JP2017113654A - マイクロスフェアー、これを含む熱発泡性樹脂組成物、構造部材、および成形体 - Google Patents

マイクロスフェアー、これを含む熱発泡性樹脂組成物、構造部材、および成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ難いマイクロスフェアー、これを含む熱発泡性樹脂組成物および構造部材、ならびに成形体を提供する。【解決手段】本発明の一の態様によれば、外殻と、前記外殻内に封入された発泡剤とを含むマイクロスフェアーであって、前記発泡剤が、加熱により気体となる化合物を含み、前記マイクロスフェアーの平均粒子径(D50)をA(μm)とし、前記マイクロスフェアーに対する前記発泡剤の量をB1(質量%)としたとき、下記式(1)および(2)の関係を満たすことを特徴とする、マイクロスフェアーが提供される。50≦A≦190 …式(1)B1≦−0.14×A+33 …式(2)【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロスフェアー、これを含む熱発泡性樹脂組成物、構造部材、および成形体に関する。
マイクロカプセルとも呼ばれるマイクロスフェアーは、揮発性の発泡剤を外殻でマイクロカプセル化したものである。マイクロスフェアーは、加熱されると、発泡開始温度を境に急激に膨張するという性質を有している。
従来は、主に、平均粒子径が50μm未満のマイクロスフェアーが開発されてきたが、用途や成形体の更なる軽量化等の観点から、現在、平均粒子径が50μm以上の平均粒子径を有するマイクロスフェアーが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
マイクロスフェアーは、合成樹脂やゴム等のポリマー材料(母材)と混練されて使用されることがあり、また、マイクロスフェアーと母材としてのポリマー材料とを直接混練するのではなく、低融点の熱可塑性樹脂に予めマイクロスフェアーを混練してマスターバッチを作製し、このマスターバッチを成形直前にポリマー材料に添加し混練することもある。したがって、マイクロスフェアーの発泡開始温度が低いと、ポリマー材料や熱可塑性樹脂との混練加工時にマイクロスフェアーが発泡するおそれがあるので、加工温度を低くせざる得なく、使用できるポリマー材料や熱可塑性樹脂の種類が制限されてしまう。
また、マイクロスフェアーは、発泡開始温度以上に加熱されると、発泡して、発泡粒子となるが、更に加熱されると、外殻の厚さが薄くなり、発泡剤が外殻を透過するようになるため、発泡粒子の内圧が低下して発泡粒子が収縮してしまうという、いわゆるヘタリ現象が発生してしまう。
このため、現在、発泡倍率が大きいことは勿論のこと、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難いマイクロスフェアーが望まれている。
特開2013−212432号公報
このような要望に対し、平均粒子径が50μm未満のマイクロスフェアーにおいては、重合性単量体の種類を変え、また架橋性単量体を添加するなどして、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難いマイクロスフェアーの開発に成功している。
マイクロスフェアーは通常懸濁重合によって製造されるが、マイクロスフェアーの粒子径は懸濁重合時の乳化条件を調整することにより変えることができるので、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難い平均粒子径が50μm未満のマイクロスフェアーの製造条件のうち、懸濁重合の乳化条件のみを調整すれば、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難い平均粒子径が50μm以上のマイクロスフェアーが得られるとも考えられる。
しかしながら、懸濁重合の乳化条件のみを調整して、単にマイクロスフェアーの粒子径を大きくすると、発泡倍率が低く、発泡開始温度が低下し、またはヘタリ現象が発生してしまう。
したがって、平均粒子径が50μm以上のマイクロスフェアーにおいては、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難いマイクロスフェアーが得られていないというのが現状である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。すなわち、平均粒子径が50μm以上190μm以下の場合において、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難いマイクロスフェアー、このようなマイクロスフェアーを含む熱発泡性樹脂組成物および構造部材、このようなマイクロスフェアーを発泡させた発泡粒子を含む成形体、構造部材の製造方法、および成形体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、驚くべきことに、マイクロスフェアーにおける発泡剤の最適含有量はマイクロスフェアーの平均粒子径に依存するので、マイクロスフェアーの平均粒子径に対して発泡剤の量を最適化すれば、平均粒子径が50μm以上190μmの場合においても、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難いマイクロスフェアーが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の一の態様によれば、外殻と、前記外殻内に封入された発泡剤とを含むマイクロスフェアーであって、前記発泡剤が、加熱により気体となる化合物を含み、前記マイクロスフェアーの平均粒子径(D50)をA(μm)とし、前記マイクロフェアーに対する前記発泡剤の量をB1(質量%)としたとき、下記式(1)および(2)の関係を満たすことを特徴とする、マイクロスフェアーが提供される。
50≦A≦190 …式(1)
B1≦−0.14×A+33 …式(2)
本発明の他の態様によれば、外殻と、前記外殻内に封入された発泡剤とを含むマイクロスフェアーであって、前記外殻が、重合性単量体を含む単量体の重合体から構成され、前記発泡剤が、加熱により化合物を含み、前記マイクロスフェアーの平均粒子径(D50)をA(μm)とし、前記発泡剤の量をB2(質量部)としたとき、下記式(4)および(5)の関係を満たすことを特徴とする、マイクロスフェアーが提供される。
50≦A≦190 …式(4)
B2≦−0.22×A+43 …式(5)
(上記式(5)中、B2は前記重合性単量体を100質量部としたときの前記発泡剤の質量部を意味する。)
本発明の他の態様によれば、上記のマイクロスフェアーと、熱可塑性樹脂とを含む、熱発泡性樹脂組成物が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記のマイクロスフェアーを、ポリマーおよび繊維の少なくともいずれかを含む素材中に備える、構造部材が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記のマイクロスフェアーを発泡させた発泡粒子を含む、成形体が提供される。
本発明の他の態様によれば、マイクロスフェアーを素材中に備える構造部材の製造方法であって、上記マイクロスフェアーを素材中に備えた状態で、前記マイクロスフェアーに対して、前記マイクロスフェアーの発泡開始温度未満の温度で熱処理する工程を含む、構造部材の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の構造部材の製造方法により得られた前記構造部材に対して、前記熱処理後の前記マイクロスフェアーの発泡開始温度以上の温度で加熱する工程を含む、成形体の製造方法が提供される。
本発明の一の態様および他の態様のマイクロスフェアーによれば、マイクロスフェアーの平均粒子径に対し、発泡剤の量が最適化されているので、平均粒子径が50μm以上190μm以下であっても、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難い。また、本発明の他の態様の熱発泡性樹脂組成物によれば、このような発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難い平均粒子径が50μm以上190μm以下のマイクロスフェアーを含む熱発泡性樹脂組成物を提供できる。また、本発明の他の態様の構造部材およびその製造方法によれば、このような発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難い平均粒子径が50μm以上190μm以下のマイクロスフェアーを含む構造部材を提供できる。さらに、本発明の他の態様の成形体およびその製造方法によれば、このマイクロスフェアーを発泡させた発泡粒子を含むので、クッション性や軽量化に優れた成形体を提供することができる。
実施例および比較例に係るマイクロスフェアーの平均粒径に対する発泡剤量(実測量)の関係を示したグラフである。 実施例および比較例に係るマイクロスフェアーの平均粒径に対する発泡剤量(仕込量)の関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態に係るマイクロスフェアー、これを含む熱発泡性樹脂組成物、構造部材およびその製造方法、ならびに成形体およびその製造方法について詳細に説明する。
<<<マイクロスフェアー>>>
マイクロスフェアーは、外殻と、外殻内に封入された発泡剤とを含んでいる。外殻は、発泡剤を封入できる材料から構成されていれば、特に限定されないが、例えば、重合性単量体を含む単量体の重合体から構成されている。発泡剤は、外殻の構成材料(例えば、上記重合体)の軟化点以下の温度で気体となる化合物を含むものである。
マイクロスフェアーの平均粒子径(D50)をA(μm)とし、マイクロスフェアーに対する発泡剤の量をB1(質量%)としたとき、本実施形態に係るマイクロスフェアーは、下記式(1)および(2)の関係を満たしている。なお、マイクロスフェアーは発泡剤を含んでいるので、B1は0質量%を超える値であることは言うまでもない。
50≦A≦190 …式(1)
B1≦−0.14×A+33 …式(2)
上記したように発泡剤の最適含有量はマイクロスフェアーの平均粒子径に依存する。その関係を表したのが上記式(2)である。上記式(2)は実験により導き出した式であり、B1の値が上記式(2)の上限よりも大きいと、マイクロスフェアー内の発泡剤の量が多すぎることから、後述する理由によってマイクロスフェアーの発泡開始温度が低くなり、ヘタリ現象が発生し易くなり、また発泡倍率も小さくなるおそれがある。
上記マイクロスフェアーは、さらに、下記式(3)の関係を満たしていることが好ましい。B1の値が下記式(3)の関係を満たすことにより、マイクロスフェアー内の発泡剤の量がより最適な量となるので、発泡倍率をより大きくすることができる。
−0.14×A+27≦B1 …式(3)
マイクロスフェアーの平均粒子径Aは、粒子径分析装置(製品名「FPIA−3000」、シスメックス株式会社製)を用いて、マイクロスフェアーの粒度分布を測定したときのメジアン径である。マイクロスフェアーの平均粒子径Aの下限は55μm以上であることが好ましく、60μm以上であることがより好ましく、またマイクロスフェアーの平均粒子径Aの上限は120μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
マイクロスフェアーの外殻内の発泡剤の量B1は、ガスクロマトグラフ(製品名「GC−14B」、島津製作所社製)を用いて測定することができる。具体的には、マイクロスフェアーをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)で膨潤させ、その液の上澄み液についてガスクロマトグラフィー分析を行なうことより、マイクロスフェアー中の発泡剤量を求めることができる。
上記においては、マイクロスフェアーに含まれる発泡剤の量を直接測定することによって把握しているが、発泡剤の仕込量から把握することも可能である。この場合には、マイクロスフェアーの平均粒子径(D50)をA(μm)とし、発泡剤の量をB2(質量部)としたとき、マイクロスフェアーは、下記式(4)および(5)の関係を満たしている。なお、マイクロスフェアーは発泡剤を含んでいるので、B2は0質量部を超える値であることは言うまでもない。
50≦A≦190 …式(4)
B2≦−0.22×A+43 …式(5)
上記式(5)中、B2は重合性単量体を100質量部としたときの発泡剤の質量部を意味する。
上記したように発泡剤の最適含有量はマイクロスフェアーの平均粒子径に依存する。その関係を発泡剤の仕込量で表したのが上記式(5)である。上記式(5)は実験により導き出した式であり、B1の値が上記式(5)の上限よりも大きいと、マイクロスフェアー内の発泡剤の量が多すぎることから、後述する理由によってマイクロスフェアーの発泡開始温度が低くなり、ヘタリ現象が発生し易くなり、また発泡倍率も小さくなるおそれがある。なお、上記式(4)における平均粒子径Aの測定方法や好ましい範囲は、上記式(1)における平均粒子径Aと同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
上記マイクロスフェアーは、さらに、下記式(6)の関係を満たしていることが好ましい。B2の値が下記式(6)の関係を満たすことにより、マイクロスフェアー内の発泡剤の量がより最適な量となるので、発泡倍率をより大きくすることができる。
−0.22×A+39≦B2 …式(6)
マイクロスフェアーは、発泡開始温度以上で発泡(膨張)するものである。マイクロスフェアーを加熱すると、発泡剤が気化して膨張する力が外殻に働くが、同時に、外殻を形成する重合体の弾性率が急激に減少するため、ある温度を境にして急激な膨張が起きる。本明細書においては、この温度を「発泡開始温度」と言う。具体的には、発泡開始温度は、マイクロスフェアー0.25mgを使用し、昇温速度5℃/分で昇温して、その高さの変位を連続的に測定し、マイクロスフェアーの高さの変位が始まった温度とする。ここで、本明細書において、特に言及しない場合には「マイクロスフェアーの発泡開始温度」は、未熱処理のマイクロスフェアーの発泡開始温度を意味するものとする。
マイクロスフェアーの発泡開始温度は、200℃以上であることが好ましい。マイクロスフェアーの発泡開始温度が200℃以上であることにより、後述するポリマー材料や熱可塑性樹脂との混練加工時の加工温度を高めることができるので、ポリマー材料や熱可塑性樹脂の種類の選択肢を広げることができる。マイクロスフェアーの発泡開始温度は、210℃以上であることがより好ましく、220℃以上であることが最も好ましい。
マイクロスフェアーを発泡させたときの発泡粒子の密度は、0.024g/ml以下であることが好ましく、0.022g/ml以下であることがより好ましい。ここでの「発泡粒子の密度」とは、マイクロスフェアーを150℃で5分間熱処理した後に200℃で5分間加熱して発泡させたときの発泡粒子の真密度を意味するものとする。少なくともこの条件で測定した発泡粒子の密度が0.024g/ml以下であると、マイクロスフェアーの発泡倍率が大きいと言える。ここで、本明細書における「発泡粒子」とは、発泡中または発泡後のマイクロスフェアーを意味するものとする。
マイクロスフェアーを150℃で5分間熱処理した後に200℃で5分間加熱して得られる発泡粒子の密度をR1とし、マイクロスフェアーを150℃で5分間熱処理した後に190℃で5分間加熱して得られる発泡粒子の密度をR2としたとき、マイクロスフェアーは、下記式(7)の関係を満たしていることが好ましい。
R1/R2≦1.3 …式(7)
ここで、R1/R2はヘタリ度合いの指標として用いることができる。具体的には、R1/R2<1であれば、200℃で加熱して発泡させた発泡粒子の方が190℃で加熱して発泡させた発泡粒子よりも発泡倍率が大きく、またR1/R2=1であれば、200℃で加熱して発泡させた発泡粒子と190℃で加熱して発泡させた発泡粒子との発泡倍率が同じであるので、いずれもヘタリ現象が発生していないことを意味しており、R1/R2>1であれば、200℃で加熱して発泡させた発泡粒子の方が190℃で加熱して発泡させた発泡粒子よりも発泡倍率が小さいので、ヘタリ現象が生じていることを意味している。したがって、マイクロスフェアーが、上記式(7)の関係を満たすことにより、200℃ではヘタリ現象が発生していないまたはほぼヘタリ現象が発生していないということが言える。
<<外殻>>
外殻は、上記したように重合性単量体を含む単量体の重合体から構成することが可能である。単量体は、外殻を形成するための単量体であり、重合性単量体の他、架橋性単量体を含んでいることが好ましい。単量体が、重合性単量体の他、架橋性単量体を含むことにより、発泡特性及び耐熱性等を改良することができる。外殻における(メタ)アクリロニトリルの含有比率が高いほど、形成されるマイクロスフェアーの発泡開始温度が高くなる傾向があるので、外殻は、マイクロスフェアーの発泡開始温度を高める観点から、(メタ)アクリロニトリルを主成分とする重合体であることが好ましい。
<重合性単量体>
重合性単量体は、1つの炭素−炭素二重結合(−C=C−)を有する化合物である。炭素−炭素二重結合としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、およびアリル基等が挙げられる。重合性単量体としては、特に限定されるものではないが、重合体の外殻がガスバリア性、耐溶剤性や耐熱性を有し、また、良好な発泡性、所望によっては高温での発泡性を有する重合体を生成することができる観点から、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルからなる群より選ばれる少なくとも一種の単量体(この単量体を総称して、「(メタ)アクリロニトリル」ということがある。)および/または塩化ビニリデンを用いることが好ましい。
重合性単量体には、(メタ)アクリロニトリルおよび/または塩化ビニリデンに加えて、これらの単量体以外の重合性単量体を添加してもよい。(メタ)アクリロニトリルおよび/または塩化ビニリデン以外の重合性単量体としては、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ジシクロペンテニルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、イソボルニルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;塩化ビニル、スチレン、酢酸ビニル、α−メチルスチレン、クロロプレン、ネオプレン、ブタジエンなどが挙げられる。
重合性単量体が(メタ)アクリロニトリルを含む場合、重合性単量体は、(メタ)アクリロニトリルのみ、または(メタ)アクリロニトリルと、塩化ビニリデン、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、および酢酸ビニルからなる群より選ばれる少なくとも一種の単量体(以下、「(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体」と称することがある。)とを含有するものが好ましく、(メタ)アクリロニトリルと、上記(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体とのみかなるものがより好ましい。上記したように、重合体単量体が(メタ)アクリロニトリルを含む場合には、(メタ)アクリロニトリルの含有比率が高いほど、形成されるマイクロスフェアーの発泡開始温度が高くなる傾向がある。また、(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体の種類及び組成によっても、形成されるマイクロスフェアーの発泡開始温度や最大発泡倍率(常法により、発泡粒子の体積/マイクロスフェアーの体積として算出する。)等を調整することが可能である。したがって、(メタ)アクリロニトリルと(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体との割合および(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体の種類及び組成を調整することにより、所望のマイクロスフェアーを形成することができる。
重合性単量体が(メタ)アクリロニトリルと(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体とを含む場合には、(メタ)アクリロニトリルの含有量は25質量%以上100質量%未満であることが好ましく、25質量%以上99.5質量%以下がより好ましく、30質量%以上99質量%以下がさらに好ましい。また、この場合、(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体の含有量は、0質量%超75質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上75質量%以下であることが好ましく、1質量%以上70質量%以下がさらに好ましい。なお、この場合、(メタ)アクリロニトリルと(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体の合計量を100質量%とする。
(メタ)アクリロニトリル以外の特定の単量体としては、メタクリル酸メチルが特に好ましい。(メタ)アクリロニトリルの含有比率が低すぎると、形成されるマイクロスフェアーの発泡開始温度が低くなり、またガスバリア性が不足することがある。
重合性単量体が塩化ビニリデンを含む場合には、重合性単量体は、塩化ビニリデンと、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、および酢酸ビニルからなる群より選ばれる少なくとも一種の単量体(以下、「塩化ビニリデン以外の特定の単量体」と称することがある。)とを含有するものが好ましい。塩化ビニリデンを含む場合には、塩化ビニリデンの含有比率が高いほど、形成されるマイクロスフェアーのガスバリア性が高く、その含有比率が低いほど、形成されるマイクロスフェアーのガスバリア性が低くなる傾向がある。また、塩化ビニリデン以外の特定の単量体の種類及び組成によっても、形成されるマイクロスフェアーの発泡開始温度や最大発泡倍率等を調整することが可能である。したがって、塩化ビニリデンと塩化ビニリデン以外の特定の単量体との割合、及び、塩化ビニリデン以外の特定の単量体の種類及び組成を調整することにより、所望のマイクロスフェアーを形成することができる。
重合性単量体が塩化ビニリデンと塩化ビニリデン以外の特定の単量体とを含む場合には、塩基ビニリデンの含有量は30質量%以上95質量%以下であることが好ましく、35質量%以上90質量%以下がより好ましく、40質量%以上80質量%以下がさらに好ましい。また、この場合、塩化ビニリデン以外の特定の単量体の含有量は、5質量%以上70質量%以下であることが好ましく、10質量%以上65質量%以下であることが好ましく、20質量%以上60質量%以下がさらに好ましい。なお、この場合、塩化ビニリデンと塩化ビニリデン以外の特定の単量体の合計量を100質量%とする。
塩化ビニリデン以外の特定の単量体として、好ましくは(メタ)アクリロニトリル及びメタクリル酸メチルである。重合性単量体が、塩化ビニリデンと(メタ)アクリロニトリル20〜50質量%、及びメタクリル酸メチルとを含む場合には、塩化ビニリデン45〜75質量%、(メタ)アクリロニトリル20〜50質量%、及びメタクリル酸メチル3〜10質量%(合計量を100質量%とする。)であることが好ましい。塩化ビニリデンの含有比率が低すぎると、形成されるマイクロスフェアーのガスバリア性が不足し、所望の最大発泡倍率が得られなくなることがある。
重合性単量体は、カルボキシル基を有する単量体は含まないことが好ましい。カルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、およびイタコン酸等が挙げられる。重合性単量体として、カルボキシル基を有する単量体、特にメタクリル酸を用いた場合には、外殻の耐熱性を向上させることができるが、化学反応の条件によっては効果が充分発現しなかったり、重合時の重合性混合物(油相)の分散が安定的になりにくかったり、油滴以外に水系分散媒体中での異常重合が生じたり、更には、得られるマイクロスフェアーの発泡工程を含む成形体の製造時において、ヘタリ現象が多く見られたりして、成形体の製造条件が制限されたり、また、熱安定性が悪くなるおそれがある。さらに、カルボキシル基を有する単量体を含む場合、湿度が高い条件では、発泡性が低下してしまい、用途が限定されてしまうおそれがある。これは、外殻のバリア性が水素結合によるものであるため、水分が存在する状況ではバリア性の低下を引き起こすおそれがあるためである。
<架橋性単量体>
架橋性単量体は、2以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物である。架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール〔エチレングリコールジ(メタ)アクリレート〕、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール〔ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート〕、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸アリル、イソシアン酸トリアリル、トリアクリルホルマール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチルグリコール、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。架橋性単量体の含有量は、重合性単量体の合計量の0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.02質量%以上3質量%以下であることがより好ましく、0.03質量%以上2質量%以下であることがさらに好ましい。
<<発泡剤>>
発泡剤は、加熱により気体となる物質である。発泡剤は、発泡開始温度に応じた沸点を有する炭化水素等を用いることができ、例えば、エタン、エチレン、プロパン、プロペン、n−ブタン、イソブタン、ブテン、イソブテン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、イソドデカン、石油エーテル、イソパラフィン混合物などの炭化水素、およびその異性体混合物;CClF、CCl、CClF、CClF−CClF等のクロロフルオロカーボン;テトラメチルシラン、トリメチルエチルシラン、トリメチルイソプロピルシラン、トリメチル−n−プロピルシランなどのテトラアルキルシランなどが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、イソブタン、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソオクタン、イソドデカン、およびそれらの異性体混合物、石油エーテル、ならびにこれらの2種以上の混合物が好ましい。また、所望により、加熱により熱分解して気体となる化合物を使用してもよい。
<<<マイクロスフェアーの製造方法>>>
上記のマイクロスフェアーは、例えば、分散安定剤を含有する水系分散媒体中で、少なくとも発泡剤と重合性単量体を含む単量体とを含有する重合性混合物を懸濁重合することにより製造することができる。
<<水系分散媒体>>
水系分散媒体としては、水を使用することができ、具体的には脱イオン水や蒸留水を使用することができる。重合性単量体の合計量に対する水系分散媒体の使用量は、特に限定されないが、通常0.5〜30倍、多くの場合1〜10倍(質量比)である。
<分散安定剤>
分散安定剤としては、例えば、コロダイルシリカ等のシリカ、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化第二鉄、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、シュウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。分散安定剤は、重合性単量体の合計量100質量部に対して、通常、0.1質量部以上20質量部以下の割合で使用される。
<その他の添加剤>
水系分散媒体中には、分散安定剤の他、ジエタノールアミンと脂肪族ジカルボン酸の縮合生成物等の補助安定剤が添加されていてもよい。分散安定剤としてコロイダルシリカを用いた場合には、補助安定剤としてジエタノールアミンと脂肪族ジカルボン酸の縮合生成物を用いることが好ましい。
水系分散媒体中には、分散安定剤の他、重合助剤として、亜硝酸アルカリ金属塩、塩化第一スズ、塩化第二スズ、水可溶性アスコルビン酸類、及びホウ酸からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が添加されていてもよい。これらの化合物の存在下に懸濁重合を行うと、重合時に、重合粒子同士の凝集が起こらず、重合物が重合缶壁に付着することがなく、重合による発熱を効率的に除去しながら安定してマイクロスフェアーを製造することができる。亜硝酸アルカリ金属塩の中では、亜硝酸ナトリウムまたは亜硝酸カリウムが入手の容易性や価格の点で好ましい。これらの化合物は、重合性単量体の合計量100質量部に対して、通常、0.001質量部以上1質量部以下、好ましくは0.01質量以上0.1質量部以下の割合で使用される。
水系分散媒体中には、分散安定剤の他、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル、パーオキシジカーボネート、アゾ化合物などの重合開始剤を添加されていてもよい。重合開始剤は、水系分散媒体基準で、通常、0.0001質量%以上3質量%以下の割合で使用される。
懸濁重合を行うに当たっては、使用する分散安定剤や補助安定剤の種類によって、最適のpH条件を選定することが好ましい。例えば、分散安定剤としてコロイダルシリカなどのシリカを使用する場合は、酸性環境で重合が行うことが好ましいので、分散安定剤を含有する水系分散媒体に、酸を加えて、系のpHを約3〜4に調整する。また、分散安定剤として水酸化マグネシウムまたはリン酸カルシウムを使用する場合は、アルカリ性環境の中で重合させる。
懸濁重合においては、分散安定剤を含有する水系分散媒体に、発泡剤および外殻形成用単量体を加え、攪拌混合する。発泡剤および外殻形成用単量体は、水系分散媒体中で油相である液滴を形成するので、攪拌混合することにより、所望の大きさの微細な液滴に造粒することができる。ここで、発泡剤は、製造するマイクロスフェアーの平均粒径を想定して、上記式(5)を満たすような量で加える。
攪拌混合に際しては、マイクロスフェアーの所望の粒径に応じて、攪拌機の種類や回転数などの条件設定を行う。この際、反応槽の大きさと形状、バッフルの有無等をも勘案して条件を選択する。攪拌機としては、高せん断力を有するホモジナイザーが好ましい。
そして、得られた分散液を反応槽内に注入し、そして、この反応槽内で懸濁重合を行う。反応槽においては、温度40〜80℃で、5〜50時間、攪拌しながら行う。重合により生成するマイクロスフェアーは、油相(固相)を形成するので、水系分散媒体を含有する水相を、例えば、ろ過等の分離方法によって、マイクロスフェアーから分離除去する。最後に、得られたマイクロスフェアーを、必要に応じて、発泡剤がガス化しない程度の比較的低温で乾燥する。
本実施形態によれば、マイクロスフェアーが上記式(1)および(2)または上記式(4)および(5)を満たしているので、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難い。すなわち、平均粒子径が50μm以上のマイクロスフェアーにおいて、発泡倍率が小さく、発泡開始温度が低く、またはヘタリ現象が発生し易くなるのは、次のことが原因であると考えられる。マイクロスフェアーの平均粒子径に対してマイクロスフェアー内の発泡剤の量が多すぎると、その分、外殻の厚みが薄くなってしまうので、発泡時に、外殻から発泡剤が熱膨張によってさらに薄くなった外殻を透過してしまい、これによりヘタリ現象が発生するとともにマイクロスフェアーの発泡倍率が低下してしまう。また、マイクロスフェアーの平均粒子径に対してマイクロスフェアー内の発泡剤の量が多すぎると、発泡剤の量がどの程度多いかにもよるが、加熱の際に、マイクロスフェアーの内圧が高くなりすぎてしまい、これにより発泡開始温度が低下してしまうことがある。これに対し、本実施形態によれば、マイクロスフェアーが上記式(1)および(2)または上記式(4)および(5)を満たしているので、マイクロスフェアーの平均粒子径に対してマイクロスフェアー内の発泡剤の量が最適化されている。マイクロスフェアーの平均粒子径に対してマイクロスフェアー内の発泡剤の量が最適化されていることにより、外殻の厚みが薄すぎず、発泡時に、発泡剤が外殻を透過することも抑制できるので、ヘタリ現象の発生を抑制できるとともに発泡倍率も大きくなる。また、マイクロスフェアーの平均粒子径に対してマイクロスフェアー内の発泡剤の量が最適化されていることにより、加熱の際に、マイクロスフェアーの内圧が高くなりすぎず、発泡開始温度が低下することを抑制できる。これにより、本実施形態に係るマイクロスフェアーは、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象が発生し難い。
<<<熱発泡性樹脂組成物、構造部材および成形体>>>
本実施形態に係るマイクロスフェアーは、その膨張性を利用して、例えば、自動車等の塗料の充填剤、壁紙、発泡インク(T−シャツ等のレリーフ模様付け)の発泡剤、収縮防止剤として用いることができるが、用途に応じて、他の材料と組み合わせた組成物や構造部材として用いることも可能である。
具体的には、本実施形態に係るマイクロスフェアーは、マイクロスフェアーを熱可塑性樹脂と溶融混練した熱発泡性樹脂組成物の状態で用いることが可能である。この熱発泡性樹脂組成物は、ペレット化して下記素材に添加するためのマスターバッチとして用いることができる。
上記熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレン等の一般的な熱可塑性樹脂が挙げられる。また、エチレン系、塩化ビニル系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系等の熱可塑性エラストマーを使用してもよく、これらの樹脂を併用して使用してもよい。
本実施形態に係るマイクロスフェアーは、マイクロスフェアーをポリマーおよび繊維の少なくともいずれかを含む素材中に備える構造部材の状態で用いることも可能である。
上記ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ABS(アクリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン・イソプレンブロック共重合体(SIS)、水素添加SIS、天然ゴム、各種合成ゴム、及び熱可塑性ポリウレタン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記繊維としては、例えば、ガラス繊維、ケナフ、カーボンファイバー等が上げられる。繊維は、それ自体では空気を保持する機能がないので、独立気泡体であるマイクロスフェアーとともに用いるのが好ましい。
この構造部材の製造時には、上記マイクロスフェアーを素材中に備えた状態で、上記マイクロスフェアーに対して、マイクロスフェアーの発泡開始温度未満の温度(例えば、150℃)で熱処理することが好ましい。素材中にマイクロスフェアーを含ませるまではマイクロスフェアーの発泡開始温度は高い状態を維持することができるので、素材等として様々な材料を用いることができる。上記熱処理とは、構造部材の製造時における乾燥工程や成形工程(例えばマスターバッチ加工、熱プレス加工、およびロール加工など)を含む。一方で、素材中にマイクロスフェアーを含有させた後に、マイクロスフェアーに対して、マイクロスフェアーの発泡開始温度未満の温度でマイクロスフェアーを熱処理することにより、未熱処理のマイクロスフェアーの発泡開始温度に比べて熱処理後のマイクロスフェアーの発泡開始温度が低くなる。これにより、素材等として様々な材料を用いることができるとともに、成形体を製造する際により少ない熱量でマイクロスフェアーを発泡させることができる。
本実施形態に係るマイクロスフェアーを構造部材や塗料、インク等に配合し、マイクロスフェアーを発泡させた発泡粒子を含有する成形体(例えば、発泡成型品、発泡塗膜、発泡インク)とすることもできる。成形体に発泡粒子を含有させることにより、クッション性や軽量化を図れると共に、スリップ性、断熱性、及び遮音性等の各種機能性を付与することができる。
この成形体の製造時には、マイクロスフェアーの発泡開始温度未満の温度で熱処理された上記記構造部材を用いて、構造部材を熱処理後のマイクロスフェアーの発泡開始温度以上の温度で加熱することが好ましい。これにより、少ない熱量でマイクロスフェアーを発泡させることができる。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの記載に限定されない。
<実施例1>
(1)水系分散媒体の調製
20質量%のコロイダルシリカ210g、50質量%のジエタノールアミン−アジピン酸縮合生成物(酸価=78mgKOH/g)9.8g、亜硝酸ナトリウム0.84g、塩化ナトリウム1246gおよび水3982gを混合して、水系分散媒体を調製した。この水系分散媒体に塩酸を加えて、pHを3.5に調整した。
(2)重合性混合物の調製
重合性単量体であるアクリロニトリル938g、メタクリロニトリル434g、メタクリル酸メチル28gと、発泡剤であるイソドデカン異性体混合物315g、イソオクタン異性体混合物63g、イソペンタン異性体混合物14gと、架橋性単量体であるジエチレングリコールジメタクリレート15.4gと、重合開始剤である2、2´−アゾビスイソブチロニトリル16.8gを混合して、重合性混合物を調製した。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して28質量部であった。
(3)懸濁重合
上記で調製した水系分散媒体と重合性混合物とを、ホモジナイザーを用いて回転数6000rpmで30秒間攪拌混合して、水系分散媒体中に重合性混合物の微小な液滴を形成した。この重合性混合物の微小な液滴を含有する水系分散媒体を、攪拌機付きの重合缶(10L)に仕込み、温水バスを用いて回転数360rpmで60℃13.5時間、さらに70℃で10時間加熱して反応させた。重合後、生成したマイクロスフェアーを含有するスラリーを濾過・水洗し、乾燥して、実施例1に係るマイクロスフェアーを得た。
<実施例2>
実施例2においては、発泡剤として、イソドデカン異性体混合物259g、イソオクタン異性体混合物49g、イソペンタン異性体混合物14gを用い、ホモジナイザーを用いて回転数3500rpmで懸濁した以外は、実施例1の方法と同様な方法でマイクロスフェアーを得た。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して23質量部であった。
<実施例3>
実施例3においては、発泡剤として、イソドデカン異性体混合物280g、イソオクタン異性体混合物56g、イソペンタン異性体混合物14gを用い、ホモジナイザーを用いて回転数5000rpmで懸濁した以外は、実施例1の方法と同様な方法でマイクロスフェアーを得た。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して25質量部であった。
<実施例4>
実施例4においては、20質量%のコロイダルシリカを189g、50質量%のジエタノールアミン−アジピン酸縮合生成物(酸価=78mgKOH/g)を8.7g、水を4002g、発泡剤として、イソドデカン異性体混合物259g、イソオクタン異性体混合物49g、イソペンタン異性体混合物14gを用い、ホモジナイザーを用いて回転数3500rpmで懸濁した以外は、実施例1の方法と同様な方法でマイクロスフェアーを得た。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して23質量部であった。
<実施例5>
実施例5においては、発泡剤として、イソドデカン異性体混合物224g、イソオクタン異性体混合物42g、イソペンタン異性体混合物14gを用い、ホモジナイザーを用いて回転数2000rpmで懸濁した以外は、実施例1の方法と同様な方法でマイクロスフェアーを得た。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して20質量部であった。
<参考例>
参考例においては、発泡剤として、イソドデカン異性体混合物224g、イソオクタン異性体混合物196gを用い、ホモジナイザーを用いて回転数7000rpmで48秒間懸濁した以外は、実施例1の方法と同様な方法でマイクロスフェアーを得た。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して30質量部であった。
<比較例1>
比較例1においては、発泡剤として、イソドデカン異性体混合物392g、イソオクタン異性体混合物84g、イソペンタン異性体混合物14gを用いた以外は、実施例2の方法と同様な方法でマイクロスフェアーを得た。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して35質量部であった。
<比較例2>
比較例2においては、発泡剤として、イソドデカン異性体混合物336g、イソオクタン異性体混合物70g、イソペンタン異性体混合物14gを用いた以外は、実施例2の方法と同様な方法でマイクロスフェアーを得た。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して30質量部であった。
<比較例3>
比較例3においては、発泡剤として、イソドデカン異性体混合物280g、イソオクタン異性体混合物56g、イソペンタン異性体混合物14gを用いた以外は、実施例5の方法と同様な方法でマイクロスフェアーを得た。総発泡剤量(仕込量)は、重合性単量体の合計量100質量部に対して25質量部であった。
<平均粒子径(D50)>
実施例および比較例に係るマイクロスフェアーの平均粒子径(D50)をそれぞれ測定した。具体的には、まず、マイクロスフェアーのスラリーを篩分網#100(目開き150μm)で篩分した。篩分したスラリー0.5gを純イオン交換水20mlに分散し、超音波を15分以上かけて分散して、これを試料とした。そして、この試料に含まれるスラリーの平均粒子径(D50)を、フロー式粒子径分析装置(製品名「FPIA−3000」、シスメックス株式会社製)を用いて、測定条件トータルカウント10000(撮影粒子数は10000個)で測定した。
<発泡剤量測定>
実施例および比較例に係るマイクロスフェアーの発泡剤量をそれぞれ測定した。具体的には、マイクロスフェアー0.1gをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に浸漬後、超音波にて15分間分散させ、一晩静置させで膨潤液を調製した。該膨潤液の上澄みについてガスクロマトグラフィー分析を行なうことより、マイクロスフェアーの発泡剤量を求めた。
ガスクロマトグラフィー分析の条件は以下の通りとした。
ガスクロマトグラフ:島津製作所社製 GC−14B
検出器:FID、温度200℃
パックドカラム:島津GLC社製 UCON LB−550X 10%
Shimalite 80−100 AW−DMCS
昇温プログラム:120℃(11分)→15℃/分→180℃(保持)
注入口温度:200℃
注入量:3μL
定量:検量線法(既知量の試料をDMFに溶解させた溶液)
<発泡開始温度測定>
実施例および比較例に係るマイクロスフェアーの発泡開始温度をそれぞれ測定した。具体的には、容器に未熱処理のマイクロスフェアー0.25mgを入れて、熱機械分析装置(型番「TMA/SDTA840」、メトラー・トレイド株式会社製)を用いて、昇温速度5℃/分で昇温し、その高さの変位を連続的に測定した。そして、容器内におけるマイクロスフェアーの高さの変位が始まった温度を未熱処理の発泡開始温度とした。また、同様の方法によって、150℃5分間熱処理したマイクロスフェアーの発泡開始温度も測定した。
<発泡粒子密度測定>
実施例および比較例に係るマイクロスフェアーを発泡させて、発泡粒子密度をそれぞれ測定した。具体的には、マイクロスフェアー0.5gおよびシリコンオイル2.5gをアルミカップに秤取り、良く混ぜた後、200℃で5分間オーブンで加熱発泡させて取り出し、50mlのメスフラスコに入れ、イソプロパノールでメスアップしてサンプル重量、メスアップ後の重量から発泡した発泡粒子の真密度を求めた。また、これとは別に、実施例および比較例に係るマイクロスフェアー0.5gおよびシリコンオイル2.5gをアルミカップに秤取り、良く混ぜた後、190℃で5分間オーブンで加熱発泡させて取り出し、50mlのメスフラスコに入れ、イソプロパノールでメスアップしてサンプル重量、メスアップ後の重量から発泡した発泡粒子の真密度を求めた。なお、発泡粒子密度測定に用いたマイクロスフェアーは、発泡させる前に予め150℃で5分間の熱処理を行ったものであった。
以下、結果を表1に示す。
Figure 2017113654
比較例1〜3に係るマイクロスフェアー内の発泡剤の量(実測量および仕込量)は、マイクロスフェアーの平均粒子径に対して多すぎたので、上記式(2)または上記(5)を満たしていなかった(図1および図2参照)。このため、比較例1〜3に係るマイクロスフェアーは、発泡開始温度が高いものの、R1/R2の値から分かるようにヘタリ現象が発生し、また発泡倍率が小さかった。なお、発泡倍率の大きさは、発泡粒子密度測定の欄で記載したマイクロスフェアーを200℃で5分間加熱して発泡させた発泡粒子の真密度から判断した。
これに対し、実施例1〜5に係るマイクロスフェアーは、発泡剤の量(実測量および仕込量)が上記式(1)および(2)を満たし(図1参照)、また上記(4)および上記(5)を満たしており(図2参照)、マイクロスフェアーの平均粒子径に対して最適化されているので、参考例に係る平均粒子径が50μm未満のマイクロスフェアーと同様に、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象はほぼ発生していなかった。これにより、発泡剤の量が上記式(1)および(2)を満たし、または上記(4)および上記(5)を満たしている場合には、発泡倍率が大きく、発泡開始温度が高く、かつヘタリ現象は発生し難いマイクロスフェアーが得られることが確認できた。
また、実施例2に係るマイクロスフェアーと実施例3に係るマイクロスフェアーは、平均粒子径がほぼ同じであるが、実施例3に係るマイクロスフェアーの方が実施例2に係るマイクロスフェアーよりも発泡剤の量が多いために、発泡倍率が大きかった。

Claims (14)

  1. 外殻と、前記外殻内に封入された発泡剤とを含むマイクロスフェアーであって、
    前記発泡剤が、加熱により気体となる化合物を含み、
    前記マイクロスフェアーの平均粒子径(D50)をA(μm)とし、前記マイクロスフェアーに対する前記発泡剤の量をB1(質量%)としたとき、下記式(1)および(2)の関係を満たすことを特徴とする、マイクロスフェアー。
    50≦A≦190 …式(1)
    B1≦−0.14×A+33 …式(2)
  2. 下記式(3)の関係を満たす、請求項1に記載のマイクロスフェアー。
    −0.14×A+27≦B1 …式(3)
  3. 外殻と、前記外殻内に封入された発泡剤とを含むマイクロスフェアーであって、
    前記外殻が、重合性単量体を含む単量体の重合体から構成され、
    前記発泡剤が、加熱により気体となる化合物を含み、
    前記マイクロスフェアーの平均粒子径(D50)をA(μm)とし、前記発泡剤の量をB2(質量部)としたとき、下記式(4)および(5)の関係を満たすことを特徴とする、マイクロスフェアー。
    50≦A≦190 …式(4)
    B2≦−0.22×A+43 …式(5)
    (上記式(5)中、B2は前記重合性単量体を100質量部としたときの前記発泡剤の質量部を意味する。)
  4. 下記式(6)の関係を満たす、請求項3に記載のマイクロスフェアー。
    −0.22×A+39≦B2 …式(6)
  5. 前記マイクロスフェアーの発泡開始温度が、200℃以上である、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のマイクロスフェアー。
  6. 前記マイクロスフェアーを発泡させたときの発泡粒子の密度が、0.024g/ml以下である、請求項1ない5のいずれか一項に記載のマイクロスフェアー。
  7. 下記式(7)の関係を満たす、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のマイクロスフェアー。
    R1/R2≦1.3 …式(7)
    (上記式(7)中、R1は、前記マイクロスフェアーを150℃で5分間熱処理した後に200℃で5分間加熱して発泡させたときの発泡粒子の密度であり、R2は、前記マイクロスフェアーを150℃で5分間熱処理した後に190℃で5分間加熱して発泡させたときの発泡粒子の密度である。)
  8. 前記外殻が、(メタ)アクリロニトリルを主成分とする重合体である、請求項1ないし7のいずれか一項に記載のマイクロスフェアー。
  9. 前記外殻が、(メタ)アクリロニトリルと、塩化ビニリデン、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、および酢酸ビニルからなる群から選択される1以上の単量体とのみからなる重合性単量体を含む単量体の重合体である、請求項1ないし8のいずれか一項に記載のマイクロスフェアー。
  10. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のマイクロスフェアーと、熱可塑性樹脂とを含む、熱発泡性樹脂組成物。
  11. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のマイクロスフェアーを、ポリマーおよび繊維の少なくともいずれかを含む素材中に備える、構造部材。
  12. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のマイクロスフェアーを発泡させた発泡粒子を含む、成形体。
  13. マイクロスフェアーを素材中に備える構造部材の製造方法であって、
    請求項1ないし9のいずれか一項に記載のマイクロスフェアーを素材中に備えた状態で、前記マイクロスフェアーに対して、前記マイクロスフェアーの発泡開始温度未満の温度で熱処理する工程を含む、構造部材の製造方法。
  14. 請求項13に記載の構造部材の製造方法により得られた前記構造部材に対して、前記熱処理後の前記マイクロスフェアーの発泡開始温度以上の温度で加熱する工程を含む、成形体の製造方法。
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