JP2017112502A - 伝送装置及び位相変調調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光パケット信号の位相変調を低減できる伝送装置及び位相変調調整方法を提供することを目的とする。
【解決手段】伝送装置は、パケット信号を受信し、受信したパケット信号を光変換して光パケット信号として送信する送信部を有する。送信部は、光変調部と、傾き調整部と、調整信号生成部とを有する。光変調部は、コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた光パケット信号に変調して出力する。傾き調整部は、前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する。調整信号生成部は、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する。
【選択図】図1
【解決手段】伝送装置は、パケット信号を受信し、受信したパケット信号を光変換して光パケット信号として送信する送信部を有する。送信部は、光変調部と、傾き調整部と、調整信号生成部とを有する。光変調部は、コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた光パケット信号に変調して出力する。傾き調整部は、前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する。調整信号生成部は、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、伝送装置及び位相変調調整方法に関する。
例えば、光パス伝送装置は、WDM(Wavelength Division Multiplex)回線を使用して光パス信号を伝送する伝送装置である。しかしながら、光パス伝送装置では、例えば、SPM(Self Phase Modulation:自己位相変調)やXPM(Cross Phase Modulation:相互位相変調)による自己や他波長の光強度変化で光ファイバの屈折率が変化するため、光パス信号の位相変調が発生する。その結果、位相変調によって、光パス信号の伝送特性が劣化する。
そこで、光パス信号の位相変調を低減する方法として、光パス信号内の光パルスの立上り(Tr)/立下り(Tf)の傾きを鈍化させることで光パス信号の位相変調を低減できる機能が知られている。
光パス伝送装置が伝送する光パス信号は、時間的に連続する信号であって、その宛先が固定の特徴がある。その結果、光パス伝送装置は、宛先が固定であるため、光パス信号のTr/Tfの傾きを鈍化させるためのパラメータも固定となるため、その処理も容易である。従って、光パス伝送装置では、光パス信号内の光パルスのTr/Tfの傾きを鈍化させることで光パス信号の位相変調を低減できる。
また、光パケット伝送装置は、WDM回線を使用して光パケット信号を伝送する伝送装置である。光パケット信号は、時間的にバーストの信号であって、その宛先が異なる特徴がある。光パケット信号と光パス信号とは、信号の特徴が異なる。
光パケット伝送装置では、光パス信号の位相変調を低減する方法を適用して光パケット信号内の光パルスのTr/Tfの傾きを鈍化させることも考えられる。しかしながら、光パケット伝送装置では、光パケット信号毎に宛先が異なる、すなわち光パケット信号毎に宛先までの伝送経路が異なるため、光パケット信号内の光パルスのTr/Tfの傾きを鈍化させるためのパラメータも大きく異なる。従って、光パケット伝送装置において、光パス伝送装置のTr/Tfの傾きを鈍化させる方法を単純に適用するのには無理がある。その結果、光パケット伝送装置では、光パケット信号の位相変調が低減できないため、伝送特性劣化を抑制できない。
一つの側面では、光パケット信号の位相変調を低減できる伝送装置及び位相変調調整方法を提供することを目的とする。
一つの態様の伝送装置は、パケット信号を受信し、受信したパケット信号を光変換して光パケット信号として送信する送信部を有する。送信部は、光変調部と、傾き調整部と、調整信号生成部とを有する。光変調部は、コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた前記光パケット信号に変調して出力する。傾き調整部は、前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する。調整信号生成部は、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する。
一つの側面として、光パケット信号の位相変調を低減できる。
以下、図面に基づいて、本願の開示する伝送装置及び位相変調調整方法の実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
図1は、実施例1の光伝送システム1の一例を示す説明図である。図1に示す光伝送システム1は、例えば、時間的にバースト的な光パケット信号を伝送する複数の光パケット伝送装置等の伝送装置2をWDM(Wavelength Division Multiplexer)リング回線3で接続して構成する光パケット伝送システムである。光パケット信号は、例えば、宛先が固定で、時間的に連続する光パス信号と比較して、時間的にバーストの信号であって、その宛先やパケット長も異なる特徴がある。
伝送装置2は、WDMリング回線3上で光パケット信号を伝送する際の回線占有時間を短縮化して回線使用効率を向上すべく、光パケット信号を並列処理し、複数の光波長に分割伝送する。
伝送装置2は、CLIF(Client Interface)10と、複数のMDL(Module)20と、光スイッチ30と、回線IF40と、決定部50と、生成部60とを有する。尚、CLIF10及びMDL20では、説明の便宜上、クライアント(CL)回線4からWDMリング回線3に光パケット信号を伝送する機能を例示するが、WDMリング回線3からCL回線に伝送する機能も有することは言うまでもない。
CLIF10は、CL回線4との通信を司る通信IFである。CLIF10は、分解部11と、バッファ12と、判定部13と、抽出部14とを有する。分解部11は、CL回線4からのパケット信号を並列処理するために、パケット信号を複数の分解データに分解する処理部である。分解部11は、WDMリング回線3内の光波長λ毎に割り当てる分解データを分解することになる。バッファ12は、分解部11で分解された分解データを一時的に格納する領域である。尚、分解部11及びバッファ12は、パケット信号をWDMリング回線3内の光波長毎に時分割する、例えば、分割部である。
判定部13は、CL回線4からのパケット信号があるか否かを判定する。抽出部14は、CL回線4からのパケット信号のヘッダ情報から宛先情報及びパケット長情報を抽出する。宛先情報は、パケット信号の宛先を示す情報である。パケット長情報は、パケット信号の信号長を示す情報である。
複数のMDL20は、バッファ12に格納された分解データをWDMリング回線3内の使用回線の光波長λの光パケット信号に変換する光モジュールである。MDL20は、第1のMDL20A〜第XのMDL20Xである。各MDL20は、LD(Laser Diode)21と、E/Oドライバ22と、E/O変換部23と、整形ドライバ24と、整形部25とを有する。LD21は、MDL20毎に指定する狭帯域の光波長λのCW(Continuous Wave)光をE/O変換部23に入力する。E/Oドライバ22は、E/O変換部23を駆動制御するドライバである。E/Oドライバ22は、バッファ12に格納された光波長λ毎に割り当てられる分解データをE/O変換部23に入力する。E/O変換部23は、E/Oドライバ22からの分解データをLD21からのCW光で光パケット信号に光変換する、例えば、マッハツェンダ型のニオブ酸リチウム変調器(LN変調器)等の強誘電体の変調器である。
整形ドライバ24は、整形部25を透過する光パケット信号に後述する、調整信号である制御電圧信号を印加する、例えば、調整信号生成部である。整形部25は、例えば、マッハツェンダ型のLN変調器等の強誘電体の変調器である。尚、整形部25は、例えば、傾き調整部である。整形部25は、後述する第3の導波路25A及び第4の導波路25Bとを有し、E/O変換部23からの光パケット信号を第3の導波路25A及び第4の導波路25Bに光分岐する。第3の導波路25Aは、光分岐された光パケット信号を透過出力する。第4の導波路25Bは、光分岐された光パケット信号に、整形ドライバ24からの制御電圧信号を印加することで、位相調整後の光パケット信号を出力することになる。第4の導波路25Bの出力である光パケット信号は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号と比較して位相差のある位相調整後の光パケット信号となる。
光スイッチ30は、MDL20と回線IF40との間で光パケット信号を切替出力するスイッチである。光スイッチ30は、スイッチMDL31と、回線監視部32と、スイッチ制御部33とを有する。スイッチMDL31は、MDL20と回線IF40との間で光波長λ毎の光パケット信号を切替出力するスイッチである。回線監視部32は、WDMリング回線3内の光波長λ毎の回線の使用状況を監視する。スイッチ制御部33は、スイッチMDL31を制御する。
回線IF40は、WDMリング回線3との間の通信を司る通信IFである。回線IF40は、多重部41と、分離部42とを有する。多重部41は、分解された各光波長λの光パケット信号をWDMリング回線3に多重出力する、例えば出力部である。分離部42は、WDMリング回線3で受信した光パケット信号を分離入力する。尚、回線監視部32は、分離部42からWDMリング回線3内の光波長λ毎の回線の状況を監視する。
決定部50は、整形部25に印加する制御電圧信号の制御電圧値を決定する処理部である。決定部50は、制御電圧テーブル51と、制御電圧取得部52と、設定部53とを有する。制御電圧テーブル51は、パケット信号の宛先情報毎に設定する制御電圧値を記憶するテーブルである。図2は、制御電圧テーブル51内のテーブル構成の一例を示す説明図である。図2に示す制御電圧テーブル51は、宛先情報51A毎に、WDMリング回線3内で使用する光波長51B及び制御電圧値51Cを対応付けて記憶するテーブルである。
制御電圧取得部52は、宛先情報に対応する光波長λ毎の制御電圧値を制御電圧テーブル51から取得する、例えば、取得部である。そして、制御電圧取得部52は、取得された制御電圧値を生成部60に通知する。設定部53は、制御電圧テーブル51内の宛先情報毎に各光波長λの電圧値を設定登録する。設定部53は、宛先情報に対応した伝送経路の通信環境下でテスト用の光パケット信号を使用し、光波長λ毎の下限電圧値及び上限電圧値を取得する。更に、設定部53は、光波長λ毎の下限電圧値及び上限電圧値の電圧範囲から光波長λ毎に任意の電圧値を指定し、指定された任意の電圧値を制御電圧値として制御電圧テーブル51内に登録する。尚、同一宛先情報の制御電圧値は光波長λ毎に異なるように指定する。
生成部60は、例えば、WDMリング回線3内で使用する光波長λの回線の使用状況に応じてパケット信号の出力タイミングを制御する処理部である。生成部60は、情報分離部61と、空き回線監視部62と、出力制御部63と、ドライバ制御部64とを有する。情報分離部61は、抽出部14からの情報を宛先情報及びパケット長情報に分解する。空き回線監視部62は、回線監視部32からの監視結果に基づき、WDMリング回線3内の光波長λ毎の光回線の空き状況を監視する。出力制御部63は、空き回線監視部62の監視結果に基づき、使用する光波長λの光回線が空き状態の場合に、空き状態の光波長λに対応する分解データを出力すべく、バッファ12の出力タイミングを制御する。
出力制御部63は、印加時間取得部63Aを有する。印加時間取得部63Aは、情報分離部61からパケット長情報を取得した場合、印加対象の分解データのパケット長に最短パケット間隔を加算することで、当該分解データのWDMリング回線3の回線占有時間を算出する。尚、印加対象の分解データのパケット長は、光波長λ毎に割り当てられた分解データ分の信号長である。例えば、図3に示すパケット信号P1内の光波長λ1に割り当てられた分解データP1−1、P1−5及びP1−9の回線占有時間は、分解データP1−1、P1−5及びP1−9分のパケット長+最短パケット間隔÷2である。尚、最短パケット間隔÷2は、パケット長分の印加時間のマージンであるため、「0」でも良い。
印加時間取得部63Aは、その回線占有時間を制御電圧信号の印加時間とし、印加時間をドライバ制御部64に設定する。ドライバ制御部64は、制御電圧取得部52にて取得された制御電圧値と、印加時間取得部63Aにて取得された印加時間とに基づき制御電圧信号を生成する。ドライバ制御部64は、各MDL20内の整形部25内の第4の導波路25Bを通過する光パケット信号に印加する制御電圧信号を整形ドライバ24に設定する。
図3は、パケット信号の分解及び組立の一例を示す説明図、図4は、パケット信号、分解データ及び光パケット信号の出力タイミングの一例を示す説明図である。尚、説明の便宜上、図3に示すパケット信号P1はCL1からCL2へのパケット信号、パケット信号P2はCL1からCL3へのパケット信号とする。また、パケット信号P3はCL1からCL3へのパケット信号とする。CL1はCL回線4側のCL、CL2及びCL3はWDMリング回線3上に接続する他の伝送装置2と接続するCL回線側のCLとする。
分解部11は、パケット信号P1、パケット信号P2及びパケット信号P3の順にCL回線4から入力されるものとする。分解部11は、パケット信号P1を分解データP1−1〜P1−10に分解する。分解部11は、例えば、光波長λ1、λ2、λ3及びλXの内、光波長λ1に分解データP1−1、光波長λ2に次の分解データP1−2、光波長λ3に次の分解データP1−3及び光波長λXに次の分解データP1−4を順次割り当て、これら分解データP1−1〜P1−4をバッファ12に順次格納する。更に、分解部11は、光波長λ1に分解データP1−1、P1−5及びP1−9、光波長λ2に分解データP1−2、P1−6及びP1−10、光波長λ3に分解データP1−3及びP1−7、光波長λXに分解データP1−4及びP1−8を順次割り当てる。そして、分解部11は、これら分解データP1−1〜P1−10をバッファ12に順次格納する。
例えば、第1のMDL20Aは、分解データP1−1、P1−5及びP1−9を光波長λ1の光パケット信号に変換する。第2のMDL20Bは、分解データP1−2、P1−6及びP1−10を光波長λ2の光パケット信号に変換する。第3のMDL20Cは、分解データP1−3及びP1−7を光波長λ3の光パケット信号に変換する。第XのMDL20Xは、分解データP1−4及びP1−8を光波長λXの光パケット信号に変換する。
出力制御部63は、WDMリング回線3の光波長λ1、λ2、λ3及びλXの光回線の空き状態を検出した場合、分解データP1−1、P1−5及びP1−9を第1のMDL20Aに出力すべく、バッファ12の出力を制御する。また、出力制御部63は、分解データP1−2、P1−6及びP1−10を第2のMDL20B、分解データP1−3及びP1−7を第3のMDL20C、分解データP1−4及びP1−8を第XのMDL20Xに出力すべく、バッファ12の出力を制御する。
第1のMDL20Aは、分解データP1−1、P1−5及びP1−9を光波長λ1の光パケット信号に変換して光スイッチ30に出力する。第2のMDL20Bは、分解データP1−2、P1−6及びP1−10を光波長λ2の光パケット信号に変換して光スイッチ30に出力する。第3のMDL20Cは、分解データP1−3及びP1−7を光波長λ3の光パケット信号に変換して光スイッチ30に出力する。第XのMDL20Xは、分解データP1−4及びP1−8を光波長λXの光パケット信号に変換して光スイッチ30に出力する。
そして、回線IF40の多重部41は、WDMリング回線3内の光波長λ1の回線に第1のMDL20Aからの光波長λ1の光パケット信号、光波長λ2の回線に第2のMDL20Bからの光波長λ2の光パケット信号を多重出力する。また、多重部41は、光波長λ3の回線に第3のMDL20Cからの光波長λ3の光パケット信号、光波長λXの回線に第XのMDL20Xからの光波長λXの光パケット信号を多重出力する。つまり、多重部41は、光波長λ1、λ2、λ3及びλXの光パケット信号を同一タイミングで多重出力する。尚、第1のMDL20Aからの光パケット信号は分解データP1−1、P1−5及びP1−9が光変換された信号である。第2のMDL20Bからの光パケット信号は分解データP1−2、P1−6及びP1−10が光変換された信号である。第3のMDL20Cからの光パケット信号は分解データP1−3及びP1−7が光変換された信号である。第XのMDL20Xからの光パケット信号は分解データP1−4及びP1−8が光変換された信号である。
また、分解部11は、パケット信号P2及びパケット信号P3も同様に分解し、各パケット信号の分解データをバッファ12に格納する。更に、出力制御部63は、バッファ12に格納中の分解データをWDMリング回線3の回線空き状況に基づき、各光波長λのMDL20に順次出力すべく、バッファ12の出力を制御する。
また、CL2と接続する他の伝送装置2は、WDMリング回線3からCL2の各波長λ1、λ2、λ3及びλXの光パケット信号P1−1〜P1−10を順次抽出し、これら抽出された光パケット信号P1−1〜P1−10で光パケット信号P1を組み立てる。
また、CL3と接続する他の伝送装置2は、WDMリング回線3からCL3の各波長λの光パケット信号P2−1〜P2−7を順次抽出し、これら抽出された光パケット信号P2−1〜P2−7で光パケット信号P2を組み立てる。また、CL3と接続する他の伝送装置2は、WDMリング回線3からCL3の各波長λの光パケット信号P3−1〜P3−11を順次抽出し、これら抽出された光パケット信号P3−1〜P3−11で光パケット信号P3を組み立てる。
伝送装置2は、受信側で光パケット信号を組み立てることを考慮した場合、各光波長の光パケット信号を同一タイミングで受信する必要があるため、送信側でも、同一タイミングで光パケット信号を送信するものとする。
図5は、第1のMDL20AのE/O変換部23及び整形部25の構成の一例を示す説明図である。尚、説明の便宜上、第1のMDL20Aを例示するが、第2のMDL20B、第3のMDL20C及び第XのMDL20Xも第1のMDL20Aと同一の構成であるため、その構成及び動作の説明については省略する。
第1のMDL20A内のE/O変換部23は、第1の導波路23A及び第2の導波路23Bを有し、LD21からのCW光を第1の導波路23A及び第2の導波路23Bに光分岐する。E/Oドライバ22は、第1の導波路23A及び第2の導波路23Bを通過するCW光に分解データ(データパターン)P1−1、P1−5及びP1−9を印加する。その結果、E/O変換部23は、第1の導波路23A及び第2の導波路23Bで光パケット信号P1−1、P1−5及びP1−9に光変換する。E/O変換部23は、第1の導波路23Aの出力である光パケット信号と第2の導波路23Bの出力である光パケット信号とを合波して整形部25に出力する。
整形部25は、第3の導波路25A及び第4の導波路25Bを有し、E/O変換部23からの光パケット信号を第3の導波路25A及び第4の導波路25Bに光分岐する。第3の導波路25Aは、光分岐された光パケット信号を透過する。第4の導波路25Bは、光分岐された光パケット信号に印加時間分の制御電圧信号を印加し、制御電圧信号が印加された光パケット信号、すなわち位相調整後の光パケット信号を出力する。尚、第4の導波路25Bの出力である光パケット信号は、第3の導波路25Aの出力である光信号との間で位相差が生じる。
そして、整形部25は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号と、第4の導波路25Bの出力である位相調整後の光パケット信号とを合波した位相干渉のある光パケット信号を出力する。その結果、位相調整後の光パケット信号の光パルスは、図5に示すように、その光パルスのTr/Tfの傾きが鈍化する。
図6Aは、整形部25内の第3の導波路25Aの光パケット信号OP1、第4の導波路25Bの光パケット信号(制御電圧信号印加なし)OP2、合波した光パケット信号OP3の電界強度波形の一例(位相差なし)を示す説明図である。整形部25は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号OP1と、第4の導波路25Bの出力である光パケット信号OP2とを合波し、合波後の光パケット信号OP3を出力する。合波後の光パケット信号OP3の包括線L1は、図6Aに示す通りである。
図6Bは、整形部25内の第3の導波路25Aの光パケット信号OP1、第4の導波路25Bの光パケット信号(制御電圧信号印加あり)OP4、合波した光パケット信号OP5の電界強度波形の一例(位相差あり)を示す説明図である。整形部25は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号OP1と、第4の導波路25Bの制御電圧印加後の光パケット信号OP4とを合波し、合波後の光パケット信号OP5を出力する。合波後の光パケット信号OP5の包括線L2は、包括線L1に比較して傾きが下がる。その結果、光パケット信号OP5の光パルスのTr/Tfの傾きは、位相差のある方が包括線の傾きが下がることで鈍化する。
図7は、整形部25内の入力前の光パケット信号P1〜P3、制御電圧信号、位相調整後の光パケット信号P1〜P3、光合成後の光パケット信号P1〜P3の一例を示す説明図である。尚、光パケット信号P1、P2及びP3は、宛先が異なるものとする。
整形部25は、E/O変換部23からの光パケット信号P1に、光パケット信号P1の宛先情報及びパケット長情報に基づく制御電圧信号V1を印加する。更に、整形部25は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号P1Aと、第4の導波路25Bの出力である、制御電圧信号V1の印加後、すなわち位相調整後の光パケット信号P1Bとを出力する。整形部25は、光パケット信号P1Aと位相調整後の光パケット信号P1Bとを合波し、合波後の光パケット信号P1Cを出力する。合波後の光パケット信号P1CのTr/Tfの傾きは鈍化した状態となる。
また、整形部25は、E/O変換部23からの光パケット信号P2に、光パケット信号P2の宛先情報及びパケット長情報に基づく制御電圧信号V2を印加する。更に、整形部25は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号P2Aと、第4の導波路25Bの出力である、制御電圧信号V2の印加後、すなわち位相調整後の光パケット信号P2Bとを出力する。整形部25は、光パケット信号P2Aと位相調整後の光パケット信号P2Bとを合波し、合波後の光パケット信号P2Cを出力する。合波後の光パケット信号P2CのTr/Tfの傾きは鈍化した状態となる。
また、整形部25は、E/O変換部23からの光パケット信号P3に、光パケット信号P3の宛先情報及びパケット長情報に基づく制御電圧信号V3を印加する。更に、整形部25は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号P3Aと、第4の導波路25Bの出力である、制御電圧信号V3の印加後、すなわち位相調整後の光パケット信号P3Bとを出力する。整形部25は、光パケット信号P3Aと位相調整後の光パケット信号P3Bとを合波し、合波後の光パケット信号P3Cを出力する。合波後の光パケット信号P3CのTr/Tfの傾きは鈍化した状態となる。
次に実施例1の光伝送システム1の動作について説明する。図8は、調整処理に関わる伝送装置2の処理動作の一例を示すフローチャートである。図8に示す調整処理は、光パケット信号毎に同一の光パケット信号間の位相干渉で光パケット信号内の光パルスのTr/Tfの傾きを鈍化させる処理である。
図8において伝送装置2内の判定部13は、CL回線4からのパケット信号があるか否かを判定する(ステップS11)。伝送装置2内の抽出部14は、パケット信号がある場合(ステップS11肯定)、パケット信号のヘッダ情報から宛先情報及びパケット長情報を抽出する(ステップS12)。伝送装置2は、ステップS12にて宛先情報及びパケット長情報を抽出した場合、後述するステップS13及びステップS16の処理動作を実行する。尚、分解部11は、CL回線4からのパケット信号を分解し、分解された分解データをバッファ12に格納する。
伝送装置2内の制御電圧取得部52は、取得された宛先情報に対応した制御電圧値が制御電圧テーブル51内にあるか否かを判定する(ステップS13)。制御電圧取得部52は、宛先情報に対応した制御電圧値がある場合(ステップS13肯定)、その宛先情報に対応した制御電圧値を取得し、取得された制御電圧値をドライバ制御部64に設定する(ステップS14)。
また、制御電圧取得部52は、宛先情報に対応した制御電圧値がない場合(ステップS13否定)、初期値の制御電圧値を取得し、取得された制御電圧値をドライバ制御部64に設定する(ステップS15)。
また、伝送装置2内の印加時間取得部63Aは、取得されたパケット長情報及び最短光パケット信号間隔に基づき、光パケット信号の光波長λの分解データに対応する回線占有時間を算出する。更に、印加時間取得部63Aは、算出した回線占有時間を印加時間としてドライバ制御部64に設定する(ステップS16)。尚、パケット長情報は、例えば、CL回線4からのパケット信号を4波長の各光波長に分解データを割り当てる場合、光波長毎の分解データの信号長に相当する。
ドライバ制御部64は、制御電圧値及び印加時間に基づき、光波長λに対応したMDL20の整形部25に印加する制御電圧信号を生成する(ステップS17)。伝送装置2内の出力制御部63は、空き回線監視部62を通じてWDMリング回線3で使用する光波長λの回線が空き状態であるか否かを判定する(ステップS18)。尚、出力制御部63は、分解データに関わる光パケット信号の伝送に使用する光波長λの回線の空き状態を判定する。
出力制御部63は、光パケット信号の伝送に使用する光波長λの回線が空き状態の場合(ステップS18肯定)、バッファ12から当該光波長λの分解データを各光波長λ対応のMDL20内のE/O変換部23に出力する(ステップS19)。尚、E/O変換部23は、バッファ12からの分解データを光変換して光パケット信号を出力する。
伝送装置2内の整形部25は、E/O変換部23からの光パケット信号を光分岐し、光分岐された光パケット信号を第3の導波路25A及び第4の導波路25Bに出力する(ステップS20)。ドライバ制御部64は、第4の導波路25Bを通過する光パケット信号に制御電圧信号を印加する(ステップS21)。そして、第4の導波路25Bの出力である光パケット信号は、通過する光パケット信号に制御電圧信号を印加するため、第4の導波路25B内の屈折率が変化して位相遅延が生じ、位相調整後の光パケット信号となる。
整形部25は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号と、第4の導波路25Bの出力である位相調整後の光パケット信号とを合波し、その合波された光パケット信号をWDMリング回線3内の各指定の光波長λの光回線に出力する(ステップS22)。そして、整形部25は、図8に示す処理動作を終了する。合波された光パケット信号は、光パケット信号内のTr/Tfの傾きが鈍化することで、光パケット信号の位相変調を低減できる。
伝送装置2は、パケット信号の宛先情報毎に光波長λ毎の制御電圧値に基づく制御電圧信号を生成する。伝送装置2は、パケット信号の分解データを光パケット信号に変換し、光パケット信号を第3の導波路25A及び第4の導波路25Bに光分岐する。伝送装置2は、第4の導波路25Bを通過する光パケット信号に制御電圧信号を印加し、位相調整後の光パケット信号を出力する。伝送装置2は、第3の導波路25Aの光パケット信号と、第4の導波路25Bの位相調整後の光パケット信号とを合波し、光パケット信号内の光パルスのTr/Tfの傾きが鈍化する。その結果、光パケット信号の位相変調を低減できる。
図9は、設定処理に関わる設定部53の処理動作の一例を示すフローチャートである。図9に示す設定処理は、宛先情報毎に、テスト用の光パケット信号を使用して光波長λ毎の電圧範囲を決定し、電圧範囲内の任意の電圧値を制御電圧値として制御電圧テーブル51内に登録する処理である。尚、設定部53は、設定対象の宛先情報の伝送経路の通信環境、例えば、伝送距離や光ファイバ条件(分散係数や非線形特性等)を指定し、光波長λ毎に使用するMDL20を指定する。設定処理は、光伝送システム1のネットワーク構築時に実行する処理である。
設定部53は、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号と、第4の導波路25Bの出力である光パケット信号との間の位相差が“0”となる電圧値の制御電圧信号を設定する(ステップS31)。尚、設定部53は、設定対象の宛先情報の伝送経路の通信環境を指定し、その伝送経路で位相差が“0”になる電圧値の制御電圧信号を設定する。
設定部53は、テスト用の光パケット信号の整形部25への入力をE/O変換部23に設定し(ステップS32)、光パケット信号が受信できる状態にあるか否かを判定する(ステップS33)。尚、光パケット信号が受信できる状態にあるか否かを判定する基準は、例えば、光パケット信号のBER(Bit Error Rate)が所定閾値未満であるか否かで判断する。
設定部53は、光パケット信号が受信できる状態にない場合(ステップS33否定)、電圧値を上昇方向に設定変更し(ステップS34)、光パケット信号が受信できる状態にあるか否かを判定すべく、ステップS33に移行する。
設定部53は、光パケット信号が受信できる状態にある場合(ステップS33肯定)、現在の電圧値を下限電圧値として記憶し(ステップS35)、電圧値を上昇方向に設定変更する(ステップS36)。
設定部53は、テスト用の光パケット信号の整形部25への入力をE/O変換部23に設定し(ステップS37)、現在の光パケット信号が受信できる状態にあるか否かを判定する(ステップS38)。設定部53は、現在の光パケット信号が受信できる状態にある場合(ステップS38肯定)、電圧値を更に上昇方向に設定変更し(ステップS39)、光パケット信号が受信できる状態にあるか否かを判定すべく、ステップS38に移行する。
設定部53は、現在の光パケット信号が受信できる状態にない場合(ステップS38否定)、現在の電圧値を上限電圧値として記憶する(ステップS40)。設定部53は、試験対象の宛先情報の該当光波長λに関わる下限電圧値及び上限電圧値を電圧範囲とし、その電圧範囲内で任意の電圧値を制御電圧値として制御電圧テーブル51内に登録し(ステップS41)、図9に示す処理動作を終了する。尚、電圧範囲内の任意の電圧値は、例えば利用者の操作で指定しても良い。
その結果、設定部53は、宛先情報に対応する1光波長の下限電圧値及び上限電圧値の電圧範囲を特定し、電圧範囲内から任意の電圧値を制御電圧値として制御電圧テーブル51内に登録する。その結果、制御電圧テーブル51の宛先情報に対応する光波長λ毎の制御電圧値を登録できる。
伝送装置2では、光パケット信号毎にTr/Tfの傾きを鈍化させるため、高速の変調処理を要することなく、宛先が異なる場合でも光パケット信号の位相変調を低減できる。その結果、伝送装置2は、光パケット信号の位相変調を低減することで伝送特性の劣化を抑制しながら、長距離伝送にも対応できる。
制御電圧テーブル51は、同一宛先情報内の光波長λ毎に異なる制御電圧値を設定登録したので、光パケット信号の位相変調を高精度に低減できる。
光パス伝送装置では、光ファイバ又はVIPA型可変分散補償器等を使用して波長分散を付与することで、光パス信号内の光パルスのTr/Tfの傾きを鈍化させる分散付与方法がある。しかしながら、光パス伝送装置では、光パス信号の宛先が固定であるため、付与する分散量も固定となる。これに対して、光パケット伝送装置では、光パケット信号毎に宛先が異なり、付与する分散量も異なるため、付与する分散量も瞬時に設定できない。そこで、伝送装置2では、光パケット信号毎に光波長λの光パケット信号内の光パルスのTr/Tfの傾きを鈍化させるため、光パケット信号の位相変調を高精度に低減できる。
また、光パス伝送装置では、電気信号の段階で光変換後の光パス信号内の光パルスのTr/Tfの傾きが鈍化するように制御信号を重畳した電気信号を生成する予等化処理の方法もある。しかしながら、光パス伝送装置では、制御信号がデータパターンの変化点のみ、つまり、ビット単位でTr/Tfの傾きの波形を制御するため、データのビットレートよりも高速に処理する必要がある。これに対して、伝送装置2では、ビット単位ではなく、光パケット信号毎にTr/Tfの傾きを鈍化するため、データのビットレートが高速になったとしても、光パケット信号の位相変調を低減できる。
伝送装置2は、整形部25内の第3の導波路25A及び第4の導波路25Bに光パケット信号を光分岐し、制御電圧信号に基づき、第4の導波路25Bを通過する光パケット信号の位相を調整する。更に、伝送装置2は、第4の導波路25Bの出力である位相調整後の光パケット信号と、第3の導波路25Aの出力である光パケット信号とを合波し、光パケット信号内の光パルスのTr/Tfの傾きを鈍化する。その結果、光パケット信号の位相変調を低減できる。
伝送装置2は、パケット信号から宛先情報を抽出し、抽出された宛先情報に対応する制御電圧値を制御電圧テーブル51から取得し、制御電圧値に基づき制御電圧信号を生成する。その結果、伝送装置2は、パケット信号の宛先情報毎に異なる制御電圧信号を生成できる。
伝送装置2は、パケット信号からパケット長情報を抽出し、そのパケット長情報に基づき光パケット信号に対する制御電圧信号の印加時間を算出し、その印加時間に基づく制御電圧信号を第4の導波路25Bを通過する光パケット信号に印加する。その結果、伝送装置2は、パケット信号毎に異なる制御電圧信号及び印加時間を設定できる。
上記実施例1では、同一宛先情報内の光波長λ毎に異なる制御電圧値を制御電圧テーブル51内に登録したが、異なる制御電圧値に限定されるものではなく、同一宛先情報内の各光波長λで同一の制御電圧値を制御電圧テーブル51内に登録しても良い。
上記実施例1では、光パケット信号を伝送する光パケット伝送装置を例示したが、光パス信号を伝送する光パス伝送装置に適用しても同様の効果が得られる。
上記実施例1では、パケット信号を分割した分解データをWDMリング回線3の光波長λ毎に割り当てる並列処理構成を例示したが、この構成に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
上記実施例1の設定処理は、ステップS33及びS38にて光パケット信号が受信できる状態にあるか否かを判定したが、利用者の操作でBERに基づき、光パケット信号が受信できる状態であるか否かを判定するようにしても良い。
上記実施例1のE/O変換部23は、例えば、LN変調器を例示したが、LN変調器に限定されるものではなく、例えば、電界吸収型変調器(EA変調器)であっても良く、適宜変更可能である。
上記実施例1の整形部25は、例えば、LN変調器を例示したが、第3の導波路25A及び第4の導波路25B内の屈折率の変化による位相差を活用して位相変調する電気光学変調器であっても良く、適宜変更可能である。
上記実施例1の整形部25に印加する制御電圧信号は、電圧制御で光パケット信号の位相を調整したが、電圧制御に限定されるものではなく、例えば、電流制御や温度制御で光パケット信号の位相を調整するようにしても良い。
上記実施例1の各MDL20は、E/O変換部23及び整形部25を夫々別個の光変調器で構成したが、E/O変換部23及び整形部25を単一の光変調器で構成しても良く、この場合の実施の形態につき、実施例2として以下に説明する。図10は、実施例2のMDL200の構成の一例を示す説明図、図11は、光変調器26の構成の一例を示す説明図である。尚、実施例1のMDL20と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
図10に示すMDL200は、LD21、E/Oドライバ22、整形ドライバ24の他に、重畳ドライバ27及び光変調器26を有する。重畳ドライバ27は、E/Oドライバ22からの分解データと、整形ドライバ24からの制御電圧信号とを重畳し、その重畳信号を光変調器26に入力する。
光変調器26は、第5の導波路26A及び第6の導波路26Bを有し、LD21からのCW光を第5の導波路26A及び第6の導波路26Bに光分岐する。第5の導波路26Aは、光分岐されたCW光を透過する。第6の導波路26Bは、光分岐されたCW光に重畳信号を印加し、位相調整後の光パケット信号を出力する。光変調器26は、第5の導波路26Aの出力であるCW光と、第6の導波路26Bの出力である位相調整後の光パケット信号を合波し、位相干渉のある光パケット信号を出力する。その結果、光パケット信号の光パルスは、図11に示すように、その光パルスのTr/Tfの傾きが鈍化する。その結果、光パケット信号内の光パルスのTr/Tfの傾きが鈍化するため、光パケット信号の位相変調を低減できる。
実施例2の光変調器26では、E/O変換部及び整形部を別個に設けることなく、LD21からのCW光を第5の導波路26A及び第6の導波路26Bに光分岐する。光変調器26は、第6の導波路26Bを透過するCW光に、制御電圧信号及び分解データを重畳する重畳信号を印加して位相調整後の光パケット信号を出力する。光変調器26は、第5の導波路26Aの出力であるCW光と、第6の導波路26Bの出力である位相調整後の光パケット信号とを合波し、位相干渉のある光パケット信号を出力する。その結果、光パケット信号内の光パルスのTr/Tfの傾きが鈍化するため、光パケット信号の位相変調を低減できる。
実施例2では、制御電圧信号が分解データ(データパターン)の全体に重畳されているために、本来のデータパターンでの位相差が0°->180°、180°->0°ではなくなる。そのため、生成された光パケット信号の「0」及び「1」は点灯・消灯ではなく、その光パケット信号の振幅が劣化して光強度の強弱変化となる(光信号の消光比劣化)。従って、伝送距離やSN耐力の劣化を引き起こすことが考えられるので、本形態の適用は短距離伝送に適している。
上記実施例の整形部25に印加する制御電圧信号は、電圧制御で光パケット信号の位相を調整したが、電圧制御に限定されるものではなく、例えば、電流制御や温度制御で光パケット信号の位相を調整しても良い。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。また、各種処理機能は、CPU等で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。
各種情報を記憶する領域は、例えば、ROM(Read Only Memory)や、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)やNVRAM(Non Volatile Random Access Memory)等のRAM(Random Access Memory)で構成しても良い。
以上、本実施例を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)パケット信号を受信し、受信したパケット信号を光変換して光パケット信号として送信する送信部を有する伝送装置であって、
前記送信部は、
コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた前記光パケット信号に変調して出力する光変調部と、
前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する傾き調整部と、
前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する調整信号生成部と
を有することを特徴とする伝送装置。
前記送信部は、
コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた前記光パケット信号に変調して出力する光変調部と、
前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する傾き調整部と、
前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する調整信号生成部と
を有することを特徴とする伝送装置。
(付記2)前記傾き調整部は、
第1の導波路及び第2の導波路を有し、
前記光変換された前記光パケット信号を前記第1の導波路及び前記第2の導波路に光分岐し、前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号の位相を調整し、位相調整後の前記光パケット信号と前記第1の導波路を通過した前記光パケット信号とを合波することを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
第1の導波路及び第2の導波路を有し、
前記光変換された前記光パケット信号を前記第1の導波路及び前記第2の導波路に光分岐し、前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号の位相を調整し、位相調整後の前記光パケット信号と前記第1の導波路を通過した前記光パケット信号とを合波することを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
(付記3)前記パケット信号と前記調整信号とを重畳した重畳信号を生成する重畳部を有し、
前記傾き調整部は、
第1の導波路及び第2の導波路を有し、
光信号を前記第1の導波路及び前記第2の導波路に光分岐し、前記重畳信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光信号を位相調整後の光パケット信号に変換し、前記位相調整後の光パケット信号と前記第1の導波路を通過した前記光信号とを合波することを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
前記傾き調整部は、
第1の導波路及び第2の導波路を有し、
光信号を前記第1の導波路及び前記第2の導波路に光分岐し、前記重畳信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光信号を位相調整後の光パケット信号に変換し、前記位相調整後の光パケット信号と前記第1の導波路を通過した前記光信号とを合波することを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
(付記4)前記傾き調整部は、
電圧制御に関わる前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号を電圧制御することで前記光パケット信号の位相を調整することを特徴とする付記2又は3に記載の伝送装置。
電圧制御に関わる前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号を電圧制御することで前記光パケット信号の位相を調整することを特徴とする付記2又は3に記載の伝送装置。
(付記5)前記傾き調整部は、
電流制御に関わる前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号を電流制御することで前記光パケット信号の位相を調整することを特徴とする付記2又は3に記載の伝送装置。
電流制御に関わる前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号を電流制御することで前記光パケット信号の位相を調整することを特徴とする付記2又は3に記載の伝送装置。
(付記6)前記傾き調整部は、
温度制御に関わる前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号を温度制御することで前記光パケット信号の位相を調整することを特徴とする付記2又は3に記載の伝送装置。
温度制御に関わる前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号を温度制御することで前記光パケット信号の位相を調整することを特徴とする付記2又は3に記載の伝送装置。
(付記7)前記光パケット信号を波長多重回線に多重出力する出力部と、
前記パケット信号を前記波長多重回線内の波長光毎に時分割する分割部と
を有し、
前記調整信号生成部は、
前記波長光毎に前記調整信号を生成し、
前記傾き調整部は、
前記光変換された前記光パケット信号の波長光に関わる前記調整信号に基づき、前記光パケット信号内の前記光パルスの前記立上り及び前記立下りの傾きを調整することを特徴とする付記1〜6の何れか一つに記載の伝送装置。
前記パケット信号を前記波長多重回線内の波長光毎に時分割する分割部と
を有し、
前記調整信号生成部は、
前記波長光毎に前記調整信号を生成し、
前記傾き調整部は、
前記光変換された前記光パケット信号の波長光に関わる前記調整信号に基づき、前記光パケット信号内の前記光パルスの前記立上り及び前記立下りの傾きを調整することを特徴とする付記1〜6の何れか一つに記載の伝送装置。
(付記8)前記パケット信号から宛先情報を抽出する抽出部と、
前記抽出された前記宛先情報に対応する調整値を取得する取得部と
を有し、
前記調整信号生成部は、
前記取得された前記調整値に関わる前記調整信号を生成することを特徴とする付記1〜7の何れか一つに記載の伝送装置。
前記抽出された前記宛先情報に対応する調整値を取得する取得部と
を有し、
前記調整信号生成部は、
前記取得された前記調整値に関わる前記調整信号を生成することを特徴とする付記1〜7の何れか一つに記載の伝送装置。
(付記9)前記抽出部は、
前記パケット信号から信号長情報を抽出し、
前記調整信号生成部は、
前記抽出された前記信号長情報に対応する調整時間及び前記取得された前記調整値に関わる前記調整信号を生成することを特徴とする付記8に記載の伝送装置。
前記パケット信号から信号長情報を抽出し、
前記調整信号生成部は、
前記抽出された前記信号長情報に対応する調整時間及び前記取得された前記調整値に関わる前記調整信号を生成することを特徴とする付記8に記載の伝送装置。
(付記10)パケット信号を受信し、受信したパケット信号を光変換して光パケット信号として送信する伝送装置の位相変調調整方法であって、
前記伝送装置は、
コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた前記光パケット信号に変調して出力し、
前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整し、
前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する
処理を実行することを特徴とする位相変調調整方法。
前記伝送装置は、
コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた前記光パケット信号に変調して出力し、
前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整し、
前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する
処理を実行することを特徴とする位相変調調整方法。
2 伝送装置
3 WDMリング回線
11 分解部
12 バッファ
23 E/O変換部
25 整形部
25A 第3の導波路
25B 第4の導波路
26 光変調器
26A 第5の導波路
26B 第6の導波路
27 重畳ドライバ
41 多重部
51 制御電圧テーブル
52 制御電圧取得部
60 生成部
64 ドライバ制御部
3 WDMリング回線
11 分解部
12 バッファ
23 E/O変換部
25 整形部
25A 第3の導波路
25B 第4の導波路
26 光変調器
26A 第5の導波路
26B 第6の導波路
27 重畳ドライバ
41 多重部
51 制御電圧テーブル
52 制御電圧取得部
60 生成部
64 ドライバ制御部
Claims (7)
- パケット信号を受信し、受信したパケット信号を光変換して光パケット信号として送信する送信部を有する伝送装置であって、
前記送信部は、
コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた前記光パケット信号に変調して出力する光変調部と、
前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する傾き調整部と、
前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する調整信号生成部と、
を有することを特徴とする伝送装置。 - 前記傾き調整部は、
第1の導波路及び第2の導波路を有し、
前記光変換された前記光パケット信号を前記第1の導波路及び前記第2の導波路に光分岐し、前記調整信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光パケット信号の位相を調整し、位相調整後の前記光パケット信号と前記第1の導波路を通過した前記光パケット信号とを合波することを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。 - 前記パケット信号と前記調整信号とを重畳した重畳信号を生成する重畳部を有し、
前記傾き調整部は、
第1の導波路及び第2の導波路を有し、
光信号を前記第1の導波路及び前記第2の導波路に光分岐し、前記重畳信号に基づき、前記第2の導波路を通過する前記光信号を位相調整後の光パケット信号に変換し、前記位相調整後の光パケット信号と前記第1の導波路を通過した前記光信号とを合波することを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。 - 前記光パケット信号を波長多重回線に多重出力する出力部と、
前記パケット信号を前記波長多重回線内の波長光毎に時分割する分割部と
を有し、
前記調整信号生成部は、
前記波長光毎に前記調整信号を生成し、
前記傾き調整部は、
前記光変換された前記光パケット信号の波長光に関わる前記調整信号に基づき、前記光パケット信号内の前記光パルスの前記立上り及び前記立下りの傾きを調整することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の伝送装置。 - 前記パケット信号から宛先情報を抽出する抽出部と、
前記抽出された前記宛先情報に対応する調整値を取得する取得部と
を有し、
前記調整信号生成部は、
前記取得された前記調整値に関わる前記調整信号を生成することを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の伝送装置。 - 前記抽出部は、
前記パケット信号から信号長情報を抽出し、
前記調整信号生成部は、
前記抽出された前記信号長情報に対応する調整時間及び前記取得された前記調整値に関わる前記調整信号を生成することを特徴とする請求項5に記載の伝送装置。 - パケット信号を受信し、受信したパケット信号を光変換して光パケット信号として送信する伝送装置の位相変調調整方法であって、
前記伝送装置は、
コヒーレント光を、前記パケット信号に基づいた前記光パケット信号に変調して出力し、
前記光パケット信号を入力し、前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整し、
前記光パケット信号の立上り及び立下りの傾きを調整する調整信号を、前記パケット信号毎に生成する
処理を実行することを特徴とする位相変調調整方法。
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