JP2017123897A - 生体情報処理システム、電子機器、プログラム及び生体情報処理システムの制御方法 - Google Patents

生体情報処理システム、電子機器、プログラム及び生体情報処理システムの制御方法 Download PDF

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宏紀 中澤
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Abstract

【課題】 被検体が特定の運動を行わなくても、被検体の酸素摂取量や消費カロリーを正確に推定することができる生体情報処理システム、電子機器、プログラム及び生体情報処理システムの制御方法等の提供。【解決手段】 生体情報処理システム100は、被検体に装着されるウェアラブル機器に設けられた生体センサー200により検出される被検体の生体情報と、ウェアラブル機器に設けられた体動センサー300により検出される被検体の体動情報と、被検体のユーザー情報とを取得する情報取得部110と、生体情報と、体動情報と、ユーザー情報とに基づいて、被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定する処理部130と、を含む。【選択図】 図1

Description

本発明は、生体情報処理システム、電子機器、プログラム及び生体情報処理システムの制御方法等に関係する。
近年、健康志向の高まりを背景にして、消費カロリーを正確に把握したいという要望が増えてきた。消費カロリーは、例えば特許文献1において開示されているように、酸素摂取量から推定できることが知られている。そして、特許文献1において開示される発明では、体力差などの個人差を考慮しながら、心拍数から酸素摂取量を推定し、個々人の体力に応じた消費カロリーを推定する。ただし、特許文献1の発明において、被検体の体力を推定する際には、被検体に特定の運動(体力テスト)を行って貰う必要がある。
また、例えば特許文献2には、ウェアラブル機器を用いて被検体の体力評価を行う測定装置が開示されている。
特開2002−336219号公報 特開平7−333367号公報
前述したように、特許文献1の発明では、消費カロリーを正確に推定するために、事前に被検体の体力を推定しておく必要がある。この際には、運動強度と消費カロリーとの関係があらかじめ分かっている特定の運動を被検体に行って貰う必要がある。
しかし、特定の運動(体力テスト)を正確に行うことは面倒であるとともに、非常に難しいことでもある。例えば、最も単純な運動であるウォーキングによる体力テストを行う場合であっても、ユーザー(被検体)は、歩行する距離や速度を正確に測定する何らかの手段が必要となる。結局、トレッドミルなどの装置を用いることになり、ユーザーがその高価な装置を入手するか、その装置が設置されている場所にユーザー自身が行かなくてはならなくなる。
さらに、例えば日々の運動や、長期の静養などによりユーザーの体力等が変化すれば、心拍数と酸素摂取量との関係も経時変化する。そして、その経時変化を考慮して、心拍数から正確に酸素摂取量を推定しようとすると、その煩わしい体力テストを定期的に行うことが必要となる。
本発明の幾つかの態様によれば、被検体が特定の運動を行わなくても、被検体の酸素摂取量や消費カロリーを正確に推定することができる生体情報処理システム、電子機器、プログラム及び生体情報処理システムの制御方法等を提供することができる。
本発明の一態様は、被検体に装着されるウェアラブル機器に設けられた生体センサーにより検出される前記被検体の生体情報と、前記ウェアラブル機器に設けられた体動センサーにより検出される前記被検体の体動情報と、前記被検体のユーザー情報とを取得する情報取得部と、前記生体情報と、前記体動情報と、前記ユーザー情報とに基づいて、前記被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定する処理部と、を含む生体情報処理システムに関係する。
本発明の一態様では、被検体に装着されるウェアラブル機器に設けられた生体センサーにより検出される被検体の生体情報を取得し、ウェアラブル機器に設けられた体動センサーにより検出される被検体の体動情報を取得し、被検体のユーザー情報を取得する。そして、取得された生体情報と、体動情報と、ユーザー情報とに基づいて、被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定する。よって、被検体が特定の運動を行わなくても、被検体の酸素摂取量や消費カロリーを正確に推定することが可能となる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、推定した前記最大酸素摂取量情報と前記生体情報とに基づいて、前記被検体の酸素摂取量情報を求め、前記酸素摂取量情報に基づいて、前記被検体の消費カロリー情報を求めてもよい。
これにより、あるタイミングにおいて、被検体の体力に応じて摂取された酸素摂取量を正確に推定することができ、その期間において消費された消費カロリーを推定すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記生体情報と前記体動情報に基づいて、前記被検体の活動量指標を表す活動量指標情報を求め、前記活動量指標情報と前記ユーザー情報に基づいて、前記最大酸素摂取量情報を求めてもよい。
これにより、各被検体の体力に応じた最大酸素摂取量情報を求めること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記生体情報と前記体動情報に基づいて、前記被検体の活動量を表す活動量情報を求め、求めた前記活動量情報に基づいて、前記活動量指標情報を求めてもよい。
これにより、活動量情報に基づいて求められた活動量指標情報と、ユーザー情報とに基づいて、最大酸素摂取量情報を求めること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記活動量は、前記被検体が行った運動の運動強度及び運動時間を含んでもよい。
これにより、例えば運動強度及び運動時間に基づいて活動量指標情報を求めること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記活動量指標情報は、前記運動強度及び前記運動時間により分類される複数の活動レベルのうち、前記被検体がいずれの活動レベルに属するかを示す情報であってもよい。
これにより、被検体の運動強度及び運動時間に基づいて複数の活動レベルを定義し、被検体が、複数の活動レベルのうちのどの活動レベルに属するかを特定すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記活動量は、前記被検体が行った運動における移動距離を含み、前記活動量指標情報は、前記移動距離により分類される複数の活動レベルのうち、前記被検体がいずれの活動レベルに属するかを示す情報であってもよい。
これにより、被検体の移動距離に基づいて複数の活動レベルを定義し、被検体が、複数の活動レベルのうちのどの活動レベルに属するかを特定すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記被検体が第1の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第1強度運動時間とし、前記被検体が前記第1の運動強度よりも強い第2の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第2強度運動時間とする場合に、前記処理部は、前記第1強度運動時間及び前記第2強度運動時間を求め、前記第1強度運動時間に基づいて、第1の活動レベル〜第iの活動レベルのいずれかの活動レベルを(iは2以上の整数)、前記被検体の活動レベルとして選択して、前記活動量指標情報を求め、前記第2強度運動時間に基づいて、第jの活動レベル〜第kの活動レベルのいずれかの活動レベルを(j及びkは、i<j<kの整数)、前記被検体の前記活動レベルとして選択して、前記活動量指標情報を求めてもよい。
これにより、例えば被検体の運動習慣に合わせて、活動量指標情報の求め方を変えること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記被検体が第1の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第1強度運動時間とし、前記被検体が前記第1の運動強度よりも強い第2の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第2強度運動時間とする場合に、前記処理部は、第1の期間毎に求められた前記生体情報と前記体動情報に基づいて、前記第1の期間よりも長い第2の期間において、前記第1強度運動時間及び前記第2強度運動時間の少なくとも一方を求め、前記第1強度運動時間及び前記第2強度運動時間の前記少なくとも一方に基づいて、前記活動量指標情報を求めてもよい。
これにより、被検体の短期的な活動量の変化を活動量指標情報に反映させにくくすること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、所与の期間での前記生体情報の履歴である生体履歴情報、及び前記所与の期間での前記体動情報の履歴である体動履歴情報を記憶する記憶部を含み、前記処理部は、前記生体履歴情報及び前記体動履歴情報に基づいて、前記最大酸素摂取量情報を求めてもよい。
これにより、最大酸素摂取量情報の短期的な変動を抑制すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、複数の活動量指標情報の平均化処理を行い、前記平均化処理後の活動量指標情報と前記ユーザー情報とに基づいて、前記最大酸素摂取量情報を求めてもよい。
これにより、例えば新たに取得された活動量指標情報の活動量指標が前回値と大きく違っていても、推定される最大酸素摂取量情報の変動を抑制すること等が可能になる。
また、本発明の他の態様は、生体センサーと、体動センサーと、被検体の生体情報と、前記被検体の体動情報と、前記被検体のユーザー情報とを取得し、前記生体情報と、前記体動情報と、前記ユーザー情報とに基づいて、前記被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定する処理部と、を含む電子機器に関係する。
また、本発明の他の態様では、上記各部としてコンピューターを機能させるプログラムに関係する。
また、本発明の他の態様では、被検体に装着されるウェアラブル機器に設けられた生体センサーにより検出される前記被検体の生体情報を取得し、前記ウェアラブル機器に設けられた体動センサーにより検出される前記被検体の体動情報を取得し、前記被検体のユーザー情報を取得し、取得された前記生体情報と、前記体動情報と、前記ユーザー情報とに基づいて、前記被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定する生体情報処理システムの制御方法(作動方法)に関係する。
本実施形態に係る生体情報処理システムの構成例。 各種情報の説明図。 酸素摂取量と心拍数の相関関係の説明図。 本実施形態の処理の流れを説明するフローチャート。 運動強度と運動強度に対応付けられたゾーンの説明図。 PA−Rの説明図。 図7Aは第1強度運動時間とPA−Rの相関関係の説明図であり、図7Bは第2強度運動時間とPA−Rの相関関係の説明図。 生体履歴情報と体動履歴情報の説明図。 活動量指標情報の平均化処理の説明図。 図10A、図10Bはウェアラブル機器の構成例。 ウェアラブル機器の構成例。 図12A〜図12Cは生体情報処理システムの具体的な実現例。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下で説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.概要
前述した特許文献1において開示されているように、被検体の消費カロリーは、例えば被検体の酸素摂取量から推定することができる。しかし、日常生活において酸素摂取量を直接求めることは困難であるため、後述する図3に示すように、予め酸素摂取量と心拍数の関係を示す相関情報(グラフの直線CMR)を求めておき、この相関情報と、生体センサーから取得される心拍数とに基づいて酸素摂取量を推定する。図3に示すような相関情報は、被検体の最大酸素摂取量(以下、VO2maxとも呼ぶ)と、VO2maxに対応する最大心拍数(以下、HRmaxとも呼ぶ)と、被検体が安静時の酸素摂取量(以下、VO2restとも呼ぶ)と、安静時の心拍数(以下、HRrestとも呼ぶ)とにより求められる。図3に示すように、酸素摂取量と心拍数の相関情報を用いれば、例えば心拍数がHR’である場合には、酸素摂取量がVO2’であると推定することができ、さらにVO2’に対応する消費カロリーを求めることができる。
ここで、酸素摂取量とは、有酸素性エネルギー代謝で1分間当たりのエネルギー生成に必要な酸素量のことを言う。そのため、前述したように、酸素摂取量を測定することで、有酸素性エネルギー代謝で生成されたエネルギー量、すなわち消費カロリーを求めることができる。そして、1分間当たりに身体に取り込める酸素摂取量の最大値を、最大酸素摂取量(VO2max)と言う。
また、人は運動強度を上げていくと、それに伴い酸素の需要量が増え、酸素摂取量が増加する。そして、各人にとって、最も激しい運動か、それに準ずる運動強度の時に、酸素摂取量がそれ以上増加することがなくなり、この時の酸素摂取量がVO2maxとして扱われる。なお、酸素摂取量には、絶対値で表される[mL/min]、若しくは相対値で表される[mL/kg/min]がある。
そして、VO2maxの特定方法には、例えば呼気ガス分析装置を用いて計測を行う方法(直接法)や、最大作業テスト及び最大下作業テスト、作業を伴わないテストのうちのいずれかのテストを行うことにより推定する方法(間接法)等がある。
具体的に、呼気ガス分析装置を用いた直接法では、被験者に最大努力の運動を行って貰い、その時の呼気ガス成分を分析することにより、VO2maxを求める。
また、最大作業テストによる間接法では、被験者にランニングを一定時間(又は一定距離)、最大努力で行って貰い、そのパフォーマンスからVO2maxを推定する。例えば、最大作業テストには、12分間走テスト(クーパーテスト)や20mシャトルラン等の体力テストがある。
そして、最大下作業テストによる間接法では、被験者にランニングやウォーキングを一定時間(又は一定距離)、無理のない運動強度で行って貰い、そのパフォーマンスからVO2maxを推定する。例えば、最大下作業テストには、Astrandノモグラムや1マイルウォーキング/ジョギングテスト等の体力テストがある。
さらに、作業を伴わない間接法では、安静時心拍数やアンケート回答による身体活動レベルからVO2maxを推定する。この場合には、被験者に作業テストを行って貰う必要はない。
しかし、いずれの計測方法においても下記のような問題点がある。例えば、VO2maxを直接法で計測する方法には、呼気ガス分析装置が必要となるため、被験者が気軽に計測することができないという問題がある。また、最大作業テストを行う間接法には、最大努力が必要となるため、非鍛錬者の実施が困難であるという問題がある。そして、最大下作業テストを行う間接法は、無理なく実施することはできるが、決められた作業を実施しなければならない(非日常生活の中での実施)ため、一般のユーザーが計測することは難しいという問題がある。また、前述したように、特定の運動(体力テスト)を行って正確な測定を行うためには、トレッドミルなどの装置を用いる必要があり、ユーザーがその高価な装置を入手するか、その装置が設置されている場所にユーザー自身が行かなくてはならないという問題もある。さらに、アンケートによる推定では、誰でも実施できるが、主観要素が強く、信頼性が低いという問題がある。
前述した特許文献1において開示される発明では、体力差などの個人差を考慮しながら消費カロリーを推定するために、このような体力テストを行う必要があった。そのため、個人差を考慮した消費カロリーを取得することができる反面、体力テストを行うのがユーザーにとっては煩わしいという問題があった。さらに、前述したように、ユーザーの体力等が経時変化すれば、心拍数と酸素摂取量との関係も経時変化するため、煩わしい体力テストを定期的に行うことが必要となる。
そこで、以下で説明する本実施形態では、被検体が特定の運動を行わなくても、被検体の酸素摂取量や消費カロリーを正確に推定可能にする。より具体的に言えば、被検体が特定の体力テストを行わなくても、被検体の体力に応じたVO2maxを推定し、推定したVO2maxに基づいて正確な酸素摂取量を推定する。これにより、煩わしい体力テストを被検体に行わせずに、被検体の体力を考慮した消費カロリーを求めることができるようにする。
2.システム構成例
図1に本実施形態の生体情報処理システム100及びこれを含む電子機器の構成例を示す。本実施形態の生体情報処理システム100(生体情報処理装置)は、情報取得部110と、処理部130と、記憶部150(メモリー)とを含む。また、生体情報処理システム100を含む電子機器の例としては、生体センサー200と、体動センサー300と、処理部130(プロセッサー400)を含むウェアラブル機器500などが挙げられる。電子機器は、不図示の報知部(例えば表示部や音声出力部)等を含んでいても良い。本実施形態の生体情報処理システム100の一部又は全部の機能は、例えばウェアラブル機器500により実現される。但し、生体情報処理システム100の一部又は全部の機能を、例えばスマートフォンなどのウェアラブル機器500とは異なる電子機器(携帯電子機器)や、サーバーシステムにより実現したりしてもよい。生体情報処理システムの具体的な構成例については、図12A〜図12Cを用いて後述する。なお、生体情報処理システム100及びこれを含む電子機器は、図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。
次に各部で行われる処理について説明する。
情報取得部110は、被検体の生体情報と、被検体の体動情報と、被検体のユーザー情報とを取得する。生体情報は、被検体に装着されるウェアラブル機器500に設けられた生体センサー200により検出される。同様に、体動情報は、ウェアラブル機器500に設けられた体動センサー300により検出される。
例えば図12Aを用いて後述するように、本実施形態に係る生体情報処理システム100がサーバーシステムにより実現され、当該サーバーシステムが、ユーザーに装着されるウェアラブル機器500から生体情報及び体動情報を取得する場合であれば、情報取得部110は、ネットワークを介してウェアラブル機器500との通信を行う通信部(ウェアラブル機器500からの情報を受信する受信部)であってもよい。通信部は、例えばUSBコネクター(通信端子)や無線アンテナなどの通信デバイスであってもよいし、通信デバイスを制御するプロセッサー等であってもよい。
そして、生体センサー200(生体センサーデバイス)は、被検体に装着されるウェアラブル機器500に設けられ、被検体の生体情報を取得可能なセンサーである。例えば図2に示すように、生体情報SIは、生体センサー200から取得される、被検体の生体活動を表す情報であり、例えば脈拍数(心拍数)や体温、血圧、血流量、活動時間(睡眠時間)、活動状態(運動状態)などを示す情報である。例えば、情報取得部110が、生体情報として脈波情報を取得する場合には、生体センサー200として脈波センサーを用いる。脈波情報は、被検体の脈波に関する情報であり、例えば前述した脈拍数(心拍数)などを示す情報である。そして、脈波センサーは、脈波情報(脈波信号)を検出するためのセンサーであり、例えば発光部と受光部とを含む光電センサー等が考えられる。脈波センサーは、光電センサーや、その他の形態のセンサー(例えば超音波センサー)等、種々のセンサーにより実現できることが知られており、本実施形態の脈波センサーはそれらのセンサーを広く適用可能である。また、生体センサー200は、血圧センサーや温度センサーなどを含むように構成しても良い。
また、体動センサー300(体動センサーデバイス)は、被検体に装着されるウェアラブル機器500に設けられ、被検体の体動情報を取得可能なセンサーである。例えば図2に示すように、体動情報PIは、体動センサー300から取得される、被検体の体動を示す情報であり、例えば被検体の移動距離、歩数、歩幅、移動時間、移動速度、加速度、運動時間、運動量、運動強度(活動強度)、運動内容(活動内容)等を示す情報である。体動センサー300としては、例えば加速度センサー等を用いることができる。この場合には、情報取得部110は、加速度センサーから、生体情報として加速度情報(又は位置情報)を取得する。また他にも、体動センサー300は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機等であってもよい。その場合には、GPS受信機(体動センサー300)が、GPS衛星から送信される電波に基づいて、ウェアラブル機器500(被検体)の現在位置を示す位置情報を取得し、情報取得部110が、体動情報としてウェアラブル機器500(被検体)の位置情報を取得する。
そして、例えば図2に示すように、ユーザー情報UIは、被検体のプロフィールや、被検体の身体に関する情報であり、例えば被検体の年齢、性別、身長、体重、BMI、生活習慣(運動習慣)、職業等を示す情報である。ユーザー情報は、例えばプロセッサー400と通信可能な不図示の操作部等からユーザーによって入力され、情報取得部110がこれを取得して、記憶部150に記憶されている。そして、後述する処理部130が、記憶部150からユーザー情報を読み出して、各種処理に用いる。
処理部130は、生体情報と、体動情報と、ユーザー情報とに基づいて、被検体の最大酸素摂取量(VO2max)を示す最大酸素摂取量情報を推定する。最大酸素摂取量情報は、前述したVO2maxを示す情報である。処理部130の機能は、各種プロセッサー(CPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。例えば図1の例においては、プロセッサー400が、処理部130と情報取得部110の機能を実現している。ただし、本実施形態はこれに限定されず、例えば生体情報処理システム100が複数のプロセッサーを含み、処理部130の機能を第1のプロセッサーが実現し、情報取得部110の機能を第2のプロセッサーが実現するなど、種々の変形実施が可能である。
前述した生体情報や体動情報は、被検体が日々の生活(活動)や運動を行っている際に取得される情報であり、ユーザー情報は、例えば事前に被検体に登録してもらう情報である。そのため、どの情報も、前述した特許文献1の発明のように、被検体に特定の体力テストを行って貰って取得する情報ではない。そして、本実施形態では、これらの情報(生体情報、体動情報、ユーザー情報)に基づいて、VO2maxを推定する。VO2maxの具体的な推定方法は後述するが、VO2maxを特定することが出来れば、被検体の酸素摂取量(VO2)を正確に推定することができる。
よって、本実施形態によれば、被検体が特定の運動を行わなくても、被検体の酸素摂取量を正確に推定することが可能となる。
なお、本実施形態では以下のような構成としてもよい。即ち、生体情報処理システム100は、情報(例えばプログラムや各種のデータ)を記憶するメモリー(記憶部150)と、メモリーに記憶された情報に基づいて動作するプロセッサー400(処理部130、ハードウェアで構成されるプロセッサー)と、を含む。プロセッサー400は、ウェアラブル機器500に設けられた生体センサー200(生体センサーデバイス)から、被検体の生体情報を取得し、ウェアラブル機器500に設けられた体動センサー300(体動センサーデバイス)から、被検体の体動情報を取得し、メモリーから被検体のユーザー情報を取得する。そして、プロセッサー400は、生体情報と、体動情報と、ユーザー情報とに基づいて、被検体の最大酸素摂取量(VO2max)を示す最大酸素摂取量情報を推定する。
プロセッサー(処理部130)は、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。ただしプロセッサーはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサーを用いることが可能である。またプロセッサーはASIC(Application Specific Integrated Circuit)によるハードウェア回路でもよい。メモリー(記憶部150)は、例えばSRAM、DRAMなどの半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、ハードディスク装置等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピューターにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサーにより実行されることで、処理部130の各部の機能が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットの命令でもよいし、プロセッサーのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
3.消費カロリー情報の算出方法
次に、本実施形態の手法について説明する。
まず、VO2maxに基づいて消費カロリーを求める処理について説明する。図2に示すように、処理部130は、推定した最大酸素摂取量情報MOIと生体情報SIとに基づいて、被検体の酸素摂取量情報OIを求め、酸素摂取量情報OIに基づいて、被検体の消費カロリー情報UCIを求める。なお、酸素摂取量情報OIは、あるタイミングにおける被検体の酸素摂取量(VO2)を示す情報である。そして、消費カロリー情報UCIは、ある期間における被検体の消費カロリーを示す情報である。
ここで、図3を用いて、より具体的な説明を行う。前述したように、被検体の消費カロリーは、例えば被検体の酸素摂取量から推定することができるが、日常生活のあるタイミングにおける酸素摂取量を直接求めることは困難である。
ところで、酸素摂取量と心拍数には図3のグラフに示されるような(略)比例関係があることが分かっている。つまり、図3のグラフに示されるように、心拍数が大きくなればなるほど、酸素摂取量も増える。図3のグラフは、縦軸が酸素摂取量(VO2)を表し、横軸が心拍数(HR)を表すグラフであり、酸素摂取量と心拍数の相関関係を示している。心拍数であれば、被検体が日常生活を行っている最中でも、被検体に負担をかけずに、脈波センサー等の生体センサーにより取得することが可能である。
そこで、本実施形態では、酸素摂取量VO2と心拍数HRの関係を示す相関情報、すなわち図3の直線CMRを予め求めておき、この相関情報と、生体センサー(脈波センサー)から取得される心拍数(脈拍数)とに基づいて酸素摂取量を推定する。例えば、心拍数がHR’である場合には、酸素摂取量がVO2’であると推定することができる。
そして、前述したように、図3に示すような相関情報(CMR)は、最大酸素摂取量VO2maxと、VO2maxに対応する最大心拍数HRmaxと、安静時酸素摂取量VO2restと、VO2restに対応する安静時心拍数HRrestと、に基づいて求めることができる。
ただし、本実施形態の被検体がウェアラブル機器を着け始めた時点では、まだ被検体の活動量等が特定されていない。そのため、被検体の体力等を考慮せずに、被検体の身長や年齢、体重等のユーザー情報に基づいて、図3のBMRで示すような相関情報を求める。この直線BMRにより表される酸素摂取量と心拍数の相関関係は、統計的に得られた全体の傾向に基づくものであり、各被検体の体力に応じた酸素摂取量と心拍数の相関関係を正確に示すものではない。そこで、本実施形態では、被検体がウェアラブル機器を装着して運動を行うことによって得られる被検体の活動量に基づいて、各被検体の体力を推定して、各被検体における酸素摂取量と心拍数の相関関係を正確に示す直線CMRを求める。以下では、ウェアラブル機器を装着した直後に、直線BMRを求めたタイミングを第1のタイミングとし、ウェアラブル機器を装着して所定期間、運動を行った後に直線CMRを求めたタイミングを第2のタイミングとする。
具体的に本実施形態では、図4のフローチャートで示す処理を行って、酸素摂取量と心拍数の相関関係を求めて、消費カロリーを求める。なお、本実施形態では、図4に示すような一連の処理を例えば定期的(例えば1日毎)に行う。また、生体情報処理システム100のユーザーから消費カロリーを求めるように指示が入力された場合に、図4に示すような処理を行っても良い。
まず、情報取得部110が、記憶部150等からユーザー情報を取得する(S101)。次に、情報取得部110が、生体センサー200から生体情報を取得し、体動センサー300から体動情報を取得する(S102)。次に、処理部130が、取得された生体情報及び体動情報の少なくとも一方に基づいて、被検体の活動量情報を特定する(S103)。
次に、処理部130は、生体情報に基づいてHRrestを特定する(S104)。例えば、HRrestは、脈波センサーから取得される脈波情報の中から、安静時に取得された最も低い心拍数を特定することにより求めることができる。なお、HRrestは随時新しい値に更新される。例えば図3の例において、第1のタイミングではHRrestとしてHRrest1の値が得られ、第2のタイミングではHRrestとしてHRrest2の値が得られたものとする。
そして、処理部130は、ユーザー情報に基づいてVO2restを求める(S105)。例えばVO2restは、ユーザー情報である身長、年齢、体重、性別を用いて、ハリス―ベネディクトの式により求めることができる。または、VO2restは、HRmaxと同様に、予め統計的に作成された基礎代謝テーブル等から求めても良い。なお、VO2restは短期的には変化しないため、第1のタイミングと第2のタイミングで同じ値を用いるものとする。
さらに、処理部130は、活動量情報に基づいて、後述する活動量指標情報としてPA−R(Physical Activity Rate)を求める(S106)。PA−Rの求め方については、図6を用いて詳細に後述する。なお、まだウェアラブル機器を付けて運動を行っていない第1のタイミングでは、本処理を行わなくても良い。
そして、処理部130は、ユーザー情報と、求めたPA−Rを用いてJacksonの式(1)により、VO2maxを求める(S107)。
VO2max=α+β×P−γ×A−Δ×B+ε×G・・・(1)
上式(1)において、αは所与の切片であり、PはPA―Rであり、Aは被検体の年齢であり、Bは被検体のBMIであり、Gは被検体の性別である。また、βは所与のPA−Rの係数であり、γは所与の年齢係数であり、Δは所与のBMI係数であり、εは所与の性別係数である。なお、第1のタイミングでは、PA−Rが求められていないため、予め年齢等のユーザー情報に対応付けて記憶されているVO2maxを用いても良い。
次に、処理部130は、例えばユーザー情報に基づいてHRmaxを求める(S108)。例えばHRmaxは、予め統計的に作成された、年齢とHRmaxとの対応テーブルに基づいて求めることができる。この対応テーブルは例えば記憶部150に記憶されており、処理部130が、対応テーブルから、被検体の年齢に対応するHRmaxを読み出す。被検体の年齢は、前述したユーザー情報の1つとして、情報取得部110によって取得される。なお、HRmaxは、基本的には、対応テーブルから読み出した固定値を用いるが、例えば脈波センサーにおいて、設定されているHRmaxよりも高い心拍数が検出された場合には、HRmaxを更新することも可能である。図3の例では、第1のタイミングと第2のタイミングで同じ値を用いるものとする。
そして、処理部130は、VO2restと、VO2maxと、HRrestと、HRmaxとに基づいて、酸素摂取量と心拍数の相関情報を求める(S109)。ウェアラブル機器を装着してまだ運動を行っていない第1のタイミングでは、VO2restと、テーブルから求めたVO2maxと、HRrest1と、HRmaxとに基づいて図3の直線BMRが求められる。一方、被検体がウェアラブル機器を装着しながら、しばらく運動を続けた後の第2のタイミングでは、VO2restと、VO2max(推定値)と、HRrest2と、HRmaxとに基づいて図3の直線CMRを求めることができる。
その後、情報取得部110は、現時点の被検体の心拍数HRを取得し、処理部130が、図3に示すような酸素摂取量と心拍数の相関情報(BMR又はCMR)と、取得した心拍数HRとに基づいて、酸素摂取量VO2を推定する(S110)。そして、処理部130が、酸素摂取量に基づいて消費カロリーを推定する(S111)。エネルギー消費時には、必ず酸素が使用される。具合的には、例えば約5kcalが消費されるためには、1リットルの酸素が使用される。ステップS111では、このような対応関係に基づいて、酸素摂取量から消費カロリーを推定する。
これにより、本実施形態では、あるタイミングにおいて、被検体の体力に応じて摂取された酸素摂取量を正確に推定することができ、その期間において消費された消費カロリーを推定することができる。よって、煩わしい体力テストを被検体に行わせずに、被検体の体力を考慮した消費カロリーを求めること等が可能になる。
4.最大酸素摂取量情報の算出方法
次に、消費カロリー情報を推定する際に用いた最大酸素摂取量情報の求め方について詳細に説明する。
図2に示すように、処理部130は、生体情報SIと体動情報PIに基づいて、被検体の活動量指標を表す活動量指標情報PAIを求め、活動量指標情報PAIとユーザー情報UIに基づいて、最大酸素摂取量情報MOIを求める。
これにより、各被検体の体力に応じた最大酸素摂取量情報を求めること等が可能になる。
この活動量指標情報PAIは、図2に示すように、被検体の活動量を表す活動量情報AIに基づいて求められる情報である。また、活動量情報AIは、生体情報SIと体動情報PI(のうちの少なくとも一方の情報)に基づいて求められる情報である。
以上をまとめると、処理部130は、図2に示すように、情報取得部110から取得される生体情報SIと体動情報PIに基づいて、活動量情報AIを求め、求めた活動量情報AIに基づいて、活動量指標情報PAIを求める。これにより、処理部130は、活動量情報AIに基づいて求められた活動量指標情報PAIと、ユーザー情報UIとに基づいて、最大酸素摂取量情報MOIを求めること等が可能になる。
ここで、活動量情報AIとは、被検体の活動量を表す情報である。そして、例えば活動量は、被検体が行った運動の運動強度及び運動時間、移動距離(歩行距離、走行距離)等を含む。
また、運動強度(HRR:Heart Rate Reserved)は、被検体が行った運動内容の激しさ(強さ)の指標のことであり、例えば図5の表に示すように、各運動内容に対応付けられて、0〜100%の値で表される。そして、図5の例では、運動強度の所与の範囲に対して、ゾーンと呼ばれる区分が対応付けられる。ここでは、図5の表を、ゾーン設定情報と呼ぶこととする。このゾーン設定情報は、被検体により実施される運動の運動強度を複数のゾーンに振り分けたテーブルであり、例えば記憶部150に記憶されている。
具体的に、図5のゾーン設定情報では、運動強度(HRR)が、s%以上s%未満である範囲をゾーンZ1と設定し、s%以上s%未満である範囲をゾーンZ2と設定し、s%以上s%未満である範囲をゾーンZ3と設定し、s%以上s%未満である範囲をゾーンZ4と設定し、s%以上s%以下である範囲をゾーンZ5と設定している。そして、各ゾーンに対して、それぞれ対応する運動内容が設定されている。
さらに詳述すると、HRRがs%以上s%未満のゾーンZ1には、運動内容として「ウォームアップ」が設定されている。そして、HRRがs%以上s%未満のゾーンZ2には、運動内容として「脂肪燃焼運動」が設定され、HRRがs%以上s%未満のゾーンZ3には、運動内容として「有酸素運動」が設定されている。さらに、HRRがs%以上s%未満のゾーンZ4には、運動内容として「無酸素運動」が設定され、HRRがs%以上s%以下のゾーンZ5には、運動内容として「最大強度運動」が設定されている。
なお、本実施形態では、カルボーネン法に基づく運動強度であるHRRに基づいてゾーンが設定されているが、本実施形態はこれに限定されず、例えば、HRmaxに基づいてゾーンが設定されてもよい。また、ゾーンは、脂肪燃焼ゾーン、糖質燃焼ゾーン、あるいは有酸素運動ゾーン、無酸素運動ゾーン、最大強度運動ゾーンとして設定するなど、種々の変形実施が可能である。さらに、各ゾーンに対応付ける運動内容も図5の例に限定されず、種々の変形実施が可能である。
また、運動時間とは、例えばある期間内において被検体が運動を行った累積時間のことである。運動時間は、例えばある期間内に行ったあらゆる種類の運動を行った時間の合計時間であってもよいし、運動強度や運動の種類毎に求められる時間であってもよい。
これにより、例えば処理部130が、運動強度及び運動時間に基づいて活動量指標情報(PA−R)を求めること等が可能になる。
そして、移動距離とは、例えばある期間内において被検体が移動した累積距離のことである。移動距離は、ある期間内における走行距離及び歩行距離の和であってもよいし、走行距離と歩行距離をそれぞれ別々に求めてもよい。
また、活動量指標情報PAIとは、被検体の活動量指標を表す情報である。そして、活動量指標は、例えば被検体の活動(運動)の活動レベル(運動レベル)のことである。より具体的に言えば、活動量指標は、例えば所定の期間内(例えば1週間)における被検体の運動(活動)の頻度や、実施される運動の強度等から算出される運動習慣を、段階的に設定した数値等により表したレベルのことである。例えば活動量指標は、後述する図6の表に示すPA―R(Physical Activity Rate)などである。
そして例えば、活動量が前述した運動強度及び運動時間を含む場合には、活動量指標情報PAIは、運動強度及び運動時間により分類される複数の活動レベルのうち、被検体がいずれの活動レベルに属するかを示す情報である。
これにより、後述する図6の例のように、被検体の運動強度及び運動時間に基づいて複数の活動レベル(例えばPA−R:0〜10)を定義し、被検体が、複数の活動レベルのうちのどの活動レベルに属するかを特定すること等が可能になる。
また、例えば活動量が移動距離を含む場合には、活動量指標情報PAIは、移動距離(例えば走行距離)により分類される複数の活動レベルのうち、被検体がいずれの活動レベルに属するかを示す情報であってもよい。
これにより、後述する図6の例のように、被検体の移動距離に基づいて複数の活動レベル(例えばPA−R:0〜10)を定義し、被検体が、複数の活動レベルのうちのどの活動レベルに属するかを特定すること等が可能になる。
ここで、図6を用いて具体例を説明する。図6の表は、PA−Rと活動量の対応テーブルの一例であり、例えば記憶部150に記憶されている。図6に示すPA―Rは、被検体の活動量を、0〜10までの11段階のレベル(又はグループ)に分類するように設定されている。そして、例えば図6の対応テーブルでは、「0〜10」のPA―R毎に、PA―Rに該当する行動内容と、走行距離及び歩行距離についての該当条件と、1週間におけるゾーン毎の運動時間の合計値(合計運動時間)についての該当条件が設定されている。但し、PA−Rは必ずしも11段階に設定されるとは限らず、2以上の所与の段階に設定可能である。なお、図6の例では、運動強度及び運動時間から被検体の活動レベルを推定する処理(すなわち合計運動時間から活動レベルを推定する処理)と、移動距離(走行距離及び歩行距離の少なくとも一方)から活動レベルを推定する処理の両方を行って、いずれかの推定結果を選択してもよいし、2つの推定処理のうちの一方の処理のみを実行してもよい。そして例えば、両方の推定処理を行う場合には、求められたPA−Rのうち、大きい方のPA−Rを採用してもよい。
具体的に図6の対応テーブルでは、PA―R「10」に該当する被検体の行動として、「1週間にakm以上のランニング、又は1週間にb時間以上のランニングと同程度の身体活動」が設定されている。なお、身体活動の具体例として、「ジョギング、水泳、サイクリング、ボート漕ぎ、縄跳び、テニス、バスケットボール、ハンドボールなど」が挙げられている。
また、PA―Rの走行距離には「akm以上」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には「ゾーンZ5の運動時間Z5_tmと、ゾーンZ4の運動時間Z4_tmと、ゾーンZ3の運動時間Z3_tmの合計値がb時間以上であること」が設定されている。
また、PA―R「9」に該当する被検体の行動として、「1週間にakm以上akm未満のランニング、又は1週間にb時間以上b時間未満のランニングと同程度の身体活動」が設定されている。また、PA―R「9」に該当する走行距離としては「akm以上akm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には「ゾーンZ5の運動時間Z5_tmと、ゾーンZ4の運動時間Z4_tmと、ゾーンZ3の運動時間Z3_tmの合計値がb時間以上b時間未満であること」が設定されている。
PA―R「8」に該当する被検体の行動としては、「1週間にakm以上akm未満のランニング、又は1週間にb時間以上b時間未満のランニングと同程度の身体活動」が設定されている。また、PA―R「8」に該当する走行距離としては「akm以上akm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には「ゾーンZ5の運動時間Z5_tmと、ゾーンZ4の運動時間Z4_tmと、ゾーンZ3の運動時間Z3_tmの合計値がb時間以上b時間未満であること」が設定されている。
PA―R「7」に該当する被検体の行動としては、「1週間にakm以上akm未満のランニング、又は1週間にb時間以上b時間未満のランニングと同程度の身体活動」が設定されている。また、PA―R「7」に該当する走行距離としては「akm以上akm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には、「ゾーンZ5の運動時間Z5_tmと、ゾーンZ4の運動時間Z4_tmと、ゾーンZ3の運動時間Z3_tmの合計値がb時間以上b時間未満であること」が設定されている。
PA―R「6」に該当する被検体の行動としては、「1週間にakm以上akm未満のランニング、又は1週間にb時間以上b時間未満のランニングと同程度の身体活動」が設定されている。また、PA―R「6」に該当する走行距離としては「akm以上akm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には、「ゾーンZ5の運動時間Z5_tmと、ゾーンZ4の運動時間Z4_tmと、ゾーンZ3の運動時間Z3_tmの合計値がb時間以上b時間未満であること」が設定されている。
PA―R「5」に該当する被検体の行動としては、「1週間にakm以上akm未満のランニング、又は1週間にb時間以上b時間未満のランニングと同程度の身体活動」が設定されている。また、PA―R「5」に該当する走行距離としては「akm以上akm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には、「ゾーンZ1からゾーンZ5の全てのゾーンにおける運動時間の合計値がb時間以上であること」が設定されている。
PA―R「4」に該当する被検体の行動としては、「1週間にakm未満のランニング、又は1週間にb時間未満のランニングと同程度の身体活動」が設定されている。また、PA―R「4」に該当する被検体の走行距離としては、「akm未満」が設定され、歩行距離は「ckm以上」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には、「ゾーンZ1からゾーンZ5の全てのゾーンにおける運動時間の合計値がb時間以上b時間未満であること」が設定されている。
PA―R「3」に該当する被検体の行動としては、「1週間にb時間以上の適度な運動」が設定されている。なお、適度な運動としては、ゴルフ、乗馬、体操、卓球、ボウリング、重量挙げ、又は庭仕事等を例示できる。
また、PA―R「3」に該当する走行距離としては、「akm未満」が設定されており、歩行距離には「ckm以上ckm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には、「ゾーンZ1からゾーンZ5の全てのゾーンにおける運動時間の合計値がb10時間以上b時間未満であること」が設定されている。
PA―R「2」に該当する被検体の行動としては、「1週間にb11時間未満の適度な運動」が設定されている。また、PA―R「2」に該当する走行距離としては「akm未満」が設定され、歩行距離には「ckm以上ckm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には、「ゾーンZ1からゾーンZ5の全てのゾーンにおける運動時間の合計値がb12時間以上b10時間未満であること」が設定されている。
PA―R「1」に該当する被検体の行動としては、「積極的に階段を利用する行動、時々息が上がる行動又は汗をかく運動」が設定されている。また、PA―R「1」に該当する走行距離としては「akm未満」が設定され、歩行距離には「ckm以上ckm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には、「ゾーンZ1からゾーンZ5の全てのゾーンにおける運動時間の合計値がb13時間以上b12時間未満であること」が設定されている。
PA―R「0」に該当する被検体の行動としては、「歩行や運動を避ける行動、エレベーターを使用する行動、又は徒歩圏内であっても車に乗る行動」が設定されている。また、PA―R「0」に該当する走行距離としては「akm未満」が設定され、歩行距離には「ckm未満」が設定されている。更に、合計運動時間についての該当条件には、「ゾーンZ1からゾーンZ5の全てのゾーンにおける運動時間の合計値がb13時間未満であること」が設定されている。
なお、各PA―Rに割り振られた行動、走行距離、歩行距離及び各ゾーンの運動時間の合計値は、あくまでも一例であり、ユーザー情報や被検体の状態、最大酸素摂取量を推定する推定式に合わせて適宜変更してもよい。
そして処理部130は、ゾーン設定情報、被検体の生体情報、体動情報、運動強度及び運動時間、移動距離等から、被検体の運動がゾーンZ1〜ゾーンZ5のいずれのゾーンに属するかを検出し、更に、ゾーンZ1〜ゾーンZ5毎の運動時間の合計値から、図6で示したPA―R(「0」〜「10」のいずれか)を決定する。例えば処理部130は、PA−Rの値が大きい順に、図6に示す各該当条件を判断し、被検体の運動に当てはまるPA−Rを決定してもよい。
また、PA−Rと運動時間には、図7A及び図7Bに示すような相関関係があることが分かっている。ここでは、被検体が第1の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第1強度運動時間とし、被検体が第1の運動強度よりも強い第2の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第2強度運動時間とする。なお、本例においては、第1強度運動時間は、例えば第2の運動強度以上の運動を行った時間も含むものとする。そして図7Aには、第1の運動強度をs%とした時の、第1強度運動時間(縦軸)とPA−R(横軸)の相関関係をグラフに表している。また、図7Bには、第2の運動強度をs%とした時の、第2強度運動時間(縦軸)とPA−R(横軸)の相関関係をグラフに表している。図7A及び図7Bのグラフにおいて、菱形の点SDは、統計データに基づいてJacksonの式により求められた運動時間とPA−Rの相関関係を示している。そして、この菱形の点SDの変化傾向に従って直線を引くと、直線(SL1、SL2)を引くことができ、これらの直線(SL1、SL2)に基づいて、前述した図6の対応テーブルを求めることができる。
PA−Rと運動時間の相関関係を具体的に説明すると、まず図7Aにおいて示されるように、PA−Rが0〜5の範囲において、PA−Rと第1強度運動時間は、比例係数を正とする比例関係にあるとみなすことができる。なお、PA−Rが6〜10の範囲においても、PA−Rと第1強度運動時間は比例関係にあるとみなすことができるが、PA−Rが0〜5である時の比例係数の方が、PA−Rが6〜10である時の比例係数よりも明らかに大きい。
一方、図7Bに示すように、PA−Rが6〜10の範囲において、第2強度運動時間とPA−Rは、比例係数を正とする比例関係にあるとみなすことができる。なお、PA−Rが0〜5の範囲においても、PA−Rと第2強度運動時間は比例関係にあるとみなすことができるが、図7Bの例では図7Aの例とは逆に、PA−Rが6〜10である時の比例係数の方が、PA−Rが0〜5である時の比例係数よりも明らかに大きい。
従って、0〜5の範囲のPA−Rは、第1強度運動時間との相関がより強く、6〜10の範囲のPA−Rは、第2強度運動時間との相関がより強いと言える。このことは、例えばウォーキング等の軽めの運動(第1の運動強度〜第2の運動強度の運動)を中心に行っているユーザー(例えばPA−Rが0〜5)は、ランニング等の激しい運動(第2の運動強度以上の運動)をあまり行っておらず、一方、激しい運動を中心に行っているユーザー(例えばPA−Rが6〜10)でも、軽めの運動を行っている時間は他の人とあまり変わらないことを示している。つまり、被検体の母集団を、軽めの運動を中心に行うグループ(例えばPA−Rが0〜5)と、激しい運動を中心に行うグループ(例えばPA−Rが6〜10)の2グループに大きく分けることができると言える。そして、それぞれのグループの各被検体においては、グループの種類に対応する運動の運動時間に差があると言える。
そのため、処理部130は、前述した活動量情報として第1強度運動時間及び第2強度運動時間を求め、第1強度運動時間に基づいて、第1の活動レベル〜第iの活動レベルのいずれかの活動レベルを(iは2以上の整数)、被検体の活動レベルとして選択して、活動量指標情報を求める。例えば図6の例では、第1の活動レベルがPA−R「0」に対応し、第iの活動レベルがPA−R「5」に対応する。つまり、例えば被検体が、前述した軽めの運動が中心のグループに分けられる場合には、0〜5の中からPA−Rを選択する。
そして、処理部130は、第2強度運動時間に基づいて、第jの活動レベル〜第kの活動レベルのいずれかの活動レベルを(j及びkは、i<j<kの整数)、被検体の活動レベルとして選択して、活動量指標情報を求める。例えば図6の例では、第jの活動レベルがPA−R「6」に対応し、第kの活動レベルがPA−R「10」に対応する。つまり、例えば被検体が、前述した激しい運動が中心のグループに分けられる場合には、6〜10の中からPA−Rを選択する。
これにより、例えば第2の運動強度よりも低い運動強度の運動を中心的に行う被検体については、第1強度運動時間に基づいて活動量指標情報を求め、第2の運動強度以上の運動を中心的に行う被検体については、第2強度運動時間に基づいて活動量指標情報を求めること等が可能になる。その結果、例えば被検体の運動習慣(運動スタイル)に合わせて、活動量指標情報の求め方を変えること等が可能になる。
なお、変形例として、処理部130は、第1強度運動時間からPA−Rを求める処理と、第2強度運動時間からPA−Rを求める処理の両方の処理を行って、求められた2つのPA−Rのうち、実際に使用するPA−Rを選択してもよい。また、図6の例のように、例えば第2強度運動時間が1時間以上である場合には、優先的に第2強度運動時間に基づいてPA−Rを求め、それ以外の場合には、第1強度運動時間に基づいてPA−Rを求めても良い。
また、処理部130は、第1の期間毎に求められた生体情報と体動情報に基づいて、第1の期間よりも長い第2の期間において、第1強度運動時間及び第2強度運動時間の少なくとも一方を求め、第1強度運動時間及び第2強度運動時間の少なくとも一方に基づいて、活動量指標情報を求める。例えば第1の期間は1日であり、第2の期間を1週間である。つまり、情報取得部110は、例えば1日毎に生体情報と体動情報を取得する。そして、処理部130は、生体情報と体動情報に基づいて、1週間毎に、第1強度運動時間及び第2強度運動時間の少なくとも一方を求め、これに基づいて、活動量指標情報(PA−R)を求める。
これにより、被検体の短期的な活動量の変化を活動量指標情報に反映させにくくすること等が可能になる。その結果、被検体の活動量を長期的に評価した活動量指標情報を求めることができる。そして、このようにして求めたPA−Rを用いて、上式(1)により、前述したVO2maxを求めることができ、同じ運動を行った時の消費カロリーの推定値が短期間に大きく変動することを防ぐこと等ができる。
5.変形例
次に、本実施形態の変形例について説明する。
本変形において、記憶部150は、所与の期間での生体情報の履歴である生体履歴情報、及び所与の期間での体動情報の履歴である体動履歴情報を記憶してもよい。そして、処理部130は、生体履歴情報及び体動履歴情報に基づいて、最大酸素摂取量情報を求めてもよい。
ここで、生体履歴情報とは、例えば所与の期間において取得された複数の生体情報が時系列順(又は取得順)に並べられた情報である。また、同様に、体動履歴情報は、例えば所与の期間において取得された複数の体動情報が時系列順(又は取得順)に並べられた情報である。
例えば具体例を図8に示す。図8の例では、記憶部150が、4日分の生体情報(SI1〜SI4)が時系列順に並べられた生体履歴情報SHIを記憶している。また、記憶部150は、4日分の体動情報(PI1〜PI4)が時系列順に並べられた体動履歴情報PHIも記憶している。そして、処理部130は、これらの生体履歴情報SHIと体動履歴情報PHIに基づいて、被検体の活動量情報AIを求め、求めた活動量情報AIに基づいて活動量指標情報PAIを求める。そして、処理部130は、活動量指標情報PAIとユーザー情報UIに基づいて、最大酸素摂取量情報MOIを求める。
これにより、最大酸素摂取量情報の短期的な変動を抑制すること等が可能になる。そして、最大酸素摂取量情報に基づいて求められる、酸素摂取量と心拍数との相関情報の短期的な変動を抑制すること等が可能になる。その結果、同じ運動を行った時の消費カロリーの推定値が短期間に大きく変動することを防ぐこと等ができる。
また、処理部130は、複数の活動量指標情報の平均化処理を行い、平均化処理後の活動量指標情報とユーザー情報とに基づいて、最大酸素摂取量情報を求めてもよい。
例えば平均化処理の対象となる複数の活動量指標情報は、時系列順に(例えば1日おきに)取得されたものである。具体例を図9に示す。図9の例では、処理部130が、1日目に取得された生体情報SI1と体動情報PI1に基づいて、被検体の1日目の活動量AI1を求め、活動量AI1に基づいて活動量指標情報PAI1を求める。同様にして、処理部130は、2日目に取得された生体情報SI2と体動情報PI2に基づいて、被検体の2日目の活動量AI2を求め、活動量AI2に基づいて活動量指標情報PAI2を求める。さらに処理部130は、3日目と4日日も同様にして、活動量指標情報PAI3及びPAI4を求める。そして、処理部130は、複数の活動量指標情報(PAI1〜PAI4)の平均化処理を行い、平均化処理後の活動量指標情報PAI’を求める。そのため、平均化処理後の活動量指標情報は、過去の活動量指標情報を反映したものとなる。そして、処理部130は、ユーザー情報UIと、平均化処理後の活動量指標情報PAI’に基づいて、最大酸素摂取量情報MOIを求める。
その結果、例えば新たに取得された活動量指標情報の活動量指標が前回値と大きく違っていても、推定される最大酸素摂取量情報の変動を抑制すること等が可能になる。すなわち、前述した生体履歴情報及び体動履歴情報に基づいて、最大酸素摂取量情報を求める処理と同様の効果を得ることができる。
6.ウェアラブル機器の具体例
図10A及び図10B、図11に、生体情報及び体動情報を取得するウェアラブル機器500(ウェアラブル装置)の外観図の一例を示す。本実施形態のウェアラブル機器500は、バンド部10と、ケース部30と、センサー部40を有する。図10A及び図10Bに示すように、ケース部30は、バンド部10に取り付けられる。図11に示すように、センサー部40は、ケース部30に設けられ、前述した生体センサー200と体動センサー300とを含む。
バンド部10は、ユーザーの手首に巻き付けてウェアラブル機器500を装着するためのものである。バンド部10はバンド穴12、バックル部14を有する。バックル部14はバンド挿入部15と突起部16を有する。ユーザーは、バンド部10の一端側を、バックル部14のバンド挿入部15に挿入し、バンド部10のバンド穴12にバックル部14の突起部16を挿入することで、ウェアラブル機器500を手首に装着する。なお、バンド部10は、バックル部14の代わりに尾錠を有する構成としてもよい。
ケース部30は、ウェアラブル機器500の本体部に相当するものである。ケース部30の内部には、センサー部40や不図示の回路基板等のウェアラブル機器500の種々の構成部品が設けられる。即ち、ケース部30は、これらの構成部品を収納する筐体である。
ケース部30には発光窓部32が設けられている。発光窓部32は透光部材により形成されている。そしてケース部30には、フレキシブル基板に実装されたインターフェースとしての発光部が設けられており、この発光部からの光が、発光窓部32を介してケース部30の外部に出射される。また、ケース部30には、発光部の代わりにLCD(Liquid Crystal Display)などの表示部を設けたり、表示部と発光部とを併設したりしても良い。
ウェアラブル機器500は、図12A等に示すようにユーザーの手首に装着され、当該装着された状態で、生体情報や体動情報の計測が行われる。
7.生体情報処理システムの具体的な実現例
次に、本実施形態に係る生体情報処理システム100を実現する具体的な装置の例について説明する。本実施形態に係る生体情報処理システム100の機能は、例えばサーバーシステム600により実現されてもよい。この場合の例が図12Aであり、例えばサーバーシステム600である生体情報処理システム100は、ネットワークNEを介してウェアラブル機器500(電子機器)と接続され、当該ウェアラブル機器500から、被検体の生体情報及び体動情報を取得する。ユーザーが装着するウェアラブル機器500は、小型軽量となる必要があるため、バッテリーや装置内部の処理部の処理性能、或いはデータの記憶容量に制約が大きい。それに対して、サーバーシステム600はリソースの制約が比較的小さいため、例えば生体情報及び体動情報、ユーザー情報に基づいてVO2maxを推定し、消費カロリーを求める処理を高速で行ったり、より多くのデータ(生体履歴情報及び体動履歴情報等)を保持したりすることが可能である。
なお、生体情報処理システム100はウェアラブル機器500で収集された各種情報を取得可能であればよいため、ウェアラブル機器500と直接的に接続されるものに限定されない。例えば、図12Bに示したように、ウェアラブル機器500が他の処理装置700と接続され、生体情報処理システム100は当該処理装置700とネットワークNEを介して接続される形態であってもよい。この場合の処理装置700としては、例えばウェアラブル機器500を装着するユーザーが使用するスマートフォン等の携帯端末装置が考えられる。そして、ウェアラブル機器500と処理装置700との接続は、ネットワークNEと同様のものを利用してもよいが、短距離無線通信等を利用することも可能である。
また、本実施形態に係る生体情報処理システム100はサーバーシステム600ではなく、スマートフォン等の処理装置700(電子機器、狭義には携帯端末装置)により実現されてもよい。この場合の構成例が図12Cである。スマートフォン等の携帯端末装置は、サーバーシステム600に比べれば処理性能や記憶領域、バッテリー容量に制約があることが多いが、近年の性能向上を考慮すれば、十分な処理性能等を確保可能となることも考えられる。よって、処理性能等の要求が満たされるのであれば、図12Cに示したようにスマートフォン等を本実施形態に係る生体情報処理システム100とすることが可能である。
さらにいえば、端末性能の向上、或いは利用形態等を考慮した場合、前述したようにウェアラブル機器500(電子機器)が本実施形態に係る生体情報処理システム100を含む実施形態も否定されない。この場合、情報取得部110は、同一装置内の生体センサー200及び体動センサー300からの情報を取得することになる。ウェアラブル機器500に生体情報処理システム100が搭載される場合、当該生体情報処理システム100では、大量のユーザーを対象としたデータ解析、保存等に対する要求は低く、ウェアラブル機器500を使用する1又は少数のユーザーを対象とすればよい。つまり、ウェアラブル機器500の処理性能等でもユーザーの要求を満たす可能性は十分考えられる。
つまり、本実施形態の手法は、被検体の生体情報と、被検体の体動情報と、被検体のユーザー情報とを取得する情報取得部と、取得した各種情報に基づいてVO2maxを推定する処理部、を含む端末装置(生体情報処理装置、生体情報解析装置、生体情報測定装置、生体情報検出装置)に適用できる。
また、以上ではサーバーシステム600、処理装置700、ウェアラブル機器500のいずれか1つの装置により生体情報処理システム100が実現されるものとしたがこれに限定されることもない。例えば、生体情報及び体動情報、ユーザー情報の取得処理、VO2maxの推定処理が、複数の装置の分散処理により実現されてもよい。具体的には、サーバーシステム600、処理装置700、ウェアラブル機器500のうちの少なくとも2つ以上の装置により生体情報処理システム100が実現されてもよい。或いは、他の装置が生体情報処理システム100の処理の一部を行ってもよく、本実施形態に係る生体情報処理システム100は種々の装置(或いは装置の組み合わせ)により実現が可能である。
また、本実施形態の生体情報処理システム及び電子機器等は、その処理の一部または大部分をプログラムにより実現してもよい。この場合には、CPU等のプロセッサーがプログラムを実行することで、本実施形態の生体情報処理システム及び電子機器等が実現される。具体的には、非一時的な情報記憶装置に記憶されたプログラムが読み出され、読み出されたプログラムをCPU等のプロセッサーが実行する。ここで、情報記憶装置(コンピューターにより読み取り可能な装置)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、CD等)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリー(カード型メモリー、ROM等)などにより実現できる。そして、CPU等のプロセッサーは、情報記憶装置に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち、情報記憶装置には、本実施形態の各部としてコンピューター(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶される。
これにより、本実施形態の処理をプログラムにより実現することが可能になる。プログラムは、例えば、スマートフォン等のようなデバイスの処理部(例えばDSP)等に読み出されて実行されるプログラムであってもよい。
以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、生体情報処理システム及び電子機器等の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…バンド部、12…バンド穴、14…バックル部、15…バンド挿入部、
16…突起部、30…ケース部、32…発光窓部、40…センサー部、
100…生体情報処理システム、110…情報取得部、130…処理部、
150…記憶部、200…生体センサー、300…体動センサー、
400…プロセッサー、500…ウェアラブル機器、600…サーバーシステム、
700…処理装置

Claims (14)

  1. 被検体に装着されるウェアラブル機器に設けられた生体センサーにより検出される前記被検体の生体情報と、前記ウェアラブル機器に設けられた体動センサーにより検出される前記被検体の体動情報と、前記被検体のユーザー情報とを取得する情報取得部と、
    前記生体情報と、前記体動情報と、前記ユーザー情報とに基づいて、前記被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定する処理部と、
    を含むことを特徴とする生体情報処理システム。
  2. 請求項1において、
    前記処理部は、
    推定した前記最大酸素摂取量情報と前記生体情報とに基づいて、前記被検体の酸素摂取量情報を求め、前記酸素摂取量情報に基づいて、前記被検体の消費カロリー情報を求めることを特徴とする生体情報処理システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記処理部は、
    前記生体情報と前記体動情報に基づいて、前記被検体の活動量指標を表す活動量指標情報を求め、前記活動量指標情報と前記ユーザー情報に基づいて、前記最大酸素摂取量情報を求めることを特徴とする生体情報処理システム。
  4. 請求項3において、
    前記処理部は、
    前記生体情報と前記体動情報に基づいて、前記被検体の活動量を表す活動量情報を求め、求めた前記活動量情報に基づいて、前記活動量指標情報を求めることを特徴とする生体情報処理システム。
  5. 請求項4において、
    前記活動量は、
    前記被検体が行った運動の運動強度及び運動時間を含むことを特徴とする生体情報処理システム。
  6. 請求項5において、
    前記活動量指標情報は、
    前記運動強度及び前記運動時間により分類される複数の活動レベルのうち、前記被検体がいずれの活動レベルに属するかを示す情報であることを特徴とする生体情報処理システム。
  7. 請求項4乃至6のいずれかにおいて、
    前記活動量は、
    前記被検体が行った運動における移動距離を含み、
    前記活動量指標情報は、
    前記移動距離により分類される複数の活動レベルのうち、前記被検体がいずれの活動レベルに属するかを示す情報であることを特徴とする生体情報処理システム。
  8. 請求項3乃至7のいずれかにおいて、
    前記被検体が第1の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第1強度運動時間とし、
    前記被検体が前記第1の運動強度よりも強い第2の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第2強度運動時間とする場合に、
    前記処理部は、
    前記第1強度運動時間及び前記第2強度運動時間を求め、
    前記第1強度運動時間に基づいて、第1の活動レベル〜第iの活動レベルのいずれかの活動レベルを(iは2以上の整数)、前記被検体の活動レベルとして選択して、前記活動量指標情報を求め、
    前記第2強度運動時間に基づいて、第jの活動レベル〜第kの活動レベルのいずれかの活動レベルを(j及びkは、i<j<kの整数)、前記被検体の前記活動レベルとして選択して、前記活動量指標情報を求めることを特徴とする生体情報処理システム。
  9. 請求項3乃至8のいずれかにおいて、
    前記被検体が第1の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第1強度運動時間とし、
    前記被検体が前記第1の運動強度よりも強い第2の運動強度以上の運動を行った運動時間を、第2強度運動時間とする場合に、
    前記処理部は、
    第1の期間毎に求められた前記生体情報と前記体動情報に基づいて、前記第1の期間よりも長い第2の期間において、前記第1強度運動時間及び前記第2強度運動時間の少なくとも一方を求め、
    前記第1強度運動時間及び前記第2強度運動時間の前記少なくとも一方に基づいて、前記活動量指標情報を求めることを特徴とする生体情報処理システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    所与の期間での前記生体情報の履歴である生体履歴情報、及び前記所与の期間での前記体動情報の履歴である体動履歴情報を記憶する記憶部を含み、
    前記処理部は、
    前記生体履歴情報及び前記体動履歴情報に基づいて、前記最大酸素摂取量情報を求めることを特徴とする生体情報処理システム。
  11. 請求項3乃至9のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    複数の活動量指標情報の平均化処理を行い、前記平均化処理後の活動量指標情報と前記ユーザー情報とに基づいて、前記最大酸素摂取量情報を求めることを特徴とする生体情報処理システム。
  12. 生体センサーと、
    体動センサーと、
    被検体の生体情報と、前記被検体の体動情報と、前記被検体のユーザー情報とを取得し、前記生体情報と、前記体動情報と、前記ユーザー情報とに基づいて、前記被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定する処理部と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  13. 被検体に装着されるウェアラブル機器に設けられた生体センサーにより検出される前記被検体の生体情報と、前記ウェアラブル機器に設けられた体動センサーにより検出される前記被検体の体動情報と、前記被検体のユーザー情報とを取得する情報取得部と、
    前記生体情報と、前記体動情報と、前記ユーザー情報とに基づいて、前記被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定する処理部として、
    コンピューターを機能させることを特徴とするプログラム。
  14. 被検体に装着されるウェアラブル機器に設けられた生体センサーにより検出される前記被検体の生体情報を取得し、
    前記ウェアラブル機器に設けられた体動センサーにより検出される前記被検体の体動情報を取得し、
    前記被検体のユーザー情報を取得し、
    取得された前記生体情報と、前記体動情報と、前記ユーザー情報とに基づいて、前記被検体の最大酸素摂取量を示す最大酸素摂取量情報を推定することを特徴とする生体情報処理システムの制御方法。
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