JP2017122137A - 潜熱蓄熱材組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】潜熱蓄熱材組成物の潜熱ロスを低減させた特定温度域で正確な相変化と安定機能化素材の提供。
【解決手段】電解質水和物を主材とする硫酸ナトリウム水和物(以下芒硝とその水和物と記す。)と常低温蓄熱材を構成し、相変化に伴う芒硝の晶癖抑制にカチオン、アニオンのイオン交換能に有用なピロリン酸4ナトリウム水和物等の界面活性材と融点凝固点の設定にアンモニウム塩類、過冷却阻止触媒にエチレンジアミン、四ホウ酸ナトリウム、相分離阻止サスペンションにセピオライト複合体と熱伝達促進剤にナノカーボンを包括含有し、低温域の固−液可逆で、8℃〜12℃に転移点を所要する潜熱蓄熱材。
【選択図】なし

Description

本発明は4℃以上14℃以下の常低温域で用いる潜熱蓄熱材に関する。詳しくは、太陽熱や大気熱、排気熱等の再生可能エネルギーを活用して、住宅、ビル、農業、施設の二重スラブ構造水蓄熱システム等に有効な潜熱蓄熱材の提供に関する。
融解と凝固の過程で、一定の温度に大量の潜熱を吸熱と放熱を繰返す物質は、温度変化を伴わず、この潜熱を蓄熱させて、これを必要時に温度変化を伴わずに潜熱を放出、または吸収させて、蓄熱を有効に活用できるので、潜熱蓄熱材として、冷暖房用に排熱、太陽熱、等を蓄熱/放熱の貯熱エネルギーシステムに用いる。現在、常低温域で氷点以上、15℃以下の熱循環の環境下で、固相−液相の可逆性組成物が、相分離や過冷却のない潜熱蓄熱材組成物の実施的摘要素材に石油ナフサ系流動性直鎖型n−パラフィン化合物が知られている。
詳しくは、常低温域で相変化の可逆性を保有するテトラデカンやペンタデカンが既知されるが、取扱い上での気化性と強可燃性の物質が、消防法に規定された防火に対する安全プロテクトが必要であり、又、該物質は水和物に比べ密度も小さく、熱伝導率も一桁小さいなどの技術的及び、経済的課題などが普及率を難しくして低調であった。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の電解質無機塩類及び、その共晶塩や水和物は優れた潜熱蓄熱素材として既知であり、例えば、2元共晶塩物に成る硝酸リチウムと塩化マグネシウム水和物(融解点8℃−12℃)が、水和塩より簡易的で検討されたが、消防法に規定の第1類の危険物に該当し、製品貯蔵の保全に課題を残し、実用化には至っていない。
一般的に無機系電解水和物は、融解時に無機塩個体と、その飽和水溶液に相分離(解離)とΔTの非一致溶融性及び過冷却の挙動が潜熱蓄熱材としての安定性に課題があった。
水和物は一旦解離した状況下では、固相水和塩の包晶は生成しない。また、当該組成物は融解と凝固に係る△T(温度差)も大きく、過冷却現象も起こし易く、係る現象の差異は水和物に関しては大同小異である。調和型と異なり、包晶型組成に起因の非一致融解物を潜熱蓄熱材に活用するにはこれらの課題解消は回避できず、特に硫酸ナトリウムとその水和組成物「以下芒硝とその水和物(塩)という。」は係る現象が顕著である。
前記のように当該芒硝を潜熱蓄熱材に用いるには、組成物の固相−液相で可逆の繰返しと熱履歴で安定した相変化の挙動が所望され、活用温度域に適合の水和物の選定と素材構成で、潜熱利用に於けるヒートロスの阻止に融解−冷却−凝固−加熱−融解の熱サイクルで確実にΔTの格差が少ない調和型に準じた改質が待望されていた。
安定状態の芒硝とその水和物(塩)の組成は典型的な包晶型であり、融点32.4℃、融解熱235Jkcal/kgの固相で安定し、固相−液相の可逆的相変化で出入りの潜熱量は大きい。しかし、相分離防止に用いる濃厚材(高給水性樹脂や高分子重合)等による揺変性のヒドロゲル化は、所要の単位熱量に影響し、比熱と潜熱の体量体積変化を回避できない実態があった。又、芒硝とその水和物を凝固点6℃以上で融解点14℃以下の温度範囲で、潜熱蓄熱材として活用には、基型の固形状融点(32.4℃)とΔT格差解消の目的と転移点変更の技術的作業に課題を抱えていた。
然しながら、芒硝とその水和物(塩)は、潜熱蓄熱素材として資源的に豊富で低廉であり、蓄熱材としての素材供給面での課題は少なく、金属腐食も少なく環境や衛生面や燃焼性がない事など、安全な環境素材として、熱利用分野への活用に幾多の挑戦的な開発と研究がなされてきた素材である。
芒硝とその水和物(塩)が所要の包晶型組成物の典型的な結晶挙動癖は、融解−凝固の履歴に伴う相変化の過程で必然的に分子の格子作用による分子結晶密度の高密化に起因し、包晶系組成物特有の再生格子の構造過程で相分離と過冷却傾向の増長に作用する実態は避けられない現象と、芒硝の組成物は非一致融解性の相変化を起こす物質であり、一連の解決を回避して、所望の低温域で活用する潜熱蓄熱材の課題解消の実態は皆無に等しい。
従来から大規模空調冷房用の貯熱エネルギーの媒体に、水を蓄熱材及びその媒体に活用されて久しい。水は安全な有機物で非常に低廉であり、水を熱媒体として、排熱を熱源とする地域冷房にレトロフィットシステムの二重スラブ構造の水蓄熱設備が代表的である。係る設備のイニシアルコスト軽減と単位熱量の効率化向上に、設備の単位面積当りの貯熱許容の付加が試行されている。本発明の該潜熱蓄熱水和物は単位熱量168jkcal/kg以上を保有し、前記水媒体の単位比熱熱量の68jkcal/kgの概ね2.5倍であり、潜熱併用で、設備の小型化と現有蓄熱単位能力の倍増で合理化が見込まれ、冷熱需要に期待されるものである。
冷凍ヒートポンプチラーの場合、常低温4〜6℃の熱媒体を介し、水槽の出口から8〜9℃前後で空調負荷に供給される、また使用済みの戻り水温は15℃前後で循環されるが、常低温域での実用化には水蓄熱(比熱)は6℃〜12℃の吸放熱サイクルを適用できる潜熱蓄熱材の供給の有無がポイントとなるが、係る関連提案の具現化は此れまで未達である。
熱サイクルにおける効率的な下限水温が4℃以下では、冷凍ヒートポンプチラーの機能に係る負荷で熱効率が低下、また融解に係る温度は15℃以上では除湿効果が低下し、使用環境や熱効率COPに係る省エネ効果に影響する難点を露呈するなど、運用に課題があった。
潜熱蓄熱素材は相変化の過程で、転移点に係る温度調和が必須条件であり、固相−液相の可逆に係る密度変化で相分離を誘発する晶癖を抑制する効果的な変調処理を要するが、係る課題解決に従来から幾多の手段が示されているが未完である。
無機電解質硫酸ナトリウム水和塩(芒硝とその水和塩)は相変化のプロセスで包晶型特有の過冷却と相分離現象が発生するが、この抑制に加えて、固相−液相の可逆変化にかかる融点を低温側に変更する転移点に伴い熱容量の減少は未解決であった。
芒硝とその水和物(塩)を主剤として、低温域に活用する潜熱蓄熱材の転移点変調にアンモニア塩類、アミン類、多価アルコール類のポリアルキレンオキサイドやメタクリル酸メチルに一定の効果がある事は次記する如く既知である。
前項の温度範囲で用いる素材に(例えば、特開昭56−95981号公報、特公平1−40077号公報、特開平2−92988号公報等)に、硫酸ナトリウム水和物とその共晶物に対して、各種の無機塩に塩化アンモニウムやエチレングリコール類による調和操作に於いて、有効であるとされ、特開昭57−30873号公報には解離沈降阻止に架橋性官能基を有する水化性重合体を生成させる方法、また特開昭57−48027号公報にはポリアクリルアミドと架橋剤アルデヒドを硫酸ナトリウム水溶化液中に含有する方法が開示されて、凝固化の効果は認められるが、熱挙動で転移点が明確に定まらず、複数の転移点のピークを生じて満足する状況に至っていなかった。
転移点変更に多価アルコール類の添加が少量に比例して、転移点の調和に効果的であるが、一定量を超えると過冷却阻止剤の機能を極端に阻害、また芒硝とその水和物に対して、添加量が10重量%を超え、更に増量しても、凝固点と融解点の転移点は緩慢となり、実用に至らない現象は実験値から確認の事案である。
芒硝とその水和物(塩)は、包晶型水和塩は、前記の如く融解時の過飽和に伴う過冷却を起こしやすく、エチレングリコール等を多量に含有の場合、係る現象が更に促進され、また添加による組成上の構成バランスに影響し、固相−液相の可逆に係る機能低下を生じる実態があった。
従って、本発明が目的とするような常低温域で使用する組成物には、エチレングリコール類を含む多価アルコール類の単独での達成は叶わず、常低温用に最適な組成物とは限定できなかった。
係る解決に、特開平10−237433号公報では、常低温用潜熱蓄熱材組成物に係る提案に、該、主剤成分100重量%の温度調整にエチレングリコールとアンモニウム塩類を併用の手法で融点降下に効果を示している。
係る手段も一定の凝固点の降下に顕著な効果が認められるが、凝固−融解点に係る△Tが大きく、係る効果は示されず課題解消に至っていない。然るに、この試みも融解点降下と△Tの課題解決を達成するには十分ではなかった。
即ち、前記の如く、一般的に排熱を活用できる冷凍ヒートポンプチラー冷房用熱サイクル装置に起用の蓄熱に係る熱循環水温は好ましくは、凝固温度は7℃±1℃以上と融解に11℃±2℃以下が望ましく、係る循環戻り水温は15℃以下の範囲である。
住環境に係る冷房概念は、湿度に関与する温度域が、快適な冷感の実態に即した要件が所望され、循環熱媒体(水)に対応する蓄熱材は少なからず、冷却水より高い水温で確実に凝固し、戻り水温以下の13℃の範囲で融解して熱吸収を行う性状が冷凍ヒートポンプチラーの運転や関連設備等の熱負荷を軽減し、経済的にも好ましい態様である。
最も好ましい芒硝とその水和物(塩)の性状挙動は、潜熱蓄熱体組成物に係る固相−液相の可逆転移での△Tの一致が望ましいが、係る条件は固相変化組成物が液相と同条件で起こる一致融解で、この場合の水化と脱水のプロセスは融解と凝固の過程で同一であり、調和型に近似すると推察され、効率的な蓄熱材と成す解決手段が包晶型で試行されてきた。
芒硝とその水和塩は、包晶系特有の晶癖により、固相−液相可逆の分子組成の組換えの過程で、不均衡を生じ、前記の如く、非一致的性状を示す非均衡性物質の性状を示し、一般的に水和物の相変化は総じて、固相−液相の体積変化率(%)値は水和値に差異が認められるが、統計から概ね「vol=11%±1」で体積移動の性状を示し、芒硝も係る融点は32.4℃の固相で均等し体積安定の組成物である。
通常該組成は芒硝の無水塩と水溶液の割合は、芒硝49.6に対し、水和物50.4重量%であり、包晶型単斜晶で、融解熱量251kj/kgであるが、熱履歴の包晶過程で芒硝の所要晶癖を成因とする相分離現象の実態が良好な潜熱蓄熱材化を阻んでいたものである。
前記のエントロピー概念にかかわる固相−液相の可逆的な相変化は並進や振動及び回転のエネルギーが著しく大きく、膨張を含むエントロピーを伴うものである。方程式「△S=q/t」(△Sはエントロピー変化、qは吸収された熱量、Tは転移温度)で表されるに鑑み、プロセス上で発生の体積変化も前記の変化も同一のエントロピーの変態であり、エネルギー容積の範疇に包含される流動性に関連する。
一般的にアルカリ金属やアルカリ土度金属の電解性組成物の晶癖の変性に増粘均衡材の処方が有効であり、熱量ロス軽減の双方に有効な手段が、組成物の構成に適した塩―水和物を形成のプロセスを包含する塩と水和物が不調和に融解する事を阻止し、結晶の水和内の離脱分離を阻止の効果を得ることができる。
相分離現象は、単一系物質では起こらないが、密度の異なる複合成分で発生し通常的に無機、有機の水和物は、結晶相変化に起因する凝縮濃度の上昇で解離が発生する。前記の如く、芒硝とその水和物も融解時の過飽和状態中で結晶分子が構成され、晶癖で結晶の密度を高密化で包晶の均衡を破り、無水結晶は混合されることなく解離して沈降する。係る繰返しにより、無水化物(結晶固体塩)と水溶液の二層に分離する現象で、均衡する水と結晶物の均衡する密度差のオーバフローが要因であった。
前項の現象で無水結晶物は重力差で溶解液中を通り抜け、下層に沈殿し堆積状態する、解決策に物理的(再加熱/撹拌)な再結晶作用を施さない限り、二相化の解離は解消しない。静止雰囲気で、上層に軽い水和溶液が滞留した離水を示し、元の包晶組成に再生復元されることはない。組成層の晶癖(成長方向)の実態は、該組成物の相変化の実験値や幾多の実証事例から既知であり、冷熱潜熱蓄熱材組成で解決されるべき課題であった。
特開昭54−016387号公報 特開昭57−159871号公報(米国特許398696号) 特開昭60−011575号公報 特開昭60−79088号公報(特許登録1753195号) 特開昭60−84379号公報(特許登録1735640号) 特開昭60−181186号公報 特開平08−218063号公報 特開2005−314741号公報
当該主材の包晶型硫酸ナトリウム水和塩の相分離阻止手法に用いるサスペンション(相分離阻止剤)に、特開昭54−16387号公報でカルボキシル澱粉と架橋ポリアクリル酸の多価イオンの結合物で組成する方法、特開昭57−159871号公報(米国特許第3986969号)では均衡材にアタパルジャイト粘土と更なるヒドロゲル化に架橋ナトリウムカルポキシルレート効果と表面活性で晶癖の解消にエトキシルアミン酸/ヘキサメタリン酸ナトリウムの効果をあげている。特開昭60−181186号公報には芒硝にリン酸と架橋ポリアクリル酸を始め、共重合体とする架橋方法が示されている。特許登録第1753195号にはオルトホウ酸、アルギン酸ソーダの効果を示し、特開昭60−79088号公報(特許登録第1753195号)にはドデシル酸類のソーダ、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸リチウムに成る破過冷却材が示されている、特開昭60−84379号公報(特許登録第1735640号)には硫酸カルシウム及び無安定シリカ、何れも無機均衡材と高分子濃化材によるコロイドのヒドロゲル化で沈降の阻止を目的とする手段が提案されていた。特開平8−218063号公報には固体酸の結形二酸化ケイ素、カナリナイト、シリカアルミナを酸性下サイドでの活用を示し、特開2005−314741号公報でパリゴスカイトが分離阻止剤の目的効果について示されている。
然しながら、前項に記載された提案はイオン交換能が大きく、イオン化傾向に係る揺変(チクソトロピー)の変態現象や多糖類を採用の場合に分解菌の影響を受けて、経年とともに劣化によるウエットボリュームを喪失して、相分離現象を招く傾向が推察される。また、これらの提案は水和組成物の膨潤化に架橋高分子による橋かけ化合物や濃化作用剤に有機アルギン酸等を用いた固定のヒドロゲル化作用を前提とした安定化が示されているが、何れも、高分子架橋重合体による増粘手段で共通し、単位保有の潜熱量の減少を招き、実施に於いて、満足な状態に至っていない実態があった。
前記の架橋化現象の全てで、固相−液相の可逆進行プロセスに伴う体積移動の膨張係数%は「vol=±0」との実態は公知であり、ギブス自由エネルギー「△G=H−Ts」の法則に照らして、係る実態は熱容量減少を裏付ける値である。
前記に係るプロセス、固相−液相の可逆時の体積変化(膨張−収縮)は、エントロピーに包括される組成物のヒドロゲル化の状態比例に起因し、結果的に融解熱容量の減少に関連すると実験値からも判明していた。氷点以上の常低温域に係る冷熱エネルギー活用の冷熱用蓄熱材に限ると、現状は常低温域に用いる水和物蓄熱は幾多の提案に因らず、現在も継続的実用化は水比熱蓄熱を除き、現状は皆無である。
前記に鑑み、一般的に包晶系水和物に係る相変化プロセスの概念は水和物の含塩と水の結晶により、融点の組成より濃い組成を持つが、冷却の一定値以下で結晶が析出、包晶点で残りの液がすべて、先の析出塩に反応して再結晶し、先の結晶は後の化合物に包晶される反応現象の生成プロセスであるが、前記の如く熱履歴の過程で再結晶物は高密度化で拡大して、包晶の段階で剥離の相分離を起こし、潜熱蓄熱材の機能を喪失する。
本発明は前記の相分離現象の解消と安定した潜熱活用に、水和物のラス状(ゾル)の微粒子ミセルのコロイド化の過程に着目、一般的にゾル粒子コロイドは直径が長さの約2倍(数nm)の球形を成し、「Co以上とCo以下」の濃度を分岐に、「Co以上の濃度」にある界面活性水溶液はミセルコロイドで、濃度のCo値以下の場合、分子がばらばらに溶けて表面にできる可溶性単分子で隙の多い気体膜である。ミセル(集団)のコロイド粒子は、表面積が非常に大きく、表面の性質の少しの変化で全体の表面積が拡大されてコロイド全体の性質(表面張力、吸着、脱着、濡れ、界面電気)に影響を与える作用が大きい。
前項、活性化ゾル状コロイドの捕捉実態に鑑み、本明細中に記載の多糖類や合成スメクタイト、セピオライト、ゼオライトの無機質短繊維状多孔性マトリックスチャンネル等から選ばれる界面活性剤で、イオン(モノマー)が集団(ミセル)コロイド粒子をつくり流動性を保持したサスペンション化で相変化組成物を構成するもので、安定した固相−液相の可逆流動性を成す複合及び化合で、過度のヒドロゲル化で単位熱量低下の相分離防止手段と一線を画すものである。
従来から、多くの潜熱蓄熱材組成物に係る研究課題は前記の如く、流動性ミセルの形成段階で、電解質溶液中のコロイド化に濃厚化促進剤の性状が相分離阻止に有効である事を前提とした高吸水性モノマーや高分子重合架橋反応剤、等の幾多の提案がなされ、繰返しの経年安定化にコロイドのゼリー化「動かない軟化物」の手法が、芒硝においても、相変化蓄熱材の安定化手段として、係る融点32℃付近での活用事案が開示されているが、膨張率「vol=0±1」と、芒硝が所要の基型の潜熱量を減少させている実態があった。
芒硝は通常無水固形と水溶液の10水和物の和で均衡し安定であるが、一旦、飽和溶液化の工程で発生する晶癖に係る粒子の高密化で、二次過飽和溶液中で解離の沈降を発生する、かかる繰返しにより、底辺に無水結晶の堆積が拡大し、水和物の包晶機能を喪失し、最終的に不調和の無水塩と水溶液の二相化(相分離現象)で、熱量は顕熱蓄熱に限定されて、目的とする潜熱蓄熱材組成機能を喪失する現象は前従の通りである。
前記に係る芒硝とその水和物を変性する根幹と成す抑止策に、液相の過程で、任意に構成の界面活性のミセルコロイドを十分に吸着/脱着する有効なサスペンション化で混合物を包含するプロセスであり、晶癖の変調抑止機能で分離現象阻止と、潜熱蓄熱材に係る不利益の排除の解消するものである。
前項の冷房システム適応温度域(環境雰囲気温度21〜26℃)に用いる主材の芒硝とその水和物(塩)100重量%に対して、低温転移点調整材にエチレンオキシド系多価アルコール類、アンモニウム塩類及び係る補助材に復塩添加で、融点−凝固点の調整と可逆で生じるΔT格差の改善と熱量保存の有効性を確立する。
本発明は水和物の表面張力がミセル微粒子のコロイド化を阻害し、細孔への浸透能力が小さい性状を示す。係る実態に鑑み、芒硝とその水和物(塩)の融点降下とΔTの温調に効果的なアンモニウム塩類からと、及びポリエチレンオキサイド類、過冷却阻止触媒にキレート錯体類からを含有の組成ミセル微粒子を無機物粘土系類と共に、界面活性剤化ミセルコロイドを基軸に水の結晶と混合物の多様な粒子で塩と水和物の混合プロセスで、親水和性チクソトロピーで、塩と水和物の不調和による融解の実態を阻止して、分離しない。
界面活性剤類にアニオン、カチオン系のイオン性を所要の化学式「Na10HO」のピロリン酸四ナトリウム、化学式C1224[SDS(11)]のトデシル酸類、非極性基を有する化学式「RCSONa」(LAS)の真鎖型アルキベンゼンスルホン酸ナトリウムや無定型高分子リグニンスルホン酸ナトリウム、等を包含する両イオン性または非イオン界面活性剤から適宣して、1種の単量体を0.1以上0.5モル重量%の規定量で混合水和物を形成するもので、前記の塩−水和物の不調和による融解を阻止し安定した組成基盤の構成に寄与する。この包含順位が、凝固点及び融解点を8−12℃範囲の繰返しで、芒硝とその水和物に有効に作用する。
更に、混合段階の状況に応じ、アンモニウム塩類が、硝酸アンモ二ウム塩、硫酸アンモニウム塩,塩化アンモニウム塩、リン酸アンモニウム塩、尿素から選ばれ、その補助材に複塩及び金属錯塩から選ばれる一種の併用が、凝固点が氷点以上の8℃と融解点を12℃以下の所望するΔTの範囲で効果がある。
本発明は、化学式「NaSO・nHO」(nは10以上12の範囲)の芒硝とその水和物(塩)100重量%で、係る結晶癖の変性と相分離阻止サスペンションに化学式「MgSi1230(OH)(OH).8HO」.セピオライト複合(MS−2、MS−2−2、S−15)pH8.0−9.5と化学式「Na0.33Mg2.67Li0.33」の高純度合成スメクタイト(pH8.0−9.0)、及び、化学式「Me /nO.AL/nO・XSiO・YH25」のゼオライト(pH8.2〜9.0)5〜8Åのモデルナイト型を採用する。
前項同様の目的補助材に単一多糖類の化学式「C10」nで表すスターチ類のデキストラン・デキストリン・グリコール酸ナトリウム6HO・リン酸エステルナトリウムから選ばれる一種以上の1.0以上20重量%又はその0.1以上10重量%の範囲での含有は弱膨潤性に働く好適な実施態様である。
相分離阻止剤の1種として、微細な多孔質を有する高純度スメクタイトは真比重2.3(g/ml)と分散媒はイオン交換水に良好なチクソトロピー指数7.7〜8.9、MB吸着率mea100gにつき101を示し、粘土回転計の回転数cp値6rpm〜60rpmの機能幅は「4.7×10〜8.1×10」pH10.1、の親水和性チクソトロピー指数でヒドロゲル化の膨潤性に富み、水化塩中に分散の界面活性化低分子ミセルの親液コロイドの初期的混合構成で有効に作用する。
原産地に因る性状構成が、長、中、短繊維状で多種類が存在するが、当該ピオライト(MS−2、MS−2−2、S−15)は短繊維状の単独又複合の包括物「以下、セピオライト複合という。」が、所要の単繊維状マトリックスで連鎖して、吸着保持を特徴有する。かかるセピオラト構造の特徴は、2:1型層の千鳥格子連鎖による積層型繊維状の微細孔タルクを幾重にも積重ねた連鎖構造体で、繊維中に5.6×11.0Å、水銀注入の測定限界の60Åでは、むしろ100〜1000Åの付近に細孔が集中した単純繊維間同士のマトリックスがトンネル状で幾重にも束ねて開いた特異な空間構造を保有し、実施値に於いて、チクソトロピー指数で、他の組成と異なる無類の吸水着と脱着効果を有する組成体である。
当該セピオライトはフィロシリケートの表面と似た状態であるが、セピオライトではこれがチャンネルに沿って無数にマトリックスで存在している。この活性点が無数にあることが他の鉱物で類を見ない吸着の特徴を所要する。「粘度化学第32巻第3号(1992年)」。
前記セピオライトとは別名を海泡石と呼び、代表的な化学式「MgSi1230 (OH)(OH)8HO」とOH基が多い特異な構造が、組成物のHOとの間にO・・H−Oの水素結合の生成を補足し、相変化時の強力な吸水と離水作用を示して、他の無機物が持ち合わせない秀でた特徴がサスペンション化で強力に作用する。
一般に公表のセピオライトは所要の水和マグネシウムシリケート系無機物では極めて、細い繊維結晶タルク状構造を有し、繊維長5μ、繊維径0.2μの微小孔径トンネル状マトリックス細孔が繊維間に無数に存在し、真比重2.6(g/ml)、その比表面積は概ね標準値205m/gr以上を所要し、自己重量に電解質水溶液を320倍の吸着を示す。
本発明の根幹を形成する界面活性剤ミセルコロイドを、マトリックス細孔内で連鎖会合して、固−液互変での吸水−脱着の可逆的担持を発揮する、pH8.0〜9.5で単繊維形状同士の絡まり合いによる成形をなし、電解質溶液中での粘性の強弱や過度のヒドロゲル(揺変性)に左右されずに安定した維持機能で、芒硝とその水和塩の晶癖抑制効果を創出する。
また、セピオライトの特異な性状は、水の吸着と脱着に係る混合プロセスで撹拌強弱の切り替えで、粘度の強弱を任意に選択の性状を示す。即ち、溶解時の撹拌度合の剪断力が大きいと低粘度であり、剪断力が小さいと高粘度を示し、混合物との会合に係る選択巾に大きく作用し、水和物の吸着/脱着の担持体サスペンション化でビルダーとしても最適である。
ゼオライトは産出地による成因で構造上の違いがあるが、資源的に豊富で、合成触媒としての構造式は2000組以上の機能で異なる改良合成物があり、界面活性剤の無リン化のビルダーとして、トリポリ酸のナトリウムに変えて、浸透性洗浄力の活性強化に供用されている。前記セピオライトと類似点の粒子吸着と脱着作用を有するマグネシュウムシリケート系モデルナイト型無機系生成物である。
前記に係る当該組成物のm当りの容積が、電解質水溶液や塩の影響を受けることなく、予め、界面活性剤で可溶の共晶親水液とミセル(集団)のコロイドを吸着し保持する。当該、単位熱量は約164kj/kg以上、一定の流動粘性を保持して、マトリックスで連鎖状に捕捉し、体積移動に係る膨張自由度を特徴とするに十分な量の0.1%以上〜10重量%又はその5重量%の範囲を適宣に配合する事が良好な実施態様である。
一般的に結晶組成物と水和物は不調和では溶解しないから、分離も反応解離もないが、他の物質の均衡材や濃化材に影響を受けやすい。加熱融解に係る固相−液相による溶液ゾルや分子ゲルのチクソトロピー性は、前記の如く、水や有機溶媒になる架橋型分散媒と空気中で反応し、急激にヒドロゲルの高粘傾向を示し、容器充填に係る作業や潜熱量の低下に加担し工程上の負荷であった。
前記に係る解決手段が特開平7−3252号公報では、事前に選ばれた架橋剤に成る内容物を充填後、重合開始剤を用いて、ヒドロゲルとする相分離阻止手段が示されている。事後処理による水膨潤性架橋重合体を成すもので、結果的にその体積移動%(膨張率)は「vol=0〜±1%」を示すとの公表実態は、元来所要の体積移動率に係る熱容量と比例したギャップを表す指標となる。
係る減少傾向は膨張係数変化値vol=1に対し、単純計算で約2cal/volの変動指数を示す、係る「vol=0〜±1」の数値は、原系が保有の熱量の実に40%減少に相当する。因に水和物はその構成で相変化に係る体積移動の方向は各々の系で異なるが、概ね「vol=10%前後」が公知の実態である。然るに本発明が目的とする省エネルギー効果に対し、相変化に係る膨張係数の減少は潜熱エネルギーの利用上、未達の課題でもあった。
本発明は係る現象の抑制に界面活性材含有水化分散媒と調和のミセルコロイド微粒子の固定化にセピオライト抱合体又は、合成スメクタイト、ゼオライト、多糖類、等の適宣な配合による混合が効果的で、過度のヒドロゲル化を回避し、固−液融解時の体積移動に係る分岐膨張率を極力基系に即した「vol=8%±1」の範囲に維持する構成で、潜熱量の低下軽減と相分離阻止に有効な効果を得るものである。
更に本発明は上記蓄冷熱材組成物が保有の水分子量10以上の加水により、該系の添加組成に影響する前記分散媒の調節を容易に組成機能に寄与し、その均衡維持と所要の融解潜熱量低下の影響阻止に作用する。2分子以上の炭水化合物の多糖類から選ばれる系は混合過程で、懸濁したゾル水化物の活性ミセル粒子の大小、濃度の強弱調整に作用し効果的に作用する。
前項に係る微細な調整に多糖類は、単独での分子間界面を橋かけ(架橋)に、デキストリン、デキストラン等は水中でゲル状に三次元網目構造で分子のふるい作用により、Coの濃度を成すイオン交換セファデックスとしての認知材で、ミセルコロイド分子の形成手段として効果的である。
高密度合成スメクタイトも独自のチクソトロピー性を所要し、水溶液に懸燭する環状分子作用で、ミセルコロイドを補足する、セピオライト複合体は変性の異なる網目状吸着の補足で効果的である、これらの化合、抱合手段に於いても、晶癖に係る粒子解離の不調和の抑制効果を得ることができる。
前記、スメクタイト、セピオライト、ゼオライト、また多糖類のデキストリンの各々が固有のサスペンションの吸着特性で、芒硝とその水和物(塩)100重量%に対し、0.1以上10重量%、又はその0.1以上5重量%範囲の含有により、体積移動(膨張率)に係る本明細中で前記した許容の範囲を維持し、相分離抑止力と蓄熱容量の減少を留めて、充填に支障のない適度の流動性と蓄熱機能を維持する好適な実施態様である。
本発明の主剤を成す芒硝とその水和物(塩)は、化学式で「NaSO・nHO」(nは一般的に10)密度1.45で表される。所謂、一般名の硫酸ナトリウム10水和物及びそれよりも結晶水を増量したものを含み、「NaSO・nHO」(nは好ましくは10以上12)の範囲で、融点変調に効果的な組成の芒硝とその水和物(塩)である。nは水和物数に相当する数であり、n=12の場合は芒硝12水和物(塩)である。このような芒硝とその水和物は組成の構成比に十分な加水添加で調整可能である。
相変化に係る△Tの温度調和に芒硝とその水和物(塩)100重量%に対して、ポリエチレンオキサイド酸類の複数が水酸基有機化合物のうち、エチレングリコール、プロピレングリコール、1.3プロパンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、等から1種の単量体が水100重量%に対し、1.0以上10重量%の範囲で、また他のアンモニア塩類との複合と界面活性の相乗効果で融点変更に効果的な態様である。
本発明は、各種類の再検証実施と係る反復繰返の比較に於いて、錯塩、塩類(例えば復塩にNaCL、KCL等)の併用効果と多価アルコール類のジエチレングリコールや、その界面活性にアニオン系のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウムや、カチオン系界面活性に「DTAC」ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、等である。
水―粒子と抱合の界面活性剤ミセルコロイドのサスペンション化に混合して、晶癖変調促進に0.1以上1.0重量%の範囲が水化物に好ましい実施態様であり、界面活性の濡れを成因し、混合系に均一な分散と表面張力と界面活性でサスペンションの効果を分子間に拡散を効果的に促進する実施態様である。
本発明において、主剤である芒硝とその水和物(塩)に対する多価アルコール類からの添加量は芒硝とその水和塩100重量%に対し、一例に、ジエチレングリコール0.5〜10重量%の範囲であり、係る添加量が多量であると凝固点が低過ぎ、更なる低温の循環冷媒が必要となるので実用的ではなく、一方添加量がこの範囲より少ないと本発明が目的とするΔT格差を解消の潜熱蓄熱材は得られず実用的ではない。
凝固点及び融点降下の変更にアンモニウム塩類の添加に比例して、凝固点はほぼ直線的に温度降下を示すが、多すぎるとその挙動は氷点以下にピーク(凝固点)を示す。従って、本発明は多価アルコール類、等から適宣して目的の温度域で調和に適用が好適であり、例えば、アンモニウム塩類等の1種から該水和物100重量%に対し、1.0以上20重量%の範囲で添加の場合、多価アルコール類の例えば、ジエチレングリコール含有量の調整を容易にし、凝固点を平均7.5℃の範囲での設定を容易とする。
更に、冷却補助材に塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等の複塩又、錯塩の2価金属イオン化合物、等から選ばれるものも温度降下の併用補助材として、有効性を所要する。特に、キレート錯体のエチレンジアミン類は、破過冷却の触媒作用の他、融解転移点、や晶癖変調等の三次元複合で相乗的な効果がある。
本明細書中、前記の芒硝とその水和共晶物は低常温域で用いる潜熱蓄熱材であり、特に産業用ビル空調の活用に排熱再生エネルギー「DHC」を活用する既存のレトロフィットシステムの二重スラブ水蓄熱槽の冷房システム設備に有効な熱質量と温度(8〜12℃)で、顕熱と潜熱を併用し、設備の効率化と空調用温度域での活用に寄与するものである。
主材の芒硝とその水和物(塩)100重量%に温度伝達促進にナノカーボンブラック1.0〜5.0重量%と、多価アルコール類から1例に、ジエチレングリコールで塩化物含有水和物の機能で6℃〜8℃付近の凝固状況の伝熱性に改善に相乗効果を示した。
本発明は明細書中、前記のスメクタイト、セピオライト、ゼオライトと多糖類によるミセルコロイド微粒子の混合プロセスの順位で、相分離、過冷却阻止のサスペンションの補足をより効果的と成す態様であり、晶癖抑制と凝縮に係る離水化現象及び凝縮と膨張に係る潜熱量の減少を抑制し、凝固点の融解温度降下作用の安定と維持に寄与する態様である。
本発明は本明細書中、前記の如く、ジエチレングリコール類、等の添加による凝固点と融解点の転移点降下処置は芒硝とその水和物(塩)内の分散媒の影響を受ける。然るに芒硝のその10水和物より、結晶水の多い水和物を用いることで、固相−液相の可逆で、△Tを短縮する効果と、また凝固点を得るための多価アルコール類を軽減できる好ましい態様である。
本発明で用いられる芒硝とその水和物は10水和物に限定されず、一般式NaSO4・nHO(ここにnは10、又はその12)組成範囲の芒硝水和物が有用であり、このような該水和塩は通常水の加水量の範囲で調節するのが好ましく、限定する転移点の設定に於いても有用である。
潜熱蓄熱材組成物の主材と成す芒硝とその水和物(塩)の融解にかかわる△T/の非一致現象は、本明細中、前記の如く、実施状況に係る文献や実態から既知であり、固相−液相可逆に係る破過冷却にエチレンジアミン4酢酸と四ホウ酸ナトリウム水和物の混合比が9/1〜1/9又はその3/1〜1/1の併用が、その単独の添加量を減じ、晶癖変調と融点降下及び破過冷却の相乗的効果を示し、凝固−融解に係る△Tを4℃以下の範囲に定着する良好な態様である。
破過冷却促進触媒サスペンションに、触媒作用に各種の組成物を有する化学式「EDTA4Na・4HO」のエチレンジアミン4酢酸、化学式「Na10・HO」の四ホウ酸ナトリウム水和物の複合組成に成る添加量が芒硝とその水和物100重量%に対し、過冷却を5℃以下の範囲とするに十分な質量が0.1以上5重量%の範囲にあり、これより多量になると、エチレングリコール、等の多価アルコール類が目的とする凝固点定着に影響し、ピークが緩慢となり、当該潜熱蓄熱材の融解熱活用に不利益に働くが、この解消に複塩の併用が効果的な態様である。
前項のエチレンジアミン4酢酸と四ホウ酸の混合割合が、1/9〜9/1又はその3/1〜1/1の範囲で0.1以上5重量%範囲の添加が、低温領域の固相―液相の可逆で、破過冷却阻止効果を単独より少量で得るに好適な態様であり、所望の常低温環境下で、前記の試みは、芒硝とその水和物の融解熱減少の不利益を伴わない潜熱蓄熱材を得ることができる。
前記組成物は熱伝導にブラウン運動を所要し、該系粒子は半径0.1ミクロン以下で、係るナノカーボンブラックのpH2.2〜2.6ふるい残分0.001nμの単量体を水和物100grに対して、1.0以上5.0重量%の範囲に収まり、晶癖変性サスペンションの即効的効果に作用する界面活性にピロリン酸四ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウムから選ばれる単量体又は複合混合体になる「界面活性材」の規定量を水和物100grに対して、0.1以上1.0重量%の添加により、融解−凝固に係る伝熱過程で固形表面の熱抵抗値の緩和に作用し、迅速な温度伝達とΔTの格差解消に良好な実施態様である。
従来から提案の技術は高分子濃化材による弾性ゲルで吸収し、体積に過度のヒドロゲル化のコロイド固定の膨潤や重合架橋反応に対し、本発明は適度の粘的流動性の保有に有効なスメクタイトとセピオライトの抱合体(MS−2、MS−2−2、S−15)とゼオライト、及びその補助的手段に、防菌を施した多糖類のカルポキシルメチルセルローズのスターチ類から、単独又は併用を芒硝とその水和物100grに対して、0.1以上10重量%の範囲を含有し、凝固−融解の可逆に係る熱質量に有効な体積移動の粘的流動基準値(vol=8%±1)指数の維持調和を成し、所要の融解熱量減少の軽減と潜熱蓄冷熱材の安定化保持に効果的な態様である。
本発明のより好ましい実施態様は、主剤の芒硝とその水和物(塩)100重量%に対し、多価アルコールと復塩類を0.1以上5.0重量%の範囲、例えば、多糖類に係る腐食や酵素分解作用阻止剤に、化学式「COH」フェノール類を水和物100grに対し、0.1以上1.0重量%以下を用いて阻止、無機粘土類スメクタイト、セピオライト、ゼオライト、等のミセル微粒子化の補助にスターチ類の選択肢を保持する組成物として選択できる。
本明細書中の前記「先行技術文献」中に、本発明以外の相分離阻止剤の高吸水性ポリマー、高分子架橋反応重合剤等の既存技術にフィロ珪酸塩鉱物に含有のカオリン鉱物粘土類のカオリナイト、ハロイサイト、デッカイト、ベントナイト、モントモリナイト、酸性白土、合成雲母、無晶形二酸化ケイ素(珪藻土)、パリゴルスカイト、等の揺変性膨潤型物質が所要する単純膨潤型物質のイオン交換能性、特に1価、2価等、多価イオン水和性が強い電解質溶液中で、その影響により凝集で膨潤性機能(ウエットボリューム)が劣化して結晶補足機能を喪失する。
相分離の組成分解に至る幾多の実態に鑑み、本発明は本明細に詳細記載の如く、冷房設備活用を目的とする蓄熱材組成物として、低温度域での活用に低廉なコストで寄与する潜熱蓄熱材組成物の完成に至ったものである。
以下実施例を挙げて、本発明を具体的な実施例題に基づき説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されない。実施に際して、転移点及び蓄熱量の測定は規定に従って、−25〜125℃まで任意にプログラムを設定可能な恒温測定装置(イスズ製)を用いて測定したものである。また熱量の計測は凝固温度のピーク(破過冷却)を起点に試料の温度計測走査差により算出した。(JISK0061測定法)恒温内温度を4℃〜20℃の温度に設定し、熱履歴を8時間サイクルの連続運転で、50mlのPP容器に試料種30g/点の各5点単位の10点について、その融解点の折線と凝固ピークから平均値を表1に示す。配合単位は重量部とした。
実施例1に準じた熱量の計測に凝固温度のピーク(破過冷却)を起点に試料の温度計測走査差により算出した既定の(JISK0061規定法)恒温内温度を4℃〜20℃の温度に設定に従って、比較調合試料について表2に示す。
復塩を含む塩類を標記のごとく変化させて、混合により得られた潜熱蓄冷熱材試料を、−25℃〜+125℃までプログラムが設定機能を所要の低温恒温槽中(イスズ製)で+20℃に加熱昇温し、6時間保温した後、次いで5℃に冷却のサイクルにおいて、融解−凝固の過程を500回の繰返しにおいて、熱吸収及び放熱上の伝達効果と熱履歴や該系組成物の配合上での資質量変化、特に分離作用による離水現象を目視で確認等、保持熱量に係る負荷測定し、その結果を表2に示す。
本発明の潜熱蓄冷熱材組成物は硫酸ナトリウムn水和物、ここでの(n=12)の範囲が主成分であり、凝固点降下に作用するアンモニウム塩及び塩類の所定量を該潜熱蓄冷熱材組成物に対し、多価アルコールを適宣量の添加により、系が所要の熱量に影響を与えず、相変化に係る固−液に係る転移点で鋭角ピーク反応を示し、凝固−融解の(ΔT)温度差を縮小の改良を可能と成すものである。
該記載の潜熱蓄冷熱材組成物に組成安定の必須前記サスペンションを1〜10重量%を添加した潜熱蓄熱材組成物となすに係る凝固−融解の熱サイクル及び熱履歴500回以上の繰返しによる該系の蓄熱量の計測でレベル低下による離水現象(相分離)や過飽和過冷却現象、等の異常反応は確認していない。
該系の組成物が再生可能エネルギー(河川/下水道)の排水熱DHC活用に利する。動力に冷凍ヒートポンプチラーで生産の4℃前後の熱媒体(水)を介し、潜熱蓄熱材の凝固と回帰吸収熱を融解に用いる該蓄熱素材の単位熱量の平均値は168kj/kg.(39kcal/kgr以上)であり、本明細書中、前記の如く、水の2.5倍と冷水装置の熱増量材として、冷空調の熱エネルギー需要供給に寄与するものである。




















Figure 2017122137


















Figure 2017122137

















Claims (6)

  1. 氷点以上の常低温域で固相−液相の可逆性を有する芒硝とその水和物(塩)の、相分離阻止のサスペンションが、水と混晶物の界面活性ミセルコロイドをスメクタイト、及びセピオライトの混合物と破過冷却触媒にエチレンジアミン4酢酸、及び四ホウ酸ナトリウムの混合の化合物と、凝固点変更にアンモニウム塩類の硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム塩、尿素より選ばれる1種に、ΔTの調和に多価アルコール類のジエチレングリコール、プロピレングリコールより選ばれる1種類との混合物であり、表面活性変調にカチオン系、アニオン系の界面活性にピロリン酸四ナトリウム、直鎖型アルキベンゼンスルホン酸ナトリウム、硫酸ドデシルナトリウム、エトキシル化アミン酸、グルコン酸ナトリウムより選ばれる1種類以上と、温度伝達促進にナノカーボンブラックの単体の含有を特徴とする潜熱蓄熱材組成物である。
  2. 常低温域の凝固点8℃以上で融解点13℃の範囲で可逆的に相変化する基材が芒硝とその水和物(塩)100重量%で、化学式「NaSO・nHO」のnが「n=12HO」の範囲である事を特徴とする特許請求項1の範囲に記載の潜熱蓄熱材組成物。
  3. 前記の芒硝とその水和物(塩)100重量%の相分離阻止サスペンションに、合成スメクタイト又はゼオライトの1種以上とセピオライト複合体の配合比が9/1〜1/9又はその3/1〜1/1の割合で、0.1以上10重量%の含有を特徴とする特許請求項1の範囲に記載の潜熱蓄熱材組成物。
  4. 前記の芒硝とその水和物(塩)100重量%の破過冷却促進触媒に四ホウ酸ナトリウム水和物とエチレンジアミン4酢酸の配合比が、9/1〜1/9又はその3/1〜1/1の割合で、0.1以上10重量%の含有を特徴とする特許請求項1の範囲に記載の潜熱蓄熱材組成物。
  5. 前記、芒硝とその水和物(塩)100重量%の凝固点降温にアンモニウム塩類から選ばれる1種と融点及びΔTの温度調和に多価アルコール類から選ばれる1種の配合比が9/1〜1/9又はその3/1〜1/1の割合で、1.0以上25重量%の含有を特徴とする特許請求項1の範囲に記載の潜熱蓄熱材組成物。
  6. 前記、芒硝とその水和物(塩)100重量%の晶癖変調に界面活性剤から選ばれる1種以上を0.1以上1.0重量%、又はその0.5重量%と、伝熱に良好なナノカーボンブラック1.0以上5.0重量%の含有を特徴とする特許請求項1の範囲に記載の潜熱蓄熱材組成物。



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