JP2017121353A - 倒立二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を定量的に評価することが可能な倒立二輪車の提供。【解決手段】倒立二輪車は、訓練者が搭乗する車両本体2と、車両本体に設けられ訓練者が操作する操作ハンドル3と、操作ハンドルの操作量を検出する第1操作量検出手段と、車両本体に設けられ、訓練者の補助を行う補助者が操作を行う補助ハンドル4と、補助ハンドルの操作量を検出する第2操作量検出手段と、第1操作量検出手段により検出された操作ハンドルの操作量と、第2操作量検出手段により検出された補助ハンドルの操作量との比較によって、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を算出する介入度合算出手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、訓練者が搭乗し、バランス訓練を行うための倒立二輪車に関する。
訓練者が搭乗する車両本体と、車両本体に設けられ訓練者が操作する操作ハンドルと、を備え、訓練者がバランス訓練を行う倒立二輪車が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−031669号公報
ところで、倒立二輪車によってバランス訓練を行う際に、訓練者の操作を補助者が補助することがある。この場合、訓練者の操作には補助者の操作が介入しているため、訓練者自身による操作結果の評価が分かり難くなる。したがって、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を定量的に評価できる倒立二輪車に対する要望がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を定量的に評価できる倒立二輪車を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
訓練者が搭乗する車両本体と、
前記車両本体に設けられ訓練者が操作する操作ハンドルと、
前記操作ハンドルの操作量を検出する第1操作量検出手段と、を備え、前記訓練者がバランス訓練を行う倒立二輪車であって、
前記車両本体に設けられ、前記訓練者の補助を行う補助者が操作を行う補助ハンドルと、
前記補助ハンドルの操作量を検出する第2操作量検出手段と、
前記第1操作量検出手段により検出された操作ハンドルの操作量と、前記第2操作量検出手段により検出された補助ハンドルの操作量との比較によって、前記訓練者の操作に対する前記補助者の操作の介入度合を算出する介入度合算出手段と、
を備えることを特徴とする倒立二輪車である。
本発明によれば、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を定量的に評価できる倒立二輪車を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る倒立二輪車の概略的な構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る倒立二輪車の概略的なシステム構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る介入度算出方法の処理フローを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る倒立二輪車の概略的な構成を示す概略図である。
本実施形態に係る倒立二輪車1は、例えば、倒立状態を維持しつつ、訓練者の重心移動に応じて所望の走行を行う。例えば、訓練者が車両本体2上で前後方向に重心移動すると倒立二輪車1は前後進する。訓練者が車両本体2上で左右方向へ重心移動すると、倒立二輪車1は左右旋回する。また、訓練者は、車両本体2上で重心移動の大きさを調整することで、倒立二輪車1の加減速度の大きさを調整することができる。例えば、脚の不自由な訓練者は、この倒立二輪車1に搭乗し、重心移動による走行操作を行うことで、バランス訓練などを行うことができる。
倒立二輪車1は、例えば、訓練者が搭乗する車両本体2と、車両本体2に設けられ訓練者が操作する操作ハンドル3と、訓練者の補助を行う補助者が操作を行う補助ハンドル4と、を備えている。
車両本体2の上面には、訓練者の両足が乗るステップ部21が前後方向へ傾斜可能に設けられている。ステップ部21には、訓練者の足による第1操作力を検出する第1力覚センサ5が設けられている。第1力覚センサ5は、ステップ部21の前後の傾斜方向への第1操作力を検出する。車両本体2の側面には、一対の車輪22が回転可能に設けられている。
操作ハンドル3は、例えば、車両本体2の前方側かつ中央付近に前後方向へ傾斜可能に設けられている。操作ハンドル3は、車両本体2に連結されたハンドルバー部31と、ハンドルバー部31の先端に接続され、横方向に延在し訓練者が把持するハンドル部32と、を有している。
操作ハンドル3のハンドル部32には、ハンドル部32に対する第2操作力を検出する第2力覚センサ6が設けられている。第2力覚センサ6は、操作ハンドル3のハンドル部32の前後の傾斜方向への第2操作力を検出する。
操作ハンドル3のハンドルバー部31の先端部には、ハンドル部32の反対側に補助ハンドル4が設けられている。補助ハンドル4は、横方向に延在し補助者が把持するハンドル部41を有している。
補助ハンドル4のハンドル部41には、ハンドル部41に対する第3操作力を検出する第3力覚センサ7が設けられている。第3力覚センサ7は、補助ハンドル4のハンドル部41の前後の傾斜方向への第3操作力を検出する。
図2は、本実施形態に係る倒立二輪車の概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態に係る倒立二輪車1は、姿勢センサ8と、一対の回転センサ9と、一対の車輪駆動ユニット10と、制御装置11と、第1乃至第3力覚センサ5、6、7と、を備えている。
姿勢センサ8は、車両本体2のステップ部21のピッチ角度、ピッチ角速度、ピッチ角加速度、ロール角度、ロール角速度、ロール角加速度、ヨー角度、ヨー角速度、ヨー角加速度等の姿勢情報を検出する。姿勢センサ8は、例えば、訓練者が重心を前後へ移動させることで生じた車両本体2のステップ部21のピッチ角度(傾斜角度)を検出し、また、訓練者が重心を左右へ移動させることで生じた車両本体2のステップ部21のロール角度(傾斜角度)を検出することができる。
姿勢センサ8は、制御装置11に接続されており、検出した姿勢情報を制御装置11に対して出力する。なお、姿勢センサ8は、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ、角度センサなどにより構成されている。
各回転センサ9は、車両本体2に設けられた車輪22の回転角度、回転速度、回転加速度等の回転情報を検出する。回転センサ9は、例えば、エンコーダである。回転センサ9は、制御装置11に接続されており、検出した回転情報を制御装置11に対して出力する。
各車輪駆動ユニット10は、車両本体2に回転可能に設けられた左右一対の車輪22を駆動することで、車両本体2を走行させる。各車輪駆動ユニット10は、例えば、電動モータと、その電動モータの回転軸に動力伝達可能に連結された減速ギア列等によって構成することができる。各車輪駆動ユニット10は、駆動回路12を介して制御装置11に接続されており、制御装置11からの制御信号(指令値)に応じて、各車輪22を駆動する。
制御装置11は、車両本体2が、例えば、倒立状態を維持する倒立制御を行いつつ、所望の走行(前進、後進、加速、減速、停止、左旋回、右旋回等)を行うように、各車輪駆動ユニット10を制御して、各車輪22の回転を制御する。また、制御装置11は、姿勢センサ8により検出された車両本体2の姿勢情報と、回転センサ9により検出された各車輪22の回転情報と、に基づいて、フィードバック制御、ロバスト制御等の周知の制御を行う。
例えば、制御装置11は、訓練者が重心を前後に移動させたときに、姿勢センサ8により検出された車両本体2のステップ部21のピッチ角度に応じて、各車輪駆動ユニット10を介して各車輪22の回転を制御することで、車両本体2を前進又は後進させる。また、制御装置11は、訓練者が重心を左右に移動させたときに、姿勢センサ8により検出された車両本体2のステップ部21のロール角度に応じて、各車輪駆動ユニット10を制御して左右車輪間で回転差を生じさせ、車両本体2を左旋回又は右旋回させる。
さらに、制御装置11は、例えば、姿勢センサ8により検出された車両本体2のステップ部21のピッチ角度に所定の制御ゲインを乗算して、各車輪22の回転トルクを算出する。そして、制御装置11は、算出した回転トルクが各車輪22に生じるように、各車輪駆動ユニット10を制御する。
これにより、制御装置11は、車両本体2が傾斜している方向へ各車輪22を回動させ、車両本体2の重心位置を各車輪22の車軸を通る鉛直線上へ戻すような倒立制御を行う。また、制御装置11は、各車輪22に対して適切な回転トルクを夫々付加することで、車両本体2のピッチ角度がある一定値を超えないような倒立状態を維持しつつ、さらに、姿勢センサ8からの姿勢情報に応じて、前進、後進、停止、減速、加速、左旋回、右旋回等の車両本体2の移動制御を行うことができる。
上述のような車両制御の構成により、車両本体2は、例えば、訓練者が重心を前後に移動させ車両本体2のステップ部21を前後に傾斜させることで前進後退を行い、訓練者が重心を左右に移動させ車両本体2のステップ部21を左右に傾斜させることで、左右旋回を行うことができる。
なお、制御装置11は、例えば、制御処理、演算処理等と行うCPU(Central Processing Unit)11a、CPU11aによって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)11b、処理データ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)11c等からなるマイクロコンピュータを中心にして、ハードウェア構成されている。
ところで、倒立二輪車によってバランス訓練を行う際に、訓練者の操作ハンドルの操作を補助者が補助ハンドルによって補助することがある。この場合、訓練者の操作には補助者の操作が介入しているため、訓練者自身による操作結果の評価が分かり難くなる。したがって、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を定量的に評価できる倒立二輪車に対する要望がある。
これに対し、本実施形態に係る倒立二輪車1において、訓練者の操作ハンドル3の操作量と、補助者の補助ハンドル4の操作量との比較によって、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を算出する。これにより、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を定量的に評価できる。
制御装置11は、介入度合算出手段、第1及び第2操作量検出手段の一具体例である。制御装置11は、第1乃至第3力覚センサ5、6、7から出力される第1乃至第3操作力に基づいて、訓練者の操作ハンドル3の操作に対する補助者の補助ハンドル4の操作の介入度合を算出する。
例えば、制御装置11は、第1力覚センサ5から出力される第1操作力に基づいて、車両本体2を前後方向に傾斜させるステップ部21の第1モーメント力B[Nm]を算出する。さらに、制御装置11は、車両本体2のステップ部21の第1モーメント力B[Nm]を時間で積分することで、車両本体2のステップ部21の操作量∫Bdtを算出する。
制御装置11は、第2力覚センサ6から出力される第2操作力に基づいて、車両本体2を前後方向に傾斜させる操作ハンドル3の第2モーメント力A_d[Nm]を算出する。さらに、制御装置11は、操作ハンドル3の第2モーメント力A_d[Nm]を時間で積分することで、操作ハンドル3の操作量∫A_ddtを算出する。
制御装置11は、第3力覚センサ7から出力される第3操作力に基づいて、車両本体2を前後方向に傾斜させる補助ハンドル4の第3モーメント力A_p[Nm]を算出する。さらに、制御装置11は、補助ハンドル4の第3モーメント力A_p[Nm]を時間で積分することで、補助ハンドル4の操作量∫A_pdtを算出する。
制御装置11は、訓練者の操作ハンドル3の操作量∫A_ddtと、補助者の補助ハンドル4の操作量∫A_pdtと比較によって、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を算出する。
例えば、制御装置11は、訓練者の操作ハンドル3の操作量∫A_ddtと、補助者の補助ハンドル4の操作量∫A_pdtと、の比を、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合として算出する。
また、制御装置11は、補助者の補助ハンドル4の操作量∫A_pdtと、訓練者の操作ハンドル3の操作量∫A_ddt、ステップ部21の操作量∫Bdt、及び補助者の補助ハンドル4の操作量∫A_pdtの総和と、の比を、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合として算出してもよい。
図3は、本実施形態に係る介入度算出方法の処理フローを示すフローチャートである。
第1乃至第3力覚センサ5、6、7は、第1乃至第3操作力を検出し、制御装置11に出力する(ステップS101)。
制御装置11は、第1乃至第3力覚センサ5、6、7からの第1乃至第3操作力に基づいて、第1乃至第3モーメント力B、A_d、A_pを算出する(ステップS102)。
制御装置11は、算出した第3モーメント力が0より大きいと判定すると(ステップS103のYES)、訓練者の操作ハンドル3の操作に対して補助者の補助ハンドル4の操作の介入があったと判定する(ステップS104)。制御装置11は、下記式に用いて補助者の介入度合を算出する(ステップS105)。
介入度合=∫A_pdt/(∫A_ddt+∫Bdt+∫A_pdt)
制御装置11は、算出した第3モーメント力A_pが0である判定すると(ステップS103のNO)、∫(|A_d+B|)dtが閾値より大きい否かを判定する(ステップS106)。なお、閾値は、訓練者のみが走行操作を行い補助者が介入しないときの∫(|A_d+B|)dtを算出し、その算出した値に基づいて設定されている。
制御装置11は、∫(|A_d+B|)dtが閾値より大きいと判定すると(ステップS106のYES)、訓練者の操作以外の操作が介入していると判断する(ステップS107)。制御装置11は、その訓練者の操作力以外の操作力の操作量(∫(Ad−B)dt=∫Andt)を算出する(ステップS108)。制御装置11は、下記式に用いて訓練者の操作以外の操作の介入度合を算出する(ステップS109)。
介入度合=∫Andt/(∫A_ddt+∫Bdt+∫Andt)
制御装置11は、∫(|A_d+B|)dtが閾値より大きくないと判定すると(ステップS106のNO)、訓練者のみの操作と判定する(ステップS110)。この場合、制御装置11は、介入度合=0とする(ステップS111)。
以上、本実施形態に係る倒立二輪車1において、訓練者の操作ハンドル3の操作量と、補助者の補助ハンドル4の操作量との比較によって、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を算出する。これにより、訓練者の操作に対する補助者の操作の介入度合を定量的に評価できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 倒立二輪車、2 車両本体、3 操作ハンドル、4 補助ハンドル、5 力覚センサ、6 力覚センサ、7 力覚センサ、8 姿勢センサ、9 回転センサ、10 車輪駆動ユニット、11 制御装置、12 駆動回路、21 ステップ部、22 車輪、31 ハンドルバー部、32 ハンドル部、41 ハンドル部

Claims (1)

  1. 訓練者が搭乗する車両本体と、
    前記車両本体に設けられ訓練者が操作する操作ハンドルと、
    前記操作ハンドルの操作量を検出する第1操作量検出手段と、を備え、前記訓練者がバランス訓練を行う倒立二輪車であって、
    前記車両本体に設けられ、前記訓練者の補助を行う補助者が操作を行う補助ハンドルと、
    前記補助ハンドルの操作量を検出する第2操作量検出手段と、
    前記第1操作量検出手段により検出された操作ハンドルの操作量と、前記第2操作量検出手段により検出された補助ハンドルの操作量との比較によって、前記訓練者の操作に対する前記補助者の操作の介入度合を算出する介入度合算出手段と、
    を備えることを特徴とする倒立二輪車。
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