JP2017118680A - 3相dcブラシレスモータの制御装置及び画像形成装置 - Google Patents

3相dcブラシレスモータの制御装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】3相DCブラシレスモータの起動時間を短縮できる3相DCブラスレスモータの制御装置及び画像形成装置を提供することである。【解決手段】本発明に係る3相DCブラシレスモータの制御装置は、3相DCブラシレスモータの制御装置であって、3層DCブラシレスモータの起動時に、検出手段が検出した電流値に基づいて、ロータの所定位置が複数の磁極位置の内のいずれの磁極位置に最も近いのかを推定する推定ステップと、推定ステップで推定した磁極位置から見てロータの回転方向側の隣に位置する磁極位置を特定する第1の特定ステップと、第1の特定ステップで特定した磁極位置に所定位置を引き込むための電流を複数のコイルに流すことにより、強制転流を開始する第1の強制転流ステップと、を実行すること、を特徴とする。【選択図】図9

Description

本発明は、3相DCブラシレスモータの制御装置及び画像形成装置に関し、より特定的には、ロータの位置を検知するためのセンサを備えていない3相DCブラシレスモータの制御装置及び画像形成装置に関する。
従来の3相ブラシレスモータの制御装置に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載のセンサレスモータの起動方法が知られている。センサレスモータの起動時には、ロータとステータとの位置関係によって、ステータのコイルに対して異なるパターンの通電を行う必要がある。しかしながら、センサレスモータにはロータとステータとの相対位置を検知するためのセンサが設けられていないので、起動時におけるロータとステータとの相対位置(初期相対位置)が不明である。
そこで、特許文献1に記載のセンサレスモータの起動方法では、所定の極性の通電をコイルに行って、ロータを初期相対位置から所定相対位置まで回転させる。その後に、所定パターンの通電をコイルに行って、ロータの回転を開始させる。これにより、ロータの回転の開始時には、ロータはステータに対して必ず所定相対位置に停止している。そのため、ロータの回転を開始させるために、コイルに対して行う通電のパターンが1通りで済む。
しかしながら、特許文献1に記載のセンサレスモータの起動方法では、起動時間が長くなるという問題がある。より詳細には、ロータを所定相対位置で停止させる際にロータに振動が発生する。このような振動が収束していない状態でロータの回転を開始させると、脱調が発生するおそれがある。従って、ロータの振動が収束するのを待って、ロータの回転を開始させる必要がある。ただし、初期相対位置と所定相対位置との距離が大きくなれば、ロータの振動量も大きくなり、振動が収束するのに必要な時間も長くなる。そして、ロータの初期相対位置が不明であるので、振動が収束するのに必要な時間も不明である。従って、ロータの回転の開始時には、初期相対位置と所定相対位置との距離が最も大きい場合に振動が収束するのに必要な時間だけ待機する必要がある。その結果、特許文献1に記載のセンサレスモータの起動方法では、起動時間が長くなるという問題がある。
特開平1−133593号公報
そこで、本発明の目的は、3相DCブラシレスモータの起動時間を短縮できる3相DCブラスレスモータの制御装置及び画像形成装置を提供することである。
本発明の一形態に係る3相DCブラシレスモータの制御装置は、
複数の磁極を有し回転可能なロータと、該ロータの駆動源となる磁界を発生させるための複数のコイルを含むステータであって、複数の磁極位置が定義されているステータと、該複数のコイルの少なくとも一つのコイルに流れる電流の電流値を検出する検出手段と、を備えた3相DCブラシレスモータの制御装置であって、
前記3層DCブラシレスモータの起動時に、前記検出手段が検出した電流値に基づいて、前記ロータの所定位置が前記複数の磁極位置の内のいずれの前記磁極位置に最も近いのかを推定する推定ステップと、
前記推定ステップで推定した前記磁極位置から見て前記ロータの回転方向側の隣に位置する前記磁極位置を特定する第1の特定ステップと、
前記第1の特定ステップで特定した前記磁極位置に前記所定位置を引き込むための電流を前記複数のコイルに流すことにより、強制転流を開始する第1の強制転流ステップと、
を実行すること、
を特徴とする。
本発明の一形態に係る画像形成装置は、
3相DCブラシレスモータと、
前記3相DCブラシレスモータの制御装置と、
を備えていること、
を特徴とする。
本発明によれば、3相DCブラシレスモータの起動時間を短縮できる。
一実施例に係る画像形成装置1の内部構造を示す概略図である。 一実施例に係る3相DCブラシレスモータ100の構成を示す概略図である。 一実施例に係る3相DCブラシレスモータ100の制御に係る構成部品を示したブロック図である。 一実施例に係る3相DCブラシレスモータ100の制御に係る構成部品を示したブロック図である。 一実施例に係る3相DCブラシレスモータ100の制御に係る通電パターンを示したタイミングチャートである。 通電パターンPT2のときの3相ブラシレスモータ100を示した図である。 通電パターンPT3のときの3相ブラシレスモータ100を示した図である。 通電パターンPT4のときの3相ブラシレスモータ100を示した図である。 通電パターンPT5のときの3相ブラシレスモータ100を示した図である。 通電パターンPT6のときの3相ブラシレスモータ100を示した図である。 ロータ120のN極の最も近くに磁極位置P1が位置している様子を示した図である。 ロータ120のN極の位置を推定する推定処理時の通電パターンを示した図である。 図7の通電パターンの電流がコイルU,V,Wに流れた際に検出部162,164が検出する電流値と時間との関係を示したグラフである。 駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。 ロータ120のN極が磁極位置P6と磁極位置P1との中間に位置している様子を示した図である。 駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。 駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。 ロータ120のN極が磁極位置P1と磁極位置P2との間において磁極位置P1の近くに位置している様子を示した図である。 駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。 駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。 駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。
(画像形成装置の概略構成)
以下、一実施例である3相DCブラシレスモータの制御方法により制御される3相DCブラシレスモータ100、該3相DCブラシレスモータ100を有する感光体ドラム11、中間転写ベルト22並びに該感光体ドラム11及び該中間転写ベルト22を備える画像形成装置1について、添付図面を参照して説明する。図1は、一実施例に係る画像形成装置1の内部構造を示す概略図である。各図においては、同じ部材、部分について共通する符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示す画像形成装置1は、タンデム方式の電子写真プリンタであり、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の各色のトナー画像を形成するためのイメージングユニット10、中間転写ユニット20及び各部を制御する制御部50にて構成されている。
イメージングユニット10は、それぞれ、感光体ドラム11を中心として帯電チャージャ12、現像装置14などを配置したユニットであり、レーザー走査光学ユニット16から照射される光によってそれぞれの感光体ドラム11上に描画される静電潜像を現像装置14で現像して各色のトナー画像を形成する。なお、感光体ドラム11は、後述する3相DCブラシレスモータ100(図1には図示せず)により駆動する。
中間転写ユニット20は、後述する3相DCブラシレスモータ100により、矢印Q方向に無端状に回転駆動される中間転写ベルト22を備えている。そして、中間転写ユニット20は、各感光体ドラム11と対向する1次転写ローラ24から付与される電界により、各感光体ドラム11上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト22上に1次転写して合成する。なお、このような電子写真法による画像形成プロセスは周知であり、詳細な説明は省略する。
装置本体の下部には、被転写材(以下、用紙と称する)を1枚ずつ給紙する自動給紙ユニット30が配置され、用紙は給紙ローラ32からタイミングローラ対34を経て、中間転写ベルト22と2次転写ローラ26とのニップ部に搬送され、2次転写ローラ26から付与される電界にてトナー画像(合成カラー画像)が2次転写される。その後、用紙は定着ユニット40に搬送されてトナーの加熱定着を施され、装置本体の上面に配置されたトレイ部2に排出される。
(3相DCブラシレスモータの構成)
以下に、3相DCブラシレスモータ100の構成について図面を参照しながら説明する。図2は、一実施例に係る3相DCブラシレスモータ100の構成を示す概略図である。
3相DCブラシレスモータ100は、例えば、中間転写ベルト22に取り付けられ、図2に示すように、ステータ110及びロータ120を備えている。ステータ110は、ロータ120の駆動源となる磁界を発生させるためのU相のコイルU、V相のコイルV、W相のコイルWを含んでいる。また、コイルU,V,Wは、ロータ120の回転軸方向から見たとき、時計回り方向にロータ120の内周面に沿うようにこの順に配置されている。コイルUの中心軸とコイルVの中心軸とが120°をなし、コイルVの中心軸とコイルWの中心軸とが120°をなし、コイルWの中心軸とコイルUの中心軸とが120°をなしている。
ここで、ステータ110には、6か所の磁極位置P1〜P6が定義されている。磁極位置P1〜P6は、時計回り方向にこの順に等間隔に並んでいる。ステータ110のコイルUの中心軸は、磁極位置P4と磁極位置P5との中間に位置している。ステータ110のコイルVの中心軸は、磁極位置P6と磁極位置P1との中間に位置している。ステータ110のコイルWの中心軸は、磁極位置P2と磁極位置P3との中間に位置している。
ロータ120は、複数(本実施形態では2個)の磁極を有しており、ステータ110に対して回転可能である。また、これらの磁極は、ロータ120の回転軸方向から見たとき、N極/S極が交互に並ぶように略180°の間隔で配置されている。
このように構成された2極3スロットの3相DCブラシレスモータ100の駆動は、ステータ110に設けられたコイルU,V,Wから発生する磁界を順番に切り替え、ロータ120を回転させることで行われる。なお、ステータ110のコイルU,V,Wから発生する磁界の切り替えは、制御部50が、コイルU,V,Wと接続されたインバータ回路140を介して、該コイルに流れる電流を切り替えることで行われる。
(3相DCブラシレスモータの制御に係る構成部品)
以下に、3相DCブラシレスモータの制御に係る構成部品について図面を参照しながら説明する。図3及び図4は、一実施例に係る3相DCブラシレスモータ100の制御に係る構成部品を示したブロック図である。図5Aは、一実施例に係る3相DCブラシレスモータ100の強制転流磁における制御に係る通電パターンを示したタイミングチャートである。図5Bないし図5Fはそれぞれ、通電パターンPT2〜PT6のときの3相ブラシレスモータ100を示した図である。
上述のとおり、ロータ120の回転、つまり、3相DCブラシレスモータ100の回転は、制御部50が、コイルU,V,Wと接続されたインバータ回路140を介して、該コイルU,V,Wに流れる電流を切り替えることで行われる。以下に、制御に係る構成部品について説明する。
制御部50は、図3に示すように、大きく分けて、画像形成制御部60とモータ制御部70との2つの制御部からなる。モータ制御部70は、さらに回転速度制御部72及び駆動素子制御部74からなる。
画像形成制御部60は、画像形成装置1に設けられたユーザー入力用のインターフェース、画像形成装置1と接続されたコンピュータ端末、及び画像形成装置1に設けられたセンサ等から各種の情報を得る。これらの情報は、画像形成制御部60が有するメモリに記憶される。また、これらの情報を基に画像形成制御部60がイメージングユニット10に画像形成を命じる。さらに、画像形成制御部60は、モータ制御部70に対して指示を出す。
画像形成制御部60からモータ制御部70に対して出された指示は、回転速度制御部72が受け取る。回転速度制御部72は、受け取った指示に従い、PWM制御による3相DCブラシレスモータ100への電力供給、回転方向、ブレーキの有無や励磁などを決定し、その信号を駆動素子制御部74に送信する。また、回転速度制御部72は、上記の決定に際し、3相DCブラシレスモータの回転速度を推定する速度推定部からの回転速度に関する信号を受信している。駆動素子制御部74では、回転速度制御部72で決定された回転方向等に合うように、3相DCブラシレスモータ100への通電パターンを選択する。
ブラシレスモータ100は、図2に示すステータ110及びロータ120に加えて、図3に示すように、インバータ回路部138及び検出部162,164を更に備えている。インバータ回路部138は、図4に示すように、プリドライブ回路139及びインバータ回路140を含んでいる。
プリドライブ回路139は、駆動素子制御部74から送られてくる信号の電圧を、後述するインバータ回路140の各FETの動作電圧に変換している。
インバータ回路140は、ステータ110のコイルと接続された6個のFET(電界効果トランジスタ)142,144,146,152,154,156から構成されている。なお、インバータ回路140に接続されているU相のコイルU、V相のコイルV、W相のコイルWは、スター結線されている。
FET142,152の一端は、ステータ110のコイルUに接続されている。また、FET142の他端は24Vの電源と接続され、FET152の他端は検出部162に接続されている。検出部162(検出手段の一例)は、コイルUに流れる電流の電流値を検出する。
FET144,154の一端は、ステータ110のコイルVに接続されている。また、FET144の他端は24Vの電源と接続され、FET154の他端は検出部164に接続されている。検出部164(検出手段の一例)は、コイルVに流れる電流の電流値を検出する。
FET146,156の一端は、ステータ110のコイルWに接続されている。また、FET146の他端は24Vの電源と接続され、FET156の他端はグランドに接続されている。なお、コイルWに流れる電流の電流値は、コイルU,Vに流れる電流の電流値の合計の正負を反転させることにより得られる。従って、FET156には検出部が接続されない。
インバータ回路140では、FET142とFET154とをONにすることで、U相からV相へ電流が流れ、U相はN極に、V相はS極に励磁される。これにより、ロータ120のN極がV相にひきつけられ、ロータ120のS極がロータ120のU相にひきつけられる。これにより、ロータ120のN極(ロータの所定位置)は、図2に示すように、磁極位置P1に位置するように回転する。次に、FET142とFET156とをONにすることで、U相からW相へ電流が流れ、U相はN極に、W相はS極に励磁される。これにより、ロータ120のN極が60°回転し、図5Bに示すように、磁極位置P2に位置するように回転する。次に、FET142をOFFにし、FET156のONを保持した状態で、FET144をONにするとV相からW相へ電流が流れ、V相はN極に、W相はS極に励磁される。その結果、ロータ120のN極がさらに60°回転し、磁極位置P3に位置するように回転する。
このように、インバータ回路140の各FETのON−OFFを切り替えることで、ステータ110に設けられたコイルの磁界を切り替え、ロータ120を回転させることができる。なお、各FETのON−OFFにより作り出される通電状態には、図5に示すように、6種類ある。具体的には、FET142,154がONであって他のFETがOFFである通電状態を通電パターンPT1、FET142,156がONであって他のFETがOFFである通電状態を通電パターンPT2、FET144,156がONであって他のFETがOFFである通電状態を通電パターンPT3、FET144,152がONであって他のFETがOFFである通電状態を通電パターンPT4、FET146,152がONであって他のFETがOFFである通電状態を通電パターンPT5、FET146,154がONであって他のFETがOFFである通電状態を通電パターンPT6と呼ぶ。
通電パターンPT1では、図2に示すように、ロータ120のN極が磁極位置P1に位置するように回転する。通電パターンPT2では、図5Bに示すように、ロータ120のN極が磁極位置P2に位置するように回転する。通電パターンPT3では、図5Cに示すように、ロータ120のN極が磁極位置P3に位置するように回転する。通電パターンPT4では、図5Dに示すように、ロータ120のN極が磁極位置P4に位置するように回転する。通電パターンPT5では、図5Eに示すように、ロータ120のN極が磁極位置P5に位置するように回転する。通電パターンPT6では、図5Fに示すように、ロータ120のN極が磁極位置P6に位置するように回転する。
(第1の実施形態に係る3相DCブラシレスモータの制御の詳細)
以下に、第1の実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の起動時における制御の詳細について図面を参照しながら説明する。図6は、ロータ120のN極の最も近くに磁極位置P1が位置している様子を示した図である。図7は、ロータ120のN極の位置を推定する推定処理時の通電パターンを示した図である。図8は、図7の通電パターンの電流がコイルU,V,Wに流れた際に検出部162,164が検出する電流値と時間との関係を示したグラフである。縦軸は電流値を示し、横軸は時間を示す。
まず、3相DCブラシレスモータ100の起動時における制御の概要について説明する。駆動素子制御部74は、3相DCブラシレスモータ100の起動時に、ロータ120のN極が磁極位置P1〜P6の内のいずれの磁極位置に最も近いのかを推定する推定処理を実行する。図6の状態では、駆動素子制御部74は、ロータ120のN極が磁極位置P1の最も近くに位置していると推定する。以下、推定処理で推定した磁極位置を推定位置Aとも呼ぶ。
次に、駆動素子制御部74は、推定処理で推定した磁極位置(推定位置A)から見てロータ120の回転方向側の隣に位置する磁極位置を特定する特定処理を実行する。図6では、ロータ120の回転方向が時計回り方向(CW)である場合には、駆動素子制御部74は、磁極位置P2と特定する。また、図6では、ロータ120の回転方向が反時計回り方向(CCW)である場合には、駆動素子制御部74は、磁極位置P6と特定する。以下、特定処理で特定した磁極位置を開始位置SPとも呼ぶ。表1は、推定位置Aと開始位置SPとの関係を示した表である。
Figure 2017118680
次に、駆動素子制御部74は、特定処理で特定した磁極位置(開始位置SP)にロータ120のN極を引き込むための電流をコイルU,V,Wに流すことにより、強制転流を開始する強制転流処理を実行する。図6では、ロータ120の回転方向が時計回り(CW)である場合には、駆動素子制御部74は、磁極位置P2にロータのN極を引き込むための電流(通電パターンPT2)をコイルU,V,Wに流し、その後、通電パターンをPT3,PT4,PT5・・・と切り替えていく。また、図6では、ロータ120の回転方向が反時計回り(CCW)である場合には、駆動素子制御部74は、磁極位置P6にロータのN極を引き込むための電流(通電パターンPT6)をコイルU,V,Wに流し、その後、通電パターンをPT5,PT4,PT3・・・切り替えていく。これにより、ロータ120の回転が開始される。
次に、推定処理の詳細について説明する。推定処理では、駆動素子制御部74が、図7に示す6種類の通電パターンPT11〜PT16によりコイルU,V,Wに電流を流し、検出部162,164によりコイルU,V,Wに流れる電流の電流値を検出することにより、ロータ120のN極の位置を推定する。
通電パターンPT11は、初期の短期間T1においてFET142,154がONであってFET144,146,152,156がOFFであり、残りの期間T2においてFET142,144,146がOFFであってFET152,154,156がONである通電状態である。
通電パターンPT12は、初期の短期間T1においてFET142,156がONであってFET144,146,152,154がOFFであり、残りの期間T2においてFET142,144,146がOFFであってFET152,154,156がONである通電状態である。
通電パターンPT13は、初期の短期間T1においてFET144,156がONであってFET142,146,152,154がOFFであり、残りの期間T2においてFET142,144,146がOFFであってFET152,154,156がONである通電状態である。
通電パターンPT14は、初期の短期間T1においてFET144,152がONであってFET142,146,154,156がOFFであり、残りの期間T2においてFET142,144,146がOFFであってFET152,154,156がONである通電状態である。
通電パターンPT15は、初期の短期間T1においてFET146,152がONであってFET142,144,154,156がOFFであり、残りの期間T2においてFET142,144,146がOFFであってFET152,154,156がONである通電状態である。
通電パターンPT16は、初期の短期間T1においてFET146,154がONであってFET142,144,152,156がOFFであり、残りの期間T2においてFET142,144,146がOFFであってFET152,154,156がONである通電状態である。
以上のような通電パターンPT11に制御されると、短期間T1において、FET142,154がONとなり、U相からV相へ電流が流れ、U相はN極に、V相はS極に励磁される。すなわち、通電パターンPT11の短期間T1の通電状態は、通電パターンPT1の通電状態と同じである。その後、残りの期間T2において、FET142,144,146がOFFとなり、FET152,154,156がONとなる。これにより、FET152,154,156に電流が流れ始める。そして、検出部162,164に流れる電流の電流値は、図8に示すように、電磁誘導により時間の経過と共に減少していく。そこで、駆動素子制御部74は、短期間T1の直後のTtにおいて検出部162,164の電流値を検出する。これにより、駆動素子制御部74は、短期間T1経過時における電流値を読み取ることができる。
ただし、ロータ120のN極及びS極とコイルU,V,Wとの位置関係によって、電流値が変化する。具体的には、ロータ120のN極が磁極位置P1に位置している場合には、通電パターンPT11において、検出部162,164に流れる電流が相対的に大きくなる(図8の電流値Ia参照)。一方、ロータ120のN極が磁極位置P1に位置している場合には、通電パターンPT12〜PT16において、検出部162,164に流れる電流が相対的に小さくなる(図8の電流値Ib参照)。これにより、駆動素子制御部74は、ロータ120のN極が磁極位置P1に位置していると推定できる。このように、駆動素子制御部74は、通電パターンPT11〜PT16のそれぞれに切り替えて、検出部162,164の電流値を検出することにより、ロータ120のN極の位置を推定できる。なお、通電パターンPT12〜PT16については、通電パターンPT11と同じであるので説明を省略する。
次に、3相DCブラシレスモータ100の起動時に駆動素子制御部74が行う動作を、図面を参照しながら説明する。図9は、駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。
まず、駆動素子制御部74は、前述の位置推定処理を実行し(ステップS1)、推定位置Aが磁極位置P1〜P6のいずれであるのかを推定する(ステップS2)。
次に、駆動素子制御部74は、ロータ120の回転方向が時計回り方向(CW)であるのか否かを判定する(ステップS3)。時計回り方向である場合には、本処理はステップS4に進む。時計回り方向でない(すなわち、反時計回り方向である)場合には、本処理はステップS5に進む。
時計回り方向である場合、駆動素子制御部74は、開始位置SPをmod(A,6)+1により特定する(ステップS4)。「mod(A,6)+1」とは、Aを6で割った余りに1を足して得られる数である。これにより、駆動素子制御部74は、推定位置Aからみて時計回り方向側の隣に位置する磁極位置を開始位置SPと特定する。この後、本処理はステップS6に進む。
時計回り方向でない場合、駆動素子制御部74は、開始位置SPをmod(A+4,6)+1により特定する(ステップS5)。「mod(A+4,6)+1」とは、A+4を6で割った余りに1を足して得られる数である。これにより、駆動素子制御部74は、推定位置Aからみて反時計回り方向側の隣に位置する磁極位置を開始位置SPと特定する。この後、本処理はステップS6に進む。
ステップS6において、駆動素子制御部74は、強制転流制御を開始する(ステップS6)。すなわち、駆動素子制御部74は、ステップS4又はステップS6で特定した開始位置SPにロータ120のN極を引き込む通電パターンに制御した後、通電パターンを切り替えていく。
次に、駆動素子制御部74は、ロータ120の回転速度が所定の回転速度に到達したか否かを判定する(ステップS7)。ロータ120の回転速度が所定の回転速度に到達した場合には、本処理はステップS8に進む。ロータ120の回転速度が所定の回転速度に到達していない場合には、本処理はステップS7に戻る。
ロータ120の回転速度が所定の回転速度に到達した場合、駆動素子制御部74は、センサレス駆動を開始する(ステップS8)。すなわち、3相DCブラシレスモータの起動が完了する。以上で、本実施形態に係る3相DCブラシレスモータの制御について説明を終了する。
(効果)
本実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の制御によれば、3相DCブラシレスモータ100の起動時間を短縮できる。より詳細には、特許文献1に記載のセンサレスモータの起動方法では、初期相対位置と所定相対位置との距離が最も大きい場合に振動が収束するのに必要な時間だけ待機する必要があるので、起動時間が長くなるという問題がある。
そこで、3相DCブラシレスモータ100の制御では、駆動素子制御部74は、3相DCブラシレスモータ100の起動時に、ロータ120のN極が磁極位置P1〜P6の内のいずれの磁極位置に最も近いのかを推定する推定処理を実行する。駆動素子制御部74は、推定処理で推定した磁極位置(推定位置A)から見てロータ120の回転方向側の隣に位置する磁極位置を特定する特定処理を実行する。最後に、駆動素子制御部74は、特定処理で特定した磁極位置(開始位置SP)にロータ120のN極を引き込むための電流をコイルU,V,Wに流すことにより、強制転流を開始する強制転流処理を実行する。開始位置SPは、推定位置Aから見てロータ120の回転方向側の隣に位置するので、ロータ120を開始位置SPに引き込んだ際にロータ120に殆ど振動が発生しない。これにより、ロータ120の振動が収束することを待つことなく、開始位置SPから強制転流を開始することが可能である。その結果、3相DCブラシレスモータ100の起動時間を短縮できる。
また、3相DCブラシレスモータ100の制御では、以下の理由によっても、起動時間が短くなる。推定位置Aから見てロータ120の回転方向側の隣に位置する開始位置SPを強制転流の開始位置としている。これにより、推定位置Aから開始位置SPまでにおけるロータ120の回転方向と、強制転流制御におけるロータ120の回転方向とが同じになる。これにより、開始位置SPにおいてロータ120の振動が収束するのを待つことなく、強制転流制御を開始できる。
(第2の実施形態に係る3相DCブラシレスモータの制御の詳細)
以下に、第2の実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の起動時における制御の詳細について図面を参照しながら説明する。図10は、ロータ120のN極が磁極位置P6と磁極位置P1との中間に位置している様子を示した図である。
駆動素子制御部74は、図10に示すように、ロータ120のN極が磁極位置P6と磁極位置P1との中間に位置すると推定する場合がある。この場合、通電パターンPT11における検出部162,164の電流値と通電パターンPT16における検出部162,164の電流値とが実質的に等しくなる。そこで、駆動素子制御部74は、2つの磁極位置P1,P6の内のロータ120の回転方向側に位置する磁極位置を開始位置SPと特定する。駆動素子制御部74は、ロータ120の回転方向が時計回り方向である場合には、磁極位置P1を開始位置SPと特定する。駆動素子制御部74は、ロータ120の回転方向が反時計回り方向である場合には、磁極位置P6を開始位置SPと特定する。そして、駆動素子制御部74は、特定した開始位置SPにロータ120のN極を引き込むための電流をコイルU,V,Wに流すことにより、強制転流を開始する。
次に、3相DCブラシレスモータ100の起動時に駆動素子制御部74が行う動作を、図面を参照しながら説明する。図11及び図12は、駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。
まず、駆動素子制御部74は、前述の位置推定処理を実行し(ステップS1)、最大の電流値となる通電パターンが2つ存在するか否かを判定する(ステップS11)。ステップS2では、ロータ120のN極が2つの磁極位置の中間に位置しているか否かの判定が行われている。通電パターンが2つ存在する場合には、駆動素子制御部74がロータ120のN極が2つの磁極位置の中間に位置すると判定し、本処理はステップS12に進む。一方、通電パターンが2つ存在しない場合には、駆動素子制御部74がロータ120のN極が2つの磁極位置の中間に位置しないと判定し、本処理はステップS2に進む。なお、図11のステップS2〜ステップS8については、図9のステップS2〜ステップS8と同じであるので説明を省略する。
通電パターンが2つ存在する場合(すなわち、ロータ120のN極が2つの磁極位置の中間に位置する場合)、駆動素子制御部74は、2つの磁極位置の内の時計回り方向側に位置する磁極位置をCW側位置A1とし、2つの磁極位置の内の反時計回り方向側に位置する磁極位置をCCW側位置A2とする(ステップS12)。
次に、駆動素子制御部74は、ロータ120の回転方向が時計回り方向(CW)であるのか否かを判定する(ステップS13)。時計回り方向である場合には、本処理はステップS14に進む。時計回り方向でない(すなわち、反時計回り方向である)場合には、本処理はステップS15に進む。
時計回り方向である場合、駆動素子制御部74は、開始位置SPをCW側位置A1と特定する(ステップS14)。この後、本処理はステップS6に進む。
時計回り方向でない場合、駆動素子制御部74は、開始位置SPをCCW側位置A2と特定する(ステップS15)。この後、本処理はステップS6に進む。
(効果)
本実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の制御によれば、第1の実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の制御と同様に、起動時間を短縮できる。
また、本実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の制御によれば、ロータ120のN極が隣り合う2つの磁極位置の中間に位置している場合であっても、誤動作を生じることなくロータ120の回転を開始させることができる。
(第3の実施形態に係る3相DCブラシレスモータの制御の詳細)
以下に、第3の実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の起動時における制御の詳細について図面を参照しながら説明する。図13は、ロータ120のN極が磁極位置P1と磁極位置P2との間において磁極位置P1の近くに位置している様子を示した図である。
以下では、ロータ120の回転方向が時計回り方向であるとして説明する。図6では、ロータ120のN極は、磁極位置P1の最も近くに位置すると推定される。すなわち、推定位置Aは磁極位置P1である。そして、ロータ120のN極は、推定位置Aである磁極位置P1から見てロータ120の回転方向の反対側に位置している。そのため、ロータ120のN極からロータ120の回転方向側に最も近い磁極位置は、磁極位置P1である。従って、開始位置SPを磁極位置P1とすれば、3相DCブラシレスモータ100の起動時間を短縮できる。
一方、図13では、ロータ120のN極は、磁極位置P1の最も近くに位置すると推定される。すなわち、推定位置Aは磁極位置P1である。そして、ロータ120のN極は、推定位置Aである磁極位置P1から見てロータ120の回転方向側に位置している。そのため、ロータ120のN極からロータ120の回転方向側に最も近い磁極位置は、磁極位置P2である。従って、開始位置SPを磁極位置P2とすれば、3相DCブラシレスモータ100の起動時間を短縮できる。
ただし、図6の状態の3相DCブラシレスモータ100におけるロータ120のN極から開始位置SPである磁極位置P1までの距離は、図13の状態の3相DCブラシレスモータ100におけるロータ120のN極から開始位置SPである磁極位置P2までの距離よりも短い。そのため、図6の状態の3相DCブラシレスモータ100における強制転流の開始時に通電パターンPT1に制御する時間Taは、図13の状態の3相DCブラシレスモータ100における強制転流の開始時に通電パターンPT2に制御する時間Tbよりも短いことが好ましい。
そこで、第3の実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の起動時における制御では、駆動素子制御部74は、推定処理で推定した推定位置A(例えば、磁極位置P1)から見てロータ120の回転方向側にロータ120のN極が位置しているか、又は、推定処理で推定した推定位置Aから見てロータ120の回転方向の反対側にロータ120のN極が位置しているかを判定する。
推定処理で推定した推定位置A(例えば、磁極位置P1)から見てロータ120の回転方向側にロータ120のN極が位置している場合には、駆動素子制御部74は、推定処理で推定した磁極位置(例えば、磁極位置P1)から見てロータの回転方向側に位置する磁極位置(例えば、磁極位置P2)にロータ120のN極を引き込むための電流をコイルU,V,Wに流すことにより、強制転流を開始する。
推定処理で推定した推定位置A(例えば、磁極位置P1)から見てロータ120の回転方向の反対側にロータ120のN極が位置している場合には、駆動素子制御部74は、推定処理で推定した磁極位置(例えば、磁極位置P1)にロータ120のN極を引き込むための電流をコイルU,V,Wに流すことにより、強制転流を開始する。
ただし、駆動素子制御部74は、推定処理で推定した磁極位置(例えば、磁極位置P1)にロータ120のN極を引き込むための電流を流す(通電パターンPT1に制御する)時間Taを推定処理で推定した磁極位置(例えば、磁極位置P1)から見てロータの回転方向側に位置する磁極位置(例えば、磁極位置P2)にロータ120のN極を引き込むための電流を流す(通電パターンTP2に制御する)時間Tbよりも短くする。
次に、3相DCブラシレスモータ100の起動時に駆動素子制御部74が行う動作を、図面を参照しながら説明する。図14ないし図16は、駆動素子制御部74が実行するフローチャートである。
まず、駆動素子制御部74は、前述の位置推定処理を実行し(ステップS1)、推定位置Aが磁極位置P1〜P6のいずれであるのかを推定する(ステップS2)。
次に、駆動素子制御部74は、推定位置Aから見て時計回り方向側の隣に位置する磁極位置をCW側位置A1とし、推定位置Aから見て反時計回り方向側の隣に位置する磁極位置をCCW側位置A2とする(ステップS21)。
次に、駆動素子制御部74は、ステップS1の推定処理においてCW側位置A1に対応する磁極位置にロータ120のN極を引き込むための通電パターンに制御した際の検出部162,164の電流値I1を特定する(ステップS22)。更に、駆動素子制御部74は、ステップS1の推定処理においてCCW側位置A2に対応する磁極位置にロータ120のN極を引き込むための通電パターンに制御した際の検出部162,164の電流値I2を特定する(ステップS23)。
次に、駆動素子制御部74は、ロータ120の回転方向が時計回り方向(CW)であるのか否かを判定する(ステップS3)。時計回り方向である場合には、本処理はステップS24に進む。時計回り方向でない(すなわち、反時計回り方向である)場合には、本処理はステップS29に進む。
時計回り方向である場合、駆動素子制御部74は、I1<I2であるか否かを判定する(ステップS24)。ステップS24では、駆動素子制御部74は、ロータ120のN極が推定位置Aよりも時計回り方向側に位置しているのか、ロータ120のN極が推定位置Aよりも反時計回り方向側に位置しているのかを判定している。I1<I2である場合には、駆動素子制御部74は、ロータ120のN極が推定位置よりも反時計回り方向側に位置していると判定する。この場合、本処理はステップS25に進む。I1<I2でない場合には、駆動素子制御部74は、ロータ120のN極が推定位置よりも時計回り方向側に位置していると判定する。この場合、本処理はステップS27に進む。
I1<I2である場合、駆動素子制御部74は、開始位置SPを推定位置Aと特定し(ステップS25)、強制転流において開始位置SPに引き込むための通電パターンに制御する切替時間を時間Taと決定する(ステップS26)。この後、本処理はステップS6に進む。
I1<I2でない場合、駆動素子制御部74は、開始位置SPをmod(A,6)+1により特定する(ステップS27)。「mod(A,6)+1」とは、Aを6で割った余りに1を足して得られる数である。これにより、駆動素子制御部74は、推定位置Aからみて時計回り方向側の隣に位置する磁極位置を開始位置SPと特定する。更に、駆動素子制御部74は、強制転流において開始位置SPに引き込むための通電パターンに制御する切替時間を時間Tbと決定する(ステップS28)。この後、本処理はステップS6に進む。
ステップS3において反時計回り方向である場合、駆動素子制御部74は、I1<I2であるか否かを判定する(ステップS29)。ステップS29では、駆動素子制御部74は、ロータ120のN極が推定位置Aよりも時計回り方向側に位置しているのか、ロータ120のN極が推定位置Aよりも反時計回り方向側に位置しているのかを判定している。I1<I2である場合には、駆動素子制御部74は、ロータ120のN極が推定位置よりも反時計回り方向側に位置していると判定する。この場合、本処理はステップS30に進む。I1<I2でない場合には、駆動素子制御部74は、ロータ120のN極が推定位置よりも時計回り方向側に位置していると判定する。この場合、本処理はステップS32に進む。
I1<I2である場合、駆動素子制御部74は、開始位置SPをmod(A+4,6)+1により特定する(ステップS30)。「mod(A+4,6)+1」とは、A+4を6で割った余りに1を足して得られる数である。これにより、駆動素子制御部74は、推定位置Aからみて反時計回り方向側の隣に位置する磁極位置を開始位置SPと特定する。更に、駆動素子制御部74は、強制転流において開始位置SPに引き込むための通電パターンに制御する切替時間を時間Tbと決定する(ステップS31)。この後、本処理はステップS6に進む。
I1<I2でない場合、駆動素子制御部74は、開始位置SPを推定位置Aと特定し(ステップS32)、強制転流において開始位置SPに引き込むための通電パターンに制御する切替時間を時間Taと決定する(ステップS33)。この後、本処理はステップS6に進む。
図16のステップS6〜S8は、図9のステップS6〜S8と同じであるので説明を省略する。
(効果)
本実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の制御によれば、第1の実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の制御と同様に、起動時間を短縮できる。
また、本実施形態に係る3相DCブラシレスモータ100の制御によれば、強制転流の開始位置SPまでの距離がより短くなるので、起動時間をより短縮できる。
また、推定位置Aから見てロータ120の回転方向側か回転方向の反対側のいずれにロータ120が位置しているかによって、強制転流において開始位置SPにロータ120のN極を引き込むための通電パターンに制御する切り替え時間を切り替えている。これにより、ロータ120のN極をより正確に開始位置SPに引き込むことが可能となる。
(他の実施例)
本発明に係る3相DCブラシレスモータの制御装置並びに該制御装置を有する3相DCブラシレスモータが取り付けられた感光体ドラム、転写ベルト、及び画像形成装置は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。例えば、ロータの磁極の個数やステータのスロット数等は任意である。本発明に係る3相DCブラシレスモータの制御方法は、画像形成装置以外の機器に設けられた3相DCブラシレスモータに用いられてもよい。さらに、各実施例を組み合わせてもよい。
以上のように、本発明は、3相DCブラシレスモータの制御装置及び画像形成装置に関し、3相DCブラシレスモータの起動時間を短縮できる点において優れている。
1:画像形成装置
74:駆動素子制御部
100:ブラシレスモータ
110:ステータ
120:ロータ
142,144,146,152,154,156:FET
162,164:検出部
P1〜P6:磁極位置
U,V,W:コイル

Claims (5)

  1. 複数の磁極を有し回転可能なロータと、該ロータの駆動源となる磁界を発生させるための複数のコイルを含むステータであって、複数の磁極位置が定義されているステータと、該複数のコイルの少なくとも一つのコイルに流れる電流の電流値を検出する検出手段と、を備えた3相DCブラシレスモータの制御装置であって、
    前記3層DCブラシレスモータの起動時に、前記検出手段が検出した電流値に基づいて、前記ロータの所定位置が前記複数の磁極位置の内のいずれの前記磁極位置に最も近いのかを推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで推定した前記磁極位置から見て前記ロータの回転方向側の隣に位置する前記磁極位置を特定する第1の特定ステップと、
    前記第1の特定ステップで特定した前記磁極位置に前記所定位置を引き込むための電流を前記複数のコイルに流すことにより、強制転流を開始する第1の強制転流ステップと、
    を実行すること、
    を特徴とする3相DCブラシレスモータの制御装置。
  2. 前記推定ステップにおいて、2つの前記磁極位置の中間に前記所定位置が位置していると推定した場合には、該2つの磁極位置の内の前記ロータの回転方向側に位置する磁極位置を特定する第2の特定ステップと、
    前記第2の特定ステップで特定した前記磁極位置に前記所定位置を引き込むための電流を前記複数のコイルに流すことにより、強制転流を開始する第2の強制転流ステップと、
    を実行すること、
    を特徴とする請求項1に記載の3相DCブラシレスモータの制御装置。
  3. 前記推定ステップで推定した前記推定位置から見て前記ロータの回転方向側に前記所定位置が位置しているか、又は、該推定ステップで推定した該推定位置から見て該ロータの回転方向の反対側に該所定位置が位置しているかを判定する判定ステップを、
    実行し、
    前記第1の強制転流ステップでは、前記推定ステップで推定した前記推定位置から見て前記ロータの回転方向側に前記所定位置が位置している場合には、前記第1の特定ステップで特定した前記磁極位置に該所定位置を引き込むための電流を前記複数のコイルに流すことにより、強制転流を開始し、該推定ステップで推定した該推定位置から見て該ロータの回転方向の反対側に該所定位置が位置している場合には、前記推定ステップで特定した前記磁極位置に該所定位置を引き込むための電流を該複数のコイルに流すことにより、強制転流を開始すること、
    を特徴とする請求項1に記載の3相DCブラシレスモータの制御装置。
  4. 前記第1の強制転流ステップでは、前記推定ステップで推定した前記推定位置から見て前記ロータの回転方向側に前記所定位置が位置している場合に、前記第1の特定ステップで特定した前記磁極位置に該所定位置を引き込むための電流を流す時間を、該推定ステップで推定した該推定位置から見て該ロータの回転方向の反対側に該所定位置が位置している場合に、前記推定ステップで特定した前記磁極位置に該所定位置を引き込むための電流を流す時間よりも短くすること、
    を特徴とする請求項3に記載の3相DCブラシレスモータの制御装置。
  5. 3相DCブラシレスモータと、
    請求項1ないし請求項4に記載の3相DCブラシレスモータの制御装置と、
    を備えていること、
    を特徴とする画像形成装置。
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