JP2017113342A - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】着け心地が良く、排泄物の漏れを抑える使い捨ておむつを実現すること。
【解決手段】吸収性本体と、吸収性本体の一端側に位置する背側胴回り部と、吸収性本体の他端側に位置する腹側胴回り部30と、を備え、横方向における腹側胴回り部の中央部であって、縦方向における腹側胴回り部の上端に、カット部40が設けられ、腹側胴回り部に、前記横方向に沿った複数の弾性部材が配置され、縦方向における前記カット部の下端と吸収性コアの上端との間に、横方向に沿った第1領域34と、第1領域よりも縦方向の下側に位置し、且つ、横方向に沿った第2領域35とを備え、弾性部材の収縮によって第1領域及び前記第2領域に皺が生じており、横方向においてカット部が設けられた位置を少なくとも含む範囲において、第1領域に生じている皺の数の方が、第2領域に生じている皺の数に比べて少ない使い捨ておむつ。
【選択図】図5

Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。
使い捨ておむつとして、前身頃、股下部及び後身頃の各部からなり、一つのウェスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成され、吸収体を備えるものが広く用いられている。使い捨ておむつの中には、前身頃の上端縁が下に凸の形態をとるものが提案されている(例えば特許文献1)。このような使い捨ておむつによれば、例えば前屈みの姿勢をとってしまう高齢者が着用する場合に、腹側が背側に比べて股上に余裕がでても、腹側部分で丈が余ることを抑制できる。
特開2012−192115号
上記特許文献1に記載の使い捨ておむつでは、前身頃の上端縁に設けられた下方に向く凸部の周囲に、ウェスト周り伸縮材が配置されている。そのため、下方に向く凸部が収縮して硬くなり易く、着け心地が低下してしまう。その一方で、吸収体を備える吸収性本体の上端縁の近傍には、伸縮材が配置されていない。そのため、吸収体が着用者に密着し難く、排泄物が漏れてしまう虞がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、着け心地が良く、排泄物の漏れを抑える使い捨ておむつを実現することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、縦方向と、前記縦方向と交差する横方向とを有し、排泄物を吸収する吸収性コアを備えた吸収性本体と、前記吸収性本体の一端側に位置する背側胴回り部と、前記吸収性本体の他端側に位置する腹側胴回り部と、を備える使い捨ておむつであって、前記横方向における前記腹側胴回り部の中央部であって、前記縦方向における前記腹側胴回り部の上端に、カット部が設けられ、前記腹側胴回り部に、前記横方向に沿った複数の弾性部材が配置され、前記縦方向における前記カット部の下端と前記吸収性コアの上端との間に、前記横方向に沿った第1領域と、前記第1領域よりも前記縦方向の下側に位置し、且つ、前記横方向に沿った第2領域とを備え、前記弾性部材の収縮によって前記第1領域及び前記第2領域に皺が生じており、前記横方向において前記カット部が設けられた位置を少なくとも含む範囲において、前記第1領域に生じている皺の数の方が、前記第2領域に生じている皺の数に比べて少ないことを特徴とする使い捨ておむつである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、着け心地が良く、排泄物の漏れを抑える使い捨ておむつを提供することができる。
使い捨ておむつの斜視図である。 展開状態のおむつの平面図である。 展開状態のおむつの横方向における中央部での断面図である。 腹側糸ゴムの径と伸張倍率を示した図である。 図5Aは腹側胴回り部に生じている皺の説明図であり、図5Bは第1領域に生じている皺及び第2領域に生じている皺の厚さ方向の断面を説明する図である。 カット部周辺の接着剤の塗布領域の説明図である。 第2実施形態のおむつの展開状態の平面図である。 伸縮力を測定したサンプルの条件を説明する図である。 伸縮力の測定結果を説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
縦方向と、前記縦方向と交差する横方向とを有し、排泄物を吸収する吸収性コアを備えた吸収性本体と、前記吸収性本体の一端側に位置する背側胴回り部と、前記吸収性本体の他端側に位置する腹側胴回り部と、を備える使い捨ておむつであって、前記横方向における前記腹側胴回り部の中央部であって、前記縦方向における前記腹側胴回り部の上端に、カット部が設けられ、前記腹側胴回り部に、前記横方向に沿った複数の弾性部材が配置され、前記縦方向における前記カット部の下端と前記吸収性コアの上端との間に、前記横方向に沿った第1領域と、前記第1領域よりも前記縦方向の下側に位置し、且つ、前記横方向に沿った第2領域とを備え、前記弾性部材の収縮によって前記第1領域及び前記第2領域に皺が生じており、前記横方向において前記カット部が設けられた位置を少なくとも含む範囲において、前記第1領域に生じている皺の数の方が、前記第2領域に生じている皺の数に比べて少ないことを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、カット部近傍の第1領域では腹側胴回り部(例えばシート)が密集しないので、第1領域が着用者の肌に柔らかく当たり、着け心地が良い。一方、吸収性コア近傍の第2領域では腹側胴回り部が密集して隙間が空き難いため、排泄物の漏れを抑えられる。
かかる使い捨ておむつであって、前記横方向において前記カット部が設けられた位置を少なくとも含む範囲において、前記腹側胴回り部の厚さ方向における前記第1領域の皺の凹凸の高さの方が、前記厚さ方向における前記第2領域の皺の凹凸の高さに比べて大きいことを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、第1領域の皺の数を第2領域の皺の数に比べて少なくすることができる。また、第1領域の隙間が大きくなり、着け心地が向上する。一方、第2領域の隙間が小さくなり、排泄物の漏れを抑えられる。
かかる使い捨ておむつであって、少なくとも前記第2領域には前記弾性部材が配置され、着用時の伸縮力であって前記縦方向における単位幅当たりの伸縮力が、前記第2領域に比べて前記第1領域の方が小さいことを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、第1領域の皺の数を第2領域の皺の数に比べて少なくすることができる。
かかる使い捨ておむつであって、前記第1領域と前記第2領域とで、前記弾性部材の配置数、配置された前記弾性部材の伸縮力、及び前記弾性部材の伸長倍率のうちの少なくとも一つが異なることを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、第2領域の伸縮力に比べて第1領域の伸縮力を小さくすることができる。
かかる使い捨ておむつであって、前記第1領域に前記弾性部材が配置されていないことを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、より一層第1領域が密集しないので、着用者の肌に柔らかく当たり、着け心地が向上する。
かかる使い捨ておむつであって、前記吸収性本体は、液透過性シートと液不透過性シートとを少なくとも備え、前記腹側胴回り部は、前記弾性部材が固定されたシートを少なくとも備え、前記第1領域で積層されるシート数の方が、前記第2領域で積層されるシート数に比べて少ないことを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、第1領域の剛性が低くなるため、第1領域が着用者の肌に柔らかく当たり、着け心地が良い。一方、第2領域には多くのシートが存在し、液不透過性シートも存在するため、排泄物の漏れを抑えられる。
かかる使い捨ておむつであって、前記縦方向における前記吸収性本体の上端が、前記第1領域と前記第2領域の境界であることを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、第1領域で積層されるシート数を、第2領域で積層されるシート数に比べて少なくすることができる。
かかる使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部のうち前記横方向における前記カット部の両外側の部位の方が、前記第2領域に比べて、着用時の伸縮力であって前記縦方向における単位幅当たりの伸縮力が小さいことを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、腹側胴回り部の上端部が密集せず、着用者の肌に柔らかく当たり、着け心地が良い。
かかる使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部では、一対のシート間に前記弾性部材が配置されるとともに、前記一対のシートと前記弾性部材とが接着剤で接合されており、前記腹側胴回り部において、前記カット部の外縁に沿った縁部のうちの少なくとも一部の領域には、前記一対のシート同士を接合する接着剤、及び、前記前記一対のシートと前記弾性部材とを接合する接着剤のうちの少なくとも一方の接着剤が設けられていないことを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、カット部の外縁に沿った縁部が接着剤で硬くなってしまうことを抑えられる。よって、カット部の縁部が着用者の肌に柔らかく当たり、着け心地が良い。また、弾性部材のカット部側の端部が収縮するため、カット部において弾性部材が露出してしまうことを防止できる。
かかる使い捨ておむつであって、前記第2領域よりも前記縦方向の下側の領域に配置された弾性部材は、前記横方向における前記腹側胴回り部の両端部の一方から他方まで位置する一方で、前記吸収性コア上において不連続部分を備えることを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、吸収性コアが収縮してしまうことを防ぎ、吸収性コアを着用者の体に密着させることができ、排泄物の漏れを抑えられる。
かかる使い捨ておむつであって、前記横方向における前記カット部の両側部に前記弾性部材が配置され、前記横方向における前記カット部の幅が、前記吸収性コアの最大幅よりも小さいことを特徴とする使い捨ておむつ。
このような使い捨ておむつによれば、新生児の湿潤している臍(へそ)等に使い捨ておむつが当たることを防ぐことができる。また、カット部の横幅を必要以上に広げないことで、カット部の両側部に配置された弾性部材の長さを確保でき、腹側胴回り部を着用者の胴回り部にフィットさせることができる。
以下、本発明に係る使い捨ておむつとして、主に新生児を着用対象としたパンツ型の使い捨ておむつを例に挙げて実施形態を説明する。
===第1実施形態===
<おむつ1の基本構成>
図1は使い捨ておむつ1(以下、おむつ)の斜視図である。図2は展開状態のおむつ1の平面図である。図3は展開状態のおむつ1の横方向における中央部での断面図である。なお、図2は、おむつ1に生じていた皺が視認できなくなる程度まで、おむつ1が有する弾性部材を伸長した状態での展開図である。おむつ1は、互いに交差する縦方向と、横方向と、厚さ方向とを有する。また、おむつ1は、所謂3ピースタイプであり、着用者の股間部にあてがわれ尿等の排泄物を吸収する吸収性本体10と、着用者の背側部を覆う背側胴回り部20と、着用者の腹側部を覆う腹側胴回り部30とを有する。
図2の展開状態では、背側胴回り部20と腹側胴回り部30の各長手方向がおむつ1の横方向に沿い、且つ、背側胴回り部20と腹側胴回り部30とがおむつ1の縦方向に間隔空けて配置された状態で、両部20,30の間に吸収性本体10が掛け渡されている。そして、横方向における背側胴回り部20の中央部に、吸収性本体10の長手方向における一端部が位置し、横方向における腹側胴回り部30の中央部に、吸収性本体10の長手方向における他端部が位置している。また、厚さ方向における吸収性本体10の非肌側面に、背側胴回り部20及び腹側胴回り部30が接合されている。その状態から、縦方向における背側胴回り部20の上端20aと腹側胴回り部30の上端30aとが揃うように、吸収性本体10がその長手方向の中央部で二つ折りされ、背側胴回り部20と腹側胴回り部30とが接合されることにより、おむつ1はパンツ型となる。詳しくは、横方向における背側胴回り部20の両端部20bと腹側胴回り部30の両端部30bとが接合される。そうして、おむつ1には、胴周り開口1a及び一対の脚周り開口1bが形成される。
吸収性本体10は、液透過性のトップシート11(例えば不織布)と、吸収体12と、液不透過性のバックシート13(例えばポリエチレンやポリプロピレン製のシート)と、外装シート14(例えば不織布)と、一対のサイドシート15(例えば液不透過性の不織布)とを有する。
吸収体12は、液体吸収性素材(例えばパルプ繊維や高吸収性ポリマー)を積層してなる吸収性コア121と、吸収性コア121を被覆する液透過性のコアラップ(不図示、例えば不織布やティッシュ)とを有する。なお、吸収性コア121がコアラップに被覆されていなくてもよい。また、本実施形態の吸収性コア121は、平面視略砂時計形状であり、縦方向における吸収性コア121の端部121aにおいて横幅W1が最大となっている。
一対のサイドシート15は、横方向における吸収性本体10の両側部に設けられている。横方向におけるサイドシート15の外側端部には、縦方向に伸縮する弾性部材151(例えば糸ゴムや伸縮性シート)が設けられている。よって、横方向における吸収性本体10の両側部は、所謂レッグギャザーLGを構成し、着用者の脚周りにフィットする。一方、横方向におけるサイドシート15の内側端部は、横方向の外側に折り返され、その折り返された部位に、縦方向に伸縮する不図示の弾性部材が設けられている。よって、横方向におけるサイドシート15の内側端部は、厚さ方向における着用者の肌側に起立可能な所謂立体ギャザーLSGを構成する。立体ギャザーLSGにより排泄物が堰き止められる。
背側胴回り部20は、平面視長方形状であり、厚さ方向における肌側に位置する内層シート21(例えば不織布)と、非肌側に位置する外層シート22(例えば不織布)と、横方向に沿って配置されて横方向に伸縮する複数の弾性部材23とを有する。複数の弾性部材23は、内層シート21と外層シート22の間において、縦方向に間隔を空けて配置されるとともに、内層シート21及び外層シート22に伸長状態で固定されている。本実施形態では弾性部材23として糸ゴムを例示し、以下、弾性部材23を背側糸ゴム23とも呼ぶ。
腹側胴回り部30は、平面視長方形状であり、厚さ方向における肌側に位置する内層シート31(例えば不織布)と、非肌側に位置する外層シート32(例えば不織布)と、横方向に沿って配置されて横方向に伸縮する複数の弾性部材33とを有する。複数の弾性部材33は、内層シート31と外層シート32の間において、縦方向に間隔を空けて配置されるとともに、内層シート31及び外層シート32に伸長状態で固定されている。本実施形態では弾性部材33として糸ゴムを例示し、以下、弾性部材33を腹側糸ゴム33とも呼ぶ。
背側糸ゴム23及び腹側糸ゴム33により、おむつ1は着用者の胴回りにフィットする。なお、背側胴回り部20及び腹側胴回り部30に配置される弾性部材23,33は、糸ゴムに限らず、例えば糸状のポリウレタン伸縮性繊維等でもよく、また、シート状の弾性部材でもよい。
<カット部40>
新生児の臍(へそ)は湿潤している。また、新生児の臍には、出血防止等のためにクリップが取り付けられる場合がある。そこで、おむつ1では、横方向における腹側胴回り部30の中央部であって、縦方向における腹側胴回り部30の上端30aに、カット部40(切り欠き)が設けられている。本実施形態のカット部40の形状は下方に凸となる円弧形状である。カット部40によって、着用者の臍や臍に取り付けられたクリップがおむつ1に当たることを防止できる。また、おむつ1の装着者(母親等)が臍等へのおむつ1の接触を気にしておむつ1を十分上まで引き上げないという事態の発生を回避でき、排泄物の漏れを防止できる。
横方向におけるカット部40の幅W2(例えば85mm)は、吸収性コア121の最大幅W1(例えば120mm)よりも小さくなっている。また、横方向におけるカット部40の両側部に腹側糸ゴム33(以下、カット部周り糸ゴム33aとも呼ぶ)が配置されている。そのため、カット部40の横幅が不必要に広くなく、カット部周り糸ゴム33aの長さを確保できる。よって、おむつ1(腹側胴回り部30)が着用者の胴回りにフィットする。なお、横方向におけるカット部40の幅、及び、吸収性コア121の最大幅は、腹側胴回り部30が伸長した状態、即ち、腹側胴回り部30に生じていた皺が視認できなくなる程度まで腹側胴回り部30が伸長した状態において測定するとよい。
また、カット部40の深さ(縦方向の長さ)を15mm程度とし、必要以上に深くしないことで、おむつ1が着用者の胴回りによりフィットする。また、カット部40を円弧形状とするに限らず、例えば矩形状としてもよく、このように直線で形成されるカット部40の場合、設計が容易となる。また、縦方向に所定の長さを有する直線状のスリットをカット部40としてもよく、この場合、製造が容易となり、また、製造時には切り捨て部分が生じない。着用時にはスリットが横方向に拡がるため、着用者の臍やクリップがおむつ1に当たることを防止できる。また、背側胴回り部20にはカット部が設けられていない。
腹側胴回り部30は第1領域34及び第2領域35を備える。第1領域34は、縦方向におけるカット部40の下端40bの位置から吸収性本体10の上端10aの位置までの領域である。第2領域35は、縦方向における吸収性本体10の上端10aの位置から吸収性コア121の上端121aの位置までの領域である。また、第1領域34及び第2領域35は共に、横方向における腹側胴回り部30の両端部30b間を横方向に沿って延びる領域とする。
<腹側糸ゴム33>
図4は腹側糸ゴム33の径と伸張倍率を示した図である。腹側胴回り部30は12本の腹側糸ゴム33を有する。12本の腹側糸ゴム33のうち、横方向におけるカット部40の両側部に配置された2本をカット部周り糸ゴム33aと呼び、第1領域34に配置された1本を第1領域糸ゴム33bと呼び、第2領域35に配置された3本を第2領域糸ゴム33cと呼び、第2領域糸ゴム33cよりも下方に配置された2本を上方吸収体周り糸ゴム33dと呼び、上方吸収体周り糸ゴム33dよりも下方に配置された4本を下方吸収体周り糸ゴム33eと呼ぶ。
カット部周り糸ゴム33aは、腹側胴回り部30の横方向一方側の端部30bからカット部40の横方向他方側の端部までの部位と、カット部40の横方向一方側の端部から腹側胴回り部30の横方向他方側の端部30bまでの部位とを有する。カット部周り糸ゴム33aの径は470dtexであり、伸張倍率は2.6である。なお、糸ゴム(弾性部材)の伸長倍率(n倍)とは、伸長状態でシートに固定された糸ゴムの長さAを、非伸長状態(自然状態)での糸ゴムの長さBで除した値である(n=A/B)。
第1領域糸ゴム33b、及び、第2領域糸ゴム33cは、横方向における腹側胴周り部30の両端部30b間を延び、不連続部分を備えない。第1領域糸ゴム33bの径は470dtex、伸張倍率は3.2である。第2領域糸ゴム33cの径は940dtex、伸張倍率は3.2である。
上方吸収体周り糸ゴム33dの径は940dtex、伸張倍率は3.6である。下方吸収体周り糸ゴム33eの径は470dtex、伸張倍率は3.4である。そして、上方吸収体周り糸ゴム33d、及び、下方吸収体周り糸ゴム33eは、腹側胴周り部30の横方向一方側の端部30bから吸収性コア121の横方向他方側の端部までの部位と、吸収性コア121の横方向一方側の端部から腹側胴周り部30の横方向他方側の端部30bまでの部位とを有する。つまり、第2領域35よりも縦方向の下側の領域に配置された上方吸収体周り糸ゴム33d、及び、下方吸収体周り糸ゴム33eは、横方向における腹側胴周り部30の両端部30bの一方から他方まで位置する一方で、吸収性コア121上において不連続部分を備える。このように、吸収性コア121上において糸ゴム33を不連続にすることで、吸収性コア121が収縮してしまうことを防止でき、吸収性コア121を隙間なく着用者の体に密着させることができる。よって、排泄物の漏れを抑えられる。
以上のように、カット部周り糸ゴム33a、上方吸収体周り糸ゴム33d、及び下方吸収体周り糸ゴム33eは不連続部分を備える。そのため、第1領域糸ゴム33b及び第2領域糸ゴム33cは、横方向における腹側胴回り部30の両端部30b間を連続して延び不連続部分を備えないようにするとよい。そうすることで、横方向における腹側胴回り部30の中央部を着用者の体に密着させることができ、排泄物の漏れを抑えられる。
<おむつ1に生じている皺>
図5Aは腹側胴回り部30に生じている皺の説明図であり、図5Bは第1領域34に生じている皺341及び第2領域35に生じている皺351の厚さ方向の断面を説明する図である。前述のように、腹側胴回り部30は、縦方向におけるカット部40の下端40bと吸収性コア121の上端121aとの間に、横方向に沿った第1領域34と、第1領域34よりも縦方向の下側に位置し、且つ、横方向に沿った第2領域35とを備える。そして、腹側胴周り部30に配置された腹側糸ゴム33の収縮によって、第1領域34及び第2領域35に皺が生じており、横方向においてカット部40が設けられた位置を少なくとも含む範囲において、第1領域34に生じている皺341の数の方が、第2領域35に生じている皺351の数に比べて少なくなっている。
そのため、カット部40近傍の第1領域34では、腹側胴回り部30を構成する内層シート31及び外層シート32が密集せず、第1領域34が着用者の肌に柔らかく当たるので、おむつ1の着け心地が向上する。一方、吸収性コア121近傍の第2領域35では、内層シート31及び外層シート32が密集して隙間が空き難いので、排泄物の漏れを抑えられる。第2領域35で排泄物が堰き止められるため、第2領域35に比べて第1領域34に隙間が生じていても排泄物の漏れの心配がない。また、単にカット部が設けられたおむつでは、排泄物の漏れを抑えるための領域、すなわち皺の数が多く着用者の体に密着する領域が、カット部40の外縁40a(切れ端)に位置することになる。そうすると、シートが密集した硬い領域が、臍周りのデリケートな肌に当たり、肌を傷付けてしまう。そのため、本実施形態のおむつ1のように、カット部40の下端40bと第2領域35との間に、皺の数が少ない第1領域34を設けるとよい。そうすることで、シートが密集していない軟らかい第1領域34がカット部40の外縁40aに位置するため、着用者の肌を傷付けてしまうことを防止できる。
なお、横方向においてカット部40が設けられた位置を少なくとも含む範囲としては、横方向におけるカット部40の最も一方側の端40cの位置から最も他方側の端40dの位置までの、幅がW2である範囲を例示できる。但しこれに限らず、カット部40よりも横方向外側の位置を含む範囲でもよいし、カット部40が設けられた位置の一部だけを含む範囲でもよい。また、第1領域34及び第2領域35に生じている皺341,351の数は、例えば、おむつ1を平置きや、皺が無くならない程度におむつ1を横方向に伸長した状態で、皺の凸部や凹部の数をカウントすることで測定できる。例えばおむつ1を肌側から見た場合、肌側に突出する部位が凸部となり、非肌側に突出する部位が凹部となる。
また、おむつ1では、横方向における第1領域34及び第2領域35の各長さが等しい。そのため、図5Bに示すように、横方向においてカット部40が設けられた位置を少なくとも含む範囲において、腹側胴回り部30の厚さ方向における第1領域34の皺341の凹凸の高さの方が、第2領域35の皺351の凹凸の高さに比べて大きくなっている。よって、第1領域34の隙間がより大きくなり、第1領域34が着用者の肌に柔らかく当たるため、おむつ1の着け心地が向上する。一方、第2領域35の隙間はより小さくなり、排泄物の漏れを抑えられる。逆に言えば、第1領域34の皺341の凹凸の高さを、第2領域35の皺351の凹凸の高さに比べて大きくすることで、第1領域34の皺341の数を第2領域35の皺351の数よりも少なくすることができる。
なお、皺の凹凸の高さは、例えば、おむつ1を平置きや、皺が無くならない程度におむつ1を横方向に伸長した状態で、ある凸部の頂点から該凸部に隣接する凹部の頂点までの厚さ方向の長さを測定することで得られる。また、横方向においてカット部40が設けられた位置を少なくとも含む範囲のうち、第1領域34の全ての皺341と第2領域35の全ての皺351とを比較してもよいし、一部の皺を比較するだけでもよい。また、複数の皺の凹凸の高さを、平均値で比較してもよいし、個別に比較してもよい。
また皺の凹凸の高さと共に、横方向における第1領域34の皺341の幅(凸部や凹部の幅)が第2領域35の皺351の幅よりも大きくなっていることが好ましい。そうすることで、第1領域34の皺341の凸部が着用者の体に面で接触し、皺341の凸部が局所的に着用者の体に接触する防止できる。よって、おむつ1の着け心地が向上する。
また、図4に示すように、第1領域糸ゴム33bの伸長倍率と第2領域糸ゴム33cの伸長倍率は等しいが、第1領域糸ゴム33bの数が第2領域糸ゴム33cの数に比べて少なく、且つ、第1領域糸ゴム33bの径(伸縮力)が第2領域糸ゴム33cの径(伸縮力)よりも小さい。そのため、おむつ1の横方向における着用時の伸縮力であって、縦方向における単位幅当たりの伸縮力は、第2領域35に比べて第1領域34の方が小さくなり、第1領域34の皺341の数を第2領域35の皺351の数に比べて少なくすることができる。
但し上記に限らず、縦方向における単位幅当たりの伸縮力が、第2領域35に比べて第1領域34の方が小さくなるように、第1領域34と第2領域35とで、腹側糸ゴム33の配置数、配置された腹側糸ゴム33の径(伸縮力)、及び腹側糸ゴム33の伸長倍率のうちの少なくとも一つを異ならせればよい。具体的には、第1領域腹側糸ゴム33bの配置数を第2領域腹側糸ゴム33bの配置数よりも少なくしたり、第1領域腹側糸ゴム33bの径(伸縮力)を第2領域腹側糸ゴム33cの径(伸縮力)よりも小さくしたり、第1領域腹側糸ゴム33bの伸長倍率を第2領域腹側糸ゴム33cの伸長倍率よりも低くしたりするとよい。
なお、着用時の伸縮力としては、おむつ1の着用対象である新生児の平均の胴回り(想定する胴回りの平均値)までおむつ1の胴回り開口1aを伸長させた時の伸縮力を例示できる。つまり、自然状態(非伸長状態)であるおむつ1の胴回り開口1aの周長に対して30%程度伸長させた時の、第1領域34の伸縮力と第2領域35の伸縮力とを比較するとよい。
また、図4に示すように、カット部周り糸ゴム33aの方が第2領域糸ゴム33cに比べて、本数が少なく、径(伸縮力)が小さく、伸長倍率が低い。よって、腹側胴回り部30のうち横方向におけるカット部40の両外側の部位36(以下、カット部の両側部)の方が、第2領域35に比べて、おむつ1の横方向における着用時の伸縮力であって、縦方向における単位幅当たりの伸縮力が小さくなっている。そのため、カット部の両側部36に生じる皺の数は第2領域35に生じる皺の数に比べて少なくなる。このように、おむつ1の横方向における所定の範囲(例えば腹側胴回り部30の横方向一方側の端からカット部40の横方向一方側の端までの範囲)において、カット部の両側部36に生じている皺の数の方が、第2領域35に生じている皺の数に比べて少ないことが好ましい。そうすることで、カット部の両側部36でも、第1領域34と同様に、シートが密集せず、着用者の肌に柔らかく当たるため、おむつ1の着け心地が向上する。また、腹側胴回り部30の上端30a(切れ端)が軟らかくなるため、着用者の肌を傷付けてしまうことを防止できる。
なお、カット部の両側部36と第2領域35とで、腹側糸ゴム33の配置数、配置された腹側糸ゴム33の伸縮力(径)、及び腹側糸ゴム33の伸長倍率のうちの少なくとも一つを異ならせることによって、カット部の両側部36の伸縮力が第2領域35の伸縮力に比べて小さくなるようにするとよい。
また、腹側胴回り部30の厚さ方向におけるカット部の両側部36の皺の凹凸の高さの方が、第2領域35の皺351の凹凸の高さに比べて大きいことが好ましい。そうすることで、カット部の両側部36の隙間がより大きくなり、カット部の両側部36が着用者の肌に柔らかく当たるため、おむつ1の着け心地が向上する。
上記のように第1領域34及びカット部の両側部36、つまり腹側胴回り部30の上端部の伸縮力を、第2領域35の伸縮力に比べて小さくすることで、おむつ1を着用者に装着させる時に、腹側胴回り部30の上端部が拡がり易くなり、おむつ1をスムーズに履かせることができる。また、胴回りがぽっこりしている乳幼児がおむつ1を着用する場合に、胴回りを締め付き過ぎてしまうことを防止できる。
更に、おむつ1では、図2や図3に示すように、縦方向における吸収性本体10の上端10aが、カット部40の下端40bに達していない。そして、吸収性本体10の上端10aが、第1領域34と第2領域35の境界となっている。そのため、第1領域34において厚さ方向に積層されるシート数は2枚(腹側胴周り部30の内層シート31及び外層シート32)であり、第2領域35において厚さ方向に積層されるシート数は5枚(腹側胴周り部30の内層シート31及び外層シート32と、吸収性本体10の液透過性シート11、液不透過性シート13、及び外装シート14)である。つまり、第1領域34で積層されるシート数の方が、第2領域35で積層されるシート数に比べて少ない。
そのため、第1領域34の剛性が低くなるので、第1領域34が着用者の肌に柔らかく当たり、着け心地が向上する。また、カット部40の外縁40a(第1領域34)で着用者の肌を傷付けてしまうことを防止できる。一方、第2領域35には多くのシートが存在し、液不透過性のバックシート13も存在するため、排泄物の漏れを抑えられる。
図6は、カット部40周辺の接着剤の塗布領域の説明図である。腹側胴回り部30では、内層シート31と外層シート32の間に腹側糸ゴム33が配置され、内層シート31と外層シート32と腹側糸ゴム33とが接着剤で接合されている。但し、カット部40の外縁40aに沿った縁部41には接着剤が塗布されていない。詳しくは、カット部40の縁部41には、内層シート31と外層シート32(一対のシート同士)を接合する接着剤が設けられておらず、内層シート31及び外層シート32(一対のシート)と腹側糸ゴム33とを接合する接着剤が設けられていない。そうすることで、カット部40の縁部41が接着剤により硬くなることを防ぎ、カット部40の縁部41が着用者の肌に柔らかく当たるため、着け心地が向上する。なお、カット部40の横幅W2を例えば85mmとした場合、縁部41の幅を2mm〜15mmの範囲に設定するとよい。
また、カット部周り糸ゴム33aが、横方向における腹側胴回り部30の両端部30b間を連続して伸長した状態で、内層シート31や外層シート32に固定された後に、カット部40が切断されるとする。この場合、カット部40の縁部41に接着剤が塗布されていないことで、カット部周り糸ゴム33aのカット部40側の端部が、カット部40の縁部41まで収縮でき、カット部40から露出することを防止できる。よって、おむつ1の外観を向上させることができ、カット部周り糸ゴム33aの端部が着用者の肌に接触することを防止できる。
なお、カット部40の縁部41の一部に接着剤が設けられたり、一対のシート同士を接合する接着剤と、一対のシートと腹側糸ゴム33とを接合する接着剤と、のうちの一方が、カット部40の縁部41に設けられたりしてもよい。また、本実施形態の腹側胴回り部30は内層シート31と外層シート32から構成されるが、これに限らず、例えば、内層シート31と外層シート32の間に所定の色や画像が付されたデザインシートが設けられてもよい。この場合、内層シート31又は外層シート32とデザインシートが一対のシートとなる。また、間に腹側糸ゴム33を介在しないシート同士の接着剤も、カット部40の縁部41に設けられていないことが好ましい。
===第2実施形態===
図7は第2実施形態のおむつ1の展開状態の平面図である。第2実施形態のおむつ1では、第1領域34に腹側糸ゴム33が配置されず、第2領域35に腹側糸ゴム33(第2領域糸ゴム33c)が4本配置されている。腹側糸ゴム33の配置以外の構成要件は第1実施形態と同じであるため説明を省略する。なお、図7は、おむつ1に生じていた皺が視認できなくなる程度まで、おむつ1が有する弾性部材を伸長した状態での展開図である。
第1領域34に腹側糸ゴム33が配置されていなくとも、カット部周り糸ゴム33aや第2領域糸ゴム33cの収縮により第1領域34も収縮し、第1領域34に皺が生じる。但し、第1領域34に腹側糸ゴム33が配置されない場合、第1領域34に腹側糸ゴム33が配置される場合に比べて、第1領域34に生じる皺の数が減る。そのため、より一層、腹側胴回り部30を構成する内層シート31及び外層シート32が密集せず、第1領域34が着用者の肌に柔らかく当たるので、おむつ1の着け心地が向上する。
また、第2実施形態のおむつ1では、着用時の伸縮力であって、縦方向における単位幅当たりの伸縮力が、第1領域34ではゼロとなる。そのため、第1領域34の伸縮力の方が第2領域35の伸縮力に比べて小さくなる。
また、第1領域34に腹側糸ゴム33が配置されず、カット部の両側部36にも腹側糸ゴム33が配置されていなくてもよい。この場合にも、第2領域糸ゴム33cの収縮により、第1領域34及びカット部の両側部36に皺が生じる。そして、第1領域34及びカット部の両側部36に生じる皺の数がより少なくなる。よって、着用者の臍の周囲に位置する第1領域34及びカット部の両側部36が着用者の肌により一層柔らかく当たる。なお、第1領域34に腹側糸ゴム33が配置され、カット部の両側部36に腹側糸ゴム33が配置されない形態であってもよい。この場合にも、第1領域34及びカット部の両側部36に生じる皺の数が減り、第1領域34及びカット部の両側部36が着用者の肌により一層柔らかく当たる
===伸縮力の測定方法===
図8は伸縮力を測定したサンプルの条件を説明する図であり、図9は伸縮力の測定結果を説明する図である。以下、第1領域34及び第2領域35の伸縮力(おむつ1の横方向の伸縮力)の測定方法と実際の測定結果について説明する。ここでは引っ張り試験機を用いた測定方法を例示するが、他の測定方法であってもよい。また、カット部の両側部36の伸縮力も同様に測定し、第2領域35の伸縮力と比較するとよい。
まず、測定対象となるおむつ1の第1領域34からおむつ1の横方向(腹側糸ゴム33の伸縮方向)に沿ってサンプル1(腹側胴回り部30)を切り出し、第2領域35からおむつ1の横方向に沿ってサンプル2(腹側胴回り部30及び吸収性本体10)を切り出す。ここで例示するサンプル1は、腹側糸ゴム33の配置数が1本、配置された腹側糸ゴム33の径が470dtex、伸張倍率が2.3であり、おむつ1の縦方向の幅が10mmである。サンプル2は、腹側糸ゴム33の配置数が3本、配置された腹側糸ゴム33の径が470dtex、伸張倍率が2.3であり、おむつ1の縦方向の幅が20mmである。
次に、引っ張り試験機の上下のチャックで、引っ張り方向(おむつ1の横方向)におけるサンプル1又はサンプル2の両端部を挟む。なお、ここでは引っ張り方向における初期のチャック間距離、つまり初期寸法を117.5mmとする。そのため、おむつ1の横方向におけるサンプル1,2の切り出し幅は117.5mm以上にする。また、上チャックでサンプル1,2を挟んだ時に引っ張り試験機の測定値をゼロに設定し、下チャックでサンプル1,2を挟んだ時には前記設定を行わないとする。
次に、初期寸法(117.5mm)から、初期寸法の約110%の長さ(130mm)を初期寸法に加えた長さ(247.5mm)までチャック間距離を離しながら、つまりサンプル1,2を伸長させながら、各長さでの引張応力(N)を測定する。なお、引張速度は例えば100mm/分とする。そして、測定結果(N)を、おむつ1の縦方向における単位幅(10mm)当たりの値に換算する。そうして算出された値を、おむつ1の縦方向における単位幅当たりの第1領域34の伸縮力、及び、第2領域35の伸縮力(N/10mm)とする。
前述のように、着用時の伸縮力として、自然状態であるおむつ1の胴回り開口1aの周長に対して30%程度伸長させた時の伸縮力を例示できる。よって、この測定方法の場合、チャック間距離が初期寸法(117.5mm)である時を自然状態のおむつ1と想定し、チャック間距離が初期寸法に対して30%程度離れた時(152.5mm≒117.5×1.3)の測定結果を比較するとよい。図9の測定結果では、チャック間距離が152.5mmであるときの、縦方向における単位幅当たりの伸縮力が、第1領域34では0.0679(N/10mm)、第2領域35では0.0885(N/10mm)となっている。つまり、第1領域34の伸縮力が第2領域35の伸縮力に比べて小さいという結果が得られている。
なお、ここでは初期寸法からチャック間距離を離す際の測定結果(伸長時の測定結果)で比較しているが、これに限らず、チャック間距離を最大に離した状態から初期寸法に戻す際の測定結果(収縮時の測定結果)で比較してもよいし、伸長時の測定結果と収縮時の測定結果の平均値で測定してもよい。また、チャック間距離が初期寸法に対して30%程度離れた時以外の測定結果で比較してもよい。
===その他の実施の形態===
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
上記実施形態では、第1領域34と第2領域35とで、腹側糸ゴム33の条件(配置数、径、伸長倍率)とシートの積層枚数の両方が異なるが、どちらか一方のみが異なるおむつ1でもよい。なお、第1領域34と第2領域35とでシートの積層枚数のみが異なる場合にも、着用時の伸縮力であって、おむつ1の縦方向における単位幅当たりの伸縮力が、第2領域35に比べて第1領域34の方が低くなる傾向にある。
上記実施形態では使い捨ておむつとしてパンツ型おむつを例示したが、これに限らず、テープ型おむつであってもよい。また、上記実施形態では、3つの部品に分かれたおむつを例示したが、これに限らず、背側胴回り部20と腹側胴回り部30が一体的に形成されたおむつや、背側胴回り部20、腹側胴回り部30、及び吸収性本体10が一体的に形成されたおむつでもよい。また、上記実施形態では、おむつ1の着用対象を新生児としているが、より年上の乳幼児や老人等の大人を着用対象としてもよい。
1 おむつ(使い捨ておむつ)、10 吸収性本体、11 トップシート(液透過性シート)、12 吸収体、121 吸収性コア、13 バックシート(液不透過性シート)、14 外装シート、15 サイドシート、20 背側胴回り部、21 内層シート、22 外層シート、23 背側糸ゴム、30 腹側胴回り部、31 内層シート(一対のシート)、32外層シート(一対のシート)、33 腹側糸ゴム(弾性部材)、33a カット部周り糸ゴム、33b 第1領域糸ゴム、33c 第2領域糸ゴム、33d 上方吸収体周り糸ゴム、33e 下方吸収体周り糸ゴム、34 第1領域、341 皺、35 第2領域、351 皺、36 カット部の両側部、40 カット部、40a 外縁、40b 下端、41 縁部、LG レッグギャザー、LSG 立体ギャザー、

Claims (11)

  1. 縦方向と、前記縦方向と交差する横方向とを有し、
    排泄物を吸収する吸収性コアを備えた吸収性本体と、
    前記吸収性本体の一端側に位置する背側胴回り部と、
    前記吸収性本体の他端側に位置する腹側胴回り部と、を備える使い捨ておむつであって、
    前記横方向における前記腹側胴回り部の中央部であって、前記縦方向における前記腹側胴回り部の上端に、カット部が設けられ、
    前記腹側胴回り部に、前記横方向に沿った複数の弾性部材が配置され、
    前記縦方向における前記カット部の下端と前記吸収性コアの上端との間に、前記横方向に沿った第1領域と、前記第1領域よりも前記縦方向の下側に位置し、且つ、前記横方向に沿った第2領域とを備え、
    前記弾性部材の収縮によって前記第1領域及び前記第2領域に皺が生じており、
    前記横方向において前記カット部が設けられた位置を少なくとも含む範囲において、前記第1領域に生じている皺の数の方が、前記第2領域に生じている皺の数に比べて少ないことを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 請求項1に記載の使い捨ておむつであって、
    前記横方向において前記カット部が設けられた位置を少なくとも含む範囲において、前記腹側胴回り部の厚さ方向における前記第1領域の皺の凹凸の高さの方が、前記厚さ方向における前記第2領域の皺の凹凸の高さに比べて大きいことを特徴とする使い捨ておむつ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつであって、
    少なくとも前記第2領域には前記弾性部材が配置され、
    着用時の伸縮力であって前記縦方向における単位幅当たりの伸縮力が、前記第2領域に比べて前記第1領域の方が小さいことを特徴とする使い捨ておむつ。
  4. 請求項3に記載の使い捨ておむつであって、
    前記第1領域と前記第2領域とで、前記弾性部材の配置数、配置された前記弾性部材の伸縮力、及び前記弾性部材の伸長倍率のうちの少なくとも一つが異なることを特徴とする使い捨ておむつ。
  5. 請求項4に記載の使い捨ておむつであって、
    前記第1領域に前記弾性部材が配置されていないことを特徴とする使い捨ておむつ。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の使い捨ておむつであって、
    前記吸収性本体は、液透過性シートと液不透過性シートとを少なくとも備え、
    前記腹側胴回り部は、前記弾性部材が固定されたシートを少なくとも備え、
    前記第1領域で積層されるシート数の方が、前記第2領域で積層されるシート数に比べて少ないことを特徴とする使い捨ておむつ。
  7. 請求項6に記載の使い捨ておむつであって、
    前記縦方向における前記吸収性本体の上端が、前記第1領域と前記第2領域の境界であることを特徴とする使い捨ておむつ。
  8. 請求項1から請求項7の何れか1項に記載の使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部のうち前記横方向における前記カット部の両外側の部位の方が、前記第2領域に比べて、着用時の伸縮力であって前記縦方向における単位幅当たりの伸縮力が小さいことを特徴とする使い捨ておむつ。
  9. 請求項1から請求項8の何れか1項に記載の使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部では、一対のシート間に前記弾性部材が配置されるとともに、前記一対のシートと前記弾性部材とが接着剤で接合されており、
    前記腹側胴回り部において、前記カット部の外縁に沿った縁部のうちの少なくとも一部の領域には、前記一対のシート同士を接合する接着剤、及び、前記一対のシートと前記弾性部材とを接合する接着剤のうちの少なくとも一方の接着剤が設けられていないことを特徴とする使い捨ておむつ。
  10. 請求項1から請求項9の何れか1項に記載の使い捨ておむつであって、
    前記第2領域よりも前記縦方向の下側の領域に配置された弾性部材は、前記横方向における前記腹側胴回り部の両端部の一方から他方まで位置する一方で、前記吸収性コア上において不連続部分を備えることを特徴とする使い捨ておむつ。
  11. 請求項1から請求項10の何れか1項に記載の使い捨ておむつであって、
    前記横方向における前記カット部の両側部に前記弾性部材が配置され、
    前記横方向における前記カット部の幅が、前記吸収性コアの最大幅よりも小さいことを特徴とする使い捨ておむつ。
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