JP7458795B2 - フィルタ再生システム、ガス化複合発電設備およびフィルタ再生方法 - Google Patents

フィルタ再生システム、ガス化複合発電設備およびフィルタ再生方法 Download PDF

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Description

本開示は、フィルタ再生システム、ガス化複合発電設備およびフィルタ再生方法に関するものである。
従来、ガス化炉設備として、石炭等の炭素含有固体燃料をガス化炉内に供給し、炭素含有固体燃料を部分燃焼させてガス化することで、可燃性ガスを生成する炭素含有燃料ガス化設備(石炭ガス化設備)が知られている。
ガス化炉設備では、ガス化炉で生成される生成ガス中の炭素含有固体燃料(石炭等)の未反応固形分(灰分等を含む)であるチャーを捕獲する。チャーが捕獲されて分離された生成ガスは後流側のガスタービン燃焼器などで燃料として利用する。捕獲されたチャーをガス化炉に供給される燃料として再利用するために、サイクロンセパレータやポーラスフィルタが設けられている。ポーラスフィルタは、チャーの捕獲を連続的かつ長期的に継続できるように、一定の時間間隔で圧縮ガス(窒素など)を用いてポーラスフィルタのチャーを捕獲する面と逆方向よりパージ(逆洗)することで、ポーラスフィルタの表層に付着したチャーをポーラスフィルタ下部へ払い落としてフィルタの汚れの増加を抑制する。払い落とされたチャーは、ホッパで回収された後、ガス化炉内に再投入される。
下記特許文献1には、逆洗によりポーラスフィルタ内部に蓄積したチャーの払い落しを促進するために、加熱された灰化ガス(酸素を含むガスとして圧縮空気など)によってチャーを灰化させた後に、ポーラスフィルタ上部から逆洗ガス(窒素など)を投入してポーラスフィルタの逆洗を行うことで、ポーラスフィルタの内部(エレメント)に堆積しているチャーの除去を促進することが開示されている。
特開2018-138636号公報
しかし、特許文献1に記載されたフィルタ再生の操作は、ガス化炉を停止させた後に実施するものである。すなわち、ガス化炉で生成された生成ガスの流路を遮断してガスおよびチャーがポーラスフィルタ容器に供給されない状態、例えば、定期点検時などのガス化炉の停止時に合わせてフィルタ再生が行われる。さらに、特許文献1に示したフィルタ再生は、その他の装置の運転が停止した後に実施されており、フィルタ再生のみの実施に所定の工程を行う必要があり長い作業時間を要する。
また、ポーラスフィルタの内部にチャーなどが捕獲され、蓄積することで差圧が徐々に上昇して所定値に到達すると、ガス化炉を停止してフィルタ再生を行う必要がある。このようにポーラスフィルタの差圧が所定値に到達するたびにガス化炉を停止しなければならず、プラント利用率向上の阻害となるおそれがある。
一方で、ガス化炉にて生成ガスを製造している通常運転中は、フィルタ再生のために酸素を含む灰化ガスをポーラスフィルタに供給すると生成ガスの組成や発熱量に影響を及ぼすおそれがあるため、従来では通常運転時は、フィルタ再生時には灰化ガスの供給は行わない。また、ガス化炉の起動時は、ガス化炉から排出されてポーラスフィルタに導かれるガスの温度が比較的低い場合があり、酸素を含む灰化ガスによるフィルタ再生のための温度が確保できないおそれがあり、灰化ガスの供給は行われていない。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ガス化炉の起動時や通常運転時であってもポーラスフィルタを再生することができるフィルタ再生システム、ガス化複合発電設備およびフィルタ再生方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示のフィルタ再生システムは、素含有固体燃料をガス化するガス化炉から排出されたチャーを含む含塵ガスをろ過するポーラスフィルタに捕獲された前記チャーを灰化して再生を促進するフィルタ再生システムであって、前記ガス化炉から前記ポーラスフィルタへ排出されるガス化炉排出ガスの酸素濃度を所定値に調整する酸素濃度調整部と、前記ガス化炉の起動時又は前記ガス化炉の通常運転時に、前記酸素濃度調整部を制御して前記チャーを灰化させてフィルタ再生を行う制御部と、を備えている。
本開示のガス化複合発電設備は、ガス化炉と、上記のフィルタ再生システムと、前記ガス化炉で生成した生成ガスの少なくとも一部を燃焼させることで回転駆動するガスタービンと、前記ガスタービンから排出されたタービン排ガスを導入する排熱回収ボイラで生成した蒸気により回転駆動する蒸気タービンと、前記ガスタービンおよび/または前記蒸気タービンの回転駆動に連結された発電機と、を備えている。
本開示のフィルタ再生方法は、炭素含有固体燃料をガス化するガス化炉から排出されたチャーを含む含塵ガスをろ過するポーラスフィルタに捕獲された前記チャーを灰化して再生を促進するフィルタ再生方法であって、前記ガス化炉の起動時又は前記ガス化炉の通常運転時に、前記ガス化炉から前記ポーラスフィルタへ排出されるガス化炉排出ガスの酸素濃度を所定値に制御して前記チャーを灰化させてフィルタ再生を行う。
ガス化炉排出ガスの顕熱を用い、かつ酸素濃度を調整することによって、起動時や通常運転時であってもポーラスフィルタの再生を行うことができる。
本開示の第1実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備を示した概略構成図である。 図1のガス化炉設備を示した概略構成図である。 フィルタ再生システムの系統構成を示した概略構成図である。 第1実施形態に係るポーラスフィルタ差圧の変化を示したグラフである。 参考例としてポーラスフィルタ差圧の変化を示したグラフである。 変形例1及び変形例4を示した概略構成図である。 変形例2及び変形例5を示した概略構成図である。 変形例3及び変形例6を示した概略構成図である。 本開示の第2実施形態を示した概略構成図である。 第2実施形態に係るポーラスフィルタ差圧の変化を示したグラフである。 変形例7を示した概略構成図である。
以下に、本開示に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1には、本開示の第1実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電設備)が示されている。石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)10は、空気を主とした酸化剤を用いており、ガス化炉設備14において、燃料から可燃性ガス(生成ガス)を生成する空気燃焼方式を採用している。そして、石炭ガス化複合発電設備10は、ガス化炉設備14で生成した生成ガスを、ガス精製設備16で精製して燃料ガスとした後、ガスタービン17に供給して発電を行っている。すなわち、石炭ガス化複合発電設備10は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備となっている。ガス化炉設備14に供給する燃料としては、例えば、石炭等の炭素含有固体燃料が用いられる。以降の説明で、上や上方とは鉛直方向上側を示し、下や下方とは鉛直方向下側を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電設備)10は、図1に示すように、給炭設備11と、ガス化炉設備14と、チャー回収設備15と、ガス精製設備16と、ガスタービン17と、蒸気タービン18と、発電機19と、排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)20とを備えている。
給炭設備11は、原炭として炭素含有固体燃料である石炭が供給され、石炭を石炭ミル(図示略)などで粉砕することで、細かい粒子状に粉砕した微粉炭を製造する。給炭設備11で製造された微粉炭は、給炭ライン11a出口で後述する空気分離設備42から供給される搬送用イナートガスとしての窒素ガスによって加圧されて、ガス化炉設備14へ向けて供給される。イナートガスとは、酸素含有率が約5体積%以下の不活性ガスであり、窒素ガスや二酸化炭素ガスやアルゴンガスなどが代表例であるが、必ずしも約5体積%以下に制限されるものではない。
ガス化炉設備14は、給炭設備11で製造された微粉炭が供給されると共に、チャー回収設備15で回収されたチャー(石炭の未反応分と灰分)が再利用を目的として供給されている。
また、ガス化炉設備14には、ガスタービン17(圧縮機61)からの圧縮空気供給ライン41が接続されており、ガスタービン17で圧縮された圧縮空気の一部が昇圧機68で所定圧力に昇圧されてガス化炉設備14に供給可能となっている。空気分離設備42は、大気中の空気から窒素と酸素を分離生成するものであり、第1窒素供給ライン43によって空気分離設備42とガス化炉設備14とが接続されている。そして、この第1窒素供給ライン43には、給炭設備11からの給炭ライン11aが接続されている。また、第1窒素供給ライン43から分岐する第2窒素供給ライン45もガス化炉設備14に接続されており、この第2窒素供給ライン45には、チャー回収設備15からのチャー戻しライン46が接続されている。更に、空気分離設備42は、酸素供給ライン47によって、圧縮空気供給ライン41と接続されている。そして、空気分離設備42によって分離された窒素は、第1窒素供給ライン43及び第2窒素供給ライン45を流通することで、石炭やチャーの搬送用ガスとして利用される。また、空気分離設備42によって分離された酸素は、酸素供給ライン47及び圧縮空気供給ライン41を流通することで、ガス化炉設備14において酸化剤として利用される。
ガス化炉設備14は、例えば、2段噴流床形式のガス化炉101(図2参照)を備えている。ガス化炉設備14は、内部に供給された石炭(微粉炭)およびチャーを酸化剤(空気、酸素)により部分燃焼させることでガス化させ生成ガスとする。なお、ガス化炉設備14は、微粉炭に混入した異物(スラグ)を除去する異物除去設備44が設けられている。そして、このガス化炉設備14には、チャー回収設備15に向けて生成ガスを供給する生成ガスライン(ガス化炉排出ガス配管)49が接続されており、チャーを含む生成ガスが排出可能となっている。この場合、図2に示すように、生成ガスライン49にガス冷却器であるシンガスクーラ(熱交換部)102を設けることで、生成ガスを所定温度まで冷却してからチャー回収設備15に供給してもよい。
チャー回収設備15は、集塵設備51と供給ホッパ52とを備えている。この場合、集塵設備51は、1つまたは複数のサイクロンやポーラスフィルタにより構成され、ガス化炉設備14で生成された生成ガスに含有するチャーを分離することができる。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備16に送られる。供給ホッパ52は、集塵設備51で生成ガスから分離されたチャーを貯留するものである。なお、集塵設備51と供給ホッパ52との間にビンを配置し、このビンに複数の供給ホッパ52を接続するように構成してもよい。そして、供給ホッパ52からのチャー戻しライン46が第2窒素供給ライン45に接続されている。
ガス精製設備16は、チャー回収設備15によりチャーが分離された生成ガスに対して、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物を取り除くことで、ガス精製を行うものである。そして、ガス精製設備16は、生成ガスを精製して燃料ガスを製造し、これをガスタービン17に供給する。なお、チャーが分離された生成ガス中にはまだ硫黄分(HSなど)が含まれているため、このガス精製設備16では、アミン吸収液などによって硫黄分を除去回収して、有効利用する。
ガスタービン17は、圧縮機61、燃焼器62、タービン63を備えており、圧縮機61とタービン63とは、回転軸64により連結されている。燃焼器62には、圧縮機61からの圧縮空気供給ライン65が接続されると共に、ガス精製設備16からの燃料ガス供給ライン66が接続され、また、タービン63に向かって延びる燃焼ガス供給ライン67が接続されている。また、ガスタービン17は、圧縮機61からガス化炉設備14に延びる圧縮空気供給ライン41が設けられており、中途部に昇圧機68が設けられている。従って、燃焼器62では、圧縮機61から供給された圧縮空気の一部とガス精製設備16から供給された燃料ガスの少なくとも一部とを混合して燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、発生させた燃焼ガスをタービン63へ向けて供給する。そして、タービン63は、供給された燃焼ガスにより回転軸64を回転駆動させることで発電機19を回転駆動させる。
蒸気タービン18は、ガスタービン17の回転軸64に連結されるタービン69を備えており、発電機19は、この回転軸64の基端部に連結されている。排熱回収ボイラ20は、ガスタービン17(タービン63)からの排ガスライン70が接続されており、排熱回収ボイラ20への給水とタービン63の排ガスとの間で熱交換を行うことで、蒸気を生成するものである。そして、排熱回収ボイラ20は、蒸気タービン18のタービン69との間に蒸気供給ライン71が設けられると共に蒸気回収ライン72が設けられ、蒸気回収ライン72に復水器73が設けられている。また、排熱回収ボイラ20で生成する蒸気には、ガス化炉101のシンガスクーラ102で生成ガスと熱交換して生成された蒸気を含んでもよい。従って、蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69が回転駆動し、回転軸64を回転させることで発電機19を回転駆動させる。
排熱回収ボイラ20の出口から煙突75までには、ガス浄化設備74を備えている。
次に、上述した石炭ガス化複合発電設備10の動作について説明する。
石炭ガス化複合発電設備10において、給炭設備11に原炭(石炭)が供給されると、石炭は、給炭設備11において細かい粒子状に粉砕されることで微粉炭となる。給炭設備11で製造された微粉炭は、空気分離設備42から供給される窒素により第1窒素供給ライン43を流通してガス化炉設備14に供給される。また、後述するチャー回収設備15で回収されたチャーが、空気分離設備42から供給される窒素により第2窒素供給ライン45を流通してガス化炉設備14に供給される。更に、後述するガスタービン17から抽気された圧縮空気が昇圧機68で昇圧された後、空気分離設備42から供給される酸素と共に圧縮空気供給ライン41を通してガス化炉設備14に供給される。
ガス化炉設備14では、供給された微粉炭及びチャーが圧縮空気(酸素)により燃焼し、微粉炭及びチャーがガス化することで、生成ガスを生成する。そして、この生成ガスは、ガス化炉設備14から生成ガスライン49を通って排出され、チャー回収設備15に送られる。
このチャー回収設備15にて、生成ガスは、まず、集塵設備51に供給されることで、生成ガスに含有する微粒のチャーが分離される。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備16に送られる。一方、生成ガスから分離した微粒のチャーは、供給ホッパ52に堆積され、チャー戻しライン46を通ってガス化炉設備14に戻されてリサイクルされる。
チャー回収設備15によりチャーが分離された生成ガスは、ガス精製設備16にて、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物が取り除かれてガス精製され、燃料ガスが製造される。圧縮機61が圧縮空気を生成して燃焼器62に供給する。この燃焼器62は、圧縮機61から供給される圧縮空気と、ガス精製設備16から供給される燃料ガスとを混合し、燃焼することで燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスによりタービン63を回転駆動することで、回転軸64を介して圧縮機61及び発電機19を回転駆動する。このようにして、ガスタービン17は発電を行うことができる。
そして、排熱回収ボイラ20は、ガスタービン17におけるタービン63から排出された排ガスと排熱回収ボイラ20への給水とで熱交換を行うことにより蒸気を生成し、この生成した蒸気を蒸気タービン18に供給する。蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69を回転駆動することで、回転軸64を介して発電機19を回転駆動し、発電を行うことができる。
なお、ガスタービン17と蒸気タービン18は同一軸として1つの発電機19を回転駆動しなくてもよく、別の軸として複数の発電機を回転駆動しても良い。
その後、ガス浄化設備74では、排熱回収ボイラ20から排出された排気ガスの有害物質が除去され、浄化された排気ガスが煙突75から大気へ放出される。
図2に示すように、ガス化炉設備14は、ガス化炉101と、シンガスクーラ102と、を備えている。
ガス化炉101は、鉛直方向に延びて形成されており、鉛直方向の下方側に微粉炭及び酸素が供給され、部分燃焼させてガス化した生成ガスが鉛直方向の下方側から上方側に向かって流通している。ガス化炉101は、圧力容器110と、圧力容器110の内部に設けられるガス化炉壁111とを有している。そして、ガス化炉101は、圧力容器110とガス化炉壁111との間の空間にアニュラス部115を形成している。また、ガス化炉101は、ガス化炉壁111の内部の空間において、鉛直方向の下方側(つまり、生成ガスの流通方向の上流側)から順に、コンバスタ部116、ディフューザ部117、リダクタ部118を形成している。
圧力容器110は、内部が中空空間となる筒形状に形成され、上端部にガス排出口121が形成される一方、下端部(底部)にスラグホッパ122が形成されている。ガス化炉壁111は、内部が中空空間となる筒形状に形成され、その壁面が圧力容器110の内面と対向して設けられている。本実施形態では圧力容器110は円筒形状で、ガス化炉壁111のディフューザ部117も円筒形状に形成されている。そして、ガス化炉壁111は、図示しない支持部材により圧力容器110内面に連結されている。
ガス化炉壁111は、圧力容器110の内部を内部空間154と外部空間156に分離する。ガス化炉壁111は、後述するが、横断面形状がコンバスタ部116とリダクタ部118との間のディフューザ部117で変化する形状とされている。ガス化炉壁111は、鉛直上方側となるその上端部が、圧力容器110のガス排出口121に接続され、鉛直下方側となるその下端部が圧力容器110の底部と隙間を空けて設けられている。そして、圧力容器110の底部に形成されるスラグホッパ122には、貯留水が溜められており、ガス化炉壁111の下端部が貯留水に浸水することで、ガス化炉壁111の内外を封止している。ガス化炉壁111には、バーナ126、127が挿入され、内部空間154にシンガスクーラ102が配置されている。ガス化炉壁111の構造については後述する。
アニュラス部115は、圧力容器110の内側とガス化炉壁111の外側に形成された空間、つまり外部空間156であり、空気分離設備42で分離された不活性ガスである窒素が、図示しない窒素供給ラインを通って供給される。このため、アニュラス部115は、窒素が充満する空間となる。なお、このアニュラス部115の鉛直方向の上部付近には、ガス化炉101内を均圧にするための図示しない炉内均圧管が設けられている。炉内均圧管は、ガス化炉壁111の内外を連通して設けられ、ガス化炉壁111の内部(コンバスタ部116、ディフューザ部117及びリダクタ部118)と外部(アニュラス部115)との圧力差を所定圧力以内となるよう略均圧にしている。
コンバスタ部116は、微粉炭及びチャーと空気とを一部燃焼させる空間となっており、コンバスタ部116におけるガス化炉壁111には、複数のバーナ126からなる燃焼装置が配置されている。コンバスタ部116で微粉炭及びチャーの一部を燃焼した高温の燃焼ガスは、ディフューザ部117を通過してリダクタ部118に流入する。
リダクタ部(ガス化部)118は、ガス化反応に必要な高温状態に維持されコンバスタ部116からの燃焼ガスに微粉炭を供給し部分燃焼させて、微粉炭を揮発分(一酸化炭素、水素、低級炭化水素等)へと分解してガス化されて生成ガスを生成する空間となっており、リダクタ部118におけるガス化炉壁111には、複数のバーナ127からなる燃焼装置が配置されている。
シンガスクーラ102は、ガス化炉壁111の内部に設けられると共に、リダクタ部118のバーナ127の鉛直方向の上方側に設けられている。シンガスクーラ102は熱交換器であり、ガス化炉壁111の鉛直方向の下方側(生成ガスの流通方向の上流側)から順に、蒸発器(エバポレータ)131、過熱器(スーパーヒータ)132、節炭器(エコノマイザ)134が配置されている。これらのシンガスクーラ102は、リダクタ部118において生成された生成ガスと熱交換を行うことで、生成ガスを冷却する。また、蒸発器(エバポレータ)131、過熱器(スーパーヒータ)132、節炭器(エコノマイザ)134は、図に記載されたその数量を限定するものではない。
次に、上述のガス化炉設備14の動作について説明する。
ガス化炉設備14のガス化炉101において、リダクタ部118のバーナ127により窒素と微粉炭が投入されて点火されると共に、コンバスタ部116のバーナ126により微粉炭及びチャーと圧縮空気(酸素)が投入されて点火される。すると、コンバスタ部116では、微粉炭とチャーの燃焼により高温燃焼ガスが発生する。また、コンバスタ部116では、微粉炭とチャーの燃焼により高温ガス中で溶融スラグが生成され、この溶融スラグがガス化炉壁111へ付着すると共に、炉底へ落下し、最終的にスラグホッパ122内の貯水へ排出される。そして、コンバスタ部116で発生した高温燃焼ガスは、ディフューザ部117を通ってリダクタ部118に上昇する。このリダクタ部118では、ガス化反応に必要な高温状態に維持されて、微粉炭が高温燃焼ガスと混合し、高温の還元雰囲気において微粉炭を部分燃焼させてガス化反応が行われ、生成ガスが生成される。ガス化した生成ガスが鉛直方向の下方側から上方側に向かって流通する。
<フィルタ再生システム>
次に、図3を用いてポーラスフィルタの再生を行うフィルタ再生システムについて説明する。図3には、上述した構成のうち、ガス化炉101とポーラスフィルタ装置22とが主として示されている。
ポーラスフィルタ装置22は、集塵設備51に設けられ、生成ガス中に残存しているチャーを捕獲する。ポーラスフィルタ装置22は、ポーラスフィルタ容器23内にポーラスフィルタ24を備えている。ポーラスフィルタ24は、細孔を多数有するフィルタであり、例えばセラミックス製や金属製とされている。ポーラスフィルタ24は、例えば円筒形状とされており、鉛直方向に軸線を有して並列に複数設けられている。ポーラスフィルタ24によってポーラスフィルタ装置22内の空間が上下に仕切られており、下方空間22aがチャーを含む生成ガスが流入する濾過前の空間となり、上方空間22bが濾過後の空間となる。
ポーラスフィルタ装置22の下方空間22aには、チャーを含む生成ガスを導く生成ガスライン(ガス化炉排出ガス配管)49が接続されている。生成ガスライン49には、開閉弁49aが設けられている。生成ガスライン49には、開閉弁49aとポーラスフィルタ装置22との間に、生成ガスの圧力を計測する第1圧力センサ49bが設けられている。生成ガスライン49の開閉弁49aよりも上流側には、酸素濃度センサ49cが設けられている。第1圧力センサ49b及び酸素濃度センサ49cの出力は、制御部30へと送信される。
ポーラスフィルタ装置22の下方空間22aの底部には、ポーラスフィルタ24で分離されたチャーを排出するチャー排出路26が接続されている。チャー排出路26には、開閉弁26aが設けられている。
ポーラスフィルタ装置22の上方空間22bには、チャーを分離した後の生成ガス(クリーンガス)をガス精製設備16へと導くガス排出ライン53が接続されている。ガス排出ライン53には、開閉弁53aが設けられている。
ガス排出ライン53には、ポーラスフィルタ装置22と開閉弁53aとの間に、ガスの圧力を計測する第2圧力センサ53bと温度センサ53cが設けられている。第2圧力センサ53b及び温度センサ53cの出力は、制御部30へと送信される。
ポーラスフィルタ装置22には、逆洗装置28が設けられている。逆洗装置28は、フィルタを逆洗して、ポーラスフィルタ24の表面などに付着したチャーを下部へ払い落とすための逆洗ガスをパルス的(例えば0.5秒間隔)に上方空間22b側からポーラスフィルタ24側に向けて噴射する。逆洗ガスとしては、例えば窒素が用いられるが、これに限定されるものではない。
ポーラスフィルタ容器23の外周には、フィルタ再生時にポーラスフィルタ装置22の内部を加熱するための電気ヒータ(容器加熱手段)32が設けられている。電気ヒータ32の出力は、ガス排出ライン53に設けられた温度センサ53cの出力値に基づいて制御部30によって制御される。
ガス化炉101には、第1酸素供給配管(酸素濃度調整部)34が設けられている。より具体的には、第1酸素供給配管34の下流端は、ガス化炉壁111内へ結合されている。ただし、第1酸素供給配管34の下流端は、ガス化反応が低下するシンガスクーラ102の下流側に接続されていればよい。また、後述する起動時のフィルタ再生を行う場合は、第1酸素供給配管34の下流端をシンガスクーラ102よりも上流側に接続されてもよく、バーナ127の近傍から接続されてもよい。
第1酸素供給配管34から酸素含有ガスが内部空間154に供給される。第1酸素供給配管34には、流量調整弁34aが設けられている。流量調整弁34aの開度は、制御部30によって制御される。
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
<起動時のフィルタ再生>
起動時には、バーナ126,127に軽油や天然ガスなどの起動用燃料を供給して、ガス化炉101内を昇温する。起動用燃料の燃焼により発生した高温の燃焼ガスは、シンガスクーラ102を通り、ガス化炉排出ガスとして生成ガスライン49へ導かれる。生成ガスライン49を通過した燃焼ガスは、ポーラスフィルタ装置22へと導かれる。このときの開閉弁49aは開とされる。
ポーラスフィルタ装置22の下方空間22aに導かれた燃焼ガスは、ポーラスフィルタ24を通過し、燃焼ガスに微粒子が含まれていれば微粒子が捕獲される。その後、燃焼ガスは上方空間22bへと流れ込み、ガス排出ライン53を通り下流側へと排出される。
制御部30は、ガス排出ライン53に設けた温度センサ53cの出力に基づいて、ポーラスフィルタ容器23内のガス温度が350℃以上450℃以下(好ましくは400℃以上450℃以下)となるように電気ヒータ32の出力を調整する。電気ヒータ32の出力は、燃焼ガスの顕熱によってポーラスフィルタ24が加熱される加熱量を補うように調整される。また、制御部30は、第1酸素供給配管34に設けた流量調整弁34aの開度を調整して酸素含有ガスの流量を調整することによって、ポーラスフィルタ装置22に導かれる燃焼ガスの酸素濃度を調整する。酸素濃度は、生成ガスライン49に設けた酸素濃度センサ49cの出力に基づいて調整され、5体積%以上15体積%以下となるように調整される。
上述した温度範囲及び酸素濃度範囲を満たす条件で、ポーラスフィルタ24の表面及び内部に付着したチャーの灰化(酸化)が行われる。これと同時に、逆洗装置28によって逆洗することによって、ポーラスフィルタ24の表面及び内部に付着したチャーがポーラスフィルタ装置22の下方空間22aに払い落とされてポーラスフィルタ24を再生する。
ポーラスフィルタ容器23内の圧力を、ポーラスフィルタ24に付着したチャーの灰化を促進する圧力まで増加させるようにしても良い。例えば、バーナ126,127から投入する酸化剤の流量を大きくするとともに、ポーラスフィルタ装置22の下流側に設置された、例えばグランドフレアなどの燃焼ガス排出ライン(図示せず)に設けた圧力調整弁(図示せず)の開度を制御する。
図4には、本実施形態を用いたフィルタ再生によるポーラスフィルタ差圧(以下「ポーラスフィルタ差圧」いう。)の変化が示されている。同図において、横軸は時間(h)、縦軸はポーラスフィルタ差圧である。
ポーラスフィルタ差圧は、第1圧力センサ49bと第2圧力センサ53bとの圧力差である。図4には、ガス化炉101の起動及び停止が繰り返されたときのポーラスフィルタ差圧の変化が示されている。同図に示した横軸に沿った破線は、プラント負荷制限値となるポーラスフィルタ差圧を示している。ポーラスフィルタ差圧がプラント負荷制限値に達すると、ガス化炉の停止が行われる。
第1回目のガス化炉101の起動及び停止の際には、本実施形態のフィルタ再生が行われていない。逆洗装置28を用いた逆洗は行っているが、運転時間に応じてポーラスフィルタ24の内部のエレメントなどに付着したチャーが蓄積して、ポーラスフィルタ差圧が徐々に増大する。
第1回目のガス化炉101の停止後の停止期間T1には、本実施形態のポーラスフィルタ24のチャーの灰化によるフィルタ再生は行われずに、第2回目のガス化炉101の起動操作へと進行する。したがって、この停止期間T1中にはフィルタ再生が行われないため、フィルタ再生よって停止期間T1が延長されることはない。
第2回目のガス化炉101の起動及び停止の際には、起動時に本実施形態のチャーの灰化によるフィルタ再生が行われる。すなわち、起動時にポーラスフィルタ装置22に燃焼ガスを流しながらポーラスフィルタ24の表面と内部に付着したチャーの灰化が行われる。この灰化と同時期に逆洗装置28による逆洗が行われるので、ポーラスフィルタ24からチャーの除去が効果的に行われ、ポーラスフィルタ差圧が第1回目のガス化炉101の停止時のポーラスフィルタ差圧から大幅に減少する。起動後は本実施形態のチャーの灰化によるフィルタ再生は行われず逆洗のみが行われるので、ポーラスフィルタ24の内部のエレメントなどに付着したチャーが蓄積して、ポーラスフィルタ差圧は徐々に増大する。しかし、第2回目のガス化炉101の停止時には、第2回目の起動時にポーラスフィルタ差圧を減少させることで第1回目よりもポーラスフィルタ差圧が大幅に増加することがないため、プラント負荷制限値に対してポーラスフィルタ差圧の裕度を確保できる。第3回目のガス化炉101の起動及び停止の際も第2回目と同様に、起動時に本実施形態のフィルタ再生を行うので、ガス化炉101の停止時にポーラスフィルタ差圧は前回よりも大幅に上昇することはないため、プラント負荷制限値に対してポーラスフィルタ差圧の裕度を確保できる。このようにガス化炉101の起動時に本実施形態のフィルタ再生を行うことにより、プラント負荷制限値との裕度(図4の矢印A2参照)が継続して確保できるので、ポーラスフィルタ差圧がプラント負荷制限値に達してガス化炉の停止を行う必要が無く、もしくはポーラスフィルタ差圧がプラント負荷制限値に達してガス化炉の停止が行われるまでは長時間の運転が可能となるため、プラント利用率を向上させることができる。
図5には、参考例として、本実施形態のフィルタ再生を用いない場合のポーラスフィルタ差圧の変化が示されている。
同図に示されているように、第1回目と第2回目のガス化炉101の起動及び停止の間の停止期間T1、及び、第2回目と第3回目のガス化炉101の起動及び停止の間の停止期間T1には、ポーラスフィルタ24のチャーの灰化によるフィルタ再生が行われないので、前回のガス化炉101の停止時のポーラスフィルタ差圧を引き継いだままガス化炉101の起動及び停止が行われる。したがって、ポーラスフィルタ差圧は徐々に増大し、ついには図5の例では第3回目のガス化炉101の運転中にポーラスフィルタ差圧がプラント負荷制限値に到達しガス化炉101が停止される。
この停止期間T2のときに、特許文献1に示したようなガス化炉101を停止した状態で、加熱された灰化ガスを用いた灰化処理によりフィルタ再生が行われる。すなわち、ポーラスフィルタ装置22への生成ガスの流れを遮断した後にフィルタ再生を行う。このフィルタ再生の作業時間は数時間から数十時間におよぶこともあり、ガス化炉101の再起動までに必要とする時間を延長する必要が生じるおそれがあり、プラント利用率向上の阻害要因の一つになる場合がある。
以上説明した本実施形態の作用効果は以下の通りである。
ガス化炉101の起動時に発生する燃焼ガスがポーラスフィルタ24に排出されているときにチャーの灰化によるフィルタ再生を行うこととしたので、ポーラスフィルタ24をフィルタ再生に適した所定温度に維持するために燃焼ガスの顕熱を用いることができる。そして、制御部30によって燃焼ガスの酸素濃度を所定値に調整することで、ポーラスフィルタ24に堆積するチャーを酸化(灰化)させてフィルタ再生を促進することができる。このように、ガス化炉101の起動時であっても、燃焼ガスの顕熱を用い、かつ酸素濃度を調整することによって、ポーラスフィルタ24の再生を行うことができる。
フィルタ再生にあたりチャーの灰化に必要な高温の温度を得るためにポーラスフィルタ容器23を加熱する電気ヒータ32を設けることとした。これにより、チャーの灰化に必要な燃焼ガスの顕熱を補うことができる。
本実施形態は、以下のように変形することができる。
<変形例1>
図6に示すように、生成ガスライン49に電気ヒータ(配管加熱手段)33を設けることとしても良い。電気ヒータ33の出力は、ガス排出ライン53に設けた温度センサ53cの出力値に基づいて制御部30によって制御される。これにより、起動時の燃焼ガスの温度を所望値に制御することができる。ポーラスフィルタ容器23に設けた電気ヒータ32は、併用しても良いし、省略しても良い。
<変形例2>
図7に示すように、生成ガスライン49をバイパスするように、ガス化炉101の高さ方向のレベルの途中位置とポーラスフィルタ装置22との間にバイパス配管36を設けても良い。具体的には、バイパス配管36の上流側は、ガス化炉101のシンガスクーラ102と同じ高さレベルの範囲の途中位置に設けることが好ましい。シンガスクーラ102は、起動時の燃焼ガスから吸熱して燃焼ガス温度を低下させる。したがって、シンガスクーラ102と同じ高さレベルのガス化炉壁111の途中位置にバイパス配管36の上流側を設けて、フィルタ再生のために必要な所望温度の燃焼ガスがポーラスフィルタ装置22へ導かれるようにする。
バイパス配管36の下流端は、ポーラスフィルタ装置22の下方空間22aに接続されている。バイパス配管36には、流量調整弁36aが設けられている。流量調整弁36aの開度は、制御部30によって制御される。流量調整弁36aは、フィルタ再生を行うとき(すなわち起動時)に弁開とされて開度調整がされる。ガス化炉101の起動時以外は、全閉とされる。
なお、図7の破線にて示すように、シンガスクーラ102の上流側(同図において下側)にバイパス配管36’の上流端を接続することとしても良い。起動時には、シンガスクーラ102での吸熱が行われるとフィルタ再生に必要なガス温度を得ることができないおそれがある。そこで、シンガスクーラ102の上流側にバイパス配管36’を接続して温度が低下する前の燃焼ガスをポーラスフィルタ24に導くようにしても良い。
<変形例3>
図8に示すように、生成ガスライン49にガス加熱用熱交換器38を設けることとしても良い。ガス加熱用熱交換器38には、タービン63に接続された排ガスライン70から排ガスを抽気する第1抽気ライン39と、煙突75側に接続された返送ライン48とが接続されている。第1抽気ライン39にはダンパ39aが設けられ、返送ライン48にはダンパ48aが設けられている。各ダンパ39a,48aの開閉は、制御部30によって行われる。
また、煙突75の上流側からガス加熱用熱交換器38に排ガスを抽気する第2抽気ライン40が接続されてもよく、第2抽気ラインにはダンパ40aを設けて、ダンパ40aの開閉を制御部30で行っても良い。
各ダンパ39a,48aを開とすることによって、タービン63からの高温の排ガスの一部が第1抽気ライン39を介してガス加熱用熱交換器38に導かれ、生成ガスライン49を通過する低温の燃焼ガスを加熱する。燃焼ガスを加熱した後の低温の排ガスは、返送ライン48を通り煙突75に戻されて系外へ排出される。
ガス加熱用熱交換器38によって、起動時の低温の燃焼ガスを加熱することによって、フィルタ再生のために必要な所望温度の燃焼ガスをポーラスフィルタ装置22へ導くことができる。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、起動時におけるフィルタ再生について説明したが、本実施形態はガス化炉101の通常運転時におけるフィルタ再生に適用される。なお、第1実施形態の起動時におけるフィルタ再生と組み合わせて用いることもできる。本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるので、以下の説明では主として第1実施形態と相違する構成について説明する。
図9には、通常運転時における酸素供給配管の位置が示されている。ここで、通常運転とは、起動後でかつ、ガス化炉101(具体的にはリダクタ部118)にて石炭等のガス化反応が行われている状態を意味する。
図9に示すように、ガス化炉101には、第2酸素供給配管(酸素濃度調整部)35が設けられている。より具体的には、第2酸素供給配管35の下流端は、シンガスクーラ102が設けられた領域の高さ位置レベルの途中位置のガス化炉壁111に接続されている。すなわち、第2酸素供給配管35の下流端は、シンガスクーラ102から下流側に接続されていれば良い。
第2酸素供給配管35から酸素含有ガスが内部空間154に供給される。第2酸素供給配管35には、流量調整弁35aが設けられている。流量調整弁35aの開度は、制御部30によって制御される。
<通常運転時のフィルタ再生>
通常運転時には、リダクタ部118にて石炭等のガス化が行われ、生成ガスがシンガスクーラ102へと導かれる。生成ガスは、シンガスクーラ102にて吸熱されて温度が低下しながら下流側へと流れ、ガス化炉排出ガスとして生成ガスライン49へ導かれる。生成ガスライン49を通過した生成ガスはチャーを含むため、ポーラスフィルタ装置22へと導かれる。このときの開閉弁49aは弁開とされる。
ポーラスフィルタ装置22の下方空間22aに導かれた生成ガスは、ポーラスフィルタ24を通過して生成ガス中のチャーを捕獲して上方空間22bへと流れ込み、ガス排出ライン53を通り下流側のガス精製設備16へと導かれる。
制御部30は、ガス排出ライン53に設けた温度センサ53cの出力値に基づいて、ポーラスフィルタ容器23内のガス温度が例えば350℃以上450℃以下(好ましくは400℃以上450℃以下)となるように電気ヒータ32の出力を調整する。電気ヒータ32の出力は、生成ガスの顕熱によってポーラスフィルタ24が加熱される加熱量を補うように調整される。このときに、ガス化炉101の負荷変動にも対応するように電気ヒータ32の出力を制御する。
また、制御部30は、第2酸素供給配管35に設けた流量調整弁35aの開度を調整することによって、ポーラスフィルタ装置22に導かれる生成ガスの酸素濃度を調整する。酸素濃度は、生成ガスライン49に設けた酸素濃度センサ49cの出力に基づいて調整され、4体積%以下となるように調整される。制御目標となる酸素濃度は、可燃性ガスである生成ガスの爆発限界酸素濃度を考慮して定められる。
上述した温度範囲及び酸素濃度範囲を満たす条件で、ポーラスフィルタ24の表面及び内部に付着したチャーの灰化(酸化)が行われる。これと同時期に、逆洗装置28によって逆洗することによって、ポーラスフィルタ24の表面及び内部に付着したチャーがポーラスフィルタ装置22の下方空間22aに払い落とされてポーラスフィルタ24を再生する。
なお、逆洗時に、逆洗装置28に用いるガスとして酸素含有ガスなどの流体を用いることとしても良い。これにより、チャーを灰化するための酸素濃度を調整することができる。逆洗装置28に酸素含有ガスを用いる場合は、逆洗装置28からの酸素含有ガスの酸素濃度を一定量として設定し、第2酸素供給配管35から供給する酸素含有ガスの流量を酸素濃度センサ49cの出力に基づいて調整することで、チャーを灰化するための酸素濃度を調整することができる。
図10には、本実施形態を用いたチャーの灰化によるフィルタ再生によるポーラスフィルタ差圧の変化が示されている。同図において、横軸は時間(h)、縦軸はポーラスフィルタ差圧である。同図は、図4や図5に対応している。
第1回目のガス化炉101の起動及び停止の期間には、本実施形態のチャーの灰化によるフィルタ再生が行われていない。逆洗装置28を用いた逆洗は行っているが、運転時間に応じてポーラスフィルタ24の内部のエレメントなどに付着したチャーが蓄積して、ポーラスフィルタ差圧が徐々に増大する。
第1回目のガス化炉101の停止後の停止期間T1中には、ポーラスフィルタ24のフィルタ再生は行われずに第2回目のガス化炉101の起動操作へと進行する。したがって、この停止期間T1がフィルタ再生の作業によって延長されることはない。
第2回目のガス化炉101の起動完了後の通常運転の期間に、本実施形態のチャーの灰化によるフィルタ再生が行われる。すなわち、ポーラスフィルタ装置22に生成ガスを流入しながら生成ガスの酸素濃度を調整して、ポーラスフィルタ24に付着したチャーの灰化が行われる。この灰化と同時期に逆洗装置28による逆洗が行われるので、チャーの除去が効果的に行われ、ポーラスフィルタ差圧が第2回目のガス化炉101の起動時のポーラスフィルタ差圧から徐々に減少していき、第2回目のガス化炉101の停止時にはポーラスフィルタ差圧が大幅に減少する。
第3回目のガス化炉101の通常運転の期間も第2回目と同様に、本実施形態のチャーの灰化によるフィルタ再生を継続して行うので、ガス化炉101の停止時にはポーラスフィルタ差圧は起動時と同程度に抑えられたままである。第4回目のガス化炉101の通常運転の期間も第3回目と同様に本実施形態のフィルタ再生が行われ、ポーラスフィルタ差圧は第3回目と同様に抑えられる。
このようにポーラスフィルタ差圧が一定値に達する第2回目の起動後の通常運転時に本実施形態のチャーの灰化によるフィルタ再生を行うことにより、プラント負荷制限値との裕度(図10の矢印A3参照)が確保できるのでポーラスフィルタ差圧がプラント負荷制限値に達してガス化炉の停止を行う必要が無く、もしくはポーラスフィルタ差圧がプラント負荷制限値に達してガス化炉の停止が行われるまでは長時間の運転が可能となるため、プラント利用率を向上させることができる。また、図10の矢印A3で示した裕度は、起動時にフィルタ再生を行う第1実施形態の裕度(図4の矢印A2参照)よりも大きいことが分かる。
以上説明した本実施形態の作用効果は以下の通りである。
通常運転時にガス化炉101にて生成される生成ガスがポーラスフィルタ24に供給されているときにフィルタ再生を行うこととしたので、ポーラスフィルタ24をフィルタ再生に適した所定温度に維持するために生成ガスの顕熱を用いることができる。そして、制御部30によって生成ガスの酸素濃度を所定値(具体的には4体積%以下)に調整することで、ポーラスフィルタ24の表面および内部に堆積するチャーを酸化(灰化)させてフィルタ再生を促進することができる。このように、ガス化炉101の通常運転時であっても、チャーの灰化に必要な高温な温度を得るために生成ガスの顕熱を用いることができ、かつ酸素濃度を調整することによって、ポーラスフィルタ24のチャーの灰化による再生を行うことができる。
ガス化反応が行われるリダクタ部118よりも温度が低いシンガスクーラ102の高さレベル位置に第2酸素供給配管35を接続することとした。これにより、ガス化反応に影響を及ぼさない領域に酸素含有ガスを供給することができるので、ガス化後の生成ガスの性状が損なわれることを抑制することができる。図9では、第2酸素供給配管35はシンガスクーラ102と同じ高さレベルに接続されているが、よりガス温度が低くなるシンガスクーラ102の下流側の高さレベルの位置に接続しても良い。
ガス化炉101がガス化反応を行っている通常運転時は、生成ガスはHやCO等を含有する可燃性ガスとなる。そこで、第2酸素供給配管35からの酸素含有ガスの供給量を調整して、生成ガスは、爆発限界酸素濃度を考慮して4体積%以下の酸素濃度とした。これにより、通常運転時であってもポーラスフィルタ24のチャーの灰化によるフィルタ再生を行うことができる。
本実施形態は、以下のように変形することができる。
<変形例4>
第1実施形態の変形例1と同様に、図6に示したように、生成ガスライン49に電気ヒータ(配管加熱手段)33を設けることとしても良い。電気ヒータ33の出力は、ガス排出ライン53に設けた温度センサ53cの出力値に基づいて制御部30によって制御される。これにより、負荷変動によって温度変化する生成ガスの温度を所望値に制御して、ポーラスフィルタ24をフィルタ再生に適した所定温度に維持することに用いることができる。ポーラスフィルタ容器23に設けた電気ヒータ32は、併用しても良いし、省略しても良い。
<変形例5>
第1実施形態の変形例2と同様に、図7に示したように、生成ガスライン49をバイパスするように、ガス化炉101の高さ方向のレベルの途中位置とポーラスフィルタ装置22との間にバイパス配管36を設けても良い。バイパス配管36の上流側は、ガス化炉101のシンガスクーラ102と同じ高さレベルのガス化炉壁111の途中位置に設けることが好ましい。シンガスクーラ102は、リダクタ部118から流入する生成ガスから吸熱して生成ガス温度を低下させる。したがって、シンガスクーラ102と同じ高さレベルのガス化炉壁111の途中位置にバイパス配管36の上流側を設けて、フィルタ再生のために必要な所望温度の生成ガスがポーラスフィルタ装置22へ導かれるようにする。
バイパス配管36の下流端は、ポーラスフィルタ装置22の下方空間22aに接続されている。バイパス配管36には、流量調整弁36aが設けられている。流量調整弁36aの開度は、制御部30によって制御される。流量調整弁36aは、フィルタ再生を行うとき(すなわち通常運転時)に弁開とされて開度調整がされる。ガス化炉101のフィルタ再生時以外は、全閉とされる。
<変形例6>
第1実施形態の変形例3と同様に、図8に示したように、生成ガスライン49にガス加熱用熱交換器38を設けることとしても良い。ガス加熱用熱交換器38には、タービン63に接続された排ガスライン70から高温の排ガスを抽気する第1抽気ライン39と、煙突75の上流側に接続された返送ライン48とが接続されている。第1抽気ライン39にはダンパ39aが設けられ、返送ライン48にはダンパ48aが設けられている。各ダンパ39a,48aの開閉は、制御部30によって行われる。
また、煙突75の上流側からガス加熱用熱交換器38に排ガスを抽気する第2抽気ライン40が接続されてもよく、第2抽気ラインにはダンパ40aを設けて、ダンパ40aの開閉を制御部30で行っても良い。
各ダンパ39a,48aを開とすることによって、タービン63から高温の排ガスの一部が第1抽気ライン39を介してガス加熱用熱交換器38に導かれ、生成ガスライン49を通過する低温の生成ガスを加熱する。生成ガスを加熱した後の低温の排ガスは、返送ライン48を通り煙突75に戻されて系外へ排出される。
ガス加熱用熱交換器38によって、シンガスクーラ102を通過した低温の生成ガスを加熱することによって、フィルタ再生のために必要な所望温度の生成ガスをポーラスフィルタ装置22へ導くことができる。
<変形例7>
図11に示すように、シンガスクーラ102の伝熱面などに付着した付着物を除去する除煤装置80が設けられている。除煤装置80は、スーツブロアとされ、窒素や蒸気等の不活性ガスをシンガスクーラ102へ向けて噴出するノズルや配管を備えている。除煤装置80には、制御部30によって開閉が制御される開閉弁80aが設けられている。
制御部30は、除煤装置80の動作間隔を制御することによって、ポーラスフィルタ容器23内の温度を制御する。具体的には、ガス排出ライン53に設けた温度センサ53cの出力値に基づいて、除煤装置80の動作間隔を制御する。
除煤装置80を動作させるとシンガスクーラ102の付着物の除去が行われ生成ガスからの吸熱量が増大し、生成ガスの温度が低下する。これを利用して、制御部30は、温度センサ53cの計測温度が目標値よりも高い場合は除煤装置80の高温蒸気の噴出動作間隔を短くし、温度センサ53cの計測温度が目標値よりも低い場合は除煤装置80の動作間隔を長くする。これにより、フィルタ再生に必要な生成ガスの温度を調整して、ポーラスフィルタ24をフィルタ再生に適した所定温度に維持することにより必要な温度を得ることができる。
なお、除煤装置80としては、ハンマーを用いた槌打ち装置を用いることもできる。
以上説明した各実施形態に記載のフィルタ再生システム、ガス化複合発電設備およびフィルタ再生方法は、例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係るフィルタ再生システムは、炭素含有固体燃料をガス化するガス化炉(101)から排出されたチャーを含む含塵ガスをろ過するポーラスフィルタ(24)に捕獲された前記チャーを灰化して再生を促進するフィルタ再生システムであって、前記ガス化炉(101)から前記ポーラスフィルタ(24)へ排出されるガス化炉排出ガスの酸素濃度を所定値に調整する酸素濃度調整部(34,35)と、前記ガス化炉排出ガスが前記ポーラスフィルタ(24)に排出されているときに、前記酸素濃度調整部(34,35)を制御して前記チャーを灰化させてフィルタ再生を行う制御部(30)と、備えている。
ガス化炉からポーラスフィルタ装置にガス化炉排出ガスが排出されているときにチャーの灰化を行い、この灰化と同時期に逆洗装置による逆洗を行うことでフィルタ再生を行うこととしたので、ポーラスフィルタをフィルタ再生に適した所定温度に維持するためにガス化炉排出ガスの顕熱を用いることができる。そして、酸素濃度調整部によってガス化炉排出ガスの酸素濃度を所定値に調整することで、ポーラスフィルタの表面及び内部に堆積するチャーを酸化(灰化)させてフィルタ再生を促進することができる。このように、ガス化炉の起動時や通常運転期間中であっても、ガス化炉排出ガスの顕熱を用い、かつ酸素濃度を調整することによって、ポーラスフィルタのチャーの灰化による再生を行うことができる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記酸素濃度調整部(34,35)は、前記ガス化炉(101)に接続され、該ガス化炉(101)内に酸素含有ガスを供給する酸素供給配管(34,35)を備えている。
酸素濃度調整部として、酸素含有ガスをガス化炉内に供給する酸素供給配管を備えている。これにより、ガス化炉から排出されるガス化炉排出ガスの酸素濃度をポーラスフィルタ装置のポーラスフィルタの上流側で適切に調整することができる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ガス化炉(101)は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われるガス化部(118)と、該ガス化部(118)の下流側に設けられた熱交換部(102)とを備え、前記酸素供給配管(34,35)は、前記熱交換部(102)または前記熱交換部(102)の下流側に接続されている。
例えば通常運転時にガス化炉がガス化反応を行う場合には、ガス化部に酸素含有ガスを供給するとガス化反応が阻害される可能性があるため、ガス化反応に必要な生成ガス温度と酸素濃度を確保して、ガス化部への酸素含有ガスの供給をする必要がある。そこで、ガス化部よりも温度が低い熱交換部が配置される高さレベルの位置または熱交換部の下流側に酸素供給配管を接続することで、ガス化後の生成ガスの性状が損なわれることを抑制することができる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記制御部(30)は、前記ガス化炉(101)の起動時に、前記ポーラスフィルタ(24)に導かれるガス化炉排出ガスの酸素濃度を5体積%以上15体積%以下に制御する。
ガス化炉の起動時は、ガス化炉でのガス化が行われておらず、起動用の燃焼バーナから排出された燃焼ガスがガス化炉排出ガスとなる。この場合、ポーラスフィルタに導かれるガス化炉排出ガスの酸素濃度は、ポーラスフィルタに付着したチャーの灰化を行うために、5体積%以上15体積%以下とすることが好ましい。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記制御部(30)は、前記ガス化炉(101)がガス化反応を行う通常運転時に、前記ポーラスフィルタ(24)に導かれるガス化炉排出ガスの酸素濃度を4体積%以下に制御する。
ガス化炉がガス化反応を行っている通常運転時は、ガス化炉排出ガスはHやCO等を含有する可燃性ガスとなる。そこで、生成ガスは、爆発限界酸素濃度を考慮して4体積%以下の酸素濃度とすることが好ましい。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記フィルタ再生が行われるときの前記ポーラスフィルタ(24)の温度は、350℃以上450℃以下とされている。
ポーラスフィルタに付着したチャーの灰化を行うために、ポーラスフィルタの温度は350℃以上450℃以下、好ましくは400℃以上450℃以下とすることが好ましい。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ポーラスフィルタ(24)を収容するポーラスフィルタ容器(23)と、前記ポーラスフィルタ容器(23)を加熱する容器加熱手段(32)と、を備えている。
フィルタ再生に必要な温度を得るためにポーラスフィルタ容器を加熱する容器加熱手段を設けることとした。これにより、チャーの灰化に必要な温度を維持するにあたり、ガス化炉から排出されたガス化炉排出ガスの顕熱では不足する熱量を補うことができる。
容器加熱手段としては、例えばポーラスフィルタ容器の外周面に電気ヒータが用いられる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ガス化炉(101)と前記ポーラスフィルタ(24)とを接続するガス化炉排出ガス配管(49)を加熱する配管加熱手段(33)を備えている。
フィルタ再生のチャーの灰化に必要な温度を得るためにガス化炉排出ガス配管を加熱する配管加熱手段を設けることとした。これにより、ガス化炉から排出されたガス化炉排出ガスの顕熱では不足する熱量を補うことができる。
配管加熱手段としては、例えばガス化炉排出ガス配管の外周を覆う電気ヒータが用いられる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ガス化炉(101)は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われるガス化部(118)と、該ガス化部(118)の下流側に設けられた熱交換部(102)と、前記ガス化部(118)と前記熱交換部(102)を収納するガス化炉壁(111)を備え、前記ポーラスフィルタ(24)を接続するガス化炉排出ガス配管(49)をバイパスするように、前記ガス化炉(101)の高さ方向のレベルの途中位置の前記ガス化炉壁(111)の内部と前記ポーラスフィルタ(24)との間に設けられたバイパス配管(36)を備えている。
ガス化炉内では、燃焼、ガス化反応、熱交換器による吸熱等によってガス化炉で発生するガス化炉排出ガス温度が位置によって異なる。そこで、ガス化炉排出ガス配管をバイパスするバイパス配管をガス化炉のガス化炉壁内の高さ方向のレベルの途中位置に設けることとした。これにより、ガス化炉で発生するガス化炉排出ガスを所望温度でガス化炉下流側へ導き、フィルタ再生に必要な温度のガス化炉排出ガスをポーラスフィルタに供給することができる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ガス化炉(101)は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われるガス化部(118)と、該ガス化部(118)の下流側に設けられた熱交換部(102)とを備え、前記バイパス配管(36)は、前記熱交換部(102)の上流側の前記ガス化炉壁(111)の内部に接続されている。
ガス化炉の熱交換部では、吸熱が行われてガス化炉排出ガス温度が低下する。例えば起動時には、熱交換部での吸熱が行われるとフィルタ再生に必要なガス温度を得ることができないおそれがある。そこで、熱交換部の上流側のガス化炉壁内にバイパス配管を接続して熱交換部による温度低下前のガス化炉排出ガスをポーラスフィルタに導くこととした。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ガス化炉(101)は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われるガス化部(118)と、該ガス化部(118)の下流側に設けられた熱交換部(102)とを備え、前記バイパス配管(36)は、前記熱交換部(102)の下流側の前記ガス化炉壁(111)の内部に接続されている。
例えば通常運転時には、ガス化反応が行われるガス化部では生成ガスが1000℃以上のガス温度となり、フィルタ再生に用いるガス温度としては高温となる。そこで、熱交換部での吸熱が行われてガス温度が低下する熱交換部の下流側のガス化炉壁内にバイパス配管を接続することとした。これにより、フィルタ再生に適した温度のガス化炉排出ガスをポーラスフィルタに導くことができる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ガス化炉(101)と前記ポーラスフィルタ(24)とを接続する前記ガス化炉排出ガス配管(49)に設けられたガス加熱用熱交換器(38)を備え、前記ガス加熱用熱交換器(38)は、前記ガス化炉(101)で生成された生成ガスによって駆動されるガスタービン(17)の排ガスが供給されて前記ガス化炉排出ガス配管(49)を熱交換する。
フィルタ再生に必要な温度を得るためにガス化炉排出ガス配管を加熱するガス加熱用手段を設けることとした。これにより、ガス化炉から排出されたガス化炉排出ガスの顕熱を補うことができる。
加熱用熱交換器の熱源としては、ガスタービンの排ガスが用いられる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ガス化炉(101)は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われる前記ガス化部(118)と、該ガス化部(118)の下流側に設けられた前記熱交換部(102)とを備え、前記制御部(30)は、前記熱交換部(102)の除煤を行う除煤装置(80)の動作を制御することによって、前記フィルタ再生のための前記ガス化炉排出ガスの温度を制御する。
除煤装置を動作させると熱交換部の伝熱面の除煤が行われガス化炉排出ガスからの吸熱量が増大し、ガス化炉排出ガスの温度が低下する。また、除煤装置を動作させないと熱交換部の伝熱面の除煤が行われないやめにガス化炉排出ガスからの吸熱量が低減し、ガス化炉排出ガスの温度が上昇する。これを利用して、制御部は、除煤装置の噴出動作を制御することで、熱交換部のガス冷却を調整することができるため、フィルタ再生に必要なガス化炉排出ガスの温度を得る。例えば、除煤装置であるスーツブロアや槌打ち装置の動作頻度を制御することによって行われる。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生システムでは、前記ポーラスフィルタ(24)を逆洗する逆洗ガスとして酸素含有ガスが用いられている。
逆洗ガスに酸素含有ガスを用いることによって、チャーを灰化するための酸素濃度を調整することができる。これは、ガス化反応を行う通常運転時に用いると好適である。
本開示の一態様に係るガス化複合発電設備(10)は、ガス化炉(101)と、上記のいずれかに記載のフィルタ再生システムと、前記ガス化炉(101)で生成した生成ガスの少なくとも一部を燃焼させることで回転駆動するガスタービン(17)と、前記ガスタービン(17)から排出されたタービン排ガスを導入する排熱回収ボイラで生成した蒸気により回転駆動する蒸気タービン(18)と、前記ガスタービン(17)および/または前記蒸気タービン(18)の回転駆動に連結された発電機(19)と、を備えている。
本発明の一態様に係るフィルタ再生方法は、炭素含有固体燃料をガス化するガス化炉(101)から排出されたチャーを含む含塵ガスをろ過するポーラスフィルタ(24)に捕獲された前記チャーを灰化して再生を促進するフィルタ再生方法であって、前記ガス化炉排出ガスが前記ポーラスフィルタ(24)に排出されているときに、前記ガス化炉(101)から前記ポーラスフィルタ(24)へ排出される前記ガス化炉排出ガスの酸素濃度を所定値に制御して前記チャーを灰化させてフィルタ再生を行う。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生方法では、前記ガス化炉(101)の起動時に、前記ポーラスフィルタ(24)に導かれるガス化炉排出ガスの酸素濃度を5体積%以上15体積%以下に制御する。
さらに、本開示の一態様に係るフィルタ再生方法では、前記ガス化炉(101)がガス化反応を行う通常運転時に、前記ポーラスフィルタ(24)に導かれるガス化炉排出ガスの酸素濃度を4体積%以下に制御する。
なお、上記実施形態では、微粉炭から可燃性ガスを生成する石炭ガス化炉を備えたIGCCを一例として説明したが、本開示のガス化炉設備は、例えば間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ等のバイオマス燃料など、他の炭素含有固体燃料をガス化するものにも適用可能である。また、本開示のガス化炉設備は、発電用に限らず、所望の化学物質を得る化学プラント用ガス化炉にも適用可能である。
また、上述した実施形態では、燃料として石炭を使用したが、高品位炭や低品位炭など他の炭素含有固体燃料であっても適用可能であり、また、石炭に限らず、再生可能な生物由来の有機性資源として使用されるバイオマスであってもよく、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などを使用することも可能である。
また、本実施形態はガス化炉101として、タワー型ガス化炉について説明してきたが、ガス化炉101はクロスオーバー型ガス化炉でも、ガス化炉101内の各機器の鉛直上下方向を生成ガスのガス流れ方向を合わせるように置き換えることで、同様に実施が可能である。
10 石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電設備)
11 給炭設備
11a 給炭ライン
14 ガス化炉設備
15 チャー回収設備
16 ガス精製設備
17 ガスタービン
18 蒸気タービン
19 発電機
20 排熱回収ボイラ
22 ポーラスフィルタ装置
22a 下方空間
22b 上方空間
23 ポーラスフィルタ容器
24 ポーラスフィルタ
26 チャー排出路
26a 開閉弁
28 逆洗装置
30 制御部
32 電気ヒータ(容器加熱手段)
33 電気ヒータ(配管加熱手段)
34 第1酸素供給配管(酸素濃度調整部)
34a 流量調整弁
35 第2酸素供給配管(酸素濃度調整部)
35a 流量調整弁
36,36’ バイパス配管
36a 流量調整弁
38 ガス加熱用熱交換器
39 第1抽気ライン
39a ダンパ
40 第2抽気ライン
40a ダンパ
41 圧縮空気供給ライン
42 空気分離設備
43 第1窒素供給ライン
45 第2窒素供給ライン
46 チャー戻しライン
47 酸素供給ライン
48 返送ライン
48a ダンパ
49 生成ガスライン(ガス化炉排出ガス配管)
49a 開閉弁
49b 第1圧力センサ
49c 酸素濃度センサ
51 集塵設備
52 供給ホッパ
53 ガス排出ライン
53a 開閉弁
53b 第2圧力センサ
53c 温度センサ
61 圧縮機
62 燃焼器
63 タービン
64 回転軸
65 圧縮空気供給ライン
66 燃料ガス供給ライン
67 燃焼ガス供給ライン
68 昇圧機
69 タービン
70 排ガスライン
71 蒸気供給ライン
72 蒸気回収ライン
74 ガス浄化設備
75 煙突
80 除煤装置
80a 開閉弁
101 ガス化炉
102 シンガスクーラ(熱交換部)
110 圧力容器
111 ガス化炉壁
115 アニュラス部
116 コンバスタ部
117 ディフューザ部
118 リダクタ部(ガス化部)
121 ガス排出口
122 スラグホッパ
126 バーナ
127 バーナ
131 蒸発器
132 過熱器
134 節炭器
154 内部空間
156 外部空間

Claims (18)

  1. 炭素含有固体燃料をガス化するガス化炉から排出されたチャーを含む含塵ガスをろ過するポーラスフィルタに捕獲された前記チャーを灰化して再生を促進するフィルタ再生システムであって、
    前記ガス化炉から前記ポーラスフィルタへ排出されるガス化炉排出ガスの酸素濃度を所定値に調整する酸素濃度調整部と、
    前記ガス化炉の起動時又は前記ガス化炉の通常運転時に、前記酸素濃度調整部を制御して前記チャーを灰化させてフィルタ再生を行う制御部と、
    を備えているフィルタ再生システム。
  2. 前記酸素濃度調整部は、前記ガス化炉に接続され、該ガス化炉内に酸素含有ガスを供給する酸素供給配管を備えている請求項1に記載のフィルタ再生システム。
  3. 前記ガス化炉は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われるガス化部と、該ガス化部の下流側に設けられた熱交換部とを備え、
    前記酸素供給配管は、前記熱交換部または前記熱交換部の下流側に接続されている請求項2に記載のフィルタ再生システム。
  4. 前記制御部は、前記ガス化炉の起動時に、前記ポーラスフィルタに導かれる前記ガス化炉排出ガスの酸素濃度を5体積%以上15体積%以下に制御する請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ再生システム。
  5. 前記制御部は、前記ガス化炉がガス化反応を行う通常運転時に、前記ポーラスフィルタに導かれる前記ガス化炉排出ガスの酸素濃度を4体積%以下に制御する請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ再生システム。
  6. 前記フィルタ再生が行われるときの前記ポーラスフィルタの温度は、350℃以上450℃以下とされている請求項1から5のいずれかに記載のフィルタ再生システム。
  7. 前記ポーラスフィルタを収容するポーラスフィルタ容器と、
    前記ポーラスフィルタ容器を加熱する容器加熱手段と、
    を備えている請求項1から6のいずれかに記載のフィルタ再生システム。
  8. 前記ガス化炉と前記ポーラスフィルタとを接続するガス化炉排出ガス配管を加熱する配管加熱手段を備えている請求項1から7のいずれかに記載のフィルタ再生システム。
  9. 前記ガス化炉は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われるガス化部と、該ガス化部の下流側に設けられた熱交換部と、前記ガス化部と前記熱交換部を収納するガス化炉壁を備え、
    前記ポーラスフィルタを接続するガス化炉排出ガス配管をバイパスするように、前記ガス化炉の高さ方向のレベルの途中位置の前記ガス化炉壁の内部と前記ポーラスフィルタとの間に設けられたバイパス配管を備えている請求項1から8のいずれかに記載のフィルタ再生システム。
  10. 前記ガス化炉は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われるガス化部と、該ガス化部の下流側に設けられた熱交換部とを備え、
    前記バイパス配管は、前記熱交換部の上流側の前記ガス化炉壁の内部に接続されている請求項9に記載のフィルタ再生システム。
  11. 前記ガス化炉は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われるガス化部と、該ガス化部の下流側に設けられた熱交換部とを備え、
    前記バイパス配管は、前記熱交換部の下流側の前記ガス化炉壁の内部に接続されている請求項9に記載のフィルタ再生システム。
  12. 前記ガス化炉と前記ポーラスフィルタとを接続する前記ガス化炉排出ガス配管に設けられたガス加熱用熱交換器を備え、
    前記ガス加熱用熱交換器は、前記ガス化炉で生成された生成ガスによって駆動されるガスタービンの排ガスが供給されて前記ガス化炉排出ガス配管を熱交換する請求項8又は9に記載のフィルタ再生システム。
  13. 前記ガス化炉は、前記炭素含有固体燃料のガス化反応が行われる前記ガス化部と、該ガス化部の下流側に設けられた前記熱交換部とを備え、
    前記制御部は、前記熱交換部の除煤を行う除煤装置の動作を制御することによって、前記フィルタ再生のための前記ガス化炉排出ガスの温度を制御する請求項3、9、10又は11のいずれかに記載のフィルタ再生システム。
  14. 前記ポーラスフィルタを逆洗する逆洗ガスとして酸素含有ガスが用いられている請求項1から13のいずれかに記載のフィルタ再生システム。
  15. ガス化炉と、
    請求項1から14のいずれかに記載のフィルタ再生システムと、
    前記ガス化炉で生成した生成ガスの少なくとも一部を燃焼させることで回転駆動するガスタービンと、
    前記ガスタービンから排出されたタービン排ガスを導入する排熱回収ボイラで生成した蒸気により回転駆動する蒸気タービンと、
    前記ガスタービンおよび/または前記蒸気タービンの回転駆動に連結された発電機と、
    を備えているガス化複合発電設備。
  16. 炭素含有固体燃料をガス化するガス化炉から排出されたチャーを含む含塵ガスをろ過するポーラスフィルタに捕獲された前記チャーを灰化して再生を促進するフィルタ再生方法であって、
    前記ガス化炉の起動時又は前記ガス化炉の通常運転時に、前記ガス化炉から排出されたガス化炉排出ガスの酸素濃度を所定値に制御して前記チャーを灰化させてフィルタ再生を行うフィルタ再生方法。
  17. 前記ガス化炉の起動時に、前記ポーラスフィルタに導かれるガス化炉排出ガスの酸素濃度を5体積%以上15体積%以下に制御する請求項16に記載のフィルタ再生方法。
  18. 前記ガス化炉がガス化反応を行う通常運転時に、前記ポーラスフィルタに導かれるガス化炉排出ガスの酸素濃度を4体積%以下に制御する請求項16に記載のフィルタ再生方法。
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