JP2017078593A - 温度センサ - Google Patents

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拓馬 野村
Takuma Nomura
拓馬 野村
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Abstract

【課題】温度センサの大型化を抑制しつつ、耐振動性(耐破損性)に優れた温度センサを提供する。【解決手段】温度センサ1は、突出部31と鞘部33とが連結部36により連結された構成の取付部材11を備えている。連結部36は、軸線方向に垂直な断面の外径寸法が後端側から先端側にかけて拡径する形状であるため、取付部材11は、鞘部33から突出部31に至る外面形状が緩やかに変化する曲線形状であり、角部を有していないため、角部を起点とする亀裂が生じることを抑制できる。連結部36を有する取付部材11は、軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状が、鞘部33の外側面から突出部31の後端面にかけて繋がる曲線形状であり、その曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.25mm以上である。【選択図】 図3

Description

本発明は、感温素子を備える温度センサに関する。
サーミスタ素子やPt抵抗体素子などの感温素子を備える温度センサは、測定対象流体(気体、液体など)の温度を検出する用途に用いることができる。なお、測定対象流体としては、例えば、自動車の排気ガスなどの気体や、内燃機関の冷却水温度や潤滑油温度などの液体が挙げられる。
そして、このような温度センサとして、当該温度センサの取り付け位置に当接する取付部材と、取付部材の後端側に接続される後端側筒状部材と、を備える温度センサが知られている(特許文献1)。
取付部材は、例えば、軸線方向に貫通した挿通孔を有するとともに、鍔部と、鞘部と、を有して構成される。
鍔部は、径方向外向きに突出するよう構成される。鞘部は、筒状形状であって、鍔部よりも後端側に設けられて、後端側筒状部材の開口端の内部に嵌め合わされるよう構成される。
このような温度センサは、測定対象温度が高温となる用途で使用されることがあり、その場合には、後端側筒状部材における軸線方向の長さ寸法を大きくすることで、温度センサの後端部分を高温から遠ざけるように構成されたものがある。
特開2006−234632号公報
しかし、後端側筒状部材における軸線方向の長さ寸法が大きくなると、後端側筒状部材の振動に起因して取付部材に印加される応力が大きくなり、その応力によって取付部材が破損する虞がある。
つまり、上記のような大きな応力が取付部材に印加されると、取付部材のうち鍔部と鞘部との境界部分に亀裂が生じるなどにより破損する可能性がある。
なお、取付部材の形状を大幅に変更することで、振動に起因する破損を抑制することも考えられるが、その場合、取付部材の形状変更に伴って温度センサ全体の設計変更が必要となり、温度センサの全体寸法が大型化する虞がある。
そこで、本発明は、温度センサの大型化を抑制しつつ、耐振動性(耐破損性)に優れた温度センサを提供することを目的とする。
本発明の1つの局面における温度センサは、感温素子と、シース部材と、チューブ部材と、取付部材と、後端側筒状部材と、を備える。
感温素子は、温度に応じて電気的特性が変化する感温部と、該感温部から延びる素子電極線と、を有する。シース部材は、素子電極線に接合部を介して接続されるシース芯線と、該シース芯線を絶縁材の間に内包するシース外管と、を有する。
チューブ部材は、有底筒状をなし、先端となる底部側に少なくとも感温素子および接合部を収容し、素子電極線およびシース芯線が延設される軸線方向に延びる金属製の部材である。
取付部材は、シース部材を挿通するために軸線方向に貫通した挿通孔を有し、シース部材またはチューブ部材を支持する部材である。後端側筒状部材は、取付部材の後端側に接続されて、シース部材の少なくとも一部を内部に収容する部材である。
取付部材は、鍔部と、鞘部と、連結部と、を有する。
鍔部は、径方向外向きに突出するよう構成される。鞘部は、筒状形状であって、鍔部よりも後端側に設けられて、後端側筒状部材の開口端の内部に嵌め合わされるよう構成される。
連結部は、鍔部と鞘部とを連結する部分であり、外径が後端側から先端側にかけて拡径する形状である。また、連結部は、軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状が、鞘部の外側面から鍔部の後端面にかけて繋がる曲線形状であって、その曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.25mm以上である。
このように、取付部材が、鍔部と鞘部とを連結する部分として、外径が後端側から先端側にかけて拡径する形状の連結部を備えるため、鞘部から鍔部に至る外面形状が緩やかに変化する曲線形状となる。
なお、取付部材のうち軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち、鞘部の外側面から鍔部の後端面に至る外側面の形状が、角部を有する形状である場合、外部からの応力が印加された場合には角部を起点として亀裂が生じやすくなると考えられる。
これに対して、上記の連結部を有する取付部材は、軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状が、鞘部の外側面から鍔部の後端面にかけて繋がる曲線形状であり、角部を有していない。このため、上記の連結部を有する取付部材は、角部を起点とする亀裂が生じることを抑制できる。
さらに、上記の連結部を有する取付部材は、鞘部の外側面から鍔部の後端面にかけて繋がる曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.25mm以上であることで、後述する測定結果(図5参照)によれば、後端側筒状部材の振動に起因して取付部材に生じる応力を緩和(低減)できる。
これらのことから、上述の連結部を備える取付部材は、鍔部と鞘部が直接連結される構成の取付部材に比べて、わずかな形状変更によって、後端側筒状部材の振動にともなう応力による破損が生じ難くなる。
よって、上述の温度センサによれば、温度センサの大型化を抑制しつつ、耐振動性(耐破損性)に優れた温度センサを実現できる。
なお、鍔部は、挿通孔を中心として径方向外向きに突出するよう構成してもよい。また、鍔部は、温度センサの取付位置に直接または他部材を介して当接する取付面を有してもよい。さらに、鞘部は、挿通孔を中心軸とする筒状形状であってもよい。
次に、上述の温度センサにおいては、連結部は、自身の外側面から軸線までの外側半径寸法のうち鍔部との境界部位の外側半径寸法と鞘部との境界部位の外側半径寸法との差分値が、軸線方向における鍔部との境界部位から鞘部との境界部位までの長さよりも大きくなるように構成されてもよい。
このように連結部を形成することで、連結部と鍔部との連結強度を向上できるため、後端側筒状部材の振動に起因して取付部材に生じる応力をより一層緩和(低減)でき、取付部材の破損をより一層抑制できる。
また、連結部の高さ寸法(軸線方向における鍔部との境界部位から鞘部との境界部位までの長さ寸法)が過度に大きくなるのを抑制でき、取付部材の全体としての高さ寸法(軸線方向における取付部材の一端から他端までの長さ寸法)が過度に大きくなるのを抑制できるため、取付部材の大型化を抑制できるとともに、温度センサの大型化を抑制できる。
なお、連結部における外側面から軸線までの外側半径寸法は、換言すれば、軸線方向に垂直な方向における外側面から軸線までの長さ寸法に相当する。
次に、上述の温度センサにおいては、連結部は、前記曲線形状の全てにおいて曲率半径が1.00mm以下であってもよい。
このように連結部の曲線形状における曲率半径の上限値を定めることで、取付部材の大幅な形状変更を抑制できる。
次に、上述の温度センサにおいては、連結部は、前記曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.30mm以上であってもよい。
このように連結部の曲線形状における曲率半径の下限値を定めることで、後述する測定結果(図5および図6参照)によれば、後端側筒状部材の振動に起因して取付部材に生じる応力をさらに緩和(低減)できる。
次に、上述の温度センサにおいては、連結部は、前記曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.50mm以下であってもよい。
このように連結部の曲線形状における曲率半径の上限値を定めることで、取付部材の大幅な形状変更をさらに抑制できる。
本発明の温度センサによれば、温度センサの大型化を抑制しつつ、耐振動性(耐破損性)に優れた温度センサを実現できる。
温度センサの一部を破断して内部構造を示した説明図である。 取付部材の外観を表す斜視図である。 取付部材の一部を破断して断面構造を示した説明図である。 取付部材の一部を拡大した断面図である。 取付部材の応力解析結果を示した説明図である。 取付部材の耐振動性試験に関する試験結果を示した説明図である。 第2取付部材の一部を拡大した断面図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
まず、本実施形態に係る温度センサの構造を説明する。
図1は、温度センサ1の一部を破断して内部構造を示した説明図である。
温度センサ1は、内燃機関の排気管などの流通管に装着されることにより、測定対象流体が流れる流通管内に配置されて、測定対象流体(排気ガス)の温度検出に用いられるものである。排気ガスの温度が0℃前後の低温域から1000℃前後の高温域まで急激に変化するのに伴って、温度センサ1も上記温度範囲内で上昇−冷却する冷熱サイクルを受ける。
なお、ここでは、温度センサ1の長手方向が軸線方向であり、図1の上下方向である。また、温度センサ1の先端側は図1の下側であり、後端側は図1の上側である。
この温度センサ1は、感温素子3と、シース部7と、金属チューブ9(内筒9ともいう)と、取付部材11と、ナット部13と、後端側筒状部材51と、を備えている。
感温素子3は、測定対象流体が流れる流通管内に配置される測温素子(感温素子)であり、金属チューブ9の内部に配置されるものである。
感温素子3は、温度によって内部の金属抵抗体の電気的特性(電気抵抗値)が変化する感温部4と、この感温部4に接続された一対の出力線5(素子電極線5)と、を備えている。
感温部4は、サーミスタ素子、Pt抵抗体等を用いて構成される。感温部4として、サーミスタ素子(サーミスタ焼結体)を用いる場合には、例えば、(Sr,Y)(Al,Mn,Fe)Oをベース組成としたペロブスカイト型酸化物を用いることができる。
シース部7は、金属製のシース外管17と、導電性金属で構成された一対の金属芯線15(シース芯線15)と、シース外管17と2本のシース芯線15との間を電気的に絶縁してシース芯線15を保持する絶縁粉末(図示せず)と、を備えている。つまり、シース部7は、一対のシース芯線15をシース外管17の内側にて絶縁保持するよう構成されている。
一般に、感温素子3の素子電極線5は、高価な材料(例えば、Pt−Rh線等)で形成されるが、感温素子3で生成される検出信号を伝達するシース芯線15は、安価な材料(例えば、SUS等)で形成することでコストダウンが図られている。
金属チューブ9は、軸線方向に延びる筒状の部材の先端側を閉塞して形成した有底筒状の部材であり、耐腐食性金属(例えば、耐熱性金属でもあるSUS310Sなどのステンレス合金)を用いて形成されたものである。
金属チューブ9は、鋼板の深絞り加工によりチューブ先端19(底部19)が閉塞した軸線方向に延びる筒状に形成され、筒状のチューブ後端が開放した形状に形成されている。また、金属チューブ9は、チューブ後端側が取付部材11の内面に当接するように、軸線方向寸法が設定されている。
更に、金属チューブ9の内部には、感温素子3およびセメント23(保持部材23)が配置されている。この金属チューブ9には、先端部分に小径部25が形成され、その後端側に小径部25よりも径が大きな大径部27が形成されている。そして、この小径部25および大径部27の間は、段差部29により接続されている。
セメント23は、感温素子3の周囲に充填されるものであり、感温素子3を保持してその揺動を抑制するものである。セメント23は、熱伝導率が高く、高耐熱、高絶縁性の材料を用いて構成される。
セメント23としては、例えば、AlやMgOなどの酸化物、AlNやTiNやSiやBN等の窒化物、および、SiCやTiCやZrC等の炭化物が主体のセメントを用いてもよい。または、セメント23としては、AlやMgOなどの酸化物、AlNやTiNやSiやBN等の窒化物、および、SiCやTiCやZrC等の炭化物が主体で、AlやSiOやMgO等の無機バインダーを混合したセメントを用いてもよい。
取付部材11は、金属チューブ9を支持する筒状の部材であり、少なくとも金属チューブ9の先端が外部に露出する状態で金属チューブ9の後端側の外周面を取り囲んで、金属チューブ9を支持するものである。この取付部材11には、径方向外側に突出する突出部31と、突出部31の後端側に位置すると共に軸線方向に延びる鞘部33と、突出部31と鞘部33とを連結する連結部36と、が設けられている。
突出部31は、先端側に取付面35が設けられた環状の部材である。取付面35は、先端側に向かって径が小さくなるテ―パ形状に形成されており、排気管のセンサ取り付け位置の形状に対応したものである。排気管のセンサ取り付け位置は、取付面35に当接する部位として、後端側に向かって径が大きくなるテ―パ部を備えて形成されている。
なお、取付部材11は、排気管のセンサ取り付け位置に配置されると、取付面35がセンサ取り付け位置のテーパ部に密着して、排気管から外部への排気ガスの漏出を抑制する。
鞘部33は、筒状に形成された部材であり、この鞘部33には、先端側に位置する第1段部37と、第1段部37よりも外径が小さな第2段部38と、が形成されている。
連結部36は、突出部31と鞘部33とを連結する部分であり、軸線方向に垂直な断面の外径寸法が後端側から先端側にかけて拡径する形状である。
なお、取付部材11の詳細については、後述する。
取付部材11が金属チューブ9の後端部に圧入された後、第2段部38と金属チューブ9とをレーザ溶接することで、取付部材11および金属チューブ9が互いに固定されている。
後端側筒状部材51は、金属チューブ9よりも大径の円筒状に形成されている。
後端側筒状部材51は、先端が取付部材11の第1段部37に当接し、後端がシール部材49に当接するように、軸線方向寸法が設定されている。
後端側筒状部材51は、先端の内面が取付部材11の第1段部37の外面に当接するように、先端の径方向寸法が設定されている。また、後端側筒状部材51は、後端が径方向内向きに加締められることで、一対のリード線45が挿通されたシール部材49を保持するよう構成されている。つまり、後端側筒状部材51は、後端の加締め部51aにてシール部材49を保持している。
後端側筒状部材51の先端が取付部材11の第1段部37に嵌め合わされた後、後端側筒状部材51と第1段部37とをレーザ溶接することで、後端側筒状部材51および取付部材11が互いに固定されている。
ナット部13は、六角ナット部39およびネジ部41を有する筒状の部材である。ナット部13は、取付部材11のうち突出部31の後端面にネジ部41の先端面を当接させた状態で、取付部材11に固定された後端側筒状部材51の外周にて回動自在に配置される。
ナット部13のネジ部41が排気管に設けられたネジ穴と螺合することにより、温度センサ1が排気管のセンサ取り付け位置に取付けられる。
シース芯線15は、先端部が溶接点(接合部:図示せず)により感温素子3の出力線5と電気的に接続されるものであり、後端部が抵抗溶接により加締め端子43と接続されるものである。つまり、シース芯線15は、自身の後端が加締め端子43を介して外部回路(例えば、車両の電子制御装置(ECU)等)の接続用のリード線45と接続されるものである。
一対のシース芯線15のうち後端部分は、絶縁チューブ47によって互いに絶縁されており、一対の加締め端子43も絶縁チューブ47により互いに絶縁されている。リード線45は、導線を絶縁性の被覆材により被覆したものであり、このリード線45は、耐熱ゴム製のシール部材49の内部を貫通して配置されている。
[1−2.取付部材]
次に、取付部材11の構成について説明する。
図2は、取付部材11の外観を表す斜視図であり、図3は、取付部材11の一部を破断して断面構造を示した説明図であり、図4は、取付部材11の一部を拡大した断面図である。
上述したとおり、取付部材11には、径方向外側に突出する突出部31と、突出部31の後端側に位置すると共に軸線方向に延びる鞘部33と、突出部31と鞘部33とを連結する連結部36と、が設けられている。
突出部31は、挿通孔32を中心として径方向外向きに突出する形状であり、温度センサ1の取付位置に直接または他部材を介して当接する取付面35を有している。なお、突出部31は、その外径寸法(軸線方向に垂直な断面での最大外径寸法)が10.0mmとなるように構成されている。
鞘部33は、挿通孔32を中心軸とする筒状形状であって、突出部31よりも後端側に設けられている。また、鞘部33は、後端側筒状部材51の先端側の開口端の内部に嵌め合わされるよう構成されている。
連結部36は、突出部31と鞘部33とを連結する部分であり、軸線方向に垂直な断面の外径寸法が後端側から先端側にかけて拡径する形状である。また、連結部36は、軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状が、鞘部33の外側面から突出部31の後端面にかけて繋がる曲線形状である。さらに、連結部36は、その曲線形状の全てにおいて曲率半径R1が0.30mmである。なお、連結部36の断面形状における曲線形状の曲率半径R1は、図4に示す仮想点P1を中心とする円形状(連結部36の外表面の断面形状)の半径である。
このように、取付部材11のうち突出部31と鞘部33とを連結する連結部36が、軸線方向に垂直な断面の外径寸法が後端側から先端側にかけて拡径する形状である。このような連結部36を備える取付部材11は、鞘部33から突出部31に至る外面形状が緩やかに変化する曲線形状となる。
なお、取付部材11のうち軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち、鞘部33の外側面から突出部31の後端面に至る外側面の形状が、角部を有する形状である場合、外部からの応力が印加された場合には角部を起点として亀裂が生じやすくなると考えられる。
これに対して、連結部36を有する取付部材11は、軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状が、鞘部33の外側面から突出部31の後端面にかけて繋がる曲線形状であり、角部を有していない。このため、連結部36を有する取付部材11は、角部を起点とする亀裂が生じることを抑制できる。
[1−3.応力解析および耐振動性試験]
次に、温度センサ1の取付部材11に関する応力解析結果および耐振動性試験の試験結果について説明する。
まず、取付部材11の応力解析結果について説明する。
この応力解析では、連結部36の断面形状における曲線形状の曲率半径R1(図4参照)が異なる取付部材11のそれぞれについて、突出部31を締付け固定した状態で鞘部33に外力(一定の力)を印加した場合に連結部36に生じる応力の大きさをシミュレーションにより解析した。
図5に示す応力解析結果によれば、曲率半径R1が0.20mm以下の場合には応力が100MPaを超えるのに対して、曲率半径R1が0.25mm以上の場合には応力が100MPa未満となる。また、曲率半径R1が0.25mm以上の範囲のうち、少なくとも曲率半径R1が1.00mm以下の場合には、応力が100MPa未満となる。
さらに、曲率半径R1が0.25mm以上かつ1.00mm以下となる範囲のうち、曲率半径R1が0.30mm以上の場合には、応力が80MPa以下となる。また、曲率半径R1が0.30mm以上かつ1.00mm以下となる範囲のうち、曲率半径R1が0.50mm以下の場合には、応力が80MPa以下となる。
これらのことから、連結部36の断面形状における曲線形状の曲率半径R1が0.25mm以上である取付部材11を用いることで、後端側筒状部材51の振動に起因して取付部材11に生じる応力を緩和(低減)できることが分かる。そして、取付部材11に生じる応力が100MPa以下となることで、後端側筒状部材51の振動に起因して取付部材11が破損することを抑制できる。
また、曲率半径R1が0.30mm以上の取付部材11を用いることで、取付部材11に生じる応力をさらに低減できる。さらに、曲率半径R1が0.50mm以下の取付部材11を用いることで、取付部材11に生じる応力をさらに低減できる。
次に、取付部材11に関する耐振動性試験の試験結果について説明する。
耐振動性試験では、150〜2700Hzの振動周波数帯域において単位時間あたりの周波数変化量が0.267Hz/Secで、重力加速度が50Gとなる条件下に、取付部材11を備えた温度センサ1を締付け固定し、時間経過(耐久時間)に対する取付部材11の故障率(破損率)を測定した。
なお、試験に用いた取付部材11は、曲率半径R1が異なる4種類の取付部材11(R1=0.15,0.30,0.50,1.00)である。また、各種類の取付部材11のそれぞれについて、複数個ずつ試験を行い、全個数に対する破損が生じた個数を故障率(破損率)として測定を実施した。
図6に示す耐振動性試験の試験結果によれば、曲率半径R1が0.15mmの場合が、故障率が30%を超える耐久時間が最も短く、曲率半径R1が大きくなるに従い同一の故障率に至るまでの耐久時間が長くなることが分かる。
また、故障率が10%を超えるまでの耐久時間が10時間以上となるのは、曲率半径R1が0.30mm以上の取付部材11である。
[1−4.効果]
以上説明したように、本実施形態の温度センサ1は、突出部31と鞘部33とが連結部36により連結された構成の取付部材11を備えている。
連結部36は、軸線方向に垂直な断面の外径寸法が後端側から先端側にかけて拡径する形状であるため、取付部材11は、鞘部33から突出部31に至る外面形状が緩やかに変化する曲線形状となる。
つまり、取付部材11は、軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状が、鞘部33の外側面から突出部31の後端面にかけて繋がる曲線形状であり、角部を有していない。このため、連結部36を有する取付部材11は、角部を起点とする亀裂が生じることを抑制できる。
さらに、連結部36を有する取付部材11は、軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状が、鞘部33の外側面から突出部31の後端面にかけて繋がる曲線形状であり、その曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.30mmである。
上述の測定結果(図5、図6参照)によれば、連結部36の曲率半径が0.25mm以上である取付部材11を用いることで、後端側筒状部材51の振動に起因して取付部材11に生じる応力を緩和(低減)でき、後端側筒状部材51の振動に起因して取付部材11が破損することを抑制できる。さらに、連結部36の曲率半径が0.30mm以上かつ0.50mm以下である取付部材11を用いることで、後端側筒状部材51の振動に起因して取付部材11に生じる応力をより一層緩和(低減)でき、取付部材11の破損をより一層抑制できる。
そして、本実施形態の温度センサ1に備えられる取付部材11は、連結部36の曲率半径が0.30mmであることから、後端側筒状部材51の振動に起因して取付部材11に生じる応力をより一層緩和(低減)でき、取付部材11の破損をより一層抑制できる。
これらのことから、連結部36を備える取付部材11は、突出部31と鞘部33が直接連結される構成の取付部材に比べて、わずかな形状変更によって、後端側筒状部材51の振動にともなう応力による破損が生じ難くなる。
よって、本実施形態の温度センサ1によれば、温度センサ1の大型化を抑制しつつ、耐振動性(耐破損性)に優れた温度センサを実現できる。
[1−5.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
温度センサ1が温度センサの一例に相当し、感温素子3が感温素子の一例に相当し、感温部4が感温部の一例に相当し、出力線5(素子電極線5)が素子電極線の一例に相当する。
シース部7がシース部材の一例に相当し、シース芯線15がシース芯線の一例に相当し、シース外管17がシース外管の一例に相当し、金属チューブ9がチューブ部材の一例に相当し、後端側筒状部材51が後端側筒状部材の一例に相当する。
取付部材11が取付部材の一例に相当し、挿通孔32が挿通孔の一例に相当し、突出部31が鍔部の一例に相当し、鞘部33が鞘部の一例に相当し、連結部36が連結部の一例に相当する。
[2.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、連結部36の断面形状(軸線を含み軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状)が円弧形状(曲率半径R1が一定となる曲線形状)に形成された取付部材11を備える温度センサについて説明したが、本発明の温度センサは、このような構成に限られることはない。例えば、取付部材は、図7に示すように、第2連結部136の断面形状が円弧形状ではない曲線形状に形成された第2取付部材111であってもよい。
第2連結部136は、自身の外側面から軸線までの外側半径寸法のうち突出部31との境界部位の外側半径寸法Raと鞘部33(詳細には、第1段部37)との境界部位の外側半径寸法Rbとの差分値Daが、軸線方向における突出部31との境界部位から鞘部33との境界部位までの長さ(高さ寸法Ha)よりも大きくなるように(Da>Ha)構成されている。
このような第2連結部136を備える第2取付部材111は、第2連結部136と突出部31との連結強度を向上できるため、後端側筒状部材51の振動に起因して第2取付部材111に生じる応力をより一層緩和(低減)でき、第2取付部材111の破損をより一層抑制できる。また、第2連結部136の高さ寸法が過度に大きくなるのを抑制でき、第2取付部材111の全体としての高さ寸法が過度に大きくなるのを抑制できるため、第2取付部材111の大型化を抑制できるとともに、温度センサの大型化を抑制できる。
次に、上記実施形態では、連結部36の断面形状における曲率半径R1が0.30mmである取付部材11を備える温度センサ実施形態について説明したが、連結部36の曲率半径R1は0.30mmに限られることはない。例えば、図5の応力解析結果を踏まえると、連結部における曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.25mm以上である取付部材を用いても良い。これにより、後端側筒状部材の振動に起因して取付部材に生じる応力を緩和(低減)でき、後端側筒状部材の振動にともなう応力による取付部材の破損が生じ難くなる。また、図5の応力解析結果を踏まえると、連結部における曲線形状の全てにおいて曲率半径が1.00mm以下である取付部材を用いても良い。このように連結部の曲線形状における曲率半径の上限値を定めることで、取付部材の大幅な形状変更を抑制できる。また、突出部31は、その外径寸法(軸線方向に垂直な断面での最大外径寸法)が10.0mmであるものについて説明したが、外径寸法はこれに限られず、より大きな寸法であってもよい。例えば、突出部は、外径寸法が11.6mmとなる構成であってもよい。
さらに、図5の応力解析結果および図6の試験結果を踏まえると、連結部における曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.30mm以上である取付部材を用いても良い。これにより、後端側筒状部材の振動に起因して取付部材に生じる応力をさらに緩和(低減)でき、後端側筒状部材の振動にともなう応力による取付部材の破損がさらに生じ難くなる。また、連結部における曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.50mm以下である取付部材を用いても良い。このように連結部の曲線形状における曲率半径の上限値を定めることで、取付部材の大幅な形状変更をさらに抑制できる。
1…温度センサ、3…感温素子、4…感温部、5…出力線(素子電極線)、7…シース部、9…金属チューブ(内筒)、11…取付部材、13…ナット部、15…金属芯線(シース芯線)、17…シース外管、31…突出部、31…鍔部、32…挿通孔、33…鞘部、35…取付面、36…連結部、37…第1段部、38…第2段部、39…六角ナット部、41…ネジ部、43…加締め端子、45…リード線、47…絶縁チューブ、49…シール部材、51…後端側筒状部材、111…第2取付部材、136…第2連結部。

Claims (5)

  1. 温度を検出するための温度センサであって、
    温度に応じて電気的特性が変化する感温部と、該感温部から延びる素子電極線と、を有する感温素子と、
    前記素子電極線に接合部を介して接続されるシース芯線と、該シース芯線を絶縁材の間に内包するシース外管と、を有するシース部材と、
    有底筒状をなし、先端となる底部側に少なくとも前記感温素子および前記接合部を収容し、前記素子電極線および前記シース芯線が延設される軸線方向に延びる金属製のチューブ部材と、
    前記シース部材を挿通するために前記軸線方向に貫通した挿通孔を有し、前記シース部材または前記チューブ部材を支持する取付部材と、
    前記取付部材の後端側に接続されて、前記シース部材の少なくとも一部を内部に収容する後端側筒状部材と、
    を備えており、
    前記取付部材は、径方向外向きに突出する鍔部と、筒状形状であって、前記鍔部よりも後端側に設けられて、前記後端側筒状部材の開口端の内部に嵌め合わされてなる鞘部と、前記鍔部と前記鞘部とを連結する部分であり、外径が後端側から先端側にかけて拡径する連結部と、を有しており、
    前記連結部は、前記軸線を含み前記軸線方向に平行な断面形状のうち外側面の形状が、前記鞘部の外側面から前記鍔部の後端面にかけて繋がる曲線形状であって、その曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.25mm以上である、
    温度センサ。
  2. 前記連結部は、自身の前記外側面から前記軸線までの外側半径寸法のうち前記鍔部との境界部位の外側半径寸法と前記鞘部との境界部位の外側半径寸法との差分値が、前記軸線方向における前記鍔部との境界部位から前記鞘部との境界部位までの長さよりも大きくなるように構成されている、
    請求項1に記載の温度センサ。
  3. 前記連結部は、前記曲線形状の全てにおいて曲率半径が1.00mm以下である、
    請求項1または請求項2に記載の温度センサ。
  4. 前記連結部は、前記曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.30mm以上である、
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の温度センサ。
  5. 前記連結部は、前記曲線形状の全てにおいて曲率半径が0.50mm以下である、
    請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の温度センサ。
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