JP2017114143A - 蓄冷式クーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄冷式クーラの使用直前に蓄冷剤を凍結させる。【解決手段】蓄冷式クーラは、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを含んだ冷凍サイクルと、エバポレータに熱的に接触する蓄冷剤と、電子制御装置と、を有する。そして、電子制御装置は、車両の走行ルートを下り坂、平地、上り坂に区画した各区間について、目的地から出発地に向けて、下り坂、平地、上り坂の順番で優先度を付し、車両の情報(車速とエンジン回転数との相関関係)を考慮しつつ、この優先度に従ってコンプレッサを作動させ、車両が目的地に到着する直前に蓄冷剤が凍結するようにする。【選択図】図6

Description

本発明は、トラックなどの車両に搭載された蓄冷式クーラに関する。
トラックによる貨物輸送は長距離化し、運転者の疲労などが問題となっている。このため、特開2011−148322号公報(特許文献1)に記載されるように、キャビンに仮眠用のベッドを設け、ここに蓄冷式クーラを設置する技術が実用化されている。
特開2011−148322号公報
蓄冷式クーラは、冷凍サイクルによって凍結した蓄冷剤を使用して冷房を行う。この場合、コンプレッサ作動による燃料消費を抑制しつつ、蓄冷式クーラの使用可能時間を最大とするためには、これを使用する直前に蓄冷剤が凍結することが望ましい。しかし、冷凍サイクルを構成するコンプレッサの作動が車両走行状態に応じて変化するため、蓄冷式クーラの使用直前に蓄冷剤が凍結するようにコンプレッサの作動を制御することは困難であった。
そこで、本発明は、コンプレッサ作動による燃料消費を抑制しつつ、使用直前に蓄冷剤が凍結するようにした蓄冷式クーラを提供することを目的とする。
蓄冷式クーラは、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを含んだ冷凍サイクルと、エバポレータに熱的に接触する蓄冷剤と、電子制御装置と、を有する。そして、電子制御装置は、車両が目的地に到着する直前に蓄冷剤が凍結するように、車両の情報及び走行ルートの情報に基づいてコンプレッサの作動を制御する。
本発明によれば、コンプレッサ作動による燃料消費を抑制しつつ、蓄冷式クーラの使用直前に蓄冷剤を凍結させることができる。
トラックのキャビンに設置された蓄冷式クーラの一例を示す斜視図である。 蓄冷式クーラの一例を示すシステム図である。 制御プログラムの一例を示すフローチャートである。 制御プログラムの一例を示すフローチャートである。 コンプレッサを作動させる区間を設定するサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 コンプレッサを作動させる区間を設定する方法の説明図である。 車速とエンジン回転数との相関関係を設定したマップの説明図である。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、トラックのキャビンに設置された蓄冷式クーラの一例を示す。
キャビン100の後部、具体的には、図示しない運転席の後方には、運転者が仮眠するときに使用する仮眠用ベッド120が設置されている。キャビン100の左側に位置する、仮眠用ベッド120の長手方向の側方には、冷房用の冷風をキャビン100内に吹き出す、冷風タワー140が立設されている。冷風タワー140の上端部には、冷風の吹出口142と、冷風の吹出方向を変更するルーバ144と、が夫々取り付けられている。また、仮眠用ベッド120の内部には、蓄冷式クーラの蓄冷剤を内蔵した蓄冷ユニット200が組み込まれている。
図2は、蓄冷式クーラのシステム構成の一例を示す。
蓄冷式クーラの冷凍サイクルは、冷媒が循環する冷媒通路220に、コンプレッサ(圧縮機)240、コンデンサ(凝縮器)260、膨張弁(エクスパンジョンバルブ)280及びエバポレータ(蒸発器)300がこの順番で配設されて構成されている。コンプレッサ240は、低温・低圧のガス冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒に変化させる。コンデンサ260は、高温・高圧のガス冷媒から熱を放出させて、常温・高圧の液状冷媒に変化させる。膨張弁280は、常温・高圧の液状冷媒を膨張させて減圧し、低温・低圧の液状冷媒に変化させる。エバポレータ300は、低温・低圧の液状冷媒が熱を吸収して冷凍機能を発揮し、低温・低圧のガス冷媒に変化させる。そして、冷凍サイクルのうち、膨張弁280及びエバポレータ300が蓄冷ユニット200に組み込まれている。なお、蓄冷ユニット200には、冷凍サイクルの少なくともエバポレータ300が組み込まれていればよい。
コンプレッサ240は、作動及び停止を遠隔操作可能にすべく、例えば、エンジン320からの回転駆動力を断接する電磁クラッチを内蔵している。即ち、エンジン320のクランクシャフトに固定されたプーリ320Aの回転駆動力は、補機ベルト340を介して、コンプレッサ240のプーリ240Aと、空調装置(エアコンディショナ)のコンプレッサ360のプーリ360Aと、に夫々伝達される。そして、コンプレッサ240の電磁クラッチを制御することで、そのプーリ240Aに伝達された回転駆動力を断接し、コンプレッサ240の作動及び停止を遠隔操作可能にする。なお、空調装置のコンプレッサ360も、冷凍サイクルのコンプレッサ240と同様に、エンジン320からの回転駆動力を断接する電磁クラッチを内蔵している。
また、蓄冷ユニット200においては、冷凍サイクルのエバポレータ300と熱的に接触した状態で、蓄冷剤380が内蔵されている。蓄冷剤380の表面には、その温度を測定する少なくとも1つの温度センサ400が取り付けられている。温度センサ400の出力信号、即ち、蓄冷剤温度は、マイクロコンピュータを内蔵した電子制御装置420へと入力されている。ここで、蓄冷剤380の表面に温度センサ400が複数取り付けられている場合には、例えば、その平均温度とすることができる。
キャビン100の運転席に対面した所定箇所には、蓄冷式クーラを操作するための操作ボックス440が取り付けられている。操作ボックス440には、少なくとも、LED(Liquid Crystal Display)などのディスプレイ440A、蓄冷を開始するときに操作するスイッチ440Bが夫々取り付けられている。そして、操作ボックス440は、電子制御装置420と電気的に接続されている。なお、操作ボックス440には、例えば、蓄冷式クーラを強制的に作動させるためのスイッチなど、各種のスイッチを含むことができる。
キャビン100の所定箇所には、車両位置を測位するGPS(Global Positioning System)を含んだナビゲーションシステム460が取り付けられている。ナビゲーションシステム460は、ディスプレイ及び入力装置として機能するタッチパネルを備え、走行ルートの設定などを行うことができる。ここでは、ナビゲーションシステム460は、走行ルートにおける各区間の距離、道路高低差(勾配)、一般道/高速道を特定可能な情報を出力する。そして、ナビゲーションシステム460は、例えば、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークを介して、電子制御装置420と通信可能に接続されている。
電子制御装置420は、例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリに格納された制御プログラムを実行することで、ナビゲーションシステム460及び温度センサ400の各出力信号に基づいて、走行ルートにおいてコンプレッサ240を作動させる区間(作動区間)を決定する。そして、電子制御装置420は、ナビゲーションシステム460の測位機能を利用し、トラックが作動区間を走行しているか否かを判定し、その判定結果に応じてコンプレッサ240の電磁クラッチを制御する。以下、この制御プログラムの詳細について説明する。
図3及び図4は、操作ボックス440のスイッチ440Bが操作されたことを契機として、電子制御装置420が実行する制御プログラムの一例を示す。なお、トラックの運転者などは、蓄冷を開始するに先立って、必要に応じて、ナビゲーションシステム460を操作して走行ルートを登録するものとする。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、電子制御装置420が、ナビゲーションシステム460と通信し、運転者などによって走行ルートが登録されているか否かを判定する。そして、電子制御装置420は、走行ルートが登録されていると判定すれば、処理をステップ2へと進める(Yes)。一方、電子制御装置420は、走行ルートが登録されていないと判定すれば、処理をステップ11へと進める(No)。
ステップ2では、電子制御装置420が、操作ボックス440から各種スイッチの操作状態を読み込み、蓄冷モードが通常モードであるか急速モードであるかを判定する。ここで、通常モードとは、車両情報及び走行ルート情報に応じて自動的にコンプレッサ240の作動及び停止を制御し、蓄冷式クーラの使用直前、即ち、目的地に到着する直前に蓄冷剤380を凍結させるモードである。また、急速モードとは、コンプレッサ240を強制的に作動させ、最短時間で蓄冷剤380を凍結させるモードである。そして、電子制御装置420は、蓄冷モードが通常モードであると判定すれば、処理をステップ3へと進める。一方、電子制御装置420は、蓄冷モードが急速モードであると判定すれば、処理をステップ11へと進める。
ステップ3では、電子制御装置420が、運転者などに対して放冷開始時間、即ち、蓄冷式クーラの使用を開始する時間を設定させる。なお、放冷開始時間の設定は、例えば、操作ボックス440又はナビゲーションシステム460で行うことができる。
ステップ4では、電子制御装置420が、蓄冷式クーラを使用する直前に蓄冷剤380が凍結するように、冷凍サイクルのコンプレッサ240を作動させる区間を設定する、後述するサブルーチンを実行する。なお、このサブルーチンを実行することで、トラックの走行ルートにおいて、コンプレッサ240を作動させる区間が設定される。
ステップ5では、電子制御装置420が、操作ボックス440のディスプレイ440Aに、蓄冷が完了するまでの残り時間、蓄冷が完了する時間を夫々表示させる。ここでは、電子制御装置420は、現在時刻及び放冷開始時間に基づいて、これらの時間を算出することができる。また、蓄冷が完了するまでの残り時間は、これを表示する時点において順次更新される。そして、蓄冷剤380が凍結するまでの残り時間及びその蓄冷完了時間が運転者に提示されるため、運転者は蓄冷剤380が凍結するまでの時間を把握することができる。
ステップ6では、電子制御装置420が、ナビゲーションシステム460の測位機能を利用して、トラックの現在位置を測位する。
ステップ7では、電子制御装置420が、ステップ4で設定した各区間を参照し、現在位置がコンプレッサ240を作動させる区間(作動区間)であるか否かを判定する。そして、電子制御装置420は、現在位置が作動区間であると判定すれば、処理をステップ8へと進める(Yes)。一方、電子制御装置420は、現在位置が作動区間でないと判定すれば、処理をステップ9へと進める(No)。
ステップ8では、電子制御装置420が、コンプレッサ240の電磁クラッチを接続することで、コンプレッサ240を作動させる。
ステップ9では、電子制御装置420が、コンプレッサ240の電磁クラッチを切断することで、コンプレッサ240を停止させる。
ステップ10では、電子制御装置420が、現在位置が目的地であるか否かを介して、トラックが目的地に到着したか否かを判定する。そして、電子制御装置420は、目的地に到着したと判定すれば、処理を終了させる(Yes)。一方、電子制御装置420は、目的地に到着していないと判定すれば、処理をステップ5へと戻す(No)。
ステップ11では、電子制御装置420が、温度センサ400の出力信号を読み込むことで、蓄冷剤温度を測定する。
ステップ12では、電子制御装置420が、冷凍サイクルの能力及び蓄冷剤温度に基づいて、蓄冷剤380が凍結する蓄冷完了時間を算出する。なお、電子制御装置420は、蓄冷剤380の凍結時間に影響がある外気温度を考慮して、蓄冷剤380が凍結する蓄冷完了時間を算出することもできる。
ステップ13では、電子制御装置420が、コンプレッサ240の電磁クラッチを接続することで、コンプレッサ240を作動させる。
ステップ14では、電子制御装置420が、操作ボックス440のディスプレイ440Aに、蓄冷が完了するまでの残り時間、蓄冷が完了する時間を夫々表示させる。ここでは、電子制御装置420は、現在時刻及び蓄冷完了時間に基づいて、蓄冷が完了するまでの残り時間を算出することができる。また、蓄冷が完了するまでの残り時間は、これを表示する時点において順次更新される。
ステップ15では、電子制御装置420が、ナビゲーションシステム460と通信し、運転者などによって走行ルートが登録されているか否かを判定する。そして、電子制御装置420は、走行ルートが登録されていると判定すれば、処理をステップ16へと進める(Yes)。一方、電子制御装置420は、走行ルートが登録されていないと判定すれば、処理をステップ19へと進める(No)。なお、走行ルートが登録されているか否かは、ステップ1の判定結果を一時的に記憶しておき、これを参照して判定するようにしてもよい。
ステップ16では、電子制御装置420が、ナビゲーションシステム460の測位機能を利用して現在位置を測位し、この現在位置が目的地であるか否かを介して、トラックが目的地に到着したか否かを判定する。そして、電子制御装置420は、目的地に到着していないと判定すれば、処理をステップ17へと進める(Yes)。一方、電子制御装置420は、目的地に到着したと判定すれば、処理をステップ18へと進める(No)。
ステップ17では、電子制御装置420が、温度センサ400の出力信号を読み込み、蓄冷剤温度が凍結温度であるか否かを介して、蓄冷が完了したか否かを判定する。そして、電子制御装置420は、蓄冷が完了したと判定すれば、処理をステップ18へと進める(Yes)。一方、電子制御装置420は、蓄冷が完了していないと判定すれば、処理をステップ14へと戻す(No)。
ステップ18では、電子制御装置420が、コンプレッサ240の電磁クラッチを切断することで、コンプレッサ240を停止させた後、処理を終了させる。
ステップ19では、電子制御装置420が、例えば、マイクロコンピュータの時計機能を利用し、ステップ12で算出した蓄冷完了時間になったか否かを判定する。そして、電子制御装置420は、蓄冷完了時間になったと判定すれば、処理をステップ18へと進める(Yes)。一方、電子制御装置420は、蓄冷完了時間になっていないと判定すれば、処理をステップ14へと戻す(No)。
図5は、冷凍サイクルのコンプレッサ240を作動させる区間を設定するサブルーチンの一例を示す。
ステップ21では、電子制御装置420が、ナビゲーションシステム460と通信し、走行ルートに関する情報(距離、道路高低差、一般道/高速道)を取得する。
ステップ22では、電子制御装置420が、走行ルートに関する情報に基づいて、道路区間を解析する。具体的には、電子制御装置420は、出発地から目的地までの走行ルートについて、下り坂、平地、上り坂となる区間で複数に区画すると共に、各区間の距離を算出する。また、電子制御装置420は、目的地から出発地に向けて、下り坂、平地、上り坂の順番で各区間をソートして優先度を付し、このソート結果を、例えば、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリに格納する。即ち、走行ルートが、図6に示すように、出発地から目的地に向けて、平地1、上り坂1、下り坂1、平地2、下り坂2となっている場合、電子制御装置420は、下り坂2、下り坂1、平地2、平地1、上り坂1の順番に優先度を付す。
ステップ23では、電子制御装置420が、不揮発性メモリに格納されたテーブル、例えば、図7に示すような車速とエンジン回転数とを関連付けたテーブルを参照し、各区間について、距離及び一般道/高速道に基づいてコンプレッサ240の回転数を算出する。ここで、各区間におけるコンプレッサ240の回転数が、各区間におけるコンプレッサの作動量の一例として挙げられる。
即ち、エンジン320のプーリ320Aとコンプレッサ240のプーリ240Aとの比が1:2(プーリ比2)であり、ある区間が高速道の下り坂でその距離が1000mであると仮定する。この場合、この区間をトラックの制限速度である時速80km/hで走行すると、この区間の走行に要する時間は45秒となる。図7に示すテーブルを参照すると、時速80km/hで走行するときのエンジン回転数は1600rpmであるので、この区間ではエンジン320の回転数は1200回転(1600×45/60)となる。また、プーリ比が2であるため、この区間を走行することによってコンプレッサ240は、1200回転×2(プーリ比)=2400回転だけ回転する。このようにして、各区間におけるコンプレッサ240の回転数を算出する。
なお、車両及び運転者によって、同一道路を走行するときのエンジン回転数及び変速状態が異なるため、図7に示すテーブルのエンジン回転数は、例えば、実際の車両走行に基づく学習によって順次更新することもできる。このようにすれば、車両及び運転者の特性に応じた、車速とエンジン回転数との相関関係を求めることができる。要するに、各区間におけるコンプレッサ240の回転数は、エンジン回転数と密接に関連しているため、これを車両走行によって学習することで、制御精度を向上させることができる。
ステップ24では、電子制御装置420が、温度センサ400の出力信号を読み込むことで、蓄冷剤温度を測定する。
ステップ25では、電子制御装置420が、蓄冷剤温度及び蓄冷剤380の熱容量に基づいて、蓄冷剤380を凍結させるのに要するコンプレッサ240の総回転数を算出する。ここで、コンプレッサ240の総回転数が、蓄冷剤が凍結するのに要するコンプレッサの目標作動量の一例として挙げられる。
ステップ26では、電子制御装置420が、次のような手順を経て、コンプレッサ240を作動させる区間を決定する。即ち、電子制御装置420は、揮発性メモリに格納されているソート結果である各区間の情報を参照し、目的地から近い順番に各区間のコンプレッサ回転数を順次加算し、これが総回転数以上となるまでに加算したものを、コンプレッサ240を作動させる区間として決定する。要するに、電子制御装置420は、目的地から出発地に向けて、エンジン負荷が最も小さい下り坂を優先して作動区間とし、これで不足する場合には、その次にエンジン負荷が小さい平地を作動区間とする。また、電子制御装置420は、すべての平地を作動区間としても不足する場合には、エンジン負荷が最も大きい上り坂を作動区間として、蓄冷剤380を凍結させる。このように作動区間を決定することで、エンジン320の燃料消費を抑制しつつ、蓄冷式クーラの使用直前に蓄冷剤380を凍結させることができる。その後、電子制御装置420は、サブルーチンにおける処理を終了し、処理をメインルーチンへと戻す。
要するに、電子制御装置420は、走行ルートを下り坂、平地、上り坂に区画した各区間について、目的地から出発地に向けて、下り坂、平地、上り坂の順番で優先度を付し、この優先度に従ってコンプレッサ240を作動させる。より具体的には、電子制御装置420は、蓄冷剤温度に基づいて蓄冷剤380が凍結するのに要するコンプレッサ240の総回転数を求め、この総回転数と優先度順に順次選定した各区間におけるコンプレッサ240の回転数とに基づいて、コンプレッサ240を作動させる。
かかる蓄冷式クーラによれば、ナビゲーションシステム460に走行ルートが登録されていない場合、又は、蓄冷モードが急速モードである場合、冷凍サイクルのコンプレッサ240が強制的に作動して、蓄冷剤380が最短時間で凍結される。また、蓄冷剤380が凍結するまでの過程において、蓄冷剤380が凍結するまでの残り時間及びその蓄冷完了時間が運転者に提示されるため、運転者は蓄冷剤380が凍結するまでの時間を把握することができる。さらに、コンプレッサ240は、蓄冷剤380の蓄冷完了時間前であっても、目的地に到着したとき、又は、蓄冷が完了したときに停止するため、無駄なコンプレッサ240の作動が回避され、エンジン320の燃料消費の増加を抑制することができる。
一方、ナビゲーションシステム460に走行ルートが登録され、かつ、蓄冷モードが通常モードである場合、車両情報(車速とエンジン回転数の相関関係、即ち、車速とコンプレッサ作動特性との相関関係)及び走行ルートに関する情報に応じて、燃料消費を抑制しつつ、目的地に到着する直前に蓄冷剤380が凍結する、コンプレッサ240の作動区間が決定される。そして、トラックがこの区間を走行するとき、冷凍サイクルのコンプレッサ240が作動して、蓄冷ユニット200に内蔵された蓄冷剤380が冷却され、目的地に到着する直前、即ち、蓄冷式クーラの使用直前に蓄冷剤380が凍結する。
従って、トラックの運転者などが事前に設定した放冷開始時間となったときには、蓄冷式クーラの蓄冷剤380の凍結が完了しているので、蓄冷式クーラの作動時間を長くすることができ、快適な仮眠を行うことができる。また、蓄冷式クーラの使用直前に蓄冷剤380が凍結するので、例えば、外気によって蓄冷剤380が解凍することが抑制され、コンプレッサ240を作動させるための燃料消費を低減することができる。さらに、コンプレッサ240の作動時間が短縮することから、コンプレッサ240の寿命を延長することもできる。その他、冷凍サイクルのコンプレッサ240は、空調装置のコンプレッサ360とは異なるため、空調性能に与える影響を抑制することもできる。
ところで、蓄冷式クーラの冷凍サイクルの構成部品、エンジン320のプーリ320Aなどは、トラックの車種などに応じて変化する。このため、トラックの車種などに応じて、走行ルートを複数に区画した各区間におけるコンプレッサ240の回転数、蓄冷剤380を凍結させるためのコンプレッサ240の総回転数が異なる。この相違点については、トラックの車種などに応じて制御定数を個別に設定すれば足りるが、トラックの種別などに適合した複数の電子制御装置420を準備しなければならず、例えば、電子制御装置420の管理工数が増加してしまうおそれがある。
そこで、電子制御装置420の不揮発性メモリに、トラックの車種などに応じた複数の制御定数を格納しておき、次のような処理によって、その中から適切な制御定数を選定するようにしてもよい。即ち、トラックにおいては、例えば、車種に応じて駆動輪のサイズ、搭載重量などが変化する。このため、電子制御装置420は、エンジン回転数、車速及び燃料噴射量の相関関係に応じて車種を特定し、この車種に応じた制御定数を選定する。
上記蓄冷式クーラでは、蓄冷剤380が凍結するのに要するコンプレッサ回転数を用いたが、コンプレッサ240における冷媒の吐出量を用いることもできる。この場合、コンプレッサ240の冷媒吐出量が、目標作動量及び作動量の一例として挙げられる。また、すべての制御は、電子制御装置420で行っているが、その一部の機能を実装する演算ユニットを蓄冷ユニット200に備えてもよい。
240 コンプレッサ
260 コンデンサ
280 膨張弁
300 エバポレータ
380 蓄冷剤
420 電子制御装置

Claims (8)

  1. コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを含んだ冷凍サイクルと、
    前記エバポレータに熱的に接触する蓄冷剤と、
    車両が目的地に到着する直前に前記蓄冷剤が凍結するように、車両の情報及び走行ルートの情報に基づいて前記コンプレッサの作動を制御する電子制御装置と、
    を有することを特徴とする蓄冷式クーラ。
  2. 前記電子制御装置は、前記走行ルートを下り坂、平地、上り坂に区画した各区間について、目的地から出発地に向けて、下り坂、平地、上り坂の順番で優先度を付し、この優先度に従って前記コンプレッサを作動させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の蓄冷式クーラ。
  3. 前記電子制御装置は、前記蓄冷剤の温度に基づいて当該蓄冷剤が凍結するのに要する前記コンプレッサの目標作動量を求め、当該目標作動量と前記優先度順に順次選定した前記各区間における前記コンプレッサの作動量とに基づいて、前記コンプレッサを作動させる区間を決定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の蓄冷式クーラ。
  4. 前記各区間における前記コンプレッサの作動量は、車両走行によって学習される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の蓄冷式クーラ。
  5. 前記目標作動量及び前記作動量は、前記コンプレッサの回転数又は冷媒吐出量である、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の蓄冷式クーラ。
  6. 前記電子制御装置は、複数の車両の情報の中から、エンジン回転数、車速及び燃料噴射量に応じた車両の情報を選定する、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の蓄冷式クーラ。
  7. 前記車両の情報は、車速と前記コンプレッサの作動特性との相関関係である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の蓄冷式クーラ。
  8. 前記コンプレッサは、エンジンの出力によって回転駆動される、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の蓄冷式クーラ。
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