JP2017113906A - 記録素子基板、記録ヘッド、及び記録装置 - Google Patents

記録素子基板、記録ヘッド、及び記録装置 Download PDF

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俊雄 根岸
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好一 小俣
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秀男 田村
山口 孝明
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孝明 山口
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卓 谷口
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康祐 久保
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Abstract

【課題】 ESD電流によって絶縁膜に絶縁破壊が生じる恐れを低減する。【解決手段】 記録素子基板は、基体と、液体を吐出して記録を行うための記録素子と、記録素子を被覆する第1の導電膜が設けられた面と、を備える基板と、面の側に設けられ、液体を記録素子に流す流路を形成するための壁を備える流路形成部材と、を有する。更に記録素子基板は、面に直交する方向から見て壁のなす角度が120度以下である部分と面の側において接し、基体と電気的に接続され、第1の導電膜と電気的に分離された第2の導電膜を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、記録を行うための素子を有する記録素子基板、記録ヘッド、及び記録装置に関する。
所望の文字や画像等の情報を紙やフィルム等の記録媒体に記録する情報出力装置の1つとして液体吐出を吐出して記録を行う記録装置がある。この記録装置は液体吐出ヘッドから吐出された液滴を記録媒体に着弾させることで記録を行う。液体吐出ヘッドの液体吐出には様々な方式がある。液体吐出方式の一つとしてサーマル方式が良く知られている。サーマル方式とはインク等の液体に接するヒータに数μs程度通電することで発生する熱エネルギーにより誘発される液体の発泡現象を液滴の吐出に利用する液体吐出方式である。一般的にサーマル方式で使用される液体吐出ヘッドには記録素子としてのヒータを有する記録素子基板が搭載される。
記録素子基板は、ヒータが形成された基板、流路形成部材、吐出口形成部材を有している。ヒータの構成としては、例えば基板に設けられたヒータ電極の一部が除去され、そのヒータ電極の間に位置するヒータ層をヒータとして機能させる構成がある。ヒータは、液体の発泡および消泡時における熱および物理的、化学的衝撃からヒータを保護するための耐キャビテーション層によって被覆されている。また、ヒータ層と耐キャビテーション層との間には絶縁層が設けられている。
次に、液体吐出ヘッドの製造工程について説明する。まず、ウエハ状態の基板にヒータ等を形成した後、基板にドライフイルムを貼り合わせ、レジストコーティング等を用いて流路形成部材、吐出口形成部材を形成する。次に、当該ウエハ状態の基板をダイシングテープに貼りつけて、基板をダイヤモンド・ソー等により切断する。個別の基板に切り出された記録素子基板はダイシングテープに貼りつけられたまま切削屑等を除去するために洗浄される。この後、記録素子基板はダイシングテープから剥がされて、液体吐出ヘッドに組み込まれる。
ところで、上述した記録素子基板の製造工程や液体吐出ヘッドの記録動作等において、静電気放電(Electro−Static−Discharge、以下ESDと表記)に起因して記録素子基板に不具合が発生することがある。特許文献1には、絶縁層の膜厚が200nm程度である記録素子基板において、耐キャビテーション層とヒータ電極との間の絶縁層がESDにより絶縁破壊を起こす現象が記載されている。また、特許文献1には、この現象を防ぐために耐キャビテーション層がゲート接地型MOS(Metal−Oxide−Semiconductor)に接続された構成も記載されている。この構成によれば耐キャビテーション層に流れ込んだESDによる電流を基板に逃がすことができるため、耐キャビテーション層とヒータ電極の間の絶縁層の絶縁破壊を防止できるという効果が記載されている。
米国特許第7267430号明細書
しかしながら、記録素子基板内の場所によってはESD電流が集中しやすく、ESD電流による絶縁層の絶縁破壊が生じてしまう恐れがある。これに関して、図8、図9を用いて説明する。図8はヒータ101、吐出口201、及びその周辺を示す記録素子基板の断面図、図9はヒータ101周辺部を拡大した平面図を示す。なお、図9ではヒータ101の位置を示すために部材の一部を透視して示している。
ヒータ101およびヒータ電極150a,150bの上側には絶縁層131が設けられ、さらにその上側には耐キャビテーション層130が設けられている。外部から流入したESD電流1003は吐出口201の近傍から吐出口形成部材200a、流路形成部材200bの沿面を通って流れる。更に、ESD電流1003は、電位的により安定している方向、すなわち吐出口形成部材200a、流路形成部材200bのうちのまだESD電流1003が到達していない領域へと全方向に拡散するように流れる。拡散したESD電流1003は、樹脂で形成された両部材200a、200bよりも導電率が高い、金属材料等で形成された耐キャビテーション層130に到達する。
このESD電流1003が拡散する過程において、発泡室202や流路203を形成する部材200の形状によってESD電流1003が集中しやすくなる箇所が生じる。すなわち、基板100のヒータ101が設けられた面に直交する方向から見て部材200bの角度が小さい角部にESD電流が集中しやすくなる。図9では、部材200bのうちの流路203と発泡室202とを繋ぐ角部1002が、吐出口201からの距離が近く、またその角度が近傍の部材200bの角度と比べて小さい。そのため、この角部1002やこの近傍に位置する耐キャビテーション層130にESD電流1003は集中しやすくなる。耐キャビテーション層130に集中したESD電流1003は部分的に電圧が高くなるため、その近傍にヒータ電極150a,150bの段差1017(図8)に起因して絶縁層131の絶縁性が低い箇所が存在すると、絶縁破壊が生じる恐れがある。
特に、長尺の基板においては特許文献1の構成を用いると、ゲート接地型MOSとヒータとの距離が増大するため、ヒータ上に設けられた耐キャビテーション層とゲート接地型MOSとの距離が増大する。するとESDによって耐キャビテーション層に電流が流れ込んだ箇所とゲート接地型MOSの距離が遠くなり、その間の絶縁膜の絶縁性が低い箇所でESDによる絶縁破壊が生じやすくなる。
そこで、本発明は、ESD電流によって絶縁膜に絶縁破壊が生じる恐れを低減することを目的とする。
本発明の記録素子基板は、基体と、液体を吐出して記録を行うための記録素子と、前記記録素子を被覆する第1の導電膜が設けられた面と、を備える基板と、前記面の側に設けられ、液体を前記記録素子に流す流路を形成するための壁を備える流路形成部材と、を有する記録素子基板において、前記面に直交する方向から見て前記壁のなす角度が120度以下である部分と前記面の側において接し、前記基体と電気的に接続され、前記第1の導電膜と電気的に分離された第2の導電膜を有することを特徴とする。
本発明によると、ESD電流によって絶縁膜に絶縁破壊が生じる恐れを低減することが可能となる。
第1の実施形態の記録素子基板の一部を示す平面図 図1におけるヒータ周辺部を拡大した図 図2のA−A’断面図 第2の実施形態の記録素子基板の一部を示す平面図 図4のB−B’断面図 その他の実施形態を示す平面図 記録素子基板の斜視図 ESD電流の経路を説明するための断面図 ESD電流の経路を説明するための平面図 記録ヘッドの斜視図 記録装置の斜視図
(第1の実施形態)
図7は本発明を適用可能な記録素子基板1000の一例を示す斜視図である。また、図10は記録素子基板1000を搭載した記録ヘッド103の一例、図11は記録ヘッド103を搭載した記録装置104の一例をそれぞれ示す斜視図である。
記録素子基板1000が搭載される記録ヘッド103は、記録素子基板1000から吐出される液体が収納された液体収納容器108を搭載するための筺体105を有している。また、記録ヘッド103は、外部との電気接続のための端子を備える電気配線基板107、電気配線基板107と記録素子基板1000とを接続するための電気配線部材106などを有している。
また、記録装置104は、記録媒体Pを搬送するための搬送手段102や記録ヘッド103を搭載して走査するためのキャリッジ109などを有している。記録ヘッド103は走査されながら液滴を吐出して記録媒体Pの所望の位置に着弾させることで記録を行う。記録ヘッド103の走査終了後、記録媒体Pは搬送手段102によって記録ヘッド103の走査方向と垂直な方向に送られる。これらの動作を繰り返すことで記録媒体Pへの記録が完了する。
図7に示すように、記録素子基板1000は、記録素子としてのヒータ101が設けられた基板100、吐出口形成部材200a、流路形成部材200bを有する。基板100は記録素子基板1000から吐出される液体を供給するための供給口110を有する。樹脂で形成された流路形成部材200bは、内部にヒータ101が設けられる発泡室202、発泡室202に繋がる流路203(流路部)、流路203と供給口110とを連通する液室204を形成する。樹脂で形成された吐出口形成部材200aはヒータ101に対応する吐出口201を形成する。ヒータ101は複数配設されることでヒータ列を形成しており、吐出口201や発泡室202もヒータ101に対応して複数設けられている。また、基板100は外部から基板100に電圧や信号を供給するための端子170を備える。
図1は、第1の実施形態の記録素子基板1000のヒータ列、供給口110及びそれらの周辺部を示す平面図である。図2は、ヒータ101の周辺部(図1のAで示す部分)を拡大した図である。なお、図1や図2では、ヒータ101や後述するESD誘導配線1001などのレイアウトを説明するために部材の一部を透視して示している。また、後述する他の平面図についても同様である。
ヒータ101は共通ヒータ電極150aと個別ヒータ電極150bと電気的に接続されている。個別ヒータ電極150bはヒータ101の他端においてスイッチング素子160に接続されている。
図3は図2のA−A’断面を示す断面図である。シリコンの基体10上には熱酸化膜120、およびゲート酸化膜121が形成されている。熱酸化膜120上には第1の蓄熱層122が形成されている。第1の蓄熱層122上には第1のスイッチング素子電極123が形成されている。第1のスイッチング素子電極123は第1の蓄熱層122に設けられたビア122bを介して基体10に接続される。第1のスイッチング素子電極123の接続領域には不純物拡散領域が形成されている。
第1のスイッチング素子電極123上には第2の蓄熱層132が形成されている。第2の蓄熱層132上には発熱抵抗層としてのヒータ層151(図2)が形成されている。ヒータ層151上にはヒータ電極層150が設けられており、このヒータ電極層150によって一対の電極としての共通ヒータ電極150aと個別ヒータ電極150bが形成されている。共通ヒータ電極150aと個別ヒータ電極150bとの間に形成されたヒータ層151によってヒータ101が形成される。第2の蓄熱層132に設けられたビアを介して第1のスイッチング素子電極123に接続される。
共通ヒータ電極150aおよび個別ヒータ電極150b上には絶縁層131がSiC、SiN、SiCNなどで形成されている。絶縁層131上には耐キャビテーション層130がTa,Irなどの材料で形成されている。ヒータ101は第1の導電膜としての耐キャビテーション層130で被覆されている。耐キャビテーション層130とは液体の発泡および消泡時における熱および物理的、化学的衝撃からヒータ101を保護するための保護層をいう。
耐キャビテーション層130および絶縁層131上には流路形成部材200b、さらにその上には吐出口形成部材200aが形成されている。
続いて、ESD電流1003を基体10に逃がすための構成について説明する。外部から流入したESD電流1003は吐出口201の近傍から吐出口201を形成する壁、発泡室202を形成する壁を順に通りヒータ101近傍に流入する。この流入されたESD電流1003は流路形成部材200bの角部1002(図2)やこの近傍に位置する耐キャビテーション層130に集中しやすくなる。流路形成部材200bのうち、角部1002は吐出口201の近傍に位置しており、また発泡室202と流路203とを繋ぎ、それらの一部を構成する角部1002の角度がその近傍と比べて小さくなっているためである。
耐キャビテーション層130に集中したESD電流1003は部分的に電圧が高くなるため、その近傍にヒータ電極150a,150bに起因する段差など絶縁層131の絶縁性が低い箇所が存在すると、絶縁破壊が生じる恐れがある。
そこで、本実施形態においては、この角部1002に接するように第2の導電膜としてのESD誘導配線1001を設ける。なお、角部とは基板100の耐キャビテーション層130が設けられた面に直交する方向から見て流路を形成する壁のなす角度が120度以下の部分を称し、その形状は若干の丸みがある場合も含む。また、角部のうち、特にその角度が90度以下である場合に上述したESD電流の集中がより生じやすくなる。
なお、図2に示すように、本実施形態では角部1002は、発泡室202を形成する壁202aと流路203を形成する壁203aとで構成されている。また、本明細書では、発泡室202と流路203とを合わせたものも流路と称する。
図3に示すように、ESD誘導配線1001は基板100の最上層にあり、発泡室202内もしくは流路203内に露出している。また、図1、図2に示すように、ESD誘導配線1001はヒータ101毎に形成された発泡室202内もしくは流路203内に配置されており、ヒータ101の列に沿って延びている。また、ESD誘導配線1001はヒータ101の列端部に設けたビア1018(図1)を介して基体10と電気的に接続されている。また、耐キャビテーション層130とESD誘導配線1001は、発泡室202内もしくは流路203内で配線パターンとして分離されており、基板100内では電気的にも分離されている。また、ヒータ101上の耐キャビテーション層130は基板100内では電源やグランドとも電気的に分離されている。基体10は電荷を蓄積できる能力が耐キャビテーション層130やESD誘導配線1001と比較すると十分に大きいため、ESD電流1003を引き込みやすい。すなわち、耐キャビテーション層130とESD誘導配線1001を電気的に分離して、ESD誘導配線1001を基体10と接続することで、相対的にESD誘導配線1001の方へESD電流1003が流れ込みやすい状況を作っている。
このように、本実施形態では、ESD電流1003が集中しやすい箇所である角部1002に接するようにESD電流1003を引き込むためのESD誘導配線1001を配置する。また、ヒータ101上に設けられる耐キャビテーション層130は角部1002に接しないように配置している。これにより、発泡室202内に静電気が流入した場合においても絶縁層131の破壊が生じる恐れを低減できる。
なお、ヒータ101を構成するためのヒータ電極150a,150bの段差部分を被覆する絶縁層131は、その段差によって成膜時に膜が形成されにくく膜質が低下して絶縁性が弱くなる恐れがある。そのため、本実施形態のようにESD誘導配線1001はこの部分を避けるように設けられていることが好ましい。
また、ESD電流1003が集中しやすい箇所を基準に考えたときに、ESD誘導配線1001までの距離よりもヒータ電極150a,150bまでの距離を相対的に遠ざけて配置することが好ましい。これらを実現するために、流路203の延びる方向、すなわち液室204からヒータ101に向かう液体の流れ方向と、共通ヒータ電極150aと個別ヒータ電極150bとが対向する方向とが交差することがより好ましい。本実施形態ではこれらの方向が互いに直角となるように流路203とヒータ電極150a,150bとを配置している。
また、ESD誘導配線1001は導電性材料で形成されていればよいが、製造の容易性から、ESD誘導配線1001は、ヒータ101上の耐キャビテーション層130と同じTa,Irなどの材料で形成されることがより好ましい。
なお、上述したESD電流による影響は、ヒータ電極の厚さや絶縁膜の材料によって顕著に現れることがある。すなわち、記録速度の更なる向上のため記録素子基板を長尺化し、これに伴うヒータ電極抵抗の増大を抑えるためにヒータ電極を厚膜化すると、絶縁膜の絶縁性が低下する恐れがある。例えば絶縁膜をCVD(Chemical Vapor Deposition)法で形成する場合、その電極の段差付近でガス、前駆体ラジカルの回り込み、付き回りが悪化し、ヒータ電極側面の絶縁膜の膜厚が薄くなり、膜質が悪くなる傾向があるためである。
また、画質や信頼性向上のため様々な顔料分散体や溶剤を含む液体を用いると、絶縁膜が溶解する恐れがあり、化学的安定性と電気的絶縁性を両立するためにSiCやSiNに替わってSiCNを用いることが検討されている。しかし、SiCNは三元系の絶縁膜であるため膜質の制御が二元系と比べて難しく、ヒータ電極の段差付近において絶縁膜の膜質が低下する恐れがある。
本実施形態はこれらのように膜質が低下した絶縁層を用いたESD電流による影響が生じやすい記録素子基板においても有効である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を図4、図5を用いて説明する。図4は、第2の実施形態の記録素子基板1000の一部を示す平面図である。図5は図4のB−B’断面図である。本実施形態においても上述の実施形態と同様に流路形成部材200bの角部に接するようにESD誘導配線1006が設けられている。
図5に示すように本実施形態では、ESD誘導配線1006は流路203の近傍に配置されたビア1007を介して第3の導電膜としての基板電位配線層1004と電気的に接続されている。
また、基板電位配線層1004は、ヒータ101の列の両端部において基体10とビア1005を介して電気的に接続されている。基板電位配線層1004は基板100の耐キャビテーション層130が設けられた面に直交する方向から見て発泡室202と液室204との間に設けられている。また、基板電位配線層1004は、ESD誘導配線1006を形成する材料よりも導電率の高いALCuやALSiなどの材料で形成され、ESD誘導配線1006よりも単位長さ当たりの抵抗値が小さくなるような厚さ・配線幅で配線される。
本実施形態によると、吐出口201から流れこんだESD電流1003をより基体10に逃がしやすくすることができるので、ESD電流によって記録素子基板1000に絶縁破壊が生じる可能性をより低減することができる。
なお、ESD誘導配線1006と基板電位配線層1004とを接続するビア1007は、少なくとも1つ設けられていればよい。ただし、ESD誘導配線1006から基板100までの抵抗値を少なくすることでよりESD電流1003を基体10に引き込みやすくすることができるので、ビア1007を流路203の近傍に複数設けることがより好ましい。
(その他の実施形態)
次に、本発明のその他の実施形態について図6を用いて説明する。後述する実施形態は上述の実施形態と流路203の形状や構造が異なっているため、ESD電流が集中しやすい箇所も異なるので、これに対応してESD誘導配線を設ける位置を変えている。
図6(a)は発泡室202と流路203の液体の流れ方向に対する断面積が同じ形状であり、流路形成部材200bが形成する角部1008にESD電流は集中しやすい。そこで、この角部1008に接するようにESD誘導配線1009を配置している。
図6(b)は流路203の液体の流れ方向に対する断面積が徐々に変化する形状であり、流路形成部材200bが形成する角部1010にESD電流は集中しやすい。そこで、この角部1010に接するようにESD誘導配線1011を配置している。
図6(c)は発泡室202が円筒形状であり、かつ流路203の断面積が発泡室202に向かうにつれて小さくなっている。このとき、発泡室202と流路203とを繋ぐ角部1012にESD電流は集中しやすい。そこで、この角部1012に接するようにESD誘導配線1013を配置している。
図6(d)は流路203内にフィルター1014が設けられた構成であり、このフィルター1014の一部である発泡室202側の角部1015がヒータ近傍において最も鋭角になっているため、この角部1015にESD電流が集中しやすい。そこで、この角部1015に接するようにESD誘導配線1016を配置している。
本実施形態においても、吐出口201から流れこんだESD電流1003を、ESD誘導配線を介して基体10に逃がすことができるので、記録素子基板1000に絶縁破壊が生じる可能性を低減することができる。
10 基体
100 基板
101 ヒータ(記録素子)
130 耐キャビテーション層(第1の導電膜)
200b 流路形成部材
1000 記録素子基板
1001 ESD誘導配線(第2の導電膜)
1002 角部

Claims (12)

  1. 基体と、液体を吐出して記録を行うための記録素子と、前記記録素子を被覆する第1の導電膜が設けられた面と、を備える基板と、
    前記面の側に設けられ、液体を前記記録素子に流す流路を形成するための壁を備える流路形成部材と、
    を有する記録素子基板において、
    前記面に直交する方向から見て前記壁のなす角度が120度以下である部分と前記面の側において接し、前記基体と電気的に接続され、前記第1の導電膜と電気的に分離された第2の導電膜を有することを特徴とする記録素子基板。
  2. 前記記録素子は、一対の電極と、前記一対の電極の間に位置する発熱抵抗層と、で構成されており、
    前記一対の電極が対向する方向と前記流路の延びる方向とが交差する、請求項1に記載の記録素子基板。
  3. 前記記録素子と前記第2の導電膜とは、前記面に直交する方向において重ならない位置に設けられている、請求項1または請求項2に記載の記録素子基板。
  4. 前記記録素子基板は複数の前記記録素子が配設された記録素子の列を有し、
    前記第2の導電膜は前記記録素子の列に沿って設けられており、前記記録素子の列の端部において前記第2の導電膜と前記基体とが電気的に接続されている、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  5. 前記流路は、前記記録素子によって液体に発泡を生じさせるための発泡室と、前記発泡室と前記基板に設けられた供給口とを連通する流路部と、を含み、
    前記部分は前記発泡室を形成するための壁と前記流路部を形成するための壁とで構成されている、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  6. 前記部分は前記流路に設けられるフィルターの一部である、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  7. 前記第2の導電膜は、前記第2の導電膜よりも単位長さ当たりの抵抗値が小さい第3の導電膜を介して前記基体に電気的に接続されている、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  8. 前記第1の導電膜と前記第2の導電膜とが同じ材料で形成されている、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  9. 前記第2の導電膜の一部は前記流路に露出している、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  10. 前記角度が90度以下である、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の記録素子基板を有する記録ヘッド。
  12. 請求項11に記載の記録ヘッドを有する記録装置。
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