JP2017129570A - ガスセンサ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】健康状態を特定するために人間の呼気を分析することができるガスセンサ素子および方法を提供する。【解決手段】ホウ素ドープ多結晶性n型半導体イプシロンWO3を包含するガスセンサ素子は第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、第1の多結晶性n型半導体材料が、Pt、V、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されたホウ素ドープWO3を含み、第1の多結晶性n型半導体材料が第1の電極および第2の電極両方と物理的接触をする。【選択図】なし

Description

いくつかの実施形態は、呼気ガス分析に有用な金属酸化物材料に関する。いくつかの実施形態は、健康状態を特定するために人間の呼気を分析する医療装置に関する。いくつかの実施形態は、糖尿病などの健康状態の存在を特定するためにアセトンを検出する方法に関する。
科学者らは、哺乳動物呼気中のある種のガスの存在と結びついた身体的状態とある種の病との間のつながりを発見した。一部の科学者は人間の呼気中のアセトンの検出を糖尿病などの病に関連づけさえしている(非特許文献1)。その目的のために、ガス検知装置が報告されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
ガスセンサの分野において、酸化タングステンはガスセンサに用いられ得る材料の1つである。酸化タングステン(WO)結晶はWO八面体の角および稜共有によって形成され得る。種々の相、例えば単斜晶II(イプシロン[ε]相)、三斜晶(デルタ[δ]相)、単斜晶I(ガンマ[γ]相)、直方晶(ベータ[β]相)、正方晶(アルファ[α]相)、および立方晶WOが角共有によって得られる。単斜晶II相は一般的には零下温度においてのみ安定であり、単斜晶Iは室温において最も安定な相であると報告されている(非特許文献2)。ε相酸化タングステンはガスセンサにとって同じくらい有用であると記載されている(非特許文献1)。科学者らはその性能を改善するために酸化タングステンのドープを検討しているが、ドープは貴金属、Si、V、Cr、Cu、CuO、およびVPOのみを用いている。特許文献4、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7参照。
複数の進歩にもかかわらず、金属酸化物ガス検出器は、作動温度要件を満たすためにヒータの使用を尚要求する(非特許文献1)。ケイ素ドープイプシロン相(εまたはイプシロン)WOはナノ金属酸化物アセトン検知材料であるが、これは約300℃から約400℃で働くと記載されており、ポータブル装置においてヒータの追加なしに達成するには可能性として困難な温度である(非特許文献5)。加えて、400℃に近いかまたはそれより上の作動温度は検知材料に悪影響を及ぼし得、例えば材料の一部の相を変化させる。
米国特許出願公開第2009/0054799号明細書 米国特許出願公開第2010/0077840号明細書 米国特許出願公開第2013/0115706号明細書 米国特許第8,980,640号明細書
M. Righettoni & A. Tricoli, Toward Portable Breath Acetone Analysis for Diabetes Detection, 5(3) J. Breath Res. (2011) H. Zheng, et al., Nanostructured Tungeten Oxide - Properties, Synthesis, and Applications, 21 Adv. Funct. Mater. 2175-2196 (2011) I. Jimenez, NH3 Interaction with Catalytically Modified Nano-WO3Powders for Gas Sensing Applications, 150(4) J. Electrochem. Soc. H72-H80 (2003) L. Wang et al., Ferroelectric WO3 Nanoparticles for Acetone Selective Detection, 20 Chem. Mater. 4794-4796 (2008) M. Righettoni et al., Breath Acetone Monitoring by Portable Si:WO3 Gas Sensors, 738 Anal Chim Acta 69-75 (13 Aug. 2012) S. Kanan, et al., Semiconducting Metal Oxide Based Sensors for Selective Gas Pollutant Detection, 9 Sensors 8159, 8162 (2009) A. Rydosz et al., Deposition of Nanocrystalline WO3 and CuO Thin Film in View of a Gas Sensor Applications, Society of Digital Information and Wireless Communications (SDIWC): The Second International Conference on Technological Advances in Electrical, Electronics and Computer Engineering (TAEECE2014) Proceedings 150-55 (Mar 2014)
複数の進歩にもかかわらず、糖尿病を包含する種々の身体的状態を有する通院患者の診断およびセルフモニタリングに用いられ得るポータブル装置に使用するためには、効率的なガス検出を提供するアセトンセンサの必要がなおある。
いくつかの実施形態においては、少なくとも第1のセンサを含むガスセンサ素子が記載され、第1のセンサは、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間された第1の電極および第2の電極、ならびに多結晶性n型半導体材料を含み、多結晶性n型半導体材料はホウ素ドープWOを含み、n型半導体は任意でV、Sm、またはその組み合わせをもまたドープまたは担持され、第1および第2の電極両方と物理的接触をする。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体は、V、Sm、またはその組み合わせをドープまたは担持される代わりにV、Sm、CuO、またはその組み合わせをもまたドープまたは担持される。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体材料は貴金属をもまたドープまたは担持される。いくつかの実施形態において、貴金属はパラジウム、金、または白金のいずれかの組み合わせである。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体材料はTi、Ce、またはその組み合わせをもまたドープされる。いくつかの実施形態において、WOはイプシロン相WOである。
いくつかの実施形態においては、第2のセンサをもまた含む前記のガスセンサ素子が記載され、第2のセンサは、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間された第1の電極および第2の電極、ならびに第1および第2の電極両方と物理的接触をした多結晶性n型半導体材料を含み、多結晶性n型半導体材料はホウ素ドープWOを含む。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体材料はV、Sm、CuO、またはその組み合わせのいずれかの組み合わせをもまたドープまたは担持される。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体材料は貴金属をもまたドープまたは担持される。いくつかの実施形態において、貴金属はパラジウム、金、または白金のいずれかの組み合わせである。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体材料はTi、Ce、またはその組み合わせをもまたドープされる。いくつかの実施形態において、WOはイプシロン相WOである。
いくつかの実施形態においては、アセトンの存在について検査するための方法が記載され、(1)ガス試料を350℃において第1のセンサによって検査すること、ここで、第1のセンサが第1の電極および第2の電極を含み、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、多結晶性n型半導体材料がWOを含み、半導体材料が第1および第2の電極両方と物理的に接触し、多結晶性n型半導体材料がホウ素をドープされている;(2)同じガス試料を250℃において第2のセンサによって検査すること、ここで、第2のセンサが第1の電極および第2の電極を含み、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、多結晶性n型半導体材料がWOを含み、半導体材料が第1および第2の電極両方と物理的に接触し、多結晶性n型半導体材料がTi、Ce、V、Sm、CuO、または貴金属のいずれかの組み合わせをドープまたは担持されている;ならびに(3)第1および第2のセンサの結果を比較して、第1のガスおよび第2のガスの量の特定に至ることを含み、ここで、1つのガスはアセトンである。いくつかの実施形態において、第2のセンサの多結晶性n型半導体材料もまたホウ素をドープされる。いくつかの実施形態において、第1のセンサの多結晶性n型半導体材料はTi、Ce、V、Sm、CuO、または貴金属のいずれかの組み合わせをドープまたは担持され得る。いくつかの実施形態において、貴金属はパラジウム、金、または白金のいずれかの組み合わせである。いくつかの実施形態において、WOはイプシロン相WOである。いくつかの実施形態において、方法によって検出される2つのガスはアセトンおよびイソプレンである。
いくつかの実施形態においては、アセトンの存在について検査するための別の方法が記載され、(1)ガス試料を350℃において第1のセンサによって検査すること、ここで、第1のセンサが第1の電極および第2の電極を含み、第1の電極および第2の電極は約1milから約10milのギャップによって離間され、多結晶性n型半導体材料がWOを含み、半導体材料が第1および第2の電極と物理的に接触し、多結晶性n型半導体材料がホウ素をドープされている;(2)同じガス試料を350℃において第2のセンサによって検査すること、ここで、第2のセンサが第1の電極および第2の電極を含み、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、多結晶性n型半導体材料がWOを含み、半導体材料が第1および第2の電極両方と物理的に接触し、材料特性が第1のセンサおよび第2のセンサの間で異なるように多結晶性n型半導体材料がTi、Ce、V、Sm、CuO、または貴金属のいずれかの組み合わせをドープまたは担持されている;ならびに(3)第1および第2のセンサの結果を比較して、第1のガスおよび第2のガスの量の特定に至ることを含み、ここで、1つのガスはアセトンである。いくつかの実施形態においては、第2のセンサの多結晶性n型半導体材料もまたホウ素をドープされる。いくつかの実施形態において、第1のセンサの多結晶性n型半導体材料はTi、Ce、V、Sm、CuO、または貴金属のいずれかの組み合わせをドープまたは担持され得る。いくつかの実施形態において、貴金属はパラジウム、金、または白金のいずれかの組み合わせである。いくつかの実施形態において、WOはイプシロン相WOである。いくつかの実施形態において、方法によって検出される2つのガスはアセトンおよびイソプレンである。
これらおよび他の実施形態が下により詳細に記載される。
図1は、本明細書に記載される装置のいくつかの実施形態の斜視図の図示である。 図2は本明細書に記載される装置のいくつかの実施形態の平面図である。 図3は本明細書に記載される装置のある実施形態の立面図である。 図4は本明細書に記載される装置のある実施形態の立面図である。 図5は本明細書に記載されるガス検査装置のいくつかの実施形態の概略図である。 図6は、本明細書に記載されるn型半導体材料のある実施形態、ホウ素ドープε−WOのX線回折パターンを図示している。 図7は、本明細書に記載されるn型半導体材料のある実施形態、PtドープBドープε−WOのX線回折パターンを図示している。 図8は、本明細書に記載されるn型半導体材料のある実施形態、VドープPtドープBドープε−WOのX線回折パターンを図示している。 図9は、本明細書に記載されるn型半導体材料のある実施形態、SmドープPtドープBドープε−WOのX線回折パターンを図示している。 図10は、本明細書に記載される複合素子を含む表面の走査電子顕微鏡画像である。 図11は本明細書において用いられる試験装置の概略的な図である。 図12は、本明細書に記載される装置のいくつかの実施形態を試験している写真である。 図13は、例25に記載されているように350℃におけるSE−2センサの感度を図示するグラフである。 図14は、例25に記載されているように250℃におけるSE−2センサの感度を図示するグラフである。 図15は、例25に記載されているように種々の温度におけるSE−2センサの感度を図示するグラフである。 図16は、例26に記載されているように350℃におけるSE−2センサの実施形態の1ppmアセトン試料に対するマルチセンサ素子の抵抗率の応答を図示するグラフである。 図17は、例26に記載されているように250℃におけるSE−2センサの実施形態の1ppmアセトン試料に対するマルチセンサ素子の抵抗率の応答を図示するグラフである。 図18は、例26に記載されているようにセンサによって特定されたアセトン濃度を図示するグラフである(デュアルSE−1[ホウ素ドープイプシロン相WO:B]デュアルセンサシステムを用いる)。 図19は、例26に記載されているようにセンサによって特定されたイソプレン濃度を図示するグラフである(デュアルSE−1デュアルセンサシステムを用いる)。 図20は、例27に記載されているようにセンサによって特定されたアセトン濃度を図示するグラフである(SE−1[ホウ素ドープイプシロン相WO:B]およびSE−3[Pt担持ホウ素ドープイプシロン相WO:B]のデュアルセンサシステムを用いる)。 図21は、例27に記載されているようにセンサによって特定されたイソプレン濃度を図示するグラフである(SE−1およびSE−3のデュアルセンサシステムを用いる)。 図22は、両方のセンサがホウ素ドープε−WOであり、1つのセンサが350℃であり、他方が250℃であるデュアルセンサシステムについて、感度の応答と、抵抗率から濃度を予測するための曲線あてはめした関係とを示すグラフである。 図23は、例29、デュアルセンサ#1についての2つのプロットからなる。(左)種々の測定された試料についてのアセトン濃度の予測の比較、および(右)種々の測定された試料についてのイソプレン濃度の予測の比較。 図24は、1つのセンサがホウ素ドープε−WOセンサであり、1つがPtドープホウ素ドープε−WOであり、両方のセンサが350℃であるデュアルセンサシステムについて、感度の応答と、抵抗率から濃度を予測するための曲線あてはめした関係とを示すグラフである。 図25は、例30、デュアルセンサ#2についての2つのプロットからなる。(左)種々の試料についてのアセトン濃度の予測の比較、および(右)種々の試料についてのイソプレン濃度のセンサ予測の比較。
用語「多結晶性材料」は、材料の複数の結晶粒(すなわち結晶)を含むいずれかの材料を言い、粒間結合によって直接的に結合された複数の結晶粒または結晶を包含する。材料の個別の結晶粒の結晶構造は多結晶性材料中において空間的にランダムに向いてあり得る。
本明細書において用いられる用語「イプシロン相」は当業者に公知の通常の意味を有する。
本明細書において用いられる用語「ドープ」は、例えば結晶格子の定められた位置において置換されてまたはさもなければ結晶中において格子間に包含されて、化合物の結晶格子に組み込まれる元素を言う。
用語「担持」は、第1の材料、例えばn型半導体材料と、例えばCuOなどの共触媒材料による第2の材料との非価電子的な組み合わせ、例えば物理的混合物および/または隣接配置を言う。
用語「n型半導体」は当業者に公知の通常の意味を有する。
本開示は、ホウ素ドープイプシロン相WOをガスセンサ材料として用いる検知のためのガスセンサ素子および方法を記載する。いくつかの実施形態はガスセンサ素子を記載し、ガスセンサ素子は少なくとも第1のセンサを含み、第1のセンサは、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間された第1の電極および第2の電極、ならびにn型半導体材料を含み、半導体材料は第1および第2の電極両方と物理的接触をする。
いくつかの実施形態において、n型半導体材料は多結晶性であり得る。いくつかの実施形態において、n型半導体は少なくとも600nm、少なくとも550nm、少なくとも500nm、少なくとも475nm、および/または少なくとも450nmの吸収端を有する。いくつかの実施形態において、n型半導体材料は八面体格子を有し得る。いくつかの実施形態において、n型半導体材料は単斜晶相材料であり得る。いくつかの実施形態において、n型半導体材料は単斜晶I相材料であり得る。いくつかの実施形態において、n型半導体材料は単斜晶II相材料であり得る。いくつかの実施形態において、n型半導体材料は自発双極子モーメントを有し得る。いくつかの実施形態において、n型半導体材料はWOであり得る。酸化タングステン(WO)結晶はWO八面体の角および稜共有によって形成され得る。種々の相、例えば単斜晶II(イプシロン[ε]相)、三斜晶(デルタ[δ]相)、単斜晶I(ガンマ[γ]相)、直方晶(ベータ[β]相)、正方晶(アルファ[α]相)、および立方晶WOが角共有によって得られる。理論によって限定されようとするものではないが、単斜晶II相は零下温度においてのみ安定であり得、単斜晶I相は室温において最も安定な相であるように見え、一方、単斜晶II相(ε相)はガスセンサにとって有用である。いくつかの実施形態において、WOはイプシロン相WO(ε−WO)であり得る。いくつかの実施形態において、WOはガンマ相WO(γ−WO)であり得る。いくつかの実施形態において、n型半導体はイプシロン相酸化タングステン、ガンマ相酸化タングステン、および/またはその混合物であり得る。所与の標準および生成試料のX線回折(XRD)パターンの比較は、試料が特定の相を含むかどうかを特定するために用いられ得るいくつかの方法の1つである。例示的な標準は、国立標準技術研究所(NIST)(ゲイザースバーグ、MD、USA)および/または国際回折データセンター(ICDD、かつては粉末回折標準に関する合同委員会[JCPDS])(ニュータウン・スクエア、PA、USA)によって提供されるXRDスペクトルを包含する。いくつかの実施形態においては、上記のようなガスセンサが記載され、多結晶性n型材料はWOであり得る。いくつかの実施形態においては、ガスセンサが記載され、WOはイプシロン相WOであり得る。理論によって拘束されようとするものではないが、ε−WOの自発双極子は材料の格子と関連し得、そのため、格子の変化は双極子の強さを変化させ得ると考えられる(換言すると自発分極の変化)。自発双極子モーメントの変化は材料の表面電荷の変化をもたらし得ると考えられる。
いくつかの実施形態において、n型半導体材料は、約0.2μmから約1.1μm、および/または約0.3μmから約1.0μmのメディアン直径を有する一次粒子を含む。1つの実施形態において、メディアン直径は約0.4μmから約0.8μmおよび/または記載されている限度のいずれかの組み合わせの間であり得る。いくつかの実施形態において、メディアン直径は約0.4μmから約0.5μm、例えば0.50086μmであり得る。
いくつかの実施形態において、n型半導体の双極子モーメントは、半導体結晶格子を変化させることによって改変され得る。いくつかの実施形態において、結晶格子は半導体にドープすることによって改変される。いくつかの実施形態において、n型半導体は、少なくとも1つの天然に存在する元素、例えばホウ素BのようなIII族アクセプタ元素をドープされ得る。いくつかの実施形態において、III族アクセプタ元素はBであり得る。いくつかの実施形態において、ドーパントはBであり得る。いくつかの実施形態において、ドーパントはB3+であり得る。いくつかの実施形態において、n型半導体はホウ素ドープWOを含む。上に記載されているように、いくつかの実施形態においては、Bドーパントなどのドーパント濃度は、0.0001wt%、0.01wt%、0.05wt%、0.10wt%、0.15wt%の割合の下限から約0.2wt%、0.25wt%、0.4wt%、0.5wt%、0.75wt%、1.0wt%の割合の上限、および/または記載されている限度のいずれかの組み合わせの間であり得る。いくつかの実施形態において、wt%の割合は約0.190gm(B)/100gm(半導体)、例えば約0.19wt%の割合であり得る。理論によって限定されようとするものではないが、ドーパント濃度が閾値量よりも上である場合には、存在するε−WOおよび/またはホウ素の量はより低温における所望の相安定性を提供するためには不十分であり得ると考えられる。加えて、理論によって限定されようとするものではないが、xおよび/またはドーパント濃度が第1の閾値量よりも下である場合にもまた、存在するε−WOおよび/またはホウ素の量は室温における所望の相安定性を提供するためには不十分であり得ると考えられる。理論によって限定されようとするものではないが、ドーパント濃度が第2の閾値量よりも下である場合には、ドーパントは格子中へのドープの代わりに偏析し得るともまた考えられる。
いくつかの実施形態において、n型半導体は共触媒をもまた含み得る。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体は共触媒を担持される。他の実施形態において、多結晶性n型半導体は共触媒をドープされる。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体はドープおよび/または担持された共触媒の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、共触媒は無機であり得る。いくつかの実施形態において、無機共触媒はバインダであり得る。いくつかの実施形態において、共触媒は金属酸化物などの酸化物を含み得る。いくつかの実施形態において、共触媒は金属酸化物を含み得、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Mn、Ni、Sn、Ti、V、およびZrの酸化物に基づくいずれかの金属酸化物を包含する。いくつかの実施形態において、共触媒はCuO、CeO、MnOx、CuCr、Co、MoO、NiO、Fe、SnO、Sm、TiO、VC、ZrO、または同類を含み得る。いくつかの実施形態において、共触媒は、無機共触媒と半導体材料との物理的混合物をさらに含む複合材料を含み得る。別の実施形態においては、n型半導体材料対共触媒、例えばCuOの比は、0.0001wt%、0.01wt%、0.05wt%、0.10wt%、0.5wt%、0.8wt%、0.9wt%の割合の下限から約1.1%、1.2%、1.5%、2.0wt%、5.0wt%、7.5wt%、および/もしくは10.0wt%の割合の上限、ならびに/または記載されている限度のいずれかの組み合わせの間であり得る。いくつかの実施形態において、共触媒はCuOを含み得る。いくつかの実施形態において、wt%の割合はCuOの約1wt%または1gm対WOの約100gmであり得る。
いくつかの実施形態において、n型半導体は少なくとも1つの金属、金属酸化物、および/または金属水酸化物を担持され得る。他の実施形態において、多結晶性n型半導体は少なくとも1つの金属、金属酸化物、および/または金属水酸化物をドープされる。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体は、ドープおよび/または担持された金属、金属酸化物、および/または金属水酸化物の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、金属、金属酸化物、および/または金属水酸化物は貴金属を含有するものから選択され得る。いくつかの実施形態において、ドープおよび/または担持される金属、金属酸化物、および/または金属水酸化物は少なくとも1つの貴金属から選択され得る。いくつかの実施形態において、貴金属はAu、Ag、Pt、Pd、Ir、Ru、Rh、またはそれらの酸化物および/もしくは水酸化物の1つ以上から選択され得る。いくつかの実施形態において、貴金属はパラジウム、金、および/または白金のいずれかの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、ドープおよび/または担持される元素は遷移金属、それらの酸化物、および/または水酸化物から選択される。他の実施形態において、金属、金属酸化物、および/または金属水酸化物は、元素の異なる群から選ばれ得、少なくとも1つの遷移金属および少なくとも1つの貴金属、またはそれらのそれぞれの酸化物および水酸化物の1つ以上を包含する。いくつかの実施形態において、金属、金属酸化物、および/または金属水酸化物はTi、Ce、V、Sm、Si、Pt、Au、および/またはPdのいずれかの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、ドープおよび/または担持される元素はPtまたはその酸化物および/もしくは水酸化物の1つ以上であり得る。いくつかの実施形態において、Ptまたはその酸化物もしくは水酸化物は、約0.005〜5wt%、約0.005〜0.02wt%、約0.01〜0.05wt%、約0.04〜0.1wt%、約0.1〜0.5wt%、約0.5〜1wt%、約1〜2wt%の量、またはこれらの値のいずれかによって制限される範囲内のいずれかの量で存在する。いくつかの実施形態において、ドープおよび/または担持される元素はVまたはその酸化物および/もしくは水酸化物の1つ以上であり得る。いくつかの実施形態において、Vまたはその酸化物もしくは水酸化物は、約0.005〜5wt%、約0.005〜0.02wt%、約0.15〜0.25wt%、約0.01〜0.05wt%、約0.04〜0.1wt%の量、またはこれらの値のいずれかによって制限される範囲内のいずれかの量で存在する。いくつかの実施形態において、ドープおよび/または担持される元素はSmまたはその酸化物および/もしくは水酸化物の1つ以上であり得る。いくつかの実施形態において、Smまたはその酸化物もしくは水酸化物は、約0.005〜5wt%、約0.005〜0.02wt%、約0.15〜0.25wt%、約0.01〜0.05wt%、約0.04〜0.1wt%の量、またはこれらの値のいずれかによって制限される範囲内のいずれかの量で存在する。いくつかの実施形態において、ドープされる元素はTiであり得る。いくつかの実施形態において、ドープされる元素はCeであり得る。担持される元素は、含浸(Liu, M., Qiu, X., Miyauchi, M., and Hashimoto, K., Cu(II) Oxide Amorphous Nanoclusters Grafted Ti3+ Self-Doped TiO2: An Efficient Visible Light Photocatalyst. Chemistry of Materials, published online 2011)、光還元(Abe et al., Journal of the American Chemical Society, 130(25): 7780-7781, 2008)、およびスパッタリングのようなポスト合成法によって提供され得る。いくつかの実施形態においては、担持は静電吸着によって実施され得る。好ましい実施形態として、半導体に金属を担持することは、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許公開番号US2008/0241542に記載されているように実施され得る。
いくつかの実施形態において、ガスセンサ素子は広範囲の温度において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は0℃および400℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は0℃および200℃、100℃および300℃、または200℃および400℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は0℃および20℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は20℃および40℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は40℃および60℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は60℃および80℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は80℃および100℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は100℃および120℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は120℃および140℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は140℃および160℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、アセトンセンサ素子は160℃および180℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は180℃および200℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は200℃および220℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、アセトンセンサ素子は220℃および240℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は240℃および260℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は260℃および280℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は280℃および300℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は300℃および320℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は320℃および340℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は340℃および360℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は360℃および380℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は380℃および400℃の間において成分ガスの存在を検出し得る。ある実施形態において、センサは上に記載されている温度のいくつかまたはいずれかの組み合わせにおいて成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は室温において成分ガスの存在を検出し得る。他の実施形態において、センサ素子は約250℃および約350℃の間の温度において成分ガスの存在を検出し得る。
いくつかの実施形態において、センサ素子は可視光の存在下において成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、可視光は約350nm、約375nm、約400から約500nm、約550nm、約600nm、および/もしくは約650nmの間、または前記の波長のいずれかの組み合わせの範囲のピーク波長を有し得る。いくつかの実施形態において、センサ素子は、約上に記載されている波長、例えば約455nmで発光する約30〜40mW/cmパワーのパワーのLED、例えば青色LEDの存在下において、成分ガスの存在を検出し得る。いくつかの実施形態において、センサは、上に記載されている可視光の存在下において室温で成分ガスの存在を検出し得る。理論によって限定されようとするものではないが、抵抗率は、より高温のセンサ作動においては、アセトンに暴露されるときに通常は減少すると考えられる。いくつかの実施形態において、センサの作動は、青色LED光の下におけるアセトンへの暴露によって増大した抵抗率変化を呈し得る。
いくつかの実施形態において、成分ガスは哺乳動物呼気中に存在するガスを含み得る。いくつかの実施形態において、成分ガスはアセトンを含み得る。いくつかの実施形態において、成分ガスはイソプレンを含み得る。他の実施形態において、成分ガスはアセトンおよびイソプレンの何らかの組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態において、前述のガスセンサ素子は複数のセンサを含む。いくつかの実施形態において、前記のガスセンサ素子は少なくとも2つのセンサを含む。いくつかの実施形態において、第1のセンサはホウ素をドープされた前述のガスセンサ素子であり得る。いくつかの実施形態においては、第2のセンサからn番目のセンサが複数のセンサを定め、nはセンサの総数である。いくつかの実施形態において、複数のセンサのうちの各センサは、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間された第1の電極および第2の電極、ならびに多結晶性n型半導体材料を含み、半導体材料は第1および第2の電極両方と物理的接触をする。いくつかの実施形態において、複数のセンサは第1のガスセンサの実施形態(単数または複数)を含み得るが、ただし複数のセンサのそれぞれについてホウ素ドープは任意である。いくつかの実施形態においては、複数のセンサは、ガスセンサ素子の各センサが別個の材料特性(すなわち、ドープ濃度、共触媒種、共触媒濃度、担持種、および担持濃度)を有するように、前記の第1のガスセンサの固有の実施形態を含み得る。理論によって限定されようとするものではないが、異なる材料特性を有するセンサは、異なるガス種の存在に対して異なる反応を有し得、これは分析によってガス混合物中の特定のガス種の検出を向上させるであろうと考えられる。いくつかの実施形態において、ガスセンサ素子は2つのセンサ、第1のセンサおよび第2のセンサを含み得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのセンサはホウ素ドープWOを含む。いくつかの実施形態において、第2のセンサは、第2のセンサが第1のセンサのものとは別個の材料特性を有するように、Ti、Ce、V、Sm、CuO、および/または貴金属をドープおよび/または担持されたWOを含み得る。いくつかの実施形態において、ドープおよび/または担持される貴金属はパラジウム、金、および/または白金のいずれかの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、第2のセンサはホウ素をドープされた多結晶性n型半導体を含む。
図1はガスセンサ素子10のある実施形態を図示している。加えて、図は、複合ガスセンサ素子20のある実施形態をもまた図示している。いくつかの実施形態において、複合ガスセンサ素子は複数のガスセンサ素子を含み得る。いくつかの実施形態において、複合ガスセンサ素子は、複数のガスセンサ素子10が同じ基板12上において背中合わせであり、同じ雰囲気に暴露されるように構成される。いくつかの実施形態において、複数のガスセンサ素子10は、それらが異なるガスに対して異なる反応を有するように異なる材料である。
図2に図示されているように、いくつかの実施形態において、センサ素子10は第1の電極14および第2の電極18を含み得る。いくつかの実施形態において、センサは第1および第2の電極の間に配置されたn型半導体材料16を含み得る。いくつかの実施形態において、n型半導体材料は第1および第2の電極を電気的に接続してあり得る。いくつかの実施形態において、n型半導体材料は第1および第2の電極の間に、および/または両方と物理的に接触して配置され得る。いくつかの実施形態において、第1の電極14は基板12上に配置された電極指14A、14B、14C、14D、14Eの少なくとも1つまたは複数を含み得る(図1参照)。いくつかの実施形態においては、第2の電極18もまた電極指18A、18B、18C、18D、および18Eの少なくとも1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態において、それぞれの電極指は櫛形である。いくつかの実施形態においては、少なくとも1つの指が、ギャップにまたがる電気的な回路を半導性材料によって閉じることを可能にするために十分に密接している。いくつかの実施形態においては、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、または少なくとも5つの電極指が櫛形指であり得る。いくつかの実施形態においては、第1の電極14および第2の電極18の間の最も小さいギャップが電極間の距離を定める。いくつかの実施形態において、電極間の距離は0.01milから約100milの間、約0.1milから約25milの間、および/または約0.5milから約10milの間であり得、いくつかの実施形態において、装置の電極は複数の櫛形指、例えば14A〜14Eを含み得る。
いくつかの実施形態において、センサ素子は少なくともn型半導体材料16を含む。n型半導体材料は、前述のドープ、担持、および/または物理的に混合された半導体のいずれかを含み得る。図3に示されているように、いくつかの実施形態において、n型半導体材料16A〜Eは第1の電極指14A、14B、および14Cならびに第2の電極指18Aおよび18Bの間に、および/またはそれらと電気的な接触をして配置され得る。図4に示されているように、いくつかの実施形態において、n型半導体材料16は電極14A、14B、14C、18A、および18B上に配置され得る。いくつかの実施形態において、n型半導体材料は第1および第2の電極上または間に配置され得る。
いくつかの実施形態において、第1および第2の電極は導電材料から形成され得る。いくつかの実施形態において、導電材料は金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、および/またはそのいずれかの混合物であり得る。
図5は、ガスのある体積中の成分ガス、例えばアセトンの存在を検出するためのセンサシステム100の別の実施形態を図示している。装置は、評価されるべきガスの体積を含有するためのチャンバー5とその中に配置されたセンサ素子10とを含み得る。いくつかの実施形態において、チャンバー5はガスの流入9を許すためのガス入口11を含み得る。いくつかの実施形態において、チャンバー5はガスの流出を許すガス出口13を含み得る。いくつかの実施形態において、装置は、電源20とガスセンサ素子から受信された抵抗データを分析するための測定装置30とを含み得る。ガスセンサ素子10の抵抗が測定され得るように、測定装置30はセンサ素子10に電気的に接続されて、それぞれ第1および第2の電極14および18と電気的な回路を形成する(図2〜4)。
理論によって限定されようとするものではないが、電極および/または半導体と密接な近接をした被検成分、例えばアセトンの存在は、電極14および18の間に10によって作り出された回路の抵抗を増大させて、回路の測定された抵抗率の変化を提供すると考えられる。いくつかの実施形態においては、電極と密接な近接をして存在する被検成分、例えばアセトンの量と回路によって呈される抵抗の変動との間に、測定可能な相関が達成され得る。いくつかの実施形態において、抵抗率の変化は、検査されるサンプリング中に存在する被検成分の100パーツ・パー・ミリオン(ppm)あたり少なくとも約152メガオームであり得る。読み取りは、コンピュータ制御のマルチメータを用いて絶対抵抗値およびその変化を直接的に測定することによって得られる。感度の比率を定量する1つの方法は、共触媒を含むセンサの確定した感度値を共触媒を含まないセンサのものと比較することを包含し得る。例えば、感度値を特定する好適な方法は式Rair/RgasまたはRgas/Rairによってであり、Rairは空気の測定された抵抗率(オーム)であり、Rgasは被検成分のガス、例えばアセトンの測定された抵抗率である。
図5は、ガスの混合物中の複数のガスまたは単一のガスの存在を検出するためのガスセンサシステム110のある実施形態をもまた図示している。装置は、評価されるべきガスの体積を含有するためのチャンバー5とその中に配置された多重検出器のガスセンサ素子20とを含み得る。いくつかの実施形態において、チャンバー5はガスの流入9を許すためのガス入口11を含み得る。いくつかの実施形態において、チャンバー5はガスの流出を許すガス出口13を含み得る。いくつかの実施形態において、装置は、電源20とガスセンサ素子の抵抗率を分析するための測定装置30とを含み得る。110などのいくつかの実施形態において、測定装置30は各センサの抵抗率の個別の変化を分析して、単一の試料中の複数のガス種の濃度を特定し得る。いくつかの実施形態において、個別の回路が各センサと形成されるように、測定装置30はそれぞれ個別のセンサの第1および第2の電極14および18に電気的に接続され(図2〜4)、そのため、ガスセンサの抵抗が測定され得る。
いくつかの実施形態においては、ガスセンサ組成物を作るための方法が記載され、方法は、水溶液燃焼方法のためのn型半導体前駆体水溶液を作り出すことを含む。いくつかの実施形態において、ガスセンサ組成物はアセトンの存在を検出するために用いられ得る。いくつかの実施形態において、水溶液燃焼方法は、(1)光触媒前駆体水溶液を作り出すこと、(2)予熱された機器内において溶液を加熱し、予熱された機器が水溶液の燃焼温度の実質的に近くまで予熱されていること、(3)前駆体溶液を燃焼反応させてホウ素ドープWOを含むn型半導体材料を作り出すこと、およびそれから(4)燃焼反応生成物を焼鈍することを含む。
WO化合物、例えばナノ粉末は、熱プラズマ(直流であり、高周波融合結合プラズマ(RF−ICP)を包含する)、ソルボサーマル、固体反応、熱分解(火炎噴霧)、および燃焼を包含する多くの異なる方法によって調製され得る。いくつかの実施形態において、WO化合物、例えばナノ粉末は、参照によってその全体が本明細書に包含される2014年1月4日出願のPCT出願PCT/US2013/10201に記載されている燃焼合成方法によって調製され得、有用である。なぜなら、高温が、ホウ素を酸化タングステン格子中にドープすることを助け得、および/またはイプシロン相酸化タングステンの安定化に寄与し得るからである。ゆえに、燃焼担持プロセスは方法の好ましい実施形態である。いくつかの実施形態においては、メタタングステン酸アンモニウムがWOの前駆体として用いられる。いくつかの実施形態においては、n型半導体がホウ素ドープされるように、添加物はさらにホウ酸を含み得る。好ましくは、前駆体は水中に約20wt%固体まで存在し得る。いくつかの実施形態において、前駆体は共触媒前駆体をもまた含み得る。いくつかの実施形態において、共触媒前駆体はCuOの前駆体CuOおよび/またはCeOを含み得る。いくつかの実施形態において、加熱されたときにそれがCuOに変換されるように、共触媒前駆体はCuOを含み得る。結果は、光触媒前駆体水溶液である。いくつかの実施形態において、前駆体は燃料および酸化剤をもまた包含し得る。いくつかの実施形態において、前駆体はそれぞれ燃料および酸化剤としてカルボヒドラジドおよび硝酸アンモニウムをもまた含み得る。例えば、WOナノ粉末を調製するときには、水中の添加物、例えばメタタングステン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、および/またはグリシンの分散液(水中に5〜20wt%固体)が、2流体アトマイザを用いてプラズマ体積中に噴霧され得る。プラズマは、約25kWプレート電圧において例えばアルゴン、窒素、および/または酸素ガスによって作動させられ得る。それから、プラズマからの凝縮蒸気から形成された粒子がフィルタ上に集められ得る。いくつかの実施形態において、ブルナウアー−エメット−テラー理論(BET)を用いて測定される粒子表面積は、約1m/gから約500m/g、約15m/gから30m/g、または約20m/gまでの範囲であり得る。
いくつかの実施形態においては、それから、光触媒前駆体水溶液は予熱されたチャンバー内に置かれ、チャンバーは水溶液の燃焼温度の実質的に近くまで予熱されている。いくつかの実施形態において、チャンバーは約100℃から約450℃の間の範囲の温度に予熱され得る。いくつかの実施形態において、チャンバーは少なくとも約400℃に予熱され得る。いくつかの実施形態において、チャンバーは少なくとも約420℃に予熱され得る。いくつかの実施形態において、燃焼温度は約420℃である。結果はホウ素ドープn型半導体である。いくつかの実施形態において、それから、前駆体溶液は光触媒材料を作り出すために約10分および約20時間の間の継続時間燃焼反応させられる。いくつかの実施形態において、燃焼反応は約10分および約20時間の間である。いくつかの実施形態において、燃焼の継続時間は約110℃において約17時間であり得る。いくつかの実施形態において、燃焼の継続時間は約420℃において約20分であり得る。いくつかの実施形態においては、燃焼の継続時間は、いつ材料の燃焼が実質的に完了したかによって制限される。
いくつかの実施形態においては、燃焼反応後に、n型半導体材料WOはそれから焼鈍される。いくつかの実施形態において、得られたn型半導体はそれから約200℃から約700℃または約300℃から約500℃に加熱され得る。CuOが存在するいくつかの実施形態において、焼鈍温度は、実質的に全ての銅金属酸化物をCuOに変換するために十分な温度であり得る。いくつかの実施形態において、焼鈍温度は、存在する全ての銅金属酸化物の少なくとも95%がCuOに変換されるようにする。いくつかの実施形態において、焼鈍の継続時間は約15分から8時間の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、焼鈍の継続時間はより好ましくは約2時間である。いくつかの実施形態において、結果はイプシロン相WOを含む。いくつかの実施形態において、結果はガンマ相WOを含む。いくつかの実施形態において、結果はイプシロン相またはガンマ相WOの混合物を含む。いくつかの実施形態において、結果はホウ素ドープWOを含む。結果はガスセンサ組成物である。
実施形態は、センサ素子を作るための方法をもまた包含する。いくつかの実施形態において、ガスセンサ組成物、例えばホウ素ドープイプシロン相またはガンマ相WO半導体は、前述のメディアン径の記載を達成するために十分な時間および/または様式でボールミル処理され得る。ボールミル処理の理由は、半導体の径集団を前述の範囲、例えば直径約0.4μmから約0.6μmのメディアン径までさらに減少させることである。いくつかの実施形態において、前記の範囲は、ガスセンサ組成物を約5時間から約60時間の間ボールミル処理することによって達成される。いくつかの実施形態において、組成物はより好ましくは約17時間ボールミル処理される。他の実施形態において、組成物はより好ましくは約48時間ボールミル処理される。いくつかの実施形態において、前記の範囲は、ガスセンサ組成物を約5.00Hzから約50.00Hz、より好ましくは約15.00Hzの間でボールミル処理することによって達成される。いくつかの実施形態において、前記の範囲は、ガスセンサ組成物、例えばホウ素ドープイプシロン相またはガンマ相WO半導体を約15.00Hzで約17時間ボールミル処理することによって達成される。金属酸化物共触媒が存在するいくつかの実施形態においては、金属酸化物、例えばCuOは複数の径集団を含み得る。いくつかの実施形態において、複数の径集団は、約3μmの平均直径の第1の集団および約5μmの平均直径の第2の集団を有する金属酸化物を含み得る。結果はボールミル処理されたガスセンサ組成物スラリーである。
いくつかの実施形態においては、それから、ガスセンサ素子が、離隔された第1の電極14および第2の電極18を有する櫛形センサ素子10を提供することによって作り出され得る。いくつかの実施形態においては、図3および図4に示されているように、電極14および18は基板12上に配置される。いくつかの実施形態において、前記のボールミル処理されたガスセンサ組成物スラリーまたはスラリー16は、離間された第1の電極14および第2の電極18の間に堆積する(図3)。いくつかの実施形態において、スラリーは電極および基板上にドロップコートされ得る。いくつかの実施形態において、余分なスラリーはアセトンセンサ素子から分離され得、そのため、残りのn型半導体スラリーは図4のように電極間のギャップを充填する。他の実施形態においては、余分なスラリーは分離されず、そのため、ボールミル処理されたガスセンサ組成物が第1および第2の離間された電極の上および間に層16として堆積するように、層が電極の上に作り出される(図4)。それから、もたらされた素子は約50℃から200℃、より好ましくは約110℃の温度において約15分から約4時間、より好ましくは約2時間の継続時間乾燥される。
いくつかの実施形態においては、異なる材料特性を有する複数のガスセンサ素子10を追加のまたは共通の基板12の前面および背面に貼着することによって、多重検出器のガスセンサ素子20が作り出され得る(図1)。
いくつかの実施形態においては、アセトンについて検査するための方法が記載され、方法は、(1)第1のガス試料を第1の温度において第1のセンサによって検査すること、ここで、第1のセンサが、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間された第1の電極および第2の電極、ならびに多結晶性n型半導体材料を含み、半導体材料が第1および第2の電極両方と物理的に接触し、ホウ素をドープされる;並びに、(2)同じガス試料を第2の温度において第2のセンサによって検査することを含み、ここで、第2のセンサが、第1の電極および第2の電極が約1から約10milのギャップによって離間された第1の電極および第2の電極、ならびに多結晶性n型半導体材料を含み、半導体材料が第1および第2の電極両方と物理的に接触し、Ti、Ce、V、Sm、CuO、および/または貴金属をドープおよび/または担持され得る。いくつかの実施形態において、第2のガスセンサの多結晶性n型半導体材料もまたホウ素をドープされ得る。いくつかの実施形態において、第1のガスセンサの多結晶性n型半導体材料はTi、Ce、V、Sm、CuO、および/または貴金属をドープおよび/または担持され得る。いくつかの実施形態において、貴金属はAu、Ag、Pt、Pd、Ir、Ru、Rh、またはそれらの酸化物および/もしくは水酸化物の1つ以上から選択され得る。いくつかの実施形態において、ドープおよび/または担持されようとする貴金属はパラジウム、金、および/または白金のいずれかの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体材料はイプシロン相WOであり得る。いくつかの実施形態においては、それらが異なる材料特性を有し、ガスの混合物の存在下において異なる抵抗率の反応を呈し得るように、第1および第2のセンサが選ばれる。他の実施形態においては、第1および第2のセンサは同じ材料特性を有するが、異なる抵抗率の反応を提供するためにセンサの温度が変えられる。いくつかの実施形態において、第1の温度および第2の温度は約0℃から約400℃の範囲内のいずれかの温度であり得るが、ただし第1の温度および第2の温度は少なくとも10℃異なる。いくつかの実施形態において、第1の温度は約350℃であり、第2の温度は約250℃である。
上に記載されている方法のいくつかの実施形態において、方法は、第1および第2のセンサのそれぞれの抵抗率を比較して第1のガスおよび第2のガスの量の特定に至ることをさらに含み、1つのガスはアセトンである。上に記載されている方法のいくつかの実施形態において、検出される1つのガスはアセトンであり、検出される他方のガスはイソプレンである。いくつかの実施形態において、方法は、第1および第2のガスセンサ出力に基づいて各ガスの濃度を算出するために抵抗率の変化の曲線あてはめ関係(例えば、冪乗則、双曲線、指数、冪、および同類)を用いることによって、アセトンおよびイソプレンの量を特定することをさらに含む。曲線あてはめ関係は、アセトンおよびイソプレンの既知濃度における各ガスセンサの抵抗率を空気に対する各センサの抵抗率と比べて測定することによって特定される。いくつかの実施形態において、曲線あてはめ関係は、方程式1および2に示されるように冪乗則のあてはめとして表され得る。
はより高温における第1のセンサの感度であり、Sはより低温における第2のセンサの感度であり、感度は、測定されようとするガスについて測定されたセンサの抵抗を空気について測定されたセンサの抵抗によって正規化したものとして定められる(すなわちS=Rgas/Rair)。CおよびCはそれぞれppmによるイソプレンおよびアセトンの濃度であり、係数A、B、C、D、E、F、G、H、x、およびyは、既知濃度におけるセンサ抵抗を反映するように方程式を曲線あてはめすることによって特定される。
n型半導体が両方のセンサについてホウ素ドープWOであり、複数のセンサが約350℃および約250℃という異なる温度に保たれるいくつかの実施形態においては、曲線あてはめ関係は、方程式3および4に示されているように冪乗則として表され得る。
は350℃におけるセンサの感度であり、Sは250℃におけるセンサの感度であり、感度は、測定されようとするガスについて測定されたセンサの抵抗を空気について測定されたそのセンサの抵抗によって正規化したものとして定められ、CおよびCはそれぞれppmによるイソプレンおよびアセトンの濃度である。
いくつかの実施形態においては、アセトンについて検査するための別の方法が記載され、方法は、(1)第1のガス試料を350℃において第1のガスセンサによって検査すること、ここで第1のガスセンサが、第1の電極および第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間された第1の電極および第2の電極、ならびに多結晶性n型半導体材料を含み、半導体材料が第1および第2の電極両方と物理的に接触し、ホウ素をドープされる;並びに、(2)同じガス試料を350℃において第2のガスセンサによって検査することを含み、ここで第2のガスセンサが、第1の電極および第2の電極が約1から約10milのギャップによって離間された第1の電極および第2の電極、ならびに多結晶性n型半導体材料を含み、半導体材料が第1および第2の電極両方と物理的に接触し、Ti、Ce、V、Sm、CuO、および/または貴金属をドープおよび/または担持される。いくつかの実施形態においては、第2のガスセンサの多結晶性n型半導体材料もまたホウ素をドープされ得る。いくつかの実施形態において、第1のガスセンサの多結晶性n型半導体材料はV、Sm、CuO、および/または貴金属をドープおよび/または担持され得る。いくつかの実施形態において、貴金属はAu、Ag、Pt、Pd、Ir、Ru、Rh、またはそれらの酸化物および/もしくは水酸化物の1つ以上から選択され得る。いくつかの実施形態において、ドープおよび/または担持されようとする貴金属はパラジウム、金、および/または白金のいずれかの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、多結晶性n型半導体材料はイプシロン相WOであり得る。いくつかの実施形態においては、それらが異なる材料特性を有し、ガスの混合物の存在下において異なる反応を呈し得るように、第1および第2のガスセンサが選ばれる。いくつかの実施形態においては、アセトンについて検査するための方法が上に記載されている方法と同じであり得、ただし、温度(第1のセンサ)および温度(第2のセンサ)は約0℃から約400℃の範囲内のいずれかの温度であり得る。
上に記載されている方法のいくつかの実施形態において、方法は、第1および第2のセンサのそれぞれの抵抗率を比較して第1のガスおよび第2のガスの量の特定に至ることをさらに含み、1つのガスはアセトンである。上に記載されている方法のいくつかの実施形態において、検出される1つのガスはアセトンであり、検出される他方のガスはイソプレンである。いくつかの実施形態において、方法は、第1および第2のガスセンサ出力に基づいて各ガスの濃度を算出するために曲線あてはめ関係(例えば冪乗則、双曲線、指数、冪、および同類)を用いることによって、アセトンおよびイソプレンの量を特定することをさらに含む。曲線あてはめ関係は、アセトンおよびイソプレンの既知濃度における各ガスセンサの抵抗率を空気に対する各センサの抵抗率と比べて測定することによって特定される。いくつかの実施形態において、曲線あてはめ関係は、方程式5および6に示されるように冪乗則のあてはめとして表され得る。
は第1のセンサの感度であり、Sは第2のセンサの感度であり、感度は、測定されようとするガスについて測定されたセンサの抵抗を空気について測定されたそのセンサの抵抗によって正規化したものとして定められ(すなわちS=Rgas/Rair)、CおよびCはそれぞれppmによるイソプレンおよびアセトンの濃度であり、係数J、K、L、M、N、P、R、S、u、およびvは、既知濃度における各センサの抵抗を反映するように方程式を曲線あてはめすることによって特定される。
第1のセンサのn型半導体がホウ素ドープWOであり、第2のセンサのn型半導体がPtドープBドープWOであり、両方のセンサが約350℃という同じ温度に保たれるいくつかの実施形態においては、曲線あてはめ関係は、方程式7および8に示されるように冪乗則として表され得る。n型半導体がホウ素ドープWOであるいくつかの実施形態においては、曲線あてはめ関係は、方程式7および8に示されるように冪乗則として表され得る。
は第1のセンサの感度であり、Sは第2のセンサの感度であり、感度は、測定されようとするガスについて測定されたセンサの抵抗を空気について測定されたそのセンサの抵抗によって正規化したものとして定められ、CおよびCはそれぞれppmによるイソプレンおよびアセトンの濃度である。
本明細書に記載されているガスセンサ素子の実施形態が、アセトンおよびイソプレンを検出する能力を改善するということが発見された。これらの利点は次の例によってさらに示され、それらは本開示の実施形態を例示することを意図されているが、範囲または基本的な原理を限定することは全く意図されていない。
例1:ホウ素ドープイプシロン相WOの作製(例1)
例1では、メタタングステン酸アンモニウム(AMT)水和物(シグマアルドリッチ、セントルイス、MO、USA)の5g、100mgのホウ酸(アルドリッチ)、2gのカルボヒドラジド(アルドリッチ)、および硝酸アンモニウム(アルドリッチ)の10gを脱イオン(DI)水の50mL中に溶解した。それから、水溶液を約420℃に予熱されたマッフル炉内に置き、それから約20min、または材料の燃焼が実質的に完了するまで加熱した。試料材料の燃焼が完了した後、生成物を空気中で約420℃において追加の約20min焼鈍した。もたらされた粉末は橙黄色に見え、標準のε−WOのX線回折(ICFFのPDFカード番号01−087−2404)と測定されたXRDパターン(図6)を比較することによって、ホウ素ドープWOであると確認された。結果は、0.19wt%の割合のホウ素ドープWOまたは化合物#1、C−1の4.6gであった。
例2:ホウ素ドープイプシロン相WOのCuO担持
例2では、上に記載されている様式で作られたC−1の1.0g、CuCl・2HO(アルドリッチ)の27.18mg、および尿素(アルドリッチ)の50mgを蒸留水の10mL中に置き、約110℃の温度において約17時間、40mL密閉バイアル反応器内で撹拌した。それから、密閉バイアルを室温の水道水中で冷やし、メンブレンフィルタ(0.05μm孔径)によって濾過し、DI水によって少なくとも3回洗浄し、最後に約110℃で約2時間乾燥した。それから、もたらされた材料を約400℃で周囲雰囲気および圧力下において約2時間焼鈍し、1wt%の割合のCuO担持、0.19wt%の割合のBドープのε−WOまたは化合物#2、C−2の約4.6gをもたらした。
例3:ホウ素ドープイプシロン相WOの貴金属担持
例3では、上に記載されている様式で作られたC−1の1.0g、Pt(NH・(NO(アルドリッチ)の17.12g、および尿素(アルドリッチ)の50mgを蒸留水の10mL中に置き、約110℃の温度において約17時間、40mL密閉バイアル反応器内で撹拌した。それから、密閉バイアルを室温の水道水中で冷やし、メンブレンフィルタ(0.05μm孔径)によって濾過し、DI水によって少なくとも3回洗浄し、最後に約110℃で約2時間乾燥した。それから、もたらされた材料を約400℃で周囲雰囲気および圧力下において約2時間焼鈍し、1wt%の割合のPt担持、0.19wt%の割合のBドープのε−WOまたは化合物#3、C−3の約4.6gをもたらした。
例4:貴金属およびホウ素ドープのイプシロン相WO
例4では、メタタングステン酸アンモニウム(AMT)水和物(アルドリッチ)の5g、100mgのホウ酸(アルドリッチ)、Pt(NH・(NO(アルドリッチ)の1.826mg、2gのカルボヒドラジド(アルドリッチ)、および硝酸アンモニウム(アルドリッチ)の10gを脱イオン(DI)水の50mL中に溶解した。それから、水溶液を約420℃に予熱されたマッフル炉内に置き、それから約20min、または材料の燃焼が実質的に完了するまで加熱した。試料材料の燃焼が完了した後、生成物を空気中において約420℃で追加の約20min焼鈍した。もたらされた粉末は、標準のε−WOのX線回折(ICFFのPDFカード番号01−087−2404)と測定されたXRDパターン(図7)を比較することによって、Ptドープかつホウ素ドープのWOであると確認された。結果は、0.19wt%の割合のホウ素ドープWOまたは化合物#4、C−4の約4.6gであった。
例5:バナジウムおよびホウ素ドープのイプシロン相WO(予想例)
例5では、メタタングステン酸アンモニウム(AMT)水和物(アルドリッチ)の5g、100mgのホウ酸(アルドリッチ)、6.995mgのVC(EVRAZ−Stratcor、シカゴ、IL、USA)、2gのカルボヒドラジド(アルドリッチ)、および硝酸アンモニウム(アルドリッチ)の10gを脱イオン(DI)水の50mL中に溶解し得る。それから、水溶液を約420℃に予熱され得るマッフル炉内に置き、それから約20min、または材料の燃焼が実質的に完了するまで加熱し得る。試料材料の燃焼が完了した後、それから生成物を空気中で約420℃において追加の約20min焼鈍し得る。結果は、0.02wt%の割合のVドープかつ0.19wt%の割合のホウ素ドープのε−WOまたは化合物#5、C−5であると予期される。
例6:サマリウムおよびホウ素ドープのイプシロン相WO(予想例)
例6では、メタタングステン酸アンモニウム(AMT)水和物(アルドリッチ)の5g、100mgのホウ酸(アルドリッチ)、Sm(NO・6HO(アルドリッチ)の6.595mg、2gのカルボヒドラジド(アルドリッチ)、および硝酸アンモニウム(アルドリッチ)の10gを脱イオン(DI)水の50mL中に溶解し得る。それから、水溶液を約420℃に予熱され得るマッフル炉内に置き、それから約20min、または材料の燃焼が実質的に完了するまで加熱し得る。試料材料の燃焼が完了した後、それから生成物を空気中で約420℃において追加の約20min焼鈍し得る。結果は、0.02wt%の割合のSmドープかつ0.19wt%の割合のホウ素ドープのε−WOまたは化合物#6、C−6であると予期される。
例7:バナジウム、白金、およびホウ素ドープイプシロン相WO
例7では、メタタングステン酸アンモニウム(AMT)水和物(アルドリッチ)の5g、100mgのホウ酸(アルドリッチ)、VC(EVRAZ−Stratcor)の6.995mg、Pt(NH](NO(アルドリッチ)の1.826mg、カルボヒドラジド(アルドリッチ)の2g、および硝酸アンモニウム(アルドリッチ)の10gを脱イオン(DI)水の50mL中に溶解した。それから、水溶液を約420℃に予熱されたマッフル炉内に置き、それから約20min、または材料の燃焼が実質的に完了するまで加熱した。試料材料の燃焼が完了した後、生成物を空気中で約420℃において追加の約20min焼鈍した。もたらされた粉末は、標準のε−WOのX線回折(ICFFのPDFカード番号01−087−2404)と測定されたXRDパターン(図8)を比較することによって、Vドープ、Ptドープ、かつホウ素ドープのWOであると確認された。結果は、約4.6gの0.02wt%の割合のVドープ、0.02wt%の割合のPtドープ、かつ0.19wt%の割合のホウ素ドープのε−WOまたは化合物#7、C−7であった。
例8:サマリウム、白金、およびホウ素ドープのイプシロン相WO
例8では、メタタングステン酸アンモニウム(AMT)水和物(アルドリッチ)の5g、ホウ酸(アルドリッチ)の100mg、Sm(NO・6HO(アルドリッチ)の6.595mg、Pt(NH](NO(アルドリッチ)の1.826mg、カルボヒドラジド(アルドリッチ)の2g、および硝酸アンモニウム(アルドリッチ)の10gを脱イオン(DI)水の50mL中に溶解した。それから、水溶液を約420℃に予熱されたマッフル炉内に置き、それから約20min、または材料の燃焼が実質的に完了するまで加熱した。試料材料の燃焼が完了した後、生成物を空気中で約420℃において追加の約20min焼鈍した。もたらされた粉末は、標準のε−WOのX線回折(ICFFのPDFカード番号01−087−2404)と測定されたXRDパターン(図9)を比較することによって、Smドープ、Ptドープ、かつホウ素ドープのWOであると確認された。結果は、約4.6gの0.02wt%の割合のSmドープ、0.02wt%の割合のPtドープ、かつ0.19wt%の割合のホウ素ドープのε−WOまたは化合物#8、C−8であった。
例9:粒径を減少させるためにボールミル処理されたスラリー
例9では、C−1の2.0gおよびメタノール(アルドリッチ)の15.0mLを高純度アルミナジャーに加えて、溶剤系スラリー調製物を形成し、それから、混合物が液状様に見えるまでジャーの内容を手動で撹拌した。それから、3mm直径のZrOミル材の20gおよび5mm直径のZrOミル材の4gを、それからアルミナジャーに加え、ジャー内の混合物をベンチトップ遊星ボールミル(MTIコーポレーション、リッチモンド、CA)によって室温において約15.00Hzで約17時間ミル処理した。それから、もたらされた混合物を室温の空気中において約110℃で約2時間乾燥した。結果はC−9またはボールミル処理されたBドープWOであった。
ボールミル処理される前および後の粒径分布は、HoribaのLA−300粒径分布アナライザ(Horibaサイエンティフィク、エジソン、NJ、USA)によって達成した。
径の特定のためには、水性ピロリン酸ナトリウム十水和物(SPD)(アルドリッチ)の2gを逆浸透水(ROHO)の約2L中に溶解して、SPD溶液(0.1wt%ピロリン酸ナトリウム十水和物)を作った。
それから、クリーニングのために、追加のROHOの2LをHoribaのLA−300試料チャンバーに循環させて1分間ソニケーションした(「De−bubble」オン)。循環およびソニケーションされたてのROHOを試料チャンバーから排水し、チャンバーにSPD溶液を再充填した(Horibaの設定は循環「8」および「Debubble」)。機械をブランク調整し(設定は「Init.Alignment」、「Alignment」、「Blank」)、繰り返してブランクの総透過パーセント(T%)がT%=100%であるということを保証した。
ボールミル処理されたホウ素ドープWO、C−9の約200mgの初期量をSPD溶液の約25mL中に移し、約5分間良く混合して分散液を作り出した。もたらされた混合物は、T%が約75%から約80%に落ちるまで、SPD溶液を含有する試料チャンバーに漸増的に担持した。所望のT%に達したときに、設定を循環「8」、10分間のソニケーション、約10minのソニケーション中に「De−bubble」、および約1.654(すなわちRpowder/Rsolvent=RWO3/RH2O=(2.22/1.33)=1.654)の「R.R.Index」(溶剤の屈折率の比」)に選択した。
もたらされたボールミル処理されたスラリーの実施形態の走査電子顕微鏡写真が図10に示されている。ボールミル処理なしのWO/0.05%B粒子のメディアン直径は約13.7233μmであり、一方、上に記載されているボールミル処理ありのWO/0.05%B粒子のメディアン直径は約0.5086μmであった。
例10〜16:粒径を減少させるためにボールミル処理されたスラリー
例10〜16を、下の表2に記載されている組成物を用いて例9に記載されているようにボールミル処理する。
例17:ガスセンサ素子(SE−1)の作製
例17ではガスセンサ素子を構築した。上で調製されたボールミル処理されたホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−9の約10mgを1.0mLのメタノール(アルドリッチ)と混合し、60minソニケーションした。分散液の約7つの10μlアリコートを約120℃の表面温度を有するセンサ素子(0.1インチ×0.1インチ電極、Al基板、10mil厚、電極材料Au、電極間隔4mil、指幅4mil、指長さ0.1インチ、3電極対を有する、P/N614、Synテクノロジーズ、コロラド、USA)上に滴下し、各追加の滴下の間に乾燥した。それから、もたらされた組立品を300W出力電力のフルスペクトルキセノンランプの下で約120℃で約60分間ベーキングした。結果は、ドロップコートされたガスセンサ素子(SE−1)であった。
例18:ガスセンサ素子(SE−2)の作製
センサ素子2(SE−2)を、センサ素子1(SE−1)について上に記載されている同じ様式で構築した。ただし、ボールミル処理されたホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−9を用いる代わりに、表3に示されているようにインプットはボールミル処理されたCuO担持ホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−10の約10mgに変えた。結果はドロップコートされたガスセンサ素子(SE−2)であった。
例19:ガスセンサ素子(SE−3)の作製
センサ素子3(SE−3)を、センサ素子1(SE−1)について上に記載されている同じ様式で構築した。ただし、ボールミル処理されたホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−9を用いる代わりに、表3に示されているようにインプットはボールミル処理されたPt担持ホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−11の約10mgに変えた。結果はドロップコートされたガスセンサ素子(SE−3)であった。
例20:ガスセンサ素子(SE−4)の作製
センサ素子4(SE−4)を、センサ素子1(SE−1)について上に記載されている同じ様式で構築した。ただし、ボールミル処理されたホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−9を用いる代わりに、表3に示されているようにインプットはボールミル処理されたPtドープホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−12の約10mgに変えた。結果はドロップコートされたガスセンサ素子(SE−4)であった。
例21:ガスセンサ素子(SE−5)の作製(予想)
センサ素子5(SE−5)は、センサ素子1(SE−1)について上に記載されている同じ様式で構築されるであろう。ただし、ボールミル処理されたホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−9を用いる代わりに、表3に示されているようにインプットはボールミル処理されたVドープホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−13の約10mgに変えた。結果はドロップコートされたガスセンサ素子(SE−5)であろう。
例22:ガスセンサ素子(SE−6)の作製(予想)
センサ素子6(SE−6)は、センサ素子1(SE−1)について上に記載されている同じ様式で構築されるであろう。ただし、ボールミル処理されたホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−9を用いる代わりに、表3に示されているようにインプットはボールミル処理されたSmドープホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−14の約10mgに変えた。結果はドロップコートされたガスセンサ素子(SE−6)であろう。
例23:ガスセンサ素子(SE−7)の作製
センサ素子7(SE−7)を、センサ素子1(SE−1)について上に記載されている同じ様式で構築した。ただし、ボールミル処理されたホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−9を用いる代わりに、表3に示されているようにインプットはボールミル処理されたPtドープVドープホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−15の約10mgに変えた。結果はドロップコートされたガスセンサ素子(SE−7)であった。
例24:ガスセンサ素子(SE−8)の作製
センサ素子8(SE−8)を、センサ素子1(SE−1)について上に記載されている同じ様式で構築した。ただし、ボールミル処理されたホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−9を用いる代わりに、表3に示されているようにインプットはボールミル処理されたPtドープSmドープホウ素ドープイプシロン相酸化タングステンC−16の約10mgに変えた。結果はドロップコートされたガスセンサ素子(SE−8)であった。
例25:シングルセンサのガスセンサの試験[SE−2]
例25では、シングルガスセンサ素子の検証のために、上に記載されているように構築されたセンサ素子2、SE−2(CuO担持Bドープイプシロン相WO)(ヒータ回路基板Synkera−P/N614を有する)を、上および図5に記載されているガスセンサシステムの実施形態のチャンバー5を模倣したT字型検査チャンバー内に置き、センサをマルチメータ(テクトロニクスDMM4050、6.1/2桁高精度マルチメータ、テクトロニクスInc.、ビーバートン、OR、USA)に接続し、抵抗率(オーム)を約40kΩにおいて周囲大気かつ暗条件下で測定するように設定した。センサの検査チャンバーへの入口の気流を制御するために用いられる実験セットアップのダイアグラムを図11に示す。
センサ温度を制御するための抵抗ヒータに5.8ボルトの電圧および0.162ampの電流を印加することによって、センサを約350℃に加熱した。それから、90%より高い相対湿度を有するアセトン不含空気(圧縮合成空気[CAS132259−10−0]、エアガスLLC、サンマルコス、CA、USA)をT字管内に約1.5L/minで放出して、センサのベースライン抵抗率を約300秒間安定化させた。
それから、1.5L/minの合成空気流(エアガス)と同時に、15.1ppmアセトン(アルドリッチ)/合成空気(エアガス)混合物を約110mL/minの速度でシステム内に通し、抵抗率の変化を約350℃の温度において約150秒間モニターした。。それから、アセトン流を閉じてセンサをセンサの抵抗率のベースラインまで再度安定化させ、アセトン不含合成空気を約300秒間フラッシュした。
それから、10mL/minの流量のエタノールガス(99.4ppmアセトン(アルドリッチ)/合成空気(エアガス)混合物を合成空気(エアガス)の1.5L/minと混合して、抵抗率の変化を約350℃の温度において約150秒間観察した。エタノール流を再び閉じてセンサの抵抗率のベースラインを安定化させ、エタノール不含合成空気(エアガス)を約300秒間フラッシュした。
それから、10mL/minの流量のイソプレンガス(100.9ppmイソプレン(アルドリッチ)/合成空気(エアガス)混合物を合成空気(エアガス)の1.5L/minと混合して、抵抗率の変化を350℃の温度において約150秒間観察した。それから、イソプレン流を再び閉じてセンサの抵抗率のベースラインを安定化させた。
上の手順を、195℃を包含する種々の温度について繰り返し、ヒータは3.8ボルトの電圧、0.143ampの電流で設定した。
抵抗率の変化は、それぞれ350℃および195℃のセンサ温度について図13および14に図示されている。加えて、抵抗率の変化は、同じ手順を用いて210℃から約360℃の範囲の他の種々の温度において測定された。センサ抵抗率対さまざまな温度の結果が図15に示されている。
例26:多重検出器のガスセンサ素子の試験[SE−1およびSE−1]
例26では、多重検出器のガスセンサシステムを構築し、例25において上に記載されているように測定した。ただし、単一のセンサ素子の代わりに、2つのセンサ素子をT字型チャンバー内に置いた。個別のセンサと平行に流体連通するようにSE−1(ホウ素ドープイプシロン相WO)およびSE−1(ホウ素ドープイプシロン相WO)を装置内に置き、図12に示されているいくつかの実施形態と同様に多重検出器のガスセンサ素子デュアルセンサ#1をもたらした。加えて、測定されたセンサ温度がそれぞれ約350℃および約250℃であるように、センサは抵抗ヒータを用いて加熱された。各センサは同じ材料から作られるが、各センサの異なる温度は、それらが同じ成分ガスに対して異なる抵抗率の応答を呈することを引き起こすであろう。約350℃のセンサ温度を得るために、第1のセンサのためのヒータ素子は0.162Aの電流と5.8Vの電圧で設定した。約250℃のセンサ温度を得るために、第2のセンサのためのヒータ素子は0.137Aの電流と3.8Vの電圧で設定した。各センサの抵抗率の動的な変化が、それぞれ350℃および250℃について図16および17に示されている。推定対測定の濃度値が、アセトンおよびイソプレンについてそれぞれ図18および19に示されている。加えて、アセトンおよびイソプレン両方についてのセンサの応答、例えば感度の変動が図22に示されており、アセトンおよびイソプレン両方についてのセンサ予測が図23に示されている。
例27:多重検出器のガスセンサ素子の試験[SE−1およびSE−3]
多重検出器のガスセンサシステムを、例26において上に記載されているように構築した。ただし、センサ素子SE−3(Pt担持ホウ素ドープイプシロン相WO)がSE−1(ホウ素ドープイプシロン相WO)に取って代わった。これは、図12に示されているいくつかの実施形態と同様の構成で材料的に異なるセンサを有するツーセンサシステム、デュアルセンサ#2をもたらした。測定のためには、例26の手順を踏んだが、両方のセンサは約350℃で設定した。推定対測定の結果を、それぞれアセトンおよびイソプレンについて図20および21に示す。加えて、センサ応答、例えば感度の変動をアセトンおよびイソプレン両方について図25に示す。
例28:他の多重検出器のガスセンサ素子の試験(予想)
多重検出器のガスセンサシステムは、マルチセンサ素子を検査チャンバー内に置いて同時に抵抗率を測定することによって、センサ素子のいずれかの組み合わせから構築され得る。
例29:曲線あてはめを特定し、異なる温度においてデュアルBドープWOガスセンサ素子を用いてアセトンを検出するための方法論を提供すること
それから、例29においては、デュアルセンサ#1を取り上げ、第1のセンサが5.6Vで約350℃の温度へ加熱され、第2のセンサが4.6Vで約250℃のセンサ温度へ加熱されるようにして既知のアセトン比率に対して測定し、アセトンおよびイソプレンの濃度は例25において用いられた手順と同様に変えた。結果は、センサ応答が図22に示されているようにアセトンおよびイソプレンの既知レベルについて記録された。結果として、それから、図22に示されている曲線あてはめ関係を方程式系、方程式3および4に変換して、センサの抵抗率に基づいてアセトンおよびイソプレンの濃度を予測した。結果は、ガスセンサ素子が、高温のセンサの感度および低温のセンサの感度からアセトンおよびイソプレンの濃度を予測するための方法に用いられ得る。感度は、測定されようとするガスについて測定されたセンサの抵抗を空気について測定されたそのセンサの抵抗によって正規化したものとして定められる。それから、前記の関係を用いて、それからセンサをガス試料に対して試験して、異なる温度のセンサを有するデュアルセンサのガスセンサ素子を用いてガス混合物中のアセトンおよびイソプレンの濃度を特定する方法の実施形態をバリデーションした。結果は図23に示されており、アセトンおよびイソプレンの存在を検出する能力を示している。
例30:曲線あてはめを特定し、同じ温度において2つの異なるBドープWOセンサを用いてアセトンを検出するための方法論を提供すること
それから、例#30においては、デュアルセンサ#2を取り上げ、第1および第2のセンサ両方が5.6Vで約350℃の温度へ加熱されるようにして既知のアセトン比率に対して測定し、アセトンおよびイソプレンの濃度は例25において用いられた手順と同様に変えた。結果は、センサ応答が図24に示されているようにアセトンおよびイソプレンの既知レベルについて記録された。結果として、それから、図24に示されている曲線あてはめ関係を用いて方程式系、方程式7および8を形成して、センサの抵抗率に基づいてアセトンおよびイソプレンのレベルを予測した。結果は、センサが、2つの異なるセンサの感度からアセトンおよびイソプレンの濃度を予測するための方法に用いられ得る。感度は、測定されようとするガスについて測定されたセンサの抵抗を空気について測定されたそのセンサの抵抗によって正規化したものとして定められる。それから前記の関係を用いて、それからセンサをガス試料に対して試験して、異なる物質センサを有するデュアルセンサのガスセンサ素子を用いてガス混合物中のアセトンおよびイソプレンの濃度を特定する方法の実施形態をバリデーションした。結果は図25に示されており、アセトンおよびイソプレンの存在を検出する能力を示している。
(実施形態)
本開示の主題の応用の限定しないリストとして、次の実施形態が企図される。
1. ガスセンサ素子であって、
第1の電極と第2の電極と第1の多結晶性n型半導体材料とを含む第1のセンサを含み、
第1の電極および第2の電極は約1milから約10milのギャップによって離間され、
第1の多結晶性n型半導体材料は、任意でV、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されるホウ素ドープWOを含み、
第1の多結晶性n型半導体材料は第1および第2の電極両方と物理的接触をする。
2. 実施形態1のガスセンサ素子であって、
第3の電極と第4の電極と第2の多結晶性n型半導体材料とを含む第2のセンサをさらに含み、
第3の電極および第4の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、
第2の多結晶性n型半導体材料はホウ素ドープWOを含み、
第2の多結晶性n型半導体材料は第3の電極および第4の電極両方と物理的接触をする。
3A. 実施形態2のガスセンサ素子であって、第1の多結晶性n型半導体材料は第2の多結晶性n型半導体材料とは異なる化学組成を有する。
3. 実施形態1のガスセンサ素子であって、第1の多結晶性n型半導体材料はV、Sm、またはその組み合わせをドープまたは担持されている。
4. 実施形態1のガスセンサ素子であって、第1の多結晶性n型半導体材料はさらに貴金属をドープまたは担持されている。
5. 実施形態2のガスセンサ素子であって、第2の多結晶性n型半導体材料はさらに貴金属をドープまたは担持されている。
6. 実施形態4のガスセンサ素子であって、貴金属はパラジウム、金、白金、またはその組み合わせである。
7. 実施形態5のガスセンサ素子であって、貴金属はパラジウム、金、白金、またはその組み合わせである。
7A. 実施形態6または7のガスセンサ素子であって、貴金属は白金である。
8. 実施形態2のガスセンサ素子であって、第2の多結晶性n型半導体材料はさらにV、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されている。
9. 実施形態1のガスセンサ素子であって、第1の多結晶性n型半導体材料はさらにTi、Ce、またはその組み合わせをドープされている。
10. 実施形態2のガスセンサ素子であって、第2の多結晶性n型半導体材料はさらにTi、Ce、またはその組み合わせをドープされている。
11. 実施形態1のガスセンサ素子であって、WOはイプシロン相WOである。
12. 実施形態2のガスセンサ素子であって、WOはイプシロン相WOである。
13. アセトンの存在について検査するための方法であって、
(a)ガス試料を350℃において第1のセンサによって検査すること、
ここで、第1のセンサは第1の電極と第2の電極と第1の多結晶性n型半導体材料とを含み、
第1の電極および第2の電極は約1milから約10milのギャップによって離間され、
第1の多結晶性n型半導体材料は、Ti、Ce、V、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されたホウ素ドープWOを含み、
第1の多結晶性n型半導体材料は第1の電極および第2の電極両方と物理的接触をする;
(b)同じガス試料を250℃において第2のセンサによって検査すること、
ここで、第2のセンサは第3の電極と第4の電極と第2の多結晶性n型半導体材料とを含み、
第3の電極および第4の電極は約1milから約10milのギャップによって離間され、
第2の多結晶性n型半導体材料はWOを含み、任意でTi、Ce、V、Sm、CuO、貴金属、またはその組み合わせをドープまたは担持され、
第2の多結晶性n型半導体材料は第3の電極および第4の電極両方と物理的接触をする;ならびに
(c)第1および第2のセンサのそれぞれの抵抗率を比較して、アセトンおよび第2のガスの量の特定に至ることを含む。
14. 実施形態13の方法であって、第2の多結晶性n型半導体材料はさらにホウ素をドープされている。
15. 実施形態13の方法であって、第1の多結晶性n型半導体材料はV、Sm、CuO、貴金属、またはその組み合わせをドープまたは担持されている。
16. 実施形態15の方法であって、貴金属はパラジウム、金、白金、またはその組み合わせである。
17. 実施形態13の方法であって、WOはイプシロン相WOである。
18. 実施形態13の方法であって、検出される1つのガスはアセトンであり、検出される他方のガスはイソプレンである。
19. アセトンの存在について検査するための方法であって、
(a)ガス試料を350℃において第1のセンサによって検査すること、
ここで、第1のセンサは第1の電極と第2の電極と第1の多結晶性n型半導体材料とを含み、
第1の電極および第2の電極は約1milから約10milのギャップによって離間され、
第1の多結晶性n型半導体材料は、Ti、Ce、V、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されたホウ素ドープWOを含み、
第1の多結晶性n型半導体材料は第1の電極および第2の電極両方と物理的接触をする;
(b)同じガス試料を350℃において第2のセンサによって検査すること、
ここで、第2のセンサは第3の電極と第4の電極と第2の多結晶性n型半導体材料とを含み、
第3の電極および第4の電極は約1milから約10milのギャップによって離間され、
第2の多結晶性n型半導体材料はWOを含み、材料特性が第1のセンサおよび第2のセンサの間で異なるようにTi、Ce、V、Sm、CuO、貴金属、またはその組み合わせをドープまたは担持され、
第2の多結晶性n型半導体材料は第3の電極および第4の電極両方と物理的接触をする;ならびに
(c)第1および第2のセンサのそれぞれの抵抗率を比較して、アセトンおよび第2のガスの量の特定に至ることを含む。
20. 実施形態19の方法であって、第2の多結晶性n型半導体材料はさらにホウ素をドープされている。
21. 実施形態19の方法であって、第1の多結晶性n型半導体材料はV、Sm、CuO、貴金属、またはその組み合わせをドープまたは担持されている。
22. 実施形態21の方法であって、貴金属はパラジウム、金、白金、またはその組み合わせである。
23. 実施形態19の方法であって、WOはイプシロン相WOである。
24. 実施形態19の方法であって、第1のガスおよび第2のガスの1つはアセトンであり、第1のガスおよび第2のガスの他方はイソプレンである。
別様に指示されていない限り、本明細書および請求項において用いられる成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表す全ての数は、全ての場合に用語「約」によって修飾されるものと理解されるべきである。従って、それと反対に指示されない限り、明細書および添付の請求項において示される数的パラメータは、得られることを求められる所望の特性に応じて変わり得る概算である。少なくとも、請求項の範囲への均等論の適用を限定しようとするものとしてではなく、各数的パラメータは、少なくとも、報告される有効桁の数に照らし、通常の丸め手法を適用することによって解釈されるべきである。
本明細書を記載する文脈において(特に、次の請求項の文脈において)用いられる用語「a」、「an」、「the」、および類似の指示物は、本明細書において別様に指示されていないかまたは文脈によって明白に否定されない限り、単数形および複数形両方をカバーすると解釈されるべきである。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書において別様に指示されていないかまたはさもなければ文脈によって明白に否定されない限り、いずれかの好適な順序で実施され得る。本明細書において提供されるいずれかおよび全ての例または例示的な文言(例えば、「などの」)の使用は、単に本発明をより良く説明することを意図されており、いずれかの請求項の範囲に限定を課さない。本明細書におけるいかなる文言も、いずれかの請求されていない要素が本発明の実施に必須であるということを指示するものと解釈されるべきではない。
本明細書において開示される代替的な要素または実施形態の群は限定として解釈されるべきではない。各群構成要素は、個別に、または群の他の構成要素もしくは本明細書に見いだされる他の要素とのいずれかの組み合わせで参照および請求され得る。便宜および/または特許性の理由で、ある群の1つ以上の構成要素がある群において包含または削除され得るということが予期される。いずれかのかかる包含または削除が生ずるときには、本明細書は改変された群を含有すると見なされ、それゆえに、添付の請求項に用いられる全てのマーカッシュ群の記述要件を満たす。
本発明を実施するための本発明者に既知のベストモードを包含するある種の実施形態が本明細書に記載されている。当然のことながら、それらの記載されている実施形態の変形は先行する記載を読み取ることによって当業者には明らかとなろう。本発明者は、当業者がかかる変形を適宜使用することを予期し、本発明者は、本発明が具体的に本明細書に記載されるものとは別様に実施されることを意図する。従って、請求項は、適用法令によって許容される請求項に記載される主題の全ての改変および均等物を包含する。その上、上に記載されている要素のいずれかの組み合わせは、本明細書において別様に示されていないかまたは文脈によって明白に否定されない限り、その全てのあり得る変形において企図される。
結びに、本明細書において開示される実施形態は請求項の原理を例示しているということが理解されるべきである。使用され得る他の改変は請求項の範囲内である。それゆえに、限定ではなく例として、代替的な実施形態が本明細書の教示に従って利用され得る。従って、請求項は、まさに示され記載されているままの実施形態には限定されない。
本願は、2015年11月25日出願の米国仮特許出願62/260,132からの優先権を主張し、その全体の内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
5 チャンバー
10 ガスセンサ素子
11 ガス入口
12 基板
13 ガス出口
14 第1の電極
16 n型半導体材料、スラリー、層
18 第2の電極
20 電源または複合ガスセンサ素子
30 測定装置
100 ガスセンサシステム
110 ガスセンサシステム

Claims (25)

  1. 第1の電極と第2の電極と第1の多結晶性n型半導体材料とを含む第1のセンサを含み、
    前記第1の電極および前記第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、
    前記第1の多結晶性n型半導体材料が、Pt、V、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されたホウ素ドープWOを含み、
    前記第1の多結晶性n型半導体材料が前記第1の電極および前記第2の電極両方と物理的接触をする、
    ガスセンサ素子。
  2. 第3の電極と第4の電極と第2の多結晶性n型半導体材料とを含む第2のセンサをさらに含み、
    前記第3の電極および前記第4の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、
    前記第2の多結晶性n型半導体材料がホウ素ドープWOを含み、
    前記第2の多結晶性n型半導体材料が前記第3の電極および前記第4の電極両方と物理的接触をする、
    請求項1に記載のガスセンサ素子。
  3. 前記第1の多結晶性n型半導体材料がV、Sm、またはその組み合わせをドープまたは担持されている、請求項1に記載のガスセンサ素子。
  4. 前記第1の多結晶性n型半導体材料が貴金属をドープまたは担持されている、請求項1に記載のガスセンサ素子。
  5. 前記第2の多結晶性n型半導体材料がさらに貴金属をドープまたは担持されている、請求項2に記載のガスセンサ素子。
  6. 前記貴金属がパラジウム、金、白金、またはその組み合わせである、請求項4に記載のガスセンサ素子。
  7. 前記貴金属がパラジウム、金、白金、またはその組み合わせである、請求項5に記載のガスセンサ素子。
  8. 前記第2の多結晶性n型半導体材料がさらにV、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されている、請求項2に記載のガスセンサ素子。
  9. 前記第1の多結晶性n型半導体材料がさらにTi、Ce、またはその組み合わせをドープされている、請求項1に記載のガスセンサ素子。
  10. 前記第2の多結晶性n型半導体材料がさらにTi、Ce、またはその組み合わせをドープされている、請求項2に記載のガスセンサ素子。
  11. 前記WOがイプシロン相WOである、請求項1に記載のガスセンサ素子。
  12. 前記WOがイプシロン相WOである、請求項2に記載のガスセンサ素子。
  13. アセトンの存在について検査するための方法であって、
    (a)ガス試料を350℃において第1のセンサによって検査すること、
    ここで、前記第1のセンサが第1の電極と第2の電極と第1の多結晶性n型半導体材料とを含み、
    前記第1の電極および前記第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、
    前記第1の多結晶性n型半導体材料が、Pt、Ti、Ce、V、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されたホウ素ドープWOを含み、
    前記第1の多結晶性n型半導体材料が前記第1の電極および前記第2の電極両方と物理的接触をする;
    (b)同じガス試料を250℃において第2のセンサによって検査すること、
    ここで、前記第2のセンサが第3の電極と第4の電極と第2の多結晶性n型半導体材料とを含み、
    前記第3の電極および前記第4の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、
    前記第2の多結晶性n型半導体材料がWOを含み、Ti、Ce、V、Sm、CuO、貴金属、またはその組み合わせをドープまたは担持され、
    前記第2の多結晶性n型半導体材料が前記第3の電極および前記第4の電極両方と物理的接触をする;ならびに
    (c)前記第1および第2のセンサのそれぞれの抵抗率を比較して、アセトンガスおよび第2のガスの量の特定に至ること、
    を含む方法。
  14. 前記第2の多結晶性n型半導体材料がさらにホウ素をドープされる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記第1の多結晶性n型半導体材料がV、Sm、CuO、貴金属、またはその組み合わせをドープまたは担持されている、請求項13に記載の方法。
  16. 前記貴金属がパラジウム、金、白金、またはその組み合わせである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記WOがイプシロン相WOである、請求項13に記載の方法。
  18. 前記第2のガスがイソプレンである、請求項13に記載の方法。
  19. アセトンの存在について検査するための方法であって、
    (a)ガス試料を350℃において第1のセンサによって検査すること、
    ここで、前記第1のセンサが第1の電極と第2の電極と第1の多結晶性n型半導体材料とを含み、
    前記第1の電極および前記第2の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、
    前記第1の多結晶性n型半導体材料が、Ti、Ce、V、Sm、CuO、またはその組み合わせをドープまたは担持されたホウ素ドープWOを含み、
    前記第1の多結晶性n型半導体材料が前記第1の電極および前記第2の電極両方と物理的接触をする;
    (b)同じガス試料を350℃において第2のセンサによって検査すること、
    ここで、前記第2のセンサが第3の電極と第4の電極と第2の多結晶性n型半導体材料とを含み、
    前記第3の電極および前記第4の電極が約1milから約10milのギャップによって離間され、
    前記第2の多結晶性n型半導体材料がWOを含み、材料特性が前記第1のセンサおよび前記第2のセンサの間で異なるようにTi、Ce、V、Sm、CuO、貴金属、またはその組み合わせをドープまたは担持されており、
    前記第2の多結晶性n型半導体材料が前記第3の電極および前記第4の電極両方と物理的接触をする;ならびに
    (c)前記第1および第2のセンサのそれぞれの抵抗率を比較して、アセトンガスおよび第2のガスの量の特定に至ること、
    を含む方法。
  20. 前記第2の多結晶性n型半導体材料がさらにホウ素をドープされている、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第1の多結晶性n型半導体材料がV、Sm、CuO、貴金属、またはその組み合わせをドープまたは担持されている、請求項19に記載の方法。
  22. 前記貴金属がパラジウム、金、白金、またはその組み合わせである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記貴金属が白金である、請求項21に記載の方法。
  24. 前記WOがイプシロン相WOである、請求項19に記載の方法。
  25. 前記第2のガスがイソプレンである、請求項19に記載の方法。
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