローラ11で実行される各種処理についても統括的に制御する。RAM302は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリである。このRAM302は、画像データを一時記憶するためのメモリでもある。RAM302は、電源がオフの場合でも記憶した内容を保持することが可能なSRAM、及び電源がオフの場合には記憶した内容が消去されるDRAMを有している。ROM303には、装置のブートプログラムなどが格納されている。HDD304は、ハードディスクドライブであり、システムソフトウェアや画像データを格納する。
操作部I/F305は、システムバス307と操作部500と接続するためのインタフェース部である。この操作部I/F305は、操作部500に表示するための画像データをシステムバス307から受け取り操作部500に出力すると共に、操作部500から入力された情報をシステムバス307へと出力する。
LANコントローラ306は、画像処理装置10と、ネットワーク60に接続される外部装置20との間の情報の入出力を制御する。
用紙検知センサ312は、手差しトレイ(不図示)に用紙がセットされたことを検知する。電源制御部401は、画像処理装置10の各部への電力供給を制御する。電源制御部401の詳細についは後述する。画像バス308は、画像データをやり取りするための伝送路であり、PCIバスやIEEE1394等のバスで構成されている。
画像処理部309は、画像処理を行うためのものであり、RAM302に記憶された画像データを読み出し、JPEG、JBIGなどの拡大または縮小および、色調整などの画像処理を行う。
<人体検知センサ部600の説明>
人体検知センサ部600は、人感センサ601と判断部602を有する。人体検知センサ部600への電源は、省電力モード時においても後述する第1電源供給部410(図2)から供給される。人感センサ601へは常に電源が供給されるが、判断部602への電源供給は適宜停止してもよいが、人感センサ601に所定の反応が検出された場合に判断部602への電力供給を即座に行う。
人感センサ601は、赤外線を受光する赤外線受光素子がマトリクス状に配列された赤外線センサアレイである。人感センサ601が人などから放射される赤外線を受光することによって、画像処理装置10に人が接近したことを検知する。なお、ここでは、人感センサ601が人を検知する例について説明するが、赤外線を放射する物体であれば、この人感センサ601で検知することができる。なお、人感センサ601は、上記した赤外線センサに限定されるものではない。物体が画像処理装置10に接近したことを検知できるセンサであれば、赤外線センサ以外のデバイス(光を検知する光センサ、物理力で変形するひずみセンサ、磁気を検知する磁気センサ、温度を検知する温度センサなど)であってもよい。
判断部602は、人感センサ601の検出結果を処理してユーザの存在を判断し、判断結果によって通電要求信号(図2の信号Q)を電源制御部401へ出力する。電源制御部401は通電要求信号Qを受けると、画像処理装置10の電力モードを通常動作電力モードへ復帰させる。判断部602が行う判断処理の詳細に関しては後述する。
スキャナ部13は、原稿上に形成された画像を読み取って画像データを取得するデバイスである。原稿上に形成された画像に照射された光の反射光をCCDに入力することによって、当該画像の情報を電気信号に変換する。この電気信号は、R,G,B各色からなる輝度信号に変換され、コントローラ11に対して出力される。スキャナ部13は、スキャナ制御部331とスキャナ駆動部332とを有している。スキャナ駆動部332は、トレイにセットされた原稿をスキャナ部13の読取位置まで搬送するための紙搬送用のモータなどを含み、物理的に駆動するデバイスである。スキャナ制御部331は、スキャナ駆動部332の動作を制御する。スキャナ制御部331は、スキャナ処理を行う際にユーザによって設定された設定情報をCPU301との通信により受信し、当該設定情報に基づいてスキャナ駆動部332の動作を制御する。
プリンタ部14は、入力された画像データを用いて用紙に画像を形成するデバイスである。プリンタ部14は、プリンタ制御部341とプリンタ駆動部342とを有している。プリンタ駆動部342は、感光ドラムを回転させるモータ、定着器を回転させるモータ、および紙搬送モータなどを含み、物理的に駆動するデバイスである。プリンタ制御部341は、プリンタ駆動部342の動作を制御する。プリンタ制御部341は、プリント処理を行う際にユーザによって設定された設定情報をCPU301との通信により受信し、当該設定情報に基づいてプリンタ駆動部342の動作を制御する。なお、プリンタ部14の画像形成方式は、感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式に限定されるものではない。例えば、プリンタ部14は、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に印字するインクジェット方式や、他の印刷方式であってもよい。
<画像処理装置の電源回路構成の説明>
図2は、画像処理装置10の電源回路構成の一例を示す図である。上述した画像処理装置10の各部には、電源ユニット40によって生成された電力が供給される。この電源ユニット40は、第1電源供給部410と、第2電源供給部411と、第3電源供給部412と、を有している。電源ユニット40には、電源プラグ402を介して公衆電源から交流電力が供給される。
第1電源供給部410は、電源プラグ402を介して供給される交流電力を直流電力(例えば、5.1V(第1の出力電力))に変換する。そして、当該直流電力が、第1電源系統のデバイス(電源制御部401、CPU301、RAM302、ROM303、HDD304、LANコントローラ306、人体検知センサ部600、用紙検知センサ312および操作部500のボタン121)に供給される。本実施例では、CPU301は、第2電源供給部411や第3電源供給部412からの電力供給を受けずに、第1電源供給部410のみから供給される電力で動作する。つまり、CPU301の電源は、第2電源供給部411および第3電源供給部412から独立している。
第2電源供給部411は、電源プラグ402を介して供給される交流電力を直流電力(例えば、12V(第2の出力電力))に変換する。この直流電力は、第2電源系統のデバイス(操作部500の表示部122、画像処理部309、プリンタ部14のプリンタ制御部341、およびスキャナ部13のスキャナ制御部331)に供給される。
また、第3電源供給部412は、電源プラグ402を介して供給される交流電力を直流電力(例えば、24V)に変換して、第3電源系統のデバイス(プリンタ駆動部342、およびスキャナ駆動部332)に電力を供給する。
また、第1電源供給部410と第1電源系統のデバイスとの間には、ユーザの操作によってON状態またはOFF状態となる電源スイッチ416が設けられる。電源制御部401には、電源スイッチ416から、電源スイッチ416の状態(ON状態もしくはOFF状態)を示す信号Dが入力されている。また、第1電源供給部410と第1電源系統のデバイスとの間には、電源スイッチ416と並列に配置されるFET(電界効果トランジスタ)からなるスイッチ417が設けられている。このスイッチ417は、電源制御部401から出力される制御信号Eによって、ON状態からOFF状態、またはOFF状態からON状態になる。なお、電源スイッチ416には、ソレノイド416aが設けられている。電源制御部401から出力される制御信号Kに応じて、当該ソレノイドに電圧が印加されて電源スイッチ416がOFF状態になる。
画像処理装置10に設けられるオートシャットダウン機能、リモートシャットダウン機能が実行される場合に、電源制御部401が制御信号Kを出力することによってソレノイドを駆動し、電源スイッチ416をオフにする。なお、オートシャットダウン機能は、後述する第2スリープ状態でユーザの操作が無い状態で所定時間が経過した場合に、画像処理装置10をシャットダウンする機能である。また、リモートシャットダウン機能は、外部装置20から送信されるシャットダウン指示に応じて、画像処理装置10がシャットダウンする機能である。
電源プラグ402と第2電源供給部411との間には、リレースイッチ418が設けられる。また、電源プラグ402と第3電源供給部412との間には、リレースイッチ419が設けられる。リレースイッチ418および419は、電源制御部401から出力される制御信号Fによって、ON状態からOFF状態、またはOFF状態からON状態になる。
電源スイッチ416とCPU301、ROM303およびHDD304との間には、スイッチ420が設けられる。スイッチ420は、電源制御部401から出力される制御信号Hによって、ON状態からOFF状態、またはOFF状態からON状態になる。
第2電源供給部411とプリンタ制御部341との間には、スイッチ421aが設けられている。また、第3電源供給部412とプリンタ駆動部342との間には、スイッチ421bが設けられている。これらのスイッチ421aおよびスイッチ421bは、電源制御部401から出力される制御信号Jによって、ON状態からOFF状態、またはOFF状態からON状態になる。なお、プリンタ制御部341内のタイマ350は、不図示の電池より電力が供給されており、プリンタ制御部341に電力が供給されていない状態でも、動作可能である。
第2電源供給部411とスキャナ制御部331との間には、スイッチ422aが設けられている。また、第3電源供給部412とスキャナ駆動部332との間には、スイッチ422bが設けられている。これらのスイッチ422aおよびスイッチ422bは、電源制御部401から出力される制御信号Kによって、ON状態からOFF状態、またはOFF状態からON状態になる。
以下、図3〜図5を参照して、画像処理装置10の電力状態について説明する。
図3〜図5は、画像処理装置10の電力状態について説明する図である。なお、図3〜図5では、電力が供給されていない部分を網掛けで示す。
(1)電源オフ状態
電源オフ状態は、図3に示すように、画像処理装置10の各部に電力が供給されていない状態である。電源オフ状態では、各スイッチ416〜422がOFF状態になっている。なお、電源オフ状態は、ハイバネーション状態等であってもよい。
(2)通常動作電力モード
通常動作電力モードは、図4に示すように、コントローラ11、操作部500、プリンタ部14およびスキャナ部13の各部に電力が供給される状態である。具体的には、通常動作電力モードでは、各スイッチ416〜422がON状態となる。
(3)省電力モード
省電力モードでは、図5に示すように、電源制御部401、RAM302、LANコントローラ306、人体検知センサ部600、用紙検知センサ312、原稿検知センサ333および操作部500のボタン121に電力が供給される。また、この省電力モードでは、CPU301、ROM303、HDD304、画像処理部309、スキャナ部13およびプリンタ部14に電力が供給されない。この省電力モードでは、第1電源供給部410から第1電源系統のデバイス(電源制御部401、RAM302、LANコントローラ306、人体検知センサ部600、用紙検知センサ312、原稿検知センサ333およびボタン121)に電力が供給される。省電力モードでは、図5に示すように、スイッチ416および417がON状態となり、且つ、その他のスイッチ418〜422がOFF状態となる。この省電力モードでは、ユーザによる操作部500のボタン121の操作を受け付けることができる。また、省電力モードでは、LANコントローラ306が外部装置20から送信されるパケットを受信することができる。また、省電力モードでは、人体検知センサ部600が、画像処理装置10に人が接近したことを検知することができる。また、省電力モードでは、用紙検知センサ312が手差しトレイに用紙がセットされたことを検知することができる。また、省電力モードでは、原稿検知センサ333が、トレイに原稿がセットされたことを検知することができる。
なお、画像処理装置10は、その他の電力モードを備えていてもよい。
例えば、上記省電力モードで、LANコントローラ306がLANコントローラ306のみでは応答できないパケット(PDLジョブを除く)を受信した場合、画像処理装置10は省電力モードから応答モード(不図示)に移行する。この応答モードは、上記省電力モードの状態から、スイッチ420をON状態にし、第1電源供給部410からCPU301、ROM303およびHDD304に電力が供給された電力状態である。この応答モードでは、CPU301がHDD304に格納される情報を用いて、LANコントローラ306が受信したLANコントローラ306のみでは応答できないパケットに対して応答を返すことができる。この応答モードに移行した画像処理装置10は、上記パケットを処理した後、省電力モードに移行する。
また、省電力モードでプリンタ制御部341に設けられるタイマ350が所定時間をカウントした場合、画像処理装置10は調整モード(不図示)に移行する。調整モードは、感光ドラムとその感光ドラム上のトナーを掻き取るブレードとが長時間同じ位置で接触するのを防止するために移行する状態である。この調整モードに移行すると、感光ドラムが回転して、感光ドラムとブレードとの相対位置が変化する。この調整モードでは、プリンタ制御部341およびプリンタ駆動部342に電力が供給されているが、CPU301やHDD304には電力が供給されていない。調整状態では、スイッチ416、417、418、419および421がON状態となり、且つ、スイッチ420および422がOFF状態となる。画像処理装置10は、調整モードで特定動作(感光ドラムの回転など)を実行すると、再度、省電力モードに移行する。
以下、電源制御部401について説明する。
電源制御部401は、例えばCPLD(Complex Programmable Logic Device)である。この電源制御部401は、画像処理装置10が上記した各電力状態に移行するのを制御する。この電源制御部401は、省電力モードで電力が供給されており、省電力モードからの複数の種類の復帰要因を検知する。
電源制御部401は、復帰要因として、LANコントローラ306から信号NWを受信する。信号NWは、LANコントローラ306がPDL(Page Description Language)ジョブを受信したときに電源制御部401に出力される。
また、電源制御部401は、復帰要因として、操作部500のボタン121から信号Pを受信する。信号Pは、ボタン121がユーザにより操作されたときに電源制御部401に出力される。また、電源制御部401は、復帰要因として、人体検知センサ部600から信号Qを受信する。信号Qは、人体検知センサ部600が画像処理装置10に接近する人を検知したときに電源制御部401に出力される。
また、電源制御部401は、復帰要因として、原稿検知センサ333から信号Vを受信する。信号Vは、原稿検知センサ333が原稿を検知したときに電源制御部401に出力される。また、電源制御部401は、復帰要因として、手差しトレイに設けられる用紙検知センサ312から信号Wを受信する。信号Wは、手差しトレイに用紙がセットされた場合に電源制御部401に出力される。
電源制御部401は、上記した復帰要因(信号NW、P、Q、V、W)の論理に基づいて、各スイッチ417〜422の状態をON状態またはOFF状態にする。
信号出力手段としての電源制御部401は、信号NW入力される場合、制御信号E、F、K、J、Hを出力する(信号レベルを"Hi"にする)。これにより、画像処理装置10が通常動作電力モードに移行する。
また、電源制御部401に信号P、信号Q、信号Vまたは信号Wが入力される場合も同様に、電源制御部401は、制御信号E、F、K、J、Hを出力し(信号レベルを"Hi"にする)、画像処理装置10が通常動作電力モードに移行する。
また、電源制御部401には、電源スイッチ416の状態を示す信号Dが入力される。電源スイッチ416がユーザの操作によってOFF状態になると、電源制御部401に信号Dが入力される。信号Dが入力される電源制御部401は、制御信号E、F、H、J、Kを出力する(信号レベルを "Hi"にする)。これにより、画像処理装置10が電源オフ状態に移行する。
以下、図6を参照して、人体検知センサ部600による人体検知動作について説明する。
図6は、人体検知センサ部600の人感センサ601の検出エリアの一例を示す図である。
本実施例の人感センサ601は赤外線アレイセンサであり、例えば、複数の赤外線受光素子(赤外線センサ)をM×Nの格子状に配列したセンサである。なお、MとNは自然数であり、同一の値であってもよい。ただし、人感センサ601における複数の赤外線受光素子の配列はM×Nの格子状に限定されるものではなく、他の配列であってもよい。
人感センサ601としての赤外線アレイセンサは、人体等の熱源から放射される赤外線を例えば格子状に並べられた1つ1つの赤外線受光素子(赤外線センサ)で受光する。そして、前記各赤外線受光素子で受光した赤外線量(受光結果)に基づく温度値を用いることによって、熱源の形状(検出領域)を温度分布として特定する特徴を持っている。なお、人感センサ601は、検出面(赤外線受光素子が並べられた面)から放射状に伸びる空間内の物体を前記検出面で検出することができる。このような人感センサ601の特徴を利用して、画像処理装置10では、画像処理装置10に近づいてくる熱源の温度分布を検出し、その形状や温度からその熱源が人体であるかどうか判断する。人の体温を確実に検出するためには、肌の露出部を検出すると精度が上がるため、画像処理装置10では、人感センサの検出エリアを、画像処理装置10本体部から前面方向(図6の左方向)斜め上方に設定し、人の顔の温度を検出できるようにする。即ち、人感センサ601は、その検出面が画像処理装置10から斜め上方に向くように設置される。なお、前面方向斜め上方にセンサを向けることにより、画像処理装置10の前面方向に置かれた他の装置20や、デスク上のPCやモニタ30や、椅子に座る人などの熱は検出しないようにする。人感センサ601は、所定の距離より内側かつ所定の高さ(例えば操作部500に基づく高さ)より上で侵入してきた物体を検出するように配置されている。
また、人感センサ601は、M×Nの各赤外線受光素子の何れかが予め設定した温度を超えた際に割り込み信号を出力することが可能である。そして、この割り込み信号を受けた判断部602が、人感センサ601内のレジスタを読み出すことにより、何れの受光素子が予め設定した温度を超えて検出したのかを知ることができる。画像処理装置10では、人感センサ601の割り込み機能を判断部602への通電や動作開始に用いるが、判断部602が常に通電され一定時間おきに人感センサ601の検出結果を読み取る動作をしてもよい。
図7は、実施例1の画像処理装置10と人体の距離に応じた人感センサの検出結果の一例を示す図である。
図7(A)〜(C)では、その上段に画像処理装置10本体部と人体の距離を示し、下段にその距離での赤外線アレイセンサの検出結果をそれぞれ示している。
本実施例では、一例として、人感センサ601として、赤外線受光素子が1〜8の8行とa〜hの8列の合計64個で配列された赤外線アレイセンサを用いて説明する。以降の説明では、人感センサ601の各赤外線受光素子の位置を指定する際に、素子1a〜素子8hの表記で示す。
図7(A)は、人体が人感センサ601の検出可能な距離に侵入した際を示し、人感センサ601の検出結果は素子1c、1d、1e、2dなど下部に熱源を数カ所検出している。さらに、図7(B)のように人体が画像処理装置10へ近付くと、人感センサ601の検出結果は下端1行目から上の2行目、3行目、4行目、5行目へと上方向へ拡大し、d列からc列とe列、b列とf列、a列とh列へと左右にも拡大した領域に温度検出が広がる。さらに、図7(C)のように人体が画像処理装置10を使用する領域まで近づくと、人感センサ601の検出結果は、人感センサ601の殆どの素子での温度検出へと拡大し、この場合も1行目や2行目の下部にも温度検出がある。
図8は、画像処理装置10の頭上の蛍光灯などのライト50を人感センサ601が検出した結果を例示する図である。
ライト50がOFFの場合には、図8(A)に示すように、人感センサ601は熱源を検出しない。ライト50がONすると、図8(B)に示すように、人感センサ601は蛍光灯などの熱源を検出するが、赤外線受光素子の下端から5行目〜8行目の上方部分で検出がされる。このように、ライトなど上方の熱源を検出する場合には、1行目の最も下部の素子での検出がされることがない。したがって、画像処理装置10では、初めに熱源が検出されるエリアが下部1行目の素子を含まない場合には、人体以外の熱源を検出したと判断をして、画像処理装置10の電力モードを変更させる判断動作は行わない。
図9は、画像処理装置10を使用する人(ユーザ)と画像処理装置10の前を通過する人(通行人)の特徴を示す図である。
ここでは、ユーザが左側から画像処理装置10に近付いてくる場合を図9(a)に示し、通行人が左側から右側へ通過する場合を図9(b)に示している。また、図9(a),(b)では、その上段に画像処理装置10本体部と人体の距離を横から見た図、中断に画像処理装置10本体部に対する人体の位置を上から見た図、下段に人感センサ601のフレーム毎の検出結果をそれぞれ示している。
人感センサ601の検出結果は、1フレーム目では、図9(a)と図9(b)で、差分が殆ど見られない。2フレーム目以降で明確な差が表れ、図9(a)に示すユーザの場合には、検知領域の下側(素子2e、2f、1e)に手の熱源が現れる。これは、人が画像処理装置10をすぐに操作するために操作部500を触ろうと手を操作部500の高さに上げて近づいてくるためである。また、原稿をスキャナ13の原稿トレイにセットするために原稿を持った手を原稿トレイの高さに上げて近づいてくるユーザもいるためである。また、認証部700にICカードをタッチするためにICカードを持った手を認証部700(例えば操作部500の横に配置される)の高さに上げて近づいてくるユーザもいるためである。よって、操作部500より上部の熱源を検知できるようにすることで、ユーザを検出できる。なお、図2には図示しないが、認証部700への電源は、第1電源供給部410(図2)から供給されるものとする。また、省電力モードにおいて、認証部700にICカードがタッチされた場合、認証部700から不図示の信号が電源制御部401に出力され、省電力モードから復帰するものとする。
一方、通行人の場合には、操作部500よりも手を上に振り上げて歩行することは稀であり、操作部500より上部に向けた人感センサ601では手が検出されない。本実施例では、このようなユーザと通行人の特徴を利用して、ユーザと通行人の判断を行う。
図10は、実施例1において画像処理装置10に近づいてくる人の手が上がっていることを検出可能な人感センサ60の配置例を示す図である。
図10の例は、画像処理装置10を正面から見て左右方向の中央位置に人体検知センサ部600を配置したものである。人体検知センサ部600を操作部500よりも奥側に配置することで、操作部500に触れようとする手の熱を検出することができる。ユーザが使用を始める際に触れる部分は、操作部500、スキャナ部13、認証部700であるが、これらに触れようとする際に手を上げると全て人感センサ601の検出エリア内に入るように配置される。
図11は、図10に示す位置に人感センサ601を配置した場合のセンサ検出結果の一例を示す図である。
図11(a)〜(c)では、その上段に画像処理装置10本体部と人体の距離を横から見た図、その中断に画像処理装置10本体部と人体の距離を上から見た図、その下段にその距離での赤外線アレイセンサの検出結果をそれぞれ示している。
また、図11(a)は画像処理装置10に正面から人体が近づく場合を示し、図11(b)は画像処理装置10に左側から人体が近づく場合を示し、図11(c)は画像処理装置10に右側から人体が近づく場合を示している。
図10に示した位置に配置された人感センサ601は、ユーザが手を上げて正面から画像処理装置10に近づく場合も、左右どちらかから画像処理装置10に近づく場合にも、人感センサ601の下端領域でユーザの手を検出することが可能である。
以下、図12、図13を参照して、人感センサ601の検出結果からユーザの手を抽出する方法を述べる。
図12は、判断部602による判断処理の一例を示すフローチャートである。
図13は、判断処理を行う場合のフィルタ処理を説明する図である。
人感センサ601の赤外アレイセンサは赤外線を受光してその強度に依って温度を検出するが、同じ温度の熱源でも検出する距離に依って受光する赤外線量は異なる。遠くで検出する際は赤外光が減衰するため実温度よりも低めの温度として検出され、近くで検出する際は実温度に近い温度として検出される。この特性を用いると、手は人感センサに最も近い位置にあり、また通常は衣服等で覆われることなく露出しているために、体の中で温度が最も高く検出される。
なお、図12のフローチャートの処理は、例えば、プロセッサ等から構成される判断部602が、図示しないROM等の記憶装置に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。判断部602は、人感センサ601の各赤外線受光素子の検出値を読み取って以下の処理を行う。
まず初めに、判断部602は、人感センサ601が検出した熱源が、人感センサ601の検出エリア下端の1行目であるか否かを判断する(S801)。即ち、人感センサ601のセンサアレイの下端の1行目の素子で熱源が検出されたか否かを判断する。そして、上記検出エリア下端に熱源が無いと判断した場合(S801でNoの場合)、判断部602は、人体を検出していない(例えば、図8のライト50など人体以外を検出した)と判断し、S801の処理を繰り返す。
一方、上記検出エリア下端に熱源があると判断した場合(S801でYesの場合)、判断部602は、熱源の温度値を読む(S802)。次に、判断部602は、上記S802で読み取った熱源の温度値が予め設定した設定温度範囲1内(例えば、衣服を通して検出される体温を想定した約27℃以上)であるか判断する(S803)。
そして、熱源の温度値が設定温度範囲1内の温度でないと判断した場合(S803でNoの場合)、判断部602は、一定時間T3経過後に(S805でYesとなってから)、S801に処理を戻す。
一方、熱源の温度値が設定温度範囲1内の温度であると判断した場合(S803でYesの場合)、判断部602は、検出した熱が体温であると推測し、上記設定温度範囲1内の検出エリア(体温エリア)のうち最も上端の場所を特定する(S804)。この際、判断部602は、例えば図13(a)に示す検出結果に対して、図13(b)に示す27℃以上であるかないかに2値化するフィルタ処理を行う。そして、このフィルタ処理結果によって、27℃以上のエリアの上端の場所を特定する。
次に、S806において、判断部602は、上記S804で特定した上端の場所が、予め設定した閾値A(例えばセンサアレイの7行目)以上のエリア(即ちセンサアレイの7〜8行目のエリア)であるか否かを判断する。
そして、上記S804で特定した上端の場所が予め設定した閾値A以上のエリアであると判定した場合(S806でYesの場合)、判断部602は、S807に処理を移行する。S807において、判断部602は、通電要求信号(図2の信号Q)を、電源制御部401に対して出力して、画像処理装置10の電源状態を変更させ、本フローチャートの処理を終了する。これにより、手を上げずに近づいてきたユーザも画像処理装置10の充分近くまで到達すれば、節電モードから通常モードへ移行することが可能となる。
一方、上記S804で特定した上端の場所が予め設定した閾値A以上のエリアでないと判定した場合(S806でNoの場合)、判断部602は、S808に処理を移行する。多くのユーザは手を上げて画像処理装置10へ近づくため、S808以降では、閾値Aの領域を超えるより先に手が上がっていないかを判断する。以下、具体的に示す。
S808において、判断部602は、設定温度範囲1の下限より高い設定温度範囲2内(例えば手のように肌が露出した状態で検出される体温を想定した約29℃以上)の熱源の検出が、人感センサ601の検出エリア下端にあるかどうかを判断する。即ち、判断部602は、人の手に対応する温度の検出が、人感センサ601の検出エリアの下端にあるか判断する。この際、判断部602は、手が検出されているかを判断するために、例えば図13(a)に示す検出結果に対して、図13(c)に示す29℃以上であるかないかに2値化するフィルタ処理を行う。そして、このフィルタ処理結果によって、29℃3f以上の熱源の検出領域を特定し、該特定した29℃以上の熱源が人感センサ601の検出エリア下端に存在するかを確認する。
そして、設定温度範囲1の下限より高い設定温度範囲2内の熱源の検出領域が検出エリア内下端に無いと判断した場合(S808でNoの場合)、判断部602は、熱源が人体では無いと判断し、S805に処理を移行する。
一方、設定温度範囲1の下限より高い設定温度範囲2内の熱源の検出領域が検出エリア内下端にあると判断した場合(S808でYesの場合)、判断部602は、熱源が手である可能性が高いと判断し、S809に処理を移行する。S809において、判断部602は、上記S808で判断した設定温度範囲2内の熱分布(検出領域)の上端の場所を特定する(S809)。
次に、S810において、判断部602は、上記S809で特定した設定温度範囲2内の熱分布の上端位置が、閾値B(アレイセンサの2行目)以上のエリアであるか否かを判断する。そして、上記S809で特定した設定温度範囲2内の熱分布の上端位置が閾値B以上のエリアでないと判断した場合(S810でNoの場合)、判断部602は、S805に処理を移行する。
一方、上記S809で特定した設定温度範囲2内の熱分布の上端位置が閾値B以上のエリアであると判定した場合(S810でYesの場合)、判断部602は、S807に処理を移行する。S807において、判断部602は、通電要求信号(図2の信号Q)を、電源制御部401に対して出力して、画像処理装置10の電源状態を変更させ、本フローチャートの処理を終了する。このように、人感センサ601を用いて接近する人の手が操作部500よりも上方へ上がっていることを検出して、手を上げて画像処理装置10に近づいてきた人を、画像処理装置10を操作する意思があるユーザとしてより早い段階で検出できる。
以上のような処理により、画像処理装置10に近づいている人に操作意思があるか否かを正確かつ柔軟に判断して、より早い段階で画像処理装置10の電力制御をすることで、画像処理装置10の消費電力の低減と利便性の向上の両立を実現できる。具体的には、予め記憶した基準情報と一致しなくても、接近する人に操作する意思がある場合の特徴を捉えて、例えば人の手が操作部500より上方へ上がっていることを検出して、操作意思がある使用者かただの通行人かを判断する。これにより、より早い段階で装置の電力状態を切り替えることができ、装置の利便性を向上させることができる。
以下、実施例2として、上述した実施例1とは異なる位置にセンサ部600を配置する例を示す。なお、画像処理装置10本体の構成や判断処理などは実施例1と同じであるので、説明を省略する。
図14は、実施例2において画像処理装置10に近づいてくる人の手が上がっていることを検出可能な人感センサ601の配置例を示す図である。
図14の例の場合、画像処理装置10の左側位置に人体検知センサ部600を配置したものである。人体検知センサ部600を操作部500よりも奥側に配置することで、操作部500に触れようとする手の熱を検出することができる。ユーザが使用を始める際に触れる部分は、操作部500、スキャナ部13、認証部700であるが、これらに触れようとする際に手を上げると全て人感センサ601の検出エリア内に入るように配置される。
図15は、図14に示す位置に人感センサ601を配置した場合のセンサ検出結果の一例を示す図である。
図15(a)〜(c)では、その上段に画像処理装置10本体部と人体の距離を横から見た図、その中断に画像処理装置10本体部と人体の距離を上から見た図、その下段にその距離での赤外線アレイセンサの検出結果をそれぞれ示している。
また、図15(a)は画像処理装置10に正面から人体が近付く場合を示し、図15(b)は画像処理装置10に左側から人体が近付く場合を示し、図15(c)は画像処理装置10に右側から人体が近付く場合を示している。
上述した実施例1のように、画像処理装置10本体の左右方向の中央位置に人体検知センサ部600を配置する場合は体の前に手が検出される。一方、実施例2のように、画像処理装置10本体の左右方向の左側位置に人体検知センサ部600を配置する場合は、ユーザが正面から近づく場合や画像処理装置10の左から近づく場合に体と手が分離された位置で検出できる。これによって、人感センサ601の検知エリアの下端領域に手の検出を精度よく判断することが可能である。なお、この例では、人体検知センサ部600を、画像処理装置10本体の左側に配置する例を示したが、画像処理装置10本体の右側に配置してもセンサの検出が対称になるため同様の効果がある。
以上のように、実施例2によれば、実施例1に示した効果に加え、人の手の位置を精度よく判断することが可能になるため、より誤判断を少なく電力制御を行うことができる。
上記実施例1、2のように、人感センサ601を用いて人を検出する場合、人の体温を確実に検出するためには肌の露出部を検出しなければならず、人感センサ601を画像処理装置の正面から前面方向斜め上方(使用者方向斜め情報)に向けて設置する必要がある。そのとき、人感センサ601の設置位置、設置角度を適正に設定しないと、人感センサ601の検出エリアに肌の露出部が入らず、対象の熱源が周囲の温度に埋もれてしまい誤検知が起こってしまう可能性がある。以下の実施例では、人感センサ601の適正な設置位置と設置角度を定めることにより、画像処理装置10に近づいてくる人に対して適正な位置で検出を行い、誤検知の低減を可能にする構成について説明する。
図16は、画像処理装置10と人体の距離に応じた人感センサの検出結果を示す図である。
図16(A)、(B)では、その上段に画像処理装置10本体部と人体の距離を示し、下段にその距離での赤外線アレイセンサの検出結果をそれぞれ示している。
図16(A)は、人体が人感センサ601の検出可能な距離に侵入した際を示し、赤外線アレイセンサの検出結果は素子1c、1d、1e、2dなど下部に熱源を数カ所検出している。図16(B)のように人体が画像処理装置10へ近付くと、赤外線アレイセンサの検出結果は1行目から上の2行目と3行目と4行目と5行目へと上方向へ拡大し、d列からc列とe列、b列g列へと左右にも拡大した領域に温度検出が広がる。
図16(A)の位置から図16(B)の位置に人が移動する間に、判断部602は、上述の実施例で示したように、判断エリア6011における検出結果に基づき、人が画像処理装置10に近づいているかどうかの判断を行う。熱源の検出エリアが予め設定した閾値6013を超え復帰エリア6012へ侵入すると、判断部602が、人体が画像処理装置10の所定距離(節電復帰距離)以内に近付いたと判断する。そして、判断部602から電源制御部401へ通電要求信号(信号Q)を出力して画像処理装置10の電力状態を変更させる。
なお、図16に示した閾値6013は検出エリアの5行目に直線状に設定されているが、必ずしも直線である必要はなく斜めやV字型など様々な形を取ることができる。また、実施例1、2に示した閾値Aや閾値B等を、閾値6013として、本実施例を、実施例1、2に適用してもよい。
判断エリア6011の角度βは、検出エリア下端から閾値6013の間に配置された赤外線受光素子の数と各受光素子の視野角で決めることができる。例えば、1つ1つの赤外線受光素子の縦方向の視野角が8°である場合、図16のように閾値6013を5行目に設定すると、判断エリアの角度βは40°となる。βを小さくすることにより、装置に近づく人が復帰エリアへ到達するまでの距離は短くなり、画像処理装置10に近づく人はいち早く装置を利用できる。一方、判断エリア内の赤外線受光素子の数が減るため、人が節電復帰距離に達するまでに判断部602が利用可能な情報量は少なくなる。これらの点を考慮し、βを決定する。
検出エリア下端(視野下端)と水平方向の間の角度αは、小さくすることにより遠くから画像処理装置10に近づく人を捉え始めることができる。一方、角度αを小さくすることでより低い位置の熱源を捉えやすくなり、誤判断が増加する可能性がある。よって、熱源の検知開始距離と誤判断のトレードオフを考慮し、αを決定する。
図16(B)の状態において、人の身長hと節電復帰距離lおよび水平方向と閾値6013の間の角度の関係は以下の式(1)で表わされる。
Figure 2017135748
式(1)に依れば、人感センサ601の高さHは人の身長hに左右されることになるが、身長の低い人に閾値6013を合わせることによって、身長の高い人はより遠い位置で節電復帰距離に到達できる。例えば、人の身長hを1200mm〜1900mm、節電復帰距離lを600mm、水平方向と閾値6013の間の角度を20°とすると、センサの高さは身長の低い1200mmに合わせることで981mmと算出できる。
図17は、人感センサ601を接地するセンサ設置部の台座の形状を例示する図である。
センサ設置部の台座701内の角度ζはα及び人感センサの縦方向の視野角θより式(2)のように決定する。
Figure 2017135748
図18は、人感センサ601を実施例4で示した方法で設置した例を示す図である。
なお、人感センサ601を、画像処理装置10の可動部に設置してしまうと、可動により検出エリアの向きが変わってしまうため、可動部以外に取り付けることが望ましい。また、人感センサ601の設置位置は、オプション搭載の有無に左右されない位置が望ましい。よって、図18(A)のように、可動する操作部及びオプションである認証部(ICカードリーダ等)の左横に設置することが考えられる。仮に、認証部が標準で搭載されている場合、図18(B)のように、認証部に設置する方法も考えられる。また、操作部が可動しない場合、図18(C)のように、操作部前面に設置する方法も考えられる。
以上のように、人感センサ601の設置位置、設置角度を適正に設定することにより、人感センサ601の検出エリアに肌の露出部が入り、対象の熱源が周囲の温度に埋もれてしまい誤検知が起こってしまうケースや検知できないケースを防止できる。その結果、設定した節電復帰距離もしくはそれより遠い距離で、画像処理装置10に近づく人は復帰エリアに到達可能となり、装置に近づいてくる人に対して適正な位置で検出を行い、誤検知を低減することができる。すなわち、画像処理装置10に近づく人にとっては、いち早く装置を利用できることになり、画像処理装置10を利用する際の利便性を向上させることができる。また、画像処理装置10に近づいてくる人による体格の差も考慮して、誤判断を少なく電力制御を行うことができる。
実施例4では、人感センサ601を画像処理装置10に取り付ける高さ等の条件について説明する。
図19は、画像処理装置10に近づく人が節電復帰距離に達した瞬間における画像処理装置10及び人体の高さと距離の関係を例示する図である。
図19(A)及び図19(B)は共に、節電復帰距離や人の身長は同一であり、人感センサ601の取り付けも上述した式(1)の関係が保たれている。しかし、図19(A)と図19(B)とでは、人感センサ601の取り付け位置の高さHが異なる。
図19(B)のように、人感センサ601の取り付け位置をより下方にずらした状態の場合、検出エリアの上端から垂直方向までの角度εは小さくなる。仮にε=0°となった場合、人感センサ601の検出エリア上端に人感センサ601を設置した装置(自機)自身が当たってしまう。その結果、復帰エリア6012は自機が発する熱を検出してしまう可能性が生じ、判断部602は誤判断してしまう可能性が生じる。よって、誤判断する可能性を減らすためにはε>0を満足することが必要であり、以下の式(3)の条件を満たさなければならない。
Figure 2017135748
また、式(1)及び式(3)より、人感センサの高さHは式(4)に制限される。
Figure 2017135748
さらに、式(2)及び式(3)より、センサの台座701内の角度ζは式(5)に制限される。
Figure 2017135748
よって、例えば人の身長hを1200mm、節電復帰距離lを600mm、判断エリア6011の角度βを15°とすると、αはα<30°、HはH>600mm、ζはζ>30°となる。
実施例4によれば、人感センサ601を取り付ける高さ等を、上述した条件に制限することにより、実施例4に示した効果に加え、人感センサ601の検出エリア上端が自機に当たることがなくなり、誤判断する可能性を低減させることができる。
上述の実施例1〜4では、人感センサ601として赤外線アレイセンサを用いたが、赤外線アレイセンサの代わりに、カメラを用いてもよい。この構成の場合、赤外線アレイセンサの場合と同様に、カメラによる人体の撮像画像により、撮像エリアにおける人体の検出領域の分布を特定する。さらに、赤外線アレイセンサと同様に画像処理装置10に設置されたカメラの撮像画像の下端に人体の一部を捉え、人体画像の上端の位置が閾値Aを超えた、又は手画像の上端の位置が閾値Bを超えた場合、画像処理装置10の電力モードを変更する。なお、カメラを画像処理装置10に設置する場合、上述の実施例3、4に示した方法で設置を行う。
以上示したように、実施例5によれば、入手しやすいカメラを人感センサ601の代わりに使用した場合でも、画像処理装置10に接近する人の誤検知を低減させ、適切に電力制御を行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、1つの人感センサのみを用いて、画像処理装置に近づいてくる人が、操作する意思がある使用者か、単なる歩行者なのかをより早い段階で精度よく判断し、装置の電力状態を切り替えることができる。
具体的には、人が画像処理装置の近傍まで近づいてきたことを検出してから省電力モードを解除するといった従来の構成を改善し、人が画像処理装置の近傍まで近づく前に操作する意思があるのか判断でき、装置の利便性を向上させることができる。また、1つの人感センサのみを用いて実現することで、製品コストを抑え、より少ない消費電力の省電力モードでも使用者を検出することを可能とする。また、誤検知を抑え、誤検知によって装置を復帰させてしまうことによる無駄な消費電力を低減することができる。
なお、本発明は画像処理装置に限定されるものではなく、複数の電力状態を切り替えて動作する電子機器であれば、他の電子機器にも適用可能である。
以上、本発明によれば、より少ない消費電力の省電力モードで装置に近づいてきた使用者を精度よく判断し、より早い適切なタイミングで装置の電力状態を切り替えることができる。この結果、使用者の待機時間を減少させて使用者の利便性を向上させること、製品コストを低減することもできる。
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、上記各実施例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
(他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
10 画像処理装置
11 コントローラ
600 人体検知センサ部
601 人感センサ
602 判断部

Claims (1)

  1. 表示部と、複数の受信素子を有する人感センサと、人感センサの検知結果に基づいて電力制御を行う印刷装置であって、
    前記人感センサは、
    前記表示部より上側に配置され、
    前記画像形成装置の側面側から見て前記人感センサの検知エリアの中心が斜め上方に向くように取り付けられる、ことを特徴とする印刷装置。
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