JP2017112189A - サーモサイフォン冷却装置 - Google Patents

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安達 昭夫
Akio Adachi
昭夫 安達
藤本 裕地
Yuuji Fujimoto
裕地 藤本
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Abstract

【課題】半導体等の発熱体を飛散限界の問題を招来することなしに効率的に冷却することのできる簡易な構成の一体型のサーモサイフォン冷却装置を提供する。
【解決手段】 上下に連通して内部に冷媒を通流する複数の細孔を備えた板状の細孔管プレートを発熱体からの熱を受熱する蒸発器とし、上下に連通して前記冷媒を通流する複数の細孔を有する複数の細孔偏平板を放熱フィンを挟んで積層して前記冷媒の熱を外部に放出する放熱器とする。そして前記蒸発器の上方に位置付けて該蒸発器の上端部に前記放熱器の下端部を連結すると共に、前記放熱器の上端部と前記蒸発器の下端部との間に連結管を設けて前記放熱器の上端部から送り出された前記冷媒を前記蒸発器の下端部に導くようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば半導体等の発熱体を冷却するに好適な一体型のサーモサイフォン冷却装置に関する。
半導体等の発熱体を冷却する装置として、例えば図3(a)(b)に示すように冷媒を通流させて前記発熱体からの熱を受熱する蒸発器1と、前記冷媒の熱を放出する凝縮器2と、この凝縮器2と前記蒸発器1とをループ状に連結して該凝縮器2と前記蒸発器1との間で前記冷媒を循環させる高温側および低温側の冷媒配管3,4とを備えたループ型のサーモサイフォン冷却装置100が知られている。尚、図3(a)は前記サーモサイフォン冷却装置100を前面側から見たときの概略構成を示しており、図3(b)は前記サーモサイフォン冷却装置100を側面側から見たときの概略構成を示している。ちなみにループ型のサーモサイフォン冷却装置100に封入される前記冷媒としては、例えば水やフロン類、二酸化炭素等が用いられる。
前記蒸発器1は、概略的には、例えば上下方向に連通して内部に冷媒を通流する複数の細孔11を備えた板状の細孔管プレート10を備える。この細孔管プレート10の主面(板面)に発熱体5が装着される。更に前記蒸発器1は、前記細孔管プレート10の下端部に設けられて前記低温側の冷媒配管4から供給された冷媒を前記各細孔11にそれぞれ導く下部ヘッダー(入口ヘッダー)12と、前記細孔管プレート10の上端部に設けられて前記各細孔11から流出する冷媒をまとめて前記高温側の冷媒配管3に導く出口ヘッダー13とを備える。
ちなみに前記細孔管プレート10は、例えば図4に示すように偏平な矩形状の流路断面をなす内部空間を形成した板状の管体10aを主体として構成される。また前記管体10aにおける偏平な内部空間は、その幅方向に亘って複数枚のフィン10bにて平行に区画されている。これらの複数枚のフィン10bにより前記板状の細孔管プレート10の上下方向に連通する前記複数の細孔11が該細孔管プレート10の幅方向に亘って並べて形成されている。尚、前記管体10aおよび前記フィン10bは、例えば熱伝導率の高いアルミニウム(Al)製のものからなる。
このような構造の前記細孔管プレート10を備えた前記蒸発器1は、前記細孔管プレート10の主面に取り付けられた発熱体5からの熱を受熱し、前記各細孔11をそれぞれ通流する冷媒に伝熱することで熱交換を実行する。この熱交換により、例えば前記下部ヘッダー(入口ヘッダー)12から供給された液状の冷媒が蒸気化され、その比重が軽くなって前記細孔11内を上昇する。そして冷媒(蒸気)が前記出口ヘッダー13から前記高温側の冷媒配管3を介して前記凝縮器2に送り出される。
また前記凝縮器2は、概略的には、例えば図5に示すように上下方向に連通して内部に冷媒を通流する複数の細孔21をそれぞれ備えた複数枚の細孔偏平板20を備える。これらの複数枚の細孔偏平板20は、それぞれ放熱フィン22を介して一方向に積層されて前記細孔21に導かれた前記冷媒の熱を外部に放出する放熱部を形成する。尚、前記放熱フィン22は、例えば熱伝導率の高いアルミニウム(Al)製の板をツヅラ折りにした、いわゆるコルゲートフィンからなる。また前記複数枚の細孔偏平板20もまた、例えば熱伝導率の高いアルミニウム(Al)製のものからなる。
そして前記凝縮器2は、前記各細孔偏平板20の上側開口端部に設けられて前記高温側の冷媒配管3から供給された冷媒を前記各細孔21にそれぞれ導く上部ヘッダー23と、前記各細孔偏平板20の下端部に設けられて前記各細孔21から流出する冷媒をまとめて前記低温側の冷媒配管4に導く下部ヘッダー(出口ヘッダー)24とを備える。
このように構成された前記凝縮器2は、前記蒸発器1において蒸気化されて前記高温側の冷媒配管3を介して供給された冷媒を前記上部ヘッダー23から前記複数枚の細孔偏平板20における各細孔21にそれぞれ供給する。すると前記各細孔21に導かれた冷媒の熱が前記細孔偏平板20および前記放熱フィン22を介して外部に放熱される。この結果、前記各細孔21に導かれた冷媒が除熱されて液状化して前記下部ヘッダー(出口ヘッダー)24に導かれる。そして液状化により比重が重くなった前記冷媒は、前記下部ヘッダー(出口ヘッダー)24から前記低温側の冷媒配管4を介して前記蒸発器1に送り出される。
上述した如く構成されるループ型のサーモサイフォン冷却装置は、前記蒸発器1における前記発熱体5と前記冷媒との間での熱交換作用、並びに前記凝縮器2における前記冷媒と大気との間での熱交換作用に伴う前記冷媒の比重の変化を利用し、前記蒸発器1と前記凝縮器2との間で前記冷媒を循環させることで前記発熱体5を冷却する役割を担う。
ところで前記発熱体5を効率的に冷却するには、前記蒸発器1および前記凝縮器2における熱交換効率を高くすることが重要である。このような目的を解決する手段として、例えば特許文献1には複数の細管の径Dと、複数の細管の配列間隔Sとを、前記複数の細管を並べて形成される平板状の面状部での熱伝達率に応じて所定の計算式の下で決定することが紹介される。
また特許文献2には、前記蒸発器1と前記凝縮器2とを第1のタンク部材を介して一体に設けると共に、前記凝縮器2の他端側に第2のタンク部材を設け、これらの第1および第2のタンク部材間を冷媒管を介して連結することが開示される。この特許文献2に開示されるサーモサイフォン冷却装置は、前記蒸発器1から前記第1のタンク部材を介して前記凝縮器2に導かれた冷媒を前記第1および第2のタンク部材、並びに前記冷媒管を介して還流させることで前記冷媒を除熱する。
特開2003−279274号公報 特開2002−246782号公報
ところで特許文献2に開示される構成のサーモサイフォン冷却装置は、前記蒸発器1と前記凝縮器2とを一体化し、該サーモサイフォン冷却装置を傾けた状態でも使用できるようにしたものである。しかし上記構成のサーモサイフォン冷却装置においては、前記蒸発器1において沸騰して蒸気化した冷媒と、前記凝縮器2にて除熱して液化させた冷媒とが前記第1のタンク部材内において対向流としてぶつかり合うことが否めない。この為、サーモサイフォン冷却装置を発熱量の大きい、例えばIGBT等のパワー半導体素子の冷却に用いた場合、前記蒸発器1からの冷媒の大量の上昇蒸気流によって前記凝縮器2からの冷媒の下降液流が吹き上げられる。すると前記冷媒の上昇蒸気流による下降液流の吹き上げによって、いわゆる飛散限界が生じて該サーモサイフォン冷却装置での冷却熱量が大きく制限されると言う問題がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、発熱量の大きい半導体等の発熱体を上述した飛散限界の問題を招来することなしに効率的に冷却することのできる簡易な構成の一体型のサーモサイフォン冷却装置を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明に係るサーモサイフォン冷却装置は、
内部に冷媒を通流させて発熱体からの熱を受熱する蒸発器と、下端部を前記蒸発器の上端部に連結して該蒸発器の上方に位置付けられ、内部に前記冷媒を通流させて該冷媒の熱を放出する放熱器と、この放熱器の上端部と前記蒸発器の下端部とを連結して設けられて前記放熱器の上端部から送り出された前記冷媒を前記蒸発器の下端部に導く連結管とを具備したことを特徴とする。
ちなみに前記蒸発器は、例えば上下に連通して内部に前記冷媒を通流する複数の細孔を備えた板状の細孔管プレートと、この細孔管プレートの下端部に設けられて前記連結管から供給される前記冷媒を前記複数の細孔にそれぞれ導く下部ヘッダーとを備えて構成される。尚、前記細孔管プレートは、板状の主面を前記発熱体の装着面としたものである。また前記下部ヘッダーは、前記細孔管プレートにおける前記複数の細孔の並び方向に沿って設けられたヘッダー管からなる。
また前記放熱器は、例えば上下に連通して前記冷媒を通流する複数の細孔を備え、放熱フィンを挟んで積層して設けられて前記複数の細孔をそれぞれ通流する冷媒の熱を前記放熱フィンを介して外部に放出する複数の細孔偏平板と、これらの複数の細孔偏平板の上端部を連結して設けられて前記複数の細孔からそれぞれ流出する冷媒をまとめて前記連結管に導く上部ヘッダーとを備えて構成される。尚、前記上部ヘッダーは、前記複数の細孔偏平板の積層方向に沿って設けられて前記複数の細孔偏平板の各細孔に連結されたヘッダー管からなる。
ちなみに前記蒸発器の上端部と前記放熱器の下端部との連結は、前記冷媒を通流して前記蒸発器と前記放熱器との間で前記冷媒の受け渡しをする連結ヘッダー管を介して行われる。また前記蒸発器と前記放熱器とを、前記板状の細孔管プレートによって形成された前記蒸発器の主面と前記複数の細孔偏平板の積層方向に形成される前記放熱器の主面とを鉛直方向に揃えて連結することが好ましい。更に前記連結管については、前記蒸発器の側部、並びに前記放熱器の側部に沿って鉛直に設けることが好ましい。
上記構成のサーモサイフォン冷却装置によれば、前記蒸発器において該蒸発器に装着された発熱体からの熱を受熱した冷媒は沸騰する。そして蒸気泡となった冷媒はその浮力により上昇して前記連結管を介して前記放熱器に導かれる。すると前記冷媒は前記放熱器において除熱されて凝縮し液化する。このような冷媒を介する前記蒸発器と前記放熱器との間での伝熱作用により前記発熱体の冷却が行われる。
ここで前記発熱体からの発熱量が小さい場合、前記放熱器において凝縮して液化した冷媒は重力によって該放熱器および前記蒸発器の管路壁面に沿って下降し、前記蒸発器に戻される。そして前記冷媒は前記蒸発器において再び沸騰し、蒸気泡となって上昇して前記放熱器に送り出される。このようにして前記蒸発器による沸騰と前記放熱器による凝縮とを繰り返す前記冷媒により前記蒸発器と前記放熱器との間で前記冷媒の循環サイクルが形成され、前記冷媒を介して前記発熱体の冷却が行われる。
これに対して前記発熱体からの発熱量が大きくなって前述した飛散限界に達すると、前記放熱器において凝縮して液化した冷媒が蒸気泡となって上昇する冷媒により吹き戻される。すると前記放熱器において凝縮して液化した冷媒は、該放熱器の上部ヘッダーに送り出され、前記連結管を介して前記下部ヘッダーを介して前記蒸発器に戻される。この結果、前記連結管を介して前記蒸発器と前記放熱器との間で前記冷媒の循環サイクルが形成され、前記冷媒を介して前記発熱体の冷却が行われる。
従って上記構成のサーモサイフォン冷却装置によれば、前記冷媒の相変化と前記発熱体からの発熱量の大きさに応じて変化する冷媒の循環サイクルにより、前述した飛散限界に係ることなしに前記発熱体の冷却を効率的に実行することが可能となる。特に前記蒸発器と前記放熱器との間での熱の移動は前記冷媒の相変化による潜熱輸送である。従って前記冷媒の沸騰と凝縮による前記冷媒の高い熱伝達特性を利用して高発熱密度の熱移動を低い温度差で効率的に行うことができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
本発明の一実施形態に係るサーモサイフォン冷却装置の概略構成を示す図。 蒸気化されて細孔内を上昇する冷媒と、液状化して前記細孔内を下降する冷媒の様子を模式的に示す図。 従来のループ型のサーモサイフォン冷却装置の概略構成を示す図。 蒸発器を構成する細孔管プレートの概略構成を示す図。 凝縮器を構成する細孔偏平板と放熱フィンの積層構造を示す図。
以下、図面を参照して本発明に係るサーモサイフォン冷却装置の実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るサーモサイフォン冷却装置200の概略構成図である。ここで図1(a)は前記サーモサイフォン冷却装置200を前面側から見たときの概略構成を示しており、また図1(b)は前記サーモサイフォン冷却装置200を側面側から見たときの概略構成を示している。尚、図3に示した従来のサーモサイフォン冷却装置100と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明については省略する。
この実施形態に係るサーモサイフォン冷却装置200は、概略的には内部に冷媒を通流させて発熱体5からの熱を受熱する蒸発器1と、内部に前記冷媒を通流させて該冷媒の熱を放出する凝縮器(放熱器)2とを備える。この凝縮器2は、前記蒸発器1の上方に位置付けられ、連結ヘッダー30を介して前記蒸発器1に一体的に連結して設けられる。前記連結ヘッダー30は、前記凝縮器2の下端部と前記蒸発器1の上端部との間で前記冷媒を通流する役割を担う。具体的には前記連結ヘッダー30は、前記蒸発器1の上端部に設けられる前述した出口ヘッダー13、並びに前記凝縮器2の下端部に設けられる前述した出口ヘッダー24の機能を兼ねて一体化したもので、前記蒸発器1と前記凝縮器2との間で前記冷媒を受け渡しする役割を担う。
また前記凝縮器2の主体部を構成する複数枚の細孔偏平板20の上端部に設けられた上部ヘッダー23と、前記蒸発器1の主体部を構成する細孔管プレート10の下端部に設けられた下部ヘッダー12との間には、前記蒸発器1および前記凝縮器2の側部に位置して連結管40が設けられている。この連結管40は前記上部ヘッダー23と前記下部ヘッダー12とを相互に連結することで前記蒸発器1の下端部と前記凝縮器2の上端部との間に前記冷媒の流路を形成したものである。
ちなみに前記連結管40は、前述した前記細孔管プレート10や前記細孔偏平板20と同様に熱伝導率の高いアルミニウム(Al)製のものからなる。この連結管40は、前記凝縮器2にて液相化して比重が重くなった冷媒を前記蒸発器1に戻す役割を担う。即ち、前記凝縮器2は、前記蒸発器1において前記発熱体5からの熱を受けて蒸気化して該蒸発器1から導かれる前記冷媒を除熱する。前記連結管40は、このようにして前記凝縮器2にて除熱されて液相化した前記冷媒を前記蒸発器1に導くことで、前記蒸発器1および前記凝縮器2を介する前記冷媒の循環ループを形成する。
尚、前記蒸発器1の主体部を構成する前記細孔管プレート10がなす平板状の主面と、前記凝縮器2の主体部を構成する複数枚の細孔偏平板20がその積層方向に形成した主面とは、その面位置を揃えて上下方向に並べて設けられている。そして前記細孔管プレート10の側部と前記複数枚の細孔偏平板20の積層端部とに沿って前記連結管40がそれぞれ設けられ、前記蒸発器1および前記凝縮器2が一体化されている。
従って前記サーモサイフォン冷却装置200は、前記蒸発器1の主面と前記凝縮器2の主面とが連なる平面状の面を該サーモサイフォン冷却装置200の表裏面とする、外観的には略板状ブロック体の形状をなす一体化部品(モジュール)として実現される。
次に上述した如く構成されたサーモサイフォン冷却装置200による前記発熱体5の冷却作用について説明する。
前記発熱体5は、熱伝導性の高いグリース等を介して前記蒸発器1の主体部を構成する前記細孔管プレート10がなす平板状の主面に装着される。例えばIGBT等の半導体からなる発熱体5が、例えば電力変換動作時の損失に起因して発熱すると、その熱は前記細孔管プレート10を介して該細孔管プレート10に封入された冷媒に伝熱される。前記発熱体5から伝わった熱により前記細孔管プレート10内の冷媒が沸騰して蒸気化し、前記冷媒の液から蒸気への相変化伝熱が行われる。そして蒸気化した冷媒は、浮力によって前記細孔管プレート10の細孔11内を上昇し、前記連結ヘッダー30を介して前記凝縮器2の前記細孔偏平板20に導かれる。
すると前記凝縮器2における前記細孔偏平板20の細孔21内に導かれた前記冷媒は、前記放熱フィン22を介する大気への放熱作用を受けて冷却されて凝縮する。この際、前記冷媒の蒸気から液への相変化伝熱が行われる。ここで前記発熱体5の発熱量が少ない場合、前記凝縮器2おいて上述した如く凝縮して液相化した前記冷媒は、図2に模式的に示すように前記細孔偏平板20の前記細孔21の内壁面に沿って下降する。即ち、前記細孔21内の温度分布により、前記蒸発器1にて蒸気化して比重が軽くなった前記冷媒は前記細孔21の軸芯部を上昇し、前記凝縮器2にて液相化して比重が重くなった前記冷媒は前記細孔21の内壁面に沿って下降する。
そして前記細孔21内を下降した前記液相化した冷媒は前記連結ヘッダー30を介して前記蒸発器1に戻り、該蒸発器1において前記発熱体5からの熱を受けて再び沸騰する。このような冷媒の前記蒸発器1での沸騰(蒸気化)と前記凝縮器2での凝縮(液相化)とが繰り返されることにより前記冷媒の循環サイクルが形成され、前記冷媒を介する前記発熱体5の冷却が行われる。
これに対して前記発熱体5の発熱量が多く、前述した飛散限界を超える場合には、前記凝縮器2おいて凝縮して前記細孔21内を下降しようとする液相化した前記冷媒は、前記蒸発器1にて沸騰して前記凝縮器2に送り込まれて前記細孔21内を上昇する蒸気化した大量の冷媒によって吹き戻される。すると前記液相化した前記冷媒は前記細孔21内を下降することなく前記上部ヘッダー23に送り込まれる。そして前記液相化した前記冷媒は、前記連結管40内を下降して前記蒸発器1の下部ヘッダー12に送りこまれて該蒸発器1に戻される。そして前記冷媒は前記蒸発器1において前記発熱体5からの熱を受けて再び沸騰する。
このような冷媒の前記蒸発器1での沸騰(蒸気化)と前記凝縮器2での凝縮(液相化)とが前記連結管40を介して繰り返されることにより前記冷媒の循環サイクルが形成され、前記冷媒を介する前記発熱体5の冷却が行われる。従って前記飛散限界に起因して前記サーモサイフォン冷却装置200の冷却能力が制限されることがなくなり、その冷却能力を十分に高くすることが可能となる。特に前記冷媒の相変化と上述した2種類の循環サイクルにより前記発熱体5からの熱を外気に効率的に放出することができるので、前記冷媒の沸騰および凝縮による高い熱伝達性能を効果的に利用して高発熱密度の熱移動を低温度差で行うことができる。よって冷却効率の高い前記サーモサイフォン冷却装置200を簡易に実現することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
また上述した如く前記蒸発器1と前記凝縮器2とを一体化して前記サーモサイフォン冷却装置200を偏平な板状ブロック体として構築することができるので、例えば装置の組み立て作業の容易化を図って製造コストを低減すると共に、その小型化を図ることも容易である。更には電力変換器等への組み込み構造の簡易化を図ることができる等の効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば前記凝縮器2における前記放熱フィン22は、必ずしもコルゲートフィンでなくても良く、またそのフィンピッチについては前記凝縮器2に要求される冷却性能等に応じて設定すれば良い。また前記蒸発器1の大きさ、即ち、前記細孔管プレート10の大きさや、該細孔管プレート10が備える前記細孔11の径、並びにその数は前記蒸発器1に装着される前記発熱体5の熱的仕様に応じて決定すれば良いものである。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 蒸発器
2 凝縮器(放熱器)
3,4 冷媒配管
5 発熱体
10 細孔管プレート
10a管体
10b フィン
11 細孔
12 下部ヘッダー(入口ヘッダー)
13 出口ヘッダー
20 細孔偏平板
21 細孔
22 放熱フィン
23 上部ヘッダー
24 下部ヘッダー(出口ヘッダー)
30 連結ヘッダー
40 連結管
100,200 サーモサイフォン冷却装置

Claims (9)

  1. 内部に冷媒を通流させて発熱体からの熱を受熱する蒸発器と、
    下端部を前記蒸発器の上端部に連結して該蒸発器の上方に位置付けられ、内部に前記冷媒を通流させて該冷媒の熱を放出する放熱器と、
    この放熱器の上端部と前記蒸発器の下端部とを連結して設けられて前記放熱器の上端部から送り出された前記冷媒を前記蒸発器の下端部に導く連結管と
    を具備したことを特徴とするサーモサイフォン冷却装置。
  2. 前記蒸発器は、上下に連通して内部に前記冷媒を通流する複数の細孔を備えた板状の細孔管プレートと、この細孔管プレートの下端部に設けられて前記連結管から供給される前記冷媒を前記複数の細孔にそれぞれ導く下部ヘッダーとを備えたものである請求項1に記載のサーモサイフォン冷却装置。
  3. 前記細孔管プレートは、板状の主面を前記発熱体の装着面としたものである請求項2に記載のサーモサイフォン冷却装置。
  4. 前記下部ヘッダーは、前記細孔管プレートにおける前記複数の細孔の並び方向に沿って設けられたヘッダー管からなる請求項2に記載のサーモサイフォン冷却装置。
  5. 前記放熱器は、上下に連通して前記冷媒を通流する複数の細孔を備え、放熱フィンを挟んで積層して設けられて前記複数の細孔をそれぞれ通流する冷媒の熱を前記放熱フィンを介して外部に放出する複数の細孔偏平板と、これらの複数の細孔偏平板の上端部を連結して設けられて前記複数の細孔からそれぞれ流出する冷媒をまとめて前記連結管に導く上部ヘッダーとを備えたものである請求項1に記載のサーモサイフォン冷却装置。
  6. 前記上部ヘッダーは、前記複数の細孔偏平板の積層方向に沿って設けられて前記複数の細孔偏平板の各細孔に連結されたヘッダー管からなる請求項5に記載のサーモサイフォン冷却装置。
  7. 前記蒸発器の上端部と前記放熱器の下端部との連結は、前記冷媒を通流して前記蒸発器と前記放熱器との間で前記冷媒の受け渡しをする連結ヘッダー管を介して行われる請求項1に記載のサーモサイフォン冷却装置。
  8. 前記蒸発器は、上下に連通して内部に前記冷媒を通流する複数の細孔を備えた板状の細孔管プレートを備え、
    前記放熱器は、上下に連通して前記冷媒を通流する複数の細孔を備え、放熱フィンを挟んで積層して設けられた複数の細孔偏平板を備えたものであって、
    前記蒸発器と前記放熱器とは、前記板状の細孔管プレートによって形成された前記蒸発器の主面と前記複数の細孔偏平板の積層方向に形成される前記放熱器の主面とを鉛直方向に揃えて連結されるものである請求項1に記載のサーモサイフォン冷却装置。
  9. 前記連結管は、上下に連通して内部に前記冷媒を通流する複数の細孔を備えた板状の細孔管プレートを備えた前記蒸発器の側部、並びに上下に連通して前記冷媒を通流する複数の細孔を備え、放熱フィンを挟んで積層して設けられた複数の細孔偏平板を備えた前記放熱器の側部に沿って鉛直に設けられる請求項1に記載のサーモサイフォン冷却装置。
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