以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。また、打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。本実施の形態では、遊技領域7の左側の領域への遊技球の打ち出し(いわゆる、左打ち)が行われた場合に、遊技球が第1始動入賞口13へ入賞可能であるよう構成されている。
また、演出表示装置9の右方には、遊技球が通過可能なゲート32と、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。本実施の形態では、遊技領域7の右側の領域への遊技球の打ち出し(いわゆる、右打ち)が行われた場合に、遊技球がゲート32を通過可能であるとともに、第2始動入賞口14へ入賞可能であるよう構成されている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞しやすくなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられている。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果が導出表示されたとき、特定遊技状態に制御される。特定表示結果とはあらかじめ定められた表示結果であり、例えば、本実施の形態では、大当り図柄がある。特定遊技状態とは、遊技者にとって有利な第1状態と遊技者にとって不利な第2状態とに変化可能な可変入賞手段を第1状態に変化させることであり、本実施の形態では、開状態と閉状態とに変化可能な特別可変入賞球装置20を開状態とする大当り遊技状態がある。例えば、特定表示結果として大当り図柄が導出表示されたとき、特定遊技状態として大当り遊技状態に制御される。各特定遊技状態において、閉状態とされている開閉版がソレノイド21によって開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。本実施の形態では、右打ちが行われた場合に、遊技球が大入賞口へ入賞可能であるよう構成されている。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる高ベース状態へ移行することがある。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(一般入賞口)33,39も設けられている。一般入賞口33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ33a,39aで検出される。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値(4つ)に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値(4つ)に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。具体的に、CPU56は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことにもとづいて乱数回路503から乱数を抽出し、抽出した乱数の値があらかじめ定められた大当り判定値に一致する場合に、大当り遊技状態に制御すると判定するものである。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。なお、スティックコントローラ122を振動動作させた際には、振動が遊技機全体(例えば、打球操作ハンドル5、打球供給皿(上皿)3、および余剰球受皿(下皿)4)に伝搬される構成である。すなわち、遊技者は、振動動作時にスティックコントローラ122を把持していない場合であっても、遊技機(例えば、打球操作ハンドル5、打球供給皿(上皿)3、または余剰球受皿(下皿)4)に触れていれば該振動動作を認識可能である。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。また、音声合成用IC703は演出制御基板80から所定の要求を受け付けた場合に音声を生成しスピーカ27に出力する。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図4は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図4に示すように、変動パターン毎に変動中の演出が決定されているものである。この実施の形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スティックコントローラ122を振動動作させるスーパーリーチB(振動あり)、およびスティックコントローラ122を振動動作させないスーパーリーチB(振動なし)が設けられている。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100側の抽選によってスティックコントローラ122の振動の有無が決定される構成としてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、所定間隔(例えば、4ms)のタイマ割込ごとに各種の演出制御処理を実行する。演出制御用CPU101は、例えば、報知演出設定処理(図5参照)および演出制御プロセス処理(図6参照)を行う。
図5は、報知演出設定処理を示すフローチャートである。報知演出設定処理は、所定条件(第1条件〜第4条件)が成立した場合に遊技者に報知するための報知演出に関する設定を行うための処理である。「報知演出」としては、第1条件(第1保留記憶数または第2保留記憶数が上限値に達すること)が成立した場合にその旨を報知する「保留上限報知」、第2条件(一般入賞口33,39に遊技球が入賞すること)が成立した場合にその旨を報知する「一般入賞報知」、第3条件(所定のタイミング(例えば、大当り発生時、大当り終了後の高ベース状態開始時、高ベース状態終了時)になること)が成立した場合に打ち方(右打ち、左打ち)を報知する「打ち方報知」、および第4条件(演出モードが変化すること)が成立した場合にその旨を報知する「モード変化報知」が設けられている。
報知演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、デモ表示(保留記憶数が「0」であり、変動中でも大当り遊技状態でもないときに行われる演出)中であるか否かを判定し(ステップS4501)、デモ表示中でない場合には、そのまま報知演出設定処理を終了する。デモ表示中である場合、いずれかの操作部材(プッシュボタン120、スティックコントローラ122、トリガボタン121)への操作を遊技者から受け付けたか否かを判定し(ステップS4502)、受け付けていない場合には、そのまま報知演出設定処理を終了する。受け付けた場合、受け付けた操作がメニュー表示操作であるか否かを判定し(ステップS4503)、メニュー表示操作でない場合にはステップS4505へ移行する。メニュー表示操作とは、例えば、メニュー表示を行っていないときにおけるプッシュボタン120への押下操作である。メニュー表示操作である場合には、メニュー表示を開始し(ステップS4504)、ステップS4505へ移行する。
ここで、メニュー表示の詳細について説明する。図8は、本実施の形態におけるメニュー表示の表示例を示す説明図である。本実施の形態におけるメニュー表示は、メニュー表示が開始される際に表示される第1メニュー(図8(A)参照)と、第1メニューにおける「MENU終了」以外の選択肢が選択された際に切替表示される第2メニュー(図8(B)参照)と、第2メニューにおける「戻る」以外の選択肢が選択された際に切替表示される第3メニュー(図8(C),(D)参照)とに区分される。なお、第1メニューにて「MENU終了」が選択された場合はメニュー表示が終了し、第2メニューにて「戻る」が選択された場合は第1メニューに切替表示され、第3メニューにて「戻る」が選択された場合は第2メニューに切替表示されるものとする。
図8(A)に示すように、第1メニューには、スピーカ27から出力される音声に関する設定(例えば、音量設定)を行う「音声設定」、演出表示装置9における表示に関する設定(例えば、輝度設定)を行う「液晶設定」、および報知演出における設定を行う「報知演出設定」が選択肢(演出設定カテゴリ)として提示される。なお、「音声設定」や「液晶設定」に代えて、もしくは加えて、枠LED28や遊技盤6に設けられたLEDなどの発光部材の輝度の設定を行う「ランプ設定」が提示されるものであってもよい。
図8(B)に示すように、図8(A)に示した第1メニューにおいて「報知演出設定」が選択された場合に切替表示される第2メニューには、保留上限報知に関する設定を行う「保留上限報知」、一般入賞報知に関する設定を行う「一般入賞報知」、打ち方報知に関する設定を行う「打ち方報知」およびにモード変化報知関する設定を行う「モード変化報知」が選択肢(演出設定カテゴリ)として提示される。
図8(C)に示すように、図8(B)に示した第2メニューにおいて「保留上限報知」が選択された場合に切替表示される第3メニューには、保留上限報知における報知態様(スピーカ27からの音声出力の有無を示す「音声」、スティックコントローラ122の振動の有無を示す「振動」、および枠LED28の発光の有無を示す「LED」。なお、「LED」は、枠LED28に代えて、もしくは加えて、遊技盤6に設けられたLEDの発光の有無を示すものとしてもよい。)が選択肢として提示される。ここでいずれかの報知態様が選択される(実行態様設定操作がなされる)と、保留上限報知における報知態様のON/OFFの表示が切り替わるとともに、切替後の設定内容が記憶されるものである。また、図8(D)に示すように、図8(B)に示した第2メニューにおいて「一般入賞報知」が選択された場合に切替表示される第3メニューにおいても同様に、一般入賞報知における報知態様が選択肢として提示される。ここでいずれかの報知態様が選択されると、一般入賞報知における報知態様のON/OFFの表示が切り替わるとともに、切替後の設定内容が記憶されるものである。図8(B)に示した第2メニューにおいて「打ち方報知」または「モード変化報知」が選択された場合も同様である。なお、「音声」、「振動」および「LED」が全てOFFとされている場合には、該当する報知演出を実行しないよう設定(非実行設定)されるものである。
ステップS4505において、演出制御用CPU101は、遊技者から受け付けた操作がメニュー表示切替操作であるか否かを判定し(ステップS4505)、メニュー表示切替操作でない場合にはステップS4507へ移行する。メニュー表示切替操作とは、例えば、スティックコントローラ122への傾倒操作によりカーソルを動かすとともにプッシュボタン120またはトリガボタン121を押下することにより選択肢(「MENU終了」および第3メニューにおける報知態様(例えば、「音声」、「振動」および「LED」)を除く)を選択する操作である。メニュー表示切替操作である場合には、メニュー表示の切り替えを行い(ステップS4506)、ステップS4507へ移行する。例えば、「戻る」以外の選択肢が選択された場合には、選択肢に応じた表示に(第1メニューから第2メニューへ、または第2メニューから第3メニューへ)切り替えられる一方、「戻る」が選択された場合には段階が一つ上位であるメニュー表示(第2メニューから第1メニューへ、または第3メニューから第2メニューへ)に切り替えられる。
ステップS4507では、演出制御用CPU101は、遊技者から受け付けた操作が実行態様設定操作であるか否かを判定し(ステップS4507)、実行態様設定操作でない場合にはステップS4510へ移行する。実行態様設定操作とは、例えば、スティックコントローラ122への傾倒操作によりカーソルを動かすとともにプッシュボタン120またはトリガボタン121を押下することにより、第3メニューにおけるいずれかの報知態様を選択する操作である。実行態様設定操作である場合には、操作に応じた表示の切り替え(具体的には、ON/OFFの表示切替)を行うとともに(ステップS4508)、操作に応じた設定内容を記憶(具体的には、ON/OFFを記憶)し(ステップS4509)、ステップS4510へ移行する。
ステップS4510では、演出制御用CPU101は、遊技者から受け付けた操作がメニュー表示終了操作であるか否かを判定し(ステップS4510)、メニュー表示終了操作でない場合には報知演出設定処理を終了する。メニュー表示操作とは、第1メニューにおいてスティックコントローラ122への傾倒操作により「MENU終了」にカーソルを合わせてプッシュボタン120またはトリガボタン121を押下する操作である。メニュー表示終了操作である場合には、メニュー表示を終了させ(ステップS4511)、報知演出設定処理を終了する。なお、特定の条件(所定期間経過、遊技球の打ち出しの開始、ゲート32、始動入賞口、または一般入賞口への遊技球の通過または入賞、変動の開始など)が成立した場合にメニュー表示を強制的に終了するものであってもよい。
図6は、演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理は、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9や、枠LED28、スピーカ27などの各演出装置の制御を実行する処理である。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、報知演出を実行するための報知演出実行処理を行い(ステップS800A)、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。また、演出内容の異なる複数の演出モードが設けられており、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において、演出モードを変化させるか否かを抽選により決定し、抽選結果にもとづいて演出モードを変化させることが可能である。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。なお、演出モードは、遊技者にとって有利な有利状態に制御されることに対する信頼度とはかかわらないもの(例えば、春、夏、秋、冬、春・・・の順に背景が変化する演出モード)であってもよいし、信頼度を示唆するもの(例えば、大当りとなる保留記憶が記憶されていることに対する信頼度を示唆する演出モード(先読みゾーン)、擬似連において大当りになることに対する信頼度を示唆する演出モード(擬似連専用背景))であってもよい。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。なお、本実施の形態では、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において、変動パターンに応じた演出を選択するとともに、演出図柄変動中処理(ステップS802)において、選択した演出を実行するものである。すなわち、図4に示した変動パターンに応じた演出は、ステップS801,S802にて実行されるものである。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)、変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)のいずれかに対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図7は、報知演出実行処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。報知演出実行処理において、演出制御用CPU101は、まず、保留記憶数が上限値になったか否か(4つ目の第1保留記憶または第2保留記憶が記憶されたか否か)を判定し(ステップS4601)、上限値になっていない場合にはステップS4604へ移行する。保留記憶数が上限値になった場合、演出制御用CPU101は、保留上限報知が非実行設定となっているか否かを判定し(ステップS4602)、非実行設定となっている場合にはステップS4604へ移行する。非実行設定となっていない場合には、設定に応じた保留上限報知を実行し(ステップS4603)、ステップS4604へ移行する。なお、本実施の形態では、第1保留記憶または第2保留記憶が上限値になった場合にて保留上限報知を実行することとしたが、これに限るものではなく、制御されている遊技状態に応じた保留記憶数が上限値になったことにもとづいて保留上限報知を実行するものであってもよい。例えば、低ベース状態である場合には第1保留記憶数が上限値となったことにもとづいて保留上限報知を実行する一方、高ベース状態である場合には第2保留記憶数が上限値となったことにもとづいて保留上限報知を実行することとしてもよい。また、高ベース状態であるときには第2保留記憶数が頻繁に上限値となることが想定されるため、強制的に保留上限報知を非実行設定とすることにより、保留上限報知の頻度が高すぎて遊技者に煩わしく感じさせてしまうことを防止することとしてもよい。
ステップS4604において、演出制御用CPU101は、一般入賞口33,39への入賞が発生したか否か(具体的には、一般入賞口33,39への入賞が発生したことを示すコマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したか否か)を判定し(ステップS4604)、入賞していない場合にはステップS4607へ移行する。入賞した場合、演出制御用CPU101は、一般入賞報知が非実行設定となっているか否かを判定し(ステップS4605)、非実行設定となっている場合にはステップS4607へ移行する。非実行設定となっていない場合には、設定に応じた一般入賞報知を実行し(ステップS4606)、ステップS4607へ移行する。なお、複数の一般入賞口が設けられている遊技機であれば、特定の一般入賞口への入賞を一般入賞報知の報知対象としてもよいし、複数(全てであってもよい)の一般入賞口への入賞を一般入賞報知の報知対象としてもよい。また、複数の一般入賞口への入賞を一般入賞報知の報知対象とする場合、同時に、または連続して複数の一般入賞口への入賞が発生した場合には、一般入賞報知の報知期間を延長したり、一般入賞報知を複数回行ったり、一の一般入賞口への入賞(例えば、最先の入賞)に対してのみ一般入賞報知を実行することとしてもよい。
ステップS4607において、演出制御用CPU101は、打ち方報知の実行タイミング(大当り発生時、大当り終了時(高ベース状態開始時)、高ベース状態終了時)であるか否かを判定し(ステップS4604)、打ち方報知の実行タイミングでない場合にはステップS4610へ移行する。打ち方報知の実行タイミングである場合、打ち方報知が非実行設定となっているか否かを判定し(ステップS4608)、非実行設定となっている場合にはステップS4610へ移行する。非実行設定となっていない場合には、設定に応じた打ち方報知を実行し(ステップS4609)、ステップS4610へ移行する。ステップS4609では、具体的に、大当り発生時および大当り終了時(高ベース状態開始時)においては、右打ちを報知する打ち方報知を実行する一方、高ベース状態終了時においては、左打ちを報知する打ち方報知を実行するものである。すなわち、実行タイミングによって異なる内容を報知する打ち方報知を行うこととしたが、これに限るものではなく、いずれの打ち方報知の実行タイミングであっても共通する内容(例えば、打ち方の切り替えを指示する内容)を報知する打ち方報知を行うこととしてもよい。
ステップS4610において、演出制御用CPU101は、演出モードが変化したか否かを判定し(ステップS4610)、変化していない場合にはそのまま報知演出実行処理を終了する。演出モードが変化した場合、モード変化報知が非実行設定となっているか否かを判定し(ステップS4611)、非実行設定となっている場合にはそのまま報知演出実行処理を終了する。非実行設定となっていない場合には、設定に応じたモード変化報知を実行し(ステップS4612)、報知演出実行処理を終了する。
なお、本実施の形態では、図7に示したように、所定条件(第1条件〜第4条件)が成立したか否かを判定し、成立したと判定した後に、対応する報知演出が非実行設定であるか否かを判定することとしたが、これらの処理の順序はこれに限るものではない。例えば、各報知演出が非実行設定であるか否かを判定し、非実行設定でない報知演出に対応する所定条件に限り、成立したか否かを判定することとしてもよい。この場合、報知演出の非実行設定がなされているときには所定条件の成立の有無を判定しないこととなるため、処理負担を軽減することができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技を行うことが可能な遊技機であって、所定条件(本例では、第1条件〜第4条件)の成立にもとづいて報知を行う報知演出(本例では、保留上限報知、一般入賞報知、打ち方報知、モード変化報知)を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4603,S4606,S4609,S4612を実行する)、遊技者の動作(本例では、プッシュボタン120、スティックコントローラ122、またはトリガボタン121への操作。赤外線センサやモーションセンサ等の非接触型のセンサにより検出可能な遊技者の動作であってもよい。)にもとづいて報知演出の実行に関する設定(本例では、報知態様(音声、振動、LED)毎の実行の有無の設定(図8参照)。報知演出自体の実行の有無や、報知演出の実行条件(所定条件)における閾値を設定可能であることとしてもよい。例えば、第1保留記憶数が閾値以上であることを報知演出の実行条件(所定条件)とすれば、該閾値として3つおよび4つ(上限)を設定可能であることとしてもよい。)が可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4509を実行する)こととした。これにより、遊技者の趣向に応じた報知を行うことができるため、興趣を向上させることができる。
また、「所定条件」としては、上述したものに限られない。例えば、保留記憶に対応する保留表示の表示態様を変化させる保留変化演出(具体的には、始動入賞時に大当りとなるか否かを判定し、該判定対象となった保留記憶に対応する保留表示の表示態様を、該判定の判定結果を示唆するものに変化させる演出)の発生、実行中の変動に対応する表示(アクティブ表示)の表示態様を変化させるアクティブ変化演出の発生、特定の演出の発生(例えば、予め情報公開がされている信頼度の高い演出の発生)、特定の入賞口(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14または大入賞口)に対する規定数を超えた入賞の発生、特定のタイミングになること(例えば、時刻情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)の出力情報が特定時刻を示すこと、遊技開始から特定期間(遊技者の動作にもとづいて設定可能であってもよい)が経過したこと)、獲得賞球数が所定数に到達したことなどの条件が、第1条件〜第4条件に代えて、または加えて設けられていることとしてもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御するか否かを判定し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて乱数回路503から乱数を抽出し、抽出した乱数の値があらかじめ定められた大当り判定値に一致するか否かを判定する)、所定条件は、判定結果にもとづかないものである(本例では、第1条件〜第4条件は、いずれも大当り遊技状態に制御するか否かにもとづかないものである)こととした。これにより、所定条件が判定結果にもとづかないものであっても、遊技者の趣向に応じた報知を行うことができるため、興趣を向上させることができる。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、複数種類の所定条件(本例では、第1条件〜第4条件)のうちいずれかが成立したことにもとづいて報知を行う報知演出(本例では、保留上限報知、一般入賞報知、打ち方報知、モード変化報知)を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS4603,S4606,S4609,S4612を実行する部分)、複数種類の所定条件のうちいずれが成立した場合にも共通の報知演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1条件〜第4条件のうちいずれが成立した場合にも、報知態様(音声、振動、LED)のON/OFFの組み合わせに応じた報知演出を実行可能である)こととした。これにより、所定条件毎の報知演出の演出データを共通化することができるため、記憶容量を節減することができる。
また、本実施の形態において、遊技者の皮膚感覚を刺激する報知演出(本例では、圧覚を刺激するスティックコントローラ122の振動。冷覚、温覚、痛覚、触覚などの皮膚感覚を刺激するものであってもよい。例えば、打球操作ハンドル5自体を振動または温度変化させたり、打球操作ハンドル5に設けられたボタンが進出することにより遊技者の皮膚感覚を刺激する報知演出を実行可能であることとしてもよい。)を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS4603,S4606,S4609,S4612を実行することによりスティックコントローラ122の振動させることが可能である)こととした。これにより、興趣を向上させることができる。例えば、本実施の形態のように、振動が遊技機全体(例えば、打球操作ハンドル5、打球供給皿(上皿)3、および余剰球受皿(下皿)4)に伝搬される構成であれば、該振動が伝搬される部位に遊技者が触れていれば、遊技機以外のものを見ている遊技者(例えば、携帯電話やスマートフォンなどの操作をしながら遊技を行っている遊技者)や、スピーカ27から出力される音声を認識しにくい遊技者(例えば、ヘッドフォンやイヤフォンを用いて音楽を聴きながら遊技を行っている遊技者、耳栓を装着している遊技者)に対しても、報知演出の実行を認識させることができる。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、複数種類の所定条件のうちいずれの所定条件が成立した場合に報知演出を実行するかを設定可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1条件〜第4条件のうち一の条件を除いた条件を非実行設定とすることにより、該一の条件が成立した場合に報知演出を実行することを設定可能である)こととした。これにより、遊技者の趣向に応じた報知を行うことができるため、興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態において、複数種類の所定条件のそれぞれに対して報知演出の実行態様を設定可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定条件のそれぞれに対して報知態様(音声、振動、LED)毎の実行の有無の設定可能である(図8参照)。複数の報知態様(音声、振動、LED)のうちいずれの報知態様によって報知演出を実行可能とするかや、報知の強弱の度合い(例えば、出力音声の大きさ、振動の強さ、LEDの発光強度)を設定可能であることとしてもよい。)こととした。これにより、遊技者の趣向に応じた報知を行うことができるため、興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態において、有利状態に制御するか否かの判定結果にもとづいて予告演出を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS801,S802を実行することにより、変動パターンに応じた演出を実行し、スティックコントローラ122の振動を有するスーパーリーチBを実行可能である。なお、スーパーリーチB(振動あり)に代えて、もしくは加えて、音声出力やLED発光を伴う予告演出が設けられていることとしてもよい。)、予告演出と少なくとも一部の演出態様が共通する報知演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スティックコントローラ122の振動を有する報知演出(「振動」がONに設定された報知演出)を実行可能である)こととした。これにより、演出効果を向上させることができる。例えば、予告演出の実行に対する期待感を報知演出の実行時に遊技者に与えることができるため、報知演出の実行を遊技者に気付かせやすくすることができる。また、報知演出と予告演出の演出データの少なくとも一部を共通化することができるため、記憶容量を節減することができる。
なお、複数の所定条件に対応する各報知演出は、全てが共通する報知態様(「音声」、「振動」および「LED」のON/OFFの組み合わせ)にて実行可能であるよう構成されているが、一部、または全ての報知演出の報知態様が共通しないものであってもよい。また、同一の所定条件が成立した場合であっても、所定条件の成立回数や成立タイミングによって報知演出の報知態様を変化させる(例えば、振動の強さが段階的に変化したり、LEDの発光色が変化したりする)ものであってもよい。
なお、本実施の形態においては説明を省略したが、メニュー表示において所定の選択肢が選択された場合に、設定内容を初期化可能であることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
図9は、変形例1における、メニュー表示の表示例を示す説明図である。図9における表示例は、図8に示した第1メニュー〜第3メニューにおける選択肢として「リセット」が追加されたものである。
図9(A)に示す第1メニューにおいて「リセット」が選択された場合には、音声設定、液晶設定および報知演出設定における全ての設定内容が初期化されるものである。また、図9(B)に示す第2メニューにおいて「リセット」が選択された場合には、報知演出設定における全ての設定内容が初期化されるものである一方で、音声設定および液晶設定における設定内容は初期化されないものである。なお、「初期化」とは、初期設定の状態に戻すことである。初期設定は、遊技店の店員の操作によってなされるものである。
また、図9(C)に示す第3メニューにおいて「リセット」が選択された場合には、保留上限報知における設定内容が初期化される(例えば、保留上限報知における「音声」、「振動」および「LED」が全てOFFに設定される)一方で、音声設定、液晶設定および保留上限報知以外の報知演出における設定内容は初期化されないものである。また、図9(D)に示す第3メニューにおいて「リセット」が選択された場合には、一般入賞報知における設定内容が初期化される(例えば、一般入賞報知における「音声」、「振動」および「LED」が全てOFFに設定される)一方で、音声設定、液晶設定および一般入賞報知以外の報知演出における設定内容は初期化されないものである。
以上に説明したように、変形例1において、遊技者の動作により演出設定(本例では、報知演出の実行に関する報知演出設定。変動中の演出についての設定などであってもよい。)を変更可能な遊技機であって、演出設定を変更するときに、1以上の演出設定(本例では、報知演出設定)をそれぞれ含む複数の演出設定カテゴリ(本例では、「保留上限報知」、「一般入賞報知」、「打ち方報知」、および「モード変化報知」)を提示するメニュー画面(本例では、図9(B)に示す第2メニュー)を表示する表示手段(本例では、演出表示装置9)を備え、遊技者の動作により複数の演出設定カテゴリ毎に演出設定を初期化可能に構成され(本例では、図9(C),(D)に示す第3メニューの「リセット」の選択)、メニュー画面は、遊技者の動作により選択されたときに複数の演出設定カテゴリそれぞれに含まれる演出設定を一括で初期化する初期化項目(本例では、図9(B)に示す第2メニューの「リセット」)を複数の演出設定カテゴリとともに提示する(本例では、図9(B)に示す第2メニューを参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、演出設定に関する遊技者の負担を少なくすることができる。
また、本実施の形態では説明を省略したが、プッシュボタン120に対する操作を検出した場合に所定の演出を行うものであってもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例2において、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120の操作を促す操作促進報知を伴い、操作有効期間中にプッシュボタン120による所定操作が行われたことにもとづいて実行される当否煽り時ボタン演出を、変動停止直前(リーチ終盤)に実行可能である。具体的に、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において変動パターンにもとづいて変動演出を選択するときに、図10に示す当否煽り時ボタン演出設定テーブルを用いて、当否煽り時ボタン演出の実行の有無と、実行する場合の演出態様とを選択する。そして、演出制御用CPU101は、演出図柄変動中処理(ステップS802)を行うことにより、選択された演出態様にて当否煽り時ボタン演出を実行する。
この変形例2において、当否煽り時ボタン演出の演出態様としては、図示する第1演出態様〜第3演出態様が設けられている。第1演出態様および第2演出態様は、プッシュボタン120への1回の操作を検出したときに所定の表示を行う演出態様である一方、第3演出態様は、プッシュボタン120への連打の操作を検出したときに所定の表示を行う演出態様である。また、第1演出態様は、操作有効期間中に第1操作促進画像(プッシュボタン120の外観を模した小ボタン画像201a)を表示する操作促進報知を行う演出態様(図12(A)参照)であり、第2演出態様は、操作有効期間中に第2操作促進画像(プッシュボタン120の外観を模した大ボタン画像201bの表示および「押せ」といった文字202a)を表示する操作促進報知を行う演出態様(図12(B)参照)であり、第3演出態様は、操作有効期間中に第3操作促進画像(プッシュボタン120の外観を模した大ボタン画像201bの表示および「連打」といった文字202b)を表示する操作促進報知を行う演出態様(図12(C)参照)である。すなわち、演出制御用CPU101は、図10に示す当否煽り時ボタン演出設定テーブルを用いた抽選を行うことにより、遊技者の操作態様と操作有効期間中の表示態様とを併せて決定するものであるが、それぞれ異なる抽選によって決定されるものであってもよい。なお、第1演出態様と第2演出態様とで表示するボタン画像201a,201bは、プッシュボタン120の外観を模した点が共通する非同一の画像(大きさが異なる画像)であるが、全く同一の画像であってもよい。この変形例2では、図10に示すように、第1演出態様〜第3演出態様のうちいずれの演出態様による当否煽り時ボタン演出が行われるかによって、大当りに対する期待度が異なるよう構成されている。なお、当否煽り時ボタン演出において所定の操作がなされた場合、表示結果がはずれの場合には「敗北…」の文字を示す画像が表示され、表示結果が大当りの場合には「勝利!」の文字を示す画像が表示されるものである。
また、変形例2において、演出制御用CPU101は、当否煽り時ボタン演出の演出態様として第2演出態様および第3演出態様のうちいずれかを選択した場合、操作有効期間よりも前のタイミング(変動開始直後、リーチ成立直後)で操作態様を報知するための操作態様報知演出(図12(D),(E)に示すように、操作態様報知画像203a,203bを表示する演出)を実行可能である。具体的に、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において変動パターンにもとづいて変動演出を選択するときに、図11に示す操作態様報知演出決定テーブルを用いて、操作態様報知演出の有無、実行開始タイミング、および予告操作態様を決定する。そして、演出制御用CPU101は、演出図柄変動中処理(ステップS802)を行うことにより、決定された実行開始タイミングおよび予告操作態様にて操作態様報知演出を実行するとともに、リーチ終盤の特定のタイミングにて、操作態様報知演出により報知された操作態様の操作促進報知画像(図12(B),(C)参照)がカットイン表示されて当否煽り時ボタン演出が実行されるものである。
この変形例2では、図11に示すように、操作態様報知演出の実行開始タイミングとしては、変動開始直後とリーチ成立直後とが設けられており、大当りであるか否かにもとづいて、選択されるタイミングが異なるよう構成されている。これにより、操作態様報知演出の実行開始タイミングにもとづいて大当りに対する期待度が異なるようになっており、該実行開始タイミングに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、実行する当否煽り時ボタン演出の演出態様とは異なる演出態様を予告操作態様として決定可能であることとしたが、これに限るものではなく、実行する当否煽り時ボタン演出の演出態様のみを予告操作態様として決定可能であることとしてもよい。
また、この変形例2では、複数の操作態様(1回の操作、連打操作)のうち全ての操作態様を報知対象とする操作態様報知演出を実行可能(すなわち、予告操作態様として第2演出態様および第3演出態様を選択可能)であることとしたが、一部の操作態様のみを報知対象とする操作態様報知演出を実行することとしてもよい。例えば、大当りに対する信頼度が最も高い操作態様(例えば、連打操作)のみを報知対象とする操作態様報知演出を実行可能(すなわち、予告操作態様として第3演出態様のみを選択可能)であることとしてもよい。
なお、この変形例2では、操作手段(プッシュボタン120)への遊技者の操作を検出することとしたが、これに限るものではない。例えば、赤外線センサやモーションセンサ等の非接触型のセンサにより遊技者の動作を検出可能であることとしてもよい。その場合においても、動作が検出された場合に実行する複数種類の動作演出のいずれかを可変表示中の特定タイミングで実行可能であり、特定タイミングとなる前に動作態様を少なくとも報知可能であり、有利状態とするか否かに応じて動作態様を報知するタイミングを異ならせることとしても、同様の効果を得ることができる。
なお、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。例えば、所定条件(例えば、役(ビッグボーナスやレギュラーボーナス)の当落の決定、所定の演出の実行、RT(リプレイタイム)抽選結果の決定、AT(アシストタイム)抽選結果の決定、ART(アシストリプレイタイム)抽選結果の決定など)が成立した場合に報知する報知演出(音声出力、LEDの発光、所定部位(操作レバー、ストップボタン、リール、筐体自体)の振動など)を実行可能であり、遊技者の動作にもとづいて該報知演出の実行に関する設定が可能であることとしてもよい。その場合、所定条件は、有利状態に制御するか否かの判定結果にもとづかないものであることとしてもよい。また、複数種類の所定条件のうちいずれかが成立したことにもとづいて報知を行う報知演出を実行可能であり、複数種類の所定条件のうちいずれが成立した場合にも共通の報知演出を実行可能であることとしてもよい。また、遊技者の皮膚感覚を刺激する報知演出を実行可能であり、複数種類の所定条件のうちいずれの所定条件が成立した場合に報知演出を実行するかを設定可能であることとしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。