JP2017121631A - 吸着剤再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】なるべく小型で,かつ吸着剤の再生時に投入するエネルギーを低減でき,さらには再生時に吸着剤に残存する洗浄用の有機溶媒量を低減できる吸着剤再生装置を提供する。【解決手段】上記課題を達成するために、本発明では水処理で使用した使用済み吸着剤から吸着質を除去して再生する装置において,常温常圧で気体の物質Aを飽和蒸気圧下に保持することで液体状態となった液化物質Aを用い,処理槽で吸着剤と液化物質Aを接触させることで吸着質を脱着し液化物質Aに溶出させ,蒸発器で吸着剤に接触した液化物質Aを気化させることで吸着質を分離し,圧縮機で気化した物質Aを圧縮し,凝縮器で圧縮した物質Aを液化させることを特徴とするものである。【選択図】図3
Description
本発明は、使用済み吸着剤から吸着質を脱着し,吸着剤を再生する装置に
関するものである。
関するものである。
本技術分野の背景技術として、特許文献1、特許文献2がある。特許文献1には、水処理に使用した活性炭を有機溶剤で洗浄し,次いで加熱スチームにより活性炭から有機溶剤と水分を脱着する装置が開示されている。特許文献2には,常温常圧で液体の有機溶媒を用いて使用済み吸着剤を再生し,洗浄に使用した有機溶媒は,蒸留することで純度を上げ,再び再生に利用する装置が開示されている。
水処理に使用した活性炭などの使用済み吸着剤を再生する方法として,液体の有機溶媒をもちいて洗浄することにより吸着質を吸着剤から脱着させる方法がある。特許文献1では,吸着剤の再生時に付着する多量の有機溶媒を吸着剤から除去するために,過熱スチームをもちいて水や有機溶媒を気化させることで分離している。したがって,過熱スチームを製造するための膨大なエネルギーが不可欠となり,吸着剤の再生コストを増大させる原因となっている。
特許文献2では,吸着剤の再生時に利用する有機溶媒が吸着剤に付着したままとなり,再生した吸着剤を水処理に使用した場合,有機溶媒が処理水に混合する恐れがある。また,再生に利用する有機溶媒は,蒸留することで吸着質と分離されて純度が上げられているが,有機溶媒を気化させるためには,顕熱分と潜熱分のエネルギーを投入する必要があり,さらには水分の加熱,気化にもエネルギーが消費されるので,膨大なエネルギーが不可欠な構成となっている。またこの場合,熱交換により有機溶媒の加熱エネルギーの一部を有機溶媒の凝縮熱で賄うことができるが,授受するエネルギーが膨大なため大型の熱交換器が必要となってしまう。
そこで本発明は、なるべく小型で,かつ吸着剤の再生時に投入するエネルギーを低減でき,さらには再生時に吸着剤に残存する洗浄用の有機溶媒量を低減できる吸着剤再生装置を提供する。
前述の課題を達成するために、本発明は水処理で使用した使用済み吸着剤から吸着質を除去して再生する吸着剤再生装置において,常温常圧で気体の物質Aを飽和蒸気圧下に保持することで液体状態となった液化物質Aを用い,前記吸着剤と前記液化物質Aを接触させることで吸着質を脱着し液化物質Aに溶出させる処理槽と,前記吸着剤に接触した前記液化物質Aを気化させることで吸着質を分離する蒸発器と,気化した前記物質Aを液化させる凝縮器と,液化した前記物質Aを送液するポンプと,を備えることを特徴とするものである。
また、前述の課題を達成するために、本発明は水処理で使用した使用済み吸着剤から吸着質を除去して再生する吸着剤再生装置において,常温常圧で気体の物質Aを飽和蒸気圧下に保持することで液体状態となった液化物質Aを用い,前記吸着剤と前記液化物質Aを接触させることで吸着質を脱着し液化物質Aに溶出させる処理槽と,前記吸着剤に接触した前記液化物質Aを気化させることで吸着質を分離する蒸発器と,気化した前記物質Aを圧縮する圧縮機と,圧縮した前記物質Aを液化させる凝縮器と,を備えることを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記圧縮機の上流側の物質Aと下流側の物質Aとで熱を授受するため熱交換器を設置したことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記蒸発器の高温側と前記凝縮器の低温側とを,冷媒を用いた冷凍サイクルで接続したことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記処理槽内部の下部から圧縮空気が注入されることを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記処理槽内の物質Aの流れにより吸着剤が浮遊し流動床となるように制御されたことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記処理槽内の下部にヒーターを設置し,飽和蒸気圧下の物質Aを沸騰させることを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記ヒーターを,水平方向の断面積よりも垂直方向の断面積が大きくなるように設置したことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記物質Aの流体力により前記吸着剤の粒子の位置が移動しないように,前記吸着剤を網状の容器もしくは袋に入れたことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記物質Aがジメチルエーテルであることを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記吸着剤が活性炭もしくはその派生物であることを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記蒸発器の高温側と前記凝縮器の低温側とを,冷媒を用いた冷凍サイクルで接続したことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記処理槽内部の下部から圧縮空気が注入されることを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記処理槽内の物質Aの流れにより吸着剤が浮遊し流動床となるように制御されたことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記処理槽内の下部にヒーターを設置し,飽和蒸気圧下の物質Aを沸騰させることを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記ヒーターを,水平方向の断面積よりも垂直方向の断面積が大きくなるように設置したことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記物質Aの流体力により前記吸着剤の粒子の位置が移動しないように,前記吸着剤を網状の容器もしくは袋に入れたことを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記物質Aがジメチルエーテルであることを特徴とするものである。
更に、本発明は吸着剤再生装置において、前記吸着剤が活性炭もしくはその派生物であることを特徴とするものである。
本発明によれば、吸着剤を再生する装置において常温常圧で気体の有機物を飽和蒸気圧下で用いるために,少ない投入エネルギーで吸着剤を再生可能になり,また,再生時に付着した洗浄液は,減圧による気化で容易に除去できるので,再生吸着剤の使用時に処理水への洗浄液の流出の低減を実現できる。
以下、本発明の実施形態について以下図面を参照して説明する。
図1は,本発明装置の実施例を示す。
まず,通常の汚水処理モードでは,バルブ11,12,15が閉められ,バルブ13,14は開かれた状態で運用する。汚水は処理槽2に充填された吸着剤と接触とすることで,不純物が吸着剤に吸着され,処理槽の出口からは不純物を含まない浄化水が得られる。この状態で運用を続けると,吸着飽和に達し不純物が漏出してしまうため,不純物が漏出する前に一時的に運用を停止し,吸着剤の再生モードに移行する。移行時には処理槽から水が除去されるが,吸着剤には水と不純物が付着したままとなっている。
まず,通常の汚水処理モードでは,バルブ11,12,15が閉められ,バルブ13,14は開かれた状態で運用する。汚水は処理槽2に充填された吸着剤と接触とすることで,不純物が吸着剤に吸着され,処理槽の出口からは不純物を含まない浄化水が得られる。この状態で運用を続けると,吸着飽和に達し不純物が漏出してしまうため,不純物が漏出する前に一時的に運用を停止し,吸着剤の再生モードに移行する。移行時には処理槽から水が除去されるが,吸着剤には水と不純物が付着したままとなっている。
吸着剤の再生モードでは,バルブ11,12が開かれ,バルブ13,14は閉じられた状態で運用する。吸着剤の再生には,常温常圧では気体である物質Aを使用する。物質Aは再生モードの流通経路内において飽和蒸気圧で保持され,一部は液化した状態で存在している。また,図中に温度と圧力の変化を記載している。これは使用する物質Aによって異なる値を示すものであるが,エネルギーの流れを説明するために記載した一例である。
まず,液化物質Aは凝縮器9の下部から抜き出され,ポンプ1によってバルブ11を通り処理槽2に送液される。処理槽2では送り込まれた液化物質Aに吸着剤が浸される。このとき,吸着剤に吸着されていた不純物は,液化物質Aと親和性が高いために脱着され,水と共に液化物質Aに溶け出す。次いで,水と不純物を溶存した液化物質Aはバルブ12を通して蒸発器8に送液される。蒸発器8では,液化物質Aが気化するための潜熱分のエネルギーが供給され,沸点が最も低い液化物質Aだけが気化し,不純物と水は残存する事になる。気化した物質Aは凝縮器9に送られ,冷却される事で物質Aは液化する。ここで得られた液化物質Aは再度処理槽2に送液され,再度吸着剤からの不純物の脱着に使用される。
まず,液化物質Aは凝縮器9の下部から抜き出され,ポンプ1によってバルブ11を通り処理槽2に送液される。処理槽2では送り込まれた液化物質Aに吸着剤が浸される。このとき,吸着剤に吸着されていた不純物は,液化物質Aと親和性が高いために脱着され,水と共に液化物質Aに溶け出す。次いで,水と不純物を溶存した液化物質Aはバルブ12を通して蒸発器8に送液される。蒸発器8では,液化物質Aが気化するための潜熱分のエネルギーが供給され,沸点が最も低い液化物質Aだけが気化し,不純物と水は残存する事になる。気化した物質Aは凝縮器9に送られ,冷却される事で物質Aは液化する。ここで得られた液化物質Aは再度処理槽2に送液され,再度吸着剤からの不純物の脱着に使用される。
上記の物質Aの状態変化のサイクルを必要に応じて複数回繰り返すことで,吸着剤に付着した不純物の大半は脱着する。脱着が完了した時点で,バルブ12を閉め,ポンプ1の逆回転もしくは別途準備した引き抜きポンプにより処理槽2から液化物質Aを引き抜いた後,バルブ15を開いて処理槽2を減圧もしくは大気開放することで,吸着剤に付着している液化物質Aは気化するので,吸着能力を回復した新品に近い再生吸着剤が得られる。
本実施例では,物質Aの循環にポンプ1を使用しているが,圧縮機でもその機能を代替できる。ただし,圧縮機は気体を循環させる物であるため,本実施例において使用する場合は,蒸発器8の下流かつ凝縮器9の上流に設置すれば良い。
本実施例では,物質Aの循環にポンプ1を使用しているが,圧縮機でもその機能を代替できる。ただし,圧縮機は気体を循環させる物であるため,本実施例において使用する場合は,蒸発器8の下流かつ凝縮器9の上流に設置すれば良い。
図2は,本発明の他の実施例であり,図1の実施例のエネルギー効率をさらに高めたものである。通常の汚水処理モードにおける動作は,図1の実施例と同等であり,特に言及する以外は、吸着剤の再生モードにおける物質Aの循環方法が異なる。
吸着剤の再生モードでは,処理槽2から排出された液化物質Aは膨張弁6で減圧され,圧力と温度が低下する。この後熱交換器D7の低温側に導かれ,高温側を流れる高温高圧の物質Aと熱交換を行うことで液化物質Aは気化されて,不純物と水が分離される。次いで気化した物質Aは圧縮機5により圧縮されて高温高圧になり,熱交換器D7の高温側に導かれ,冷却される事により液化する。液化物質Aは熱交換器C34で外気もしくは冷却水等によって冷却され,処理槽2に送られる。熱交換器C34は,圧縮機5の運転による発熱分が物質Aの循環サイクルに進入し,循環系全体の温度上昇をもたらすので,冷却用として設置する。
上述のように,本実施例では熱交換器D7においてほぼ同一の物質がほぼ同一の流量で蒸発潜熱と凝縮潜熱の授受を行うので,循環に必要なエネルギーが大半を占めることとなり,外部から供給するエネルギーは僅かであるため,非常に効率良く吸着剤の再生が実現できる。
図3は,本発明の他の実施例であり,図1の実施例のエネルギー効率をさらに高めたものである。通常の汚水処理モードにおける動作は,図1の実施例と同等であり,特に言及する以外は、吸着剤の再生モードにおける物質Aの循環方法が異なる。
処理槽2から排出された液化物質Aは熱交換器A3の低温側に導かれ,潜熱分のエネルギーを与えられて液化物質Aが気化され,不純物と水が分離される。次いで気化した物質Aは熱交換器B4の高温側に導かれて冷却される事により液化する。液化した物質Aはポンプ1により処理槽2に送液される。一方,熱交換器A3の高温側と熱交換器B4の低温側を流れる物質Bは冷凍サイクルを形成している。圧縮機5で圧縮されて高温高圧になった物質Bは熱交換器A3の高温側に導かれ冷却されて液化する。液化した物質Aは冷凍サイクルの循環系の温度上昇を防ぐために設置された熱交換器34で冷却され,膨張弁6で減圧されてさらに低温低圧となる。ついで熱交換器B4の低温側に導かれて加熱されると気化して圧縮器5に導かれる。
処理槽2から排出された液化物質Aは熱交換器A3の低温側に導かれ,潜熱分のエネルギーを与えられて液化物質Aが気化され,不純物と水が分離される。次いで気化した物質Aは熱交換器B4の高温側に導かれて冷却される事により液化する。液化した物質Aはポンプ1により処理槽2に送液される。一方,熱交換器A3の高温側と熱交換器B4の低温側を流れる物質Bは冷凍サイクルを形成している。圧縮機5で圧縮されて高温高圧になった物質Bは熱交換器A3の高温側に導かれ冷却されて液化する。液化した物質Aは冷凍サイクルの循環系の温度上昇を防ぐために設置された熱交換器34で冷却され,膨張弁6で減圧されてさらに低温低圧となる。ついで熱交換器B4の低温側に導かれて加熱されると気化して圧縮器5に導かれる。
上述のように,本実施例では物質Bの冷凍サイクルを用いることで,物質Aの蒸発潜熱を物質Aの凝縮潜熱として移動させているだけであり,実質的に必要な投入エネルギーはポンプ1の動力と圧縮器5の動力だけである。物質Bの状態変化で必要な温度差は小さくて良いため,圧縮器5の動力は非常に小さい。また,ポンプ1の動力は循環系の摩擦損失だけであるので非常に小さい。したがって,装置の消費エネルギーを全体的に見ると,循環に必要なエネルギーが大半を占めており,外部から供給するエネルギーは僅かであるため,非常に効率良く吸着剤の再生が実現できる。
また,物質Bは完全に閉じた系で冷凍サイクルを構成すれば良いので,フロン等の効率の良い冷媒を用いれば良い。一方,物質Aの循環系では,物質Aには様々な不純物が溶け込む。しかし,循環にポンプを用いるのであれば,ポンプの性能は溶存する不純物の影響をほとんど受けないので,圧縮器による循環よりも適用範囲を広げることが実現できる。
図4は,図1から図3に示した実施例のうち,再生モードにおける処理槽2の内部構造を示した実施例である。
処理槽2の内部は吸着剤と液化物質Aが充填されているが,吸着剤50からの不純物の脱着速度が遅いので,再生コストを抑えるためには気化,液化を含めた循環流量を少なくする必要がある。この場合,物質Aは充填された吸着剤50の隙間を通り,不純物を脱着しながら流出していくが,物質Aが吸着剤50の隙間を流れる経路が偏ってしまい,脱着速度が遅い部分が発生する場合がある。従って,ポンプ21により局所的に循環させることで処理槽2内の流速をあげ,網板45を通して均一な流れを供給し,吸着剤50を流動床とすることで,物質Aとの接触効率をあげて,再生速度を向上することが実現できる。
図5は,図1から図3に示した実施例のうち,再生モードにおける処理槽2の内部構造を示した実施例である。吸着剤50は網状容器40に内部で移動できないように充填されている。この状態で,処理槽2は液化物質Aで満たされており,処理槽2の下部から配管41を通して圧縮空気が供給される。供給された圧縮空気は気泡51となって吸着剤50の隙間をランダムに流れるため,新鮮な液化物質Aが供給され易くなり,再生速度を向上することができる。また,網状容器40によって吸着剤50の位置が固定されているため,吸着剤50同士の移動による摩耗を防ぐことが実現できる。
図6は,図1から図3に示した実施例のうち,再生モードにおける処理槽2の内部構造を示した実施例である。吸着剤50は網状容器40に内部で移動できないように充填され,処理槽2は液化物質Aで満たされている。処理槽2内部の下部にはヒーター42が設置され,物質Aを加熱できるようになっている。物質Aは飽和蒸気圧に保持されているので,ヒーター42により与えられたエネルギーは全て蒸発潜熱として利用される。ヒーター42によって物質Aが加熱されると直ちに気化して物質Aの気泡52が発生する。この気泡52は,吸着剤50の隙間をランダムに流れるため,新鮮な液化物質Aが供給され易くなり,再生速度を向上することができる。また,網状容器40によって吸着剤50の位置が固定されているため,吸着剤50同士の移動による摩耗を防ぐことが実現できる。
また,ヒーター42を縦方向,つまり,ヒーター42の水平方向の断面積よりも垂直方向の断面積が大きくなるように設置すると,気化した物質Aをさらに加熱することができ,発生した気泡の消滅を遅らせることが実現できる。
また,ヒーター42を縦方向,つまり,ヒーター42の水平方向の断面積よりも垂直方向の断面積が大きくなるように設置すると,気化した物質Aをさらに加熱することができ,発生した気泡の消滅を遅らせることが実現できる。
本発明の対象とする汚水の不純物が,溶存有機物である場合には,吸着剤は活性炭もしくはその派生物であることが好ましい。活性炭は疎水性であるため,水中の有機物を効率良く吸着することができる。さらにこの場合,物質Aはジメチルエーテル(DME)もしくは,その混合物であることが好ましい。DMEは沸点が約−24℃であり,また24℃における飽和蒸気圧は約0.58MPaであるため,常温常圧で気体の状態をとる。気体のDMEは冷却もしくは加圧すると液化するが,液化DMEは油以外に水も溶かす性質を持つ。したがって,液化DMEを活性炭の洗浄に用いると,活性炭表面で水分に覆われた不純物が存在する場合でも,液化DMEが水を溶かした後に不純物を脱着することが可能となり,活性炭の再生効率を高くすることが実現できる。
図7に,溶存有機物を含んだ汚水を活性炭で浄化し,DMEで再生した使用済み活性炭で再度汚水を処理した実施例を示す。本実施例では,溶存有機物が酢酸であり,濃度が0.99%である酢酸水溶液を原液とする模擬汚水を準備した。原液を新品の活性炭で浄化したところ除去率が79%であった。これに対し,使用済み活性炭をDMEで再生し再度原液の浄化に用いたところ,再生活性炭による除去率は63%であり,本実施例における再生効率は約80%となり,高効率で活性炭を再生できることを確認した。
1 ポンプ
2 処理槽
3 熱交換器A
4 熱交換器B
5 圧縮機
6 膨張弁
7 熱交換器D
8 蒸発器
9 凝縮器
34 熱交換器C
40 網状容器
42 ヒーター
45 網板
50 吸着剤
51 気泡
52 物質Aの気泡
2 処理槽
3 熱交換器A
4 熱交換器B
5 圧縮機
6 膨張弁
7 熱交換器D
8 蒸発器
9 凝縮器
34 熱交換器C
40 網状容器
42 ヒーター
45 網板
50 吸着剤
51 気泡
52 物質Aの気泡
Claims (8)
- 水処理で使用した使用済み吸着剤から吸着質を除去して再生する吸着剤再生装置において,
常温常圧で気体の物質Aを飽和蒸気圧下に保持することで液体状態となった液化物質Aを用い,
前記吸着剤と前記液化物質Aを接触させることで吸着質を脱着し液化物質Aに溶出させる処理槽と,
前記吸着剤に接触した前記液化物質Aを気化させることで吸着質を分離する蒸発器と,
気化した前記物質Aを液化させる凝縮器と,
液化した前記物質Aを送液するポンプと,
を備え、
前記処理槽と前記蒸発器と前記凝縮器と前記ポンプを配管で接続した閉鎖系とし,
前記蒸発器の高温側と前記凝縮器の低温側とを,冷媒を用いた冷凍サイクルで接続し,
前記蒸発器は,シェルかつチューブ型の熱交換器とし,チューブ側を冷媒の流路としたことを特徴とする吸着剤再生装置。 - 請求項1の吸着剤再生装置において、前記処理槽内部の下部から圧縮空気が注入されることを特徴とする吸着剤再生装置。
- 請求項1の吸着剤再生装置において、
前記処理槽内の物質Aの流れにより吸着剤が浮遊し流動床となるように制御されたことを特徴とする吸着剤再生装置。 - 請求項1の吸着剤再生装置において、
前記処理槽内の下部にヒーターを設置し,飽和蒸気圧下の物質Aを沸騰させることを特徴とする吸着剤再生装置。 - 請求項1の吸着剤再生装置において、
前記ヒーターを,水平方向の断面積よりも垂直方向の断面積が大きくなるように設置したことを特徴とする吸着剤再生装置。 - 請求項1の吸着剤再生装置において、
前記物質Aの流体力により前記吸着剤の粒子の位置が移動しないように,前記吸着剤を網状の容器もしくは袋に入れたことを特徴とする吸着剤再生装置。 - 請求項1の吸着剤再生装置において、
前記物質Aがジメチルエーテルであることを特徴とする吸着剤再生装置。 - 請求項1の吸着剤再生装置において、
前記吸着剤が活性炭もしくはその派生物であることを特徴とする吸着剤再生装置。
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