以下、本発明の一実施形態に係る印刷装置1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の左上方、右下方、左下方、右上方、上方、および下方を、それぞれ、印刷装置1の左方、右方、前方、後方、上方、および下方とする。
図1および図2を参照し、印刷装置1の概略構造を説明する。印刷装置1は、インクリボン801,901(図3参照)を介して2つの印刷媒体にキャラクタを印刷する装置である。本実施形態における印刷媒体は、テープ8およびチューブ9(図3参照)である。テープ8は帯状である。チューブ9は長尺筒状である。キャラクタは、文字、記号等を含む。印刷媒体の種類は、これらに限定されない。例えば、2つの印刷媒体はいずれも、テープ8であってもよいし、チューブ9であってもよい。インクリボン801およびテープ8は、テープカセット80に収納されている。インクリボン901は、リボンカセット90に収納されている。以下、テープカセット80およびリボンカセット90を総称して、カセットともいう。印刷媒体と同様に、カセットもこれらに限定されない。
図1および図2に示すように、印刷装置1は筐体10を備える。筐体10は、本体11および本体カバー12を含む。本体11は左右方向に長い直方体状である。本体11は、ケース部112および装着カバー111(図2参照)を含む。ケース部112は、上方に開口する箱状である。装着カバー111は、ケース部112の開口を上方から覆う板状である。
本体カバー12は、左右方向に長い板状である。本体カバー12は、本体11の上側に配置される。本体カバー12は、本体11に対して後端部を中心に回動した場合、閉位置(図1参照)と開位置(図2参照)とに変位可能である。本体カバー12が閉位置にある場合、装着カバー111の装着面11A(図2参照)の全体が本体カバー12によって上方から覆われる。本体カバー12が開位置にある場合、装着面11Aが上方に露出する。装着面11Aは、装着カバー111の上面である。以下の説明では、本体カバー12が閉位置にある場合を基準として説明する。筐体10には、一対のヒンジ部3L,3R(図2参照)が設けられる。ヒンジ部3Lは、筐体10の後端部のうち、左端部近傍に配置される。ヒンジ部3Rは、筐体10の後端部のうち、右端部近傍に配置される。ヒンジ部3L,3Rは、それぞれ、第一凹部4L,4Rおよび第一延出部5L,5R(図5参照)を含む。第一凹部4Lは、本体11の後端部のうち左端部近傍において、下方に凹む。第一凹部4Rは、本体11の後端部のうち右端部近傍において、下方に凹む。第一凹部4L,4Rには、それぞれ、第一延出部5L,5Rが係合する。これにより、第一延出部5L,5Rは、第一凹部4L,4Rによって回転可能に支持される。第一延出部5Lは、本体カバー12の後端部のうち左端部近傍から、下方に延出する。第一延出部5Rは、本体カバー12の後端部のうち右端部近傍から、下方に延出する。第一延出部5L,5Rは、それぞれ、第一凹部4L,4Rに係合した状態で保持されている。これにより、本体カバー12は、ヒンジ部3L、3Rによって回動可能に支持される。本体カバー12の回動軸は左右方向に延びる。
本体11の前端部上側には、ロック機構13および第二凹部6L,6R(図3参照)が設けられる。ロック機構13は、本体11の左右方向の中央部に配置される。ロック機構13は、閉位置にある本体カバー12の前端部に係止する。第二凹部6Lは、本体11の左端部とロック機構13との間に配置される。第二凹部6Rは、本体11の右端部とロック機構13との間に配置される。第二凹部6L,6Rは、装着面11Aから下方に凹む。第二凹部6L,6Rには、それぞれ、第二延出部7L,7R(図2参照)が係合可能である。第二延出部7L,7Rは、正面視でU字状のフックである。第二延出部7Lは、本体カバー12の前端部のうち、左右方向において、第二凹部6Lが設けられている位置に配置される。第二延出部7Rは、本体カバー12の前端部のうち、左右方向において、第二凹部6Rが設けられている位置に配置される。第二延出部7L,7Rは、本体カバー12が閉位置にある場合に、第二凹部6L,6Rに係合する。これにより、閉位置にある本体カバー12の前端部は係止される。したがって、本体カバー12の開放が規制される。ユーザは、本体カバー12を開く場合、ロック機構13を操作して本体カバー12の係止を解除する。次いで、ユーザは、本体カバー12をロック機構13から上方に回動させる。これにより、第二延出部7L,7Rが第二凹部6L,6Rから解除される。本体カバー12が開位置に変位する。
本体11の側面には、操作部17、テープ排出口14、チューブ挿入口15、チューブ排出口16(図2参照)、およびハンドル18が設けられる。操作部17は、電源ボタンおよびスタートボタンを含む。操作部17は、本体11の前面の右側上部に設けられる。
テープ排出口14は、テープを筐体10の外部に排出するための開口である。テープ排出口14は、筐体10の前面の右上部に設けられる。テープ排出口14は、上下方向に長い矩形状である。チューブ挿入口15は、チューブ9を筐体10の内部に案内するための開口である。チューブ挿入口15は、本体11の右面の後側上部に設けられる。チューブ挿入口15は、上下方向に長い矩形状である。チューブ排出口16は、チューブ9を筐体10の外部に排出するための開口である。チューブ排出口16は、本体11の左面の後側上部に設けられる。チューブ排出口16は、チューブ挿入口15よりも若干前側にある。チューブ排出口16は、上下方向に長い矩形状である。
ハンドル18は、ユーザが印刷装置1を持ち運ぶときに保持するための部材である。ハンドル18は、筐体10の左面から右面まで、本体11の上側を経由して架け渡される。ハンドル18は前後両側に回転可能である。
図2〜図4を参照し、本体11の構造を説明する。図2および図3に示すように、装着面11Aには、テープ印刷部50、テープ切断部21、チューブ装着部40、チューブ印刷部60、チューブ切断部22等が設けられる。テープ印刷部50は、本体11の右部に配置される。テープ印刷部50では、テープ8へのキャラクタの印刷が行われる。テープ印刷部50は、テープ装着部20、印刷ヘッド51(図3参照)、テープ駆動軸55(図3参照)、搬送モータ23(図15参照)等を備える。
テープ装着部20は、上方に開口する凹部である。テープ装着部20は、平面視でテープカセット80と対応する開口形状で形成される。テープ装着部20は、装着面11Aの右部、かつ、後述のチューブ装着部40の前側に設けられる。テープ装着部20には、テープカセット80が着脱可能に装着される。テープカセット80は、平面視で矩形状の箱状体である。テープカセット80は、テープ8およびインクリボン801(図3参照)を収容可能である。テープカセット80は、例えば、ラミネートタイプである。
印刷ヘッド51およびテープ駆動軸55は、テープ装着部20の底面から上方に向けて立設される。印刷ヘッド51は、テープ装着部20の右部に設けられる。印刷ヘッド51は、発熱体(図示略)を備えるサーマルヘッドである。印刷ヘッド51は、インクリボン801を介してテープに印刷する。テープ駆動軸55は、テープ装着部20の右前部に設けられる。テープ駆動軸55は、平面視で時計回り方向に回転可能である。搬送モータ23は、テープ駆動軸55と連結する。搬送モータ23は、テープ駆動軸55を回転駆動する。搬送モータ23は、本体11の内部に設けられる。テープ駆動軸55は、テープ装着部20に装着されたテープカセット80に挿入される。この状態で搬送モータ23が駆動すると、テープ駆動軸55が回転する。これにより、テープ8が搬送される。
テープ切断部21では、印刷後のテープ8の切断が行われる。テープ切断部21は、カッタ(図示略)、カットモータ24(図15参照)等を備える。テープ切断部21のカッタはテープ8を切断する。テープ切断部21のカッタは、テープ排出口14の近傍に設けられる。カットモータ24は、テープ切断部21のカッタを駆動する。カットモータ24は、本体11の内部に設けられる。テープ切断部21で切断されたテープ8は、テープ排出口14から筐体10の外部へと排出される。
チューブ装着部40は、上方に開口する凹部である。チューブ装着部40には、チューブ9が着脱可能に装着される。チューブ排出口16は、チューブ挿入口15よりも若干前側にある。このため、チューブ装着部40は、チューブ挿入口15からチューブ排出口16まで左前側に傾いて略左右方向に延びる。チューブ挿入口15からチューブ排出口16に向けてチューブ装着部40が延びる方向を、搬送方向という。搬送方向は、上下方向と直交する。搬送方向および上下方向に直交する方向を、特定方向という。
チューブ装着部40は、拡張部402、第一規制部403、および第二規制部404を含む。拡張部402は、後述の搬送ローラ66の搬送方向上流側近傍に設けられる。第一規制部403および第二規制部404は、それぞれ、チューブ装着部40のうち拡張部402の搬送方向上流側および下流側の部分である。拡張部402の特定方向の長さは、第一規制部403および第二規制部404の特定方向の長さよりも大きい。第一規制部403の特定方向の長さと、第二規制部404の特定方向の長さとは略等しい。チューブ装着部40の特定方向の長さは、少なくとも印刷可能な最大外径のチューブ9の外径よりも大きい。チューブ装着部40の底面401から上端部までの距離は、チューブ9の外径よりも大きい。ユーザは、チューブ9を、チューブ挿入口15からチューブ排出口16まで延びるように、チューブ装着部40内に装着する。
チューブ印刷部60は、本体11の左部に配置される。チューブ印刷部60では、チューブ9へのキャラクタの印刷が行われる。チューブ印刷部60は、リボン装着部30、印刷ヘッド61、リボン巻取軸63、搬送ローラ65〜69、搬送モータ25(図15参照)、ヘッドモータ27(図15参照)、屈曲部100等を備える。
リボン装着部30は、上方に開口する凹部である。リボン装着部30は、平面視でリボンカセット90と対応する開口形状で形成される。リボン装着部30は、装着面11Aの左部、かつ、チューブ装着部40の前側に設けられる。リボン装着部30とチューブ装着部40とは、互いに交差するリボン装着部30の後部において空間的に繋がっている。リボン装着部30には、リボンカセット90を着脱可能に装着される。リボンカセット90は、インクリボン901を収容可能な平面視で矩形状の箱状体である。
印刷ヘッド61およびリボン巻取軸63は、リボン装着部30の底面から上方に向けてそれぞれ立設される。印刷ヘッド61は、リボン装着部30の後部に設けられる。印刷ヘッド61は、発熱体(図示略)を備えるサーマルヘッドである。印刷ヘッド61は、インクリボン901を介してチューブ9に印刷する。リボン装着部30にリボンカセット90が装着されると、リボン巻取軸63が、リボンカセット90に設けられたリボン巻取スプール90Aに挿入される。リボン巻取軸63は、リボン巻取スプール90Aを回転させる。
各搬送ローラ65〜69は、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を搬送方向に沿って搬送する。搬送ローラ65は、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を挟んで印刷ヘッド61に対向する位置に設けられる。搬送ローラ66は、チューブ装着部40の後側、かつ、搬送ローラ65の搬送方向上流側に設けられる。搬送ローラ67は、チューブ装着部40の後側、かつ、搬送ローラ65の搬送方向下流側に設けられる。各搬送ローラ65〜67は、リボン装着部30の底面から上方に向けて立設される。各搬送ローラ65〜67は、平面視で時計回り方向に回転可能である。
搬送ローラ68は、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を挟んで搬送ローラ66に対向する位置に設けられる。搬送ローラ69は、チューブ装着部40内に装着されたチューブ9を挟んで搬送ローラ67に対向する位置に設けられる。つまり、搬送ローラ65〜69のうち、搬送ローラ66,68が最も搬送方向上流側にある。搬送ローラ65〜69のうち、搬送ローラ67,69が最も搬送方向下流側にある。搬送ローラ68,69は、それぞれ、リボン装着部30の底面から上方に向けて立設される。搬送ローラ68,69は、それぞれ、平面視で反時計回り方向に回転可能である。搬送モータ25は、搬送ローラ65〜69およびリボン巻取軸63と連結する。搬送モータ25は、搬送ローラ65〜69およびリボン巻取軸63を回転駆動する。搬送モータ25は、本体11の内部に設けられる。
搬送ローラ68,69は、それぞれ、印刷位置と非印刷位置とに変位可能である。図3では、印刷位置にある搬送ローラ68,69が実線で示されている。非印刷位置にある搬送ローラ68,69が二点鎖線で示されている。印刷位置にある搬送ローラ68,69は、それぞれ、チューブ装着部40内に装着されたチューブ9を挟んで搬送ローラ66,67に近接する。非印刷位置にある搬送ローラ68,69は、それぞれ、搬送ローラ66,67から離隔する。非印刷位置にある搬送ローラ68,69は、それぞれ、印刷位置にある搬送ローラ68,69よりも前側に位置する。ユーザは、リリース機構70のリリースレバー71を操作することによって、搬送ローラ68,69を印刷位置と非印刷位置とに変位させる。リリース機構70の詳細は、後述する。
ヘッドモータ27は印刷ヘッド61と連結する。ヘッドモータ27は、印刷ヘッド61を駆動する。ヘッドモータ27は、本体11の内部に設けられる。ヘッドモータ27が駆動すると、印刷ヘッド61が印刷位置と非印刷位置とに変位する。図3では、印刷位置にある印刷ヘッド61が実線で示されている。非印刷位置にある印刷ヘッド61が二点鎖線で示されている。印刷位置にある印刷ヘッド61は、搬送ローラ65との間でチューブ9を挟み込む。非印刷位置にある印刷ヘッド61は、搬送ローラ65から離隔する。非印刷位置にある印刷ヘッド61は、チューブ装着部40よりも前側に配置される。
印刷ヘッド61が非印刷位置にある状態で、リボン装着部30にリボンカセット90が装着されると、リボン巻取軸63はリボン巻取スプール90Aに挿入される。その後、ヘッドモータ27の駆動に伴って、印刷ヘッド61が印刷位置に変位する。印刷ヘッド61は、チューブ装着部40内に装着されたチューブ9と未使用のインクリボン901とを重ねて、搬送ローラ65に向けて付勢する。このとき、付勢されるチューブ9は、扁平な状態に弾性変形する。扁平な状態のチューブ9は、インクリボン901を介して印刷ヘッド61と面接触する。この状態で搬送モータ25が駆動すると、搬送ローラ65〜69およびリボン巻取軸63が回転する。これにより、チューブ9が搬送され、かつ、使用済みのインクリボン901が巻き取られる。
図4に示すように、屈曲部100では、チューブ9が屈曲する。屈曲部100は、支持部101および接触部102を備える。支持部101は、リボン装着部30の底面から上下方向に延びる丸棒である。支持部101は、搬送方向において、搬送ローラ65と搬送ローラ66,68との間に固定される。接触部102は、支持部101の周面の左部から左上方に突出する。接触部102は、平面視で略矩形状である。屈曲部100の右方(搬送方向上流側)から搬送されたチューブ9は、接触部102の左後端部に接触する。搬送ローラ65の下端部は屈曲部100よりも前側にある。このため、接触部102の左後端部に接触したチューブ9は、右方から前方へと屈曲して搬送される。したがって、屈曲部100は、チューブ9に適度なバックテンションを付与できる。さらに、搬送ローラ65に対して右方から搬送される場合に比べ、チューブ9が搬送ローラ65に接触する面積が大きい。したがって、チューブ9の搬送が安定する。屈曲部100で屈曲したチューブ9は、扁平な状態に弾性変形する。この場合、弾性変形していない状態のチューブ9を搬送ローラ65と印刷ヘッド61との間で挟み込みながら搬送する場合に比べ、チューブ9の搬送が安定する。したがって、チューブ9の搬送不具合によるシワ等の発生が抑制される。
図3に示すように、チューブ切断部22では、印刷後のチューブ9の切断が行われる。チューブ切断部22は、カッタ22A、受台22B、カットモータ26(図15参照)等を備える。カッタ22Aはチューブ9を切断する。カッタ22Aは、チューブ排出口16の近傍に設けられる。受台22Bは、カッタ22Aに対向する位置に配置される。受台22Bには、切断するチューブ9が配置される。カットモータ26はカッタ22Aを駆動する。カットモータ26は、本体11の内部に設けられる。チューブ切断部22で切断されたテープ8は、チューブ排出口16から筐体10の外部へと排出される。
本体11の内部には、第一センサ45Lおよび第二センサ45R(図15参照)が設けられる。第一センサ45Lおよび第二センサ45Rは、本体カバー12が開位置および閉位置のいずれにあるかを検出する。第一センサ45Lおよび第二センサ45Rは、スイッチセンサである。第一センサ45Lおよび第二センサ45Rは、それぞれ、第一接触部46Lおよび第二接触部46Rを有する。第一接触部46Lは、第二凹部6Lの右後側近傍に配置される。第二接触部46Rは、第二凹部6Rの左後側近傍に配置される。第一接触部46Lおよび第二接触部46Rは、それぞれ、本体カバー12に設けられた後述の第一突出部87Lおよび第二突出部87R(図5参照)と接触可能である。第一接触部46Lおよび第二接触部46Rは、装着面11Aから上方に突出する。第一接触部46Lおよび第二接触部46Rは、装着面11Aに対して進退可能である。第一センサ45Lおよび第二センサ45Rは、それぞれ、第一接触部46Lおよび第二接触部46Rが押下された場合に、オン信号を出力する。第一センサ45Lおよび第二センサ45Rは、それぞれ、第一接触部46Lおよび第二接触部46Rが押下されていない場合に、オフ信号を出力する。
図4〜図8を参照し、本体カバー12の構造を説明する。以下の説明では、図5の右下方、左上方、左下方、右上方、上方、および下方を、それぞれ、本体カバー12の左方、右方、前方、後方、上方、および下方とする。図5および図6に示すように、本体カバー12には、窓部121,122が設けられる。窓部121,122は、平面視で矩形状に形成される。窓部121は、本体カバー12の右部に設けられる。窓部121は、本体カバー12が閉位置にある場合に、テープ装着部20に対応する位置に配置される。このため、ユーザは、窓部121を介してテープ装着部20に装着されたテープカセット80を確認できる。窓部122は、本体カバー12の左部に設けられる。窓部122は、本体カバー12が閉位置にある場合に、リボン装着部30に対応する位置に配置される。このため、ユーザは、窓部122を介してリボン装着部30に装着されたリボンカセット90を確認できる。
本体カバー12の下面(以下、対向面123という。)には、第一押圧部81〜83、第二押圧部84、第三押圧部85,86、第一突出部87L、および第二突出部87Rが設けられる。対向面123は、本体カバー12が閉位置にある場合に、装着面11Aと対向する。第一押圧部81〜83は、本体カバー12が閉位置にある場合に、リボン装着部30に装着されたリボンカセット90に上方から弾性接触する。これにより、リボン装着部30に装着されたリボンカセット90が下方に押圧される。第一押圧部81〜83は、それぞれ、保持部811,821,831およびスポンジ812,822,832を備える。保持部811,821,831は、それぞれ、窓部122の右側、前側、左側に配置される。保持部811,821,831は、上方に開口する箱状である。保持部811,821,831は、対向面123から下方に突出する。スポンジ812,822,832は、弾性を有する直方体状である。本実施形態では、スポンジ812,822,832は同一形状、同一材質である。なお、印刷装置1は、互いに形状、材質等が異なるスポンジ812,822,832を用いてもよい。スポンジ812,822,832は、それぞれ、保持部811,821,831に装着される。保持部811,821,831に装着されたスポンジ812,822,832は、それぞれ、保持部811,821,831の下端部よりも下方に突出する。このため、本体カバー12が閉位置にある場合、第一押圧部81〜83のうち、スポンジ812,822,832の下端部がリボンカセット90に弾性接触する。この場合、スポンジ812,822,832の圧縮量は、同じである。
第二押圧部84は、本体カバー12が閉位置にある場合に、テープ装着部20に装着されたテープカセット80に上方から弾性接触する。これにより、テープ装着部20に装着されたテープカセット80が下方に押圧される。第二押圧部84は、板部841、突出部842〜844、巻きバネ845,846(図6参照)を備える。板部841は、窓部121の右側から後側まで水平方向に延びるL字状である。突出部842〜844は、板部841の下面から下方に突出する。突出部842は、板部841の右前角部に配置される。突出部843は、板部841の右端部における前後方向の略中央部に配置される。突出部844は、板部841の左後角部に配置される。本体カバー12が閉位置にある場合、突出部842〜844の下端部がテープカセット80に接触する。巻きバネ845,846は、板部841と対向面123との間に設けられる。巻きバネ845,846の一端は、板部841の上面に固定される。巻きバネ845,846の他端は、対向面123に固定される。巻きバネ845は、突出部842の後側近傍に配置される。巻きバネ846は、水平方向において、突出部843と突出部844とを結ぶ直線の略中央部に配置される。巻きバネ845,846は、板部841を下方に付勢する。本実施形態では、巻きバネ845,846は、同一形状、同一材質である。このため、本体カバー12が閉位置にある場合、巻きバネ845,846のそれぞれには、同じ大きさの荷重が付与される。なお、印刷装置1は、互いに形状、材質等が異なる巻きバネ845,846を用いてもよい。
第三押圧部85,86のそれぞれの少なくとも一部は、本体カバー12が閉位置にある場合、チューブ装着部40内に進入する(図7および図8参照)。この場合、第三押圧部85,86は、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を下方に押圧する。第三押圧部85,86は、本体カバー12が閉位置から開位置に変位する方向に大きく回動した場合、チューブ装着部40から退避する(図2参照)。この場合、第三押圧部85,86は、チューブ装着部40に装着されたチューブ9から離隔する。第三押圧部85,86は、本体カバー12が開位置にある場合、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を下方に押圧することが困難または不可能となる。
図5および図7に示すように、第三押圧部85は、アーム部851、ローラ852、およびトーションバネ853を備える。アーム部851は、平面視で搬送方向に延びる矩形状である。アーム部851の搬送方向上流側の端部851Aは、支持壁124によって軸部854を中心に回動可能に支持される。支持壁124は、対向面123から下方に延出する。軸部854は特定方向に延びる。
図7に示すように、アーム部851には、ガイド部855が設けられる。ガイド部855は、端部851Aとアーム部851の搬送方向下流側の端部851Bとを結ぶ辺から上方に板状に延びる。図5に示すように、本体カバー12には、一対のガイド壁125が設けられる。一対のガイド壁125は、対向面123から下方および搬送方向に板状に延びる。ガイド部855(図7参照)は、一対のガイド壁125の間に配置される。ガイド部855が一対のガイド壁125の間でガイドされながら、アーム部851が軸部854を中心に回動する。
図7に示すように、ローラ852は、端部851Bにおいて、正面視で時計回り方向に回転可能に支持される。ローラ852は、本体カバー12が閉位置にある場合、チューブ装着部40の拡張部402内に進入する。図4では、本体カバー12が閉位置にある場合のローラ852が仮想線で示されている。ローラ852の前後方向(本体カバー12の回動軸に直交する方向)の長さは、拡張部402の前後方向の長さよりも小さい(図4参照)。これにより、本体11に対して本体カバー12が回動した場合、ローラ852はチューブ装着部40と干渉しない。よって、本体カバー12が閉位置にある場合に、ローラ852は拡張部402内に進入できる。
図5および図7に示すように、トーションバネ853は、コイル部およびコイル部から径外側に延設された一対の係止部を有する。トーションバネ853の一方の係止部は、アーム部851に固定される。トーションバネ853の他方の係止部は、本体カバー12に固定される。トーションバネ853は、アーム部851を下方(正面視で反時計回り方向)に回転させるように付勢する。これにより、ローラ852は、本体カバー12が閉位置にある場合に、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を下方に押圧する。
図4に示すように、チューブ9の特定方向への移動は、第一規制部403および第二規制部404の側壁部によって規制されている。つまり、チューブ9は、拡張部402において、第一規制線分R1と第二規制線分R2との間を通るように搬送される。第一規制線分R1は、第一規制部403の後側壁部の搬送方向下流側の端と、第二規制部404の後側壁部の搬送方向上流側の端とを結ぶ。第二規制線分R2は、第一規制部403の下側壁部の搬送方向下流側の端と、第二規制部404の前側壁部の搬送方向上流側の端とを結ぶ。ローラ852の特定方向の長さは、第一規制線分R1と第二規制線分R2との間の距離のうち、最短距離(以下、特定距離という。)と略等しい。ローラ852の特定方向における長さが、特定距離よりも小さい場合を仮定する。この場合、特定方向において、第一規制線分R1および第二規制線分R2の少なくともいずれか一方とローラ852との間に隙間が形成される。チューブ9の外径が小さい場合、形成された隙間にチューブ9が配置される可能性がある。この場合、ローラ852がチューブ9に接触することが困難となる。本実施形態では、チューブ装着部40に拡張部402が設けられている。これにより、印刷装置1は、ローラ852の特定方向の長さを、拡張部402が設けられていない場合と比べて大きく設定できる。この場合、ローラ852は、形成された隙間を小さく、または隙間をなくすことができる。したがって、第三押圧部85の特定方向の長さが小さい場合に比べて、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を、第三押圧部85によって適切に押圧できる範囲を大きくできる。なお、ローラ852の特定方向の長さは、特定距離以上であることが好ましい。形成される隙間をなくすことにより、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を、ローラ852によって確実に押圧するためである。
図5および図8に示すように、第三押圧部86は、支持部861、移動部862、ローラ863、および巻きバネ864(図8参照)を備える。支持部861は対向面123に設けられる。支持部861は、下方に開口する箱状である。移動部862は、上方および下方に開口する。移動部862は、上下方向に移動可能に支持部861内に挿入される。移動部862の下端部は、支持部861の開口から下方に突出する。
図8に示すように、ローラ863は、移動部862の下端部において、図8の正面視で時計回り方向に回転可能に支持される。ローラ863は、本体カバー12が閉位置にある場合、搬送方向において、印刷ヘッド61と搬送ローラ67との間において、チューブ装着部40内に進入する。図4では、本体カバー12が閉位置にある場合のローラ863が仮想線で示されている。
巻きバネ864は、支持部861の内部に設けられる。巻きバネ864の一方の端部は、支持部861の底面に固定される。巻きバネ864の他方の端部は、移動部862の底面に固定される。巻きバネ864は、移動部862を下方に付勢する。これにより、ローラ863は、本体カバー12が閉位置にある場合に、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を下方に押圧する。
図5および図6に示すように、第一突出部87Lおよび第二突出部87Rは、対向面123から下方に突出する。第一突出部87Lは、第二延出部7Lの右後側近傍に設けられる。第二突出部87Rは、第二延出部7Rの左後側近傍に設けられる。第一突出部87Lおよび第二突出部87Rは、それぞれ、本体カバー12が閉位置(図1参照)にある場合に、第一接触部46Lおよび第二接触部46Rを押下する。本体カバー12が開位置(図2参照)にある場合、第一突出部87Lおよび第二突出部87Rの少なくともいずれか一方は、第一接触部46Lまたは第二接触部46Rから離隔する。
図9〜図13を参照し、リリース機構70の構造を説明する。図9〜図13に示すように、リリース機構70は、リリースレバー71、リンク部材72,73、リリースロッド74、およびアーム部75,76を備える。リリースレバー71は、装着カバー111に設けられた凹部113に取り付けられる(図2参照)。凹部113は、チューブ装着部40の後方において左右方向に延び、かつ、下方に凹む。リリース機構70は、リリースレバー71を水平位置(図9〜図11参照)と垂直位置(図12および図13参照)とに切り替えることにより、アーム部75,76を第一位置(図9および図11参照)と第二位置(図13参照)とに切り替え可能である。アーム部75,76が第一位置にある場合、搬送ローラ68,69は作動位置にある(図9および図11参照)。作動位置にある搬送ローラ68,69は、ぞれぞれ、搬送ローラ66,67に所定の圧力で圧接する。アーム部75,76が第二位置にある場合、搬送ローラ68,69は退避位置にある(図13参照)。退避位置にある搬送ローラ68,69は、それぞれ、搬送ローラ66,67から離隔する。以下では、リリースレバー71が水平位置にある場合を基準にリリース機構70の構成を説明する。
図9および図10に示すように、リリースレバー71は、左右方向に長い略直方体状である。リリースレバー71は、軸孔711、尾部712、および凹部713を備える。軸孔711は、リリースレバー71の右端部近傍に設けられる。軸孔711は、正面視円状に前後方向にリリースレバー71を貫通する。軸孔711には、支持部92に支持された軸921が挿通されている。支持部92は、水平面と平行に延設されたフレーム91の後端部を上方に折り曲げて形成される。軸921は前後方向に延びる丸棒である。リリースレバー71は、軸921によって、矢印Y1方向(図2参照)に回動可能に支持される。リリースレバー71は、トーションバネ77によって、正面視で時計回り方向に付勢されている。トーションバネ77の一端は、支持部92に固定される。トーションバネ77の他端は、リリースレバー71に固定される。尾部712は、リリースレバー71の右端に設けられる。尾部712は、正面視で略三角形状である。尾部712の下面の先端部712Aは、後述のリンク部材72の上面の左部に当接する。凹部713は、リリースレバー71の左端部に設けられる。凹部713は、リリースレバー71の下面から上方に向けてアーチ状に凹む。ユーザは、凹部713を持ってリリースレバー71を操作する。
リンク部材72は、左右方向に長い略直方体状である。リンク部材72は、軸721、ガイド部722、および接続部723を有する。軸721は前後方向に延びる。軸721は、支持部98によって回動可能に支持される。支持部98は、フレーム91の右後端部を上方に折り曲げて形成される。支持部98は、側面視で上方に開口する鉤状である。ガイド部722は、リンク部材72の上面に設けられる。ガイド部722は上方に延びる板状である。ガイド部722は、正面視で左方に開口する鉤状である。接続部723は、リンク部材72の左端部に設けられる。接続部723は、リンク部材73の右端部に接続される。
リンク部材73は、左右方向に長い略直方体状である。リンク部材73は、接続部731,732(図10参照)を有する。接続部731は、リンク部材73の右端部に設けられる。接続部731は、接続部723に接続される。接続部732は、リンク部材73の左端部に設けられる。接続部732は、リリースロッド74の右端部に接続される。
リリースロッド74は、平面視で左右方向に長い矩形状の板状部材である。リリースロッド74は、接続部741およびガイド孔742,743(図13参照)を有する。接続部741は、リリースロッド74の右端部に設けられる。図10に示すように、接続部741は、接続部732に接続される。接続部741は、正面視で下方に開口する鉤状である。図13に示すように、ガイド孔742、743は、左右方向に延び、かつ、上下方向にリリースロッド74を貫通する。ガイド孔742は、ガイド孔743の右側に配置される。ガイド孔742,743には、それぞれ、フレーム91に設けられた凸部93,94が挿入されている。凸部93,94は、フレーム91の上面から上方に突出する。凸部93は、凸部94の右側に配置される。
図9に示すように、アーム部75は、リリースロッド74の左方から前方にかけて延設される。アーム部75は、平面視で右方に開口する鉤状である。アーム部75は、第一位置と第二位置とに揺動可能に、フレーム91に支持される。アーム部75は、軸孔751、支持部752、および当接部753を備える。軸孔751は、アーム部75の右前端部に設けられる。軸孔751は、平面視で円状に上下方向にアーム部75を貫通する。軸孔751には、フレーム91に設けられた軸95が挿入されている。軸95は、フレーム91の上面から上方に延びる。アーム部75は、軸95によって回動可能に支持される。支持部752は、軸孔751の左方に設けられる。支持部752は、搬送ローラ69を回転可能に支持する。当接部753は、アーム部75の右後端に設けられる。当接部753は、アーム部75の下面から下方に突出する凸部である。アーム部75には、巻きバネ99(図11参照)の一端が固定される。巻きバネ99の他端は、フレーム91に固定される。これにより、アーム部75は、巻きバネ99によって、平面視で時計回り方向に付勢されている。当接部753は、リリースロッド74の左端に当接する。
アーム部76は、リリースロッド74の右部の前方に設けられる。アーム部76は、平面視でL字状である。アーム部76は、第一位置と第二位置とに揺動可能に、フレーム91に支持される。アーム部76は、軸孔761、支持部762、および当接部763を備える。軸孔761は、アーム部76の左右方向の中央付近に設けられる。軸孔761は、平面視で円状に上下方向にアーム部76を貫通する。軸孔761には、フレーム91に設けられた軸96が挿通されている。軸96は、フレーム91の上面から上方に延びる。アーム部76は、軸96によって回動可能に支持される。支持部762は、軸孔761の左方に設けられる。支持部762は、搬送ローラ68を回転可能に支持する。当接部763は、アーム部76の右後端において、リリースロッド74に接続される。アーム部76には、巻きバネ97の一端が固定される。巻きバネ97の他端は、フレーム91に固定される。これにより、アーム部76は、巻きバネ97によって、平面視で時計回り方向に付勢されている。
上記の構成によれば、リンク部材72,73およびリリースロッド74は、出力が増大するトグル機構を構成する。図10に示すように、T1は、接続部731の中心点P1から軸721の中心点P2までの距離である。T2は、中心点P1から接続部732の中心点P3までの距離である。本実施形態では、T1/T2は、33mm/38mmである。線分L1は、中心点P1と中心点P2とを結ぶ。線分L2は、中心点P1と中心点P3とを結ぶ。θ1は、リリースレバー71が水平位置にある場合において、線分L1と線分L2とがなす角度のうち、リリースレバー71とは反対側の角度である。線分L3は、中心点P3とリリースロッド74の先端点P4とを結ぶ。θ2は、リリースレバー71が水平位置にある場合において、線分L2と線分L3とがなす角度のうち、リリースレバー71側の角度である。本実施形態では、θ1およびθ2は、それぞれ、110°および144°である。
本実施形態では、リリースレバー71が水平位置にある場合におけるトーションバネ77の付勢力は、17.4Nである。T3は、軸921の中心から先端部712Aまでの距離である。T4は、軸921の中心からリリースレバー71の左端までの距離である。T3/T4(いわゆる、リンク比)は、14.5mm/82.5mmである。各パラメータの値(T1/T2、θ1、θ2、トーションバネ77の付勢力、T3/T4)は最適化されていることが好ましい。本実施形態では、各パラメータの値が最適化されている。この構成によれば、ユーザは、リリースレバー71を水平位置から垂直位置に操作する場合、操作の最初から最後まで安定的に低い荷重で操作できる。なお、各パラメータの値は単なる例示である。
図10〜図14を参照し、リリース機構70の動作を説明する。リリースレバー71がユーザによって、水平位置(図10および図11参照)から、正面視で時計回り方向に回動されると、先端部712Aがリンク部材72の上面の左部に当接する。リンク部材72は、先端部712Aに当接しながら、軸721を中心に正面視で反時計回り方向に回動する。リンク部材73は、リンク部材72の回動に伴い、正面視で時計回り方向に回動する。リリースロッド74は、リンク部材73によって左方に押される。これにより、リリースロッド74は左側に移動する。図13に示すように、アーム部75は、リリースロッド74の移動に伴い、軸95を中心に平面視で反時計回り方向に回動する。アーム部76は、リリースロッド74の移動に伴い、軸96を中心に平面視で反時計回り方向に回動する。ユーザは、リリースレバー71が垂直位置(図12および図13参照)に移動するまで、正面視で時計回り方向にリリースレバー71を回動する。
図12に示すように、θ3は、リリースレバー71が垂直位置にある場合において、線分L1と線分L2とがなす角度のうち、リリースレバー71側の角度である。θ3は、180°よりも小さいことが好ましい。本実施形態では、θ3は、173°である。これによれば、リリースロッド74に作用する右方への力は、フレーム91側への力となる。このため、垂直位置にあるリリースレバー71には、トグル機構(リンク部材72,73およびリリースロッド74)から、回転する力が付与されない。したがって、垂直位置にあるリリースレバー71が、トグル機構の作用によって、自動的に水平位置に移動することが規制される。
リリースレバー71がユーザによって、垂直位置(図12および図13参照)から、正面視で反時計回り方向に回動されると、尾部712の上面の先端部712Bがガイド部722に当接する。リンク部材72は、先端部712Bに当接しながら、軸721を中心に正面視で時計回り方向に回動する。リンク部材73は、リンク部材72の回動に伴い、正面視で反時計回り方向に回動する。これにより、図14に示すように、中心点P1,P2,P3が一直線上に並ぶ。以下、中心点P1,P2,P3が一直線上に並んだ時のリリースレバー71の位置を、中間位置という。θ4は、リリースレバー71が垂直位置から中間位置まで移動するときの回動角度である。θ4は、大きい方が好ましい。本実施形態では、θ4は、約60°である。中心点P1が中心点P2と中心点P3とを結ぶ直線よりもリリースレバー71側に移動すると、リリースレバー71には、リンク部材72から正面視で反時計回り方向に回転する力が付与される。すなわち、垂直位置から中間位置までにあるリリースレバー71には、トグル機構から、回転する力が付与されない。本実施形態では、リリースレバー71が垂直位置から正面視で反時計回り方向にθ4回動するまでは、垂直位置を保持する力が付与されている。リリースレバー71には、常にトーションバネ77によって正面視で時計回り方向への付勢力が作用しているためである。例えば印刷装置1では、ユーザが意図せず垂直位置にあるリリースレバー71に触れることがある。このような場合においても、リリースレバー71が垂直位置からθ4よりも回動するまでは、トグル機構の作用によって、自動的に水平位置に移動することが規制される。
リリースレバー71がユーザによって、中間位置(図14参照)から、正面視で反時計回り方向に回動されると、リンク部材72は、リリースレバー71に当接しながら、軸721を中心に正面視で時計回り方向に回動する。リンク部材73は、リンク部材72の回動に伴い、正面視で反時計回り方向に回動する。リリースロッド74は、リンク部材73によって右方に引っ張られる。これにより、リリースロッド74は右側に移動する。図11に示すように、アーム部75は、リリースロッド74の移動に伴い、軸95を中心に平面視で時計回り方向に回動する。アーム部76は、リリースロッド74の移動に伴い、軸96を中心に平面視で時計回り方向に回動する。
図10に示すように、リリースレバー71は、水平位置に移動された場合、リンク部材72と当接する。これにより、リリースレバー71は、正面視で時計回り方向への回動が規制される。したがって、水平位置にあるリリースレバー71が、トグル機構およびトーションバネ77の作用によって、自動的に開位置に移動することが規制される。
図6を参照し、第一荷重重心G1および第二荷重重心G2を説明する。先述したように、本体カバー12が閉位置にある場合、第一押圧部81〜83は、リボン装着部30に装着されたリボンカセット90を下方に押圧する。第一荷重重心G1は、本体カバー12が閉位置にある場合に、リボンカセット90によって第一押圧部81〜83のそれぞれに付与される荷重の重心である。先述したように、本体カバー12が閉位置にある場合、第二押圧部84は、テープ装着部20に装着されたテープカセット80を下方に押圧する。第二荷重重心G2は、本体カバー12が閉位置にある場合に、テープカセット80によって第二押圧部84に付与される荷重の重心である。
本実施形態における第一荷重重心G1の位置の求め方を説明する。本体カバー12が閉位置にある場合に、リボンカセット90によって第一押圧部81〜83のそれぞれに付与される荷重を、F1〜F3とする。本体カバー12が閉位置にある場合に、リボンカセット90によって第一押圧部81〜83に付与される荷重の重心を、頂点α1〜α3(図6参照)とする。点β1〜β3を、以下の式(1)〜式(3)で定義する。
F1×Lα1β3=F2×Lα2β3・・・(1)
F2×Lα2β1=F3×Lα3β1・・・(2)
F3×Lα3β2=F1×Lα1β2・・・(3)
Lα1β3は、頂点α1から点β3までの距離を示す。Lα2β3は、頂点α2から点β3までの距離を示す。Lα2β1は、頂点α2から点β1までの距離を示す。Lα3β1は、頂点α3から点β1までの距離を示す。Lα3β2は、頂点α3から点β2までの距離を示す。Lα1β2は、頂点α1から点β2までの距離を示す。第一荷重重心G1は、式(1)〜式(3)によって求まる点β1〜β3と、それぞれの対角の頂点α1〜α3とを結んだ3本の直線が交差する点である。
先述したように、本実施形態では、スポンジ812,822,832の材質は同じである。本体カバー12が閉位置にある場合における、スポンジ812,822,832の圧縮量も同じである。このため、本体カバー12が閉位置にある場合、スポンジ812,822,832のそれぞれには、同じ大きさの荷重が付与される。したがって、本実施形態では、以下の式(4)が成立する。
F1=F2=F3・・・(4)
よって、式(1)〜式(4)より、以下の式(5)〜式(7)が成立する。
Lα1β1=Lα2β1・・・(5)
Lα2β2=Lα3β2・・・(6)
Lα3β3=Lα1β3・・・(7)
よって、式(5)〜式(7)より、本実施形態では、第一荷重重心G1は、頂点α1〜α3をそれぞれ結んで形成される三角形の重心と一致する。
本実施形態における第二荷重重心G2の求め方を説明する。本体カバー12が閉位置にある場合に、巻きバネ845,846が板部841に付与する荷重を、それぞれ、F4,F5とする。平面視で巻きバネ845,846の中心を、それぞれ、点α4および点α5とする。第二荷重重心G2は、点α4と点α5とを結ぶ線分上にある。第二荷重重心G2は、以下の式(8)によって示される。
F4×LG2α4=F5×LG2α5・・・(8)
LG2α4は、第二荷重重心G2から点α4までの距離を示す。LG2α5は、第二荷重重心G2から点α5までの距離を示す。
先述したように、本体カバー12が閉位置にある場合、巻きバネ845,846のそれぞれには、同じ大きさの荷重が付与される。したがって、本実施形態では、以下の式(9)が成立する。
F4=F5・・・(9)
よって、式(8)および式(9)より、以下の式(10)が成立する。
LG2α4=LG2α5・・・(10)
よって、式(10)より、本実施形態では、第二荷重重心G2は、点α4と点α5との中点と一致する。
第一荷重重心G1および第二荷重重心G2を求めるための一般式を説明する。左右前後方向に延びるXY座標平面を定義する。第一荷重重心G1を(X0,Y0)とする。印刷装置1が少なくとも1つの第一押圧部を備えていると仮定する。本体カバー12が閉位置にある場合に、少なくとも1つの第一押圧部の特定の点にリボンカセット90が荷重を付与すると仮定する。この場合、この特定の点を(Xk,Yk)とする(k=1,2,3・・・)。kの最大値は、特定の点の数と一致する。特定の点は、1つの第一押圧部に対して複数あってもよい。特定の点(Xk,Yk)において、本体カバー12が閉位置にある場合に、リボンカセット90が第一押圧部に付与する荷重の大きさをFkとする(k=1,2,3・・・)。この場合、以下に示す式(11)が成立する点が第一荷重重心G1である。
F1×{(X1,Y1)−(X0,Y0)}+F2×{(X2,Y2)−(X0,Y0)}+F3×{(X3,Y3)−(X0,Y0)}+・・・=(0,0)・・・(11)
第二荷重重心G2には、第一押圧部を第二押圧部に読み替え、かつ、リボンカセット90をテープカセット80に読み替えることで、式(11)を適用できる。
図6を参照し、特定領域C0を説明する。第一部位A1は、対向面123上において、第一延出部5L,5Rのうち最も左方に位置する。本実施形態では、第一部位A1は、第一延出部5Lと本体カバー12との接続部の左端部である。第二部位A2は、対向面123上において、第二延出部7L,7Rのうち最も左方に位置する。本実施形態では、第二部位A2は、第二延出部7Lと本体カバー12との接続部の左端部である。第三部位A3は、対向面123上において、第一延出部5L,5Rのうち最も右方に位置する。本実施形態では、第三部位A3は、第一延出部5Rと本体カバー12との接続部の右端部である。第四部位A4は、対向面123上において、第二延出部7L,7Rのうち最も右方に位置する。本実施形態では、第四部位A4は、第二延出部7Rと本体カバー12との接続部の右端部である。第五部位A5は、対向面123上において、第二延出部7Lのうち最も右方に位置する。本実施形態では、第五部位A5は、第二延出部7Lと本体カバー12との接続部の右端部である。第六部位A6は、対向面123上において、第二延出部7Rのうち最も左方に位置する。本実施形態では、第六部位A6は、第二延出部7Rと本体カバー12との接続部の左端部である。
第一仮想直線K1は、第一部位A1と第二部位A2とを通る。第二仮想直線K2は、第三部位A3と第四部位A4とを通る。第三仮想直線K3は、第一部位A1と第三部位A3とを通る。第四仮想直線K4は、第二部位A2と第四部位A4とを通る。第五仮想直線K5は、第三部位A3と第五部位A5とを通る。第六仮想直線K6は、第一部位A1と第六部位A6とを通る。
特定領域C0は、第一仮想直線K1よりも右側、第二仮想直線K2よりも左側、第三仮想直線K3よりも前側、かつ、第四仮想直線K4よりも後側である。すなわち、特定領域C0は、平面視で、第一仮想直線K1、第二仮想直線K2、第三仮想直線K3、および第四仮想直線K4によって囲まれる。特定領域C0は、第一特定領域C1および第二特定領域C2を含む。第一特定領域C1は、特定領域C0のうち、第五仮想直線K5よりも左側である。すなわち、第一特定領域C1は、平面視で、第一仮想直線K1、第三仮想直線K3、第四仮想直線K4、および第五仮想直線K5によって囲まれる。第二特定領域C2は、特定領域C0のうち、第六仮想直線K6よりも右側である。すなわち、第二特定領域C2は、平面視で、第二仮想直線K2、第三仮想直線K3、第四仮想直線K4、および第六仮想直線K6によって囲まれる。
先述したように、第一延出部5L,5Rは、それぞれ、ヒンジ部3L,3Rの一部を構成している。つまり、第一延出部5L,5Rの本体11に対する上下方向の距離は、本体カバー12が開位置および閉位置のいずれにあるかに関わらず決められている。以下、本体11に対する上下方向の距離を、製品高さという。第二延出部7L,7Rは、それぞれ、本体カバー12が閉位置にある場合に、第二凹部6L,6Rに係合する。つまり、本体カバー12が閉位置にある場合、第二延出部7L,7Rの製品高さは、決められている。これによれば、特定領域C0は、製品高さが決められている第一延出部5L,5Rおよび第二延出部7L,7Rによって囲まれている。このため、本体カバー12のうち特定領域C0内の製品高さは、特定領域C0外の製品高さと比べて変位しづらい。
第一延出部5L,5Rはヒンジ部3L,3Rの一部を構成するため、第一延出部5L,5Rの製品高さは、第二延出部7L,7Rの製品高さよりも変位しづらい。第一特定領域C1は、第二延出部7L、および第一延出部5L,5Rによって囲まれている。第二特定領域C2は、第二延出部7R、および第一延出部5L,5Rによって囲まれている。このため、本体カバー12のうち第一特定領域C1内の製品高さおよび第二特定領域C2内の製品高さは、第一特定領域C1外、かつ、第二特定領域C2外の製品高さと比べて変位しづらい。また、本体カバー12において、各部位A1〜A6をそれぞれ結ぶ仮想線分上の製品高さは、他の部位と比べてより変位しづらい。
図3および図6を参照し、本実施形態において第一荷重重心G1、第二荷重重心G2、各部材等が配置されている位置の主な特徴を説明する。図6に示すように、本実施形態では、第一荷重重心G1および第二荷重重心G2は、それぞれ、第一特定領域C1および第二特定領域C2に含まれている。なお、第一荷重重心G1および第二荷重重心G2は、少なくとも特定領域C0に含まれればよい。
T5は、第一荷重重心G1と第一仮想直線K1との間の距離である。T6は、第二荷重重心G2と第二仮想直線K2との間の距離である。本実施形態では、以下の式(12)が成立する。
T6<T5・・・(12)
本実施形態では、本体カバー12が閉位置にある場合において、第二荷重重心G2に作用する荷重の大きさは、第一荷重重心G1に作用する荷重の大きさよりも大きい。このため、式(12)が成立することにより、第一押圧部81〜83によるリボンカセット90への押圧と、第二押圧部84によるテープカセット80への押圧とのバランスが安定する。なお、T5は0であることが好ましい。この場合、T6は0であることがより好ましい。これにより、第一押圧部81〜83によるリボンカセット90への押圧と、第二押圧部84によるテープカセット80への押圧とがより安定する。なお、式(12)が成立しなくても本発明は成立する。
保持部811,821,831は、いずれも、本体カバー12において特定領域C0内に配置されている。すなわち、第一押圧部81〜83は、いずれも、特定領域C0内において本体カバー12に固定されている。巻きバネ845,846のそれぞれの他端は、いずれも、本体カバー12において特定領域C0内に固定されている。すなわち、第二押圧部84は、特定領域C0内において本体カバー12に固定されている。
軸部854は、本体カバー12において特定領域C0内に配置されている。より詳細には、軸部854は、本体カバー12において第一特定領域C1内に配置されている。すなわち、第三押圧部85は、第一特定領域C1内において本体カバー12に固定されている。支持部861は、本体カバー12において特定領域C0内に配置されている。より詳細には、支持部861は、本体カバー12において第一特定領域C1内、かつ、第二特定領域C2内に配置されている。すなわち、第三押圧部86は、第一特定領域C1内、かつ、第二特定領域C2内において本体カバー12に固定されている。
第一突出部87Lは、本体カバー12において特定領域C0内、かつ、第一押圧部81〜83のいずれよりも前方に配置されている。第二突出部87Rは、本体カバー12において特定領域C0内、かつ、第二押圧部84よりも前方に配置されている。
図3に示すように、第一接触部46Lは、装着面11Aにおいて、対向面123における特定領域C0と対向する位置、かつ、リボン装着部30よりも前側に配置されている。第二接触部46Rは、装着面11Aにおいて、対向面123における特定領域C0と対向する位置、かつ、テープ装着部20よりも前側に配置されている。
図6に示すように、本体カバー12は、左右方向において6等分された場合、領域D1〜D6に分けられる。領域D1〜D6は左方から順に並ぶ。第二延出部7Lは、領域D2に配置されている。第二延出部7Rは、領域D5に配置される。領域D2は、本体カバー12の左側半分の領域D1〜D3のうち、左右方向の中央部である。領域D5は、本体カバー12の右側半分の領域D4〜D6のうち、左右方向の中央部である。
第一延出部5L,5Rは、第一荷重重心G1および第二荷重重心G2のいずれよりも後方に配置されている。第二延出部7L,7Rは、第一荷重重心G1および第二荷重重心G2のいずれよりも前方に配置されている。
図15を参照して、印刷装置1の電気的構成を説明する。印刷装置1は、制御基板19を備える。制御基板19は本体11内部の右後部に設けられる。制御基板19は、CPU31、ROM32、RAM33、フラッシュメモリ34、および入出力インターフェース39を備える。これらは、データバスを介して互いに接続されている。CPU31は、印刷装置1の各種動作の制御を行う。ROM32には、CPU31が印刷装置1を制御するために実行するプログラムが記憶される。RAM33には、一時的なデータが記憶される。フラッシュメモリ34は不揮発性の記憶装置である。
入出力インターフェース39には、操作部17、駆動回路51A,23A,24A,61A,25A,26A,27A、第一センサ45L、および第二センサ45Rが接続されている。操作部17は、ユーザによる入力操作を受け付ける。駆動回路51Aは、印刷ヘッド51を駆動するための電子回路である。駆動回路23Aは、搬送モータ23を駆動するための電子回路である。駆動回路24Aは、カットモータ24を駆動するための電子回路である。駆動回路61Aは、印刷ヘッド61を駆動するための電子回路である。駆動回路25Aは、搬送モータ25を駆動するための電子回路である。駆動回路26Aは、カットモータ26を駆動するための電子回路である。駆動回路27Aは、ヘッドモータ27を駆動するための電子回路である。第一センサ45Lは、第一接触部46Lが押下されているかを検出する。第二センサ45Rは、第二接触部46Rが押下されているかを検出する。
図16を参照し、CPU31によって実行される監視処理を説明する。CPU31は、印刷装置1に電源が投入された場合、ROM32に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、監視処理を開始する。
CPU31は、監視処理を開始すると、第一センサ45Lからのオンオフ信号に基づいて、第一突出部87Lによって第一接触部46Lが押下されているかを判断する(S1)。CPU31は、第一センサ45Lからオン信号を検出した場合、第一突出部87Lによって第一接触部46Lが押下されていると判断する(S1:YES)。この場合、CPU31は、第二センサ45Rからのオンオフ信号に基づいて、第二突出部87Rによって第二接触部46Rが押下されているかを判断する(S2)。CPU31は、第二センサ45Rからオン信号を検出した場合、第二突出部87Rによって第二接触部46Rが押下されていると判断する(S2:YES)。第一突出部87Lおよび第二突出部87Rによって、第一接触部46Lおよび第二接触部46Rがそれぞれ押下されている場合、本体カバー12は閉位置にある。この場合、CPU31は、後述の印刷制御処理(図17参照)が実行中でなければ、印刷制御処理を開始する(S3)。CPU31は、処理をS11に戻す。
CPU31は、第一センサ45Lからオフ信号を検出した場合、第一突出部87Lが第一接触部46Lから離隔していると判断する(S1:NO)。この場合、CPU31は処理をS4に移行する。CPU31は、第二センサ45Rからオフ信号を検出した場合、第二突出部87Rが第二接触部46Rから離隔していると判断する(S2:NO)。この場合、CPU31は処理をS4に移行する。S4の処理では、CPU31は、印刷制御処理が実行中であれば、実行中の印刷制御処理を停止する(S4)。第一接触部46Lおよび第二接触部46Rの少なくともいずれか一方が、第一突出部87Lまたは第二突出部87Rから離隔した場合、本体カバー12は開位置にある。すなわち、本体カバー12が開位置にある場合には、印刷制御処理が停止される。S4の処理の終了後、CPU31は、処理をS11に戻す。
図17を参照し、CPU31によって実行される印刷制御処理を説明する。CPU31は、監視処理のS3の処理(図16参照)が実行された場合、ROM32に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、印刷制御処理を開始する。なお、ユーザは、事前に次の処理を行う。テープ8に印刷を行う場合、ユーザはテープカセット80をテープ装着部20に装着する。チューブ9に印刷を行う場合、ユーザはリボンカセット90をリボン装着部30に装着する。ユーザは、リリースレバー71を垂直位置に移動させる。ユーザは、チューブ装着部40にチューブ9を装着する。ユーザは、リリースレバー71を水平位置に移動させる。ユーザは以上の処理を行った後、本体カバー12を閉位置に移動させる。これにより、監視処理のS3の処理が実行されることにより、印刷制御処理が開始される。なお、本体カバー12が開位置にある場合は、監視処理のS3の処理が実行されないため、印刷制御処理は開始されない。印刷制御処理の実行中に本体カバー12が開位置に変位した場合には、監視処理のS4の処理(図16参照)が実行されるため、実行中の印刷制御処理は停止される。印刷制御処理が開始された場合、印刷制御処理は監視処理と並行して実行される。
CPU31は、印刷制御処理を開始すると、テープ8に印刷を行う指示があるかを判断する(S11)。ユーザは操作部17を操作することによって、テープ8に印刷を行う指示を印刷装置1に入力できる。ユーザが操作部17を介してテープ8に印刷を行う指示を印刷装置1に入力した場合、CPU31は、テープ8に印刷を行う指示があったと判断する(S11:YES)。この場合、CPU31はテープ8に印刷を行う印刷装置1の動作(以下、テープ印刷動作という。)を制御する(S12)。
テープ印刷動作では、CPU31は、駆動回路23Aを制御し、搬送モータ23を駆動する。これにより、テープ駆動軸55が回転する。テープ駆動軸55の回転に伴って、テープ8が搬送される。CPU31は、駆動回路51Aを制御し、印刷ヘッド51を駆動する。これにより、インクリボン801を介して、搬送されるテープ8にキャラクタが印刷される。印刷ヘッド61は、テープ8の右面にキャラクタを正像印刷する。したがって、テープ8の印刷面はテープ8の右面である。使用済みのインクリボン801は、テープカセット80内で巻き取られる。テープ8への印刷を終了する場合、CPU31は、駆動回路51Aを制御し、印刷ヘッド51の駆動を停止する。これにより、テープ8への印刷が停止される。CPU31は、駆動回路23Aを制御し、搬送モータ23の駆動を停止する。これにより、テープ8の搬送が停止される。インクリボン801の巻き取りが停止される。CPU31は、駆動回路24Aを制御し、カットモータ24を駆動する。これにより、テープ切断部21のカッタ(図示略)が駆動される。テープ切断部21のカッタの駆動によって、テープ排出口14よりも後側でテープ8が切断される。CPU31は、駆動回路23Aを制御し、搬送モータ23を駆動する。これにより、切断されたテープ8は、テープ排出口14を介して筐体10から排出される。CPU31は、テープ印刷動作が終了した場合、処理をS11に戻す。
テープ8に印刷を行う指示がない場合(S11:NO)、CPU31はチューブ9に印刷を行う指示があるかを判断する(S13)。ユーザは操作部17を操作することによって、チューブ9に印刷を行う指示を印刷装置1に入力できる。チューブ9に印刷を行う指示がない場合(S13:NO)、CPU31は処理をS11に戻す。ユーザが操作部17を介してチューブ9に印刷を行う指示を印刷装置1に入力した場合、CPU31は、チューブ9に印刷を行う指示があったと判断する(S13:YES)。この場合、CPU31はチューブ9に印刷を行う印刷装置1の動作(以下、チューブ印刷動作という。)を制御する(S14)。
チューブ印刷動作では、CPU31は、駆動回路27Aを制御し、ヘッドモータ27を駆動する。これにより、印刷ヘッド61が印刷位置まで変位する。CPU31は、駆動回路25Aを制御し、搬送モータ25を駆動する。これにより、搬送ローラ65〜67およびリボン巻取軸63が回転する。搬送ローラ65〜67の回転に伴って、チューブ装着部40内にあるチューブ9が搬送方向下流側に搬送される。このとき、筐体10の外部にある印刷前のチューブ9は、チューブ挿入口15を介して、筐体10の右面からチューブ装着部40内に引き込まれる。リボン巻取軸63の回転に伴って、リボンカセット90内からインクリボン901が引き出される。
CPU31は、駆動回路61Aを制御し、印刷ヘッド61を駆動する。これにより、引き出されたインクリボン901を介して、搬送されるチューブ9にキャラクタが印刷される。印刷ヘッド61は、チューブ9の前面にキャラクタを正像印刷する。したがって、チューブ9の印刷面はチューブ9の前面である。使用済みのインクリボン901は、リボンカセット90内で巻き取られる。チューブ9への印刷を終了する場合、CPU31は、駆動回路61Aを制御し、印刷ヘッド61の駆動を停止する。これにより、チューブ9への印刷が停止される。CPU31は、駆動回路25Aを制御し、搬送モータ25の駆動を停止する。これにより、チューブ9の搬送が停止される。インクリボン901の巻き取りが停止される。CPU31は、駆動回路26Aを制御し、カットモータ26を駆動する。これにより、カッタ22Aが駆動される。カッタ22Aの駆動によって、チューブ排出口16よりも搬送方向の上流側でチューブ9が切断される。CPU31は、駆動回路25Aを制御し、搬送モータ25を駆動する。これにより、切断されたチューブ9は、チューブ排出口16を介して筐体10から排出される。CPU31は、チューブ印刷動作が終了した場合、処理をS11に戻す。
以上説明したように、リボン装着部30には、リボンカセット90が装着される。テープ装着部20には、テープカセット80が装着される。印刷ヘッド61は、インクリボン901を介して、チューブ9に印刷を行う。印刷ヘッド51は、インクリボン801を介して、テープ8に印刷を行う。したがって、印刷装置1は、2つのカセットおよび2つの印刷媒体に対応できる。
第一延出部5L,5Rは、本体カバー12が閉位置にある場合に、第一凹部4L,4Rとそれぞれ係合する。第二延出部7L,7Rは、本体カバー12が閉位置にある場合に、第二凹部6L,6Rとそれぞれ係合する。第一凹部4L,4Rおよび第二凹部6L,6Rは、本体11に設けられている。したがって、本体カバー12が閉位置にある場合、第一延出部5L,5Rおよび第二延出部7L,7Rのそれぞれの製品高さが決められる。第一押圧部81〜83は、対向面123から下方に突出する。第一押圧部81〜83は、本体カバー12が閉位置にある場合、リボン装着部30に装着されたリボンカセット90を押圧する。これにより、リボン装着部30に装着されたリボンカセット90の姿勢が保持される。第二押圧部84は、本体カバー12が閉位置にある場合に、対向面123から下方に突出する。第二押圧部84は、本体カバー12が閉位置にある場合、テープ装着部20に装着されたテープカセット80を押圧する。これにより、テープ装着部20に装着されたテープカセット80の姿勢が保持される。
印刷装置1は、2つのカセットおよび2つの印刷媒体に対応している。このため、1つのカセットおよび1つの印刷媒体に対応する印刷装置に比べて、本体カバー12の大きさが大きくなる。この場合、反りが生じる等、本体カバー12が変形しやすくなる。特定領域C0は、第一仮想直線K1よりも右側、第二仮想直線K2よりも左側、第三仮想直線K3よりも前側、かつ、第四仮想直線K4よりも後側である。第一仮想直線K1は、第一部位A1と第二部位A2とを通る。第二仮想直線K2は、第三部位A3と第四部位A4とを通る。第一部位A1は、第一延出部5L,5Rのうち最も左側に位置する。第二部位A2は、第二延出部7L,7Rのうち最も左側に位置する。第三部位A3は、第一延出部5L,5Rのうち最も右側に位置する。第四部位A4は、第二延出部7L,7Rのうち最も右側に位置する。本体カバー12が閉位置にある場合、第一延出部5L,5Rは、それぞれ、第一凹部4L,4Rと係合する。第二延出部7L,7Rは、それぞれ、第二凹部6L,6Rと係合する。このため、本体カバー12が閉位置にある場合、各部位A1〜A4の製品高さは決められている。すなわち、特定領域C0は、製品高さが決められている部位に囲まれている。したがって、本体カバー12が変形した場合、本体カバー12において特定領域C0内の製品高さは、特定領域C0外の製品高さと比べて、変位しづらい。本実施形態では、第一荷重重心G1および第二荷重重心G2は、いずれも、特定領域C0内にある。このため、各装着部20,30に装着されたカセットへの各押圧部81〜84による押圧が安定する。したがって、印刷装置1は、本体カバー12が変形した場合においても、各装着部20,30に装着されたカセットの姿勢を安定させることができる。
特定領域C0は、第一特定領域C1と第二特定領域C2とを含む。第一特定領域C1は、第一仮想直線K1よりも右側、かつ、第五仮想直線K5よりも左側である。第五仮想直線K5は、第三部位A3と第五部位A5とを通る。第五部位A5は、第二延出部7Lのうち最も右側に位置する。第二特定領域C2は、第二仮想直線K2よりも左側、かつ、第六仮想直線K6よりも右側である。第六仮想直線K6は、第一部位A1と第六部位A6とを通る。第六部位A6は、第二延出部7Rのうち最も左側に位置する。本体カバー12が閉位置にある場合、各部位A1〜A6の製品高さは決められている。第一延出部5L,5Rおよび第一凹部4L,4Rは、それぞれ係合してヒンジ部3L,3Rを構成している。したがって、本体カバー12が閉位置および開位置のいずれにあるかに関わらず、第一延出部5L,5Rの製品高さが決められる。これにより、第一部位A1および第三部位A3の製品高さは、第二部位A2および第四部位A4〜第六部位A6の製品高さと比べて、より変位しづらい。したがって、本体カバー12において第一特定領域C1内の製品高さ、および第二特定領域C2内の製品高さは、第一特定領域C1外、かつ、第二特定領域C2外の製品高さと比べて、変位しづらい。第一荷重重心G1は、製品高さが変位しづらい第一特定領域C1内にある。第二荷重重心G2は、製品高さが変位しづらい第二特定領域C2内にある。したがって、各押圧部81〜84は、それぞれ、各装着部20,30に装着されたカセットを安定的に押圧できる。
第二延出部7Lは領域D2内に設けられている。第二延出部7Rは領域D5内に設けられている。領域D2は、左右方向において本体カバー12が6等分された6つの領域D1〜D6のうち左側から2番目である。領域D5は、6つの領域D1〜D6のうち右側から2番目である。換言すると、領域D2は、本体カバー12の左側半分が3等分された3つ領域D1〜D3の中央部である。領域D5は、本体カバー12の右側半分が3等分された3つの領域D4〜D6の中央部である。この場合、本体カバー12の左側半分に付与される外力の多くが第二延出部7Lに分配される。本体カバー12の右側半分に付与される外力の多くが第二延出部7Rに分配される。したがって、本体カバー12に付与される外力が分散されるため、本体カバー12の変形が抑制される。
第一センサ45Lは、第一突出部87Lが第一接触部46Lから離隔したことを検出する。第二センサ45Rは、第二突出部87Rが第二接触部46Rから離隔したことを検出する。第一接触部46Lおよび第二接触部46Rが第一突出部87Lおよび第二突出部87Rにそれぞれ接触している場合、本体カバー12は閉位置にある。第一接触部46Lおよび第二接触部46Rの少なくともいずれか一方が、第一突出部87Lまたは第二突出部87Rから離隔している場合、本体カバー12は開位置にある。本体カバー12が開位置にある場合、各押圧部81〜86が、各装着部20,30に装着されたカセットおよびチューブ装着部40に装着されたチューブ9を適切に押圧できない場合がある。この場合、各装着部20.30にそれぞれ装着されたカセットの姿勢が安定しない。また、チューブ装着部40に装着されたチューブ9の搬送が安定しない。この状態で印刷が行われると、印刷不具合が生じるおそれがある。印刷装置1では、本体カバー12が閉位置にある場合に(S1:YES、かつ、S2:YES)、テープ印刷動作またはチューブ印刷動作が実行される印刷制御処理が開始される(S3)。本体カバー12が開位置にある場合には(S1:NO、またはS2:NO)、印刷制御処理が停止される(S4)。したがって、印刷装置1は、印刷不具合を抑制できる。
本体カバー12が変形した場合、本体カバー12において特定領域C0内の製品高さは、特定領域C0外の製品高さと比べ、変位しづらい。第一突出部87Lは、特定領域C0内、かつ、第一押圧部81〜83のいずれよりも前側において、対向面123から下方に突出する。すなわち、第一突出部87Lは、製品高さが変位いづらい位置であって、かつ、第二延出部7Lの近傍に設けられている。したがって、第一センサ45Lは、第一突出部87Lが第一接触部46Lから離隔したことを安定的に検出できる。第二センサ45Rも第一センサ45Lと同様に、第二突出部87Rが第二接触部46Rから離隔したことを安定的に検出できる。
本体カバー12が変形した場合、本体カバー12において、特定領域C0内の製品高さは、特定領域C0外の製品高さと比べ、変位しづらい。第一押圧部81〜83の保持部811,821,831および第二押圧部84の軸部854は、それぞれ、本体カバー12の対向面123において特定領域C0内に固定されている。これにより、本体カバー12が閉位置にある場合、各押圧部81〜84の製品高さは変位しづらい。このため、印刷装置1は、本体カバー12が変形した場合においても、各装着部20,30に装着されたカセットを安定して押圧できる。したがって、印刷装置1は、本体カバー12が変形した場合においても、各装着部20,30に装着されたカセットの姿勢を安定させることができる。
本体カバー12が閉位置にある場合、チューブ装着部40内に位置する第三押圧部85,86によって、チューブ装着部40に装着されたチューブ9が押圧される。これにより、チューブ装着部40に装着されたチューブ9の搬送が安定する。本体カバー12が変形した場合、特定領域C0内の製品高さは、特定領域C0外の製品高さと比べ、変位しづらい。第三押圧部85,86の支持部861および軸部854は、対向面123のうち特定領域C0内に固定される。これにより、第三押圧部85,86の製品高さは変位しづらい。このため、第三押圧部85,86は、チューブ装着部40に装着されたチューブ9を安定して押圧できる。したがって、印刷装置1は、本体カバー12が変形した場合においても、安定的にチューブ9を搬送できる。
上記実施形態において、装着面11Aが本発明の「装着面」に相当する。本体11が本発明の「本体」に相当する。インクリボン901が本発明の「第一インクリボン」に相当する。リボンカセット90が本発明の「第一カセット」に相当する。リボン装着部30が本発明の「第一装着部」に相当する。インクリボン801が本発明の「第二インクリボン」に相当する。テープカセット80が本発明の「第二カセット」に相当する。テープ装着部20が本発明の「第二装着部」に相当する。チューブ9が本発明の「第一印刷媒体」に相当する。印刷ヘッド61が本発明の「第一印刷部」に相当する。テープ8が本発明の「第二印刷媒体」に相当する。印刷ヘッド51が本発明の「第二印刷部」に相当する。対向面123が本発明の「対向面」に相当する。本体カバー12が本発明の「カバー」に相当する。第一押圧部81〜83が本発明の「第一押圧部」に相当する。第二押圧部84が本発明の「第二押圧部」に相当する。第一凹部4L,4Rが本発明の「少なくとも1つの第一係合部」に相当する。第二凹部6L,6Rが本発明の「少なくとも1つの第二係合部」に相当する。第一荷重重心G1が本発明の「第一荷重重心」に相当する。第二荷重重心G2が本発明の「第二荷重重心」に相当する。
本体カバー12の前後方向が本発明の「第一方向」に相当する。本体カバー12の後側が本発明の「第一方向の一方側」に相当する。本体カバー12の前側が本発明の「第一方向の他方側」に相当する。第一延出部5L,5Rが本発明の「少なくとも1つの第三係合部」に相当する。本発明の7L,7Rが本発明の「少なくとも1つの第四係合部」に相当する。本体カバー12の左右方向が本発明の「第二方向」に相当する。本体カバー12の左側が本発明の「第二方向の一方側」に相当する。本体カバー12の右側が本発明の「第二方向の他方側」に相当する。第一部位A1が本発明の「第一部位」に相当する。第二部位A2が本発明の「第二部位」に相当する。第一仮想直線K1が本発明の「第一仮想直線」に相当する。第三部位A3が本発明の「第三部位」に相当する。第四部位A4が本発明の「第四部位」に相当する。第二仮想直線K2が本発明の「第二仮想直線」に相当する。第三仮想直線K3が本発明の「第三仮想直線」に相当する。第四仮想直線K4が本発明の「第四仮想直線」に相当する。特定領域C0が本発明の「特定領域」に相当する。第二延出部7Lが本発明の「第五係合部」に相当する。第二延出部7Rが本発明の「第六係合部」に相当する。第二部位A2が本発明の「第五部位」に相当する。第一仮想直線K1が本発明の「第五仮想直線」に相当する。第五部位A5が本発明の「第六部位」に相当する。第五仮想直線K5が本発明の「第六仮想直線」に相当する。第一特定領域C1が本発明の「第一特定領域」に相当する。第六部位A6が本発明の「第七部位」に相当する。第六仮想直線K6が本発明の「第七仮想直線」に相当する。第四部位A4が本発明の「第八部位」に相当する。第二仮想直線K2が本発明の「第八仮想直線」に相当する。第二特定領域C2が本発明の「第二特定領域」に相当する。
領域D1〜D6が本発明の「6つの領域」に相当する。領域D2が本発明の「第一固定領域」に相当する。領域D5が本発明の「第二固定領域」に相当する。図17のS12およびS14の処理を実行するCPU31が本発明の「制御手段」に相当する。第一突出部87Lが本発明の「第一突出部」に相当する。第二突出部87Rが本発明の「第二突出部」に相当する。第一接触部46Lが本発明の「第一接触部」に相当する。第一センサ45Lが本発明の「第一センサ」に相当する。第二接触部46Rが本発明の「第二接触部」に相当する。第二センサ45Rが本発明の「第二センサ」に相当する。図17のS1が本発明の「第一条件」に相当する。図17のS2が本発明の「第二条件」に相当する。保持部811,821,831が本発明の「第一固定部」に相当する。巻きバネ845,846が本発明の「第二固定部」に相当する。搬送モータ25および搬送ローラ65〜69が本発明の「搬送手段」に相当する。チューブ装着部40が本発明の「搬送経路」に相当する。軸部854および支持部861が本発明の「第三固定部」に相当する。第三押圧部85,86が本発明の「第三押圧部」に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、第一凹部4L,4Rおよび第一延出部5L,5Rは、それぞれ、2つでなくてもよい。第一凹部4L,4Rおよび第一延出部5L,5Rは、互いに係合可能でれば、ヒンジ部3L,3Rを構成しなくてもよい。第一延出部5L,5Rは、例えばフックであってもよい。第一延出部が複数設けられる場合、その一部がフックであり、その他がヒンジを構成してもよい。例えば、第一延出部5Lがフックであり、第一延出部5Rがヒンジを構成してもよい。第二延出部も同様である。印刷装置1は、第一凹部4L,4R、第一延出部5L,5R、第二凹部6L,6R、および第二延出部7L,7Rの代わりに、例えば互いに引き付ける磁石を、それぞれ、本体11および本体カバー12に備えてもよい。
第一凹部4L,4R、第一延出部5L,5R、第二凹部6L,6R、および第二延出部7L,7Rが配置される位置は、上記実施形態に限定されない。第一延出部5L,5Rおよび第二延出部7L,7Rは、少なくとも第一荷重重心G1および第二荷重重心G2がいずれも特定領域C0内に含まれるように配置されればよい。第一延出部5L,5Rは、第一荷重重心G1および第二荷重重心G2のいずれに対しても前後方向の一方側に設けられればよい。第二延出部7L,7Rは、第一荷重重心G1および第二荷重重心G2のいずれに対しても前後方向の他方側に設けられればよい。第一延出部5L,5Rは、それぞれ、例えば本体カバー12の左右両端部に配置されてもよい。第二延出部7L,7Rは、それぞれ、例えば本体カバー12の左右両端部に配置されてもよい。第一凹部4L,4Rおよび第二凹部6L,6Rは、それぞれ、本体11において、第一延出部5L,5Rおよび第二延出部7L,7Rに対応する位置に設けられればよい。
第一押圧部81〜83は3つでなくてもよい。第一押圧部81〜83は、それぞれ、スポンジ812,822,832を備えなくてもよい。第一押圧部81〜83は、それぞれ、スポンジ812,822,832の代わりに、バネ、ゴム等の弾性部材を備えてもよい。印刷装置1は、第一押圧部81〜83として、第二押圧部84、第三押圧部85,86等の構成を採用してもよい。第一押圧部81〜83は、リボンカセット90を押圧できれば、上記の構成に限定されない。第一押圧部81〜83が配置される位置は、上記実施形態に限定されない。第一押圧部81〜83は、少なくとも第一荷重重心G1が特定領域C0内に含まれるように配置されればよい。
第二押圧部84は1つでなくてもよい。第二押圧部84が備える巻きバネは、2つでなくてもよい。第二押圧部84は、巻きバネ845,846の代わりに、スポンジ、ゴム等の弾性部材を備えてもよい。第二押圧部84が備える突出部は、3つでなくてもよい。突出部842〜843は、バネ、ゴム、スポンジ等の弾性部材であってもよい。印刷装置1は、第二押圧部84として、第一押圧部81〜83、第三押圧部85,86等の構成を採用してもよい。第二押圧部84は、テープカセット80を押圧できれば、上記の構成に限定されない。第二押圧部84が配置される位置は、上記実施形態に限定されない。第二押圧部84は、少なくとも第二荷重重心G2が特定領域C0内に含まれるように配置されればよい。
第三押圧部85,86は2つでなくてもよい。印刷装置1は、第三押圧部85,86を備えなくてもよい。印刷装置1は、第三押圧部85,86として、第一押圧部81〜83、第二押圧部84等の構成を採用してもよい。第三押圧部85,86は、チューブ9を押圧できれば、上記の構成に限定されない。第三押圧部85,86が配置される位置は、上記実施形態に限定されない。
本体カバー12が開位置にあることを検出するセンサは、第一センサ45Lおよび第二センサ45Rに限定されない。印刷装置1は、第一センサ45Lおよび第二センサ45Rのいずれも備えなくてもよい。センサの数量は、第二延出部の数量、または第一延出部の数量と第二延出部の数量との和の数量と同じであることが好ましい。第一接触部46Lおよび第二接触部46Rが配置される位置は、本体カバー12が開位置にあることを検出可能な位置であれば、上記実施形態に限定されない。例えば、第一センサ45Lおよび第二センサ45Rは、それぞれ、第二凹部6Lおよび第二凹部6Rの内部に配置されてもよい。
チューブ装着部40は、拡張部402を含まなくてもよい。第一規制部403および第二規制部404のいずれか一方の特定方向の長さは、拡張部402の特定方向の長さより小さくなくてもよい。
屈曲部100は、上記実施形態の形状に限定されない。印刷ヘッド61よりも搬送方向上流側において、チューブ9を変形させることができる形状であればよい。屈曲部100は、回転可能に支持されてもよい。印刷装置1は、屈曲部100を備えなくてもよいし、複数備えてもよい。印刷装置1は、屈曲部100を複数備えることにより、より大きなバックテンションをチューブ9に付与できる。