JP2017127241A - 底生生物飼育装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】汽水域における環境を水槽内で再現することができる底生生物飼育装置を提供すること。
【解決手段】底生生物飼育装置は、水が溜められた水槽と、水槽に水を供給できる給水装置と、水槽から水を排出できる排水装置と、水槽に塩を供給できる塩供給装置と、水槽の水位を検出できる水位センサと、水槽の水の塩分濃度を検出できる塩分センサと、水位センサ及び塩分センサからの情報に基づいて給水装置、排水装置及び塩供給装置を制御する制御装置と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、底生生物飼育装置に関する。
二枚貝をはじめとする底生生物の生息数は、生息水域の環境悪化により減少傾向にある。底生生物の生息水域の環境改善のための様々な工事が講じられている。このような工事を実施した水域に底生生物が適応できるかを確認するための実験が行われる。そのためには、実験装置において、底生生物が本来生息していた水域に近い環境が再現される必要がある。例えば特許文献1には、干満データを記憶した潮位コントローラを有し、海中に近い環境を水槽内に形成できる水生植物飼育装置が記載されている。
特開2008−79595号公報
ところで、底生生物は汽水域に生息していることがある。汽水域においては海水と淡水とが混合されている。このため、汽水域における水質の時間的変動は、海における水質の時間的変動とは異なっている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、汽水域における環境を水槽内で再現することができる底生生物飼育装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る底生生物飼育装置は、水が溜められた水槽と、前記水槽に水を供給できる給水装置と、前記水槽から水を排出できる排水装置と、前記水槽に塩を供給できる塩供給装置と、前記水槽の水位を検出できる水位センサと、前記水槽の水の塩分濃度を検出できる塩分センサと、前記水位センサ及び前記塩分センサからの情報に基づいて前記給水装置、前記排水装置及び前記塩供給装置を制御する制御装置と、を備える。
これにより、底生生物飼育装置は、水槽の水位及び塩分濃度を変化させることができる。具体的には、底生生物飼育装置は、水槽の水位を上昇させながら塩分濃度を上昇させることができ、且つ水槽の水位を減少させながら塩分濃度を減少させることができる。したがって、底生生物飼育装置は、汽水域における環境を水槽内で再現することができる。
本発明の望ましい態様として、前記制御装置は、潮位変動データを記憶しており、現在時刻が前記潮位変動データの干潮から満潮に向かう時間帯である場合、前記水槽の水位が上昇し且つ前記水槽の水の塩分濃度が上昇するように前記給水装置及び前記塩供給装置を制御し、現在時刻が前記潮位変動データの満潮から干潮に向かう時間帯である場合、前記水槽の水位が減少し且つ前記水槽の水の塩分濃度が減少するように前記給水装置及び前記排水装置を制御することが好ましい。
これにより、底生生物飼育装置は、水槽の水位及び塩分濃度の変化を、実際の潮位変動の時間的推移に合わせることができる。したがって、底生生物飼育装置は、汽水域における環境を水槽内で実際の時間的推移に合わせて再現することができる。
本発明の望ましい態様として、前記制御装置は、現在時刻が前記潮位変動データの干潮から満潮に向かう時間帯である場合、前記水槽の塩分濃度が所定値より大きいときに前記給水装置による水の供給を継続させたまま前記塩供給装置による塩の供給を停止させ、現在時刻が前記潮位変動データの満潮から干潮に向かう時間帯である場合、前記水槽の塩分濃度が所定値未満であるときに前記給水装置による水の供給を停止することが好ましい。
これにより、底生生物飼育装置は、水槽の水の塩分濃度が汽水域の塩分濃度の範囲を逸脱することを防止できる。したがって、底生生物飼育装置は、塩分濃度の急激な変化による底生生物の健康状態の悪化を抑制できる。
本発明の望ましい態様として、前記水槽の水に流れを生じさせることができる水流発生装置を備えることが好ましい。
これにより、底生生物飼育装置は、汽水域における潮位変動による水流を再現できる。また、水槽に水流が発生することで、塩供給装置から水槽に供給された塩が撹拌される。これにより、水槽内の塩分濃度の分布が均一になりやすくなる。このため、塩分センサで検出される塩分濃度と水槽の塩分濃度の平均値との間の乖離が小さくなる。したがって、底生生物飼育装置は、汽水域における環境を水槽内でより忠実に再現することができる。
本発明によれば、汽水域における環境を水槽内で再現することができる底生生物飼育装置を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る底生生物飼育装置の模式図である。 図2は、本実施形態に係る底生生物飼育装置の平面図である。 図3は、図2におけるA−A断面図である。 図4は、本実施形態に係る制御装置が記憶している潮位変動データの一部を示すグラフである。 図5は、本実施形態に係る底生生物飼育装置の制御方法を示すフローチャートである。 図6は、干潮時から満潮時に向かう時間帯における、本実施形態に係る底生生物飼育装置の模式図である。 図7は、満潮時から干潮時に向かう時間帯における、本実施形態に係る底生生物飼育装置の模式図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係る底生生物飼育装置の模式図である。図2は、本実施形態に係る底生生物飼育装置の平面図である。図3は、図2におけるA−A断面図である。本実施形態に係る底生生物飼育装置1は、底生生物100を飼育するための装置である。例えば、底生生物100は、環境改善を目的とする工事を行う予定の水域(以下、対象水域という)から採取された二枚貝である。環境改善を目的とする工事は、例えば水域の底を砂又は砕石等によって覆う覆砂である。底生生物飼育装置1は、覆砂が行われた環境下で底生生物100が生息可能であるかを確かめる実験に用いられる。
図1に示すように、底生生物飼育装置1は、水槽10と、底砂11と、給水装置2と、排水装置3と、塩供給装置4と、水位センサ14と、塩分センサ15と、隔壁5と、水流発生装置6と、制御装置9と、を備える。
水槽10は、所定量の水を貯留することができる。図2に示すように、平面視での水槽10の形状は、例えば長円形状である。図3に示すように、水槽10は、側面の下部に開口部101を備える。また、水槽10の上面は開放されている。
図3に示すように、底砂11は、水槽10の底に敷かれている。底砂11は、対象水域で用いられる予定の覆砂材である。例えば、底砂11は、砂又は砕石等であってもよいし、石炭灰(フライアッシュ)から形成された粒状部材であってもよい。
給水装置2は、水槽10に水を供給するための装置である。図1に示すように、給水装置2は、給水管21と、バルブ22と、水タンク23と、を備える。給水管21は、水槽10と水タンク23とを繋ぐ管である。例えば、給水管21の水槽10側の端部が水槽10の水面の上方に配置されている。バルブ22は、給水管21に設けられており、給水管21を流れる水の流量を変えることができる。バルブ22は、例えば自動バルブであって、制御装置9の指令に応じて開閉される。水タンク23は、水を貯留するタンクである。より具体的には、水タンク23には淡水が貯留されている。
排水装置3は、水槽10の水を排出するための装置である。図3に示すように、排水装置3は、排水管31と、ゲート32と、ゲート駆動装置34と、フィルタ33と、を備える。排水管31は、水槽10に設けられた開口部101に接続されている。開口部101は、例えば底砂11の表面よりも下方に配置されている。ゲート32は、水槽10の内壁に沿って設けられており、ゲート駆動装置34によって上下方向に移動させられることで開口部101の開口面積を変えることができる。すなわち、ゲート32は、排水管31を流れる水の流量を調節できる。ゲート駆動装置34は、例えばモータであって、制御装置9に接続されており制御装置9の指令に応じて駆動する。フィルタ33は、ゲート32に沿って設けられた透水性の部材である。フィルタ33は、ゲート32の可動領域に底砂11が侵入することを防ぐための部材である。ゲート32が開口部101を塞いでいるとき排水が停止し、ゲート32が上方に移動すると開口部101から排水される。開口部101が底砂11の表面よりも下方にあるので、水槽10の水位が底砂11の表面よりも低くなっても排水が継続される。このため、底生生物飼育装置1は、底砂11が大気に露出する状態を形成することができる。
塩供給装置4は、水槽10に塩を供給するための装置である。図1に示すように、塩供給装置4は、搬送管41と、バルブ42と、塩タンク43と、を備える。搬送管41は、水槽10と塩タンク43とを繋ぐ管である。例えば、搬送管41の水槽10側の端部が水槽10の水面の上方に配置されている。バルブ42は、搬送管41に設けられており、給水管21を流れる水の流量を変えることができる。バルブ42は、例えば自動バルブであって、制御装置9の指令に応じて開閉される。塩タンク43は、塩を貯留するタンクである。より具体的には、水タンク23には淡水が貯留されている。
水位センサ14は、水槽10の水位を検出する装置である。水位センサ14は、例えば圧力式水位計であって、水槽10の最下部に配置されている。水位センサ14は、水位を電気信号として制御装置9に送信することができる。
塩分センサ15は、水槽10の水の塩分濃度を検出する装置である。塩分センサ15は、水槽10の最下部に配置されている。塩分センサ15は、塩分濃度を電気信号として制御装置9に送信することができる。
隔壁5は、水槽10に環状の水路を形成するための部材である。図2に示すように、平面視での隔壁5の形状は、例えば長円形状である。例えば、隔壁5は中空部材であって、隔壁5の内部には水流発生装置6が配置されている。図3に示すように、隔壁5は、側面に設けられた孔51及び孔52と、内壁に設けられた突起である支持部53と、を備える。図2に示すように、平面視で孔52は孔51の反対側に設けられている。
水流発生装置6は、水槽10の水に流れを生じさせるための装置である。水流発生装置6は、図3に示すように隔壁5の内部に配置されており、プロペラ駆動装置61と、シャフト62と、プロペラ63と、を備える。プロペラ駆動装置61は、例えばモータであって、隔壁51の支持部53に支持されている。プロペラ駆動装置61は、制御装置9に接続されており、制御装置9の指令によって駆動する。シャフト62は、プロペラ駆動装置61に取り付けられた棒状部材であって、鉛直方向に沿った軸を中心に回転することができる。プロペラ63は、シャフト62に取り付けられており、シャフト62と共に回転する。プロペラ63が回転すると、隔壁5の内部に水流が生じる。隔壁5の内部の水流は、孔51及び孔52を介して隔壁5の外部に伝わる。これにより、水槽10の全体に水流が生じる。水槽10に生じる水流の大きさは、プロペラ駆動装置61の回転数の制御によって調節可能である。このため、底生生物飼育装置1は、対象水域における潮位変動による水流を再現することができる。
制御装置9は、コンピュータであって、例えばCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、内部記憶装置と、入力インターフェースと、出力インターフェースと、を備える。図1に示すように、制御装置9は、バルブ22、ゲート駆動装置34、バルブ42、プロペラ駆動装置61、水位センサ14及び塩分センサ15と電気的に接続されている。制御装置9は、水位センサ14から水位の情報を受け取り、塩分センサ15から塩分濃度の情報を受け取る。また、制御装置9は、潮位変動データを記憶している。制御装置9は、水位及び塩分濃度の情報と潮位変動データとに基づいて、バルブ22、ゲート駆動装置34、バルブ42及びプロペラ駆動装置61を制御する。
図4は、本実施形態に係る制御装置が記憶している潮位変動データの一部を示すグラフである。潮位変動データは、対象水域の潮位の時間的推移の情報である。例えば、潮位変動データにおける潮位は、対象水域における過去に観測された潮位データの解析に基づいて計算した潮位の予測値(天文潮位)である。図4は、潮位変動データのうちの任意の1日のデータを示す。図4の縦軸に示された水位(cm)は、対象水域における底面から水面までの高さである。
図4において、時刻T1及び時刻T3は干潮時であり、時刻T2及び時刻T4は満潮時である。このため、図4に示す日において、0時から時刻T1までの時間帯T01は、満潮から干潮に向かう時間帯(以下、水位減少時間帯という)である。時刻T1から時刻T2までの時間帯T12は、干潮から満潮に向かう時間帯(以下、水位増加時間帯という)である。時刻T2から時刻T3までの時間帯T23は水位減少時間帯である。時刻T3から時刻T4までの時間帯T34は水位増加時間帯である。時刻T4から24時までの時間帯T45は水位減少時間帯である。
汽水域は、海水と淡水とが混じり合う水域である。汽水域においては、水位減少時間帯には海水の比率が減少していくため、塩分濃度が減少する。一方、水位増加時間帯には海水の比率が増加していくため、塩分濃度が増加する。汽水域は、塩分濃度が0.5(psu)から30(psu)までの範囲で変動する水域である。psuは、塩分濃度を示す無次元の単位であって、千分率(パーミル、0/00)である。本実施形態に係る底生生物飼育装置1は、汽水域における潮位変動を再現し且つ潮位変動に伴う塩分濃度変動を再現する。
図5は、本実施形態に係る底生生物飼育装置の制御方法を示すフローチャートである。図6は、干潮時から満潮時に向かう時間帯における、本実施形態に係る底生生物飼育装置の模式図である。図7は、満潮時から干潮時に向かう時間帯における、本実施形態に係る底生生物飼育装置の模式図である。図5に示すように、制御装置9は、現在時刻が水位増加時間帯であるか水位減少時間帯であるかに応じて異なる制御を行う。
図5に示すように、現在時刻が水位増加時間帯である場合(ステップS1、Yes)、制御装置9は、排水装置3に排水を停止させる(ステップS11)。具体的には、制御装置9は、ゲート駆動装置34に電気信号を送信することで、ゲート32を閉じさせる。
次に、制御装置9は、図6に示すように給水装置2に水を供給させ且つ塩供給装置4に塩を供給させる(ステップS12)。具体的には、制御装置9は、バルブ22及びバルブ42に電気信号を送信することでバルブ22及びバルブ42を開ける。具体的には、制御装置9は、水槽10の水位の増加速度が潮位変動データにおける潮位の増加速度に合うようにバルブ22の操作量を制御する。また、制御装置9は、塩分センサ15から受信した塩分濃度及び給水装置2による水の供給量に基づいて、水槽10の塩分濃度が上昇するようにバルブ42の操作量を制御する。すなわち、給水管21を単位時間当たりに流れる量の水に搬送管41を単位時間当たりに流れる量の塩を溶かした場合の塩分濃度は、水槽10の水の塩分濃度よりも大きい。これにより、水位増加時間帯の対象水域における潮位の増加及び塩分濃度の増加が再現される。
より具体的には、本実施形態における制御装置9は、現在時刻が図4における時刻T1又は時刻T3になると同時にステップS12を開始する。これにより、現在時刻が水位増加時間帯になると同時に、水槽10の水位の上昇及び塩分濃度の上昇が開始する。また、制御装置9は、ステップS12における塩の供給量の上限を記憶している方が望ましい。例えば、ステップS12において単位時間当たりに供給される塩の量の上限は、給水装置2によって単位時間当たりに供給される量の水に溶ける限界量(溶解度)である。
また、ステップS12の際、制御装置9は、水流発生装置6で水流を発生させてもよい。具体的には、制御装置9は、プロペラ駆動装置61に電気信号を送信することでプロペラを回転させる。水槽10に水流が発生することで、塩供給装置4から水槽10に供給された塩が撹拌される。これにより、水槽10内の塩分濃度の分布が均一になりやすくなる。このため、塩分センサ15で検出される塩分濃度と水槽10の塩分濃度の平均値との間の乖離が小さくなる。
次に、塩分センサ15から受信した塩分濃度が第1所定値以下である場合(ステップS13、No)、制御装置9は、給水装置2による水の供給及び塩供給装置4による塩の供給を継続する(ステップS12)。ステップS13における第1所定値は、制御装置9に予め記憶された値であって、例えば30(psu)である。一方、塩分センサ15から受信した塩分濃度が第1所定値より大きい場合(ステップS13、Yes)、制御装置9は、給水装置2による水の供給を継続したまま塩供給装置4による塩の供給を停止させる(ステップS14)。これにより、水槽10の水の塩分濃度が汽水域の塩分濃度の範囲を逸脱することが防止される。
ステップS14の次に、現在時刻が満潮時に達していない場合(ステップS15、No)、制御装置9はステップS13を繰り返す。一方、現在時刻が潮位変動データにおける満潮時に達した場合(ステップS15、Yes)、制御装置9は給水装置2に給水を停止させる(ステップS16)。すなわち、本実施形態における制御装置9は、現在時刻が図4における時刻T2又は時刻T4になると同時にステップS16を行う。これにより、現在時刻が水位減少時間帯になると同時に、水槽10の水位の上昇が終了する。
図5に示すように、現在時刻が水位減少時間帯である場合(ステップS1、No)、制御装置9は、図7に示すように、給水装置2に水を供給させ且つ排水装置3に水を排出させる(ステップS21)。具体的には、制御装置9は、バルブ22に電気信号を送信することでバルブ22を開けさせ、ゲート駆動装置34に電気信号を送信することでゲート32を開けさせる。制御装置9は、少なくとも排水管31の流量が給水管21の流量よりも大きくなるように、バルブ22及びゲート駆動装置34を制御する。具体的には、制御装置9は、水位センサ14から受信した水位に基づいて、水槽10の水位の減少速度が潮位変動データにおける潮位の減少速度に合うようにバルブ22及びゲート駆動装置34の操作量を制御する。これにより、水位減少時間帯の対象水域における潮位の減少が再現される。また、塩供給装置4からの塩の供給が停止している状態で排水装置3によって水槽10内の塩分が排出されるので、水槽10の水の塩分濃度が減少していく。これにより、水位減少時間帯の対象水域における塩分の減少が再現される。
より具体的には、本実施形態における制御装置9は、現在時刻が図4における時刻T2又は時刻T4になると同時にステップS21を開始する。このため、制御装置9は、ステップS16の終了と同時にステップS21を開始することになる。すなわち、制御装置9は、水位増加時間帯の制御が終了すると同時に水位減少時間帯の制御を開始する。これにより、現在時刻が水位減少時間帯になると同時に、水槽10の水位の減少及び塩分濃度の減少が開始する。
次に、塩分センサ15から受信した塩分濃度が第2所定値以上である場合(ステップS22、No)、制御装置9は、給水装置2による給水及び排水装置3による排水を継続する(ステップS21)。ステップS22における第2所定値は、制御装置9に予め記憶された値であって、ステップS13における第1所定値よりも小さい値である。第2所定値は、例えば0.5(psu)である。一方、塩分センサ15から受信した塩分濃度が第2所定値未満である場合(ステップS22、Yes)、制御装置9は、給水装置2による水の供給を停止させる(ステップS23)。これにより、水槽10の水の塩分濃度が汽水域の塩分濃度の範囲を逸脱することが防止される。
ステップS23の次に、制御装置9は、排水装置3による排水量を調節する(ステップS24)。制御装置9は、ゲート駆動装置34に電気信号を送信することでゲート32を閉め、排水管31の流量をステップS21における流量よりも小さくする。具体的には、制御装置9は、水位センサ14から受信した水位に基づいて、水槽10の水位の減少速度が潮位変動データにおける潮位の減少速度に合うようにゲート駆動装置34を制御する。そして、制御装置9は、ステップS24を現在時刻が潮位変動データにおける干潮時に達するまで継続する。
より具体的には、本実施形態における制御装置9は、現在時刻が図4における時刻T1又は時刻T3になると同時にステップS24を開始すると同時に、図5におけるステップS11を開始する。このように、制御装置9は、水位減少時間帯の制御が終了すると同時に水位増加時間帯の制御を開始する。
なお、制御装置9に記憶されたステップS13における第1所定値は、必ずしも30(psu)でなくてもよく、ステップS22における第2所定値は、必ずしも0.5(psu)でなくてもよい。例えば、対象水域の塩分濃度の上限値及び下限値の情報がある場合、ステップS13における第1所定値は対象水域の塩分濃度の上限値に設定され、ステップS22における第2所定値は対象水域の塩分濃度の下限値に設定されてもよい。また、制御装置9に記憶された潮位変動データは、必ずしも予測値(天文潮位)でなくてもよく、実測値であってもよい。
なお、図4に示した日の潮位変動データにおいては、水位が最も小さくなる時刻T3においても推移は0(cm)以上であるが、日によっては水位が0(cm)未満となることもある。すなわち、対象水域において底面が大気に露出することもある。底生生物飼育装置1においては、排水装置3に接続された開口部101が底砂11の表面よりも下方にあるので、水槽10の水位が底砂11の表面よりも低くなっても排水が継続される。このため、底生生物飼育装置1は、底面が大気に露出する状態を再現することができる。
なお、水タンク23に貯留されるのは、必ずしも淡水でなくてもよい。例えば、塩分濃度がステップS22の第2所定値(例えば0.5(psu))である塩水が水タンク23に貯留されていてもよい。このような場合、上述したステップS22、ステップS23及びステップS24は省略されてもよい。
なお、塩タンク43に貯留されるのは、必ずしも固体の塩でなくてもよく、例えば塩分濃度がステップS13の第1所定値(例えば30(psu))以上である塩水であってもよい。また、塩タンク43から供給される塩は、必ずしも図1及び図6に示すように隔壁5の外側に注がれなくてもよい。例えば、搬送管41の端部が隔壁5の内部に配置されることで、塩が隔壁5の内部に注がれてもよい。これにより、塩がプロペラ63の近傍に注がれるので、塩の撹拌が促進される。
なお、排水装置3によって水槽10から排出された水は、必ずしも廃棄されなくてもよい。例えば、底生生物飼育装置1は、排水装置3によって水槽10から排出された水を貯留しておくためのタンクを備えており、水位増加時間帯にこのタンクの水が水槽10に送られてもよい。
なお、底生生物飼育装置1は、必ずしも覆砂が行われた環境下で底生生物100が生息可能であるかを確かめる実験に用いられなくてもよい。対象水域に施される環境改善を目的とする工事は、覆砂に限らずその他の工事であってもよい。また、底生生物飼育装置1は、単に飼育するために用いられてもよい。すなわち、底生生物飼育装置1は、少なくとも汽水域に生息する底生生物を飼育できる装置であればよい。
以上で説明したように、底生生物飼育装置1は、水が溜められた水槽10と、水槽10に水を供給できる給水装置2と、水槽10から水を排出できる排水装置3と、水槽10に塩を供給できる塩供給装置4と、水槽10の水位を検出できる水位センサ14と、水槽10の水の塩分濃度を検出できる塩分センサ15と、水位センサ14及び塩分センサ15からの情報に基づいて給水装置2、排水装置3及び塩供給装置4を制御する制御装置9と、を備える。
これにより、底生生物飼育装置1は、水槽10の水位及び塩分濃度を変化させることができる。具体的には、底生生物飼育装置1は、水槽10の水位を上昇させながら塩分濃度を上昇させることができ、且つ水槽10の水位を減少させながら塩分濃度を減少させることができる。したがって、底生生物飼育装置1は、汽水域における環境を水槽10内で再現することができる。
また、底生生物飼育装置1において、制御装置9は、潮位変動データを記憶している。制御装置9は、現在時刻が潮位変動データの干潮から満潮に向かう時間帯(水位増加時間帯)である場合、水槽10の水位が上昇し且つ水槽10の水の塩分濃度が上昇するように給水装置2及び塩供給装置4を制御する。制御装置9は、現在時刻が潮位変動データの満潮から干潮に向かう時間帯(水位減少時間帯)である場合、水槽10の水位が減少し且つ水槽10の水の塩分濃度が減少するように給水装置2及び排水装置3を制御する。
これにより、底生生物飼育装置1は、水槽10の水位及び塩分濃度の変化を、実際の潮位変動の時間的推移に合わせることができる。したがって、底生生物飼育装置1は、汽水域における環境を水槽10内で実際の時間的推移に合わせて再現することができる。
また、底生生物飼育装置1において、制御装置9は、現在時刻が潮位変動データの干潮から満潮に向かう時間帯(水位増加時間帯)である場合、水槽10の塩分濃度が第1所定値より大きいときに給水装置2による水の供給を継続させたまま塩供給装置4による塩の供給を停止させる。制御装置9は、現在時刻が潮位変動データの満潮から干潮に向かう時間帯(水位減少時間帯)である場合、水槽10の塩分濃度が第1所定値よりも小さい第2所定値未満であるときに給水装置2による水の供給を停止する。
これにより、底生生物飼育装置1は、水槽10の水の塩分濃度が汽水域の塩分濃度の範囲を逸脱することを防止できる。したがって、底生生物飼育装置1は、塩分濃度の急激な変化による底生生物の健康状態の悪化を抑制できる。
また、底生生物飼育装置1は、水槽10の水に流れを生じさせることができる水流発生装置6を備える。
これにより、底生生物飼育装置1は、汽水域における潮位変動による水流を再現できる。また、水槽10に水流が発生することで、塩供給装置4から水槽10に供給された塩が撹拌される。これにより、水槽10内の塩分濃度の分布が均一になりやすくなる。このため、塩分センサ15で検出される塩分濃度と水槽10の塩分濃度の平均値との間の乖離が小さくなる。したがって、底生生物飼育装置1は、汽水域における環境を水槽10内でより忠実に再現することができる。
1 底生生物飼育装置
10 水槽
11 底砂
14 水位センサ
15 塩分センサ
100 底生生物
101 開口部
2 給水装置
21 給水管
22 バルブ
23 水タンク
3 排水装置
31 排水管
32 ゲート
33 フィルタ
34 ゲート駆動装置
4 塩供給装置
41 搬送管
42 バルブ
43 塩タンク
5 隔壁
51、52 孔
53 支持部
6 水流発生装置
61 プロペラ駆動装置
62 シャフト
63 プロペラ
9 制御装置

Claims (4)

  1. 水が溜められた水槽と、
    前記水槽に水を供給できる給水装置と、
    前記水槽から水を排出できる排水装置と、
    前記水槽に塩を供給できる塩供給装置と、
    前記水槽の水位を検出できる水位センサと、
    前記水槽の水の塩分濃度を検出できる塩分センサと、
    前記水位センサ及び前記塩分センサからの情報に基づいて前記給水装置、前記排水装置及び前記塩供給装置を制御する制御装置と、
    を備える底生生物飼育装置。
  2. 前記制御装置は、潮位変動データを記憶しており、
    現在時刻が前記潮位変動データの干潮から満潮に向かう時間帯である場合、前記水槽の水位が上昇し且つ前記水槽の水の塩分濃度が上昇するように前記給水装置及び前記塩供給装置を制御し、
    現在時刻が前記潮位変動データの満潮から干潮に向かう時間帯である場合、前記水槽の水位が減少し且つ前記水槽の水の塩分濃度が減少するように前記給水装置及び前記排水装置を制御する
    請求項1に記載の底生生物飼育装置。
  3. 前記制御装置は、
    現在時刻が前記潮位変動データの干潮から満潮に向かう時間帯である場合、前記水槽の塩分濃度が第1所定値より大きいときに前記給水装置による水の供給を継続させたまま前記塩供給装置による塩の供給を停止させ、
    現在時刻が前記潮位変動データの満潮から干潮に向かう時間帯である場合、前記水槽の塩分濃度が前記第1所定値よりも小さい第2所定値未満であるときに前記給水装置による水の供給を停止する
    請求項2に記載の底生生物飼育装置。
  4. 前記水槽の水に流れを生じさせることができる水流発生装置を備える請求項1から3のいずれか1項に記載の底生生物飼育装置。
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