JP2017122257A - 脱マグネシウム剤及びマグネシウム除去方法 - Google Patents

脱マグネシウム剤及びマグネシウム除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去するときに、一般的に入手しやすい材料を使用して含有するマグネシウムを除去することができるとともに、アルミニウム及びアルミニウム合金を処理したときに生じる滓を再利用することができる脱マグネシウム剤及びアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去する脱マグネシウム剤であって、金属硫酸塩を含有し、フッ素含有化合物を含まない脱マグネシウム剤、そして、金属硫酸塩を含有し、フッ素含有化合物を含まない組成物をアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に添加することにより除去するマグネシウム除去方法によりで解決することができた。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去する組成物及び当該マグネシウムを除去する方法に関するものである。
アルミニウム及びアルミニウム合金は、その軽量性、成形性や審美性などの特徴から自動車、航空機、建築物など種々の分野で使用されている重要性の高い素材である。しかし、これら素材に含有されるアルミニウムは、鉱物から精錬するためには多大な電力などを要するために精製するコストが非常に高くなり、すでに使用済みとなったアルミニウムを含有する材料を再利用する方が安価であることから、産業界ではアルミニウムを含有する素材をリサイクルする方法が広く用いられている。
近年、堅調な成長を続ける自動車分野や旺盛な需要が続く建築分野などの業界からアルミニウム系素材の需要も多いところ、リサイクル原料として、アルミニウムを含有する素材を幅広く受け入れるために含有される不純物が問題となることも多い。とりわけ、アルミニウム缶などに含まれるマグネシウムは、再利用しようとする分野によっては規格が設けられて、一般に知られているようなマグネシウム含有量の低いアルミニウムに希釈させてマグネシウム含有量を低減しようとするにも限界があった。
例えば、このようなアルミニウムを含有する素材におけるマグネシウムの含有量を低減する方法として、特許文献1には、マグネシウムを含有するアルミニウム合金中にピロリン酸マンガン(Mn)を添加して加熱溶融する方法又はアルミニウム合金を加熱溶融させた溶湯中にピロリン酸マンガン(Mn)を添加する方法によって、アルミニウム中のマグネシウムを分離・除去することが開示されている。
特開2010−189669号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているピロリン酸マンガン(Mn)では、使用済みの乾電池を処理してさらにリン酸を添加することにより得られているところ、特許文献1に記載されているようにそのような使用済み電池を処理できる工場は北海道など一部の地域に限られており、仮にピロリン酸マンガン(Mn)を取り出せたとしてもアルミニウムをリサイクルする工場が、乾電池からピロリン酸マンガン(Mn)を生産する北海道など工場とは常に近いとも限らす、場合によっては運搬等に嵩む費用からコストが高くなる可能性もあった。
また、特許文献1では、先行特許文献にはフッ化物をアルミニウム溶湯との分離の際に使用するものがあることが記載されているが、近年、滓(アルミニウム灰)に含有されるフッ素に対して規制が厳しくなっておりフッ化物を用いるとアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯を処理した後に発生する滓(アルミニウム灰)を再利用することが難しくなってきている。
そこで、本発明では、上記課題を鑑み、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に溶解又は溶融して含有されているマグネシウムを除去するに際して、一般的に入手しやすい材料を使用して含有するマグネシウムを除去することができるとともに、アルミニウム及びアルミニウム合金を処理したときに生じる滓(アルミニウム灰)の再利用することができる脱マグネシウム剤及びアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去する方法を提供することを目的とする。
〔1〕すなわち、本発明は、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去する脱マグネシウム剤であって、金属硫酸塩を含有し、フッ素含有化合物を含まないことを特徴とする脱マグネシウム剤である。
〔2〕そして、前記金属硫酸塩が、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウムのうち少なくとも一つであることを特徴とする前記〔1〕に記載の脱マグネシウム剤である。
〔3〕そして、塩化物が含有されていることを特徴とする前記〔1〕又は前記〔2〕に記載の脱マグネシウム剤である。
〔4〕そして、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に溶解されているマグネシウムを、金属硫酸塩を含有し、フッ素含有化合物を含まない組成物をアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に添加することにより除去することを特徴とするマグネシウム除去方法である
〔5〕そして、前記金属硫酸塩が、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウムのうち少なくとも一つであることを特徴とする前記〔4〕に記載のマグネシウム除去方法である。
本発明によれば、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去するに際して、一般的に入手しやすい材料を使用して含有するマグネシウムを除去することができるとともに、アルミニウム及びアルミニウム合金を処理したときに生じる滓(アルミニウム灰)を再利用することができる。
以下、本発明に係る脱マグネシウム剤及びマグネシウム除去方法に関する実施の形態について、詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するに好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨が明記されていない限り、この形態に限定されるものではない。なお、範囲を表す表現は上限と下限を含むものである。
本発明で用いられるアルミニウムやアルミニウム合金は、アルミニウムを主原料として用いられている素材又はアルミニウム以外の金属が所定の含有割合で配合されている素材である。例えば、アルミニウムやアルミニウム合金として、アルミニウム又はアルミニウム合金を溶かし液体状に溶湯を高速で金型へ流し込んで成型するダイカスト法により得られたアルミダイガスト又はアルミニウム合金ダイガストなどが知られている。これらのアルミダイガスト又はアルミニウム合金が、自動車業界や建築業界で幅広く使用されている。
アルミダイガスト又はアルミニウム合金ダイガストは、他の金属を含有しないアルミニウム、又は、JIS H 5302に記載されているAl−Si系のADC1、Al−Si−Mg系のADC3、Al−Mg系のADC5、Al−Mg−Mn系のADC6、Al−Si−Cu系のADC10、Al−Si−Cu系のADC12、Al−Si−Cu−Mg系のADC14などのアルミニウム合金であることが好ましい。
また、アルミニウムやアルミニウム合金には、アルミダイガスト又はアルミニウム合金ダイガストに対して溶融粘度を調整する部材や酸化防止剤など種々の添加物を必要に応じて添加することができる。
本発明における脱マグネシウム剤に含有される硫酸塩は、硫酸イオンと金属イオンから形成される無機化合物であり、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中で溶融又はペースト状などの流動性を有する物性を示すものである。
硫酸塩としては、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウムナトリウム(NaK(SO)、硫酸カリウムアルミニウム(KAl(SO)、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸銅、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、硫酸ニッケル(II)、硫酸リチウム、硫酸ベリリウム、硫酸バリウム、硫酸ストロンチウム、硫酸ルビジウムなどが好ましく、この中でも硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウムアルミニウム(KAl(SO)、がより好ましい。これらの硫酸塩は、1種のみ使用することができ、また2種以上を所定の割合で混合して使用することもできる。このような硫酸塩を使用することにより、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に溶解又は溶融して含有されているマグネシウムと塩などを形成してアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中から除去して、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中におけるマグネシウムの含有量を低減することができる。
本発明における脱マグネシウム剤に含有される硫酸塩の含有割合は、1〜40重量%であることが好ましく、3〜30重量%であることがさらに好ましく、5〜20重量%であることが最も好ましい。本発明における脱マグネシウム剤に含有される硫酸塩の含有割合がこの範囲であると、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に溶解又は溶融して含有されているマグネシウムと塩などを形成してアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中から除去して、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中におけるマグネシウムの含有量を確実に低減することができるとともにより短時間でそれらの処理を行うことができる。そして、硫酸塩がアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中で局所的に高濃度にならないようにすることで、いわゆる溶融した金属アルミニウムに金属酸化物が混合するとアルミニウムが金属酸化物を還元して火花を上げながら強烈に発熱するというテルミット反応を抑制し、それら溶湯温度を制御し易くして均質なアルミニウム又はアルミニウム合金を製造することができる。さらに、硫酸塩を構成する硫黄や酸素がアルミニウムと反応することを抑制することができるので、マグネシウムが低減されたアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯の歩留まりを向上させることもできる。また、硫酸塩に含有される硫黄による臭気を軽減することができる。
そして、本発明における脱マグネシウム剤にはフッ化カリウム、フッ化ナトリウムなどのフッ素含有化合物を含有しない。フッ素含有化合物を含有しないことにより、滓(アルミニウム灰)に含有されるフッ素に対して規制が厳しい用途においても、アルミニウム及びアルミニウム合金を処理したときに生じる滓(アルミニウム灰)を再利用することができる。
本発明における脱マグネシウム剤は、塩化物を含有することができる。塩化物としては、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウムなどが好ましい。これらの塩化物は、1種のみ使用することができ、また2種以上を所定の割合で混合して使用することもできる。脱マグネシウム剤にこれらの塩化物が含有されることにより、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に溶解又は溶融して含有されているマグネシウムと塩などを形成してアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中から除去して、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中におけるマグネシウムの含有量を低減することができる。さらに、脱マグネシウム剤における硫酸塩の濃度を抑え、上述したようにテルミット反応を抑制し、それら溶湯温度を制御し易くして均質なアルミニウム又はアルミニウム合金を製造することができる。
本発明における脱マグネシウム剤に含有される塩化物の含有割合は、60〜99重量%であることが好ましく、70〜97重量%であることがさらに好ましく、80〜95重量%であることが最も好ましい。本発明における脱マグネシウム剤に含有される硫酸塩の含有割合がこの範囲であると、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に溶解又は溶融して含有されているマグネシウムと塩などを形成してアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中から除去して、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中におけるマグネシウムの含有量を確実に低減することができるとともにより短時間でそれらの処理を行うことができる。
本発明における脱マグネシウム剤に含有される含水率は、3重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがさらに好ましい。なお、含水率は、赤外線式などの電磁波を利用した測定器、電気抵抗式、電気容量式、マイクロ波式などの電気特性を利用した測定器、容量滴定法などの化学反応を利用した測定器などを用いて測定することができる。後述する実施例において、株式会社ケツト科学研究所製の赤外線水分計(型番:FD−660)で測定したところ、全ての脱マグネシウム剤に含有される含水率は1重量%未満であった。含水率がこのような範囲であると、製品となるアルミニウム又はアルミニウム合金中におけるボイド(蒸気の泡)の発生を抑制することができるので、均質なアルミニウム又はアルミニウム合金を製造することができる。
本発明における脱マグネシウム剤の粒子径は、0.01〜3.5mmであることが好ましく、0.05〜1.0mmであることがさらに好ましい。なお、粒子径は、所定の目開き間隔である金網を通過したものとして測定することができるが、レーザー回折・散乱法により粒子径を測定することもできる。後述する全ての実施例において、5.5mesh(3.35mm)の金網篩を通過したものを使用している。粒子径がこのような範囲であると、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中において、脱マグネシウム剤が素早く溶融し、それら溶湯中に含有されるマグネシウムと結び付くことにより、それら溶湯中に含有されるマグネシウムをいち早く低減することができる。さらに、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中において、脱マグネシウム剤における硫酸塩が分散して局所的に高濃度とならず、上述したようにテルミット反応を抑制し、それら溶湯温度を制御し易くして均質なアルミニウム又はアルミニウム合金を製造することができる。
そして、本発明における脱マグネシウム剤を、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯の重量に対して、0.5〜5重量%添加することが好ましく、1〜3重量%添加することがより好ましい。本発明における脱マグネシウム剤のアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯の重量に対する添加割合であると、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に溶解又は溶融して含有されているマグネシウムと塩などを形成してアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中から除去して、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中におけるマグネシウムの含有量を確実に低減することができるとともに、当該マグネシウムの低減効果に対して無駄に多量に添加しなくて済む。
そして、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されるマグネシウムを低減するときに、短い時間で低減することが工程時間の短縮、ひいてはコスト削減につながるので好ましい。具体的には、脱マグネシウム剤を添加してから、20分後には、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中のマグネシウムを30〜98%低減することが好ましく、70〜93%低減することがより好ましい。脱マグネシウム剤を添加してから20分後に、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中のマグネシウムの除去率が前記に範囲であれば、規格に適合するアルミニウム又はアルミニウム合金を実際の製造現場において十分見合うコストで処理することができる。
〔実施例1〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.624重量%であるADC12及びAD6を配合したアルミ合金ダイガストを750℃で溶融し、そのアルミ合金ダイガストに対して、硫酸カリウムを10重量%、塩化カリウムを90重量%含有する脱マグネシウム剤を2重量%添加して、当該脱マグネシウム剤が均一となるよう攪拌混合した。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.152%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、75.6%((0.624−0.152)×100/0.624<%>)であった。
〔実施例2〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.642重量%であるアルミ合金ダイガストを用い、硫酸カリウムを8重量%、塩化カリウムを92重量%含有する脱マグネシウム剤を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.191%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、70.2%((0.642−0.191)×100/0.642<%>)であった。
〔実施例3〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.634重量%であるアルミ合金ダイガストの溶融温度を730℃とし、硫酸アルミニウムを20重量%、塩化カリウムを80重量%含有する脱マグネシウム剤を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.197%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、68.9%((0.634−0.197)×100/0.634<%>)であった。
〔実施例4〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.649重量%であるアルミ合金ダイガストを用い、硫酸アルミニウムを10重量%、塩化カリウムを90重量%含有する脱マグネシウム剤を当該アルミニウム合金ダイガストに対して1重量%添加した以外は、実施例1と同様に実験を行った。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.209%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、67.8%((0.649−0.209)×100/0.649<%>)であった。
〔実施例5〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.611重量%であるアルミ合金ダイガストの溶融温度を730℃とし、硫酸ナトリウムを10重量%、塩化カリウムを90重量%含有する脱マグネシウム剤を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.047%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、92.3%((0.611−0.047)×100/0.611<%>)であった。
〔実施例6〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.647重量%であるアルミ合金ダイガストを用い、硫酸ナトリウムを10重量%、塩化カリウムを90重量%含有する脱マグネシウム剤を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.210%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、67.5%((0.647−0.210)×100/0.647<%>)であった。
〔実施例7〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.675重量%であるアルミ合金ダイガストを用い、硫酸ナトリウムを20重量%、塩化カリウムを80重量%含有する脱マグネシウム剤を当該アルミニウム合金ダイガストに対して1重量%添加した以外は、実施例1と同様に実験を行った。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.184%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、72.7%((0.675−0.184)×100/0.675<%>)であった。
〔実施例8〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.640重量%であるアルミ合金ダイガストを用い、硫酸カリウムアルミニウム(KAl(SO)を10重量%、塩化カリウムを90重量%含有する脱マグネシウム剤を当該アルミニウム合金ダイガストに対して1重量%添加した以外は、実施例1と同様に実験を行った。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.161%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、74.8%((0.640−0.161)×100/0.640<%>)であった。
〔実施例9〕
実施例1において、マグネシウム含有割合が0.630重量%であるアルミ合金ダイガストを用いとし、硫酸カリウムを8重量%、塩化カリウムを80重量%、塩化ナトリウムを8重量%含有する脱マグネシウム剤を当該アルミニウム合金ダイガストに対して1重量%添加した以外は、実施例1と同様に実験を行った。そして、当該脱マグネシウム剤を添加して20分後に、当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの含有割合が、0.197%まで低減していることを確認した。当該アルミ合金ダイガストにおけるマグネシウムの除去率は、68.7%((0.630−0.197)×100/0.630<%>)であった。
上記実施例1から実施例9における脱マグネシウム剤の組成、試験条件及び試験結果をまとめて表1に示す。
以上のように、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去するに際して、本発明の脱マグネシウム剤を添加することにより20分という短時間でアルミニウム合金溶湯中のマグネシウムを70〜93%ほど除去することができた。当該除去率を70%以上低減すると、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中のマグネシウムの含有率を0.25重量%以下とできる。

Claims (5)

  1. アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に含有されているマグネシウムを除去する脱マグネシウム剤であって、
    金属硫酸塩を含有し、フッ素含有化合物を含まないことを特徴とする脱マグネシウム剤。
  2. 前記金属硫酸塩が、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウムのうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の脱マグネシウム剤。
  3. 塩化物が含有されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の脱マグネシウム剤。
  4. アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に溶解されているマグネシウムを、
    金属硫酸塩を含有し、フッ素含有化合物を含まない組成物をアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯中に添加することにより除去することを特徴とするマグネシウム除去方法。
  5. 前記金属硫酸塩が、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウムのうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項4に記載のマグネシウム除去方法。
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