JP2017125137A - スケール除去剤及びスケール除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スケール除去力が高く、高温で用いても洗浄対象を腐食しないスケール除去剤を提供する。【解決手段】酸剤としてスルファミン酸を含み、腐食防止剤としてトリアゾール系化合物を含み、キレート剤としてアミノカルボン酸系キレート剤を含むことを特徴とするスケール除去剤。【選択図】図1

Description

本発明は、スケール除去剤及びスケール除去方法に関する。
給水管や排水管等の配管、貯水槽、ボイラー、食品加工機器・調理機器、洗浄機等を長期間使用すると、水に含まれるカルシウムやマグネシウム等の塩類、及び、シリカ等がこれらの表面に付着しスケールとなる。スケールは、配管の閉鎖や熱交換率の低下の原因となるので定期的な除去が必要となる。
このようなスケールを除去するために、従来、塩酸やリン酸を含むスケール除去剤が用いられていた。
しかし、塩酸を含むスケール除去剤はスケール除去力が高い一方で金属を腐食しやすい。そのため、例えば、ステンレス等の金属からなる洗浄対象に、塩酸を含むスケール除去剤を用いると、洗浄対象自体が腐食してしまうという問題があった。
また、リン酸を含むスケール除去剤はステンレス等の金属からなる洗浄対象を傷めにくいという利点があるものの、リン酸を含むスケール除去剤を用いると、リン酸及びその塩を含む排水が環境中に放出されることになる。環境中のリン酸及びその塩は、藻類の増殖のための栄養源となり、川や湖や海等の富栄養化の原因となる。つまり、リン酸を含むスケール除去剤を用いると環境中の水質の悪化につながるという問題があった。
そのため、水質汚濁防止法における排水基準に「燐含有量」が規定されており、リン酸の排出は厳しく規制されていた。
洗浄対象自体の腐食を防止するために、特許文献1には塩酸を含まないスケール洗浄液組成物が開示されている。
すなわち、特許文献1には、スルファミン酸と、スルホン酸基を有する単量体を含むカルボン酸系共重合体とを含有することを特徴とするスケール洗浄液組成物が開示されている。
特開2014−79719号公報
しかし、特許文献1に開示されているスケール洗浄液組成物の腐食防止効果は充分とはいえず、特に、高温で用いた場合、洗浄対象が腐食しやすいという問題があった。
そのため、スケール洗浄液組成物のさらなる改良が求められていた。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、スケール除去力が高く、高温で用いても洗浄対象を腐食しないスケール除去剤を提供することである。
本発明者らは、スケールを除去するために酸剤としてスルファミン酸を用い、さらにトリアゾール系化合物及びアミノカルボン酸系キレート剤を併用することにより、好適にスケールを除去することができ、かつ、高温で用いても洗浄対象を腐食しにくくなることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明のスケール除去剤は、酸剤としてスルファミン酸を含み、腐食防止剤としてトリアゾール系化合物を含み、キレート剤としてアミノカルボン酸系キレート剤を含むことを特徴とする。
本発明のスケール除去剤は、酸剤としてスルファミン酸を含む。
スルファミン酸は、スケール除去の主剤であり、充分なスケール除去力を有する。
また、一般的なスケール除去剤は液体であるが、液体のスケール除去剤では酸剤の含有量を高くすることが困難である。一方、スルファミン酸を用いると、スケール除去剤を固体とすることができ、さらに、スケール除去剤中の酸剤であるスルファミン酸の含有量を高くすることができる。スケール除去剤中の酸剤であるスルファミン酸の含有量を高くすることにより、スケール除去剤の保存場所や輸送重量を低減することができる。
このような利点がある一方で、スルファミン酸は、塩酸よりはその作用が弱いものの金属を腐食させる作用を有している。
本発明のスケール除去剤は、腐食防止剤としてトリアゾール系化合物を含み、さらにアミノカルボン酸系キレート剤を含む。トリアゾール系化合物とアミノカルボン酸系キレート剤をスケール除去剤中に共存させることによって、スルファミン酸が弱いながらも有する腐食作用が抑制されて、洗浄対象の腐食を効果的に抑制することができる。
スルファミン酸、トリアゾール系化合物及びアミノカルボン酸系キレート剤を含むことにより、トリアゾール系化合物が有する腐食防止効果を何らかの形でアミノカルボン酸系キレート剤が促進する作用を有しており、トリアゾール系化合物とアミノカルボン酸系キレート剤の相互作用により、スルファミン酸が弱いながらも有する金属腐食作用が抑制されるものと考えられる。
そのため、本発明のスケール除去剤を高温で用いたとしても、洗浄対象の腐食を防ぐことができる。
また、トリアゾール系化合物は、上記の通り洗浄対象の腐食を防ぐ効果を有する化合物であると共に、スルファミン酸によるスケール除去を阻害しにくい化合物である。そのため、本発明のスケール除去剤は、スケール除去力が阻害されない。
また、アミノカルボン酸系キレート剤はキレート剤でもあるので、スケールを形成しているカルシウム等の硬度成分を捉え、スケールの分解を促進する。
本発明のスケール除去剤では、上記スケール除去剤の全重量に対する上記スルファミン酸の重量が40〜95重量%であることが望ましい。
スケール除去剤の全重量に対するスルファミン酸の重量が、40重量%未満であると、スルファミン酸が少なすぎるので、スルファミン酸によるスケール除去力が充分になりにくい。
スケール除去剤の全重量に対するスルファミン酸の重量が、95重量%を超えると、スルファミン酸が多すぎるので、洗浄対象を腐食しやすくなる。
本発明のスケール除去剤は、さらにカルボン酸を含むことが望ましい。
カルボン酸は、スケール除去効果を向上させ、さらに、洗浄対象を腐食させにくくする。
本発明のスケール除去剤では、上記カルボン酸は、ヒドロキシカルボン酸又は多価カルボン酸であることが望ましく、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、フタル酸及びサリチル酸からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることがより望ましい。
本発明のスケール除去剤では、上記トリアゾール系化合物は、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール、ドデシルベンゾトリアゾール、オクチルベンゾトリアゾール、ヘキシルベンゾトリアゾール、ブチルベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾールメチルエステル、カルボキシベンゾトリアゾールブチルエステル、カルボキシベンゾトリアゾールヘキシルエステル、ベンゾトリアゾールオクチルエステル、ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール及び2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノールからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることが望ましい。
これらのトリアゾール系化合物は、洗浄対象の腐食を防ぐ効果が特に優れる。
本発明のスケール除去剤では、上記アミノカルボン酸系キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、メチルグリシン二酢酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3−プロパンジアミン−N,N’−四酢酸、2−ヒドロキシプロパン−1,3−ジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ジカルボン酸メチルグルタミン酸、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸及びその塩から選択される少なくとも1種の化合物であることが望ましい。
これらのアミノカルボン酸系キレート剤が、トリアゾール系化合物と共存すると、洗浄対象の腐食を防ぐ効果がさらに向上する。
本発明のスケール除去剤は、粉末状であることが望ましい。
スケール除去剤がブロック状であると、使用時に水に溶解しにくいが、粉末状であると容易に水に溶解する。そのため、粉末状であるスケール除去剤は扱いやすい。
本発明のスケール除去方法は、洗浄対象に付着したスケールの除去方法であって、上記本発明のスケール除去剤を、0.1〜10重量%となるように水に溶解し、スケール除去用溶液を準備するスケール除去用溶液準備工程と、上記スケール除去用溶液を50〜100℃にして上記洗浄対象に用い、上記洗浄対象から上記スケールを除去するスケール除去工程を含むことを特徴とする。
本発明のスケール除去方法では、スケール除去用溶液準備工程において、上記本発明のスケール除去剤を、0.1〜10重量%となるように水に溶解する。
溶解するスケール除去剤の重量が0.1重量%未満であると、スケール除去剤の量が少ないので充分にスケールを除去することができない。
溶解するスケール除去剤の重量が10重量%を超えると、スケール除去剤が充分に水に溶解せずに溶け残り、このような溶け残りが固まり洗浄対象に付着する場合がある。このような溶け残りは、洗浄対象からすすぎ切れないこともある。そして、溶け残りが設備使用水に混ざる場合や、溶け残りが洗浄対象を腐食する場合がある。
一般的に、スケール除去剤を用いる際の温度が高くなれば、スケール除去力が向上する。その一方で、スケール除去剤により洗浄対象が腐食されやすくなる。
本発明のスケール除去方法では、スケール除去用溶液を50〜100℃にして洗浄対象に用いる。スケール除去用溶液はこのような高温で用いられることになるが、スケール除去用溶液には上記本発明のスケール除去剤が用いられているので、洗浄対象の腐食を防ぐことができ、さらに、好適にスケールを除去することができる。
本発明のスケール除去方法において、除去対象である上記スケールは、カルシウム系スケール、マグネシウム系スケール及び酸化鉄スケールからなる群から選択される少なくとも1種のスケールであることが望ましい。
カルシウム系スケール、マグネシウム系スケール及び酸化鉄スケールは多く生成されるスケールの種類である。
上記本発明のスケール除去剤は、これらスケールに対する除去力が高い。そのため、本発明のスケール除去方法では、カルシウム系スケール、マグネシウム系スケール及び酸化鉄スケールを好適に除去することができる。
本発明のスケール除去方法では、上記洗浄対象は、ステンレスからなることが望ましい。ステンレスは、強度が高く、耐衝撃性、耐熱性に優れた素材であるので種々の機械部品に用いられる。その一方で、塩酸等のような非酸化性の酸に対しては腐食されやすいという性質を有する。
本発明のスケール除去方法では、塩酸を含まない本発明のスケール除去剤を用いる。そのため、洗浄対象がステンレスであったとしてもステンレスを腐食することなくスケールを除去することができる。
本発明のスケール除去剤は、酸剤としてスルファミン酸を含むので、充分なスケール除去力を有する。その一方で、スルファミン酸は、塩酸よりはその作用が弱いものの金属を腐食させる作用を有している。
しかし、本発明のスケール除去剤は、腐食防止剤としてトリアゾール系化合物を含み、さらにアミノカルボン酸系キレート剤を含む。トリアゾール系化合物とアミノカルボン酸系キレート剤をスケール除去剤中に共存させることによって、スルファミン酸が弱いながらも有する腐食作用が抑制されて、洗浄対象の腐食を効果的に抑制することができる。
そのため、本発明のスケール除去剤を高温で用いたとしても、洗浄対象の腐食を防ぐことができる。
さらに、トリアゾール系化合物は、上記の通り洗浄対象の腐食を防ぐ効果を有する化合物であると共に、スルファミン酸によるスケール除去を阻害しにくい化合物である。そのため、本発明のスケール除去剤は、スケール除去力が阻害されない。
また、アミノカルボン酸系キレート剤はキレート剤でもあるので、スケールを形成しているカルシウム等の硬度成分を捉え、スケールの分解を促進する。
図1は、腐食性の評価における、試験前のSUS430ステンレステストピースの表面の状態と、実施例1及び2並びに比較例1〜4に係るスケール除去剤を用いた試験後のSUS430ステンレステストピースの表面の状態とを示す写真である。
以下、本発明のスケール除去剤について、具体的な実施形態を示しながら説明するが、本発明はこれらの実施形態だけに限定されるものではない。
本発明のスケール除去剤は、酸剤としてスルファミン酸を含み、腐食防止剤としてトリアゾール系化合物を含み、キレート剤としてアミノカルボン酸系キレート剤を含むことを特徴とする。
本発明のスケール除去剤は、酸剤としてスルファミン酸を含む。
スルファミン酸は、スケール除去の主剤であり、充分なスケール除去力を有する。
また、一般的なスケール除去剤は液体であるが、液体のスケール除去剤では酸剤の含有量を高くすることが困難である。一方、スルファミン酸を用いると、スケール除去剤を固体とすることができ、さらに、スケール除去剤中の酸剤であるスルファミン酸の含有量を高くすることができる。スケール除去剤中の酸剤であるスルファミン酸の含有量を高くすることにより、スケール除去剤の保存場所や輸送重量を低減することができる。
このような利点がある一方で、スルファミン酸は、塩酸よりはその作用が弱いものの金属を腐食させる作用を有している。
しかし、本発明のスケール除去剤は、腐食防止剤としてトリアゾール系化合物を含み、さらにアミノカルボン酸系キレート剤を含む。
トリアゾール系化合物とアミノカルボン酸系キレート剤をスケール除去剤中に共存させることによって、スルファミン酸が弱いながらも有する腐食作用が抑制されて、洗浄対象の腐食を効果的に抑制することができる。
スルファミン酸、トリアゾール系化合物及びアミノカルボン酸系キレート剤を含むことにより、トリアゾール系化合物が有する腐食防止効果を何らかの形でアミノカルボン酸系キレート剤が促進する作用を有しており、トリアゾール系化合物とアミノカルボン酸系キレート剤の相互作用により、スルファミン酸が弱いながらも有する金属腐食作用が抑制されるものと考えられる。
そのため、本発明のスケール除去剤を高温で用いたとしても、洗浄対象の腐食を防ぐことができる。
本発明のスケール除去剤では、上記スケール除去剤の全重量に対する上記スルファミン酸の重量は40〜95重量%であることが望ましく、50〜80重量%であることがより望ましい。
スケール除去剤の全重量に対するスルファミン酸の重量が、40重量%未満であると、スルファミン酸が少なすぎるので、スルファミン酸によるスケール除去力が充分になりにくい。
スケール除去剤の全重量に対するスルファミン酸の重量が、95重量%を超えると、スルファミン酸が多すぎるので、洗浄対象を腐食しやすくなる。
また、本発明のスケール除去剤は、酸剤としてさらに、カルボン酸を含んでいてもよい。
また、本発明のスケール除去剤がカルボン酸を含む場合、カルボン酸としては、ヒドロキシカルボン酸又は多価カルボン酸であるであることが望ましく、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、フタル酸及びサリチル酸からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることがより望ましい。これらの中では、リンゴ酸又はクエン酸であることがさらに望ましい。
これらのカルボン酸は、スケール除去効果を向上させ、さらに、洗浄対象を腐食させにくくする。
本発明のスケール除去剤がカルボン酸を含む場合、スケール除去剤の全重量に対するカルボン酸の重量は、5〜40重量%であることが望ましく、10〜30重量%であることがより望ましい。
スケール除去剤の全重量に対するカルボン酸の重量が、5重量%未満であると、カルボン酸が少なすぎるので、スケール除去効果が向上しにくくなる。
スケール除去剤の全重量に対するカルボン酸の重量が、40重量%を超えると、カルボン酸の割合が増加することに伴い、スルファミン酸の割合が減少する。そのため、スケールを除去しにくくなる。
本発明のスケール除去剤において、トリアゾール系化合物は、上記の通り洗浄対象の腐食を防ぐ効果を有する化合物であると共に、スルファミン酸によるスケール除去を阻害しにくい化合物である。そのため、本発明のスケール除去剤は、スケール除去力が阻害されない。
また、本発明のスケール除去剤におけるトリアゾール系化合物としては、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール、ドデシルベンゾトリアゾール、オクチルベンゾトリアゾール、ヘキシルベンゾトリアゾール、ブチルベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾールメチルエステル、カルボキシベンゾトリアゾールブチルエステル、カルボキシベンゾトリアゾールヘキシルエステル、ベンゾトリアゾールオクチルエステル、ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール及び2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノールからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることが望ましい。これらの中では、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾールであることがより望ましい。
これらのトリアゾール系化合物は、洗浄対象の腐食を防ぐ効果が特に優れる。
本発明のスケール除去剤では、スケール除去剤の全重量に対するトリアゾール系化合物の重量は、1〜20重量%であることが望ましく、5〜15重量%であることがより望ましい。
スケール除去剤の全重量に対するトリアゾール系化合物の重量が、1重量%未満であると、トリアゾール系化合物が少なすぎるので、洗浄対象の腐食を防ぎにくくなる。
スケール除去剤の全重量に対するトリアゾール系化合物の重量が、20重量%を超えると、トリアゾール系化合物の割合が増加することに伴い、スルファミン酸の割合が減少する。そのため、スケールを除去しにくくなる。
また、トリアゾール系化合物による洗浄対象の腐食を防ぐ効果が上限に近づき、経済的でない。
本発明のスケール除去剤は、トリアゾール系化合物以外の腐食防止剤を含んでいてもよい。トリアゾール系化合物以外の腐食防止剤としては、特に限定されないが、例えば、ジシクロヘキシルアミン亜硝酸塩、シクロヘキシルアンモニウムカーバメイト、ジイソプロピルアミンナイトライト、ジシクロヘキシルアミンナイトライト、ブチンジオール、ブチンジオールエトキシレート、ブチンジオールプロポキシレート等があげられる。
なお、本発明のスケール除去剤は、硫黄系腐食防止剤を含まないことが望ましい。後述するように本発明のスケール除去剤は、50〜100℃で用いられる。そのため、本発明のスケール除去剤に硫黄系腐食防止剤が含まれていると、硫黄成分が分解され異臭が発生しやすくなる。
本発明のスケール除去剤は、キレート剤としてアミノカルボン酸系キレート剤を含む。
アミノカルボン酸系キレート剤は、スケールを形成しているカルシウムやマグネシウム等の硬度成分を捉え、スケールの分解を促進する。
本発明のスケール除去剤におけるアミノカルボン酸系キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、メチルグリシン二酢酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3−プロパンジアミン−N,N’−四酢酸、2−ヒドロキシプロパン−1,3−ジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ジカルボン酸メチルグルタミン酸、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸及びその塩から選択される少なくとも1種の化合物であることが望ましい。また、これらの中では、エチレンジアミン四酢酸又はジエチレントリアミン五酢酸であることがより望ましく、ジエチレントリアミン五酢酸であることがさらに望ましい。
これらのアミノカルボン酸系キレート剤が、トリアゾール系化合物と共存すると、洗浄対象の腐食を防ぐ効果がさらに向上する。
また、アミノカルボン酸系キレート剤がジエチレントリアミン五酢酸である場合、以下の効果を奏する。
後述するように、本発明のスケール除去剤は粉末状であることが望ましい。
ジエチレントリアミン五酢酸は微粉末であるので、単に、スルファミン酸、トリアゾール系化合物及びジエチレントリアミン五酢酸を混合するだけで、スケール除去剤を粉末状にすることができる。さらにスルファミン酸とジエチレントリアミン五酢酸とが共存すると、スルファミン酸が固結することを防止することができる。すなわち、ジエチレントリアミン五酢酸が固結防止剤としても機能する。これは、ジエチレントリアミン五酢酸が、微粉末なので、スルファミン酸やトリアゾール系化合物の表面を被覆し、これらの接触を妨げる「接触防止作用」という作用が働くためである。
従って、ジエチレントリアミン五酢酸を用いることにより本発明のスケール除去剤が固結することを防止することができ、長期間、粉末状で保管することができる。
なお、ジエチレントリアミン五酢酸の平均粒子径は5〜100μmであることが望ましい。
本発明のスケール除去剤では、スケール除去剤の全重量に対するアミノカルボン酸系キレート剤の重量は、1〜20重量%であることが望ましく、3〜12重量%であることがより望ましい。
スケール除去剤の全重量に対するアミノカルボン酸系キレート剤の重量が、1重量%未満であると、アミノカルボン酸系キレート剤が少なすぎるので、トリアゾール系化合物との相互作用が弱くなり、洗浄対象の腐食を防ぐ効果が向上しにくくなる。
スケール除去剤の全重量に対するアミノカルボン酸系キレート剤の重量が、20重量%を超えると、アミノカルボン酸系キレート剤の割合が増加することに伴い、スルファミン酸の割合が減少する。そのため、スケールを除去しにくくなる。
また、トリアゾール系化合物との相互作用が上限に近づき、アミノカルボン酸系キレート剤の使用重量に対する洗浄対象の腐食を防ぐ効果が向上しにくくなる。
本発明のスケール除去剤では、スルファミン酸と、トリアゾール系化合物と、アミノカルボン酸系キレート剤との重量比は、特に限定されないが、スルファミン酸:トリアゾール系化合物:アミノカルボン酸系キレート剤=50〜70:5〜15:3〜12であることが望ましい。
上記重量比であると、スルファミン酸と、トリアゾール系化合物と、アミノカルボン酸系キレート剤との割合が好適となり、洗浄対象に付着したスケールを好適に除去することができ、さらに、洗浄対象の腐食を防ぐことができる。
本発明のスケール除去剤は、その他の成分として界面活性剤、分散剤、消泡剤を含んでいてもよい。
また、本発明のスケール除去剤は酸剤としてスルファミン酸を用いるので固体状である。本発明のスケール除去剤の形態は、特に限定されず、ブロック状、タブレット状、顆粒状、粉末状等であってもよいが、粉末状であることが望ましい。
スケール除去剤がブロック状であると、使用時に水に溶解しにくいが、粉末状であると容易に水に溶解する。そのため、粉末状であるスケール除去剤は扱いやすい。
次に、本発明のスケール除去剤の使用方法の一例である、本発明のスケール除去方法を説明する。
本発明のスケール除去方法は、上記本発明のスケール除去剤を、0.1〜10重量%となるように水に溶解し、スケール除去用溶液を準備するスケール除去用溶液準備工程と、スケール除去用溶液を50〜100℃にして洗浄対象に用い、洗浄対象からスケールを除去するスケール除去工程とを含めば他にどのような工程が含まれていてもよい。
また、スケール除去剤は、0.1〜10重量%となるように水に溶解することが望ましく、1.0〜5.0重量%となるように水に溶解することがより望ましい。
スケール除去剤が0.1重量%未満であると、スケール除去剤の量が少ないので充分にスケールを除去することができない。
スケール除去剤が10重量%を超えると、スケール除去剤が充分に水に溶解せずに溶け残り、このような溶け残りが固まり洗浄対象に付着する場合がある。このような溶け残りは、洗浄対象からすすぎ切れないこともある。そして、溶け残りが設備使用水に混ざる場合や、溶け残りが洗浄対象を腐食する場合がある。
一般的に、スケール除去剤を用いる際の温度が高くなれば、スケール除去力が向上する。その一方で、スケール除去剤により洗浄対象が腐食されやすくなる。
本発明のスケール除去方法では、スケール除去用溶液を50〜100℃にして洗浄対象に用いる。スケール除去用溶液はこのような高温で用いられることになるが、スケール除去用溶液には上記本発明のスケール除去剤が用いられているので、洗浄対象が腐食することを防止することができ、さらに、好適にスケールを除去することができる。
また、スケール除去用溶液を用いる温度は、80〜100℃であることが望ましく、100℃で煮沸して用いることがより望ましい。
なお、スケール除去用溶液を50〜100℃にする時期は、特に限定されず、例えば、水にスケール除去剤を溶解させてスケール除去用溶液を準備した後、スケール除去用溶液を加熱して50〜100℃にしてもよく、あらかじめ水を加熱し50〜100℃にし、その後、スケール除去剤を溶解させて50〜100℃のスケール除去用溶液を準備してもよい。
つまり、スケール除去用溶液を洗浄対象に用いる際に、スケール除去用溶液が50〜100℃であれば、どの時期にスケール除去用溶液を50〜100℃にしてもよい。
本発明のスケール除去方法において、スケール除去用溶液を洗浄対象に用いる時間は、特に限定されず、洗浄対象の大きさや、スケールの種類、他の汚れに応じて適宜決定することが望ましい。
本発明のスケール除去方法は、種々のスケールを除去することができるが、除去対象であるスケールは、カルシウム系スケール、マグネシウム系スケール及び酸化鉄スケールからなる群から選択される少なくとも1種のスケールであることが望ましい。
カルシウム系スケール、マグネシウム系スケール及び酸化鉄スケールは多く生成されるスケールの種類である。
上記本発明のスケール除去剤は、これらスケールに対する除去力が高い。そのため、本発明のスケール除去方法では、カルシウム系スケール、マグネシウム系スケール及び酸化鉄スケールを好適に除去することができる。
本発明のスケール除去方法では、上記洗浄対象は、ステンレスからなることが望ましい。
ステンレスの種類としては、特に限定されないが、SUS304、SUS316、SUS430等があげられる。
ステンレスは、強度が高く、耐衝撃性、耐熱性に優れた素材であるので種々の機械部品に用いられる。その一方で、塩酸等のような非酸化性の酸に対しては腐食されやすいという性質を有する。
本発明のスケール除去方法では、塩酸を含まない本発明のスケール除去剤を用いる。そのため、洗浄対象がステンレスであったとしてもステンレスを腐食することなくスケールを除去することができる。
また、本発明のスケール除去法における洗浄対象は、スケールが付着・生成されるものであれば特に限定されないが、例えば、給水管や排水管等の配管、貯水槽、ボイラー、食品加工機器・調理機器、洗浄機等があげられる。
食品加工機器・調理機器としては、ゆで麺装置、調合鍋、調合タンク等があり、本発明のスケール除去法の洗浄対象としては、ゆで麺装置であることが望ましい。
次に、ゆで麺装置に付着したスケールを除去する方法を例にあげ、本発明のスケール除去方法の一例を説明する。
まず、ゆで麺装置を簡単に説明する。
通常、ゆで麺装置はゆで槽とゆで槽を加熱する加熱装置を有している。
ゆで麺装置を使用する際には、ゆで槽に水を張り、加熱装置で水を加熱してお湯とし、その後、ゆで槽に麺を入れて麺をゆでることになる。このように麺をゆでる際に、ゆで槽に、スケールが付着する。
以下、ゆで麺装置に付着したスケールを除去する各工程を説明する。
(1)お湯張り工程
まず、ゆで槽内に水を張り、加熱し、水を50〜100℃に加熱する。
(2)スケール除去用溶液準備工程
次に、上記本発明のスケール除去剤をゆで槽に加え、スケール除去剤の割合を0.1〜10重量%の割合で含むスケール除去用溶液を準備する。
この際、準備されたスケール除去用溶液の温度が50〜100℃となる。
(3)スケール除去工程
次に、スケール除去用溶液の温度が50〜100℃となるように10分〜1時間程度加熱装置により加熱し続ける。
この際、50〜100℃のスケール除去用溶液がゆで槽に付着した炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム等のスケールに作用し、スケールが除去される。
(4)排水・すすぎ工程
次に、洗浄したスケール除去用溶液を排水する。
その後、ゆで槽を水によりすすぐ工程を行うことによってゆで麺装置の洗浄を終了する。
なお、上記方法では、(1)お湯張り工程及び(2)スケール除去用溶液準備工程において水を50〜100℃にした後に、上記本発明のスケール除去剤をゆで槽に加えたが、本発明のスケール除去方法では、水を張ったゆで槽に本発明のスケール除去剤を加え、スケール除去用溶液を準備した後に、スケール除去用溶液を加熱して50〜100℃としてもよい。
以下に本発明をより具体的に説明する実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)〜(実施例7)及び(比較例1)〜(比較例7)
表1に示す割合で各配合成分を混合し、実施例1〜7に係る粉末状のスケール除去剤を調製した。
また、表2に示す割合で各配合成分を混合し、比較例1〜7に係る粉末状のスケール除去剤を調製した。
(スケール汚れ除去性の評価)
各実施例及び各比較例で調製した各スケール除去剤を用いて、スケール汚れ溶解試験を以下のようにして行い、スケール汚れ除去性の評価をした。
(1)長期間使用したゆで麺装置に付着した、スケール汚れ(ほぼ球状、直径約0.5mm)を試験用汚れとした。なお、スケール汚れは、主に、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムからなる。
(2)300mlビーカーに水を200ml、各スケール除去剤を3.0g入れて、ウォーターバスを用いて加熱した。
(3)水温が98℃となったら、スケール汚れを5個入れて、煮沸しスケール汚れが溶解するまでの時間を計測した。スケール汚れの溶解は目視観察にて以下のように評価した。結果を表1及び2に示す。
○:スケール汚れが30分未満で溶解した。
△:スケール汚れが30分以上、60分以下で溶解した。
×:スケール汚れが60分を超えても溶解しなかった。
(腐食性の評価)
各実施例及び各比較例に係るスケール除去剤の腐食性を以下のようにして評価した。
(1)寸法が40×20×0.3mmのSUS304及びSUS430ステンレステストピース(日本テストパネル株式会社製)を準備し、各ステンレスパネルの表面をアセトンで洗浄し、精密天秤で重量を測定した。
(2)300mlビーカーに水を200ml、各スケール除去剤を3.0g入れて、ウォーターバスを用いて加熱した。
(3)水温が95℃となったら、SUS304又はSUS430ステンレステストピースを入れて、1時間加熱した。
(4)各ステンレステストピースを水ですすぎ、乾燥させ、精密天秤で重量を測定し、重量減少(mg/cm)を計算した。
腐食性は以下のように評価した。結果を表1及び2に示す。
○:SUS304及びSUS430ステンレステストピースの重量減少が0.1mg/cm未満。
×:SUS304及びSUS430ステンレステストピースの重量減少が0.1mg/cm以上。
また、上記腐食性の評価において、実施例1及び2並びに比較例1〜4に係るスケール除去剤を用いた場合の、試験前後のSUS430ステンレステストピースの表面の状態を図1に示す。
図1は、腐食性の評価における、試験前のSUS430ステンレステストピースの表面の状態と、実施例1及び2並びに比較例1〜4に係るスケール除去剤を用いた試験後のSUS430ステンレステストピースの表面の状態とを示す写真である。
(固結防止評価)
各実施例及び各比較例に係るスケール除去剤300gを、φ77×161mmのポリプロピレン製円筒容器に入れて蓋をし、温度35℃、湿度70%で60日間保管した。各スケール除去剤に固結が生じているかを目視観察にて以下のように評価した。結果を表1及び2に示す
◎:固結が全く認められなかった。
○:わずかな固結が認められたものの、全体として粉末状であった。
×:固結が発生していた。
スルファミン酸、トリアゾール系化合物、及び、アミノカルボン酸系キレート剤を併用した実施例1〜7は、スケール汚れ除去性の評価、腐食性の評価、及び、固結防止評価のいずれの評価も良好であった。特に、アミノカルボン酸系キレート剤としてジエチレントリアミン五酢酸が用いられた実施例1、4及び6は、固結防止評価が特に優れていた。
一方、スルファミン酸及びトリアゾール系化合物を含むが、アミノカルボン酸系キレート剤を含まない比較例1及び2は、腐食性の評価及び固結防止評価が劣っていた。
また、スルファミン酸、腐食防止剤及びアミノカルボン酸系キレート剤を含むが、腐食防止剤がトリアゾール系化合物でない比較例3及び4は、腐食性の評価が劣っていた。
また、スルファミン酸を含まない比較例5及び6は、スケール汚れ除去性の評価が劣っていた。
また、スルファミン酸のみからなる比較例7は、腐食性の評価及び固結防止評価が劣っていた。
特に、腐食性の評価に着目すると、図1に示すように、スルファミン酸、トリアゾール系化合物及びアミノカルボン酸系キレート剤を含む実施例1及び2に係るスケール除去剤を用いると、腐食性の評価の試験の前後で、SUS430ステンレステストピースの表面にほとんど変化なく、腐食性の評価が優れていた。
一方、図1に示すように、スルファミン酸及びトリアゾール系化合物を含むがアミノカルボン酸系キレート剤を含まない比較例1及び2に係るスケール除去剤を用いると、腐食性の評価の試験により、SUS430ステンレステストピースの表面が腐食されていた。
また、図1に示すように、スルファミン酸、トリアゾール系化合物以外の腐食防止剤及びアミノカルボン酸系キレート剤を含む比較例3及び4に係るスケール除去剤を用いると、腐食性の評価の試験により、SUS430ステンレステストピースの表面が腐食されていた。
これらのことから、アミノカルボン酸系キレート剤が、トリアゾール系化合物と共存すると、洗浄対象の腐食を防ぐ効果がさらに向上することが示された。

Claims (11)

  1. 酸剤としてスルファミン酸を含み、
    腐食防止剤としてトリアゾール系化合物を含み、
    キレート剤としてアミノカルボン酸系キレート剤を含むことを特徴とするスケール除去剤。
  2. 前記スケール除去剤の全重量に対する前記スルファミン酸の重量が40〜95重量%である請求項1に記載のスケール除去剤。
  3. さらにカルボン酸を含む請求項1又は2に記載のスケール除去剤。
  4. 前記カルボン酸は、ヒドロキシカルボン酸又は多価カルボン酸である請求項3に記載のスケール除去剤。
  5. 前記ヒドロキシカルボン酸又は多価カルボン酸は、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、フタル酸及びサリチル酸からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である請求項4に記載のスケール除去剤。
  6. 前記トリアゾール系化合物は、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール、ドデシルベンゾトリアゾール、オクチルベンゾトリアゾール、ヘキシルベンゾトリアゾール、ブチルベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾールメチルエステル、カルボキシベンゾトリアゾールブチルエステル、カルボキシベンゾトリアゾールヘキシルエステル、ベンゾトリアゾールオクチルエステル、ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール及び2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノールからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である請求項1〜5のいずれかに記載のスケール除去剤。
  7. 前記アミノカルボン酸系キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、メチルグリシン二酢酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3−プロパンジアミン−N,N’−四酢酸、2−ヒドロキシプロパン−1,3−ジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ジカルボン酸メチルグルタミン酸、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸及びその塩から選択される少なくとも1種の化合物である請求項1〜6のいずれかに記載のスケール除去剤。
  8. 粉末状である請求項1〜7のいずれかに記載のスケール除去剤。
  9. 洗浄対象に付着したスケール除去方法であって、
    請求項1〜8のいずれかに記載のスケール除去剤を、0.1〜10重量%となるように水に溶解し、スケール除去用溶液を準備するスケール除去用溶液準備工程と、
    前記スケール除去用溶液を50〜100℃にして前記洗浄対象に用い、前記洗浄対象から前記スケールを除去するスケール除去工程を含むことを特徴とするスケール除去方法。
  10. 前記スケールは、カルシウム系スケール、マグネシウム系スケール及び酸化鉄スケールからなる群から選択される少なくとも1種のスケールである請求項9に記載のスケール除去方法。
  11. 前記洗浄対象は、ステンレスからなる請求項9又は10に記載のスケール除去方法。
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