JP2017134053A - 温度センサ - Google Patents

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JP2017134053A JP2016222008A JP2016222008A JP2017134053A JP 2017134053 A JP2017134053 A JP 2017134053A JP 2016222008 A JP2016222008 A JP 2016222008A JP 2016222008 A JP2016222008 A JP 2016222008A JP 2017134053 A JP2017134053 A JP 2017134053A
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大輔 三島
Daisuke Mishima
大輔 三島
宗 都原
So Tobara
宗 都原
長谷川 卓也
Takuya Hasegawa
卓也 長谷川
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Abstract

【課題】 内側金属管および外側金属管を備える温度センサにおいて、外側金属管の振動に伴う感温部の損傷を抑制または防止する。
【解決手段】 温度センサ100は、流体が流動する流動部に装着される取付部材40と、取付部材に直接または他部材を介して固定され、先端部の内部に感温部11を有する内側金属管10と、取付部材40と接する開口端部22と内側金属管10の先端部を覆う閉口端部21とを有する有底筒状の外側金属管20とを備える。外側金属管20は、内側金属管10と接触することなく内側金属管10を覆う。
【選択図】 図1

Description

本発明は温度センサに関し、より具体的には、排気ガス等の流体の温度を測定するための温度センサに関する。
内燃機関から排出される排気ガスの温度を測定するために、例えば、排気ガス管路に配置される温度センサが知られている。一般的に、温度センサは、内部に感温部を有する金属管を備えており、さらに、排気ガス流との接触に伴う金属管の物理的、化学的損傷を低減するために、金属管の外側に外側金属管を備える温度センサも知られている。従来の金属管(内側金属管)と外側金属管を備える温度センサにおいては、内側金属管を補強する目的で外側金属管が用いられており、内側金属管と外側金属管とは直接接合され、あるいは、内側金属管と外側金属管との間には充填材が充填され内側金属管と外側金属管とは間接的に接触しており、温度センサが排気管路等に配置されて使用に供される際に内側金属管と外側金属管とは一体化していた(たとえば、特許文献1)。
米国特許第4485263号公報
しかしながら、従来の温度センサでは、外側金属管と内側金属管とが直接的又は間接的に接触し、温度センサが使用に供される際には内側金属管と外側金属管とが一体化されていたため、排気ガスの流動に伴う外側金属管の振動が内側金属管に伝わり、内側金属管内の感温部が損傷する場合があった。この問題は、特に、排気ガスの流量が多く、流速の早い、大排気量の内燃機関を備える車両、例えば、重機において顕著であった。
したがって、内側金属管および外側金属管を備える温度センサにおいて、外側金属管の振動に伴う感温部の損傷を抑制または防止する技術が望まれている。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の態様として実現することが可能である。
第1及び第2の態様は、流体の温度を測定する温度センサを提供する。まず、第1の態様に係る温度センサは、前記流体が流動する流動部に装着される取付部材と、前記取付部材に直接または他部材を介して固定され、先端部の内部に感温部を有する内側金属管と、前記取付部材と接する開口端部と前記内側金属管の前記先端部を覆う閉口端部とを有する有底筒状の外側金属管であって、前記内側金属管と接触することなく前記内側金属管を覆う外側金属管と、を備える。
第1の態様に係る温度センサによれば、外側金属管が先端部を含めて内側金属管と接触することなく内側金属管を覆うので、内側金属管および外側金属管を備える温度センサにおいて、外側金属管の振動に伴う感温部の損傷を抑制または防止することができる。
次に、第2の態様に係る温度センサは、流体が流動する流動部に装着される取付部材と、前記取付部材に直接または他部材を介して固定され、先端部の内部に感温部を有する内側金属管と、前記取付部材と接する開口端部と前記内側金属管の前記先端部を覆う開口端部とを有する有底筒状の外側金属管であって、前記内側金属管の一部と前記温度センサの使用環境温度以上で消失する接着剤を介して接着される一方、前記内側金属管の残部と接触することなく前記内側金属管を覆う外側金属管と、を備える。
第2の態様に係る温度センサによれば、外側金属管が内側金属管の一部と温度センサの使用環境温度以上で消失する接着剤を介して接着されているが、この接着剤は温度センサの使用に伴い消失する。そして、接着剤が消失すると、外側金属管が先端部を含めて内側金属管と接触することなく内側金属管を覆うので、内側金属管および外側金属管を備える温度センサにおいて、外側金属管の振動に伴う感温部の損傷を抑制または防止することができる。また、第2の態様に係る温度センサでは、内側金属管と外側金属管とが使用に供される前には接着剤で接着されるため、温度センサの搬送時や温度センサの流動部への装着時等における取扱いが容易となる。
第1及び第2に態様に係る温度センサにおいて、前記外側金属管の最小管壁厚さは前記内側金属管の最大管壁厚さよりも厚くても良い。この場合には、外側金属管の振動を抑制または防止することができる。
第1及び第2の態様に係る温度センサにおいて、前記外側金属管の前記閉口端部の側の管壁厚さは、前記開口端部の側の管壁厚さよりも薄くても良い。この場合には、外側金属管の振動に伴う感温部の損傷を抑制また防止しつつ、流体の流動による損傷から内側金属管を更に保護することができる。
第1及び第2の態様に係る温度センサにおいて、前記取付部材は、前記外側金属管の前記閉口端部に向かって大径部から小径部へと縮径し、前記外側金属管の前記開口端部と当接する円錐台形状部を有し、前記外側金属管の前記開口端部は、前記外側金属管の中空部の内周面に向かって傾斜し、前記円錐台形状部の斜面と当接する斜面を有し、前記外側金属管の前記中空部の内径寸法は、前記小径部の直径よりも小さくても良い。この場合には、外側金属管と内側金属管との間隔を小さくして熱伝導性を向上させ、温度測定の精度を向上させることができる。
第1及び第2の態様に係る温度センサにおいて、前記外側金属管の固有振動数は、前記内側金属管の固有振動数よりも高い。この場合には、外側金属管の振動に伴う内側金属管の共振を抑制または防止することができる。
第1の実施形態に係る温度センサの構造を示す部分破断断面図である。 図1に示す温度センサの先端側の構造を拡大して示す拡大部分破断断面図である。 図1に示す温度センサの排気ガス管路への装着部位を拡大して示す部分拡大図である。 第2の実施形態に係る温度センサの構造を示す部分破断断面図である。 図4に示す温度センサの排気ガス管路への装着部位を拡大して示す部分拡大図である。 第1の変形例に係る温度センサの先端側の構造を拡大して示す拡大部分破断断面図である。 第2の変形例に係る温度センサの先端側の構造を拡大して示す拡大部分破断断面図である。 第3の実施形態に係る温度センサの構造を示す部分破断断面図である。
第1の実施形態:
本発明に係る温度センサの一態様として、流体が流動する流動部に相当する内燃機関の排気ガス管路に配置される温度センサを例にとって以下説明する。図1は第1の実施形態に係る温度センサの構造を示す部分破断断面図である。図2は図1に示す温度センサの先端側の構造を拡大して示す拡大部分破断断面図である。図3は図1に示す温度センサの排気ガス管路への装着部位を拡大して示す部分拡大図である。なお、本明細書では、詳細部における符号の示す箇所を明確に示すため部分破断断面図において断面を示すハッチングを付していない。温度センサ100は、内側金属管10、外側金属管20、シース部材30、取付部材40、締結部材50および筒状部材60を備えている。なお、以下では、各部材の端部について、温度センサ100が排気ガス管路70に装着された際に、排気ガス管路70の内側に露出される端部および端部側を温度センサ100の先端部および先端側と呼び、排気ガス管路70の外側にある端部および端部側を基端部および基端側と呼ぶ。また、温度センサ100の先端部および先端側は、感温部11が配置されている側の端部および端部側であると規定することもできる。
内側金属管10は、先端側が半球状に閉口(閉塞)し、基端側が開口する有底筒状の金属製管であり、例えば、SUS310等のステンレス鋼によって形成されている。内側金属管10は、内側金属管10に内挿されるシース部材30の先端側を係止するための段部101を先端側に有し、段部101よりも先端側の内部には、感温部11が配置されている。内側金属管10の管径は、段部101を境界として、基端側よりも先端側が小さい(細い)。内側金属管10の基端側は断面形状が円形状の開口部を有し、内側金属管10の基端側は、取付部材40の貫通孔40aに挿入(具体的には圧入)され、且つ、取付部材40の外周面に亘って環状に接合されている。接合は、例えば、レーザー溶接、電子ビーム溶接によって実行される。すなわち、内側金属管10は、取付部材40に対して直接固定されている。
感温部11は、例えば、サーミスタ素子であり、サーミスタ焼結体111と素子電極線112とを備えている。素子電極線112は、シース部材30の内部に絶縁保持されているシース芯線31と電気的に接合されている。感温部11と先端側における内側金属管10との間の空間には、例えば、アルミナを主成分とする充填材が充填されている。なお、サーミスタ素子に代えて、熱電対、白金測温抵抗体素子が用いられても良い。
外側金属管20は、半球状の閉口(閉塞)する閉口端部21を先端側に有し、開口する開口端部22を基端側に有する有底筒状の金属製管であり、外周面には、外側金属管20の内側と外側とを連通し、外側金属管20の内側と外側との間で排気ガスを流通させるためのガス導入口は設けられていない。この外側金属管20は、例えば、Ni−Cr−Fe系のニッケル合金(NCF600、NCF601等)の段状の外形を有する棒材をドリルを用いて有底の略筒状体に切削加工することによって形成される。なお、閉口端部21とは閉口端周囲の領域を意味し、開口端部22とは開口端周囲の領域を意味する。外側金属管20の内部(中空部23)には、内側金属管10が離間して接触することなく配置され、外側金属管20の閉口端部21は、内側金属管10の先端部を覆っている。外側金属管20の開口端部22は、取付部材40に接合されない状態で取付部材40と当接されているか、または、取付部材40に対して接合されている。外側金属管20と内側金属管10とは充填材(具体的には、温度センサの使用温度以上でも充填状態を維持することが可能なセメント等の充填材)を介して間接的に接触してもいない。なお、温度センサ100は、排気ガス管路70への装着前の状態で、外側金属管20の開口端部22を取付部材40に対して温度センサ100の使用環境温度以上で消失する接着剤を介して接着させておくこともできる。温度センサ100を排気ガス管路70に装着した後に、温度センサ100が使用に供されることで接着剤は消失することになるが、後述するように外側金属管20はボス側段部71aに押圧固定されるため、実使用において問題は生じることはない。
外側金属管20の中空部23の内径は先端側から基端側にかけて同一であるが、図2に示すように、管壁厚さは一様でなく、基端側の管壁厚さtdよりも、感温部11が配置されている先端側の管壁厚さtpの方が薄い。この結果、外側金属管20の外径は先端側と基端側とで異なり、先端側に小径部20aを有し基端側に大径部20bを有する2段形状を有する。外側金属管20の管壁厚さがtd>tpの関係を有することによって、感温部11の周囲における温度伝達は良好となり、温度測定の精度(応答性)を向上させることができる。また、先端側の質量が小さくなり曲げモーメントも小さくなるので振動時における外側金属管20の曲がり幅(振幅)も小さくなり、外側金属管20の振動に伴う外側金属管20と内側金属管10との接触を抑制また防止することができる。さらに、先端側の質量が小さくなることにより慣性モーメントも小さくなるので、排気ガス流による振動の収束も早くなり、外側金属管20の振動を抑制または防止することができる。また、基端側の機械的剛性が高くなるので、基端側における外側金属管20の振動を抑制また防止することが可能になると共に、排気ガス流による外側金属管20全体の振動を抑制または防止することができる。
外側金属管20の管壁厚さtpは、内側金属管10の管壁厚さtiよりも大きい(厚い)。すなわち、外側金属管20の最小管壁厚さは、内側金属管10の最大管壁厚さよりも大きい。したがって、外側金属管20の剛性は、内側金属管10の剛性よりも高く、内側金属管10を排気ガス流から保護することができる。
外側金属管20の開口端部22は、大径部20bよりも外径が大きい段部221と、段部221から基端側に向かって更に外径が連続的に広がる拡径部222とを有している。段部221は、温度センサ100の先端部−基端部方向(軸方向)に直交するシール面221aを有する角形形状であり、排気ガス管路70に形成されている取付ボス部71に形成されているボス側段部71aに密着し、排気ガスが排気ガス管路外部へ漏出するのを防止するシール部として機能する。拡径部222の外側面は、段部221と最大外径部とを結ぶ斜面によって形成されている。開口端部22における外側金属管20の内側形状は、取付部材40の先端側を受け止めるためのすり鉢形状であり、開口端部22はすり鉢形状の斜面に対応する内側傾斜面223を有している。内側傾斜面223は、拡径部222の最大外径部と外側金属管20の中空部23の内周面とを結ぶ傾斜面と言うこともできる。
シース部材30は、内部に絶縁保持されている一対のシース芯線31を有する。シース芯線31の一端(先端側)は既述の通り、感温部11の素子電極線112と電気的に接合されている。シース芯線31の他端(基端側)は、シース部材30の基端側に配置されている一対の絶縁管35内において、外部回路(例えば、車両の電子制御装置(ECU)等)接続用の一対のリード線36と加締め端子を介して電気的に接合されている。一対のリード線36は、筒状部材60の基端側を封止する耐熱ゴム製で柱状のシール部材38を貫通しており、シール部材38を介して筒状部材60に固定されている。
取付部材40は、外側金属管20を取付ボス部71に対して押圧して密着させ、排気ガスが排気管外部へ漏出することを防止する。取付部材40は、筒状の鞘部41と、鞘部41の先端側に位置し、鞘部41よりも外径が大きく筒状の鞘部41の内径(貫通孔40a)と同径の貫通孔40aを有する拡張部42とを備えている。鞘部41は、先端側に位置する第1段部411と、基端側に位置し第1段部411よりも小さい外径を有する第2段部412とからなる二段形状を有している。筒状部材60の内周面と第1段部411、内側金属管10の外周面と第2段部412はそれぞれ全周に亘って環状に接合されている。拡張部42の先端側には、先端側方向に向かって縮径する円錐台形状部421が形成されている。円錐台形状部421は、拡張部42と連続し拡張部42と同径の大径部421aと大径部421aよりも径の小さい小径部421bとを有している。大径部421aと小径部421bとを繋ぐ斜面423(テーパー面)は、外側金属管20の内側傾斜面223に対応する形状を有しており、締結部材50によって取付部材40が先端側へ移動させられると、当接する内側傾斜面223を介して外側金属管20の段部221をボス側段部71aに押圧する。この外側金属管20の段部221におけるボス側段部71aの押圧形態は、外側金属管20の開口端部22が、取付部材40に接合されない状態で取付部材40と当接されている場合であっても、取付部材40に対して接合されている場合であっても、共通して得られる形態である。
図3に示すように、外側金属管20の中空部23の内径は、取付部材40の円錐台形状部421の小径部421bの内径(換言すれば、円錐台形状部421の先端面の外径)よりも小さい。したがって、外側金属管20は、内側金属管10に近接して配置されることが可能となり、外側金属管20を介した内側金属管10への熱伝導効率を良好に保つことができる。この結果、感温部11による温度測定の精度(応答性)を向上させることができる。加えて、円錐台形状部421が小径部421bにより規定される平らな先端面を有し、取付部材40と外側金属管20との接触位置を内側金属管10から離間した位置に形成することができるので、取付部材40を介した外側金属管20と内側金属管10との不測の接触を防止することができる。
締結部材50は、貫通孔50aを有する略筒状態であり、締結工具によって操作される六角ナット部51および締結部材50を取付ボス部71に螺合により固定するネジ部52を有する。締結部材50の貫通孔50aには、締結部材50の先端側から基端側にかけてシース部材30を内包する筒状部材60が配置されている。
締結部材50の貫通孔50a内に配置されている筒状部材60は、取付部材40の第1段部411の外周に接合されている先端部と、締結部材50の基端側から露出する基端部とを有している。筒状部材60の基端部は他の部位よりも径が小さい小径部61を有しており、小径部61は筒状部材60の基端部に装着される、小径部61よりも大きな径を有するシール部材38の外周を押圧することでシール特性を実現する。
温度センサ100において、筒状部材60と内側金属管10とは、取付部材40を介して結合されており、締結部材50は筒状部材60と接合されておらず、排気ガス管路70への温度センサ100の装着および取り外しに際して、締結部材50は筒状部材60の外周を自在に回動する。取付部材40は、温度センサ100の装着時に、締結部材50が排気ガス管路70の取付ボス部71に対して螺合されると、先端側に移動し、この結果、外側金属管20の段部221におけるシール面221aが、取付ボス部71に形成されているボス側段部71aに押圧され、取付ボス部71におけるシール性が確保される。なお、取付ボス部71におけるボス側段部71aから取付ボス部71における締結部材50のネジ部52と螺合するボス側ネジ部71bまでの長さ(高さ)は、取付部材40の拡張部42の厚さと外側金属管20の開口端部22の厚さの合計よりも小さい。
以上に述べたように、第1の実施形態に係る温度センサ100においては、内側金属管10と外側金属管20とは接合または接触されていないので、排気ガスの流動により外側金属管20が振動する場合であっても、外側金属管20の振動の内側金属管10への伝動を抑制または防止することができる。この結果、内側金属管10の振動に伴う、内側金属管10内に配置されている感温部11における障害を抑制または防止することができる。感温部11における障害としては、例えば、素子電極線112とシース芯線31との接合の剥がれ、不良、素子電極線112の断線、素子電極線112とサーミスタ焼結体111との接続の不良がある。
すなわち、本実施形態に係る温度センサ100においては、内側金属管10は、取付部材40の鞘部41に接合されており、外側金属管20の開口端部22は、取付部材40に接合されていない状態で取付部材40の拡張部42の斜面423によって押圧、または、拡張部42の斜面423に接合されている。したがって、外側金属管20の振動は、拡張部42において減衰され、鞘部41には伝達され難い。また、鞘部41は内側金属管10の基端部に接合されており、たとえ鞘部41に減衰された外側金属管20の振動が伝達されたとしても内側金属管10の先端部を振動させるには至らない。
これに対して、従来の内側金属管および外側金属管を備える温度センサにおいては、内側金属管に対して外側金属管の中間部が加締めにより固定(結合)されていたり、内側金属管と外側金属管との間の空間に充填材が充填されていた。この結果、排気ガスの流動により外側金属管が振動すると内側金属管も同様に振動し、感温部における障害が発生していた。この障害は、特に、排気ガス流量が多い環境下、排気ガスの流速が高い環境下において顕著に発生する。
本実施形態に係る温度センサ100においては、外側金属管20の管壁厚さは、基端側の厚さTd>先端側の厚さTpの関係を有している。したがって、外側金属管20の曲げモーメントは小さくなり外側金属管20の曲げ幅は小さくなるので外側金属管20の振動に起因する外側金属管20と内側金属管10との接触を抑制また防止することができる。また、外側金属管20の閉口端部21における慣性モーメントは小さくなり、排気ガス流による振動の収束も早くなるので外側金属管20の振動を抑制または防止することができる。さらに、開口端部22寄りの機械的剛性が高くなるので、排気ガス流による外側金属管20全体の振動を抑制または防止することができる。
第2の実施形態:
第2の実施形態に係る温度センサ100Aについて説明する。第2の実施形態においては、排気ガス管路70における取付ボス部71Aの形状が第1の実施形態における取付ボス部71の形状と異なっており、第2の実施形態に係る温度センサ100Aは、取付ボス部71Aの形状に対応する形状の開口端部22Aを有している。なお、第2の実施形態に係る温度センサ100Aのその他の構成・形状については、第1の実施形態に係る温度センサ100と同様であるから、同一の符号を付して説明を省略する。
図4は第2の実施形態に係る温度センサの構造を示す部分破断断面図である。図5は図4に示す温度センサの排気ガス管路への装着部位を拡大して示す部分拡大図である。取付ボス部71Aは、ボス側段部を有しておらず、一様のすり鉢状の接触面73Aを有している。第2の実施形態に係る温度センサ100Aの外側金属管20Aは、この取付ボス部71Aの形状に合わせて、段部221を有さない開口端部22Aを備えている。本実施形態における開口端部22Aは、大径部20bから直接基端側に向かって更に外径が広がる拡径部222Aを有している。拡径部222Aは、径方向外側を向く面をなす環状部223Aと、大径部20bと環状部223Aとを繋ぐ傾斜面224Aとを備えている。環状部223Aと傾斜面224Aとの接続角部225Aは面取りされている。開口端部22Aにおける外側金属管20Aの内側形状は、第1の実施形態における外側金属管20の内側形状と同様である。また、外側金属管20Aの開口端部22Aは、第1の実施形態と同様に、取付部材40に接合されない状態で取付部材40と当接されているか、または、取付部材40に対して接合されている。
第2の実施形態においては、図5に示すように、面取りされている接続角部225Aが取付ボス部71Aの接触面73Aと接触することによってシール性が確保され、排気ガスが排気ガス管路外部へ漏出することが防止されている。なお、接触面73Aに対する接続角部225Aの押圧は、第1の実施形態と同様に、温度センサ100Aの装着時に締結部材50が先端側に移動することによって実行される。
以上述べた、第2の実施形態に係る温度センサ100Aによれば、第1の実施形態に係る温度センサ100と同様にして、外側金属管20の振動に伴う、内側金属管10内に配置されている感温部11における障害を抑制または防止することができる。
第3の実施形態:
第3の実施形態に係る温度センサ100Bについて説明する。第3の実施形態では、内側金属管10の一部と外側金属管20の一部とが接着剤80で接着されている点で第1の実施形態に係る温度センサ100と異なるものである。その他の温度センサ100Bの構成・形状については、第1の実施形態に係る温度センサ100と同様であるから、同一の符号を付して説明を省略する。
図8は第3の実施形態に係る温度センサ100Bの構造を示す部分破断断面図であり、温度センサ100Bを排気ガス管路に装着する前の状態を示している。第3の実施形態に係る温度センサ100Bでは、内側金属管10の外側を覆う外側金属管20の先端側内周面と、内側金属管10の先端側外周面とが樹脂製の接着剤80を介して接着されている。なお、外側金属管20の内周面及び内側金属管10の外周面のうち、接着剤80に接しない部分(残部)は、離間して接触していない。ここで、接着剤80は、温度センサ100Bの使用環境温度以上で消失する特性を有している。そのため、温度センサ100Bを排気ガス管路に装着した後に、温度センサ100Bが使用に供され、接着剤が温度センサ100Bの使用温度以上の環境に晒されると接着剤80は消失することになる。これにより、温度センサ100Bは、実使用時において、内側金属管10と外側金属管20とは接合または接触されていないことになり、排気ガスの流動により外側金属管20が振動する場合であっても、外側金属管20の振動の内側金属管10への伝動を抑制または防止することができる。この結果、第1の実施形態の温度センサ100と同様に、内側金属管10の振動に伴う、内側金属管10内に配置されている感温部11における障害を抑制または防止することができる。なお、接着剤80の消失とは、揮発や焼失等を含むものであり、温度センサが使用温度以上の環境下に晒された際に存在が無くなる現象を指すものである。また、温度センサ100Bの使用環境温度としては500℃を一例として挙げることができる。
・変形例:
(1)第1の変形例:図6は第1の変形例に係る温度センサの先端側の構造を拡大して示す拡大部分破断断面図である。上記各実施形態では、外側金属管20の閉口端部21には肉厚部が残っているが、図6に示すように、肉厚部の取り除き、外側金属管20の先端側の小径部20aにおける管壁厚さ同様の厚さにしても良い。外側金属管20の閉口端部21における管壁厚さを小さく(薄く)することによって、外側金属管20の閉口端部21における質量が小さくなる。この結果、外側金属管20の閉口端部21における曲げモーメントおよび慣性モーメントは更に小さくなり、外側金属管20と内側金属管10との接触の更なる抑制また防止、排気ガス流による閉口端部21の振動の更なる早期減衰を実現させることができる。なお、第1の変形例では、流体の流動(排気ガス流)による損傷から内側金属管20を更に保護する目的から、外側金属管20の最小管壁厚さは、内側金属管10の最大管壁厚さよりも厚くしておくと良い。
(2)第2の変形例:図7は第2の変形例に係る温度センサの先端側の構造を拡大して示す拡大部分破断断面図である。上記各実施形態においては、内側金属管10はその基端側がシース部材30の中間まで延伸し、取付部材40と接合されているが、図7に示すように感温部11のみを覆うキャップ状の金属キャップ10Aであっても良い。第2の変形例における金属キャップ10Aはシース部材30の先端側に対して接合されており、詳細は図示していないが、シース部材30の基端側は取付部材40の貫通孔40a内に挿入され、且つ、レーザー溶接等により接合されている。すなわち、第2の変形例に係る温度センサでは、特許請求の範囲における「内側金属管」に相当する金属キャップ10Aが、「他部材」に相当するシース部材30を介して取付部材40に固定されている。
(3)第3の変形例:上記各実施形態において、外側金属管20の固有振動数と、内側金属管10の固有振動数とは、異なっていても良い。内側金属管10と外側金属管20の固有振動数がそれぞれ異なることによって、外側金属管20の振動による内側金属管10の共振を抑制または防止することができる。この結果、取付部材40を介した振動の伝達による内側金属管10の共振を更に抑制または防止することができる。なお、外側金属管20の固有振動数は、内側金属管10の固有振動数よりも高いこと、例えば、500Hz以上高いことがより望ましい。
(4)第4の変形例:上記第1の実施形態における外側金属管20の拡径部222の形状、第2の実施形態における外側金属管20Aの拡径部222Aの形状は、上記の形態に限られず、取付ボス部の接触面と接触することによってシール性が確保できる形態に適宜変更することができる。例えば、第2の実施形態における温度センサ100Aでは、外側金属管20Aの拡径部222Aのうち、環状部223Aと傾斜面224Aとの間に面取りされた接続角部225Aを設けたが、この接続角部225Aを省略し、環状部223Aと傾斜面224Aとが接続するエッジ状の境界部を、取付ボス部71Aの接触面73Aに接触させてシール性を確保するようにしても良い。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…内側金属管
10A…金属キャップ
11…感温部
111…サーミスタ焼結体
112…素子電極線
20、20A…外側金属管
20a…小径部
20b…大径部
21…閉口端部
22、22A…開口端部
221…段部
221a…シール面
222、222A…拡径部
223…内側傾斜面
223A…環状部
224A…傾斜面
225A…接続角部
23…中空部
30…シース部材
31…シース芯線
35…絶縁管
36…リード線
38…シール部材
40…取付部材
40a…貫通孔
41…鞘部
411…第1段部
412…第2段部
42…拡張部
421…円錐台形状部
421a…大径部
421b…小径部
423…斜面
50…締結部材
50a…貫通孔
51…六角ナット部
52…ネジ部
60…筒状部材
61…小径部
70…排気ガス管路
71、71A…取付ボス部
71a…ボス側段部
71b…ボス側ネジ部
73A…接触面
80…接着剤
100…温度センサ
100A…温度センサ
100B…温度センサ
101…段部

Claims (6)

  1. 流体の温度を測定する温度センサであって、
    前記流体が流動する流動部に装着される取付部材と、
    前記取付部材に直接または他部材を介して固定され、先端部の内部に感温部を有する内側金属管と、
    前記取付部材と接する開口端部と前記内側金属管の前記先端部を覆う閉口端部とを有する有底筒状の外側金属管であって、前記内側金属管と接触することなく前記内側金属管を覆う外側金属管と、を備える、温度センサ。
  2. 流体の温度を測定する温度センサであって、
    前記流体が流動する流動部に装着される取付部材と、
    前記取付部材に直接または他部材を介して固定され、先端部の内部に感温部を有する内側金属管と、
    前記取付部材と接する開口端部と前記内側金属管の前記先端部を覆う開口端部とを有する有底筒状の外側金属管であって、前記内側金属管の一部と前記温度センサの使用環境温度以上で消失する接着剤を介して接着される一方、前記内側金属管の残部と接触することなく前記内側金属管を覆う外側金属管と、を備える、温度センサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の温度センサにおいて、
    前記外側金属管の最小管壁厚さは前記内側金属管の最大管壁厚さよりも厚い、温度センサ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずか一項に記載の温度センサにおいて、
    前記外側金属管の前記閉口端部の側の管壁厚さは、前記開口端部の側の管壁厚さよりも薄い、温度センサ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、
    前記取付部材は、前記外側金属管の前記閉口端部に向かって大径部から小径部へと縮径し、前記外側金属管の前記開口端部と当接する円錐台形状部を有し、
    前記外側金属管の前記開口端部は、前記外側金属管の中空部の内周面に向かって傾斜し、前記円錐台形状部の斜面と当接する斜面を有し、前記外側金属管の前記中空部の内径寸法は、前記小径部の直径よりも小さい、温度センサ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の温度センサにおいて、
    前記外側金属管の固有振動数は前記内側金属管の固有振動数よりも高い、温度センサ。
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