JP2017122688A - 測定装置及び印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】精度の高い測定が可能な測定装置及び印刷装置を提供する。【解決手段】プリンター1は、メディアAを支持する支持部材122に対してメディアAを押える押え板20と、押え板20に対向する位置に設けられ、光を測定する測定器17と、を備え、押え板20は、測定器17による測定位置に対応した開口22を有し、押え板20の測定器17に対向する第一面20Aの少なくとも開口22の周囲は、測定器17により測定される波長の光に対する反射率が所定の閾値以下である。【選択図】図1
Description
本発明は、測定装置及び印刷装置等に関する。
従来、メディアに画像を印刷する印刷装置として、メディアに印刷された画像を測色する測定装置を備える印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の測定装置(測色装置)は、メディア(シート)に対して移動可能に構成された測色センサーと、メディアを支持する支持部材の支持面に対してメディアを押えつける押え部材と、を備える。このように構成された測定装置は、メディアを押え部材と支持部材との間で挟んだ状態で、測色センサーを移動させてメディア上の複数位置で測定を行う。これにより、測色センサーの移動に応じた、測色センサーとメディアとの間の距離変動を抑制し、当該距離変動による測定精度の低下を抑制していた。
特許文献1に記載の測定装置(測色装置)は、メディア(シート)に対して移動可能に構成された測色センサーと、メディアを支持する支持部材の支持面に対してメディアを押えつける押え部材と、を備える。このように構成された測定装置は、メディアを押え部材と支持部材との間で挟んだ状態で、測色センサーを移動させてメディア上の複数位置で測定を行う。これにより、測色センサーの移動に応じた、測色センサーとメディアとの間の距離変動を抑制し、当該距離変動による測定精度の低下を抑制していた。
しかしながら、特許文献1に記載されるような従来の装置では、上述の押え部材を設けたとしても、測定精度が低下するおそれがあった。
例えば、測色センサーの測定位置の近傍に押え部材を配置することにより、押え部材の表面で反射された光が、測色センサーで測定されることにより測定精度が低下するおそれがあった。
例えば、測色センサーの測定位置の近傍に押え部材を配置することにより、押え部材の表面で反射された光が、測色センサーで測定されることにより測定精度が低下するおそれがあった。
本発明では、精度の高い測定が可能な測定装置及び印刷装置を提供することを目的とする。
本発明の一適用例に係る測定装置は、メディアを支持する支持部材に対して前記メディアを押える押え板と、前記押え板に対向する位置に設けられ、光を測定する測定器と、を備え、前記押え板は、前記測定器による測定位置に対応した開口を有し、前記押え板の前記測定器に対向する第一面の少なくとも前記開口の周囲は、前記測定器により測定される波長の光に対する反射率が所定の閾値以下であることを特徴とする。
ここで、本適用例において、上記所定の閾値とは、第一面の開口の周囲に入射し反射した光が、測定器によって測定されたとしても、測定精度の低下を抑制可能な反射率値の閾値である。
本適用例では、押え板は、測定位置に対応した開口を有する。そして、押え板の第一面における少なくとも開口の周囲は、測定器により測定される波長(以下、測定波長とも称する)の光りに対する反射率が所定の閾値以下である。
本適用例によれば、押え板が、測定位置に対応した開口を有するため、測定位置の周囲を押え板により押圧することができ、メディアの測定位置近傍のうねり等の凹凸を好適に抑制できる。よって、メディアと測定器との間の距離を一定に保て、測定器により高精度な測定が実施できる。
ここで、押え板の開口の周囲の反射率が高い場合、押え板で反射された光が迷光となって測定器に入射され、測定器による測定精度が低下するおそれがある。これに対して、本適用例では、押え板の開口の周囲における反射率が閾値以下となるため、押え板での光の反射を抑制でき、当該反射光による測定精度の低下を抑制できる。
以上から、本適用例の測定装置では、高精度の測定が可能となる。
本適用例では、押え板は、測定位置に対応した開口を有する。そして、押え板の第一面における少なくとも開口の周囲は、測定器により測定される波長(以下、測定波長とも称する)の光りに対する反射率が所定の閾値以下である。
本適用例によれば、押え板が、測定位置に対応した開口を有するため、測定位置の周囲を押え板により押圧することができ、メディアの測定位置近傍のうねり等の凹凸を好適に抑制できる。よって、メディアと測定器との間の距離を一定に保て、測定器により高精度な測定が実施できる。
ここで、押え板の開口の周囲の反射率が高い場合、押え板で反射された光が迷光となって測定器に入射され、測定器による測定精度が低下するおそれがある。これに対して、本適用例では、押え板の開口の周囲における反射率が閾値以下となるため、押え板での光の反射を抑制でき、当該反射光による測定精度の低下を抑制できる。
以上から、本適用例の測定装置では、高精度の測定が可能となる。
本適用例の測定装置において、前記開口の内壁面は、前記測定器により測定される波長の光に対する反射率が前記閾値以下であることが好ましい。
本適用例では、開口の内壁面の反射率が、上記所定の閾値以下である。これにより、例えば、開口の内壁面での光の反射を抑制でき、迷光の発生を抑制できるので、当該迷光による測定精度の低下をより確実に抑制できる。
本適用例では、開口の内壁面の反射率が、上記所定の閾値以下である。これにより、例えば、開口の内壁面での光の反射を抑制でき、迷光の発生を抑制できるので、当該迷光による測定精度の低下をより確実に抑制できる。
本適用例の測定装置において、前記開口は、前記測定器の側から見た平面視において、第1辺、前記第1辺に交差する第2辺、前記第1辺に対向する第3辺、及び前記第2辺に対向する第4辺を有することが好ましい。
本適用では、開口は、上記平面視において、第1辺、第1辺に交差する第2辺、第1辺に対向する第3辺、及び第2辺に対向する第4辺を有する。すなわち、押え板には、上記平面視において上記四辺を有する枠状の開口が形成されている。このような構成では、メディアの測定位置の周囲四方を押え板にて抑えることができ、メディアのうねり等の凹凸をより確実に抑制できる。
本適用では、開口は、上記平面視において、第1辺、第1辺に交差する第2辺、第1辺に対向する第3辺、及び第2辺に対向する第4辺を有する。すなわち、押え板には、上記平面視において上記四辺を有する枠状の開口が形成されている。このような構成では、メディアの測定位置の周囲四方を押え板にて抑えることができ、メディアのうねり等の凹凸をより確実に抑制できる。
本適用例の測定装置において、前記測定器は、前記メディアの上に形成されたカラーパッチを測定対象とし、前記測定器の側から見た平面視において、前記開口の領域は、前記カラーパッチの領域に含まれることが好ましい。
本適用例では、測定器は、メディア上に形成されたカラーパッチを測定対象とし、測定器側からメディアを見る平面視において、開口の領域は、カラーパッチの領域に含まれる。すなわち、上記平面視において、開口の縁は、カラーパッチの縁よりも内側に位置する。このような構成では、メディア上のカラーパッチ以外から反射された光が測定器によって測定されることを抑制でき、カラーパッチの測定を高精度に行うことができる。
本適用例では、測定器は、メディア上に形成されたカラーパッチを測定対象とし、測定器側からメディアを見る平面視において、開口の領域は、カラーパッチの領域に含まれる。すなわち、上記平面視において、開口の縁は、カラーパッチの縁よりも内側に位置する。このような構成では、メディア上のカラーパッチ以外から反射された光が測定器によって測定されることを抑制でき、カラーパッチの測定を高精度に行うことができる。
本適用例の測定装置において、前記押え板は、複数の前記開口を有することが好ましい。
本適用例では、押え板は、複数の開口を有する。このような構成では、押え板によって支持部材に対してメディアを押えた状態で、メディア上の複数の位置で測定を行うことができる。したがって、測定位置を変更する度に、押え板をメディアから退避させる等により、押え板に押圧からメディアを開放する必要がなく、測定の効率性を向上させることができる。
本適用例では、押え板は、複数の開口を有する。このような構成では、押え板によって支持部材に対してメディアを押えた状態で、メディア上の複数の位置で測定を行うことができる。したがって、測定位置を変更する度に、押え板をメディアから退避させる等により、押え板に押圧からメディアを開放する必要がなく、測定の効率性を向上させることができる。
本適用例の測定装置において、前記メディアに対して前記測定器を一方向に沿って移動させる移動機構を備え、前記複数の開口が、前記一方向に沿って配置されている
ことが好ましい。
本適用例では、押え板は、移動機構により移動される測定器に移動方向と同じ方向に沿って配置された複数の開口を有する。このような構成では、移動機構によって測定器を移動させることにより、各開口に対応する測定位置で測定を実施することができる。
ことが好ましい。
本適用例では、押え板は、移動機構により移動される測定器に移動方向と同じ方向に沿って配置された複数の開口を有する。このような構成では、移動機構によって測定器を移動させることにより、各開口に対応する測定位置で測定を実施することができる。
本適用例の測定装置において、前記複数の開口のうちの第1の開口と前記第1の開口に隣り合う第2の開口とを隔てる壁部と、第1のカラーパッチと第2のカラーパッチとの境界と、が重なることが好ましい。
本適用例では、複数の開口うち、隣り合う二つの開口である第1の開口と、第2の開口とが壁部によって隔てられている。そして、第1の開口に対応する第1のカラーパッチと、第2の開口に対応する第2のカラーパッチとの境界が、上記壁部と重なっている。すなわち、一方向に沿って配置された複数のカラーパッチのうち隣接するカラーパッチの境界と壁部とが、重なるように配置されている。このような構成では、複数のカラーパッチを隣接配置しても、測定位置に対応するカラーパッチに隣接して配置されたカラーパッチからの光を壁部によって遮ることができ、測定対象のカラーパッチを適切に測定することができる。
また、カラーパッチを隣接して配置することができ、カラーパッチを離して配置する場合と比べて、一方向に沿ってより多くのカラーパッチを配置することができる。したがって、一方向に沿って測定器を移動させながら複数のカラーパッチを測定する際の効率性を向上させることができる。また、メディアの利用効率を向上させることができる。
本適用例では、複数の開口うち、隣り合う二つの開口である第1の開口と、第2の開口とが壁部によって隔てられている。そして、第1の開口に対応する第1のカラーパッチと、第2の開口に対応する第2のカラーパッチとの境界が、上記壁部と重なっている。すなわち、一方向に沿って配置された複数のカラーパッチのうち隣接するカラーパッチの境界と壁部とが、重なるように配置されている。このような構成では、複数のカラーパッチを隣接配置しても、測定位置に対応するカラーパッチに隣接して配置されたカラーパッチからの光を壁部によって遮ることができ、測定対象のカラーパッチを適切に測定することができる。
また、カラーパッチを隣接して配置することができ、カラーパッチを離して配置する場合と比べて、一方向に沿ってより多くのカラーパッチを配置することができる。したがって、一方向に沿って測定器を移動させながら複数のカラーパッチを測定する際の効率性を向上させることができる。また、メディアの利用効率を向上させることができる。
本適用例の測定装置において、前記測定器は、前記メディアへ向かって光を入射させ、反射した光を測定し、前記開口の内壁には、前記測定器から前記メディアへ向かって入射させる光及び前記メディアで反射した光の少なくともいずれか一方との干渉を回避する回避部が設けられていることが好ましい。
本適用例では、開口の内壁に、測定器からメディアへ向かう光(以下、入射光とも称する)及びメディアで反射した光(以下、反射光とも称する)の少なくともいずれか一方との干渉を回避する回避部が設けられている。
ここで、測定器は、例えば、メディアに所定の角度の入射光を入射させ、所定の角度で反射した反射光を測定することによりメディア表面の測色を行う。このような測定器を用いる場合、メディアから離れるに従って、厚み方向に交差する面内における入射光と反射光との距離が大きくなる。このため、開口の内壁に上記回避部を設けずに、例えば厚み方向に沿った壁面を有する開口を形成すると、メディアから離れた測定器側において、開口の内壁と入射光及び反射光の少なくとも一方と干渉し、干渉した入射光や反射光の光量が低下してしまう。また、当該干渉が生じないように開口を形成する場合、開口のサイズを大きくする必要がある。
これに対して、本適用例によれば、上記回避部を設けることにより、光量低下を抑制でき、かつ、当該回避部を設けない場合と比べて、平面視における開口のサイズを小さくすることができ、より狭い測定範囲に対して高精度の測定を実施することができる。
本適用例では、開口の内壁に、測定器からメディアへ向かう光(以下、入射光とも称する)及びメディアで反射した光(以下、反射光とも称する)の少なくともいずれか一方との干渉を回避する回避部が設けられている。
ここで、測定器は、例えば、メディアに所定の角度の入射光を入射させ、所定の角度で反射した反射光を測定することによりメディア表面の測色を行う。このような測定器を用いる場合、メディアから離れるに従って、厚み方向に交差する面内における入射光と反射光との距離が大きくなる。このため、開口の内壁に上記回避部を設けずに、例えば厚み方向に沿った壁面を有する開口を形成すると、メディアから離れた測定器側において、開口の内壁と入射光及び反射光の少なくとも一方と干渉し、干渉した入射光や反射光の光量が低下してしまう。また、当該干渉が生じないように開口を形成する場合、開口のサイズを大きくする必要がある。
これに対して、本適用例によれば、上記回避部を設けることにより、光量低下を抑制でき、かつ、当該回避部を設けない場合と比べて、平面視における開口のサイズを小さくすることができ、より狭い測定範囲に対して高精度の測定を実施することができる。
本適用例の測定装置において、前記回避部は、前記押え板の前記メディアを押える第二面側から前記第一面側に向かうに従って前記開口の中心から離れる傾斜面を有することが好ましい。
本適用例では、開口は、回避部として第二面側から第一面側に向かうに従って開口の中心から離れるように傾斜する傾斜面を有する。このような構成では、例えば、測定器から出射され、メディアに入射する入射光や、メディアで反射し、測定器によって受光される反射光の光軸に沿って傾斜する傾斜面を設けることにより、簡易な構成で、これら入射光や反射光と開口の内壁との干渉を抑制できる。
本適用例では、開口は、回避部として第二面側から第一面側に向かうに従って開口の中心から離れるように傾斜する傾斜面を有する。このような構成では、例えば、測定器から出射され、メディアに入射する入射光や、メディアで反射し、測定器によって受光される反射光の光軸に沿って傾斜する傾斜面を設けることにより、簡易な構成で、これら入射光や反射光と開口の内壁との干渉を抑制できる。
本適用例の測定装置において、前記メディアに対して前記測定器を一方向に沿って移動させる移動機構を備え、前記測定器を前記一方向に移動させながら測定を実施した際の前記測定器による測定値の変化に基づいて前記開口の位置を検出することが好ましい。
本適用例では、測定値の変化に基づいて開口の位置を検出する。このような構成では、開口に対応する適切な位置に、測定器の測定位置を設定することができる。
また、測定機を一方向に移動させながら測定を実施する場合、開口位置の検出結果に基づいて、適切な測定開始タイミングを設定することができる。
本適用例では、測定値の変化に基づいて開口の位置を検出する。このような構成では、開口に対応する適切な位置に、測定器の測定位置を設定することができる。
また、測定機を一方向に移動させながら測定を実施する場合、開口位置の検出結果に基づいて、適切な測定開始タイミングを設定することができる。
本発明の一適用例に係る印刷装置は、上記適用例の測定装置と、前記メディアに画像を印刷する印刷部と、を備えることを特徴とする。
本適用例では、印刷部により、メディアにおける開口に対応する測定位置に画像(例えばカラーパッチ)を印刷することができる。したがって、本適用例の印刷装置によれば、上記適用例の測定装置と同様に、高精度の測定が可能である。
本適用例では、印刷部により、メディアにおける開口に対応する測定位置に画像(例えばカラーパッチ)を印刷することができる。したがって、本適用例の印刷装置によれば、上記適用例の測定装置と同様に、高精度の測定が可能である。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明の印刷装置の一例として、測色装置を備えたプリンター1(インクジェットプリンター)について、以下説明する。
以下、本発明に係る第一実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明の印刷装置の一例として、測色装置を備えたプリンター1(インクジェットプリンター)について、以下説明する。
[プリンターの概略構成]
図1は、本実施形態のプリンター1の外観の構成例を示す図である。図2は、本実施形態のプリンター1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プリンター1は、供給ユニット11、搬送ユニット12と、キャリッジ13と、キャリッジ移動ユニット14と、押圧ユニット18と、制御ユニット15(図2参照)と、を備えている。このプリンター1は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器30から入力された印刷データに基づいて、各ユニット11,12,14、及びキャリッジ13を制御し、メディアAの一面(以降メディア面A1と称す)上に画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター1は、予め設定された校正用印刷データに基づいてメディア面A1の所定位置に測色用のカラーパッチを形成し、かつ当該カラーパッチに対する分光測定を行う。これにより、プリンター1は、カラーパッチに対する実測値と、校正用印刷データとを比較して、印刷されたカラーに色ずれがあるか否か判定し、色ずれがある場合は、実測値に基づいて色補正を行う。
以下、プリンター1の各構成について具体的に説明する。
図1は、本実施形態のプリンター1の外観の構成例を示す図である。図2は、本実施形態のプリンター1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プリンター1は、供給ユニット11、搬送ユニット12と、キャリッジ13と、キャリッジ移動ユニット14と、押圧ユニット18と、制御ユニット15(図2参照)と、を備えている。このプリンター1は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器30から入力された印刷データに基づいて、各ユニット11,12,14、及びキャリッジ13を制御し、メディアAの一面(以降メディア面A1と称す)上に画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター1は、予め設定された校正用印刷データに基づいてメディア面A1の所定位置に測色用のカラーパッチを形成し、かつ当該カラーパッチに対する分光測定を行う。これにより、プリンター1は、カラーパッチに対する実測値と、校正用印刷データとを比較して、印刷されたカラーに色ずれがあるか否か判定し、色ずれがある場合は、実測値に基づいて色補正を行う。
以下、プリンター1の各構成について具体的に説明する。
供給ユニット11は、画像形成対象となるメディアA(本実施形態では、紙面を例示)を、画像形成位置に供給するユニットである。この供給ユニット11は、例えばメディアAが巻装されたロール体111(図1参照)、ロール駆動モーター(図示略)、及びロール駆動輪列(図示略)等を備える。そして、制御ユニット15からの指令に基づいて、ロール駆動モーターが回転駆動され、ロール駆動モーターの回転力がロール駆動輪列を介してロール体111に伝達される。これにより、ロール体111が回転し、ロール体111に巻装された紙面がY方向(副走査方向)における下流側(+Y方向)に供給される。
なお、本実施形態では、ロール体111に巻装された紙面を供給する例を示すがこれに限定されない。例えば、トレイ等に積載された紙面等のメディアAをローラー等によって例えば1枚ずつ供給する等、如何なる供給方法によってメディアAが供給されてもよい。
なお、本実施形態では、ロール体111に巻装された紙面を供給する例を示すがこれに限定されない。例えば、トレイ等に積載された紙面等のメディアAをローラー等によって例えば1枚ずつ供給する等、如何なる供給方法によってメディアAが供給されてもよい。
搬送ユニット12は、供給ユニット11から供給されたメディアAを、Y方向に沿って搬送する。この搬送ユニット12は、搬送ローラー121と、搬送ローラー121とメディアAを挟んで配置され、搬送ローラー121に従動する従動ローラー(図示略)と、プラテン122と、を含んで構成されている。
搬送ローラー121は、図示略の搬送モーターからの駆動力が伝達され、制御ユニット15の制御により搬送モーターが駆動されると、その回転力により回転駆動されて、従動ローラーとの間にメディアAを挟み込んだ状態でY方向に沿って搬送する。また、搬送ローラー121のY方向の下流側(+Y側)には、キャリッジ13に対向するプラテン122が設けられている。このプラテン122は、本発明における支持部材を構成し、副走査方向(Y方向)に搬送されたメディアAのメディア面A1とは反対側の面と当接し、メディアAを保持する。
搬送ローラー121は、図示略の搬送モーターからの駆動力が伝達され、制御ユニット15の制御により搬送モーターが駆動されると、その回転力により回転駆動されて、従動ローラーとの間にメディアAを挟み込んだ状態でY方向に沿って搬送する。また、搬送ローラー121のY方向の下流側(+Y側)には、キャリッジ13に対向するプラテン122が設けられている。このプラテン122は、本発明における支持部材を構成し、副走査方向(Y方向)に搬送されたメディアAのメディア面A1とは反対側の面と当接し、メディアAを保持する。
キャリッジ13は、メディアAのメディア面A1に対して画像を印刷する印刷部16と、メディア面A1の分光測定を行う測定器17とを備えている。
このキャリッジ13は、キャリッジ移動ユニット14によって、Y方向と交差する主走査方向(X方向)に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ13は、フレキシブル回路131により制御ユニット15に接続され、制御ユニット15からの指令に基づいて、印刷部16による印刷処理(メディア面A1に対する画像形成処理)及び、測定器17による分光測定を実施する。
なお、キャリッジ13の詳細な構成については後述する。
このキャリッジ13は、キャリッジ移動ユニット14によって、Y方向と交差する主走査方向(X方向)に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ13は、フレキシブル回路131により制御ユニット15に接続され、制御ユニット15からの指令に基づいて、印刷部16による印刷処理(メディア面A1に対する画像形成処理)及び、測定器17による分光測定を実施する。
なお、キャリッジ13の詳細な構成については後述する。
キャリッジ移動ユニット14は、本発明における移動機構を構成し、制御ユニット15からの指令に基づいて、キャリッジ13をX方向に沿って往復移動させる。
このキャリッジ移動ユニット14は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター1の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ13の一部が固定されている。そして、制御ユニット15の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ13がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
このキャリッジ移動ユニット14は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター1の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ13の一部が固定されている。そして、制御ユニット15の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ13がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
次に、キャリッジ13に設けられる印刷部16、及び測定器17の構成について説明する。
[印刷部の構成]
印刷部16は、メディアAと対向して設けられ、複数色のインクをそれぞれ個別にメディア面A1に吐出して画像を形成する。
この印刷部16は、複数色のインクに対応したインクカートリッジ161が着脱自在に装着されており、各インクカートリッジ161からインクタンク(図示略)にチューブ(図示略)を介してインクが供給される。また、印刷部16の下面(メディア面A1に対向する位置)には、インク滴を吐出するノズル(図示略)が、各色に対応して設けられている。これらのノズルには、例えばピエゾ素子が配置されており、ピエゾ素子を駆動させることで、インクタンクから供給されたインク滴が吐出されてメディア面A1に着弾し、ドットが形成される。
[印刷部の構成]
印刷部16は、メディアAと対向して設けられ、複数色のインクをそれぞれ個別にメディア面A1に吐出して画像を形成する。
この印刷部16は、複数色のインクに対応したインクカートリッジ161が着脱自在に装着されており、各インクカートリッジ161からインクタンク(図示略)にチューブ(図示略)を介してインクが供給される。また、印刷部16の下面(メディア面A1に対向する位置)には、インク滴を吐出するノズル(図示略)が、各色に対応して設けられている。これらのノズルには、例えばピエゾ素子が配置されており、ピエゾ素子を駆動させることで、インクタンクから供給されたインク滴が吐出されてメディア面A1に着弾し、ドットが形成される。
[測定器の構成]
図3は、測定器17の構成を示す概略図である。
測定器17は、図3に示すように、光源部171と、分光測定部172と、を備える。
この測定器17は、光源部171からメディアA上に光を照射し、測色対象(メディア面A1)で反射された光を、分光測定部172で受光させる。分光測定部172に設けられた分光デバイス172Aは、制御ユニット15の制御に基づいて、透過波長を選択可能であり、可視光における各波長の光の光量を測定することで、測定対象の分光測定が可能となる。なお、測定器17を用いた分光測定とは、測定対象から反射された光に含まれる各分光波長の光量を測定する分光測定を意味する。
なお、本実施形態では、測色規格(JIS Z 8722)により規定された光学的幾何条件における(0°:45°x)の方式に従って分光測定を実施する。すなわち、本実施形態では、光源部171からの照明光を測定対象に対して法線方向(入射角10°以下)で入射させ、測定対象にて45°±2°で反射された光を分光測定部172で受光する。
図3は、測定器17の構成を示す概略図である。
測定器17は、図3に示すように、光源部171と、分光測定部172と、を備える。
この測定器17は、光源部171からメディアA上に光を照射し、測色対象(メディア面A1)で反射された光を、分光測定部172で受光させる。分光測定部172に設けられた分光デバイス172Aは、制御ユニット15の制御に基づいて、透過波長を選択可能であり、可視光における各波長の光の光量を測定することで、測定対象の分光測定が可能となる。なお、測定器17を用いた分光測定とは、測定対象から反射された光に含まれる各分光波長の光量を測定する分光測定を意味する。
なお、本実施形態では、測色規格(JIS Z 8722)により規定された光学的幾何条件における(0°:45°x)の方式に従って分光測定を実施する。すなわち、本実施形態では、光源部171からの照明光を測定対象に対して法線方向(入射角10°以下)で入射させ、測定対象にて45°±2°で反射された光を分光測定部172で受光する。
[光源部の構成]
図3に示すように、光源部171は、光源171Aと、照明側レンズ171Bと、を備えている。
この光源部171では、光源171Aから出射された光を、照明側レンズ171Bを介して測定対象に照射する。照明側レンズ171Bは、例えば複数のレンズにより構成される。このような照明側レンズ171Bとしては、例えばインテグレータ光学系を例示できる、インテグレータ光学系を用いる場合では、光源171Aからの光の光量分布を面内略均一とし、かつ光の照射範囲を拡大してメディアAに照射することが可能となる。
図3に示すように、光源部171は、光源171Aと、照明側レンズ171Bと、を備えている。
この光源部171では、光源171Aから出射された光を、照明側レンズ171Bを介して測定対象に照射する。照明側レンズ171Bは、例えば複数のレンズにより構成される。このような照明側レンズ171Bとしては、例えばインテグレータ光学系を例示できる、インテグレータ光学系を用いる場合では、光源171Aからの光の光量分布を面内略均一とし、かつ光の照射範囲を拡大してメディアAに照射することが可能となる。
[分光測定部の構成]
分光測定部172は、図3に示すように、分光デバイス172Aと、受光部172Bと、反射鏡172Cと、受光側アパーチャー172Dと、を備えている。
このような分光測定部172では、メディアAの測定領域Rにて反射された光を、反射鏡172Cにより分光デバイス172A側に反射させ、分光デバイス172Aにより分光された所定波長の光を受光部172Bにて受光させる。また、受光側アパーチャー172Dは、例えば一対に設けられ、受光部172Bには、これらの受光側アパーチャー172Dを通過した光が受光される。なお、図3では、受光側アパーチャー172Dとして、反射鏡172Cの前後に設けられる例を示すが、これに限定されず、例えば、分光デバイス172Aの前後に設けられていてもよく、分光デバイス172Aと反射鏡172Cの間、又は分光デバイス172A及び受光部172Bの間、或いは反射鏡172Cの前に2つの受光側アパーチャー172Dが設けられる構成としてもよい。
また、分光測定部172として、バンドパスフィルターが設けられ、バンドパスフィルターにより可視光以外の光をカットする構成としてもよい。なお、本実施形態では、反射鏡172Cにより反射光を受光部172Bに向かって反射させる構成を例示するが、反射鏡172Cが設けられず、分光測定部172に入射した光が直接分光デバイス172Aに入射される構成としてもよい。
分光測定部172は、図3に示すように、分光デバイス172Aと、受光部172Bと、反射鏡172Cと、受光側アパーチャー172Dと、を備えている。
このような分光測定部172では、メディアAの測定領域Rにて反射された光を、反射鏡172Cにより分光デバイス172A側に反射させ、分光デバイス172Aにより分光された所定波長の光を受光部172Bにて受光させる。また、受光側アパーチャー172Dは、例えば一対に設けられ、受光部172Bには、これらの受光側アパーチャー172Dを通過した光が受光される。なお、図3では、受光側アパーチャー172Dとして、反射鏡172Cの前後に設けられる例を示すが、これに限定されず、例えば、分光デバイス172Aの前後に設けられていてもよく、分光デバイス172Aと反射鏡172Cの間、又は分光デバイス172A及び受光部172Bの間、或いは反射鏡172Cの前に2つの受光側アパーチャー172Dが設けられる構成としてもよい。
また、分光測定部172として、バンドパスフィルターが設けられ、バンドパスフィルターにより可視光以外の光をカットする構成としてもよい。なお、本実施形態では、反射鏡172Cにより反射光を受光部172Bに向かって反射させる構成を例示するが、反射鏡172Cが設けられず、分光測定部172に入射した光が直接分光デバイス172Aに入射される構成としてもよい。
[分光デバイスの構成]
図4は、分光デバイス172Aの概略構成を示す断面図である。
分光デバイス172Aは、筐体6と、筐体6の内部に収納された波長可変干渉フィルター5とを備えている。
図4は、分光デバイス172Aの概略構成を示す断面図である。
分光デバイス172Aは、筐体6と、筐体6の内部に収納された波長可変干渉フィルター5とを備えている。
(波長可変干渉フィルターの構成)
波長可変干渉フィルター5は、波長可変型のファブリーペローエタロン素子であり、本発明における分光素子を構成する。本実施形態では、波長可変干渉フィルター5が筐体6に収納された状態で測定器17に配置される例を示すが、例えば波長可変干渉フィルター5が直接測定器17に配置される構成などとしてもよい。
この波長可変干渉フィルター5は、図4に示すように、透光性の固定基板51及び可動基板52を備え、これらの固定基板51及び可動基板52が、接合膜53により接合されることで、一体的に構成されている。固定基板51には、エッチングにより形成された第一溝部511、及び第一溝部511より溝深さが浅い第二溝部512が設けられ、第一溝部511には固定電極561が、第二溝部512には固定反射膜54がそれぞれ設けられている。固定反射膜54は、例えばAg等の金属膜、Ag合金等の合金膜、高屈折層及び低屈折層を積層した誘電体多層膜、又は、金属膜(合金膜)と誘電体多層膜を積層した積層体により構成されている。
波長可変干渉フィルター5は、波長可変型のファブリーペローエタロン素子であり、本発明における分光素子を構成する。本実施形態では、波長可変干渉フィルター5が筐体6に収納された状態で測定器17に配置される例を示すが、例えば波長可変干渉フィルター5が直接測定器17に配置される構成などとしてもよい。
この波長可変干渉フィルター5は、図4に示すように、透光性の固定基板51及び可動基板52を備え、これらの固定基板51及び可動基板52が、接合膜53により接合されることで、一体的に構成されている。固定基板51には、エッチングにより形成された第一溝部511、及び第一溝部511より溝深さが浅い第二溝部512が設けられ、第一溝部511には固定電極561が、第二溝部512には固定反射膜54がそれぞれ設けられている。固定反射膜54は、例えばAg等の金属膜、Ag合金等の合金膜、高屈折層及び低屈折層を積層した誘電体多層膜、又は、金属膜(合金膜)と誘電体多層膜を積層した積層体により構成されている。
可動基板52は、可動部521と、可動部521の外に設けられ、可動部521を保持する保持部522とを備えている。可動部521の固定基板51に対向する面には、固定電極561に対向する可動電極562と、固定反射膜54に対向する可動反射膜55とが設けられている。可動反射膜55としては、上述した固定反射膜54と同一の構成の反射膜が用いることができる。保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。
そして、上記のような波長可変干渉フィルター5では、固定電極561及び可動電極562により静電アクチュエーター56が構成され、この静電アクチュエーター56に電圧を印加することで、固定反射膜54及び可動反射膜55間のギャップGの間隔寸法を変更することが可能となる。また、可動基板52の外周部(固定基板51に対向しない領域)には、固定電極561や可動電極562と個別に接続された複数の電極パッド57が設けられている。
そして、上記のような波長可変干渉フィルター5では、固定電極561及び可動電極562により静電アクチュエーター56が構成され、この静電アクチュエーター56に電圧を印加することで、固定反射膜54及び可動反射膜55間のギャップGの間隔寸法を変更することが可能となる。また、可動基板52の外周部(固定基板51に対向しない領域)には、固定電極561や可動電極562と個別に接続された複数の電極パッド57が設けられている。
(筐体の構成)
筐体6は、図4に示すように、ベース61と、ガラス基板62と、を備えている。これらのベース61及びガラス基板62は、例えば低融点ガラス接合等により接合されることで、内部に収容空間が形成されており、この収容空間内に波長可変干渉フィルター5が収納される。
筐体6は、図4に示すように、ベース61と、ガラス基板62と、を備えている。これらのベース61及びガラス基板62は、例えば低融点ガラス接合等により接合されることで、内部に収容空間が形成されており、この収容空間内に波長可変干渉フィルター5が収納される。
ベース61は、例えば薄板状のセラミックを積層することで構成され、波長可変干渉フィルター5を収納可能な凹部611を有する。波長可変干渉フィルター5は、ベース61の凹部611の例えば側面に固定材64により固定されている。ベース61の凹部611の底面には、光通過孔612が設けられ、この光通過孔612を覆うカバーガラス63が接合されている。
また、ベース61には、波長可変干渉フィルター5の電極パッド57に接続される内側端子部613が設けられており、この内側端子部613は、導通孔614を介して、ベース61の外側に設けられた外側端子部615に接続されている。この外側端子部615は、制御ユニット15に電気的に接続されている。
また、ベース61には、波長可変干渉フィルター5の電極パッド57に接続される内側端子部613が設けられており、この内側端子部613は、導通孔614を介して、ベース61の外側に設けられた外側端子部615に接続されている。この外側端子部615は、制御ユニット15に電気的に接続されている。
[受光部の構成]
図3に戻り、受光部172Bは、波長可変干渉フィルター5の光軸上(反射膜54,55の中心点を通る直線上)に配置され、当該波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光領域で受光して、受光量に応じた検出信号(電流値)を出力する。なお、受光部172Bにより出力された検出信号は、I−V変換器(図示略)、増幅器(図示略)、及びAD変換器(図示略)を介して制御ユニット15に入力される。
図3に戻り、受光部172Bは、波長可変干渉フィルター5の光軸上(反射膜54,55の中心点を通る直線上)に配置され、当該波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光領域で受光して、受光量に応じた検出信号(電流値)を出力する。なお、受光部172Bにより出力された検出信号は、I−V変換器(図示略)、増幅器(図示略)、及びAD変換器(図示略)を介して制御ユニット15に入力される。
[押圧ユニットの構成]
図5は、押圧ユニット18を−Z側から+Z側に向かって見た平面図である。
押圧ユニット18は、プラテン122に対向する位置(−Z側)に配置されており(図1参照)、図5に示すように、押圧部材19と、回動機構181と、を備えている。これらのうち、押圧部材19は、回動機構181により、図2に示すように、メディアAに当接する当接位置P1と、メディアAから離れる退避位置P2との間で回動可能に構成されている。
図5は、押圧ユニット18を−Z側から+Z側に向かって見た平面図である。
押圧ユニット18は、プラテン122に対向する位置(−Z側)に配置されており(図1参照)、図5に示すように、押圧部材19と、回動機構181と、を備えている。これらのうち、押圧部材19は、回動機構181により、図2に示すように、メディアAに当接する当接位置P1と、メディアAから離れる退避位置P2との間で回動可能に構成されている。
(回動機構の構成)
回動機構181は、例えば、正逆回転可能な駆動モーター181Aと、駆動モーター181Aの駆動軸上に設けられる伝達ギア181Bとを備える。この伝達ギア181Bは、後述する押圧部材19側に設けられた駆動ギア191Cに噛合され、駆動モーター181Aの駆動力を駆動ギア191Cに伝達させる。
この回動機構181は、制御ユニット15の制御に基づいて駆動モーター181Aを駆動させ、測定器17を用いた分光測定を実施する際に、押圧部材19を当接位置P1に回動させ、分光測定が終了しメディアAを搬送する際に、押圧部材19を退避位置P2に回動させる。
回動機構181は、例えば、正逆回転可能な駆動モーター181Aと、駆動モーター181Aの駆動軸上に設けられる伝達ギア181Bとを備える。この伝達ギア181Bは、後述する押圧部材19側に設けられた駆動ギア191Cに噛合され、駆動モーター181Aの駆動力を駆動ギア191Cに伝達させる。
この回動機構181は、制御ユニット15の制御に基づいて駆動モーター181Aを駆動させ、測定器17を用いた分光測定を実施する際に、押圧部材19を当接位置P1に回動させ、分光測定が終了しメディアAを搬送する際に、押圧部材19を退避位置P2に回動させる。
(押圧部材の構成)
押圧部材19は、回動軸部191と、アーム部192と、押え板20と、を備える。
回動軸部191は、アーム部192に連結される連結部191Aと、軸芯191Bと、連結部191Aの軸方向における一端部に設けられた駆動ギア191Cと、を含んで構成されている。
連結部191Aは、X方向に沿う中心軸を有する筒状部材であり、筒内部に軸芯191Bが挿通されており、軸芯191Bに対して回動可能に取り付けられている。
軸芯191Bは、例えばプリンター1のフレーム(図示略)に対して保持されている。
なお、連結部191Aと軸芯191Bとは接合されていてもよい。連結部191Aが軸芯191Bに接合されている場合、軸芯191Bは、プリンター1のフレームに回転可能に保持される。この場合、連結部191Aと軸芯191Bとが一体形成される構成としてもよい。
押圧部材19は、回動軸部191と、アーム部192と、押え板20と、を備える。
回動軸部191は、アーム部192に連結される連結部191Aと、軸芯191Bと、連結部191Aの軸方向における一端部に設けられた駆動ギア191Cと、を含んで構成されている。
連結部191Aは、X方向に沿う中心軸を有する筒状部材であり、筒内部に軸芯191Bが挿通されており、軸芯191Bに対して回動可能に取り付けられている。
軸芯191Bは、例えばプリンター1のフレーム(図示略)に対して保持されている。
なお、連結部191Aと軸芯191Bとは接合されていてもよい。連結部191Aが軸芯191Bに接合されている場合、軸芯191Bは、プリンター1のフレームに回転可能に保持される。この場合、連結部191Aと軸芯191Bとが一体形成される構成としてもよい。
アーム部192は、回動軸部191と押え板20とを連結する。このアーム部192は、押圧部材19が当接位置P1に位置する状態で、連結部191Aから−Y側に延びて形成されている。
なお、アーム部192は、上記構成に限らず、押圧部材19が当接位置P1に位置する状態において、プラテン122と平行となる構成としてもよい。また、回動軸部191の連結部191Aから連結部191Aから+Y側に延びて形成され、+Y側に向かうに従ってプラテン122に近づく方向に傾斜する構成としてもよい。
なお、アーム部192は、上記構成に限らず、押圧部材19が当接位置P1に位置する状態において、プラテン122と平行となる構成としてもよい。また、回動軸部191の連結部191Aから連結部191Aから+Y側に延びて形成され、+Y側に向かうに従ってプラテン122に近づく方向に傾斜する構成としてもよい。
押え板20は、押圧部材19が当接位置P1に位置する状態で、測定器17に対向するように配置される。押え板20は、当接位置P1に配置された際にZ方向から見た平面視において、測定器17に対向する対向面20A(本発明の第一面に相当)と、メディア面A1に当接可能な当接面20B(本発明の第二面に相当)と、を有し、Y方向に長手となる矩形状の外形を有する板状部材である。
この押え板20は、アーム部192の−Y側の端部に連結され、回動機構181の駆動に応じて当接位置P1に回動された際に、当接面20Bがメディア面A1に当接し、メディアAをプラテン122側に押圧する。また、押え板20は、回動機構181の駆動に応じて退避位置P2に回動された際に、当接面20Bがメディア面A1から離れる。この退避位置P2では、メディアAの搬送が阻害されない。
この押え板20は、アーム部192の−Y側の端部に連結され、回動機構181の駆動に応じて当接位置P1に回動された際に、当接面20Bがメディア面A1に当接し、メディアAをプラテン122側に押圧する。また、押え板20は、回動機構181の駆動に応じて退避位置P2に回動された際に、当接面20Bがメディア面A1から離れる。この退避位置P2では、メディアAの搬送が阻害されない。
また、押え板20は、図5に示すように、X方向に平行な仮想線L1に沿った開口領域21(本発明における開口の周囲に相当する領域を含んでいる)を有し、当該開口領域21には、仮想線L1に沿って設けられた複数の開口22を有する。これら複数の開口22のうち、隣り合う2つの開口22は、壁部23によって隔てられている。なお、仮想線L1は、押圧部材19を当接位置P1に回動させ、キャリッジ13をX方向に沿って移動させた際の、測定器17の測定領域Rの移動経路(移動軌跡)と一致(又は略一致)する。
そして、押え板20の少なくとも開口領域21を含む表面には、黒色の塗料が塗装されている。すなわち、押え板20の少なくとも開口領域21は、可視光域(本実施形態における測定波長域)の波長の光の反射率が、所定の閾値以下となるように構成されている。ここで、開口領域21の外周縁は、Z方向から見た平面視において、開口22の端部から所定寸法の距離に位置し、対向面20Aからの反射光が測定器17に入射する可能性がある領域を含む。この開口領域21を黒色とすることにより、対向面20Aからの反射光が測定器17に入射することを好適に抑制できる。なお、本実施形態では、押え板20の表面全体の可視光域の光に対する反射率が閾値以下となる構成を例示するが、開口領域21のみ、可視光域の光に対する反射率が閾値以下となる構成としてもよい。
なお、上記所定の閾値は、対向面20Aからの反射光が測定器17に入射したとしても、測定精度の低下が許容される範囲となるように、上記反射光の光量を低下可能な反射率の閾値である。これにより、測定器17から出射された光の一部や、装置内部で生じた迷光等が、対向面20Aで反射し測定器17に入射したとしても、測定精度の低下を抑制することができる。
なお、上記所定の閾値は、対向面20Aからの反射光が測定器17に入射したとしても、測定精度の低下が許容される範囲となるように、上記反射光の光量を低下可能な反射率の閾値である。これにより、測定器17から出射された光の一部や、装置内部で生じた迷光等が、対向面20Aで反射し測定器17に入射したとしても、測定精度の低下を抑制することができる。
図6は、押え板20のXZ面に沿った断面を模式的に示す断面図である。
開口22は、図6に示すように、対向面20A側の第一開口端部221と、当接面20B側の第二開口端部222と、を有し、押え板20をZ方向に貫通する貫通口である。
また、開口22は、図6に示すように、Y軸に直交し、−Y側に位置する第一壁面223と、Y軸に直交し、+Y側に位置する第二壁面224(図7参照)と、X軸に直交し、−X側に位置する第三壁面225と、X方向に交差し、+X側に位置する第四壁面226と、を備える。各壁面223〜226は、+Z側において、矩形状の第二開口端部222の各辺222A〜222D(本発明の第1辺、第2辺、第3辺、及び第4辺に相当)に接続する(図7参照)。
開口22は、図6に示すように、対向面20A側の第一開口端部221と、当接面20B側の第二開口端部222と、を有し、押え板20をZ方向に貫通する貫通口である。
また、開口22は、図6に示すように、Y軸に直交し、−Y側に位置する第一壁面223と、Y軸に直交し、+Y側に位置する第二壁面224(図7参照)と、X軸に直交し、−X側に位置する第三壁面225と、X方向に交差し、+X側に位置する第四壁面226と、を備える。各壁面223〜226は、+Z側において、矩形状の第二開口端部222の各辺222A〜222D(本発明の第1辺、第2辺、第3辺、及び第4辺に相当)に接続する(図7参照)。
これら第一壁面223、第二壁面224、第三壁面225、及び第四壁面226は、表面の反射率が、上記所定の閾値以下である。これにより、測定器17から出射された光の一部や、メディア面A1で反射した光の一部が、開口22の内壁面にて反射して、測定器17にて受光されることによる測定精度の低下を抑制できる。
第四壁面226は、本発明の回避部に相当し、−Z方向に当接面20Bから離れるに従って、開口22の中心から離れるように+X側に傾斜する傾斜面である。第四壁面226は、測定器17から出射され、メディアAで反射する反射光のうち、所定の角度範囲(本実施形態では45°±2°)で反射して測定器17によって測定される測定光の光軸に沿って傾斜している。これにより、第四壁面226と上記測定光との干渉を抑制することができる。
[開口とカラーチャートとの関係]
図7は、+Z方向から見た、当接位置P1に設定された際の押え板20と、測定対象となるカラーチャートとを模式的に示す平面図である。
カラーチャート40は、図7に示すように、複数のカラーパッチ41を含み構成される。具体的には、カラーチャート40は、X方向に沿って複数のカラーパッチ41が隣接して配置され構成されたカラーパッチ列42を複数有し、このカラーパッチ列42が、Y方向に沿って隣接するように配置され構成されている。カラーパッチ41のサイズ(X方向及びY方向の寸法)は、第二開口端部222のサイズよりも大きく、各カラーパッチ41は、Z方向から見た平面視において開口22に対応する位置に形成されている。すなわち、カラーパッチ41の外周縁部41aは、第二開口端部222の外側に位置する。また、X方向に沿って隣接して配置された二つのカラーパッチ41の境界部は、Z方向から見た平面視において壁部23と重なっている。そして、各開口22からは対応する位置に配置された一つのカラーパッチ41のみが露出している。
プリンター1は、印刷部16によって、開口22に対するカラーパッチ41の位置が上述の関係となるカラーチャート40をメディアAに印刷し、そして、測定器17をX方向に沿って移動させて仮想線L1に沿って測定領域を移動させながら各カラーパッチ41の分光測定を行う。
図7は、+Z方向から見た、当接位置P1に設定された際の押え板20と、測定対象となるカラーチャートとを模式的に示す平面図である。
カラーチャート40は、図7に示すように、複数のカラーパッチ41を含み構成される。具体的には、カラーチャート40は、X方向に沿って複数のカラーパッチ41が隣接して配置され構成されたカラーパッチ列42を複数有し、このカラーパッチ列42が、Y方向に沿って隣接するように配置され構成されている。カラーパッチ41のサイズ(X方向及びY方向の寸法)は、第二開口端部222のサイズよりも大きく、各カラーパッチ41は、Z方向から見た平面視において開口22に対応する位置に形成されている。すなわち、カラーパッチ41の外周縁部41aは、第二開口端部222の外側に位置する。また、X方向に沿って隣接して配置された二つのカラーパッチ41の境界部は、Z方向から見た平面視において壁部23と重なっている。そして、各開口22からは対応する位置に配置された一つのカラーパッチ41のみが露出している。
プリンター1は、印刷部16によって、開口22に対するカラーパッチ41の位置が上述の関係となるカラーチャート40をメディアAに印刷し、そして、測定器17をX方向に沿って移動させて仮想線L1に沿って測定領域を移動させながら各カラーパッチ41の分光測定を行う。
[制御ユニットの構成]
制御ユニット15は、図2に示すように、I/F151と、ユニット制御回路152と、メモリー153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含んで構成され
ている。
I/F151は、外部機器30から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、供給ユニット11、搬送ユニット12、印刷部16、光源171A、波長可変干渉フィルター5、受光部172B、キャリッジ移動ユニット14、及び押圧ユニット18をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各ユニットの動作を制御する。なお、各ユニットの制御回路が、制御ユニット15とは別体に設けられ、制御ユニット15に接続されていてもよい。
制御ユニット15は、図2に示すように、I/F151と、ユニット制御回路152と、メモリー153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含んで構成され
ている。
I/F151は、外部機器30から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、供給ユニット11、搬送ユニット12、印刷部16、光源171A、波長可変干渉フィルター5、受光部172B、キャリッジ移動ユニット14、及び押圧ユニット18をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各ユニットの動作を制御する。なお、各ユニットの制御回路が、制御ユニット15とは別体に設けられ、制御ユニット15に接続されていてもよい。
メモリー153は、プリンター1の動作を制御する各種プログラムや各種データが記憶されている。
各種データとしては、例えば、波長可変干渉フィルター5を制御する際の、静電アクチュエーター56への印加電圧に対する、波長可変干渉フィルター5を透過する光の波長を示したV−λデータ、印刷データに含まれる色に対する各インクの吐出量を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。また、光源171Aの各波長に対する発光特性や、受光部172Bの各波長に対する受光特性(受光感度特性)等が記憶されていてもよい。
各種データとしては、例えば、波長可変干渉フィルター5を制御する際の、静電アクチュエーター56への印加電圧に対する、波長可変干渉フィルター5を透過する光の波長を示したV−λデータ、印刷データに含まれる色に対する各インクの吐出量を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。また、光源171Aの各波長に対する発光特性や、受光部172Bの各波長に対する受光特性(受光感度特性)等が記憶されていてもよい。
図8は、プリンター1の制御ユニット15に含まれるCPU154の機能構成を示したブロック図である。
CPU154は、メモリー153に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、図8に示すように、走査制御手段154A、印刷制御手段154B、測定制御手段154C、開口位置検出手段154D、測色演算手段154E、及びキャリブレーション手段154F等として機能する。
CPU154は、メモリー153に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、図8に示すように、走査制御手段154A、印刷制御手段154B、測定制御手段154C、開口位置検出手段154D、測色演算手段154E、及びキャリブレーション手段154F等として機能する。
走査制御手段154Aは、供給ユニット11、搬送ユニット12、及びキャリッジ移動ユニット14を駆動させる旨の指令信号をユニット制御回路152に出力する。これにより、ユニット制御回路152は、供給ユニット11のロール駆動モーターを駆動させて、メディアAを搬送ユニット12に供給させる。また、ユニット制御回路152は、搬送ユニット12の搬送モーターを駆動させて、メディアAの所定領域をプラテン122のキャリッジ13に対向する位置まで、Y方向に沿って搬送させる。また、ユニット制御回路152は、キャリッジ移動ユニット14のキャリッジモーター142を駆動させて、キャリッジ13をX方向に沿って移動させる。
印刷制御手段154Bは、例えば外部機器30から入力された印刷データに基づいて、印刷部16を制御する旨の指令信号をユニット制御回路152に出力する。印刷制御手段154Bからユニット制御回路152に指令信号が出力されると、ユニット制御回路152は、印刷部16に印刷制御信号を出力し、ノズルに設けられたピエゾ素子を駆動させてメディアAに対してインクを吐出させる。なお、印刷を実施する際は、キャリッジ13がX方向に沿って移動されて、その移動中に印刷部16からインクを吐出させてドットを形成するドット形成動作と、メディアAをY方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返し、複数のドットから構成される画像をメディアAに印刷する。
測定制御手段154Cは、分光測定を実施する。具体的には、測定制御手段154Cは、光源171Aを制御するための指令信号をユニット制御回路152に出力し、光源171Aから光を出射させる。
また、測定制御手段154Cは、波長可変干渉フィルター5を透過させる光の波長に対する静電アクチュエーター56への駆動電圧を、メモリー153のV−λデータから読み出し、ユニット制御回路152に指令信号を出力する。これにより、ユニット制御回路152は、波長可変干渉フィルター5に指令された駆動電圧を印加し、波長可変干渉フィルター5から所望の透過波長の光が透過される。
そして、測定制御手段154Cは、静電アクチュエーター56に印加した電圧(若しくは当該電圧に対応する波長可変干渉フィルター5を透過する光の波長)と関連付けてメモリー153に記憶する。
また、測定制御手段154Cは、分光測定時において、押圧ユニット18の回動機構181を制御して、押圧部材19を当接位置P1に移動させ、メディアAを押圧させる。さらに、測定制御手段154Cは、測定器17を用いた分光測定が終了すると、回動機構181を制御して、押圧部材19を退避位置P2に移動させる。
また、測定制御手段154Cは、波長可変干渉フィルター5を透過させる光の波長に対する静電アクチュエーター56への駆動電圧を、メモリー153のV−λデータから読み出し、ユニット制御回路152に指令信号を出力する。これにより、ユニット制御回路152は、波長可変干渉フィルター5に指令された駆動電圧を印加し、波長可変干渉フィルター5から所望の透過波長の光が透過される。
そして、測定制御手段154Cは、静電アクチュエーター56に印加した電圧(若しくは当該電圧に対応する波長可変干渉フィルター5を透過する光の波長)と関連付けてメモリー153に記憶する。
また、測定制御手段154Cは、分光測定時において、押圧ユニット18の回動機構181を制御して、押圧部材19を当接位置P1に移動させ、メディアAを押圧させる。さらに、測定制御手段154Cは、測定器17を用いた分光測定が終了すると、回動機構181を制御して、押圧部材19を退避位置P2に移動させる。
開口位置検出手段154Dは、受光部172Bからの出力値の変化に基づいて、開口22の位置を検出する。本実施形態では、開口22の位置を検出する際に、波長可変干渉フィルター5の透過波長を例えば初期波長に設定した状態で、測定器17をX方向に沿って移動させる。この際、開口位置検出手段154Dは、測定器17の測定領域Rが開口22の内外に移動した際の受光部172Bの出力値の変化に基づいて、開口22の位置を検出する。
測色演算手段154Eは、分光測定により得られた複数波長の光に対する受光量に基づいて、測定領域Rに対する色度を測定する。
キャリブレーション手段154Fは、測色演算手段154Eによる測色結果に基づいて、印刷プロファイルデータを補正(更新)する。
キャリブレーション手段154Fは、測色演算手段154Eによる測色結果に基づいて、印刷プロファイルデータを補正(更新)する。
[分光測定方法]
次に、本実施形態のプリンター1における測色処理について、図面に基づいて説明する。
図9は、プリンター1における測色処理を示すフローチャートである。また、図10は、測定器17の測定領域Rの位置と、受光部172Bの出力値との関係の一例を示す図である。
ここでは、プリンター1による測色処理として、印刷部16により印刷された上述のカラーチャート40に対する測色処理を実施する例を説明する。なお、本実施形態では、測定対象波長域は400nmから700nmの可視光域であり、初期波長を700nmとして、20nm間隔となる16個の波長の光の光量に基づいて分光測定を実施する例を示す。また、カラーチャート40の測色処理の実施に先立って、白色基準板等の構成基準物に対する分光測定を実施し、プリンター1のキャリブレーションを実施しているものとして説明するが、測色処理の度にキャリブレーションを実施してもよい。
次に、本実施形態のプリンター1における測色処理について、図面に基づいて説明する。
図9は、プリンター1における測色処理を示すフローチャートである。また、図10は、測定器17の測定領域Rの位置と、受光部172Bの出力値との関係の一例を示す図である。
ここでは、プリンター1による測色処理として、印刷部16により印刷された上述のカラーチャート40に対する測色処理を実施する例を説明する。なお、本実施形態では、測定対象波長域は400nmから700nmの可視光域であり、初期波長を700nmとして、20nm間隔となる16個の波長の光の光量に基づいて分光測定を実施する例を示す。また、カラーチャート40の測色処理の実施に先立って、白色基準板等の構成基準物に対する分光測定を実施し、プリンター1のキャリブレーションを実施しているものとして説明するが、測色処理の度にキャリブレーションを実施してもよい。
本実施形態では、図9に示すように、測色処理は、例えばユーザー操作や外部機器30からの入力により、測色処理を実施する旨の指令を受け付ける(ステップS1)。ステップS1にて指令が受け付けられると、走査制御手段154Aは、搬送ユニット12を制御して、カラーパッチ41が配置されたライン上に、測定器の測定領域Rが位置するようにメディアAをY方向に沿って搬送させる(ステップS2)。なお、初期状態において、キャリッジ13は、ホーム位置に位置しているものとする。
そして、測定制御手段154Cは、回動機構181を制御して、押圧部材19を当接位置P1に移動させる(ステップS3)。これにより、押え板20の当接面20Bが、メディアAのメディア面A1に当接して、メディアAがプラテン122側に押圧される。また、Z方向から見た平面視において、X方向に沿って形成された開口22と重なる位置にカラーパッチ列42が配置される(図7参照)。
そして、測定制御手段154Cは、回動機構181を制御して、押圧部材19を当接位置P1に移動させる(ステップS3)。これにより、押え板20の当接面20Bが、メディアAのメディア面A1に当接して、メディアAがプラテン122側に押圧される。また、Z方向から見た平面視において、X方向に沿って形成された開口22と重なる位置にカラーパッチ列42が配置される(図7参照)。
この後、走査制御手段154Aは、キャリッジ13を+X側に移動させる(ステップS4)。ここで、キャリッジ13は、例えば等速直線運動によりX方向に移動される。したがって、キャリッジ13の移動速度と、キャリッジ13の走査開始からの経過時間とにより、測定器17による測定領域Rの移動距離を容易に算出することが可能となる。
次に、測定制御手段154Cは、受光部172Bによる受光量の検出を開始する(ステップS5)。
そして、測定制御手段154Cは、波長可変干渉フィルター5の透過波長を初期波長(例えば700nm)に設定する(ステップS6)。すなわち、測定制御手段154Cは、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に印加する電圧を、初期波長に対する初期電圧に設定する。そして、測定制御手段154Cは、受光部172Bを制御し、波長可変干渉フィルター5を透過し受光部172Bで受光された初期波長の光の受光量に応じた出力値を、所定のサンプリング周期で取得する。これにより、キャリッジ13のX方向の移動に応じて変更される各測定領域Rでの受光量が検出される。
次に、測定制御手段154Cは、受光部172Bによる受光量の検出を開始する(ステップS5)。
そして、測定制御手段154Cは、波長可変干渉フィルター5の透過波長を初期波長(例えば700nm)に設定する(ステップS6)。すなわち、測定制御手段154Cは、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に印加する電圧を、初期波長に対する初期電圧に設定する。そして、測定制御手段154Cは、受光部172Bを制御し、波長可変干渉フィルター5を透過し受光部172Bで受光された初期波長の光の受光量に応じた出力値を、所定のサンプリング周期で取得する。これにより、キャリッジ13のX方向の移動に応じて変更される各測定領域Rでの受光量が検出される。
次に、開口位置検出手段154Dは、受光部172Bからの出力値の変化に基づいて、開口22の位置を検出する(ステップS7)。
図10に示すように、+X方向の測定領域Rの移動に応じて受光部172Bの出力値が変化する。なお、図10では、押え板20とカラーパッチ41とを図示しているが、説明のために押え板20の構成を簡略化している。また、以下の説明では、測定領域Rの中心位置を、当該測定領域RのX位置(測定位置)とする。
測定領域Rの位置がX1からX2の場合、測定領域Rが、対向面20A上に位置するため、出力値が略0値である。なお、測定領域Rの位置がX2の場合、測定領域Rの+X側の端部が、第二開口端部222の第三辺222Cに当接している。
次に、測定領域Rの位置がX2から+X方向に移動すると、測定領域Rが第三辺222Cを跨ぎ、第二開口端部222の内側のカラーパッチ41上に移動することとなる。このため、測定領域RがX2からX3に向かうに従って、測定領域Rとカラーパッチ41とが重なる面積が増大し、受光部172Bからの出力値が増大する。そして、測定領域RがX3よりも+X側に移動すると、測定領域Rが第二開口端部222の内側に移動し、受光部172Bからの出力値が一定となる。
図10に示すように、+X方向の測定領域Rの移動に応じて受光部172Bの出力値が変化する。なお、図10では、押え板20とカラーパッチ41とを図示しているが、説明のために押え板20の構成を簡略化している。また、以下の説明では、測定領域Rの中心位置を、当該測定領域RのX位置(測定位置)とする。
測定領域Rの位置がX1からX2の場合、測定領域Rが、対向面20A上に位置するため、出力値が略0値である。なお、測定領域Rの位置がX2の場合、測定領域Rの+X側の端部が、第二開口端部222の第三辺222Cに当接している。
次に、測定領域Rの位置がX2から+X方向に移動すると、測定領域Rが第三辺222Cを跨ぎ、第二開口端部222の内側のカラーパッチ41上に移動することとなる。このため、測定領域RがX2からX3に向かうに従って、測定領域Rとカラーパッチ41とが重なる面積が増大し、受光部172Bからの出力値が増大する。そして、測定領域RがX3よりも+X側に移動すると、測定領域Rが第二開口端部222の内側に移動し、受光部172Bからの出力値が一定となる。
開口位置検出手段154Dは、上述の出力値の変化に基づいて、開口22の位置を検出する。例えば、開口位置検出手段154Dは、出力値が変化し始めたことを検出することにより、測定領域Rの位置がX2となったことを検出し、開口22の位置を検出する。
なお、開口位置の検出は、これに限定されず、例えば、出力値が変化した後で一定となったタイミングを検出することにより、測定領域Rの位置がX3となったことを検出し、開口22の位置を検出してもよい。ここで、測定領域Rの位置がX3となったことを検出する場合、測定領域Rの位置がX2となったことを検出した後、下記式(1)に示す、測定領域Rの位置がX3となるまでの所定時間Te1が経過したことを検出してもよい。以下、Raは測定領域RのX方向の最大寸法であり、Vcはキャリッジ13の移動速度である。
なお、開口位置の検出は、これに限定されず、例えば、出力値が変化した後で一定となったタイミングを検出することにより、測定領域Rの位置がX3となったことを検出し、開口22の位置を検出してもよい。ここで、測定領域Rの位置がX3となったことを検出する場合、測定領域Rの位置がX2となったことを検出した後、下記式(1)に示す、測定領域Rの位置がX3となるまでの所定時間Te1が経過したことを検出してもよい。以下、Raは測定領域RのX方向の最大寸法であり、Vcはキャリッジ13の移動速度である。
[数 1]
Te1=Ra/Vc ・・・(1)
Te1=Ra/Vc ・・・(1)
次に、測定制御手段154Cは、ステップS7の開口22の位置の検出結果に基づいてカラーパッチ41の分光測定を行う(ステップS8)。
本実施形態では、測定制御手段154Cは、開口22の位置の検出から所定時間が経過し、測定領域Rの位置がX4となったタイミングで分光測定を行う。例えば、測定領域Rの位置がX2となったタイミングを基準とする場合、下記(2)式に示す所定時間Te2が経過したタイミングで、分光測定を開始する。また、測定領域Rの位置がX3となったタイミングを基準とする場合、下記(3)式に示す所定時間Te3が経過したタイミングで、分光測定を開始する。なお、本実施形態では、測定領域Rの位置がX3からX4となるまで寸法mの測定マージンが設定されている。
本実施形態では、測定制御手段154Cは、開口22の位置の検出から所定時間が経過し、測定領域Rの位置がX4となったタイミングで分光測定を行う。例えば、測定領域Rの位置がX2となったタイミングを基準とする場合、下記(2)式に示す所定時間Te2が経過したタイミングで、分光測定を開始する。また、測定領域Rの位置がX3となったタイミングを基準とする場合、下記(3)式に示す所定時間Te3が経過したタイミングで、分光測定を開始する。なお、本実施形態では、測定領域Rの位置がX3からX4となるまで寸法mの測定マージンが設定されている。
[数 2]
Te2=(Ra+m)/Vc ・・・(2)
Te3=m/Vc ・・・(3)
Te2=(Ra+m)/Vc ・・・(2)
Te3=m/Vc ・・・(3)
上述のように、開口22の位置の検出結果に基づいて分光測定の開始タイミングを設定することができるため、測定領域Rが開口22の第二開口端部222の内部に含まれ、分光測定を適切に実施可能なタイミングで分光測定を開始することができる。
また、本実施形態では、測定マージンmを設定していることにより、測定領域Rが第二開口端部222内に包含される位置X3となった後に分光測定を開始でき、高精度の分光測定を実施できる。なお、上記測定マージンmを設定せずに、測定領域Rの位置がX3となったタイミングで、測定制御手段154Cに分光測定を実施させてもよい。
また、本実施形態では、測定マージンmを設定していることにより、測定領域Rが第二開口端部222内に包含される位置X3となった後に分光測定を開始でき、高精度の分光測定を実施できる。なお、上記測定マージンmを設定せずに、測定領域Rの位置がX3となったタイミングで、測定制御手段154Cに分光測定を実施させてもよい。
ここで、本実施形態では、分光測定の所要時間Tsが経過し、測定制御手段154Cによる分光測定が終了した際(図10における測定領域Rの位置がX5の際)、測定領域Rの+X側の端部が、第二開口端部222の第四辺222Dよりも−X側に位置する。すなわち、第二開口端部222のX方向の寸法Dxが、下記式(4)を満たすように、分光測定の所要時間Tsが経過するまでの測定領域Rの移動距離Vc×Tsと、測定領域Rの最大寸法Raと、測定マージンmとの和よりも大きくなるように設定されている。これにより、分光測定処理時に処理遅延が生じたり、キャリッジ13の移動速度Vcが変動したりする不具合が生じたとしても、カラーパッチ41の適切な分光測定をより確実に実施することができる。
[数 3]
Dx>Ra+m+Vc×Ts ・・・(4)
Dx>Ra+m+Vc×Ts ・・・(4)
また、上記式(4)を満たすように設定されている場合、測定領域Rの位置がX5からX6の区間の有無を検出することにより、分光測定エラーの有無を検出することができる。すなわち、測定制御手段154Cは、受光部172Bからの出力値が一定の期間が存在することを検出することにより、測定領域Rの位置がX6となる前に分光測定が終了され、適切に分光測定が実施されたことを検出することができる。一方、測定制御手段154Cは、受光部172Bからの出力値が一定の期間が存在することを検出できなかった場合、オーバーラン等により測定領域Rの位置がX6となった後に分光測定が終了された可能性があることを検出でき、分光測定のエラーを検出することができる。測定制御手段154Cが、エラーの検出結果(例えば検出対象のカラーパッチ41の位置等の識別情報)をメモリー153に記憶する。プリンター1は、エラーの検出結果を使用者に報知してもよいし、エラーが検出されたカラーパッチ41の分光測定を再び行ってもよい。
上述のようにカラーパッチ41の分光測定が終了した後、測定制御手段154Cは、X方向に沿って配置された1ライン分のカラーパッチ列42を構成する全カラーパッチ41の分光測定が終了したか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9においてNOと判定されると、測定制御手段154Cは、ステップS6に戻り、前回の分光測定の対象となったカラーパッチ41の+X側に隣接配置されたカラーパッチ41の分光測定を上述の手順で実施する。すなわち、キャリッジ13の走査を行いながら、波長可変干渉フィルター5を初期波長に設定して受光量を検出し(ステップS6)、受光量の検出結果に基づいて開口22の位置を検出し(ステップS7)、開口22の検出結果に基づいて分光測定を実施する(ステップS8)。
ステップS9においてNOと判定されると、測定制御手段154Cは、ステップS6に戻り、前回の分光測定の対象となったカラーパッチ41の+X側に隣接配置されたカラーパッチ41の分光測定を上述の手順で実施する。すなわち、キャリッジ13の走査を行いながら、波長可変干渉フィルター5を初期波長に設定して受光量を検出し(ステップS6)、受光量の検出結果に基づいて開口22の位置を検出し(ステップS7)、開口22の検出結果に基づいて分光測定を実施する(ステップS8)。
一方、ステップS9においてYESと判定されると、測定制御手段154Cは、受光部172Bによる受光量の検出を終了させる(ステップS10)。
次に、走査制御手段154Aは、キャリッジ13をホーム位置に戻し、キャリッジ13による走査を終了させる(ステップS11)。
キャリッジ13がホーム位置に退避された後、測定制御手段154Cは、回動機構181を制御して押圧部材19を退避位置P2に移動させる(ステップS12)。
次に、走査制御手段154Aは、キャリッジ13をホーム位置に戻し、キャリッジ13による走査を終了させる(ステップS11)。
キャリッジ13がホーム位置に退避された後、測定制御手段154Cは、回動機構181を制御して押圧部材19を退避位置P2に移動させる(ステップS12)。
そして、測定制御手段154Cは、Y方向に配置された複数のカラーパッチ列42の全ラインについての分光測定が終了したか否か判定する(ステップS13)。
ステップS13においてNOと判定された場合、ステップS2に戻り、走査制御手段154Aは、搬送ユニット12を制御して、測定器17における測定領域Rを次のカラーパッチ列42に対応したラインまでメディアAを搬送させる。
ステップS13においてNOと判定された場合、ステップS2に戻り、走査制御手段154Aは、搬送ユニット12を制御して、測定器17における測定領域Rを次のカラーパッチ列42に対応したラインまでメディアAを搬送させる。
ステップS13においてYESと判定された場合は、制御ユニット15の測色演算手段154Eは、メモリー153に記憶された校正基準値と、各カラーパッチに対する測定値とに基づいて、測色処理を実施する(ステップS14)。具体的には、測色演算手段154Eは、各測定波長に対する測定値及び校正基準値に基づいて、各測定波長に対する反射率を算出し、算出された反射率に基づいて、測色値(例えばXYZ値、L*a*b*値等)を算出し、メモリー153に記憶する。また、キャリブレーション手段154Fは、各カラーパッチの測色結果に基づいて、メモリー153に記憶された印刷プロファイルデータを更新する。
[第一実施形態の作用効果]
本実施形態では、押え板20は、測定器17の走査位置である仮想線L1に沿って形成された複数の開口22を有する。このような構成では、押え板20が、カラーパッチ41が配置される測定位置に対応した開口22を有するため、測定位置の周囲を押え板20により押圧することができ、メディアAの測定位置近傍のうねり等の凹凸を好適に抑制できる。よって、メディアAと測定器17との間の距離を一定に保て、測定器17により高精度な測定が実施できる。
また、これら開口22が形成されている開口領域21を含む押え板20の対向面20Aは、上記閾値以下の反射率を有する。これにより、測定器17の測定領域Rが開口22の内部に位置する際に、対向面20Aでの光りの反射を抑制できる。したがって、対向面20Aからの反射光が測定器17によって受光されることによる測定精度の低下を抑制できる。
本実施形態では、押え板20は、測定器17の走査位置である仮想線L1に沿って形成された複数の開口22を有する。このような構成では、押え板20が、カラーパッチ41が配置される測定位置に対応した開口22を有するため、測定位置の周囲を押え板20により押圧することができ、メディアAの測定位置近傍のうねり等の凹凸を好適に抑制できる。よって、メディアAと測定器17との間の距離を一定に保て、測定器17により高精度な測定が実施できる。
また、これら開口22が形成されている開口領域21を含む押え板20の対向面20Aは、上記閾値以下の反射率を有する。これにより、測定器17の測定領域Rが開口22の内部に位置する際に、対向面20Aでの光りの反射を抑制できる。したがって、対向面20Aからの反射光が測定器17によって受光されることによる測定精度の低下を抑制できる。
複数の開口22は、キャリッジ移動ユニット14によるキャリッジ13すなわち測定器17の移動方向であるX方向(主走査方向)に沿って形成されている。これにより、押圧部材19を当接位置P1に配置し、押え板20によってメディアAを押えた状態で、測定器17を移動させることにより、各開口22に対応する複数の位置で測定を行うことができる。また、測定位置を変更する度に、押圧部材19を退避位置P2に移動させる必要がなく、測定の効率性を向上させることができる。
開口22の各壁面223〜226は、対向面20Aと同様に、上記閾値以下の反射率を有する。このため、例えば、メディア面A1で反射された光が、開口22の各壁面223〜226にて反射され迷光となることを抑制できる。したがって、当該迷光が測定器17によって測定されることによる測定精度の低下を抑制できる。
また、開口22は、Z方向から見た平面視において、矩形状の第二開口端部222を有する。このため、測定領域Rが開口22内に設定された際に、測定領域Rの周囲を開口22の各壁面223〜226で囲むことができる。したがって、測定領域R以外の領域からの光りが測定器17によって測定されることを抑制できる。
本実施形態では、複数の開口22のそれぞれに対応する位置に、カラーパッチ41が配置され、カラーパッチ41の外周縁部は、開口22の第二開口端部222よりも外側に位置する。すなわち、各開口22では、対応する位置に配置されたカラーパッチ41のみが露出している。このような構成では、測定領域Rが位置する測定対象のカラーパッチ41以外の他のカラーパッチ41からの光りが測定器17によって測定されることを抑制でき、カラーパッチ41に対して高精度な測定を行うことができる。
また、複数の開口22のうち、X方向に沿って隣接する二つの開口22(第1の開口及び第2の開口)は、壁部23によって隔てられている。そして、これら二つの開口22にそれぞれ対応するように配置された二つのカラーパッチ41(第1のカラーパッチ及び第2のカラーパッチ)の境界が、壁部23に重なるように配置されている。このような構成では、複数のカラーパッチ41を隣接配置しても、測定対象のカラーパッチ41に隣接して配置された他のカラーパッチからの光を壁部23によって遮ることができ、測定対象のカラーパッチを適切に測定することができる。
また、カラーパッチ41を隣接して配置することができるため、カラーパッチ41を離して配置する場合と比べて、より多くのカラーパッチ41を含むカラーパッチ列42を形成することができる。したがって、1ラインのカラーパッチ列42の測定でより多くのカラーパッチ41を測定することができ、測定の効率性を向上させることができる。また、メディアAの利用効率を向上させることができる。
また、カラーパッチ41を隣接して配置することができるため、カラーパッチ41を離して配置する場合と比べて、より多くのカラーパッチ41を含むカラーパッチ列42を形成することができる。したがって、1ラインのカラーパッチ列42の測定でより多くのカラーパッチ41を測定することができ、測定の効率性を向上させることができる。また、メディアAの利用効率を向上させることができる。
本実施形態では、測定器17は、光学的幾何条件における(45°x:0°)の方式を採用し、メディア面A1に対して法線方向に入射し、反射された光のうち、+X方向に45°傾斜する方向に反射された測定光を測定する。このような測定器17に対して、開口22の内壁面のうち、+X側に位置する第四壁面226は、45°傾斜した測定光の光軸に沿って傾斜している。これにより、測定器17をX方向に移動させながら分光測定を実施した際に、測定光と第四壁面226との干渉を回避することができる。
ここで、第四壁面226をYZ面に沿った面とした場合、測定光の干渉し、干渉した測定光の光量が低下してしまう。また、このような干渉が生じないように開口を形成する場合、第二開口端部222のサイズを大きくする必要がある。これに応じて、カラーパッチ41のサイズも大きくなる。これに対して、本実施形態では、第四壁面226を測定光の光軸に沿って傾斜させることにより、X方向における第二開口端部222のサイズを小さくすることができる。したがって、X方向に沿ってより多くの位置で、高精度な測定を行うことができる。また、カラーパッチ41のサイズを小さくすることができ、上述のように、測定の効率性を向上させることができ、また、メディアAの利用効率を向上させることができる。
また、上述の効果を、第四壁面226を傾斜させるという簡易な構成で得ることができる。
ここで、第四壁面226をYZ面に沿った面とした場合、測定光の干渉し、干渉した測定光の光量が低下してしまう。また、このような干渉が生じないように開口を形成する場合、第二開口端部222のサイズを大きくする必要がある。これに応じて、カラーパッチ41のサイズも大きくなる。これに対して、本実施形態では、第四壁面226を測定光の光軸に沿って傾斜させることにより、X方向における第二開口端部222のサイズを小さくすることができる。したがって、X方向に沿ってより多くの位置で、高精度な測定を行うことができる。また、カラーパッチ41のサイズを小さくすることができ、上述のように、測定の効率性を向上させることができ、また、メディアAの利用効率を向上させることができる。
また、上述の効果を、第四壁面226を傾斜させるという簡易な構成で得ることができる。
また、本実施形態では、開口位置検出手段154Dは、測定器17の移動に応じた、受光部172Bの出力値(測定値)の変化に基づいて開口22の位置を検出する。このような構成では、測定制御手段154Cは、開口22の位置の検出結果に基づいて、適切なタイミングで分光測定を開始させることができる。また、分光測定が終了したタイミングが適切か否かを判定することができる。
また、本実施形態では、上述のように、対向面20Aは、上記閾値以下の反射率を有する。これにより、対向面20Aの反射率が、上記閾値を超える場合と比べて、測定領域Rが、開口22の内外に移動する際における、出力値の変化を大きくすることができ、開口22の位置をより高精度、かつ、高速に検出することができる。したがって、開口22の誤検出や、検出遅延等により、測定タイミングにずれが生じることを抑制でき、より適切なタイミングで測定を行うことができる。
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について説明する。なお、以降の説明に当たり、第一実施形態と同様の構成、同様の処理については、同符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
上述した第一実施形態では、測定器17は、一つの光源部171と分光測定部172とが、X方向に沿って配置され、回避部として傾斜面が、開口22の内壁のうちX方向に交差する第四面に形成されていた。これに対して、第二実施形態では、2つの光源部と測定部とが、Y方向に沿って配置され、開口の内壁のうちY方向に交差する面に回避部が形成されている点で相違する。
次に、本発明に係る第二実施形態について説明する。なお、以降の説明に当たり、第一実施形態と同様の構成、同様の処理については、同符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
上述した第一実施形態では、測定器17は、一つの光源部171と分光測定部172とが、X方向に沿って配置され、回避部として傾斜面が、開口22の内壁のうちX方向に交差する第四面に形成されていた。これに対して、第二実施形態では、2つの光源部と測定部とが、Y方向に沿って配置され、開口の内壁のうちY方向に交差する面に回避部が形成されている点で相違する。
[測定器の構成]
図11は、本実施形態のプリンターが備える測定器17Aの構成を示す概略図である。
測定器17Aは、図11に示すように、Y方向に沿って配置された第一光源部173と、第二光源部174と、分光測定部175と、を備える。
なお、本実施形態では、測色規格(JIS Z 8722)により規定された光学的幾何条件における(45°x:0°)の方式に従って分光測定を実施する。すなわち、本実施形態では、第一光源部173及び第二光源部174からの照明光を測定対象に対して45°±2°の入射角で入射させ、測定対象にて0°±10°で法線方向に反射された光を分光測定部175で受光する。
図11は、本実施形態のプリンターが備える測定器17Aの構成を示す概略図である。
測定器17Aは、図11に示すように、Y方向に沿って配置された第一光源部173と、第二光源部174と、分光測定部175と、を備える。
なお、本実施形態では、測色規格(JIS Z 8722)により規定された光学的幾何条件における(45°x:0°)の方式に従って分光測定を実施する。すなわち、本実施形態では、第一光源部173及び第二光源部174からの照明光を測定対象に対して45°±2°の入射角で入射させ、測定対象にて0°±10°で法線方向に反射された光を分光測定部175で受光する。
第一光源部173は、分光測定部175の−Y側に配置され、第一光源173Aと、第一照明光学部材173Bとを備えている。第一照明光学部材173Bは、例えば、複数のアパーチャーにより構成され、第一光源173Aから照射された照明光をメディアA上の所定領域に導く。
第二光源部174は、分光測定部175の+Y側に配置され、第二光源174Aと、第二照明光学部材174Bとを備えている。第二照明光学部材174Bは、例えば、複数のアパーチャーにより構成され、第二光源174Aから照射された照明光をメディアA上の所定領域に導く。
分光測定部175は、分光デバイス172Aと、受光部172Bと、受光側アパーチャー172Dと、を備え、反射鏡172Cを備えていない点を除き、第一実施形態の分光測定部172と同様に構成されている。
第二光源部174は、分光測定部175の+Y側に配置され、第二光源174Aと、第二照明光学部材174Bとを備えている。第二照明光学部材174Bは、例えば、複数のアパーチャーにより構成され、第二光源174Aから照射された照明光をメディアA上の所定領域に導く。
分光測定部175は、分光デバイス172Aと、受光部172Bと、受光側アパーチャー172Dと、を備え、反射鏡172Cを備えていない点を除き、第一実施形態の分光測定部172と同様に構成されている。
[押圧ユニットの構成]
図12は、本実施形態のプリンターが備える押圧ユニット18Aを+Z方向から見た際の概略構成を示す平面図である。
押圧ユニット18Aは、押圧部材19Aと、押圧部材19Aを当接位置P1と退避位置P2との間で回動させる回動機構181と、を備えている。
押圧部材19Aは、回動軸部191と、アーム部192と、押え板24と、を備える。これらのうち押え板24は、第一実施形態と同様に、アーム部192の−Y側の端部に連結され、回動軸部191によって回動機構181に取り付けられている。
図12は、本実施形態のプリンターが備える押圧ユニット18Aを+Z方向から見た際の概略構成を示す平面図である。
押圧ユニット18Aは、押圧部材19Aと、押圧部材19Aを当接位置P1と退避位置P2との間で回動させる回動機構181と、を備えている。
押圧部材19Aは、回動軸部191と、アーム部192と、押え板24と、を備える。これらのうち押え板24は、第一実施形態と同様に、アーム部192の−Y側の端部に連結され、回動軸部191によって回動機構181に取り付けられている。
押え板24は、Z方向から見た平面視においてY方向に長手となる矩形状の外形を有する板状部材であり、測定器17側の対向面24Aと、メディア面A1に当接可能な当接面24Bと、を有する。また、押え板24は、X方向に沿う仮想線L1に沿って設けられた複数の開口26を有する。これら複数の開口26のうち、隣り合う2つの開口26は、壁部27によって隔てられている。さらに、押え板24は、開口領域25に、仮想線L1に沿って複数の開口22が形成されている。なお、本実施形態においても、開口領域25を含む押え板20の表面は、黒色の塗料が塗装されており、可視光域の光に対する反射率が所定の閾値以下とされている。
開口26は、図11に示すように、対向面24A側の第一開口端部261と、当接面24B側の第二開口端部262と、を有し、押え板24をZ方向に貫通する貫通口である。
また、開口26は、Y軸に交差し、−Y側に位置する第一壁面263と、Y軸に交差し、+Y側に位置する第二壁面264と、X軸に直交し、−X側に位置する第三壁面265と、X軸に直交し、+X側に位置する第四壁面266と、を備える。これら第一壁面263、第二壁面264、第三壁面265、及び第四壁面266は、表面の反射率が、上記所定の閾値以下である。これにより、測定器17Aから出射された光の一部や、メディア面A1で反射した光の一部が、開口26の内壁面にて反射して、測定器17Aにて受光されることによる測定精度の低下を抑制できる。
また、開口26は、Y軸に交差し、−Y側に位置する第一壁面263と、Y軸に交差し、+Y側に位置する第二壁面264と、X軸に直交し、−X側に位置する第三壁面265と、X軸に直交し、+X側に位置する第四壁面266と、を備える。これら第一壁面263、第二壁面264、第三壁面265、及び第四壁面266は、表面の反射率が、上記所定の閾値以下である。これにより、測定器17Aから出射された光の一部や、メディア面A1で反射した光の一部が、開口26の内壁面にて反射して、測定器17Aにて受光されることによる測定精度の低下を抑制できる。
第一壁面263は、本発明の回避部に相当し、−Z方向に当接面20Bから離れるに従って、−Y側に傾斜する傾斜面である。第一壁面263は、測定器17Aの第一光源部173から所定の角度範囲(本実施形態では45°±2°)で出射された照明光の光軸に沿って傾斜している。これにより、第一壁面263と上記照明光との干渉を抑制することができる。
第二壁面264は、第一壁面263と同様に、本発明の回避部に相当する。第二壁面264は、−Z方向に当接面20Bから離れるに従って、+Y側に傾斜する傾斜面であり、第二光源部174から出射された照明光の光軸に沿って傾斜している。これにより、第二壁面264と上記照明光との干渉を抑制することができる。
第二壁面264は、第一壁面263と同様に、本発明の回避部に相当する。第二壁面264は、−Z方向に当接面20Bから離れるに従って、+Y側に傾斜する傾斜面であり、第二光源部174から出射された照明光の光軸に沿って傾斜している。これにより、第二壁面264と上記照明光との干渉を抑制することができる。
このように構成された本実施形態のプリンターは、第一実施形態と同様に、メディアAにカラーチャートを印刷し、印刷されたカラーチャートの分光測定を実施する。本実施形態においても、カラーチャートは、X方向に沿って複数のカラーパッチが隣接して配置され構成されたカラーパッチ列を複数有する。これらカラーパッチ列が、Y方向に沿って隣接するように配置されている。カラーパッチのサイズ(X方向及びY方向の寸法)は、第二開口端部262のサイズよりも大きく、カラーパッチの外周縁部が、第二開口端部262の外側に位置する。したがって、X方向に沿って隣接して配置された二つのカラーパッチの境界部は、Z方向から見た平面視において壁部27と重なっている。また、各開口26からは対応する位置に配置された一つのカラーパッチのみが露出している。
そして、プリンターは、測定器17AをX方向に沿って移動させて仮想線L1に沿って測定領域Rを移動させながら各カラーパッチの分光測定を行う。
そして、プリンターは、測定器17AをX方向に沿って移動させて仮想線L1に沿って測定領域Rを移動させながら各カラーパッチの分光測定を行う。
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態では、測定器17Aは、Y方向に沿って分光測定部175を挟むように配置された第一光源部173及び第二光源部174を備え、これら二つの光源部173,174からメディア面A1に出射された光を分光測定部175で検出する。このような構成では、光源部が一つの場合と比べて、光量を増大させることができる。
また、測定対象が、光の入射方向によって測定結果が変化するような物である場合、一つの光源部を用いて一方向から光を入射させる構成では、測定対象の向きに応じて測定結果が異なる。これに対して、本実施形態では、第一光源部173の反対側から第二光源部174よって測定位置に光を入射するため、上述のような測定対象の向きに応じた測定結果の変化を抑制することができる。
本実施形態では、測定器17Aは、Y方向に沿って分光測定部175を挟むように配置された第一光源部173及び第二光源部174を備え、これら二つの光源部173,174からメディア面A1に出射された光を分光測定部175で検出する。このような構成では、光源部が一つの場合と比べて、光量を増大させることができる。
また、測定対象が、光の入射方向によって測定結果が変化するような物である場合、一つの光源部を用いて一方向から光を入射させる構成では、測定対象の向きに応じて測定結果が異なる。これに対して、本実施形態では、第一光源部173の反対側から第二光源部174よって測定位置に光を入射するため、上述のような測定対象の向きに応じた測定結果の変化を抑制することができる。
また、上述の測定器17Aに対して、開口26の内壁面のうち、−Y側に位置する第一壁面263は、第一光源部173から出射された照明光の光軸に沿って傾斜し、+Y側に位置する第二壁面264は、第二光源部174から出射された照明光の光軸に沿って傾斜している。このような構成では、上述のように、第一光源部173及び第二光源部174から出射された照明光が、開口26の内壁面と干渉することを回避できる。
さらに、第一実施形態と同様の理由に、Y方向に沿った第二開口端部262のサイズを小さくすることができる。また、これにより、カラーパッチ41のY方向におけるサイズを小さくすることができる。以上から、第一及び第二壁面263,264を傾斜させるという簡易な構成により、Y方向に沿ってより多くのカラーパッチ列42を形成することができ、メディアAの利用効率を向上させることができる。
さらに、第一実施形態と同様の理由に、Y方向に沿った第二開口端部262のサイズを小さくすることができる。また、これにより、カラーパッチ41のY方向におけるサイズを小さくすることができる。以上から、第一及び第二壁面263,264を傾斜させるという簡易な構成により、Y方向に沿ってより多くのカラーパッチ列42を形成することができ、メディアAの利用効率を向上させることができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
例えば、上記各実施形態では、押え板の対向面の略全面が、反射率が所定の閾値以下の低反射率領域である構成を例示したが、本発明はこれに限定されない。上述のように、開口の周囲を含む開口領域内のみが低反射率領域である構成としてもよいし、開口領域内の一部の領域のみが低反射率領域である構成としてもよい。なお、少なくとも、開口領域を低反射率領域とすることにより、押え板からの反射光が測定器17で測定されることを、より確実に抑制できる。
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
例えば、上記各実施形態では、押え板の対向面の略全面が、反射率が所定の閾値以下の低反射率領域である構成を例示したが、本発明はこれに限定されない。上述のように、開口の周囲を含む開口領域内のみが低反射率領域である構成としてもよいし、開口領域内の一部の領域のみが低反射率領域である構成としてもよい。なお、少なくとも、開口領域を低反射率領域とすることにより、押え板からの反射光が測定器17で測定されることを、より確実に抑制できる。
上記各実施形態では、Z方向から見た平面視において、矩形状の開口端部を有する開口を例示したが、これに限定されず、平面視において、三角形状等の各種多角形状、円形状、及び楕円形状等の枠状の開口を採用してもよい。
また、例えば、枠状の開口に限定されず、押え板にY方向に沿うスリットを、X方向に複数形成してもよい。
また、例えば、枠状の開口に限定されず、押え板にY方向に沿うスリットを、X方向に複数形成してもよい。
上記各実施形態では、X方向に沿って複数の開口が形成された構成を例示したが、Y方向に沿って開口が形成されていてもよいし、X方向に沿って形成された複数の開口からなる開口列が、Y方向に複数配置される構成を採用してもよい。また、開口を一つのみ設ける構成としてもよい。
なお、上述のように、Y方向に沿ってスリット状の開口が形成される構成や、Y方向に沿って複数の開口が形成された構成を採用した場合、Y方向に沿った複数の測定位置で測定を実施できる。すなわち、測定器をY方向にも移動可能に構成するか、押圧部材を当接位置とした状態で、メディアと押圧部材とを一体的にY方向に移動可能に構成することにより、押え板でメディアAを押圧したまま、Y方向に沿った複数位置で測定を行うことができる。
なお、上述のように、Y方向に沿ってスリット状の開口が形成される構成や、Y方向に沿って複数の開口が形成された構成を採用した場合、Y方向に沿った複数の測定位置で測定を実施できる。すなわち、測定器をY方向にも移動可能に構成するか、押圧部材を当接位置とした状態で、メディアと押圧部材とを一体的にY方向に移動可能に構成することにより、押え板でメディアAを押圧したまま、Y方向に沿った複数位置で測定を行うことができる。
上記各実施形態では、光源部からの照明光や、メディア面で反射された測定光と、開口との干渉を回避する回避部として、開口の壁面の一部を、これら照明光や測定光の光軸に沿って傾斜させた構成を例示した。しかしながら、回避部の形状は、上記各実施形態の形状に限定されない。
例えば、第一実施形態の第四壁面や、第二実施形態の第一及び第二壁面の全体を傾斜させる構成を例示したが、照明光や測定光の光軸に沿って一部のみを傾斜させる構成を採用してもよい。
また、各実施形態では、傾斜する内壁面が、メディア側の第二開口端部と接続部分から、測定器側の第一開口端部との接続部分まで、一様な角度で傾斜する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、第二開口端部から第一開口端部に向かうに従って、連続的又は段階的に傾斜角度が変化する構成としてもよい。また、第二開口端部から第一開口端部に向かうまでの一部が傾斜する構成としてもよい。また、内壁面が、厚み方向に沿う面と、厚み方向との交差する面とを備える、すなわち、回避部が、1又は複数の段部を備える構成としてもよい。
例えば、第一実施形態の第四壁面や、第二実施形態の第一及び第二壁面の全体を傾斜させる構成を例示したが、照明光や測定光の光軸に沿って一部のみを傾斜させる構成を採用してもよい。
また、各実施形態では、傾斜する内壁面が、メディア側の第二開口端部と接続部分から、測定器側の第一開口端部との接続部分まで、一様な角度で傾斜する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、第二開口端部から第一開口端部に向かうに従って、連続的又は段階的に傾斜角度が変化する構成としてもよい。また、第二開口端部から第一開口端部に向かうまでの一部が傾斜する構成としてもよい。また、内壁面が、厚み方向に沿う面と、厚み方向との交差する面とを備える、すなわち、回避部が、1又は複数の段部を備える構成としてもよい。
上記第一実施形態では、測定器17は、X方向に沿って光源部171及び分光測定部172が並ぶ構成を例示するが、これに限定されず、第二実施形態のように、Y方向に沿って光源部171及び分光測定部172が並ぶ構成としてもよく、XY方向に対して交差する方向に沿って光源部171及び分光測定部172が並ぶ構成としてもよい。この場合、分光測定部172の配置位置に応じて、回避部を適宜形成することにより、測定光と開口との干渉を回避できる。
また、上記第二実施形態では、測定器17Aは、Y方向に沿って各光源部173,174及び分光測定部175が並ぶ構成を例示するが、これに限定されず、第一実施形態のように、X方向に沿って各光源部173,174及び分光測定部175が並ぶ構成としてもよい。また、Z方向から見て、各光源部173,174から出射された照明光の各光軸が、交差する構成としてもよい。さらに、3以上の光源部を設ける構成としてもよい。上述の場合、光源部の配置位置に応じて、回避部を適宜形成することにより、照明光と開口との干渉を回避することができる。
上記第一実施形態では、光学的幾何条件における(0°:45°x)の方式を採用していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第二実施形態のように(45°x:0°)の方式を採用し、光源部171からの照明光を測定対象に対して45°±2°の入射角で入射させ、測定対象にて0°±10°で法線方向に反射された光を分光測定部172で受光する構成を採用してもよい。この場合でも、光源部の配置位置に応じて回避部を適宜形成することにより、照明光と開口との干渉を回避できる。
上記各実施形態では、開口の内壁面の反射率が、所定の閾値以下である構成を例示したが、これに限定されず、内壁面の反射率が、上記閾値を超える値であってもよい。また、押え板の対向面と同じ反射率を有する構成に限定されず、対向面とは異なる反射率の閾値(例えば、対向面よりも大きい値)を有する構成としてもよい。
上記各実施形態では、Z方向から見た平面視において、開口のサイズが、カラーパッチのサイズよりも小さい構成を例示したが、これに限定されず、開口のサイズがカラーパッチよりも大きくてもよい。このような場合でも、開口の周囲からの反射光が測定器によって測定されることによる測定精度の低下を抑制できる。
印刷部16として、インクタンクから供給されたインクを、ピエゾ素子を駆動させて吐出させるインクジェット型の印刷部16を例示したが、これに限定されない。例えば、印刷部16としては、ヒーターによりインク内に気泡を発生させてインクを吐出する構成や、超音波振動子によりインクを吐出させる構成としてもよい。
また、インクジェット方式のものに限定されず、例えば熱転写方式を用いたサーマルプリンターや、レーザープリンター、ドットインパクトプリンター等、如何なる印刷方式のプリンターに対しても適用できる。
また、インクジェット方式のものに限定されず、例えば熱転写方式を用いたサーマルプリンターや、レーザープリンター、ドットインパクトプリンター等、如何なる印刷方式のプリンターに対しても適用できる。
また、波長可変干渉フィルター5として、入射光から反射膜54,55間のギャップGに応じた波長の光を透過させる光透過型の波長可変干渉フィルター5を例示したが、これに限定されない。例えば、反射膜54、55間のギャップGに応じた波長の光を反射させる光反射型の波長可変干渉フィルターを用いてもよい。また、その他の形式の波長可変干渉フィルターを用いてもよい。
また、分光素子として波長可変干渉フィルターを例示したが、例えば液晶チューナブルフィルター等、その他の分光素子を用いてもよい。
また、分光素子として波長可変干渉フィルターを例示したが、例えば液晶チューナブルフィルター等、その他の分光素子を用いてもよい。
さらに、波長可変干渉フィルター5を備えた光学フィルターデバイスが、分光想定部に設けられる構成(後分光)を例示したがこれに限定されない。
例えば、光源部内に波長可変干渉フィルター5、若しくは、波長可変干渉フィルター5を備えた光学フィルターデバイスを配置し、波長可変干渉フィルター5により分光された光をメディアAに照射する構成(前分光)としてもよい。
例えば、光源部内に波長可変干渉フィルター5、若しくは、波長可変干渉フィルター5を備えた光学フィルターデバイスを配置し、波長可変干渉フィルター5により分光された光をメディアAに照射する構成(前分光)としてもよい。
上記各実施形態では、波長可変干渉フィルター5によって分光された光の光量を受光部で検出する分光測定部を備える構成を例示したが、これに限定されない。例えば、干渉フィルターの代りにカラーフィルターを含み、複数波長の分光画像を取得可能に構成されたマルチバンドカメラを分光測定部として用いてもよい。
上記各実施形態において、測定装置を備えたプリンター1を例示したが、これに限定されない。例えば、印刷部を備えず、メディアAの測定のみを実施する測定装置であってもよい。また、例えば工場等において製造された印刷物の品質検査を行う品質検査装置に、本発明の測定装置を組み込んでもよく、その他、如何なる装置に本発明の測定装置を組み込んでもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜変更してもよい。
1…プリンター(印刷装置)、13…キャリッジ、14…キャリッジ移動ユニット(移動機構)、16…印刷部、17,17A…測定器、18,18A…押圧ユニット、20…押え板、20A…対向面(第一面)、20B…当接面(第二面)、21…開口領域、22…開口、23…壁部、24…押え板、24A…対向面(第一面)、24B…当接面(第二面)、25…開口領域、26…開口、27…壁部、41…カラーパッチ、41a…外周縁部、111…ロール体、121…搬送ローラー、122…プラテン、131…フレキシブル回路、141…キャリッジガイド軸、142…キャリッジモーター、143…タイミングベルト、161…インクカートリッジ、191…回動軸部、192…アーム部、A…メディア、A1…メディア面。
Claims (11)
- メディアを支持する支持部材に対して前記メディアを押える押え板と、
前記押え板に対向する位置に設けられ、光を測定する測定器と、を備え、
前記押え板は、前記測定器による測定位置に対応した開口を有し、
前記押え板の前記測定器に対向する第一面の少なくとも前記開口の周囲は、前記測定器により測定される波長の光に対する反射率が所定の閾値以下である
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項1に記載の測定装置において、
前記開口の内壁面は、前記測定器により測定される波長の光に対する反射率が前記閾値以下である
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の測定装置において、
前記開口は、前記測定器の側から見た平面視において、第1辺、前記第1辺に交差する第2辺、前記第1辺に対向する第3辺、及び前記第2辺に対向する第4辺を有する
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の測定装置において、
前記測定器は、前記メディアの上に形成されたカラーパッチを測定対象とし、
前記測定器の側から見た平面視において、前記開口の領域は、前記カラーパッチの領域に含まれる
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の測定装置において、
前記押え板は、複数の前記開口を有する
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項5に記載の測定装置において、
前記メディアに対して前記測定器を一方向に沿って移動させる移動機構を備え、
前記複数の開口が、前記一方向に沿って配置されている
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項6に記載の測定装置において、前記複数の開口のうちの第1の開口と前記第1の開口に隣り合う第2の開口とを隔てる壁部と、第1のカラーパッチと第2のカラーパッチとの境界と、が重なることを特徴とする測定装置。
- 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の測定装置において、
前記測定器は、前記メディアへ向かって光を入射させ、反射した光を測定し、
前記開口の内壁には、前記測定器から前記メディアへ向かって入射させる光及び前記メディアで反射した光の少なくともいずれか一方との干渉を回避する回避部が設けられている
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項8に記載の測定装置において、
前記回避部は、前記押え板の前記メディアを押える第二面側から前記第一面側に向かうに従って前記開口の中心から離れる傾斜面を有する
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の測定装置において、
前記メディアに対して前記測定器を一方向に沿って移動させる移動機構を備え、
前記測定器を前記一方向に移動させながら測定を実施した際の前記測定器による測定値の変化に基づいて前記開口の位置を検出する
ことを特徴とする測定装置。 - 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の測定装置と、
前記メディアに画像を印刷する印刷部と、を備える
ことを特徴とする印刷装置。
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