JP2017113304A - 揺動関節装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動運動する関節の剛性を自動的に調整することで揺動運動によって発生するトルクを自動的に調整し、運動体を揺動運動させる電動モータの消費電力、あるいは歩行時や走行時のユーザの負荷、をより低減することができる、揺動関節装置を提供する。【解決手段】揺動中心回りに揺動する第1出力部(13)と、第1出力部の第1揺動角度に応じてエネルギーを蓄積するまたはエネルギーを放出する弾性体(24)と、第1出力部から見た弾性体の見かけ上の剛性を可変とする見かけ上剛性可変手段(21、23)と、見かけ上剛性可変手段を制御する制御手段(5)と、を有し、制御手段は、第1揺動角度に応じて運動体に働く重力、または第1揺動角度と運動体の運動状態に応じて運動体に働く慣性力、または第1出力部の往復揺動運動軌跡の中央位置、の少なくとも1つと、第1揺動角度と、に基づいて、第1出力部から見た弾性体の見かけ上の剛性を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、周期的な揺動運動をする揺動関節装置であって、関節の剛性が可変である揺動関節装置に関する。
周期的な運動をする関節を制御する装置の例として、例えば特許文献1には、ユーザ(利用者)の下肢(股関節から足先まで)に補助力を与える歩行補助装置が開示されている。当該歩行補助装置は、ユーザの腰部を巻回するように装着される腰部装具と、股関節の側方からひざ関節の側方へと延びる連結バーと、ひざ関節の側方からふくらはぎへと延びる下腿部装具と、連結バーにおける股関節の側方の位置に取り付けられた股関節アクチュエータと、連結バーにおけるひざ関節の側方の位置に取り付けられたひざ関節アクチュエータと、を有している。そして股関節アクチュエータは、腰部装具の連結部に取り付けられ、股関節の側方にて、腰部装具に対して股関節回りに連結バーを前後に移動させる。また、ひざ関節アクチュエータは、ひざ関節の側方にて、連結バーに対してひざ関節回りに下腿部装具を前後に移動させる。また股関節アクチュエータとひざ関節アクチュエータは電動モータであり、当該電動モータへの電力は、腰部装具に取り付けられたバッテリから供給されている。
また特許文献2には、ユーザの下腿(ひざから足首まで)の運動を支援する歩行リハビリ装置が開示されている。当該歩行リハビリ装置は、ユーザの腰周りに配置されるコントローラと、股関節の側方からひざ関節の側方へと延びる大腿リンクと、ひざ関節の両側方のそれぞれから足首関節へと延びる下腿リンクと、ひざ関節の側方に配置されたモータと、足首関節から足裏へと延びる足リンクと、を有している。そしてモータは、大腿リンクと下腿リンクとの連結部であってひざ関節の側方に取り付けられ、ひざ関節の側方にて、大腿リンクに対してひざ関節回りに下腿リンクを前後に移動させる。またモータへの電力は、コントローラに内蔵されたバッテリから供給されている。
また特許文献3には、一方の脚が健脚で他方の脚が患脚であるユーザの患脚に装着されて、患脚の運動を支援する片脚式歩行支援機が開示されている。当該片脚式歩行支援機は、ユーザの腰の側方に配置される腰装着部と、股関節の側方からひざ関節の側方へと延びる大腿リンク部と、ひざ関節の側方から下方へと延びる下腿リンク部と、股関節の側方に配置されたトルク発生装置と、ひざ関節の側方に配置されたダンパーと、を有している。そしてトルク発生装置は、カムと圧縮バネによって構成され、健脚の振り出しによって患脚が後方に移動した際にトルクを発生させ、発生したトルクを用いて患脚の振り出しを支援しており、電動モータ等のアクチュエータを必要としていない。また、圧縮バネの初期圧縮量を調整可能に構成されており、発生トルクの大きさを可変としている。
特開2004−344304号公報 特開2012−125388号公報 特開2013−236741号公報
特許文献1に記載された歩行補助装置、及び特許文献2に記載された歩行リハビリ装置は、どちらも電動モータを用いて下肢または下肢の一部、の歩行動作を支援しているが、バッテリからの電力の供給が続かなければ支援することができない。また、歩行の支援が必要なユーザに、大きくて重いバッテリを持たせるわけにはいかないので、比較的小さく軽量のバッテリが用いられると推定される。また、特許文献1及び特許文献2には、電動モータの消費電力を軽減させるような特別な構成は示されていない。従って、特許文献1及び特許文献2に記載の支援装置は、連続動作時間が比較的短いと推定される。
また、特許文献3に記載の片脚式歩行支援機は、電動モータを用いることなく、カムと圧縮バネにて脚を振り出すためのトルクを発生させており、連続動作時間は特許文献1及び特許文献2よりも長い。しかし、ユーザ毎の体格の違い(下肢の慣性モーメントの違い)や、ユーザ毎の下肢の移動角度の違いや、ユーザの体調や、歩行場所の傾斜の違い等に対して、トルク発生装置の圧縮バネの上部に設けられた決定部の位置をマイナスドライバ等の工具で調整し、圧縮バネの初期圧縮量をユーザが手動で調整しなければならないので手間がかかる。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、運動する関節の剛性を自動的に調整することで運動によって発生するトルクを自動的に調整し、運動体を運動させる電動モータの消費電力、あるいは歩行時や走行時のユーザの負荷、をより低減することができる、揺動関節装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る揺動関節装置は、次の手段をとる。まず、本発明の第1の発明は、往復揺動運動する運動体に接続されて、前記運動体の運動によってエネルギーを弾性体に蓄積するエネルギー蓄積モードと、前記弾性体に蓄積した前記エネルギーを放出して前記運動体の運動を支援するエネルギー放出モードと、を交互に繰り返す揺動関節装置であって、揺動運動の中心となる揺動中心回りに揺動する第1出力部と、前記第1出力部の揺動角度である第1揺動角度に応じて前記エネルギーを蓄積するまたは前記エネルギーを放出する前記弾性体と、前記第1出力部から見た前記弾性体の見かけ上の剛性を可変とする見かけ上剛性可変手段と、前記第1揺動角度を検出する第1角度検出手段と、前記第1角度検出手段にて検出した前記第1揺動角度に応じて前記見かけ上剛性可変手段を制御して、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する制御手段と、を有する。そして、前記制御手段は、前記第1揺動角度に応じて前記運動体に働く重力、または前記第1揺動角度と前記運動体の運動状態、に応じて前記運動体に働く慣性力、または前記第1出力部の往復揺動運動軌跡の中央位置、の少なくとも1つと、前記第1揺動角度と、に基づいて、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、揺動関節装置である。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る揺動関節装置であって、前記弾性体は、ゼンマイバネであり、前記ゼンマイバネの一方端は、前記第1出力部の前記第1揺動角度に応じた角度で前記ゼンマイバネの中心であるバネ中心回りに旋回される第1出力部側入出力軸部に接続されており、前記ゼンマイバネの他方端は、剛性調整用電動モータにて前記バネ中心回りに旋回される剛性調整部材に接続されており、前記弾性体の見かけ上の剛性は、前記ゼンマイバネの見かけ上のバネ定数であり、前記見かけ上剛性可変手段は、前記剛性調整用電動モータと前記剛性調整部材にて構成されており、前記剛性調整用電動モータにて前記剛性調整部材の旋回角度を調整することで、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、揺動関節装置である。
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る揺動関節装置であって、前記制御手段は、前記重力と、前記第1揺動角度と、に基づいて前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する場合、前記第1出力部を含めた前記運動体の質量である運動体質量と、前記揺動中心から、前記第1出力部を含めた前記運動体の重心まで、の距離である運動体重心距離と、揺動の角周波数と、重力加速度と、前記第1揺動角度と、に基づいて、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、揺動関節装置である。
次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る揺動関節装置であって、前記運動体は、人体における股関節から膝までの大腿部と、膝から下となる下腿部と、であり、前記下腿部は、前記大腿部に対して、膝関節である膝中心回りに揺動し、前記第1出力部は、前記大腿部に接続されており、前記第1出力部における前記膝中心に対応する位置には、前記第1出力部に対して前記膝中心回りに揺動可能な第2出力部が接続されており、前記第2出力部は、前記下腿部に接続されており、前記第1出力部に対する前記第2出力部の揺動角度である第2揺動角度を検出可能な第2角度検出手段を有する。そして、前記制御手段は、前記重力及び前記慣性力と、前記第1揺動角度と、に基づいて前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する場合、前記第1出力部を含めた前記大腿部の質量である大腿部質量と、前記揺動中心から、前記膝中心まで、の距離である大腿部長さと、前記揺動中心から、前記第1出力部を含めた前記大腿部の重心まで、の距離である大腿部重心距離と、前記第2出力部を含めた前記下腿部の質量である下腿部質量と、前記下腿部の一方端となる前記膝中心から、前記下腿部の他方端まで、の距離である下腿部長さと、前記膝中心から、前記第2出力部を含めた前記下腿部の重心まで、の距離である下腿部重心距離と、前記第1出力部の揺動の角周波数と、重力加速度と、前記第1揺動角度と、前記第2揺動角度と、に基づいて、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、揺動関節装置である。
次に、本発明の第5の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る揺動関節装置であって、前記制御手段は、前記重力及び前記中央位置と、前記第1揺動角度と、に基づいて前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する場合、前記第1出力部を含めた前記運動体の質量である運動体質量と、前記揺動中心から、前記第1出力部を含めた前記運動体の重心まで、の距離である運動体重心距離と、揺動の角周波数と、重力加速度と、前記揺動中心と前記中央位置とを結ぶ仮想直線と、重力加速度方向と、がなす角度である中央角度と、前記第1揺動角度と、に基づいて、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、揺動関節装置である。
第1の発明によれば、制御手段を用いて、第1揺動角度に応じて見かけ上剛性可変手段を制御することで、第1出力部を含む運動体の揺動運動に対して、揺動運動を支援するために必要なトルクの大きさを自動的に調整するので、手間なくトルクを調整することができる。また、弾性体を用いて、エネルギーの蓄積とエネルギーの放出とを交互に行うことで、揺動運動を支援するために必要なトルクを発生させている。さらに、運動体に働く重力または運動体に働く慣性力または往復揺動運動軌跡の中央位置、の少なくとも1つと、第1揺動角度と、に基づいて、弾性体の見かけ上の剛性を調整することで、見かけ上の剛性を、より適切に制御することができる。これにより、例えば運動体が、電動モータ等によって揺動運動される場合では、電動モータの消費電力をより低減することができる。また例えば運動体が、ユーザの脚である場合、歩行時や走行時のユーザの負荷(脚を動かすエネルギー)をより低減することができる。
第2の発明によれば、弾性体にゼンマイバネを用い、例えばユーザの脚を運動体とした場合ではユーザの歩行や走行等の動作に応じて、第1出力部から見た見かけ上のバネ定数(剛性)を適切に調整する。そして運動体の動作に応じて、第1出力部から見た見かけ上のバネ定数(剛性)を調整することで、ゼンマイバネへのエネルギーの蓄積と、ゼンマイバネからのエネルギーの放出と、をスムーズかつ適切に行うことができる。
第3の発明によれば、運動体質量と、運動体重心距離と、揺動角周波数と、重力加速度と、第1揺動角度と、を用いて、運動体に働く重力と第1揺動角度とに基づいて、弾性体の見かけ上の剛性を調整する。これにより、運動体に働く重力の影響を考慮して、見かけ上の剛性を、より正確に制御することができる。
第4の発明によれば、大腿部質量と、大腿部長さと、大腿部重心距離と、下腿部質量と、下腿部長さと、下腿部重心距離と、第1出力部の揺動角周波数と、重力加速度と、第1揺動角度と、第2揺動角度と、を用いて、大腿部及び下腿部に働く重力及び慣性力と、第1揺動角度と、に基づいて、弾性体の見かけ上の剛性を調整する。これにより、大腿部及び下腿部に働く重力及び慣性力の影響を考慮して、見かけ上の剛性を、より正確に制御することができる。
第5の発明によれば、運動体質量と、運動体重心距離と、揺動角周波数と、重力加速度と、中央角度と、第1揺動角度と、を用いて、運動体に働く重力及び中央位置と、第1揺動角度と、に基づいて、弾性体の見かけ上の剛性を調整する。これにより、運動体に働く重力及び中央位置の影響を考慮して、見かけ上の剛性を、より正確に制御することができる。
揺動関節装置を構成する各構成要素の概略形状、及び組み付け位置を説明する分解斜視図である。 図1に示した各構成要素を組み付けて構成した揺動関節装置の斜視図である。 図2に示した揺動関節装置をユーザ(ユーザの腕の記載は省略)に装着した状態を説明する図である。 大腿揺動アーム(第1出力部)の揺動状態、及び下腿アーム(第2出力部)の揺動の例を説明する図である。 図1におけるV部の拡大図であり、ゼンマイバネ及び見かけ上バネ定数可変手段の構成を説明する分解斜視図である。 図2をVI方向から見た図であり、駆動軸部材の駆動軸に同軸状に設けられた各部材の配置を説明する図である。 図6をVII方向から見た図であり、大腿揺動アームの第1揺動角度に対して、変速機の変速出力軸部材の変速後揺動角度が所定の変速比で増幅された状態を説明する図である。 大腿揺動アームの揺動角度がゼロの場合においてゼンマイバネに付勢トルクが発生していない状態を示しており、バネ支持体(すなわち、バネ固定端)における駆動軸に対する基準位置を示す斜視図である。 図8の状態から、剛性調整部材を所定旋回角度だけ旋回させて、駆動軸に対するバネ支持体の位置を基準位置から移動させた状態を示す図である。 図9の状態から大腿揺動アームが前方に揺動した場合におけるゼンマイバネの自由端と固定端の周囲を示す図である。 図9の状態から大腿揺動アームが後方に揺動した場合におけるゼンマイバネの自由端と固定端の周囲を示す図である。 制御手段の入出力を説明する図である。 第1の実施の形態(重力の影響を考慮)の処理手順の例を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態(重力の影響を考慮)を説明するための模式図である。 第1の実施の形態によるエネルギー低減効果の例を説明する図である。 第2の実施の形態(重力の影響と、慣性モーメントの変化の影響と、を考慮)の処理手順の例を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態(重力の影響と、慣性モーメントの変化の影響と、を考慮)を説明するための模式図である。 第2の実施の形態における慣性モーメントの変化の例を説明する図である。 第2の実施の形態によるエネルギー低減効果の例を説明する図である。 第3の実施の形態(重力の影響と、往復揺動運動軌跡の中央位置の影響と、を考慮)の処理手順の例を説明するフローチャートである。 第3の実施の形態(重力の影響と、往復揺動運動軌跡の中央位置の影響と、を考慮)を説明するための模式図である。
まず、以下に本発明を実施するための揺動関節装置1の全体構造について、図面を用いて順に説明する。なお、各図においてX軸、Y軸、Z軸が記載されている場合、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、特に記載がない場合、Z軸方向は鉛直下向き方向を示し、X軸方向はユーザ(揺動関節装置を装着したユーザ)に対する後ろ方向を示し、Y軸方向はユーザに対する左方向を示している。なお本明細書では、図1に示す「大腿揺動アーム13」が「第1出力部」に相当し、「下腿アーム35」が「第2出力部」に相当している。また「電動モータ21」が「剛性調整用電動モータ」に相当している。また、以下の説明において、駆動軸部材6が凸状の部材である例を示しているが、駆動軸部材6は、凸形状の軸であってもよいし、軸を支持する凹形状(孔形状)であってもよい。従って、「駆動軸部材6回り」という記載は、「駆動軸部材6の中心軸である駆動軸線6J回り」あるいは「揺動中心回り」と同じことを示す。なお「駆動軸線6J」は「駆動軸」に相当している。また、変速機25の「シャフト25A」は「第1出力部側入出力軸部」に相当している。また、「電動モータ21」は「剛性調整用電動モータ」に相当している。そして「剛性調整部材23」と「電動モータ21」は「見かけ上バネ定数可変手段」に相当している。また、「ゼンマイバネ24」は「弾性体」に相当している。また、「剛性」とは、大腿揺動アーム13を揺動させるために必要とする単位角度変位あたりのトルクを指す。
●●[揺動関節装置1の全体構成(図1〜図4)]
揺動関節装置1は、ユーザの片脚、あるいはユーザの両脚、に取り付けられて、例えば、ユーザの歩行または走行等の動作を支援する。以下、ユーザの左脚に揺動関節装置1を取り付けた例で説明する。図1に示すように、揺動関節装置1は、符号2、3、4、5、6等にて示したユーザ装着部と、符号13、19等にて示した大腿揺動部と、符号21、22、23、24、25等にて示した剛性調整部と、符号35、39等にて示した下腿揺動部と、にて構成されている。なお、図1は揺動関節装置1の各構成要素の形状と組み付け位置等を示す分解斜視図であり、各構成要素を組み付けた状態の揺動関節装置1を図2に示す。また図3は揺動関節装置1をユーザに装着した状態を説明しており、図4は大腿揺動アーム13及び下腿アーム35の揺動の例を示している。
●[ベース部2、腰装着部3、肩ベルト4、制御ユニット5、駆動軸部材6等にて構成されたユーザ装着部(図1〜図4)]
ベース部2は、腰装着部3に固定され、前記大腿揺動部、前記剛性調整部、前記下腿揺動部を保持するためのベース(基板)となる部材である。またベース部2には、揺動関節装置1を装着したユーザの股関節の側方に相当する位置に、Y軸にほぼ平行に延びる駆動軸部材6が取り付けられている。なお、駆動軸部材6は、大腿揺動アーム13の貫通孔13Hに挿通される。なお駆動軸線6Jは、駆動軸部材6の中心軸線(揺動中心軸線)を示している。
腰装着部3は、ユーザの腰に巻回されてユーザの腰に固定される部材であり、ユーザの腰周りの寸法に応じて調整可能に構成されている。また腰装着部3には、ベース部2が固定され、肩ベルト4の一方端と他方端が接続されている。
肩ベルト4は、一方端が腰装着部3の前面側に接続され、他方端が腰装着部3の背面側に接続され、長さを調節可能に構成されており、制御ユニット5が取り付けられている。ユーザは、肩ベルト4の長さを調節して自身の肩に肩ベルト4を装着することで、背中に制御ユニット5をバックパックのように背負うことができる。
制御ユニット5は、図12に示すように、電動モータ21を制御する制御手段50と、当該制御手段50及び電動モータ21への電力を供給するバッテリ60等を収容している。なお制御手段50については、図12を用いて後述する。
●[大腿揺動アーム13、大腿装着部19等にて構成された大腿揺動部(図1〜図4)]
大腿揺動アーム13は、円板部13Gと、円板部13Gから下方に延びるアーム部にて構成されている。そして円板部13Gの中心には貫通孔13Hが形成されており、貫通孔13Hには駆動軸部材6が挿通される。従って、大腿揺動アーム13は、駆動軸部材6回りに揺動自在に支持される。また大腿揺動アーム13の貫通孔13Hは、ユーザの股関節の側方に相当する位置に配置され、大腿揺動アーム13の下端に設けられたリンク孔13Lは、ユーザのひざ関節の側方に相当する位置に配置される。なお、大腿揺動アーム13の下方に延びる長さは調整可能に構成されており、ユーザは、自身のひざ関節の位置に応じて、リンク孔13Lの上下方向の位置を調整可能である。
また大腿揺動アーム13には、大腿装着部19が取り付けられ、大腿装着部19は、ユーザの大腿部(ふとももの周囲)にあてがわれ、ユーザの大腿部へ大腿揺動アーム13を装着することを容易にする。また円板部13Gは、変速機25の入出力部25C(図5参照)に固定され、変速機25の入出力部25Cは大腿揺動アーム13と一体となって揺動する。従って、変速機25の入出力部25Cは、大腿揺動アーム13の揺動角度と同じ角度で、駆動軸線6J回りに揺動する。また大腿揺動アーム13には、ベース部2(あるいは駆動軸部材6)に対する大腿揺動アーム13の揺動角度である第1揺動角度を検出することが可能な第1角度検出手段13S(例えばエンコーダ)が設けられている。
●[下腿アーム35、下腿装着部39等にて構成された下腿揺動部(図1〜図4)]
下腿アーム35には、大腿揺動アーム13の下端のリンク孔13Lと接続するためのリンク孔35Lが形成されている。なお、下腿アーム35の下方に延びる長さはユーザの下腿に合うように調整可能に構成されている。また下腿アーム35には、下腿装着部39が取り付けられ、下腿装着部39は、ユーザの下腿(ふくらはぎの周囲)にあてがわれ、ユーザの下腿部へ下腿アーム35を装着することを容易にする。また下腿アーム35には、大腿揺動アーム13に対する下腿アーム35の揺動角度である第2揺動角度を検出することが可能な第2角度検出手段35S(例えばエンコーダ)が設けられている。
●[ユーザに装着された揺動関節装置1の動作(図4)]
次に図4を用いて、ユーザの大腿部UL1に装着された大腿揺動アーム13の動作と、ユーザの下腿部UL2に装着された下腿アーム35の動作を説明する。なお、図4において実線にて示す大腿揺動アーム13、下腿アーム35、の位置を、各アームの初期位置(ユーザが直立状態で静止した位置)とする。
ユーザが、大腿部UL1を前方に振り出すと、大腿揺動アーム13は初期位置から角度θaにて前方に振り出される。また、大腿揺動アーム13に対する下腿アーム35の揺動角度は角度θbとされる。このとき、後述するように電動モータ21を用いてゼンマイバネ24の固定端の旋回角度を調整することで、大きなトルクが必要である大腿部の振り出しを、適切に低減してユーザの負荷を軽減する。また、電動モータ21を用いてゼンマイバネ24の固定端の旋回角度を調整しながら大腿部UL1の前方への振り出しのエネルギーをゼンマイバネ24に蓄積する。さらに、電動モータ21を用いてゼンマイバネ24の固定端の旋回角度を調整しながら、ゼンマイバネ24に蓄積したエネルギーを放出させて、大腿部UL1の後方への振り出しに利用する。同様に、大腿部UL1を後方に振り出した際のエネルギーをゼンマイバネ24に蓄えて大腿部UL1を前方に振り出す際に利用する。
このように、揺動関節装置1は、運動体(この場合、大腿揺動アーム13及びユーザの大腿部UL1と、下腿アーム35及びユーザの下腿部UL2)の揺動運動によってエネルギーを蓄積するエネルギー蓄積モードと、蓄積したエネルギーを放出して運動体の揺動運動を支援するエネルギー放出モードと、を交互に繰り返す。次に、ゼンマイバネ24を含む剛性調整部について説明する。
●[電動モータ21、ブラケット22、剛性調整部材23、ゼンマイバネ24、変速機25等にて構成された剛性調整部(図1〜図3、図5〜図7)]
ブラケット22は、ベース部2に対して、電動モータ21を固定する部材であり、電動モータ21の回転軸を挿通するための貫通孔22Hが設けられて、ベース部2に固定される。また、図1、図6に示すように、大腿揺動アーム13の円板部13Gの貫通孔13H、変速機25のシャフト25A、ゼンマイバネ24の中心軸、剛性調整部材23の貫通孔23H、ブラケット22の貫通孔22H、電動モータ21の出力軸21D、は駆動軸線6Jと同軸に配置されている。
変速機25(減速機)は、図5に示すように、入出力部25Cが、大腿揺動アーム13の円板部13Gに固定されている。そして変速機25は、予め設定された変速比[n]に基づいて、入出力部25Cへの入力旋回角度θをn倍した出力旋回角度nθをシャフト25Aの旋回角度として出力する。従って、変速機25は、図7に示すように、大腿揺動アーム13が第1揺動角度(θf)で揺動すると、所定の変速比(n)で変速した変速後揺動角度(nθf)で揺動するシャフト25Aを有している。またシャフト25Aには、図5に示すように、ゼンマイバネ24の自由端24Bの側を固定するための駆動軸線6J方向に延びる溝であるバネ自由端挿通溝25Bが形成されている。なお変速機25は、ゼンマイバネ24からの付勢トルクによってシャフト25Aが角度θだけ旋回されると、大腿揺動アーム13を旋回角度θ・(1/n)だけ旋回させる。
ゼンマイバネ24は、所定の軸回りに螺旋状にバネ材等の弾性体が巻回されており、図5に示すように、巻回の中心部近傍に位置している端部である一方端を自由端24B、巻回の中心部から離れた位置に位置している端部である他方端を固定端24Aとしている。なお、図5において、自由端24Bはシャフト25Aのバネ自由端挿通溝25Bに固定され、固定端24Aは剛性調整部材23のバネ支持体23Jに固定される。
剛性調整部材23には、電動モータ21の先端部の出力軸21Dが挿通される貫通孔23Hが形成されて出力軸21Dにて支持され、ブラケット22及び電動モータ21にてベース部2に対して固定されている。また剛性調整部材23のゼンマイバネ24に対向する面には、ゼンマイバネ24の固定端24Aを支持するバネ支持体23Jが、駆動軸線6Jから離れた位置に設けられている。例えばバネ支持体23Jは駆動軸線6J方向に沿って延びる軸状部材であり、ゼンマイバネ24の固定端24Aの位置に形成された筒状部に挿通される。そして剛性調整部材23は、電動モータ21にて駆動軸線6J回りに旋回され、ゼンマイバネ24の固定端24Aの位置を周方向に可変とする。このように剛性調整部材23は、駆動軸線6J回りに旋回自在に支持されて、駆動軸線6J回りに所定旋回角度で旋回されることで、駆動軸線6Jに対するバネ支持体23Jの位置を、駆動軸線6J回りに所定旋回角度分だけ周方向に移動させる。
電動モータ21は、先端に出力軸21Dが設けられている。また、出力軸21Dに減速機を設けてもよい。そして、出力軸21Dはブラケット22の貫通孔22Hに挿通され、電動モータ21はブラケット22に固定され、ブラケット22はベース部2に固定されている。また電動モータ21には、制御ユニット5に収容されているバッテリ及び制御手段から駆動信号とともに電力が供給されている。そして電動モータ21は、ブラケット22(すなわちベース部2)に対して駆動軸線6J回りに剛性調整部材23を旋回させ、ゼンマイバネ24の固定端24Aの位置を周方向に移動させることができる。また電動モータ21には、エンコーダ等の回転角度検出手段21Sが設けられている。回転角度検出手段21Sは電動モータ21のシャフトの回転角度に応じた信号を制御手段に出力する。そして制御手段50は、回転角度検出手段21Sからの検出信号に基づいて、剛性調整部材23の旋回角度を検出することが可能である。なお、ブラケット22やベース部2に、ブラケット22に対する剛性調整部材23の旋回角度を検出する角度検出手段(角度センサ)を設けるようにしてもよい。また、電動モータ21は、制御手段50により制御されており、固定端24Aの位置は、所定の位置に維持されている。また、電動モータ21に通電しないで固定端24Aの位置を維持するために機械式ブレーキなどを設けるようにしてもよい。また、出力軸21Dに設けられた減速機で、固定端24Aの位置を所定の位置に維持してもよい。
●[ゼンマイバネ24の固定端24Aの位置と、剛性調整角度θs(図8〜図11)]
図8は、図3に示すユーザT(利用者)が直立状態であり、大腿揺動アーム13の揺動角度がゼロの場合の例であって、ゼンマイバネ24の付勢トルクがゼロの場合の例を示している。そして図8の例におけるゼンマイバネ24の固定端24Aの位置では、自由端24Bには、駆動軸線6J回りの時計回り方向の付勢トルクも、駆動軸線6J回りの『反』時計回り方向の付勢トルクも、発生していない状態の例を示している。そして図8に示す基準線Jsは、大腿揺動アーム13の揺動角度がゼロの際に、自由端24Bに付勢トルクが発生しないように固定端24Aの位置を調整した場合(剛性調整部材23の旋回角度を調整した場合)において、駆動軸線6Jとバネ自由端挿通溝25Bとを通る仮想直線であり、シャフト25Aの基準旋回角度位置を示している。また、この図8の例に示す固定端24A(バネ支持体23J)の位置を、ゼンマイバネ24の固定端24A(バネ支持体23J)の基準位置とする。なお図8の例は、説明を容易にするために、大腿揺動アーム13の揺動角度がゼロの場合に、基準線Jsが鉛直方向であり、且つ基準線Js上に固定端24Aがある場合の例を示している。
また図9は、図8に示した状態から、電動モータ21を駆動させ、ゼンマイバネ24の固定端24Aの位置を、上記の基準位置から時計回り方向に回転角度(θs)だけ周方向に移動した位置へと変更した状態を示している。この状態を、「ゼンマイバネ24に、時計回り方向に剛性調整角度θsを付与した状態」とする。この状態では、ユーザTが直立状態で大腿揺動アーム13の揺動角度がゼロであっても、時計回り方向の剛性調整角度θsによってシャフト25Aにゼンマイバネ24の付勢トルクが働き、シャフト25Aから変速機25を介して大腿揺動アーム13に付勢トルクが働いている。
また図10は、図9に示した「時計回り方向の剛性調整角度θs」を付与している状態において、大腿揺動アーム13を時計回り方向に揺動角度θfで揺動させた場合の例を示している。変速機25の変速比を[n]とした場合、大腿揺動アーム13が時計回り方向に揺動角度θfで揺動すると、変速機25のシャフト25Aは時計回り方向に揺動角度nθfで揺動する。すなわち、図10に示す例では、ゼンマイバネ24には、揺動角度nθfから剛性調整角度θsだけ減算した角度(nθf−θs)に応じた、『反』時計回り方向の付勢トルクが発生していることになる。
また図11は、図9に示した「時計回り方向の剛性調整角度θs」を付与している状態において、大腿揺動アーム13を『反』時計回り方向に揺動角度θrで揺動させた場合の例を示している。変速機25の変速比を[n]とした場合、大腿揺動アーム13が『反』時計回り方向に揺動角度θrで揺動すると、変速機25のシャフト25Aは『反』時計回り方向に揺動角度nθrで揺動する。すなわち、図11に示す例では、ゼンマイバネ24には、揺動角度nθrと剛性調整角度θsを加算した角度(nθr+θs)に応じた、時計回り方向の付勢トルクが発生していることになる。以上に説明した変速機25(変速機25は省略してもよい)、ゼンマイバネ24、剛性調整部材23、電動モータ21(剛性調整用電動モータ)にて、大腿揺動アーム13から見た見かけ上バネ定数可変手段が構成されている。そして、この見かけ上バネ定数可変手段は、駆動軸線6J回りの剛性を可変としている。このように、「剛性」とは、大腿揺動アーム13を揺動させるために必要とする単位角度変位あたりのトルクを指し、大腿揺動アーム13から見たゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数は当該トルクに関連している。従って、「大腿揺動アーム13から見た弾性体(ゼンマイバネ)の見かけ上の剛性」は、「大腿揺動アーム13から見たゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数」であり、バネ定数は、剛性の一種とされている。そして、弾性体の剛性を可変させて、エネルギーを最適に保存し、保存したエネルギーを最適に放出することが可能である。また、「大腿揺動アーム13から見た弾性体の見かけ上の剛性を可変とする見かけ上剛性可変手段」は、「大腿揺動アーム13から見たゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数を可変とする見かけ上バネ定数可変手段」である。
●[制御手段の入出力(図12)]
次に図12を用いて、制御手段50の入出力について説明する。制御ユニット5には、制御手段50及びバッテリ60が収容されている。また制御ユニット5は、起動スイッチ54、入出力手段であるタッチパネル55、バッテリ60への充電用コネクタ61等が設けられている。また制御手段50(制御装置)は、CPU50A、モータドライバ52等を有している。なお、制御手段50の処理を実行させるためのプログラムや各種の計測結果等を記憶する記憶装置も備えているが、図示省略する。
制御手段50は、後述するように、大腿揺動アーム13から見たゼンマイバネ24の見かけ上バネ定数が最適な値となる剛性調整部材23の回転角度である目標剛性調整角度を求め、モータドライバ52を介して駆動信号を電動モータ21に出力する。電動モータ21は制御手段50からの駆動信号に基づいて出力軸21Dを介して剛性調整部材23を回転させる。また電動モータ21のシャフトの回転速度や回転量は、回転角度検出手段21Sにて検出され、検出信号はモータドライバ52に入力されるとともにモータドライバ52を介してCPU50Aに入力される。CPU50Aは、回転角度検出手段21Sからの検出信号に基づいた実際の剛性調整部材23の回転角度が、目標剛性調整角度に近づくようにフィードバック制御する。
また、制御手段50には、第1角度検出手段13Sからの検出信号と、第2角度検出手段35Sからの検出信号と、が入力されている。制御手段50は、第1角度検出手段13Sからの検出信号に基づいて、ベース2に対する大腿揺動アーム13の第1揺動角度を検出することができる。また制御手段50は、第2角度検出手段35Sからの検出信号に基づいて、大腿揺動アーム13に対する下腿アーム35の第2揺動角度を検出することができる。
起動スイッチ54は、制御手段50を起動するためのスイッチである。またタッチパネル55は、ユーザの身長や体重等の入力や、設定状態の表示等を行うための装置である。また充電用コネクタ61は、バッテリ60を充電する際に、充電用ケーブルが接続されるコネクタである。
●●[第1の実施の形態(重力の影響を考慮)における制御手段の処理手順(図13〜図15)]
次に、図13〜図15を用いて、大腿揺動アーム13を含めたユーザの下肢である運動体(大腿揺動アーム13+大腿部UL1+下腿部UL2(図4参照))にかかる重力の影響を考慮した、第1の実施の形態における制御手段の処理手順の例について説明する。なお、第1の実施の形態における揺動関節装置は、図1〜図4に示す構成において下腿アーム35を、特に必要としない。下腿アーム35を省略した場合は、下記の運動体の質量mを、「大腿揺動アーム13+大腿部UL1+下腿部UL2の質量」とすればよい。下腿アーム35を省略しない場合は、下記の運動体の質量mを、「大腿揺動アーム13+大腿部UL1+下腿アーム35+下腿部UL2の質量」とすればよい。
●[制御手段の処理手順(図13)]
次に図13に示すフローチャートを用いて、制御手段50の処理手順について説明する。ユーザが制御ユニットの起動スイッチを操作すると、制御手段はステップS110に進む。
ステップS110にて制御手段は、タッチパネルからのユーザの初期設定入力を待つ。ユーザからの身長と体重の入力を確認すると、制御手段はステップS120に進む。なお制御手段は、所定時間が経過してもユーザからの入力が確認されない場合、例えば、予め設定された標準身長と標準体重を設定してステップS120に進む。
ステップS120にて制御手段は、所定期間の間、ユーザの歩行状態(または走行状態)を計測し、計測時間に対応させて第1角度検出手段13Sからの検出信号を計測データとして記憶装置に記憶する。そして制御手段は、例えば所定歩数あるいは所定時間の間、計測データを収集すると、ステップS130に進む。
ステップS130にて制御手段は、第1角度検出手段13Sからの検出信号に基づいた計測データから、大腿揺動アームの第1揺動角度θ等を算出する。そして制御手段は、第1揺動角度θの時間推移から角周波数ω等を推定し、ステップS140に進む。
ステップS140にて制御手段は、ステップS110にて入力されたユーザの身長及び体重、ステップS130にて算出した、大腿揺動アームの第1揺動角度θ、大腿揺動アームの角周波数ω等に基づいて、エネルギー低減効果が最大となる、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数kを計算し、ステップS150に進む。なお、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数kの詳細な算出手順については後述する。
ステップS150にて制御手段は、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数kを満たすように、電動モータ21の回転角度θ(剛性調整部材23の回転角度)を計算し、ステップS160に進む。なお、電動モータ21の回転角度θ(剛性調整部材23の回転角度)の詳細な算出手順については後述する。
ステップS160にて制御手段は、剛性調整部材23の回転角度がθとなるように、電動モータ21を制御して、ステップS170に進む。
ステップS170にて制御手段は、歩行状態(または走行状態)をモニタし、ユーザが歩行動作(または走行動作)の支援の停止を所望しているか否かを判定し、支援の停止を所望していると判定した場合(Yes)は、制御を終了し、支援の停止を所望していないと判定した場合(No)はステップS120に戻る。
●[運動体から見たゼンマイバネの見かけ上の剛性kと、電動モータ21の回転角度θの算出方法]
以下、下記のように定義して説明する。なお、例えば下記のl、J、mは、入力されたユーザの身長、体重等に基づいて制御手段50が推定する。また、c、k、n、ηは予め制御手段50に設定されている。
τ:図14に示す駆動軸線6J回りの駆動トルク[Nm]
τ:電動モータ21のモータトルク[Nm]
:運動体の慣性モーメント[kgm
:運動体の粘性係数[Nms/rad]
k:運動体から見たゼンマイバネ24の見かけ上の剛性(バネ定数)[Nm/rad]
:ゼンマイバネ24のもともとのバネ定数[Nm/rad]
:運動体の質量[kg]
g:重力加速度[m/s
:揺動中心である駆動軸線6Jから運動体の重心ULまでの距離[m]
θ:運動体の揺動角度(大腿揺動アーム13の変位角)[rad]
|θ|:運動体の変位角の振幅[rad]
θ´:ゼンマイバネ24のねじり量[rad]
θ:電動モータ21の回転角度(剛性調整部材23の回転角度)[rad]
ω:運動体の角周波数[rad/s]
t:時間[s]
n:変速機25の減速比[−]
η:変速機25の効率[−]
運動体の運動方程式は、下記の(式1)にて表すことができる。そして(式1)に対して5次のTaylor展開を用いると、下記の(式1−1)を得ることができる。

ここで、(式1−2)のようにおくと、下記の(式1−3)を得ることができる。

また、大腿揺動アーム13の変位角θ、運動体の変位角の振幅|θ|は、下記の(式2−1)、(式2−2)にて表すことができる。また、(式1−2)、(式2−2)から(式2−3)を得ることができる。

|θ|=a/(dω) (式2−2)
a=|θ|cω (式2−3)
また、(式1−3)に(式2−3)を代入して、下記の(式2−4)を得ることができる。
この場合、トルク振幅は、下記の(式2−5)にて表すことができる。この(式2−5)において、|τ|を最小にするには、(式2−5)において、A=0となればよく、そのときの見かけ上の剛性をkとすると、下記の(式2−6)が成立する。この(式2−6)から(式3)を得ることができる。


ここで、力が釣り合っていると仮定したとき、運動体の側からゼンマイバネを見た場合のτは(式4)にて表すことができる。またゼンマイバネの側から運動体を見た場合のτは(式5)にて表すことができる。
τ=kθ (式4)
τ=ηnτ (式5)
減速機の入力軸に生じるトルクτは、下記の(式6)で表すことができる。ここで、電動モータ21を回転させてゼンマイバネの固定端をθだけ回転させることを考えると、以下の(式7)を得ることができる。また(式7)を(式6)に代入して(式8)を得ることができる。
τ=kθ´ (式6)
θ´=nθ−θ (式7)
τ=k(nθ−θ) (式8)
上記の(式8)を(式5)に代入して、以下の(式5−1)を得ることができる。そして(式5−1)と(式4)より、以下の(式9−1)、(式9−2)を得ることができる。
τ=ηnk(nθ−θ)=ηn[1−θ/(nθ)]θ (式5−1)
k=ηn[1−θ/(nθ)] (式9−1)
θ=nθ[1−k/(ηn)] (式9−2)
従って、図13に示すフローチャートにおけるステップS140にて、上記の(式9−1)に基づいて見かけ上の剛性kを計算し、ステップS150にて、当該kの計算結果と上記の(式9−2)に基づいて剛性調整部材23の回転角度θを計算する。以上、ゼンマイバネ24の固定端24Aの位置の回転角度θを、刻々と変化する大腿揺動アーム13の第1揺動角度θに対して、見かけ上の剛性kを満足するように、リアルタイムに回転角度θを調整することで、ユーザの負荷(歩行あるいは走行のエネルギー)を低減することができる。
なお、図15は、横軸を、運動体の揺動周波数、縦軸を、運動体を1周期駆動した際の消費エネルギーとした場合において、剛性調整を行わなかった場合、第1の実施の形態にて説明した剛性調整を行った場合、の各特性の例を示している。第1の実施の形態の剛性調整(重力の影響を考慮した調整)を行うことで、運動体の揺動周波数に応じたエネルギー低減効果を得ることができる。
●●[第2の実施の形態(重力の影響と慣性モーメントの変化の影響を考慮)における制御手段の処理手順(図16〜図19)]
次に、図16〜図19を用いて、大腿揺動アーム13を含めたユーザの下肢である運動体(大腿揺動アーム13+大腿部UL1+下腿アーム35+下腿部UL2(図4参照))にかかる重力の影響と慣性モーメントの変化の影響を考慮した、第2の実施の形態における制御手段の処理手順の例について説明する。なお、第2の実施の形態における揺動関節装置は、図1に示す構成において大腿揺動アーム13と下腿アーム35が必須であり、下記の運動体は、「大腿揺動アーム13+大腿部UL1+下腿アーム35+下腿部UL2」である。また、下記の大腿部質量mupは、「大腿揺動アーム13+大腿部UL1の質量」であり、下腿部質量munは、「下腿アーム35+下腿部UL2の質量」である。
揺動関節装置を装着したユーザの歩行時においては、膝の曲げ角である第2揺動角度(図17における揺動角度θun)は、ほぼ180[°]の近傍で変化が小さく、上記の運動体の(揺動中心回りの)慣性モーメントの変動も小さいので、慣性モーメントの変化の影響を、特に考慮しなくてもよい。しかし、揺動関節装置を装着したユーザの走行時においては、図18に示すように、膝の曲げ角である第2揺動角度は、数[°]程度〜約180[°]の間で大きく変化するので、運動体の慣性モーメントの変動が大きい(膝をより大きく曲げている場合に、慣性モーメント)。従って、この慣性モーメントの変動を考慮に入れると、図19に示すように、より大きなエネルギー低減効果を得ることができる。
●[制御手段の処理手順(図16)]
次に図16に示すフローチャートを用いて、制御手段50の処理手順について説明する。ユーザが制御ユニットの起動スイッチを操作すると、制御手段はステップS210に進む。
ステップS210にて制御手段は、タッチパネルからのユーザの初期設定入力を待つ。なお、ステップS210は、図13に示すステップS110と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ステップS220にて制御手段は、所定期間の間、ユーザの歩行状態(または走行状態)を計測し、計測時間に対応させて、第1角度検出手段13Sからの検出信号及び第2角度検出手段35Sからの検出信号、を計測データとして記憶装置に記憶する。そして制御手段は、例えば所定歩数あるいは所定時間の間、計測データを収集すると、ステップS230に進む。
ステップS230にて制御手段は、第1角度検出手段13Sからの検出信号に基づいた計測データから、大腿揺動アームの第1揺動角度θup(図17参照)を算出し、第2角度検出手段35Sからの検出信号に基づいた計測データから、大腿揺動アームに対する下腿アームの第2揺動角度θun(図17参照)を算出する。そして制御手段は、第1揺動角度θupの時間推移から角周波数ω等を推定し、ステップS235に進む。
ステップS235にて制御手段は、第1揺動角度θup、第2揺動角度θunに基づいて慣性モーメントJを計算し、ステップS240に進む。なお、慣性モーメントJの詳細な計算手順については後述する。
ステップS240にて制御手段は、ステップS210にて入力されたユーザの身長及び体重、ステップS230にて算出した、大腿揺動アームの第1揺動角度θup、大腿揺動アームの角周波数ω、下腿アームの第2揺動角度θun、ステップS235にて算出した慣性モーメントJ等に基づいて、エネルギー低減効果が最大となる、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数kを計算し、ステップS250に進む。なお、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数kの詳細な算出手順については後述する。
ステップS250にて制御手段は、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数kを満たすように、電動モータ21の回転角度θ(剛性調整部材23の回転角度)を計算し、ステップS260に進む。なお、電動モータ21の回転角度θ(剛性調整部材23の回転角度)の詳細な算出手順については後述する。
ステップS260にて制御手段は、剛性調整部材23の回転角度がθとなるように、電動モータ21を制御して、ステップS270に進む。
ステップS270にて制御手段は、歩行状態(または走行状態)をモニタし、ユーザが歩行動作(または走行動作)の支援の停止を所望しているか否かを判定し、支援の停止を所望していると判定した場合(Yes)は、制御を終了し、支援の停止を所望していないと判定した場合(No)はステップS220に戻る。
●[慣性モーメントJの算出方法]
以下、下記のように定義して説明する。なお、例えば下記のl、lup、lun、lgup、lgun、m、mup、munは、入力されたユーザの身長、体重等に基づいて制御手段50が推定する。また、c、k、n、ηは予め制御手段50に設定されている。
τ:図17に示す揺動中心回りの駆動トルク[Nm]
τ:電動モータ21のモータトルク[Nm]
:運動体の慣性モーメント[kgm
:運動体の粘性係数[Nms/rad]
k:運動体から見たゼンマイバネ24の見かけ上の剛性(バネ定数)[Nm/rad]
:ゼンマイバネ24のもともとのバネ定数[Nm/rad]
:運動体(ユーザの大腿部+大腿揺動アーム+ユーザの下腿部+下腿アーム)の質量(=mup+mun)[kg]
up:「ユーザの大腿部+大腿揺動アーム」の質量[kg]
un:「ユーザの下腿部+下腿アーム」の質量[kg]
g:重力加速度[m/s
:揺動中心から運動体全体の重心までの距離[m]
up:揺動中心から膝関節(大腿揺動アームと下腿アームとの接続部)までの距離[m]
un:膝関節から下腿部の下端までの距離[m]
gup:揺動中心から「ユーザの大腿部+大腿揺動アーム」の重心までの距離[m]
gun:膝関節から「ユーザの下腿部+下腿アーム」の重心までの距離[m]
θup:第1揺動角度(大腿揺動アーム13の変位角であって、もも上げ角度)[rad]
θun:第2揺動角度(大腿揺動アームに対する下腿アームの角度であって、膝曲げ角度)[rad]
|θ|:第1揺動角度の振幅[rad]
θ´:ゼンマイバネ24のねじり量[rad]
θ:電動モータ21の回転角度(剛性調整部材23の回転角度)[rad]
ω:運動体の角周波数[rad/s]
t:時間[s]
n:変速機25の減速比[−]
η:変速機25の効率[−]
図17に示すように、鉛直下方に向かう方向をZ方向、ユーザの後方に向かう方向をX軸方向に設定する。そして、図17における揺動中心を原点(0、0)とした場合、揺動中心に対する「大腿部+大腿揺動アーム」の重心のX軸方向の座標lgupxと、当該重心のZ軸方向の座標lgupzは、以下の(式10)、(式11)にて表すことができる。
gupx=−lgupsinθup (式10)
gupz=lgupcosθup (式11)
また、揺動中心に対する「下腿部+下腿アーム」の重心のX軸方向の座標lgunxと、当該重心のZ軸方向の座標lgunzは、以下の(式12)、(式13)にて表すことができる。
gunx=−lupsinθup+lgunsin(θup+θun) (式12)
gunz=lupcosθup−lguncos(θup+θun) (式13)
以上より、揺動中心に対する運動体全体「大腿部+大腿揺動アーム+下腿部+下腿アーム」の重心のX座標lgx、当該重心のZ座標lgzは、以下の(式14)、(式15)にて表すことができる。
gx=(lgupxup+lgunxun)/(mup+mun) (式14)
gz=(lgupzup+lgunzun)/(mup+mun) (式15)
また揺動中心回りの運動体全体の慣性モーメントJは、長さl、質量(mup+mun)の細長い一様な棒を端から回転させると仮定して解く。このとき、平行軸の定理より、以下の(式16)にて慣性モーメントJを導出することができる。なお、(式16−1)も成立している。
J=(1/12)(mup+mun)(2l)+(mup+mun)(l) (式16)
=√[(lgx+(lgz] (式16−1)
●[運動体から見たゼンマイバネの見かけ上の剛性kと、電動モータ21の回転角度θの算出方法]
上記の(式16)のJをJとして、第1の実施の形態の(式1)のJに代入する。つまり、第1の実施の形態の(式3)のJに、(式16)のJを代入することで、ゼンマイバネの見かけ上の剛性kを得ることができる。また、得られた見かけ上の剛性kの値を、第1の実施の形態の(式9−2)に代入することで、電動モータ21の回転角度θを得ることができる。
従って、図16に示すフローチャートにおけるステップS240にて、上記のように、見かけ上の剛性kを計算し、ステップS250にて、当該kの計算結果と上記の(式9−2)に基づいて剛性調整部材23の回転角度θを計算する。以上、ゼンマイバネ24の固定端24Aの位置の回転角度θを、刻々と変化する大腿揺動アーム13の第1揺動角度θupと下腿アーム35の第2揺動角度θunに対して、見かけ上の剛性kを満足するように、リアルタイムに回転角度θを調整することで、ユーザの負荷(歩行あるいは走行のエネルギー)を低減することができる。
なお、図19は、横軸を、運動体の揺動周波数、縦軸を、運動体を1周期駆動した際の消費エネルギーとした場合において、剛性調整を行わなかった場合、第1の実施の形態にて説明した剛性調整を行った場合、第2の実施の形態にて説明した剛性調整を行った場合、の各特性の例を示している。第2の実施の形態の剛性調整(重力の影響と慣性モーメントの変化の影響を考慮した調整)を行うことで、第1の実施の形態の剛性調整(重力の影響を考慮した調整)よりも、さらに大きなエネルギー低減効果を得ることができる。
●●[第3の実施の形態(重力の影響と往復揺動運動軌跡の中央位置の影響を考慮)における制御手段の処理手順(図20、図21)]
次に、図20、図21を用いて、大腿揺動アーム13を含めたユーザの下肢である運動体(大腿揺動アーム13+大腿部UL1+下腿部UL2(図4参照))にかかる重力の影響と、往復揺動運動軌跡の中央位置(ゼンマイバネの中立点)の影響を考慮した、第3の実施の形態における制御手段の処理手順の例について説明する。なお、第3の実施の形態における揺動関節装置は、図1〜図4に示す構成において下腿アーム35を、特に必要としない。下腿アーム35を省略した場合は、下記の運動体の質量mを、「大腿揺動アーム13+大腿部UL1+下腿部UL2の質量」とすればよい。下腿アーム35を省略しない場合は、下記の運動体の質量mを、「大腿揺動アーム13+大腿部UL1+下腿アーム35+下腿部UL2の質量」とすればよい。
揺動関節装置を装着したユーザの歩行時においては、一般的に、大腿揺動アーム13の往復揺動運動軌跡の中央位置Pc(図21参照)は、鉛直下方である基準線Jsの位置とは異なり、ユーザの前方に向かって中央角度φ(一般的には約2〜3[°]程度)だけ傾斜した位置となる。従って、この中央角度φの影響を考慮に入れると、より大きなエネルギー低減効果を得ることができる。なお、中央角度φは、図21に示すように、揺動中心(駆動軸線6J)と中央位置Pcとを結ぶ仮想直線Jcと、重力加速度方向と、がなす角度であり、図21の例では仮想直線Jcと基準線Jsとがなす角度である。
●[制御手段の処理手順(図20)]
次に図20に示すフローチャートを用いて、制御手段50の処理手順について説明する。ユーザが制御ユニットの起動スイッチを操作すると、制御手段はステップS310に進む。
ステップS310にて制御手段は、タッチパネルからのユーザの初期設定入力を待つ。なお、ステップS310は、図13に示すステップS110と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ステップS320にて制御手段は、所定期間の間、ユーザの歩行状態(または走行状態)を計測し、計測時間に対応させて、第1角度検出手段13Sからの検出信号を計測データとして記憶装置に記憶する。そして制御手段は、例えば所定歩数あるいは所定時間の間、計測データを収集すると、ステップS330に進む。
ステップS330にて制御手段は、第1角度検出手段13Sからの検出信号に基づいた計測データから、大腿揺動アームの第1揺動角度θ(図21参照)を算出する。そして制御手段は、第1揺動角度θの時間推移から角周波数ω等を推定し、ステップS340に進む。
ステップS340にて制御手段は、ステップS310にて入力されたユーザの身長及び体重、ステップS330にて算出した、大腿揺動アームの第1揺動角度θ、大腿揺動アームの角周波数ω等に基づいて、エネルギー低減効果が最大となる、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数K、ゼンマイバネ24の中立点(ゼンマイバネがトルクを発生させていない位置)の角度θを計算し、ステップS350に進む。なお、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数K、中立点の角度θの詳細な算出手順については後述する。
ステップS350にて制御手段は、ゼンマイバネ24の見かけ上のバネ定数Kを満たすように、電動モータ21の回転角度θ(剛性調整部材23の回転角度)を計算し、ステップS260に進む。なお、電動モータ21の回転角度θ(剛性調整部材23の回転角度)の詳細な算出手順については後述する。
ステップS360にて制御手段は、剛性調整部材23の回転角度がθとなるように、電動モータ21を制御して、ステップS370に進む。
ステップS370にて制御手段は、歩行状態(または走行状態)をモニタし、ユーザが歩行動作(または走行動作)の支援の停止を所望しているか否かを判定し、支援の停止を所望していると判定した場合(Yes)は、制御を終了し、支援の停止を所望していないと判定した場合(No)はステップS320に戻る。
●[運動体から見たゼンマイバネの見かけ上の剛性Kと、中立点の角度θの算出方法]
以下、図21に示すように、下記の定義をして説明する。なお、例えば下記のl、J、mは、入力されたユーザの身長、体重等に基づいて制御手段50が推定する。また、c、k、n、ηは予め制御手段50に設定されている。
τ:駆動軸線6J回りの駆動トルク[Nm]
τ:電動モータ21のモータトルク[Nm]
J:運動体の慣性モーメント[kgm
c:運動体の粘性係数[Nms/rad]
K:運動体から見たゼンマイバネ24の見かけ上の剛性(バネ定数)[Nm/rad]
:ゼンマイバネ24のもともとのバネ定数[Nm/rad]
m:運動体の質量[kg]
g:重力加速度[m/s
l:揺動中心である駆動軸線6Jから運動体の重心ULまでの距離[m]
θ:運動体の揺動角度(大腿揺動アーム13の変位角)[rad]
|θ|:運動体の変位角の振幅[rad]
θ´:ゼンマイバネ24のねじり量[rad]
θ:電動モータ21の回転角度(剛性調整部材23の回転角度)[rad]
θ:θを算出するために仮想的に設定した角度であり、ゼンマイバネの中立点(ゼンマイバネがトルクを出力していないときの仮想的な位置)の角度[rad]
φ:運動体の往復揺動運動軌跡の中央位置の角度である中央角度[rad]
Pc:運動体の往復揺動運動軌跡の中央位置[−]
ω:運動体の角周波数[rad/s]
t:時間[s]
n:変速機25の減速比[−]
η:変速機25の効率[−]
駆動トルクをTとしたとき、ゼンマイバネの中立点の角度θを考慮したときの出力リンク(大腿揺動アーム)のダイナミクスは、下記の(式17)にて与えられる。ここで簡単化のため、sinθ≒θと近似すると、(式17)は、以下の(式18)に書き換えられる。

(式18)において、系のエネルギーを最小化するには、下記の(式19)を成立させればよい。
ここで、α=(K+mgl)/J、β=Kθ/Jとおくと、(式19)は、以下の(式20)に書き換えられる。また(式20)において右辺を0とした斉次方程式を立てると、以下の(式21)となる。

(式21)に、θ=eλtを代入し、特性方程式の解を求めると、以下の(式22)に示す解を求めることができる。従って、斉次方程式の基本解は、以下の(式23)となる。
λ=±√(αi) (式22)
次に、右辺が0でない場合を求めると、ロンスキーの行列式から、以下の(式24)が得られる。これを解いて、特殊解を求めると、以下の(式25)が導出される。

以上より、非斉次方程式の一般解は、以下の(式26)にて与えられる。
ここで、A=A=A/2とおくと、(式26)を(式27)のように書き換えることができる。
一方、往復揺動運動は以下の(式28)で表現できる。また、(式27)、(式28)は、同一の運動を示しているため、これらの式より、運動体から見たゼンマイバネの見かけ上の剛性K、及びゼンマイバネの中立点となる位置の角度θは、以下の(式29)、(式30)となる。なお、(式29)は、(式27)より、√[(K+mgl)/J]=ωから求めることができる。また(式30)は、(式27)より、[K/(K+mgl)]θ=φから求めることができる。
θ=|θ|cosωt+φ (式28)
K=Jω−mgl (式29)
θ=[1+mgl/K]φ (式30)
●[電動モータ21の回転角度θの算出方法]
変速機の減速比をn、変速機の効率をη、ゼンマイバネのもともとのバネ定数をkとし、力が釣り合っていると仮定したとき、出力リンク(大腿揺動アーム)の駆動トルクτは、以下の(式31)、(式32)で表現できる。なお、第1の実施の形態の(式4)は、θ=0であることを示している。
τ=K(θ−θ) (式31)
τ=ηnτ (式32)
ここで、τ1は変速機の入力側(電動モータ21の側)に生じるトルクであり、出力リンク(大腿揺動アーム)の回転角θと、剛性調整部材23の回転角度θ(電動モータ21の回転角度)から、以下の(式33)で表現できる。
τ=k(nθ−θ) (式33)
(式33)を(式32)に代入すると、以下の(式34)を得ることができる。
τ=ηnk(nθ−θ) (式34)
(式34)、(式31)より、θは以下の(式35)に示すとおりとなる。
θ=n(θ−θ)[1−K/(ηn)]+nθ
=nθ[1−K/(ηn)]+(Kθ)/(ηn) (式35)
(式30)、(式35)より、以下の(式36)を得ることができる。
θ=nθ[1−K/(ηn)]+[φ/(ηnk)](K+mgl) (式36)
従って、図20に示すフローチャートにおけるステップS340にて、上記の(式29)に基づいて見かけ上の剛性Kを計算し、当該Kの計算結果と上記の(式30)に基づいて中立点の角度θを計算する。そしてステップS350にて、見かけ上の剛性Kと、中立点の角度θと、(式36)、(式30)に基づいて、剛性調整部材23の回転角度θを計算する。以上、ゼンマイバネ24の固定端24Aの位置の回転角度θを、刻々と変化する大腿揺動アーム13の第1揺動角度θに対して、見かけ上の剛性Kを満足するように、リアルタイムに回転角度θを調整することで、ユーザの負荷(歩行あるいは走行のエネルギー)を低減することができる。
以上、第1の実施の形態では、重力の影響を考慮する方法を説明した。また、第3の実施の形態では、重力の影響と、往復揺動運動軌跡の中央位置(ゼンマイバネの中立点)の影響と、を考慮したが、往復揺動運動軌跡の中央位置のみを考慮する場合は、上記の(式17)における右辺のmglsinθをゼロと仮定して、重力の影響に関する項を排除して回転角度θを計算すればよい。また、第2の実施の形態では、重力の影響と、慣性モーメントの変化の影響と、を考慮したが、慣性モーメントの変化の影響のみを考慮する場合は、上記の(式3)における右辺の第2項をゼロと仮定して、重力の影響に関する項を排除して回転角度θを計算すればよい。また、中央位置のみを考慮する方法を、第2の実施の形態に適用することで、重力の影響と、慣性モーメントの変化の影響と、中央位置の影響と、を考慮することが可能となり、さらに大きなエネルギー低減効果を得ることができる。また、重力の影響と、慣性モーメントの変化の影響と、中央位置の影響と、を考慮する方法から重力の影響の項を排除することで、慣性モーメントの変化の影響と、中央位置の影響と、を考慮した方法とすることができる。このように、第1揺動角度に応じて運動体に働く重力(重力の影響)、第1揺動角度と運動体の運動状態に応じて運動体に働く慣性力(慣性モーメントの変化の影響)、大腿揺動アームの往復揺動運動軌跡の中央位置(中央位置の影響)、の少なくとも1つと、第1揺動角度と、に基づいて、大腿揺動アームから見たゼンマイバネの見かけ上の剛性(バネ定数)を調整することで、従来よりも、より大きなエネルギー低減効果を得ることができる。
本発明の揺動関節装置の構造、構成、形状、外観、処理手順、演算式等は、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態にて説明した揺動関節装置の用途は、ユーザの下肢の揺動運動(歩行や走行)を支援する用途に限定されず、電動モータ等を用いて周期的な揺動運動をする各種の機器や装置等、種々の対象物に適用可能である。
また本実施の形態の説明では、大腿揺動アーム13とゼンマイバネ24との間に変速機25を設けて、大腿揺動アーム13にゼンマイバネ24を間接的に接続した例を説明したが、変速機25を省略して、大腿揺動アーム13とゼンマイバネ24とを直接的に接続してもよい。
また、本実施の形態では、弾性体としてゼンマイバネ24を用いた例にて説明したが、ゼンマイバネ24の代わりに種々の弾性体を用いることができる。例えば、螺旋状に巻いた伸縮バネ、板状バネ、ウェーブスプリングなど別の弾性体でもよい。また、ゴム、樹脂などのエラストマや、オイルのような液体、気体を利用した弾性体でもよい。エネルギーを保存する対象物(動作)の運動量や保存するエネルギー量に合わせて弾性体を変更可能である。保存するエネルギー量が比較的少ない場合では、エラストマを使用することが効果的である。また、ユーザの歩行や走行等の動作に対しては、比較的大きなエネルギーの保存量、バネ定数(剛性)等の大きさ、調整の容易性等から、ゼンマイバネを使用することが効果的である。また、ゼンマイバネは、コストの面からも優位である。
以上に説明した揺動関節装置は、ユーザの左脚用として説明したが、右脚用のベース部(ベース部2の左右対称版)、右脚用の大腿揺動部(符号13、19等にて示した各部材の左右対称版)、右脚用の剛性調整部(符号21、22、23、24、25等にて示した各部材の左右対称版)、右脚用の下腿揺動部(符号35、39等にて示した各部材の左右対称版)を追加して、制御ユニット5からユーザの両脚の歩行動作(または走行動作)を支援するようにしてもよい。
また、上記実施の形態によって、ユーザの歩行及び走行において、歩行及び走行を始めた低速時の周期的な揺動運動の周波数が低いときから、歩行及び走行の速度を上げた高速時の周期的な揺動運動の周波数が高いときまで、重力、ユーザの傾斜姿勢、慣性力による影響を考慮して、剛性可変手段を制御することで、揺動運動の周波数(運動体の周波数)に対して、最適な制御が可能となる。揺動運動の周波数が低いときには、重力の影響が大きくなるが、この重力の影響を考慮した制御ができ、揺動運動の周波数が高くなるほど重力の影響が少なくなり、慣性力の影響が大きくなるが、この慣性力の影響を考慮した制御などできる。また、ユーザの傾斜姿勢の度合いに応じても、制御でき、効率的なエネルギー低減効果を得ることができる。
1 揺動関節装置
2 ベース部
3 腰装着部
4 肩ベルト
5 制御ユニット
6 駆動軸部材
6J 駆動軸線
13 大腿揺動アーム(第1出力部)
13G 円板部
13S 第1角度検出手段
19 大腿装着部
21 電動モータ(剛性調整旋回手段)
21D 出力軸
21S 回転角度検出手段
22 ブラケット
23 剛性調整部材
23J バネ支持体
24 ゼンマイバネ(弾性体)
24A 固定端
24B 自由端
25 変速機
25A シャフト(バネ入力軸部材)
25B バネ自由端挿通溝
35 下腿アーム(第2出力部)
35S 第2角度検出手段
39 下腿装着部
50 制御手段
Js 基準線
θ 回転角度(剛性調整角度、剛性調整部材の回転角度)
θf、θr、θ、θup 第1揺動角度
θun 第2揺動角度
θs 剛性調整角度(剛性調整部材の回転角度)

Claims (5)

  1. 往復揺動運動する運動体に接続されて、前記運動体の運動によってエネルギーを弾性体に蓄積するエネルギー蓄積モードと、前記弾性体に蓄積した前記エネルギーを放出して前記運動体の運動を支援するエネルギー放出モードと、を交互に繰り返す揺動関節装置であって、
    揺動運動の中心となる揺動中心回りに揺動する第1出力部と、
    前記第1出力部の揺動角度である第1揺動角度に応じて前記エネルギーを蓄積するまたは前記エネルギーを放出する前記弾性体と、
    前記第1出力部から見た前記弾性体の見かけ上の剛性を可変とする見かけ上剛性可変手段と、
    前記第1揺動角度を検出する第1角度検出手段と、
    前記第1角度検出手段にて検出した前記第1揺動角度に応じて前記見かけ上剛性可変手段を制御して、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、
    前記第1揺動角度に応じて前記運動体に働く重力、
    または前記第1揺動角度と前記運動体の運動状態、に応じて前記運動体に働く慣性力、
    または前記第1出力部の往復揺動運動軌跡の中央位置、
    の少なくとも1つと、
    前記第1揺動角度と、に基づいて、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、
    揺動関節装置。
  2. 請求項1に記載の可変剛性機構であって、
    前記弾性体は、ゼンマイバネであり、
    前記ゼンマイバネの一方端は、前記第1出力部の前記第1揺動角度に応じた角度で前記ゼンマイバネの中心であるバネ中心回りに旋回される第1出力部側入出力軸部に接続されており、
    前記ゼンマイバネの他方端は、剛性調整用電動モータにて前記バネ中心回りに旋回される剛性調整部材に接続されており、
    前記弾性体の見かけ上の剛性は、前記ゼンマイバネの見かけ上のバネ定数であり、
    前記見かけ上剛性可変手段は、前記剛性調整用電動モータと前記剛性調整部材にて構成されており、前記剛性調整用電動モータにて前記剛性調整部材の旋回角度を調整することで、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、
    揺動関節装置。
  3. 請求項1または2に記載の揺動関節装置であって、
    前記制御手段は、前記重力と、前記第1揺動角度と、に基づいて前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する場合、
    前記第1出力部を含めた前記運動体の質量である運動体質量と、
    前記揺動中心から、前記第1出力部を含めた前記運動体の重心まで、の距離である運動体重心距離と、
    揺動の角周波数と、
    重力加速度と、
    前記第1揺動角度と、
    に基づいて、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、
    揺動関節装置。
  4. 請求項1または2に記載の揺動関節装置であって、
    前記運動体は、人体における股関節から膝までの大腿部と、膝から下となる下腿部と、であり、
    前記下腿部は、前記大腿部に対して、膝関節である膝中心回りに揺動し、
    前記第1出力部は、前記大腿部に接続されており、
    前記第1出力部における前記膝中心に対応する位置には、前記第1出力部に対して前記膝中心回りに揺動可能な第2出力部が接続されており、
    前記第2出力部は、前記下腿部に接続されており、
    前記第1出力部に対する前記第2出力部の揺動角度である第2揺動角度を検出可能な第2角度検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記重力及び前記慣性力と、前記第1揺動角度と、に基づいて前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する場合、
    前記第1出力部を含めた前記大腿部の質量である大腿部質量と、
    前記揺動中心から、前記膝中心まで、の距離である大腿部長さと、
    前記揺動中心から、前記第1出力部を含めた前記大腿部の重心まで、の距離である大腿部重心距離と、
    前記第2出力部を含めた前記下腿部の質量である下腿部質量と、
    前記下腿部の一方端となる前記膝中心から、前記下腿部の他方端まで、の距離である下腿部長さと、
    前記膝中心から、前記第2出力部を含めた前記下腿部の重心まで、の距離である下腿部重心距離と、
    前記第1出力部の揺動の角周波数と、
    重力加速度と、
    前記第1揺動角度と、
    前記第2揺動角度と、
    に基づいて、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、
    揺動関節装置。
  5. 請求項1または2に記載の揺動関節装置であって、
    前記制御手段は、前記重力及び前記中央位置と、前記第1揺動角度と、に基づいて前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する場合、
    前記第1出力部を含めた前記運動体の質量である運動体質量と、
    前記揺動中心から、前記第1出力部を含めた前記運動体の重心まで、の距離である運動体重心距離と、
    揺動の角周波数と、
    重力加速度と、
    前記揺動中心と前記中央位置とを結ぶ仮想直線と、重力加速度方向と、がなす角度である中央角度と、
    前記第1揺動角度と、
    に基づいて、前記第1出力部から見た前記弾性体の前記見かけ上の剛性を調整する、
    揺動関節装置。

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