JP2017117755A - 入力上限電圧値決定方法及び制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池の性能劣化を防止しやすい入力上限電圧値決定方法及び制御装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る入力上限電圧決定方法は、バッテリ(111)の温度に関する情報を取得するステップと、バッテリ(111)の等価回路モデルに基づき、等価回路モデルのうち、バッテリ(111)の充電に際して生じるバッテリ(111)の内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素から導出される過電圧値を示す式を用いて、前記取得した温度における過電圧値を決定する第1決定ステップと、上限電圧基準値を決定した過電圧値で補正することにより、入力上限電圧値を決定する第2決定ステップとを含む。
【選択図】図4
【解決手段】本発明に係る入力上限電圧決定方法は、バッテリ(111)の温度に関する情報を取得するステップと、バッテリ(111)の等価回路モデルに基づき、等価回路モデルのうち、バッテリ(111)の充電に際して生じるバッテリ(111)の内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素から導出される過電圧値を示す式を用いて、前記取得した温度における過電圧値を決定する第1決定ステップと、上限電圧基準値を決定した過電圧値で補正することにより、入力上限電圧値を決定する第2決定ステップとを含む。
【選択図】図4
Description
本発明は、入力上限電圧値決定方法及び制御装置に関する。
二次電池の充電率が適正な状態から外れ、過充電状態又は過放電状態になると、二次電池の性能劣化を引き起こす恐れがある。従来、この二次電池の性能劣化を防ぐために充放電制御を行う装置が知られている。例えば、特許文献1には、電池温度に対する二次電池の許容電力値を規定したマップを参照することにより充放電制御を行う制御装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された制御装置では、上限電圧が一定に定められている。そのため、例えば電池の温度がより低い環境下で充電又は回生を行うほど、電池内部の物質(イオン等)の拡散速度が低下し、電池内における物質の濃度が均一になりにくくなる。その結果、局所的に過充電の状態が生じ、金属リチウムが析出して、二次電池の性能を劣化させうる。
かかる観点に鑑みてなされた本発明の目的は、二次電池の性能劣化を防止しやすい入力上限電圧値決定方法及び制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の観点に係る入力上限電圧値決定方法は、
バッテリの温度に関する情報を取得するステップと、
前記バッテリの等価回路モデルに基づき、前記等価回路モデルのうち、前記バッテリの充電に際して生じる前記バッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素から導出される過電圧値を示す式を用いて、前記取得した温度における過電圧値を決定する第1決定ステップと、
上限電圧基準値を前記決定した過電圧値で補正することにより、入力上限電圧値を決定する第2決定ステップとを含む。
バッテリの温度に関する情報を取得するステップと、
前記バッテリの等価回路モデルに基づき、前記等価回路モデルのうち、前記バッテリの充電に際して生じる前記バッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素から導出される過電圧値を示す式を用いて、前記取得した温度における過電圧値を決定する第1決定ステップと、
上限電圧基準値を前記決定した過電圧値で補正することにより、入力上限電圧値を決定する第2決定ステップとを含む。
また、第2の観点に係る入力上限電圧値決定方法において、
前記過電圧値を示す式は、前記バッテリへの充電を開始してからの経過時間に関するパラメータを含み、
該経過時間に関するパラメータを所定値に決定するステップ、
をさらに含むことを特徴とする。
前記過電圧値を示す式は、前記バッテリへの充電を開始してからの経過時間に関するパラメータを含み、
該経過時間に関するパラメータを所定値に決定するステップ、
をさらに含むことを特徴とする。
また、第3の観点に係る入力上限電圧値決定方法において、
前記第1決定ステップは、前記バッテリの性能劣化を考慮した係数に基づいて、前記過電圧値を決定することを特徴とする。
前記第1決定ステップは、前記バッテリの性能劣化を考慮した係数に基づいて、前記過電圧値を決定することを特徴とする。
また、第4の観点に係る入力上限電圧値決定方法において、
前記第1決定ステップは、
前記過電圧値を示す式に基づいて、前記バッテリの充電回路に流れる電流と過電圧値との関係を示す過電圧テーブルを作成するステップと、
該作成した過電圧テーブルを参照して前記前記過電圧値を決定するステップと、
を含むことを特徴とする。
前記第1決定ステップは、
前記過電圧値を示す式に基づいて、前記バッテリの充電回路に流れる電流と過電圧値との関係を示す過電圧テーブルを作成するステップと、
該作成した過電圧テーブルを参照して前記前記過電圧値を決定するステップと、
を含むことを特徴とする。
また、第5の観点に係る制御装置は、
バッテリの等価回路モデルを記憶する記憶部と、
前記バッテリの温度に関する情報を取得し、前記記憶部に記憶された前記等価回路モデルのうち、前記バッテリの充電に際して生じる前記バッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素から導出される過電圧値を示す式を用いて、前記取得した温度における過電圧値を決定し、上限電圧基準値を前記決定した過電圧値で補正することにより、入力上限電圧値を決定する制御部とを備える。
バッテリの等価回路モデルを記憶する記憶部と、
前記バッテリの温度に関する情報を取得し、前記記憶部に記憶された前記等価回路モデルのうち、前記バッテリの充電に際して生じる前記バッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素から導出される過電圧値を示す式を用いて、前記取得した温度における過電圧値を決定し、上限電圧基準値を前記決定した過電圧値で補正することにより、入力上限電圧値を決定する制御部とを備える。
第1の観点に係る入力上限電圧値決定方法によれば、制御装置は、バッテリの等価回路モデルのうちバッテリの充電に際して生じるバッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素に基づいて過電圧値を決定し、過電圧値に基づいて上限電圧基準値から入力上限電圧値を決定する。バッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素は、温度によってその特性が変化し、制御装置は、バッテリの温度に応じた過電圧値を決定するため、温度に応じた入力電圧値を決定できる。そのため、バッテリには、温度を考慮した入力上限電圧値に基づく電力が印加される。これにより、例えばバッテリ温度が低い環境下で充電を行う場合には、バッテリ温度がより高い環境下で充電を行う場合と比較して、バッテリに印加する電圧が、より低くなるように制御される。そのため、バッテリ内での局所的な過充電の状態が生じにくくなり、バッテリの性能劣化を防ぎやすくなる。
また、第2の観点に係る入力上限電圧値決定方法によれば、制御装置は、過電圧値を算出する際に、経過時間に関するパラメータを所定値(チューニング定数t)に決定する。そのため、制御装置が過電圧値に基づいて算出された入力上限電圧値を基準としてバッテリに充電を行う際に、充電回路の充電性能が低下しにくくなる。
また、第3の観点に係る入力上限電圧値決定方法によれば、制御装置は、バッテリの性能劣化を考慮した過電圧値を算出する。そして、制御装置は、性能劣化を考慮した過電圧値に基づいて入力上限電圧値を算出する。そのため、制御装置は、性能劣化による内部抵抗を考慮した入力上限電圧値を決定できる。
また、第4の観点に係る入力上限電圧値決定方法によれば、制御装置は、過電圧テーブルを作成し、作成した過電圧テーブルを参照して、過電圧値を決定する。つまり、制御装置は、入力上限電圧値を決定するたびに過電圧値を算出するのではなく、テーブルを参照して過電圧値を決定する。そのため、入力上限電圧値の算出に際し、制御装置における演算負荷が軽減される。
また、第5の観点に係る制御装置は、バッテリの等価回路モデルのうちバッテリの充電に際して生じるバッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素に基づいて過電圧値を決定し、過電圧値に基づいて上限電圧基準値から入力上限電圧値を決定する。バッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素は、温度によってその特性が変化し、制御装置は、バッテリの温度に応じた過電圧値を決定するため、温度に応じた入力電圧値を決定できる。そのため、バッテリには、温度を考慮した入力上限電圧値に基づく電力が印加される。これにより、例えばバッテリ温度が低い環境下で充電を行う場合には、バッテリ温度がより高い環境下で充電を行う場合と比較して、バッテリに印加する電圧が、より低くなるように制御される。そのため、バッテリ内での局所的な過充電の状態が生じにくくなり、バッテリの性能劣化を防ぎやすくなる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る充電制御システムを示す機能ブロック図である。充電制御システム100は、充電回路110と、温度センサ120と、バッテリコントローラ130と、制御装置140とを備える。
充電回路110は、バッテリ111と、充電器112とを含む。バッテリ111と、充電器112とは直列に接続されている。バッテリ111は、リチャージャブル・バッテリ(二次電池)であり、例えばリチウム・イオン・バッテリである。バッテリ111は、複数の電池セルを接続して形成されている。なお、バッテリ111は、リチウム・イオン・バッテリ以外の他の種類のバッテリであってもよい。バッテリ111は、充電器112により充電される。また、充電回路110は、充電回路110に流れる電流を測定する電流センサ113と、バッテリ111の両端の電圧を測定する電圧センサ114とを備える。電流センサ113と、電圧センサ114とは、バッテリコントローラ130に接続される。電流センサ113が取得した電流に関する情報及び電圧センサ114が測定した電圧に関する情報は、図1に破線の矢印で示すように、バッテリコントローラ130に送られる。
温度センサ120は、充電制御システム100においてバッテリ111に接触して配置され、バッテリ111の温度を測定する。温度センサ120は、例えば熱電対、サーミスタ、バイメタル等の周知の温度センサにより構成される。温度センサ120は、バッテリコントローラ130に接続され、温度センサ120が測定したバッテリ111の温度に関する情報は、図1に破線の矢印で示すように、バッテリコントローラ130に送られる。
バッテリコントローラ130は、バッテリ111に接続され、例えば電流センサ113から取得した電流に関する情報及び電圧センサ114から取得した電圧に関する情報に基づき、バッテリ111の各電池セルの状態を監視及び推定する。バッテリコントローラ130は、例えばバッテリ111の充電率(SOC:state of charge)及び健全度(SOH:state of health)等を推定する。バッテリコントローラ130は、周知の方法により充電率及び健全度を推定する。健全度の推定方法については、例えば特開2014−59226号公報に開示されている。バッテリコントローラ130は、制御装置140に接続され、取得した電流に関する情報、電圧に関する情報及び温度に関する情報、並びに推定した充電率及び健全度等を制御装置140に送信する。
制御装置140は、充電器112に接続され、充電器112によるバッテリ111への充電処理を制御する。具体的には、制御装置140は、充電処理においてバッテリ111に入力する電圧(入力電圧)を決定し、決定した入力電圧で充電器112がバッテリ111に電圧を入力するように、充電器112の出力を制御する。制御装置140は、特に、バッテリ111の性能の劣化を防止しやすい入力電圧の上限閾値(入力上限電圧値)を決定し、入力電圧を入力上限電圧値(又は入力上限電圧値以下)に決定する。制御装置140は、記憶部141と、制御部142とを備える。
記憶部141は、半導体メモリ等で構成することができ、各種情報や制御装置140を動作させるためのプログラム等を記憶するとともに、ワークメモリとしても機能する。記憶部141は、例えば、制御部142が入力上限電圧値を決定する際に使用する、バッテリ111の等価回路モデルを記憶する。
制御部142は、制御装置140の全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部142は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成され、かかるプログラムは、例えば記憶部141又は外部の記憶媒体等に格納される。
制御部142は、入力上限電圧値を決定する。具体的には、制御部142は、予め定められた上限電圧基準値から、バッテリ111内部の物質の拡散の遅れ(拡散遅れ)の影響を考慮した値を引いて差を算出することにより、算出した値を入力上限電圧値として決定する。上限電圧基準値は、所定の値であり、例えば、性能劣化していないバッテリに対して、拡散遅れの影響がないと想定した場合に印加可能な電圧値である。制御部142による入力上限電圧値の決定処理の詳細について、以下説明する。
制御部142は、まず、バッテリ111の等価回路モデルのうち拡散遅れによる過電圧を示す要素(拡散遅れによる過電圧部)に基づいて過電圧値Vdiff'を算出することにより、充電回路110に流れる電流と過電圧値との関係を示す過電圧テーブルを作成する。
図2は、本実施形態における、バッテリ111の等価回路モデルを示す図である。図2に示すように本実施形態では、等価回路モデルは、それぞれ抵抗値R0、R1、R2、R3及びR4を有する5つの抵抗と、それぞれ静電容量C1、C2、C3及びC4を有する4つのコンデンサとを含む。図2に示す等価回路モデルにおいて、抵抗値R2、R3及びR4の抵抗と、静電容量C2、C3及びC4のコンデンサとが、拡散遅れによる過電圧部である。拡散遅れによる過電圧部の各要素は、温度によってその特性が変化する。つまり、拡散遅れによる過電圧部の抵抗の各抵抗値R2、R3及びR4、並びにコンデンサの各静電容量C2、C3及びC4のそれぞれは、バッテリ温度によって値が変化する。
制御部142は、拡散遅れによる過電圧部に基づき、過電圧値を示す式を導出する。本実施形態において、過電圧値Vdiff'を示す式は、式(1)のように示される。
式(1)において、Iは、充電回路110を流れる電流値である。また、tは充電を開始してからの経過時間である。制御部142は、tをチューニング定数として、過電圧値Vdiff'を算出する。チューニング定数tが大きいほど、後述する入力上限電圧値の決定処理により決定される入力上限電圧値が小さくなるが、充電パワー制限が大きくなるため、充電回路110による充電性能を発揮しにくくなる。そのため、チューニング定数tは、制御部142により、又は外部からの入力により、充電回路110による充電性能を発揮できる所定値に適宜決定される。
制御部142は、所定の温度範囲について、バッテリ温度ごとに過電圧値Vdiff'を算出し、充電回路110に流れる電流と過電圧との関係を示す過電圧テーブルを作成する。図3は、制御部142が作成する過電圧テーブルの一例を模式的に示す図である。図3では、理解を容易にするため、3つの異なるバッテリ温度T1、T2及びT3(但し、T1>T2>T3)における電流と過電圧との関係を示している。図3に示すように、電流の値が等しい場合には、バッテリ温度が低いほど、過電圧値Vdiff'が高くなる。
制御部142は、作成した過電圧テーブルを参照して、バッテリ111に対する入力上限電圧値を決定する。図4は、制御部142による入力上限電圧値の決定処理手順を模式的に示す図である。
図4に示すように、制御部142は、バッテリコントローラ130から取得した、充電回路110を流れる電流と、バッテリ111の温度とに基づき、作成した過電圧テーブルを参照して、充電回路110における過電圧値Vdiff'を決定する。つまり、制御部142は、取得したバッテリ111の温度における電流と過電圧との関係を参照し、取得した電流値に対応する過電圧値Vdiff'を決定する。
次に、制御部142は、決定した過電圧値Vdiff'と、バッテリ111の性能劣化を考慮した係数(劣化係数)との積を求めることにより、バッテリ111の性能劣化を考慮した過電圧値Vdiffを算出する。つまり、制御部142により過電圧テーブルを参照して決定される過電圧値Vdiff'は、バッテリ111の等価回路モデルに基づいて算出される、バッテリ111の劣化がない状態の過電圧値である。しかしながら、実際には、バッテリ111は、性能劣化している場合がある。制御部142は、この性能劣化によるバッテリ111の内部抵抗変化の影響を、入力上限電圧値の算出に反映させる。本実施形態では、制御部142は、劣化によるバッテリ111の内部抵抗がSOHに反比例して増加すると仮定し、SOHの逆数を劣化係数として使用する。すなわち、制御部142は、過電圧値Vdiff'とSOHの逆数との積を求めることにより、性能劣化を考慮した過電圧値Vdiffを算出する。なお、制御部142は、他の指標を劣化係数として使用してバッテリ111の性能劣化を考慮した過電圧値Vdiffを算出してもよい。
そして、制御部142は、予め定められたバッテリ111に印加可能な電圧の上限値である上限電圧基準値を、過電圧値Vdiffで補正することにより、入力上限電圧値を決定する。具体的には、制御部142は、上限電圧基準値から、過電圧値Vdiffを引いて差を求めることにより、入力上限電圧値を決定する。上限電圧基準値は、例えば記憶部141に記憶されている。なお、このとき、制御部142は、充電時の入力電圧の変動(リップル)を考慮した値をさらに引いて、入力上限電圧値を決定してもよい。
制御部142は、このようにして算出した入力上限電圧値に基づいて充電器112を制御することにより、バッテリ111に充電を行う。
なお、制御部142は、例えば所定の時間間隔ごとに又は連続的に入力上限電圧値を算出する。
このように、本実施形態に係る制御装置140は、バッテリ111の等価回路モデルのうち拡散遅れによる過電圧部に基づいて過電圧値を決定し、過電圧値に基づいて上限電圧基準値から入力上限電圧値を決定する。このとき、制御装置140は、バッテリ111の温度に応じた過電圧値を決定するため、温度に応じた入力電圧値を決定できる。そのため、バッテリ111には、温度を考慮した入力上限電圧値に基づく電力が印加される。これにより、例えばバッテリ温度が低い環境下で充電を行う場合には、バッテリ温度がより高い環境下で充電を行う場合と比較して、バッテリに印加する電圧が、より低くなるように制御される。そのため、バッテリ内での局所的な過充電の状態が生じにくくなり、バッテリの性能劣化を防ぎやすくなる。
また、制御装置140は、過電圧値Vdiff'を算出する際に、チューニング定数tを決定する。そのため、制御装置140が、過電圧値Vdiff'に基づいて算出された入力上限電圧値を基準としてバッテリ111に充電を行う際に、充電回路110の充電性能が低下しにくくなる。
また、制御装置140は、過電圧値Vdiff'と、劣化係数との積を求めて、バッテリ111の性能劣化を考慮した過電圧値Vdiffを算出する。そして、制御装置140は、性能劣化を考慮した過電圧値Vdiffに基づいて入力上限電圧値を算出する。そのため、制御装置140は、性能劣化による内部抵抗を考慮した入力上限電圧値を決定できる。
また、制御装置140は、バッテリ111の等価回路モデルのうち拡散遅れによる過電圧部に基づいて過電圧値Vdiff'を算出することにより、充電回路110に流れる電流と過電圧との関係を示す過電圧テーブルを作成する。そして、制御装置140は、作成した過電圧テーブルを参照して、過電圧値Vdiff'を決定する。つまり、制御装置140は、入力上限電圧値を決定するたびに過電圧値Vdiff'を算出するのではなく、テーブルを参照して過電圧値Vdiff'を決定する。そのため、入力上限電圧値の算出に際し、制御装置140における演算負荷が軽減される。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段等を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
100 充電制御システム
110 充電回路
111 バッテリ
112 充電器
113 電流センサ
114 電圧センサ
120 温度センサ
130 バッテリコントローラ
140 制御装置
141 記憶部
142 制御部
110 充電回路
111 バッテリ
112 充電器
113 電流センサ
114 電圧センサ
120 温度センサ
130 バッテリコントローラ
140 制御装置
141 記憶部
142 制御部
Claims (5)
- バッテリの温度に関する情報を取得するステップと、
前記バッテリの等価回路モデルに基づき、前記等価回路モデルのうち、前記バッテリの充電に際して生じる前記バッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素から導出される過電圧値を示す式を用いて、前記取得した温度における過電圧値を決定する第1決定ステップと、
上限電圧基準値を前記決定した過電圧値で補正することにより、入力上限電圧値を決定する第2決定ステップと
を含む、入力上限電圧値決定方法。 - 前記過電圧値を示す式は、前記バッテリへの充電を開始してからの経過時間に関するパラメータを含み、
該経過時間に関するパラメータを所定値に決定するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の入力上限電圧値決定方法。 - 前記第1決定ステップは、前記バッテリの性能劣化を考慮した係数に基づいて、前記過電圧値を決定する、請求項1又は請求項2に記載の入力上限電圧値決定方法。
- 前記第1決定ステップは、
前記過電圧値を示す式に基づいて、前記バッテリの充電回路に流れる電流と過電圧値との関係を示す過電圧テーブルを作成するステップと、
該作成した過電圧テーブルを参照して前記前記過電圧値を決定するステップと、
を含む、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の入力上限電圧値決定方法。 - バッテリの等価回路モデルを記憶する記憶部と、
前記バッテリの温度に関する情報を取得し、前記記憶部に記憶された前記等価回路モデルのうち、前記バッテリの充電に際して生じる前記バッテリの内部の物質の拡散の遅れによる過電圧を示す要素から導出される過電圧値を示す式を用いて、前記取得した温度における過電圧値を決定し、上限電圧基準値を前記決定した過電圧値で補正することにより、入力上限電圧値を決定する制御部と
を備える、制御装置。
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WO2022138745A1 (ja) * | 2020-12-22 | 2022-06-30 | ビークルエナジージャパン株式会社 | 電池制御装置及び電池システム |
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WO2022138745A1 (ja) * | 2020-12-22 | 2022-06-30 | ビークルエナジージャパン株式会社 | 電池制御装置及び電池システム |
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