JP2017116917A - アクチュエータ装置、光偏向器、画像投影装置及び画像形成装置 - Google Patents

アクチュエータ装置、光偏向器、画像投影装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安定した駆動を行いながらも、省スペースなアクチュエータ装置の提供。【解決手段】所定の回転軸Oに対して回転運動可能な可動部12と、可動部12に形成され、入射した光束Lを反射する反射部13と、可動部12を支持部11に対して支持する弾性部14と、弾性部14に設けられ、当該弾性部14を変形させる複数の駆動部15と、弾性部14の上に形成された通電路20と、通電路20が破断したことを条件として、光束Lの入射および出射の少なくともいずれかを抑制する遮光部30と、を備えるアクチュエータ装置10。【選択図】図2

Description

本発明は、アクチュエータ装置、光偏向器、当該光偏向器を用いた画像投影装置及び画像形成装置に関する。
マイクロマシン技術を用いた圧電アクチュエータ等のアクチュエータ装置は、高速で可動範囲も大きいために、大きな衝撃が加わった場合などに微細な構造部分が欠損・破損してしまう危険性が高い。
特に光走査にアクチュエータ装置を用いている場合には、このような構造部分の破断が生じて駆動ができなくなると、光走査を行えなくなるばかりか、反射した光束が1点に集中してしまい他の機器などの破損につながるおそれもある。
かかる問題を解決するために、例えば微細構造部分の破損を検出するための判別をソフトウェア・ファームウェアを用いた制御で行う方法が提案されている。(例えば特許文献1〜5等参照)
しかしながら、故障の判定基準を厳しくするとノイズ等の影響で実使用に問題がなくとも故障として検出してしまう問題があり、また、判定基準を緩くすると、故障時に正しく故障を検出できない等の問題が生じかねない。さらに、ソフトウェア・ファームウェア自体が正常に作動しない場合に故障検知が動作しない問題もある。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、微細構造部分の破損検知の精度を向上するアクチュエータ装置の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明におけるアクチュエータ装置は、所定の回転軸に対して回転運動可能な可動部と、前記可動部に形成され、入射した光束を反射する反射部と、前記可動部を支持部に対して支持する弾性部と、前記弾性部に設けられ、当該弾性部を変形させる複数の駆動部と、前記弾性部および前記駆動部の少なくとも何れかの一部に形成された通電路と、前記通電路が破断したことを条件として、前記光束の入射および出射の少なくともいずれかを抑制する遮光部と、を備える。
本発明のアクチュエータ装置によれば、微細構造部分の破損検知の精度を向上する。
本発明の実施形態におけるアクチュエータ装置の構成の一例を示す平面図である。 図1に示したアクチュエータ装置の動作時の変形の一例を示す図である。 図1に示したアクチュエータ装置の弾性部の構成の一例を示す側断面図である。 本発明の弾性部の第1の変形例を示す平面図である。 本発明の弾性部の第2の変形例を示す平面図である。 本発明の弾性部の第3の変形例を示す平面図である。 図2に示した遮光駆動部の各変形例を示す図である。 アクチュエータ装置の第2の実施形態の一部の一例を示す図である。 図8に示した液晶パネルの動作の一例を示す図である。 本発明の実施形態における光走査装置の構成の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態として、図10に示す光走査装置を用いた画像形成装置の構成の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態として、図10に示す光走査装置を用いた画像投影装置の構成の一例を示す図である。 図12に示した実施形態における光走査装置の構成の一例を示す図である。 本発明の第5の実施形態として、図10に示す光走査装置を用いたレーダー装置の構成の一例を示す図である。 本発明の第6の実施形態として、図1に示したアクチュエータ装置の変形例を示す図である。
図1に、第1の実施形態におけるアクチュエータ装置である振動ミラー10の概略を示す。なお、振動ミラー10の仮想的な回転軸Oとして、回転軸Oと平行な方向をX方向、回転軸O及びX方向と直交する方向をY方向、X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向とする。
振動ミラー10は、基部である筐体部分に固定された支持部11と、支持部11に対して回転軸Oを中心に回転運動可能に支持された可動部12と、可動部12の+Z方向側の面すなわち光束Lの入射側の面に形成された反射部13と、を有している。
振動ミラー10は、可動部12を支持部11に対して支持する一対の弾性部14と、弾性部14のそれぞれに設けられ、弾性部14を変形させる複数の駆動部15と、弾性部14の少なくとも一部に、弾性部14に沿って形成された通電路20と、を有している。
反射部13は、光束Lが照射される領域に形成された反射率の高い部分である反射面である。可動部12の回転軸Oの軸上であって反射部13の形状中心Cの位置を定めると、反射部13の形状中心Cと光束Lの中心(すなわち光束Lの光強度がピークを示す位置)とは、可動部12の重心と一致するように設けられている。なお、可動部12の回転中心と、光束Lの中心とを一致させても良い。
可動部12は、略円形の形状をした板状の部材であり、板状部分の表面には反射部13が形成されると共に、板状部分の端部、すなわち可動部12の回転軸Oに沿った端部には、後述するX軸と平行な2つの支持弾性部16が接続されている。可動部12は、かかる支持弾性部16によって弾性部14と連結されている。
なお、例えば弾性部14がトーションバー方式等のねじれ方向に力を伝えられる構造であれば、弾性部14と可動部12とを直接連結しても良い。
振動ミラー10は、図2(a)、(b)に示すように、通電路20が接続された電源22と、通電路20と連続して回路を形成する遮光駆動部23と、遮光駆動部23によって±X方向に動作可能な遮光部30と、を有している。
電源22は、定電圧源であり、通電路20に一定の電流Iを流している。
遮光駆動部23は、ソレノイドアクチュエータであり、電流Iが流れ続けることで、後述する磁石Sを−X方向に付勢している。
遮光部30は、光束Lを遮蔽するための遮光部材31と、遮光部材31の−X方向側の端部に取り付けられた磁石Sと、遮光部材31の+X方向側の端部に取り付けられた付勢部材たるバネ33と、を有している。
遮光部30は、磁石Sが遮光駆動部23によって−X方向に付勢され続けているとともに、バネ33によって+X方向に付勢されている。
すなわち、遮光部30は、図2(a)に示すように、通電路20が通常状態、すなわち通電路20に破断が無く電流Iが流れ続けている状態では、遮光部材31が光束Lを妨げない位置に保持されている。
遮光部30はまた、図2(b)、(c)に示すように、通電路20の一部Qが破断した状態たる破断状態では、電流Iが流れなくなる。したがって、遮光部材31を−X方向へ付勢する付勢力がなくなり、遮光部材31はバネ33による+X方向への付勢力によって+X方向へ移動する。
遮光部30は、遮光部材31の可動範囲の+X方向端、すなわち遮光部材31の可動限界となる位置に、ストッパー34を有している。
かかるストッパー34により、電流Iが流れなくなってバネ33によって+X方向へ付勢された遮光部材31は、予め決められた可動限界位置において、バネ33の+X方向への付勢力と、ストッパー34からの反力がつりあって停止する。
遮光駆動部23は、通電路20に流れる電流Iを検知して通電路20の破断を検知する破断検知部としての機能を有している。
遮光部材31は、破断検知部たる遮光駆動部23が、電流Iが流れなくなったことを条件として、通電路20の光束Lの反射部13への入射を妨げる位置、言い換えると光束Lの光路上を塞ぐように配置される。つまり、破断検知部が通電路20の破断を検知したことを条件として、光束Lの反射部13への入射が抑止ないし防止される。
通電路20は、本実施形態では弾性部14の−Y方向側の端部を始点、終点として、一対のうち+X方向側の弾性部14と、可動部12と、一対のうち他方の、すなわち−X方向側の弾性部14と、を連結された経路として形成されている電流Iの流路である。
通電路20はまた、かかる経路において交差せず、かつ同一の経路を複数回通らない、言い換えると一筆書きでパターニング可能なように配置される。
通電路20は、一筆書きでパターニングされることで、経路中の何れかの地点で破損が生じたときには、かかる破損によって生じる電流Iの遮断により破断を検知する。
遮光駆動部23は、電流Iの遮断を検知したことに基づいて入射する光束Lを抑制ないし防止する。
なお、通電路20は、一筆書きで形成されたとしたが、同一経路を通って折り返すような形状でも良い。その場合には、可動部12で折り返す複数の通電路20を設けることが望ましい。
弾性部14は、それぞれ可動部12の−X方向側と、+X方向側とに、それぞれが互いに中心Cと対称になるように配置され、Y方向に平行に延びた一対の梁状部材と、X方向に平行に延びた一対の梁状部材とで構成される。
弾性部14は、一方の端部、すなわち−Y方向側の端部を支持部11と連結して支持されて、他方側すなわち+Y方向側の端部に形成されたX方向に平行に延びた支持弾性部16と、を有している。
弾性部14の上面すなわち+Z方向側の最表層には、既に述べたように通電部20が設けられている。
弾性部14は、その一方の端部すなわち±X方向側の端部が、支持弾性部16を介して可動部12と連結されることで、可動部12を支持する梁状の支持部材である。
駆動部15は、弾性部14の+Z方向側の面に形成され、弾性部14を可動部12が回転軸Oを中心に回動変形させるための圧電素子である。
なお、本実施形態では駆動部15を圧電素子とし、圧電駆動方式について述べるが、その他、電磁気によって弾性部14を変形させる電磁駆動方法を用いても良いし、弾性部14に溜めた電荷を用いて駆動する静電駆動方式であっても良い。
また、駆動部15の駆動方式によっては、以下の説明における「電圧を印加する」旨の表現は、かかる駆動方式に合わせて適宜「外力を加える」、「駆動させる」等の表現に読み替えてよい。
弾性部14は、図3に示すように、シリコン基板141上に形成された下部電極142と、下部電極142に対向して設けられた上部電極144と、下部電極142と上部電極144とに挟持された圧電膜たる駆動部15と、を有している。なお、シリコン基板141は表面に熱処理を行うことで酸化シリコン層が形成されている。
弾性部14はまた、上部電極144の+Z方向側の面の一部を覆うように形成された絶縁膜145と、絶縁膜145の形成されない部分たるスルーホール146を含む位置に形成された、配線パターン147と、を有している。
弾性部14はまた、絶縁膜145の+Z方向側の面に、配線パターン147とは一定の空隙148を空けた位置に形成される導電線パターンたる通電部20を有している。
弾性部14を変形させるには、まず、配線パターン147を介して電圧が印加される。
このとき、駆動部15は、上部電極144と下部電極142との間に生じる電位差に応じて伸縮する。
駆動部15と弾性部14とは図3からも明らかなように一体に形成されているから、駆動部15の伸縮によりそれぞれの弾性部14に+Z方向あるいは−Z方向に凸の反りを生じさせる。
このように弾性部14が反り変形するので、かかる変形がトーションバー構造の支持弾性部16を介して可動部12に伝わることで、可動部12は回転軸Oを中心軸として回動する。
反射部13は、かかる可動部12の回動と同期して回転するので、入射する光束Lを偏向して反射する。すなわち、振動ミラー10は、かかる圧電アクチュエータ装置を用いた光偏向器としても動作する。
ところで、圧電アクチュエータ装置においては、弾性部14や可動部12と支持部11との間の間隔など、大変に精度を要求される複雑な微細構造が多い。
しかしながら、かかる微細構造部分の破損・非破損の判断は難しい。例えば制御部9に設けたソフトウェア上で駆動時の特性値や速度などをプロットし、予め取得しておいた駆動時の特性値や速度などと比較する方法が考えられる。
しかしながら、かかる判別条件を厳しくすると、正常動作中でもノイズ等の影響で異常と判定するおそれがある一方で、判別条件を緩くしたのでは実際にトラブルが生じた場合にも動作が止まらないという懸念がある。
また、かかる破損を放置すると、ミラーに反射したレーザー光などの光束が、特定の位置に照射され続けることとなり、機器の破損の原因にもなりかねない、
そこで、本実施形態では、図3に既に示したように、一対の弾性部14と、弾性部14に挟まれて支持された可動部12と、を通るように通電路20を形成している。
すなわち、本実施形態では、振動ミラー10は、弾性部14に設けられ弾性部14を変形させる複数の駆動部15と、弾性部14に形成された通電路20と、通電路20に流れる電流により通電路20の破断を検知する遮光駆動部23と、を有している。また、通電路20が破断したことを条件として、光束Lの入射及び出射の少なくとも何れか1方を抑制するための遮光部30と、を有している。
かかる通電路20が破断することで、電流Iが流れなくなったことを条件に、弾性部14等の微細構造部分の破損が正しく判定されて、検知の精度が向上する。
また、本実施形態では、通電路20は、弾性部14のうち一方の弾性部14の支持部11側の端部から、可動部12を通って弾性部14のうち他方の弾性部の支持部11側の端部までを経路として、弾性部14に沿って連続して形成されている。
言い換えると、当該経路において交差せず、かつ同一の経路を複数回通らない一筆書きの態様で通電路20が形成されている。
本実施形態では、通電路20は、弾性部14の最もZ方向側の上部、言い換えると光束Lの入射側の面に形成されている。
かかる構成により、配線パターン147と混線することなく、また、通電路20からのリークによって駆動部15が動作してしまうなどの不具合が抑止される。
また、第1の実施形態では、弾性部14は単に矩形の梁状部材として説明したが、図4に変形例として示すように、Y軸に平行な弾性部とX軸に平行な両端支持部とが1対となって連結し、蛇行した態様で接続された蛇行状弾性部14aであっても良い。
なお、以降に示す変形例においては、第1の実施形態で説明したものについては同一の符号を付して説明を適宜省略する。
かかる蛇行状弾性部14aとしたときには、通電路20も、かかる形状に合わせて蛇行するように設けられることが望ましい。
また、例えば図5に第2の変形例として示すように、図4に既に示した第1の変形例と第1の実施形態とを組み合わせて、第1回転軸Oと、第2回転軸Oの2軸について回転可能な態様で支持された振動ミラー10cであっても良い。
かかる第2の変形例においては、振動ミラー10cは、Y軸方向に長手方向がくるように設けられた1対の蛇行状弾性部14bと、蛇行状弾性部14bによって支持された枠部たる第1可動部12bと、第1可動部12b内に設けられた弾性部14cと、を有している。
振動ミラー10cは、第1可動部12bに設けられて弾性部14cに支持された第2可動部12cと、蛇行状弾性部14bと、第1可動部12bと、弾性部14cと、第2可動部12cと、を順に経由して、当該部分の破断を検知する通電路20cと、を有している。
第2の変形例において、光偏向器としての振動ミラー10は、第1回転軸Oを中心として回動する第1可動部12bと、第1可動部12bに設けられて回転軸Oと直交する回転軸Oを中心に回動する第2可動部12cと、を有している。
第1可動部12bは、蛇行状弾性部14bによって第1回転軸Oを中心に回転する。
第2可動部12cは、第1可動部12bの回転とは独立して、弾性部14cを駆動したときの伸縮の量に応じて変形することによって、第2回転軸Oを中心に回転する。
第2可動部12cは、第1の実施形態と同様に、反射率の高い部材を用いた反射部13としての機能を有しており、入射した光束Lが反射される。
振動ミラー10は、第1回転軸Oを中心に回転するときに反射光が移動する方向である副走査方向たるY方向と、第2回転軸Oを中心に回転するときに反射光が移動する方向である主走査方向X方向と、を備えた光走査装置たる光偏向器としての機能を有する。
かかる構成により、振動ミラー10は、駆動手段を入れ子状に配置して2軸回転可能な圧電アクチュエータ装置であるとともに、第2可動部12cによって反射光を偏向させて2次元的に描画する光偏向器である。
また、既に述べたように、第1回転軸Oを中心とする回転と、第2回転軸Oを中心とする回転とは独立して動かすことが可能である。すなわち、副走査方向については蛇行状弾性部14bによって駆動感度の高い、言い換えると低速で精度の高い走査を行うとともに、主走査方向については弾性部14cにより共振を利用した高速走査を行うとしても良い。なお、走査光の最大反射角たる走査角すなわち振れ角は、一般には主走査方向に大きくすることが望ましい。
かかる構成により、振動ミラー10は、X方向とY方向で大きな速度差を得ることができて、高画質で2次元に投影可能な光偏向器である。
なお、走査を行う方向を逆転し、X方向を副走査方向、Y方向を主走査方向としても良い。
通電路20cの端部には、第1の実施形態で述べたように、電源22と、遮光駆動部23とが接続されて、通電路20cには電流Iが流れている。
第2の変形例においても同様に、通電路20cに破断が生じ、電流Iが流れなくなると、遮光駆動部23が動作して、遮光部30が光束Lの入射を妨げる位置へと移動する。
かかる構成により、電流Iが流れなくなったことを条件に、弾性部14cや蛇行状弾性部14b等の微細構造部分の破損が正しく判定される。
また、本変形例においても、通電路20cは、蛇行状弾性部14bと、第1可動部12bと、弾性部14cと、第2可動部12cと、を順に経由する経路として、かかる経路に沿って連続して形成されている。
言い換えると、通電路20cは、当該経路において交差せず、かつ同一の経路を複数回通らない一筆書きの態様で形成されている。
かかる構成により、経路上の何れの場所で破断が生じたときにも、電流Iが流れなくなったことを条件として当該経路の弾性部14cや蛇行状弾性部14b等の微細構造部分の破損が正しく判定される。
その他、第3の変形例として、図6に示すように、弾性部14dが支持弾性部16を±Y方向の両側から支持する所謂両持ち梁構造であっても良い。
かかる構成において、弾性部14dは、支持部11の±Y方向の両側から延びて支持弾性部16の両端に接続され、合計4つの駆動部15を有している。
また、かかる構成においては、振動ミラー10は、弾性部14dと、支持弾性部16と、可動部12と、を通る経路について、図6に示すように上下対称に2対の通電部20を有していることが望ましい。
通電路20はまた、かかる経路において交差せず、かつ同一の経路を複数回通らない、言い換えると一筆書きでパターニング可能なように配置されることが望ましい。
なお、第3の変形例と第1、第2の変形例を組み合わせて、XY平面に2次元的に動作させる構成としても良い。
また、遮光部30の変形例についても図7(a)〜(h)に示す。
なお、図7(a)、(c)、(e)、(g)は電流Iが通電している通常状態を示し、図7(b)、(d)、(f)、(h)は電流Iが流れていない破断状態を示している。
図7(a)において、遮光部材たる遮光板31bは、電流Iが流れている状態において、遮光駆動部23に当接して保持されている。
遮光板31bは、筐体等の不動の枠部に、固定軸33bにおいて固定され、かかる固定軸33bを中心に回転可能に支持されている。
固定軸33bは、遮光板31bの重心の下方であって、重心を通り鉛直方向から遮光駆動部23側に逸れた位置に配置されている。
当該位置にすることで、遮光板31bにはたらく重力が、遮光板31bをB方向に回転させる駆動力としてはたらくため、バネ等の付勢部材が不要となって構成が簡易になる。
このように使用機器の姿勢、軸部の摩擦、振動などを利用することにより、付勢部材なしにB方向に付勢し、遮光動作を行わせる構成とすることで、部品点数を減らすことができる。
遮光板31bは、通常状態において、遮光駆動部23が遮光板31bを引き付ける力が、遮光板31bを下方に付勢する重力よりも大きい。
ここで電流Iが通電しない破断状態となると、図7(b)に示すように、鉛直下方たる−Y方向にはたらく重力が遮光駆動部23が遮光板31bを引き付ける力よりも大きくなるので、遮光板31bがB方向に回動して、光束Lの入射を妨げる位置に移動する。
かかる構成により、通電路20の破断すなわち電流Iが流れなくなったことを条件として、光束Lの反射部13への入射が抑止ないし防止される。
図7(c)において、遮光板31cは、電流Iが流れている状態において、遮光駆動部23に当接して保持されている。
遮光板31cは、筐体等の不動の枠部に、固定軸33cにおいて固定され、かかる固定軸33cを中心に回転可能に支持されている。
本変形例においては、遮光部30は、通電路20に第1の電流Iを供給する電源22と、電流Iの量に比例して遮光部30を動作させるための第2の電流たる駆動電流Iを供給する電流増幅部35と、を有している。
電流増幅部35は、内部にNOT回路36を含んでおり、電流Iが流れなくなったことを条件として、駆動電流Iを供給する。
すなわち遮光駆動部23は、電流Iが通電しなくなったことを条件として、駆動電流Iが生じるように、NOT回路36を介して通電路20と接続されている。
すなわち、図7(c)に示す変形例では、電流Iが流れなくなったことを条件として駆動電流Iが流れて遮光駆動部23が遮光板31cをC方向に回動させるように押し上げる反発力を与える。
なお、かかる構成における反発力は、本変形例では磁力としたが、バネなどの付勢手段を用いても良い。その場合には、NOT回路を外し、駆動電流Iが流れている間には遮光駆動部23が遮光板31cを引き付けて保持すればよい。
遮光板31cは、通常状態において、重力によって下方たる−Y方向に付勢されており、遮光駆動部23が遮光板31cを支持している態様で光束Lの光路外の位置に配置される。
遮光板31cは、通常状態において、鉛直下方たる−Y方向にはたらく重力が遮光駆動部23が遮光板31cを押し上げる力よりも大きくなるので、光束Lの光路外の位置に配置される。
ここで電流Iが通電しない破断状態となると、図7(d)に示すように、鉛直下方たる−Y方向にはたらく重力よりも遮光駆動部23が遮光板31cを押し上げる力が大きくなるので、遮光板31cがC方向に回動して、光束Lの入射を妨げる位置に移動する。
かかる構成により、通電路20の破断すなわち電流Iが流れなくなったことを条件として、光束Lの反射部13への入射が抑止ないし防止される。
一般に、こうした機械的な動作を行う駆動装置を動かすために要求される電力は、圧電アクチュエータ装置を駆動させるのに必要な電力よりも大きく、通電路20に流す電流Iの大きさでは足りない場合が考えられる。
そこで、本変形例では、遮光部30が電流増幅部35を有している。
かかる構成により、電流Iの大小によらず、駆動電流Iを確保できるので、電流Iを小さくすることができて、省電力化に寄与する。
また、NOT回路36を有することで、電力が供給されなくなることを条件として、電力供給を要する駆動部を用いることができるから、遮光駆動部の構成を自由にすることができる。
なお、かかる電流増幅部35やNOT回路36を用いた構成は、他の実施形態と併せても良く、本変形例に限定されるものではない。
図7(e)において、遮光部30は、直線偏光以外の光を遮蔽する遮光板たる偏光板31dを有している。
偏光板31dは、E方向に回転させる方向に、ここでは+X方向に付勢する付勢部材たるバネ32と、遮光駆動部23の押圧力を受けるための回転支持部31eと、バネ32の付勢力を受けるための第2回転支持部31fと、を有している。
偏光板31dは、通常状態において、光束Lの光路上に配置されている。通常状態において、偏光板31dは、偏光板31dが透過可能な直線偏光の方向と、レーザー光である光束Lの偏向方向たるD方向と、が等しくなるように配置されている。
偏光板31dは、筐体等の不動の枠部に、E方向に回転可能に支持されており、回転支持部31eが遮光駆動部23と当接した状態で配置されている。
通常状態において、回転支持部31eは、遮光駆動部23に+X方向に引き付けられており、偏光方向がY方向に平行な状態で支持されている。
破断状態において、図7(f)に示すように、電流Iが流れなくなったことを条件として、遮光駆動部23が回転支持部31eを+X方向に引き付ける力がなくなると、バネ32の+X方向への付勢力によって偏光板31dがE方向へと回動する。
ストッパー34と第2回転支持部31fとが当接する、言い換えるとE方向に90度回動すると、E方向への回動が止まり、偏光板31dの通過可能な偏光方向がX方向に平行な方向に変化する。
このとき、光束Lの偏光方向たるD方向と、偏光板31dの通過可能な偏光方向とが直交するために、光束Lは遮蔽される。
かかる構成により、通電路20の破断すなわち電流Iが流れなくなったことを条件として、光束Lの反射部13への入射が抑止ないし防止される。
なお、図7(e)、(f)においては、光束Lはレーザー光であり、直線偏光方向がY方向と平行である。しかしながら、かかる構成に限定されるものではなく、偏光板31dを2枚、光束Lの光路上に、通常状態において一対の偏光板31dの偏光方向が一致するように配置しても良い。
かかる構成によれば破断状態において、一対の偏光板31dの偏光方向が互いに直交するように、一対の偏光板31dのうち一方を回動させることで、上記図7(e)、(f)に示したような遮光部30の動作を、レーザー光以外の光源でも利用することができる。
かかる構成により、通電路20の破断すなわち電流Iが流れなくなったことを条件として、光束Lの反射部13への入射が抑止ないし防止される。
また、図7(g)、(h)に示すように、電流Iが流れなくなったことを条件として、係止部材たるストッパー34を移動させる構成であっても良い。
なお電流増幅部35は、図7(c)において説明したのと同様に、内部にNOT回路36を含んでおり、電流Iが流れなくなったことを条件として、駆動電流Iを供給する。
図7(g)に示すように、通常状態においては、遮光板31gがB方向に付勢されており、ストッパー34に当接あるいは係り合うことで静止した状態に止められている。破断時に駆動電流Iによってストッパー34が+Y方向に引き寄せられると、遮光板31gの押さえがなくなるため、遮光板31gはB方向の付勢力に従って回動し、図7(h)に示すように光束Lの入射あるいは出射を抑制する。
本発明の第2の実施形態として、遮光部30は、図8(a)、(b)に示すように光束Lの光路上に配置された液晶素子たる液晶パネル37を有している。
液晶パネル37は、電流Iが流れる通常状態において、図9(a)に拡大して示すように、各液晶の配向方向が揃った状態であり、光束Lを透過する透過状態である。
かかる液晶パネル37は、電流Iが流れなくなったことを条件として、すなわち破断状態となったことを条件として、図9(b)に示すように各液晶の配向方向が乱れることで、光束Lを透過しない遮蔽状態へと変化する。
かかる構成により、機械的駆動手段によらず、光束Lの透過を選択できるので、振動ミラー10の外部の振動等の影響を受け難く、通電路20の破断すなわち電流Iが流れなくなったことを条件として、光束Lの反射部13への入射が抑止ないし防止される。なお、遮光部30は電気的な制御により透過率あるいは波長に対する透過特性を変更可能な光学素子であっても良い。具体的には電圧印加によって色が変化する色素を用いたエレクトロクロミック素子等を用いても良い。
図10、11を用いて第1、第2の実施形態で説明した振動ミラー10の第3の実施形態の一例として、かかる振動ミラー10を用いた光偏向器1022を用いた光走査装置100、および光走査装置100を用いた画像形成装置300について説明する。
まず、光走査装置100について説明する。本実施形態の光走査装置100は、第1の実施形態の振動ミラー10をユニットとして一体化した反射ユニットたる光偏向器1022を用いて、1軸方向に被走査面を光走査する装置である。図10は、本実施形態の光走査装置の一例を表す全体構成図である。
図10に示すように、光走査装置100において、レーザ素子などの光源部1020からのレーザ光は、コリメータレンズなどの結像光学系1021を経た後、光偏向器1022により偏向される。この光偏向器1022として、第1、2の実施形態のいずれかの構成の光偏向器が用いられる。そして、光偏向器1022で偏向されたレーザ光は、その後、第一レンズ1023aと第二レンズ1023b、反射ミラー部1023cからなる走査光学系1023を経て、被走査面である感光体ドラム102のビーム走査面に照射される。走査光学系1023は、被走査面であるビーム走査面にスポット状に光ビームを結像する。
光偏向器1022の圧電部材の各電極は、それぞれ外部電源等のミラー駆動手段に電気的に接続されており、ミラー駆動手段は圧電部材の上部電極と下部電極との間に駆動電圧を印加し、光偏向器1022を駆動する。これにより、光偏向器1022のミラー部が往復回動してレーザ光が偏向され、被走査面である感光体ドラム102のビーム走査面上が光走査される。
このように本実施形態の光走査装置100は、感光体を用いたプリンタや複写機などの画像形成装置のための光書込みユニットの構成部材として使用することができる。また、走査光学系を異ならせて1軸方向だけでなく2軸方向に光走査可能にすることで、レーザ光をサーマルメディアに偏向して照射し、加熱することで印字するレーザラベル装置の光走査ユニットの構成部材として使用することができる。
次に、上記の光走査装置100を構成部材とした光書込みユニット301を使用した画像形成装置の一例について、図11を参照して説明する。
図11に示す画像形成装置300において、光書込みユニット301はレーザビームを被走査面に出射して画像を書き込む。感光体ドラム102は光書込みユニット301による走査対象としての被走査面を提供する像担持体である。
光書込みユニット301は、記録信号によって変調された1本又は複数本のレーザビームであり、被走査面である感光体ドラム102の表面を同ドラムの軸方向に走査する。
感光体ドラム102はF方向に回転駆動され、帯電手段303により帯電された表面に光書込みユニット301により光走査されることによって静電潜像を形成される。この静電潜像は現像手段304でトナー像に顕像化され、このトナー像は転写手段305で記録紙Pに転写される。
転写されたトナー像は定着手段306によって記録紙Pに定着される。転写手段305を通過した感光体ドラム102の表面部分はクリーニング部307で残留トナーを除去される。感光体ドラム102に代えてベルト状の感光体を用いる構成も可能である。また、トナー像を記録紙以外の転写媒体に一旦転写し、この転写媒体からトナー像を記録紙に転写して定着させる構成とすることも可能である。
光書込みユニット301は記録信号によって変調された1本又は複数本のレーザビームを発する光源部1020と、光源部1020を変調する光源駆動手段309と、上記第3の実施形態の光偏向器1022と、を有している。
光書込みユニット301は、光偏向器1022の反射面たるミラー面としての振動ミラー10に、光源部1020からの、記録信号によって変調された光束Lを結像させるための結像光学系311を有している。
光書込みユニット301は、振動ミラー10で反射された1本又は複数本の光束Lを被走査面である感光体ドラム102の表面に結像させるための手段である走査光学系1023を有している。
光偏向器1022は、光偏向器1022の駆動のための集積回路とともに回路基板に実装された形で光書込みユニット301に組み込まれている。
本実施形態による光偏向器1022は、回転多面鏡に比べ駆動のための消費電力が小さいため、画像形成装置300の省電力化に有利である。光偏向器1022の振動ミラー10の振動時における風切り音は回転多面鏡に比べ小さいため、画像形成装置の静粛性の改善に有利である。光書込みユニット301は回転多面鏡に比べ設置スペースが圧倒的に少なくて済み、また光偏向器の発熱量もわずかであるため、小型化が容易であり、よって画像形成装置300の小型化に有利である。
次に、第4の実施形態として、第1,第2の実施形態の光偏向器を用いた画像投影装置について説明する。
まず、画像投影装置について説明する。図12は、本実施形態の画像投影装置の一例であるヘッドアップディスプレイ500を搭載した自動車などの車両600の構成を模式的に表した模式図である。また、図13は本実施形態におけるヘッドアップディスプレイ500の内部構成を模式的に表した模式図である。
本実施形態におけるヘッドアップディスプレイ500は、例えば、車両600のダッシュボード内に設置される。ダッシュボード内のヘッドアップディスプレイ500から発せられる画像光である投射光としての光束Lがウインドシールド602で反射され、ユーザーである観察者(運転者601)に向かう。これにより、運転者601は、ヘッドアップディスプレイ500によって投影された画像を虚像として視認することができる。なお、ウインドシールド602の内壁面にコンバイナを設置し、コンバイナによって反射する光束Lによって運転者601に虚像を視認させる構成にしてもよい。
ヘッドアップディスプレイ500は、赤色、緑色、青色のレーザ光源201R,201G,201Bと、各レーザ光源に対して設けられるコリメータレンズ202,203,204と、2つのダイクロイックミラー205,206と、を有している。
ヘッドアップディスプレイ500は、光量調整部207と、光偏向器208と、自由曲面ミラー209と、スクリーン210と、投射ミラー211とを有している。
レーザ光源201R,201G,201B、コリメータレンズ202,203,204、ダイクロイックミラー205,206が、光学ハウジングによってユニット化されて本実施形態における光源装置としての光源ユニット230を構成する。
本実施形態のヘッドアップディスプレイ500は、スクリーン210に表示される中間像を車両600のフロントガラスたるウインドシールド602に投射することで、その中間像を運転者601に虚像として視認させる。
レーザ光源201R,201G,201Bから発せられる各色レーザ光は、それぞれ、コリメータレンズ202,203,204で略平行光とされ、2つのダイクロイックミラー205,206により合成される。
合成されたレーザ光は、光量調整部207で光量が調整された後、光偏向器208によって二次元走査される。光偏向器208で二次元走査された投射光Lは、自由曲面ミラー209で反射されて歪みを補正された後、スクリーン210に集光され、中間像を表示する。スクリーン210は、マイクロレンズが二次元配置されたマイクロレンズアレイで構成されており、スクリーン210に入射してくる光束Lをマイクロレンズ単位で拡大する。レーザ光源201R、201G、201B、光量調整部207、光偏向器208は、制御装置212により制御されている。
光偏向器1022は、第1、第2の実施形態で記載した光偏向器であり、ミラーを主走査方向及び副走査方向に往復回動動作させ、ミラーに入射する投射光Lを二次元走査(ラスタスキャン)する。この光偏向器の駆動制御は、レーザ光源201R,201G,201Bの発光タイミングに同期して行われる。
ヘッドアップディスプレイ装置は、車両だけでなく、例えば、航空機、船舶、移動式ロボット等の移動体、あるいは、その場から移動せずにマニピュレータ等の駆動対象を操作する作業ロボットなどの非移動体に搭載される画像投影装置としても適用できる。
また、上述した第4の実施形態では、画像投影装置の一例としてのヘッドアップディスプレイの説明をしたが、第1,第2の実施形態の光偏向器を用いて光走査を行うことで画像を投影する装置であればよく、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、表示スクリーン上に画像を投影するプロジェクタや、観測者の頭部等に装着した装着部材が有する反射透過部材等のスクリーンに画像を投影するヘッドマウントディスプレイなどにも、同様に適用することができる。
また、2次元的に走査する光偏向器のほか、主走査方向または副走査方向の一方のみに走査するものであっても良い。
次に、第5の実施形態として、第1、第2の実施形態の光偏向器を用いた物体認識装置について説明する。
本実施形態の物体認識装置は、光偏向器を用いて対象方向を光走査し、対象方向に存在する被対象物からの反射光を受光することで被対象物を認識する装置である。
図14は、本実施形態の物体認識装置の一例であるレーザレーダの構成を模式的に表した模式図である。
図14に示すように、レーザ光源701から出射されたレーザ光たる光束Lは、発散光を略平行光とする光学系であるコリメートレンズ702を経て、光偏向器1022で1軸もしくは2軸方向に走査され、車両前方の被対象物650に照射される。
光検出器705は、被対象物650で反射され、集光レンズ706を経た反射光たる光束L’を受光して、検出信号を出力する。なお、光源駆動部であるレーザドライバ703は、レーザ光源701を駆動するものであり、光偏向器駆動部である偏向器ドライバ707は、光偏向器1022を駆動するものである。
コントローラ704は、レーザドライバ703および偏向器ドライバ707を制御し、光検出器705から出力された検出信号を処理する。すなわち、コントローラ704は、光束Lを発光したタイミングと、光検出器705でレーザ光を受光したタイミングとのズレによって、被対象物650との距離を算出する。
すなわち、光偏向器1022でレーザ光を走査することで1次元、もしくは2次元の範囲における被対象物650に対する距離が得られる。
このように、破損しにくい光偏向器を用いて、レーダ装置を提供することができる。このようなレーダ装置700は、例えば車両の前方側に取り付けられ、車両の前方を監視して前方方向の障害物の有無を認識することができる。
上述した第4の実施形態では、物体認識装置の一例としてのレーザレーダの説明をしたが、第1,第2の実施形態の光偏向器を用いて対象方向の光走査を行い、反射光を受光することで被対象物を認識する装置であればよく、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、手や顔を光走査することで得た情報を、記録と参照することで対象物を認識する生体認証や、対象方向への光走査により侵入物を認識するセキュリティセンサ、光走査により得た距離情報から物体の形状を認識して3次元データとして出力する3次元スキャナの構成部材などにも同様に適用することができる。また、受光部が受光した反射光の光強度や反射による波長の変化等から、被対象物の有無や形状を認識する構成であってもよい。
次に、第6の実施形態として、第1、第2の実施形態で説明した通電路の変形例について説明する。なお、通電路以外の構成については第1、第2の実施形態と同様の構成であるため説明は適宜省略する。
図15に示す振動ミラー10は、可動部12上に形成された反射部13aを有している。
反射部13aは、本実施形態では、導電性を有する金属薄膜である。なお、金属薄膜に限定されるものではなく、反射部13aは、導電性を備えた部材であれば良い。
本実施形態における通電路20は、図15に示すように、反射部13aの−X方向側に配置された第1通電路20aと、反射部13aの+X方向側に配置された第2通電路20bと、を有している。第1通電路20aと第2通電路20bとは、それぞれ接点21a、21bにおいて反射部13aに接続されている。言い換えると、本実施形態では、反射部13aが通電路20の一部を形成している。
かかる構成により、可動部12上の反射部13aが形成されていない部分に通電路を設ける必要がなくなり、通電路20の形成がさらに容易になるとともに、反射部13aの占める面積をより大きく確保できる。
かかる反射部13aは、シリコン基板141上に形成された金属薄膜を形状加工することによって形成することが望ましい。
かかる反射部13aの形成工程において、第1通電路20a及び第2通電路20bも同じ金属薄膜を加工して形成することとすれば、反射部13aと通電路20との形成工程を同時に行うことができて、製造工程が簡略化される。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、圧電アクチュエータ装置は、圧電素子を用いたもの以外にも、弾性部を駆動して反射面を回転駆動させるものであれば、例えば静電駆動方式や、共振方式などのアクチュエータ装置であっても良い。
また、上述した実施形態では、主走査方向に可動部を往復回転運動させる駆動部、副走査方向に可動部を往復回転運動させる駆動部が、いずれも同じ駆動方式を採用するものであるが、互いに異なる駆動方式を採用してもよい。また、駆動方式も本実施形態で適用している圧電部材を用いた圧電駆動方式に限らず、例えば、複数の電極に電圧をかけることにより生じる静電力を利用して駆動する静電駆動方式や、磁石と電流により生じる電磁力を利用して駆動する電磁駆動方式を採用してもよい。
例えば、反射ミラーを1つだけ用いた構成について述べているが、主走査方向あるいは副走査方向の回動角が足りないなどの場合には、同様の構成の反射ミラーを複数並べて配置することで、走査領域を向上させても良い。
かかる構成により、振れ角による走査幅に制限があっても、走査領域を拡大可能である。
また、第1、第2の実施形態では、弾性部は回転軸に対して直交する方向に設けられるとしたが、回転軸に交差するようであれば直交ではなくとも良い。
また、通電路は、最表面にあることとしたが、かかる構成に限定されるものではなく、弾性部の内部に配線されるものであっても良い。また、通電路は弾性部の側方や下方にあるとしても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
10 圧電アクチュエータ装置(振動ミラー)
11 支持部
13 反射部
14、14c 弾性部
14b 弾性部(蛇行状弾性部)
15 駆動部
20、20c 通電路
22 電源
23 破断検知部(遮光駆動部)
30 遮光部
37 液晶素子(液晶パネル)
100 光走査装置
102 感光体(感光体ドラム)
300 画像形成装置
500 画像投影装置(ヘッドアップディスプレイ)
600 車両
601 運転者
602 投影面(ウインドシールド)
第1の電流(電流)
第2の電流(駆動電流)
L、L’ 光束
O 回転軸
特許第4973740号公報 特許第4483703号公報 特許第4088188号公報 特開2014−002394号公報 特開2004−333698号公報

Claims (11)

  1. 所定の回転軸に対して回転運動可能な可動部と、
    前記可動部に形成され、入射した光束を反射する反射部と、
    前記可動部を支持部に対して支持する弾性部と、
    前記弾性部に設けられ、当該弾性部を変形させる複数の駆動部と、
    前記弾性部の上に形成された通電路と、
    前記通電路が破断したことを条件として、前記光束の入射および出射の少なくともいずれかを抑制する遮光部と、を備えるアクチュエータ装置。
  2. 少なくとも1対の前記弾性部を有し、
    前記通電路は、前記弾性部のうち一方の弾性部の前記支持部側の端部から、前記可動部を通って前記弾性部のうち他方の弾性部の前記支持部側の端部までを経路として、前記弾性部に沿って連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  3. 前記通電路は、前記弾性部の最表層に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ装置。
  4. 前記通電路に第1の電流を供給する電源部と、
    前記第1の電流の量に比例して前記遮光部を動作させるための第2の電流を供給する電流増幅部と、を有し、
    前記電流増幅部は、前記第1の電流が流れなくなったことを条件として前記遮光部を動作させて前記光束の入射及び/または出射を抑制することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載のアクチュエータ装置。
  5. 前記遮光部は、前記光束が最も収束された点に配置されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載のアクチュエータ装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つに記載のアクチュエータ装置であって、
    前記遮光部は、前記光束の光路上と、当該光束の光路外と、に移動可能な遮光板と、
    前記遮光板を移動させるための遮光駆動部と、を有し、
    前記遮光駆動部は、前記通電路が破断したことを条件として前記遮光板を前記光路上へと移動させることを特徴とするアクチュエータ装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1つに記載のアクチュエータ装置であって、
    前記遮光部は電気的制御により透過率を変化させる光学素子であることを特徴とするアクチュエータ装置。
  8. 請求項1に記載のアクチュエータ装置であって、
    前記反射部は、導電性を有し、
    前記弾性部は、前記反射部を挟んで一対に形成され、
    前記通電路は、前記一対の弾性部の上にそれぞれ形成されるとともに、前記反射部にそれぞれ接続されることを特徴とするアクチュエータ装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1つに記載のアクチュエータ装置と、
    前記アクチュエータ装置に光束を出射する光源と、
    を有し、
    前記遮光部は前記光源と前記反射部との間に配置され、
    前記アクチュエータ装置に入射する光束を、前記反射部で反射することで走査させる光偏向器。
  10. 請求項9に記載の光偏向器を有し、前記反射部で反射された前記光束を投影面に結像させることで画像を表示する画像投影装置。
  11. 請求項9に記載の光偏向器を用いた光走査装置と、前記光走査装置によって潜像を形成される感光体と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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