JP2017129439A - 加工孔の座標位置測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工後の加工孔の加工精度確認に際して、測定誤差がない、もしくは測定誤差を可及的に少なくすることのできる加工孔の座標位置測定方法を提供する。【解決手段】ワークWに開設される複数の加工孔の孔位置の基準となる第1の加工孔P1の半径をr1、ノックピンの半径をd1とし、第1の加工孔P1の補正量αを(r1−d1)/2で設定し、第1の加工孔P1から距離γ離れた位置にある第2の加工孔P2の半径をr2、ノックピンの半径をd2とし、第2の加工孔P2の補正量βを(r2−d2)/2で設定し、回転角度θ=tan−1((α−β)/γ)回転させた座標系において加工孔の座標位置を測定する、加工孔の座標位置測定方法である。【選択図】図1
Description
本発明は複数の加工孔を備えたワークにおいて、各加工孔の座標位置を測定する加工孔の座標位置測定方法に関するものである。
たとえば、エンジンのシリンダヘッドやシリンダブロック等に多数の加工孔(もしくは、粗材孔、ノック孔)を加工するに当たり、通常は、ある一つの加工孔を基準として(基準孔の設定)、他の加工孔の三次元座標を設定し、設定された位置において各加工孔の加工が実施される。
各加工孔の座標位置の設定においては、まず、基準孔に三次元測定機内にあるノックピン(テーパーピン、基準ピン)が挿入され、基準座標の設定がおこなわれる。
基準孔を基準として他の加工孔の座標位置を設定して孔加工をおこなうに当たり、従来は、基準孔に挿入したノックピンを片寄して他の加工孔の座標位置を設定して他の加工孔の加工をおこなっている。その一方で、加工後の加工孔の加工精度確認に際しては、基準孔の中心を基準として三次元測定機にて精度確認をおこなっている。
したがって、加工孔の座標位置を設定する際の基準と加工後の加工孔の座標位置の精度確認の際の基準が相違していることから、これが測定誤差の主たる要因となる。
このことを図5を参照して説明する。
このことを図5を参照して説明する。
孔中心O1の基準孔P1にノックピンNを挿入して片寄し、片寄した際のノックピンNの中心N’から延びる基準線L1に基づいて、中心N’から所定距離離れた位置において、基準線L1から距離d1離れた位置に孔中心O3とする他の加工孔P2を加工する。
加工孔P2の加工後、三次元測定機を用いて加工後の加工孔P2の加工精度を確認する際には、基準孔P1の中心O1を基準として加工孔P2の孔中心O3の座標位置の測定をおこなっている。そのため、中心O1から延びる中心線L2から孔中心O3までの距離はd2となり、距離d1と距離d2の間に測定誤差δが発生するというものである。
ここで、特許文献1には、ノックピンをワークのノックピン孔に挿入して位置決めをおこない、ワークの加工をおこなう技術(装置)が開示されている。より具体的には、テーブル上に搬入コンベアおよび搬出コンベアを備え、治具上に載置した被加工物の機種を検出し、機種に応じて異なるノックピンを用いて位置決め固定する装置である。
特許文献1に記載の装置によれば、多額の設備費を要することなく、加工ライン上を流れる被加工物の機種が異なってもそれぞれの機種に対応して搬入、位置決め、加工および搬出の各作業を自動的におこなうことができ、人手による段取作業をなくして加工効率を向上させることができるとしている。
しかしながら、引用文献1に記載の装置を適用したとしても、上記する課題、すなわち、基準孔に挿入したノックピンを片寄して他の加工孔の座標位置を設定して他の加工孔の加工をおこなっている一方で、加工後の加工孔の加工精度確認に際しては基準孔の中心を基準として三次元測定機にて精度確認をおこなっていることにより、測定誤差が生じるといった課題を解消するには至らない。
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、加工後の加工孔の加工精度確認に際して、測定誤差をなくすこと、もしくは測定誤差を可及的に少なくすることのできる加工孔の座標位置測定方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による加工孔の座標位置測定方法は、ワークに開設される複数の加工孔の孔位置の基準となる第1の加工孔の半径をr1、ノックピンの半径をd1とし、第1の加工孔の補正量αを(r1−d1)/2で設定し、第1の加工孔から距離γ離れた位置にある第2の加工孔の半径をr2、ノックピンの半径をd2とし、第2の加工孔の補正量βを(r2−d2)/2で設定し、回転角度θ=tan−1((α−β)/γ)回転させた座標系において加工孔の座標位置を測定するものである。
本発明による加工孔の座標位置測定方法は、片寄加工に伴う加工孔のずれ量を補正するべく、基準孔の中心に対して、加工孔の半径とノックピンの半径の差を補正量として加味した座標系(新座標系)を作成し、この新座標系のもとで加工孔の座標位置を測定することにより、測定誤差をなくすこと、もしくは測定誤差を可及的に少なくすることが可能となる。
なお、本発明による加工孔の座標位置測定方法が適用される加工孔を備えたワークとしては、エンジンのシリンダヘッドやシリンダブロック、カムハウジングなど、複数の加工孔を備えた車両構成部品の全般が対象となり得る。
以上の説明から理解できるように、本発明の加工孔の座標位置測定方法によれば、ワークに開設される複数の加工孔の孔位置の基準となる第1の加工孔の半径をr1、ノックピンの半径をd1とし、第1の加工孔の補正量αを(r1−d1)/2で設定し、第1の加工孔から距離γ離れた位置にある第2の加工孔の半径をr2、ノックピンの半径をd2とし、第2の加工孔の補正量βを(r2−d2)/2で設定し、回転角度θ=tan−1((α−β)/γ)回転させた座標系において加工孔の座標位置を測定するものである。この測定方法により、片寄加工に伴う加工孔のずれ量を補正することができ、測定誤差をなくすこと、もしくは測定誤差を可及的に少なくすることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の加工孔の座標位置測定方法の実施の形態を説明する。
(加工孔の座標位置測定方法の実施の形態)
図1は本発明の加工孔の座標位置測定方法を説明した模式図である。
図1の上図は座標変換前の座標系X−Yであり、下図は座標変換後の新座標系X’−Y’である。
図1は本発明の加工孔の座標位置測定方法を説明した模式図である。
図1の上図は座標変換前の座標系X−Yであり、下図は座標変換後の新座標系X’−Y’である。
ワークWに開設される複数の加工孔の孔位置の基準となる第1の加工孔P1の半径をr1、ノックピンの半径をd1とし、第1の加工孔の補正量αを(r1−d1)/2で設定する。
次に、第1の加工孔P1から距離γ離れた位置にある第2の加工孔P2の半径をr2、ノックピンN2の半径をd2とし、第2の加工孔P2の補正量βを(r2−d2)/2で設定する。
これら2つの補正量α、βを用いて、回転角度θ=tan−1((α−β)/γ)回転させた新座標系X’−Y’を作成し、この新座標系X’−Y’の下で加工孔の座標位置の測定をおこなう。
この新座標系X’−Y’では、片寄加工に伴うワークWのずれ量が反映される。そのため、加工時の加工基準となる片寄したノックピンの中心を基準として加工後の加工孔の座標位置の測定をおこなうこととなり、加工後の加工孔の座標位置の測定において測定誤差をなくすこと、もしくは測定誤差を可及的に少なくすることができる。
(測定精度確認実験とその結果)
本発明者等は、本発明の加工孔の座標位置測定方法を適用した際の測定精度確認実験をおこなった。
本発明者等は、本発明の加工孔の座標位置測定方法を適用した際の測定精度確認実験をおこなった。
ここで、図2は測定精度確認実験で使用した対象モデル図である。
図2において、ワークであるシリンダブロックにおいて、左側に基準孔、右側に副基準孔を設定し、これらの基準孔および副基準孔を使用して新座標系を作成し、この新座標系の下で加工孔A,Bの加工後の座標位置を測定するものが実施例である。一方、図5で示す従来の測定方法にて測定するものが比較例である。
図2において、ワークであるシリンダブロックにおいて、左側に基準孔、右側に副基準孔を設定し、これらの基準孔および副基準孔を使用して新座標系を作成し、この新座標系の下で加工孔A,Bの加工後の座標位置を測定するものが実施例である。一方、図5で示す従来の測定方法にて測定するものが比較例である。
加工孔Aに関する実験結果、加工孔Bに関する実験結果をそれぞれ図3,4に示す。なお、加工孔A,Bともに測定を3度実施し、それぞれNo.1〜No.3で示している。
図3より、比較例の測定誤差は0.05mm程度であるのに対して、実施例の測定誤差は0.005〜0.01mm程度と比較例の1/10〜1/5程度にまで低減することが実証されている。
また、図4より、比較例の測定誤差は0.03〜0.045mm程度であるのに対して、実施例の測定誤差は0.01〜0.025mm程度と比較例の1/7〜1/2程度にまで低減することが実証されている。
この実験結果より、本発明の加工孔の座標位置測定方法を適用することにより、従来の測定方法に比して測定誤差を大幅に低減できることが分かった。したがって、本発明の加工孔の座標位置測定方法を適用することで、三次元測定機による高精度な加工孔の座標位置測定を実現することが可能になる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
P1…第1の加工孔(基準孔)、P2…第2の加工孔、N1、N2…ノックピン、W…ワーク
Claims (1)
- ワークに開設される複数の加工孔の孔位置の基準となる第1の加工孔の半径をr1、ノックピンの半径をd1とし、第1の加工孔の補正量αを(r1−d1)/2で設定し、
第1の加工孔から距離γ離れた位置にある第2の加工孔の半径をr2、ノックピンの半径をd2とし、第2の加工孔の補正量βを(r2−d2)/2で設定し、
回転角度θ=tan−1((α−β)/γ)回転させた座標系において加工孔の座標位置を測定する、加工孔の座標位置測定方法。
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JP2016008474A JP2017129439A (ja) | 2016-01-20 | 2016-01-20 | 加工孔の座標位置測定方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111639644A (zh) * | 2020-05-29 | 2020-09-08 | 广东利元亨智能装备股份有限公司 | 工件定位方法、装置及电子设备 |
CN111895941A (zh) * | 2020-06-17 | 2020-11-06 | 陕西飞机工业(集团)有限公司 | 一种法向孔便捷测量方法 |
CN116237818A (zh) * | 2022-12-29 | 2023-06-09 | 广东中海万泰技术有限公司 | 一种深孔加工的偏移量测量方法 |
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2016
- 2016-01-20 JP JP2016008474A patent/JP2017129439A/ja active Pending
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