JP2017133562A - シール構造 - Google Patents

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洋一 辻
Yoichi Tsuji
洋一 辻
孝市 加藤
Koichi Kato
孝市 加藤
鈴木 孝之
Takayuki Suzuki
孝之 鈴木
克行 梅沢
Katsuyuki Umezawa
克行 梅沢
宏文 越地
Hirofumi Koshiji
宏文 越地
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Abstract

【課題】プランジャの溝に配置されたシールリングが、溝から逸脱しないようにする。【解決手段】シリンダの筒状部41の内周面41bと、回転軸方向から見て円板状を成すプランジャ5の外周5aとの間をシールするシール構造であって、プランジャ5の外周5aからに突出して筒状部41の内周面41bに圧接するシールリング7と、シールリング7をプランジャ5の外周5aから突出する方向へ付勢する付勢リング8と、プランジャ5に設けられ、シールリング7及び付勢リング8を収容可能な凹溝52と、シールリング7のプランジャ5の外周5aからの突出量(h1)を規制して、シールリング7の凹溝52からの逸脱を規制する規制部72、524と、を有するシール構造とした。【選択図】図2

Description

本発明は、シール構造に関する。
特許文献1には、ベルト式無段変速機(Continuously Variable Transmission)における、プライマリプーリの油圧室のシール構造が開示されている。
特開2011−144847号公報
図3は、従来例にかかるプライマリプーリ900の油圧室Rのシール構造を説明する模式図であり、(a)は、油圧室R周りの拡大図であり、(b)は、(a)における領域Aの拡大図であり、(c)は、(a)における領域Aの拡大図であって、付勢リング960とシールリング970が溝952から外れた状態を示している。(d)は、シールリング970の合口970a、970a周りを説明する拡大図であり、回転軸X方向から見た断面図である。なお、図3の(b)〜(d)では、ハウジング940の図示を省略している。
図3の(a)に示すように、プライマリプーリ900では、可動プーリ910の固定プーリ920とは反対側に、油圧Pが供給される油圧室Rが形成されており、この油圧室Rに油路922を介して油圧Pが供給されると(図3の(a)、矢印)、油圧Pにより押された可動プーリ910が、回転軸X方向におけるV溝930を狭くする方向(図中、左方向)に変位し、油圧室Rへの油圧Pの供給を遮断すると、ベルトVから作用する押圧力F3で押された可動プーリ910が、回転軸X方向におけるV溝930を広くする方向(図中、右方向)に変位するようになっている。
可動プーリ910のシーブ部911では、筒状のハウジング940が外径側に設けられており、このハウジング940の開口941を、固定プーリ920の軸部921に固定された円板状のプランジャ950で封止することで、ハウジング940の内径側に油圧室Rが形成されている。
プランジャ950の外周には、周方向の全周に亘って溝952が形成されており、この溝952に収容したシールリング970が、ハウジング940の内周に圧接することで、油圧室R内のオイルが、ハウジング940の開口941を通って外部に漏出することを防止している。
ここで、可動プーリ910の回転軸X方向への変位に連動して、ハウジング940もまた、回転軸X方向に変位するようになっており、このハウジング940が回転軸X方向に変位にする際には、ハウジング940の内周を、シールリング970が摺動することになる。
そのため、溝952内には、シールリング970をハウジング940の内周に圧接させる方向に付勢する付勢リング960が収容されており、ハウジング940が回転軸X方向に変位する際に、シールリング970をハウジング940の内周に圧接させた状態で保持することで、油圧室R内のオイルがハウジング940の開口941から漏出しないようにしている。
ここで、シールリング970に、溝952への組付けを容易にするための合口970a、970aが設けられていると、シールリング970における合口970aの近傍領域が、溝952に収容された付勢リング960の付勢力で、溝952から大きく逸脱してしまうことがある(図3の(c)及び(d)参照)。
そうすると、プランジャ950を筒状のハウジング940に内嵌する際に、溝952から逸脱したシールリング970が、プランジャ950の外周とハウジング940の内周との間に挟まって、プランジャ950の外周を周方向の全周に亘ってシールできなくなることがあった。
そのため、プランジャの溝に配置されたシールリングが、溝から逸脱しないようにすることが求められている。
本発明は
ハウジングの内周と軸部の外周との間をシールするシール構造であって、
前記軸部の外周から突出して前記ハウジングに圧接するシールリングと、
前記シールリングを前記軸部の外周から突出する方向へ付勢する付勢部材と、
前記軸部に設けられ、前記シールリング及び前記付勢部材を収容可能な軸溝と、
前記シールリングの前記軸溝外への逸脱を規制する規制部と、を有することを特徴とするシール構造とした。
本発明によれば、規制部が、シールリングの軸部の外周からの突出量を規制して、シールリングの溝からの逸脱を防止するので、シール性を確保しつつ、シールリングが溝から逸脱しないようにすることができる。
実施の形態にかかる油圧室のシール構造を説明する図である。 実施の形態にかかるプランジャの凹溝に収容された状態の付勢リングとシールリングの状態を説明する模式図である。 従来例にかかるプライマリプーリにおける油圧室のシール構造を説明する模式図である。
以下、本発明にかかるシール構造の実施の形態を、ベルト式無段変速機におけるプライマリプーリの油圧室のシール構造に適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は、実施の形態にかかるシール構造を適用したプライマリプーリ1の油圧室R周りを説明する図であって、(a)は、プライマリプーリ1の要部を拡大して示した断面図であり、(b)は、(a)にける領域Aの拡大図であって、プランジャ5の外周5aに開口する凹溝52を説明する図であり、(c)は、凹溝52内に配置されるシールリング7の断面図である。なお、図1の(b)では、説明の便宜上、シールリング7とシリンダ4の筒状部41の図示を省略している。
図2は、シリンダ4の筒状部41へのプランジャ5の組付けを説明する図であり、(a)は、プランジャ5の外周5aの凹溝52へのシールリング7と付勢リング8の取り付けを説明する断面図であり、(b)は、凹溝52にシールリング7と付勢リング8が取り付けられた状態を示す断面図であり、(c)は、プランジャ5をシリンダ4の筒状部41に内嵌した状態を示す断面図である。
図1の(a)に示すように、プライマリプーリ1は、固定プーリ2と、固定プーリ2の軸部21に外挿された可動プーリ3とを備えて構成されている。
可動プーリ3と固定プーリ2とはスプライン結合により連結されており、固定プーリ2の軸部21において可動プーリ3は、回転軸X周りの周方向における固定プーリ2との相対回転が規制された状態で、固定プーリ2に対して回転軸X方向に移動可能に設けられている。
固定プーリ2は、回転軸Xに沿って配置された軸部21と、軸部21の外周から回転軸Xの径方向外側に延出する固定側シーブ部22とを有している。
固定側シーブ部22は、軸部21の回転軸X周りの周方向の全周に亘って設けられており、固定側シーブ部22の可動プーリ3側の面は、回転軸Xに対して所定角度傾斜したシーブ面221となっている。
可動プーリ3は、固定プーリ2の軸部21に外挿される筒状の基部31と、基部31の外周から回転軸Xの径方向外側に延出する可動側シーブ部32とを有している。
可動側シーブ部32もまた、基部31の回転軸X周りの周方向の全周に亘って設けられており、可動側シーブ部32の固定プーリ2側の面は、回転軸Xに対して所定角度傾斜したシーブ面321となっている。
可動側シーブ部32のシーブ面321と、固定側シーブ部22のシーブ面221は、回転軸X方向の互いの離間距離Dが、回転軸Xから径方向外側に向かうにつれて広くなる向きで設けられており、回転軸X方向で対向するシーブ面221、321の間の領域が、ベルトVが巻き掛けられるV溝100となっている。
可動側シーブ部32では、回転軸X方向におけるシーブ面321の反対側の面が、油圧Pが作用する油圧作用面322となっており、この油圧作用面322の外径側には、シリンダ4のリング状の接合部42が外嵌している。
シリンダ4の接合部42は、筒状部41の回転軸X方向の一端を内径側に屈曲させて形成されており、シリンダ4は、接合部42を回転軸X方向から可動側シーブ部32に接合させて可動側シーブ部32に固定されている。
筒状部41の回転軸X方向の他端の開口41aは、固定プーリ2の軸部21に固定された円板状のプランジャ5で封止されて、筒状部41の内径側に油圧室Rが形成されており、油圧室Rに油孔223を介して油圧Pが供給されると、油圧Pにより押された可動プーリ3が、シリンダ4と一体に、回転軸X方向におけるV溝100の溝幅を狭める方向(図中左方向)に変位するようになっている。
[凹溝]
図1の(b)に示すように、プランジャ5の外周5aには、径方向内側に窪んだ凹溝52が開口しており、この凹溝52内には、回転軸X方向から見てリング状を成すシールリング7と、シールリング7を凹溝52(プランジャ5の外周5a)から突出させる方向に付勢する付勢リング8とが収容されている(図2参照)。
この凹溝52は、回転軸X周りの周方向の全周に亘って形成されている。
この凹溝52は、回転軸Xに対して平行な底壁部521と、この底壁部521の回転軸X方向の両端から、径方向外側に延びる側壁部522、523と、から構成されている。
側壁部522、523は、回転軸Xに直交する平坦面であり、これら側壁部522、523は、回転軸X方向に所定距離W1離間している。
側壁部523の外径側には、側壁部522側に突出する係合突起524が設けられている。この係合突起524は、回転軸X方向に所定の突出長さL1で設けられており、この係合突起524の先端面524aは、回転軸Xに対して直交する平坦面となっている。
実施の形態では、凹溝52内に突出した係合突起524が、後記するシールリング7の凹溝52からの逸脱を防止するために設けられており、この係合突起524に、付勢リング8により付勢されているシールリング7の突出部72が係合するすることで、シールリング7の凹溝52からの逸脱を阻止するようになっている。
[シールリング]
シールリング7は、弾性を有する樹脂材料で形成されており、実施の形態では、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE(Polytetrafluoroethylene))からなるシールリング7を採用している。
シールリング7は、回転軸X方向から見てリング状を成しており、径方向にある程度の伸縮性を持って形成されている。
図1の(c)に示すように、回転軸Xに沿う方向の断面視においてシールリング7は、基部71の外周面711と内周面712とが、回転軸Xに対して並行な平坦面となっており、回転軸Xの軸方向における一方の側面713と他方の側面714は、回転軸Xに直交する平坦面となっている。
基部71の内径側では、回転軸X方向から見てリング状を成す突出部72が、側面714から回転軸Xの軸方向に突出して設けられている。
基部71において突出部72は、当該基部71の側面714から所定長さL2突出しており、この突出部72の先端面72aは、側面714に対して平行な平坦面となっており、突出部72の外径側の面72bは、回転軸Xに対して平行な平坦面となっている。
突出部72の突出長さL2は、前記した凹溝52の係合突起524の突出長さL1よりも短い長さに設定されており(L2<L1)、シールリング7の側面714と、前記した凹溝52の係合突起524の先端面524aとが接触した状態で、側面714と、凹溝52の側壁部523との間に隙間d(図2の(c)参照)が確保されるようになっている。
さらに、実施の形態では、プランジャ5の外周5aから突出する方向(回転軸Xの径方向)から見て、シールリング7の突出部72と、プランジャ5側の係合突起524とが重なるように、突出部72の突出長さL2と、係合突起524の突出長さL1とが設定されている。
そのため、シールリング7の突出部72の外径側に、プランジャ5側の係合突起524が位置しており、シールリング7が凹溝52から逸脱する方向に変位しても、シールリング7の突出部72が、プランジャ5側の係合突起524に内径側から係合することで、シールリング7の凹溝52からの逸脱が阻止されるようになっている。
なお、実施の形態では、シールリング7の突出部72と、プランジャ5側の係合突起524とが、確実に係合するようにするために、突出部72の外径側の面72bと、係合突起524の内径側の面524bとを、それぞれ回転軸Xに沿う平面となるように形成されている。
さらに、シールリング7の基部71における突出部72の位置は、突出部72がプランジャ5側の係合突起524に係合した状態で、基部71の外周面711が、凹溝52の開口から外側に所定高さh1だけ突出するように設定されている(図2の(b)参照)。
図1の(c)に示すように、基部71の内径側では、突出部72とは反対側の側面713に、傾斜面715が設けられている。
この傾斜面715は、突出部72よりも外径側の位置P1から、基部71の回転軸X方向における中間位置P2までの範囲に、内周面712側(内径側)に向かうにつれて、回転軸方向の基部71の幅W2が狭くなる向きで設けられている。
傾斜面715は、内周面712に対して所定角度θ傾斜しており、この傾斜面715に、付勢リング8が圧接するようになっている。
そのため、付勢リング8から傾斜面715に作用する付勢力Fは、シールリング7を回転軸X方向における油圧室Rから離れる方向に付勢する付勢力F1と、シールリング7を回転軸Xの径方向における外側(シリンダ4の内周面41b側)に付勢する付勢力F2として、シールリング7に作用するようになっている(図2の(b)参照)。
その結果、シールリング7は、側面714を、係合突起524の先端面524aに圧接させると共に、外周面711を、シリンダ4の内周面41bに圧接させた状態で保持されるようになっている(図2の(c)参照)。
ここで、実施の形態では、基部71の回転軸X方向の一方の側面713と他方の側面714のうち、側面713は、油圧室R側に位置して設けられており、この油圧室R側に位置する側面713は、油圧室Rに油圧Pが供給された際に油圧Pが作用する作用面となっている。
そのため、傾斜面715を側面713側に設けることで、付勢リング8の付勢力Fが、油圧室Rの油圧Pから作用する付勢力を相殺する方向に作用しないようにしている。
[付勢リング]
図2の(a)に示すように、付勢リング8は、金属線を螺旋状に巻回してリング状に形成された弾性部材であり、実施の形態では、付勢リング8としてコイルエキスパンダを、採用している。
付勢リング8は、シールリング7と共に凹溝52内に設置されると、外径を縮径させた状態で凹溝52内にセットされるようになっている。そのため、付勢リング8には、当該付勢リング8の外径を広げる方向の付勢力Fが生じており、この付勢力Fが、付勢リング8が当接した傾斜面715から、シールリング7に常時作用するようになっている。
[油圧室Rの形成]
次に、シリンダ4の筒状部41に、外周5aの凹溝52にシールリング7が取り付けられたプランジャ5を組付けて、油圧室Rを形成する場合の手順を説明する。
図2の(a)に示すように、初めに、付勢リング8を、プランジャ5の外周5aの凹溝52に外嵌してセットしたのち、シールリング7を、当該シールリング7の傾斜面715に付勢リング8が当接する向きで、凹溝52にセットする。
凹溝52へのシールリング7のセットは、径方向外側に僅かに拡径させたシールリング7を、側面714を回転軸Xに対して所定角度傾けた状態で、凹溝52の径方向外側に配置し、この状態からシールリング7を縮径させて(図中、矢印a参照)、凹溝52内に収容させたのち、突出部72を、係合突起524に係合させる方向に回転(図中、矢印b参照)させることで行われる。
この際に、シールリング7の突出部72とは反対側に、傾斜面715が設けられているので、シールリング7が、凹溝52の側壁部522と干渉することなく、凹溝52内に収容できるようになっている。
これにより、シールリング7と付勢リング8は、図2の(b)で示す位置関係で凹溝52内に収容されることになる。
この状態において、付勢リング8は、縮径された状態で凹溝52に収容されており、シールリング7を凹溝52から逸脱させる方向に移動させる付勢力Fを、シールリング7に作用させている。
ここで、シールリング7の突出部72の外径側に、プランジャ5側の係合突起524が位置しており、シールリング7が凹溝52から逸脱する方向に変位しても、シールリング7の突出部72(外径側の面72b)が、プランジャ5側の係合突起524(面524b)に内径側から係合することで、シールリング7の凹溝52からの逸脱が阻止されるようになっている。
そのため、シールリング7は、基部71の外周面711が、凹溝52の開口から外側に所定高さh1だけ突出させた位置で保持された状態となる(図2の(b)参照)。
この状態で、プランジャ5を、当該プランジャ5と同軸に配置したシリンダ4の筒状部41に近づけて筒状部41に内嵌させると、筒状部41の内周面41bにより押されたシールリング7は、凹溝52内に僅かに押し込まれつつ、筒状部41の内周面41bに圧接した状態となる。
この状態で、プランジャ5を筒状部41の内側に押し込む方向に移動させると、プランジャ5の外周5aから突出したシールリング7は、筒状部41の内周面41bを摺動しながら移動することになる。
この際に、シールリング7のプランジャ5の凹溝52から逸脱する方向への移動が、凹溝52の係合突起524とシールリング7の突出部72が係合していることにより阻止されるので、シールリング7の外周面711と筒状部41の内周面41bとの摺動抵抗により、シールリング7が凹溝52から引き出されて、引き出されたシールリング7の一部が、プランジャ5の外周5aと筒状部41の内周面41bとの間に挟み込まれて、プランジャ5の外周5aと筒状部41の内周面41bとの間のシール性が損なわれることがないようになっている。
ここで、実施の形態におけるプランジャ5の凹溝52内に突出した係合突起524と、シールリング7の突出部72とで、発明における規制部を構成している。
以上の通り、実施の形態では、
(1)シリンダ4の筒状部41(ハウジング)の内周面41bと、回転軸X方向から見て円板状を成すプランジャ5(軸部)の外周5aとの間をシールするシール構造であって、
プランジャ5の外周5aから(径方向外側)に突出して筒状部41の内周面41bに圧接するシールリング7と、
シールリング7をプランジャ5の外周5aから突出する方向(径方向外側の方向)へ付勢する付勢リング8(付勢部材)と、
プランジャ5に設けられ、シールリング7及び付勢リング8を収容可能な凹溝52(軸溝)と、
シールリング7のプランジャ5の外周5aからの突出量(h1)を規制して、シールリング7の凹溝52からの逸脱を規制する規制部と、を有するシール構造とした。
このように構成すると、規制部により、シールリング7又は付勢リング8の逸脱が防止可能となり、プランジャ5のシリンダ4への組付け性を向上させることができる。
特に、シール構造は、共通の回転軸X上で回転軸X方向に相対移動可能に組み付けられたプランジャ5(軸部)の外周とシリンダ4の筒状部41(ハウジング)の内周との間をシールするシール構造であり、シールリング7は、プランジャ5の外周に開口する凹溝52に配置した付勢リング8により、プランジャ5の外周から突出する方向に付勢された状態で、プランジャ5の外周から出没可能に設けられており、規制部は、シールリング7のプランジャ5の外周からの突出量(h1)を規定して、シールリング7の凹溝52からの逸脱を防止するものである構成とした。
これにより、プランジャ5とシリンダ4とを回転軸X方向で組み付ける際に、シールリング7が、プランジャ5の外周とシリンダ4の筒状部41の内周との間に挟み込まれて、組み付け後のシール不良が発生することを好適に防止できる。
(2)プランジャ5において凹溝52は、回転軸X周りの周方向の全周に亘って、プランジャ5の外周に開口して設けられており、
規制部は、凹溝52内において、回転軸X方向における凹溝52の一方の側壁部523から凹溝52内に突出して設けられた係合突起524(第1突出部)と、前記回転軸方向におけるシールリング7の一方の側面714から回転軸X方向に突出する突出部72(第2突出部)と、から構成されており、突出部72は、係合突起524よりも内径側に位置すると共に、係合突起524の内径側に及ぶ突出長さL2で設けられている構成とした。
このように構成すると、規制部により、シールリング7又は付勢リング8の逸脱が防止可能となり、プランジャ5のシリンダ4への組付け性を向上させることができる。
特に、シールリング7が凹溝52から逸脱する方向に移動すると、シールリング7の突出部72が、プランジャ5側の係合突起524に対して、回転軸Xの径方向における内径側から係合するようになっているので、シールリング7の凹溝52からの逸脱が阻止される。
(3)プランジャ5の外周5aから突出する方向(回転軸Xの径方向)から見たとき、凹溝52の一方の側壁部523から凹溝52内に突出して設けられた係合突起524は、シールリング7の一方の側面714から回転軸X方向に突出して設けられた突出部72と重なる位置に配置され、
且つ、プランジャ5の外周5aから突出する方向から見て、係合突起524及び突出部72は、付勢リング8と重ならない位置(オフセットした位置)に配置されており、付勢リング8は、回転軸X方向におけるシールリング7の他方の側部の内径側に配置されている構成とした。
ここで、プランジャ5のシールリング7における付勢リング8により付勢される位置(傾斜面715)と、突出部72の位置とが、回転軸Xの径方向で重ならない位置関係で設けられていると、付勢リング8からシールリング7に作用する付勢力(回転軸Xの径方向に作用する付勢力F2)が、互いに係合する突出部72と係合突起524とにより相殺されて、付勢リング8の付勢力Fがシールリング7に適切に伝達されない虞がある。
上記のように構成すると、付勢リング8の付勢力Fが規制部により減殺されることを防止され、付勢力Fがシールリング7に適切に伝達される。その結果、シールリング7の外周面711をシリンダ4の内周面41bに適切に圧接させることができるので、シリンダ4の内周面41bとプランジャ5の外周5aとの間のシール性を向上させることができる。
(4)シールリング7は、回転軸X方向における他方の側面713(側部)に、内径側に向かうにつれて、シールリング7の基部71の回転軸X方向の厚みが狭くなる向きで傾斜した傾斜面715(傾斜部)を有し、付勢リング8は傾斜面715に圧接(当接)する構成とした。
このように構成すると、、付勢リング8から傾斜面715に作用する付勢力Fは、シールリング7を回転軸X方向における油圧室Rから離れる方向に付勢する付勢力F1と、シールリング7を回転軸Xの径方向における外側(シリンダ4の内周面41b側)に付勢する付勢力F2として、シールリング7に加わることになる。
そうすると、凹溝52の係合突起524(第1突出部)と、シールリング7の突出部72(第2突出部)が噛み合う方向(斜め方向)に力が加わることになる。
その結果、シールリング7は、側面714を、係合突起524の先端面524aに圧接させると共に、外周面711を、シリンダ4の内周面41bに圧接させたた状態で保持されることになるので、プランジャ5の外周5aと、シリンダ4の内周面41bとの間を、より確実にシールすることができる。
また、シールリング7を回転軸Xの径方向における外側(シリンダ4の内周面41b側)に付勢する付勢力F2は、シールリング7の突出部72と、プランジャ5側の係合突起524とを、回転軸Xの径方向で係合させる方向に作用するので、プランジャ5の凹溝52からのシールリング7の逸脱を寄り確実に防止することができる。
前記した実施の形態では、付勢リング8を、金属線を螺旋状に巻回してリング状に形成した場合を例示したが、弾性を有し、凹溝52の内側でシールリング7(傾斜面715)を付勢可能なものであればこれに限定されるものではない。例えば、付勢リングを弾性を有するゴムリングとしても良い。
また、前記した実施の形態では、シールリング7を、樹脂材料を用いてリング状に形成した場合を例示したが、これに限定されるものではなく、シールリングの外周をシリンダ4に当接した際に、外周とシリンダ4とのシール性を確保でき、且つ、シールリングをプランジャ5の凹溝52にセットする際に、シールリングを僅かに拡径できる程度の弾性を有する樹脂リングまたはゴムリングでも良い。
また、前記した実施の形態では、プランジャ5の外周5aに設けられた凹溝52の係合突起524の突出長さL1を、シールリング7の突出部72の突出長さL2よりも長くして(L1>L2)、突出部72の先端面72aが係合突起524の側壁部523に当接するよりも先に、係合突起524の先端面524aが、シールリング7の側面714に当接する構成とし、シールリング7の先端面72a側からも凹溝52の内側に油圧Pを作用させて、シールリング7の側面714と凹溝52の係合突起524の先端面524aとの摩擦を小さくし、摩擦によるシールリング7の摩耗を少なくしているが、これに限定されるものではない。
例えば、突出部72の先端面72aの長さL2を、係合突起524の先端面524aの長さL1よりも長くして(L2>L1)、係合突起524の先端面524aが、シールリング7の側面714に当接するよりも先に、突出部72の先端面72aが凹溝52の側壁部523に当接するようにしても良い。
このように構成すると、シールリング7が、油圧室Rの油圧Pによって、係合突起524の先端面524aとの当接部を基点として変形するのを抑えることができ、変形によるシールリング7の破損やシール不良を防止することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれる。
1 プライマリプーリ
2 固定プーリ
21 軸部
22 固定側シーブ部
221 シーブ面
3 可動プーリ
31 基部
32 可動側シーブ部
321 シーブ面
4 シリンダ
41 筒状部
41a 開口
41b 内周面
42 接合部
5 プランジャ
5a 外周
52 凹溝
521 底壁部
522、523 側壁部
524 係合突起
524a 先端面
7 シールリング
71 基部
711 外周面
712 内周面
713、714 側面
715 傾斜面
72 突出部
72a 先端面
72b 面
8 付勢リング
100 V溝
F、F1、F2 付勢力
P 油圧
R 油圧室
V ベルト

Claims (4)

  1. ハウジングの内周と軸部の外周との間をシールするシール構造であって、
    前記軸部の外周から突出して前記ハウジングに圧接するシールリングと、
    前記シールリングを前記軸部の外周から突出する方向へ付勢する付勢部材と、
    前記軸部に設けられ、前記シールリング及び前記付勢部材を収容可能な軸溝と、
    前記シールリングの前記軸溝外への逸脱を規制する規制部と、を有することを特徴とするシール構造。
  2. 前記規制部は、前記軸溝内に設けられた第1突出部と、前記シールリングに設けられた第2突出部と、から構成されることを特徴とする請求項1に記載のシール構造。
  3. 前記軸部の外周から突出する方向からみたとき、
    前記第1突出部は、前記第2突出部と重なる位置に配置され、
    且つ、前記第1突出部及び前記第2突出部は、前記付勢部材と重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシール構造。
  4. 前記シールリングは傾斜部を有し、
    前記付勢部材は前記傾斜部と当接することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のシール構造。
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