JP2017128703A - フィルタ装置、これを備えたガス化プラント、およびフィルタ再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素で安価な構成により、ガス化プラントを運転状態に保ちながらポーラスフィルタを再生可能にし、ガス化プラントを高い稼働率で運用可能にする。
【解決手段】フィルタ装置25は、石炭ガス化炉にて生成された可燃性ガス中FGに含まれる粒状の未反応固形分(チャー)を除去する、並列に配置された複数のポーラスフィルタ25a,25b,25cと、これら複数のポーラスフィルタの各々に個別に設けられた遮断弁47a〜47c,48a〜48cと、各ポーラスフィルタの各々に個別に再生ガスRGを供給する再生ガス供給部51と、各ポーラスフィルタのガス出口側における再生ガスRGの排ガス中に含まれる酸素濃度を検出する酸素濃度検出部57と、前記酸素濃度が予め設定された目標濃度になるように、再生ガスRGの流量または酸素濃度の少なくとも一方を制御する制御部55と、を具備している。
【選択図】図2

Description

本発明は、石炭等の炭素含有固形燃料をガス化するガス化プラント等において、生成ガス中に残存する粒状の未反応固形分を除去するフィルタ装置、これを備えたガス化プラント、およびフィルタ再生方法に関するものである。
石炭等の炭素含有固形燃料をガス化させて使用するガス化プラントの一つである石炭ガス化複合発電設備(Integrated Gasification Combined Cycle/IGCC)は、石炭をガス化し、コンバインドサイクル発電と組み合わせることにより、従来型の石炭火力に比べてさらなる高効率化・高環境性を目指した発電設備である。この石炭ガス化複合発電設備は、資源量が豊富な石炭を利用可能であることも大きなメリットであり、適用炭種を拡大することにより、さらにメリットが大きくなることが知られている。
特許文献1等に開示されているように、石炭ガス化複合発電設備は、一般的に、給炭設備、石炭ガス化炉、チャー回収装置(サイクロン、ポーラスフィルタ等)、ガス精製設備、ガスタービン、蒸気タービン、発電機、排熱回収ボイラ、ガス化剤供給装置等を具備して構成され、石炭ガス化炉に対し、給炭設備から石炭(微粉炭)が供給されると共に、ガス化剤供給装置からガス化剤(空気、酸素富化空気、酸素、水蒸気など)が供給される。
石炭ガス化炉内では、石炭がガス化剤により部分酸化されてガス化され、可燃性ガス(石炭ガス)が生成される。生成された可燃性ガス中には、石炭の未反応固形分である粒子(チャー)が含まれているため、これをチャー回収装置にて除去し、石炭ガスを除塵する必要がある。チャー回収装置には、サイクロン(遠心分離式の除去装置)と、このサイクロンの後流側に設けられるポーラスフィルタ(多孔性フィルタ)とが備えられており、粒径の大きな粗粒チャーはサイクロンにより除去され、粒径の小さな細粒チャーはポーラスフィルタにより除去される。このようにして除塵された可燃性ガスは、次にガス精製装置において硫黄化合物・窒素化合物等の不純物質を取り除かれて精製され、燃料ガスとしてガスタービンに供給される。
チャー回収装置におけるポーラスフィルタは多孔質状のフィルタであるため、運転時間の経過に伴い、その細孔の目詰まりが進行し、ポーラスフィルタの上流側と下流側とにおける差圧を上昇させてしまう。このポーラスフィルタの目詰まりを回復させる方法として、特許文献2〜4に開示されている方法が知られている。
特許文献2には、ポーラスフィルタの内部を酸素濃度5%未満の不活性ガスで置換し、次に該フィルタの温度が400〜450℃に保持されるように加熱し、次に酸素濃度が5%〜15%(容積%)となるように調整した灰化ガスを該フィルタ内に供給することにより、該フィルタ内のチャーを灰化(酸化)させてポーラスフィルタを再生させる方法が記載されている。
特許文献3には、石炭ガス化炉の運転を停止した後に、時間の経過とともに低下するフィルタの温度がチャーの着火温度よりも低くなる前に、当該フィルタへの空気(酸素)の供給を開始し、チャーを燃焼させてダストを除去することによりフィルタを再生させる方法が記載されている。
特許文献4には、石炭ガス化炉のガス化運転開始前又はガス化運転終了後に、フィルタ装置に、チャーおよび煤塵の濃度が生成ガスに含まれるチャーおよび煤塵の濃度より低い再生ガスを供給し、フィルタエレメントに通気される再生ガスの速度を該フィルタエレメントの定格ろ過速度以下に保持しながら、逆洗ガスで逆洗してフィルタエレメントに付着したチャーを除去して再生する方法が記載されている。
特開2014−208850号公報 特許第4295731号公報 特開2012−1649号公報 特許第5787742号公報
しかしながら、特許文献2〜4のいずれのフィルタ再生方法も、ポーラスフィルタを再生させるにあたってガス化プラントの運転を停止させる必要があり、石炭ガス化プラントを高い稼働率で運用することの妨げとなっていた。
また、フィルタを加熱させる専用のヒータ装置を設けることによってフィルタ周りの構成が複雑になるとともに、ヒータ装置に電力を賄う必要があり、エネルギー的なロスを余儀無くされていた。さらに、ヒータ装置によってフィルタが昇温するまで待機する必要があり、作業性が悪かった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、簡素で安価な構成により、ガス化プラントを運転状態に保ちながらポーラスフィルタを再生可能にし、ガス化プラントを高い稼働率で運用することのできる、フィルタ装置、これを備えたガス化プラント、およびフィルタ再生方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
即ち、本発明の第1態様に係るフィルタ装置は、炭素含有固形燃料から可燃性ガスを生成するガス化炉にて生成された前記可燃性ガス中に含まれる粒状の未反応固形分を除去する、並列に配置された複数のポーラスフィルタと、前記複数のポーラスフィルタの各々に個別に設けられた遮断弁と、前記複数のポーラスフィルタの各々に個別に再生ガスを供給する再生ガス供給部と、を具備してなるものである。ここで、再生ガスとはフィルタ内部の未反応固形分を酸化反応できる酸素または水蒸気・二酸化炭素を含むガスである。
上記構成のフィルタ装置によれば、並列に接続されている複数のポーラスフィルタのいずれかの遮断弁を閉じることにより、この遮断されたポーラスフィルタには、ガス化炉にて生成された可燃性ガスが通過できなくなる。この遮断されたポーラスフィルタに再生ガス供給部から再生ガスを供給することにより、当該ポーラスフィルタの内部に堆積している未反応固形分を酸化(燃焼)させて気化させ、当該ポーラスフィルタ内部から除去することができる。
その間、他のポーラスフィルタの遮断弁を開放してガス化炉にて生成された可燃性ガスを通過させておくことにより、ガス化プラントの運転を続行させることができる。
再生が完了したポーラスフィルタは、再生ガスの供給を停止し、遮断弁を開くことにより、通常の運転状態に復帰させてガス化炉からの可燃性ガスを通過させ、可燃性ガス中に含まれる未反応固形分を捕集することができる。このように、複数のポーラスフィルタを並列に接続して順次再生させるという、簡素で安価な構成により、ガス化プラントを運転状態に保ちながらポーラスフィルタを再生させることができる。したがって、ガス化プラントを高い稼働率で運用することができる。
前記構成のフィルタ装置において、前記ポーラスフィルタのガス出口側における前記再生ガスの排ガス中に含まれる酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、前記酸素濃度が予め設定された目標濃度になるように、前記再生ガスの流量または酸素濃度の少なくとも一方を制御する制御部と、をさらに備えた構成としてもよい。
上記構成のフィルタ装置によれば、再生するポーラスフィルタに供給される再生ガス中の酸素濃度がフィルタ再生反応に不足する場合(ガス出口側の酸素濃度が検出下限値以下の場合)には、制御部が再生ガスの流量を増加させるか、酸素濃度を高める。爆発の危険がない範囲で再生ガス中の酸素濃度を高めることで、ポーラスフィルタにおける未反応固形分の酸化反応を促進させ、フィルタ再生時間を短縮させることができる。
逆に、ポーラスフィルタに供給される再生ガス中の酸素濃度がフィルタ再生反応に必要な量よりも過剰である場合には、制御部が再生ガスの流量を減少させるか、酸素濃度を低下させる。これにより、過剰な再生ガス中の酸素によってポーラスフィルタが昇温することを抑制することができる。また、再生ガス流量の低減により、ポーラスフィルタからの熱の持ち出しを抑制し、未反応固形分の酸化反応を促進させることができる。
前記構成のフィルタ装置において、前記遮断弁は、前記各ポーラスフィルタのガス入口側とガス出口側との両方に設けられ、前記再生ガス供給部は、前記各ポーラスフィルタのダーティーサイドとクリーンサイドの両方に個別に前記再生ガスを供給可能である構成としてもよい。
上記構成のフィルタ装置によれば、ポーラスフィルタの再生反応を行う場所として、ダーティーサイドとクリーンサイドのいずれかを選択することができる。これにより、ガス化プラントの運転状態や、ポーラスフィルタにおける各種の諸条件に見合ったフィルタ再生を行うことができる。
本発明の第2態様に係るガス化プラントは、前記のいずれかの態様のフィルタ装置を備えている。これにより、簡素で安価な構成により、ガス化プラントを運転状態に保ちながらポーラスフィルタを再生可能にし、ガス化プラントを高い稼働率で運用することができる。
本発明の第3態様に係るフィルタ再生方法は、炭素含有固形燃料から可燃性ガスを生成するガス化炉にて生成された前記可燃性ガス中に含まれる粒状の未反応固形分を除去するポーラスフィルタを再生させる方法であって、前記ポーラスフィルタを複数並列に接続し、前記ガス化炉の運転中に、再生させる任意の前記ポーラスフィルタへの前記可燃性ガスの通気を遮断し、該ポーラスフィルタの内部に再生ガスを供給することにより、該ポーラスフィルタの内部に堆積している前記未反応固形分を酸化させて除去するものである。
上記のフィルタ再生方法によれば、本発明の第1態様に係るフィルタ装置の作用・効果と同じく、並列に接続された複数のポーラスフィルタを順次再生させるという、簡素で安価な構成により、ガス化プラントを運転状態に保ちながらポーラスフィルタを再生させることができる。したがって、ガス化プラントを高い稼働率で運用することができる。
前記のフィルタ再生方法において、再生中の前記ポーラスフィルタのガス出口側における前記再生ガスの排ガス中の酸素濃度を検出し、前記酸素濃度が予め設定された目標濃度になるように、前記再生ガスの流量または酸素濃度の少なくとも一方を制御してもよい。
上記のフィルタ再生方法によれば、再生するポーラスフィルタに供給される再生ガス中の酸素濃度に過不足が生じた場合には、再生ガスの流量または酸素濃度の少なくとも一方が修正され、酸素濃度が予め設定された目標濃度範囲に戻される。このため、ポーラスフィルタにおける未反応固形分の酸化反応を促進させ、フィルタ再生時間を短縮させることができる。
前記のフィルタ再生方法において、再生させる前記ポーラスフィルタのガス入口側を遮断し、該ポーラスフィルタのダーティーサイドに前記再生ガスを供給して該ポーラスフィルタを再生させてもよい。
あるいは、再生させる前記ポーラスフィルタのガス出口側を遮断し、該ポーラスフィルタのクリーンサイドに前記再生ガスを供給して該ポーラスフィルタを再生させてもよい。
上記のフィルタ再生方法によれば、ポーラスフィルタの再生反応を行う場所として、ダーティーサイドとクリーンサイドのいずれかを選択することができる。これにより、ガス化プラントの運転状態や、ポーラスフィルタにおける各種の諸条件に見合ったフィルタ再生を行うことができる。
前記のフィルタ再生方法において、前記ポーラスフィルタの再生に使用された前記再生ガスの排ガスを、前記ガス化炉にて生成された前記可燃性ガスに合流混合させるようにしてもよい。
上記のフィルタ再生方法によれば、ポーラスフィルタの再生に使用された再生ガスの排ガスを処理する専用の処理系統を省略することができる。このため、フィルタ装置の構成を簡素で安価なものにすることができる。しかも、再生ガスの排ガスを確実に処理することができる。再生ガスの排ガス量は、ガス化炉にて生成される可燃性ガスの量に比べてごく微量であるため、可燃性ガスの性状に影響を及ぼす懸念はない。
上記のように、ポーラスフィルタの再生に使用された前記再生ガスの排ガスを、前記ガス化炉にて生成された前記可燃性ガスに合流混合させる経路として、再生中の前記ポーラスフィルタのガス入口、ガス出口、チャー出口のいずれかを経由させるようにしてもよい。
一つのポーラスフィルタのガス入口、ガス出口、チャー出口は、いずれもガス化炉にて生成される可燃性ガスを給送する可燃性ガス供給管に直接、あるいは他のポーラスフィルタを経て連通している。このため、専用の流路を別途設ける必要なく、再生ガスの排ガスを確実に可燃性ガス供給管に流して可燃性ガスに合流混合させ、処理することができる。
以上のように、本発明に係るフィルタ装置、これを備えたガス化プラント、およびフィルタ再生方法によれば、簡素で安価な構成により、ガス化プラントを運転状態に保ちながらポーラスフィルタを再生可能にし、ガス化プラントを高い稼働率で運用することができる。
本発明に係るフィルタ装置を適用可能なガス化プラントの一例を示す石炭ガス化複合発電設備の概略構成例を示す系統図である。 本発明の第1実施形態を示すフィルタ装置の概略構成図である。 本発明の第2実施形態を示すフィルタ装置の概略構成図である。 (A)は再生ガスをポーラスフィルタのダーティーサイドに供給している状態を示す概略図であり、(B)は再生ガスをポーラスフィルタのクリーンサイドに供給している状態を示す概略図である。 ポーラスフィルタの再生に使用された再生ガスの排ガス排出ルート示すフィルタ装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るフィルタ装置を適用可能なガス化プラントの一例を示す石炭ガス化複合発電設備の概略構成例を示す系統図である。
この石炭ガス化複合発電設備1(以下、「IGCCプラント1」と呼ぶ)には、石炭をミルにて粉砕した微粉炭(炭素含有固形燃料)をガス化剤とともに炉内に投入してガス化し、石炭ガス(可燃性ガス)FGを生成する石炭ガス化炉2(ガス化炉)が備えられている。なお、石炭ガス化炉2に限らず、例えば間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、古タイヤ等のバイオマス燃料など、他の固体炭素質燃料をガス化するガス化炉に置き換えてもよい。
本実施形態に係るIGCCプラント1は、主として、石炭ガス化炉2と、給炭設備3と、空気分離装置4と、チャー回収装置5と、ガス精製設備6と、ガスタービン7と、蒸気タービン8と、発電機9と、排熱回収ボイラ10(以下、「HRSG10」という。)と、煙突11と、空気昇圧機12等を主な構成要素として構成されている。空気分離装置4は、大気を採取して分離し、窒素ガスNと酸素ガスOとを生成する装置である。
石炭ガス化炉2は、下方から上方へとガスが流されるように形成された石炭ガス化部2Aと、石炭ガス化部2Aの下流側に接続されて、上方から下方へとガスが流されるように形成された熱交換部2Bとを備えている。石炭ガス化部2Aには、下方から順に、コンバスタ2a(燃焼部)とリダクタ2b(反応部)とが設けられている。
コンバスタ2aは、微粉炭およびチャーの一部分を燃焼させてCOを生成し、残りは熱分解により揮発分(CO、H、低級炭化水素)として放出させる部分である。コンバスタ2aには例えば噴流床が採用されているが、流動床式や固定床式であっても構わない。また、石炭ガス化部2Aの下方には、コンバスタ2aにおいて燃焼を終えた微粉炭やチャーの灰である溶融スラグを捕集し、炉外へ排出するためのスラグホッパ13が設けられている。
コンバスタ2aおよびリダクタ2bには、それぞれ、コンバスタバーナ2cおよびリダクタバーナ2dが設置されている。石炭ガス化炉2に並設されている給炭設備3は、原料炭を粉砕して数μm〜数百μmの微粉炭とする粉砕機(図示せず)を備えており、この粉砕機によって粉砕された微粉炭が複数のホッパ3a,3bに貯留されるようになっている。各ホッパ3a,3bに貯留された微粉炭は、空気分離装置4から不活性ガス供給管17を経て供給される窒素ガスNと共に、一定流量ずつコンバスタバーナ2cおよびリダクタバーナ2dに供給される。この時、不活性ガスである窒素ガスNの混合によって微粉炭の酸化が防止される。
また、コンバスタバーナ2cには、ガスタービン7のコンプレッサ7cから抽気空気管15により抽気されて空気昇圧機12により昇圧された空気が、空気分離装置4から供給される酸素ガスOと共に酸化剤供給管18を経て酸化剤として供給される。このように空気に酸素ガスOを混合してコンバスタバーナ2cに供給することにより、コンバスタ2aにおいて微粉炭を効率良く燃焼させることができる。
コンバスタ2aにて微粉炭が燃焼すると、リダクタ2bでは、コンバスタ2aからの高温燃焼ガスによってリダクタバーナ2dから噴射される微粉炭がガス化される。これにより、石炭からCOやH等の可燃性ガスFGが生成される。石炭ガス化反応は、微粉炭およびチャー中の炭素が高温ガス中のCOおよびHOと反応してCOやHを生成する吸熱反応である。
石炭ガス化炉2の熱交換部2Bには、複数の熱交換器(図示略)が内蔵されており、これらの熱交換器がリダクタ2bから導かれる可燃性ガスFGから顕熱を得て蒸気を発生させる。各熱交換器において発生した蒸気は、後述するようにHRSG10に送られ、主として蒸気タービン8の駆動用蒸気として用いられる。
熱交換部2Bを通過した可燃性ガスFGは、可燃性ガス供給管21を経てチャー回収装置5へと導かれ、可燃性ガスFGに含まれる石炭の未反応固形分である粒状のチャーが回収される。チャー回収装置5は、遠心分離式の除去装置であるサイクロン23と、その後流側に接続される複数のポーラスフィルタ25a,25b,25c(多孔性フィルタ)とを備えたフィルタ装置25と、回収されたチャーを捕集するチャービン26と、チャー供給ポッパ27とを具備して構成されている。
可燃性ガスFGは、先ずサイクロン23において粒径の大きな粗粒チャーを除去され、次にポーラスフィルタ25a,25b,25cにおいて粒径の小さな細粒チャーを除去される。可燃性ガスFGに粗粒チャーが含まれない構成等の場合はサイクロン23を省略してもよい。
ポーラスフィルタ25a,25b,25cに可燃性ガスFGを通過させることにより、細粒チャーがポーラスフィルタ25a,25b,25cの内部のフィルタエレメント28(図2参照)に堆積してチャー層を形成する。
ポーラスフィルタ25a,25b,25cに捕捉され、チャービン26に捕集されたチャーは、チャー供給ポッパ27に排出され、ここに空気分離装置4で生成された窒素ガスNが不活性ガス供給管17,30を経て供給される。これにより、ポーラスフィルタ25a,25b,25cで分離、チャービン26に捕集、チャー供給ポッパ27に排出されたチャーが窒素ガスNを混合された安定状態でチャー供給管31を経て石炭ガス化炉2(コンバスタ2a)に設けられたチャーバーナ2eに送給され、コンバスタ2a内に噴射されて微粉炭と共に再燃焼するようになっている。
チャーと共にチャーバーナ2eに供給されたNa分およびK分は、最終的に溶融した微粉炭の灰と共に石炭ガス化部2Aの下方からスラグホッパ13に排出され、スラグホッパ13内で水中に落下して急冷されることにより破砕され、ガラス状のスラグとなって炉外に廃棄される。
チャー回収装置5(23,25)においてチャーを除去された可燃性ガスFGは、可燃性ガス供給管33を経てガス精製設備6に導かれ、ここで硫黄化合物・窒素化合物等の不純物質を取り除かれて精製された後、可燃性ガス供給管34を経てガスタービン7の燃焼器7aに燃料ガスとして供給される。ガスタービン7は、この燃焼器7aと、燃焼器7aから噴射される燃焼ガスによって回転駆動されるタービンロータ7bと、大気を圧縮して燃焼器7aへと送り出すコンプレッサ7cとを備えている。タービンロータ7bとコンプレッサ7cは同一の回転軸7dに軸装されて一体回転する。
蒸気タービン8のタービンロータは、ガスタービン7と同じ回転軸7dに接続されており、ガスタービン7と共にいわゆる一軸式のコンバインドシステムを構成しているが、一軸式に限らず、二軸式のコンバインドシステムであっても構わない。また、発電機9も、ガスタービン7と蒸気タービン8の回転軸7dに対して同軸状に設けられているが、別軸に設けて回転軸7dに駆動されるようにしてもよい。
ガスタービン7を駆動し終えた燃焼排ガスは燃焼排ガス管37を経てHRSG10に導かれ、HRSG10に設けられた図示しないボイラの水が燃焼排ガスの熱で加熱されることにより蒸気が生成される。蒸気の生成に使われた燃焼排ガスは煙突11から大気中に排出される。
一方、前述のように石炭ガス化炉2の熱交換部2Bにて可燃性ガスFGの顕熱により生成された蒸気はHRSG10に導かれ、上記の通りガスタービン7の燃焼排ガス熱によって生成された蒸気と共に蒸気タービン8を駆動する。
発電機9はガスタービン7と蒸気タービン8の両方に駆動されて発電を行う。つまり、石炭ガス化炉2の排熱とガスタービン7の排熱とが回収されて蒸気タービン8を駆動する蒸気が生成され、ガスタービン7と蒸気タービン8の複合動力によって効率良く発電が行われる。
[第1実施形態]
図2は、本発明の第1実施形態を示すフィルタ装置25の概略構成図である。前述の通り、このフィルタ装置25は複数(例えば3基)のポーラスフィルタ25a,25b,25cを備えている。これらのポーラスフィルタ25a,25b,25cは、生成ガス配管41,42によって互いに並列に接続されており、これら3基のポーラスフィルタ25a,25b,25cのグループが、石炭ガス化炉2にて生成された可燃性ガスFGが給送される可燃性ガス供給管21に直列に接続されている。したがって、石炭ガス化炉2から可燃性ガス供給管21を通ってきたチャーを含む可燃性ガスが、3基のポーラスフィルタ25a,25b,25cに均等に分配されてチャーを除去され、その後、再び可燃性ガス供給管33に合流してガス精製設備6に給送される。
例えば各ポーラスフィルタ25a,25b,25cを互いに近接させて配置し、各々のポーラスフィルタ25a,25b,25cの内部を通過する高温な可燃性ガスFGの温度を、隣接するポーラスフィルタに伝播させるのが好ましい。また、各ポーラスフィルタ25a,25b,25cの間に熱伝達部材を介装したり、複数のポーラスフィルタ25a,25b,25cを1つの断熱容器に収容して互いの熱を伝達させるようにしてもよい。さらに、1つの容器の内部を伝熱性のある隔壁で仕切って複数のフィルタ室を画成し、これら複数のフィルタ室にフィルタエレメント28を内蔵してそれぞれ独立且つ隣接するポーラスフィルタとしてもよい。
ポーラスフィルタ25a,25b,25cの内部は、フィルタエレメント28を境にしてダーティーサイドDSとクリーンサイドCSとに分けられている。ダーティーサイドDSに生成ガス配管41(可燃性ガス供給管21)が接続され、クリーンサイドCSに生成ガス配管42(可燃性ガス供給管33)が接続されている。また、各ポーラスフィルタ25a,25b,25cのダーティーサイドDSからそれぞれ延出するチャー排出管45がチャービン26に集合する形で配設されており、ポーラスフィルタ25a,25b,25cにて捕捉された細粒チャーがチャー排出管45を経てチャービン26に捕集されるようになっている。
各ポーラスフィルタ25a,25b,25cには、そのガス入口側(上流側)とガス出口側(下流側)との両方に、それぞれ遮断弁47a,47b,47c,48a,48b,48cが設けられている。これらの遮断弁47a〜47c,48a〜48cは、手動、もしくは後述する制御部55によって電気的に開閉操作される。遮断弁47a〜47c,48a〜48cのいずれかが閉じられることにより、可燃性ガス供給管21を通る可燃性ガスが当該ポーラスフィルタを通過できなくなり、遮断弁47a〜47c,48a〜48cが開いている他のポーラスフィルタを通過するようになる。なお、遮断弁47a〜47c,48a〜48cは必ずしも両方設けることが必須ではなく、いずれか一方のみを設けることも考えられる。ガス出口側の遮断弁48a〜48cのみを設けることにより、高い耐塵性能を要求されるガス入口側の遮断弁47a〜47cを省いてフィルタ装置25のコストダウンを図ることができる。
また、複数のポーラスフィルタ25a,25b,25cの各々に個別に再生ガスRG(灰化ガス)を供給する再生ガス供給部51が設けられている。この再生ガス供給部51から延びる再生ガス供給管52が分岐して各ポーラスフィルタ25a,25b,25cに接続され、各分岐管に流量調整弁53が設けられている。
再生ガスRGとしては、フィルタ装置25の逆洗用ガス(窒素、二酸化炭素、水蒸気他)に酸素含有ガス等を混合したガス、または別途配管を経て供給される酸素含有ガス(窒素、二酸化炭素、水蒸気等と酸素の混合ガス)等を例示することができる。
再生ガス供給部51と複数の流量調整弁53は制御部55によって制御される。また、各ポーラスフィルタ25a,25b,25cのガス出口側に酸素濃度検出部57が設けられており、この酸素濃度検出部57が各ポーラスフィルタ25a,25b,25cのガス出口側における再生ガスRGの排ガス中に含まれる酸素濃度を検出し、その検出データを制御部55に入力する。さらに、各ポーラスフィルタ25a,25b,25cのガス入口側とガス出口側との差圧データが図示しない圧力検出部によって常時検出され、その検出データが制御部55に入力されるようになっている。
以上のように構成されたフィルタ装置25は、次のように操作される。
IGCCプラント1(石炭ガス化炉2)の通常運転時には、全てのポーラスフィルタ25a,25b,25cのガス入口側とガス出口側の遮断弁47a〜47c,48a〜48cが開かれ、石炭ガス化炉2にて生成された可燃性ガスFGが全てのポーラスフィルタ25a,25b,25cに均等に分配されてここを通過することにより細粒チャーを除去される。
ポーラスフィルタ25a,25b,25c(フィルタエレメント28)の目詰まりが進行すると、そのガス入口側とガス出口側との差圧が大きくなる。この差圧が所定の閾値に達すると、制御部55の判断、もしくは人為的な判断により、ポーラスフィルタ25a,25b,25cが順次再生される。例えばポーラスフィルタ25aを再生させる場合は、IGCCプラント1の運転を続行させながら、ポーラスフィルタ25aのガス入口側とガス出口側の遮断弁47a,48aの少なくとも一方を閉じる。これにより、ポーラスフィルタ25aに対して石炭ガス化炉2にて生成された可燃性ガスFGの通気が遮断される。
次に、再生ガス供給部51からポーラスフィルタ25aに通じる再生ガス供給管52の流量調整弁53を開き、可燃性ガスFGの通気が遮断されたポーラスフィルタ25aの内部に再生ガス供給部51から再生ガスRGを供給する。これにより、ポーラスフィルタ25aのフィルタエレメント28内部に堆積しているチャーを酸化させて気化させ、フィルタエレメント28から除去することができる。ポーラスフィルタ25aは、運転中可燃性ガスFGの熱により昇温しているため、その内部に再生ガスRGを供給することによりチャーの酸化を開始することができる。
その間、他のポーラスフィルタ25b,25cの遮断弁47b,47c,48b,48cを開放しておき、石炭ガス化炉2にて生成された可燃性ガスFGを通過させておくことにより、IGCCプラント1の運転を続行させることができる。同時に、この運転状態にあるポーラスフィルタ25b,25cの熱が再生中のポーラスフィルタ25aに伝播し、再生中のポーラスフィルタ25aが高温状態に保たれるため、ポーラスフィルタ25aの内部におけるチャーの酸化を促進させることができる。
ポーラスフィルタ25aの再生中において、制御部55は、酸素濃度検出部57から入力される酸素濃度が予め設定された目標濃度の範囲内になるように、再生ガス供給部51と流量調整弁53とを操作して再生ガスRGの流量または酸素濃度の少なくとも一方を制御する。具体的には、再生ガスRGの酸素濃度が5%〜15%(容積%)となるように調整される。酸素濃度の他に、ポーラスフィルタ25aのガス出口側におけるCO濃度や、ポーラスフィルタ25aの温度、ガス入口側とガス出口側との差圧等のデータを参照するようにしてもよい。
制御部55は、ポーラスフィルタ25aに供給される再生ガスRG中の酸素濃度がフィルタ再生反応に不足する場合(ガス出口側の酸素濃度が検出下限値以下の場合)には、再生ガスRGの流量を増加させるか、酸素濃度を高めるように再生ガス供給部51や流量調整弁53を制御する。爆発の危険がない範囲で再生ガスRG中の酸素濃度を高めることで、ポーラスフィルタ25aに堆積したチャーの酸化反応を促進させ、フィルタ再生時間を短縮させることができる。
逆に、ポーラスフィルタ25aに供給される再生ガスRG中の酸素濃度がフィルタ再生反応に必要な量よりも過剰である場合、制御部55は再生ガスRGの流量を減少させるか、酸素濃度を低下させるように再生ガス供給部51や流量調整弁53を制御する。これにより、過剰な再生ガスRG中の酸素によってポーラスフィルタ25aが必要以上に昇温することを抑制することができる。また、再生ガスRGの流量低減により、ポーラスフィルタ25aからの熱の持ち出しを抑制し、チャーの酸化反応を促進させることができる。
ポーラスフィルタ25aの再生が完了したら、再生ガスRGの供給を停止し、閉じられていた遮断弁47a,48aを開くことにより、ポーラスフィルタ25aを通常の運転状態に復帰させて石炭ガス化炉2からの可燃性ガスFGを通過させ、可燃性ガスFG中に含まれるチャーを捕集させることができる。同様にして、他のポーラスフィルタ25b,25cも順次再生させる。
ポーラスフィルタ25a,25b,25cの再生に使用された再生ガスRGの排ガスは、可燃性ガス供給管33に放流され、石炭ガス化炉2にて生成された可燃性ガスFGに合流混合される。この排ガスを可燃性ガス供給管33に放流させる排出ルートについては後に図5を参照して説明する。
このように、複数のポーラスフィルタ25a,25b,25cを並列に接続して順次再生させるという、簡素で安価な構成のフィルタ装置25およびフィルタ再生方法により、IGCCプラント1を運転状態に保ちながらポーラスフィルタ25a,25b,25cを再生させることができる。したがって、ポーラスフィルタ25a,25b,25cの再生のために従来のようにIGCCプラント1の運転を停止させる必要はなく、IGCCプラント1を高い稼働率で運用することができる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態を示すフィルタ装置25の概略構成図である。このフィルタ装置25は、再生ガス供給部51から供給される再生ガスRGおよび酸素を各ポーラスフィルタ25a,25b,25cのダーティーサイドDSとクリーンサイドCSの両方に個別に供給可能である点において第1実施形態のフィルタ装置25と相違し、その他の部分において同一である。したがって、同一構成部には同一の符号を付して説明を省略する。
再生ガス供給部51から各ポーラスフィルタ25a,25b,25cに延びる再生ガス供給管52は、その先端付近が2本に分岐し、その一方がダーティーサイドDSに接続され、他方がクリーンサイドCSに接続されている。これらの分岐管には、それぞれ流量調整弁53a,53bが設けられている。これらの流量調整弁53a,53bは制御部55によって制御される。
以上のように構成されたフィルタ装置25において、ポーラスフィルタ25a,25b,25cを再生させる時には、下記(1),(2)の再生方法を選択することができる。
(1)図4(A)に示すように、ポーラスフィルタ25a,25b,25cのガス入口側の遮断弁47a〜47cを閉じ、ガス出口側の遮断弁48a〜48cを開くとともに、再生ガス供給管52の流量調整弁53aを開き、流量調整弁53bを閉じて、ポーラスフィルタ25a,25b,25cのダーティーサイドDSに再生ガスRGを供給して該ポーラスフィルタ25a,25b,25cを再生させる。
(2)図4(B)に示すように、ポーラスフィルタ25a,25b,25cのガス入口側の遮断弁47a〜47cを開き、ガス出口側の遮断弁48a〜48cを閉じるとともに、再生ガス供給管52の流量調整弁53aを閉じ、流量調整弁53bを開いて、ポーラスフィルタ25a,25b,25cのクリーンサイドCSに再生ガスRGを供給して該ポーラスフィルタ25a,25b,25cを再生させる。
例えば、前記(1)の再生方法を選択した場合は、ダーティーサイドDSで再生が行われるため、クリーンサイドCSにおける清浄性を良好に保つことができる。
前記(2)の再生方法を選択した場合は、逆洗ガスノズルからのガス供給が可能となるとともに、遮断弁48a〜48cを粉体が微量となる環境で運用することができ、その健全性を高めることができる。
上記のように、ポーラスフィルタ25a,25b,25cの再生反応を行う場所として、ダーティーサイドDSとクリーンサイドCSのいずれかを選択することができるため、IGCCプラント1の運転状態や、ポーラスフィルタ25a,25b,25cにおける各種の諸条件に見合ったフィルタ再生を行うことができる。
図5は、ポーラスフィルタ25a,25b,25cの再生に使用された再生ガスRGの排ガス排出ルート示すフィルタ装置25の概略構成図である。このフィルタ装置25は、図2に記載した第1実施形態のものと同様のものであるが、図3に記載した第2実施形態のものとしてもよい。
前述したように、ポーラスフィルタ25a,25b,25cの再生に使用された再生ガスRGの排ガスEGは、可燃性ガス供給管33に放流されて可燃性ガスFGに合流混合される。本実施形態では、この排ガスEGを可燃性ガス供給管33に放流する経路として、再生中のポーラスフィルタ25a,25b,25cのガス入口、ガス出口、チャー出口のいずれかを経由させるようになっている。
図5に示すように、例えばポーラスフィルタ25cを再生している時は、再生ガス供給部51からポーラスフィルタ25cに供給された再生ガスRGの排ガスEGは、ポーラスフィルタ25cのガス入口(遮断弁47c)を経由する排出ルートR1と、ポーラスフィルタ25cのガス出口(遮断弁48c)を経由する排出ルートR2と、ポーラスフィルタ25cのチャー出口を経由する排出ルートR3と、を選択することができる。
排出ルートR1を選択する場合は、ポーラスフィルタ25cのガス入口側の遮断弁47cを開き、ガス出口側の遮断弁48cを閉じる。また、ポーラスフィルタ25cからチャービン26に通じるチャー排出管45に設けられている図示しない仕切弁を閉じる。これにより、ポーラスフィルタ25cを再生させた再生ガスRGの排ガスEGは、上流側の生成ガス配管41と、他のポーラスフィルタ25a,25bと、下流側の生成ガス配管42とを経て可燃性ガス供給管33に流れ、ガス精製設備6に給送される。
排出ルートR2を選択する場合は、ポーラスフィルタ25cのガス入口側の遮断弁47cを閉じ、ガス出口側の遮断弁48cを開き、チャー排出管45に設けられている図示しない仕切弁を閉じる。これにより、排ガスEGは、下流側の生成ガス配管42を経て可燃性ガス供給管33に流れ、ガス精製設備6に給送される。
排出ルートR3を選択する場合は、ポーラスフィルタ25cのガス入口側の遮断弁47cとガス出口側の遮断弁48cを閉じ、チャー排出管45に設けられている図示しない仕切弁を開く。これにより、排ガスEGは、一旦チャービン26に流れ、仕切弁が開いている他の2本のチャー排出管45を経て他のポーラスフィルタ25a,25bに流れ、さらに下流側の生成ガス配管42と可燃性ガス供給管33とを経てガス精製設備6に給送される。
同様にして、他のポーラスフィルタ25a,25bを再生している時も、排ガスEGを各ポーラスフィルタ25a,25bのガス入口、ガス出口、チャー出口のいずれかを経由させて最終的に可燃性ガス供給管33に放流する。
このように、一つのポーラスフィルタ25a,25b,25cのガス入口、ガス出口、チャー出口は、いずれも可燃性ガスFGを給送する可燃性ガス供給管33に直接、あるいは他のポーラスフィルタを経て連通している。
したがって、これらの連通関係をうまく利用することにより、排ガスEGを処理する専用の処理系統を設けることなく、ポーラスフィルタ25a,25b,25cの再生に使用された再生ガスRGの排ガスEGを可燃性ガスFGに合流混合させることができ、フィルタ装置25の構成を簡素で安価なものにするとともに、排ガスEGを確実に処理することができる。
なお、排ガスEGの量は、可燃性ガスFGの量に比べてごく微量(0.1〜0.2%程度)であるため、可燃性ガスFGの性状に影響を及ぼす懸念はない。
変形例として、排ガスEGを可燃性ガスFGに合流混合させずに、図5中に示すように各ポーラスフィルタ25a,25b,25cから外部に通じる排ガス処理管63と仕切弁64とを配設し(図5中にはポーラスフィルタ25aにのみ記入)、この排ガス処理管63をフレアスタック(図示無し)に接続する等して、排ガスEGを焼却処理するようにしてもよい。こうすれば、排ガスEGに未燃焼成分が含まれていても、これを大気中に放散させることなく適正に処理することができる。
以上のように、本実施形態に係るフィルタ装置25、これを備えたIGCCプラント1、およびフィルタ再生方法によれば、簡素で安価な構成により、IGCCプラント1を運転状態に保ちながらポーラスフィルタ25a,25b,25cを再生可能にし、IGCCプラント1を高い稼働率で運用することができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。例えば、上記実施形態では、本発明に係るフィルタ装置およびフィルタ再生方法を、IGCCプラント1に設けられたフィルタ装置25に適用した例について説明したが、IGCCプラントに限定されることはなく、他のプラントや濾過システム等のフィルタ装置に適用してもよい。
1 石炭ガス化複合発電設備(ガス化プラント)
2 石炭ガス化炉(ガス化炉)
5 チャー回収装置
7 ガスタービン
8 蒸気タービン
9 発電機
10 排熱回収ボイラ(HRSG)
23 サイクロン
25 フィルタ装置
25a,25b,25c ポーラスフィルタ
26 チャービン
41,42 生成ガス配管
45 チャー排出管
47a,47b,47c 遮断弁
48a,48b,48c 遮断弁
51 再生ガス供給部
53 流量調整弁
55 制御部
57 酸素濃度検出部
CS クリーンサイド
DS ダーティーサイド
EG 再生ガスの排ガス
FG 可燃性ガス
RG 再生ガス
R1 ガス入口を経由して排ガスを可燃性ガスに合流混合させる排出ルート
R2 ガス出口を経由して排ガスを可燃性ガスに合流混合させる排出ルート
R3 チャー出口を経由して排ガスを可燃性ガスに合流混合させる排出ルート

Claims (10)

  1. 炭素含有固形燃料から可燃性ガスを生成するガス化炉にて生成された前記可燃性ガス中に含まれる粒状の未反応固形分を除去する、並列に配置された複数のポーラスフィルタと、
    前記複数のポーラスフィルタの各々に個別に設けられた遮断弁と、
    前記複数のポーラスフィルタの各々に個別に再生ガスを供給する再生ガス供給部と、
    を具備してなるフィルタ装置。
  2. 前記ポーラスフィルタのガス出口側における前記再生ガスの排ガス中に含まれる酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、
    前記酸素濃度が予め設定された目標濃度になるように、前記再生ガスの流量または酸素濃度の少なくとも一方を制御する制御部と、
    をさらに備えた請求項1に記載のフィルタ装置。
  3. 前記遮断弁は、前記各ポーラスフィルタのガス入口側とガス出口側との両方に設けられ、
    前記再生ガス供給部は、前記各ポーラスフィルタのダーティーサイドとクリーンサイドの両方に個別に前記再生ガスを供給可能である請求項1または2に記載のフィルタ装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ装置を備えたガス化プラント。
  5. 炭素含有固形燃料から可燃性ガスを生成するガス化炉にて生成された前記可燃性ガス中に含まれる粒状の未反応固形分を除去するポーラスフィルタを再生させるフィルタ再生方法であって、
    前記ポーラスフィルタを複数並列に接続し、
    前記ガス化炉の運転中に、再生させる任意の前記ポーラスフィルタへの前記可燃性ガスの通気を遮断し、
    該ポーラスフィルタの内部に再生ガスを供給することにより、該ポーラスフィルタの内部に堆積している前記未反応固形分を酸化させて除去することを特徴とするフィルタ再生方法。
  6. 再生中の前記ポーラスフィルタのガス出口側における前記再生ガスの排ガス中の酸素濃度を検出し、
    前記酸素濃度が予め設定された目標濃度になるように、前記再生ガスの流量または酸素濃度の少なくとも一方を制御する請求項5に記載のフィルタ再生方法。
  7. 再生させる前記ポーラスフィルタのガス入口側を遮断し、該ポーラスフィルタのダーティーサイドに前記再生ガスを供給して該ポーラスフィルタを再生させる請求項5または6に記載のフィルタ再生方法。
  8. 再生させる前記ポーラスフィルタのガス出口側を遮断し、該ポーラスフィルタのクリーンサイドに前記再生ガスを供給して該ポーラスフィルタを再生させる請求項5または6に記載のフィルタ再生方法。
  9. 前記ポーラスフィルタの再生に使用された前記再生ガスの排ガスを、前記ガス化炉にて生成された前記可燃性ガスに合流混合する請求項5から8のいずれかに記載のフィルタ再生方法。
  10. 前記排ガスを前記可燃性ガスに合流混合する経路として、再生中の前記ポーラスフィルタのガス入口、ガス出口、チャー出口のいずれかを経由させる請求項9に記載のフィルタ再生方法。
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