JP2017130988A - 電力変換装置、及びこれを備えた車両駆動システム及び鉄道車両 - Google Patents

電力変換装置、及びこれを備えた車両駆動システム及び鉄道車両 Download PDF

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Abstract

【課題】スイッチング時間が変動した場合であっても、短絡電流によるパワー半導体の破壊を防ぎつつ、高調波ノイズを抑制することができる。【解決手段】互いに直列接続された第一のスイッチング素子と第二のスイッチング素子を有する電力変換装置において、前記第二のスイッチング素子のゲート電圧またはドレイン電流に応じて、前記第一のスイッチング素子のゲート電圧に印加する電圧を過渡ゲート電圧からオンゲート電圧に切り替えることを特徴とする電力変換装置。【選択図】 図3

Description

本発明は電力変換装置に関する。
近年、電力変換装置の小型・軽量化を目的として、電圧駆動型スイッチング素子であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)が適用されている。IGBTやMOSFETをはじめとするパワー半導体は高速なスイッチング動作によりスイッチング損失を低減することができる。
これらのパワー半導体を適用した電力変換装置では上下アームで少なくとも二つのスイッチング素子が直列接続され、一つの相を構成する。上下アームはデッドタイムを介して交互にスイッチング動作することで、例えば、直流電圧を交流電圧に変換することができる。
デッドタイムはパワー半導体のスイッチング時間を考慮して設ける必要がある。しかし、デッドタイムを設けることで正規のゲートパルスに対してスイッチングのタイミングが遅れるため、出力電圧波形にひずみが生じる。このひずみは高調波ノイズの原因となるため、デッドタイムは可能な限り短縮する必要がある。一方、デッドタイムを短縮しすぎることで上下アームが短絡するとパワー半導体の定格電流を超える短絡電流が流れるため、パワー半導体が故障する原因となる。
本技術分野の背景技術として特開2005−110440号公報(特許文献1)がある。この公報には、「電圧駆動型スイッチング素子を用いた電力変換装置において、スイッチング素子のターンオフ時に過渡制御期間を設け、過渡制御期間中は一旦ゲート電圧を通常のオンレベルからスイッチング素子の電流飽和レベルが定格電流以下となるようなゲート電圧値まで低下させ、過渡制御期間終了後、ゲート電圧をスイッチング素子のオフレベルまで低下させスイッチング素子をターンオフされるようにする」と記載されている(要約参照)。特許文献1では、ターンオフ時のゲート電圧に一定の過渡制御期間を設け、過渡制御期間中は一旦ゲート電圧を通常のオンレベルからスイッチング素子の電流飽和レベルが定格電流以下となるようなゲート電圧値に維持することで短絡電流を抑制している。そのため、デッドタイムを設けて短絡電流を抑制する従来技術よりも、スイッチング時のゲート電圧の変更を素早く行うことができ、出力電圧波形のひずみを減少させることができる。
特開2005−110440
過渡制御期間がスイッチング時間(ターンオフするスイッチング素子のゲート電圧がオフゲート電圧まで減少する時間)に対して必要以上に長くなる場合には、スイッチングのタイミングが遅れるため、出力電圧波形にひずみが生じ、このひずみにより高調波ノイズが生じることが懸念される。また、過渡制御期間がスイッチング時間に対して短い場合には、上下アームにスイッチング素子の定格電流を超える短絡電流が流れて、スイッチング素子が破壊される虞があるため、過渡制御期間はスイッチング時間に応じて適切に設定することが求められる。しかし、スイッチング時間はスイッチング時のドレイン電流や素子の温度に応じて大きく変化するため、特許文献1のように、過渡制御期間を一定とした場合には、ドレイン電流や素子温度に起因したスイッチング時間の変動に対応することができず、出力電圧波形にひずみによる高調波ノイズや定格電流を超える短絡電流の発生という課題を解決できていない。
前記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、互いに直列接続された第一のスイッチング素子と第二のスイッチング素子と、前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路を有する電力変換装置において、前記第一のスイッチング素子のオンゲート電圧よりも小さく、かつ前記第一のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い値となる過渡ゲート電圧を生成する過渡ゲート電圧生成部と、前記第二のスイッチング素子のオンゲート電圧よりも小さく、かつ前記第二のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い値となる所定ゲート電圧と、前記第二のスイッチング素子のゲート電圧を比較する比較部と、を有し、 前記ゲート駆動回路に、前記第一のスイッチング素子のターンオン指令と、前記第二のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記比較部で前記第二のスイッチング素子のゲート電圧が前記所定ゲート電圧よりも高くなると判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記過渡ゲート電圧生成部により生成された前記過渡ゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加し、前記ゲート駆動回路に、前記第一のスイッチング素子にターンオン指令と、前記第二のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記比較部で前記第二のスイッチング素子のゲート電圧が前記所定ゲート電圧以下と判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記過渡ゲート電圧よりも電圧の高いオンゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加する。
若しくは、前記第一のスイッチング素子の飽和電流が前記第一のスイッチング素子のパルス定格電流となるゲート電圧以下、かつ前記第一のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い値となる過渡ゲート電圧を生成する過渡ゲート電圧生成部と、前記第二のスイッチング素子のオン状態におけるドレイン電流よりも小さな所定電流値と、前記第二のスイッチング素子のドレイン電流を比較する比較部と、を有し、前記ゲート駆動回路に、前記第一のスイッチング素子のターンオン指令と、前記第二のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記比較部で前記第二のスイッチング素子のドレイン電流が前記所定電流値よりも高いと判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記過渡ゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加し、前記ゲート駆動回路に、前記第一のスイッチング素子にターンオン指令と、前記第二のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記比較部で前記第二のスイッチング素子のドレイン電流が前記所定電流値以下と判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記過渡ゲート電圧よりも電圧の高いオンゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加する。
本発明により、スイッチング時間が変動した場合であっても、短絡電流によるパワー半導体の破壊を防ぎつつ、高調波ノイズを抑制することができる。
本発明の実施例1に記載の電力変換装置の回路図である。 本発明の実施例1に記載のスイッチング素子の特性図である。 本発明の実施例1に記載の電力変換装置のゲート駆動回路の回路図である。 本発明の実施例1に記載のゲート駆動回路の動作波形の概略図の例である。 比較例におけるゲート駆動回路の動作波形の概略図の例である。 本発明の他の実施例における電力変換装置のゲート駆動回路の回路図である。
図1乃至図6を用いて、本発明の詳細な実施形態を以下に説明する。
図1は本発明の一実施例の電力変換装置1の回路図の例である。図1の回路図において電力変換装置1は主電源としての直流電源101と6個のスイッチング素子Q1〜Q6と6個のダイオードD1〜D6で構成されている。ここで、スイッチング素子Q1〜Q6にはそれぞれダイオードD1〜D6の導通極性が逆となるように並列に、いわゆる逆並列に接続されている。
本実施形態では、電力変換装置1として三相の電力変換装置が記載されているが、本発明は単相の電力変換装置に適用することもできる。また、本実施例では電力変換装置1は直流電力を交流電力に変換するインバータに関して説明するが、交流電力を直流電力に変換するコンバータにも適用可能である。
スイッチング素子Q1〜Q6はゲート端子とドレイン端子とソース端子とを備え、ゲート電圧でドレイン電流を制御する三端子半導体素子である。例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等の電圧制御素子である。また、一つのアームを構成するスイッチング素子Q1〜Q6は、その内部で複数のスイッチング素子を多直列接続または多並列接続して、一つのスイッチング素子Q1〜Q6を構成するようにしてもよい。本実施例ではMOSFETの回路記号を用いて説明するが、IGBTでも同様の動作が可能である。
スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2は、互いに直接接続されて、三相の電力変換装置の1相を構成する。スイッチング素子Q1のドレイン端子は直流電源101の高圧側に接続され、スイッチング素子Q2のソース端子は直流電源101の低圧側に接続され、スイッチング素子Q1のソース端子とスイッチング素子Q2のドレイン端子は互いに接続されると共に負荷103に出力される。スイッチング素子Q3とスイッチング素子Q4、及びスイッチング素子Q5とスイッチング素子Q6も同様にそれぞれ直接接続されて、三相の電力変換装置の1相を構成する。また、キャパシタ102は、直流電源101と並列に接続される。スイッチング素子Q1〜Q6には、それぞれのスイッチング素子のゲートを駆動してオン状態とオフ状態を制御するゲート駆動回路104a〜104fが接続されている。
ダイオードD1〜D6は、アノード端とカソード端とを備える二端子半導体素子であり、アノード端からカソード端への電流は導通させて、カソード端からアノード端への電流は遮断する。電力変換装置1の損失を低減するためには、ダイオードD1〜D6は逆回復電流のないSBD(ショットキーバリアダイオード)を利用することが望ましいが、PiND(P−intrinsic−N)でもよい。また、ダイオードD1〜D6は、その内部で複数のダイオードを多直列接続または多並列接続して、一つのダイオードD1〜D6を構成するようにしてもよい。また、スイッチング素子Q1〜Q6がMOSFETの場合には、MOSFET内部の寄生ダイオードやMOSFETのゲート端子に電圧を加えることで同期整流動作させることで、ダイオードD1〜D6を省略してもよい。
直流電源101としては、商用電源を用いたスイッチング電源や一次電池、二次電池を用いてもよく、鉄道用途に用いる場合には直流架線などでもよい。キャパシタ102は直流電源101を平滑化し、ノイズを除去するために接続されている。ここで、キャパシタ102は、その内部でキャパシタを複数直列接続もしくは並列接続して、キャパシタ102を構成するようにしてもよい。また、電力変換装置1の負荷は、モータや電力系統である。鉄道用途に用いる場合は、負荷は車両駆動用のモータである。
図2は、本発明の一実施例に記載の電力変換装置で使用されるスイッチング素子の特性図である。図2の縦軸はドレイン電流を、横軸はドレイン・ソース間電圧を示している。スイッチング素子は、ゲート端子に正のゲート電圧が印加されることでオン状態となり、ドレイン電流が流れる。スイッチング素子のゲートのしきい値電圧よりも十分に高い正のゲート電圧(Vgp)を印加した場合には、図2における傾きが高い状態となり、所望のドレイン電流を流す時のドレイン・ソース間電圧を低くでき、導通損失を低減できるため、オンゲート電圧とゲート電圧(Vgp)を印加する。
一方、スイッチング素子のゲートのしきい値電圧より少し高いが、ゲート電圧(Vgp)よりも低いゲート電圧(Vgx)を印加した場合には、図2における傾きが低い状態となり、スイッチング素子が十分なオン状態とならず、ドレイン電流が飽和電流に制限される飽和特性を有する。本発明の実施例1に記載のゲート駆動回路は、この飽和特性を利用するものである。
図3は、本発明の一実施例に記載の電力変換装置1の一相分を構成するスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路の回路図である。以下ではスイッチング素子Q1のゲート駆動回路104aの動作について説明する。
スイッチング素子Q1のオン状態、オフ状態はゲート信号生成部203aによって制御され、ゲート信号生成部203aがオン信号を出力しているときはトランジスタ201aがオン状態となり、スイッチング素子Q1のゲートしきい値電圧以上のゲート電圧が印加され、ゲート信号生成部203aがオフ信号を出力しているときはトランジスタ202aがオン状態となり、スイッチング素子Q1のゲートしきい値電圧より低いゲート電圧が印加される。また、本実施形態では、スイッチング素子Q1、Q2のゲートにそれぞれ入力されるゲート電圧はゲート抵抗215a、215bを介して入力される例を示すが、抵抗215a、216bは必ずしも接続されていなくてもよい。
次に図4のゲート駆動回路の動作波形に基づいて、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2のゲート電圧の動作を示し、本発明の効果を説明する。図4は、上から順にスイッチング素子Q1のゲート電圧(Vgs1)、スイッチング素子Q2のゲート電圧(Vgs2)、スイッチング素子Q2のドレイン電流(IdH2)を示している。 時刻t≦t0において、スイッチング素子Q1のゲート信号生成部203aはオフ信号を出力し、スイッチング素子Q2のゲート信号生成回路203bはオン信号を出力しており、スイッチング素子Q1ではトランジスタ202aがオン状態かつトランジスタ201aがオフ状態、スイッチング素子Q2ではトランジスタ202bがオフ状態かつトランジスタ201bがオン状態となっている。スイッチング素子Q2のゲート電圧としては「ゲート正側直流電源204bが印加される。例えば、15Vである。 スイッチング素子Q2のゲート電圧は検出され、比較部213bの一端子に入力される。比較部213bのもう一端には、抵抗211bと212bで分圧される電圧が印加される。この分圧によって生成される電圧はスイッチング素子Q2のゲートしきい値電圧(Vth)であり、例えば5Vである。すなわち、比較部213bはスイッチング素子Q2のゲート電圧とスイッチング素子Q2のゲートしきい値電圧(Vth)を比較し、比較部213bから出力される比較結果の信号は、絶縁部214aを介してスイッチ209a、210aに入力される。スイッチング素子Q2のゲート電圧が抵抗211bと212bで生成されるスイッチング素子Q2のゲートしきい値電圧(Vth)より低い場合には、スイッチ210aがオン状態となり、スイッチング素子Q2のゲート電圧が抵抗211bと212bで生成されるスイッチング素子Q2のゲートしきい値電圧(Vth)より高い場合には、スイッチ209aがオン状態となる。時刻t≦t0においては、スイッチング素子Q2のゲート電圧がゲートしきい値電圧(Vth)よりも高く、スイッチ209aがオン状態となるため、スイッチング素子Q1のゲート電圧として、ゲート正側直流電源204aが印加され、例えば15Vである。
比較部213aの動作は比較部213bと同様にして、スイッチング素子Q1のゲート電圧を検出し、比較部213aの一端に入力される。比較部213aのもう一端には、抵抗211aと212aで分圧される電圧が印加される。この分圧によって生成される電圧はスイッチング素子Q1のゲートしきい値電圧(Vth)であり、例えば5Vである。すなわち、比較部213aはスイッチング素子Q1のゲート電圧とスイッチング素子Q1のゲートしきい値電圧を比較し、比較部213aから出力される比較結果の信号は、絶縁部214bを介してスイッチ209b、210bに入力される。スイッチング素子Q1のゲート電圧が抵抗211aと212aで生成されるスイッチング素子Q1のゲートしきい値電圧以下の場合には、スイッチ210bがオン状態となり、スイッチング素子Q1のゲート電圧が抵抗211aと212aで生成されるスイッチング素子Q1のゲートしきい値電圧より高い場合には、スイッチ209bがオン状態となる。時刻t≦t0においては、スイッチング素子Q1のゲート電圧がゲートしきい値電圧(Vth)よりも低く、スイッチ210bがオン状態となるが、トランジスタ202bがオン状態となっているためスイッチング素子Q2のゲート電圧はゲート負側直流電源205bが印加される。 次に時刻t=t0のときに、スイッチング素子Q1のゲート信号生成部203aはオン信号を出力し、スイッチング素子Q2のゲート信号生成部203bはオフ信号を出力する。すなわち、スイッチング素子Q1、Q2にほぼ同時にゲート信号が入力されるため、スイッチング素子Q1、Q2が同時にオフ状態となるデッドタイムを限りなくゼロに近づけることができる。
時刻tがt0からt2の期間において、スイッチング素子Q2はトランジスタ202bがオン状態となっているためゲート電圧が減少するが、スイッチング素子Q2のゲートしきい値電圧よりも高い状態である。すなわち、比較部213bはスイッチ209aをオン状態となる信号を出力する。
同じ期間において、スイッチング素子Q1のトランジスタ201aがオン状態となっているため、時刻tがt0からスイッチング素子Q1のゲート電圧は上昇し始める。このときスイッチング素子Q1に印加されるゲート電圧について説明する。スイッチ209aとトランジスタ201aがそれぞれオン状態となっているため、スイッチング素子Q1のゲート電圧は、ゲート正側直流電源204aと並列接続されたツェナーダイオード206aを介して入力される。このツェナーダイオード206aを介して入力される電圧はスイッチング素子Q1のゲート電圧を図2に示す飽和電流で動作させるための電圧である。例えば、ゲート正側直流電源204aが15V、飽和電流で動作させるゲート電圧が9Vとすると、ツェナーダイオード206aのツェナー電圧が6Vであるものを使用する。抵抗207aはツェナーダイオード206aの電流を制限するためにツェナーダイオード206aと直列接続されており、キャパシタ208bはツェナーダイオード206aのノイズ除去および電圧の安定化のためにツェナーダイオード206aと直列かつ抵抗207aと並列に接続されている。また、トランジスタ202bがオン状態となっているため、スイッチング素子Q2のゲート電圧は減少していく。
スイッチング素子Q1のゲート電圧は、時刻t=t0から徐々に増加して、時刻t=t1の時に、ゲートしきい値電圧Vthを超える。時刻tがt1からt2の期間では、スイッチング素子Q1、Q2の両方のゲート電圧がゲートしきい値電圧(Vth)よりも高い状態となっている。
しかし、上記したゲート駆動回路を備えることで、スイッチング素子Q1のゲート電圧は飽和電流で動作させるゲート電圧(Vgx)が印加されるため、時刻tがt1からt2の期間のように、スイッチング素子Q1、Q2の両方のゲート電圧が同時にゲートしきい値電圧(Vth)よりも高い状態となっていても、短絡電流はスイッチング素子Q1のゲート電圧(Vgx)における飽和電流以下に制限される。この飽和電流がスイッチング素子Q1、Q2の定格電流以下となるようにゲート電圧(Vgx)を設定することで、スイッチング素子Q1、Q2の各ゲート信号生成部203が同時にオフ信号を出力するデッドタイム期間を限りなくゼロとしつつ、短絡電流をスイッチング素子Q1、Q2の定格電流以下に制限してスイッチング素子Q1、Q2の破壊を防ぐことができる。
次に、時刻tがt2以降の期間について説明する。時刻t=t2はスイッチング素子Q2のゲート電圧がスイッチング素子Q2のゲートしきい値電圧と一致する瞬間である。
時刻tがt2を過ぎると、スイッチング素子Q2のゲート電圧はスイッチング素子Q2のゲートしきい値電圧より低くなるため、絶縁部214aを介してスイッチ210aがオン状態となる。すなわち、トランジスタ201aがオン状態となっているため、スイッチング素子Q1のゲート電圧はゲート正側直流電源204aが印加され、ゲート電圧がVgxからVgpに上昇する。また、スイッチング素子Q2のトランジスタ202bがオン状態となっているため、スイッチング素子Q2のゲート電圧はVthからVgnへ減少していく。
これによってスイッチング素子Q1は十分にオン状態となるため、損失を低減することができる。また、対アーム素子のスイッチング素子Q2のゲート電圧がゲートしきい値電圧よりも小さくなった場合にスイッチング素子Q1のゲート電圧をVgxから通常のオンゲート電圧であるVgpに上昇させるため、スイッチング素子Q1を飽和電流で動作させるゲート電圧Vgxで動作させる期間を、スイッチング素子Q1、Q2が短絡電流によって破壊させないための必要最小限の期間に制御できるため、損失の増大を防ぎ、電力変換装置1の信頼性を向上することができる。
時刻tがt0からt2の期間では、上記したように、スイッチング素子Q1がターンオン動作を行い、スイッチング素子Q2がターンオフ動作を行う場合を説明したが、時刻tがt3からt5の期間では、逆にスイッチング素子Q2がターンオン動作を行い、スイッチング素子Q1がターンオフ動作を行う場合を示している。この時刻tがt3からt5の期間においても、t0からt2の期間と同様の制御が行われる。
時刻t=t3において、ゲート信号生成部203aからスイッチング素子Q1のオフ信号が、ゲート信号生成部203bからスイッチング素子Q2にオン信号がほぼ同時に入力される。時刻tがt3からt4の期間では、スイッチング素子Q1のゲート電圧は減少し、スイッチング素子Q2のゲート電圧はゲートしきい値電圧Vthまで上昇する。
時刻t=t4において、スイッチング素子Q2のゲート電圧がゲートしきい値電圧を超える。この時、対アームであるスイッチング素子Q1のゲート電圧はゲートしきい値電圧よりも大きいため、比較部213aからスイッチ209bをオン状態とする信号が出力される。時刻tがt4からt5の期間では、スイッチング素子Q1のゲート電圧はさらに減少してゲートしきい値電圧まで減少し、スイッチング素子Q2のゲート電圧はゲートしきい値電圧Vgxまで上昇する。ここで、当該期間では、各スイッチング素子Q1、Q2のゲート電圧はいずれもゲートしきい値電圧を超えているが、スイッチング素子Q2のゲート電圧がVgxに制限されているため、短絡電流はスイッチング素子Q2の飽和電流に制限される。
時刻t=t5において、スイッチング素子Q1のゲート電圧がゲートしきい値電圧よりも小さくなる。この時、対アームであるスイッチング素子Q1のゲート電圧はゲートしきい値電圧よりも大きいため、比較部213aからスイッチ210bをオン状態とする信号が出力される。時刻tがt5以降の期間では、スイッチング素子Q2のゲート電圧がVgxから通常のオン電圧Vgpまで上昇する。
次に、本発明の効果を説明するための比較例におけるゲート駆動回路の動作波形を図5に示す。図5に示す比較例においては、ターンオンを行うスイッチング素子にオン信号が入力されてから一定期間の間、ゲート電圧をVgxに制限する制御方法である。このような制御を行った場合、図5に示すように、一定期間(t0〜t2’)の終了時刻であるt2’が、対アームのスイッチング素子Q2のゲート電圧がゲートしきい値電圧と等しくなる時刻t2よりも後である場合は、スイッチング素子Q1のゲート電圧が通常のオンゲート電圧Vgpまで立ち上がるタイミングが遅くなり、正規のゲートパルスに対して出力電圧波形にひずみが生じ、高調波ノイズが発生し、さらにはモータ等の負荷での損失が大きくなる。
逆に、過渡制御期間の終了時刻がt2’が、対アームのスイッチング素子Q2のゲート電圧がゲートしきい値電圧と等しくなる時刻t2よりも前である場合は、各スイッチング素子が同時にオン状態となった場合の短絡電流を抑制することが出来ない。
ターンオフするスイッチング素子のゲート電圧がオフゲート電圧まで減少する時間は、スイッチング時のドレイン電流や温度に応じて大きく変化するため、過渡制御期間を一定と定めた場合には、状況に応じた最適な制御を行うことができず、上記した問題が生じる。例えば、ドレイン電流が大きいとターンオフするスイッチング素子のゲート電圧が減少するのに時間が掛かり、制御期間を長くする必要がある。また、温度が高いとターンオフするIGBTのスイッチング素子のゲート電圧が減少するのに時間が掛かり、制御期間を長くする必要がある。
ここで、上記で説明した実施例では、ターンオンを行うスイッチング素子の対アームのスイッチング素子のゲート電圧がゲートしきい値電圧Vthよりも高いか否かに応じて、ターンオンを行うスイッチング素子のゲート電圧を過渡ゲート電圧Vgxに制限するか否かを判断する制御を説明したが、ゲートしきい値電圧Vthに代えて、過渡ゲート電圧Vgxを用いても良い。つまり、比較部213でゲート電圧と比較する電圧を、過渡ゲート電圧Vgxとし、ターンオフを行うスイッチング素子のゲート電圧が過渡ゲート電圧Vgxよりも高い場合に、ターンオンを行うスイッチング素子のゲート電圧を過渡ゲート電圧Vgxに制限して、ターンオフを行うスイッチング素子のゲート電圧が過渡ゲート電圧Vgx以下の場合に、ターンオンを行うスイッチング素子のゲート電圧をオンゲート電圧まで上昇させるようにしても良い。
この制御を用いてスイッチング素子Q1をターンオンさせる場合、スイッチング素子Q2のゲート電圧が過渡ゲート電圧Vgx以下となった時点で、スイッチング素子Q1のゲート電圧を過渡ゲート電圧Vgxよりも上昇させることになるが、スイッチング素子Q1、Q2のゲート電圧のいずれかは、過渡ゲート電圧Vgx以下に制限されており、短絡電流も飽和電流以下に制限されるため、短絡電流によりスイッチング素子が破壊されることを防止できる。
更に、過渡ゲート電圧Vgxや比較部213でゲート電圧と比較する電圧は、上述した値以外であっても、「スイッチング時間が変動しても、短絡電流によるパワー半導体の破壊を防ぎつつ、高調波ノイズを抑制する」という効果を少なからず達成できる場合がある。例えば、過渡ゲート電圧Vgxは、飽和電流がスイッチング素子のパルス定格電流(短時間のパルス電流での許容電流)となるゲート電圧以下、かつオフゲート電圧よりも大きい所定電圧値に設定すれば良い。また、比較部213でゲート電圧と比較する電圧は、飽和電流がスイッチング素子のパルス定格電流(短時間のパルス電流での許容電流)となるゲート電圧以下、かつオフゲート電圧よりも大きい所定電圧値に設定すれば良い。
しかし、より確実に短絡電流によるパワー半導体の破壊を防ぎ、かつ高調波ノイズをより抑制しようとした場合には、過渡ゲート電圧Vgxは、飽和電流がスイッチング素子の定格電流となるゲート電圧以下、かつゲートしきい値電圧以上の所定電圧値に設定し、また、比較部213でゲート電圧と比較する電圧は、飽和電流がスイッチング素子の定格電流となるゲート電圧以下、かつゲートしきい値電圧近傍の値以上の所定電圧値に設定すれば良い。
次に、スイッチング素子Q1〜Q6として、シリコンより大きいバンドギャップを有するSiCなどの半導体材料を母材とするMOSFETで構成した電力変換装置は、高い周波数でスイッチング動作が可能となるという特性を有する。しかし、スイッチング周波数が高い場合には、出力電圧波形にひずみにより生じる高調波ノイズの影響も大きくなる。そのため、シリコンより大きいバンドギャップを有するSiCなどの半導体材料を母材とするMOSFETで構成した電力変換装置に本発明を適用した場合には、より高い効果を得ることができる。
次に、本発明の他の実施例における電力変換装置1の一相分を構成するスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路の回路図を図6に示す。図3と同じ構成は、図3と同じ符号を付しており、本実施例において実施例1から置き換える構成や制御以外は実施例1と同様である。図6のゲート駆動回路では、比較部216a、216b、電流検出部218a、218bを有する点で図3と相違する。図3に記載のゲート駆動回路では、対アームのスイッチング素子のゲート電圧を計測して、比較部213でゲート電圧を所定電圧値と比較する構成であったが、図6に記載のゲート駆動回路216では、ドレイン電流を電流検出部218により検出し、検出したドレイン電流を比較部216で所定値(例えば、オン状態のドレイン電流100Aより小さな値)と比較して、ドレイン電流が所定値よりも大きい場合に、絶縁部214を介して対アームのゲート駆動回路のスイッチ209をオン状態として、過渡ゲート電圧を出力させる。逆に、ドレイン電流が前記所定値以上となる場合に、絶縁部214を介して対アームのゲート駆動回路のスイッチ210をオン状態として、通常のオンゲート電圧を出力させる。図6に示した本実施形態においても、本発明の効果を得ることができる。
Q1〜Q6 スイッチング素子
D1〜D6 ダイオード
Vgp オンゲート電圧
Vgn オフゲート電圧
Vth ゲートしきい値電圧
Vgx 過渡ゲート電圧
1 電力変換装置
101 直流電源
102、208a、208b キャパシタ
103 負荷
104a〜104f ゲート駆動回路
201a、201b、202a、202b トランジスタ
203a、203b ゲート信号生成部
204a、204b ゲート正側直流電源
205a、205b ゲート負側直流電源
206a、206b ツェナーダイオード
207a、207b 211a、211b、212a、212b、215a、215b 抵抗
209a、209b、210a、210b スイッチ
213a、213b、216a、216b 比較部
214a、214b 絶縁部
218a、218b 電流検出部

Claims (15)

  1. 互いに直列接続された第一のスイッチング素子と第二のスイッチング素子と、前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路を有する電力変換装置において、
    前記第一のスイッチング素子のオンゲート電圧よりも小さく、かつ前記第一のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い値となる第一の過渡ゲート電圧を生成する第一の過渡ゲート電圧生成部と、
    前記第二のスイッチング素子のオンゲート電圧よりも小さく、かつ前記第二のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い値となる第一の所定ゲート電圧と、前記第二のスイッチング素子のゲート電圧を比較する第一の比較部と、を有し、
    前記ゲート駆動回路に、前記第一のスイッチング素子のターンオン指令と、前記第二のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記第一の比較部で前記第二のスイッチング素子のゲート電圧が前記第一の所定ゲート電圧よりも高くなると判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記第一の過渡ゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加し、
    前記ゲート駆動回路に、前記第一のスイッチング素子にターンオン指令と、前記第二のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記第一の比較部で前記第二のスイッチング素子のゲート電圧が前記第一の所定ゲート電圧以下と判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記第一の過渡ゲート電圧よりも電圧の高いオンゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加することを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記第一の過渡ゲート電圧は、前記第一のスイッチング素子の飽和電流が前記第一のスイッチング素子のパルス定格電流となるゲート電圧以下、かつ前記第一のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い電圧に設定されることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記第一の過渡ゲート電圧は、前記第一のスイッチング素子の飽和電流が前記第一のスイッチング素子の定格電流となるゲート電圧以下、かつゲートしきい値電圧以上の電圧に設定されることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第一の比較部で前記第二のスイッチング素子のゲート電圧と比較する前記第一の所定ゲート電圧は、前記第二のスイッチング素子の飽和電流が前記第二のスイッチング素子のパルス定格電流となるゲート電圧以下、かつ前記第一のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い電圧に設定されることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第一の比較部で前記第二のスイッチング素子のゲート電圧と比較する前記第一の所定ゲート電圧は、前記第二のスイッチング素子の飽和電流が前記第二のスイッチング素子の定格電流となるゲート電圧以下、かつゲートしきい値電圧近傍の値以上の電圧に設定されることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第二のスイッチング素子のオンゲート電圧よりも小さく、かつ前記第二のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い値となる第二の過渡ゲート電圧を生成する第二の過渡ゲート電圧生成部と、
    前記第一のスイッチング素子のオンゲート電圧よりも小さく、かつ前記第一のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い値となる第二の所定ゲート電圧と、前記第一のスイッチング素子のゲート電圧を比較する第二の比較部と、を有し、
    前記ゲート駆動回路に、前記第二のスイッチング素子のターンオン指令と、前記第一のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記第二の比較部で前記第一のスイッチング素子のゲート電圧が前記第二の所定ゲート電圧よりも高くなると判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記第二の過渡ゲート電圧生成部により生成された前記第二の過渡ゲート電圧を前記第二のスイッチング素子のゲートに印加し、
    前記ゲート駆動回路に、前記第二のスイッチング素子にターンオン指令と、前記第一のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記第二の比較部で前記第一のスイッチング素子のゲート電圧が前記第二の所定ゲート電圧以下と判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記第二の過渡ゲート電圧よりも電圧の高いオンゲート電圧を前記第二のスイッチング素子のゲートに印加することを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記ゲート駆動回路は、前記第一のスイッチング素子を駆動する第一のゲート駆動回路と、前記第二のスイッチング素子を駆動する第二のゲート駆動回路を有し、
    前記第一のゲート駆動回路は、前記第一の過渡ゲート電圧生成部と前記第二の比較部を有し、
    前記第二のゲート駆動回路は、前記第二の過渡ゲート電圧生成部と前記第一の比較部を有し、
    前記第一のゲート駆動回路は、前記第一の比較部が前記第二のスイッチング素子のゲート電圧が前記第一の所定ゲート電圧よりも高いと判断した場合に、第一の絶縁部を介して当該比較結果の信号を受信し、前記第一の過渡ゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加するスイッチをオン状態とし、
    前記第一の比較部が前記第二のスイッチング素子のゲート電圧が前記第一の所定ゲート電圧以下であると判断した場合に、前記第一の絶縁部を介して当該比較結果の信号を受信し、前記オンゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートへ印加するスイッチをオン状態とし、
    前記第二のゲート駆動回路は、前記第二の比較部が前記第一のスイッチング素子のゲート電圧が前記第二の所定ゲート電圧よりも高いと判断した場合に、第二の絶縁部を介して当該比較結果の信号を受信し、前記第二の過渡ゲート電圧を前記第二のスイッチング素子のゲートに印加するスイッチをオン状態とし、
    前記第二の比較部が前記第一のスイッチング素子のゲート電圧が前記第二の所定ゲート電圧以下であると判断した場合に、前記第二の絶縁部を介して当該比較結果の信号を受信し、前記オンゲート電圧を前記第二のスイッチング素子のゲートへ印加するスイッチをオン状態とすることを特徴とする電力変換装置。
  8. 互いに直列接続された第一のスイッチング素子と第二のスイッチング素子と、前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路を有する電力変換装置において、
    前記第一のスイッチング素子のオンゲート電圧よりも小さく、かつ前記第一のスイッチング素子のオフゲート電圧よりも高い値となる第一の過渡ゲート電圧を生成する第一の過渡ゲート電圧生成部と、
    前記第二のスイッチング素子のオン状態におけるドレイン電流よりも小さな第一の所定電流値と、前記第二のスイッチング素子のドレイン電流を比較する第一の比較部と、を有し、
    前記ゲート駆動回路に、前記第一のスイッチング素子のターンオン指令と、前記第二のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記第一の比較部で前記第二のスイッチング素子のドレイン電流が前記第一の所定電流値よりも高いと判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記第一の過渡ゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加し、
    前記ゲート駆動回路に、前記第一のスイッチング素子にターンオン指令と、前記第二のスイッチング素子のターンオフ指令が入力された場合であって、前記第一の比較部で前記第二のスイッチング素子のドレイン電流が前記第一の所定電流値以下と判断したときに、前記ゲート駆動回路は、前記第一の過渡ゲート電圧よりも電圧の高いオンゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加することを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項8に記載の電力変換装置において、
    前記ゲート駆動回路は、前記第一のスイッチング素子を駆動する第一のゲート駆動回路と、前記第二のスイッチング素子を駆動する第二のゲート駆動回路を有し、
    前記第一のゲート駆動回路は、前記第一の過渡ゲート電圧生成部を有し、
    前記第二のゲート駆動回路は、前記第一の比較部を有し、
    前記第一のゲート駆動回路は、前記第一の比較部が前記第二のスイッチング素子のドレイン電流が前記第一の所定電流値よりも高いと判断した場合に、第一の絶縁部を介して当該比較結果の信号を受信し、前記第一の過渡ゲート電圧生成部で生成された第一の過渡ゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートに印加するスイッチをオン状態とし、
    前記第一の比較部が前記第二のスイッチング素子のドレイン電流が前記第一の所定電流値以下であると判断した場合に、前記第一の絶縁部を介して当該比較結果の信号を受信し、前記オンゲート電圧を前記第一のスイッチング素子のゲートへ印加するスイッチをオン状態とすることを特徴とする電力変換装置。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第1及び前記第2のスイッチング素子は、シリコンより大きいバンドギャップを有する半導体材料を母材とすることを特徴とする電力変換装置。
  11. 請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第1及び前記第2のスイッチング素子は、MOSFETの電圧駆動型素子であることを特徴とする電力変換装置。
  12. 請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記スイッチング素子はIGBTの電圧駆動型素子であることを特徴とする電力変換装置。
  13. 請求項1乃至請求項12の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第一のスイッチング素子のドレイン端子は直流電源の高圧側と接続され、前記第二のスイッチング素子のソース端子は直流電源の低圧側に接続され、第一のスイッチング素子のソース端子と第二のスイッチング素子のドレイン端子は互いに接続されると共に負荷に接続され、
    互いに直列接続された前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を三相交流の電力変換装置の一相分として備えることを特徴とする電力変換装置。
  14. 請求項13に記載の電力変換装置と、前記負荷を構成する車両駆動用のモータと、を備えた車両駆動システム。
  15. 請求項14に記載の車両駆動システムを搭載した鉄道車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111033990A (zh) * 2018-03-30 2020-04-17 欧姆龙株式会社 电力变换装置以及逆变器电路

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