JP2017128541A - アポトーシス誘導剤 - Google Patents
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Abstract
Description
[1] クレマスチン、プロメタジン、アリメマジン、ホモクロルシクリジン、シプロヘプタジン、メキタジン、アゼラスチン、エバスチン、ロラタジン、ルパタジン、トラニラスト、及びオキサトミドからなる群より選択される一種以上の化合物、若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とすることを特徴とする、アポトーシス誘導剤。
[2] 非アレルギー性疾患の治療に用いられる、前記[1]のアポトーシス誘導剤。
[3] 鼻腔又は副鼻腔の非アレルギー性炎症の治療に用いられる、前記[1]のアポトーシス誘導剤。
[4] がんの治療に用いられる、前記[1]のアポトーシス誘導剤。
[5] 乾癬の治療に用いられる、前記[1]のアポトーシス誘導剤。
25種類の既知の薬剤の、ヒトの鼻茸から分離培養した線維芽細胞の細胞増殖に対する影響を調べた。線維芽細胞は一定のATPを有しており、ATP量から線維芽細胞の数(すなわち、細胞野増殖性)を評価した。
線維芽細胞は手術時に摘出した鼻茸から分離培養した。鼻茸を1mm3以下に切り、PBS(リン酸生理食塩水)にて1回、10%FBS(ウシ胎児血清)、ペニシリン(100 U/mL)、ストレプトマイシン(100μg/mL)、アンホテリシンB(2.5mg/mL)添加Dulbeco’s Modified Eagle Medium(D’MEM)(SIGMA社製)培養液にて2回洗浄した後、数切片をビ−カ−に入れ、0.1%のコラゲナ−ゼtype2(Worthington社製)入りHanks’ Balanced Salt Solution(HBSS)(GIBCO社製)30mLでスタ−ラ−を使用して3時間撹拌した。次いで、遠心機(3000rpm、5分間)で分離して遠沈させた細胞に、培養液を10mL加え浮遊させた。同様の操作を4回繰り返し、75cm2のフラスコ(IWAKI社製)で、37℃、5容量%CO2下、細胞培養を開始した。数週間培養した後に、75cm2のフラスコは線維芽細胞でほぼ満ちた。その後トリプシン処理で継代を変え、実験には第3継代の線維芽細胞を使用した。
24穴プレート(FALCON社製)の各ウェルに、線維芽細胞を5×104個/mLの濃度で培養液1mLを入れ、37℃、5容量%CO2下、24時間培養した(n=4)。培養後、DMSOに溶解させた各薬剤を、最終濃度が100μMになるように培養液に添加した。コントロ−ル(vehicle)には、DMSOのみを一定量培養液に添加した。24時間培養した後に、各ウェルの細胞に対して「ATP Lite(商標)」(Perkin Elmer Life and Analytical Sciences社製)を行い、ATP量から線維芽細胞の細胞数の変化を評価した。各ウェルのATP量は、1−way ANOVAの分散分析の後、Dunnett’sの多重比較検定を行った。
細胞増殖抑制作用が観察された12種類の薬剤のうちのトラニラスト以外の11種類について、実施例1で用いた線維芽細胞を用いて細胞増殖に対する影響を調べた。対照として、細胞増殖抑制作用が観察されなかったエピナスチン塩酸塩、塩酸ヒドロキシジン、及びケトチフェンフマル酸塩についても同様にして細胞増殖に対する影響を調べた。
繊維芽細胞に添加する各薬剤の最終濃度が25μM又は50μMとなるようにし、刺激時間を24時間又は48時間とした以外は、実施例1と同様にして、細胞増殖活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)の細胞数(ATP量)を100%とした場合の相対細胞数(%)を算出した。薬剤濃度が25μM、刺激時間が48時間の結果を図3(a)に、薬剤濃度が50μM、刺激時間が24時間の結果を図4(a)に、薬剤濃度が25μM、刺激時間が48時間の結果を図5(a)に、それぞれ示す。
24穴プレート(FALCON社製)の各ウェルに、線維芽細胞を5×104個/mLの濃度で培養液1mLを入れ、37℃、5容量%CO2下、24時間培養した(n=4)。培養後、DMSOに溶解させた各薬剤を、最終濃度が各濃度(25μM、50μM)になるように培養液に添加した。コントロ−ル(vehicle)には、DMSOのみを一定量培養液に添加した。24時間又は48時間培養した後に、各ウェルの細胞に対して「Caspase−Glo(登録商標)3/7 Assay」(Promega社製)を行い、線維芽細胞のCaspase−3/7活性を評価した。各ウェルのCaspase活性値は、1−way ANOVAの分散分析の後、Dunnett’sの多重比較検定を行った。
実施例1で用いた25種類について、HaCaT細胞(ヒトケラチノサイトに由来する培養細胞株、Cell Lines Service社製)の細胞増殖に対する影響を調べた。
HaCaT細胞の培養は、10%となるようにFBS(Gibco社製)及び20mg/Lとなるようにカナマイシン(Gibco社製)を添加した、RPMI−1640培地(和光純薬社製)を使用した。
各薬剤について、HaCaT細胞に添加する各薬剤の最終濃度が100μMとなるようにし、刺激時間を24時間とした以外は、実施例1と同様にして、細胞増殖活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)の細胞数(ATP量)を100%とした場合の相対細胞数(%)を算出した。なお、測定装置として、「FilterMax F5 Multi−Mode Microplate Reader」(モレキュラーデバイスジャパン株式会社)を使用した。
アゼラスチン塩酸塩、トラニラスト、オキサトミド、及び塩酸ヒドロキシジンについて、HaCaT細胞に添加する各薬剤の最終濃度が100μMとなるようにした以外は、実施例1と同様にして、Caspase−3/7活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)のCaspase活性値を100%とし、各薬剤処理群の相対Caspase活性値(%)を算出した。
実施例1で用いた25種類の薬剤のうち、塩酸トリプロリジンとエピナスチン塩酸塩を除く23種類について、HSC−3細胞(ヒト舌がん細胞に由来する培養細胞株、JCRB Cell Bankから入手)の細胞増殖に対する影響を調べた。
HaCaT細胞の培養は、10%となるようにFBS(Gibco社製)及び20mg/Lとなるようにカナマイシン(Gibco社製)を添加した、RPMI−1640培地(和光純薬社製)を使用した。
各薬剤について、HSC−3細胞に添加する各薬剤の最終濃度が100μMとなるようにし、刺激時間を24時間とした以外は、実施例3と同様にして、細胞増殖活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)の細胞数(ATP量)を100%とした場合の相対細胞数(%)を算出した。
細胞増殖抑制作用が観察された薬剤のうち、塩酸シプロヘプタジン、塩酸ホモクロルシクリジン、フマル酸クレマスチン、オキサトミド、メキタジン、ルパタジンフマル酸塩、エバスチン、及び酒石酸アリメマジンについて、HSC−3細胞に添加する各薬剤の最終濃度が100μMとなるようにした以外は、実施例3と同様にして、Caspase−3/7活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)のCaspase活性値を100%とし、各薬剤処理群の相対Caspase活性値(%)を算出した。
実施例1で用いた25種類の薬剤のうち、フェキソフェナジン塩酸塩を除く24種類について、KYSE−180細胞(ヒト食道がん細胞に由来する培養細胞株、JCRB Cell Bankから入手)の細胞増殖に対する影響を調べた。
KYSE−180細胞の培養は、10%となるようにFBS(Gibco社製)及び20mg/Lとなるようにカナマイシン(Gibco社製)を添加した、RPMI−1640培地(和光純薬社製)を使用した。
各薬剤について、KYSE−180細胞に添加する各薬剤の最終濃度が100μMとなるようにし、刺激時間を24時間とした以外は、実施例3と同様にして、細胞増殖活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)の細胞数(ATP量)を100%とした場合の相対細胞数(%)を算出した。
細胞増殖抑制作用が観察された薬剤のうち、アゼラスチン塩酸塩、フマル酸クレマスチン、ロラタジン、ルパタジンフマル酸塩、及びメキタジンについて、KYSE−180細胞に添加する各薬剤の最終濃度が100μMとなるようにした以外は、実施例3と同様にして、Caspase−3/7活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)のCaspase活性値を100%とし、各薬剤処理群の相対Caspase活性値(%)を算出した。
実施例1で用いた25種類について、MeWo細胞(ヒトメラノーマ細胞に由来する培養細胞株、European Collection of Authenticated Cell Culturesから入手)の細胞増殖に対する影響を調べた。
MeWo細胞の培養は、10%となるようにFBS(Gibco社製)及び20mg/Lとなるようにカナマイシン(Gibco社製)を添加した、RPMI−1640培地(和光純薬社製)を使用した。
各薬剤について、MeWo細胞に添加する各薬剤の最終濃度が100μMとなるようにし、刺激時間を24時間とした以外は、実施例3と同様にして、細胞増殖活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)の細胞数(ATP量)を100%とした場合の相対細胞数(%)を算出した。
アゼラスチン塩酸塩、オキサトミド、トラニラスト、及び塩酸ヒドロキシジンについて、MeWo細胞に添加する各薬剤の最終濃度が100μMとなるようにした以外は、実施例3と同様にして、Caspase−3/7活性を測定し、コントロ−ル(vehicle)のCaspase活性値を100%とし、各薬剤処理群の相対Caspase活性値(%)を算出した。
Claims (5)
- クレマスチン、プロメタジン、アリメマジン、ホモクロルシクリジン、シプロヘプタジン、メキタジン、アゼラスチン、エバスチン、ロラタジン、ルパタジン、トラニラスト、及びオキサトミドからなる群より選択される一種以上の化合物、若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とすることを特徴とする、アポトーシス誘導剤。
- 非アレルギー性疾患の治療に用いられる、請求項1に記載のアポトーシス誘導剤。
- 鼻腔又は副鼻腔の非アレルギー性炎症の治療に用いられる、請求項1に記載のアポトーシス誘導剤。
- がんの治療に用いられる、請求項1に記載のアポトーシス誘導剤。
- 乾癬の治療に用いられる、請求項1に記載のアポトーシス誘導剤。
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