JP2017118698A - 電力システム、サーバ装置、クライアント装置、電力制御方法、運転計画作成方法、電力機器制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

電力システム、サーバ装置、クライアント装置、電力制御方法、運転計画作成方法、電力機器制御方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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恵敬 木村
Yoshitaka Kimura
恵敬 木村
山岸 健太郎
Kentaro Yamagishi
健太郎 山岸
圭久 石垣
Yoshihisa Ishigaki
圭久 石垣
スン マイ チャン
Xuan Mai Tran
スン マイ チャン
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Abstract

【課題】リアルタイムで電力機器を制御する。
【解決手段】クライアント装置は、複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、データ集約部によりデータが集約された後の複数の電力機器のデータを、サーバ装置に送信するデータ送信部と、サーバ装置から運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、運転計画受信部が受信した運転計画の情報に従い、複数の電力機器を制御する機器制御部とを含み、サーバ装置は、複数のクライアント装置の各々から、データ集約部によりデータが集約された後の複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、データ受信部が受信した複数の電力機器のデータに基づいて、電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、運転計画作成部が作成した運転計画の情報を、複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力システム、サーバ装置、クライアント装置、電力制御方法、運転計画作成方法、電力機器制御方法およびコンピュータプログラムに関する。具体的には、電力系統から電力を一括受電して複数の電力設備に配電する電力システムにおいて、各電力設備の電力機器を制御するクライアント装置と電力設備の運転計画を作成するサーバ装置との通信の改良に関する。
電力市場の自由化に伴い、各需要家が自ら電力会社を選択できるようになっている。その際、各需要家が個別に電力会社を選択して交渉するよりも、多くの需要家を一括りにして、一括して電力会社と交渉する方がより有利な条件を引き出すことができる。このような観点から、一括受電サービスが今後普及していくと考えられる。一括受電サービスにおいては、複数の需要家の受電を管理し、受電点を制御する仕組みが必要となる。また、電力の小売業者において、顧客となる複数の需要家の電力を管理し、同時同量を満たした受電制御が必要となる。このため、今後、各需要家の電力施設に設置された電力機器を制御するエネルギー管理システム(Energy Management System:以下、「EMS」という。)と連携し、複数の電力設備のEMSを統合して制御するEMSが必要となる。
特許文献1には、電力設備のEMS(クライアント装置)にネットワークを介して接続され、電力設備に設置された電力機器の運転計画を作成するEMS(サーバ装置)が開示されている。
特開2014−50275号公報
一括受電サービスでは、1つのサーバ装置が複数のクライアント装置を管理し、各電力設備の運転計画を作成する必要がある。また、サーバ装置は、複数のクライアント装置から運転計画の作成に必要なデータを大量に受信する必要がある。このため、サーバ装置は、これらのデータを記憶するために大容量の記憶装置を備えなければならず、処理負荷も増大する。サーバ装置の処理負荷が増大したり、サーバ装置とクライアント装置との間で大量のデータをやり取りすることによる通信遅延が生じたりすると、リアルタイム性が重要となる、クライアント装置による電力機器の制御に影響を与えてしまう。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、一括受電サービスにおいて、クライアント装置がリアルタイムで電力機器を制御することのできる電力システム等を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明の一実施態様に係る電力システムは、電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置と、前記複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置とを備え、前記複数のクライアント装置の各々は、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、前記サーバ装置に送信するデータ送信部と、前記サーバ装置から前記運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御する機器制御部とを含み、前記サーバ装置は、前記複数のクライアント装置の各々から、前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、前記運転計画作成部が作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部とを含む。
(5)本発明の他の一実施態様に係るサーバ装置は、電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置であって、前記複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置の各々から、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、前記運転計画作成部が作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部とを備える。
(6)本発明の他の一実施態様に係るクライアント装置は、電力系統から一括受電した電力の分配先である電力設備に対応付けられ、当該電力設備に含まれる複数の電力機器を制御するクライアント装置であって、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、サーバ装置に送信するデータ送信部と、前記サーバ装置から、前記電力設備の運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御する機器制御部とを備える。
(7)本発明の他の一実施態様に係る電力制御方法は、電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置と、前記複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置とを備える電力システムにおける電力制御方法であって、前記クライアント装置が、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するステップと、前記クライアント装置が、データが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、前記サーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置が、データが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するステップと、前記サーバ装置が、受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成するステップと、前記サーバ装置が、作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信するステップと、前記クライアント装置が、前記サーバ装置から前記運転計画の情報を受信するステップと、前記クライアント装置が、受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御するステップとを含む。
(8)本発明の他の一実施態様に係る運転計画作成方法は、電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置による運転計画作成方法であって、前記複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置の各々から、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するステップと、受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成するステップと、作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信するステップとを含む。
(9)本発明の他の一実施態様に係る電力機器制御方法は、電力系統から一括受電した電力の分配先である電力設備に対応付けられ、当該電力設備に含まれる複数の電力機器を制御するクライアント装置による電力機器制御方法であって、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するステップと、データが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、サーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置から、前記電力設備の運転計画の情報を受信するステップと、受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御するステップとを含む。
(10)本発明の他の一実施態様に係るコンピュータプログラムは、電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備にそれぞれ対応付けられた複数のクライアント装置であって、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する前記複数のクライアント装置の各々から、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、前記運転計画作成部が作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部としてコンピュータを機能させる。
(11)本発明の他の一実施態様に係るコンピュータプログラムは、電力系統から一括受電した電力の分配先である電力設備に対応付けられ、当該電力設備に含まれる複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、サーバ装置に送信するデータ送信部と、前記サーバ装置から、前記電力設備の運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御する機器制御部としてコンピュータを機能させる。
本発明によると、一括受電サービスにおいて、クライアント装置がリアルタイムで電力機器を制御することができる。
本発明の実施の形態に係る電力システムの構成例を示すブロック図である。 クライアント装置の機能的な構成を示すブロック図である。 サーバ装置の機能的な構成を示すブロック図である。 クライアント装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 電力設備における電力の出力調整量と出力調整に要するコストとの関係を示す関数の一例を示す図である。 電力設備における電力の出力調整量と出力調整に要するコストとの関係を示すデータの一例を示す図である。 サーバ装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 制約条件の変数および定数を説明するための図である。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一実施態様に係る電力システムは、電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置と、前記複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置とを備え、前記複数のクライアント装置の各々は、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、前記サーバ装置に送信するデータ送信部と、前記サーバ装置から前記運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御する機器制御部とを含み、前記サーバ装置は、前記複数のクライアント装置の各々から、前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、前記運転計画作成部が作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部とを含む。
この構成によると、クライアント装置からサーバ装置に送信される複数の電気機器のデータは、一部のデータが集約された後のデータである。このため、クライアント装置からサーバ装置に送信されるデータの通信量を抑制することができる。これにより、サーバ装置は、これらのデータを記憶するための記憶装置として、大容量の記憶装置を用意する必要がなくなる。また、サーバ装置が処理するデータ量が少なくなるため、サーバ装置の処理負荷も削減することができる。これにより、サーバ装置の処理負荷を軽減し、サーバ装置とクライアント装置との間の通信遅延を防止することができる。このため、一括受電サービスにおいて、クライアント装置がリアルタイムで電力機器を制御することができる。
(2)また、前記運転計画作成部は、前記運転計画として、前記電力設備における電力の出力調整量の計画を作成してもよい。
この構成によると、サーバ装置は、電力設備における電力の出力調整量を運転計画として作成すればよく、電力設備に含まれる複数の電力機器の運転計画を作成する必要がない。このため、サーバ装置の処理負荷を削減することができる。
(3)また、前記データ集約部は、前記少なくとも一部の電力機器のデータを、前記出力調整量を変数とする目的関数を示すデータに集約してもよい。
この構成によると、電力機器のデータを、少ないデータ量である目的関数に集約することができる。このため、クライアント装置からサーバ装置に送信されるデータの通信量を効果的に抑制することができる。
(4)また、前記機器制御部は、前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に基づいて、前記複数の電力機器を個別に制御するための制御情報を作成し、作成した当該制御情報に基づいて前記複数の電力機器を制御してもよい。
この構成によると、クライアント装置は、運転計画として作成された電力の出力調整量を満たすように、複数の電力機器を制御する。このため、サーバ装置が、個々の電力機器の制御情報を作成する必要がなく、サーバ装置の処理負荷の増大を防ぐことができる。また、サーバ装置からクライアント装置に対して、個々の電力機器の制御情報を送信する必要もないため、サーバ装置からクライアント装置に送信されるデータの通信量も抑制することができる。
(5)本発明の他の一実施態様に係るサーバ装置は、電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置であって、前記複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置の各々から、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、前記運転計画作成部が作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部とを備える。
この構成によると、サーバ装置がクライアント装置から受信する複数の電気機器のデータは、一部のデータが集約された後のデータである。このため、クライアント装置からサーバ装置に送信されるデータの通信量を抑制することができる。これにより、サーバ装置は、これらのデータを記憶するための記憶装置として、大容量の記憶装置を用意する必要がなくなる。また、サーバ装置が処理するデータ量が少なくなるため、サーバ装置の処理負荷も削減することができる。これにより、サーバ装置の処理負荷を軽減し、サーバ装置とクライアント装置との間の通信遅延を防止することができる。このため、一括受電サービスにおいて、クライアント装置がリアルタイムで電力機器を制御することができる。
(6)本発明の他の一実施態様に係るクライアント装置は、電力系統から一括受電した電力の分配先である電力設備に対応付けられ、当該電力設備に含まれる複数の電力機器を制御するクライアント装置であって、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、サーバ装置に送信するデータ送信部と、前記サーバ装置から、前記電力設備の運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御する機器制御部とを備える。
この構成によると、クライアント装置からサーバ装置に送信される複数の電気機器のデータは、一部のデータが集約された後のデータである。このため、クライアント装置からサーバ装置に送信されるデータの通信量を抑制することができる。これにより、サーバ装置とクライアント装置との間の通信遅延を防止することができる。このため、一括受電サービスにおいて、クライアント装置がリアルタイムで電力機器を制御することができる。
(7)本発明の他の一実施態様に係る電力制御方法は、(1)に示した電力システムが備える処理部に対応するステップを含む。
このため、(1)に示した電力システムと同様の作用および効果を奏することができる。
(8)本発明の他の一実施態様に係る運転計画作成方法は、(5)に示したサーバ装置が備える処理部に対応するステップを含む。
このため、(5)に示したサーバ装置と同様の作用および効果を奏することができる。
(9)本発明の他の一実施態様に係る電力機器制御方法は、(6)に示したクライアント装置が備える処理部に対応するステップを含む。
このため、(6)に示したクライアント装置と同様の作用および効果を奏することができる。
(10)本発明の他の一実施態様に係るコンピュータプログラムは、(5)に示したサーバ装置が備える処理部としてコンピュータを機能させる。
このため、(5)に示したサーバ装置と同様の作用および効果を奏することができる。
(11)本発明の他の一実施態様に係るコンピュータプログラムは、(6)に示したクライアント装置が備える処理部としてコンピュータを機能させる。
このため、(6)に示したクライアント装置と同様の作用および効果を奏することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
[1.システムの全体構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る電力システムの構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る電力システム1は、サーバ装置2と、サーバ装置2の管理対象である複数の電力設備E(電力設備E1〜EN)とを備える。
電力会社8の電力系統から配電線9を介して送電される電力は、受電点Qにおいて一括受電される。一括受電された電力は、配電線9を介して、複数の電力設備E(電力設備E1〜EN)に分配される。なお、受電点Qにおける受電電力の上限値は、予め電力会社8との契約により定められている。
各電力設備Eは、各需要家の施設であり、例えば、工場などである。電力設備Eは、クライアント装置3と、発電装置4と、蓄電装置6と、負荷装置7とを備える。
クライアント装置3は、例えばFEMS(Factory Energy Management System)サーバであり、電力設備Eに含まれる各電力機器(発電装置4、蓄電装置6および負荷装置7)の運転状態を制御する。
発電装置4は、例えば、ガスやディーゼル油などの燃焼エネルギーまたは燃料電池などの、化学変化によるエネルギーを電気エネルギーに変換する発電装置を含む。また、発電装置4は、太陽光を太陽電池を用いて電力に変換する太陽光発電装置を含んでいてもよい。発電装置4は、電力設備E内に配線された配電線9に接続されている。
蓄電装置6は、例えば、レドックスフロー(RF)電池、リチウムイオン電池、溶融塩電池、鉛蓄電池などの二次電池を含む。蓄電装置6は、双方向のDC/AC変換器を介して配電線9に接続されている。なお、これらの二次電池に代えてフライホイールバッテリーや揚水発電機などが用いられてもよい。
負荷装置7は、例えば、生産機械などの電力調整が不可能あるいは可能であっても実際上調整が許されない非調整型の負荷装置を含む。また、負荷装置7は、照明、エアコンなどの、消費電力の調整が可能な調整型の負荷装置を含んでいてもよい。負荷装置7は、スマートタップやスマート分電盤などの、制御と電力情報の計測とが可能な機器を介して配電線9に接続されている。
クライアント装置3は、通信線10を介して電力設備Eの各電力機器と接続されている。また、クライアント装置3は、通信線10を介してサーバ装置2とも接続されている。クライアント装置3と各電力機器との間の通信およびクライアント装置3とサーバ装置2との間の通信は、有線LAN(Local Area Network)などの有線通信や無線LANなどの無線通信により行われる。
クライアント装置3は、制御指令を電力設備Eに含まれる各電力機器に送信することにより、各電力機器を制御する。また、クライアント装置3は、電力設備Eに含まれる各電力機器から、当該電力機器の稼働状況と電力値とを含むデータを受信する。
例えば、制御指令は、発電装置4の制御に関する指令であり、クライアント装置3は、制御指令により、発電装置4をオンまたはオフしてもよい。また、クライアント装置3は、発電量を調整可能な発電装置4に制御指令を送信することにより、発電量の調整を行ってもよい。
また、制御指令は、蓄電装置6の制御に関する指令であり、クライアント装置3は、制御指令により、蓄電装置6に接続されたDC/AC変換器をオンまたはオフしてもよい。また、クライアント装置3は、蓄電装置6に制御指令を送信することにより、蓄電装置6の充電電力または放電電力を調整してもよい。
また、制御指令は、負荷装置7の制御に関する指令であり、クライアント装置3は、負荷装置7が接続されたスマートタップを、制御指令によりオンまたはオフすることができる。また、クライアント装置3は、消費電力を調整可能な負荷装置7に制御指令を送信することにより、負荷装置7の消費電力の削減等を行ってもよい。
クライアント装置3は、電力設備Eの発電装置4、蓄電装置6及び負荷装置7の稼働状況と電力値などよりなる電力機器のデータを、所定時間(例えば、1秒)ごとに収集する。クライアント装置3は、収集した電力機器のデータのうち少なくとも一部のデータを集約した上で、集約後の電力機器のデータをサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、クライアント装置3から電力機器のデータを受信し、当該データに基づいて、各電力設備Eの運転計画を作成する。
[2.クライアント装置3の構成]
図2は、クライアント装置3の機能的な構成を示すブロック図である。クライアント装置3は、例えば、コンピュータにより構成される。
図2に示すように、クライアント装置3は、通信I/F部31と、データ収集部32と、データ集約部33と、データ送信部34と、運転計画受信部35と、機器制御部36とを備える。
通信I/F部31は、クライアント装置3を通信線10に接続するための通信インタフェースであり、例えば、LANアダプタなどにより構成される。
データ収集部32は、発電装置4、蓄電装置6および負荷装置7から、各電力機器の稼働状況と電力値などよりなるデータを、所定時間ごとに収集する。
データ集約部33は、データ収集部32が収集した複数の電力機器のデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約する。データの集約方法については、後述する。
データ送信部34は、データ集約部33によりデータが集約された後の複数の電力機器のデータを、通信I/F部31を介してサーバ装置2に送信する。データ集約部33によりデータが集約された後の複数の電力機器のデータとは、データ収集部32が収集した複数の電力機器のデータであって、少なくとも一部のデータをデータ集約部33が集約したデータに置き換えたものである。つまり、データ送信部34は、複数の電力機器のデータのうち、データ集約部33によりデータが集約されたものについては、集約後のデータをサーバ装置2に送信し、データ集約部33によりデータが集約されなかったものについては、データ収集部32が収集したデータをサーバ装置2に送信する。
運転計画受信部35は、通信I/F部31を介して、サーバ装置2から電力設備Eの運転計画の情報を受信する。本実施の形態では、運転計画情報として、電力設備Eにおける電力の出力調整量の計画情報を受信する。つまり、個々の電力機器の出力調整量ではなく、電力設備E全体としての出力調整量の計画情報を受信する。
機器制御部36は、運転計画受信部35が受信した運転計画情報に従い、複数の電力機器を制御する。つまり、機器制御部36は、運転計画情報が示す出力調整量の計画を満たすように、発電装置4、蓄電装置6および負荷装置7を制御するための制御情報を作成し、作成した制御情報に基づいて、発電装置4、蓄電装置6および負荷装置7を制御する。例えば、出力調整量が正の値の場合には、発電装置4の出力電力を増加させたり、蓄電装置6から電力を放電させたりするような制御情報を作成し、当該制御情報に基づいて個々の電力機器の出力調整を行うことで、出力調整量の計画を満たすことができる。また、出力調整量が負の値の場合には、発電装置4を停止させたり出力電力を減少させたり、発電装置4が発電した電力を蓄電装置6に充電させたりするような制御情報を作成し、当該制御情報に基づいて個々の電力機器の出力調整を行うことで、出力調整量の計画を満たすことができる。
[3.サーバ装置2の構成]
図3は、サーバ装置2の機能的な構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、例えば、コンピュータにより構成される。
図3に示すように、サーバ装置2は、通信I/F部21と、データ受信部22と、記憶装置23と、運転計画作成部24と、運転計画送信部25とを備える。
通信I/F部21は、サーバ装置2を通信線10に接続するための通信インタフェースである、例えば、LANアダプタなどにより構成される。
データ受信部22は、通信I/F部21を介して、各電力設備Eのクライアント装置3から、一部のデータが集約された後の複数の電力機器のデータを受信する。データ受信部22は、受信した電力機器のデータを、記憶装置23に記憶する。
記憶装置23は、HDD(Hard Disk Drive)などにより構成され、データ受信部22が受信した電力機器のデータの他、後述する運転計画作成部24が作成した運転計画の情報など、運転計画の作成に必要な情報を記憶する。
運転計画作成部24は、記憶装置23に記憶された電力機器のデータに基づいて、予測発電電力値、予測需要電力値および運転計画の算出を行う。
つまり、運転計画作成部24は、発電装置4が太陽光発電装置などの自然エネルギーを利用した発電装置を含む場合には、気象情報などに基づいて、当該発電装置の発電量の予測値(予測発電電力値)を算出する。運転計画作成部24は、算出した予測発電電力値を記憶装置23に記憶する。
また、運転計画作成部24は、電力設備Eにおける過去の電力需要の実績値(スマートメータの時系列の計測値)および気象情報などに基づいて、例えば統計的手法により電力設備Eにおける将来の電力需要の予測値(予測需要電力値)を算出する。運転計画作成部24は、算出した予測需要電力値を記憶装置23に記憶する。
さらに、運転計画作成部24は、予測発電電力値および予測需要電力値に基づいて、所定の計画期間(例えば、30分間)における電力設備Eごとの運転計画として、電力設備Eにおける電力の調整量を算出する。例えば、運転計画作成部24は、すべての電力設備Eにおける需要電力の合計が、一括受電可能な受電電力の上限値を上回っており、全体として1000kWの電力が不足すると予測される場合には、電力設備E1〜ENの合計の調整量が1000kWになるように、調整量の計画を作成する。運転計画作成部24は、作成した電力設備Eごとの運転計画の情報を記憶装置23に記憶する。
運転計画送信部25は、記憶装置23から電力設備Eごとの運転計画の情報を読み出し、通信I/F部21を介して、電力設備E1〜ENのそれぞれのクライアント装置3に送信する。
[4.クライアント装置3の処理フロー]
次に、各電力設備Eのクライアント装置3が実行する処理について説明する。
図4は、クライアント装置3が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
データ収集部32は、発電装置4、蓄電装置6および負荷装置7から、各電力機器の稼働状況と電力値などよりなるデータを、所定時間ごとに収集する(S1)。例えば、データ収集部32は、現在の発電装置4の稼働状況と電力値(発電量)を収集する。また、データ収集部32は、現在の蓄電装置6の稼働状況、充電残量(State of Charge)および充放電電力量を収集する。さらに、データ収集部32は、現在の負荷装置7の稼働状況と電力値(使用電力量)を収集する。
データ集約部33は、現在の発電装置4および蓄電装置6の総出力量を算出する(S2)。つまり、データ集約部33は、現在の発電装置4の発電量に現在の蓄電装置6の放電量を加算することにより、または、現在の発電装置4の発電量から現在の蓄電装置6の充電量を減算することにより、上記総出力量を算出する。
データ集約部33は、発電装置4および蓄電装置6の総出力量を基準としたときの電力設備Eにおける電力の出力調整量と、出力調整に要するコストとの関係を算出する(S3)。データ集約部33は、当該関係を関数(図5)で表してもよいし、データ形式(図6)で表してもよい。
図5は、電力設備Eにおける電力の出力調整量と出力調整に要するコストとの関係を示す関数の一例を示す図である。電力設備Eiの時間ステップt(例えば、5分間)における電力の出力調整量Padjust(i,t)を横軸に示し、出力調整にかかるコストCadjust(i,t)を縦軸に示した時に、出力調整量Padjust(i,t)と出力調整にかかるコストCadjust(i,t)との関係を示す関数は、以下の式1のように記述することができる。なお、AおよびBは、係数である。
adjust(i,t)=A・Padjust(i,t)+B …(式1)
(ここで、−50≦Padjust(i,t)≦50)
図6は、電力設備Eにおける電力の出力調整量と出力調整に要するコストとの関係を示すデータの一例を示す図である。
同データは、電力設備E1の時間ステップt(9:00〜9:05)における出力調整量の取り得る範囲が−50kWから50kWの間であることが示されている。また、出力調整量が−50kW、0kWおよび50kWの場合の目的関数の値、つまり出力調整に要するコストは、それぞれ、100、300および500であることが示されている。
ステップS3の処理により、時間ステップt(図5および図6の例では5分間)の間の発電装置4の発電量および蓄電装置6の充放電電力量などの分散型電源に係るデータが、上記関係を表す関数またはデータに集約されたことになる。
データ送信部34は、データ集約部33により発電装置4および蓄電装置6のデータが集約された後の、複数の電力機器のデータを、通信I/F部31を介してサーバ装置2に送信する(S4)。つまり、データ送信部34は、集約後のデータとして、以下の(1)〜(3)に示すデータを送信する。ここで、(1)および(3)に示すデータは、データ収集部32が収集したデータをデータ集約部33が集約したデータであり、(2)に示すデータは、データ収集部32が収集したデータであり、データ集約部33によっては集約されていないデータである。
(送信データ)
(1)電力設備Eにおける電力の出力調整量と出力調整に要するコストとの関係を示す関数またはデータ(図5または図6)
(2)需要電力および太陽光発電装置の発電量の実績値
(3)現在の発電装置4および蓄電装置6の総出力量
ステップS4においてデータを送信すると、サーバ装置2は、クライアント装置3に対して、運転計画情報として、電力設備Eにおける電力の出力調整量の計画を送信する。このため、運転計画受信部35は、通信I/F部31を介してサーバ装置2から運転計画情報を受信する(S5)。
機器制御部36は、運転計画受信部35が受信した運転計画情報に基づいて、各電力機器を制御する(S6)。なお、制御方法は特に限定するものではないが、例えば、出力調整量を維持するように、各電力機器の電力量を制御するための制御情報を作成し、当該制御情報に基づいて各電力機器の電力量をフィードバック制御してもよい。
[5.サーバ装置2の処理フロー]
次に、サーバ装置2が実行する処理について説明する。
図7は、サーバ装置2が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
データ受信部22は、通信I/F部21を介して、各電力設備Eのクライアント装置3から、一部のデータが集約された後の複数の電力機器のデータを受信し、受信した電力機器のデータを、記憶装置23に記憶する(S11)。つまり、データ受信部22は、上記した(1)〜(3)の送信データを受信する。
運転計画作成部24は、ステップS11で記憶装置23に記憶されたデータに基づいて、予測発電電力値および予測需要電力値を算出し、算出結果を記憶装置23に記憶する(S12)。
運転計画作成部24は、目的関数および制約条件などの各電力設備Eの出力調整量の計画を作成するために必要な情報を、記憶装置23から取得する(S13)。
運転計画作成部24は、ステップS13で取得した情報に基づいて、各電力設備Eの出力調整量の計画を作成し、作成した運転計画情報を記憶装置23に記憶する(S14)。
運転計画送信部25は、記憶装置23に記憶されている運転計画情報を、通信I/F部21を介して各電力設備Eのクライアント装置3に送信する(S15)。
次に、サーバ装置2による運転計画の作成処理(図7のS14)について説明する。
運転計画作成部24は、数理計画法に基づいて、以下の(1)〜(4)の制約条件(式2〜式5)の下で、目的関数の値を最小にするように、出力調整量Padjust(i,t)の計画を作成する。ここで、添え字iは電力設備Eiを示し(i=1〜N)、添え字tは時間ステップtを示す。また、各変数または定数の意味は、図8に示すとおりである。
(目的関数)
最小化:Ctotal
(制約条件)
(1)総コストの制約:
total=Σ(Σ(Cadjust(i,t))+R×(P+Pdelta(t)))
…(式2)
(2)受電電力上限の制約:
max≧P+Pdelta(t) …(式3)
(3)エネルギーバランスの制約:
+Pdelta(t)+Σ(Padjust(i,t))+Ppv(i,t)
=Σ(Pdemand(i,t)) …(式4)
(4)出力調整量にかかるコスト制約:
adjust(i,t)=A・Padjust(i,t)+B …(式5)
このように、運転計画作成部24では、各電力設備Eに含まれる各電力機器の個別の運転計画を作成するのではなく、各電力設備Eについて出力調整量または受電電力の調整量を運転計画として作成する。
[6.比較例]
次に、比較例について説明する。比較例では、従来法と同様に、各電力設備Eに含まれる各電力機器の個別の運転計画を作成する。
つまり、比較例では、数理計画法に基づいて、以下の制約条件の下で、目的関数(総コスト)を最小化するように、各電力設備Eに含まれる各電力機器の個別の運転計画を作成する。
(目的関数)
最小化:総コスト
(制約条件)
(1)総コスト(電気料金、ガス料金、メンテナンス料金)の制約
(2)受電電力上限の制約
(3)エネルギーバランスの制約
(4)蓄電装置の充電残量の制約
(5)蓄電装置の出力範囲の制約
(6)蓄電装置の充放電効率の制約
(7)発電装置の出力範囲の制約
(8)発電装置の出力変化量の制約
(9)発電装置の燃費の制約
また、各電力設備Eのクライアント装置からサーバ装置に送信されるデータは、以下を含む。
(送信データ)
(1)需要電力および太陽光発電装置の発電量の実績値
(2)現在の発電装置の運転状態
(3)現在の発電装置の出力量(発電量)
(4)現在の発電装置の制御設定値(出力上下限値)
(5)現在の蓄電装置の運転状態
(6)現在の蓄電装置の出力量(充放電電力量)
(7)現在の蓄電装置の充電残量
(8)現在の蓄電装置の制御設定値(出力上下限値、充電残量範囲など)
(9)現在の太陽光発電装置の運転状態
この比較例からもわかるように、従来は、発電装置および蓄電装置毎に個々のデータを送信していたが、本実施の形態ではこれらを少数のデータに集約してクライアント装置3からサーバ装置2に送信している。このため、通信量を削減することができる。
また、本実施の形態では制約条件の数も比較例に比べて少ない。これは、本実施の形態では電力設備Eの調整量の計画を作成しているため、比較例のように電力機器ごとに制約条件を作成する必要がないためである。このため、比較例に比べて、高速に運転計画を作成することができる。
[7.実施の形態の効果等]
以上説明したように、本実施の形態によると、クライアント装置3からサーバ装置2に送信される複数の電気機器のデータは、少なくとも一部のデータが集約された後のデータである。このため、クライアント装置3からサーバ装置2に送信されるデータの通信量を抑制することができる。これにより、サーバ装置2は、これらのデータを記憶するための記憶装置として、大容量の記憶装置を用意する必要がなくなる。また、サーバ装置2が処理するデータ量が少なくなるため、サーバ装置2の処理負荷も削減することができる。これにより、サーバ装置2の処理負荷を軽減し、サーバ装置2とクライアント装置3との間の通信遅延を防止することができる。このため、一括受電サービスにおいて、クライアント装置3がリアルタイムで電力機器を制御することができる。
また、サーバ装置2は、電力設備における電力の出力調整量を運転計画として作成すればよく、電力設備に含まれる複数の電力機器の運転計画を作成する必要がない。このため、サーバ装置2の処理負荷を削減することができる。
特に、電力機器のデータを、少ないデータ量である目的関数に集約することができる。このため、クライアント装置3からサーバ装置2に送信されるデータの通信量を効果的に抑制することができる。
また、クライアント装置3は、運転計画として作成された電力の出力調整量を満たすように、複数の電力機器を制御する。このため、サーバ装置2が、個々の電力機器の制御情報を作成する必要がなく、サーバ装置2の処理負荷の増大を防ぐことができる。また、サーバ装置2からクライアント装置3に対して、個々の電力機器の制御情報を送信する必要もないため、サーバ装置2からクライアント装置3に送信されるデータの通信量も抑制することができる。
[8.付記]
以上、本発明の実施の形態に係る電力システム1について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
例えば、図5および式1に、電力設備Eにおける電力の出力調整量と出力調整に要するコストとの関係を示す関数として一次関数を示したが、二次関数や指数関数などの非線形関数であってもよい。また、上記関数は区分線形関数であってもよい。式6に区分線形関数の一例を示す。
また、データ集約部33が算出する関係は、出力調整量とコストとの関係に限定されるものではなく、その他の関係であってもよい。データ集約部33は、出力調整量と出力調整に要する時間との関係を作成してもよい。これにより、出力調整のリアルタイム性を重視した計画を作成することができる。また、データ集約部33は、出力調整量とコスト以外のCO2排出量との関係を作成してもよい。これにより、CO2排出量抑制を重視した計画を作成することができる。
また、上述の実施の形態では、クライアント装置3がFEMSサーバである例を示したが、クライアント装置3は、HEMS(Home Energy Management System)サーバ、BEMS(Building Energy Management System)サーバ、CEMS(Community Energy Management System)サーバまたはMEMS(Mansion Energy Management System)サーバなどの、電力機器を制御する他のサーバであってもよい。
また、上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムとして構成されてもよい。RAMまたはHDDには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
また、本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、本発明は、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、上記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号をコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、HDD、CD−ROM、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの非一時的な記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしてもよい。
また、上記コンピュータプログラムに含まれる各ステップは、複数のコンピュータにより実行されてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力システム
2 サーバ装置
3 クライアント装置
4 発電装置
6 蓄電装置
7 負荷装置
8 電力会社
9 配電線
10 通信線
21、31 通信I/F部
22 データ受信部
23 記憶装置
24 運転計画作成部
25 運転計画送信部
32 データ収集部
33 データ集約部
34 データ送信部
35 運転計画受信部
36 機器制御部
E、E1〜EN 電力設備

Claims (11)

  1. 電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置と、
    前記複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置とを備え、
    前記複数のクライアント装置の各々は、
    前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、
    前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、前記サーバ装置に送信するデータ送信部と、
    前記サーバ装置から前記運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、
    前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御する機器制御部とを含み、
    前記サーバ装置は、
    前記複数のクライアント装置の各々から、前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、
    前記データ受信部が受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、
    前記運転計画作成部が作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部とを含む
    電力システム。
  2. 前記運転計画作成部は、前記運転計画として、前記電力設備における電力の出力調整量の計画を作成する
    請求項1に記載の電力システム。
  3. 前記データ集約部は、前記少なくとも一部の電力機器のデータを、前記出力調整量を変数とする目的関数を示すデータに集約する
    請求項2に記載の電力システム。
  4. 前記機器制御部は、前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に基づいて、前記複数の電力機器を個別に制御するための制御情報を作成し、作成した当該制御情報に基づいて前記複数の電力機器を制御する
    請求項2または請求項3に記載の電力システム。
  5. 電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置であって、
    前記複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置の各々から、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、
    前記データ受信部が受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、
    前記運転計画作成部が作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部と
    を備えるサーバ装置。
  6. 電力系統から一括受電した電力の分配先である電力設備に対応付けられ、当該電力設備に含まれる複数の電力機器を制御するクライアント装置であって、
    前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、
    前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、サーバ装置に送信するデータ送信部と、
    前記サーバ装置から、前記電力設備の運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、
    前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御する機器制御部と
    を備えるクライアント装置。
  7. 電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置と、
    前記複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置とを備える電力システムにおける電力制御方法であって、
    前記クライアント装置が、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するステップと、
    前記クライアント装置が、データが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、前記サーバ装置に送信するステップと、
    前記サーバ装置が、データが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するステップと、
    前記サーバ装置が、受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成するステップと、
    前記サーバ装置が、作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信するステップと、
    前記クライアント装置が、前記サーバ装置から前記運転計画の情報を受信するステップと、
    前記クライアント装置が、受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御するステップと
    を含む電力制御方法。
  8. 電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備の各々について、当該電力設備の運転計画を作成するサーバ装置による運転計画作成方法であって、
    前記複数の電力設備にそれぞれ対応付けられ、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する複数のクライアント装置の各々から、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するステップと、
    受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成するステップと、
    作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信するステップと
    を含む運転計画作成方法。
  9. 電力系統から一括受電した電力の分配先である電力設備に対応付けられ、当該電力設備に含まれる複数の電力機器を制御するクライアント装置による電力機器制御方法であって、
    前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するステップと、
    データが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、サーバ装置に送信するステップと、
    前記サーバ装置から、前記電力設備の運転計画の情報を受信するステップと、
    受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御するステップと
    を含む電力機器制御方法。
  10. 電力系統から一括受電した電力の分配先である複数の電力設備にそれぞれ対応付けられた複数のクライアント装置であって、対応する電力設備に含まれる複数の電力機器を制御する前記複数のクライアント装置の各々から、前記複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを受信するデータ受信部と、
    前記データ受信部が受信した前記複数の電力機器のデータに基づいて、前記電力設備毎の運転計画を作成する運転計画作成部と、
    前記運転計画作成部が作成した前記運転計画の情報を、前記複数のクライアント装置に送信する運転計画送信部と
    してコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
  11. 電力系統から一括受電した電力の分配先である電力設備に対応付けられ、当該電力設備に含まれる複数の電力機器の稼働状況および電力値を含むデータのうち、少なくとも一部の電力機器のデータを集約するデータ集約部と、
    前記データ集約部によりデータが集約された後の前記複数の電力機器のデータを、サーバ装置に送信するデータ送信部と、
    前記サーバ装置から、前記電力設備の運転計画の情報を受信する運転計画受信部と、
    前記運転計画受信部が受信した前記運転計画の情報に従い、前記複数の電力機器を制御する機器制御部と
    してコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
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