JP2017124423A - レーザ加工システム及びレーザ光供給方法 - Google Patents

レーザ加工システム及びレーザ光供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ発振装置を共有し複数のレーザ光照射装置を能力低下なく同時稼動できるレーザ加工システム
【解決手段】レーザ発振装置(L1)は、レーザ光を出力するN個のレーザモジュール(12)と、それぞれに対応して設けられ各レーザモジュール(12)から出力されたレーザ光が入力される入力ポート(13a),N個の出力ポート(13c,13d),及び入力ポート(13a)に入力されたレーザ光をN個の出力ポート(13c,13d)それぞれに選択誘導するN個の誘導部(13e,13f)を有するN個のスイッチャ(13)と、それぞれが各N個のスイッチャ(13)から出力されたN系統のレーザ光を合成して一系統にするN個の光合成器(31)と、N個の光合成器(31)とN台のレーザ光照射装置(M1a,M2a)とを接続するN本の光ファイバ(31a,32a)とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ加工システム及びレーザ光供給方法に係る。特に、レーザ発振装置から出力されたレーザ光を、複数のレーザ光照射装置に供給するレーザ加工システムとレーザ加工システムにおけるレーザ光供給方法に関する。
レーザ加工装置として、レーザ溶接装置やレーザ切断装置などがある。
例えば、レーザ溶接装置におけるレーザ溶接トーチやレーザ切断装置におけるレーザ加工ヘッドは、ワークに対してレーザ光を照射するレーザ光照射装置であって、各装置に一つ又は複数備えられる。
また、レーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置を、その運用効率を高めるべく、複数のレーザ光照射装置で共有化する技術が検討されている。
特許文献1には、レーザ発振装置から出力されたレーザ光を、二つのレーザ光照射装置(特許文献1ではレーザ照射部、ユニットと記載されている)に選択的に又は同時的に供給して共有化するレーザ加工装置が記載されている。
特許文献1に記載されたレーザ加工装置は、レーザ発振装置から出力されたレーザ光を一方のレーザ光照射装置のみに選択的に供給する場合には、レーザ光を分割せずに供給し、レーザ光を二つのレーザ光照射装置の両方に同時的に供給する場合には、レーザ光をビームスプリッタによって分割して各レーザ光照射装置に供給するようになっている。
特許第4765474号公報
上述のように、特許文献1に記載されたレーザ加工装置は、複数のレーザ光照射装置に対し、レーザ発振装置を共有して選択的又は同時的にレーザ光を供給することができる。
しかしながら、複数のレーザ光照射装置を同時稼動させるべくレーザ光を同時的に供給する場合には、レーザ発振装置から出力されたレーザ光をビームスプリッタで分割して供給することになり、供給できるレーザ光の最高強度が低くなる、という問題が生じる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、レーザ発振装置を共有しつつ、複数のレーザ光照射装置を、能力を低下させずに同時稼動できるレーザ加工システム及びレーザ加工方法、を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成、手順を有する。
1) N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、
前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、
を備え、
前記レーザ発振装置は、
レーザ光を出力するN個のレーザモジュールと、
前記N個のレーザモジュールそれぞれに対応して設けられ、各前記レーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するN個のスイッチャと、
それぞれが各前記N個のスイッチャから出力されたN系統のレーザ光を合成して一系統にするN個の光合成器と、
前記N個の光合成器と前記N台のレーザ光照射装置とを一対一で接続するN本の光ファイバと、
を備えたことを特徴とするレーザ加工システムである。
2) N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、
前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、
を備え、
前記レーザ発振装置は、
レーザ光を出力するN個のレーザモジュールと、
前記N個のレーザモジュールの内のK(KはN未満の正の整数)個のレーザモジュールに対応して設けられ、各前記K個のレーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するK個のスイッチャと、
さらに、
2≦Kの場合、
それぞれが各前記K個のスイッチャから出力されたK系統のレーザ光を一系統に合成するN個の光合成器と、
前記N個の光合成器と、前記N台のレーザ光照射装置と、を一対一で接続するN本の光合成器接続用光ファイバと、
前記K個のスイッチャに非対応の(N−K)個の前記レーザモジュールと、前記N個の光合成器の内の(N−K)個の光合成器と、を一対一で接続するK本のレーザモジュール接続用光ファイバと、
を備え、
K=1の場合、
前記K個のスイッチャから出力されたK系統のレーザ光と、前記(N−K)個の前記レーザモジュールの内の一つから出力されたK系統のレーザ光と、を一系統に合成する(N−K)個の光合成器と、
前記(N−K)個の光合成器と、前記N台のレーザ光照射装置の内の(N−K)台のレーザ光照射装置と、を一対一で接続する(N−K)本の光合成器接続用光ファイバと、
前記K個のスイッチャにおけるN系統の出力の内のK系統と、前記N台のレーザ光照射装置の内の前記光合成器と接続されていないK台と、一対一で接続するK本のスイッチャ接続用光ファイバと、
を備えていることを特徴とするレーザ加工システムである。
3) N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、
前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、
を備え、
前記レーザ発振装置は、レーザ光を出力するM(Nを越える整数)個のレーザモジュールと、
前記M個のレーザモジュールそれぞれに対応して設けられ、前記レーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するM個のスイッチャと、
それぞれが各前記M個のスイッチャから出力されたM系統のレーザ光を一系統に合成するN個の光合成器と、
前記N個の光合成器と前記N台のレーザ光照射装置とを一対一で接続するN本の光ファイバと、
を備えたことを特徴とするレーザ加工システムである。
4) 前記スイッチャから出力されたレーザ光を前記光合成器に入力させる光ファイバを備えていることを特徴とする1)〜3)のいずれか一つに記載のレーザ加工システムである。
5) 一台のレーザ発振装置からN(Nは2以上の整数)台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ光供給方法であって、
レーザ発振装置に第1〜第NなるN個のレーザモジュールを設けておき、前記第1のレーザモジュールから出力されたレーザ光をN系統に選択的に振り分けると共に、前記N系統のレーザ光の内のk(1≦k≦N)番目の系統のレーザ光を、第2のレーザモジュールから出力されN系統に選択的に振り分けたレーザ光の内の(N−k+1)番目の系統のレーザ光と合成して前記N台のレーザ光照射装置の内のk番目のレーザ光照射装置に供給することを特徴とするレーザ光供給方法である。
本発明によれば、レーザ発振装置を共有しつつ、複数のレーザ光照射装置を、能力を低下させずに稼動できる、という効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工システムの実施例1である加工システムST1の構成を説明するためのブロック図である。 図2は、加工システムST1における誘導部の状態を説明するための模式図である。 図3は、加工システムST1で得られるレーザ光の供給モードを説明するための表である。 図4は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工システムの実施例2である加工システムST2の構成を説明するためのブロック図である。 図5は、加工システムST2における誘導部の状態を説明するための模式図である。 図6は、加工システムST2で得られるレーザ光の供給モードを説明するための表である。 図7は、加工システムST2に対しN=3とした加工システムST2Aを説明するためのブロック図である。 図8は、加工システムST1の変形例である加工システムST3の構成を説明するためのブロック図である。 図9は、加工システムST3で得られるレーザ光の供給モードを説明するための第1の表である。 図10は、加工システムST3で得られるレーザ光の供給モードを説明するための第2の表である。
本発明の実施の形態に係るレーザ加工システムについて、実施例1及び実施例2のレーザ加工システムST1及びレーザ加工システムST2により説明する。
(実施例1)
実施例1のレーザ加工システムST1(以下、加工システムST1)の構成を、ブロック図である図1と模式図である図2を参照して説明する。
レーザ加工システムST1は、N台(N:2以上の整数)のレーザ加工装置と1台のレーザ発振装置とを含んで構成されている。
実施例1において、レーザ発振装置は、レーザ加工装置と同数のN個のレーザ発振モジュールを有する。
実施例1の加工システムST1は、レーザ加工装置の台数を2(N=2)とした例である。
加工システムST1は、二台のレーザ加工装置M1,M2と、その二台のレーザ加工装置M1,M2に共有されるレーザ発振装置L1と、加工システム全体を制御する制御装置CTと、を含んで構成されている。
この例において、レーザ加工装置M1は、レーザ光照射装置としてのレーザ溶接トーチM1aを備えたレーザ溶接機である。レーザ加工装置M2は、レーザ光照射装置としてのレーザ加工ヘッドM2aを備えたレーザ切断機である。
レーザ発振装置L1は、レーザ溶接トーチM1a及びレーザ加工ヘッドM2aからワーク(図示せず)に対して照射するレーザ光Lzwの元となるレーザ光を供給する。
制御装置CTは、加工システムST1の全体の動作を制御する。
図1では、レーザ加工装置M1及びレーザ加工装置M2を、概略の平面図と、各装置に備えられたレーザ溶接トーチM1a及びレーザ加工ヘッドM2aの断面図と、で模式的に示してある。
加工システムST1において、レーザ発振装置L1は、二つのレーザモジュール体L11,L21を備えている。
レーザモジュール体L11とレーザモジュール体L21は、同じ構成を有し、図1では、左右対称に記載されている。以下、代表としてレーザモジュール体L11について詳述する。
レーザモジュール体L11は、レーザ光Lz12(図2参照)を発振生成するレーザモジュール12及びスイッチャ13を備える。
スイッチャ13は、一つの入力ポート13a及び二つの出力ポート13c,13dを有する。
レーザモジュール12とスイッチャ13の入力ポート13aとは、光ファイバ12aで接続されており、レーザモジュール12で生成されたレーザ光Lz12は、光ファイバ12aを介してスイッチャ13に入力される。
スイッチャ13は、入力ポート13aに接続された光ファイバ12aの端部から発散出光したレーザ光Lz12の発散レーザ光Lzaを、平行レーザ光Lzbにするコリメートレンズ13bを有する。
スイッチャ13は、コリメートレンズ13bを通過した平行レーザ光Lzbを、二つの出力ポート13c,13dのいずれかに選択的に導くための誘導部13e,13fを有する。誘導部13e,13fは、平行レーザ光Lzbの経路に沿って誘導部13eが上流側となるように並設されている。
誘導部13e及び誘導部13fは、それぞれ反射鏡13e1及び反射鏡13f1を有する。反射鏡13e1及び反射鏡13f1は、全反射鏡である。
反射鏡13e1と反射鏡13f1とは、制御装置CTの制御の下、エアシリンダなどを用いた駆動部(図示せず)の動作によって、平行レーザ光Lzbの光路に進入した進入位置と、光路から退避した退避位置と、の間で独立して個別に移動する。
詳しくは、制御装置CTは、光路上流側の反射鏡13e1が進入位置にある状態A〔図2(a)〕と、反射鏡13e1が退避位置にあり、反射鏡13f1が進入位置にある状態B〔図2(b)〕と、のいずれかの状態になるよう制御する。
また、図2には、誤動作や故障などにより、反射鏡13e1及び反射鏡13f1が共に退避位置に移動した場合の状態C〔図2(c)〕を併せて記載してある。
図1は、実線で、反射鏡13e1が進入位置にあり、反射鏡13f1が退避位置にある状態Aが記載されている。
スイッチャ13は、反射鏡13e1及び反射鏡13f1が状態Cにある場合に、平行レーザ光Lzbが所定外部位に照射されないよう受光吸収するビームダンパ13gを、平行レーザ光Lzbの光路上に有している。
反射鏡13e1及び反射鏡13f1は、反射面が、光束に対し図1において下向き45°となる傾斜姿勢で平行レーザ光Lzbの光路内に進入するようになっている。
反射鏡13e1は、平行レーザ光Lzbの光路内に進入した状態Aで、平行レーザ光Lzbを全反射し出力ポート13cに向け偏向する。
反射鏡13f1は、平行レーザ光Lzbの光路内に進入した状態Bで、平行レーザ光Lzbを全反射し出力ポート13dに向け偏向する。
誘導部13eは、反射鏡13e1によって偏向された平行レーザ光Lzbを出力ポート13cに収束誘導するレンズ13e2を有する。
誘導部13fは、反射鏡13f1によって偏向された平行レーザ光Lzbを出力ポート13dに収束誘導するレンズ13f2を有する。
これにより、状態Aでは、平行レーザ光Lzbは、反射鏡13e1によって偏向され、出力ポート13cに誘導される。
状態Bでは、平行レーザ光Lzbは、反射鏡13f1によって偏向され、出力ポート13dに誘導される。
一方、レーザモジュール体L21は、レーザモジュール体L11が備えるレーザモジュール12,光ファイバ12a,及びスイッチャ13に対応した、レーザモジュール22,光ファイバ22a,及びスイッチャ23を備える。
スイッチャ23は、スイッチャ13における、入力ポート13a、コリメートレンズ13b、出力ポート13c,13d、誘導部13e,13f、反射鏡13e1,13f1、ビームダンパ13g、及びレンズ13e2,13f2にそれぞれ対応する、入力ポート23a、コリメートレンズ23b、出力ポート23c,23d、誘導部23e,23f、反射鏡23e1,23f1、ビームダンパ23g、及びレンズ23e2,23f2を有する。
スイッチャ23は、スイッチャ13と同じ機能を有し、動作は制御装置CTにより制御される。
すなわち、スイッチャ23において、レーザモジュール22から出力されたレーザ光Lz22(図2参照)は、状態Aにおいて出力ポート23cに誘導され、状態Bにおいて出力ポート23dに誘導される。
レーザ発振装置L1は、レーザモジュール12,22及びスイッチャ13,23に加えて、さらにレーザ光照射装置M1a,M2aそれぞれに対応する光合成器31,32を有する。
スイッチャ13及びスイッチャ23のいずれか一方から出力されたレーザ光は、光合成器31及び光合成器32のいずれか一方を通るようになっている。
そして、光合成器31を通ったレーザ光は、レーザ光照射装置M1aに供給され、光合成器32を通ったレーザ光はレーザ光照射装置M2aに供給される。
すなわち、スイッチャ13,23と光合成器31,32とレーザ加工装置M1,M2とは、光ファイバによって次のように接続されている。
出力ポート13cは、光合成器31と光ファイバ13c1で接続されている。
出力ポート13dは、光合成器32と光ファイバ13d1で接続されている。
出力ポート23cは、光合成器32と光ファイバ23c1で接続されている。
出力ポート23dは、光合成器31と光ファイバ23d1で接続されている。
光合成器31は、レーザ溶接トーチM1aと光ファイバ31aで接続されている。光合成器32は、レーザ加工ヘッドM2aと光ファイバ32aで接続されている。
これにより、スイッチャ13の出力ポート13cから出力されたレーザ光と、スイッチャ23の出力ポート23dから出力されたレーザ光と、が、光合成器31で合成されてレーザ溶接トーチM1aに供給可能である。
また、スイッチャ13の出力ポート13dから出力されたレーザ光と、スイッチャ23の出力ポート23cから出力されたレーザ光と、が、光合成器32で合成されてレーザ加工ヘッドM2aに供給可能である。
すなわち、光合成器31,32は、それぞれ入力された二系統のレーザ光を合成し、一系統のレーザ光にして出力する。
スイッチャ13,23が状態A〜状態Cにあるときのレーザ光の光路は、既述のように図2(a)〜(c)にそれぞれ模式的に示される。
図2(a)〜(c)それぞれは、説明容易のため、スイッチャ13,23が共に同じ状態となっている例を示しているが、それぞれ独立的に状態遷移可能とされている。すなわち、スイッチャ13がA状態でスイッチャ23がB状態、或いはその逆の状態、に設定可能である。
図2(a)で示される状態Aでは、レーザモジュール12,22から出力したレーザ光Lz12,Lz22は、光路に進入した反射鏡13e1,23e1で反射して偏向され、出力ポート13c,23cから光合成器31,32を通り、それぞれレーザ光照射装置M1a,M2aに供給される。
図2(b)に示される状態Bでは、レーザモジュール12,22から出力したレーザ光Lz12,Lz22は、光路に進入した反射鏡13f1,23f1で反射して偏向され、出力ポート13d,23dから、状態Aとは逆に光合成器32,31を通り、それぞれレーザ光照射装置M2a,M1aに供給される。
正常稼動時には取りえない状態Cでは、レーザモジュール12,22から出力したレーザ光Lz12,Lz22は、ビームダンパ13g,23gに達して吸収され、外部に出力されない。
以上の構成により、スイッチャ13の二つの誘導部13e,13f及びスイッチャ23の二つの誘導部23e,23fの合計四つの誘導部が、それぞれ状態A〜状態Bのいずれにあるか、で、レーザ光がOFFとなる場合を除き、12通りの組み合わせ(モード)が得られる。
その組み合わせとしてのモード1〜モード12が、図3に示されている。
図3は、スイッチャ13,23のそれぞれの状態と、レーザモジュール12,22の出力ON/OFFの状態と、の組み合わせに応じた、レーザ光照射装置M1a,M2aに供給されるレーザ光の内容について、白丸及び黒丸などで示したものである。
詳しくは、供給されるレーザ光がレーザモジュール12から出力されたレーザ光Lz12の場合に白丸、レーザモジュール22から出力されたレーザ光Lz22の場合に黒丸、としてある。星印はレーザ光の供給がないことを示している。
図3では、レーザモジュール12及びレーザモジュール22の両方共にレーザ光を出力していない場合を除いてある。
図3に示されるように、モード6,9で、レーザ光Lz12とレーザ光Lz22とが合成される。
合成されたレーザ光は、モード6では、レーザ光照射装置M1aに供給され、モード9では、レーザ光照射装置M2aに供給される。
また、モード3及びモード12のように、二つのレーザ光照射装置M1a,M2aに同時供給されるレーザ光Lz12,Lz22を、逆にできる。
モード1及びモード4と、モード5及びモード11と、に示されるように、レーザ光照射装置M1aのみに供給されるレーザ光を、レーザ光Lz12とレーザ光Lz22とのいずれか一方に選択できる。
また、モード2及びモード8と、モード7及びモード10と、に示されるように、レーザ光照射装置M2aのみに供給されるレーザ光を、レーザ光Lz12とレーザ光Lz22とで逆にできる。
従って、レーザモジュール12から出力するレーザ光Lz12の出力値と、レーザモジュール22から出力するレーザ光Lz22の出力値と、を同じにした場合、各レーザ光照射装置M1a,M2aに供給されるレーザ光の強度として、レーザ光Lz12(レーザ光Lz22)の強度と、その2倍の強度と、の二種類を設定することができる。
また、レーザ光Lz12の出力値とレーザ光Lz22の出力値とを、異なる値にすれば、各レーザ光照射装置M1a,M2aに供給されるレーザ光は、レーザ光Lz12の強度,レーザ光Lz22の強度,及びレーザ光Lz12とレーザ光Lz22との合算強度、の三種類の出力値を設定することができる。
実施例1の加工システムST1によれば、複数のレーザ光照射装置M1a,M2aに対しレーザ発振装置L1を共有化しても、そのレーザ発振装置L1からビームスプリッタを用いることなく複数のレーザ光照射装置M1a,M2aに選択的及び同時的にレーザ光を供給できる。
そのため、供給できるレーザ光の最高強度が低くなることがなく、レーザ光照射装置M1a,M2aを高能力化できる。
また、レーザ発振装置L1は、複数のレーザ光照射装置の数であるN個と同じ数のN個のレーザモジュール体L11,L21を備える。そして、各レーザモジュール体L11,L21は、一つのレーザモジュール12,22と、各レーザモジュール12,22から出力されたレーザ光Lz12,Lz22をN個の出力ポート(13c,13d),(23c,23d)に振り分けるスイッチャ13,23を有する。
さらに、レーザ発振装置L1は、スイッチャ13,23それぞれの一方の出力ポート13c,23dに一端側が接続された光ファイバ13c1,23d1と、他方の出力ポート13d,23cに一端側が接続された光ファイバ13d1,23c1と、光ファイバ13c1,23d1の他端側が共に接続された光合成器31と、光ファイバ13c1,23d1の他端側が共に接続された光合成器32と、を有する。
そして、出力ポート13c,23dからのレーザ光を光合成器31で合成してレーザ光照射装置M1aに供給し、出力ポート13d,23cからのレーザ光を光合成器32で合成してレーザ光照射装置M2aに供給するようになっている。
これにより、レーザモジュール12から出力されるレーザ光Lz12の強度と、レーザモジュール22から出力されるレーザ光Lz22の強度と、を異なる強度とすることで、各レーザ光照射装置M1a,M2aには、三種類の強度のレーザ光を供給することができるので、レーザ光照射装置M1a,M2aは、レーザ加工可能な加工条件が拡張し汎用性が向上する。
また、レーザモジュール体L11,L12の内の一方が故障した際に、他方のレーザモジュール体で代用できる場合があるので、レーザ光照射装置の稼働効率の低下を抑制できる。
(実施例2)
本発明の実施例の形態に係るレーザ加工システムの実施例2であるレーザ加工システムST2(以下、加工システムST2)の構成を、図4及び図5を参照して説明する。
加工システムST2も、N台(N:2以上の整数)のレーザ加工装置と1台のレーザ発振装置とを含んで構成されている。
また、レーザ発振装置は、レーザ加工装置と同数のN個のレーザ発振モジュールを有する。
図4は、実施例1における図1に相当するブロック図であり、図5は、実施例1における図2に相当し、加工システムST2における状態D〜Fを説明するための模式図である。
実施例2の加工システムST2も、実施例1の加工システムST1と同様に、複数(N台:Nは2以上の整数)のレーザ加工装置を含み、以下、まずN=2とした場合を説明する。
すなわち、加工システムST2は、二台のレーザ加工装置M1,M2と、その二台のレーザ加工装置M1,M2に共有されるレーザ発振装置L51と、加工システム全体を制御する制御装置CTと、を含んで構成されている。
レーザ加工装置M1及びレーザ加工装置M2は、実施例1のものと同じである。
レーザ発振装置L51は、レーザ溶接トーチM1a及びレーザ加工ヘッドM2aがワーク(図示せず)に対し照射するレーザ光Lzwを供給する。
制御装置CTは、加工システムST2の全体の動作を制御する。
加工システムST2において、レーザ発振装置L51は、レーザモジュール52と、一つのレーザモジュール体L61と、を備えている。
レーザモジュール体L61は、実施例1の加工システムST1におけるレーザモジュール体L21と構成は同じである。
すなわち、レーザモジュール体L61は、レーザモジュール体L21におけるレーザモジュール22及びスイッチャ23に対応した、レーザモジュール62及びスイッチャ63を有する。
スイッチャ63における、入力ポート63a、コリメートレンズ63b、出力ポート63c,63d、誘導部63e,63f及びその反射鏡63e1,63f1、ビームダンパ63g、レンズ63e2,63f2は、それぞれスイッチャ23における、入力ポート23a、コリメートレンズ23b、出力ポート23c,23d、誘導部23e,23f及びその反射鏡23e1,23f1、ビームダンパ23g、レンズ23e2,23f2に対応してそれぞれ同じ機能を有し、動作は制御装置CTにより制御される。
レーザ発振装置L51において、レーザモジュール52から出力されたレーザ光Lz52(図5参照)は、光ファイバ52a,光合成器71,及び光ファイバ71aを通りレーザ溶接トーチM1aに供給される。
一方、レーザモジュール62から出力されたレーザ光Lz62は、誘導部63e及び誘導部63fの動作により、状態D〔図5(a)〕では、出力ポート63cに誘導され、状態E〔図5(b)〕では、出力ポート63dに誘導される。
図4及び図5に示されるように、出力ポート63cとレーザ加工ヘッドM2aとは、光ファイバ63c1で接続されている。
出力ポート63dと光合成器71とは、光ファイバ63d1で接続されている。
従って、レーザ光Lz62は、状態Dにおいてレーザ加工ヘッドM2aに供給され、状態Eにおいてレーザ溶接トーチM1aに供給される。
また、状態Eにおいて、レーザ光Lz62は、レーザモジュール52からレーザ光Lz52が出力されている場合、光合成器71においてそのレーザ光Lz52と合成されてレーザ溶接トーチM1aに供給される。
すなわち、光合成器71は、入力された二系統のレーザ光を合成し、一系統のレーザ光として出力する。
また。誘導部63e及び誘導部63fの誤動作や故障などにより、反射鏡63e1及び反射鏡63f1が共に退避位置に移動してしまった場合の状態F〔図5(c)参照〕では、平行レーザ光Lzb(図4参照)が所定外の部位に照射されないように受光吸収するビームダンパ63gが、平行レーザ光Lzbの光路上に設けられている。
以上の構成により、レーザ発振装置L51は、スイッチャ63の二つの誘導部63e,63fを状態D及び状態Eのいずれかにすることによって、レーザ溶接トーチM1aとレーザ加工ヘッドM2aとに供給されるレーザ光の有無と、有の場合の強度とが、次に説明するモード21〜モード26の七つのモードの中から制御装置CTによって選択制御される。
モード21〜モード26は、図6に示される。
図6は、スイッチャ63の状態と、レーザモジュール52,53の出力ON/OFFの状態と、の組み合わせに応じた、レーザ光照射装置M1a,M2aに供給されるレーザ光の内容について、白丸及び黒丸などで示したものである。
詳しくは、供給されるレーザ光がレーザモジュール52から出力されたレーザ光Lz52の場合に白丸、レーザモジュール62から出力されたレーザ光Lz62の場合に黒丸、としてある。星印はレーザ光の供給がないことを示している。
図6では、レーザモジュール52及びレーザモジュール62の両方共に出力がない場合は除いてある。
図6に示されるように、モード26で、レーザ光Lz52とレーザ光Lz62とが合成されて、レーザ光照射装置M1aに供給される。
また、モード21及びモード24と、モード25と、に示されるように、レーザ光照射装置M1aのみに供給されるレーザ光を、レーザ光Lz52とレーザ光Lz62とのいずれか一方に選択できる。
従って、レーザモジュール52から出力するレーザ光Lz52の出力値と、レーザモジュール62から出力するレーザ光Lz62の出力値と、を同じにした場合、レーザ光照射装置M1aに供給されるレーザ光の強度として、レーザ光Lz52(レーザ光Lz62)の強度と、その2倍の強度と、の二種類を設定することができる。
また、レーザモジュール52から出力するレーザ光Lz52の出力値と、レーザモジュール62から出力するレーザ光Lz62の出力値と、を、異なる値にした場合、レーザ光照射装置M1aに、レーザ光Lz52,レーザ光Lz62,及び(レーザ光Lz52+レーザ光Lz62)の三種類の出力値を設定することができる。
実施例2の加工システムST2によれば、複数のレーザ光照射装置M1a,M2aに対しレーザ発振装置L51を共有化しても、そのレーザ発振装置L51からビームスプリッタを用いることなく複数のレーザ光照射装置M1a,M2aに選択的及び同時的にレーザ光を供給できる。
そのため、供給できるレーザ光の最高強度が低くなることがなく、レーザ光照射装置M1a,M2aを高能力化できる。
また、実施例2において、レーザ発振装置L51は、複数のレーザ光照射装置の数であるNよりも少ないK(K<Nなる正の整数)個のレーザモジュール体L61を備え、それぞれのレーザモジュール体L61には、一つのレーザモジュール(62)と、レーザモジュール62から出力されたレーザ光Lz62をN個の出力ポート63c,63dに振り分けるスイッチャ63を有している。
さらに、レーザ発振装置L51は、スイッチャ63の一方の出力ポート63dに一端側が接続された光ファイバ63d1と、レーザモジュール52に一端側が接続された光ファイバ52aと、光ファイバ63d1及び光ファイバ52aの他端側が共に接続された光合成器71を有する。
そして、レーザモジュール52から出力されたレーザ光と出力ポート63dから出力されたレーザ光とを光合成器71で合成してレーザ光照射装置M1aに供給し、出力ポート63cからのレーザ光を、光ファイバ63c1を通してレーザ光照射装置M2aに供給するようになっている。
これにより、レーザモジュール52から出力されるレーザ光Lz52の強度と、レーザモジュール62から出力されるレーザ光Lz62の強度と、を異なる強度とすることで、レーザ光照射装置M1aには、三種類の強度のレーザ光を供給することができるので、レーザ光照射装置M1aは、加工可能なレーザ加工の種類が増え汎用性が向上する。
次に、図7を参照してN=3とした加工システムST2Aの概略を説明する。
N=3の加工システムST2Aは、三つのレーザ加工装置M1〜M3を有する。
各加工装置には、レーザ光照射装置M1a〜M3aが備えられている。
加工システムST2Aは、レーザ発振装置L51A及び制御装置CTを有する
レーザ発振装置L51Aは、三つのレーザモジュール52A,62A,72Aと、二つのスイッチャ63A,73Aと、三つの光合成器71Aa〜71Acを有する。
光合成器71Aa〜71Acとレーザ光照射装置M1a〜M3aとは、それぞれ光ファイバF71a〜F71cにより一対一に接続されている。
スイッチャ63A,73Aは、それぞれ三つの出力ポート(63Aa〜63Ac),(73Aa〜73Ac)を有する。
スイッチャ63Aは、レーザモジュール62Aからのレーザ光Lz62Aを、図示しない誘導部により、制御装置CTの制御の下、選択的に出力ポート63Aa〜63acに誘導する。
スイッチャ73Aは、レーザモジュール72Aからのレーザ光Lz72Aを、図示しない誘導部により、制御装置CTの制御の下、選択的に出力ポート73Aa〜73acに誘導する。
出力ポート63Aa及び出力ポート73Aaは、光合成器71Aaに光ファイバにより接続されている。
出力ポート63Ab及び出力ポート73Abは、光合成器71Abに光ファイバにより接続されている。
出力ポート63Ac及び出力ポート73Acは、光合成器71Acに光ファイバにより接続されている。
光合成器71Aaには、さらにレーザモジュール52Aと光ファイバにより接続されている。
すなわち、光合成器71Aaは、入力された三系統のレーザ光を合成し、一系統のレーザ光としてレーザ光照射装置M1aに供給する。
また光合成器71Aa,71Acは、入力された二系統のレーザ光を合成し、一系統のレーザ光としてそれぞれレーザ光照射装置M2a,M3aに供給する。
この構成により、レーザ加工システムST2Aは、レーザ加工システムST2と同様の効果を奏する。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
実施例1のレーザ加工システムST1は、レーザモジュール体の数を、Nを越える数K(K:K>Nなる整数)にしたレーザ加工システムST3(以下、加工システムST3)に変形してもよい。
(変形例1)
加工システムST3においても、各レーザモジュール体は、N個の出力ポートと、出力するレーザ光をN個の出力ポートに選択的に振り分けるスイッチャと、を有する。
図8は、この変形例1の加工システムST3の構成を説明するための模式的ブロック図である。加工システムST3は、K>Nの条件を満たすK=3,N=2とした例である。
図8において、加工システムST3は、レーザ発振装置L81と、レーザ加工装置としての二台のレーザ加工装置M1及びレーザ加工装置M2と、制御装置CTと、を含んで構成されている。
レーザ発振装置L81は、三つのレーザモジュール体LA1〜LA3を備えている。
各レーザモジュール体LA1〜LA3は、同じ構成を有する。
例えば、レーザモジュール体LA1〜LA3は、実施例1のレーザモジュール体L11と同様に、それぞれ、レーザモジュール91a〜93a及びスイッチャ91b〜93bを有する。
スイッチャ91b〜93bは、それぞれ、二つの誘導部(S1a,S1b),(S2a,S2b),(S3a,S3b)と、二つの出力ポート(91b1,91b2),(92b1,92b2),(93b1,93b2)と、を有する。
スイッチャ91bは、レーザモジュール91aから出力されたレーザ光Lz91を、制御装置CTに制御された誘導部S1a,S1bの動作により、出力ポート91b1,91b2に選択的に振り分ける。
スイッチャ92bは、レーザモジュール92aから出力されたレーザ光Lz92を、制御装置CTに制御された誘導部S2a,S2bの動作により、出力ポート92b1,92b2に選択的に振り分ける。
スイッチャ93bは、レーザモジュール93aから出力されたレーザ光Lz93を、制御装置CTに制御された誘導部S3a,S3bの動作により、出力ポート93b1,93b2に選択的に振り分ける。
出力ポート91b1,92b1,93b1から出力されたレーザ光は、それぞれ光ファイバF1a,F2a,F3aを通って光合成器94で合成される。合成されたレーザ光は、光ファイバ94aを通ってレーザ光照射装置M1aに供給される。
出力ポート91b2,92b2,93b2から出力されたレーザ光は、それぞれ光ファイバF1b,F2b,F3bを通って光合成器95で合成される。合成されたレーザ光は、光ファイバ95aを通ってレーザ光照射装置M2aに供給される。
スイッチャ91b〜93bそれぞれにおいて、レーザ光Lz91〜Lz93を、光合成器94に誘導するように出力ポート91b1〜93b1に振り分ける動作状態を状態Fとし、光合成器95に誘導するように出力ポート91b2〜93b2に振り分ける動作状態を状態Gとする。
制御装置CTは、各スイッチャ91b〜93bの六つの誘導部(S1a,S1b),(S2a,S2b),(S3a,S3b)のそれぞれについて、独立的に状態Fと状態Gとのいずれかになるよう制御する。
従って、レーザ光Lz91〜Lz93のいずれか一つをONとしたとき、各スイッチャ91b〜93bの状態Fと状態Gとの組み合わせにより、そのレーザ光のレーザ光照射装置M1a,M2aへの供給モードとして、図9及び図10に示されるモード101〜モード156の56通りが得られる。
図9は、スイッチャ91b〜93bそれぞれの状態(状態Fか状態Gか)と、レーザモジュール91a〜93aの出力の有無状態(ON/OFF)と、の組み合わせに応じて異なる、レーザ光照射装置M1a,M2aに供給されるレーザ光の内容について、白丸,黒丸,及び三角などで示したものである。
詳しくは、供給されるレーザ光がレーザモジュール91aから出力されたレーザ光Lz91の場合に白丸、レーザモジュール92aから出力されたレーザ光Lz92の場合に黒丸、レーザモジュール93aから出力されたレーザ光Lz93の場合に三角、としてある。星印はレーザ光の供給がないことを示している。
図9では、レーザモジュール91a〜93aのすべてがレーザ光を出力していない場合を除いてある。
また、モード数が多いので、図9では、一部(モード101〜116、149〜156)のみを表示してある。
図10は、スイッチャ91b〜93bそれぞれの状態の組み合せと、対応するモードとの関係を示す表である。
一つの組み合わせについて、レーザ光の出力ON/OFFから7通りのモードが得られる。
図9に示されるように、一つのレーザ光照射装置に供給されるレーザ光を、レーザモジュール91a〜93aの、いずれかの一つのレーザ光,いずれかの二つのレーザ光の合成光,及び三つの合成光、のいずれかに設定することができる。
また、一方のレーザ光照射装置に供給されるレーザ光を、レーザモジュール91a〜93aの、いずれか一つのレーザ光及びいずれか二つのレーザ光の合成光、に設定したときに、他方のレーザ光照射装置に、残りのレーザモジュールからのレーザ光を同時的に供給することができる。
従って、レーザモジュール91a〜93aからそれぞれ出力するレーザ光Lz91〜Lz93の出力値を同じにした場合、各レーザ光照射装置M1a,M2aに供給されるレーザ光の強度として、一つのレーザ光の強度と、その2倍の強度と、3倍強度と、の三種類を設定することができる。
また、レーザモジュール91a〜93aからそれぞれ出力するレーザ光Lz91〜Lz93の出力値を、互いに異なる値にした場合、各レーザ光照射装置M1a,M2aに供給されるレーザ光は、レーザ光Lz91〜Lz93の各強度の三種類と、任意の二つを合成した強度の三種類と,三つを合成した強度の一種類の、合計七種類の出力値を設定することができる。
変形例1の加工システムST3によれば、複数のレーザ光照射装置M1a,M2aに対しレーザ発振装置L1を共有化しても、そのレーザ発振装置L1からビームスプリッタを用いることなく複数のレーザ光照射装置M1a,M2aに対し選択的及び同時的にレーザ光を供給できる。
そのため、供給できるレーザ光の最高強度が低くなることがなく、レーザ光照射装置M1a,M2aを高能力化できる。
さらに、レーザ発振装置L81は、スイッチャ91b〜93bそれぞれの一方の出力ポート91b1〜93b3に一端側が接続された光ファイバF1a〜F3aと、他方の出力ポート91b2〜93b2に一端側が接続された光ファイバF1b〜F3bと、光ファイバF1a〜F3aの他端側が共に接続された光合成器94と、光ファイバF1b〜F3bの他端側が共に接続された光合成器95と、を有する。
そして、出力ポート91b1〜93b3からのレーザ光を光合成器94で合成して光ファイバ94aを通してレーザ光照射装置M1aに供給し、出力ポート91b2〜93b2からのレーザ光を光合成器95で合成して光ファイバ95aを通してレーザ光照射装置M2aに供給するようになっている。
これにより、レーザモジュール91a〜93aから出力されるレーザ光Lz91〜93の強度と、互いに異なる強度とすることで、各レーザ光照射装置M1a,M2aには、七種類の強度のレーザ光を供給することができる。
そのため、レーザ光照射装置M1a,M2aは、加工可能なレーザ加工の種類が増え汎用性が向上する。
上述の実施例1及び実施例2は、それぞれN=2とした例であったが、一般化すると各実施例は、次の特徴を有する。 すなわち、実施例1は、N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、を備え、前記レーザ発振装置は、レーザ光を出力するN個のレーザモジュールと、前記N個のレーザモジュールそれぞれに対応して設けられ、各前記レーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するN個のスイッチャと、それぞれが各前記N個のスイッチャから出力されたN系統のレーザ光を合成して一系統にするN個の光合成器と、前記N個の光合成器と前記N台のレーザ光照射装置とを一対一で接続するN本の光ファイバと、を備えたことを特徴とするレーザ加工システムである。
また、実施例1は、一台のレーザ発振装置からN(Nは2以上の整数)台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ光供給方法であって、
レーザ発振装置に第1〜第NなるN個のレーザモジュールを設けておき、前記第1のレーザモジュールから出力されたレーザ光をN系統に選択的に振り分けると共に、N系統の内のk(1≦k≦N)番目の系統のレーザ光を、第2のレーザモジュールから出力されN系統に選択的に振り分けた内の(N−k+1)番目の系統のレーザ光と合成して前記N台のレーザ光照射装置の内のk番目のレーザ光照射装置に供給することを特徴とするレーザ光供給方法である。
実施例2は、 N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、を備え、前記レーザ発振装置は、レーザ光を出力するN個のレーザモジュールと、前記N個のレーザモジュールの内のK(KはN未満の正の整数)個のレーザモジュールに対応して設けられ、各前記K個のレーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するK個のスイッチャと、さらに、2≦Kの場合、それぞれが各前記K個のスイッチャから出力されたK系統のレーザ光を一系統に合成するN個の光合成器と、前記N個の光合成器と前記N台のレーザ光照射装置とを一対一で接続するN本の光合成器接続用光ファイバと、前記K個のスイッチャに非対応の(N−K)個の前記レーザモジュールと、前記N個の光合成器の内の(N−K)個の光合成器と、を一対一で接続するK本のレーザモジュール接続用光ファイバと、を備え、K=1の場合、前記K個のスイッチャから出力されたK系統のレーザ光と、前記(N−K)個の前記レーザモジュールの内の一つから出力されたK系統のレーザ光と、を一系統に合成する(N−K)個の光合成器と、前記(N−K)個の光合成器と前記N台のレーザ光照射装置の内の(N−K)台のレーザ光照射装置とを一対一で接続する(N−K)本の光合成器接続用光ファイバと、前記K個のスイッチャにおけるN系統の出力の内のK系統と、前記N台のレーザ光照射装置の内の前記光合成器と接続されていないK台と、一対一で接続するK本のスイッチャ接続用光ファイバと、を備えていることを特徴とするレーザ加工システムである。
以上詳述した変形例は、K=3,N=2とした例であったが、一般化すると、次の特徴を有する。 すなわち、変形例は、N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、を備え、前記レーザ発振装置は、レーザ光を出力するM(Nを越える整数)個のレーザモジュールと、前記M個のレーザモジュールそれぞれに対応して設けられ、前記レーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するM個のスイッチャと、それぞれが各前記M個のスイッチャから出力されたM系統のレーザ光を一系統に合成するN個の光合成器と、前記N個の光合成器と前記N台のレーザ光照射装置とを一対一で接続するN本の光ファイバと、を備えたことを特徴とするレーザ加工システムである。
レーザ加工装置M1,M2は、レーザ溶接装置やレーザ切断機に限定されず、他の加工を行うレーザ加工装置であってもよい。
制御装置CTは、レーザ発振装置L1,L51,L81内に備えられていてもよい。
上述の構成から明らかなように、実施例1及び実施例2、並びに、変形例において、光合成器(31,32)、71、(94,95)は、光ファイバで入力された複数系統のレーザ光を合成し、一系統のレーザ光にして光ファイバへ出力する光合成素子を用いている。
レーザ光の合成を、空間伝播されたレーザ光を鏡等の光学素子を用いて行ってもよいが、光合成素子を用いて各実施例及び変形例の構成で合成を行う方が、各レーザ光の光軸及び位相を高度に合わせた合成が可能であり、取扱いも容易で、設置位置も限定されず、高い自由度で各部材のレイアウトが可能になり、好ましい。
12,22,52,62,91a〜93a レーザモジュール
12a,13c1,13d1,22a,23c1,23d1,31a,32a、52a,71a,52a,63c1,63d1,F1a〜F3a,F1b〜F3b,94a,95a 光ファイバ
13,23,63,91b〜93b スイッチャ
13a,23a,63a 入力ポート
13b,23b,63b コリメートレンズ
13c,13d,23c,23d,63c,63d,91b1〜93b1,91b2〜93b2 出力ポート
13e,13f,23e,23f,63e,63f,S1a〜S3a,S1b〜S3b 誘導部
13e1,13f1,23e1,23f1,63e1,63f1 反射鏡
13e2,13f2,23f2,23f2 レンズ
13g,23g,63g ビームダンパ
31,32,71,94,95 光合成器
CT 制御装置
Lza 発散レーザ光、 Lzb 平行レーザ光
LZw,Lz12,Lz22,Lz52,Lz62,Lz91〜Lz93 レーザ光
L1,L51,L81 レーザ発振装置
L11,L21,L61,LA1〜LA3 レーザモジュール体
M1,M2 レーザ加工装置
M1a レーザ溶接トーチ(レーザ光照射装置)
M2a レーザ加工ヘッド(レーザ光照射装置)
ST1,ST2,ST3 加工システム(レーザ加工システム)

Claims (5)

  1. N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、
    前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、
    を備え、
    前記レーザ発振装置は、
    レーザ光を出力するN個のレーザモジュールと、
    前記N個のレーザモジュールそれぞれに対応して設けられ、各前記レーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するN個のスイッチャと、
    それぞれが各前記N個のスイッチャから出力されたN系統のレーザ光を合成して一系統にするN個の光合成器と、
    前記N個の光合成器と前記N台のレーザ光照射装置とを一対一で接続するN本の光ファイバと、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工システム。
  2. N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、
    前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、
    を備え、
    前記レーザ発振装置は、
    レーザ光を出力するN個のレーザモジュールと、
    前記N個のレーザモジュールの内のK(KはN未満の正の整数)個のレーザモジュールに対応して設けられ、各前記K個のレーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するK個のスイッチャと、
    さらに、
    2≦Kの場合、
    それぞれが各前記K個のスイッチャから出力されたK系統のレーザ光を一系統に合成するN個の光合成器と、
    前記N個の光合成器と、前記N台のレーザ光照射装置と、を一対一で接続するN本の光合成器接続用光ファイバと、
    前記K個のスイッチャに非対応の(N−K)個の前記レーザモジュールと、前記N個の光合成器の内の(N−K)個の光合成器と、を一対一で接続するK本のレーザモジュール接続用光ファイバと、
    を備え、
    K=1の場合、
    前記K個のスイッチャから出力されたK系統のレーザ光と、前記(N−K)個の前記レーザモジュールの内の一つから出力されたK系統のレーザ光と、を一系統に合成する(N−K)個の光合成器と、
    前記(N−K)個の光合成器と、前記N台のレーザ光照射装置の内の(N−K)台のレーザ光照射装置と、を一対一で接続する(N−K)本の光合成器接続用光ファイバと、
    前記K個のスイッチャにおけるN系統の出力の内のK系統と、前記N台のレーザ光照射装置の内の前記光合成器と接続されていないK台と、一対一で接続するK本のスイッチャ接続用光ファイバと、
    を備えていることを特徴とするレーザ加工システム。
  3. N(N:2以上の整数)台のレーザ光照射装置と、
    前記N台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ発振装置と、
    を備え、
    前記レーザ発振装置は、レーザ光を出力するM(Nを越える整数)個のレーザモジュールと、
    前記M個のレーザモジュールそれぞれに対応して設けられ、前記レーザモジュールから出力されたレーザ光が入力される入力ポートと、N個の出力ポートと、前記入力ポートに入力された前記レーザ光を前記N個の出力ポートそれぞれに選択的に誘導するN個の誘導部と、を有するM個のスイッチャと、
    それぞれが各前記M個のスイッチャから出力されたM系統のレーザ光を一系統に合成するN個の光合成器と、
    前記N個の光合成器と前記N台のレーザ光照射装置とを一対一で接続するN本の光ファイバと、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工システム。
  4. 前記スイッチャから出力されたレーザ光を前記光合成器に入力させる光ファイバを備えていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のレーザ加工システム。
  5. 一台のレーザ発振装置からN(Nは2以上の整数)台のレーザ光照射装置にレーザ光を供給するレーザ光供給方法であって、
    レーザ発振装置に第1のレーザモジュール〜第NのレーザモジュールなるN個のレーザモジュールを設けておき、前記第1のレーザモジュールから出力されたレーザ光をN系統に選択的に振り分けると共に、前記N系統のレーザ光の内のk(1≦k≦N)番目の系統のレーザ光を、第2のレーザモジュールから出力されN系統に選択的に振り分けたレーザ光の内の(N−k+1)番目の系統のレーザ光と合成して前記N台のレーザ光照射装置の内のk番目のレーザ光照射装置に供給することを特徴とするレーザ光供給方法。
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JP2019046919A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 株式会社ナ・デックス レーザ光合成装置

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