JP2017130131A - 移動体の位置予測方法、位置予測装置および位置予測プログラム - Google Patents

移動体の位置予測方法、位置予測装置および位置予測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】受信した僚機の位置情報のエラーの影響を受け難い航空機等の移動体の位置予測方法を提供する。【解決手段】位置情報・有効情報キュー操作21において、位置情報105を位置情報キュー25に格納し、位置情報105の有効性を有効情報キュー26に格納する。入力位置情報105が欠測である場合等に無効であると判断し、有効情報124を“無効”とする。位置情報グループ弁別処理22は、有効な位置情報をグループ分けする処理であり、近接する位置情報毎にグループ化する。位置情報数最大グループ選択23において、位置情報数が最大のグループを選択する。前値補間または回帰分析による僚機位置出力24において、最大グループに含まれる位置情報を用いて回帰分析を実施し、僚機60の予測位置を表す予測位置情報108を生成する。有効情報キュー26の内容が全て無効である場合等には、一番最後に有効に予測し得た僚機予測位置で代用し、現在の僚機予測位置を補間する。【選択図】 図4

Description

本発明は、移動体相互間の通信により相手側の位置情報を受信し、その相手側の移動体の位置を予測する方法、装置およびプログラムに関し、特に、その通信における雑音等により位置情報に含まれる異常値の影響を受けにくい移動体の位置予測方法、位置予測装置および位置予測プログラムに関する。
相互に通信が可能な範囲の空間を飛行する2機(僚機と自機)の航空機が共通の目的をより効果的に達成するために、自機と僚機との間で通信を行う。航空機間通信においては、僚機から送られる僚機の位置情報に基づき、僚機方向にアンテナを指向するビーム制御方式が広く用いられている。この航空機間通信では、僚機が、GPS等の位置測定装置から得られる位置情報を変調し、自機へ送信する。僚機−自機間の伝送路上においてビットエラーが発生するが、ビットエラーが混入する位置によって、受信した位置情報と実位置との差が非常に大きな値を示すことがある。位置情報に含まれる誤差が正規分布に従う場合は確率的、回帰的手法により影響を低減できることが知られているが、位置情報の中に異常値が含まれている場合、正しく位置予測を行うことができない。
航空機間通信を安定した通信品質で継続して行うための技術として特許文献1の「航空機のアンテナ制御装置、航空機、航空機のアンテナ選択プログラム、及び航空機のアンテナ制御方法」が開示されている。この特許文献1に開示された方法は、僚機と通信するためのアンテナを機体の異なる箇所に複数備え、僚機から送信された僚機の位置を示す位置情報の時間変化に基づいて、僚機の現在位置を予測し、予測された僚機の現在位置におけるアンテナの中心軸からの離角が覆域内となるアンテナを、複数のアンテナの内から選択するというものである。ここで、離角が覆域内となるアンテナとは、僚機との通信を確立できるアンテナのことである。
国際公開第2014/054575号
特許文献1に開示された方法では、前述のとおり、僚機から送信された僚機の位置を示す位置情報の時間変化に基づいて、僚機の現在位置を予測するのであるから、僚機の現在位置を正しく予測するには、僚機から送信された僚機の位置情報に誤りがないことが必要である。その位置情報は電波で送られ、位置情報はデジタルデータで表されている。電波には伝搬の途中においてノイズ(雑音)が混入することは避けられない。例えば、雷に伴う強力な電磁波(電波)、他の装置から漏れた電波、妨害電波などによるノイズが、位置情報(デジタルデータ)で変調された電波とともに自機のアンテナで受信される。
デジタルデータにおける1つ又は複数のビットがノイズにより失われたり、別の値に置き換えられたり、すなわち誤った値に変化すると、受信した電波を復調したとき、復調により得られた位置情報は僚機から送信された正しい位置情報とは相違し、誤った値、すなわちエラーになる。エラーの程度は、誤った値に置き換えられたビットがデジタルデータにおけるどの位置のものか、或いは誤った値に置き換えられたビットの数により相違する。そこで、ノイズに起因して、デジタルデータにおける誤った値に置き換えられたビットの位置や数によっては、得られた位置情報のエラーが許容範囲を超え、位置情報が異常値となることがある。
また、自機または僚機の姿勢の急変等によって、短時間ではあっても位置情報の受信電波強度が所要なレベル以下に低下することがある。このとき、僚機の位置情報は得られないので、位置情報は一種のエラーとなる。このように、特許文献1の方法では、電波ノイズや受信電波強度の低下により、僚機の位置情報におけるエラーが許容範囲を超え、適切なアンテナを選択できなくなり、ひいては僚機との通信が途絶するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、電波ノイズや受信電波強度の低下よって、受信した僚機の位置情報にエラーが含まれていても、そのエラーの影響を受けにくい、すなわち僚機の位置を正しく予測し易い航空機等の移動体の位置予測方法、位置予測装置および位置予測プログラムの提供にある。
前述の課題を解決するために、本発明による移動体の位置予測方法、位置予測装置および位置予測プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明による移動体の位置予測方法は、移動体との通信により取得される前記移動体の位置の情報を逐次に入力し、入力した前記位置の情報である位置情報に含まれるエラー情報の影響を軽減することにより、前記移動体の正しい現在の位置を予測した情報である予測位置情報を生成する移動体の位置予測方法において、
現在より一定時間過去の前記位置情報を、前記位置情報で表される前記位置の近似の度合いに応じてグループに弁別するグループ弁別ステップと、
前記グループ弁別ステップで弁別された前記グループの内で前記位置情報数が最大であるグループを選択する最大グループ選択ステップと、
前記最大グループ選択ステップで選択された前記最大グループにおける前記位置情報の分析により前記予測位置情報を生成する予測位置情報生成ステップと
を有することを特徴とする。
(2)本発明による移動体の位置予測装置は、移動体との通信により取得される前記移動体の位置の情報を逐次に入力し、入力した前記位置の情報である位置情報に含まれるエラー情報の影響を軽減することにより、前記移動体の正しい現在の位置を予測した情報である予測位置情報を生成する移動体の位置予測装置において、
現在より一定時間過去の前記位置情報を、前記位置情報で表される前記位置の近似の度合いに応じてグループに弁別するグループ弁別手段と、
前記グループ弁別手段で弁別された前記グループの内で前記位置情報数が最大であるグループを選択する最大グループ選択手段と、
前記最大グループ選択手段で選択された前記最大グループにおける前記位置情報の分析により前記予測位置情報を生成する予測位置情報生成手段と
を有することを特徴とする。
(3)本発明による移動体の位置予測プログラムは、前記(1)に記載の移動体の位置予測方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする。
本発明によれば、電波ノイズや受信電波強度の低下よって、受信した僚機の位置情報にエラーが含まれていても、そのエラーの影響を受けにくい、すなわち僚機の位置を正しく予測し易い航空機等の移動体の位置予測方法、位置予測装置および位置予測プログラムを提供することができる。
僚機より得られる1秒前までの位置情報(緯度)の変化の例を示す図である。 図1に例示した位置情報について、近接する位置情報毎に複数のグループに弁別した結果の例を示す図である。 本発明の一実施形態の構成を示す図である。 図3の実施形態における僚機位置予測10の詳細構成を示す図であり、実線がデータの流れを示し、破線が処理の流れを示す。 図4のグループ弁別情報テーブル27の例を示す図である。 図4の位置情報グループ弁別における処理を示すフローチャートである。 図3の実施形態における信号および処理を説明するための概念的なタイムチャートである。 僚機の実際の位置情報および受信した位置情報の一例(位置情報として緯度のみ)を表形式で示す図である。 図8の現在時刻0h00m10sにおける位置情報が格納される直前(図4の位置情報・有効情報キュー操作21による操作実行前、時刻0h00m09s)の位置情報キューの内容(A)および有効情報キューの内容(B)を表形式で示す図である。 図8の現在時刻0h00m10sにおける位置情報が格納された後(図4の位置情報・有効情報キュー操作21による操作実行後)の位置情報キュー25の内容(A)および有効情報キュー26の内容(B)を表形式で示す図である。 図10の内容の位置情報キュー25および有効情報キュー26のデータについて、位置情報グループ弁別22による処理を行うことにより生成されたグループ弁別情報テーブル27を示す図である。 図4の僚機位置予測10の性能について検証プログラム(図13)による検証を行い、この検証で得られた現在予測位置108における異常値存在率(縦軸)と変調信号のSN比(横軸)との関係を、僚機位置予測10を有しない場合と対比して示す図である。 図4の僚機位置予測10の性能を検証するための検証プログラムにおける処理を示す図である。
以下、本発明による移動体の位置予測方法および位置予測装置の好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては、移動体が航空機である場合について説明するが、移動体は航空機に限らず、車両、船舶でも、あるいは位置情報の送信装置などの装備を装着した人体であっても、航空機である場合と同様に本発明は実施できる。また、以下の実施形態では、位置情報が緯度単独である場合について説明するが、位置情報としては緯度、経度および高度それぞれを単独に、或いは並列に扱っても本発明は実施できる。さらに、以下に説明する位置予測方法はコンピュータプログラムにより実施可能であることは言うまでもない。また、以下に参照する各図面に付した図面参照符号は、理解を容易にするために、一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。航空機間通信においては、僚機から送られる僚機の位置情報に基づき、僚機方向にアンテナを指向するビーム制御方式が広く用いられている。本発明は、僚機等の移動体から送られる位置情報に含まれる異常値の影響を低減するものである。本発明の特徴としては以下の三点が挙げられる。
本発明の一点目の特徴として、現在より一定時間過去の位置情報を複数のグループに弁別し、グループに含まれる位置情報数の多寡を調べることで異常値を除外する。以下、図を参照して一点目の特徴を説明する。図1は、僚機より得られる1秒前までの位置情報に含まれる緯度の変化の一例を示したものであり、異常値Outが位置情報の中に存在していることを表している。図2は、図1の位置情報に対し、近接する位置情報毎に複数のグループに弁別した結果を示しており、この例では位置情報が4種類のグループに弁別されている。各グループに含まれる位置情報数を調べると、グループ2の位置情報数は1、グループ3の位置情報数は1、グループ4の位置情報数は21、グループ5の位置情報数は2である。ここでグループ4の位置情報数が最多であるため、グループ4に含まれる位置情報は正しく、それ以外のグループに含まれる位置情報は異常値であると判断する。
本発明の二点目の特徴として、現在より一定時間過去までの位置情報が全て無効な情報である場合、一番最後に予測した僚機位置を現在の予測結果として補間する。ここで無効な情報とは、欠測時における位置情報や、明らかに運用範囲外である位置情報を意味する。一点目の特徴から自明であるように、現在より一定時間過去までの位置情報が全て無効である場合、正しい位置情報を識別することは不可能である。そこで、本発明では、現在より一定時間過去までの位置情報が全て無効である場合、一番最後の予測位置を現在の位置情報とみなし、位置情報の欠落を補間することにより、位置予測の継続を可能にしている。
本発明の三点目の特徴として、含まれる位置情報数が最多のグループについて、位置情報数が閾値未満である場合、一番最後に予測した僚機位置を現在の予測結果として補間する。受信状況が比較的悪い状況において、異常値の割合が増加するに従い、位置情報が正しいグループの位置情報数は減少傾向を示す。仮に、位置情報が正しいグループの位置情報数が他のグループの位置情報数より少ない場合、一点目の特徴だけに則り、位置情報数が最多であるグループに含まれる位置情報が正しく、それ以外のグループに含まれる位置情報は異常値であると判断してしまうと、正常な位置情報を異常値であると誤認することとなるので、僚機等の移動体の位置を正しく予測できない。そこで、本発明では、位置情報数が最多のグループについて、位置情報数が閾値未満である場合、異常値を正常値と誤認している可能性が高いと判断し、一番最後の予測位置を現在の位置情報とみなし、位置情報の欠落を補間することにより、位置予測の継続を可能にしている。
(本発明の実施形態の概要)
以上に述べた本発明の特徴を実現した実施形態の概要を説明する。この実施形態では、現在より一定時間過去までの僚機の位置情報をキュー(以下、位置情報キューと称する)に格納し、位置が近接する複数の位置情報をグループとして扱い、含まれる位置情報数が最多のグループを選択し、選択したグループの位置情報について回帰分析を実施し、現在の僚機位置を予測する。
欠測時や明らかに異常だと分かるデータを位置予測に用いるデータから除外するため、現在より一定時間過去までの僚機の位置情報について、その位置情報が有効か無効かを示す情報をキュー(以下、有効情報キューと称する)に格納する。位置情報が欠測である場合や、位置情報が明らかに飛行空域の範囲外であることが既知である場合に、その位置情報を無効とする。欠測時における位置情報や、明らかに運用範囲外である位置情報を無効情報と称する。有効情報キューの内容が全て無効である場合、一番最後に予測した予測位置を用いて現在の予測位置とする。即ち、現在の位置情報キューに格納されている位置情報が、対応する有効情報キューのデータによって、すべて無効情報であることが示されているときは、現在の位置情報キューに格納されている位置情報による位置予測を取りやめ、代わりに、その時より前であって最新の時に位置情報キューに格納されている位置情報であって、しかも対応する有効情報キューに有効であると示されている位置情報に基づき生成した予測位置(一番最後に予測した予測位置)でもって、現在の予測位置を補間する。
含まれる位置情報が最多のグループについて、位置情報数が閾値未満である場合、一番最後に予測できた予測位置を現在の予測位置として扱う。言い換えれば、現在より一定時間過去の位置情報を複数のグループに弁別し、グループに含まれる位置情報数の多寡を調べても、位置情報数最多のグループにおける位置情報数が閾値未満であれば、その位置情報数最多のグループの位置情報の分析をしても正しい位置情報は得られないと判断し、位置情報数最多のグループの位置情報に基づく現在の位置情報の取得に代えて、直近の過去の予測位置を現在の予測位置として代用し、すなわち現在の予測位置を直近の過去の予測位置で補間し、現在の予測位置が大きく誤ったり、欠落したりするのを避け、位置予測の継続を可能にする。
位置情報キューに格納された各位置情報は、上述の有効情報キューに無効と記録されているものを除き、何れかのグループに弁別される。移動体の時間当たりの最大移動距離に基づき、各グループの最新位置から逐次的にグループの範囲を決めていく。つまり、各グループの最新の(latestIndexが示す)位置情報を基準とし、その最新の位置情報の時刻とその基準の位置情報の時刻との差の時間(時間差)の間に移動体が理論上到達可能な範囲が、グループの範囲となる。より具体的には、対象とするグループの最新の位置情報と弁別対象の位置情報との距離差分をD、対象とするグループの最新の位置情報と弁別対象の位置情報との時間差をΔt、移動体の機動プロファイル(速度・加速度・姿勢角等)から推定される時間あたりの最大移動距離をΔdとするとき、次の式(1)に規定される条件を満たせば、その位置情報キューに格納されていた位置情報は、その対象とするグループに弁別され、そのグループ属する位置情報として追加される。
D < Δt ×Δd かつ D > -Δt ×Δd (1)
(実施形態の具体的説明)
図3は、本発明の一実施形態である移動体の位置予測装置の構成を示す図である。この移動体の位置予測装置は、図3の自機50内の各要素により構成され、アレイアンテナ1、高周波処理部2、変復調部3、記憶装置4、中央演算装置(CPU)5、自機位置測定装置6およびアンテナ制御器7でなる。中央演算装置5は、ビーム制御部8およびメッセージ部9でなる。そのビーム制御部8は、僚機位置予測10および僚機の方向計算11でなる。また、メッセージ部9は、受信解析処理12、送信メッセージ生成13およびメッセージ処理14でなる。本発明の要部は僚機位置予測10にあり、僚機位置予測10については図4等を参照して、後に詳しく説明する。中央演算装置5を構成する各要素は、コンピュータプログラムにより目的の処理を行うデータ処理手段である。
まず図3を参照して、本実施形態における各要素の機能について説明する。自機50のアレイアンテナ1は、受信においては僚機60からの電波100をRF信号101に変換し、送信においてはRF信号101を電波100に変換する。高周波処理部2は、受信においてはRF信号101をIF信号102に変換し、送信においてはIF信号102をRF信号101変換する。変復調部3は、受信においてはIF信号102をデジタルデータ103に変換し、送信においてはメッセージ信号104をIF信号102変換する。受信解析処理12は、デジタルデータ103から僚機の位置情報105と受信メッセージ106を抽出する。僚機の位置情報105には、僚機60と自機50との間の伝送路でノイズ等の影響を受けて発生したビットエラーの影響により、異常値が含まれることが多い。あるいは、僚機の位置情報105は、欠測時における位置情報や、明らかに運用範囲外である位置情報、すなわち無効情報であることもある。僚機位置予測10は、その異常値や無効情報の影響を除去し、僚機の現在予測位置108を出力する。僚機の方向計算11は、僚機の現在予測位置108と 、自機位置測定装置6から出力される自機の現在位置109とを用い、自機50を基準とした僚機の相対方向(仰角、方位角)110を計算する。この僚機の相対方向110が、アレイアンテナ1のビームを指向すべき方向となる。アンテナ制御器7は、僚機の相対方向110に応じて、アレイアンテナ1に対しアンテナ指向制御111を出力する。
受信メッセージ106は、僚機60と自機50との間で共有するべき情報である。例えば、ネットワーク情報、オペレーション情報(指示及び指示に対する応答等)、探知情報、音声情報などである。メッセージ処理14の機能は、受信メッセージ機能と送信メッセージ機能に分けられる。受信メッセージ機能では、受信メッセージ106に含まれるヘッダ部からメッセージの種別を特定し、データ部からメッセージのデータを抽出する。また、送信メッセージ機能では、ある規定のシーケンス(プロトコル)に基づいて、送信メッセージ107を決定する。例えば、何かを指示する受信メッセージ106を受信した場合は、それに対する応答として送信メッセージ107を決定する。このメッセージ処理14は、OSI参照モデルで言うところのアプリケーション層に相当する処理である。送信メッセージ生成13は、送信メッセージ107に対し、誤り訂正符号化やフレーミング処理等を実施し、送信メッセージ107を変調可能なフォーマットに変換し、メッセージ信号104として出力する。送信メッセージ生成13は、OSI参照モデルで言うところのトランスポート層〜データリンク層に相当する処理である。
(僚機位置予測の構成および機能)
本発明の根幹となる僚機位置予測10の構成要素を図4に示す。図4では、実線がデータの流れを示し、破線が処理の流れを示している。図4には、僚機位置予測10との間でデータの授受をする記憶装置4における構成も示してある。僚機位置予測10は、位置情報・有効情報キュー操作21、位置情報グループ弁別22、位置情報数最大グループ選択23および前値補間または回帰分析による僚機位置出力24でなる。僚機位置予測10を構成する各要素は、コンピュータプログラムにより目的の処理を行うデータ処理手段である。また、記憶装置4は、位置情報キュー25、有効情報キュー26およびグループ弁別情報テーブル27を有してなる。位置情報・有効情報キュー操作21は、請求項4に記載の無効入力位置情報判定ステップに相当する。また、前値補間または回帰分析による僚機位置出力24は、請求項1に記載の予測位置情報生成ステップに相当する。
まず、位置情報・有効情報キュー操作21において、入力される位置情報105を位置情報キュー25に格納すると同時に、最も過去の位置情報を消去する。また、入力した位置情報105についての有効性を有効情報キュー26に格納すると同時に、最も過去の有効情報を消去する。この有効情報は、位置情報105が“有効”であるか、又は“無効”であるか、を示す情報である。ここで、位置情報・有効情報キュー操作21は、入力位置情報105が欠測である場合や、位置情報が明らかに飛行空域の範囲外であることが既知である場合に、入力位置情報105が無効であると判断し、有効情報を“無効”とする。位置情報および有効情報の双方を含むデータを符号121で表してある。
次に、位置情報グループ弁別22において、位置情報キュー25に格納されている全ての有効な位置情報に対し、グループ弁別処理を行う。このグループ弁別処理は、その有効な位置情報をグループ分けする処理であり、近接する複数の位置情報は単一グループにまとめ、位置が近接しない位置情報は他のグループに弁別する。他のグループの数は、位置情報キュー25に格納されている全ての有効な位置情報の分散の程度により、0,1ないし複数となる。前に説明した図2の例では、グループの数は、全体で4であった。グループ弁別処理結果126はグループ弁別情報テーブル27に格納される。
図5は、図4のグループ弁別情報テーブル27の例を示す図である。テーブルの要素として、生成された各グループに含まれる位置情報数(numOfItems)及び、グループに含まれる最新の位置情報のキュー内における位置(latestIndex)が記録される。
続いて、位置情報数最大グループ選択23において、グループ弁別情報テーブル27に記録されたグループの中から、numOfItemsが最大のグループを選択する。
僚機位置予測10における処理の最後に、前値補間または回帰分析による僚機位置出力24において、位置情報数最大グループ選択23によりグループ弁別情報テーブル27から選択された最大グループに含まれる位置情報を用いて回帰分析を実施し、僚機60の予測位置を表す予測位置情報108を生成し、出力する。ただし、有効情報キュー26の内容が全て無効である場合、または選択された最大グループについて、numOfItemsが閾値未満である場合、その最大グループに含まれる位置情報を用いた回帰分析は実施せず、僚機60の予測位置を表す予測位置情報108は、一番最後に有効に予測し得た僚機予測位置で代用し、現在の僚機予測位置を補間する。このnumOfItemsの閾値は、numOfItemsが最大のグループにおけるnumOfItemsの値の全数(全グループのnumOfItemsを加算した値)に対する比率や、最大のグループにおけるnumOfItemsの値の大きさ等に基づき、numOfItemsが最大のグループの位置情報が誤りである確率を経験則やシミュレーションにより推定し、前値補間または回帰分析による僚機位置出力24においてメモリに予め記憶しておく。例えば、numOfItemsの閾値は、numOfItemsの全数の1/2とする。
(位置情報グループ弁別の動作)
図6は、図4の位置情報グループ弁別22の動作を示すフローチャートである。位置情報グループ弁別開始(ステップS1)後、始めにグループ弁別情報テーブル27の初期化(全て0を格納)を行う(ステップS2)。次に、位置情報キュー25及び有効情報キュー26について、参照すべきキュー内の位置を示すポインタを、キュー内における最も過去の位置情報に設定する(ステップS3)。
その後、ポインタが指す弁別対象の有効/無効を、有効情報キュー26の情報に基づき判断する(ステップS4)。無効であれば、後続の処理をスキップし、有効であれば既存の各グループへの追加条件を満たすかチェックを行う(ステップS5)。なお、追加条件は次の式1を満たすことである。
D < Δt ×Δd かつ D > -Δt ×Δd (1)
ただし、Dは対象とするグループの最新の位置情報と弁別対象の位置情報との距離差分(m)。Δtは対象とするグループの最新の位置情報と弁別対象の位置情報との時間差(秒)。Δdは僚機60の機動プロファイル(速度・加速度・姿勢角等)から推定される時間あたりの最大移動距離(m/秒)を表す。
既存のグループのいずれかに対し、追加条件を満たす場合は、弁別対象の位置情報を該当グループへ追加し、numOfItemsをインクリメントし、latestIndexを更新する(ステップS6)。また、既存のどのグループに対しても追加条件を満たさない場合、新規グループの生成を行い、numOfItemsを1に設定し、latestIndexを更新する(ステップS7)。なお、位置情報グループ弁別開始直後はどのグループも生成されていないため、必ず新規グループの生成を行うこととなる。
最後に、位置情報キュー25に格納される全ての位置情報について弁別が完了した場合(ステップS8)は、位置情報グループ弁別は終了し(ステップS10)、未完了の場合は位置情報キューおよび有効情報キューを指すポインタをインクリメントし(ステップS9)、次なる弁別対象の位置情報の有効/無効の判定処理にループする。
(実施形態における信号および処理の時系列的説明)
図7は、図3の実施形態における信号および処理を説明するための概念的なタイムチャートである。僚機60の位置情報はRF信号101の中に周期的に存在する。この信号101は高周波処理部2、変復調部3を経て、中央演算装置5内の受信解析処理12において位置情報105と受信メッセージ106に分離される。受信解析処理12は、解析したデジタルデータの中から位置情報を検出すると、僚機の位置情報105としてビーム制御部8へ転送すると同時に、ビーム制御部8の処理開始を指示する。ビーム制御部8は、位置情報105の入力をトリガーとして、処理を開始する。ビーム制御部8は、位置情報105を入力する都度に、図7中のA〜Eの処理を順次1回ずつ実行し、その結果を僚機の相対位置110としてアンテナ制御器7へ出力する。図7中のEの処理により、僚機の方向計算処理が行われ、アンテナ制御器7に対し僚機の相対方向110が送られる。アンテナ制御器7は、僚機の相対方向110に応じて、アレイアンテナ1に対するアンテナ指向制御111を実行する。
(僚機位置予測における処理の詳細)
次に、図4の僚機位置予測10における位置情報・有効情報キュー操作21および位置情報グループ弁別22における処理、ならびに、その処理における位置情報キュー25、有効情報キュー26およびグループ弁別情報テーブル27の内容を例示して、本実施形態の要部である僚機位置予測10の動作を一層具体的に説明する。また、そのグループ弁別情報テーブル27に基づく位置情報数最大グループ選択23および前値補間または回帰分析による僚機位置出力24の処理を具体的に説明する。
図8は、僚機60の実際の位置情報および自機50が受信した位置情報の一例を表形式で示す図である。ここでは説明を簡潔にするために、位置情報として緯度のみを示す。図8の表における“実際の位置情報”列は各時刻における僚機60の正しい位置を表し、“受信した位置情報”列は自機50が受信する異常値を含む僚機60の位置情報を表す。
図9は、現在時刻0h00m10sにおける位置情報を位置情報キュー25に格納する直前のキューの内容を示す図であり、図9(A)および(B)は位置情報キュー25および有効情報キュー26の内容をそれぞれ示す。現在時刻0h00m10sにおける位置情報を位置情報キュー25に格納する直前は、図4の位置情報・有効情報キュー操作21において、現在時刻0h00m10sにおける位置情報について位置情報・有効情報キュー操作を実行する直前であり、その時刻は0h00m09sである。ここでキューのサイズは10とする(実際のキューサイズは任意に設計できる。)。また、位置情報キュー25および有効情報キュー26では、Indexが大きい番号ほど最新の値が格納される。図9(A)に示すように、位置情報キュー25にはその時(0h00m09s)に受信した位置情報がそのまま格納される。また、位置情報・有効情報キュー操作21では、位置情報キュー25の各値について、ある規定範囲内の値については有効とし、規定範囲から逸脱する値については無効とする判断をし、その結果(有効または無効)を有効情報キュー26に格納する。図9(B)はこの時(0h00m09s)の有効情報キュー26の内容を示す。無効と判断される位置情報は、欠測時における位置情報や、明らかに運用範囲外である位置情報である。
図10は、位置情報・有効情報キュー操作を実施後のキューの状態を示す図であり、図10(A)および(B)はその時における位置情報キュー25および有効情報キュー26の内容をそれぞれ示す。図10(A)および(B)から、両方のキューについて、図9における最も過去(時刻0h00m00s)の情報(Index=0の情報)が消去され、現在時刻(0h00m10s)のデータがIndex=9に追加されていることが分かる。
図11は、位置情報キュー25および有効情報キュー26の内容がそれぞれ図10(A)および(B)に示すものであるときに、位置情報グループ弁別処理22後のグループ弁別情報テーブル27を示す図である。このグループ弁別情報テーブル27は、位置情報グループ弁別処理が開始される度に新しく生成し直される。図11のテーブル27は時刻(0h00m10s)のものである。この時、グループ項番1のnumOfItemsは5であり、その要素は{35.001, 35.003, 35.006, 35.009, 35.010}である。また、latestIndexは9であり、このグループにおける直近の位置情報が35.010であることを示している。グループ項番2のnumOfItemsは2であり、その要素は{35.404, 35.407}である。また、latestIndexは6であり、このグループにおける直近の位置情報が35.407であることを示している。グループ項番3のnumOfItemsは1であり、その要素は{35.808}である。また、latestIndexは7であり、このグループにおける直近の位置情報が35.808であることを示している。
位置情報グループ弁別処理については図6のフローチャートを参照して説明したが、次に、この位置情報グループ弁別処理により、図11のグループ弁別情報テーブルを生成する過程を一層具体的に説明する。いま、位置情報グループ弁別処理を実施し、グループ弁別情報テーブル27を生成するのに用いる位置情報キュー25および有効情報キュー26の内容は、図11のグループ弁別情報テーブル27の生成に用いたものと同じく、それぞれ図10(A)および図10(B)のデータである。
位置情報グループ弁別処理のはじめに、前回位置情報入力時に生成したグループ弁別情報テーブルを記憶装置4のメモリから削除する。次に、位置情報キュー25及び有効情報キュー26のポインタを、最も過去のIndex=0に設定する。以下、次のように、各Indexの位置情報について順次にグループ弁別を実行していく。
・Index =0におけるグループ弁別
既存グループが存在しないので、新規グループ(グループ項番1)を生成する。この段階におけるグループ弁別情報テーブルは表1のとおりである。
Figure 2017130131
最後にポインタをインクリメントし、Index =1に設定する。
・Index =1におけるグループ弁別
Index=1における有効情報が無効であるから、何もせずポインタをインクリメントする。
・Index =2におけるグループ弁別
Index=2における位置情報(弁別対象の位置情報、=35.003)と、グループ項番1の最新(latestIndex=0)の位置情報(=35.001)との距離差分Dは、35.003 - 35.001 = 0.002度である。そして時間差ΔtはIndex差(=2-0)から計算して2秒となる。ここで僚機60(移動体)の時間当たりの最大移動距離Δdを便宜上0.0011度/秒と仮定する(この値は実際に応じて任意に設定できる。)。前述(図6のステップS5の説明における式1)の既存グループへの追加条件D < Δt ×Δd を満たすため、グループ項番1に追加する。この段階におけるグループ弁別情報テーブルは表2のとおりである。
Figure 2017130131
上述の追加条件で説明したように、本実施形態の方法では僚機(移動体)の時間当たりの最大移動距離Δdに基づき、各グループの最新位置から逐次的にグループの範囲を決めていく。つまり、各グループのlatestIndexが示す位置情報を基準とし、時間差Δtにて移動体が理論上到達可能な範囲Δt ×Δdが、グループの範囲となる。
・Index =3におけるグループ弁別
Index=3における位置情報と、グループ項番1の最新(latestIndex=2)の位置情報との距離差分Dは35.404 - 35.003 = 0.401度であり、時間差Δtは1秒である。この場合、追加条件D < Δt ×Δdを満たさないので、新規グループ(グループ項番2)の生成を行う。この段階におけるグループ弁別情報テーブルは表3のとおりである。
Figure 2017130131
・Index =4におけるグループ弁別
有効情報が無効のため、何もせずポインタをインクリメントする。
・Index =5におけるグループ弁別
Index=5における位置情報と、グループ項番1の最新(latestIndex=2)の位置情報との距離差分Dは0.003度であり、時間差Δtは3秒となる。追加条件D < Δt ×Δd を満たすので、グループ項番1に追加する。この段階におけるグループ弁別情報テーブルは表4のとおりである。
Figure 2017130131
・Index =6におけるグループ弁別
Index=6における位置情報と、グループ項番1の最新(latestIndex=5)の位置情報との距離差分Dは0.401度であり、時間差Δtは1秒となる。追加条件D < Δt ×Δd を満たさないので、グループ項番1には追加しない。次に、グループ項番2の最新(latestIndex=3)の位置情報との距離差分Dは0.003度であり、時間差Δtは3秒となる。追加条件D < Δt ×Δd を満たすので、グループ項番2に追加する。この段階におけるグループ弁別情報テーブルは表5のとおりである。
Figure 2017130131
・Index =7におけるグループ弁別
Index=7における位置情報と、グループ項番1の最新(latestIndex=5)の位置情報との距離差分Dは0.802度であり、時間差Δtは2秒となる。追加条件D < Δt ×Δd を満たさないので、グループ項番1には追加しない。次に、グループ項番2の最新(latestIndex=6)の位置情報との距離差分Dは0.401度であり、時間差Δtは1秒となる。追加条件D < Δt ×Δd を満たさないので、グループ項番2にも追加しない。従って、全ての既存グループへの追加条件を満たさないので、新規グループ(グループ項番3)の生成を行う。この段階におけるグループ弁別情報テーブルは表6のとおりである。
Figure 2017130131
・Index =8におけるグループ弁別
Index=8における位置情報と、グループ項番1の最新(latestIndex=5)の位置情報との距離差分Dは0.003度であり、時間差Δtは3秒となる。追加条件D < Δt ×Δd を満たすので、グループ項番1に追加する。この段階におけるグループ弁別情報テーブルは表7のとおりである。
Figure 2017130131
・Index =9におけるグループ弁別
Index=9における位置情報と、グループ項番1の最新(latestIndex=8)の位置情報との距離差分Dは0.001度であり、時間差Δtは1秒となる。追加条件D < Δt ×Δd を満たすので、グループ項番1に追加する。この段階におけるグループ弁別情報テーブルは表8のとおりとなり、テーブルは完成されたこととなる。
Figure 2017130131
表8のグループ弁別情報テーブルは、図10(A)および(B)に示したキューの内容について行った位置情報グループ弁別により得たものであるから、先に説明した図11のグループ弁別情報テーブルと同じである。
以上、グループ弁別情報テーブル27の生成過程について具体的に説明した。
次に、位置情報グループ弁別22における処理に続く処理について説明する。グループ弁別情報テーブル27を生成後、位置情報数最大グループ選択23を実施する。図11(表8)の例では、numOfItemsが最大のグループ項番1が選択される。
最後に、前値補間または回帰分析による僚機位置出力24が実施される。図11(表8)のグループ弁別情報テーブル27生成について上に詳述した例では、グループ項番1に含まれる要素{35.001, 35.003, 35.006, 35.009, 35.010}を使用し、回帰分析を実施し、僚機60の予測位置を計算し、予測位置情報108として出力する。
僚機の方向計算11が予測位置情報108を用いて僚機の相対方向110を計算し、アンテナ制御器7でアンテナ指向制御111を実施した後は、次の位置情報105が入力受信されるまでビーム制御部8は待機する(図7参照)。次の位置情報105の入力をトリガーとして、受信解析処理12からビーム制御実行開始指示を受けたならば、ビーム制御部8では、僚機位置予測10における位置情報・有効情報キュー操作から再度処理が繰り返される。
(実施形態の効果)
本実施形態では、僚機の位置情報に異常値が含まれている場合でも、僚機の位置を正しく予測することができる。図12は本実施形態による効果をシミュレーションにより確認した結果を示しており、横軸は位置情報が載せられる変調信号のSN比(dB)、縦軸は異常値が存在する割合(%)を示している。なお、このシミュレーションでは実際の位置との差が100m以上ある位置情報を異常値と定義した。本実施形態を適用しない場合の異常値存在率L0と本実施形態を適用した場合の異常値存在率L1とを比較すると、本実施形態を用いる場合の方が、異常値の存在割合が大幅に改善していることが示されている。また、一番最後に位置予測した結果を用いて補間した割合を前値率(%)L2として図12のグラフに示しており、補間の仕組みが有効に働いていることが分かる。
図12の検証結果を取得するにあたり、図13に示す検証プログラムを作成した。この検証プログラムは、送信部(僚機側の処理)を模擬する緯度・経度・高度生成81、テレメータ信号フォーマット変換82、BPSK変調83、無線通信伝送路を模擬するAWGN付加84、受信部(自機側の処理)を模擬するBPSK復調85、テレメータ信号フォーマット変換86、データ取得解析87、本実施形態における僚機位置予測10およびデータ取得解析88から構成される。各処理について以下に説明する。
(1)緯度・経度・高度生成
位置情報として、緯度、経度、高度情報をそれぞれ90000ポイント分(位置情報の取得周期40msとの想定において、1時間分)を生成する。緯度、経度、高度情報はdouble型とする。
(2)テレメータ信号フォーマット変換
double型からint型(32bitの整数型)へのフォーマット変換を実施する。例えば、緯度が35.5度であれば、次のように変換する。
35.5/180*2^31 ≒ 423531497
(3)BPSK変調
32bitのint型のデータを32個の1bit情報に分解し、1bit毎に±1.0の値を持つ32個のdouble型のデータに変換する。
(4)AWGN付加
上記(3)で生成されたdouble型のデータに対し、SNRを可変としてノイズ(Additional White Gaussian Noise : AWGN)を付加する。
(5)BPSK復調
ノイズが付加されたdouble型のデータに対し、正であれば1、負であれば0の1bitの情報に変換する。
(6)テレメータ信号フォーマット変換
32個の1bit情報を1個の32bitのint型に変換する。
(7)本実施形態の方法による僚機の位置予測
int型のデータを入力し、本実施形態の方法による位置予測結果を出力する。
(8)結果の解析
本実施形態の方法の入出力データを蓄積し、データを解析することにより、本実施形態の効果を検証する。
以上、実施形態を挙げ、本発明を詳しく説明したが、本発明はこの実施形態に限られるものでないことは勿論である。例えば、ビーム制御部8、メッセージ部9はコンピュータプログラムによることを前提に説明したが、これらの一部または全部を電子回路により実現しても差し支えない。また、図面や表を参照し、具体的な数値を例示して説明したが、これらの数値は理解を容易にするために示したものであり、本発明がこれらの数値に限定されるものでないことは言うまでもない。更に、上記では位置情報を単一の情報であるかのように述べているが、位置情報に含まれる緯度・経度・高度を独立、並列的に本発明に適用することも、本発明の範囲内である。また、上記では位置情報の予測対象として航空機を例に挙げたが、移動体であれば、車両、船舶、人体(位置情報の送信装置などの装備を装着した人体)等も位置予測対象になり得る。
1 アレイアンテナ
2 高周波処理部
3 変復調部
4 記憶装置
5 中央演算装置
6 自機位置測定装置
7 アンテナ制御器
8 ビーム制御部
9 メッセージ部
10 僚機位置予測
11 僚機の方向計算
12 受信解析処理
13 送信メッセージ生成
14 メッセージ処理
21 位置情報・有効情報キュー操作
22 位置情報グループ弁別
23 位置情報数最大グループ選択
24 前値補間または回帰分析による僚機位置出力
25 位置情報キュー
26 有効情報キュー
27 グループ弁別情報テーブル
50 自機
60 僚機

Claims (10)

  1. 移動体との通信により取得される前記移動体の位置の情報を逐次に入力し、入力した前記位置の情報である位置情報に含まれるエラー情報の影響を軽減することにより、前記移動体の正しい現在の位置を予測した情報である予測位置情報を生成する移動体の位置予測方法において、
    現在より一定時間過去の前記位置情報を、前記位置情報で表される前記位置の近似の度合いに応じてグループに弁別するグループ弁別ステップと、
    前記グループ弁別ステップで弁別された前記グループの内で前記位置情報数が最大であるグループを選択する最大グループ選択ステップと、
    前記最大グループ選択ステップで選択された前記最大グループにおける前記位置情報の分析により前記予測位置情報を生成する予測位置情報生成ステップと
    を有することを特徴とする移動体の位置予測方法。
  2. 前記グループ弁別ステップでは、各前記グループの最新の位置情報を基準位置情報とし、前記基準位置情報の時刻から、前記一定時間における最新の前記位置情報の時刻までの時間に前記移動体が理論上到達可能な範囲を各前記グループの範囲として、最新の前記位置情報を各前記グループに逐次に弁別することを特徴とする請求項1に記載の移動体の位置予測方法。
  3. 前記グループ弁別ステップでは、対象とする前記グループの前記最新の位置情報と弁別対象の最新の前記位置情報との距離差分をD、対象とする前記グループの前記最新の位置情報と弁別対象の最新の前記位置情報との時間差をΔt、前記移動体の機動プロファイルから推定される時間あたりの最大移動距離をΔdとするとき、次の式(1)規定される条件を満たせば、弁別対象の最新の前記位置情報を、対象とする前記グループに弁別することを特徴とする請求項1に記載の移動体の位置予測方法。
    D < Δt ×Δd かつ D > -Δt ×Δd (1)
  4. 前記位置情報の入力がなかったか、または、前記位置情報で表される前記移動体の位置が前記移動体の機動プロファイルから推定される範囲外であるとき、前記位置情報を無効位置情報と判定し、前記グループ弁別ステップにおいて弁別する対象の前記位置情報から前記無効位置情報を除く、無効入力位置情報判定ステップを有することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の移動体の位置予測方法。
  5. 前記予測位置情報生成ステップでは最新に生成した前記予測位置情報を一番最後に予測した位置情報として記憶手段に記憶しておくことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の移動体の位置予測方法。
  6. 前記無効入力位置情報判定ステップにおいて前記一定時間過去の前記位置情報がすべて前記無効位置情報であると判定されたときは、前記予測位置情報生成ステップでは、前記一番最後に予測した位置情報でもって前記予測位置情報を補間することを特徴とする請求項5に記載の移動体の位置予測方法。
  7. 前記最大グループにおける前記位置情報数が予め定めた閾値未満であるときは、前記予測位置情報生成ステップでは、前記一番最後に予測した位置情報でもって前記予測位置情報を補間することを特徴とする請求項5に記載の移動体の位置予測方法。
  8. 移動体との通信により取得される前記移動体の位置の情報を逐次に入力し、入力した前記位置の情報である位置情報に含まれるエラー情報の影響を軽減することにより、前記移動体の正しい現在の位置を予測した情報である予測位置情報を生成する移動体の位置予測装置において、
    現在より一定時間過去の前記位置情報を、前記位置情報で表される前記位置の近似の度合いに応じてグループに弁別するグループ弁別手段と、
    前記グループ弁別手段で弁別された前記グループの内で前記位置情報数が最大であるグループを選択する最大グループ選択手段と、
    前記最大グループ選択手段で選択された前記最大グループにおける前記位置情報の分析により前記予測位置情報を生成する予測位置情報生成手段と
    を有することを特徴とする移動体の位置予測装置。
  9. 前記位置情報の入力がなかったか、または、前記位置情報で表される前記移動体の位置が前記移動体の機動プロファイルから推定される範囲外であるとき、前記位置情報を無効位置情報と判定し、前記グループ弁別手段において弁別する対象の前記位置情報から前記無効位置情報を除く、無効入力位置情報判定手段を有することを特徴とする請求項8に記載の移動体の位置予測装置。
  10. 請求項1ないし7の何れかに記載の移動体の位置予測方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする移動体の位置予測プログラム。
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